特許第6674449号(P6674449)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6674449
(24)【登録日】2020年3月10日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】緊急オフスイッチ
(51)【国際特許分類】
   G05B 9/02 20060101AFI20200323BHJP
【FI】
   G05B9/02 B
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-513664(P2017-513664)
(86)(22)【出願日】2015年9月9日
(65)【公表番号】特表2017-527043(P2017-527043A)
(43)【公表日】2017年9月14日
(86)【国際出願番号】EP2015070588
(87)【国際公開番号】WO2016038078
(87)【国際公開日】20160317
【審査請求日】2018年8月23日
(31)【優先権主張番号】102014113135.5
(32)【優先日】2014年9月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501493037
【氏名又は名称】ピルツ ゲーエムベーハー アンド コー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベリンククロット,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ツィンザー,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイシャー,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ペータース,ヘルゲ
【審査官】 牧 初
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−197859(JP,A)
【文献】 特開平09−305892(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 9/00− 9/05
B25J 1/00−21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的なデバイス(12)を安全性に関連してシャットダウンさせる緊急スイッチオフ機能を機能させるための緊急オフスイッチ(10)であって、
作動要素(34)、および、接触ブリッジ(38)を介して互いに接続される少なくとも2つの電気接点(40、42)であって、前記接触ブリッジ(38)の位置は、前記電気接点(40、42)を開閉することができるように、前記作動要素(34)によって影響を受ける、前記作動要素(34)および少なくとも前記2つの電気接点(40、42)と、
前記接触ブリッジ(38)を移動させることによって前記緊急スイッチオフ機能を実行することができるアクティブ動作状態、および、前記緊急オフスイッチが機能しないパッシブ動作状態と、
少なくとも第1の表示状態および第2の表示状態を有する可視化デバイス(56)であって、前記緊急オフスイッチは、前記第1の表示状態では視覚的に目立つようにされ、前記緊急オフスイッチは前記第2の表示状態では中立的に表示され、前記可視化デバイス(56)はさらに、前記アクティブ動作状態では前記第1の表示状態を採用し、前記パッシブ動作状態では前記第2の表示状態を採用するように設計されている、前記可視化デバイス(56)と、
前記可視化デバイス(56)が前記第1の表示状態にあるかまたは前記第2の表示状態にあるかをモニタリングし、それに応じて前記緊急スイッチオフ機能、を機能させるためのモニタリングユニット(60)と
を備え
前記可視化デバイス(56)に前記第1の表示状態では規定された公称電流が流れ、前記モニタリングユニット(60)は、前記可視化デバイス(56)に流れ込む実際の電流が前記規定された公称電流未満である場合に、前記緊急スイッチオフ機能を機能させる、緊急オフスイッチ。
【請求項2】
前記モニタリングユニット(60)は、規定された静止電流を有するとともに少なくとも1つの動作接点(66)を有する自己消費型電流継電器として設計されており、前記動作は、前記動作接点(66)を介して制御することができる、請求項1に記載の緊急オフスイッチ。
【請求項3】
前記モニタリングユニット(60)は常時開接点(66)を有し、前記緊急オフスイッチの前記第1の電気接点(40)および前記第2の電気接点(42)は常時閉接点を形成し、前記常時閉接点および前記常時開接点(66)は直列に接続されている、請求項1または請求項2に記載の緊急オフスイッチ。
【請求項4】
第1の電流経路(46)および第2の電流経路(48)をさらに含み、前記動作によって前記第1の電流経路(46)および/または前記第2の電流経路(48)を切断する、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の緊急オフスイッチ。
【請求項5】
前記モニタリングユニット(60)は、前記第1の電流経路(46)における第1の常時開接点(78)および前記第2の電流経路(48)における第2の常時開接点(80)を含み、前記第1の常時開接点および前記第2の常時開接点に機械的に連結されている常時閉接点(74、76)を含み、前記第1の電流経路(46)および前記第2の電流経路(48)は、前記常時閉接点(74、76)を介して電気的に接続される、請求項4に記載の緊急オフスイッチ。
【請求項6】
前記可視化デバイス(56)は、前記モニタリングユニット(60)が機能していないときにさらなる表示状態を採用する、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の緊急オフスイッチ。
【請求項7】
緊急オフスイッチをモニタリングする方法であって、
電気的なデバイス(12)を安全性に関連してシャットダウンさせるための緊急スイッチオフ機能を機能させるための緊急オフスイッチを提供するステップであって、前記緊急オフスイッチは、作動要素(34)、および、接触ブリッジ(38)を介して接続される少なくとも2つの電気接点(40、42)を有し、前記接触ブリッジ(38)の位置は、前記電気接点(40、42)間の電流経路(46)を開閉することができるように、前記作動要素(34)によって影響を受ける、前記提供するステップと、
第1の表示状態および第2の表示状態を有する可視化デバイス(56)を提供するとともに、前記可視化デバイス(56)をモニタリングするためのモニタリングユニット(60)を提供するステップと、
アクティブ動作状態またはパッシブ動作状態を採用するステップであって、前記アクティブ動作状態では、前記接触ブリッジ(38)を移動させることによって前記緊急スイッチオフ機能を機能させることができ、前記パッシブ動作状態では、前記緊急オフスイッチは機能しない、前記採用するステップと、
前記第1の表示状態または前記第2の表示状態を採用するステップであって、前記第1の表示状態では、前記緊急オフスイッチは視覚的に目立つようにされ、前記第2の表示状態では、前記緊急オフスイッチは中立的に表示され、前記アクティブ動作状態では前記第1の表示状態が採用され、前記パッシブ動作状態では前記第2の表示状態が採用される、採用するステップと、
前記可視化デバイス(56)が前記第1の表示状態にあるかまたは前記第2の表示状態にあるかをモニタリングするステップと、
前記モニタリングに応じて前記緊急スイッチオフ機能、を機能させるステップと、を含み、
前記可視化デバイス(56)に前記第1の表示状態では規定された公称電流が流れ、前記モニタリングユニット(60)は、前記可視化デバイス(56)に流れ込む実際の電流が前記規定された公称電流未満である場合に、前記緊急スイッチオフ機能を機能させる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的なデバイスを安全性に関連してシャットダウンさせる緊急スイッチオフ機能を働かせるための緊急オフスイッチ、および、それに関連する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する緊急オフスイッチは、電気的な機械、工業用の製造工場または電気的な供給デバイス等の電気的なデバイスを、緊急のまたは危険な状況において選択的にシャットダウンさせるために使用される。この目的のために、緊急オフスイッチは通常、例えば黄色のハウジング部分である黄色い背景に対して配置される、赤い色の、最も一般的には押しボタンの形の作動要素を有する。少なくとも過去においては、作動要素の広く普及した形状に起因して、そのような緊急オフスイッチは多くの場合にマッシュルームボタンと称されている。
【0003】
いくつかの緊急オフスイッチを備える複雑な機械システム、または、機械から着脱可能な可動制御ユニットを備えるシステムの場合、適合性のある緊急オフスイッチがますます所望されている。
【0004】
この明細書では、「適合性のある」とは、特定の用途に関して、緊急オフスイッチを非アクティブ状態にする能力を意味し、非アクティブ状態では、緊急オフスイッチはその意図される緊急スイッチオフ機能を果たさない。そのような用途の例は、プログラミング段階でのみロボットに接続され、関連する安全基準(ISO 13849−1)に従って緊急オフスイッチが取り付けられなければならない、産業用ロボットの可動プログラミングパネルのものである。そのようなパネルは、ロボットに接続されなくなると、通常は、緊急スイッチオフ機能を働かせることができなくなる。言うまでもなく、そのような場合、緊急オフスイッチはそのようなものとして表示されなくなるはずであり、これは、そうでなければ、誤った安心感をユーザーに抱かせるためである。
【0005】
この問題に対する手法として、特許文献1は、電力源が断たれた状態において、すなわち、工場または機械への接続がない状態において、中間色で見え、それによって、緊急オフスイッチとして知覚されない緊急オフコマンドデバイスを開示している。しかし、機械への接続がなされ、緊急オフコマンドデバイスを介して緊急スイッチオフ機能が機能するとすぐに、緊急オフコマンドデバイスはその特徴的な色を呈する。この目的のために、緊急オフコマンドデバイスは、例えば、有色LED等の有色の発光要素によって照明されることができる透明なまたは半透明のハウジングを備える。コマンドユニットの起動によって、発光要素はスイッチオンされ、緊急オフコマンドデバイスは標準準拠の色で見える。
【0006】
適合性のある緊急オフスイッチのアクティブな照明に代わるものとして、特許文献2は、別の適合性のある緊急オフスイッチを開示している。これは、静止位置では、前述した特徴的な色を有し、パッシベーション要素によって無効化(disable)にされると、視覚的に中立に表示されることができる。したがって、例えば、緊急オフスイッチのハウジングにあるLCDまたはTFTディスプレイは、パッシブ状態においてハウジングの信号色を覆うことができる。この変形形態の利点は、アクティブ状態の緊急オフスイッチが、アクティブな照明に依存しないことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許第19919012号明細書
【特許文献2】独国特許第10344385号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の変形形態の双方では、緊急オフスイッチがアクティブに照明されるかまたはアクティブに覆われる(cover)かに関係なく、故障が原因で、それぞれの光学的な変化を発生しなくなる、というリスクがある。換言すると、非アクティブな緊急オフスイッチがアクティブなものとして表示されるか、または、アクティブな緊急オフスイッチがパッシブなものとして表示されることが生じる可能性がある。言うまでもなく、不正確に表示された緊急オフスイッチは、安全上の重大な危険に関連付けられる。
【0009】
この背景に対して、本発明の目的は、より高いレベルの安全性を提供し、容易に実現することができ、既存の用途に容易に一体化させることができる緊急オフスイッチおよびそれに関連する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの態様によると、前記目的は、電気的なデバイスの安全性に関連するシャットダウンのための緊急スイッチオフ機能を実行することができる緊急オフスイッチにより達成される。緊急オフスイッチは作動要素、および、接触ブリッジを介して互いに接続された少なくとも2つの電気接点であって、接触ブリッジの位置は、電気接点を開閉することができるように、作動要素によって影響を受ける、作動要素および少なくとも2つの電気接点を備える。接触ブリッジを移動させることによって緊急スイッチオフ機能を実行することができるアクティブ動作状態、および、緊急オフスイッチが機能しないパッシブ動作状態がある。緊急オフスイッチは少なくとも第1の表示状態および第2の表示状態を有する可視化デバイスをさらに備え、第1の表示状態では、緊急オフスイッチ、特に作動要素、は視覚的に目立つようにされ、第2の表示状態では、緊急オフスイッチは中立的に表示される。可視化デバイスはさらに、アクティブ動作状態では第1の表示状態を採用し、パッシブ動作状態では第2の表示状態を採用するように設計されている。緊急オフスイッチは可視化デバイスが第1の表示状態にあるかまたは第2の表示状態にあるかをモニタリングし、それに応じて動作、特に緊急スイッチオフ機能、を働かせるためのモニタリングユニットをさらに備える。
【0011】
したがって、本発明の着想は、適合性のある緊急オフスイッチにモニタリングユニットを備え付けることであり、モニタリングユニットは、緊急オフスイッチの可視化の実際の状態をモニタリングし、特に、実際の状態とその時点の動作状態とを比較し、このモニタリングに応じて動作を制御する。適合性のある緊急オフスイッチは、この場合、少なくとも2つの状態を有する。アクティブ状態では、緊急オフスイッチの作動は、安全機能を働かせることにつながり、一方で、パッシブ状態では、緊急オフスイッチは機能せず、すなわち、緊急オフスイッチが作動される場合であっても安全機能は実施されない。パッシブ状態では、緊急オフスイッチを作動させることができるが、それによって機能を担保することがない。
【0012】
モニタリングユニットによって制御することができる動作は、例えば、電気的なデバイスをシャットダウンすること、または、このデバイスの始動を防止することを含んでもよい。換言すると、モニタリングユニットは、例えば、緊急スイッチオフ機能を働かせることができ、あるいは、電気的なデバイスの安全状態が緊急オフスイッチによって表示されることを防止することができる。
【0013】
したがって、モニタリングユニットは、緊急オフスイッチがその動作状態に従って適切に表示されることを確実にする。電気的なデバイスのユーザーは、したがって、アクティブとして示されている緊急オフスイッチが、実際に、関連する安全機能を果たしていること、または、対応する緊急オフスイッチがユーザーに見えるときにのみデバイスを使用することができることに信頼を置くことができる。このように、適合性のある緊急スイッチオフデバイスを使用するとき、ユーザーの安全性がさらに高まる。
【0014】
くわえて、本発明によるモニタリングユニットは、緊急オフスイッチの既存の機能、例えば、モニタリングユニットによって共用されている緊急スイッチオフ機能を働かせることによって容易に実現することができる。このように、例えば、緊急オフスイッチの機能をモニタリングするためのデバイスは、可視化デバイスのモニタリングにも使用することができる。したがって、新規のモニタリングユニットは、特に安価に実現することができる。したがって、上記の目的は完全に達成される。
【0015】
好ましい改良形態では、可視化デバイスは、第1の表示状態では規定された公称電流が流れ、モニタリングユニットは、可視化デバイスにおける実際の電流が規定された公称電流未満であるときに緊急スイッチオフ機能を働かせる。
【0016】
この改良形態では、モニタリングユニットは電流モニタリングデバイスとして設計されている。これは、可視化デバイスにおける実際の電流が求められ、規定された公称値と比較されることを意味する。実際の電流が公称電流よりも小さい場合、緊急スイッチオフ機能が実施される。電流モニタリングデバイスは、特に単純に、かつ低コストで実現することができる。
【0017】
さらなる改良形態では、モニタリングユニットは、規定された静止電流と少なくとも1つの動作接点とを有する自己消費型電流継電器として設計されており、動作は、動作接点を介して制御することができる。
【0018】
自己消費型電流継電器は、静止状態において電力を供給され、その動作接点は閉じられる。電流が継電器の規定された静止電流を下回る場合、動作接点は自動的に開く。自己消費型電流継電器は、電流の低下を判断するとともに、それに応じて動作を自動的に制御するのに特に好適である。
【0019】
さらなる改良形態では、モニタリングユニットは常時開(NO)接点を含み、緊急オフスイッチの電気接点は常時閉(NC)接点を形成し、NC接点およびNO接点は直列に接続されている。
【0020】
この設計では、2つの電気接点は、接触ブリッジとともにNC接点を形成し、このNC接点を介して、緊急オフスイッチは緊急スイッチオフ機能を働かせることができる。意図されたように動作するとき、すなわち、緊急オフスイッチがアクティブであるとき、常時閉接点は閉じ、電気接点間の電流経路は閉じる。NC接点と直列の常時開接点は、このように、モニタリングユニットによって制御されるイネーブルスイッチとして作用する。このように、既存の緊急スイッチオフ機能を、モニタリングユニットによって容易に共用することができる。したがって、モニタリングユニットは、既存の緊急オフスイッチに一体化するのが非常に簡単である。
【0021】
さらなる改良形態では、緊急オフスイッチは、第1の電流経路および第2の電流経路を含み、動作によって第1の電流経路および/または第2の電流経路が遮断される。
【0022】
この改良形態では、緊急オフスイッチは、2つの別個の切り換え経路を有する2チャネルデバイスとして設計されている。例えば電流モニタリングデバイスの形態のモニタリングユニットは、1つまたは複数の継電器によって特に単純に実現することができ、継電器の1つの動作接点がそれぞれの切り換え経路に配置されている。
【0023】
特に好ましい改良形態では、モニタリングユニットは、第1の電流経路における第1の常時開接点、および、第2の電流経路における第2の常時開接点、ならびに、第1の常時開接点および第2の常時開接点に機械的に連結されている常時閉接点を含み、第1の電流経路および第2の電流経路は、常時閉接点を介して電気的に接続することができる。
【0024】
この改良形態では、モニタリングユニットは、互いに対して機械的に連結されているNO接点およびNC接点を含む。NO接点は、緊急オフスイッチの電流経路に配置されており、NC接点は電流経路を接続する。正確に操作されたとき、すなわち、モニタリングユニットがアクティブであるとき、NO接点は閉じ、NC接点は開く。付加的なNC接点を使用して、例えば、クロスオーバー検出のために安全切り換えデバイスによって行われるような、電流経路間の比較を行うことによって、モニタリング機能におけるエラーを検出することが可能である。モニタリングユニット内のエラーに起因してNC接点が閉じる場合、2つの電流経路の比較は常にポジティブであり、それによって、例えばクロスオーバー検出を有効にする。このように、緊急オフスイッチのモニタリング機構、例えばクロスオーバー検出を、モニタリングユニットをチェックするために特に有利に使用することもできる。
【0025】
さらなる改良形態では、可視化デバイスは、モニタリングユニットが機能していないときに可能なさらなる表示状態を含む。
【0026】
この改良形態では、可視化デバイスは、例えばエラーがモニタリングユニットに存在する場合に診断表示として有利に使用されるさらなる表示状態を採用することができる。付加的な表示状態を使用して、ユーザーは、緊急オフスイッチ自体から、モニタリングユニットが動作しているか否かを特定することができる。
【0027】
言うまでもなく、上記で述べた特徴、および、これから以下で説明する特徴は、対応する明記される組み合わせにおいて適用することができるだけではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組み合わせでまたは分離して適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】好ましい用途における緊急オフスイッチの単純化された形態を示す図である。
図2】緊急オフスイッチの実施形態を示す模式図である。
図3】回路内における緊急オフスイッチの実施形態を示す図である。
図4】回路内における緊急オフスイッチの好ましい実施形態のさらなる実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施形態は、図面に示され、以下の記載においてより詳細に説明される。
【0030】
図1において、新規の緊急オフスイッチが、参照符号10、10aおよび10bによって示されている。
【0031】
緊急オフスイッチ10、10a、10bは、自動化された作業ロボット14によって示されている技術的なシステム12を保護するように働く。ロボット14は、制御されない状態では人々および財産に深刻なリスクを呈する可能性がある。この理由から、緊急スイッチオフ機能が提供される。緊急スイッチオフ機能を介して、ロボット14を、緊急のまたは危険な状況において選択的にシャットダウンすることができる。この実施形態では、緊急スイッチオフ機能は、本発明の実施形態による緊急オフスイッチ10、10a、10b、安全切り換えデバイス16および接触器18によって確立され、接触器18の接点20がロボット14への給電経路22において直列につながる。
【0032】
安全切り換えデバイス16は、単純な安全切り換えデバイス、構成可能な安全切り換えデバイス、または、プログラミング可能な安全コントローラーであってもよい。そのようなデバイスは、故障の場合に、安全で信頼性の高い反応を提供するように設計されている。図示の実施形態では、この反応は、ひいてはロボット14の電力源を断つために、例えば、接触器18を介してロボット14への給電経路22を遮断することを伴う。あるいは、必ずしも技術的なシステムの電力源を断つ必要がないが、ユーザーにとって危険ではない状態に単に移行される他のシャットダウンオプションを使用してもよい。
【0033】
緊急スイッチオフ機能は通常、例えば接触器18の二重の設計によって本明細書で示されているように、マルチチャネル冗長であるように設計されている。したがって、緊急スイッチオフ機能に寄与する構成要素のうちの1つにおける故障の場合でさえも、安全なシャットダウンが可能であることを確実にする。
【0034】
入力側では、安全切り換えデバイス16は、本発明の実施形態による緊急オフスイッチ10、10a、10bに接続されている。本発明の場合、参照符号10および10aで示される2つの緊急オフスイッチは配線された緊急オフスイッチであり、これらは、外部への導体線24と戻りの導体線26とを介して安全切り換えデバイス16に接続されている。好ましくは、これらの緊急オフスイッチは、ユーザーが容易にアクセスできるように、ロボット14にまたはロボット14の近傍に配置されている。
【0035】
参照符号10bは緊急オフスイッチを指し、これは、この実施形態ではロボット14から隔てられた可動操作パネル28にある。操作パネル28は、着脱可能な配線電気接続部30を介してロボット14に接続することができる。操作パネル28は、例えばプログラミング動作の間だけロボット14に連結される。配線接続部30に代わるものとして、無線接続を意図してもよく、この無線接続は、プログラミング動作中にユーザーによって起動および起動停止されてもよい。緊急オフスイッチ10bの接続は、外部への導体線24と戻りの導体線26とによって物理的または論理的に行ってもよい。この接続も、有線接続または無線接続であってもよい。緊急オフスイッチ10bの接続がロボット14への接続部30に関連付けられ、それによって、ロボット14への接続が確立されるとすぐに、緊急オフスイッチ10bが安全切り換えデバイス16にも接続されるようにすれば、特に好ましい。
【0036】
技術的なシステム12の始動を可能にするために、接触器18は安全切り換えデバイス16によって閉じられなければならない。この目的のために、安全切り換えデバイス16は、外部への線24を介して緊急オフスイッチ10に渡される信号が、戻り線26を介して安全切り換えデバイス16に到達して戻るか否かを繰り返しチェックする。外部への信号と戻りの信号とが一致する場合、または、戻りの信号が安全切り換えデバイス16によって予期される値に対応する場合、接触器18は閉じられ、技術的なシステム12は始動することができる。緊急オフスイッチ10、10a、10bのうちの1つを作動させることによって、この実施形態において技術的なシステム12の電力源が断たれるとすぐに、それぞれの導体の対24、26の電流経路が遮断され、接触器はドロップされる。
【0037】
言うまでもなく、安全性の理由から、緊急オフスイッチ10、10a、10bは、容易にアクセス可能であるとともにはっきりと見えるように設計されるべきであり、あらゆる状況においてユーザーの視野内に直接的に配置されるべきである。
【0038】
相互接続される複雑な技術的なシステムの場合、または、本明細書で可動操作パネル28の実施例によって示されるような可動緊急オフスイッチの使用におけるようないくつかの場合に、前述した緊急スイッチオフ機能を機能させることができないように、緊急オフスイッチが非アクティブにされるという要件がある。緊急オフスイッチは、緊急スイッチオフ機能を開始させる(trigger)ことができないかまたは緊急スイッチオフ機能を機能させてはならないときには、非アクティブである。
【0039】
例として、そのような状況は、第1の緊急オフスイッチが機械の一部のみをシャットダウンすることができる場合に生じる可能性がある。複数の機械の部品の相互作用に起因して、第2の緊急オフスイッチが関係する。この第2の緊急オフスイッチは、その時点で構成されるような全体的なシステムをスイッチオフすることができる。そのような場合、第1の緊急オフスイッチは非アクティブにされるべきであり、それによって、ユーザーは緊急の場合に、関連する緊急オフスイッチを選択して動作させる。したがって、緊急オフスイッチ10、10a、10bは、適合性のある緊急オフスイッチであり、それらの見た目は、それらの状態に応じて変化してもよい。
【0040】
例として、非アクティブの緊急オフスイッチは、図1において参照符号10aによって示されている。機能していない緊急オフスイッチ10aは、ここでは緊急オフスイッチ10aの破線の輪郭によって示されているように、ユーザーにパッシブとして表示される。これは、標準準拠の色で緊急オフスイッチを目立たせる光源によって、または、例えば非アクティブ状態の間に緊急オフスイッチを隠す機械的なデバイス等によって、種々の方法で行うことができる。換言すると、緊急オフスイッチの標準準拠の見た目は、ここではアクティブ状態でのみ見える。
【0041】
図2を参照してより詳細に記載するように、本発明による緊急オフスイッチは、緊急オフスイッチのアクティブ状態と非アクティブ状態との間で変化する場合に、緊急オフスイッチの表示が対応する変化を経たことをチェックするとともに確実にする手段を備えてもよい。
【0042】
図2に、新規の緊急オフスイッチの好ましい実施形態の全体が、参照符号10によって示されている。
【0043】
この実施形態の緊急オフスイッチ10は、マッシュルーム形状のボタン36形の、作動要素34が配置されているハウジング32を有する。ハウジング32内では、作動要素34は、第1の電気接点40および第2の電気接点42を接続することができる接触ブリッジ38に接続されている。第1の電気接点40および第2の電気接点42は、ハウジング32上の接続端子44a、44bを介して外部に経路付けされる。したがって、上記の方法で、ここでは図示されていない安全切り換えデバイスに接続することができる。非作動状態では、接触ブリッジ38は閉じられ、第1の接点40および第2の接点42は互いに電気的に接続されている。
【0044】
ボタン36を押下することによって作動要素34が作動されると、接触ブリッジ38が開き、第1の電気接点40と第2の電気接点42との間の電流経路46が遮断される。したがって、第1の端子44aに存在する信号は、第2の端子44bまでループされなくなる。第2の端子44bにおける信号の非存在は、ボタン36が押下されたか否かを安全切り換えデバイス16が検出することを可能にする。
【0045】
本明細書において示されるように、緊急オフスイッチ10は好ましくは冗長に設計される。すなわち、作動要素34によって同様に遮断することができる第2の電流経路48が備え付けられている。冗長な第2の電流経路48は、ここでは、さらなる第1の電気接点50および第2の電気接点52、ならびに、第1の接触ブリッジ38に機械的に連結されている第2の接触ブリッジ54によって確立される。
【0046】
緊急オフスイッチ10は可視化デバイス56をさらに有し、これによって、緊急オフスイッチ10を視覚的に変更することができる。特に、可視化デバイス56は、緊急オフスイッチ10が標準準拠して表示される状態、すなわち作動要素34が黄色い背景に対して赤色で目立つようにされる第1の表示状態、および、緊急オフスイッチ10が隠されるかまたは中立的に表示される第2の表示状態を採用することができる。
【0047】
この実施形態では、可視化デバイス56は、ハウジング32内に配置されている有色LED58を備える。ハウジング32は、マッシュルーム形状のボタン形の作動要素としての第1のハウジング部分、および、ベースとしての第2のハウジング部分を含む2部分から設計されている。ここで、ハウジング部分は、透明なまたは半透明な材料で製造され、それによって、非照明状態では、無色であるか、または、それらが配置される背景と同じ色に見える。したがって、LED58がスイッチオフされると、緊急オフスイッチは、そのようなものとして認識されない。LED58が起動されるときにのみ、緊急オフスイッチ10は、その特徴的な色の見た目を採用する。すなわち、それぞれの色のLED58によって照明されることによってその特徴的な色の見た目を採用する。ベースは、好ましくは黄色のLEDによって照明され、作動要素は赤色のLEDによって照明される。
【0048】
緊急オフスイッチの照明に代わるものとしてまたは緊急オフスイッチの照明に加えて、可視化デバイスは、例えばボタン内のもしくは直接的に作動表面上のLCDもしくはTFTディスプレイ要素も備えるか、または、機械的な変更によって、例えばゴムブーツを変位させることによって光学的な変更を得てもよい。LCDもしくはTFTディスプレイまたは機械的な要素は、緊急オフスイッチの表示が照明に依存せず、したがって、電力を必要とすることなく標準準拠ディスプレイが可能であるという利点を有する。
【0049】
特定の実施態様に関係なく、可視化デバイス56は、緊急オフスイッチ10がアクティブまたはパッシブとして表示されることを可能にする。可視化デバイス56は好ましくは、緊急オフスイッチ10の第1の接続端子44aに連結されているため、第1の接続端子44aにおける電位、例えば、接続されている安全切り換えデバイスからの信号が、可視化デバイス56に電力を供給する。安全切り換えデバイスからの信号が第1の接続端子44aに存在せず、すなわち、緊急オフスイッチがアクティブではない場合、可視化デバイス56も電力を供給されず、緊急オフスイッチ10は照明されない。言うまでもなく、電力源が断たれた状態において、アクティブ状態を表示する可視化デバイス56については、先行している論理の反転を行わなければならない。
【0050】
くわえて、緊急オフスイッチ10はモニタリングユニット60を備え、モニタリングユニット60によって可視化デバイス56をモニタリングすることができる。モニタリングユニット60は、可視化デバイス56が緊急オフスイッチ10の状態に対応する適切な表示を提供しているか否かをチェックする。好ましいモニタリングユニット60は、緊急オフスイッチ10がアクティブであるが、非アクティブとして表示される場合、および、緊急オフスイッチがパッシブであるがアクティブとして表示される場合の双方をモニタリングする。あるいは、2つの状態が相互に排他的である場合、モニタリングユニット60はこれらの状態のうちの一方のみを積極的にモニタリングしてもよい。
【0051】
モニタリングユニット60が、可視化デバイス56、および、第1の電気接点40と第2の電気接点42との間の電流経路46に連結され、緊急オフスイッチ10のハウジング32内にモジュールとして配置されることが特に好ましい。例えば、既存の緊急オフスイッチ10を組み込むために、緊急オフスイッチ10のハウジング32の外側の別個の構成要素としての代替的な配置も意図される。
【0052】
好ましい実施形態では、モニタリングユニット60は、可視化デバイス56の誤った表示がある場合に、第1の電気接点40、50と第2の電気接点42、52との間の電流経路46、48を遮断することによって、緊急スイッチオフ機能を開始させる。このように、モニタリングユニット60も、作動要素34と同じように緊急スイッチオフ機能を開始させることができる。特に、モニタリングユニット60は、対応する可視化がアクティブであるときにのみ、緊急オフスイッチ10の安全機能が、アクティブであることを確実にする。したがって、この実施例のモニタリングユニット60は、許可(authorization)機能を行い、緊急オフスイッチ10がその作動中に適切に表示されないときに、技術的なシステムまたは機械が始動することを防止する。
【0053】
あるいはまたはくわえて、さらなる実施形態では、モニタリングユニット60は、逆の場合、すなわち、緊急オフスイッチ10が停止される場合に、緊急オフスイッチ10の対応する受動的な可視化が可能になるようにしてもよい。
【0054】
好ましくは、可視化デバイス56は第3の表示状態を採用することができる。第3の表示状態によって、可視化デバイス56は、モニタリングユニット60が機能していないか否かを示す。例えば、欠陥があるモニタリングユニット60の場合には、LEDは点滅することができる。代わりに、TFTディスプレイが可視化ユニット56として使用される場合、第3の表示状態は、TFTディスプレイ上に警告メッセージとして表示されることができる。
【0055】
モニタリングユニットを有する回路における新規の緊急オフスイッチの実施形態を、図3を参照してさらに説明する。ここで、同一の参照符号は、前述の実施形態におけるものと均等な部分を示す。
【0056】
図3は、第1の電気接点40と第2の電気接点42との間の電流経路46を示している。新規のモニタリングユニット60は破線のボックスとして示されている。電流経路46は、2つの切り換え要素、第1に作動要素34によって調整可能な接触ブリッジ38、および、第2に新規のモニタリングユニット60の動作接点を介してつながる。
【0057】
ここで、モニタリングユニット60は、継電器62を有する電流モニタリングデバイスとして設計されている。継電器62は、第1の電気接点40から可視化デバイス56を介して接地端子64に流れる実際の電流をモニタリングする。
【0058】
継電器62は好ましくは、規定された静止電流(quiescent current)が流れる自己消費型電流継電器として設計されており、可視化デバイス56は継電器62の制御回路に配置されており、継電器の動作接点66は接触ブリッジ38と直列に接続されている。継電器62を通る実際の電流が静止電流未満である場合、動作接点66が開き、電流経路46は遮断される。
【0059】
継電器62の制御回路における実際の電流は、可視化デバイス56を通る実際の電流に対応する。継電器62の静止電流は、可視化デバイス56の公称電流と等しいように選択される。実際の電流が公称電流を下回り、すなわち、可視化デバイス56が十分にまたは適切に電力が供給されない場合、継電器62が動作接点66を開き、第1の電気接点40と第2の電気接点42との間の電流経路46を切断する。直列接続のため、電流経路46は、作動要素34の位置に関係なく、結果として開かれる。換言すると、可視化デバイス56がアクティブではないとき、電気接点42に接続されている安全切り換えデバイス16は、安全切り換えデバイス16に接続されている技術的なシステム12を動作させる(enable)ことができない。
【0060】
図4は、新規のモニタリングユニット60の特に好ましい回路の実施態様を示している。
【0061】
第1の電気接点40と第2の電気接点42との間の第1の電流経路46に加えて、緊急オフスイッチ10はさらに、さらなる第1の電気接点50とさらなる第2の電気接点52との間の第2の電流経路48を含む。第1の電流経路46および第2の電流経路48はそれぞれ、それぞれの接触ブリッジ38、54を介して経路付けされており、これらの接触ブリッジは、互いに対して機械的に連結されているとともに作動要素34に連結されている。したがって、これは、2チャネル緊急オフスイッチの実施態様である。
【0062】
この実施形態の可視化デバイス56は、第1の電気回路68および第2の電気回路70を介して供給される。第1の回路68は、電気接点40を可視化デバイス56および接地端子64に接続している。第2の回路70は、さらなる第1の電気接点50を可視化デバイス56および接地端子64に接続している。可視化デバイス56は、ここではLED58との単一のユニットとして示されている。あるいは、可視化デバイス56は、例えば黄色LEDを有する構成要素および赤色LEDを有する構成要素を有する複数の個々の構成要素から形成することができ、第1の構成要素は第1の回路68に接続されており、第2の構成要素は第2の回路70に接続されている。
【0063】
モニタリングユニット60は、ここではさらに、回路68、70のうちの一方にそれぞれ配置されている2つの継電器62、72を備える。継電器62、72はそれぞれ、動作接点としての常時閉(NC)接点および常時開(NO)接点74、76、78、80を備えるように設計されている。
【0064】
継電器62のNO接点78は電流経路48に配置されており、継電器72のNO接点80は電流経路46に配置されている。NO接点78、80は、したがって、電流経路46、48において交差する。継電器62、72のうちの一方が、特定の回路68、70における実際の電流が継電器62、72の静止電流を下回るためにドロップアウトする場合、関連する回路68、70に接続されていない電流経路46、48は切断される。継電器62がドロップアウトすると、例えば、さらなる第1の接点50と第2の電気接点52との間の電流経路48が開く。
【0065】
継電器の常時閉接点74、76は、第1の電流経路46および第2の電流経路48に対して平行に配置されており、継電器62、72のうちの一方がドロップアウトするとすぐに、第1の電流経路46と第2の電流経路48とを一緒に接続する。換言すると、継電器62、72の故障の場合、2つの第2の電気接点42、52の双方は電気的に均等である。くわえて、試験信号またはパルス82を電流経路46に印加することができ、それによって、通常の動作では、電流経路46、48は、互いから異なる電位または信号を有する。故障の場合に常時閉接点74、76を使用して2つの電流経路46、48を等しくすることによって、継電器62、72の適切な機能、ひいてはモニタリングユニット60の適切な機能を検証することができる。この目的のために、第1の電気接点40、50の出力側および第2の電気接点42、52への入力側において接続されてもよい安全切り換えデバイス(ここでは図示されていない)は、第2の電気接点42、52における電位を連続的に比較し、適切であれば、双方の電流経路46、48における双方の電位または信号が同じである場合に、モニタリングされるシステムをシャットダウンする。
【0066】
マルチチャネル緊急オフスイッチ10の個々の電流経路46、48への異なる電位の印加、または、試験パルスの単一チャネルの供給は、クロス回路検出システムの多くの安全切り換えデバイス部分におけるものである。クロスオーバー検出システムを使用して、安全切り換えデバイスは、通常は冗長として、通例はケーブルの2つのコアとして設計される緊急オフスイッチへの接続線において、例えばケーブルの曲げまたは破砕に起因してクロスオーバーが生じたか否かをチェックすることができる。
【0067】
図4による実施形態によると、特に、モニタリングユニット60における2つの継電器62、72、および、電流経路46、48と平行なNC接点74、76の使用によって、モニタリングユニット60は、ここでは、この既存のクロスオーバー検出システムによって試験することもできる。したがって、モニタリングユニット60の別個の試験は必要ない。
【0068】
特に好ましくは、この試験の結果は、可視化デバイス56が第3の表示状態を採用することにより、可視化デバイスによって直接的に出力することができる。
【0069】
したがって、図4における実施形態による新規の緊急オフスイッチは、その機能および存在する何らかの故障に関して試験されるモニタリングユニット60自体によって、既存のシステムに一体化するのが特に容易であり、特に高いレベルの安全性を提供する。
図1
図2
図3
図4