【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、金属スクラップ、特にアルミニウムスクラップの合金に依存した分別のための方法であって、組成分析がスクラップ片上で行われて、スクラップ片の表面領域における局所組成についての表面組成情報がスクラップ片上の測定によって決定され、バルク中のスクラップ片の組成に関連するバルク組成情報が測定によって決定された表面組成情報および所定の割り当てルールに応じてスクラップ片へ割り当てられる方法によって、少なくとも部分的に、達成される。
【0009】
本方法においては、組成分析がスクラップ片上で行われ、スクラップ片の表面領域の局所組成についての表面組成情報がスクラップ片上の測定によって決定される。
【0010】
表面組成情報は、特に、合金元素、例えば、Mg、Mn、SiまたはFeの群のうちの1つ以上の合金元素の含有量に関する値および/または値の範囲を含む。
【0011】
表面組成情報は、スクラップ片の表面領域における局所組成についての情報を備える。本ケースでは、スクラップ片の表面領域は、スクラップ片の表面近くの体積であると理解される。表面に敏感な測定方法、例えば、LIBSまたはXRFは、限られた分析深さを有し、それゆえに、スクラップ片の表面と分析深さとの間の表面近くの体積においてのみ材料の組成を分析する。表面組成情報は、このように、かかる表面に敏感な測定方法を用いて測定されてよい組成情報にのみ対応する。
【0012】
先行技術においては、スクラップ片を所定の合金組成と比較してこれらの合金組成のうちの1つと関連付けるために、かかる分析方法によって、例えば、LIBSまたはXRFによって決定された組成情報が用いられる。
【0013】
しかしながら、本発明の範囲内で認識されたのは、用いられる分析方法がスクラップ片の実際の全体組成からずれるかもしれない分析結果を提供するので、この手順は、誤解につながりかねないということである。
【0014】
実際に、スクラップ片の材料中における偏析および拡散効果に起因して、表面近くの組成は、いくつかのケースではバルク中のスクラップ片全体の実際の組成とは部分的に著しく異なりかねない。特に、偏析および拡散効果は、スクラップ片の表面上での個々の合金元素の元素固有の濃縮につながる。さらに悪いことには、偏析および拡散効果は、個々の元素に対して著しく異なる。
【0015】
例えば、Mg含有量がバルク中で0.5重量%である低合金化アルミニウム合金では、表面近くのMg濃縮が発生し、従って、表面におけるMg含有量は、バルク中における実際のMg含有量より10倍高い。
【0016】
スクラップ片の表面近くの組成分析は、その場合にはスクラップ片の実際の組成に一致しない結果を提供し、結果として誤解につながる。例えば、表面において測定された高いMg含有量のために、低合金化Mg0.5合金が誤って高合金化Mg5合金に割り当てられ、それに応じて不正確に分別されるであろう。
【0017】
原理的に、侵入深さは、レーザ支援による方法ではレーザ出力を増加させることによって増加しうる。しかしながら、ある侵入深さからは、LIBS分析のために十分な光が、レーザビームによって生成されたクレータからスクラップ片表面にもはや透過せず、従って、分析深さが依然として制限される。そのうえ、レーザビームによって作り出されるクレータは、深い所よりスクラップ片表面における方が通常は広い。例えば、クレータは、円錐形であってよい。結果として、材料の大部分がこの領域から蒸発するので、LIBS分析は、表面近くの信号によって支配される。
【0018】
この知識に基づいて、本明細書に記載される方法のケースでは、バルク中のスクラップ片の組成に関連するバルク組成情報が、測定を用いて決定された表面組成情報および所定の割り当てルールに応じて、分析されたスクラップ片へ割り当てられる。スクラップ片を、先行技術において先述の誤解につながる組成分析の測定結果に専ら基づいて合金へ割り当てる代わりに、測定によって決定された表面組成情報が、バルク中のスクラップ片の実際の組成を特徴づける、割り当てルールによって割り当てられたバルク組成情報に基づいてスクラップ片へ割り当てられる。
【0019】
特に、表面組成情報とこの表面組成情報に関連するバルク組成情報とは互いに少なくとも部分的に異なる。
【0020】
例えば、5%のMg含有量を示す表面組成情報が0.5%のMg含有量を有するバルク組成情報へ割り当てられてもよい。結果として、表面近くのMg含有量の増加につながる、スクラップ成分における偏析および拡散効果がこの割り当てでは考慮され、従って、スクラップ片がさらに適切に利用され、特に分別されてよい。
【0021】
このような仕方で、金属スクラップ、特にアルミニウムスクラップの分別における信頼性および効率が改善されうる。特に、元素固有の偏析および拡散効果を考慮に入れた分析結果がスクラップ片に関して達成される。
【0022】
投入されるスクラップの組成および測定される合金元素の数に依存して、個々のスクラップ片の合金固有の評価または割り当てがこのように実行されてよい。これが、次に、例えば、異なる合金のスクラップ片を互いに分離するための分別基準として用いられてよい。そのうえ、例えば、特に高いまたは特に低い含有量の特定の合金元素を有するスクラップ片を分離するために、個々の元素に対する分別基準として分析結果を用いることが可能である。
【0023】
特に、バルク組成情報は、合金元素、例えば、合金Mg、Mn、SiまたはFeの群の1つ以上の含有量の値および/または値の範囲を含む。
【0024】
上記の目的は、金属スクラップ、特にアルミニウムスクラップの分別のための装置であって、好ましくは、上記の方法を、ある数量のスクラップ片を搬送するように構成されたコンベヤと、コンベヤ上で搬送されるスクラップ片の組成分析を行うように構成された分析デバイスであって、スクラップ片の組成分析は、スクラップ片の表面領域における局所組成についての表面組成情報の測定を用いた決定を備える分析デバイスと、制御デバイスであって、バルク中のスクラップ片の組成に関連するバルク組成情報を、測定によって決定された表面組成情報および所定の割り当てルールに応じて、分析デバイスによって分析されたスクラップ片へそれぞれ割り当てるように構成された制御デバイスとを用いて実行するための装置によって、本発明に従って少なくともさらに部分的に達成される。
【0025】
装置は、ある数量のスクラップ片を搬送するように設計されたコンベヤを備える。コンベヤは、例えば、コンベヤベルトであってよい。コンベヤを用いて、スクラップ片がデバイスを通して、特に材料入口から分析デバイスへ、搬送されてよく、従って、材料入口においてコンベヤ上へ投入されたスクラップ片が分析デバイスへ搬送されて、そこで分析されてよい。
【0026】
装置は、コンベヤ上で搬送されるスクラップ片の組成分析を実行するように構成された分析デバイスをさらに備える。コンベヤデバイスが、例えば、コンベヤベルトであれば、分析デバイスは、特に、コンベヤベルト上で搬送されるスクラップ片を検査するためにコンベヤベルトの上方に配置された分析器を備えてよい。
【0027】
分析デバイスによってスクラップ片上で行うことができる組成分析方法は、スクラップ片の表面領域における局所組成についての表面組成情報を測定によって決定するステップを備える。従って、スクラップ片の全組成は、分析デバイスによって検出されないが、その表面上のスクラップ片の組成が検出される。言い換えれば、スクラップ成分の表面組成分析は、分析デバイスを用いて、好ましくは所定の分析深さで行われる。
【0028】
装置は、制御デバイスをさらに備える。特に、制御デバイスは、マイクロプロセッサおよびそれと関連するメモリを備えてよく、メモリは、マイクロプロセッサによるその実行がデータの処理および/または装置の制御につながる命令を備える。
【0029】
制御デバイスは、バルク中のスクラップ片の組成に関連するバルク組成情報を、測定によって決定された表面組成情報および所定の割り当てルールに応じて、分析デバイスによって分析されたスクラップ片へそれぞれ割り当てるように構成される。例えば、ある関数が制御デバイスのメモリに記憶されてよく、その関数は、定義されたアルゴリズムを用いることによって、表面組成情報からの合金成分の含有量の値から、バルク組成情報に対する合金組成の含有量の値を算出する。アルゴリズムは、特に、偏析および拡散効果から生じる表面区域における合金元素の増加または減少を補償するように定義される。例えば、アルゴリズムは、拡散および偏析効果に起因して表面におけるMg含有量がバルクに比例して増加する係数による、表面組成情報からのMg含有量の除算を備えてよく、それによって割り当てられることになるバルク組成情報のMg含有量を決定する。
【0030】
個々の実施形態が装置および方法の両方にそれぞれ用いられてよい、装置および方法の様々な実施形態が以下に記載される。そのうえ、個々の実施形態は、所望通りに互いに組み合わされてもよい。
【0031】
方法の第1の実施形態では、ある数量のスクラップ片が提供され、組成分析がその数量のスクラップ片からの複数のスクラップ片上でそれぞれ実行されて、それぞれのスクラップ片の表面領域における局所組成についての表面組成情報がそれぞれのスクラップ片上の測定を用いて決定され、バルク中のそれぞれのスクラップ片の組成に関連するバルク組成情報が、測定によって決定された表面組成情報および所定の割り当てルールに応じてそれぞれのスクラップ片へ割り当てられる。このような仕方で、ある数量のスクラップ片がスクラップ片の精度(すなわち、単一粒の精度)分解能で迅速かつ信頼性高く分析されてよい。特に、ある数量のスクラップがこのように信頼性高く特徴づけられてよい。例えば、その数量のスクラップの正確な組成が決定されてよい。このような仕方で決定された組成は、次に、例えば、炉装入プログラムのため、またはスクラップ送出を制御するために用いられてよい。そのうえ、割り当てられたバルク組成情報に基づいてスクラップ片が分別されてよい。
【0032】
例えば、スクラップ片がそれを経由して組成分析を行うための位置へ搬送されるコンベヤベルトを経由して、その数量のスクラップ片が提供されてもよい。好ましくは、スクラップ片は、例えば、コンベヤベルト上で逐次的に搬送されることによって個々のスクラップ片が互いに空間的に分離されるように、組成分析を行う前に分離される。これは、個々のスクラップ片の分析および個々のスクラップ片へのそれぞれのバルク組成情報の割り当てを容易にする。従って、装置は、好ましくは、スクラップ片の分析前にそれらを分離するように構成された分離デバイスを有する。
【0033】
方法のさらなる実施形態において、スクラップ片は、割り当てられたバルク組成情報に応じて分別される。ある数量のスクラップ片が提供されたときに、その数量のスクラップ片からのスクラップ片がそれぞれ割り当てられたバルク組成情報に応じて適宜に分別される。対応するデバイスの実施形態では、これは、制御デバイスによってスクラップ片へそれぞれ割り当てられた、バルク組成情報に応じてスクラップ片を分別するように構成された分別デバイスを備える。
【0034】
本方法において決定されるスクラップ片のバルク組成情報は、測定された表面組成情報よりかなり信頼性高くスクラップ片の実際のバルク組成を特徴付け、従って、スクラップ片を合金固有に分別するためにそのバルク情報が直接に用いられてよい。特に、いくつかの合金をもつスクラップ片を含んだある数量のスクラップ片がこのような仕方で分別されてよい。
【0035】
分別デバイスは、特に、スクラップ片がそれを経由して分別デバイスへ搬送される材料供給装置と、材料供給部を経由して供給されたスクラップ片をスクラップ片にそれぞれ関連するバルク組成情報に応じて割り当てる分別機と、分別されたスクラップ片がその材料排出装置を用いて分別デバイスから排出される少なくとも2つの材料排出装置のうちの1つとを有してよい。
【0036】
方法のさらなる実施形態においては、関連するバルク組成情報が、測定によって決定された表面組成情報および所定の割り当てルールに応じてスクラップ片へ割り当てられ、バルク組成情報は、測定を用いて決定された表面組成情報および所定の割り当てルールに応じて複数の所定のバルク組成情報から選択される。
【0037】
例えば、割り当てルールは、制御デバイスのメモリに記憶されてよく、その割り当てルールは、各ケースにおいて表面組成情報に対する合金領域を表面組成情報に対する複数の所定の合金領域へ関連付ける。具体的には、表面組成情報に対する合金領域と、バルク組成情報に対する合金領域との間の関連付けは、バルク組成情報に対する合金領域における合金のスクラップ片が、分析装置を用いて分析されたときに、表面組成情報にそれぞれ割り当てられた合金領域における表面組成情報を示すようにそれぞれ選択される。測定によって決定された表面組成情報に対して、次に、バルク組成情報に対する特定の所定の合金領域が選択されてよく、この合金領域が、測定によって決定された表面組成情報がその一部になる、表面組成情報に対する所定の合金領域へ割り当てられる。
【0038】
このために、測定によって決定された表面組成情報が、特に、表面組成情報に対する個々の合金領域と比較される。従って、方法の別の実施形態では、1つの所定の表面組成情報がその1つの所定のバルク組成情報へそれぞれ割り当てられ、複数の所定のバルク組成情報からのその1つのバルク組成情報の選択は、測定された表面組成情報とその1つの所定の表面組成情報との比較によって生じる。
【0039】
バルク組成情報に対して選択された合金領域が、次に、対応するスクラップ片へバルク組成情報として割り当てられてよい。
【0040】
割り当てルールまたは表面組成情報に対する合金領域、バルク組成情報に対する合金領域、および相互へのそれぞれの割り当ては、本明細書に記載される方法を行う前に、例えば、典型的なスクラップ片の層状組成分析を用いて、例としてグロー放電発光分光法(GDOES)を用いて適用されてよい。
【0041】
GDOES分析は、スクラップ片の深さに依存した組成を提供し、この組成は、偏析および拡散効果に起因してどのバルク組成がどの表面組成に現れるかの決定を許容する。この分析の結果は、関連するバルク組成情報が、測定された表面組成情報へ割り当てられることを許容する。特に、この分析の結果は、割り当てルールまたは表面組成情報に対する合金領域、およびバルク組成情報に対する合金領域、ならびに相互へのそれぞれの割り当てを定義するために用いられてよい。
【0042】
このような仕方で、むしろ綿密なGDOES分析の結果は、特にLIBSまたはXRFを用いた、本明細書に記載される方法でのスクラップ片のより迅速な分析の結果を解釈するために用いられてよい。特に、アルミニウム合金の偏析および拡散効果がGDOESによって十分な精度で決定されてよい。種々の表面深さにおける元素含有量を表す分析結果が、次に、対応する割り当てルールの定義を通じて、例えば、LIBSシステムの測定結果の評価のためのデータベースを構成してよく、そのLIBSシステムが次にその後の分別のために用いられる。
【0043】
LIBSシステムの(分別のための)表面測定結果をこのような仕方で達成されたGDOES分析の結果へ割り当てることによって、正確な合金の分別を可能にする、個々のスクラップ片の著しくより正確な元素分析を達成できる。
【0044】
割り当てルールは、測定によって決定された表面組成情報を関連するバルク組成情報へ割り当てるために、個々の合金元素とそれら固有の偏析および拡散効果との間の相関関係も考慮してよい。特に、割り当てルールは、2つの合金元素の含有量の比、例えば、アルミニウム合金のMg含有量のMn含有量に対する比に応じて割り当てを行ってもよい。このような仕方で、特定の合金の表面組成情報、特にGDOES測定からの分析値を得るため、従って、バルク中のスクラップ片の組成についてのバルク組成情報を割り当てるために、例えば、LIBSシステムのレーザを通じて決定された分析深さにおいてLIBSシステムによって決定された含有量の比が指紋として実用的に用いられてよい。
【0045】
方法の別の実施形態では、組成分析において、スクラップ片の表面領域における局所組成についての表面組成情報が決定され、表面領域は、スクラップ片の表面から既知または所定の深さ(分析の深さ)へ、例えば、1〜100μm、特に1〜10μmの範囲内の深さへ延びる。LIBSを用いるときには、深さは、例えば、レーザ出力および/または特定のレーザのタイプの選択によって調整されてよい。レーザのタイプおよび/またはレーザ出力を設定することによって、分析の深さが固定され、それゆえに既知であってよい。従って、割り当てルールは、好ましくは、予め知られているかまたは所定の分析深さに応じて選択されてよい。
【0046】
レーザのタイプを選ぶことによって、レーザ出力および/またはレーザのために用いられる光学系、レーザビームのフットプリント、すなわち、スクラップ片表面上のレーザビームのスポットサイズ、および/またはレーザビームによってスクラップ片表面に作り出されるクレータの形状が予め決定されてよい。従って、割り当てルールは、好ましくは、予め知られているかもしくは所定のフットプリントおよび/または予め知られているかもしくは所定のクレータ形状に応じて選択される。例えば、レーザビームは、スクラップ片表面に円筒形、円錘形または球形のクレータを作り出すことが考えられる。円筒形のクレータのケースでは、異なる深さからの信号がLIBS測定の全体的な結果にほぼ等しく寄与する。深さ方向に先細になる円錐形のクレータについては、クレータの表面近くの区域がLIBS測定の全体的な結果を支配する。クレータ形状を考慮に入れることによって、それゆえに、バルク組成情報のより良好な割り当てを達成できる。
【0047】
分析深さが予め知られているので、バルク組成情報の、測定によって決定された表面組成情報への信頼性のより高い割り当てが生じうる。例えば、上記のように、スクラップ片の深さに依存した組成を提供する、割り当てルールを定義するためにGDOES分析が実行されるならば、深さに依存した組成を表面から予め知られている分析深さまで平均または積分することによって、LIBS測定において決定される表面組成情報が決定されてよい。加重平均または積分によって、クレータ形状が考慮に入れられてよい。このような仕方で、既知の組成のスクラップ片に関するLIBS測定の測定結果が予測され、従って、適切な割り当てルールを定義できる。
【0048】
方法のさらなる実施形態において、組成分析は、分光分析、特にレーザ誘起プラズマ分光法(LIBS)または蛍光X線分析(XRF)を備える。対応するデバイスの実施形態において、分析デバイスは、分光分析デバイス、特に、レーザ誘起プラズマ分光法(LIBS)または蛍光X線分析(XRF)のための分析デバイスを備える。スクラップ元素の表面組成情報は、分光分析を通じて迅速に測定されてよい。レーザ誘起プラズマ分光法および蛍光X線分析は、表面組成情報を迅速に信頼性高く測定するのに特に適した方法であることがわかっている。両方の方法が表面に敏感であり、すなわち、スクラップ片の表面領域においてのみ組成を決定しうるので、LIBSまたはXRF測定に応じた即座の分別には問題がある。本明細書に記載される方法または本明細書に記載されるデバイスを用いれば、スクラップ片の信頼性の高い合金割り当てのために今やLIBSおよびXRF測定が用いられてよい。
【0049】
方法のさらなる実施形態において、測定によって決定される表面組成情報は、スクラップ片の少なくとも2つの合金成分の含有量の値を備える。例えば、表面組成情報は、合金元素Mg、Mn、SiまたはFeのうちの2つ以上の含有量の値を含んでよい。バルク組成情報の表面組成情報への割り当ては、スクラップ片の1つより多い合金成分を分析するときに信頼性が高くなることがわかった。他方、表面組成情報を信頼性高く割り当てるには最大で4つの合金成分数で通常は十分であり、従って、表面組成情報は、好ましくは、スクラップ片の最大で4つの合金成分の含有量の値を含む。結果として、分析デバイスを用いて決定された測定値の評価が簡略化され、より短時間で実行されうる。
【0050】
方法の別の実施形態では、あの数量からの個々のスクラップ片に対して組成分析および分別を行うことによって、その数量のスクラップ片が合金に依存して分別される。従って、ある数量のうちの複数のスクラップ片が、それぞれ決定された組成分析に応じて合金に依存して分別される。
【0051】
別の実施形態では、スクラップ片は、組成分析がスクラップ片上で行われる前に分離される。対応する装置の実施形態では、この装置は、スクラップ片をそれらが分析デバイスへ供給される前に分離するように構成された分離デバイスを備える。分離を通じて、スクラップ片は、所定の順序を有し、その順序でスクラップ片が装置を通して搬送される。選択されたバルク組成情報のそれぞれのスクラップ片への割り当ては、それゆえにスクラップ片の順序に対応する順序をバルク組成情報へ単に割り当てることによって行われてよい。スクラップ片を分別するために、制御デバイスは、次に、分別デバイスをバルク組成情報に応じた所定の順序で制御してよい。スクラップ片の順序は、デバイスを通して輸送される間にできるだけ変化しないままなので、このように各スクラップ片は、このスクラップ片にそれぞれ割り当てられたバルク組成情報に従って分別されてよい。
【0052】
さらなる実施形態において、装置は、コンベヤ上で搬送されるスクラップ片の位置を検出するように設計された検出デバイスを備え、制御デバイスは、分析デバイスおよび/または分別デバイスをスクラップ片の検出位置に応じて制御するように構成される。検出デバイスは、例えば、コンベヤ上のスクラップ片の位置を検出するためにカメラまたはレーザスキャナを備えてよい。
【0053】
検出されたスクラップ片の位置に応じて分析デバイスを制御することによって、正確な組成分析が行われうる。例えば、このような仕方で、分析のために用いられるレーザビームが精密にスクラップ片に向けられてよい。
【0054】
分別デバイスは、検出されたスクラップ片の位置に応じて制御されるので、正確な分別が行われうる。例えば、風力分別では、標的とするスクラップ片に特定の部分的な流れを与えるために、エアブラストがそれに向けられてよい。
【0055】
特に、スクラップ片が装置を通して搬送される順序も検出デバイスを用いて検出されてよい。上記のように、これは、バルク組成情報の割り当ておよびスクラップ片の分別を容易にする。
【0056】
装置のさらなる実施形態において、制御デバイスは、前述の方法またはその実施形態の実施を制御するように構成される。好ましくは、制御デバイスは、プロセッサと命令を含んだ関連するメモリとを備え、プロセッサ上での命令の実行が上記のような方法またはその実施形態を実施する。このような仕方で、装置へ供給されたスクラップ片が合金固有に分別される、実質的に自動的なデバイスの動作が可能である。
【0057】
方法および装置のさらなる利点および特徴は、添付図面が参照される実施形態の以下の記載から明らかになるであろう。