特許第6674579号(P6674579)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6674579電子契約システム、電子契約方法、及びサーバ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6674579
(24)【登録日】2020年3月10日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】電子契約システム、電子契約方法、及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20200323BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20200323BHJP
【FI】
   G06Q50/16
   G06Q10/10
【請求項の数】7
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-118062(P2019-118062)
(22)【出願日】2019年6月26日
【審査請求日】2019年7月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512177207
【氏名又は名称】全保連株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】特許業務法人JAZY国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】綱田 美咲
(72)【発明者】
【氏名】久留須 理智
【審査官】 永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2019−144749(JP,A)
【文献】 特開2010−033412(JP,A)
【文献】 特開2017−010096(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0079128(US,A1)
【文献】 特開2018−106452(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
賃借人、連帯保証人、及び賃貸人を含む複数の契約当事者による電子署名により不動産に関わる電子契約を締結するサーバ装置であって、
賃貸借契約に係る保証契約と委託契約とを含む電子契約書を生成する生成部と、
前記電子契約書を記憶する記憶部と、
前記複数の契約当事者の各端末装置に、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促す送信部と、
前記契約当事者の各端末装置から送信された、当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信する受信部と、
前記賃借人、前記連帯保証人、及び前記賃貸人を含む全ての前記契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したときにはじめて、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定する判定部と、を備え
前記複数の契約当事者に送信される前記電子メールに付されたURLは、それぞれ固有のものであり、前記契約当事者が閲覧し電子署名すべき電子契約書のみ閲覧可能とするように閲覧制限がなされる
サーバ装置。
【請求項2】
前記電子契約に係るサービス利用者の端末装置より、前記電子契約に係る契約内容と契約当事者情報、及び送信要求を前記受信部が受信すると、前記生成部が前記契約内容に基づいて電子契約書を生成し、前記送信部が、前記契約当事者情報に含まれる前記契約当事者のメールアドレスに前記電子メールを一斉に送信する
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記電子契約の進捗管理を行う管理部を更に有し、
前記記憶部には、前記電子契約の進捗情報も記憶されており、
前記電子契約に係るサービス利用者の端末装置より進捗確認の要求を前記受信部が受信すると、前記管理部が進捗情報を読み出し、前記送信部を介して前記サービス利用者の端末装置に送信する
請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
賃借人、連帯保証人、及び賃貸人を含む複数の契約当事者による電子署名により不動産に関わる電子契約を締結するサーバ装置と、契約当事者の端末装置とからなる電子契約システムであって、
前記サーバ装置は、
賃貸借契約に係る保証契約と委託契約とを含む電子契約書を生成する生成部と、
前記電子契約書を記憶する記憶部と、
前記複数の契約当事者の各端末装置に、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促す送信部と、
前記契約当事者の各端末装置から送信された、当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信する受信部と、
前記賃借人、前記連帯保証人、及び前記賃貸人を含む全ての契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したときにはじめて、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定する判定部と、を備え
前記複数の契約当事者に送信される前記電子メールに付されたURLは、それぞれ固有のものであり、前記契約当事者が閲覧し電子署名すべき電子契約書のみ閲覧可能とするように閲覧制限がなされる
電子契約システム。
【請求項5】
前記電子契約に係るサービス利用者の端末装置を更に備え、
前記サービス利用者の端末装置より、前記電子契約に係る契約内容と契約当事者情報、及び送信要求を前記受信部が受信すると、前記生成部が前記契約内容に基づいて電子契約書を生成し、前記送信部が、前記契約当事者情報に含まれる前記契約当事者のメールアドレスに前記電子メールを一斉に送信する
請求項4に記載の電子契約システム。
【請求項6】
前記サーバ装置は、前記電子契約の進捗管理を行う管理部を更に有し、
前記記憶部には、前記電子契約の進捗情報も記憶されており、
前記電子契約に係るサービス利用者の端末装置より進捗確認の要求を前記受信部が受信すると、前記管理部が進捗情報を読み出し、前記送信部を介して前記サービス利用者の端末装置に送信する
請求項5に記載の電子契約システム。
【請求項7】
賃借人、連帯保証人、及び賃貸人を含む複数の契約当事者による電子署名により不動産に関わる電子契約を締結するサーバ装置と、契約当事者の端末装置とからなる電子契約システムによる電子契約方法であって、
前記サーバ装置が、
賃貸借契約に係る保証契約と委託契約とを含む電子契約書を生成し、
前記電子契約書を記憶し、
前記複数の契約当事者の各端末装置に、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促し、
前記契約当事者の各端末装置から送信された、当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信し、
前記賃借人、前記連帯保証人、及び前記賃貸人を含む全ての契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したときにはじめて、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定し
前記複数の契約当事者に送信される前記電子メールに付されたURLは、それぞれ固有のものであり、前記契約当事者が閲覧し電子署名すべき電子契約書のみ閲覧可能とするように閲覧制限がなされる
電子契約方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、契約当事者、契約内容が異なるが、全ての契約締結が成立要件になっている複数の契約を一度で締結する電子契約に関わる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報技術の進展に伴い、各種契約についても、契約当事者の双方が契約書に実際に署名、捺印を行っていた従来のスキームに替えて、電子署名の採用により契約当事者双方の手続的な負担を軽減する種々の技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、電子契約申請があった場合に、電子契約申請者が会員であるか否かを会員データ保持手段の保持データに照らして判断する会員判別手段と、会員判別手段により電子契約申請者が会員であれば、電子契約データを取り込み登録する電子契約登録手段と、電子契約の相手側が会員であれば、相手側会員に電子契約データを送信する送信手段と、電子契約申請者と相手側会員とからの電子契約データに合意する承認を受ける承認受取手段とを備えた電子契約システムが開示されている。
【0004】
さらに、特許文献2では、第1の取引主体と第2の取引主体との間の電子契約の締結を支援する電子契約システムであって、第1の取引主体毎に電子契約に係る文書に対して電子署名を行う電子署名部と、電子署名を行う際の承認処理を行う署名申請処理部と、前記文書を保持する文書とを有し、署名申請処理部は、第1の取引主体からの前記文書に対する電子署名の申請を受け付けて、承認権者毎にワンタイムパスワードを生成し、これを含む電子メールを作成して各承認権者に送付し、全ての承認権者から返信を受領し、かつ各返信の中に対応するワンタイムパスワードが含まれる場合に、対応する前記電子署名部により前記文書に対して電子署名を行う電子契約システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−114641号公報
【特許文献2】特開2014−127034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1,2では、契約当事者、契約内容が異なるが、全ての契約締結が成立要件になっている複数の契約を一度で締結する電子契約の手続、ステータスの管理等を一元的に支援、管理する点については開示されていなかった。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、契約当事者、契約内容が異なるが、全ての契約締結が成立要件になっている複数の契約を一度で締結する電子契約を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係るサーバ装置は、賃借人、連帯保証人、及び賃貸人を含む複数の契約当事者による電子署名により不動産に関わる電子契約を締結するサーバ装置であって、賃貸借契約に係る保証契約と委託契約とを含む電子契約書を生成する生成部と、前記電子契約書を記憶する記憶部と、前記複数の契約当事者の各端末装置に、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促す送信部と、前記契約当事者の各端末装置から送信された、当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信する受信部と、前記賃借人、前記連帯保証人、及び前記賃貸人を含む全ての前記契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したときにはじめて、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定する判定部と、を備え、前記複数の契約当事者に送信される前記電子メールに付されたURLは、それぞれ固有のものであり、前記契約当事者が閲覧し電子署名すべき電子契約書のみ閲覧可能とするように閲覧制限がなされる。
【0009】
本発明の第2の態様に係るサーバ装置は、第1の態様において、前記電子契約に係るサービス利用者の端末装置より、前記電子契約に係る契約内容と契約当事者情報、及び送信要求を前記受信部が受信すると、前記生成部が前記契約内容に基づいて電子契約書を生成し、前記送信部が、前記契約当事者情報に含まれる前記契約当事者のメールアドレスに前記電子メールを一斉に送信する。
【0010】
本発明の第3の態様に係るサーバ装置は、第2の態様において、前記電子契約の進捗管理を行う管理部を更に有し、前記記憶部には、前記電子契約の進捗情報も記憶されており、前記電子契約に係るサービス利用者の端末装置より進捗確認の要求を前記受信部が受信すると、前記管理部が進捗情報を読み出し、前記送信部を介して前記サービス利用者の端末装置に送信する。
【0011】
本発明の第4の態様に係る電子契約システムは、賃借人、連帯保証人、及び賃貸人を含む複数の契約当事者による電子署名により不動産に関わる電子契約を締結するサーバ装置と、契約当事者の端末装置とからなる電子契約システムであって、前記サーバ装置は、賃貸借契約に係る保証契約と委託契約とを含む電子契約書を生成する生成部と、前記電子契約書を記憶する記憶部と、前記複数の契約当事者の各端末装置に、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促す送信部と、前記契約当事者の各端末装置から送信された、当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信する受信部と、前記賃借人、前記連帯保証人、及び前記賃貸人を含む全ての契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したときにはじめて、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定する判定部と、を備え、前記複数の契約当事者に送信される前記電子メールに付されたURLは、それぞれ固有のものであり、前記契約当事者が閲覧し電子署名すべき電子契約書のみ閲覧可能とするように閲覧制限がなされる。
【0012】
本発明の第5の態様に係る電子契約システムは、第4の態様において、前記電子契約に係るサービス利用者の端末装置を更に備え、前記サービス利用者の端末装置より、前記電子契約に係る契約内容と契約当事者情報、及び送信要求を前記受信部が受信すると、前記生成部が前記契約内容に基づいて電子契約書を生成し、前記送信部が、前記契約当事者情報に含まれる前記契約当事者のメールアドレスに前記電子メールを一斉に送信する。
【0013】
本発明の第6の態様に係る電子契約システムは、第5の態様において、前記サーバ装置は、前記電子契約の進捗管理を行う管理部を更に有し、前記記憶部には、前記電子契約の進捗情報も記憶されており、前記電子契約に係るサービス利用者の端末装置より進捗確認の要求を前記受信部が受信すると、前記管理部が進捗情報を読み出し、前記送信部を介して前記サービス利用者の端末装置に送信する。
【0014】
本発明の第7の態様に係る電子契約方法は、賃借人、連帯保証人、及び賃貸人を含む複数の契約当事者による電子署名により不動産に関わる電子契約を締結するサーバ装置と、契約当事者の端末装置とからなる電子契約システムによる電子契約方法であって、前記サーバ装置が、賃貸借契約に係る保証契約と委託契約とを含む電子契約書を生成し、前記電子契約書を記憶し、前記複数の契約当事者の各端末装置に、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促し、前記契約当事者の各端末装置から送信された、当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信し、前記賃借人、前記連帯保証人、及び前記賃貸人を含む全ての契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したときにはじめて、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定し、前記複数の契約当事者に送信される前記電子メールに付されたURLは、それぞれ固有のものであり、前記契約当事者が閲覧し電子署名すべき電子契約書のみ閲覧可能とするように閲覧制限がなされる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、契約当事者、契約内容が異なるが、全ての契約締結が成立要件になっている複数の契約を一度で締結する電子契約に関わる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態に係る電子契約システムの構成図である。
図2】同システムのサーバ装置の構成図である。
図3】同システムの契約当事者の端末装置の構成図である。
図4】同システムの不動産会社、運営会社の端末装置の構成図である。
図5】同システムによる契約締結までの処理手順を示すフローチャートである。
図6】本発明の第2実施形態に係る電子契約システムにより契約締結までの処理手順を示すフローチャートである。
図7】本発明の第3実施形態に係る電子契約システムにより契約締結までの処理手順を示すフローチャートである。
図8】画面表示例を示す図である。
図9】画面表示例を示す図である。
図10】画面表示例を示す図である。
図11】画面表示例を示す図である。
図12】画面表示例を示す図である。
図13】画面表示例を示す図である。
図14】画面表示例を示す図である。
図15】画面表示例を示す図である。
図16】画面表示例を示す図である。
図17】画面表示例を示す図である。
図18】画面表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0018】
先ず、本発明の実施形態に共通する特徴について概説する。
【0019】
第1に、閲覧制限によるワークフローの一本化による効率化を図ることができる。すなわち、従来、不動産を賃貸する場合は、賃貸借契約に加え複数の契約(例えば、火災保険や家賃保証契約など)を締結する必要があり、契約毎に複数の契約書への記入、捺印、管理などが必要であり、その事務負担が大きかった。さらに、電子契約で契約書を作成、送信しても契約当事者がそれぞれ異なるため、複数の電子契約書を送信、及び管理する必要があった。この点、本実施形態に係る電子契約システム等によれば、各当事者に別々のURLが記載された電子メール(SMS(ショートメール)を概念的に含む、以下同じ)を一斉に送信し、当該URLのリンク先にて各当事者が締結する電子契約書のみを閲覧可能とすることで、煩雑な事務や作業負担を軽減することができる。
【0020】
第2に、付随契約の一括締結を行うことができる。すなわち、従来、複数の契約を締結する場合に、一部の契約のみ締結されることがあった。例えば、賃貸借契約が締結されたが、火災保険が締結されないなどの如くである。この点、本実施形態に係る電子契約システム等によれば、一度の電子メール等の送信により、複数の電子契約に係るURL等を送信し、且つ一部の契約者が合意しても全ての契約者が合意しなければ、締結されないスキームとすることで、一部の契約のみが締結されるリスクを回避することができる。
【0021】
第3に、ポータルサイトにより契約のステータス等を一元管理することができる。すなわち、従来、紙面による契約書の締結スキームでは、契約書の到着確認状況をリアルタイムで確認できないため、契約締結までに時間がかかっていた。この点、本実施形態に係る電子契約システム等によれば、契約書送信者でなくても電子契約の契約進捗管理やリマインド通知が可能であり、電子契約の送信依頼と同時に契約の当事者として合意が可能となる。さらに、ポータルサイトで、電子的なサービス申込、電子契約、締結後の請求管理、代位弁済依頼などを一元管理することができる。
【0022】
以下、各実施形態について詳述する。
【0023】
<第1実施形態>
【0024】
図1には、本発明の第1実施形態に係る電子契約システムの構成を示し説明する。
【0025】
同図に示されるように、電子契約システムは、サーバ装置1と、契約当事者の端末装置2(2A,2B,2C)と、電子契約に係るサービス利用者としての不動産会社の端末装置3と、運営会社の端末装置5が、インターネット等の通信網4を介して接続され、構成されている。端末装置2,3,5としては、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ(PC)等、各種のものを採用できる。尚、契約当事者とは、例えば、不動産の賃貸契約であれば、賃借人、賃貸人、連帯保証人等がこれに該当することになる。
【0026】
このような構成において、サーバ装置1は、電子契約書を生成、記憶し、複数の契約当事者の各端末装置2A,2B,2Cに、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促す。契約当事者の端末装置2A,2B,2Cでは、電子メールを受信すると、当該電子メールに記載のURLに移行し、電子契約書を閲覧し、電子署名を行う。
【0027】
サーバ装置1は、契約当事者の各端末装置2A,2B,2Cから送信された、当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信するが、全ての契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したときに、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定する。
【0028】
また、サーバ装置1は、不動産会社の端末装置3より、電子契約に係る契約内容と契約当事者情報、及び送信要求を受信すると、契約内容に基づいて電子契約書を生成し、契約当事者情報に含まれる契約当事者のメールアドレスに電子メールを一斉に送信する。さらに、サーバ装置1は、電子契約の進捗管理も行っており、不動産会社の端末装置3等からの進捗確認要求を受信すると、進捗情報を読み出し、不動産会社の端末装置3に送信する。
【0029】
図2には、電子契約システムのサーバ装置の構成を示し説明する。
【0030】
同図に示されるように、サーバ装置1は、制御部11と、通信部12と、記憶部13とを有する。制御部11と、通信部12と、記憶部13とは、制御バスを介して通信可能に接続されている。これら構成のほか、キーボードやマウス等の入力部や、各種表示を行う液晶ディスプレイ等の表示部を有してもよい。
【0031】
通信部12は、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC;Network Interface Card)等により実現されるもので、インターネット等の通信網4と有線又は無線で接続され、端末装置2、3、5等との間で通信を行う通信インタフェースである。
【0032】
記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスクドライブ(HDD;Hard Disc Drive)、または光ディスク装置等で実現されるもので、制御部11で実行されるプログラムを予め記憶している。また、記憶部13は、テンプレート記憶部14、不動産会社情報記憶部15、契約書情報記憶部16、及び契約管理情報記憶部17からなる。尚、不動産会社情報記憶部15を、本サーバ装置1とは、物理的に異なる別の外部装置に記憶し、適宜読み出せるようにしてもよいことは勿論である。
【0033】
より詳細には、テンプレート記憶部14には、テンプレートIDと紐づけて、テンプレート名、説明、カテゴリ、入力項目(項目種類、タイプ、必須有無)、送信文書(テンプレート文書PDF、文書名、説明、文書種類、著名依頼送信枠)等が記憶されている。不動産会社情報記憶部15には、不動産会社IDと紐づけて、不動産管理会社情報として、業者名、業者番号、担当者名、メールアドレス、及びアクセスコードが記憶されている。
【0034】
契約書情報記憶部16には、契約IDと紐づけて、契約情報(契約名、承認番号、共同保証会社名等)、不動産管理会社ID、契約入力内容、文書情報(文書名、送信先等)等が記憶されている。ここで、文書情報に含まれる「送信先」には、アクセスコード、署名者変更有無、法人名又は氏名、担当者名、メールアドレス、SMS、携帯番号取得日、署名依頼有無、コメント、及び署名順の情報が含まれる。そして、契約管理情報記憶部17には、契約IDと紐づけて、契約締結に至るまでの過程のどの段階にあるか、そのステータス情報等が記憶されている。
【0035】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等で実現され、記憶部13のプログラムを読み出し実行することで、送信部11a、受信部11b、生成部11c、判定部11d、及び管理部11eとして機能する。制御部11は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Array)等の集積回路で構成されてよい。
【0036】
より詳細には、生成部11cは、電子契約書を生成する。送信部11aは、複数の契約当事者の各端末装置2A,2B,2Cに、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促す。受信部11bは、契約当事者の各端末装置2A,2B,2Cから送信された当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信する。判定部11dは、全ての契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したタイミングで、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定する。そして、管理部11eは、複数当事者による電子署名がなされたか等、電子契約の進捗(ステータス)管理を行う。
【0037】
サーバ装置1では、不動産会社の端末装置3より、電子契約に係る契約内容と契約当事者情報、及び送信要求を受信部11bが受信すると、生成部11cが契約内容に基づいて電子契約書を生成し、送信部11aが、契約当事者情報に含まれる契約当事者のメールアドレスに前記電子メールを一斉に送信する。また、サーバ装置1では、不動産会社の端末装置3より進捗確認の要求を受信部11bが受信すると、管理部11eが進捗情報を読み出し、送信部11aが不動産会社の端末装置3に送信する
【0038】
図3には、電子契約システムの契約当事者の端末装置の構成を示し説明する。
【0039】
同図に示されるように、端末装置2(2A,2B,2C)は、制御部21と、通信部22と、操作部23と、表示部24と、記憶部25とを有する。各部21〜25は、制御バスを介して通信自在に接続されている。
【0040】
通信部22は、例えば、NIC等により実現されるもので、インターネット等の通信網4と有線又は無線で接続され、サーバ装置1等との間で通信を行う通信インタフェースである。操作部23は、マウスやキーボード等で実現され、ユーザによる各種操作入力を受け付ける。表示部24は、液晶ディスプレイ等により実現され、各種表示を行う。尚、操作部23と表示部24とをタッチパネルとして一体に構成してもよい。
【0041】
記憶部25は、例えば、RAMやフラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、HDD、または光ディスク装置等で実現されるもので、制御部21で実行されるプログラムを記憶している。制御部21は、CPUやMPU等で実現され、記憶部25に記憶されているプログラムを実行することで、送信部21a、受信部21b、閲覧部21c、及び表示制御部21dとして機能する。なお、制御部21は、ASICやFPGA等の集積回路で構成されてよい。
【0042】
より詳細には、送信部21aは、サーバ装置1の提供するポータルサイト等にアクセスするときにアクセス要求等を送信する。受信部21bは、サーバ装置1から送られてきたHTMLデータ等からなるコンテンツ等を受信する。閲覧部21cは、所謂ブラウザ機能を実現するものである。そして、表示制御部21dは、受信部21bが受信したコンテンツ等を表示部24に表示するように制御する。
【0043】
図4には、電子契約システムの不動産会社の端末装置の構成を示し説明する。尚、運営会社の端末装置も同一構成である。
【0044】
同図に示されるように、不動産会社の端末装置3(5)は、制御部31と、通信部32と、操作部33と、表示部34と、記憶部35とを有する。各部31〜35は、制御バスを介して通信自在に接続されている。
【0045】
通信部32は、例えば、NIC等により実現されるもので、インターネット等の通信網4と有線又は無線で接続され、サーバ装置1等との間で通信を行う通信インタフェースである。操作部33は、マウスやキーボード等で実現され、ユーザによる各種操作入力を受け付ける。表示部34は、液晶ディスプレイ等により実現され、各種表示を行う。尚、操作部33と表示部34とをタッチパネルとして一体に構成してもよい。
【0046】
記憶部35は、例えば、RAMやフラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、HDD、または光ディスク装置等で実現されるもので、制御部31で実行される表示プログラムを記憶している。制御部31は、CPUやMPU等で実現され、記憶部35に記憶されているプログラムを実行することで、送信部31a、受信部31b、閲覧部31c、及び表示制御部31dとして機能する。なお、制御部31は、ASICやFPGA等の集積回路で構成されてよい。
【0047】
より詳細には、送信部31aは、サーバ装置1の提供するポータルサイト等にアクセスするときにアクセス要求等を送信する。受信部31bは、サーバ装置1から送られてきたコンテンツ等を受信する。閲覧部31cは、所謂ブラウザ機能を実現するものである。そして、表示制御部31dは、受信部31bが受信したコンテンツ等を表示部34に表示するように制御する。
【0048】
以下、図5のフローチャートを参照して、電子契約システムによる契約締結までの処理手順を詳細に説明する。これは、本実施形態に係る電子契約方法にも相当する。
【0049】
サーバ装置1は、処理を開始し、テンプレート管理の処理に入ると、契約テンプレート一覧を提示し(S1)、契約テンプレート(文書一覧)を提示し(S2)、文書テンプレートの編集(印影、テキスト等の位置決定を含む)を受け付ける(S3)。
【0050】
一方、サーバ装置1は、契約締結の処理に入ると、依頼方法の選択を受付け(S4)、テンプレートが選択された場合には、契約テンプレートの選択を受付け(S5)、文書テンプレートの選択を受付け(S6)、契約情報の入力を受付け(S7)、文書情報(署名者情報を含む)の入力を受付け(S8)、署名位置の設定を受付け(S9)、全ての文書について必須項目の入力が完了しているかを判定し(S10)、全て完了している場合には、署名依頼メールを不動産会社の端末装置3に送信する(S11)。この例では、電子契約の署名順について、不動産会社が1位、その他の契約当事者が全て2位に設定されているので、サーバ装置1の送信部11aは、先ず不動産会社の端末装置3に署名依頼メールを送信することになる。このように、サーバ装置1の送信部11aは、設定されている署名順に基づいて、送信順を定め、その送信順に署名依頼メールを送信する。
【0051】
不動産会社の端末装置3では、署名依頼メールを受信すると、契約内容を確認し(S12)、署名を進めるか、又はサーバ装置1への差し戻しを行うか判定する(S13)。差し戻しする場合には、差し戻し通知メールをサーバ装置1に送信する(S14)。一方、署名を進める場合には、署名依頼メールを契約当事者の端末装置2に送信するようリクエストする。ここでは、電子契約が不動産の賃貸借契約に係る、保証契約と委託契約からなる場合を想定しているが、これには限定されない。
【0052】
契約当事者の端末装置2は、委託契約について、サーバ装置1より署名依頼メールを受信すると、電子署名を行い(S16)、署名を行ったか、又はサーバ装置1への差し戻しを選択したか判定する(S17)。差し戻しが選択された場合には、差し戻し通知メールをサーバ装置1に送信する(S18)。一方、電子署名がなされた場合には、全ての契約当事者による署名がなされるまで、S16乃至S17を繰り返し(S19,S20)、全ての契約当事者による電子書面が完了すると、S26に移行する。
【0053】
契約当事者の端末装置2は、保証契約について、サーバ装置1より署名依頼メールを受信すると、電子署名を行い(S21)、署名を行ったか、又はサーバ装置1への差し戻しを選択したか判定する(S22)。差し戻しが選択された場合には、差し戻し通知メールをサーバ装置1に送信する(S23)。一方、電子署名がなされた場合には、全ての契約当事者による署名がなされるまで、S21乃至S22を繰り返し(S24,S25)、全ての契約当事者による電子書面が完了すると、S26に移行する。
【0054】
こうして、サーバ装置1では、全文書について全ての契約当事者が電子署名したことを確認した場合に(S26)、署名完了、即ち電子契約が締結されたものとして、署名完了メールを契約当事者の端末装置2、不動産会社の端末装置3に送信する(S27)。以上で、電子契約締結に至るまでの一連の処理を終了する。
【0055】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る電子契約システムは、第1実施形態に係る電子契約システムと基本構成は同じであるので、前述した図1乃至図4と同一構成については同一符号を用いて重複した説明は省略する。
【0056】
以下、図6のフローチャートを参照して、本発明の第2実施形態に係る電子契約システムによる契約締結までの処理手順を詳細に説明する。ここでは、不動産の賃貸借に係る委託契約及び保証契約を例示して説明を進める。
【0057】
処理を開始すると、運営会社の端末装置5の指示に基づき、サーバ装置1では、送信部11aが、一斉送信で、契約当事者、関係者の全てに電子契約書閲覧のためのリンク先を示すURLが付された電子メール又はSMSを各端末2,3に送信する(S31)。このとき、各端末装置2,3に送信される電子メールに付されたURLは、それぞれ固有のものであり、契約当事者が閲覧し、電子署名すべき電子契約書のみを閲覧可能とするように閲覧制限がかかるよう工夫されている。尚、この例では、署名順が、不動産会社、及び全ての契約当事者いずれも1位となっているので、サーバ装置1の送信部11aは、不動産会社、及び契約当事者の全てに、一斉に署名依頼メールを送信することになる。
【0058】
賃借人の端末装置2Aでは、受信部21bが、委託契約書を閲覧可能とするURLが付された電子メールを受信すると(S32)、サーバ装置1が提供する第1ポータルサイトにログインし(S33)、操作部23の操作によりアクセスコードを入力する(S34)。続いて、端末装置2Aでは、入力すべき項目が無い場合には(S35を無に分岐)、S37に移行し、入力すべき項目が有る場合には(S35を有に分岐)、操作部23の操作により必要事項を入力する(S36)。続いて、本人確認情報を添付し(S37)、操作部23の操作により委託契約への合意、電子署名を行う(S38)。
【0059】
連帯保証人の端末装置2Bでは、受信部21bが、委託契約書を閲覧可能とするURLが付された電子メールを受信すると(S39)、サーバ装置1が提供する第1ポータルサイトにログインし(S40)、操作部23の操作によりアクセスコードを入力する(S41)。続いて、端末装置2Bでは、入力すべき項目が無い場合には(S42を無に分岐)、S44に移行し、入力すべき項目が有る場合には(S42を有に分岐)、操作部23の操作により必要事項を入力する(S43)。続いて、操作部23の操作により委託契約への合意、電子署名を行う(S44)。
【0060】
賃貸人の端末装置2Cでは、受信部21bが、保証契約書を閲覧可能とするURLが付された電子メールを受信すると(S45)、サーバ装置1が提供する第1ポータルサイトにログインし(S46)、操作部23の操作によりアクセスコードを入力する(S47)。続いて、端末装置2Bでは、入力すべき項目が無い場合には(S48を無に分岐)、S50に移行し、入力すべき項目が有る場合には(S48を有に分岐)、操作部23の操作により必要事項を入力する(S49)。続いて、操作部23の操作により保証契約への合意、電子署名を行う(S50)。
【0061】
一方、不動産会社の端末装置3では、受信部31bが、委託契約、保証契約を閲覧可能とするURLが付された電子メールを受信すると(S51)、第2ポータルサイトで確認可能となる(S52、S53)。あるいは、第1ポータルサイトにログインし(S54)、アクセスコードを入力することで(S55)、第1ポータルサイトにて、保証契約、委託契約の内容を確認することができる(S56)。
【0062】
こうして、運営会社では、端末装置5が、委託、保証契約を最終確認し(S57)、サーバ装置1の判定部11dが、委託契約、保証契約の各内容、すなわち、全ての契約当事者による電子署名がなされているかを判定し、必要な全ての電子署名がなされているときには、電子契約が締結したものとし、送信部11aが、電子署名付き契約書のダウンロード用URLが付された電子メールを契約当事者の端末装置2A,2B,2C及び不動産会社の端末装置3に送信する(S58)。
【0063】
各端末装置2A,2B,2C、3では、自己が電子署名した委託契約、又は保証契約のダウンロード用URLが付された電子メールを受信すると、リンク先で各電子契約書をダウンロードできるようになる(S59乃至S62)。こうして、電子契約締結に至るまでの一連の処理を終了することになる。
【0064】
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る電子契約システムは、第1実施形態に係る電子契約システムと基本構成は同じであるので、前述した図1乃至図4と同一構成については、同一符号を用いて重複した説明は省略する。
【0065】
以下、図7のフローチャートを参照して、本発明の第3実施形態に係る電子契約システムにより契約締結までの処理手順を詳細に説明する。
【0066】
この処理を開始すると、不動産会社の端末装置3は、サーバ装置1の提供する第2ポータルサイトにログインし(S71)、操作部33の操作により契約締結対象を選択し(S72)、電子契約依頼を行い(S73)、契約書の必要情報の入力を行い(S74)、表示部34の表示画面上で入力情報の最終確認を行い(S75)、最終確認後、送信部31aが運営会社に電子契約書作成等に係るリクエストを行う(S76)。
【0067】
このリクエストを受けると、運営会社の端末装置5は、サーバ装置1の提供する第1ポータルサイトにおいて、記憶部13のテンプレート記憶部14の契約書テンプレート等を読み出しながら、必要な入力及び設定を行い、電子契約書(この例では、不動産賃貸借に係る委託契約書、及び保証契約書)を作成し(S77)、契約締結に至るまでのワークフローを設定する(S78)。そして、サーバ装置1は、送信部11aが、契約当事者等が閲覧し電子署名すべき電子契約書へのリンク先に係るURLが記載された電子メールを契約当事者に送信する(S79)。このとき、不動産会社の端末装置3による委託契約、保証契約の契約内容の合意はS76で既になされており、それを前提として、運営会社はサーバ装置1からの電子メールの送信を行っている(S80)。
【0068】
賃借人の端末装置2Aでは、受信部21bが、委託契約書を閲覧できるURLが記載された電子メールを受信すると(S81)、サーバ装置1が提供する第1ポータルサイトにログインし、電子契約の内容を確認し、操作部23の操作により、合意、電子署名を行う(S82)。連帯保証人の端末装置2Bでは、受信部21bが、委託契約書を閲覧できるURLが記載された電子メールを受信すると(S83)、サーバ装置1が提供する第1ポータルサイトにログインし、電子契約の内容を確認し、操作部23の操作により、合意、電子署名を行う(S83)。賃貸人の端末装置2Cでは、受信部21bが、保証契約書を閲覧できるURLが記載された電子メールを受信すると(S85)、サーバ装置1が提供する第1ポータルサイトにログインし、電子契約の内容を確認し、操作部23の操作により、合意、電子署名を行う(S86)。
【0069】
こうして、運営会社では、端末装置5により契約当事者の全員により合意がされているかなどを確認できる(S87)。そして、サーバ装置1の判定部11dが、委託契約、保証契約の各内容、即ち、全ての契約当事者による電子署名がなされているかを判定し、必要な全ての電子署名がなされているときには、電子契約が締結したものとし、送信部11aが、電子署名付き契約書のダウンロード用URLが付された電子メールを契約当事者の端末装置2A,2B,2C及び不動産会社の端末装置3に送信する(S88)。
【0070】
各端末装置2A,2B,2C、3では、自己が電子署名した委託契約、又は保証契約のダウンロード用URLが付された電子メールを受信すると、リンク先で各電子契約書をダウンロードできるようになる(S89乃至S93)。こうして、電子契約締結に至るまでの一連の処理を終了することになる。
【0071】
次に、図8乃至図15には、第1ポータルサイト(PS1)に係る画面表示例を示し説明する。これは、図7のS77等において、運営会社等が電子契約書を作成、送信先等を設定する際に、閲覧される画面に相当する。
【0072】
図8に示される画面101では、領域101aに署名ステータスが提示され、領域101bに今月の契約締結数が提示され、領域101cに文書保管数(契約文書数)が提示され、領域101dに進行中の電子契約のステータスが提示される。
【0073】
図9に示される画面102では、領域102aで契約文書(テンプレート含む)をアップロードできるようになっており、領域102bでは電子契約書の作成に使用するテンプレートを選択できるようになっている。領域102bの「テンプレートから選択」が選択されると、図10に示される画面103に遷移する。
【0074】
図10に示される画面103では、契約テンプレートの一覧表が提示される。この例では、契約テンプレート名、説明、カテゴリ、最終更新日時が示される。アイコン103aを選択することで、使用するテンプレートを選択すると、図11の画面に遷移する。
【0075】
図11に示される画面104では、選択したテンプレートの詳細が提示される。尚、文書ファイルを追加することもできるようになっている。この画面104にて、ボタン14aが選択されると、図12の画面に遷移する。
【0076】
図12の画面105では、各種契約情報を入力できるようになっている。この例では、契約名、承認番号、共同保証会社名、不動産管理会社情報(業者名、業者番号、メールアドレス、アクセスコード)、契約詳細情報(物件名、物件郵便番号、物件住所、家賃、共益費/管理費、駐車場、水道料/町(区)費、賃借人氏名、賃貸人氏名)が入力できるようになっているが、これには限定されない。これらを入力した後、ボタン105aが選択されると、図13の画面に遷移する。
【0077】
図13の画面106では、文書情報と、送信先を入力できるようになっている。送信先情報としては、アクセスコード、署名者変更、本人確認書類の必要/不必要、法人名又は氏名、メールアドレス、署名依頼の有無、署名順等を入力することができる。尚、署名順については、例えば、不動産の賃貸借契約であれば、不動産会社、賃貸人、賃借人、連帯保証人の順に署名順を設定することができる。尚、サーバ装置1の送信部11aは、署名依頼メールを送信するときに、この設定された署名順に従って、送信順を定め、送信順に従って署名依頼メールを順次送信することになる。これらの設定が全て完了すると、図14の画面に遷移することになる。
【0078】
図14の画面107では、作成された契約書が提示される。そして、図15の画面108では、電子署名の位置設定を行うことが可能となる。画面108において、内容確認が行われ、送信ボタン108aが選択されると、契約当事者に電子契約書の閲覧先のURLが付された電子メールが送信されることになる。
【0079】
図16乃至図18には、第2ポータルサイト(PS2)に係る画面表示例を示し説明する。前述したように、サーバ装置1は、管理部11eを備えており、電子契約の各案件に係る締結に至るまでのステータを管理しているが、これら画面は、そのステータスを不動産会社等が確認するために閲覧するものである。
【0080】
図16の画面200は、第2ポータルサイトのトップページであって、契約の申し込みや、契約の申し込み状況、契約状況を確認できるようになっている。例えば、画面200では、申込状況については、未送信、受付中、審査中、保証人変更、保証人追加等の各件数が表示され、契約状況については、未締結(印字契約)、未締結(電子契約)、要確認(電子契約)の各件数が表示される。
【0081】
図17の画面201は、契約一覧の検索画面であり、領域201aにおいて検索条件を入力し、検索をかけると、領域201bに、検索の結果、抽出された契約の一覧が表示され、ステータス等を確認できるようになっている。詳細確認を所望とする契約が特定されると、図18の画面202に遷移し、ステータス(例えば、署名の有無、日時等)を詳細に確認できるようになっている。
【0082】
以上説明した第1乃至第3実施形態に係る電子契約システム等によれば、以下の効果が奏される。
【0083】
即ち、同システム等によれば、個人、法人いずれにも対応できるため、不動産会社等の担当者が休暇、退職等により不在の場合でも、柔軟な対応が可能となる。さらに、法人単位で不動産会社IDを発行している為、契約情報を法人単位で一元管理することも可能となる。更に、同システムは、所謂電子帳簿保存法の要件を満たす仕様となっている為、担当者は特に同法を意識することなく、データの保管、管理を委託することができる。
【0084】
ここで、電子帳簿保存法について補足すると、その正式名称は、「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」であり、本システム等は以下の点で同法を遵守しているといえる。
【0085】
すなわち、電子契約の当事者(送信者、受信者)が、法人税または所得税(源泉所得税に係るものを除く)の納税義務者である場合には、電帳法10条に規定される「電子取引」に関する規定が適用され、同法を遵守する必要がある。
【0086】
第1に、同法10条の「電子取引」に該当すると、当該電磁的記録(電子契約書)については、法人税法で規定される保存年限まで、当該電磁的記録を保存または書面に出力して整理、保存する必要がある。この点、本発明の第1乃至第3実施形態に係る電子契約システム等は、当該書面をサイト上で管理可能(いつでもDL可能)であることから、同条を遵守していることになる。
【0087】
第2に、同法10条の「電子取引」に該当すると、電帳法施行規則第3条第1項第5号に規定される検索機能を備える必要がある。より具体的には、契約の種別ごとに所定の検索項目(例えば保証契約、委託契約のそれぞれについて、契約日、賃貸人名称、連帯保証人名、承認番号等)で検索できることが可能、かつ検索結果のみ速やかに表示できることが必要である。この点、本発明の第1乃至第3実施形態に係る電子契約システム等は、不動産会社等の利便性を高めるべく、ポータルサイト上で当該検索機能を実現しており、他システムで管理するまでもなく、同条を遵守していることになる。
【0088】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0089】
例えば、上記実施形態では、不動産の賃貸借契約を中心に例示して説明したが、これに限定されることなく、各種の電子契約に適用可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0090】
1…サーバ装置、2A…賃貸人の端末装置、2B…賃借人の端末装置、2C…連帯保証人の端末装置、3…不動産会社の端末装置、4…通信網、5…運営会社の端末装置、11…制御部、11a…送信部、11b…受信部、11c…生成部、11d…判定部、11e…管理部、12…通信部、13…記憶部、14…テンプレート記憶部、15…不動産会社情報記憶部、16…契約書情報記憶部、17…契約管理情報記憶部、21…制御部、21a…送信部、21b…受信部、21c…閲覧部、21d…表示制御部、22…通信部、23…操作部、24…表示部、25…記憶部、31…制御部、31a…送信部、31b…受信部、31c…閲覧部、31d…表示制御部、32…通信部、33…操作部、34…表示部、35…記憶部。
【要約】      (修正有)
【課題】契約当事者、契約内容が異なるが、全ての契約締結が成立要件になっている複数の契約を一度で締結する電子契約を実現する。
【解決手段】複数の契約当事者による電子署名により電子契約を締結するサーバ装置1は、電子契約書を生成する生成部11cと、電子契約書を記憶する記憶部13と、複数の契約当事者の各端末装置に、異なるURLが記載された電子メールを一斉に送信することで、各URLのリンク先にて各契約当事者が電子署名すべき電子契約書の閲覧を促す送信部11aと、契約当事者の各端末装置から送信された、当該契約当事者による電子署名がなされた電子契約書を受信する受信部11bと、全ての契約当事者より電子署名がなされた電子契約書を受信したときに、全ての電子契約書に係る電子契約が締結されたものと判定する判定部11dと、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18