(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第2領域及び前記第3領域のタッチ操作が検出されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合であっても前記第1領域は押下されなかったと決定する、
請求項1に記載のタッチセンサ。
第1領域と、該第1領域の外側に配置される第2領域及び第3領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に配置される第4領域と、前記第1領域と前記第3領域との間に配置される第5領域と、に分割された特定領域の押下を検出するタッチセンサであって、
前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域及び前記第5領域が端末装置の外縁部に沿って配置され、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域及び前記第5領域のそれぞれのタッチ操作を検出するセンサ部と、
前記端末装置の向きが、該端末装置の上或いは下に前記特定領域がある第1の向きであるか、又は、該端末装置の右或いは左に前記特定領域がある第2の向きであるかを特定する特定部と、
前記第1領域と併せて前記第4領域又は前記第5領域がタッチ操作されたと検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合には前記第1領域が押下されたと決定し、前記第1の向きの場合には前記第1領域は押下されなかったと決定する決定部と、
を有するタッチセンサ。
第1領域と該第1領域の外側に配置される第2領域及び第3領域とに分割された特定領域の押下を検出する処理をコンピュータに実行させるための押下検出プログラムであって、
前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域が端末装置の外縁部に沿って配置され、前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域のそれぞれのタッチ操作を検出し、
前記端末装置の向きが、該端末装置の上或いは下に前記特定領域がある第1の向きであるか、又は、該端末装置の右或いは左に前記特定領域がある第2の向きであるかを特定し、
前記第1領域と併せて前記第2領域又は前記第3領域のタッチ操作が検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合には前記第1領域が押下されたと決定し、前記第1の向きの場合には前記第1領域は押下されなかったと決定する、
押下検出プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0012】
[端末装置の全体構成と操作]
まず、本発明の一実施形態に係る端末装置の向きとボタン操作の一例について、
図1及び
図2を参照しながら説明する。
図1(a)、
図1(b)、
図2(a)及び
図2(b)は、一実施形態に係る端末装置1の向きの一例を示し、
図1(c)、
図1(d)、
図2(c)及び
図2(d)は、端末装置1の向きに応じたボタン10操作の一例を示す。端末装置1は、タブレット型端末、スマートフォン、携帯型ゲーム機器、携帯型音楽再生機器、携帯用映像処理機器により実現可能である。
【0013】
図1(a)、
図1(b)、
図2(a)及び
図2(b)に示すように、端末装置1は、略矩形状の装置本体4を有する。装置本体4は、ディスプレイ5と、ディスプレイ5の外周に縁取りされた所定幅の外縁部4aとを有する。
【0014】
端末装置1は、静電センサ2と、静電センサ2により制御されるボタン10と、加速度センサ3とを有する。静電センサ2は、ボタン10の直下の位置にて装置本体4に内蔵されている。ユーザの指がボタン10を押下すると、静電センサ2はボタン10を押す圧力による静電容量の変化を検知する。ボタン10が所定以上の力で押され、ボタン10の押下が検知されると、端末装置1は、ボタン10に対応付けられた機能の動作を実行する。例えば、実行される動作の一例としては、ディスプレイ5にメニューを表示する、電源をオフするが挙げられる。
【0015】
図1(a)は、横長方向で保持しながら使用することをベースとしたデザインの端末装置1を横長方向で保持した状態を示す。
図1(a)では、装置本体4の外縁部4aの下辺中央にボタン10があるデザインとなる。ただし、これに限らず、端末装置1の上側又は下側の外縁部4aにボタン10が配置されればよい。
【0016】
図1(b)は、横長方向で保持しながら使用することをベースとしたデザインの端末装置1を縦長方向で保持した状態を示す。
図1(b)では、装置本体4の外縁部4aの左辺中央にボタン10があるデザインとなる。ただし、これに限らず、端末装置1の右側又は左側の外縁部4aにボタン10が配置されればよい。
【0017】
静電センサ2は、第1領域SN1と第1領域SN1の外側に配置される第2領域SN2及び第3領域SN3とに分割され、第1領域SN1〜第3領域SN3のそれぞれのタッチ操作を検出する。静電センサ2は、第1領域SN1〜第3領域SN3が装置本体4の外縁部4aの長手方向に沿うように配置される。つまり、第1領域SN1〜第3領域SN3は、外縁部4aの長手方向に沿って、第1領域SN1が中央、第2領域SN2及び第3領域SN3がその外側に位置するように配置される。本実施形態では、静電センサ2の各領域に対するタッチ操作の有無により、ボタン10が押下されたか否かが判定される。なお、第1領域SN1は、指のサイズを想定して指が収まるような幅に設計されている。
【0018】
端末装置1が、ベースとなる横長方向で保持されている場合、
図1(c)に示すように、指がボタン10を押下するとき、指は第1領域〜第3領域SN1〜SN3に分割される方向に平行になる。一方、
図1(d)に示すように、端末装置1が、横長方向から90°回転させた縦長方向で保持されている場合、、指がボタン10を押下するとき、指は第1領域〜第3領域SN1〜SN3の分割方向に垂直になる。
【0019】
図2(a)は、縦長方向で保持しながら使用することをベースとしたデザインの端末装置1を縦長方向で保持した状態を示す。
図2(a)では、装置本体4の外縁部4aの下辺中央にボタン10があるデザインとなる。ただし、これに限らず、端末装置1の上側又は下側の外縁部4aにボタン10が配置されればよい。
【0020】
図2(b)は、縦長方向で保持しながら使用することをベースとしたデザインの端末装置1を横長方向で保持した状態を示す。
図2(b)では、装置本体4の外縁部4aの左辺中央にボタン10があるデザインとなる。ただし、これに限らず、端末装置1の右側又は左側の外縁部4aにボタン10が配置されればよい。
【0021】
端末装置1が、ベースとなる縦長方向で保持されている場合、
図2(c)に示すように、指がボタン10を押下するとき、指は第1領域〜第3領域SN1〜SN3の分割方向に平行になる。一方、
図2(d)に示すように、端末装置1が、縦長方向で保持されている場合、指がボタン10を押下するとき、指は第1領域〜第3領域SN1〜SN3の分割方向に垂直になる。
【0022】
また、ボタン10に対して押下操作を行う際に、指が当たる形は円形ではなく、指の長軸方向に楕円形となる。つまり、指の短軸方向と比べて指の長軸方向に広い面が押下される(
図6等参照)。
【0023】
よって、矩形の端末装置1の長辺の真ん中付近にあるボタン10を操作する際、端末装置1を横長方向に持つ場合と、横長方向に持つ場合とで、指の掛かり方が変わる。つまり、端末装置1を横長方向に保持する場合、
図1(c)及び
図2(c)に示すように、長辺にあるキーの部分に横から親指が掛かる。一方、端末装置1を縦長方向に保持する場合、
図1(d)及び
図2(d)に示すように、その長辺にあるキーの部分には下(あるいは上)から親指が掛かる。
【0024】
そのような端末の持ち方の違いにかかわらず、ボタン10へのタッチ操作が同じ判定条件を用いて画一的に判断されると、ボタン10が押下されたか否かについて、誤判断が生じる場合がある。そこで、本実施形態に係る端末装置1は、ユーザが端末装置1を縦長方向に持っているか又は横長方向に持っているかを判断する。そして、端末装置1を持っている方向に応じて、ボタン10直下の第1領域SN1とその両側に位置する第2領域SN2及び第3領域SN3とのうち、どの領域とどの領域が押された場合に、ユーザが意図した操作指示か又は操作指示を意図しない誤操作かを判断する条件を変える。これにより、ボタン10のタッチ操作に対するの誤判断を低減できる。
【0025】
以下、
図1(a)及び
図2(a)に示すように、装置本体4の下にボタン10があるとき又は装置本体4の上にボタン10があるときの端末装置1の向きを「第1の向き」という。また、
図1(b)及び
図2(b)に示すように、装置本体4の左にボタン10があるとき又は装置本体4の右にボタン10があるときの端末装置1の向きを「第2の向き」という。
【0026】
端末装置1が第1の向きであるか、又は第2の向きであるかを判定するために、加速度センサ3が使用される。加速度センサ3は、X軸、Y軸、Z軸の3軸のセンサ値により、端末装置1の向き判定する。
【0027】
[端末装置のハードウェア構成]
次に、端末装置1のハードウェア構成の一例について、
図3を参照しながら説明する。端末装置1は、静電センサ2、加速度センサ3、静電センサ制御回路14、マイコン15及びCPU16を有する。静電センサ2、静電センサ制御回路14、マイコン15は、タッチセンサ20に含まれる構成の一例である。タッチセンサ20は、第1領域SN1、第2領域SN2及び第3領域SN3のそれぞれのタッチ操作を検出し、ボタン10が押下されたかを判定するセンサの機能を有する。
【0028】
静電センサ2は、第1領域SN1、第2領域SN2及び第3領域SN3が指により押下されたときの静電容量又は静電容量の変化を検出する。第1領域SN1の静電容量は、キャパシタンスC11により検出される。また、第2領域SN2の静電容量は、キャパシタンスC12により検出される。また、第3領域SN3の静電容量は、キャパシタンスC13により検出される。第1領域SN1〜第3領域SN3のタッチ操作に対する検出値は、静電センサ制御回路14へ送られる。
【0029】
静電センサ制御回路14は、第1領域SN1〜第3領域SN3のタッチ操作に対する検出値を入力し、各検出値が予め定められた閾値を超える場合、その検出値に対応する各領域がオン(タッチ)されたと判定し、その領域のオン情報をマイコン15に送出する。例えば、第1領域SN1がタッチ操作されたときの静電容量が、第1領域SN1に対して設定された閾値よりも大きい場合、SN1オン信号が送出される。
【0030】
マイコン15は、内蔵されたROM17(Read Only Memory)に上記タッチ操作の有無の判定に用いられる閾値を保存する。マイコン15は、予め設定された閾値を静電センサ制御回路14に転送する。マイコン15は、静電センサ制御回路14から受信したSN1オン信号〜SN3オン信号に基づき、ユーザのタッチ操作に対して、ボタン10が押下されたか否かを決定する。その際、マイコン15は、端末装置1のデザインを考慮して、端末装置1が横長方向で使用されているか、縦長方向で使用されているかによってボタン10を押下したかどうかの判定条件を変える。これにより、ボタン10の操作に対する誤認を低減することができる。マイコン15は、ボタン10が押下されたと判定した場合、CPU16にボタン信号を送出する。
【0031】
CPU16は、ボタン信号を受信すると、ボタン10に対応付けられた機能の動作を実行する。動作の一例としては、CPU16は、ボタン信号を受信すると、メニューをディスプレイ5に表示すること等が挙げられる。
【0032】
<第1実施形態>
[タッチセンサの機能構成]
次に、第1実施形態に係るタッチセンサ20の機能構成の一例について、
図4を参照しながら説明する。タッチセンサ20は、センサ部21、記憶部22、操作判定部23、向き特定部24、押下決定部25及び出力部26を有する。
【0033】
センサ部21は、静電センサ2から送られたセンサ値に基づき、第1領域SN1〜第3領域SN3のそれぞれのタッチ操作を検出する。また、センサ部21は、加速度センサ3から送られたセンサ値に基づき、端末装置1の向きを検出する。記憶部22は、閾値テーブル30及び押下検出プログラム31を記憶する。
【0034】
閾値テーブル30は、端末装置1が縦向きの場合の閾値と、横向きの場合の閾値とを別々に記憶する。例えば、
図4の閾値テーブル30では、端末装置1の横向き及び縦向きのそれぞれに対して静電容量の閾値が設定されている。閾値テーブル30には、端末装置1の横向き及び縦向きのそれぞれに対して静電センサ2の感度とゲインに関する閾値が設定されてもよい。
【0035】
操作判定部23は、センサ部21が静電センサ2を用いて検出した検出値に基づき、閾値テーブル30に設定された閾値と第1領域SN1〜第3領域SN3のそれぞれのタッチ操作の検出値とを比較し、検出値が閾値を超えている場合、その領域がタッチ操作されたと判定する。
【0036】
向き特定部24は、センサ部21が加速度センサ3を用いて検出した検出値に基づき、端末装置1の向きが、端末装置1の上或いは下にボタン10がある第1の向きであるか、又は、端末装置1の右或いは左にボタン10がある第2の向きであるかを特定する。
【0037】
押下決定部25は、第1領域SN1と併せて第2領域SN2又は第3領域SN3のタッチ操作が検知されたとき、特定した端末装置1の向きが第1の向き又は第2の向きのいずれかによって、ボタン10が押下されたか否かについて異なる決定を行う。
【0038】
出力部26は、ボタン10が押下されたと決定された場合、ボタンの押下がされたことを示すボタン信号を出力する。ボタン信号は、CPU16に入力される。
【0039】
動作実行部27は、ボタン信号を入力すると、ボタン10に対応付けられた機能の動作を実行する。これにより、ユーザは、ボタン10の押下に対してユーザが要求する端末装置1の動作結果を得ることができる。
【0040】
なお、センサ部21の機能は、静電センサ2及び加速度センサ3により実現可能である。記憶部22の機能は、ROM17により実現可能である。操作判定部23の機能は、静電センサ制御回路14により実現可能である。向き特定部24、押下決定部25及び出力部26の機能は、マイコン15により実現可能である。つまり、向き特定部24、押下決定部25及び出力部26の各部は、記憶部22にインストールされた押下検出プログラム310が、マイコン15に実行させる処理により実現される。
【0041】
なお、
図4は機能に着目したブロック図を描いており、これらの機能ブロックで示した各部は、ハードウェアのみ、ソフトウエアのみ、またはハードウェアとソフトウエアとの組合せによって実現することができる。
【0042】
[押下検出処理]
次に、第1実施形態に係る押下検出処理について、
図5及び
図6を参照しながら説明する。
図5は、第1実施形態に係る押下検出処理の一例を示すフローチャートである。
図6は、第1実施形態に係る押下検出処理を説明するための図である。
【0043】
本処理が開始されると、操作判定部23は、センサ部21が静電センサ2を用いて検出した検出値に基づき、第1領域SN1が押下されたか否かを判定し(ステップS10)、第1領域SN1が押下されるまでステップS10の処理を繰り返す。第1領域SN1が押下されたと判定された場合、操作判定部23は、端末装置1が横長方向で使用することをベースとしたデザインか否かを判定する(ステップS12)。端末装置1が横長方向で使用することをベースとしたデザインであると判定された場合、向き特定部24は、センサ部21が加速度センサ3を用いて検出した検出値に基づき、端末装置1の向きを特定する。向き特定部24は、特定した端末装置1の向きに応じて、横長方向で使用中であるか、縦長方向で使用中であるかを判定する(ステップS14)。
【0044】
端末装置1が横長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、第2領域SN2又は第3領域SN3が押下されているかを判定する(ステップS16)。第2領域SN2及び第3領域SN3のいずれも押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10が押下されたと決定し、ボタン信号をアサートし、CPU16に通知し(ステップS18)、本処理を終了する。
【0045】
一方、ステップS16において、第2領域SN2及び第3領域SN3の少なくともいずれかが押下されていると判定された場合、押下決定部25は、ボタン10の押下を誤反応であると決定し、ボタン信号をアサートせず(ステップS20)、本処理を終了する。
【0046】
ステップS14において、端末装置1が縦長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、第2領域SN2及び第3領域SN3が押下されているかを判定する(ステップS22)。第2領域SN2及び第3領域SN3が押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10が押下されたと決定し、ボタン信号をアサートし、CPU16に通知し(ステップS24)、本処理を終了する。
【0047】
一方、第2領域SN2又は第3領域SN3のいずれかが押下されていても、第2領域SN2及び第3領域SN3が両方押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10の押下を誤反応であると決定し、ボタン信号をアサートせず(ステップS26)、本処理を終了する。
【0048】
ステップS12において、端末装置1が縦長方向で使用することをベースとしたデザインであると判定された場合、向き特定部24は、センサ部21が加速度センサ3を用いて検出した検出値に基づき、端末装置1の向きを特定する。向き特定部24は、特定した端末装置1の向きに応じて、縦長方向で使用中であるかを判定する(ステップS28)。
【0049】
端末装置1が縦長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、第2領域SN2又は第3領域SN3が押下されているかを判定する(ステップS30)。第2領域SN2及び第3領域SN3のいずれも押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10が押下されたと決定し、ボタン信号をアサートし、CPU16に通知し(ステップS32)、本処理を終了する。
【0050】
一方、ステップS30において、第2領域SN2及び第3領域SN3の少なくともいずれかが押下されていると判定された場合、押下決定部25は、ボタン10の押下を誤反応であると決定し、ボタン信号をアサートせず(ステップS34)、本処理を終了する。
【0051】
ステップS28において、端末装置1が横長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、第2領域SN2及び第3領域SN3が押下されているかを判定する(ステップS36)。第2領域SN2及び第3領域SN3が押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10が押下されたと決定し、ボタン信号をアサートし、CPU16に通知し(ステップS38)、本処理を終了する。
【0052】
一方、第2領域SN2及び第3領域SN3が押下されていると判定された場合、押下決定部25は、ボタン10の押下を誤反応であると決定し、ボタン信号をアサートせず(ステップS40)、本処理を終了する。
【0053】
以上に説明した第1実施形態に係る押下検出処理の結果のボタン押下について、
図6を用いて説明する。例えば、横長方向がベースの向きである端末装置1において、タッチされた領域が
図6の(a−1)に示す第1領域SN1のみの場合には、ステップS16にて[No]と判定され、ステップS18の処理が実行され、ボタン10が押下されたことを示すボタン信号がCPU16に送信される。
【0054】
一方、タッチされた領域が
図6の(a−2)に示す第1領域SN1及び第2領域SN2の場合、又は
図6の(a−3)に示す第1領域SN1及び第3領域SN3の場合には、ステップS16にて[Yes]と判定される。この結果、ボタン10の押下は誤反応と判断され、ボタン信号はCPU16に送信されない。
【0055】
これに対して、例えば、横長方向がベースの向きである端末装置1において、
図6の(b−1)及び
図6の(b−2)に示すように、ベースから90°回転した向きの縦長方向の向きで端末装置1を使用する場合について説明する。この場合、タッチされた領域が
図6の(b−1)に示す第1領域SN1〜第3領域SN3のすべてである場合には、ステップS22にて[Yes]と判定され、ボタン10の押下は誤反応と判断され、ボタン信号はCPU16に送信されない。
【0056】
一方、タッチされた領域が
図6の(b−2)に示すように、第1領域SN1及び第3領域SN3の場合、ステップS22にて[No]と判定され、ボタン10が押下されたことを示すボタン信号がCPU16に送信される。
【0057】
横長方向がベースの向きである端末装置1において横向きで使用した場合は、構造上、キャンセルエリアである第2領域SN2及び第3領域SN3にユーザの指が掛かりにくい。このため、ユーザの意図する通りに端末装置1を動作させ易い。これに対して、横長方向がベースの向きである端末装置1において縦向きにした場合、構造上、キャンセルエリアである第2領域SN2及び第3領域SN3にユーザの指が掛かり易い。このため、従来、ユーザの意図するよりもボタン10操作がキャンセルされ、意図通りに端末装置1を動作させることが困難になっていた。
【0058】
そこで、本実施形態に係る押下検出処理では、横長方向がベースの向きである端末装置1において、端末装置1が縦向きに使用されている際は、
図6の(b−1)に示すように、第2領域SN2及び第3領域SN3のエリア(キャンセルエリア)の両方が指で押された場合のみボタン10押下のキャンセルが行われる。
図6の(b−2)に示すように、第2領域SN2及び第3領域SN3のどちらか片方だけが指で押された場合はボタン10が押下されたことのキャンセルは行わない。これにより、端末装置1がいずれの向きで使用されても、ユーザの意図する通りのボタン10操作が可能になる。
【0059】
以上、本実施形態によれば、ボタン10への意図しない操作を押下操作と誤認したり、ボタン10への意図した操作が誤操作であり押下操作でないと誤認したりして、ユーザが意図しない動作が行われたり、ユーザが意図した動作が行われないことを低減することができる。
【0060】
ただし、本実施形態に係る押下検出処理では、ボタン10の第1領域SN1に対して第2領域SN2及び第3領域SN3が上下方向に位置する場合、第2領域SN2又は第3領域SN3のいずれかがタッチ操作されても、ボタン10が押下されたと決定される。このため、ボタン10が押下されたと誤って検出されてしまう懸念がある。よって、次に、更に誤認識を低減できる第2実施形態について説明する。
<第2実施形態>
[タッチセンサの機能構成]
次に、第2実施形態に係るタッチセンサ20の機能構成の一例について、
図7を参照しながら説明する。第2実施形態に係るタッチセンサ20の各ブロックの構成は、第1実施形態に係るタッチセンサ20と同様である。ただし、第2実施形態では、静電センサ2が第1領域SN1〜第5領域SN5に5分割されている点で、3分割されていた第1実施形態と異なる。第2実施形態では、第1領域SN1〜第5領域SN5のそれぞれに対する静電容量の変化は、キャパシタンスC11〜C15のそれぞれにより検出される。
【0061】
センサ部21は、第1領域SN1〜第5領域SN5のそれぞれのタッチ操作を検出する。操作判定部23は、閾値テーブル30に設定された閾値と第1領域SN1〜第5領域SN5のそれぞれのタッチ操作に対する検出値とを比較し、検出値が閾値を超えていた場合、その領域がタッチ操作されたと判定する。
【0062】
押下決定部25は、第1領域SN1と併せて第2領域SN2〜第5領域SN5のいずれかのタッチ操作が検知されたとき、特定した端末装置1の向きが第1の向き又は第2の向きのいずれかによって、ボタン10が押下されたか否かについて異なる決定を行う。
【0063】
その他の各部の機能は、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0064】
[押下検出処理]
次に、第2実施形態に係る押下検出処理について、
図8及び
図9を参照しながら説明する。
図8は、第2実施形態に係る押下検出処理の一例を示すフローチャートである。
図9は、第2実施形態に係る押下検出処理を説明するための図である。なお、第1実施形態に係る押下検出処理(
図5)と同一処理には同一ステップを付与している。また、本実施形態では、
図9に示すように、ボタン10に配置された静電センサ2の特定領域は、第2領域SN2、第4領域SN4、第1領域SN1、第5領域SN5、第3領域SN3の順で外縁部4aの長手方向に沿って配置されている。
【0065】
本処理が開始されると、操作判定部23は、センサ部21が静電センサ2を用いて検出した検出値に基づき、第1領域SN1が押下されたかを判定し(ステップS10)、第1領域SN1が押下されたと判定された場合、操作判定部23は、端末装置1が横長方向で使用することをベースとしたデザインか否かを判定する(ステップS12)。端末装置1が横長方向で使用することをベースとしたデザインであると判定された場合、向き特定部24は、センサ部21が加速度センサ3を用いて検出した検出値に基づき、端末装置1の向きを特定する。向き特定部24は、特定した端末装置1の向きに応じて、横長方向で使用中であるかを判定する(ステップS14)。
【0066】
端末装置1が横長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、第2領域SN2〜第5領域SN5の少なくともいずれかが押下されたかを判定する(ステップS50)。第2領域SN2〜第5領域SN5のいずれも押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10が押下されたと決定し、ボタン信号をアサートし、CPU16に通知し(ステップS52)、本処理を終了する。
【0067】
一方、ステップS50において、第2領域SN2〜第5領域SN5の少なくともいずれかが押下されたと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10の押下を誤反応であると決定し、ボタン信号をアサートせず(ステップS54)、本処理を終了する。
【0068】
ステップS14において、端末装置1が縦長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、第2領域SN2又は第3領域SN3が押下されているかを判定する(ステップS56)。第2領域SN2及び第3領域SN3のいずれも押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10が押下されたと決定し、ボタン信号をアサートし、CPU16に通知し(ステップS58)、本処理を終了する。
【0069】
一方、第2領域SN2又は第3領域SN3のいずれかが押下されていると判定された場合、押下決定部25は、ボタン10の押下を誤反応であると決定し、ボタン信号をアサートせず(ステップS60)、本処理を終了する。
【0070】
ステップS12において、端末装置1が縦長方向で使用することをベースとしたデザインであると判定された場合、向き特定部24は、センサ部21が加速度センサ3を用いて検出した検出値に基づき、端末装置1の向きを特定する。向き特定部24は、特定した端末装置1の向きに応じて、縦長方向で使用中であるかを判定する(ステップS28)。
【0071】
端末装置1が縦長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、第2領域SN2〜第5領域SN5の少なくともいずれかが押下されているかを判定する(ステップS62)。第2領域SN2〜第5領域SN5のいずれも押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10が押下されたと決定し、ボタン信号をアサートし、CPU16に通知し(ステップS64)、本処理を終了する。
【0072】
一方、ステップS62において、第2領域SN2〜第5領域SN5の少なくともいずれかが押下されたと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10の押下を誤反応であると決定し、ボタン信号をアサートせず(ステップS66)、本処理を終了する。
ステップS28において、端末装置1が横長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、第2領域SN2又は第3領域SN3が押下されているかを判定する(ステップS68)。第2領域SN2及び第3領域SN3のいずれも押下されていないと判定された場合、押下決定部25は、ボタン10が押下されたと決定し、ボタン信号をアサートし、CPU16に通知し(ステップS70)、本処理を終了する。
【0073】
一方、第2領域SN2又は第3領域SN3のいずれかが押下されていると判定された場合、押下決定部25は、ボタン10の押下を誤反応であると決定し、ボタン信号をアサートせず(ステップS72)、本処理を終了する。
【0074】
以上に説明したように、第2実施形態に係る押下検出処理によれば、横長方向がベースの向きである端末装置1において、第1実施形態と同様に、タッチされた領域が
図9の(a−1)に示す第1領域SN1のみの場合、ボタン10が押下されたと判断される。
【0075】
一方、タッチされた領域が
図9の(a−2)に示す第1領域SN1及び第4領域SN4の場合、第1領域SN1へのタッチ操作は誤操作であると判断される。タッチされた領域が、第1領域SN1及び第5領域SN5の場合も同様に、第1領域SN1へのタッチ操作は誤操作であると判断される。
【0076】
次に、横長方向がベースの向きである端末装置1において、
図9の(c)に示すように、縦長方向の向きで端末装置1を使用する場合について説明する。この場合、第1領域SN1と併せて第2領域SN2又は第3領域SN3がタッチされた場合、第1領域SN1へのタッチ操作は誤操作であると判断され、ボタン10の押下がキャンセルされる。一方、第1領域SN1と併せて第4領域SN4及び第5領域SN5の少なくともいずれかがタッチされたても、第1領域SN1へのタッチ操作は有効であると判断され、ボタン10が押下されたと判定される。
【0077】
このように、本実施形態に係る押下検出処理によれば、端末装置1の向きに応じて第4領域SN4及び第5領域SN5をキャンセルエリアとして機能させるか否かを制御する。これにより、縦長又は横長の向きのいずれで端末装置1を使用しても、ユーザが意図しないボタン10への操作を押下操作と判断したり、ユーザが意図して行ったボタン10への押下操作をキャンセルしたりする判断をより低減させ、ボタン10操作に対するボタン10の押下の誤動作をより低減することができる。
【0078】
第1実施形態では、静電センサ2に3つの領域を設け、3つの領域の操作の組み合わせと端末装置1の向きとによりボタン10が押下されたか否かの決定をしていた。これに対して、第2実施形態では、静電センサ2に5つの領域を設け、5つの領域の押下の組み合わせと端末装置1の向きとによりボタン10が押下されたか否かを決定する。これにより、端末装置1が横長方向で使用された場合、又は縦長方向で使用された場合に応じて、ボタン10が押下されたか否かをユーザの意図通りに正しく判定できる。
【0079】
また、ボタン10の配置場所が横長方向の中心にあるか、縦長方向の中心にあるか等、ボタン10の配置場所によって静電センサ2の分割された各領域の配置状態が変わることが想定される。この場合にも、静電センサ2のボタン10の位置に対応する領域に対して、その周辺領域のいずれをキャンセルエリアとし、いずれをキャンセルしないエリアとするかについて、端末装置1の向きに応じて異なる条件設定を定めることができる。定められた条件設定に応じてボタンが押下されたか否かが制御されることにより、ボタン10への押下操作が誤操作であると誤認されてユーザが意図した動作が行われないことを低減できる。また、ユーザが意図しない操作が押下操作と判断されて不要な動作が行われることを低減できる。
<第3実施形態>
人によって指の大きさや形が異なるため、本実施形態に係る押下検出処理では、押下される第1領域SN1〜第3領域SN3のタッチ操作に対する静電センサ2の感度や閾値を決定することが難しい。
【0080】
そこで、第3実施形態では、横長方向がベースの向きである端末装置1において、端末装置1が縦向きに使用されている場合は、閾値テーブル30に設定された横向きの場合の閾値、ゲイン、静電センサ2の感度から、縦向きの場合の閾値等に変更が行われる。
【0081】
[押下検出処理]
第3実施形態に係る押下検出処理について、具体的に
図10を参照しながら説明する。
図10は、第3実施形態に係る押下検出処理の一例を示すフローチャートである。本処理が開始されると、操作判定部23は、端末装置1が横長方向で使用することをベースとしたデザインか否かを判定する(ステップS80)。端末装置1が横長方向で使用することをベースとしたデザインであると判定された場合、向き特定部24は、端末装置1の向きを特定し、特定した端末装置1の向きに応じて、横長方向で使用中であるかを判定する(ステップS82)。
【0082】
端末装置1が横長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、閾値テーブル30に基づき、静電センサ2の感度、ゲイン及び静電容量の閾値を、横方向用の設定値に設定する(ステップS84)。設定後、第1又は第2実施形態(
図5、
図8)の押下検出処理を実行する。
【0083】
一方、ステップS82において、端末装置1が縦長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、閾値テーブル30に基づき、静電センサ2の感度、ゲイン及び静電容量の閾値を、縦方向用の設定値に設定する(ステップS86)。設定後、第1又は第2実施形態(
図5、
図8)の押下検出処理を実行する。
【0084】
ステップS80において、端末装置1が縦長方向で使用することをベースとしたデザインであると判定された場合、向き特定部24は、端末装置1の向きを特定し、特定した端末装置1の向きに応じて、縦長方向で使用中であるかを判定する(ステップS88)。
【0085】
端末装置1が縦長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、閾値テーブル30に基づき、静電センサ2の感度、ゲイン及び静電容量の閾値を、縦方向用の設定値に設定する(ステップS90)。設定後、第1又は第2実施形態(
図5、
図8)の押下検出処理が実行される。
【0086】
一方、ステップS88において、端末装置1が横長方向で使用中であると判定された場合、操作判定部23は、閾値テーブル30に基づき、静電センサ2の感度、ゲイン及び静電容量の閾値を、横方向用の設定値に設定する(ステップS86)。設定後、第1又は第2実施形態(
図5、
図8)の押下検出処理が実行される。
【0087】
以上、第3実施形態に係る押下検出処理によれば、使用中の端末装置1の向きに応じてタッチ操作による静電容量の閾値、静電センサ2の感度、ゲインを変えることができる。これにより、調整が難しい閾値、感度、ゲインを、端末装置1の使用状況に合わせて柔軟に設定することができる。これにより、静電センサ2の各領域に対するタッチ操作のご検出を低減することができる。この結果、その後に実行されるの押下検出処理によりボタン10が押下されたか否かの決定における精度をより高めることができる。
【0088】
以上、第1〜第3実施形態では、触ってしまいやすい個所に配置され、押圧による静電容量の変化で押下が判定されるボタン10において、ユーザが意図して押したときにボタン10が押下されたと判定することができ、ユーザが意図しないにもかかわらずボタン10が押下されることを低減することができる。また、端末装置1を持つ向きを変えても持っている向きに合せて判定条件を変えることで、ユーザが意図したボタン操作が可能になる。これにより、端末装置1の表面に配置されたボタン10の使用感を向上させることができる。
【0089】
以上、タッチセンサ、端末装置及び押下検出プログラムを上記実施形態により説明したが、本発明に係るタッチセンサ、端末装置及び押下検出プログラムは上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。また、上記実施形態及び変形例が複数存在する場合、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【0090】
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
第1領域と該第1領域の外側に配置される第2領域及び第3領域とに分割された特定領域の押下を検出するタッチセンサであって、
前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域が端末装置の外縁部の長手方向に沿って配置され、前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域のそれぞれのタッチ操作を検出するセンサ部と、
前記端末装置の向きが、該端末装置の上或いは下に前記特定領域がある第1の向きであるか、又は、該端末装置の右或いは左に前記特定領域がある第2の向きであるかを特定する特定部と、
前記第1領域と併せて前記第2領域又は前記第3領域のタッチ操作が検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第1の向き又は前記第2の向きのいずれかによって、前記第1領域が押下されたか否かについて異なる決定を行う決定部と、
を有するタッチセンサ。
(付記2)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第2領域又は前記第3領域のタッチ操作が検出されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合には前記第1領域が押下されたと決定し、前記第1の向きの場合には前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記1に記載のタッチセンサ。
(付記3)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第2領域及び前記第3領域のタッチ操作が検出されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合であっても前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記2に記載のタッチセンサ。
(付記4)
第1領域と、該第1領域の外側に配置される第2領域及び第3領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に配置される第4領域と、前記第1領域と前記第3領域との間に配置される第5領域と、に分割された特定領域の押下を検出するタッチセンサであって、
前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域及び前記第5領域が端末装置の外縁部の長手方向に沿って配置され、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域及び前記第5領域のそれぞれのタッチ操作を検出するセンサ部と、
前記端末装置の向きが、該端末装置の上或いは下に前記特定領域がある第1の向きであるか、又は、該端末装置の右或いは左に前記特定領域がある第2の向きであるかを特定する特定部と、
前記第1領域と併せて前記第4領域又は前記第5領域がタッチ操作されたと検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第1の向き又は前記第2の向きのいずれかによって、前記第1領域が押下されたか否かについて異なる決定を行う決定部と、
を有するタッチセンサ。
(付記5)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第4領域又は前記第5領域のタッチ操作が検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合には前記第1領域が押下されたと決定し、前記第1の向きの場合には前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記4に記載のタッチセンサ。
(付記6)
第1領域と該第1領域の外側に配置される第2領域及び第3領域とに分割された特定領域の押下を検出する端末装置であって、
前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域が端末装置の外縁部の長手方向に沿って配置され、前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域のそれぞれのタッチ操作を検出するセンサ部と、
前記端末装置の向きが、該端末装置の上或いは下に前記特定領域がある第1の向きであるか、又は、該端末装置の右或いは左に前記特定領域がある第2の向きであるかを特定する特定部と、
前記第1領域と併せて前記第2領域又は前記第3領域のタッチ操作が検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第1の向き又は前記第2の向きのいずれかによって、前記第1領域が押下されたか否かについて異なる決定を行う決定部と、
前記第1領域が押下されたと決定した場合、該第1領域に対応付けた機能を実行するための動作を行う実行部と、
を有する端末装置。
(付記7)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第2領域又は前記第3領域のタッチ操作が検出されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合には前記第1領域が押下されたと決定し、前記第1の向きの場合には前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記6に記載の端末装置。
(付記8)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第2領域及び前記第3領域のタッチ操作が検出されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合であっても前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記7に記載の端末装置。
(付記9)
第1領域と、該第1領域の外側に配置される第2領域及び第3領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に配置される第4領域と、前記第1領域と前記第3領域との間に配置される第5領域と、に分割された特定領域の押下を検出するタッチセンサであって、
前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域及び前記第5領域が端末装置の外縁部の長手方向に沿って配置され、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域及び前記第5領域のそれぞれのタッチ操作を検出するセンサ部と、
前記端末装置の向きが、該端末装置の上或いは下に前記特定領域がある第1の向きであるか、又は、該端末装置の右或いは左に前記特定領域がある第2の向きであるかを特定する特定部と、
前記第1領域と併せて前記第4領域又は前記第5領域がタッチ操作されたと検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第1の向き又は前記第2の向きのいずれかによって、前記第1領域が押下されたか否かについて異なる決定を行う決定部と、
前記第1領域が押下されたと決定した場合、該第1領域に対応付けた機能を実行するための動作を行う実行部と、
を有する端末装置。
(付記10)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第4領域又は前記第5領域のタッチ操作が検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合には前第1領域が押下されたと決定し、前記第1の向きの場合には前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記9に記載の端末装置。
(付記11)
第1領域と該第1領域の外側に配置される第2領域及び第3領域とに分割された特定領域の押下を検出する処理をコンピュータに実行させるための押下検出プログラムであって、
前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域が端末装置の外縁部の長手方向に沿って配置され、前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域のそれぞれのタッチ操作を検出し、
前記端末装置の向きが、該端末装置の上或いは下に前記特定領域がある第1の向きであるか、又は、該端末装置の右或いは左に前記特定領域がある第2の向きであるかを特定し、
前記第1領域と併せて前記第2領域又は前記第3領域のタッチ操作が検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第1の向き又は前記第2の向きのいずれかによって、前記第1領域が押下されたか否かについて異なる決定を行う、
押下検出プログラム。
(付記12)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第2領域又は前記第3領域のタッチ操作が検出されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合には前記第1領域が押下されたと決定し、前記第1の向きの場合には前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記11に記載の押下検出プログラム。
(付記13)
前記決定部は、前記第1領域と併せて前記第2領域及び前記第3領域のタッチ操作が検出されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合であっても前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記12に記載の押下検出プログラム。
(付記14)
第1領域と、該第1領域の外側に配置される第2領域及び第3領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に配置される第4領域と、前記第1領域と前記第3領域との間に配置される第5領域と、に分割された特定領域の押下を検出する処理をコンピュータに実行させるための押下検出プログラムであって、
前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域及び前記第5領域が端末装置の外縁部の長手方向に沿って配置され、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域及び前記第5領域のそれぞれのタッチ操作を検出し、
前記端末装置の向きが、該端末装置の上或いは下に前記特定領域がある第1の向きであるか、又は、該端末装置の右或いは左に前記特定領域がある第2の向きであるかを特定し、
前記第1領域と併せて前記第4領域又は前記第5領域がタッチ操作されたと検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第1の向き又は前記第2の向きのいずれかによって、前記第1領域が押下されたか否かについて異なる決定を行う、
押下検出プログラム。
(付記15)
前記第1領域と併せて前記第4領域又は前記第5領域のタッチ操作が検知されたとき、特定した前記端末装置の向きが前記第2の向きの場合には前記第1領域が押下されたと決定し、前記第1の向きの場合には前記第1領域は押下されなかったと決定する、
付記14に記載の押下検出プログラム。