特許第6674572号(P6674572)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6674572SLAM誘導方式の無人作業車および無人作業システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6674572
(24)【登録日】2020年3月10日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】SLAM誘導方式の無人作業車および無人作業システム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20200323BHJP
【FI】
   G05D1/02 H
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-37165(P2019-37165)
(22)【出願日】2019年3月1日
【審査請求日】2019年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232807
【氏名又は名称】三菱ロジスネクスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】泉 剛司
【審査官】 武市 匡紘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−010907(JP,A)
【文献】 特開2010−086416(JP,A)
【文献】 特開2009−093308(JP,A)
【文献】 特開平05−224747(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00−1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を搬送するために複数台で運用されるSLAM誘導方式の無人作業車であって、
生成した環境マップを記憶する環境マップ記憶部と、
記憶された前記環境マップに示された走行の妨げとなる障害物の中から時間の経過に伴って位置または有無が変化し得る一時障害物を抽出する一時障害物抽出部と、
前記一時障害物抽出部が前記一時障害物を抽出すると該一時障害物に関するデータを他の無人作業車に送信する機能と、他の無人作業車から前記一時障害物に関するデータを受信する機能とを有する通信部と、
前記通信部が前記一時障害物に関するデータを受信すると該データに基づいて前記環境マップ記憶部に記憶された前記環境マップを更新する環境マップ更新部と、
を備え
前記一時障害物抽出部は、前記環境マップに示された前記障害物の平面的な寸法または形状と前記荷物の既知の寸法または形状との一致度に基づいて該障害物を前記一時障害物として抽出するか否かを判定する
ことを特徴とする無人作業車。
【請求項2】
SLAM誘導方式の複数台の無人作業車と、
前記無人作業車のそれぞれと通信可能な管理装置と、
を備え、
前記無人作業車のそれぞれは、
荷物の搬送を行う無人搬送車であり、
生成した環境マップを記憶する環境マップ記憶部と、
記憶された前記環境マップに示された走行の妨げとなる障害物の中から時間の経過に伴って位置または有無が変化し得る一時障害物を抽出する一時障害物抽出部と、
前記一時障害物抽出部が前記一時障害物を抽出すると該一時障害物に関するデータを前記管理装置に送信する機能と、前記管理装置から前記一時障害物に関するデータを受信する機能とを有する通信部と、
前記通信部が前記一時障害物に関するデータを受信すると該データに基づいて前記環境マップ記憶部に記憶された前記環境マップを更新する環境マップ更新部と、
を有し、
前記一時障害物抽出部は、前記環境マップに示された前記障害物の平面的な寸法または形状と前記荷物の既知の寸法または形状との一致度に基づいて該障害物を前記一時障害物として抽出するか否かを判定し、
前記管理装置は、前記複数台の無人作業車のうちの1台から前記一時障害物に関するデータを受信すると該データを前記1台を除く全ての前記無人作業車に向けて送信する
ことを特徴とする無人作業システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導方式としてSLAM誘導を採用した無人作業車、および該無人作業車を複数台備えた無人作業システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に見られるように、倉庫等の建屋内で荷物を搬送する無人作業車の誘導方式として、SLAM誘導が知られている。この方式では、無人作業車のそれぞれに搭載されたレーザレンジファインダ等の環境センサによる計測の結果に基づいて、走行の妨げとなる障害物が示された環境マップを生成することができるとともに、生成した環境マップにおける現在位置を推定することができる。現在位置の推定については、駆動輪の回転量および操舵角を利用したオドメトリが併用されることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6136434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、SLAM誘導では、環境センサの計測可能範囲内にある障害物しか認識することができない。このため、SLAM誘導では、自車から遠く離れたところで障害物の位置または有無に変化が生じても、そのことが直ちに環境マップに反映されなかった。
【0005】
すなわち、建屋内の障害物には、壁、柱および固定棚のような時間の経過とともに位置または有無が変化しないものと、床に一時的に置かれた荷物のような時間の経過とともに位置または有無が変化し得るもの(以下、「一時障害物」という)とがあるが、SLAM誘導において生成された環境マップは、一時障害物の最新の状況を反映していない場合があった。このため、環境マップに示された障害物を避けるように走行経路を設定したにもかかわらず、走行経路上に存在した未知の一時障害物によって走行が妨げられることがしばしばあった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、一時障害物の状況を正確に反映した環境マップを生成可能な無人作業車、および該無人作業車を複数台備えた無人作業システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る無人作業車は、荷物を搬送するために複数台で運用されるSLAM誘導方式の無人作業車であって、生成した環境マップを記憶する環境マップ記憶部と、記憶された環境マップに示された走行の妨げとなる障害物の中から時間の経過に伴って位置または有無が変化し得る一時障害物を抽出する一時障害物抽出部と、一時障害物抽出部が一時障害物を抽出すると該一時障害物に関するデータを他の無人作業車に送信する機能と、他の無人作業車から一時障害物に関するデータを受信する機能とを有する通信部と、通信部が一時障害物に関するデータを受信すると該データに基づいて環境マップ記憶部に記憶された環境マップを更新する環境マップ更新部とを備え、一時障害物抽出部は、環境マップに示された障害物の平面的な寸法または形状と上記荷物の既知の寸法または形状との一致度に基づいて該障害物を一時障害物として抽出するか否かを判定するとの構成を有している。
【0010】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る無人作業システムは、SLAM誘導方式の複数台の無人作業車と、無人作業車のそれぞれと通信可能な管理装置とを備え、無人作業車のそれぞれは、荷物の搬送を行う無人搬送車であり、生成した環境マップを記憶する環境マップ記憶部と、記憶された環境マップに示された走行の妨げとなる障害物の中から時間の経過に伴って位置または有無が変化し得る一時障害物を抽出する一時障害物抽出部と、一時障害物抽出部が一時障害物を抽出すると該一時障害物に関するデータを管理装置に送信する機能と、管理装置から一時障害物に関するデータを受信する機能とを有する通信部と、通信部が一時障害物に関するデータを受信すると該データに基づいて環境マップ記憶部に記憶された環境マップを更新する環境マップ更新部とを有し、一時障害物抽出部は、環境マップに示された障害物の平面的な寸法または形状と上記荷物の既知の寸法または形状との一致度に基づいて該障害物を一時障害物として抽出するか否かを判定し、管理装置は、複数台の無人作業車のうちの1台から一時障害物に関するデータを受信すると該データをこの1台を除く全ての無人作業車に向けて送信するとの構成を有している。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、一時障害物の状況を正確に反映した環境マップを生成可能な無人作業車、および該無人作業車を複数台備えた無人作業システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施例に係る無人作業システムを示す図である。
図2】第1実施例に係る無人作業車の外観を示す図であって、(A)は側面図、(B)は平面図である。
図3】第1実施例に係る無人作業車が作業を行う建屋を示す平面図である。
図4】第1実施例に係る無人作業車のブロック図である。
図5】第1実施例に係る無人作業車が生成した環境マップを示す図である。
図6】第1実施例における環境マップの更新を説明するための図である。
図7】第1実施例に係る無人作業車が送信する一時障害物に関するデータを示す図である。
図8図7に示した一時障害物に関するデータの変形例を示す図である。
図9】本発明の第2実施例に係る無人作業システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る無人作業車および無人作業システムの実施例について説明する。
【0016】
[第1実施例]
図1に、本発明の第1実施例に係る無人作業システム30を示す。同図に示すように、無人作業システム30は、SLAM誘導方式の3台の無人作業車10A,10B,10Cと、無人作業車10A,10B,10Cのそれぞれと通信可能な管理装置100とを備えている。無人作業車10A,10B,10Cは、管理装置100から受信した指令にしたがって荷物を搬送するとともに、荷物の搬送状況および現在位置を管理装置100に逐次送信する無人搬送車である。
【0017】
図2に示すように、無人作業車10A,10B,10Cは、走行輪14を有する車両本体11と、車両本体11に対して水平方向に移動可能に設けられたマスト12と、マスト12に対して昇降可能に設けられた左右一対のフォーク13とを備えている。フォーク13は、マスト12が水平方向に移動することにより、符号13’で示した位置をとることができる。また、フォーク13は、マスト12に沿って上昇することにより、符号13”で示した位置をとることもできる。
【0018】
無人作業車10A,10B,10Cは、車両本体11の前側に設けられた左右一対の環境センサ15と、車両本体11の後側に設けられた環境センサ16とをさらに備えている。各環境センサ15,16は、レーザレンジファインダからなり、扇状の領域にレーザ光を照射するとともに該領域内にある障害物からの反射光を検出することにより、車両本体11の比較的近傍にある障害物を認識する。
【0019】
図3に、管理装置100からの指令を受けた無人作業車10A,10B,10Cが荷物の搬送を行う建屋101を示す。建屋101は、床に固定された2基の固定棚102,103と、これらの間に設けられた一時保管領域104とを有している。一時保管領域104には、固定棚102,103から別の場所に搬送されていく荷物または固定棚102,103にこれから収められる荷物が一時的に置かれている。図3では、一時保管領域104に4つの荷物B1,B2,B3,B4が置かれているが、この状況は時間の経過とともに変化する。つまり、荷物B1,B2,B3,B4は、無人作業車10A,10B,10Cの走行を一時的に妨げる「一時障害物」である。
【0020】
なお、図3では、管理装置100が省略されている。管理装置100は、無人作業車10A,10B,10Cのそれぞれと通信可能な任意の位置に設置することができる。
【0021】
無人作業車10A,10B,10Cを代表して、主に無人作業車10Aの構成についてさらに詳しく説明する。図4に示すように、無人作業車10Aは、環境マップ生成部20と、環境マップ記憶部21と、位置推定部22と、回転量センサ23と、操舵角センサ24と、走行制御部27と、通信部28とをさらに備えている。
【0022】
環境マップ生成部20は、障害物に関するデータを環境センサ15,16から受け取るとともに、受け取ったデータに基づいて環境マップMAを生成する。そして、環境マップ生成部20は、生成した環境マップMAを環境マップ記憶部21に記憶させる。
【0023】
環境センサ15,16は、近傍にある障害物に関するデータを所定の頻度で出力し続ける。また、環境マップ生成部20は、環境センサ15,16から新たなデータが入力されるたびに、環境マップMAの差分データを生成する。したがって、無人作業車10Aが建屋101内を走行すると、環境マップMAの走行経路の近傍に関する部分が更新されていく。
【0024】
図5に、環境マップ記憶部21に記憶された環境マップMAを示す。無人作業車10Aが建屋101内をくまなく走行すると、このような環境マップMAが完成する。なお、符号B1’で示されているのは、荷物B1(図3参照)に対応した障害物である。符号B2’、B3’およびB4’についても同様である。
【0025】
回転量センサ23は、駆動輪14の回転量を検出するとともに、検出した回転量に関する信号を出力する。また、操舵角センサ24は、操舵輪でもある駆動輪14の操舵角を検出するとともに、検出した操舵角に関する信号を出力する。駆動輪14の回転量は、車両本体11の移動距離に対応し、駆動輪14の操舵角は、車両本体11の移動方向に対応する。
【0026】
位置推定部22は、環境マップ記憶部21に記憶された環境マップMAと、回転量センサ23および操舵角センサ24から入力された信号とに基づいて、無人作業車10Aの現在位置を推定する。
【0027】
通信部28は、管理装置100から荷物の搬送に関する指令を受信すると、それを走行制御部27に出力する。
【0028】
走行制御部27は、環境マップ記憶部21に記憶された環境マップMAと、位置推定部22において推定された現在位置と、通信部28から入力された指令とに基づいて、駆動輪14を制御する。より詳しくは、走行制御部27は、駆動輪14の回転量および操舵角を制御することにより、無人作業車10Aを搬送すべき荷物の傍(荷取り場所)まで移動させた後、当該荷物を置くべき場所(荷置き場所)まで移動させる。
【0029】
図4に示すように、無人作業車10Aは、一時障害物抽出部25と、環境マップ更新部26とをさらに備えている。
【0030】
一時障害物抽出部25は、環境マップMAに示されている障害物の平面的な寸法と、この建屋101内で搬送される荷物の既知の平面的な寸法との一致度に基づいて、当該障害物を一時障害物として抽出するか否かを判定する。例えば、建屋101内で搬送される荷物の平面的な寸法が1m×1mである場合、一時障害物抽出部25は、環境マップMAの生成における誤差を考慮し、寸法が0.9m×0.9m〜1.1m×1.1mの範囲内にある障害物を一時障害物として抽出する。逆に言うと、一時障害物抽出部25は、寸法が上記の範囲外にある障害物を壁、柱等の位置および有無が変化しない障害物として取り扱う。
【0031】
無人作業車10Aが置かれたばかりの荷物B4の傍を通過し、環境マップMAに荷物B4に対応した障害物B4’が新たに示されると、一時障害物抽出部25は、この障害物B4’を一時障害物として抽出すべきか否かを判定する。そして、一時障害物抽出部25は、障害物B4’を一時障害物として抽出すべきと判定した場合は、環境マップMAの特徴的な点P1を基準とした一時障害物B4’の四隅の座標(x11,y11)、(x12,y12)、(x13,y13)および(x14,y14)を一時障害物B4’に関するデータとして通信部28に出力する(図6(A)および図7参照)。
【0032】
このとき、一時障害物抽出部25は、点P1を基準とした一時障害物B4’の座標の代わりに、特徴的な点P2、点P3または点P4を基準とした一時障害物B4’の座標を出力してもよいし、これらを組み合わせたものを出力してもよい。例えば、一時障害物抽出部25は、点P1を基準とした一時障害物B4’の座標(x11,y11)、点P2を基準とした一時障害物B4’の座標(x22,y22)、点P3を基準とした一時障害物B4’の座標(x33,y33)および点P4を基準とした一時障害物B4’の座標(x44,y44)を一時障害物B4’に関するデータとして出力してもよい(図8参照)。
【0033】
通信部28は、一時障害物抽出部25から一時障害物B4’に関するデータが入力されると、管理装置100を介してこれを他の無人作業車10B,10Cに送信する。そして、無人作業車10B,10Cの通信部28は、受信した一時障害物B4’に関するデータを環境マップ更新部26に出力する。
【0034】
無人作業車10Bの環境マップ更新部26は、環境マップ記憶部21に記憶された環境マップMBを参照する。そして、環境マップ更新部26は、環境マップMBに一時障害物B4’が示されていなければ、通信部28から入力されたデータに基づいて環境マップMBを更新する。言い換えると、環境マップ更新部26は、他の無人作業車10Aが発見した一時障害物B4’を環境マップMBに追加する(図6(B)参照)。これにより、無人作業車10B自身が荷物B4の傍を通っていなくても、環境マップMBが荷物B4を反映したものとなる。
【0035】
無人作業車10Cの環境マップMCについても同様である。
【0036】
このように、本実施例に係る無人作業車10A,10B,10C、およびこれを備えた無人作業システム30によれば、一時障害物の状況が全ての無人作業車10A,10B,10Cにおいて共有され、一時障害物の最新の状況を正確に反映した環境マップを生成することが可能となる。
【0037】
また、本実施例に係る無人作業車10A,10B,10C、およびこれを備えた無人作業システム30によれば、全ての無人作業車10A,10B,10Cにおいて環境マップの全体を共有する場合に比べ、通信量を低減することが可能となる。
【0038】
[第2実施例]
図9に、本発明の第2実施例に係る無人作業システム40を示す。無人作業システム40は、無人作業システム30と同様、SLAM誘導方式の3台の無人作業車10A,10B,10Cと、無人作業車10A,10B,10Cのそれぞれと通信可能な管理装置100とを備えている。ただし、本実施例では、無人作業車10A,10B,10C同士が相互に通信することができる。
【0039】
本実施例において、通信部28は、一時障害物抽出部25から一時障害物に関するデータが入力されると、これを他の無人作業車10B,10Cに直接的に送信する。
【0040】
本実施例に係る無人作業車10A,10B,10C、およびこれを備えた無人作業システム40によれば、管理装置100の通信負担を軽減し、管理装置100−無人作業車10A,10B,10C間の通信を遅滞なく行うことが可能となる。
【0041】
[変形例]
以上、本発明に係る無人作業車および無人作業システムの第1実施例および第2実施例について説明してきたが、本発明の構成はこれらに限定されるものではない。
【0042】
例えば、環境センサは、レーザレンジファインダに限定されず、音響的に障害物を検知するタイプのセンサ等であってもよい。
【0043】
また、無人作業システムに含まれる無人作業車の数は、2台であってもよいし、4台以上であってもよい。
【0044】
また、無人作業車は、荷物の搬送以外の作業を行う車両であってもよい。
【0045】
また、一時障害物抽出部は、環境マップに示されている障害物の形状と荷物の既知の形状との一致度に基づいて判定を行ってもよいし、寸法および形状の両方の一致度に基づいて判定を行ってもよい。
【0046】
また、通信部が送信する一時障害物に関するデータは、環境マップにおける位置を示す任意のデータであってもよい。
【0047】
また、一時障害物は、荷物に限定されず、移動式の棚等であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
10A,10B,10C 無人作業車
11 車両本体
12 マスト
13 フォーク
14 走行輪
15 環境センサ
16 環境センサ
20 環境マップ生成部
21 環境マップ記憶部
22 位置推定部
23 回転量センサ
24 操舵角センサ
25 一時障害物抽出部
26 環境マップ更新部
27 走行制御部
28 通信部
30,40 無人作業システム
100 管理装置
101 建屋
102 固定棚
103 固定棚
104 一時保管領域
【要約】
【課題】一時障害物の状況を正確に反映した環境マップを生成可能な無人作業車を提供する。
【解決手段】本発明に係る無人作業車は、複数台で運用されるSLAM誘導方式の作業車であって、生成した環境マップを記憶する環境マップ記憶部21と、記憶された環境マップに示された走行の妨げとなる障害物の中から時間の経過に伴って位置または有無が変化し得る一時障害物を抽出する一時障害物抽出部25と、一時障害物抽出部25が一時障害物を抽出すると該一時障害物に関するデータを他の無人作業車に送信する機能と、他の無人作業車から一時障害物に関するデータを受信する機能とを有する通信部28と、通信部28が一時障害物に関するデータを受信すると該データに基づいて環境マップ記憶部21に記憶された環境マップを更新する環境マップ更新部26とを備えている。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9