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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6674700
(24)【登録日】2020年3月11日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】医療用デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/10 20130101AFI20200323BHJP
   A61B 17/22 20060101ALI20200323BHJP
   A61B 17/3207 20060101ALI20200323BHJP
【FI】
   A61M25/10 510
   A61M25/10 530
   A61M25/10 550
   A61B17/22
   A61B17/3207
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-94143(P2016-94143)
(22)【出願日】2016年5月9日
(65)【公開番号】特開2017-202032(P2017-202032A)
(43)【公開日】2017年11月16日
【審査請求日】2018年11月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】390030731
【氏名又は名称】朝日インテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111523
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 良文
(72)【発明者】
【氏名】西岸 誠
【審査官】 田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0228139(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第104936550(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0277002(US,A1)
【文献】 特表2006−512137(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/116159(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/10
A61B 17/22
A61B 17/3207
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
径方向に拡張及び収縮可能な拡縮部材と、
前記拡縮部材の外周に配置され、後端方向に向かって開放された中空部を有する切込み部材と、
前記切込み部材の前記中空部に後端方向から挿入されたコアワイヤと、
前記拡縮部材の先端と前記切込み部材の先端とに固着された先端チップと、
前記拡縮部材の後端と前記コアワイヤの後端とに固着されたリングと、を備え、
前記切込み部材は、前記拡縮部材に固着されておらず、
前記コアワイヤは、前記拡縮部材の拡縮に伴って、前記中空部内を長手方向に移動可能であることを特徴とした医療用デバイス。
【請求項2】
径方向に拡張及び収縮可能な拡縮部材と、
前記拡縮部材の外周に配置され、先端方向に向かって開放された中空部を有する切込み部材と、
前記切込み部材の前記中空部に先端方向から挿入されたコアワイヤと、
前記拡縮部材の先端と前記コアワイヤの先端とに固着された先端チップと、
前記拡縮部材の後端と前記切込み部材の後端とに固着されたリングと、を備え、
前記コアワイヤは、前記拡縮部材の拡縮に伴って、前記中空部内を長手方向に移動可能であることを特徴とした医療用デバイス。
【請求項3】
前記拡縮部材は、第一素線と第二素線とが互いに編み込まれたメッシュ部材であり、
前記コアワイヤは、前記第一素線と前記第二素線とで形成される隙間を潜り込むように長手方向に延びていることを特徴とした請求項1又は請求項2に記載の医療用デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血管や消化器官内に形成された狭窄部に対して、長手方向に切込みを入れる切込み部材を備えた医療用デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、血管や消化器官内に形成された狭窄部をバルーンカテーテル等の医療用デバイスで拡張する治療方法が知られている。このような医療用デバイスは、一般に、径方向に拡張及び収縮可能な拡縮部材(例えば、バルーンやメッシュ部材など)を備えており、この拡縮部材を径方向に拡張させることで、狭窄部を拡張する。
【0003】
しかし、狭窄部の石灰化が進行した場合、拡縮部材だけでは狭窄部を拡張することが困難となる。そこで、石灰化した狭窄部に対しては、長手方向に配置された切込み部材の内部にバルーンカテーテルを挿入し、バルーンカテーテルのバルーンを拡張させることで、切込み部材を径方向に拡張させる医療用デバイス(切込みデバイス)が知られている(例えば、下記の特許文献1を参照)。
【0004】
特許文献1の医療用デバイス(切込みデバイス)では、長手方向に配置された切込み部材(カッティング素子)が、拡縮部材(拡張骨格)を構成する素線の外周に直接固着されている。この拡縮部材(拡張骨格)を径方向に拡張させることで、狭窄部に対して、長手方向に切込みを入れることができる。
【0005】
一般に、拡縮部材(拡張骨格)は、径方向に拡張させるに伴って長手方向に収縮する(言い換えると、拡縮部材の拡張に伴って、拡縮部材の長さが短くなる)。上述した医療用デバイス(切込みデバイス)では、切込み部材(カッティング素子)が、拡縮部材(拡張骨格)を構成する素線の外周に直接固着されているため、拡縮部材(拡張骨格)の拡縮に伴って長手方向に移動できない。そのため、拡縮部材(拡張骨格)の内部に挿入したバルーンカテーテルのバルーンを径方向に拡張させた際、切込み部材(カッティング素子)に規制されて拡縮部材(拡張骨格)が径方向に拡張できないという問題や、無理に拡縮部材(拡張骨格)を拡張させると、切込み部材(カッティング素子)が拡縮部材(拡張骨格)から外れてしまうという問題があった。
【0006】
また、拡縮部材(拡張骨格)を拡張させた際、拡縮部材(拡張骨格)と切込み部材(カッティング素子)との間に、狭窄部の一部が引っ掛かってしまう場合がある。この状態で、手技者が医療用デバイスを長手方向に操作すると、引っ掛かった狭窄部により、切込み部材(カッティング素子)が拡縮部材(拡張骨格)から外れてしまうという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2013/0041391号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、拡縮部材を径方向に拡縮させた際に切込み部材が外れてしまうことを低減し、かつ、拡縮部材の拡縮の動きが切込み部材により阻害されにくい医療用デバイスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、以下に列挙される手段により解決がなされる。
【0010】
本発明の態様1は、径方向に拡張及び収縮可能な拡縮部材と、前記拡縮部材の外周に配置され、後端方向に向かって開放された中空部を有する切込み部材と、前記切込み部材の前記中空部に後端方向から挿入されたコアワイヤと、前記拡縮部材の先端と前記切込み部材の先端とに固着された先端チップと、前記拡縮部材の後端と前記コアワイヤの後端とに固着されたリングと、を備え、前記コアワイヤは、前記拡縮部材の拡縮に伴って、前記中空部内を長手方向に移動可能であることを特徴とした医療用デバイス。
【0011】
本発明の態様2は、径方向に拡張及び収縮可能な拡縮部材と、前記拡縮部材の外周に配置され、先端方向に向かって開放された中空部を有する切込み部材と、前記切込み部材の前記中空部に先端方向から挿入されたコアワイヤと、前記拡縮部材の先端と前記コアワイヤの先端とに固着された先端チップと、前記拡縮部材の後端と前記切込み部材の後端とに固着されたリングと、を備え、前記コアワイヤは、前記拡縮部材の拡縮に伴って、前記中空部内を長手方向に移動可能であることを特徴とした医療用デバイス。
【0012】
本発明の態様3は、前記拡縮部材は、第一素線と第二素線とが互いに編み込まれたメッシュ部材であり、前記コアワイヤは、前記第一素線と前記第二素線とで形成される隙間を潜り込むように長手方向に延びていることを特徴とした態様1又は態様2に記載の医療用デバイス。
【発明の効果】
【0013】
本発明の態様1の医療用デバイスでは、拡縮部材の先端と切込み部材の先端が先端チップに固着され、拡縮部材の後端とコアワイヤの後端とがリングに固着され、切込み部材の中空部に後端方向から挿入されたコアワイヤが、拡縮部材の拡縮に伴って、中空部内を長手方向に移動可能な構成とした。そのため、拡縮部材を径方向に拡張させた場合、切込み部材の中空部内に位置するコアワイヤの長手方向の長さが短くなる一方、拡縮部材を径方向に収縮させた場合、切込み部材の中空部内に位置するコアワイヤの長手方向の長さが長くなる。切込み部材は、中空部内に挿入されたコアワイヤにより、拡縮部材の拡縮に伴って、拡縮部材から外れることなく、最適な位置に移動することができ、その結果、切込み部材が拡縮部材の径方向の拡縮を阻害する恐れを低減できる。また、拡縮部材と切込み部材との間に狭窄部の一部が引っ掛かってしまった状態で、手技者が医療用デバイスを長手方向に操作した場合でも、コアワイヤが切込み部材の中空部から離脱する(言い換えると、コアワイヤと切込み部材とが互いに分離する)ことができるため、引っ掛かった狭窄部による切込み部材への荷重(外力)が低減され、その結果、切込み部材が外れてしまう恐れも低減できる。
【0014】
本発明の態様2の医療用デバイスでは、拡縮部材の先端とコアワイヤの先端が先端チップに固着され、拡縮部材の後端と切込み部材の後端とがリングに固着され、切込み部材の中空部に先端方向から挿入されたコアワイヤが、拡縮部材の拡縮に伴って、中空部内を長手方向に移動可能な構成とした。そのため、拡縮部材を径方向に拡張させた場合、切込み部材の中空部内に位置するコアワイヤの長手方向の長さが短くなる一方、拡縮部材を径方向に収縮させた場合、切込み部材の中空部内に位置するコアワイヤの長手方向の長さが長くなる。切込み部材は、中空部内に挿入されたコアワイヤにより、拡縮部材の拡縮に伴って、拡縮部材から外れることなく、最適な位置に移動することができ、その結果、切込み部材が拡縮部材の径方向の拡縮を阻害する恐れを低減できる。また、拡縮部材と切込み部材との間に狭窄部の一部が引っ掛かってしまった状態で、手技者が医療用デバイスを長手方向に操作した場合でも、コアワイヤが切込み部材の中空部から離脱する(言い換えると、コアワイヤと切込み部材とが互いに分離する)ことができるため、引っ掛かった狭窄部による切込み部材への荷重(外力)が低減され、その結果、切込み部材が外れてしまう恐れも低減できる。
【0015】
本発明の態様3の医療用デバイスでは、拡縮部材が第一素線と第二素線とが互いに編み込まれたメッシュ部材で形成されており、コアワイヤが第一素線と第二素線とで形成される隙間を潜り込むように長手方向に延びている。そのため、コアワイヤが切込み部材の中空部から離脱した(言い換えると、コアワイヤと切込み部材とが互いに分離した)ときに、コアワイヤがメッシュ部材から径方向に離れることを低減でき、その結果、切込み部材から離脱した(分離した)コアワイヤが、正常な血管壁や消化器官壁を損傷する恐れを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、第1の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に収縮した状態を示した図である。
図2図2は、第1の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に拡張した状態を示した図である。
図3図3は、図1のA−A断面を示した図である。
図4図4は、第2の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に収縮した状態を示した図である。
図5図5は、第2の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に拡張した状態を示した図である。
図6図6は、第3の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に収縮した状態を示した図である。
図7図7は、第3の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に拡張した状態を示した図である。
図8図8は、図6のB−B断面を示した図である。
図9図9は、第4の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に収縮した状態を示した図である。
図10図10は、第4の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に拡張した状態を示した図である。
図11図11は、第5の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に収縮した状態を示した図である。
図12図12は、第5の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に拡張した状態を示した図である。
図13図13は、第6の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に収縮した状態を示した図である。
図14図14は、第6の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に拡張した状態を示した図である。
図15図15は、第7の実施の形態の医療用デバイスの全体図で、拡縮部材が径方向に拡張した状態を示した図である。
図16図16は、図8の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1図3を参照しつつ、第1の実施の形態の医療用デバイス1を説明する。図1図3では、図示右側が体内に挿入される先端側(遠位側)、左側が医師等の手技者によって操作される後端側(近位側、基端側)になっている。なお、図1は、拡縮部材10が径方向に収縮した状態を、図2は、拡縮部材10が径方向に拡張した状態を、それぞれ示している。
【0018】
医療用デバイス1は、例えば、狭窄部を拡張して治療するために用いられる治療用デバイスである。図1及び図2に示すように、医療用デバイス1は、主に、径方向に拡縮可能な拡縮部材10と、切込み部材20と、コアワイヤ30と、先端チップ40と、リング50と、シャフト60と、からなる。
【0019】
拡縮部材10は、樹脂材料で形成されており、径方向に拡縮できる。拡縮部材10の先端11は、先端チップ40に固着されており、拡縮部材10の後端12は、リング50に固着されている。
【0020】
切込み部材20は、拡縮部材10の外周に長手方向に配置されており、後端方向に向かって開放された中空部22を有している。切込み部材20の先端21は、先端チップ40に固着されている一方、切込み部材20の後端23は、拡縮部材10に固着されず、浮遊している。言い換えると、切込み部材20は、拡縮部材10に固着されておらず、先端21のみが先端チップ40に固着されている。なお、第1の実施の形態の医療用デバイス1では、3本の切込み部材20を配置させている(図3を参照)。
【0021】
コアワイヤ30は、拡縮部材10の外周に長手方向に配置されており、先端31が切込み部材20の中空部22内に位置するように設けられている。後述するように、コアワイヤ30の先端31は、切込み部材20の中空部22に固着されておらず、拡縮部材10の拡縮に伴って、切込み部材20の中空部22内を長手方向に移動可能になっている。コアワイヤ30の後端33は、リング50に固着されている。なお、第1の実施の形態の医療用デバイス1では、3本のコアワイヤ30が配置されている(図3を参照)。
【0022】
拡縮部材10の先端11と切込み部材20の先端21とには、樹脂材料で形成された先端チップ40が固着されている。
【0023】
拡縮部材10の後端12とコアワイヤ30の後端33とには、金属材料で形成されたリング50が固着されている。
【0024】
リング50には、シャフト60の先端61が固着されている。このシャフト60は、円柱状の長細い金属製線材(ステンレス)で構成されており、リング50から後端側に向かって長手方向に延びている。
【0025】
手技者は、血管や消化器官内に挿入した医療用デバイス1をシャフト60により長手方向に操作し、狭窄部までデリバリーする。このとき、拡縮部材10は、径方向に収縮した状態にしている(図1を参照)。その後、バルーンカテーテルを医療用デバイス1の拡縮部材10の内部に挿入し、バルーンカテーテルのバルーンを径方向に拡張させることで、拡縮部材10を径方向に拡張させる(図2を参照)。これにより、狭窄部に対して切込み部材20を押し当てて、狭窄部に対して、長手方向に切込みを入れることができる。
【0026】
なお、図2では、分かり易くするため、拡縮部材10の内部に挿入するバルーンカテーテルは、省略している。医療用デバイス1に用いるバルーンカテーテルは、公知のものを用いることができる。
【0027】
図3は、図1のA−A断面を示した図である。拡縮部材10の外周には、3本の切込み部材20が、互いに周方向に120度ずつ離間した状態で配置されている。この切込み部材20は、内部に中空部22を有する三角形の筒状体であり、外周に向かって突出した突出部25を有している。拡縮部材10を径方向に拡張させると、切込み部材20が矢印70の方向に拡張するため、狭窄部に切込み部材20の突出部25で切込みを入れることができる。
【0028】
また、医療用デバイス1では、切込み部材20の中空部22に後端方向から挿入されたコアワイヤ30が、拡縮部材10の拡縮に伴って、中空部22内を長手方向に移動可能になっている。具体的には、拡縮部材10を径方向に拡張させた場合(言い換えると、図1から図2の状態に変化させた場合)、切込み部材20の中空部22内に位置するコアワイヤ30の長手方向の長さがL1からL2に短くなる一方、拡縮部材10を径方向に収縮させた場合(言い換えると、図2から図1の状態に変化させた場合)、切込み部材20の中空部22内に位置するコアワイヤ30の長手方向の長さがL2からL1に長くなる。
【0029】
このように、医療用デバイス1では、切込み部材20は、拡縮部材10に固着されておらず、中空部22内に挿入されたコアワイヤ30により、拡縮部材10の拡縮に伴って、拡縮部材10から外れることなく、最適な位置に移動することができ、その結果、切込み部材20が拡縮部材10の径方向の拡縮を阻害する恐れを低減できる。また、拡縮部材10と切込み部材20との間に狭窄部の一部が引っ掛かってしまった状態で、手技者が医療用デバイス1を長手方向に操作した場合でも、コアワイヤ30が切込み部材20の中空部22から離脱する(言い換えると、コアワイヤ30と切込み部材20とが互いに分離する)ことができるため、引っ掛かった狭窄部による切込み部材20への荷重(外力)が低減され、その結果、切込み部材20が外れてしまう恐れも低減できる。
【0030】
次に、図4及び図5を参照しつつ、第2の実施の形態の医療用デバイス2を説明する。図4及び図5では、図示右側が体内に挿入される先端側(遠位側)、左側が医師等の手技者によって操作される後端側(近位側、基端側)になっている。なお、図4は、拡縮部材10aが径方向に収縮した状態を、図5は、拡縮部材10aが径方向に拡張した状態を、それぞれ示している。
【0031】
医療用デバイス2は、医療用デバイス1と同じように、主に、径方向に拡縮可能な拡縮部材10aと、切込み部材20aと、コアワイヤ30aと、先端チップ40aと、リング50aと、シャフト60と、からなる。
【0032】
拡縮部材10aは、樹脂材料で形成されており、径方向に拡縮できる。拡縮部材10aの先端11aは、先端チップ40aに固着されており、拡縮部材10aの後端12aは、リング50aに固着されている。
【0033】
切込み部材20aは、拡縮部材10aの外周に長手方向に配置されており、先端方向に向かって開放された中空部22aを有している。切込み部材20aの先端21aは、拡縮部材10aに固着されず、浮遊している一方、切込み部材20aの後端23aは、リング50に固着されている。言い換えると、切込み部材20aは、拡縮部材10aに固着されておらず、後端23aのみがリング50に固着されている。なお、医療用デバイス2では、医療用デバイス1と同様に、拡縮部材10aの外周に3本の切込み部材20aを配置させている。
【0034】
コアワイヤ30aは、拡縮部材10aの外周に長手方向に配置されており、後端33aが切込み部材20aの中空部22a内に位置するように設けられている。後述するように、コアワイヤ30aの後端33aは、切込み部材20aの中空部22aに固着されておらず、拡縮部材10aの拡縮に伴って、切込み部材20aの中空部22a内を長手方向に移動可能になっている。コアワイヤ30aの先端31aは、先端チップ40aに固着されている。
【0035】
拡縮部材10aの先端11aとコアワイヤ30aの先端31aとには、樹脂材料で形成された先端チップ40aが固着されている。
【0036】
拡縮部材10aの後端12aと切込み部材20aの後端23aとには、金属材料で形成されたリング50aが固着されている。
【0037】
リング50aには、シャフト60の先端61が固着されている。このシャフト60は、円柱状の長細い金属製線材(ステンレス)で構成されており、リング50aから後端側に向かって長手方向に延びている。
【0038】
手技者は、血管や消化器官内に挿入した医療用デバイス2をシャフト60により長手方向に操作し、狭窄部までデリバリーする。このとき、拡縮部材10aは、径方向に収縮した状態にしている(図4を参照)。その後、バルーンカテーテルを医療用デバイス2の拡縮部材10aの内部に挿入し、バルーンカテーテルのバルーンを径方向に拡張させることで、拡縮部材10aを径方向に拡張させる(図5を参照)。これにより、狭窄部に対して切込み部材20aを押し当てて、狭窄部に対して、長手方向に切込みを入れることができる。
【0039】
なお、図5では、分かり易くするため、拡縮部材10aの内部に挿入するバルーンカテーテルは、省略している。医療用デバイス2に用いるバルーンカテーテルは、公知のものを用いることができる。
【0040】
医療用デバイス2では、切込み部材20aの中空部22aに先端方向から挿入されたコアワイヤ30aが、拡縮部材10aの拡縮に伴って、中空部22a内を長手方向に移動可能になっている。具体的には、拡縮部材10aを径方向に拡張させた場合(言い換えると、図4から図5の状態に変化させた場合)、切込み部材20aの中空部22a内に位置するコアワイヤ30aの長手方向の長さがL3からL4に短くなる一方、拡縮部材10aを径方向に収縮させた場合(言い換えると、図5から図4の状態に変化させた場合)、切込み部材20aの中空部22a内に位置するコアワイヤ30aの長手方向の長さがL4からL3に長くなる。
【0041】
このように、医療用デバイス2では、切込み部材20aは、拡縮部材10aに固着されておらず、中空部22a内に挿入されたコアワイヤ30aにより、拡縮部材10aの拡縮に伴って、拡縮部材10aから外れることなく、最適な位置に移動することができ、その結果、切込み部材20aが拡縮部材10aの径方向の拡縮を阻害する恐れを低減できる。また、拡縮部材10aと切込み部材20aとの間に狭窄部の一部が引っ掛かってしまった状態で、手技者が医療用デバイス2を長手方向に操作した場合でも、コアワイヤ30aが切込み部材20aの中空部22aから離脱する(言い換えると、コアワイヤ30aと切込み部材20aとが互いに分離する)ことができるため、引っ掛かった狭窄部による切込み部材20aへの荷重(外力)が低減され、その結果、切込み部材20aが外れてしまう恐れも低減できる。
【0042】
次に、図6図8を参照しつつ、第3の実施の形態の医療用デバイス3を説明する。図6及び図7では、図示右側が体内に挿入される先端側(遠位側)、左側が医師等の手技者によって操作される後端側(近位側、基端側)になっている。なお、図6は、拡縮部材10bが径方向に収縮した状態を、図7は、拡縮部材10bが径方向に拡張した状態を、それぞれ示している。
【0043】
図6は、図1の変形例であり、図7は、図2の変形例である。医療用デバイス1との相違点のみを説明すると、医療用デバイス3では、拡縮部材10bが、拡縮部材10の代わりに、第一素線14と第二素線16とが互いに編み込まれて、メッシュ状(網目状)になったメッシュ部材で構成されている(図6及び図7を参照)。拡縮部材10bの先端11bは、先端チップ40に固着されており、拡縮部材10bの後端12bは、リング50に固着されている。
【0044】
図8は、図6のB−B断面を示した図である。医療用デバイス1と同様に、医療用デバイス3では、拡縮部材10bの外周には、3本の切込み部材20が、互いに周方向に120度ずつ離間した状態で配置されている。この切込み部材20は、内部に中空部22を有する三角形の筒状体であり、外周に向かって突出した突出部25を有している。拡縮部材10bを径方向に拡張させると、切込み部材20が矢印70の方向に拡張するため、狭窄部に切込み部材20の突出部25で切込みを入れることができる。
【0045】
また、医療用デバイス3では、切込み部材20の中空部22に後端方向から挿入されたコアワイヤ30が、拡縮部材10bの拡縮に伴って、中空部22内を長手方向に移動可能になっている。具体的には、拡縮部材10bを径方向に拡張させた場合(言い換えると、図6から図7の状態に変化させた場合)、切込み部材20の中空部22内に位置するコアワイヤ30の長手方向の長さがL1からL2に短くなる一方、拡縮部材10bを径方向に収縮させた場合(言い換えると、図7から図6の状態に変化させた場合)、切込み部材20の中空部22内に位置するコアワイヤ30の長手方向の長さがL2からL1に長くなる。
【0046】
このように、医療用デバイス3では、切込み部材20は、拡縮部材10bに固着されておらず、中空部22内に挿入されたコアワイヤ30により、拡縮部材10bの拡縮に伴って、拡縮部材10bから外れることなく、最適な位置に移動することができ、その結果、切込み部材20が拡縮部材10bの径方向の拡縮を阻害する恐れを低減できる。また、拡縮部材10bと切込み部材20との間に狭窄部の一部が引っ掛かってしまった状態で、手技者が医療用デバイス1を長手方向に操作した場合でも、コアワイヤ30が切込み部材20の中空部22から離脱する(言い換えると、コアワイヤ30と切込み部材20とが互いに分離する)ことができるため、引っ掛かった狭窄部による切込み部材20への荷重(外力)が低減され、その結果、切込み部材20が外れてしまう恐れも低減できる。
【0047】
次に、図9及び図10を参照しつつ、第4の実施の形態の医療用デバイス4を説明する。図9及び図10では、図示右側が体内に挿入される先端側(遠位側)、左側が医師等の手技者によって操作される後端側(近位側、基端側)になっている。なお、図9は、拡縮部材10cが径方向に収縮した状態を、図10は、拡縮部材10cが径方向に拡張した状態を、それぞれ示している。
【0048】
図9は、図4の変形例であり、図10は、図5の変形例である。医療用デバイス2との相違点のみを説明すると、医療用デバイス4では、拡縮部材10cが、拡縮部材10aの代わりに、第一素線14aと第二素線16aとが互いに編み込まれて、メッシュ状(網目状)になったメッシュ部材で構成されている(図9及び図10を参照)。拡縮部材10cの先端11cは、先端チップ40aに固着されており、拡縮部材10cの後端12cは、リング50aに固着されている。
【0049】
医療用デバイス4では、切込み部材20aの中空部22aに先端方向から挿入されたコアワイヤ30aが、拡縮部材10cの拡縮に伴って、中空部22a内を長手方向に移動可能になっている。具体的には、拡縮部材10cを径方向に拡張させた場合(言い換えると、図9から図10の状態に変化させた場合)、切込み部材20aの中空部22a内に位置するコアワイヤ30aの長手方向の長さがL3からL4に短くなる一方、拡縮部材10cを径方向に収縮させた場合(言い換えると、図10から図9の状態に変化させた場合)、切込み部材20aの中空部22a内に位置するコアワイヤ30aの長手方向の長さがL4からL3に長くなる。
【0050】
このように、医療用デバイス4では、切込み部材20aは、拡縮部材10cに固着されておらず、中空部22a内に挿入されたコアワイヤ30aにより、拡縮部材10cの拡縮に伴って、拡縮部材10cから外れることなく、最適な位置に移動することができ、その結果、切込み部材20aが拡縮部材10cの径方向の拡縮を阻害する恐れを低減できる。また、拡縮部材10cと切込み部材20aとの間に狭窄部の一部が引っ掛かってしまった状態で、手技者が医療用デバイス4を長手方向に操作した場合でも、コアワイヤ30aが切込み部材20aの中空部22aから離脱する(言い換えると、コアワイヤ30aと切込み部材20aとが互いに分離する)ことができるため、引っ掛かった狭窄部による切込み部材20aへの荷重(外力)が低減され、その結果、切込み部材20aが外れてしまう恐れも低減できる。
【0051】
次に、図11及び図12を参照しつつ、第5の実施の形態の医療用デバイス5を説明する。図11及び図12では、図示右側が体内に挿入される先端側(遠位側)、左側が医師等の手技者によって操作される後端側(近位側、基端側)になっている。なお、図11は、拡縮部材10bが径方向に収縮した状態を、図12は、拡縮部材10bが径方向に拡張した状態を、それぞれ示している。
【0052】
図11は、図6の変形例であり、図12は、図7の変形例である。医療用デバイス3との相違点のみを説明すると、医療用デバイス5では、コアワイヤ30bが、後端33bから先端31bに向かって、第一素線14と第二素線16とで形成される隙間18において、拡縮部材10bの内側から外側に出て、先端方向に延びている。言い換えると、コアワイヤ30bは、先端31bから後端33bに向かって、第一素線14と第二素線16とで形成される隙間18を潜り込むように後端方向に延びており、後端33bでリング50に固着されている。
【0053】
医療用デバイス3と同様、切込み部材20の中空部22に後端方向から挿入されたコアワイヤ30bが、拡縮部材10bの拡縮に伴って、中空部22内を長手方向に移動可能になっている。具体的には、拡縮部材10bを径方向に拡張させた場合(言い換えると、図11から図12の状態に変化させた場合)、切込み部材20の中空部22内に位置するコアワイヤ30bの長手方向の長さがL1からL2に短くなる一方、拡縮部材10bを径方向に収縮させた場合(言い換えると、図12から図11の状態に変化させた場合)、切込み部材20の中空部22内に位置するコアワイヤ30bの長手方向の長さがL2からL1に長くなる。
【0054】
医療用デバイス5では、コアワイヤ30bが切込み部材20の中空部22から離脱した(言い換えると、コアワイヤ30bと切込み部材20とが互いに分離した)場合であっても、隙間18から拡縮部材10bの外側に突出するコアワイヤ30bの距離が短いため、コアワイヤ30bが拡縮部材10bから径方向に離れることを低減でき、その結果、切込み部材20から離脱した(分離した)コアワイヤ30bが、正常な血管壁や消化器官壁を損傷する恐れを低減できる。
【0055】
次に、図13及び図14を参照しつつ、第6の実施の形態の医療用デバイス6を説明する。図13及び図14では、図示右側が体内に挿入される先端側(遠位側)、左側が医師等の手技者によって操作される後端側(近位側、基端側)になっている。なお、図13は、拡縮部材10cが径方向に収縮した状態を、図14は、拡縮部材10cが径方向に拡張した状態を、それぞれ示している。
【0056】
図13は、図9の変形例であり、図14は、図10の変形例である。医療用デバイス4との相違点のみを説明すると、医療用デバイス6では、コアワイヤ30cが、先端31cから後端33cに向かって、第一素線14aと第二素線16aとで形成される隙間18aにおいて、拡縮部材10cの内側から外側に出て、後端方向に延びている。言い換えると、コアワイヤ30cは、後端33cから先端31cに向かって、第一素線14aと第二素線16aとで形成される隙間18aを潜り込むように先端方向に延びており、先端31cで先端チップ40aに固着されている。
【0057】
医療用デバイス4と同様、切込み部材20aの中空部22aに先端方向から挿入されたコアワイヤ30cが、拡縮部材10cの拡縮に伴って、中空部22a内を長手方向に移動可能になっている。具体的には、拡縮部材10cを径方向に拡張させた場合(言い換えると、図13から図14の状態に変化させた場合)、切込み部材20aの中空部22a内に位置するコアワイヤ30cの長手方向の長さがL3からL4に短くなる一方、拡縮部材10cを径方向に収縮させた場合(言い換えると、図14から図13の状態に変化させた場合)、切込み部材20aの中空部22a内に位置するコアワイヤ30cの長手方向の長さがL4からL3に長くなる。
【0058】
医療用デバイス6では、コアワイヤ30cが切込み部材20aの中空部22aから離脱した(言い換えると、コアワイヤ30cと切込み部材20aとが互いに分離した)場合であっても、隙間18aから拡縮部材10cの外側に突出するコアワイヤ30cの距離が短いため、コアワイヤ30cが拡縮部材10cから径方向に離れることを低減でき、その結果、切込み部材20aから離脱した(分離した)コアワイヤ30cが、正常な血管壁や消化器官壁を損傷する恐れを低減できる。
【0059】
なお、医療用デバイス1、3、5の説明では、切込み部材20の先端21は、先端チップ40に直接固着されていた。これに限定されず、例えば、図7の医療用デバイス3の変形例として、図15で第7の実施の形態の医療用デバイス7を示すように、切込み部材20bの先端21bと先端チップ40との間に、接続部材80を配置させても良い。具体的には、切込み部材20bの先端21bは、接続部材80の後端83に固着されており、接続部材80の先端81は、先端チップ40に固着されている。なお、切込み部材20bの後端23bは、拡縮部材10bに固着されず、浮遊している。
【0060】
なお、医療用デバイス7では、医療用デバイス3と同様、切込み部材20bの中空部22bに後端方向から挿入されたコアワイヤ30が、拡縮部材10bの拡縮に伴って、中空部22b内を長手方向に移動可能になっている。
【0061】
また、医療用デバイス2、4、6でも、切込み部材20aの後端23aは、リング50aに直接固着されていたが、これに限定されず、切込み部材20aとリング50aとの間に、接続部材80を配置させても良い(図示せず)。
【0062】
また、医療用デバイス1〜7の説明では、切込み部材20、20a、20bは、単層材料で形成されていた。これに限定されず、例えば、図8の医療用デバイス3の変形例として、図8の医療用デバイス3の変形例として、図16で第8の実施の形態の医療用デバイス8を示すように、切込み部材20の内周面を摺動抵抗の低い樹脂層90(例えば、PTFEやポリイミドなど)で被覆することで、切込み部材20の中空部22内に挿入されたコアワイヤ30が、拡縮部材10bの拡縮に伴って、長手方向に容易に移動することができる。
【0063】
なお、第1及び第2の実施の形態で示した医療用デバイス1、2の拡縮部材10、10aは、ポリアミドで形成されているが、これに限定されない。拡縮部材10、10aは、ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、シリコン樹脂等の樹脂材料で形成しても良い。
【0064】
また、第3〜第8の実施の形態で示した医療用デバイス3〜8の拡縮部材10b、10cでは、第一素線14及び第二素線16は、抗張力の高いCo−Cr合金で形成されているが、これに限定されない。例えば、第一素線14及び第二素線16は、ステンレス、W、Pt、Pt−Ni合金、Ni−Ti合金、Cu−Al−Ni合金等の金属材料や、また、第一素線14の材料は、第二素線16の材料と異なる材料を用いても良い。少なくとも第一素線14及び第二素線16の何れか一方の素線に、放射線不透過性を有する材料(例えば、タングステン)を用いた場合、造影時に、手技者が、拡縮部材10b、10cの位置を正確に把握することができ、拡縮部材10b、10cを狭窄部に配置させることが容易となるため、好ましい。
【0065】
なお、第1〜第8の実施の形態で示した医療用デバイス1〜8では、切込み部材20、20a、20b及びコアワイヤ30、30a、30b、30cは、ステンレスで形成されているが、これに限定されない。切込み部材20、20a、20b及びコアワイヤ30、30a、30b、30cは、W、Pt、Pt−Ni合金、Ni−Ti合金、Cu−Al−Ni合金等の金属材料や、ポリイミドやPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の硬い樹脂材料で形成してもよい。
【0066】
また、切込み部材20、20a、20b及びコアワイヤ30、30a、30b、30cの本数は、3本に限定されない。少なくとも1本の切込み部材20、20a、20b及びコアワイヤ30、30a、30b、30cが、拡縮部材10、10a、10b、10cの外周に配置されていれば良い。
【符号の説明】
【0067】
1、2、3、4、5、6、7、8 医療用デバイス
10、10a、10b、10c 拡縮部材
11、11a、11b、11c 拡縮部材の先端
12、12a、12b、12c 拡縮部材の後端
14 第一素線
16 第二素線
18、18a 隙間
20、20a、20b 切込み部材
21、21a、21b 切込み部材の先端
22、22a、22b 中空部
23、23a、23b 切込み部材の後端
30、30a、30b、30c コアワイヤ
31、31a、31b、31c コアワイヤの先端
33、33a、33b、33c コアワイヤの後端
40、40a 先端チップ
50、50a リング
60 シャフト
70 矢印
80 接続部材
90 樹脂層





図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16