特許第6674467号(P6674467)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6674467
(24)【登録日】2020年3月10日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】粒子分離触媒化学反応器及び粒子分離器
(51)【国際特許分類】
   B01J 8/00 20060101AFI20200323BHJP
【FI】
   B01J8/00 Z
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-533939(P2017-533939)
(86)(22)【出願日】2015年12月18日
(65)【公表番号】特表2018-505042(P2018-505042A)
(43)【公表日】2018年2月22日
(86)【国際出願番号】EP2015080406
(87)【国際公開番号】WO2016102342
(87)【国際公開日】20160630
【審査請求日】2018年12月17日
(31)【優先権主張番号】3873/DEL/214
(32)【優先日】2014年12月23日
(33)【優先権主張国】IN
(31)【優先権主張番号】15155379.9
(32)【優先日】2015年2月17日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000282
【氏名又は名称】ハルドール・トプサー・アクチエゼルスカベット
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100139527
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 克礼
(74)【代理人】
【識別番号】100164781
【弁理士】
【氏名又は名称】虎山 一郎
(72)【発明者】
【氏名】リスビェア・ヤレコヴ・クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ツァヒロヴィッチ・エミル
【審査官】 河野 隆一朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−130301(JP,A)
【文献】 特開昭55−109420(JP,A)
【文献】 米国特許第00962214(US,A)
【文献】 実開昭57−187620(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0201856(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 8/00 − 8/46
C10G 1/00 − 99/00
B01J 21/00 − 38/74
B07B 1/00 − 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応器への入口流体流から粒子を分離するための粒子分離器を含む、化学反応のための粒子分離触媒反応器であって、該粒子分離器は、円形のベースプレート、該ベースプレートの中心の上方に位置しているインレットチャネル出口を含む少なくとも一つのインレットチャネル、円形形状を有し、ベースプレートの上面上の中心に固定接続して位置する少なくとも一つの流体ストリームダイバータ、少なくとも一つの収集セクション、ベースプレートの上に位置する移送煙突(transfer chimney)入口及びベースプレートの下に位置する移送煙突出口を含みベースプレートの外縁に固定接続して位置している少なくとも一つの移送煙突含み、その際、少なくとも一つのインレットチャネル出口のそれぞれが、少なくとも一つの流体ストリームダイバータのうちの一つに面し、そして、少なくとも一つの流体ストリームダイバータは、少なくとも一つの移送煙突入口の下のレベルに配置されており、上記の少なくとも一つの流体ストリームダイバータは凹形状を有し、上記の収集セクションは、流体ストリームダイバータ及び移送煙突によって占有されている領域を除くベースプレート上の全領域であり、
入口流体流が、流体ストリームダイバータを経て、インレットチャネル出口から移送煙突入口までS字型の流れに付されることにより、粒子が流れの外側へ飛び出し、重力によって収集セクション上に沈降するので、粒子が入口流体流から分離される、
上記の粒子分離触媒反応器。
【請求項2】
一つのインレットチャネル、一つのインレットチャネル出口、一つの流体ストリームダイバータ、及び複数の移送煙突を含む、請求項1に記載の粒子分離触媒反応器。
【請求項3】
前記ベースプレートが、流体ストリームダイバータとしても機能するように適合されている、請求項1に記載の粒子分離触媒反応器。
【請求項4】
少なくとも一つのインレットチャネルが円形断面を有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
【請求項5】
少なくとも一つの移送煙突が、ベースプレート上で垂直に対して内向きの角度で取り付けられている、請求項1〜4のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
【請求項6】
少なくとも一つの移送煙突入口が、少なくとも一つインレットチャネル出口及び少なくとも一つの流体ストリームダイバータからみて外側を向いている、請求項1〜5のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
【請求項7】
前記触媒反応器が水素処理反応器である、請求項1〜6のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
【請求項8】
入口流体流の栓流を確実にするためにインレットチャネル内に配置された流動調整器をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
【請求項9】
流動調整器が円錐形であり、かつ、円錐の尖った端部を上向きにして、入口流体流に対抗して、インレットチャネルと同心に配置されている、請求項8に記載の粒子分離触媒反応器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子分離による触媒化学反応器に関する。より詳細には、本発明は、入口流体流中の粒子の位置に依存しない、沈降原理を使用する粒子分離器を有する反応器に関する。該反応器は、粒状触媒材料が垂直に重ねられた充填床を含むダウンフロー触媒反応器であることができる。このタイプの反応器は、様々な触媒反応、例えば、硫黄転化及び窒素転化(HDS/HDN);オレフィンの水素化(HYD)及び芳香族物質の水素化(水素化脱芳香族化−HDA)、金属除去(水素化脱金属化−HDM)、酸素転化(水素化脱酸素化−HDO)及び水添加分解(HC)を実施するために石油産業及び化学処理産業で使用されている。あるいは、反応器はラジアルコンバータであって、そのデッキの要素は反応器に固定されなければならない。この反応器は、触媒材料の充填床を横切る放射状の流れを有し、そして、典型的には、接触改質及びアンモニア合成のような触媒反応を行うために石油及び化学処理産業で使用される。
【背景技術】
【0002】
粒子の分離と分類は、化学産業、製薬産業、鉱物産業及び食品産業にとって必要であることが十分に調査されている。一定の製品の品質を向上させるために、工業プロセスにおける粒子の分類が必要な場合がある一方で、流体流を浄化する、又はプロセス機器に対する問題を避けるために、粒子の分離が必要な場合があります。時には粒子を意図的にプロセス流中に存在させる。これは、例えば、微粉化された燃料に基づく燃焼プロセス又は粉末技術を用いた医薬品や特殊化学品の製造の場合である。他の場合、粒子の存在は意図的ではない。これは、例えば、製油所のいくつかのストリーム、流動床からの流出物、フィッシャー・トロプシュ反応器からの生成物流の場合である。粒子は様々な起源を有することができ、それらは元の原料及び他の反応物流の一部である場合、又はそれらはプロプロセス機器中で生じた及びそこから収集された、例えば、浸食生成物である場合がある。粒子は、固体又は液体である場合があり、炭化物、コークス及びガムのような有機性、又は鉄成分としての塩、破片又は腐食成分及び浸食成分、又は触媒粒子の破片のような無機性である場合がある。それらは液体、水性ミストであることができ、そして細菌のような生きた不純物を含み得る。形状とサイズも大きく変わり得る−球状乃至フレーク状、ミリメートル乃至数ミクロン以下。粒子が下流のプロセスで望ましくない場合、しばしば、当技術分野で知られているフィルター又は他の適切な粒子分離技術は、精密機器に先だってこれらの粒子の大部分を除去する。しかしながら、ある種のプロセスでは、例えば、侵食及び腐食が関与している場合など、時間の経過とともに問題が現れたり、あるいはさらに深刻化したりする場合がある。場合によっては、精密機器に先立って、粒子除去装置を独立したユニットオペ−ションとして設置することは、実際には不可能である。
【0003】
ナフサ水素化処理では、粒子によって生ずる問題の具体的な一例が見られる。水素化処理反応器への供給には時には粒子が含まれている。粒子含有供給物が水素化処理反応器に導入されると、粒状物又は触媒上で粒子が急速に増大する傾向がある。従って、反応器内の圧力低下の増加を抑制するために、反応器は、床の影響を受けた層を頻繁なスキミングを必要とする場合がある。5〜6ヶ月に1回のスキミング、又は2〜3ヶ月に1回のスキミング頻度でさえ珍しくない。
【0004】
ナフサ水素処理装置に影響を及ぼす粒子の特徴付けはほとんど利用できない。実際、粒子は、ナフサ原料又はプロセスに関連する問題(錆、塩、ゴムなど)に依存する。粒子のオンストリーム収集は典型的に利用できない。したがって、粒子の特徴付けは、粒子の凝集及び酸化による大きな不確実性の影響をうける事後分析に依存する。
【0005】
同様に、FCC(流動接触分解)触媒の再生から生じるプロセスガスは、しばしば触媒粒子及び触媒デブリを含む。そのようなガスは、元素の硫黄として回収するための硫黄回収装置、最も一般的にはクラウスプラント、又は濃硫酸として硫黄を回収するためのWSAプラントに搬送することができる。これらは、粒子を含む供給原料に曝された場合に目詰まりしやすい触媒固定床反応器である。FCC再生器の出口に通常存在する粒子は、一般に、2〜20ミクロンのサイズの範囲又はそれ以下である。
【0006】
米国特許出願公開第2009177023号明細書(特許文献1)は、気体及び液体の並流下降流による、固定床反応器のためのろ過トレイを開示している。
【0007】
この装置は、ろ過媒体を含む特定の分配トレイを使用して、ガス及び液体の並流の下降流モードで機能する反応器に供給される液体原料に含まれる目詰まり粒子を捕捉することができる。該装置は、アセチレン化合物及びジエン化合物を含有する供給物の選択的水素化に特に適用される。
【0008】
欧州特許第0358923号明細書(特許文献2)は、固体のガス化から生じる粗ガスを精製するための方法及び装置を開示している。粒状及び埃状の固体粒子を含有する、固体のガス化からの生ガスを浄化するためのプロセス及び装置において解決法が見出されており、その解決法によって、下流の冷却装置に入る前に任意の大きさの固体粒子がその生ガスから大部分除去される。これは、ガス保持空間の方向において一直線上に、生ガスがガス化ゾーンから第一の精製段階を通過するときに達成され、それにより、粒状固体粒子はガス保持空間の底部に沈殿し、次いで第二の精製段階において、部分的に精製された生ガスはガス保持空間から横方向に偏向され、そして、少なくとも3倍速度が低下するような変化を受け、さらなるガス偏向後に、固体フィルターを通って実質的に垂直方向に通過し、そこで、埃状の固体粒子は生ガスから除去される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009177023号明細書
【特許文献2】欧州特許第0358923号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した公知の技術にもかかわらず、粒子分離器を有する反応器に対して、反応器へのインレット流体流中の粒子不純物にかかわらず、その反応器の長期有効運転を確実にする必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、粒子分離システムを含む新規な触媒化学反応器を記載する。
【0012】
本発明によれば、粒子は、沈降領域で粒子を捕捉することによって流動する流体流から分離される。粒子の捕捉は、S字型の流れを粒子分離器内の流体流に適用することによって得られる。流体流がS字型の流路を遂行するとき、粒子は外側に向かって重力によって下方に飛び出すことができ、そして、低流体流動活性で分離器の一部に沈殿する。
【0013】
本発明の特徴:
1.反応器への入口流体流から粒子を分離するための粒子分離器を含む、化学反応のための粒子分離触媒反応器であり、該粒子分離器は、ベースプレート、インレットチャネル出口を含む少なくとも一つのインレットチャネル、少なくとも一つの流体ストリームダイバータ、少なくとも一つの収集セクション、ベースプレートの上に位置する移送煙突(transfer chimney)入口及びベースプレートの下に位置する移送煙突出口を含む少なくとも一つの移送煙突を含み、その際、少なくとも一つのインレットチャネル出口のそれぞれは、少なくとも一つの流体ストリームダイバータのうちの1つに面し、そして、少なくとも一つの流体ストリームダイバータは、少なくとも一つの移送煙突入口の下のレベルに配置される、上記の粒子分離触媒反応器。
2.一つのインレットチャネル、一つのインレットチャネル出口、一つの流体ストリームダイバータ、及び複数の移送煙突を含む、上記の特徴1に記載の粒子分離触媒反応器。
3.一つのインレットチャネル、一つのインレットチャネル出口、一つの流体ストリームダイバータ及び複数の移送煙突を含む、上記の特徴1に記載の粒子分離触媒反応器。
4.少なくとも一つのインレットチャネルが円形断面を有し、かつ、少なくとも一つの流体ストリームダイバータが凹形状を有する、上記の特徴1〜3のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
5.ベースプレートが円形であり、かつ、少なくとも一つのインレットチャネル出口が、該ベースプレートの中心の上方に位置しており、少なくとも一つの流体ストリームダイバータが、ベースプレートの上面上の中心固定接続して位置しており、かつ、少なくとも一つの移送煙突が、該ベースプレートの外縁に固定接続して位置している、上記の特徴1〜4のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
6.少なくとも一つの移送煙突が、ベースプレート上で垂直に対して内向きの角度で取り付けられている、上記の特徴5に記載の粒子分離触媒反応器。
7.少なくとも一つの移送煙突入口が、少なくとも一つにインレットチャネル出口及び少なくとも一つの流体ストリームダイバータから離間して面している、上記の特徴1〜6のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
8.少なくとも一つに流体ストリームダイバータが円形形状を有する、上記の特徴1〜7のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
9.前記触媒反応器が水素処理反応器である、上記の特徴1〜8のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
10.反応器がドーム形状の上方部分を有し、ベースプレートがそのドーム下方部分の下又は内部に位置しており、粒子分離器が該ドーム内に位置しており、少なくとも一つのインレットチャネル出口が、少なくとも一つの移送煙突入口に対して該ドームの底部付近に位置しており、かつ、少なくとも一つの移送煙突入口が、少なくとも一つのインレットチャネル出口に対して該ドームの頂部付近に位置している、上記の特徴1〜9のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
11.入口流体流の栓流を確実にするためにインレットチャネル内に配置された流動調整器をさらに含む、上記の特徴1〜10のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
12.流動調整器が円錐形であり、かつ、円錐の尖った端部を上向きにして、入口流体流に対抗して、インレットチャネルと同心に配置されている、上記の特徴11に記載の粒子分離触媒反応器。
13.複数のアウトレットチャネル内の出口流れを分割して、インレットチャネルを出る流体流れの低流速を確実にする、少なくとも一つのインレットチャネル出口分流器をさらに含む、上記の特徴1〜12のいずれか一つに記載の粒子分離触媒反応器。
14.インレットチャネル出口分流器が円錐形であり、かつ、複数のアウトレットチャネルが等しい入口領域を有する、上記の特徴13に記載の粒子分離触媒反応器。
15.前記ベースプレートが、流体ストリームダイバータとしても機能するように適合されている、上記1に記載の粒子分離触媒反応器。
【0014】
本発明の実施形態の例を示す添付の図面により、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施形態による触媒化学反応器(図示せず)のための粒子分離器の等角図を示す図である。
図2図2は、本発明の実施形態による触媒化学反応器(図示せず)のための粒子分離器の等角側断面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の実施形態を、図1及び図2に示す図を参照しながらより詳細に説明する。
【0017】
触媒反応器(図示せず)は、プロセスガスが入る中空のトップコンパートメントを含む。この中空空間には、粒子分離器01を設置することができ、反応器に余分なスペースを必要とすることなく、プロセスのための粒子分離の特徴を提供する。粒子分離器は、この実施形態では反応器の既存の上部プレートであるベースプレート02を含む。プロセスガスは、インレットチャネル03を介して反応器に入り、反応器の上部に流出し、これは、この場合、インレットチャネル出口04を通る粒子分離器でもある。本発明の一実施形態では、粒子分離触媒反応器は、インレットチャネルのプラグ流を確保するためにインレットチャネル内に配置された流動調整器11を備える。
【0018】
該流動調整器は、円錐形状であり、かつ、円錐の尖った端部を上向きにして、入口流体流に対抗して、インレットチャネルに対して同心に配置することができる。
【0019】
プロセス流体流は、インレットチャネルから出るときに下向きの流れ方向を有する。インレットチャネル出口の下で、プロセス流体ストリームは、次に、ベースプレート上のその中心に位置する流体ストリームダイバータ05に出会う。流体ストリームダイバータは、凹状の形状と、インレットチャネル出口の直径よりも大きい直径を有する円形の外側リムとを有する。したがって、流体流が下方に流れて流体ストリームダイバータの中心部分と出会うと、流れは、放射状の外側の方向と上方の方向とに分流して、ダイバータの円形領域全体に均一に分配され、そしてさらに外側の粒子分離器の収集セクション06に流れる。本発明の一実施形態では、ベースプレート自体が流体ストリームダイバータとして作用することができ、その場合、特定の流体ストリームダイバータプレートの必要性は省かれる。本発明の別の実施形態では、少なくとも一つのインレットチャネル出口分流器10がインレットチャネル出口に配置され、インレットチャネルを出る流体流の低流速を保証するために、複数のアウトレットチャネル内の出口流を分割する。インレットチャネル出口分流器は、円錐形であり、複数のアウトレットチャネルが等しいインレット領域を有するように配置することができる。収集セクションは、流体ストリームダイバータ及び移送煙突07によって占有されている領域を除いて、ベースプレートの上及び反応器の中空トップコンパートメント内の全領域である。
【0020】
粒子分離器は、ベースプレート上のその外側領域に均一に配置された四つの移送煙突を含む。該煙突は、相対的に垂直な(relative to vertical)粒子分離器の中心軸に向かって内側にある角度で起立している。移送煙突入口08は、インレットチャネル出口からみて外側に向いて移送煙突のそれぞれの頂部の近くに配置されている。移送煙突は、粒子分離器からのインレットチャネル出口から実質的に上方の生成物流体流出口を、インレットチャネル出口から移送煙突入口へS字曲線で流体流を流すように強制する位置に位置決めする目的を果たす。この流れの間に、流体流中にある粒子は、それらの密度によってS字曲線の流体流の流れから放出されて、低い流れ作用又は乱流のある収集セクションの領域に沈む沈降する。これは、大部分が、粒子分離器の外周の近くにあるベースプレート上にある。流体流がインレットチャネル出口を出るとき、その流れは、インレットチャネルの断面積よりもはるかに大きな領域に半径方向に広がる。したがって、流速が減少し、流体流の流れ中の粒子の混入が減少する。
【0021】
さらに、流体流の流れの上方への動きは、流れからの粒子の効果的な分離にも寄与する。したがって、移送煙突入口に対するインレットチャネル出口の設計及び位置は、メンテナンスの間に粒子が流体流の流れから分離され、収集セクション内に沈降して除去されることを確実にする。
【0022】
粒子分離が行われた後、プロセスガスは、ベースプレートの下の反応器内でさらに処理され、移送煙突を介して移送煙突出口09を通って出て行く。
【符号の説明】
【0023】
01. 粒子分離器
02. ベースプレート
03. インレットチャネル
04. インレットチャネル出口
05. 流体ストリームダイバータ
06. 収集セクション
07. 移送煙突
08. 移送煙突入口
09. 移送煙突出口
10. インレットチャネル流動調整器
11. インレットチャネル出口分流器
図1-2】
図2-2】