(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の問題点を解決するために発明されたものであって、本発明の目的は、コンパクトで且つ簡単な構造によって複合的な動作を実現可能とすることで、耐久性を増進させ、より正確な動作を実現可能とする、車両用マルチオペレーティングスイッチユニットを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ハウジング部と、前記ハウジング部の内部に配置される基板と、一端が前記ハウジング部に収容され、他端が前記ハウジング部に露出して可動可能に配置されるスイッチシャフト(switch shaft)部と、前記スイッチシャフト部の軸回動を検知して出力するロータリスイッチ(rotary switch)部と、前記スイッチシャフト部のティルティングディレクショナル(tilting directional)動作を検知して出力するディレクショナルスイッチ(directional switch)部と、前記スイッチシャフト部の圧入プッシュ動作を検知して出力するプッシュスイッチ(push switch)部と、を備え、前記ディレクショナルスイッチ部は、前記スイッチシャフト部のティルティングディレクショナル動作によって前記ハウジング部内で位置変動可能なディレクショナルスライド(directional slide)部と、前記基板に配置され、前記ディレクショナルスライド部の位置変動によって可動されて変化された信号を生成するディレクショナルスイッチと、前記ディレクショナルスライド部および前記スイッチシャフト部を平面上において原位置に復帰させるディレクショナルリターン(directional return)部と、を備えるが、前記ディレクショナルリターン部は、前記ハウジング部に可動可能に配置されるリターンプランジャと、前記ハウジング部に収容され、前記リターンプランジャを弾性支持するリターン弾性部と、前記リターンプランジャと常時接触状態を形成し、前記リターンプランジャを原位置に復帰させる位置を含むリターングルーブと、を備え、前記リターンプランジャは、前記ハウジング部に対して前記スイッチシャフト部の軸長方向に可動可能であり、前記リターングルーブは、前記ディレクショナルスライド部に形成されることを特徴とする、車両用マルチオペレーティングスイッチユニットを提供する。
【0007】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ハウジング部は、前記基板を支持するハウジングベースと、前記ハウジングベースと係止されて内部空間を形成し、前記リターンプランジャが可動可能に配置されるリターン装着部が形成されたハウジングカバーと、を備えてもよい。
【0008】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルスライド部は、前記ハウジングベースと前記ハウジングカバーとの間に配置され、前記スイッチシャフト部が貫通配置されるディレクショナルミディアムスライドと、前記ディレクショナルミディアムスライドと前記ハウジングベースとの間に配置され、前記スイッチシャフト部の外周に貫通して装着されるディレクショナルボトムスライドと、前記ハウジングカバーの一面として、前記ディレクショナルミディアムスライドに向かう底面に形成され、前記ディレクショナルミディアムスライドと相対可動可能に係止されるディレクショナルトップスライドと、を備えてもよい。
【0009】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルミディアムスライドの一面には、前記ディレクショナルトップスライドと係合可能に形成されるミディアムアッパーガイドが形成され、ディレクショナルミディアムスライドの他面には、ミディアムローワーガイドが形成されるが、前記ミディアムローワーガイドは、前記ディレクショナルボトムスライドに形成されたボトムガイドと相対可動可能に係止されるように形成されてもよい。
【0010】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルボトムスライドは、前記一面上に前記ボトムガイドが形成され、前記スイッチシャフト部が貫通されて内側面が前記スイッチシャフト部と接触するボトム貫通口が備えられるボトムスライドボディと、前記ボトムスライドボディの側面に延びて形成され、前記リターングルーブが形成されることができるボトムスライドサイドと、前記ボトムスライドボディの下部に形成され、前記ディレクショナルスイッチを可動させることができるボトムスライド可動部と、を備えてもよい。
【0011】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ミディアムアッパーガイドと前記ミディアムローワーガイドは、同一平面上に投影されたときに90度交差配置されてもよい。
【0012】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記リターングルーブは、前記スイッチシャフト部に外力が印加されていない正常状態で前記リターンプランジャと接触状態を形成するグルーブステーブル部と、前記グルーブステーブル部の外側に配置され、前記スイッチシャフト部に外力が印加される外力印加状態で前記リターンプランジャと接触状態を形成するグルーブムービング部と、を含んでもよい。
【0013】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、ボトムスライド(bottom slide)可動部は、スライドボディの下部から延びて突出形成される突起であり、前記ディレクショナルスイッチは、接触スイッチであってもよい。
【0014】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記スイッチシャフト部は、前記ハウジング部に収容される一端に配置されてヒンジ動作を可能とし、外周にシャフトヒンジガイドが配置されたスイッチシャフトヒンジと、前記スイッチシャフトヒンジと連結され、一端が前記ハウジング部に露出し、予め設定された長さを有するスイッチシャフトボディと、を備え、前記ロータリスイッチ部は、前記基板と前記ハウジング部との間に配置され、前記スイッチシャフトヒンジの少なくとも一部を収容可能であって、前記シャフトヒンジガイドと係合可能なロータリエンコーダ収容ガイド、および外周に形成された複数のロータリエンコーダスリット(rotary encoder slit)を備えるロータリエンコーダと、前記基板に前記ロータリエンコーダと予め設定された間隔で離隔して配置され、前記ロータリエンコーダが前記スイッチシャフト部とともに軸回動する際に、前記ロータリエンコーダスリットの移動数を検知するロータリスイッチセンサと、を含んでもよい。
【0015】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリスイッチ部は、前記ロータリエンコーダの回動動作をディテントさせるロータリディテント部をさらに備えてもよい。
【0016】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリディテント部は、前記ロータリエンコーダの底面に配置されるロータリディテントと、前記ハウジング部に配置されたベースロータリディテント収容部に収容されるロータリディテント弾性部と、前記ロータリディテント弾性部によって弾性支持されて前記ロータリディテントと常時接触状態を形成するロータリディテントボールと、を備えてもよい。
【0017】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、ロータリディテント(rotary detent)部は、前記ロータリエンコーダの下部側面に配置されるロータリディテントと、前記ロータリディテントに対応する位置に、前記ハウジング部に位置固定されて装着される板ばね形のロータリディテント弾性部と、前記ロータリディテント弾性部と一体を成して折り曲げられて突出形成され、前記ロータリディテントと常時接触状態を形成するロータリディテント弾性突起と、を備えてもよい。
【0018】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリディテント部は、前記ロータリエンコーダの下部側面に配置されるロータリディテントと、前記ハウジング部に前記スイッチシャフト部の中心に向う半径方向に配置されたベースロータリディテント収容部に収容されるロータリディテント弾性部と、前記ロータリディテント弾性部により弾性支持され、前記ロータリディテントと常時接触状態を形成するロータリディテントボールと、を備えてもよい。
【0019】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュスイッチ部は、前記ロータリエンコーダの下部側面で前記ロータリディテントの上端に、前記スイッチシャフト部の長さ方向および前記スイッチシャフト部の中心からの半径方向において前記ロータリディテントと層を成して形成されるプッシュディテント(push detent)と、少なくとも一部が前記ロータリエンコーダに配置され、前記スイッチシャフト部の前記スイッチシャフトヒンジが前記ロータリエンコーダを加圧して下方移動させる際に、前記ロータリエンコーダとともに垂直可動されるプッシュ可動部と、前記基板に配置され、前記プッシュ可動部が垂直方向に位置変動される際に、変化された信号を生成するプッシュスイッチと、を備えてもよい。
【0020】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ベースロータリディテント収容部の前記ハウジング部の内側に向かう端部上端が面取りされ、前記ロータリエンコーダの垂直可動時における前記ロータリエンコーダとの不所望の干渉を排除するガイド面取り部をさらに備えてもよい。
【0021】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュスイッチ部は、少なくとも一部が前記ロータリエンコーダの下部に配置され、前記スイッチシャフト部の前記スイッチシャフトヒンジと接触して前記スイッチシャフト部が垂直可動される際にともに垂直可動されるプッシュホルダ(push holder)と、前記基板に配置され、前記プッシュホルダが垂直方向に位置変動される際に、変化された信号を生成するプッシュスイッチと、前記プッシュホルダの下部に配置され、前記プッシュホルダを弾性支持するプッシュリターン部と、を含んでもよい。
【0022】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュホルダは、前記スイッチシャフトヒンジを収容接触するプッシュホルダボディと、前記プッシュホルダボディの側面から延びて形成されるプッシュホルダサイドと、前記プッシュホルダサイドから前記スイッチシャフト部の垂直可動方向に平行に延びて形成され、前記スイッチシャフト部が垂直可動される際に前記プッシュスイッチを可動させるプッシュホルダ可動部と、を含んでもよい。
【0023】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュリターン部は、前記プッシュホルダボディと接触するプッシュリターンボディと、前記プッシュリターンボディの側面から延びて形成されるプッシュリターンサイドと、前記プッシュリターンサイドの一面上に配置され、前記プッシュホルダサイドを弾性支持するプッシュリターンラバーキャップと、を含んでもよい。
【0024】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュホルダボディにはプッシュホルダボディ貫通口が形成され、前記プッシュリターンボディにはプッシュリターンボディ貫通口が形成され、前記スイッチシャフトヒンジの底面にはシャフトヒンジストッパが備えられ、前記ハウジング部の前記シャフトヒンジストッパに対応する位置にはベースプッシュトレランス(base push tolerance)が備えられており、前記スイッチシャフト部にプッシュ動作を行う外力のみが印加される際には、前記シャフトヒンジストッパは前記ベースプッシュトレランスに収容可能であり、前記スイッチシャフト部にティルティング動作を行う外力が印加される際には、前記シャフトヒンジストッパは前記ベースプッシュトレランスの外側に接触することで、前記シャフトヒンジストッパが前記ベースプッシュトレランスに収容されることが防止されてもよい。
【0025】
本発明のさらに他の一面によると、本発明は、ハウジング部と、前記ハウジングの内部に配置される基板と、一端が前記ハウジングに収容され、他端が前記ハウジングの外部に露出して可動可能に配置されるスイッチシャフト部と、前記スイッチシャフト部の軸回動を検知して出力するロータリスイッチ部と、前記スイッチシャフト部のティルティングディレクショナル動作を検知して出力するディレクショナルスイッチ部と、前記スイッチシャフト部の圧入プッシュ動作を検知して出力するプッシュスイッチ部と、を備え、前記ディレクショナルスイッチ部は、前記スイッチシャフト部のティルティングディレクショナル動作によって前記ハウジング部内で位置変動可能なディレクショナルスライド部と、前記基板に配置され、前記ディレクショナルスライド部の位置変動によって可動されて変化された信号を生成するディレクショナルスイッチと、前記ディレクショナルスライド部および前記スイッチシャフト部を平面上において原位置に復帰させるディレクショナルリターン部と、を備えるが、前記ディレクショナルスイッチは、前記基板の一面上に配置されるディレクショナルスイッチハウジングと、前記ディレクショナルスイッチハウジングの一面上に露出配置されて前記ディレクショナルスライド部と接触可能であり、前記ディレクショナルスイッチハウジングの内部の一点を中心として前記基板に平行な軸を中心に回動し、加圧される際に前記ディレクショナルスライドハウジングの内部に収容されるディレクショナルスイッチノブと、を含むことを特徴とする、車両用マルチオペレーティングスイッチユニットを提供する。
【0026】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルスイッチノブは、前記スイッチシャフト部の中心から半径方向に配置され、前記基板に水平な回動中心は、前記ディレクショナルスイッチノブの長さ方向のうち前記スイッチシャフト部の中心に向かう端部側に配置されてもよい。
【0027】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルスイッチノブは、前記ディレクショナルスイッチハウジングの内部に前記ディレクショナルスイッチノブに弾性復帰力を提供するディレクショナルスイッチ弾性部と、前記ディレクショナルスイッチノブにより可動されるディレクショナルスイッチ可動接点と、前記ディレクショナルスイッチノブにより前記ディレクショナルスイッチノブによりディレクショナルスイッチ可動接点が可動される際に接続可能に対応して配置されるディレクショナルスイッチ固定接点と、を含んでもよい。
【0028】
本発明のさらに他の一面によると、本発明は、ハウジング部と、前記ハウジングの内部に配置される基板と、一端が前記ハウジングに収容され、他端が前記ハウジングの外部に露出して可動可能に配置されるスイッチシャフト部と、前記スイッチシャフト部の軸回動を検知して出力するロータリスイッチ部と、前記スイッチシャフト部のティルティングディレクショナル動作を検知して出力するディレクショナルスイッチ部と、前記スイッチシャフト部の圧入プッシュ動作を検知して出力するプッシュスイッチ部と、を備え、前記スイッチシャフト部300は、前記ハウジング部に収容される一端に配置されてヒンジ動作を可能とし、外周にシャフトヒンジガイド321が配置されたスイッチシャフトヒンジ320と、前記スイッチシャフトヒンジ320と連結され、一端が前記ハウジング部100に露出し、予め設定された長さを有するスイッチシャフトボディ310と、を備え、 前記ロータリスイッチ部400は、前記基板200と前記ハウジング部100との間に配置され、前記スイッチシャフトヒンジ320の少なくとも一部を収容可能であって、前記シャフトヒンジガイド321と係合可能なロータリブロック収容ガイド413、および前記基板200に向けた端部に円周方向に形成された複数のロータリブロック可動部415を備えるロータリブロック410と、前記ロータリブロック410のロータリブロック可動部415と直接接触するように前記基板200の低面に配置され、前記ロータリブロック410が前記スイッチシャフト部310とともに軸回動する際に、前記ロータリブロック可動部415の段差によって可動されるロータリスイッチセンサ420と、を含むことを特徴とする車両用マルチオペレーティングスイッチユニットを提供する。
【0029】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリスイッチ部400は、前記ロータリブロック410の回動動作をディテントさせるロータリディテント部430をさらに備えてもよい。
【0030】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリディテント部430は、前記ロータリブロックの底面に配置されるロータリディテント431と、前記ハウジング部100に配置されたベースロータリディテント収容部131に収容されるロータリディテント弾性部435と、前記ロータリディテント弾性部435によって弾性支持されて前記ロータリディテント431と常時接触状態を形成するロータリディテントロッド433と、を備えてもよい。
【0031】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロッド形のロータリディテントロッド433は、前記ロータリディテント431と常時接触状態を形成するディテントロッドヘッド4331と、前記ディテントロッドヘッド4331に連結され、外周に前記ロータリディテント弾性部435が配置される長さを有するディテントロッドボディ4333と、を備えてもよい。
【0032】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリディテント431は、曲線プロファイルを備えてもよい。
【0033】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリディテント431は、外力が印加されていない際に前記ディテントロッドヘッド4331が載置されるディテントステーブル部4311と、前記ディテントステーブル部4311と連結され、外力が印加されている際には前記ディテントロッドヘッド4331と接触し、外力が除去された際には前記ディテントロッドヘッド4331をディテントステーブル部4311に案内するディテント傾斜部4313と、を含んでもよい。
【0034】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュスイッチ部は、少なくとも一部が前記基板の下部に配置され、前記スイッチシャフト部の前記スイッチシャフトヒンジと接触して前記スイッチシャフト部が垂直可動される際にともに垂直可動されるプッシュホルダ610と、前記基板の底面に配置され、前記プッシュホルダが垂直方向に位置変動される場合、変化された信号を生成するプッシュスイッチ620と、前記プッシュホルダ610の下部に配置され、前記プッシュホルダを弾性支持するプッシュリターン部630と、を含んでもよい。
【0035】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュスイッチ620のプッシュ動作ストロークは、前記ロータリスイッチセンサ420の可動ストロークよりも大きいでもよい。
【0036】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルスイッチ部500は、前記スイッチシャフト部300のティルティングディレクショナル動作によって前記ハウジング部100内で位置変動可能なディレクショナルスライド部510と、前記基板200に配置され、前記ディレクショナルスライド部510の位置変動によって可動されて変化された信号を生成するディレクショナルスイッチ560と、前記ディレクショナルスライド部510および前記スイッチシャフト部300を原位置に復帰させるディレクショナルリターン部550と、を備えてもよい。
【0037】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルリターン部550は、前記ハウジング部100に可動可能に配置されるリターンプランジャ555と、前記ハウジング部100に収容されて前記リターンプランジャ555を弾性支持するリターン弾性部553と、前記リターンプランジャ555と常時接触状態を形成し、前記リターンプランジャ555を原位置に復帰させる位置を含むリターングルーブ557と、を備えるが、前記リターンプランジャ555は、前記ハウジング部100に対して前記スイッチシャフト部300の軸長方向に可動可能であり、前記リターングルーブ557は、前記ディレクショナルスライド部510に形成されてもよい。
【0038】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ハウジング部100は、前記基板200を支持するハウジングベース130と、前記ハウジングベース130と係止されて内部空間を形成し、前記リターンプランジャ555が可動可能に配置されるリターン装着部551が形成されたハウジングカバー110と、を備えてもよい。
【0039】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルスライド部510は、前記ハウジングベース130と前記ハウジングカバー110との間に配置され、前記スイッチシャフト部300が貫通配置されるディレクショナルミディアムスライド530と、前記ディレクショナルミディアムスライド530と前記ハウジングベース130との間に配置され、前記スイッチシャフト部300の外周に貫通して装着されるディレクショナルボトムスライド540と、前記ハウジングカバーの一面として、前記ディレクショナルミディアムスライドに向かう底面に形成され、前記ディレクショナルミディアムスライドと相対可動可能に係止されるディレクショナルトップスライド520と、を備えてもよい。
【0040】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルミディアムスライド530の一面には、前記ディレクショナルトップスライド520と係合可能に形成されるミディアムアッパーガイド531が形成され、前記ディレクショナルミディアムスライド530の他面には、ミディアムローワーガイド537が形成されるが、前記ミディアムローワーガイド537は、前記ディレクショナルボトムスライド540に形成されたボトムガイド541と相対可動可能に係止されるように形成されてもよい。
【0041】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ディレクショナルボトムスライド540は、前記一面上に前記ボトムガイド541が形成され、前記スイッチシャフト部300が貫通されて内側面が前記スイッチシャフト部300と接触するボトム貫通口542が備えられるボトムスライドボディ544と、前記ボトムスライドボディ544の側面に延びて形成され、前記リターングルーブ557が形成されることができるボトムスライドサイド547と、前記ボトムスライドボディ544の下部に形成され、前記ディレクショナルスイッチを可動させることができるボトムスライド可動部545と、を備ええてもよい。
【0042】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ミディアムアッパーガイド531と前記ミディアムローワーガイド537は、同一平面上に投影されたときに90度交差配置されてもよい。
【0043】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ボトムスライドサイド547は前記ボトムスライドボディ544の各頂点の端部側に配置され、
複数のボトムスライドサイド547のうち1つ以上には、前記リターンプランジャ555の進入を制限するリターンダミーグルーブ557dが配置されてもよい。
【0044】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ボトムスライドサイド547は、4個が備えられ、前記リターンダミーグルーブ557dは、対角配置されてもよい。
【0045】
本発明のさらに他の一面によると、本発明は、ハウジング部と、前記ハウジングの内部に配置される基板と、一端が前記ハウジングに収容され、他端が前記ハウジングの外部に露出して可動可能に配置されるスイッチシャフト部と、前記スイッチシャフト部の軸回動を検知して出力するロータリスイッチ部と、前記スイッチシャフト部のティルティングディレクショナル動作を検知して出力するディレクショナルスイッチ部と、前記スイッチシャフト部の圧入プッシュ動作を検知して出力するプッシュスイッチ部と、を備え、前記スイッチシャフト部300は、前記ハウジング部に収容される一端に配置されてヒンジ動作を可能とし、外周にシャフトヒンジガイド321が配置されたスイッチシャフトヒンジ320と、前記スイッチシャフトヒンジ320と連結され、一端が前記ハウジング部100に露出し、予め設定された長さを有するスイッチシャフトボディ310と、を備え、前記ロータリスイッチ部400は、前記基板200と前記ハウジング部100との間に配置され、前記スイッチシャフトヒンジ320の少なくとも一部を収容可能であって、前記シャフトヒンジガイド321と係合可能なロータリブロック収容ガイド413、および前記基板200に向けた端部に円周方向に形成された複数のロータリブロック可動部415を備えるロータリブロック410と、前記ロータリブロック410のロータリブロック可動部415と直接接触するように前記基板200の低面に配置され、前記ロータリブロック410が前記スイッチシャフト部310とともに軸回動する際に、前記ロータリブロック可動部415の段差によって可動されるロータリスイッチセンサ420と、を含み、前記ディレクショナルスイッチ部500は、前記スイッチシャフト部300のティルティングディレクショナル動作によって前記ハウジング部100内で位置変動可能なディレクショナルスライド部510と、前記基板200に配置され、前記ディレクショナルスライド部510の位置変動によって可動されて変化された信号を生成するディレクショナルスイッチ560と、前記ディレクショナルスライド部510および前記スイッチシャフト部300を原位置に復帰させるディレクショナルリターン部550と、を備え、前記ディレクショナルリターン部550は、前記ハウジング部100に可動可能に配置されるリターンプランジャ555と、前記ハウジング部100に収容されて前記リターンプランジャ555を弾性支持するリターン弾性部553と、前記リターンプランジャ555と常時接触状態を形成し、前記リターンプランジャ555を原位置に復帰させる位置を含むリターングルーブ557と、を備えるが、前記リターンプランジャ555は、前記ハウジング部100に対して前記スイッチシャフト部300の軸長方向に可動可能であり、前記リターングルーブ557は、前記ディレクショナルスライド部510に形成され、前記ハウジング部100は、前記基板200を支持するハウジングベース130と、前記ハウジングベース130と係止されて内部空間を形成し、前記リターンプランジャ555が可動可能に配置されるリターン装着部551が形成されたハウジングカバー110と、を備え、前記ディレクショナルスライド部510は、前記ハウジングベース130と前記ハウジングカバー110との間に配置され、前記スイッチシャフト部300が貫通配置されるディレクショナルミディアムスライド530と、前記ディレクショナルミディアムスライド530と前記ハウジングベース130との間に配置され、前記スイッチシャフト部300の外周に貫通して装着されるディレクショナルボトムスライド540と、前記ハウジングカバーの一面として、前記ディレクショナルミディアムスライドに向かう底面に形成され、前記ディレクショナルミディアムスライドと相対可動可能に係止されるディレクショナルトップスライド520と、を備え、前記ディレクショナルミディアムスライド530の一面には、前記ディレクショナルトップスライド520と係合可能に形成されるミディアムアッパーガイド531が形成され、前記ディレクショナルミディアムスライド530の他面には、ミディアムローワーガイド537が形成されるが、前記ミディアムローワーガイド537は、前記ディレクショナルボトムスライド540に形成されたボトムガイド541と相対可動可能に係止されるように形成され、前記ディレクショナルボトムスライド540は、前記一面上に前記ボトムガイド541が形成され、前記スイッチシャフト部300が貫通されて内側面が前記スイッチシャフト部300と接触するボトム貫通口542が備えられるボトムスライドボディ544と、前記ボトムスライドボディ544の側面に延びて形成され、前記リターングルーブ557が形成されることができるボトムスライドサイド547と、前記ボトムスライドボディ544の下部に形成され、前記ディレクショナルスイッチを可動させることができるボトムスライド可動部545と、を備え、前記ボトムスライドサイド547の下部には、基板200側と接触するボトムスライドサイド接触部547bが備えられ、前記基板200側には、前記ボトムスライドサイド接触部547bと接触するスライドサイドガイド700が配置されることを特徴とする車両用マルチオペレーティングスイッチユニットを提供する。
【0046】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記スライドサイドガイド700は、前記ボトムスライドサイド接触部547bの接触配向によって基板200の一面から異なる高さを有する領域を含んでもよい。
【0047】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記スライドサイドガイド700は、前記スイッチシャフト部300に外力が印加されていない際に、前記ボトムスライドサイド接触部547bと接触するスライドサイドガイドハブ部710と、
前記スライドサイドガイドハブ部710の外側に配置されて同一面を形成する1つ以上のスライドサイドガイド正方向部720と、前記スライドサイドガイド正方向部720の間に前記スライドサイドガイド正方向部720と異なる高さの段差を有する1つ以上のスライドサイド対角線部730と、を含んでもよい。
【0048】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記スライドサイドガイド700は、前記スライドサイドガイド正方向部720と前記スライドサイド対角線部730との間に傾斜配置されるスライドサイドガイド傾斜部740を含んでもよい。
【0049】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記スライドサイドガイド正方向部720は、前記ディレクショナルスイッチ560の対向配置される線分に平行な方向に配置されてもよい。
【0050】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリスイッチ部400は、前記ロータリブロック410の回動動作をディテントさせるロータリディテント部430をさらに備えてもよい。
【0051】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリディテント部430は、前記ロータリブロックの底面に配置されるロータリディテント431と、前記ハウジング部100に配置されたベースロータリディテント収容部131に収容されるロータリディテント弾性部435と、前記ロータリディテント弾性部435によって弾性支持されて前記ロータリディテント431と常時接触状態を形成するロータリディテントロッド433と、を備えてもよい。
【0052】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロッド形のロータリディテントロッド433は、前記ロータリディテント431と常時接触状態を形成するディテントロッドヘッド4331と、前記ディテントロッドヘッド4331に連結され、外周に前記ロータリディテント弾性部435が配置される長さを有するディテントロッドボディ4333と、を備えてもよい。
【0053】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリディテント431は、曲線プロファイルを備えてもよい。
【0054】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ロータリディテント431は、外力が印加されていない際に前記ディテントロッドヘッド4331が載置されるディテントステーブル部4311と、前記ディテントステーブル部4311と連結され、外力が印加されている際には前記ディテントロッドヘッド4331と接触し、外力が除去された際には前記ディテントロッドヘッド4331をディテントステーブル部4311に案内するディテント傾斜部4313と、を含んでもよい。
【0055】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュスイッチ部は、少なくとも一部が前記基板の下部に配置され、前記スイッチシャフト部の前記スイッチシャフトヒンジと接触して前記スイッチシャフト部が垂直可動される際にともに垂直可動されるプッシュホルダ610と、前記基板の底面に配置され、前記プッシュホルダが垂直方向に位置変動される場合、変化された信号を生成するプッシュスイッチ620と、前記プッシュホルダ610の下部に配置され、前記プッシュホルダを弾性支持するプッシュリターン部630と、を含んでもよい。
【0056】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記プッシュスイッチ620のプッシュ動作ストロークは、前記ロータリスイッチセンサ420の可動ストロークよりも大きいでもよい。
【0057】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ミディアムアッパーガイド531と前記ミディアムローワーガイド537は、同一平面上に投影されたときに90度交差配置されてもよい。
【0058】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ボトムスライドサイド547は前記ボトムスライドボディ544の各頂点の端部側に配置され、複数のボトムスライドサイド547のうち1つ以上には、前記リターンプランジャ555の進入を制限するリターンダミーグルーブ557dが配置されてもよい。
【0059】
前記車両用マルチオペレーティングスイッチユニットにおいて、前記ボトムスライドサイド547は、4個が備えられ、前記リターンダミーグルーブ557dは、対角配置されてもよい。
【発明の効果】
【0060】
本発明によると、自動車の室内ステアリングホイールまたはコンソールスイッチ装置などに装着され、運転者の車両のナビゲーション装置、オーディオマルチメディア装置、および空調装置などの車両の室内で用いられる電気的動作を選択または調整することができるように、複合的な動作を実現可能とするスイッチユニットを提供することができる。
【0061】
また、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットは、構成要素を最小化し、スイッチセンサなどを単一基板側に集中させて電気的配線の問題を最小化することで、設計自由度を増進させるとともに、組立性を向上させて、生産性の増進によるコストの低減を達成することができる。
【0062】
また、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットは、単一基板を用いるなどのコンパクトな構成、または様々な動作の配置領域の区画などにより、装着空間を最小化することができるとともに、構成要素間の干渉による誤作動の可能性を防止および最小化することができる。
【0063】
また、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットは、ディレクショナルスライド部の下部にスイッチシャフトヒンジが配置される構造、すなわち、スイッチシャフトヒンジがハウジング部の下部に配置され、ディレクショナルスライド部およびディレクショナルスイッチがロータリスイッチ部およびプッシュスイッチ部に比べて高い位置に配置される構造を有することで、ディレクショナルスイッチ部の作動のためのスイッチシャフトボディのスイッチシャフトヒンジを中心とする回転角を最小化し、スイッチシャフトボディの端部に配置されるノブなどとハウジングなどとの接触による干渉が発生することを防止して、ノブとハウジングとの離隔距離を最小化することにより、ハウジングカバー貫通口などを介した異物の流入を防止および最小化することができ、ノブなどとの干渉可能性を防止および低減させることで、構成要素のコンパクトな設計を可能とする。
【0064】
また、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットは、ロータリディテント部によってプッシュ動作を実現することができるため、部品数の減少および製造コストの低減とともに、コンパクトな構成を可能とする。
【0065】
また、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットは、ディレクショナルスイッチを回動方式により可動させる構造を取り、可動動作過程において要求されるストローク空間を最小化することで、装着空間を最小化することができるとともに、コンパクトな構成を可能とする。したがって、構成要素間の干渉による誤作動の可能性を防止および最小化することができる。
【0066】
また、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットは、プッシュスイッチ部の作動ストロークを極大化させて設計自由度を増進させ、誤作動および部品破損の可能性を最小化することもできる。
【0067】
また、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットは、リターンダミーグルーブによって誤組立の可能性を防止し、製造コストを最小化することもできる。
【0068】
また、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットは、スライドサイドガイドにより、スイッチシャフト部のディレクショナルスイッチ部を可動させる全方向可動ストロークを略均一化させることができるため、ユーザの操作異質感が生じることを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的な斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的なロータリ動作の作動状態を示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的なディレクショナルティルティング動作状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的なプッシュ動作状態を示す斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的な分解斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的な部分切断斜視図である。
【
図7】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのスイッチシャフト部の概略的な斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのロータリエンコーダの概略的な斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的な部分切断斜視図である。
【
図10】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルティルティング時におけるディレクショナルリターン部の作動状態を示す概略的な部分切断側面図である。
【
図11】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルティルティング動作時における作動状態を示す概略的な部分斜視図である。
【
図12】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルスイッチの装着状態を示す概略的な斜視図である。
【
図13】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルティルティング動作状態を示す概略的な部分側面図である。
【
図14】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的な部分切断斜視図である。
【
図15】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのプッシュスイッチ部の概略的な部分斜視図である。
【
図16】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルボトムスライドの底面図である。
【
図17】本発明の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルティルティング動作過程を示す状態図である。
【
図18】本発明の他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの構成の概略的な部分斜視図である。
【
図19】本発明の他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの構成の概略的な部分斜視図である。
【
図20】本発明の他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの構成の概略的な部分斜視図である。
【
図21】本発明の他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの構成の概略的な部分斜視図である。
【
図22】本発明の他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの構成の概略的な部分側断面図である。
【
図23】本発明の他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの構成の概略的な部分側断面図である。
【
図24】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的な分解斜視図である。
【
図25】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルスイッチの概略的な斜視図である。
【
図26】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルスイッチの概略的な斜視図である。
【
図27】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルスイッチの概略的な側面図である。
【
図28】本発明の他の一実施形態による単に半径方向に可動されるディレクショナルスイッチの概略的な側面図である。
【
図29】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルスイッチの概略的な部分側面図である。
【
図30】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの概略的な分解斜視図である。
【
図31】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのプッシュスイッチ部およびロータリスイッチ部の概略的な部分斜視図である。
【
図32】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのプッシュスイッチ部およびロータリスイッチ部の概略的な部分斜視図である。
【
図33】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのプッシュスイッチ部およびロータリスイッチ部の概略的な部分斜視図である。
【
図34】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのプッシュスイッチ部の作動状態図である。
【
図35】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのプッシュスイッチ部の作動状態図である。
【
図36】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのプッシュスイッチ部の作動状態図である。
【
図37】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのプッシュスイッチ部の作動状態図である。
【
図38】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのロータリディテント部の概略的な変形状態の斜視図である。
【
図39】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのロータリディテント部の概略的な変形状態の斜視図である。
【
図40】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのボトムスライドサイドと接して案内するスライドサイドガイドの配置図である。
【
図41】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのボトムスライドサイドと接して案内するスライドサイドガイドの斜視図である。
【
図42】本発明のさらに他の一実施形態による車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのボトムスライドサイドと接して案内するスライドサイドガイドの作動位置関係図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態による光学分析用セルについて詳述する。先ず、各図面の構成要素に参照符号を附すに際して、同じ構成要素に対しては、たとえ他の図面の上に表示されていてもできる限り同じ符号を附していることに留意されたい。また、本発明を説明するに当たって、関連する公知構成又は機能についての具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする虞があると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0071】
本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニット10は、ハウジング部100と、基板200と、スイッチシャフト部300と、ロータリスイッチ部400と、ディレクショナルスイッチ部500と、プッシュスイッチ部600と、を含む。本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニット10は、車両に用いられるスイッチユニットであって、様々な操作状態を実現可能として、車両の様々な機能、例えば、車両に備えられるオーディオ、ナビゲーション、空調装置などの種々の車両用電装装置の作動状態を調整および制御するのに用いられることができる。
【0072】
ハウジング部100は、ハウジングカバー110およびハウジングベース130を備えており、ハウジングカバー110とハウジングベース130が互いに締結されて内部空間を形成する。ハウジングベース130は基板200を支持する構造を形成し、ハウジングカバー110は、ハウジングベース130と係止され締結されて内部空間を形成する。ハウジングカバー110の一面にはハウジングカバー貫通口111が形成され、ハウジングカバー貫通口111を介して後述のスイッチシャフト部300の一端が外部に露出して、運転者などのユーザの操作力が提供されるようにする。
【0073】
本実施形態のハウジング部100はハウジングホルダ120をさらに備えており、ハウジングホルダ120は、ハウジングカバー110とハウジングベース130との間に配置される。ハウジングホルダ120は、ハウジングベース130とともに基板200を支持することができる。また、ハウジングホルダ120は、ハウジングカバー110とハウジングベース130が成す空間を分離することで、後述のロータリスイッチ部400とディレクショナルスイッチ部500の作動時における干渉の発生を防止する、空間分割の機能を担うことができる。
【0074】
基板200はハウジング部100の内部に配置される。基板200には、種々の電気素子が配置されることができ、これら電気素子は、基板200に形成されている配線を介して連結されてもよく、他の要素、例えば、フレキシブル基板やケーブルなどの要素を介して電気的通信を成す構造を取ってもよい。本実施形態では、基板200が両面基板として具現され、両面に各種素子が配置されることができる。
【0075】
基板200の中央には基板貫通口202が形成されて、スイッチシャフト部300の貫通配置を可能とする。基板200の一端には基板コネクタ201が形成されるが、基板コネクタ201にはコネクタ203が連結され、このコネクタ203を介して外部電気装置、例えば、制御部(不図示)などの外部電気装置と連結されることができる。
【0076】
スイッチシャフト部300は、一端がハウジング部100に収容され、他端がハウジング部の外部に露出する構造を取っており、スイッチシャフト部300はスイッチシャフトボディ310およびスイッチシャフトヒンジ320を含む。スイッチシャフトボディ310は、予め設定された所定の長さを有するロッド形からなり、スイッチシャフトヒンジ320は、スイッチシャフトボディ310の端部に配置されてハウジング部100の内部に収容配置される。本実施形態では示されていないが、スイッチシャフトボディ310の外部に露出した端部には、スイッチノブ(不図示)が装着され、運転者などのグリップをスムーズにして所定の操作感を提供することができる。
【0077】
スイッチシャフトボディ310の下端に連結されるスイッチシャフトヒンジ320は、本実施形態では球状の形状を取っているが、具体的な設計仕様に応じて、変形された形状を有してもよい。スイッチシャフトヒンジ320はスイッチシャフト部300の回動中心を成し、スイッチシャフトヒンジ320は、ハウジングホルダ120と、後述のロータリスイッチ部400のロータリエンコーダ410に形成されたロータリエンコーダ収容部411(
図5参照)とにより形成される空間に配置され、ハウジングホルダ120に形成されたハウジングホルダ貫通口121を介してスイッチシャフトボディ310が貫通配置される構造を有する。
【0078】
したがって、ユーザにより、スイッチシャフトボディ310は、軸方向回転運動、水平加圧力による、スイッチシャフトボディ310のスイッチシャフトヒンジ320を中心とするティルティング運動、およびスイッチシャフトボディ310を下方向に圧入する圧入プッシュ運動などの複合的な運動を成すことができる。
【0079】
本実施形態によるスイッチシャフトボディ310のディレクショナルティルティング運動の回動中心点としての機能を担うスイッチシャフトヒンジ320の位置は、ハウジング部と基板との間、より具体的に、基板200とハウジングベース130との間、さらに具体的に、基板200の下部に配置されるハウジングホルダ120とハウジングベース130との間に配置され、ディレクショナルスイッチ部500は、基板200とハウジングカバー110との間に配置される構造を取る。これにより、スイッチシャフトボディ310の回動中心であるスイッチシャフトヒンジ320から離隔して上部に配置されるディレクショナルスイッチ部500のディレクショナルスイッチ560の可動のために要求されるスイッチシャフトボディ310のディレクショナルティルティング運動を最小化し、ハウジングカバーなどとの離隔距離を最小化することができるため、ハウジングカバーなどを介して内部に異物が流入されることを防止することができる。
【0080】
すなわち、
図17には、ディレクショナルティルティング動作を具現するスイッチシャフトボディおよびスイッチシャフトヒンジ320の動作状態図が示されているが、スイッチシャフトボディの端部にはノブ109が配置される。正常状態では、スイッチシャフトボディがO‐A線上に配置される。本発明のスイッチシャフトボディのディレクショナルティルティング動作によってディレクショナルスイッチ560を可動させるための位置をI‐I線上のPとしたときに、スイッチシャフトボディ310が位置Pに達する時のスイッチシャフトボディ310の長さはO‐B線上に配置され、この際、ノブ109の端部は、図面符号Qで示された位置を占める。
【0081】
これに対し、本発明の構造と異なって、スイッチシャフトヒンジが仮想の中心点Ovrtを占める場合、ディレクショナルスイッチを可動させるために要求される位置Pまでスイッチシャフトが移動する時のスイッチシャフトはOvrt‐C線上に配置され、この際、ノブ109の端部はQvrtの位置を占めることになる。II‐II線を所定の基準線としたときに、II‐II線からそれぞれの場合におけるノブ109の端部Q、Qvrtまでの距離はL1、L2で表され、L1>L2(L1−L2=L3>0)の関係を成すことになる。
【0082】
すなわち、スイッチシャフトヒンジの下部配置構造により、ディレクショナルスイッチ560を可動させるために要求されるディレクショナルティルティング角度を最小化することで、ノブ109のハウジング部に向かう移動距離を最小化し、これによって、ノブ109とハウジング部のハウジングカバーとの離隔距離を最小化する。これにより、ハウジングカバー側を介した異物流入の可能性を低減させ、コンパクトな構成を可能とすることができる。
【0083】
ロータリスイッチ部400は、スイッチシャフト部300の軸回動を検知し、それを信号として制御部(不図示)などの外部装置に出力して伝達する。ロータリスイッチ部400は、ロータリエンコーダ410およびロータリスイッチセンサ420を含む。ロータリエンコーダ410は、基板200とハウジング部100のハウジングベース130との間に配置され、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトヒンジ320の少なくとも一部を収容可能な構造を取る。すなわち、ロータリエンコーダ410にはロータリエンコーダ収容部411が含まれており、ロータリエンコーダ収容部411は、ロータリエンコーダ410の中央に形成される空間であって、ロータリエンコーダ410の上部に配置されるハウジングホルダ120とともに装着空間を形成し、スイッチシャフトヒンジ320が載置されるようにする。
【0084】
ロータリエンコーダ410の内側でロータリエンコーダ収容部411を区画する内側部にロータリエンコーダ収容ガイド413が形成され、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトヒンジ320の外周にシャフトヒンジガイド321が形成されて、シャフトヒンジガイド321は、ロータリエンコーダ収容ガイド413に収容配置される。
【0085】
ロータリエンコーダ収容ガイド413とシャフトヒンジガイド321は、相対的な軸方向回動を防止するために係止される構造を取る。本実施形態において、ロータリエンコーダ収容ガイド413とシャフトヒンジガイド321の軸方向、すなわち、スイッチシャフトボディ310の軸長方向に沿う所定の相対可動は許容される構造を取る。つまり、ロータリエンコーダ収容ガイド413は、スイッチシャフトボディ310に外力が印加されていない状態での軸長方向に長方形構造を取り、ロータリエンコーダ収容ガイド413のロータリエンコーダ410の円周方向における長さに比べて、ロータリエンコーダ410の回転軸の軸長方向における長さが大きい値を有する構造を取る。ロータリエンコーダ収容ガイド413のロータリエンコーダ410の円周方向における長さを横方向長さA、ロータリエンコーダ410の回転軸の軸長方向における長さを縦方向長さBとしたときに、縦横比(AR=B/A)は、1より大きい値を有するように構成される。
【0086】
ロータリエンコーダ410の外周には複数のロータリエンコーダスリット415が形成され、ロータリエンコーダスリット415に対応する位置にはロータリスイッチセンサ420が配置される。すなわち、本実施形態ではロータリスイッチセンサ420が光センサからなり、ロータリスイッチセンサ420は基板200の下面に配置される。ロータリスイッチセンサ420に対応する位置に、ロータリエンコーダ410の端部、すなわち、ロータリエンコーダスリット415が可動可能に配置され、スイッチシャフト部300とともに軸方向回動を行うロータリエンコーダ410の回転状態を、ロータリエンコーダスリット415の移動回数に基づいてロータリスイッチセンサ420が検知し、それを基板200を経て外部装置に伝達することができる。
【0087】
ロータリスイッチ部400の不所望の回動状態を防止するために、また、より正確な回転信号を生成することで、スイッチシャフト部の回転動作を介して車両の装置の作動状態を設定する時における誤作動を防止するために、スイッチシャフト部300およびロータリエンコーダ410の回転動作をディテントさせる構成要素をさらに備えてもよい。すなわち、本発明のロータリスイッチ部400はロータリディテント部430を含み、ロータリディテント部430は、ロータリディテント431と、ロータリディテントボール433と、ロータリディテント弾性部435と、を含み、ハウジング部100のハウジングベース130にはベースロータリディテント収容部131が備えられる。ベースロータリディテント収容部131には、ロータリディテント弾性部435が収容配置される。
【0088】
ロータリディテント431はロータリエンコーダ410の底面に形成され、別の構成として形成されてからロータリエンコーダ410の底面に装着されてもよいが、本実施形態におけるロータリディテント431は、ロータリエンコーダ410の底面に一体に形成される構造を取る。ロータリディテント431は、1つ以上の、本実施形態では複数の突起または凹溝の形状からなり、所定の予め設定された間隔で配置される構造を取ることができる。本実施形態では示されていないが、場合によって、ロータリエンコーダの過度な回動を防止するためのロータリストッパ(不図示)がさらに備えられ、回転制限領域を形成する構造を取ってもよく、回動制限なしに無限回転を成し、電源のオフ時にはロータリスイッチセンサの回動基準を初期化する構造を取ってもよいなど、様々な構成が可能である。
【0089】
ロータリディテント431に対応する位置にベースロータリディテント収容部131が形成され、ベースロータリディテント収容部131にはコイルばね構造のロータリディテント弾性部435が配置される。ロータリディテント弾性部435は、ボール状のロータリディテントボール433を弾性支持し、ロータリディテントボール433はロータリディテント431と常時接触状態を形成する。本実施形態では、ロータリディテント弾性部がコイルばねとして具現されているが、ロータリディテント弾性部は渦巻形の板ばねとして具現され、打ち抜き突出した部分がロータリディテントと接触してディテント動作を成すなど、ロータリディテント動作を具現する範囲で様々な構成が可能である。
【0090】
一方、本発明のディレクショナルスイッチ部500は、スイッチシャフト部300のディレクショナル動作、すなわち、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトボディ310をスイッチシャフトヒンジ320を中心として側面移動させる力を印加する場合、スイッチシャフト部300のティルティング動作によって発生する、基板200に平行な平面視において平面上における一方向への運動動作を検知し、それを出力する。
【0091】
ディレクショナルスイッチ部500は、ディレクショナルスライド部510と、ディレクショナルスイッチ560と、ディレクショナルリターン部550と、を含む。ディレクショナルスライド部510は、スイッチシャフト部300のティルティングディレクショナル動作によってハウジング部100内で位置変動可能である。ディレクショナルスライド部510は、基板200に平行な平面上において可動運動を行い、スイッチシャフト部のティルティング運動が、基板に平行な平面上で平面運動に転換されるディレクショナルスイッチ部500のディレクショナルティルティング運動が行われることができる。
【0092】
ディレクショナルスイッチ560は基板200に配置され、ディレクショナルスライド部510の位置変動によって可動されて変化された信号を生成する。本実施形態では、ディレクショナルスイッチ560は接触スイッチとして具現されるが、設計仕様に応じて様々な変形が可能である。
【0093】
ディレクショナルスイッチ560は、基板200の一面において、基板200のハウジングカバー110に向かう上面に配置され、ハウジングホルダ120によって区画分割される上部領域に配置されて可動され得る構造を取る。
【0094】
一方、本発明によるディレクショナルスライド部510は、ディレクショナルトップスライド520と、ディレクショナルミディアムスライド530と、ディレクショナルボトムスライド540と、を含。ディレクショナルミディアムスライド530は、ハウジングベース130とハウジングカバー110との間、より具体的には、ハウジングカバー110とハウジングホルダ120との間に配置され、ディレクショナルミディアムスライド530の中央にはミディアム貫通口533が備えられ、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトボディ310の貫通を許容する。
【0095】
また、ディレクショナルミディアムスライド530の側面にはミディアムサイド535が形成され、ミディアムサイド535は、ディレクショナルミディアムスライド530の側面が除去されて形成された溝を有することで、後述のディレクショナルリターン部の構成要素との干渉を排除することができる。
【0096】
ディレクショナルミディアムスライド530は所定のプレート構造を有する。ディレクショナルミディアムスライド530は、ミディアムアッパーガイド(medium upper guide)531およびミディアムローワーガイド(medium lower guide)537を備える。ミディアムアッパーガイド531は、ディレクショナルミディアムスライド530の一面、すなわち、ハウジングカバー110に向かう一面に形成され、ミディアムローワーガイド537は、ディレクショナルミディアムスライド530の下面、すなわち、ハウジングホルダ120に向かう一面に形成される。ディレクショナルトップスライド520(
図13の点線参照)は、ハウジングカバー110の一面として、ディレクショナルミディアムスライド530に向かう底面に形成され、ディレクショナルミディアムスライド530と相対可動可能に係止される。ディレクショナルトップスライド520は、ディレクショナルミディアムスライド530のミディアムアッパーガイド531と係止して相対運動できる構造を有することで、ハウジング部100の内部において、ディレクショナルミディアムスライド530がミディアムアッパーガイド531およびディレクショナルトップスライド520の長さ方向における水平面上での可動を行うことを可能とする。
【0097】
本実施形態では、ディレクショナルトップスライド520は凹溝状で、そしてミディアムアッパーガイド531は突起状で構成されているが、両者が互いに反対の構成を取ってもよいなど、様々な変形が可能である。
【0098】
また、ディレクショナルミディアムスライド530の他面、すなわち、底面にはミディアムローワーガイド537が形成される。ミディアムローワーガイド537は、後述のディレクショナルボトムスライド540の一面上に形成されるボトムガイド541と相対可動可能に係止される構造を有する。本実施形態では、ミディアムローワーガイド537は突起構造で、そしてボトムガイド541は凹溝構造で形成されているが、反対の構造で形成されてもよい。
【0099】
ディレクショナルボトムスライド540は、ボトムスライドボディ544と、ボトムスライドサイド547と、ボトムスライド可動部545と、を含む。ボトムスライドボディ544は、一面上に上述のボトムガイド541が形成され、中央にボトム貫通口542が形成される。ボトム貫通口542は、前記ミディアム貫通口533と同心構造を成し、ボトム貫通口542の内径は、ミディアム貫通口533の内径に比べて小さい値を有する。また、ボトム貫通口542の内径は、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトボディ310の直径に近似した値を有し、ボトム貫通口542の内側面がスイッチシャフトボディ310の外周面と接触することで、スイッチシャフト部300のティルティング運動時にディレクショナルボトムスライド540がともに水平面上で移動するディレクショナルティルティング運動を行うことができる。
【0100】
ボトムスライドボディ544の一面上にはボトムスライド突起543が形成され、上面に配置されるディレクショナルミディアムスライド530との接触面を最小化させる点接触構造を形成することで、接触抵抗を低減させる構造をさらに備えてもよい。本実施形態では、ボトムスライドボディ側に突起構造が形成される構造を取っているが、ディレクショナルミディアムスライド側に配置される構造を取ってもよいなど、変形が可能である。
【0101】
ボトムスライドサイド547は、ボトムスライドボディ544の側面に延びて形成される構造を有するが、場合によっては、別のものとして形成され、ボトムスライドボディと締結される構造を取ってもよい。ボトムスライドサイド547はミディアムサイド535に対応する位置に形成され、ボトムスライドサイド547には後述のリターングルーブ557が形成される。
【0102】
ボトムスライド可動部545は、ボトムスライドボディ544の下部に形成される。ディレクショナルボトムスライド540がディレクショナルティルティング運動を行う際に、ボトムスライド可動部545は、基板上においてボトム貫通口542の隣接した外側に等半径上に等間隔で配置されるディレクショナルスイッチ560を可動させることができる。本実施形態において、ディレクショナルスイッチ560は接触スイッチとして具現され、ボトムスライド可動部545は、ディレクショナルスイッチ560との接触が可能であるように突出構造を有する。本実施形態では、4個のディレクショナルスイッチ560が備えられ、ボトムスライド可動部545もそれに対応して4個の可動面を有する四角形の突出物構造で形成され、それぞれの割り当てられた可動面がディレクショナルスイッチ560と接触を成して、ディレクショナルスイッチ560の変化された信号出力を生成する。より詳細には、
図16に示されているように、ボトムスライド可動部545はディレクショナルボトムスライド540の底面に配置され、ボトムスライド可動部545は四角形の突出物構造で形成されているが、接触時にスムーズな可動を行い、ディレクショナル動作時に安定した接触および分離動作によってディレクショナルスイッチの耐久性低下を防止するために、所定の内向きに曲がった弧状を有する構造で形成されてもよい。
【0103】
一方、本実施形態では、ディレクショナルスイッチとして、スイッチシャフトの中心から半径方向に加圧される水平移動方式のディレクショナルスイッチについて説明したが、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットのディレクショナルスイッチは、半径方向への加圧動作に限定されるものではない。すなわち、ディレクショナルボトムスライドは半径方向への水平移動動作を行うが、本発明のディレクショナルスイッチが必ずしも水平移動動作を行う構成に限定されるわけではない。
【0104】
図24から
図27には、本発明のディレクショナルスイッチの他の形態が示されている。発明の容易な理解のために、図面符号と名称を同様に維持する。ディレクショナルスイッチ560は、ディレクショナルスイッチハウジング561およびディレクショナルスイッチノブ563を含み、ディレクショナルスイッチハウジング561の内部に配置されるディレクショナルスイッチ接点565、567はディレクショナルスイッチノブ563によって可動される。
【0105】
ディレクショナルスイッチハウジング561は基板200の一面上に配置されるが、ディレクショナルスイッチ560はスイッチシャフト部300を中心として等半径、等間隔の配置構造を取ることが好ましい。
【0106】
ディレクショナルスイッチハウジング561は、ディレクショナルスイッチハウジングカバー5611およびディレクショナルスイッチハウジングボディ5613を含み、ディレクショナルスイッチハウジングカバー5611とディレクショナルスイッチハウジングボディ5613は互いに係止されて内部空間を形成し、内部空間にディレクショナルスイッチノブ563などの少なくとも一部が収容配置される構造を取る。
【0107】
本実施形態では、ディレクショナルスイッチハウジング561がディレクショナルスイッチハウジングカバー5611およびディレクショナルスイッチハウジングボディ5613を含む構造を取っているが、場合によって、ディレクショナルスイッチハウジングカバーのみが基板の一面上に固定装着可能な構造を取ってもよく、ディレクショナルスイッチハウジングボディと基板が一体化されて射出形成される構造を取ってもよいなど、設計仕様に応じて様々な構成が可能である。
【0108】
ディレクショナルスイッチハウジング561の一面に、基板200が向かう一面の方向と同一の方向にディレクショナルスイッチハウジングノブ貫通口5612が配置される。
【0109】
ディレクショナルスイッチノブ563は、少なくとも一部がディレクショナルスイッチハウジングの一面上に露出するようにディレクショナルスイッチハウジング561に配置される。ディレクショナルスイッチノブ563の露出した部位は、ディレクショナルスライド部と接触可能な構造を取る。ディレクショナルスイッチノブ563は、ディレクショナルスイッチハウジング561の内部の一点を中心として基板200に平行な軸を中心に回動可能な構造を取る。
【0110】
図27に示されているように、ディレクショナルスイッチノブ563は、外力が加えられていない正常状態では、ディレクショナルスイッチハウジングノブ貫通口5612の一面上に露出して配置される。ディレクショナルスライド部のディレクショナルボトムスライド540のボトムスライド可動部545が、基板に平行な平面上で水平移動する場合、ディレクショナルスイッチノブ563は、ディレクショナルスイッチハウジング561の内部の一点を中心として回動し、ディレクショナルスイッチハウジング561の内側に進入する。
【0111】
ディレクショナルスイッチノブ563が回動する一点、すなわち、ディレクショナルスイッチノブ563の回動点は、スイッチシャフト部300の中心に向かう端部側に配置される。より具体的に、ディレクショナルスイッチノブ563は、スイッチシャフト部300の中心から半径方向に配置される。すなわち、ディレクショナルスイッチノブ563は、スイッチシャフト部300の中心から半径方向に長さ方向を有するように配置される。ディレクショナルスイッチノブ563は、基板200に垂直に配置され、基板200に水平に配置される回動軸を中心として回動する構造を取る。ディレクショナルスイッチノブ563の回動中心は、ディレクショナルスイッチノブ563の長さ方向のうち、半径において遠い側ではなく、スイッチシャフトの中心に向かう端部側に配置される。すなわち、
図27に示されているように、ディレクショナルスイッチノブ563は、図面符号COではなく、図面符号CIを中心として回動可能に配置される構造を取る。このような半径上の内側地点を回動中心とすることで、ディレクショナルスライド部のボトムスライド可動部の移動に対してディレクショナルスイッチノブの漸進的回動を可能とすることにより、ディレクショナルスイッチ自体の設計自由度を向上させることができる。
【0112】
また、前記ディレクショナルスイッチノブ563は、ディレクショナルスイッチノブ563に印加される外力が除去された時に原位置に復帰するためのディレクショナルスイッチ弾性部564およびディレクショナルスイッチ接点部565、567が備えられ、ディレクショナルスイッチ弾性部564およびディレクショナルスイッチ接点部565、567はディレクショナルスイッチハウジングの内部に配置されることができる。
【0113】
図29には、本発明のディレクショナルスイッチ弾性部およびディレクショナルスイッチ接点部の一形態が示されている。すなわち、ディレクショナルスイッチ弾性部564は、ディレクショナルスイッチハウジング561の内部にディレクショナルスイッチノブ563に弾性復帰力を提供するが、ディレクショナルスイッチ弾性部564は、ディレクショナルスイッチノブ563の回動中心CIに直接連結される構造を取っていてもよい。すなわち、本実施形態において、ディレクショナルスイッチ弾性部564はトーションばねとして具現され、ディレクショナルスイッチノブ563を初期弾性力で支持し、外力が除去された時に復元力によってディレクショナルスイッチノブ563を原位置に復帰させる構造を取る。
【0114】
ディレクショナルスイッチ接点部565、567は、ディレクショナルスイッチ可動接点565およびディレクショナルスイッチ固定接点567を含む。ディレクショナルスイッチ可動接点565はディレクショナルスイッチノブ563により可動され、ディレクショナルスイッチ可動接点565はディレクショナルスイッチノブ563の底面に配置される構造を取ることができる
【0115】
ディレクショナルスイッチ固定接点567は、ディレクショナルスイッチノブ563によりディレクショナルスイッチ可動接点565が可動される際に接続可能に対応して配置される。ディレクショナルスイッチ固定接点567は、ディレクショナルスイッチハウジングボディ5613に形成され、モジュール化されたディレクショナルスイッチのコネクタ(不図示)を介して基板200を経て外部電気装置などと電気的通信を成す構造を取ることができる。また、場合によって、上述のように、ディレクショナルスイッチハウジングボディと基板が一体化されてインサート射出成形される場合、基板にディレクショナルスイッチ固定接点も基板に一体に形成されてもよい。
【0116】
このようにディレクショナルスイッチノブ563は、基板に平行な一面上に露出して配置され、回動方式により可動される構造を取る。これにより、単なる半径方向への可動によって要求されるストローク空間dc(
図27および
図28参照)に比べて、可動空間を非常に縮小することで、よりコンパクトな装置構成が可能である。
【0117】
前記ディレクショナルスライド部510のディレクショナルティルティング運動、すなわち、スイッチシャフト部のティルティング運動による水平面上における水平滑り運動であるディレクショナルティルティング運動は、ディレクショナルトップスライド、ディレクショナルミディアムスライド、およびディレクショナルボトムスライドの相対運動により行われることができ、ディレクショナルトップスライドとミディアムアッパーガイドとの相対運動、ミディアムローワーガイドとボトムガイドとの相対運動により行われることができる。本実施形態において、ミディアムアッパーガイドとミディアムローワーガイドは同一平面上に投影されたときに、それぞれの長さが成す方向が90度交差配置される構造を取ることで、実質的にディレクショナルティルティング運動の水平面上における何れの位置にも運動可能である。
【0118】
一方、上述のように、ディレクショナルスイッチ部500はディレクショナルリターン部550を含み、ディレクショナルリターン部550は、スイッチシャフト部に印加される外力が除去された後、ディレクショナルスライド部510およびスイッチシャフト部300を平面上で原位置に復帰させる。ディレクショナルリターン部550は、リターン弾性部553と、リターンプランジャ555と、リターングルーブ557と、を含み、リターンプランジャ555はハウジング部100に可動可能に収容される。すなわち、ハウジング部100のハウジングカバー110にはリターン装着部551が形成され、このリターン装着部551にリターンプランジャ555が可動可能に収容配置される。リターンプランジャ555はロッド形からなり、リターンプランジャ555の端部はリターングルーブ557に向かって配置される。リターンプランジャ555が配置されるリターン装着部551にはリターン弾性部553が配置される。リターン弾性部553は、リターン装着部551の内部の一面により支持され、他端はリターンプランジャ555の外周面と接触してリターンプランジャ555をハウジングカバー110に対して弾性支持する。
【0119】
リターングルーブ557は、リターンプランジャ555と常時接触状態を形成し、外力が除去される正常状態では、リターンプランジャ555とリターン弾性部553との相互作用によってリターンプランジャ555を原位置に復帰させ、最終的にディレクショナルスライド部510を原位置に復帰させる。リターンプランジャ555は、ハウジング部100のリターン装着部551で、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトボディ310の軸長方向に平行に軸長方向に可動可能にリターン弾性部553によって弾性支持されるように配置される。リターングルーブ557は、ディレクショナルボトムスライド540のボトムスライドサイド547に形成される。
【0120】
リターングルーブ557は、グルーブステーブル部558およびグルーブムービング部559を含む。グルーブステーブル部558は、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトボディ310に外力が印加されていない正常状態でリターンプランジャ555の端部と接触状態を形成する。また、グルーブムービング部559は、グルーブステーブル部558の外側に配置され、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトボディ310に外力が印加されてスイッチシャフトボディ310が中心位置から側方向に移動する際に、リターンプランジャ555と接触状態を形成する。
【0121】
かかるディレクショナルリターン部550の簡潔な動作により、スイッチシャフトボディ310の長さ方向に垂直な外力成分が印加された後除去される際に、スイッチシャフトボディ310が原位置に安定して復帰されることができる。
【0122】
本発明のプッシュスイッチ部600は、スイッチシャフト部300の圧入プッシュ動作を検知して出力する。プッシュスイッチ部600は、プッシュホルダ610と、プッシュスイッチ620と、プッシュリターン部630と、を備える。
【0123】
プッシュホルダ610は、少なくとも一部がロータリエンコーダ410の下部に配置され、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトヒンジ320と接触してスイッチシャフト部300が垂直可動される際にともに垂直可動される。プッシュスイッチ620は光センサとして具現されることができる。本実施形態では光センサとして具現される場合を中心に説明しているが、場合によって、非接触式磁気センサスイッチおよびマグネット構造で形成されてもよいなど、様々な変形が可能である。
【0124】
プッシュホルダ610が垂直方向に位置変動される場合、プッシュスイッチ620はプッシュホルダ610によって可動されて変化された信号を生成する。プッシュスイッチ620は、基板200の底面においてロータリスイッチセンサ420に隣接して配置される。プッシュリターン部630はプッシュホルダの下部に配置され、プッシュホルダ610を弾性支持し、プッシュホルダ610に加えられる外力が除去された際にプッシュホルダ610を原位置に復帰させる。
【0125】
より具体的に、プッシュホルダ610は、プッシュホルダボディ611と、プッシュホルダサイド615と、プッシュホルダ可動部617と、を含む。プッシュホルダボディ611の中央にはプッシュホルダボディ貫通口613が備えられ、プッシュホルダボディ貫通口613を介してスイッチシャフトヒンジ320のシャフトヒンジストッパ325が貫通配置される構造を有することができる。プッシュホルダサイド615は、プッシュホルダボディ611の外側にプッシュホルダボディ611の側面から延びて形成され、プッシュホルダサイド615にはプッシュホルダ可動部617が配置される。プッシュホルダ可動部617は、プッシュホルダサイド615からスイッチシャフト部300の垂直可動方向に平行に延びて形成され、スイッチシャフト部300が垂直可動される際にプッシュスイッチ620を可動させる。プッシュホルダ可動部617は、基板200側に向かって上方向に延びて形成され、外力が加えられていない際には、プッシュホルダ可動部617の端部がプッシュスイッチ620の受光部(不図示)と発光部(不図示)との間に配置され、プッシュ圧入力が加えられてプッシュホルダ可動部617が移動する際には、プッシュスイッチ620から離隔して所定の信号変化を生成するようにする。
【0126】
プッシュスイッチ部600は、外力が除去された後、プッシュスイッチ部600の原位置への復帰のために、プッシュリターン部630をさらに備える。プッシュリターン部630は、プッシュリターンボディ631と、プッシュリターンサイド633と、プッシュリターンラバーキャップ635と、を含む。プッシュリターンボディ631は、中央にプッシュリターンボディ貫通口632が形成されて所定のリング状を有し、シャフトヒンジストッパ325の可動を可能とする。
【0127】
プッシュリターン部630は、プッシュホルダボディ611の下部に配置され、プッシュホルダボディ611と接触可能な構造を取る。プッシュリターンサイド633がプッシュリターンボディ631の外周から延びて形成され、プッシュリターンサイド633の一面からプッシュリターンラバーキャップ635が突出配置される。プッシュリターンボディ、プッシュリターンサイド、およびプッシュリターンラバーキャップは、一体化されていてもよく、互いに締結される構造を有してもよいなど、様々な変形が可能である。
【0128】
プッシュリターンラバーキャップ635は、プッシュホルダサイド615を弾性支持し、垂直加圧力が除去された際にプッシュホルダを原位置に復帰させる。
【0129】
また、プッシュリターン部を用いて原位置に復帰させる際に、プッシュホルダの安定した原位置復帰のための案内構成要素がさらに備えられてもよい。すなわち、
図5に示されているように、ハウジングベース130の内側にはベースプッシュガイド133が形成され、ベースプッシュガイド133に沿ってプッシュホルダ可動部617の側端が挿入され、安定した相対垂直可動構造を形成することができる。
【0130】
一方、不所望の2つの動作が同時に具現され、例えば、プッシュ動作とディレクショナルティルティング動作が同時に行われ、出力信号の混信が発生することを防止する構造をさらに備えてもよい。すなわち、スイッチシャフトヒンジ320の底面に形成されるシャフトヒンジストッパ325に対応する位置にはベースプッシュトレランス135が形成され、ベースプッシュトレランス135の外周にはベースプッシュストッパ137が形成される。ベースプッシュトレランスは所定の凹溝構造を取り、プッシュ動作が行われる際に、スイッチシャフトヒンジ320の下端に配置されるシャフトヒンジストッパ325の収容を許容する。これに対し、ディレクショナルティルティング動作時には、スイッチシャフトボディに軸長方向の圧入力が印加されると、シャフトヒンジストッパ325はベースプッシュストッパ137と接触可能な構造を形成することで、スイッチシャフトボディの圧入動作を防止することができる。
【0131】
一方、前記実施形態では、ロータリスイッチ部のロータリディテント部がロータリエンコーダの底面に配置される場合について説明しているが、本発明によるロータリディテント部の構造がこれに限定されるものではない。
図18から
図23には、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの他の一形態が示されている。
【0132】
図18および
図19には、ロータリディテント部430bの変形例が示されている。すなわち、ロータリディテント部430bは、上述の実施形態とは異なって、下部側面でディテントされる構造を取る。ロータリディテント部430bは、ロータリディテント431bと、ロータリディテント弾性部433bと、ロータリディテント弾性突起435bと、を含む。ロータリエンコーダ410は上述の実施形態と同一であり、ロータリディテント431bは、ロータリエンコーダ410の下部側面に配置される構造を取る。ロータリディテントは、1つ以上の突起/凹溝構造からなり、ロータリディテント弾性部433bは、ハウジング部100のハウジングベース130に装着される。また、ロータリディテント弾性部433bは板ばね形として具現される。すなわち、ロータリディテント弾性部433bは、例えば、金属プレートなどの所定の弾性力を有する弾性片で形成される。ロータリディテント弾性突起435bは、ロータリディテント弾性部433bと一体に形成されるが、ロータリディテント弾性部433bの中央から突出して折り曲げられて形成され、ロータリディテント431bと常時接触状態を形成する。
【0133】
ロータリディテント弾性部433bおよびロータリディテント弾性突起435bは1つ以上が備えられることができ、本実施形態では、スムーズなディテント動作が行われるように、また、ロータリエンコーダ410の回動時に何れか一側に傾くことなく安定した持状態を成すように、3つのロータリディテント弾性部433bおよびロータリディテント弾性突起435bがロータリエンコーダの回動軸に平行な平面上で等角で分割配置される構造を取る。
【0134】
また、
図20から
図23には、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの下部側面で、ロータリエンコーダの回動に対するディテント動作が行われるさらに他の変形例が示されている。ロータリエンコーダ410の外周には複数のロータリエンコーダスリット415が形成され、ロータリエンコーダスリット415に対応する位置にはロータリスイッチセンサ420が配置される。
【0135】
ロータリディテント部430aは、ロータリスイッチ部の不所望の回動状態を防止するために、また、より正確な回転信号を生成することで、スイッチシャフト部の回転動作を介して車両の装置の作動状態を設定するにおける誤作動を防止して操作感を提供するために、スイッチシャフト部300およびロータリエンコーダ410の回転動作をディテントさせる。ロータリディテント部430aは、ロータリディテント431aと、ロータリディテントボール433aと、ロータリディテント弾性部435aと、を含む。
【0136】
ハウジング部100のハウジングベース130にはベースロータリディテント収容部131a、132aが備えられる。ベースロータリディテント収容部131a、132aはハウジングベース130の下部側部に半径方向に形成され、ベースロータリディテント収容部131a、132aにはディテントホルダ436aが挿入配置される。ベースロータリディテント収容部131a、132aには、より具体的に、ディテントホルダ436aの内側にはロータリディテント弾性部435aの一端が接触し、ロータリディテント弾性部435aの他端はロータリディテントボール433aと接触し、ロータリディテント弾性部435aはロータリディテントボール433aに所定の弾性力を提供することで、ロータリディテントボール433aとロータリディテント431aとの常時接触構造を形成する。
【0137】
すなわち、ベースロータリディテント収容部131a、132aは、ベースロータリディテント収容部ホルダ貫通口132aおよびベースロータリディテント収容部ガイド131aを備える。ベースロータリディテント収容部ガイド131aは、ハウジングベース130の下部側部において内側面に形成され、ベースロータリディテント収容部ホルダ貫通口132aは、ハウジングベース130の下部側部においてベースロータリディテント収容部ガイド131aの外側にハウジングベース130を貫通して形成される。ディテントホルダ436aはディテントホルダ装着部347aを備えて、ディテントホルダ装着部347aは、ベースロータリディテント収容部ホルダ貫通口132aに挿入され、ディテントホルダ436aがハウジングベース130に安定した装着状態を成すようにする。
【0138】
ベースロータリディテント収容部ガイド131aは、ハウジングベース130の内側面からハウジングベース130の中心に向かって延びて形成されるチューブ構造を有する。ベースロータリディテント収容部ガイド131aは両端が開放された構造を形成することで、ロータリディテント弾性部435aの挿入配置および組立て過程を容易にし、ロータリディテント弾性部435aの安定した圧縮可動を可能とするとともに、ロータリディテントボール433の少なくとも一部を収容することで、ロータリディテントボール433のロータリエンコーダ410の下部側面に形成されたロータリディテント431aとの常時接触を介した安定した可動状態を可能とすることができる。ベースロータリディテント収容部ガイド131aの外周面にはガイド突起136が形成され、ディテントホルダ436aのディテントホルダ装着部437aにはディテントホルダ装着収容部438aが備えられる。ガイド突起136は、ディテントホルダ装着収容部438aと係止され、ディテントホルダ436aがハウジングベース130から不所望に分離離脱されることを防止することもできる。
【0139】
ディテント構造についてさらに説明すると、ロータリディテント431は、ロータリエンコーダ410の下部側面、より具体的に、ロータリエンコーダ410の下部においてロータリエンコーダ410の回転中心から半径方向に垂直な外周面に形成される構造を取る。ロータリディテント431は、複数の突起および凹溝が所定の予め設定された間隔で配置される構造を取ることができる。本実施形態では示されていないが、場合によって、前記ロータリスイッチ部400は、ロータリエンコーダの過度な回動を防止するためのロータリストッパ(不図示)をさらに備えて、回転制限領域を形成する構造を取ってもよく、回動制限なしに無限回転を成し、電源のオフ時にはロータリスイッチセンサの回動基準を初期化する構造を取ってもよいなど、様々な構成が可能である。
【0140】
一方、かかるロータリディテント部が半径方向に配置される構造を成す構成を取る場合、ロータリディテント部は、プッシュリターン機能を付加的に具現してもよい。すなわち、この場合、本発明の他の一形態として、プッシュスイッチ部をより簡潔な構造に転換する一形態を成してもよく、ロータリスイッチ部とプッシュスイッチ部が一体化された構造を形成してもよい。
【0141】
上述の実施形態では、プッシュスイッチ部600は、プッシュホルダ610と、プッシュスイッチ620と、プッシュリターン部630と、を含んでいたが、本実施形態では、プッシュスイッチ部が、プッシュスイッチと、プッシュ可動部と、プッシュディテントと、を備えており、上述の実施形態でのプッシュリターン部の復帰機能は、プッシュディテント部とともにロータリディテント部によって代替実行され、ロータリエンコーダスリット(突起)がプッシュ可動部の機能を、そしてロータリスイッチセンサがプッシュスイッチのスイッチング検知機能をともに担う構造を取ってもよい。
【0142】
すなわち、プッシュ可動部は、ロータリエンコーダに、特に上端に配置され、スイッチシャフト部のスイッチシャフトヒンジがロータリエンコーダを加圧して下方移動される際に、スイッチシャフトヒンジはロータリエンコーダとともに垂直可動され、基板に配置されたプッシュスイッチの信号変化を発生させる。本実施形態では、ロータリエンコーダスリットがプッシュ可動部の機能をともに担い、ロータリスイッチセンサがプッシュスイッチの機能をともに担う。
【0143】
プッシュディテント630aは、ロータリエンコーダ410aの下部側面においてロータリディテント431aの上端に形成される。プッシュディテント630aは、スイッチシャフト部300の長さ方向およびスイッチシャフト部300の中心からの半径方向においてロータリディテント431aと層を成して形成される。すなわち、スイッチシャフト部300の回動軸が貫通する平面視において、プッシュディテント630aが配置される平面とロータリディテント431aが配置される平面は異なり、プッシュディテント630aが配置される平面が、ロータリディテント431aが配置される平面に比べてハウジングカバー110側に向かって配置される構造を有する。
【0144】
本実施形態において、ロータリスイッチセンサ420がプッシュスイッチの機能を付加的に担うことができる。プッシュ動作によってスイッチシャフト部300が垂直加圧される際に、プッシュ可動部の機能を担うロータリエンコーダスリットの位置変化が、プッシュスイッチの機能を担うロータリスイッチの信号変化を引き起こす。この際、プッシュ動作における信号のオン/オフ周期は、通常のロータリ動作における信号のオン/オフ週期の変化とは異なる様相を示すため、これを区別することで、プッシュ動作の入力状態を検知する構成を取ってもよい。しかし、これは本発明の一実施形態にすぎず、場合によって様々な構成が可能である。すなわち、
図20から
図23では、プッシュスイッチ部とロータリスイッチ部が統合された構成を説明したが、プッシュスイッチ部600はロータリエンコーダスリット415がプッシュスイッチの信号変化を発生させ、ロータリスイッチとは別のプッシュスイッチがさらに備えられる構成を取ってもよく、プッシュディテントの他に、別のプッシュスイッチおよび別のプッシュ可動部が、ロータリスイッチおよびロータリエンコーダスリットとは別に備えられる構成を取ってもよいなど、設計仕様に応じて様々な構成が可能である。
【0145】
このような実施形態の構成により、スイッチシャフト部300が垂直加圧される際にともに移動するロータリエンコーダ410aの下部側面では、ロータリディテントボール433aとロータリディテント431aが常時接触状態を成していた状態で、ロータリディテントボール433aは、ロータリディテント431aとの接触状態が解除され、プッシュディテント630aとの接触状態が形成される。この際、ロータリディテント431aとプッシュディテント630aとの間にはディテント境界631aが形成され、ユーザがプッシュ動作への転換を触覚的に容易に感知することができる。すなわち、ディテント境界631aはロータリディテント431aとプッシュディテント630aとの間に配置され、両者と異なる曲率または突出部を形成することで、通常の位置から垂直加圧によるプッシュ動作への転換時に、操作者が触覚的な変化を認知できるようにすることができる。
【0146】
プッシュディテント630aは、ロータリエンコーダ410の下端側部で所定の曲率を有する傾斜面配置構造を成し、不安定状態(unstable state)を形成することで、垂直加圧力が除去された際に、ロータリディテント部の復元力によってプッシュ加圧状態から解放されて原位置に復帰されることができる。プッシュスイッチを可動させるプッシュ可動部は、少なくとも一部がロータリエンコーダ410の上端に配置され、スイッチシャフト部のスイッチシャフトヒンジが前記ロータリエンコーダを加圧して下方移動させる際に、ロータリエンコーダとともに垂直可動される。本実施形態では、ロータリエンコーダスリット415がプッシュ可動部の機能を代替する構成を取り、プッシュ可動部によって電気的信号の変化を発生させるプッシュスイッチの機能はロータリスイッチがともに担う構成を取る。すなわち、プッシュスイッチは、基板200に配置され、プッシュ可動部610aが垂直方向に位置変動される際に、変化された信号を生成する。上述のように、本実施形態においてプッシュスイッチはロータリスイッチセンサ420と一体に形成される。場合によって、プッシュロータリスイッチセンサと別にプッシュスイッチが備えられる場合、プッシュスイッチは、別のプッシュスイッチ可動部がさらに備えられる構成を取ってもよい。
【0147】
また、ベースロータリディテント収容部ガイド131aの端部には、プッシュ動作時に、他の構成、例えば、ロータリエンコーダとの不要な干渉を防止し、スムーズな作動を行うようにする構成をさらに備えてもよい。すなわち、ベースロータリディテント収容部ガイド131aは、内側端部においてハウジングベース130の中心に向かう端部上端が除去される、すなわち、面取りされるガイド面取り部134aをさらに備える。このようなガイド面取り部134aにより、ベースロータリディテント収容部ガイド131aの上端が除去された構造を成すことで、ロータリディテントボール433aの上面の少なくとも一部が露出するようにし、プッシュディテント630aとのより容易且つ適切な接触可能状態を形成することができる。
【0148】
図22および
図23に示されているように、垂直外力がスイッチシャフト部に加えられる場合、ロータリエンコーダ420が垂直可動され、これと同時に、スイッチシャフト部の垂直可動に対するプッシュディテント動作を行うプッシュディテント部は、ロータリディテント部と構成を共有する。そして、ロータリディテント431と接触状態にあったロータリディテントボール433aがプッシュ動作により垂直可動されることで、ロータリディテントボール433aは、ロータリディテント431との接触状態が解除され、プッシュディテント630aとの接触状態が形成される。この過程で、ディテント境界631aを越えて接触状態が変化されることにより、所定のディテント感が操作者に提供されることができる。
【0149】
前記実施形態では、ロータリスイッチ部がエンコーダ形として具現される場合を中心に説明したが、本発明はこれに限定されず、様々な変形が可能である。すなわち、
図30には、本発明の車両用マルチオペレーティングスイッチユニットの他の実施形態の分解斜視図が示されている。
【0150】
車両用マルチオペレーティングスイッチユニット10について上述した同一の構成要素に対しては、同一の図面符号および名称を用い、重複説明は上記の説明で代替し、異なる点を中心に説明する。
【0151】
本実施形態におけるロータリスイッチ部400は、直接的な接触方式のスイッチとして具現される。上述の実施形態において図面符号410で説明されたロータリエンコーダは、本実施形態でロータリブロック410で代替される。
【0152】
すなわち、ロータリスイッチ部400はロータリブロック410およびロータリスイッチセンサ420を含み、ロータリブロック410は、基板200とハウジング部100との間に配置される。
【0153】
ロータリブロック410は、スイッチシャフトヒンジ320の少なくとも一部を収容可能な構造を取る。また、ロータリブロック410の内側にはロータリブロック収容ガイド413が備えられ、ロータリブロック収容ガイド413はシャフトヒンジガイド321と係合可能である。
【0154】
また、本実施形態のロータリブロック410は、基板200に向かう端部、すなわち、上端に複数のロータリブロック可動部415を備える。ロータリブロック可動部415は、基板200側に向かって突出または凹溝の形状を有し、ロータリブロック可動部415は後述のロータリスイッチセンサ420と直接的な接触状態を形成する。
【0155】
ロータリスイッチセンサ420は、基板200の底面に配置され、ロータリブロック410のロータリブロック可動部415と直接接触する。ロータリブロック410は、スイッチシャフト部310とともに軸回動する際に、ロータリブロック可動部415の段差によって可動される。すなわち、ロータリブロック可動部415は、所定の高低を有する段差構造で形成される。スイッチシャフト部300の回動によって可動するロータリブロック410の上端に配置されるロータリブロック可動部415は所定の段差を有し、スイッチシャフト部300が回動する位置に応じて、ロータリスイッチセンサ420のオン/オフ状態を転換することができる。
【0156】
このようなロータリブロック可動部415とロータリスイッチセンサ420は、ロータリブロックの円周に沿って複数個が配置され、1つのロータリスイッチセンサからの誤作動信号有無を確認することで、さらに正確なロータリ動作信号が具現されるようにすることができる。
【0157】
また、上述の実施形態と同様に、本実施形態でも、前記ロータリスイッチ部400は ロータリスイッチ部の動作時に、スイッチシャフト部の回動を触覚的に認知可能とするロータリディテント部430をさらに備えてもよい。
【0158】
ロータリディテント部430は、ロータリブロック410の回動動作をディテントさせ、すなわち、スイッチシャフト部300の回動でロータリブロック410の回動動作をディテントさせる。ロータリディテント部430は、ロータリディテント431と、ロータリディテント弾性部435と、ロータリディテントロッド433と、を含む。
【0159】
ロータリディテント431はロータリブロックの底面に配置され、ロータリディテント弾性部435はハウジング部100に配置されたベースロータリディテント収容部131に収容され、ロータリディテントロッド433はロータリディテント弾性部435によって弾性支持されてロータリディテント431と常時接触状態を形成する。
【0160】
上述の実施形態ではボール形のロータリディテントボールを用いていたが、本実施形態ではロータリディテントロッド433を用いることで、ボール形の組み立て時における難点を解消することができる。
【0161】
ロッド形のロータリディテントロッド433は、ディテントロッドヘッド4331およびディテントロッドボディ4333を含む。ディテントロッドヘッド4331は、ロータリディテント431と常時接触状態を形成し、ディテントロッドボディ4333は、ディテントロッドヘッド4331に連結され、外周にロータリディテント弾性部435が配置される長さを有する。
【0162】
本実施形態は、上述の実施形態のような繰り返し的な単純ディテント感を提供することに限定されず、様々なプロファイルを備える方式を取ることができる。すなわち、本実施形態によるロータリディテント431は曲線プロファイルを備える。
【0163】
図30、
図32、
図33に示されているように、曲線プロファイル形のロータリディテント431は、ディテントステーブル部4311およびディテント傾斜部4313を含む。
【0164】
ディテントステーブル部4311には、外力が印加されていない際にディテントロッドヘッド4331が載置される。ディテント傾斜部4313はディテントステーブル部4311と連結され、外力が印加されている際にはディテントロッドヘッド4331と接触し、外力が除去された際にはディテントロッドヘッド4331をディテントステーブル部4311に案内する。このように、単純なディテント感を与える範囲を越え、ディテントステーブル部4311とディテント傾斜部4313の接触位置を外力の有無に応じて変動させた後、外力が除去された際に、ロータリディテント部の作動によってスイッチシャフト部の回動を原位置に復帰させることができる。
【0165】
一方、プッシュスイッチ部600は、上述の実施形態の場合と類似に、プッシュホルダ610と、プッシュスイッチ620と、プッシュリターン部630と、を含む。
【0166】
プッシュホルダ610は、少なくとも一部が基板200の下部側に配置され、スイッチシャフト部300のスイッチシャフトヒンジ320と接触し、スイッチシャフト部300が垂直可動される際にともに垂直可動される。
【0167】
図34に示されているように、プッシュスイッチ620は基板200の底面に配置され、プッシュホルダ610が垂直方向に位置変動される際に、変化された信号を生成する。
【0168】
プッシュリターン部630はプッシュホルダ610の下部に配置され、プッシュホルダ610を弾性支持する。
【0169】
また、プッシュスイッチ620のプッシュ動作ストロークは、ロータリスイッチセンサ420の可動ストロークよりも大きい。
図35、
図36、
図37には、ロータリスイッチと同一のプッシュ形のスイッチ620dが基板の底面に配置された場合と、本実施形態のように大きいプッシュ動作ストロークを有するプッシュスイッチ620がともに示されている。
図35には、プッシュ動作時に、本実施形態のように大きいプッシュ動作ストロークを有するプッシュスイッチ620が、既にプッシュ動作による信号の生成を行った後、ロータリスイッチと同一のプッシュ形のスイッチ620dがプッシュ可動を始まることが示され、
図36には、プッシュ動作のための外力が除去された後、ロータリスイッチと同一のプッシュ形のスイッチ620dによるプッシュ動作信号が既に終わった後にも、本実施形態のような大きいプッシュ動作ストロークを有するプッシュスイッチ620は、依然としてプッシュ動作を行うプッシュストローク動作状態であることが示されている。
図37に示されているように、本実施形態のような大きいプッシュ動作ストロークを有するプッシュスイッチ620は、ロータリスイッチと同一のプッシュ形のスイッチ620dに比べて、図面符号δだけのストローク差を有する。
【0170】
このようにプッシュ動作のストロークを増大させることで、過度な動作または過小な動作によるスイッチの破損または未作動の発生を防止するように、設計仕様範囲を増大させることができる。
【0171】
他方で、ディレクショナルスイッチ部500は、上述のように、ディレクショナルスライド部510と、ディレクショナルスイッチ560と、ディレクショナルリターン部550と、を含む。
【0172】
ディレクショナルスライド部510は、スイッチシャフト部300のティルティングディレクショナル動作によってハウジング部100内で位置変動可能である。ディレクショナルスイッチ560は、基板200に配置され、ディレクショナルスライド部510の位置変動によって可動されて変化された信号を生成する。また、ディレクショナルリターン部550は、ディレクショナルスライド部510および前記スイッチシャフト部300を原位置に復帰させる。ディレクショナルリターン部550は、リターンプランジャ555と、リターン弾性部553と、リターングルーブ557と、を含む。
【0173】
リターンプランジャ555は、ハウジング部100に可動可能に配置され、リターン弾性部553は、ハウジング部100に収容されてリターンプランジャ555を弾性支持する。リターングルーブ557は、リターンプランジャ555と常時接触状態を形成し、リターンプランジャ555を原位置に復帰させる位置を含む。
【0174】
リターンプランジャ557は、前記ハウジング部100に対して前記スイッチシャフト部300の軸長方向に可動可能であり、前記リターングルーブ557は、前記ディレクショナルスライド部510に形成される。
【0175】
ハウジング部100は、基板200を支持するハウジングベース130と、ハウジングベース130と係止されて内部空間を形成し、リターンプランジャ555が可動可能に配置されるリターン装着部551が形成されたハウジングカバー110と、を備える。
【0176】
また、ディレクショナルスライド部510の構成は、上述の場合と略同一である。すなわち、ディレクショナルスライド部510は、ディレクショナルミディアムスライド530と、ディレクショナルボトムスライド540と、ディレクショナルトップスライド520と、を含む。
【0177】
ディレクショナルミディアムスライド530は、ハウジングベース130とハウジングカバー110との間に配置され、スイッチシャフト部300が貫通配置される。
【0178】
ディレクショナルボトムスライド540は、ディレクショナルミディアムスライド530とハウジングベース130との間に配置され、スイッチシャフト部300の外周に貫通して装着される。
【0179】
ディレクショナルトップスライド520は、ハウジングカバーの一面として、ディレクショナルミディアムスライドに向かう底面に形成され、ディレクショナルミディアムスライドと相対可動可能に係止される。
【0180】
この際、それぞれのスライドの間に、相対可動を案内する構成を取ることは上述の場合と同一である。すなわち、ディレクショナルミディアムスライド530の一面には、ディレクショナルトップスライド520と係合可能に形成されるミディアムアッパーガイド531が形成され、ディレクショナルミディアムスライド530の他面には、ミディアムローワーガイド537が形成されるが、ミディアムローワーガイド537は、ディレクショナルボトムスライド540に形成されたボトムガイド541と相対可動可能に係止されるように形成される。
【0181】
ディレクショナルボトムスライド540は、一面上にボトムガイド541が形成され、スイッチシャフト部300が貫通されて内側面がスイッチシャフト部300と接触するボトム貫通口542が備えられるボトムスライドボディ544と、ボトムスライドボディ544の側面に延びて形成され、リターングルーブ557が形成されることができるボトムスライドサイド547と、ボトムスライドボディ544の下部に形成され、ディレクショナルスイッチを可動させることができるボトムスライド可動部545と、を備える。
【0182】
この際、ミディアムアッパーガイド531とミディアムローワーガイド537は、同一平面上に投影されたときに90度交差配置される。ボトムスライドサイド547は前記ボトムスライドボディ544の各頂点の端部側に配置され、複数のボトムスライドサイド547のうち1つ以上には、リターンプランジャ555の進入を制限するリターンダミーグルーブ557dが配置されることができる。
【0183】
より具体的に、
図38および
図39に示されているように、ボトムスライドサイド547は、4個が備えられ、これらのうち1つ以上のボトムスライドサイド547には、リターングルーブ557の代わりにリターンダミーグルーブ557dが配置されることで、リターンプランジャ555の進入接触を防止することにより、組み立て作業者が不所望の位置に誤組立することを防止することができる。すなわち、4個のボトムスライドサイド547に対応して総4個のリターンプランジャが配置され、リターングルーブ557が形成されてもよいが、4個のボトムスライドサイド547に対応してリターンプランジャが配置されない場合には、ボトムスライドサイド547のうち数個には、リターングルーブ557の代わりにリターンダミーグルーブ557dが形成されて、対応配置されない設計構造で、組立者がリターンプランジャの位置を誤って認識し、誤組立することを防止することができる。
【0184】
本発明の実施形態の場合、総4個のボトムスライドサイド547を有することで安定した構造を取り、リターンダミーグルーブ557dは対角配置される構造を取る。これにより、対角配置される2つのリターンプランジャとリターングルーブの係止によるディテント構造を形成し、その他の位置ではリターンプランジャの挿入を排除することにより、所定のディテント動作を具現しながらも、コストが低減されるようにしてもよい。
【0185】
一方、上記の実施形態において、ボトムスライドサイド547は基板200の一面側と接触状態を形成することができ、スイッチシャフト部のディレクショナルスライディング動作時に基板200との接触案内動作を行うことができる。本実施形態では、スイッチシャフト部のティルティング動作時に、ディレクショナルスイッチが配置される方向への正方向動作の他に、対角方向動作の場合にも、ディレクショナルスイッチがスイッチシャフト部の正方向動作の場合と同一または実質的に同一の作動ストロークを有するようにする構成要素をさらに備えてもよい。
【0186】
図40および
図41に示されているように、ボトムスライドサイド547の下部には、基板200側と接触するボトムスライドサイド接触部547bが備えられ、基板200側には、ボトムスライドサイド接触部547bと接触するスライドサイドガイド700が配置されることができる。
【0187】
スライドサイドガイド700は、ボトムスライドサイド接触部547bの接触配向によって基板200の一面から異なる高さを有する領域を含む。
【0188】
スライドサイドガイド700は、スライドサイドガイドハブ部710と、多数のスライドサイドガイド正方向部720と、多数のスライドサイド対角線部730と、を含む。スライドサイドガイドハブ部710は、スイッチシャフト部300に外力が印加されていない際に、ボトムスライドサイド接触部547bと接触する。
【0189】
スライドサイドガイド正方向部720は、スライドサイドガイドハブ部710の外側に配置されて同一面を形成して、スライドサイド対角線部730は、スライドサイドガイド正方向部720の間にスライドサイドガイド正方向部720と異なる高さの段差を有する。
【0190】
本実施形態において、スライドサイドガイド正方向部720はディレクショナルスイッチ560の対向配置される線分に平行な方向に配置される。ディレクショナルミディアムスライド530が十字状であるとしたときに、ディレクショナルミディアムスライド530の中心から各端部側に向かう方向にスライドサイドガイド正方向部720が形成される。
【0191】
図42には、スイッチシャフト部の正方向、対角方向の動作時における幾何関係が示されている。
図42に示されているように、原位置地点から、SW1、SW2で表される90度間隔を有する同一平面上におけるディレクショナルスイッチに向かう正方向にスイッチシャフト部300を可動する場合、スイッチシャフト部は、図面符号d1で表される移動間隔を有して移動することで、各正方向に配置されるディレクショナルスイッチの作動が行われる。これに対し、同一平面上において対角方向に移動する時に、正方向における移動距離d1よりも小さい距離d2の移動が行われた際にディレクショナルスイッチが作動することとなり、ユーザが正方向に対して感じる移動距離に比べて遥かに小さい距離だけティルティング動作した時に可動が行われる。そのため、不均一なスイッチングストローク動作によって、ユーザ、特に運転者の操作時に異質感が生じ得る。
【0192】
しかし、
図42に示されているように、スイッチシャフト部300はSW1、SW2が成す垂直平面上で対角方向へのSW3への移動時、SW1、SW2の場合と同一の移動距離d1を有することとなるため、操作時に移動距離差によって発生する異質感を最小化することができる。
【0193】
一方、
図41に示されているように、スライドサイドガイド700はスライドサイドガイド正方向部720とスライドサイド対角線部730との間に、段差による操作時における異質感の発生を防止するために、連続的接触移動を許容する構成をさらに備えてもよい。すなわち、スライドサイドガイド正方向部720とスライドサイド対角線部730との間には、傾斜配置されるスライドサイドガイド傾斜部740が配置され、ボトムスライドサイド接触部547bとの連続的な接触によってスイッチシャフト部のティルティング動作時に操作異質感が発生することを防止してもよい。
【0194】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で様々な修正および変形が可能であろう。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであって、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それらと同等の範囲内の全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0195】
本発明は、車両用マルチオファーレーティングスイッチユニットとして、車両に用いることを例示しているが、各種電子装置など、物理的操作により実行される動作を電気的信号に変換して作動対象体に出力する範囲で、様々な装置に用いられることができる。