(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記充電制御部は、一以上の前記端末装置の各々に登録された前記充電情報の前記上限値を変更することにより、一以上の前記端末装置の各々が備えるバッテリの充電上限を制御する、
請求項1に記載の充電制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる充電制御システムS1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、充電制御システムS1は、充電制御装置1と、1以上の端末装置2a〜2cと、電源装置5とを備える。以下、端末装置2a〜2cを特に区別しない場合は、単に端末装置2という。また、充電制御システムS1が備える端末装置2の台数は、
図1に示す例に限定されるものではない。
【0016】
充電制御装置1と、端末装置2と、電源装置5とは、ケーブル3a〜3dを介して接続している。以下、ケーブル3a〜3dを特に区別しない場合は、単にケーブル3という。ケーブル3は、USB(Universal Serial Bus Power Delivery)のType−C規格に準拠したUSB Type−Cケーブルである。尚、ケーブル3は、USB Type−Cケーブルに限定されるものではなく、電力及びデータを送受信可能であれば良い。
【0017】
端末装置2は、例えば、端末装置2は、スマートフォン、タブレットPC、またはラップトップPC等であり、充放電可能なバッテリを有する。
【0018】
電源装置5は、電源4から取得した電力を、端末装置2および充電制御装置1に供給する装置である。また、電源装置5は、端末装置2と充電制御装置1の間の通信を仲介する。電源4は、例えば、商用電源等の交流電源であるものとする。
【0019】
充電制御装置1は、PC等であり、端末装置2の充電を制御する。なお、充電制御装置1は、電源装置5を介さずに、他の電源から電力を取得するものとしても良い。
【0020】
例えば、
図1に示すように、電源装置5は、充電管理棚6に設置される。ユーザ等が端末装置2を充電管理棚6に格納し、ケーブル3で電源装置5に接続することで、端末装置2は電源装置5から電力の供給を受けることが可能な状態となる。管理者等は、充電制御装置1を操作して端末装置2の充電を制御する。なお、本実施形態においては、端末装置2の使用者をユーザ、充電制御装置1の使用者を管理者と呼ぶが、両者は同一の人物であっても良い。
【0021】
図2は、本実施形態に係る端末装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、端末装置2は、CPU(Central Processing Unit)207、RAM(Random Access Memory)208、ROM(Read Only Memory)209、入力装置210、ディスプレイ211、およびフラッシュメモリ212等の外部記憶装置を備える。入力装置210は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。
【0022】
また、端末装置2は、さらに、コネクタ201と、スイッチ202と、コントローラ203と、PMU(Power Management Unit、電源管理装置)204と、チャージャIC(Integrated Circuit)205と、バッテリ206とを備える。
【0023】
コネクタ201は、USBのType−C規格に準拠したUSB Type−Cコネクタであるものとする。
【0024】
スイッチ202は、コントローラ203の制御の下、コネクタ201から入出力される信号の接続先を切り替える。例えば、スイッチ202は、コネクタ201とCPU207の間を接続または切断する。
【0025】
コントローラ203は、USBのType−C規格に準拠したUSB Type−Cコントローラである。コントローラ203は、コネクタ201に接続された対象機器と、USBのType−C規格に準拠した通信をする。USBのType−C規格では、ケーブル3で接続された複数の機器の各々のUSB Type−Cコントローラ同士が、電源の向き、または信号接続の方式についての情報を互いに通信し、接続方式を決定する。例えば、コントローラ203は、コネクタ201に接続されたUSBデバイス等から出力された信号を受けて、USBデバイスを検出し、検出結果に応じてスイッチ202を制御する。
【0026】
また、本実施形態のコントローラ203は、PMU204と相互に情報をやり取りする。コントローラ203は、後述する充電制御装置1のPMU104(
図5に記載)からケーブル3および電源装置5を介して送信された信号を、PMU204に送出する。また、コントローラ203は、PMU204から出力された信号を、ケーブル3および電源装置5を介して充電制御装置1のPMU104に送信する。
【0027】
チャージャIC205は、ケーブル3を介して供給された電力を、バッテリ206に充電する。チャージャIC205は、PMU204の制御に基づいて、バッテリ206の充電の開始または停止をする。
【0028】
PMU204は、端末装置2の電源を管理する装置であり、プロセッサおよびメモリを有するマイクロコントローラである。PMU204は、チャージャIC205を制御することにより、バッテリ206の充電を制御する。また、PMU204は、充電制御装置1のPMU104と、制御に関する情報の送受信を行う。PMU204と充電制御装置1のPMU104との間の通信手段は、例えば、UVDM(Unstructured Vendor Define Message)通信等であるが、これに限定されるものではない。
【0029】
図3は、本実施形態に係る端末装置2のPMU204の機能的構成の一例を示す図である。
図3に示すように、本実施形態のPMU204は、送信部21と、受信部22と、充電制御部23と、記憶部25とを備える。
【0030】
記憶部25は、端末装置2の充電に関する充電情報、および充電制御に係る処理プログラムを記憶する。記憶部25は、例えば、不揮発性のメモリ等である。
【0031】
PMU204で実行される処理プログラムは、上述した各機能部(送信部、受信部、充電制御部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはプロセッサがメモリからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、送信部、受信部、充電制御部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0032】
なお、上記の機能部(送信部21、受信部22、充電制御部23)は、ハードウェア回路で実現されても良い。
【0033】
ここで、記憶部25に記憶される充電情報について説明する。
図4は、本実施形態に係る充電情報220の一例を示す図である。
図4に示すように、充電情報220は、バッテリ206を特定可能なシリアルNo.と、端末装置2を特定可能な機器IDと、バッテリ206のバッテリ残量(mAh)と、規定充電容量(mAh)と、バッテリ206の劣化状況(%)と、充電上限(%)と、電源状態と、消費電力と、バッテリ特性とが対応付けられた情報である。
【0034】
規定充電容量は、バッテリ206の生産時における充電可能な電力を示す。バッテリ206は、使用に伴って劣化することによって充電可能な電力が減少する。劣化状況は、バッテリ206充電容量が規定充電容量から低下した割合を示す。
【0035】
充電上限は、バッテリ206の充電割合(%)の上限値である。
【0036】
電源状態は、端末装置2の電源が、ON状態とOFF状態のいずれであるかを示す情報である。OFF状態は、シャットダウン状態ともいう。
【0037】
消費電力は、端末装置2の消費電力である。バッテリ特性は、バッテリ206の特性であり、バッテリ206の充放電の速度に関する情報等である。
【0038】
図3に戻り、送信部21は、充電情報220を充電制御装置1に送信する。また、送信部21は、受信部22が充電制御装置1から通信開始の信号を受信した場合に、充電制御装置1のPMU104に、応答信号を送信する
【0039】
また、受信部22は、充電制御装置1から送信された充電上限を、受信する。受信部22は、受信した充電情報220に登録する。また、受信部22は、充電制御装置1から通信開始の信号、または、充電情報220の送信を要求する要求信号を受信する。受信部22は、通信開始の信号または要求信号を受信した場合に、受信した信号の内容を、送信部21に通知する。
【0040】
充電制御部23は、充電制御装置1による制御に基づいて、バッテリ206を充電する。
【0041】
より詳細には、充電制御部23は、バッテリ206の状態および端末装置2の電源状態を監視して、バッテリ残量、劣化状況、電源状態と、消費電力とを取得し、充電情報220にする。また、充電制御部23は、バッテリ残量と、劣化状況と、規定充電容量とから、バッテリ206の現時点の充電割合を算出する。
【0042】
充電制御部23は、バッテリ206の現時点の充電割合が、充電情報220に登録された充電上限未満の場合、チャージャIC205を制御して、バッテリ206を、充電上限まで充電する。また、充電制御部23は、バッテリ206の現時点の充電割合が、充電情報220に登録された充電上限以上の場合、バッテリ206の充電を行わない。
【0043】
また、端末装置2の電源がOFF状態である場合にも、コネクタ201から電力が供給された場合は、コントローラ203、スイッチ202、およびPMU204は起動する。コントローラ203、スイッチ202、およびPMU204は、CPU207が起動していない状態でも動作するものとする。このため、上記の機能部(送信部21、受信部22、充電制御部23)は、端末装置2の電源がOFF状態である場合にも、機能するものとする。
【0044】
次に、充電制御装置1の構成について説明する。
図5は、本実施形態に係る充電制御装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5に示すように、充電制御装置1は、CPU105、RAM106、ROM107、入力装置110、ディスプレイ109、およびフラッシュメモリ108等の外部記憶装置を備える。入力装置210は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。
【0045】
また、端末装置2は、さらに、コネクタ101と、スイッチ102と、コントローラ103と、PMU104とを備える。
【0046】
コネクタ101は、USBのType−C規格に準拠したUSB Type−Cコネクタであるものとする。
【0047】
スイッチ102は、コントローラ103の制御の下、コネクタ101から入出力される信号の接続先を切り替える。例えば、スイッチ102は、コネクタ101とCPU105の間を接続または切断する。
【0048】
コントローラ103は、USBのType−C規格に準拠したUSB Type−Cコントローラである。コントローラ103は、PMU104と相互に情報をやり取りする。コントローラ103は、端末装置2のPMU204からケーブル3および電源装置5を介して送信された信号を、PMU104に送出する。また、コントローラ203は、PMU104から出力された信号を、ケーブル3および電源装置5を介して端末装置2のPMU204に送信する。
【0049】
PMU104は、充電制御装置1の電源を管理する装置であり、プロセッサおよびメモリを有するICチップ等である。PMU104は、端末装置2のPMU204と、バッテリ206の充電の制御に関する情報の送受信を行う。
【0050】
具体的には、PMU104は、端末装置2a〜2cの各々のPMU104と通信して、端末装置2a〜2cの各々のPMU104に上限値を登録する。
【0051】
図6は、本実施形態に係る充電制御装置1の機能的構成の一例を示す図である。
図6に示すように、本実施形態の充電制御装置1は、取得部11と、充電制御部12と、記憶部16と、受付部14と、表示制御部15とを備える。また、取得部11と、充電制御部12と、送信部13と、記憶部16とは、PMU104が備えるものとする。なお、充電制御装置1の充電制御部12を第1の充電制御部、端末装置2の充電制御部23を第2の充電制御部としても良い。
【0052】
受付部14は、管理者によって入力された充電上限を、入力装置110から受け付ける。受付部14は、受け付けた充電上限を、充電制御部12に送出する。
【0053】
表示制御部15は、取得部11が取得した端末装置2a〜2cの各々の充電情報220を、ディスプレイ109に表示する。また、表示制御部15は、充電上限の入力画面を、ディスプレイ109に表示する。
【0054】
記憶部16は、充電情報220、および充電制御に係る処理プログラムを記憶する。記憶部16は、メモリ等である。また、記憶部16は、PMU104の外に設けられても良い。例えば、記憶部16は、ROM107またはフラッシュメモリ108等でも良い。
【0055】
送信部13は、端末装置2のPMU204に対して、通信開始の信号を送信する。また、送信部13は、取得部11が端末装置2から応答信号を受信した場合、充電情報220を要求する要求信号を、端末装置2に送信する。
【0056】
取得部11は、端末装置2a〜2cの各々から、充電情報220を取得する。取得部11は、取得した充電情報220を記憶部16に保存する。また、取得部11は、端末装置2のPMU204からの応答信号を受信する。取得部11は、応答信号を受信した場合、送信部13に応答信号の受信を通知する。
【0057】
充電制御部12は、充電情報220に基づいて、端末装置2の充電を制御する。より詳細には、充電制御部12は、端末装置2a〜2cの各々の充電情報220に登録された充電上限を変更することにより、端末装置2a〜2cの各々が備えるバッテリの充電上限を制御する。
【0058】
本実施形態においては、充電制御部12は、受付部14から充電上限を取得した場合に、取得した充電上限を、端末装置2a〜2cの各々に送信する。上述のように、端末装置2のPMU204の受信部22は、充電制御装置1から送信された充電上限を、充電情報220に登録する。つまり、充電制御部12は、端末装置2に充電上限を送信することにより、端末装置2のバッテリ206の充電を制御する。
【0059】
本実施形態の充電制御装置1で実行されるプログラムは、上述した各機能部(受付部、表示制御部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、受付部、表示制御部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0060】
また、PMU104で実行される処理プログラムは、上述した各機能部(取得部、充電制御部、送信部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはプロセッサがメモリからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、取得部、充電制御部、送信部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0061】
なお、上記の機能部(受付部、表示制御部、取得部、充電制御部、送信部)は、ハードウェア回路で実現されても良い。
【0062】
次に、電源装置5の構成について説明する。
図7は、本実施形態に係る電源装置5のハードウェア構成の一例を示す図である。
図7に示すように、電源装置5は、コネクタ501a〜501dと、スイッチ502a〜502cと、コントローラ505a〜505cとPMU504とを備える。
【0063】
コネクタ501a〜501d(以下、特に区別しない場合はコネクタ501という)の各々は、USBのType−C規格に準拠したUSB Type−Cコネクタであるものとする。
【0064】
図7に示す例では、コネクタ501aは、ケーブル3aを介して端末装置2aと接続する。また、コネクタ501aは、スイッチ502aおよびコントローラ503aと接続する。コネクタ501bは、ケーブル3bを介して端末装置2bと接続する。また、コネクタ501bは、スイッチ502bおよびコントローラ503bと接続する。コネクタ501cは、ケーブル3cを介して端末装置2cと接続する。また、コネクタ501cは、スイッチ502cおよびコントローラ503cと接続する。コネクタ501a〜501cは、電源4からスイッチ502a〜502cを介して供給された電力を、ケーブル3a〜3cを介して端末装置2a〜2cに供給する。
【0065】
コネクタ501dは、ケーブル3dを介して充電制御装置1と接続する。コネクタ501dは、スイッチ502a〜502cおよびPMU504と接続する。コネクタ501dは、充電制御装置1からケーブル3dを介して送信された情報を、スイッチ502a〜502cに出力する。充電制御装置1から送信された情報は、例えば、充電上限である。また、コネクタ501dは、端末装置2a〜2cからケーブル3a〜3cおよびコネクタ501a〜501cを介して送信された情報を、スイッチ502a〜502cから取得する。端末装置2a〜2cから送信された情報は、例えば充電情報220である。
【0066】
また、コネクタ501dは、電源4から供給された電力を、ケーブル3dを介して充電制御装置1に供給する。なお、充電制御装置1が、電源装置5を介さずに、他の電源から電力を取得する場合は、コネクタ501dは、電源4から供給された電力を充電制御装置1に供給しなくとも良い。
【0067】
PMU504は、コントローラ505の各々と相互に通信する。また、PMU504は、コネクタ501dを介して充電制御装置1と情報を送受信しても良い。
【0068】
電源4は、PMU504、コネクタ501d、およびスイッチ502a〜502cに電力を供給する。
【0069】
スイッチ502a〜502c(以下、特に区別しない場合はスイッチ502という)の各々は、コントローラ503の制御の下、コネクタ501a〜501cから入出力される信号の接続先を切り替える。例えば、スイッチ502a〜502cは、端末装置2a〜2cからケーブル3a〜3cおよびコネクタ501a〜501cを介して送信された情報を、コネクタ501dに出力する。また、スイッチ502a〜502cは、充電制御装置1からケーブル3dおよびコネクタ501dを介して送信された情報を、コネクタ501a〜501cに出力する。なお、電源装置5内の情報伝達経路は一例であり、これに限定されるものではない。
【0070】
また、スイッチ502は、電源4から供給された電力を、コネクタ501a〜501cに出力する。
【0071】
コントローラ503a〜503c(以下、コントローラ503という)は、USBのType−C規格に準拠したUSB Type−Cコントローラである。
【0072】
コネクタ501、スイッチ502、コントローラ503の数は、
図5に示す例に限定されるものではなく、充電制御装置1および端末装置2の個数以上であっても良い。
【0073】
次に、以上のように構成された充電制御システムS1における充電制御処理の流れを説明する。
【0074】
図8は、本実施形態に係る充電制御処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図8に示す処理の開始前に、端末装置2の電源はOFF状態になっているものとする。また、充電制御装置1は、電源装置5とケーブル3を介して接続しているものとする。
【0075】
なお、電源装置5は、充電制御装置1と端末装置2との間の情報の送受信の仲介をしているが、電源装置5において判断または情報の編集等の処理は実行されない。このため、
図8では、電源装置5を省略している。また、端末装置2は複数台存在するが、複数の端末装置2の各々の処理は同様であるため、
図8では1台の端末装置2のみ表示する。
【0076】
まず、ユーザ等によって端末装置2のコネクタ201にケーブル3が接続される。このケーブル3は、電源装置5と接続しているものとする。この場合、電源装置5からコントローラ203、スイッチ202、およびPMU204への電力供給が開始し(S1)、コントローラ203、スイッチ202、およびPMU204が起動する(S2)。
【0077】
なお、端末装置2のバッテリ206に残量がある場合は、コントローラ203、スイッチ202、およびPMU204は、電源装置5から電力供給を開始される前から、バッテリ206の放電電力によって稼働を継続しているものとしても良い。
【0078】
そして、端末装置2のコントローラ203は、電源装置5を介して充電制御装置1のコントローラ103と通信し、USB Type−Cの標準規格に準拠した接続状態を確立する(S3)。
【0079】
また、充電制御装置1のPMU104の送信部13は、充電制御装置1のコントローラ103と端末装置2のコントローラ203との間で接続状態が確立した場合に、コントローラ103を介して、端末装置2のPMU204に、通信開始の信号を送信する(S4)。
【0080】
端末装置2のPMU204が通信開始の信号を受信した場合、PMU204の送信部21は、充電制御装置1のPMU104に、応答信号を送信する(S5)。
【0081】
充電制御装置1のPMU104が応答信号を受信した場合、PMU104の送信部13は、端末装置2のPMU204に、要求信号を送信する(S6)。
【0082】
端末装置2のPMU204が要求信号を受信した場合、PMU204の送信部21は、充電情報220を、充電制御装置1のPMU104に送信する(S7)。
【0083】
充電制御装置1のPMU104の取得部11は、PMU204から送信された充電情報220を取得し、記憶部16に保存する。
【0084】
そして、充電制御装置1の表示制御部15は、ディスプレイ109に、充電情報220を表示する(S8)。
図8では1台の端末装置2を代表として記載したが、充電制御装置1は充電制御システムS1に含まれる端末装置2a〜2cの各々から、充電情報220を取得し、端末装置2a〜2cの各々の充電情報220をディスプレイ109に表示するものとする。
【0085】
これにより、管理者等は、端末装置2a〜2cの各々の充電情報220を把握することができる。例えば、充電管理棚6に収納された端末装置2の電源がON状態であると、充電管理棚6内で熱が籠ったり、端末装置2が余分な電力を消費したりすることから、端末装置2の電源がOFF状態であることが望ましいとする。このような場合、管理者等は、ディスプレイ109に表示された充電情報220から、端末装置2a〜2cの各々の電源がOFF状態であるか否かを、容易に確認することができる。
【0086】
そして、管理者は、充電制御装置1に、端末装置2の充電上限を入力する。この場合、充電制御装置1の受付部14は、管理者によって入力された充電上限を、入力装置210から受け付ける(S9)。受付部14は、入力された上充電上限を、充電制御部12に送出する。
【0087】
次に、充電制御装置1のPMU104の充電制御部12は、入力された上充電上限を、端末装置2のPMU204に送信する(S10)。
【0088】
そして、端末装置2のPMU204の受信部22は、充電制御装置1から送信された充電上限を、記憶部25の充電情報220に登録する(S11)。
【0089】
次に、端末装置2のPMU204の充電制御部23は、充電情報220のバッテリ残量と、劣化状況と、規定充電容量とから、バッテリ206の現時点の充電割合を算出する(S12)。
【0090】
そして、充電制御部23は、バッテリ206の現時点の充電割合が、充電情報220に登録された充電上限未満の場合、チャージャIC205を制御して、バッテリ206を、充電上限まで充電する(S13)。
【0091】
また、充電制御部23は、バッテリ206の現時点の充電割合が、充電情報220に登録された充電上限以上の場合は、バッテリ206の充電をしない。ここで、充電制御処理は終了する。
【0092】
このように、本実施形態の充電制御装置1は、端末装置2a〜2cの各々から、充電情報220を取得し、充電情報220に基づいて、端末装置2a〜2cの充電を制御する。このため、本実施形態の充電制御装置1によれば、一以上の端末装置2a〜2cの充電を外部から制御することができる。
【0093】
また、本実施形態の充電情報220は、端末装置2a〜2cの各々が備えるバッテリ206の充電割合の上限値を含む。また、本実施形態の充電制御装置1は、端末装置2a〜2cの各々に登録された充電情報220の上限値を変更することにより、端末装置2a〜2cの各々が備えるバッテリ206の充電上限を制御する。
【0094】
ここで、バッテリ206の充電上限を制御することは、バッテリ206の劣化の進行を低減することに寄与する。
【0095】
例えば、一般に、満充電状態が保たれる場合と比較して、満充電よりも低い充電量を上限として充電した場合の方が、バッテリ206の劣化の進行が遅くなる。従来技術において、充電上限を制御する機能がない場合は、端末装置のPMUは、電源が供給された場合は常にバッテリを満充電にしていたため、夜間等に長時間にわたって電源を接続すると、バッテリの劣化を促進する場合があった。
【0096】
また、端末装置のPMUに充電上限を制御する機能がある場合であっても、PMUに設定された充電上限の設定をユーザ等が変更するためには、端末装置全体を起動する必要があった。この場合、充電対象の端末装置が複数存在すると、充電対象の全ての端末装置の電源をON状態にした上で、ユーザまたは管理者がPMUの設定を変更する作業が生じるため、作業負荷が高くなる場合があった。
【0097】
これに対して、本実施形態の充電制御装置1は、端末装置2a〜2cの各々に登録された充電情報220の上限値を変更することにより、端末装置2a〜2cの各々が備えるバッテリ206の充電上限を制御する。このため、本実施形態の充電制御装置1によれば、端末装置2a〜2cが長時間にわたって電源と接続していても、満充電になることを回避し、バッテリ206の劣化の進行を低減することができる。また、本実施形態の充電制御装置1によれば、複数の端末装置2a〜2cの充電上限を一括で制御することができるため、ユーザまたは管理者の作業負荷を低減することができる。
【0098】
また、本実施形態の充電制御装置1は、PMU104を有する。また、PMU104は、充電制御部12を備える。PMU104は、端末装置2a〜2cの各々のPMU204と通信して、端末装置2a〜2cの各々のPMU204に充電上限を登録する。PMU204は端末装置2a〜2cの電源がOFF状態であっても起動するため、本実施形態の充電制御装置1によれば、端末装置2a〜2cの電源がOFF状態であっても、端末装置2a〜2cの充電を制御することができる。
【0099】
また、本実施形態の充電制御システムS1は、充電制御装置1と、一以上の端末装置2a〜2cとを備える。充電制御装置1は、端末装置2a〜2cの各々から、充電情報220を取得し、充電情報220に基づいて、端末装置2a〜2cの充電を制御する。また、端末装置2a〜2cの各々は、充電情報220を充電制御装置1に送信し、充電制御装置1による制御に基づいて、バッテリ206を充電する。このため、本実施形態の充電制御システムS1によれば、端末装置2a〜2cの充電を、充電制御装置1によって制御することができる。
【0100】
なお、本実施形態においては、ケーブル3、および、端末装置2のコネクタ201、コントローラ203、スイッチ202は、USB Type−Cの規格に準拠するものとしたが、この規格に限定されるものではない。例えば、制御信号と電源とを供給可能な規格であり、かつ、端末装置2のCPU207が起動していない状態においても、コネクタ201、コントローラ203、スイッチ202およびPMU204が動作可能となる規格であれば、他の規格を採用しても良い。
【0101】
なお、充電制御装置1と、電源装置5とを接続するケーブル3dは、USB Type−Cケーブル以外のケーブル、例えばLANケーブル等でも良い。また、充電制御装置1と、電源装置5とは、無線通信するものとしても良い。
【0102】
なお、本実施形態においては、充電制御装置1のPMU104が備える機能を充電制御部としたが、PMU104自体を、特許請求の範囲における充電制御部または第1の充電制御部の一例としても良い。また、コントローラ103を、特許請求の範囲における取得部の一例としても良い。また、入力装置110を、特許請求の範囲における受付部の一例としても良い。
【0103】
また、本実施形態においては、端末装置2のPMU204が備える機能を第2の充電制御部としたが、PMU204自体を、特許請求の範囲における第2の充電制御部の一例としても良い。また、コントローラ203を、特許請求の範囲における送信部の一例としても良い。
【0104】
(第2の実施形態)
上述の第2の実施形態では、充電制御装置1は、端末装置2の充電上限を制御していた。この第2の実施形態では、さらに、充電制御装置1は、時間帯に応じて、端末装置2の充電上限を変更する。
【0105】
本実施形態の充電制御システムS1の全体構成は、第1の実施形態と同様である。また、充電制御装置1、端末装置2、および電源装置5の構成も、第1の実施形態と同様である。
【0106】
充電制御装置1は、第1の実施形態と同様に、CPU105、RAM106、ROM107、入力装置110、ディスプレイ109、フラッシュメモリ108等の外部記憶装置、コネクタ101、スイッチ102、コントローラ103、およびPMU104を備える。
【0107】
本実施形態の充電制御装置1は、第1の実施形態と同様に、取得部11と、充電制御部12と、記憶部16と、受付部14と、表示制御部15とを備える。また、取得部11と、充電制御部12と、送信部13と、記憶部16とは、PMU104が備えるものとする。取得部11は、第1の実施形態と同様の機能を備える。
【0108】
本実施形態の記憶部16は、第1の実施形態と同様の情報に加えて、複数の時刻と、複数の充電上限とを対応付けた送信時間情報を記憶する。
図9は、本実施形態に係る送信時間情報161の一例を示す図である。
図9に示すように、送信時間情報161は第1の送信時刻“05:00”と、第1の充電上限“100%”と、第2の送信時刻“12:00”と、第2の充電上限“50%”とを含む。第1の送信時刻と第2の送信時刻とは異なる時刻であり、第1の充電上限と第2の充電上限とは異なる値であるものとする。なお、送信時間情報161の値はこれに限定されるものではない。第1の充電上限は、第1の上限値の一例であり、第2の充電上限は、第2の上限値の一例である。
【0109】
また、本実施形態の充電制御部12は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、記憶部16に記憶された第1の送信時刻に、第1の充電上限を端末装置2に送信し、第2の送信時刻に、第2の充電上限を端末装置2に送信する。
【0110】
また、本実施形態の表示制御部15は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、複数の時刻と、複数の充電上限とを入力可能な入力画面をディスプレイ109に表示する。
【0111】
また、本実施形態の受付部14は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、複数の時刻と、複数の充電上限との入力を受け付ける。例えば、本実施形態の受付部14は、第1の送信時刻と、第1の充電上限と、第2の送信時刻と、第2の充電上限との入力を受け付ける。受付部14は、受け付けた複数の時刻と、複数の充電上限とを、記憶部16の送信時間情報161に登録する。
【0112】
つまり、本実施形態においては、第1の送信時刻および第2の送信時刻は、管理者によって設定されるものとする。
【0113】
次に、以上のように構成された充電制御システムS1における充電制御処理の流れを説明する。
【0114】
図10は、本実施形態に係る充電制御処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本実施形態においては、第1の送信時刻と、第1の充電上限と、第2の送信時刻と、第2の充電上限とは、管理者によって予め入力され、記憶部16に保存されているものとする。
【0115】
S1の電力供給開始から、S7の充電情報の送信の処理までは、第1の実施形態と同様の処理である。
【0116】
そして、充電制御部12は、現在時刻が、第1の送信時刻であるか否かを判断する。充電制御部12は、現在時刻が、第1の送信時刻であると判断した場合、第1の充電上限を端末装置2のPMU204に送信する(S21)。
【0117】
この場合、端末装置2のPMU204の受信部22は、充電制御装置1から送信された第1の充電上限を、充電上限として、記憶部25の充電情報220に登録する(S22)。
【0118】
また、充電制御部12は、現在時刻が、第1の送信時刻ではないと判断した場合、現在時刻が、第2の送信時刻であるか否かを判断する。充電制御部12は、現在時刻が、第2の送信時刻であると判断した場合、第2の充電上限を端末装置2のPMU204に送信する(S23)。
【0119】
この場合、端末装置2のPMU204の受信部22は、充電制御装置1から送信された第2の充電上限を、充電上限として、記憶部25の充電情報220に登録する(S24)。
【0120】
S12のバッテリ206の充電割合の算出処理は、第1の実施形態と同様である。
【0121】
そして、端末装置2のPMU204の充電制御部23は、バッテリ206の現時点の充電割合が、充電情報220に登録された充電上限未満の場合、チャージャIC205を制御して、バッテリ206を、充電上限まで充電する(S13)。本実施形態においては、第1の送信時刻においては、充電情報220に登録された充電上限は、第1の充電上限であるため、充電制御部23はバッテリ206を第1の充電上限まで充電する。また、第2の送信時刻においては、充電情報220に登録された充電上限は、第2の充電上限であるため、充電制御部23はバッテリ206を第2の充電上限まで充電する。
【0122】
このように、本実施形態の充電制御装置1によれば、第1の送信時刻に、第1の充電上限を端末装置2に送信し、第2の送信時刻に、第2の充電上限を端末装置2に送信するため、第1の実施形態の効果に加えて、時刻に応じて、バッテリ206の充電上限を容易に変更することができる。
【0123】
例えば、ユーザが朝9時から端末装置2を使用する場合、朝9時の時点で端末装置2のバッテリ206を満充電にするというニーズがあるものとする。このような場合、夜間の間ずっとバッテリ206を満充電に保つのではなく、朝9時の直前にバッテリ206を満充電にすると、バッテリ206の劣化の進行を低減することができる。本実施形態の充電制御装置1によれば、例えば、管理者が第1の送信時刻を朝5時、第1の充電上限を100%と予め設定した場合、朝5時から、100%の充電を目標とする充電を開始することができるため、適切な時間にバッテリ206を満充電にすることができる。
【0124】
また、近年、一般的に消費電力が増加する昼間ではなく、夜間に充電をすることで、消費電力のピークカットをすることのニーズがある。また、夜間の方が昼間と比較して電気料金が安価な場合もあり、経済的な側面からもピークカットのニーズがある。本実施形態の充電制御装置1によれば、例えば、昼間の上限値を、夜間の上限値よりも低く設定することで、昼間よりも夜間により多くの電力をバッテリ206に充電し、ピークカットをすることができる。
【0125】
また、本実施形態の充電制御装置1によれば、第1の送信時刻と、第1の充電上限と、第2の送信時刻と、第2の充電上限との入力を受け付けるため、管理者の所望の時刻に、管理者の所望の上限値までバッテリ206を充電することができる。
【0126】
なお、送信時間情報161には、送信時刻ではなく、複数の送信時間帯と、複数の送信時間帯の各々に対応する上限値が登録されるものとしても良い。この場合、充電制御部12は、現在時刻を含む送信時間帯を特定し、当該送信時間帯に対応付けられた上限値を、端末装置2に送信するものとする。
【0127】
(第3の実施形態)
上述の第2の実施形態では、充電上限の送信時刻は、管理者によって定められていた。この第3の実施形態では、充電制御装置1が、充電完了時刻に応じて、充電上限の送信時刻を算出する。
【0128】
本実施形態の充電制御システムS1の全体構成は、第1の実施形態と同様である。また、充電制御装置1、端末装置2、および電源装置5の構成も、第1の実施形態と同様である。
【0129】
充電制御装置1は、第1の実施形態と同様に、CPU105、RAM106、ROM107、入力装置110、ディスプレイ109、フラッシュメモリ108等の外部記憶装置、コネクタ101、スイッチ102、コントローラ103、およびPMU104を備える。
【0130】
本実施形態の充電制御装置1は、第1の実施形態と同様に、取得部11と、充電制御部12と、記憶部16と、受付部14と、表示制御部15とを備える。また、取得部11と、充電制御部12と、送信部13と、記憶部16とは、PMU104が備えるものとする。取得部11は、第1の実施形態と同様の機能を備える。
【0131】
また、記憶部16は、第2の実施形態と同様の情報に加えて、複数の充電完了時刻を記憶する。より詳細には、本実施形態の送信時間情報161は、第1の充電完了時刻と、第2の充電完了時刻とをさらに含む。
【0132】
本実施形態の受付部14は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、複数の充電完了時刻と複数の充電上限とを受け付ける。例えば、受付部14は、第1の充電完了時刻と、第1の充電上限と、第2の充電完了時刻と、第2の充電上限との入力を受け付ける。第1の充電完了時刻と第2の充電完了時刻とは異なる時刻とする。受付部14は、受け付けた複数の充電完了時刻と、複数の充電上限とを、記憶部16の送信時間情報161に登録する。
【0133】
充電完了時刻は、バッテリ206が充電上限まで充電される時刻の目標である。
【0134】
また、本実施形態の表示制御部15は、第2の実施形態と同様の機能を備えた上で、複数の充電完了時刻と、複数の充電上限とを入力可能な入力画面をディスプレイ109に表示する。
【0135】
また、本実施形態の充電制御部12は、第2の実施形態と同様の機能を備えた上で、端末装置2a〜2cの各々のバッテリ206を送信時間情報161に登録された複数の充電上限の各々まで充電するために要する第1の充電時間長を算出する。
【0136】
例えば、充電制御部12は、充電情報220に登録された端末装置2a〜2cの各々のバッテリ特性およびバッテリ残量に基づいて、端末装置2a〜2cの各々のバッテリ206を第1の充電上限まで充電するために要する第1の充電時間長を算出する。また、充電制御部12は、バッテリ特性およびバッテリ残量に基づいて、端末装置2a〜2cの各々のバッテリ206を第2の充電上限まで充電するために要する第2の充電時間長を算出する。
【0137】
また、充電制御部12は、第1の充電完了時刻から第1の充電時間長を減算することによって第1の送信時刻を算出する。また、充電制御部12は、第2の充電完了時刻から第1の充電時間長を減算することによって第2の送信時刻を算出する。充電制御部12は、算出した第1の送信時刻および第2の送信時刻を記憶部16の送信時間情報161に登録する。
【0138】
このように、本実施形態の充電制御装置1によれば、第1の充電完了時刻または第2の充電完了時刻から第1の送信時刻または第2の送信時刻を算出するため、管理者は、充電完了の目標時刻から手動で算出しなくとも良い。このため、本実施形態の充電制御装置1によれば、第1の実施形態と第2の実施形態の効果に加えて、管理者の負荷をより低減することができる。
【0139】
なお、第1の送信時刻または第2の送信時刻の算出の手法は上述の例に限定するものではない。例えば、充電制御部12は、過去の充電時間の実績に基づいて、充電に要する時間長を推定するものとしても良い。
【0140】
(第4の実施形態)
上述の第2の実施形態および第3の実施形態では、充電制御装置1側で、複数の時刻に応じて、充電上限を変更していた。この第4の実施形態では、端末装置2側で、時間帯別の充電上限を記憶する。
【0141】
本実施形態の充電制御システムS1の全体構成は、第1の実施形態と同様である。また、充電制御装置1、端末装置2、および電源装置5の構成も、第1の実施形態と同様である。
【0142】
本実施形態の端末装置2は、第1の実施形態と同様に、CPU207、RAM208、ROM209、入力装置210、ディスプレイ211、フラッシュメモリ212等の外部記憶装置、コネクタ201、スイッチ202、コントローラ203、PMU204、チャージャIC205、およびバッテリ206を備える。また、PMU204は、第1の実施形態と同様に、送信部21と、受信部22と、充電制御部23と、記憶部25とを備える。送信部21は、第1の実施形態と同様の機能を備える。
【0143】
本実施形態の記憶部25が記憶する充電情報について、
図11を用いて説明する。
図11は、本実施形態に係る充電情報1220の一例を示す図である。
図1に示すように、充電情報220は、バッテリ206を特定可能なシリアルNo.と、端末装置2を特定可能な機器IDと、バッテリ206のバッテリ残量(mAh)と、規定充電容量(mAh)と、バッテリ206の劣化状況(%)と、電源状態と、消費電力と、バッテリ特性とに加えて、複数の時間帯と、複数の充電上限とが対応付けられている。
【0144】
図11に示す例では、充電情報1220は、第1の時間帯と、第1の充電上限と、第2の時間帯と、第2の充電上限とを含む。
【0145】
本実施形態の受信部22は、第1の実施形態と同様の機能に加えて、第1の時間帯と、第1の充電上限と、第2の時間帯と、第2の充電上限とを充電制御装置1から受信する。
【0146】
充電制御部23は、第1の実施形態と同様の機能に加えて、時間帯に応じて異なる受電上限まで、バッテリ206を充電する。例えば、充電制御部23は、第1の時間帯においては、バッテリ206の充電割合が、充電情報220に登録された第1の充電上限未満の場合、バッテリ206を、第1の充電上限まで充電する。また、充電制御部23は、第2の時間帯においては、バッテリ206の充電割合が、充電情報220に登録された第2の充電上限未満の場合、バッテリ206を、第2の充電上限まで充電する。
【0147】
また、充電制御部23は、第1の時間帯においては、バッテリ206の充電割合が、充電情報220に登録された第1の充電上限以上の場合、バッテリ206を充電しない。また、充電制御部23は、第2の時間帯においては、バッテリ206の充電割合が、充電情報220に登録された第2の充電上限以上の場合、バッテリ206を充電しない。
【0148】
また、本実施形態の充電制御装置1は、第1の実施形態と同様に、CPU105、RAM106、ROM107、入力装置110、ディスプレイ109、フラッシュメモリ108等の外部記憶装置、コネクタ101、スイッチ102、コントローラ103、およびPMU104を備える。
【0149】
本実施形態の充電制御装置1は、第1の実施形態と同様に、取得部11と、充電制御部12と、記憶部16と、受付部14と、表示制御部15とを備える。
【0150】
本実施形態の充電制御装置1の充電制御部12は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、時間帯別の複数の充電上限を、端末装置2に送信する。例えば、充電制御部12は、第1の時間帯と、第1の充電上限と、第2の時間帯と、第2の充電上限とを端末装置2のPMU204に送信する。
【0151】
このように、本実施形態の充電制御装置1によれば、時間帯別の複数の充電上限を、端末装置2に送信することにより、第1の実施形態の効果に加えて、端末装置2に、時間帯別の充電上限の制御をさせることができる。
【0152】
(第5の実施形態)
上述の第1〜第4の実施形態では、充電制御装置1と端末装置2とが、電源装置5を介して接続していたが、充電制御装置1と端末装置2との接続方式はこれに限定されるものではない。この第5の実施形態では、充電制御装置1と端末装置2とが1対1の関係で、ケーブル3を介して接続するものとする。
【0153】
図12は、第5の実施形態にかかる充電制御システムS2の全体構成の一例を示す図である。
図12に示すように、本実施形態の充電制御装置1は、第1の実施形態と同様に、CPU105、RAM106、ROM107、入力装置110、ディスプレイ109、フラッシュメモリ108等の外部記憶装置、コネクタ101、スイッチ102、コントローラ103、およびPMU104を備える。
【0154】
また、本実施形態においては、充電制御装置1は、電源4から電力を取得する。充電制御装置1が電源4から取得した電力は、スイッチ102およびコネクタ101を介して、端末装置2に供給される。
【0155】
充電制御装置1の各構成は、第1の実施形態と同様の機能を備える。
【0156】
また、
図12に示すように、本実施形態の端末装置2は、第1の実施形態と同様に、CPU207、RAM208、ROM209、入力装置210、ディスプレイ211、フラッシュメモリ212等の外部記憶装置、コネクタ201、スイッチ202、コントローラ203、PMU204、チャージャIC205、およびバッテリ206を備える。
【0157】
端末装置2の各構成は、第1の実施形態と同様の機能を備える。
【0158】
本実施形態の充電制御システムS2によれば、第1の実施形態の効果に加えて、電源装置5を用いずとも、充電制御装置1によって端末装置2のバッテリ206の充電を制御することができる。
【0159】
以上説明したとおり、第1から第5の実施形態によれば、一以上の端末装置2a〜2cの充電を外部から制御することができる。
【0160】
上述の各実施形態の充電制御装置1または端末装置2で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0161】
また、上述の各実施形態の充電制御装置1または端末装置2で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上述の各実施形態の充電制御装置1または端末装置2で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、上述の各実施形態の充電制御装置1または端末装置2で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成しても良い。
【0162】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【解決手段】充電制御装置は、取得部と、充電制御部とを備える。取得部は、一以上の端末装置の各々から、充電に関する充電情報を取得する。充電制御部は、充電情報に基づいて、一以上の端末装置の充電を制御する。充電情報は、一以上の端末装置の各々が備えるバッテリの充電割合の上限値を含む。また、充電制御部は、一以上の端末装置の各々に登録された充電情報の上限値を変更することにより、一以上の端末装置の各々が備えるバッテリの充電上限を制御する。