【実施例】
【0021】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1における廃棄物測定装置の全体構成図である。本発明の実施例1における廃棄物測定装置では、放射性廃棄物1を放射性廃棄物容器5に収納する前に実施するスクリーニング測定(第一段階)と、放射性廃棄物1の放射性廃棄物容器5への収納(第二段階)と、放射性廃棄物1を放射性廃棄物容器5に収納した後に実施するガンマ線スペクトル測定(放射性廃棄物1の放射性核種から放射されるガンマ線スペクトルを測定する)および放射能濃度評価(第三段階)との3つの段階を経て放射能測定および評価を実施する。
【0022】
第一段階のスクリーニング測定に適用する装置は、放射性廃棄物1の空間線量率分布20(
図3に示す)を測定する空間線量率分布測定装置3と、空間線量率分布測定装置3の測定データを収集するデータ収集装置2と、放射性廃棄物1と空間線量率分布測定装置3との位置関係の情報を記憶する関連位置情報記憶装置9と、測定データから放射性廃棄物1の空間線量率分布情報30(
図4に示す)を解析・表示する線量率分布解析・表示装置10と、線量率分布解析結果から濃度分布拘束条件を生成する濃度分布拘束条件生成装置11と、濃度分布拘束条件生成装置11にデータを提供する線量率/放射能濃度換算係数データベース(DB)を記憶する記憶装置12と、を備える。
【0023】
第二段階では、放射性廃棄物1を放射性廃棄物容器5に収納する。
【0024】
第三段階を実行するための装置は、放射性廃棄物容器5に収納された放射性廃棄物1のガンマ線エネルギスペクトルを測定するガンマ線スペクトル測定装置4と、測定結果と濃度分布拘束条件生成装置11で生成した濃度分布拘束条件21(
図6に示す)から容器内放射能濃度を評価する容器内放射能濃度評価装置13と、評価結果を表示する評価結果表示装置14と、を備える。
【0025】
図2は、本発明の実施例1による廃棄物測定装置を使用した測定フローである。
【0026】
上述の通り、測定は放射性廃棄物1を放射性廃棄物容器5に収納する前に実施するスクリーニング測定(ステップS1000)と、放射性廃棄物1の放射性廃棄物容器5への収納(ステップS3001)と、放射性廃棄物1を放射性廃棄物容器5に収納した後に実施するガンマ線スペクトル測定および放射能濃度評価(ステップS2000)との3つのステップからなる。
【0027】
本発明の廃棄物測定装置による測定では、初めに、空間線量率分布測定装置3を用いて、放射性廃棄物容器5に収納前の放射性廃棄物1の空間線量率分布20を測定する(ステップS1001)。
【0028】
空間線量率分布20を測定する空間線量率分布測定装置3の一例として、
図1に示すような、プラスチックシンチレーションファイバ(PSF)線量率計がある。PSFは光ファイバ(プラスチックシンチレータ)をガンマ線検出器として使用したもので、ガンマ線がPSFに入射した際に発光するシンチレーション光が光ファイバ内を伝搬し、光ファイバの両端に設置された光検出器がそのシンチレーション光を検出し、光ファイバ両端の検出器それぞれに到達するシンチレーション光の検出時間差と、入射する光の計数率とから、放射線の位置と強度を測定するものである。
【0029】
PSFの大きな特徴の一つに、ガンマ線検出部に光ファイバを使用していることから、検出器形状のフレキシビリティが高いということがあげられる。また、光ファイバに入射したガンマ線検出位置を特定できるため、数m〜数十mの長さの1本のPSFで広範囲の線量率測定が可能である。
【0030】
以上のことから、
図1に示すように、放射性廃棄物1の形状に合わせた空間線量率分布の測定が一度で実施可能である。また、放射性廃棄物1はある程度の大きさがあるため、
図1に示すように複数のPSFである放射線検出器を有する線量率分布測定装置3により測定することで、放射性廃棄物1の空間線量率分布を高精度に測定可能になる。
【0031】
なお、実施例1では、複数のPSFを用いた放射線検出器を使用したが、複数ではなく、1つのPSFを用いて放射線検出器として使用することも可能である。
【0032】
さらに、本発明における空間線量率分布測定装置3としては、PSFが好適であるが、空間線量率分布が所望の空間解像度で測定可能であれば、例えば、板状のプラスチックシンチレータを複数配列した測定器であってもよい。
【0033】
図2に戻る。ステップS10001に続いて、測定した空間線量率分布20から、線量率分布解析・表示装置10が放射性廃棄物1の空間線量率分布情報30を作成する(ステップS1002)。例えば、空間線量率分布測定装置3としてPSFを使用する場合、PSFは光ファイバの長さ方向の位置における線量率を測定する装置である。
【0034】
図3はPSFによる測定結果の一例を示す図である。
図3の横軸は光ファイバの長さ方向を表し、縦軸は線量率を表している。
図3において、測定結果が複数あるのは、
図1に例示したように、複数のPSFを使用して測定した場合に複数の結果が出力されることを表したためである。PSFの測定結果は、
図3に示したように線量率が長さ方向に変化するため、放射性廃棄物1の上面に対して
図1のようにPSFを配置した場合、放射性廃棄物1とPSFとの位置関係を関連付ける関連位置情報が必要である。
【0035】
また、同様に、
図1のように複数のPSFを放射性廃棄物1に対して配置した場合も、放射性廃棄物1とそれぞれのPSFとの位置関係を関連付ける関連位置情報が必要である。この場合、放射性廃棄物1に対するPSFの配置方法をあらかじめ決めておき、関連位置情報を作成し、関連位置情報記憶装置9に記憶しておくことで、関連付けが可能となる。
【0036】
線量率分布解析・表示装置10は、関連位置情報記憶装置9から読み出した関連位置情報と、空間線量率分布測定装置3の測定結果とから、放射性廃棄物1の空間線量率分布を解析し、その結果である空間線量率分布情報30を表示画面に表示する。
【0037】
図4は、空間線量率分布情報30の解析結果を、線量率分布解析・表示装置10の画面上に表示した表示画面31の一例を示す図である。
図3においては、放射性廃棄物1に対して、3×3の領域に仮想的に分割した場合における空間線量率分布情報30の表示例を示している。操作者は、空間線量率分布情報30を表示画面31にて確認したのち、表示画面31に図示したボタンを押下することで、以下に説明するステップの処理を実施する。
【0038】
図2において、ステップS1002の次に、濃度分布高速条件生成装置11が空間線量率分布情報30から放射能分布情報または放射能濃度分布情報40(
図6に示す)への変換を実施する(ステップS1004)。放射能分布情報または放射能濃度分布情報40への変換は、線量率/放射能濃度換算係数DBの記憶装置12に格納された線量率から放射能濃度への換算係数を使用する。換算係数は、空間線量率分布測定装置3に入射するCo−60やCs−137のガンマ線光子数(放射能に相当)と計測位置での空間線量率との関係をあらかじめ校正試験等により取得しておき、放射性廃棄物1の空間線量率分布情報30から放射能濃度分布情報40に変換する。
図5は変換された放射能濃度分布情報40を、濃度分布拘束条件生成装置11の表示部上に表示した表示画面41の一例を示す図である。
【0039】
次に、濃度分布拘束条件生成装置11は、表示画面41の拘束条件生成ボタンを操作者が操作することにより、放射能濃度分布情報40から、後述するステップS2002にて実施する放射能濃度評価計算のための濃度分布拘束条件21を生成する(ステップS1005)。
【0040】
図6は、拘束条件の生成についての一例を示す図である。
図6の(A)に示すように、放射能濃度分布情報40における分割領域の識別子を割り当てておく。ここでは、識別子としてC1、C2、・・・、C9としたものを一例として示している。この識別子に対して、各分割領域がどの識別子を持つ分割領域と隣接しているかを表す、隣接領域リスト51もあらかじめ用意しておく。例えば、
図6の(B)に示すように、分割領域C1は、分割領域C2、C4、C5と隣接していることを示すために「C1:C2,C4,C5」のような形で表現する。これをそれぞれの分割領域に対して生成しておく。
【0041】
拘束条件を生成するために、放射能濃度分布情報40と隣接領域リスト51とから、拘束条件リスト52を生成する。例えば、
図6の(C)に示すように、分割領域C1は、分割領域C2よりも濃度が高いため、C2に対して高濃度を表すものとして「+C2」と表現する。分割領域C4は分割領域C1と同程度の濃度であるため「=C4」とし、分割領域C5は分割領域C1よりも濃度が低いので、分割領域C2と同様に「+C5」などとしておく。具体的には、拘束条件リスト52に「C1:+C2,=C4,+C5」といった表現方法(相対的な大小関係(等価も含む)を与える条件)で記載する。
【0042】
なお、「=C4」のように着目する分割領域と同等の濃度に関しては、測定における誤差(精度)を考慮し、指定した(指定方法は図示せず)誤差幅内にある濃度について同等の濃度とする等の処理が必要である。同様の表現を、各分割領域に対して実施し、拘束条件リスト52に記載する。拘束条件リスト52はプログラム処理等により自動的に生成されることが、運用上、利便性が高い。
【0043】
ここで生成された拘束条件リスト52は、後述するステップS2002にて実施する放射能濃度評価計算における入力条件として使用する。なお、ここでは、より強い拘束条件とするために、着目した分割領域に対して、各側面で接する4個の分割領域、さらに各頂点で接する4個の分割領域の合計8領域が隣接するものとして説明しているが、例えば、各側面で接する4個の分割領域のみを隣接する分割領域として扱うことも可能である。
【0044】
図2において、空間線量率分布測定ステップS1001の実施と並行又は実施後に、放射性廃棄物1を放射性廃棄物容器5へ収納するステップS3001を実施する。ステップS3001実施のタイミングは、ステップS1001の実施後であれば、ステップS1002〜S1005と並行して実施することが可能である。
【0045】
ステップS3001の実施後、ガンマ線スペクトル測定および放射能濃度評価を実施するステップS2000に進む。
【0046】
ステップS2000では、初めに、放射性廃棄物容器5に収納された放射性廃棄物1に対して、ガンマ線スペクトル測定装置4により、ガンマ線エネルギスペクトル120(
図1に示す)を測定する(ステップ2001)。
【0047】
ガンマ線スペクトル測定装置4によるガンマ線エネルギスペクトル120の測定の様子を
図1に示してある。
図1には、放射性廃棄物1が収容された放射性廃棄物容器5の外部にガンマ線スペクトル測定装置4を配置して放射性廃棄物容器5の内部にある放射性廃棄物1からのガンマ線を測定する場合を示してある。
図1に示した例では、複数のガンマ線スペクトル測定装置4を使用した測定例を示してあるが、単一のガンマ線スペクトル測定装置4を、場所を変えて複数点測定してもよい。いずれにしても、放射性廃棄物容器5の内部に放射能濃度分布がある場合や偏在がある場合には、複数の測定点でガンマ線スペクトル120を測定する必要がある。
【0048】
図2において、ガンマ線スペクトル120の測定の後、容器内放射能濃度評価装置13が放射性廃棄物容器5内における放射性廃棄物1の放射能濃度を評価する(ステップ2002)。放射能濃度の評価にあたっては、X線CTや、PET・SPECT等の核医学診断装置における画像化技術(画像再構成技術)を応用することが考えられる。ただし、放射性廃棄物の測定にあたっては、測定を含めた処理・処分は可能な限り迅速に実施することが求められる。そのため、測定では、X線CTのように十分な測定点で測定することができず、粗い測定点数でのデータから放射能濃度を評価するよう求められることが考えられる。この場合、上述の画像再構成技術をそのまま適用しただけでは、精度の高い評価結果が得られない可能性がある。
【0049】
このような状況下で、精度を向上するために、データ測定点数の不足を補う目的で、予めわかっている情報を拘束条件として与えて評価計算を実施する方法がある。予めわかっている情報のことを、先験情報と呼ぶことがある。今回、この先験情報としてステップS1005にて生成した濃度分布拘束条件21を適用する。また、X線CTで使用される画像再構成技術は十分多数の測定点数のデータが必要となるため、そもそも粗い測定点数でのデータから放射能濃度を評価する方法として不向きである。この場合には、核医学診断装置の画像化技術として使用される、逐次近似画像再構成技術を基礎とした手法の方が適している。
【0050】
この手法は、ベイズ推定等の確率・統計的手法に基づくものである。より詳細には、ある測定データが得られたという条件の下で、その測定データが得ることができる複数の放射能濃度分布のうち、最も確率が高い(解として一番もっともらしい)放射能濃度分布を、画像や空間を構成するピクセルやボクセル等の小領域ごとに更新し、全ての小領域に対して一通り更新が完了したら、次の反復で同様の処理を実施するといった反復計算により求める。このような手法に濃度分布拘束条件21を適用する。
【0051】
具体的な適用方法を以下に記す。まず、容器内放射能濃度評価装置13は、着目する分割領域に対して、濃度分布拘束条件生成装置11から伝送される拘束条件リスト52を参照する。例えば、
図6の(A)に示す識別子C1を着目領域とした場合、
図6の(C)に示す拘束条件リスト52の「C1:」で始まる行を参照する。この行には、「C1:+C2,=C4,+C5」と記載されているため、測定データが得られる可能性のあるいくつかの放射能濃度分布のうち、C1の濃度がC2、およびC5よりも高く、C4と同程度である濃度分布(複数のパターンが考えられる)を解候補の濃度分布として絞り込み、これらの濃度分布に対してのみ確率を評価する。
【0052】
すなわち、濃度分布拘束条件21を満たさない濃度分布は計算から除外する。このような処理を、全ての分割領域、全ての反復において実施する。また、別の方法としては、上記のような絞り込みを実施せずに、解の候補となる全ての濃度分布に対してその確率を計算するにあたり、濃度分布拘束条件21を満たさない濃度分布に対してはその確率が小さくなるよう設定する方法がある。このようにすることによって、反復計算における局所最適解に陥ることを防止できる。
【0053】
また、放射能濃度拘束条件は、放射能濃度の絶対値を与える条件とすることも可能である。例えば、「C1:+C2,=C4,+C5」に代えて「C1:1.5×C2,1.0×C4,1.5×C5」とし、放射能濃度の絶対値を与えることも可能である。
【0054】
以上に説明したような濃度分布拘束条件21を適用することにより、濃度分布拘束条件21がない場合の計算と比較して、計算時間を短縮できることが期待できる。また、反復計算にあたっては、通常、一様濃度を計算の初期条件とすることが多いが、ここに記載した濃度分布拘束条件21に従って濃度の初期条件を生成することにより、反復計算回数を少なくできるため、評価に係る計算時間をさらに短縮することができる。
【0055】
次に、
図2において、評価結果表示装置14は、ステップS2002による評価結果(放射性廃棄物の放射能濃度)を表示する(ステップS2003)。ここでは特別に表示結果を図示していないが、例えば、テキストファイルなどに結果を出力する等しておけば、画面表示や結果のリスト化に使用することが可能である。
【0056】
以上に記載した本発明の実施例1によれば、容器内の放射性廃棄物に放射能濃度分布や偏在がある場合でも高精度に、かつ短時間に放射能濃度を評価することが可能な廃棄物測定装置および廃棄物測定方法を実現することができる。
【0057】
つまり、角型容器内に収容した放射性廃棄物の放射能濃度に濃度分布がある場合や偏在がある場合でも、高精度に放射能濃度を評価することができる。また、拘束条件を適用することで、評価に係る時間を短縮することができる。さらに、拘束条件に従い、評価における濃度の初期条件を生成することにより、評価に係る時間をさらに短縮可能である。
【0058】
なお、上述した例は、放射性廃棄物1を9つの領域に仮想的に分割した例であるが、例えば、4つの領域、16の領域、25の領域等の他の数に分割することが可能である。
【0059】
(実施例2)
本発明の実施例2について、
図7および
図8を用いて説明する。
【0060】
図7は、本発明の実施例2における廃棄物測定装置の全体構成図である。実施例2は、実施例1の廃棄物測定装置に、廃炉計画支援システム501と、廃棄物情報DB(データベース)記憶装置(廃棄物情報格納装置)502とを追加した構成の例である。
【0061】
図7において、廃炉計画支援システム501は、原子力発電所の廃炉時における機器や建屋の解体計画を支援するシステムである。廃炉計画支援システム501は、その一例として、発電プラント運転履歴、実測線量率、プラント3Dモデル、解体工程等のデータを格納したデータベースを有し、これらのデータから、線源分布の計算、機器の切断モデルの生成等が実行される。
【0062】
上述した発電プラント運転履歴等のデータや、それらの処理結果が、放射性廃棄物1に対する廃棄物情報として廃棄物情報DB記憶装置502に格納される。
【0063】
廃棄物情報の一例として、原子力発電所の廃炉措置計画時における放射性廃棄物1が設置されていた場所、使用目的、運転履歴、放射化または汚染評価結果、形状、材質、解体時のサイズ等が含まれる。
【0064】
図8は、本発明の実施例2による廃棄物測定装置を使用した測定フローを示す図である。
図2に示した実施例1の測定フローと、
図8に示した実施例2の測定フローとの相違点は、
図8の例では、
図2に示したステップS1002とステップS1004との間にステップS1003が加入されている点である。その他のステップは、実施例1と実施例2とは同等となっている。
【0065】
図8において、ステップS1001で、空間線量率分布測定装置3を用いて、放射性廃棄物容器5に収納前の放射性廃棄物1の空間線量率分布20を測定し、ステップS1002で、線量率分布解析・表示装置10が放射性廃棄物1の空間線量率分布情報30を作成する。
【0066】
そして、ステップS1003で、濃度分布拘束条件生成装置11は、廃炉計画支援システム501を介しては廃棄物情報DB記憶装置502に格納された放射性廃棄物1の情報を取り込む。続いて、ステップS1004で、濃度分布拘束条件生成装置11は、空間線量率分布情報30から放射能分布情報または放射能濃度分布情報40への変換を実施する。この放射能分布情報または放射能濃度分布情報40への変換において、廃棄物情報DB記憶装置502に格納された放射性廃棄物1の情報を抽出して使用する。
【0067】
上述した放射性廃棄物1の情報を使用することで、ステップS1004における、空間線量率分布情報30から放射能分布または放射能濃度分布情報40への変換にて使用する換算係数の精度を向上することが可能である。
【0068】
配管を例とした場合、その配管の設置場所や使用目的を参照する(ステップS1003における情報の取り込み)ことで、放射線による汚染が配管の外面にあるのか、内面にあるのかが特定でき、測定におけるガンマ線が配管の内面からきている場合には、その配管自身による遮蔽効果を考慮して、線量率から放射能濃度へ換算できるようになるため、濃度換算精度が向上可能である。
【0069】
ステップS1005、S2001〜S2003、S3001は、実施例1と同様に処理が行われる。
【0070】
以上に記載した本発明の実施例2も、実施例1と同様な効果が得られる。さらに、実施例2によれば、廃棄物情報DB記憶装置502に格納された放射性廃棄物1の情報を利用して、放射能分布または放射能濃度分布情報40への変換を行っているので、より高精度に放射能濃度を評価することが可能である。
【0071】
本発明の廃棄物測定装置又は廃棄物測定方法を用いることで、さまざまな放射能濃度レベルを有する放射性廃棄物に対して、収納容器内の放射性廃棄物に放射能濃度分布や偏在がある場合であっても、高精度に放射能濃度を評価することができる。
【0072】
また、本発明の廃棄物測定装置及び廃棄物測定方法は、放射性廃棄物の収容容器の形状に関係なく、収納容器内の放射性廃棄物に放射能濃度分布や偏在がある場合であっても、高精度に放射能濃度を評価することができる。