特許第6674083号(P6674083)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6674083ガス供給対象装置、ガス供給システム、及び、ガス供給システムの制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6674083
(24)【登録日】2020年3月10日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】ガス供給対象装置、ガス供給システム、及び、ガス供給システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/20 20060101AFI20200323BHJP
   B01J 4/00 20060101ALI20200323BHJP
   A61L 101/22 20060101ALN20200323BHJP
   A61L 101/44 20060101ALN20200323BHJP
【FI】
   A61L2/20
   B01J4/00 102
   A61L2/20 104
   A61L2/20 106
   A61L101:22
   A61L101:44
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-123913(P2015-123913)
(22)【出願日】2015年6月19日
(65)【公開番号】特開2017-6847(P2017-6847A)
(43)【公開日】2017年1月12日
【審査請求日】2018年5月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002059
【氏名又は名称】シンフォニアテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴之
(72)【発明者】
【氏名】竹内 晴紀
【審査官】 増田 健司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−104038(JP,A)
【文献】 特開平11−76779(JP,A)
【文献】 特開2013−125637(JP,A)
【文献】 特開2010−244716(JP,A)
【文献】 特開2007−224606(JP,A)
【文献】 米国特許第5154986(US,A)
【文献】 特開2013−164189(JP,A)
【文献】 米国特許第4003703(US,A)
【文献】 米国特許第8821807(US,B2)
【文献】 特表2002−504005(JP,A)
【文献】 特表平5−508784(JP,A)
【文献】 特開平9−271657(JP,A)
【文献】 特開昭54−156236(JP,A)
【文献】 特開2013−202300(JP,A)
【文献】 特開2006−67419(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 2/20
B01J 4/00
F17D 3/00
G05D 7/06
A61L 101/22
A61L 101/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
滅菌作用を有するガスが供給されるチャンバーを備えたガス供給対象装置であって、
前記チャンバーへの前記ガスの供給状況を示す複数の状態を選択的に取り得ると共に、当該ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された場合に、前記電力の供給が遮断された時点における前記複数の状態のいずれかを保持することが可能な保持手段をさらに備えたことを特徴とする、ガス供給対象装置。
【請求項2】
前記保持手段は、当該ガス供給対象装置への電力の供給がある場合及び電力の供給が遮断されている場合のいずれにおいても、外部装置によって前記複数の状態のいずれにあるかを判断できるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のガス供給対象装置。
【請求項3】
前記保持手段は、当該ガス供給対象装置への電力の供給がある場合、外部装置によって前記複数の状態のいずれかに設定できるように構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス供給対象装置。
【請求項4】
前記保持手段は、ラッチングリレーを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス供給対象装置。
【請求項5】
ガスが供給されるチャンバーを有するガス供給対象装置と、
ガスを発生させるガス発生器を有するガス発生装置とを備え、
前記ガス発生器が発生させたガスを前記チャンバーに供給するように構成されたガス供給システムであって、
前記ガス供給対象装置は、前記チャンバーへのガスの供給状況を示す複数の状態を選択的に取り得ると共に、当該ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された場合に、前記電力の供給が遮断された時点における前記複数の状態のいずれかを保持することが可能な保持手段をさらに有し、
前記保持手段が前記複数の状態のいずれにあるかを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断に応じた処理を行う処理手段とをさらに備えたことを特徴とする、ガス供給システム。
【請求項6】
複数の前記ガス供給対象装置を備え、
前記ガス発生器が発生させたガスを、前記複数のガス供給対象装置の中から順次選択される1つのガス供給対象装置の前記チャンバーに供給するように構成されたことを特徴とする、請求項に記載のガス供給システム。
【請求項7】
ガスが供給されるチャンバーを有するガス供給対象装置と、ガスを発生させるガス発生器を有するガス発生装置とを備え、前記ガス発生装置が発生させたガスを前記チャンバーに供給するように構成されたガス供給システムを制御する方法であって、
前記ガス供給対象装置は、前記チャンバーへのガスの供給状況を示す複数の状態を選択的に取り得ると共に、当該ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された場合に、前記電力の供給が遮断された時点における前記複数の状態のいずれかを保持することが可能な保持手段をさらに有し、
前記ガス供給システムの判断手段によって前記保持手段が前記複数の状態のいずれにあるかを判断する判断ステップと、
前記ガス供給システムの処理手段によって前記判断手段の判断に応じた処理を行う処理ステップとを備えたことを特徴する、ガス供給システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒素ガス、過酸化水素ガス等のガスが供給されるチャンバーを備えたガス供給対象装置、ガス供給対象装置とガス発生装置とを備えたガス供給システム、及び、ガス供給システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェハ、液晶ディスプレイパネル等の基板を処理する工程において、ガス供給対象装置のチャンバーに基板を収容して、チャンバーに窒素ガス等の不活性ガスを供給し、チャンバー(及び、チャンバーに収容された基板)から汚染物質を除去する技術が知られている(特許文献1参照)。また、細胞の培養や検査を行う工程、医療用機器を製造する工程等において、ガス供給対象装置のチャンバーに過酸化水素ガス等の滅菌作用を有するガスを供給し、チャンバー(及び、チャンバーに被滅菌物が収容されている場合は、被滅菌物)の滅菌を行う技術が知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2010/137556 A1
【特許文献2】特開2013−144159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術を行う場合において、停電等によりガス供給対象装置への電力の供給が遮断され、その後、電力の供給が再開されることが考えられる。このとき、チャンバーへのガスの供給状況(ガス供給開始前、ガス供給途中、ガス供給完了後、等)を把握できないと、以下のような問題が生じ得る。例えば、チャンバーへのガスの供給状況が不明であるため、一律にエアレーション(チャンバー内のガス濃度を低下させるため、チャンバーへの空気の供給とチャンバーからの排気とを行い、チャンバーと外部とで空気を循環させる処理)を行うと、作業効率が悪くなる。また、例えば、チャンバーへのガスの供給状況が不明であるにも関わらず、チャンバーに設けられた扉が開放されると、チャンバーからガスが漏れ出してしまい、当該ガスが人体に有害なものである場合、作業者の安全性を確保することができない。
【0005】
本発明の目的は、ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された後に再開された場合にも、チャンバーへのガスの供給状況を把握し、その状況に応じた処理を行うことができる、ガス供給対象装置、ガス供給システム、及び、ガス供給システムの制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1観点によると、滅菌作用を有するガスが供給されるチャンバーを備えたガス供給対象装置であって、前記チャンバーへの前記ガスの供給状況を示す複数の状態を選択的に取り得ると共に、当該ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された場合に、前記電力の供給が遮断された時点における前記複数の状態のいずれかを保持することが可能な保持手段をさらに備えたことを特徴とする、ガス供給対象装置が提供される。
【0007】
本発明の第2観点によると、ガスが供給されるチャンバーを有するガス供給対象装置と、ガスを発生させるガス発生器を有するガス発生装置とを備え、前記ガス発生器が発生させたガスを前記チャンバーに供給するように構成されたガス供給システムであって、前記ガス供給対象装置は、前記チャンバーへのガスの供給状況を示す複数の状態を選択的に取り得ると共に、当該ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された場合に、前記電力の供給が遮断された時点における前記複数の状態のいずれかを保持することが可能な保持手段をさらに有し、前記保持手段が前記複数の状態のいずれにあるかを判断する判断手段と、前記判断手段の判断に応じた処理を行う処理手段とをさらに備えたことを特徴とする、ガス供給システムが提供される。
【0008】
本発明の第3観点によると、ガスが供給されるチャンバーを有するガス供給対象装置と、ガスを発生させるガス発生器を有するガス発生装置とを備え、前記ガス発生装置が発生させたガスを前記チャンバーに供給するように構成されたガス供給システムを制御する方法であって、前記ガス供給対象装置は、前記チャンバーへのガスの供給状況を示す複数の状態を選択的に取り得ると共に、当該ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された場合に、前記電力の供給が遮断された時点における前記複数の状態のいずれかを保持することが可能な保持手段をさらに有し、前記ガス供給システムの判断手段によって前記保持手段が前記複数の状態のいずれにあるかを判断する判断ステップと、前記ガス供給システムの処理手段によって前記判断手段の判断に応じた処理を行う処理ステップとを備えたことを特徴する、ガス供給システムの制御方法が提供される。
【0009】
上記第1〜第3観点によれば、ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された後に再開された場合に、保持手段の状態を判断し、チャンバーへのガスの供給状況を把握して、その状況に応じた処理を行うことができる。
【0010】
上記第1〜第3観点において、前記保持手段は、当該ガス供給対象装置への電力の供給がある場合及び電力の供給が遮断されている場合のいずれにおいても、外部装置によって前記複数の状態のいずれにあるかを判断できるように構成されてよい。当該構成によれば、ガス供給対象装置への電力の供給がある場合及び電力の供給が遮断されている場合のいずれにおいても、外部装置が、当該ガス供給対象装置に含まれる保持手段の状態を判断し、当該ガス供給対象装置のチャンバーへのガスの供給状況を把握して、その状況に応じた処理を行うことができる。
【0011】
上記第1〜第3観点において、前記保持手段は、当該ガス供給対象装置への電力の供給がある場合、外部装置によって前記複数の状態のいずれかに設定できるように構成されてよい。当該構成によれば、外部装置によるガス供給対象装置の管理をより適切に行うことができる。
【0012】
上記第1〜第3観点において、前記保持手段は、ラッチングリレーを含んでよい。当該構成によれば、ラッチングリレーの状態を電気的に判断することで、チャンバーへのガスの供給状況を的確に把握し、その状況に応じた処理を行うことができる。
【0013】
上記第1観点において、前記ガス滅菌作用を有する。ここで、「滅菌作用」とは、増殖性を持つあらゆる微生物(主に細菌類)を完全に殺滅又は除去する状態を実現するための作用をいう。滅菌作用を有するガスは、濃度にもよるが、人体に有害となり得る。そのため、上記構成によれば、作業者の安全性を確保する点から、本発明による利益が大きい。
【0014】
上記第2観点に係るガス供給システムは、複数の前記ガス供給対象装置を備え、前記ガス発生器が発生させたガスを、前記複数のガス供給対象装置の中から順次選択される1つのガス供給対象装置の前記チャンバーに供給するように構成されてよい。当該構成によれば、複数のガス供給対象装置のチャンバーに対して順次ガスを供給する場合に、各ガス供給対象装置のガスの供給状況を把握し、その状況に応じた処理を行うことができる。
【0015】
なお、上記第1〜第3観点において、前記保持手段は、3以上の前記状態を選択的に取り得るものであってよい。当該構成によれば、保持手段が2つのみではなく3以上の状態を選択的に取り得ることで、チャンバーへのガスの供給状況をより詳細に把握し、ガス供給対象装置のきめ細やかな管理を実現することができる。
【0016】
また、上記第1〜第3観点において、前記保持手段は、それぞれ状態が切り替え可能な複数の素子を含んでよい。当該構成によれば、保持手段が3以上の状態を選択的に取り得るという構成を、各素子の状態の組み合わせによって、比較的簡単に実現することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ガス供給対象装置への電力の供給が遮断された後に再開された場合に、保持手段の状態を判断し、チャンバーへのガスの供給状況を把握して、その状況に応じた処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係るガス供給システムを示す概略構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係るガス供給システムの電気的構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態におけるチャンバーへのガスの供給状況(ガス供給開始前、ガス供給途中、ガス供給完了後)と保持手段の状態(状態A、状態B、状態C)との対応関係を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係るガス供給システムの制御方法を示すフロー図である。
図5】扉ロック制御ルーチンを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の一実施形態に係るガス供給システム1は、図1及び図2に示すように、複数のガス供給対象装置10と、ガス発生装置50と、これら装置10,50を統括して制御するための管理PC(Personal Computer)90とを含む。
【0020】
各ガス供給対象装置10は、コントローラ11、保持手段12、チャンバー10a等を有する。保持手段12は、2つのラッチングリレー12a,12bを含む。特に、図1及び図2においてガス発生装置50と接続されているガス供給対象装置10は、さらに、コンテナ装着部10b、コンテナ装着センサ10bS、扉10c、チャンバー10aへのガスの供給路を構成する管13、チャンバー10aからの排気路を構成する管14、給気管装着センサ13S、排気管装着センサ14S、扉開閉センサ15、扉開放要求スイッチ16、及び、扉ロック機構17を有する。
【0021】
ガス発生装置50は、コントローラ51、ガス発生器50a、チャンバー10aへのガスの供給路を構成する管53、チャンバー10aからの排気路を構成する管54、電磁弁53V、及び、ガス濃度センサ54Sを有する。
【0022】
チャンバー10aは、ガスが供給される空間である。
【0023】
コンテナ装着部10bは、チャンバー10aの上部に設けられている。コンテナ装着部10bには、コンテナ(複数の細胞培養皿を収容可能な容器)が着脱可能である。コンテナ装着部10bにコンテナが装着されているとき、コンテナの内部空間はチャンバー10aと連通している。
【0024】
コンテナ装着センサ10bSは、コンテナ装着部10bの近傍に設けられており、コンテナ装着部10bにコンテナが装着されているときON信号、コンテナ装着部10bにコンテナが装着されていないときOFF信号を、コントローラ11に送信する。
【0025】
扉10cは、チャンバー10aを画定する側壁に取り付けられており、作業者によって開閉可能である。扉10cが開放されると、チャンバー10aは外部空間と連通する。
【0026】
扉開閉センサ15は、扉10cの近傍に設けられており、扉10cが閉鎖されているときON信号、扉10cが開放されているときOFF信号を、コントローラ11に送信する。
【0027】
扉開放要求スイッチ16は、扉10cの近傍に設けられており、扉10cの開放が必要な場合に作業者によって押下される。扉開放要求スイッチ16は、押下されたときにON信号、押下されていないときにOFF信号を、コントローラ11に送信する。
【0028】
扉ロック機構17は、扉10cの開放を禁止するための機構であり、任意のメカ機構(ソレノイド、ギア等)により構成される。扉ロック機構17は、コントローラ11による制御の下、ONの状態(扉10cの開放を禁止する状態)とOFFの状態(扉10cの開放を禁止しない状態)とを選択的に取り得る。また、安全のため、扉ロック機構17は、ガス供給対象装置10への電力の供給が遮断されている場合、ONの状態(扉10cの開放を禁止する状態)に維持される。
【0029】
給気管装着センサ13S及び排気管装着センサ14Sは、それぞれ、管13,14の先端(チャンバー10aに接続する端部とは反対側の端部)近傍に設けられており、当該先端に給気管73,排気管74が装着されているときON信号、当該先端に給気管73,排気管74が装着されていないときOFF信号を、コントローラ11に送信する。
【0030】
給気管73は、管13と管53とを接続する。排気管74は、管14と管54とを接続する。
【0031】
ガス発生器50aは、コントローラ51による制御の下、ガスを発生させる。ガス発生器50aによって発生されたガスは、管53,73,13を通って、チャンバー10aに供給される。
【0032】
電磁弁53Vは、管53の途中に設けられており、コントローラ51による制御の下、開状態と閉状態とを選択的に取り得る。電磁弁53Vが開状態にあるとき、管53は外部と連通可能であり、管53から管73,13へのガスの通過が可能である。電磁弁53Vが閉状態にあるとき、管53と外部との連通が遮断され、管53から管73,13へのガスの通過が不能である。
【0033】
ガス濃度センサ54Sは、管54の先端(ガス発生器50aに接続する端部とは反対側の端部)に設けられており、当該先端を通るガスの濃度を検知して、検知信号をコントローラ51に送信する。
【0034】
各ラッチングリレー12a,12bは、ガス発生装置50のコントローラ51からの入力信号の受信に応じて、接点がON又はOFFし、その後入力信号の受信がなくてもその状態(ON又はOFF)を保持する。これにより、保持手段12は、図3に示すように、2つのラッチングリレー12a,12bのON・OFFの組み合わせに応じた3つの状態A〜Cを選択的に取り得ると共に、当該ガス供給対象装置10への電力の供給が遮断された場合に、電力の供給が遮断された時点における状態を保持することが可能となっている。各状態A〜Cは、チャンバー10aへのガスの供給状況を示す。状態Aは、ラッチングリレー12a,12bが共にOFFの状態であり、「ガス供給開始前」を示す。状態Bは、ラッチングリレー12aがON且つラッチングリレー12bがOFFの状態であり、「ガス供給途中」を示す。状態Cは、ラッチングリレー12a,12bが共にONの状態であり、「ガス供給完了後」を示す。
【0035】
ガス発生装置50のコントローラ51は、各ラッチングリレー12a,12bのON/OFFを設定することができ、且つ、各ラッチングリレー12a,12bのON/OFFを判断することができる(即ち、各ラッチングリレー12a,12bに対する書き込み、及び、各ラッチングリレー12a,12bのON/OFFの読み取りを行うことができる)。コントローラ51による各ラッチングリレー12a,12bに対する書き込み及び読み取りは、当該ガス供給対象装置10への電力の供給がある場合及び電力の供給が遮断されている場合のいずれにおいても、可能となっている。即ち、保持手段12は、当該ガス供給対象装置10への電力の供給がある場合及び電力の供給が遮断されている場合のいずれにおいても、外部装置(本実施形態では、ガス発生装置50のコントローラ51)によって上記状態A〜Cのいずれにあるかを判断できるように構成されている。また、保持手段12は、当該ガス供給対象装置10への電力の供給がある場合、当該ガス供給対象装置10によってではなく、外部装置(本実施形態では、ガス発生装置50のコントローラ51)によって、上記状態A〜Cのいずれかに設定できるように構成されている。
【0036】
これに対し、ガス供給対象装置10のコントローラ11は、各ラッチングリレー12a,12bのON/OFFを判断することはできるが、各ラッチングリレー12a,12bのON/OFFを設定することはできない。
【0037】
管理PC90は、各ガス供給対象装置10のコントローラ11及びガス発生装置50のコントローラ51のそれぞれと通信可能に接続されており、各コントローラ11,51に指令を出したり、各コントローラ11,51から情報を読み出したりすることができる。また、管理PC90は、各装置10,50に関する情報(ガス供給に関する履歴情報等)を記憶する。
【0038】
本実施形態において、ガス発生器50aによって発生され、チャンバー10aに供給されるガスは、過酸化水素ガスであり、滅菌作用を有する。つまり、本実施形態に係るガス供給システム1は、過酸化水素ガスを用いて、チャンバー10a(及び、チャンバー10aに被滅菌物が収容されている場合は、被滅菌物(図1及び図2においてガス発生装置50と管73,74を介して接続されているガス供給対象装置10では、コンテナに収容された複数の細胞培養皿))の滅菌を行うものである。滅菌された各細胞培養皿は、細胞及び培養液が入れられ、細胞の培養、さらにその後検査に用いられる。
【0039】
図1及び図2においてガス発生装置50と接続されていないガス供給対象装置10は、細胞の培養装置又は検査装置、細胞培養皿が培養装置又は検査装置まで移動する経路を構成する装置等であって、このときガス発生装置50と接続されていないが、順次、管73,74を介してガス発生装置50と接続され、チャンバー10aにガスが供給される。つまり、本実施形態に係るガス供給システム1は、ガス発生器50aが発生させたガスを、複数のガス供給対象装置10の中から順次選択される1つのガス供給対象装置10のチャンバー10aに供給するように構成されている。
【0040】
次いで、図4を参照し、本発明の一実施形態に係るガス供給システム1の制御方法について説明する。なお、以下の制御は、管理PC90、ガス発生装置50に接続されたガス供給対象装置10のコントローラ11、及び、ガス発生装置50のコントローラ51によって実行される。
【0041】
ガス発生装置50に接続されたガス供給対象装置10、ガス発生装置50及び管理PC90が起動されると(停電等により装置10,50及び管理PC90への電力が遮断され、その後、電力の供給が再開されることで、再起動された場合や、停電ではなく、給気管73及び/又は排気管74が取り外されたことを要因として、あるガス供給対象装置10に対するガスの供給が停止され、その後再び当該ガス供給対象装置10がガス発生装置50に接続されて、再起動された場合等も含む。)、先ず、管理PC90が、ガス発生装置50に接続されたガス供給対象装置10に対する滅菌指令があるか否かを判断する(S1)。滅菌指令は、例えば、管理PC90に設けられた入力手段を介して作業者によって入力される。
【0042】
滅菌指令がないと判断した場合(S1:NO)、管理PC90は、S1の処理を繰り返す。
【0043】
滅菌指令があると判断した場合(S1:YES)、当該ガス供給対象装置10のコントローラ11が、各センサ10bS,13S,14Sからの信号に基づき、コンテナ、給気管73及び排気管74が装着されているか否かを判断する(S2)。
【0044】
コンテナ、給気管73及び排気管74のいずれかが装着されていないと判断した場合(S2:NO)、コントローラ11は、S2の処理を繰り返す。
【0045】
コンテナ、給気管73及び排気管74の全てが装着されていると判断した場合(S2:YES)、コントローラ11は、扉開閉センサ15からの信号に基づき、扉10cが閉鎖されているか否かを判断する(S3)。
【0046】
扉10cが閉鎖されていないと判断した場合(S3:NO)、コントローラ11は、S3の処理を繰り返す。
【0047】
扉10cが閉鎖されていると判断した場合(S3:YES)、コントローラ11は、保持手段12が「ガス供給開始前」を示す状態Aにあるか否かを判断する(S4)。
【0048】
「ガス供給開始前」又は「ガス供給完了後」の場合、チャンバー10a内のガス濃度は、比較的低く、一定値(例えば、人体に有害となり得る濃度値)未満である。一方、「ガス供給途中」の場合、チャンバー10a内のガス濃度は、比較的高く、一定値以上である。また、「ガス供給完了後」の場合、チャンバー10aの滅菌が既に完了しているため、チャンバー10aへのガスの供給をさらに行う必要はないと考えられる。
【0049】
保持手段12が「ガス供給開始前」を示す状態Aにあると判断された場合(S4:YES)、ガス発生装置50のコントローラ51は、電磁弁53Vを開状態として、ガス発生器50aを駆動させ、チャンバー10aへのガスの供給を開始させる(S5)。チャンバー10aへのガスの供給が行われる間、管53,73,13を介したガスの供給と共に、管14,74,54を介したチャンバー10aからの排気が行われる。排気ガスは、ガス発生器50aに回収される。
【0050】
S5の後、コントローラ51は、ラッチングリレー12a,12bに入力信号を送信し、保持手段12を状態B(「ガス供給途中」を示す状態)とする(S6)。
【0051】
S6の後、コントローラ51は、S5でガス発生器50aの駆動を開始させてから所定時間(チャンバー10a内のガス濃度が所定値に達するまでの時間)が経過したか否かを判断する(S7)。
【0052】
所定時間が経過していないと判断した場合(S7:NO)、コントローラ51は、S6の処理を繰り返す。
【0053】
所定時間が経過したと判断した場合(S7:YES)、コントローラ51は、ガス発生器50aの駆動を停止させ、電磁弁53Vを閉状態として、チャンバー10aへのガスの供給を停止させる(S8)。
【0054】
S8の後、コントローラ51は、触媒を用いる等して、エアレーション(チャンバー10a内のガス濃度を低下させるため、チャンバー10aへの空気の供給とチャンバー10aからの排気とを行い、チャンバー10aとガス発生器50aとで空気を循環させる処理)を行う(S9)。コントローラ51は、ガス濃度センサ54Sからの検知信号に基づき、ガス濃度が一定値未満になるまで、エアレーションを行う。
【0055】
S9の後、コントローラ51は、ラッチングリレー12a,12bに入力信号を送信し、保持手段12を状態C(「ガス供給完了後」を示す状態)とする(S10)。S10の後、当該制御ルーチンが終了する。
【0056】
保持手段12が「ガス供給開始前」を示す状態Aにないと判断した場合(S4:NO)、当該ガス供給対象装置10のコントローラ11は、保持手段12が「ガス供給途中」を示す状態Bにあるか否かを判断する(S11)。
【0057】
保持手段12が「ガス供給途中」を示す状態Bにあると判断された場合(S11:YES)、ガス発生装置50のコントローラ51は、ガス濃度センサ54Sからの検知信号に基づき、ガス濃度が規定値以下であるか否かを判断する(S12)。
【0058】
ガス濃度が規定値以下であると判断した場合(S12:YES)、コントローラ51は、S5と同様に、電磁弁53Vを開状態として、ガス発生器50aを駆動させ、チャンバー10aへのガスの供給を開始させる(S13)。
【0059】
S13の後、又は、ガス濃度が規定値以下でないと判断した場合(S12:NO)、コントローラ51は、処理をS7に移す。なお、この場合のS7における所定時間は、S12で確認された濃度に基づいて決定される。
【0060】
保持手段12が「ガス供給途中」を示す状態Bにない(即ち、「ガス供給完了後」に示す状態Cにある)と判断された場合(S11:NO)、当該制御ルーチンが終了する。
【0061】
なお、S11:NOの場合や、S12:NOの場合に、無駄なガス供給作業を省略することで、作業時間の短縮、及び、ガス消費量の低減が実現される。
【0062】
当該制御ルーチンにおいては、S4,S11が本発明に係る「判断ステップ」に該当し、ガス供給対象装置10のコントローラ11が本発明に係る「判断手段」に該当する。また、S5〜S10の一連の処理、S12,S13,S7〜S10の一連の処理、及び、S11:NOの場合に当該制御ルーチンを終了する処理が、本発明に係る「処理ステップ」に該当し、ガス発生装置50のコントローラ51が本発明に係る「処理手段」に該当する。
【0063】
次いで、図5を参照し、扉ロック制御ルーチンについて説明する。なお、以下の制御は、ガス供給対象装置10に電力が供給されている間、ガス供給対象装置10のコントローラ11によって実行される。
【0064】
先ず、コントローラ11は、扉開放要求スイッチ16からON信号が送信されているか否かを判断する(S21)。扉開放要求スイッチ16からON信号が送信されていないと判断した場合(S21:NO)、コントローラ11は、S21の処理を繰り返す。
【0065】
扉開放要求スイッチ16からON信号が送信されていると判断した場合(S21:YES)、コントローラ11は、保持手段12が「ガス供給開始前」を示す状態A又は「ガス供給完了後」を示す状態Cにあるか否かを判断する(S22)。
【0066】
保持手段12が「ガス供給開始前」を示す状態A又は「ガス供給完了後」を示す状態Cにあると判断した場合(S22:YES)、コントローラ11は、そのとき扉ロック機構17がONの場合は、当該ガス供給対象装置10の各部を作業者にとって安全な状態で停止させた後に、扉ロック機構17をONからOFFに切り替え、或いは、そのとき扉ロック機構17がOFFの場合は、扉ロック機構17をOFFに維持する(S23)。S23の後、当該制御ルーチンが終了する。
【0067】
保持手段12が「ガス供給開始前」を示す状態A及び「ガス供給完了後」を示す状態Cのいずれにもない(即ち、「ガス供給途中」に示す状態Bにある)と判断した場合(S22:NO)、コントローラ11は、そのとき扉ロック機構17がONの場合は扉ロック機構17をONに維持し、そのとき扉ロック機構17がOFFの場合は扉ロック機構17をOFFからONに切り替える(S24)。S24の後、当該制御ルーチンが終了する。
【0068】
当該制御ルーチンにおいては、S22が本発明に係る「判断ステップ」に該当し、ガス供給対象装置10のコントローラ11が本発明に係る「判断手段」に該当する。また、S23及びS24が本発明に係る「処理ステップ」に該当し、ガス供給対象装置10のコントローラ11が本発明に係る「処理手段」に該当する。
【0069】
以上に述べたように、本実施形態によれば、ガス供給対象装置10への電力の供給が遮断された後に再開された場合に、保持手段12の状態を判断し(S4,S11,S22)、チャンバー10aへのガスの供給状況(本実施形態では、ガス供給開始前、ガス供給途中、ガス供給完了後)を把握して、その状況に応じた処理を行うことができる。
【0070】
具体的には、例えば、一律にエアレーションを行うのではなく、保持手段12が「ガス供給途中」を示す状態Bにあり且つガス濃度が規定値以下であると判断された場合(S11:YES→S12:YES)は、ガスの供給を継続する(S13,S7〜S10の一連の処理を行う)ことで、作業効率の悪化を抑制することができる。また、例えば、保持手段12が「ガス供給途中」を示す状態Bにあると判断された場合(S22:NO)は、扉10cの開放を禁止する(S24)ことで、作業者の安全性を確保することができる。
【0071】
なお、停電ではなく、給気管73及び/又は排気管74が取り外されたことを要因として、ガス供給対象装置10に対するガスの供給が停止されることも考えられる。このような場合においても、本実施形態によれば、保持手段が状態A〜Cのいずれかを保持することが可能であるため、給気管73及び/又は排気管74が再び取り付けられ、ガスの供給を再開する段階において、保持手段が状態A〜Cのいずれにあるかを判断し(S4,S11,S22)、チャンバー10aへのガスの供給状況に応じた処理を行うことができる。
【0072】
保持手段12は、当該ガス供給対象装置10への電力の供給がある場合及び電力の供給が遮断されている場合のいずれにおいても、外部装置(本実施形態では、ガス発生装置50のコントローラ51)によって状態A〜Cのいずれにあるかを判断できるように構成されている。当該構成によれば、ガス供給対象装置10への電力の供給がある場合及び電力の供給が遮断されている場合のいずれにおいても、外部装置が、当該ガス供給対象装置10に含まれる保持手段12の状態を判断し、当該ガス供給対象装置10のチャンバー10aへのガスの供給状況を把握して、その状況に応じた処理を行うことができる。
【0073】
保持手段12は、当該ガス供給対象装置10への電力の供給がある場合、外部装置(本実施形態では、ガス発生装置50のコントローラ51)によって状態A〜Cのいずれかに設定できるように構成されている。当該構成によれば、外部装置によるガス供給対象装置10の管理をより適切に行うことができる。
【0074】
保持手段12は、ラッチングリレー12a,12bを含む。当該構成によれば、ラッチングリレー12a,12bの状態を電気的に判断することで、チャンバー10aへのガスの供給状況を的確に把握し、その状況に応じた処理を行うことができる。
【0075】
チャンバー10aに供給されるガスは、滅菌作用を有する。ここで、「滅菌作用」とは、増殖性を持つあらゆる微生物(主に細菌類)を完全に殺滅又は除去する状態を実現するための作用をいう。滅菌作用を有するガスは、濃度にもよるが、人体に有害となり得る。そのため、当該構成によれば、作業者の安全性を確保する点から、本発明による利益が大きい。
【0076】
ガス供給システム1は、複数のガス供給対象装置10を備え、ガス発生器50aが発生させたガスを、複数のガス供給対象装置10の中から順次選択される1つのガス供給対象装置10のチャンバー10aに供給するように構成されている。当該構成によれば、複数のガス供給対象装置10のチャンバー10aに対して順次ガスを供給する場合に、各ガス供給対象装置10のガスの供給状況を把握し、その状況に応じた処理を行うことができる。
【0077】
なお、保持手段12は、3以上の状態(本実施形態では、3つの状態A〜C)を選択的に取り得る。当該構成によれば、保持手段12が2つのみではなく3以上の状態を選択的に取り得ることで、チャンバー10aへのガスの供給状況をより詳細に把握し、ガス供給対象装置10のきめ細やかな管理を実現することができる。
【0078】
また、保持手段12は、それぞれ状態が切り替え可能な複数の素子(ラッチングリレー12a,12b)を含む。当該構成によれば、保持手段が3以上の状態を選択的に取り得るという構成を、各素子の状態の組み合わせによって、比較的簡単に実現することができる。
【0079】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、例えば以下のように、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
【0080】
・コンテナ装着部に装着されるコンテナの形態は、任意であり、例えば、SMIF POD(Standard Mechanical Interface Pod:底部に開閉可能な開口部を有する容器)、FOUP(Front Opening Unified Pod:正面に開閉可能な開口部を有する容器)等であってよい。また、本発明に係るガス供給対象装置は、細胞培養皿が配置される部分(コンテナ装着部等)を有することに限定されない。
・本発明に係るガス供給システムに含まれる複数のガス供給対象装置は、構成が互いに異なる装置であってもよいし、構成が互いに同じ装置であってもよい。また、本発明に係るガス供給システムは、ガス供給対象装置を1つだけ備えたものであってもよい。
・本発明は、細胞の培養目的、細胞の検査目的等に限定されず、様々な目的において、ガスが供給されるガス供給対象装置・ガスを供給するシステムに適用可能であり、半導体ウェハ、液晶ディスプレイパネル等の基板を処理する装置・システム等にも適用可能である。
・ガス供給対象装置のチャンバーに供給されるガスは、過酸化水素ガスに限定されず、酸化エチレンガス、窒素ガス、アルゴンガス、空気等、任意の種類のガスであってよく、複数種類のガスが混合されたものであってもよい。また、本発明に係るガス供給システム及びその制御方法において、ガスは、滅菌作用を有するものに限定されない。さらに、本発明に係るガス供給対象装置、ガス供給システム及びその制御方法において、ガスは、人体に有害なものに限定されない。
・保持手段の状態が示す「チャンバーへのガスの供給状況」とは、上述の実施形態のような「ガス供給開始前」「ガス供給途中」「ガス供給完了後」に限定されず、「チャンバー内のガス濃度」、「チャンバーへのガスの供給回数(履歴)」等であってもよい。
・保持手段は、ラッチングリレーに限定されない。例えば、保持手段は、ラッチングソレノイドや、不揮発性メモリ(EPROM等)であってもよい。保持手段がラッチングソレノイドの場合、ラッチングソレノイドの状態(第1状態及び第2状態のいずれにあるか)を目視によって判断することができる。また、保持手段がラッチングソレノイドの場合、扉ロック機構17、管73,74のロック機構等とラッチングソレノイドを連携させ、ラッチングソレノイドが第2状態の場合にロック機構がONになるようにして、扉10cの開放や管73,74の取り外しを禁止することも可能である。保持手段が不揮発性メモリの場合、不揮発性メモリに「チャンバー内のガス濃度」及び/又は「チャンバーへのガスの供給回数」を記憶させてもよい。
・保持手段が取り得る状態の数は、複数であればよく、例えば2つ(ガス供給開始前又はガス供給完了後を示す「第1状態」、及び、ガス供給途中を示す「第2状態」)であってもよい。
・保持手段に含まれる素子の数は、3以上であってもよい。また、保持手段が1つの素子(例えば、1つのラッチングリレー)で構成されてもよい。
・判断手段及び処理手段は、ガス供給対象装置の内部及び外部のいずれに設けられてもよい。
・処理手段が行う処理(処理ステップにおいて行われる処理)は、上述の実施形態で記載した処理(扉の開放を禁止する処理等)に限定されず、例えば、給気管及び排気管の取り外しを禁止する処理や、扉の開放や給気管及び排気管の取り外しが行われたときに報知(アラーム等の音声による報知や、画像による報知等)を行う処理であってもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 ガス供給システム
10 ガス供給対象装置
10a チャンバー
11 コントローラ(判断手段,処理手段)
12 保持手段
12a,12b ラッチングリレー(素子)
50 ガス発生装置
50a ガス発生器
51 コントローラ(処理手段)
図1
図2
図3
図4
図5