(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記結合材フィルムの前記ポリマーは、ポリエチレンかポリプロピレンかのいずれかであり、前記ジャケットの前記ポリマーは、ポリエチレンである、請求項2記載の光通信ケーブル。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図を全体的に参照すると、光通信ケーブル(例えば、ファイバ用光ケーブル、光ファイバケーブル等)の種々の実施形態が示されている。一般に、本明細書において開示するケーブル実施形態は、典型的にはポリマー材料(例えば、中密度ポリエチレン材料)で作られたケーブルジャケット又は本体を含む。一群の光ファイバが保護材料、外装材又は補強材料(例えば、波形金属シート又は材料のシート)によって包囲され、光ファイバの外装群は、ケーブルジャケットの中心チャネル内に位置決めされている。一般に、ケーブルジャケットは、ケーブル内の光ファイバに対して物理的支持・保護手段となり、外装材は、ケーブルジャケット内の光ファイバに対して追加の補強手段となる。
【0009】
外装材の1枚又は複数枚のシートは、外装材が光ファイバの周りに延びるときに外装材の互いに反対側の縁部をオーバラップさせることによって作られたオーバラップ部分を有する。オーバラップ区分及び特にオーバラップの上側部分の露出側縁は、ケーブルジャケットのチャネルを画定しているケーブルジャケットの内面に接触するのが良い。この相互作用又は接触は、特にケーブルをねじった際にケーブルジャケット内に割れ部を作る傾向があると言える(かかる割れ目は、当該技術分野においては「ケーブルジッパー作用」と呼ばれる場合がある)。
【0010】
本明細書において説明するケーブルジャケット実施形態は、ケーブルジャケットの壁内に配置されていて外装材のオーバラップによって引き起こされる割れ目又は裂け目がケーブルジャケットの健全性又は一体性を損なうのを生じにくいようにし又は阻止する少なくとも1つの保護部材又は特徴部を含む。保護部材は、外装材料のオーバラップ及び/又は外装材の露出側縁に隣接して位置すると共に幾つかの実施形態ではこれらと接触状態にある。保護部材は、もしそのように構成されていなければ外装材オーバラップとケーブルジャケットの材料との接触によって引き起こされる場合のある割れ目の形成又は割れ目の伝搬に抵抗し、これを制限し又は阻止するよう作用することができる。
【0011】
幾つかの実施形態では、保護部材の材料は、ケーブルジャケットの一次材料よりも高い剛性であるのが良い。かかる実施形態では、2種類の互いに異なる材料のインターフェースのところの不連続性は、割れ目の伝搬がケーブルジャケットの外面まで続くのを停止することができる。他の幾つかの実施形態では、保護部材の材料は、ケーブルジャケットの一次材料よりも剛性の低い柔軟な材料であるのが良い。かかる実施形態では、保護部材は、割れ目がケーブルジャケットの一次材料に生じることができるようにしないで、外装材オーバラップの運動を吸収する柔軟性緩衝材として機能するのが良い。
【0012】
本明細書において説明する種々の実施形態では、保護部材は、単一の製作ステップにおいてケーブルジャケットと一緒に形成されるのが良い。例えば、保護部材は、ケーブルジャケットの押し出し材料と同時押し出し成形されるのが良い。かかる実施形態では、本明細書において説明する実施形態としての埋め込み状態の保護部材は、外装材オーバラップを覆い又は違ったやり方でのっぺりとさせる追加の製造ステップの必要性を回避することができる。
【0013】
図1及び
図2を参照すると、ケーブル10として示された光通信ケーブルが例示の実施形態に従って示されている。ケーブル10は、中心ボア16として示されたチャネルを画定する内面14を備えたケーブルジャケット12として示されているケーブルジャケットを有する。光ケーブル18として示されている複数本の光伝送要素がボア16内に配置されている。一般的に言って、ケーブル10は、布設中及び布設後において光ファイバ18に対して構造及び保護手段となる(例えば、取扱中の保護手段、光伝送要素からの保護手段、害虫からの保護手段等)。
【0014】
図1及び
図2に示されている実施形態では、光ファイバ18の束が緩衝材管(管状緩衝材)20内に配置されている。1本又は2本以上の充填材ロッド(ロッド状充填材)22も又ボア16内に配置されている。充填材ロッド22及び緩衝材管20は、例えばガラス繊維強化プラスチック又は金属のような材料で作られた中心支持ロッド24の周りに配置されている。幾つかの実施形態では、螺旋巻きの結合材26が緩衝材管20及び充填材ロッド22に巻き付けられていてこれらの要素を支持ロッド24の周りの定位置に保持している。バリヤ材料、例えば止水体28が巻き付けられた緩衝材管20及び充填材ロッド22の周りに配置されている。他の実施形態では、薄膜結合材を用いるのが良く、かかる薄膜結合材は、更に、止水材であっても良い。
【0015】
外装材層30が止水体28又は薄膜結合材の外側に配置されている。外装材層30は、外装材層30が光ファイバ18を包囲するようケーブル10の内部要素(光ファイバ18を含む)の周りに延びている。外装材層30は、一般に、ケーブル10の軸方向長さの全体又は実質的に全体にわたって延びている。外装材層30は、一般的に、ケーブル10内のファイバ18に対する追加の保護層となり、かかる外装材層は、損傷(例えば、布設中の接触又は圧縮によって生じる損傷、内部要素からの損傷、げっ歯類からの損傷等)に対する抵抗手段となるのが良い。
【0016】
図2及び
図3に最も良く示されているように、外装材層30は、第1の側縁32及び第2の側縁34を有している。図示の実施形態では、側縁32,34は、ケーブル10及びファイバ18の長手方向軸線に実質的に平行である。
図2及び
図3を参照すると、外装材層30は、第1の側縁32が第2の側縁34を通過し又はこれとオーバラップするよう位置決めされている。この構成例では、第1の側縁32に隣接して位置する外装材層30の一区分36が第2の側縁34に隣接して位置する外装材層30の一区分38の上方に配置され、それによりオーバラップ部分40が形成されている。一実施形態では、区分38の上面は、区分36の下面と接触状態にあり、オーバラップ40の厚さT2(即ち、
図2及び
図3に示された半径方向で見た寸法)は、外装材層30の材料の厚さの約2倍である。区分38が区分36の下に配置された状態で、側縁32の上コーナー部42は、外装材層30の最も外側のコーナー部を定めている。
【0017】
種々の実施形態では、外装材層30は、種々の強化又は耐損傷性材料で作られるのが良い。
図1に示されている実施形態では、外装材層30は、交互に位置する一連の山部と谷部を有する金属材料の波形シートで作られている。波部は、これら波部により形成される山部がケーブルの長さ方向軸線から遠ざかって方向付けられるよう差し向けられるのが良い。さらに、シートには、これらシートの覆い部分が波部の噛み合わせ特徴部を有するよう協調された仕方で波形が付けられるのが良く、それによりシートを曲げる(一般に波形部によって)と共にシートを噛み合いによって互いに結合する際にシートに可撓性が提供される。一実施形態では、波形金属は、鋼である。他の実施形態では、波形金属は、更に、例えば銅又はアルミニウム外装材を備えたケーブルのための接地導体としての役目を果たすのが良い。他の実施形態では、非金属製強化材料を用いることができる。例えば、外装材層30は、ガラス繊維糸(ヤーン)(例えば、被覆ガラス繊維糸、ロービング等)で作られるのが良い。幾つかの実施形態では、外装材層30は、弾性率が2GPaを超え、より具体的に言えば2.7GPaを超えるプラスチック材料で作られるのが良い。かかるプラスチック外装材層は、動物のかじりに抵抗するために使用されるのが良く、かかるプラスチック外装材層は、動物/害虫を寄せ付けない材料(例えば、苦い材料、ペッパー材料、虎の合成尿等)を含むのが良い。一実施形態では、ケーブル10は、シロアリを撃退するよう働くナイロン12層を含むのが良い。
【0018】
図2及び
図3を参照すると、ケーブルジャケット12は、一般に、耐割れ性特徴部52として示された一次ジャケット部分50及び二次ジャケット部分を有する。特徴部52は、ケーブルジャケット12の一次ジャケット部分50の材料内に埋め込まれた細長い部材又は構造体である。種々の実施形態では、特徴部52は、ケーブルの第1の端と第2の端との間でケーブルジャケット12の長さにわたって延びる連続部材である。一般に、一次ジャケット部分50は、第1の材料で作られ、特徴部52は、第1の材料とは異なる第2の材料で作られている。特徴部52は、内面54を有し、特徴部52は、内面54がケーブルジャケット12の内面14と連続して位置することができるよう位置決めされ、その結果、内面54と内面14は、チャネル16を画定している。一実施形態では、特徴部52は、内面54と内面14との移行部が実質的に滑らかな移行部であるように一次ジャケット部分50と一緒に同時押し出し成形されている。
【0019】
特徴部52は、内面54がオーバラップ部分40、第1の側縁部32及びコーナー部42と整列すると共に全体としてこれらに隣接して位置するよう一次ジャケット部分50内に位置決めされている。特徴部52は、内面54がケーブルジャケット12のオーバラップ部分40と外面58の間に位置するようオーバラップ部分40、第1の側縁32及びコーナー部42と整列している。
図3に示されている実施形態では、特徴部52の内面54は、オーバラップ40、第1の側縁32及びコーナー部42に対して外部に(即ち、
図3の向きでは上方に)配置されている。特定の実施形態では、特徴部52の内面54は、オーバラップ40の外面及び/又は第1の側縁32のコーナー部42と接触状態にある。別の実施形態では、ジャケット部分の材料の層は、特徴部52の内面54とオーバラップ40の外面及び第1の側縁32のコーナー部42との間に配置されるのが良い。かかる実施形態では、内面54が介在して位置する材料層のためにオーバラップ40に直接接触することができない場合であっても、例えば特徴部52が一次ジャケット部分50内に完全に埋め込まれている(即ち、断面図で見て完全に包囲されている)場合、内面54は、オーバラップ40の外面及び第1の側縁32のコーナー部42から僅かな距離(例えば、1mm未満又は0.5mm未満)置いたところに配置されるのが良く、その結果、割れ目の形成又は割れ目の伝搬抵抗するようになっている(これについては、例えば
図8を参照されたい)。
【0020】
特徴部52は、ケーブルジャケット12の一次ジャケット部分50の材料内での割れ目の形成又は伝搬に抵抗し又はこれを阻止するよう作用する。種々の実施形態では、一次ジャケット部分50の材料は、外装材のオーバラップ部分40が一次ジャケット部分50の材料に接触した場合に割れ目の形成を生じやすい場合がある。かかる接触は、例えば代表的にはケーブル布設中におけるねじり運動のような運動中に起こる場合がある。しかしながら、本明細書において説明する実施形態では、特徴部52は、特徴部52が割れ目の形成又は伝搬の阻止/制限/抵抗を行うことができるような寸法形状、位置及び/又は或る特定の材料特性を有する。かくして、特徴部52を
図3に示されているようにオーバラップ部分40に隣接して位置決めすることによって、特徴部52は、ケーブル10の運動中、オーバラップ40と相互作用して割れ目の形成/伝搬に抵抗することができる。
【0021】
種々の実施形態では、特徴部52の内面54の幅W1(即ち、
図2の円形実施形態における円周方向の寸法)は、ケーブルジャケット12に対する外装材層30の回転がジャケット押し出し成形中に起こる場合であっても特徴部52がオーバラップ40と整列状態のままであるようオーバラップ40の幅W2に対して寸法決めされている。かかる実施形態では、特徴部52の内面54の幅W1は、オーバラップ40の幅W2よりも大きい。種々の実施形態では、W1は、1mm〜20mmであり、具体的には3mm〜10mmであり、W2は、2mm〜10mmであり、具体的には3mm〜5mmである。丸形ケーブルでは、幅W1は、ケーブルの中心回りに少なくとも2°及び/又は20°未満、例えば少なくとも3°及び/又は15°未満のアークの長さに及ぶ。
【0022】
特徴部52は、特徴部52がケーブル10のチャネル16から外面58まで一次ジャケット部分50を完全に貫通した状態で延びないように位置決めされている。かくして、特徴部52の厚さT1(即ち、
図2の円形実施形態では特徴部52の半径方向寸法)は、一次ジャケット部分50の厚さT4よりも小さい。この実施形態では、特徴部52は、チャネル16から外面58までの距離の一部にわたって外方に延び、一次ジャケット部分50の一区分60が特徴部52の最も外側の表面62とケーブルの外面58との間に位置するようになっている。
【0023】
種々の実施形態では、特徴部52の材料は、割れ目の形成又は伝搬に対する抵抗/阻止を行うよう一次ジャケット部分50の材料に対して選択されるのが良い。一実施形態では、特徴部52の弾性率は、一次ジャケット部分50の材料の弾性率よりも高いのが良い。この実施形態では、特徴部52は、一次ジャケット部分50の材料に対して比較的低い結合強さを備えた材料で形成されるのが良い。この実施形態では、特徴部52と一次ジャケット部分50との間のインターフェース56のところでの低い結合度は、オーバラップ40との相互作用により特徴部52の材料内に生じる場合のある割れ目の伝搬を停止させる。インターフェース56のところで割れ目の伝搬を停止させることによって、割れ目は、ケーブルジャケット12の外面58を貫通することがなく、かくして、特徴部52は、ケーブルジャケット12の壁を無傷の状態に維持するよう作用する。
【0024】
かかる実施形態では、特徴部52の材料の弾性率は、1.0GPa〜2.0GPa、具体的には1.0GPa〜1.5GPaであり、具体的には、約1.2Gpaである。かかる実施形態では、一次ジャケット部分50の材料の弾性率は、100MPa〜800MPa、具体的には0.2GPa〜0.4GPaであり、具体的には、約0.31Gpaである。種々の実施形態では、特徴部52の弾性率は、一次ジャケット部分50の弾性率の2倍〜10倍、具体的には一次ジャケット部分50の弾性率の3倍〜6倍であり、明確に言えば、一次ジャケット部分50の弾性率の4倍である。
【0025】
種々のかかる実施形態では、一次ジャケット部分50は、押し出し成形ポリマー材料で押し出され、特徴部52は、押し出し成形ポリマー材料で押し出される。特定の実施形態では、一次ジャケット部分50は、押し出された中(中程度の)密度ポリエチレン材料(例えば、ポリエチレン材料の密度は、0.939〜0.951g/cm
3である)で形成され(例えば、かかるポリエチレン材料から成り、少なくとも50体積%がかかるポリエチレン材料から成り、主要成分としてかかるポリエチレン材料を含む)、特徴部52は、押し出されたポリエチレン材料で形成される。特定の実施形態では、特徴部52は、低い百分率のポリエチレンを含む押し出されたポリエチレン材料で形成される。特徴部52内のポリエチレンの量が少ないと、一次ジャケット部分50の材料との十分な結合が得られ、かくして特徴部52と一次ジャケット部分50の適正な同時押し出し成形が可能であり、他方、インターフェース56のところでの割れ目の伝搬を止めるのに十分な相違性及び低い結合度を維持する。種々の実施形態では、特徴部52の材料は、2%〜20%のポリエチレン、具体的には5%〜15%のポリエチレン、明確に言えば約9%のポリエチレンを含むのが良い。かかる実施形態では、特徴部52についてのポリエチレンとポリプロピレンのこれらの組み合わせは、割れ目の伝搬を制限するのに十分な相違性をインターフェース56のところに提供する一方で、特徴部52の材料と周りの材料との十分な結合を提供するよう作用することができる。
【0026】
幾つかの実施形態では、一次ジャケット部分50は、ポリエチレンを含み、例えば、ポリエチレンは、一次ジャケット部分50の主要な成分であり、例えば、一次ジャケット部分50は、大部分が体積で見て、ポリエチレンから成り、例えば50体積%以上を超えるポリエチレン、少なくとも70体積%のポリエチレン等を含む。かかる幾つかの実施形態では、特徴部52は、高可塑化ポリマー、例えば高可塑化ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリプロピレン又は他の高可塑化ポリマーで作られている。可塑化材により提供される軟らかさ及び可撓性は、亀裂発生開始及びこれを通る伝搬を軽減することができる。他の実施形態では、特徴部52は、多量に充填剤の入ったポリマー、例えば多量に充填剤の入ったポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリプロピレン又は他の多量に充填剤の入ったポリマーで作られる。充填材の粒子及びこれら粒子とベース材料基材とのインターフェースは、ポリマーを通る亀裂伝搬を阻止し又は制限することができる。
【0027】
特徴部52の弾性率が一次ジャケット部分50の弾性率よりも高いケーブル10の実施形態では、特徴部52の厚さは、オーバラップ部分40の厚さよりも小さいのが良い。というのは、これら実施形態では、割れ目の伝搬は、インターフェース56のところでの材料の不連続部によって制限されるからである。かかる実施形態では、特徴部52の厚さT1(即ち、
図3の円形実施形態では半径方向寸法)は、0.1mm〜0.5mmである。かかる実施形態では、オーバラップ40の厚さT2は、0.2mm〜1.1mmである。特定の実施形態では、外装材層30は、波形金属材料で作られ、厚さT2は、0.6mm〜1.2mmであり、明確に言えば0.78mm〜1.04mmである。特定の別の実施形態では、外装材層30は、非波形金属材料で作られ、厚さT2は、0.2mm〜0.4mmであり、明確に言えば0.28〜0.34mmである。
【0028】
他の実施形態では、特徴部52の弾性率は、一次ジャケット部分50の材料の弾性率よりも低いのが良い。この実施形態では、特徴部52は、柔軟性材料で作られるのが良い。この実施形態では、柔軟性材料がオーバラップ部分40との相互作用時に変形することによって割れ目の形成に抵抗し又はこれを阻止し、一次ジャケット部分50のより剛性の材料内での変位及びその結果としての割れ目の形成を阻止するための緩衝材として働くことが考えられる。
【0029】
かかる実施形態では、特徴部52の材料の弾性率は、10MPa〜50MPa、明確に言えば15MPa〜25MPa、より明確に言えば18MPa〜19MPaであり且つ/或いは一次ジャケット部分50の材料の弾性率の1/2以下、例えば一次ジャケット部分50の材料の弾性率の1/3以下、例えば一次ジャケット部分50の材料の弾性率の1/4以下である。かかる実施形態では、一次ジャケット部分50の材料の弾性率は、0.1GPa〜0.8GPa、明確に言えば0.2GPa〜0.4GPa、より明確に言えば約0.31GPaである。種々の実施形態では、一次ジャケット部分50は、押し出されたポリマー材料で作られ、特徴部52は、押し出されたポリマー材料で作られる。特定の実施形態では、一次ジャケット部分50は、押し出された中密度ポリエチレン材料で作られ、特徴部52は、押し出された熱可塑性エラストマー材料(TPE)で作られる。一実施形態では、TPE材料は、ダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)から入手できるAffinity GA 1950であるのが良い。
【0030】
特徴部52の弾性率が一次ジャケット部分50の弾性率よりも低いケーブル10の実施形態では、特徴部52の厚さは、オーバラップ部分40の厚さ以上であるのが良い。というのは、かかる幾つかの実施形態では、割れ目の形成に対する抵抗が特徴部52の柔軟性、例えばこれによる応力隔離によって行われるからである。かかる実施形態では、特徴部52の厚さT1(即ち、
図3の円形実施形態における半径方向寸法)は、0.5mm〜1.1mmである。かかる実施形態では、オーバラップ40の厚さT2は、0.2mm〜1.1mmである。特定の実施形態では、外装材層30は、波形金属材料で作られ、厚さT2は、0.6mm〜1.2mm、より明確に言えば0.78mm〜1.04mmである。別の特徴の実施形態では、外装材層30は、非波形金属材料で作られ、厚さT2は、0.2mm〜0.4mm、より明確に言えば0.28〜0.34mmである。
【0031】
特徴部52による割れ目の形成に対する抵抗を提供することに加えて、ケーブルジャケット12は、接近特徴部70,72として示された複数の追加の細長い部材を含むのが良い。一般的に言って、接近特徴部70,72は、ケーブルジャケット12の一次ジャケット部分50の材料内に埋め込まれた細長い部材又は構造体である。種々の実施形態では、接近特徴部70,72は、ケーブルの第1の端と第2の端との間でケーブルジャケット12の長さにわたって延びる連続して位置する部材である。
【0032】
一般に、一次ジャケット部分50は、第1の材料で作られ、接近特徴部70,72は、第1の材料とは異なる第2の材料で作られている。材料の差により、接近特徴部70,72の配置場所のところでケーブルジャケット12内に不連続部又は弱体部が作られる。これら不連続部は、光ファイバ18への接近が望ましい場合にケーブル10のユーザがケーブルジャケット12を割り又は裂くことができるようにする接近箇所を提供する。種々の実施形態では、接近特徴部70,72は、ユーザによるジャケットの割りを可能にする一次ジャケット部分50の材料に対して結合度が低い材料(例えば、上述したようなポリプロピレン/ポリエチレン配合物)で作られるのが良い。種々の実施形態では、接近特徴部70,72及び耐割れ性特徴部52は、2012年10月25日に出願された米国特許出願公開第2013/0051743号明細書に記載されているように形成され(例えば、同時押し出し成形される)のが良く、この米国特許出願公開を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。
【0033】
図2に示されている種々の実施形態では、接近特徴部70,72は、特徴部52と同種の材料で作られ、接近特徴部70は、接近特徴部70と特徴部52がケーブル10の長さにわたって延びる単一の連続した細長い部材を形成するよう特徴部52と境を接して位置している。この実施形態では、この実施形態では、接近特徴部70と特徴部52は、単一の押し出し成形プロセスで一緒に押し出し成形されるのが良い。この実施形態では、特徴部52の外面62は、接近特徴部70の外面74と境を接して位置し、一次ジャケット部分50の区分60は、外面74と外面62の両方の上方に配置される。種々の実施形態では、境を接して位置する特徴部52,70の厚さT3は、内面54から表面74の最も外側の箇所までの距離であり、一次ジャケット部分50の厚さT4は、一次ジャケット部分50の内面と外面58との間の距離である。種々の実施形態では、T3は、T4の(平均で)少なくとも約30%(例えば、少なくとも1/3)及び/又は約95%以下(例えば、全部未満)、例えばT4の50%〜95%、明確にはT4の70%〜90%、より明確にはT4の80%〜90%である。特定の実施形態では、T3は、T4の約85%である。
【0034】
種々の実施形態では、一次ジャケット部分50の厚さT4は、0.5mm〜5mm、明確には1.0mm〜2.0mm、より明確には1.0mm〜1.5mmである。特定の実施形態では、一次ジャケット部分50の厚さT4は、約1.3mmである。かかる実施形態では、境を接して位置する特徴部52,70の厚さT3は、0.4mm〜4.5mm、明確には1.0mm〜1.8mm、より明確には1.1mm〜1.5mmである。特定の実施形態では、一次ジャケット部分50の厚さT4は、約1.3mmであり、境を接して位置する特徴部52,70の厚さT3は、約1.1mmである。
【0035】
種々の実施形態では、特徴部52,70,72は、上述したようにポリプロピレン/ポリエチレン配合ポリマー材料で作られるのが良く、かかる実施形態では、一次ジャケット部分50は、中密度ポリエチレン材料で作られるのが良い。かかる実施形態では、境を接して位置する特徴部52,70の材料と一次ジャケット部分50の材料との低い結合度は、上述したようにインターフェース56の先への割れ目の伝搬を制限するよう機能することができ、特徴部70,72の材料と一次ジャケット部分50の材料との低い結合度により、ジャケット12の割れが可能である。
【0036】
他の実施形態では、接近特徴部70,72は、第1の材料で形成されるのが良く、特徴部52は、これとは異なる第2の材料で作られるのが良い。かかる一実施形態では、接近特徴部70,72は、ユーザによるジャケットの割れを可能にする一次ジャケット部分50の材料に対して低い結合度を備えた材料(例えば、上述したようなポリプロピレン/ポリエチレン配合物)で形成されるのが良く、特徴部52は、柔軟性材料、例えばTPE材料で作られるのが良い。この実施形態では、インターフェース78(
図3では点線で示されている)が耐割れ性特徴部52と接近特徴部70との間に存在するのが良い。
【0037】
図3に示されているように、接近特徴部70の幅W3(例えば、最大接線方向寸法)は、耐割れ性特徴部52の内面54の幅W1未満である。種々の実施形態では、W3は、0.1mm〜0.5mm、明確には0.2mm〜0.4mm、より明確には約0.3mmである。上述したように、種々の実施形態では、W1は、1mm〜20mm、明確には3mm〜10mmであり、W2は、2mm〜10mm、明確には3mm〜5mmである。種々の実施形態では、W1は、W3の5倍〜50倍、明確にはW3の約10倍〜20倍である。
【0038】
図2に示されている実施形態では、接近特徴部70と耐割れ性特徴部52の両方は、一般に12時の位置に配置され、接近特徴部72は、特徴部70から約180°進んだ6時の位置に配置されている。接近特徴部70,72を180°だけ互いに離隔させることにより、ファイバ18への接近具合を最大にし、次にジャケットの割りを可能にすることができる。
【0039】
図4を参照すると、ケーブル100が例示の実施形態に従って示されている。ケーブル100は、本明細書に説明する点を除き、ケーブル10と実質的に同じである。ケーブル100は、一次ジャケット部分50の材料内に埋め込まれた接近特徴部102,104を有する。この実施形態では、接近特徴部102,104は、これらが特徴部52から間隔を置いて配置されていることを除き、上述した特徴部70,72と同じ機能を果たす。図示の特定の実施形態では、特徴部52は、隣接の外装材オーバラップ40と整列した12時の位置に配置され、接近特徴部102は、特徴部52からほぼ90°時計回りに進んだ3時の位置に配置され、接近特徴部104は、特徴部52から約270°時計回りに進んだ9時の位置に配置されている。
【0040】
図5を参照すると、ケーブル110が例示の実施形態に従って示されている。ケーブル110は、ケーブルジャケット12内に配置された耐割れ性特徴部52及び接近特徴部70,72を有し、このケーブルは、本明細書において説明した点を除き、ケーブル10と実質的に同じである。ケーブル110は、ケーブルジャケット12内に配置されたロッド112として示されている細長い抗張力体を有し、このロッドは、ケーブルジャケット12の長さにわたって延びている。ロッド112は、ケーブルジャケット12の材料よりも剛性の高い材料で作られている。種々の実施形態では、抗張力体は、金属、編組鋼、ガラス繊維強化プラスチック、ガラス繊維、ガラス繊維糸又は他の適当な材料である。ケーブル110は、ケーブルジャケット12のチャネル内に配置された光ファイバリボン又はテープ116として示されている複数本の光伝送要素のスタック114を有している。
【0041】
図6を参照すると、ケーブル120は、例示の実施形態に従って示されている。ケーブル120は、本明細書において説明する点を除き、ケーブル10と実質的に同じである。ケーブル120は、2つの耐割れ性特徴部52及び各特徴部52と境を接して位置する2つの接近特徴部70を有している。図示の実施形態では、ケーブル120は、2つの外装材オーバラップ部分40を含む2つの部分から成る外装材層122(例えば、クラムシェル形外装材層)を有する。耐割れ性特徴部52及び接近特徴部70は、オーバラップ部分40に隣接して位置している。この実施形態では、外装材層122は、第1の区分124及び第2の区分126を有する。図示の実施形態では、第1の区分124及び第2の区分126は、半円筒形又は弓形要素であり、第2の区分126は、第1の区分124内に部分的に受け入れられ、オーバラップ部分40が形成されている。他の実施形態では、第1の区分は、一方の側が第2の区分の外側に位置し、他方の側が第2の区分の内側に位置していても良い。また、2つの耐割れ性特徴部52を用いることにより、ケーブル120の内容物への接近を助けるためにこれら特徴部52相互間のジャケットの区分の裂けを容易にすることができる。
【0042】
この実施形態では、接近特徴部70の両方は、オーバラップ区分40と整列した状態に位置決めされる。この位置決めにより、ケーブルジャケット12を開くことができると共に外装材層122を同時に又はケーブルジャケット12を開くのと同一の開き行為により開くことができる(例えば、第1の外装材区分124を第2の外装材区分126から分離することによって)。
【0043】
かかる幾つかの実施形態では、結合材(例えば、化学結合材、例えば無水マレイン酸、エチレンアクリル酸コポリマー、表面化学的性質を変化させる火炎処理、表面積を増大させる粗面処理)をケーブルジャケット12内に又はこれに隣接して用いてケーブルジャケット12の内面と外装材層122の外面との結合度、並びに第1及び第2の区分124,125のうちのいずれか一方又は両方とジャケットとの結合度を増大させるのが良い。ケーブルジャケット12と外装材層122との結合により、両方の層を単一の開き行為により一緒に除去しやすくすることができる。結合材は又、2部品から成る外装材層122の縁の相対的な摺動を阻止するよう働くことができ、結合材は又、本明細書において開示する他の実施形態のうちの任意のもののコンポーネントの相対的摺動を阻止するよう使用できる。結合材は、一次ジャケット材料中に混ぜ込まれても良く、外装材の表面上に配置されても良く、或いはこれら両方であっても良い。
【0044】
一実施形態では、ケーブル120は、緩衝材管20の周りに配置された薄膜結合材128として示されている結合材層を有する。一般的に、薄膜結合材128は、緩衝材管20を包囲すると共に中心チャネル16内で束ねる材料層である。一実施形態では、ケーブル120及び/又は薄膜結合材128は、2013年3月8日に出願された米国特許出願公開第13/790,329号明細書に開示されているような結合材/ケーブルであるのが良く、この米国特許出願を参照により引用し、その開示内容全体を本明細書の一部とする。幾つかの実施形態では、結合材128の外面は、外装材層122の内面に結合され(例えば、グルー、結合材、化学的接着により)、接近特徴部70は、ケーブル120の内容物(例えば、光ファイバ18の緩衝材管20、光ファイバリボンのスタック、タイトバッファー付きファイバ、又は光ファイバの他の構造)に接近するためにケーブルジャケット12、外装材122、及び結合材128を単一の裂き行為で裂いて開くよう使用できる。結合材フィルム(膜状結合材)128は又、止水材料のための単体、例えばフィルム128の内面上に部分的に植え付けられたSAPとしての役目を果たすことができる。結合材フィルム128は、ジャケットよりもかなり薄く、例えばジャケット12の1/5未満、1/10未満、更には1/20未満である。結合材フィルム128を押し出し成形するのが良く、この結合材フィルムは、その主要成分としてポリエチレン、ポリプロピレン、又は別のポリマーを含むのが良い。結合材フィルム128に働く張力は、結合材フィルム128が押し出し成形に続いて冷えて縮むときにコアの内容物を一緒に保持することができる。他の実施形態では、結合材フィルム128は、外装材に結合されない。
【0045】
上述の実施形態では、一次ジャケット部分50は、押し出し成形されたポリマー材料(例えば、中密度ポリエチレン材料)の単一の層で形成され、他の実施形態では、ジャケット12は、材料の多数の層を有しても良い。種々の実施形態では、一次ジャケット部分50は、ケーブル製造で用いられる種々の材料であって良く、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、ナイロン、ポリエステル又はポリカーボネート及びこれらのコポリマーである。加うるに、一次ジャケット部分50の材料は、一次ジャケット部分50の材料に種々の特性を付与する少量の他の材料又は充填材を含むのが良い。例えば、一次ジャケット部分50の材料は、着色、UV/光遮断(例えば、カーボンブラック)、耐焼け性等を提供する材料を含むのが良い。
【0046】
次に
図7を参照すると、外装材層212の側縁214,216相互間のインターフェース210が示されている。側縁214,216は、同一の外装材シート(これについては全体として
図2を参照されたい)又は別個の外装材シート(これについては全体として
図6を参照されたい)からのものであるのが良い。例示の実施形態では、インターフェース210は、側縁のうちの一方216を収納保持した受座218を有する。ジャケット220が対応のケーブルの開き中、側縁216を受座218内に保持する。しかしながら、受座218は又、例えば受座218それ自体からの抵抗(例えば、1メートル長さ当たり15N未満)を最小限にした状態で、例えば、ジャケット220を内側から引き離す場合、側縁をインターフェースに接した状態で互いに逆方向に引き離す場合、側縁216を受座218から抜き出すことができるようにする(
図7に示されているように垂直方向に)。換言すると、受座218は、側縁214,216を幾つかの自由度をなして互いにロックすることができ、例えば、相対回転、相対半径方向並進(
図7の水平方向における)、及び相対的な長さ方向並進(
図7の紙面の内外への外装材212の互いに重なり合った部品相互間の互いに整列した波形部により制限される)を阻止するが、相対的な接線方向並進(即ち、
図7の垂直方向で見て引き離す)を可能にすることができる。
【0047】
かかる実施形態では、インターフェース210又、ジャケット220に設けられている裂け特徴部及び/又はアンチジッパー特徴部222と整列するのが良く、それにより偶発的なジッパー作用の恐れが軽減される且つ/或いは又、ジャケット220を意図的に裂いて開くのを容易にすることを容易にすることができる。ジャケット220と外装材212を引き離す正味の力は、ケーブルの自由端部上の裂け特徴部及び/又はアンチジッパー特徴部222に沿ってジャケット220に裂け目の発生を生じさせるためには80N未満であって良い。
図7に示されているように、ケーブル(例えば、
図2及び
図6のいずれか一方のケーブル)の外部に設けられた視覚的及び/又は触覚的指標は、ユーザがインターフェース210の存在場所を突きとめるのを助けることができる。指標は、ジャケット220の隆起部分224、例えばジャケット220に設けられたこぶ状突起又は細長い隆起条を含むのが良い。
【0048】
本明細書において説明すると共に図面に示されている特定のケーブル実施形態は、主として、実質的に円筒形の内部ルーメンを画定する実質的に円形断面の形状を有するケーブルに関するが、他の実施形態では、本明細書において説明するケーブルは、多くの断面形状を有することができる。例えば、種々の実施形態では、ケーブルジャケット12は、正方形、長方形、三角形又は他の多角形断面形状を有することができる。かかる実施形態では、ケーブルのチャネル又はボアは、ケーブルジャケット12の形状と同一の形状又はこれとは異なる形状のものであって良い。幾つかの実施形態では、ケーブルジャケット12は、2本以上のチャネルを備えるのが良い。かかる実施形態では、多数のチャネルは、互いに同一の寸法形状のものであって良く、或いは、各チャネルは、互いに異なる寸法又は形状のものであっても良い。
【0049】
本明細書において説明する光ファイバは、ガラス又はプラスチックで作られた可撓性の透明な光ファイバであるのが良い。光ファイバは、光を光ファイバの2つの端相互間で伝送する導波路として機能することができる。光ファイバは、屈折率の小さい透明な被覆材又はクラッドによって包囲された透明なコアを有するのが良い。光は、全反射によってコア内に保たれるのが良い。ガラス光ファイバは、石英から成るのが良いが、他の幾つかの材料、例えばフルオロジルコネート(弗素酸化亜鉛)、フルオロアルミネート、及びカルコゲニドガラス並びに結晶材料、例えばサファイアを用いることができる。光を全反射によってコア内に閉じ込める屈折率の小さな光学クラッドによって光ファイバのコアに沿ってこれを下って案内されるのが良い。クラッドは、クラッドを水分及び/又は物理的損傷から保護する緩衝材及び/又は別の被覆によって被覆されるのが良い。これら被覆は、線引き中、光ファイバの外側に被着されたUV硬化ウレタンアクリレート複合材料であるのが良い。被覆は、ガラス繊維のストランド(素線)を保護することができる。幾つかの想定される実施形態では、本明細書において開示されるジャケット及び外装材は、ケーブル及び導管、例えばダクト又は光ファイバが収納されていない場合がある導電性銅担持ケーブルと共に用いられる場合がある。
【0050】
別段の明示の規定がなければ、本明細書に記載する任意の方法は、このステップを特定の順序で実施することを必要条件と解されることが何ら意図されていない。したがって、方法クレームがそのステップの辿る順序を実際に記載していない場合又はステップが特定の順序に限定されるべきであるとの記載が違ったやり方で特許請求の範囲又は本明細書に具体的に記載されていない場合であっても、任意特定の順序を想定することは何ら意図されていない。
【0051】
当業者には明らかなように、開示する実施形態の精神又は範囲から逸脱しないで種々の改造及び変形を行うことができる。当業者であれば開示した実施形態の精神及び実態を含むかかる実施形態の改造的コンビネーション、サブコンビネーション及び変形例を相当することができるので、開示する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲及びその均等範囲に含まれる全てのことを含むものと理解されるべきである。
【0052】
上記において注目したように、ケーブル120及び/又は薄膜結合材128は、2013年3月8日に出願された米国特許出願第13/790,329号明細書に開示されているケーブル/結合材であるのが良く、この米国特許出願を参照により引用し、その開示内容全体を本明細書の一部とする。一実施形態では、光ファイバケーブルは、コア及び結合材フィルムを有する。コアは、中心抗張力体及びコア要素、例えば光ファイバを収容した緩衝材管を有し、コア要素は、コア要素の布設方向に反転部を含む撚りパターンをなして中心抗張力体周りに撚られている。結合材フィルムは、コアの周りに半径方向引っ張り状態にあり、その結果、結合材フィルムは、コア要素の外方横方向撓みに対抗するようになっている。さらに、結合材フィルムは、中心抗張力体に垂直にコア要素に荷重を加え、その結果、コア要素と抗張力体の接触は、コア要素と中心抗張力体の結合をもたらし、それにより中心抗張力体に対するコア要素の軸方向移動を制限するようになっている。
【0053】
ケーブル120は、屋外設備用ルースチューブケーブル、耐炎性/耐燃性を備えた屋内用ケーブル、屋内/屋外用ケーブル、又は別の形式のケーブル、例えばマイクロモジュールを備えたデータセンターインターコネクトケーブル又は導電性要素を含むハイブリッド光ファイバケーブルであるのが良い。例示の実施形態では、ケーブル120は、ケーブル120の中心又はどこか別の場所に配置されるのが良く且つケーブル120のコアだけ又は数本のコアのうちの1つだけであるのが良い例えばサブアセンブリ、マイクロモジュールを有する。例示の実施形態によれば、ケーブル120のコアは、コア要素を含む。ケーブル120のコア要素は、少なくとも1本の光ファイバ18を包囲した管、例えば緩衝材管20、光ファイバを包囲したタイトバッファー、又は他の管を有する。例示の実施形態によれば、管20は、2本、4本、6本、12本、24本又は他の本数の光ファイバ18を収容することができる。想定される実施形態では、ケーブル120のコア要素は、追加的に又は代替的に、例えばハイブリッドケーブル用の1本又は複数本の導電性ワイヤを包囲した誘電性絶縁体の形態をした管20を有する。
【0054】
幾つかの実施形態では、管20は、止水要素、例えばゲル(例えば、グリース、石油を主成分とするゲル)又は吸収性ポリマー(例えば、超吸収性ポリマー粒子又は粉末)を更に有する。かかる幾つかの実施形態では、管20は、管20を1本当たり超吸収性ポリマーを担持した(例えば、超吸収性ポリマーを含浸させた)糸(ヤーン)、例えば少なくとも1本の止水性糸、少なくとも2本のかかる糸、又は少なくとも4本のかかる糸を有する。他の想定される実施形態では、管20は、別個の担体を備えていない超吸収性ポリマーを有し、例えば、超吸収性ポリマーは、管20の内壁に対して留められておらず又は管20の内壁に取り付けられている。かかる幾つかの実施形態では、超吸収性ポリマーの粒子は、管20の壁(管の内壁及び/又は外壁)内に部分的に埋め込まれ又は接着剤によりこれら壁に結合されている。例えば、超吸収性ポリマーの粒子は、管20の押し出し成形中、管20の壁に空気圧で吹き付けられるのが良く、そして例えば押し出し成形プロセスから管20が粘ついている間に管20内に埋め込まれるのが良い。例示の実施形態によれば、管20の光ファイバ18は、ガラス光ファイバであり、光ファイバコアがクラッドによって包囲されている。数本のかかるガラス光ファイバの中には、1つ又は2つ以上のポリマー被覆を更に有するのが良い。管20の光ファイバ18は、幾つかの実施形態ではシングルモード光ファイバであり、他の実施形態では、マルチモード光ファイバであり、更に別の実施形態ではマルチコア光ファイバである。光ファイバ18は、曲げに対して耐性があるのが良い(例えば、曲げ不敏感性光ファイバ、例えばニューヨーク州コーニング所在のコーニング・インコーポレイテッド(Corning Incorporated)によって製造されたCLEARCURVE(商標)光ファイバ)。光ファイバ18は、色分けされているのが良く且つ/或いはタイトバッファー付きであるのが良い。光ファイバ18は、ファイバリボン形態で互いに整列すると共に束ねられた数本の光ファイバのうちの1本であるのが良い。
【0055】
例示の実施形態によれば、ケーブル120のコアは、管20に加えて複数の追加のコア要素(例えば、ケーブル120を貫通して長さ方向に延びる細長い要素)、例えば少なくとも3つの追加のコア要素、少なくとも5つの追加のコア要素を有する。例示の実施形態によれば、複数の追加のコア要素は、充填材ロッド及び/又は追加の管20′のうちの少なくとも一方を有する。他の想定される実施形態では、ケーブル120のコア要素は、追加的に又は代替的に、真っ直ぐな又は撚り導電性ワイヤ(例えば、銅又はアルミニウムワイヤ)又は他の要素を有する場合がある。幾つかの実施形態では、コア要素は全て、同一の寸法及び断面形状を有し(
図6参照)、例えば、全てのコア要素は、丸形であり、これらの直径は、丸く且つケーブル120のコア要素のうちの最大のものの直径の10%以内の直径を有する。他の実施形態では、ケーブル120のコア要素は、寸法及び/又は形状が様々であって良い。
【0056】
上記において注目したように、ケーブル120は、ケーブル120のコア要素のうちの幾つか又は全ての外側に位置した状態でケーブル120のコアを包囲した結合材フィルム128(例えば、メンブレン)を有する。管20及び任意の追加のコア要素は、少なくとも部分的に拘束され(即ち、定位置に保持され)、結合材フィルム128によって互いに直接的に又は間接的に結束されている。幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、ケーブル120のコア要素に直接接触する。例えば、結合材フィルム128に加わる張力、例えば円周方向張力は、コア要素を中心抗張力体24に当てて且つ/或いは互いに当てた状態で保持することができる。結合材フィルム128の荷重は、コア要素相互間で互いに対して且つコア要素とケーブル120の他のコンポーネントとの間の界面に働く荷重(例えば、摩擦力)を更に増大させることができ、それによりケーブル120のコア要素が拘束される。例示の実施形態によれば、結合材フィルム128は、ポリマー材料、例えばポリエチレン(例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリウレタン、又は他のポリマーを含む(例えば、かかるポリマー材料で作られ、主としてかかるポリマー材料で作られ、幾分かの量のかかるポリマー材料を有する)。幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、少なくとも70重量%のポリエチレンを含み、かかる結合材フィルムは、安定剤、核形成開始材、充填剤、難燃性添加剤、補強要素(例えば、チョップトガラス繊維)、及び/又は幾つかの又は全てのかかる追加の成分又は他の成分の組み合わせを更に含むが良い。
【0057】
例示の実施形態によれば、結合材フィルム128は、ヤング率が3ギガパスカル(GPa)以下の材料で作られ、それにより結合材フィルム128に比較的高い弾性又は弾力性が与えられ、その結果、結合材フィルム128は、コア要素の形状と同じ形状を取ることができ、従ってコア要素を過剰に歪めることはなく、それによりコア要素に対応した光ファイバ18の減衰の恐れが軽減される。他の実施形態では、結合材フィルム128は、5GPa以下、2GPa以下のヤング率を有すると共に、比較的高くはないのが良い、上述とは異なる弾性を有する材料で作られる。例示の実施形態によれば、結合材フィルム128は、薄く、例えば厚さが0.5mm以下である(即ち、厚さが約20ミル以下、この場合、「ミル」は、1/1000インチ(1インチは、25.4mmである))。かかる幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、0.2mm以下(約8ミル以下)であり、例えば、0.05mmを超え且つ/或いは0.15mm未満である。幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、厚さが0.4ミルから6ミルまでの範囲にあり、又は別の厚さのものである。想定される実施形態では、結合材フィルムは、厚さが0.5mmを超え且つ/或いは1.0mm未満であるのが良い。幾つかの場合、例えば、結合材フィルム128は、おおよそで、典型的なゴミ袋の厚さのものである。結合材フィルム128の厚さは、ケーブルの最大断面寸法の1/10未満、例えば1/20未満、1/50未満、1/100未満であるのが良く、他の実施形態では、結合材フィルム128は、ケーブル断面に対してこれとは異なるように寸法決めされても良い。幾つかの実施形態では、平均断面厚さを比較すると、ジャケット12は、結合材フィルム128よりも厚く、例えば厚さが結合材フィルム128の少なくとも2倍、結合材フィルム128の少なくとも10倍、結合材フィルム128の少なくとも20倍である。他の想定される実施形態では、ジャケット12は、結合材フィルム128よりも薄いのが良く、例えば、0.4mmナイロンスキン層ジャケットが0.5mm結合材フィルムを覆って押し出し成形される。
【0058】
結合材フィルム128の厚さは、ケーブル120の結束撚り要素周りでは一様ではない場合がある。本出願人は、製造中、結合材フィルム128の材料が幾分移動したという知見を得た。例えば、キャタピラのベルト(例えば、トレッド、軌道)が結合材フィルム128に圧縮力を与えるために用いられ、かかる圧縮力は、結合材フィルム128が凝固して収縮し、それにより撚りコア要素を中心抗張力体24に対して保持しているときに、結合材フィルム128の互いに反対側の側部を幾分平坦化することができる。したがって、本明細書で用いられる結合材フィルム128の「厚さ」は、断面周囲周りの平均厚さである。例えば、キャタピラにより生じた結合材フィルム128の幾分平坦化された部分は、結合材フィルム128の隣接の部分の厚さ及び/又は結合材フィルム128の平均厚さよりも少なくとも20%薄いことがある。
【0059】
比較的薄い結合材フィルム128の使用により、製造中における結合材フィルム128の迅速な冷却(例えば、ミリ秒のオーダで)が可能であり、それにより結合材フィルム128がケーブル120のコア要素を定位置に、例えば特定の撚り形態に迅速に保持することができ、それにより製造が容易になる。これとは対照的に、冷却は、非常にゆっくりとしているので、コアを覆って完全な又は伝統的なジャケットを押し出し成形する場合、結合材糸(又は結合材フィルム)なしで、或いは、キャタピラ(「キャタプラ(caterpuller)」と呼ばれる場合がある)又は他の補助装置を用いないで比較的薄いフィルムを押し出し成形する場合であっても撚りコア要素の運動を阻止することができない場合がある。しかしながら、かかるケーブルは、幾つかの実施形態では、本明細書において開示する技術(例えば、同時押し出し成形接近特徴部、埋め込み状態の吸水膨潤性粉末等)を含むよう計画されている。結合材フィルム128の利用後、製造プロセスは、更に、厚いジャケット12を結合材フィルム128の外側にジャケットを取り付け、それによりケーブル120の頑丈さ及び/又は耐候性を向上させるステップを更に含むのが良い。他の想定される実施形態では、ケーブル120のコア、即ち、結合材フィルム128によって包囲されている部分は、最終製品として使用できると共に/或いは市販できる。
【0060】
図1及び
図6に示されているように、ケーブル120は、抗張力体24を更に有し、抗張力体24は、誘電性抗張力体、例えばアップジャケット付きガラス繊維強化複合材ロッドであるのが良い。他の実施形態では、中心抗張力体24は、鋼ロッド、撚り鋼、引っ張り糸又は繊維(例えば、鋼アラミド)又は他の強化材料であるのが良く又はこれらを含むのが良い。一実施形態では、中心抗張力体24は、中心ロッドを含むと共にポリマー材料(例えば、ポリエチレン、低スモークゼロハロゲンポリマー)で外装されている。
【0061】
例示の実施形態によれば、粉末粒子、例えば超吸収性ポリマー及び/又は別の粉末(例えば、タルク)又は別の吸水コンポーネント(例えば、止水テープ、止水糸)が中心抗張力体24の外面に取り付けられる。粉末粒子のうちの少なくとも一部は、中心抗張力体24のアップジャケット内に部分的に埋め込まれるのが良く且つアップジャケットがべとつくと共に/或いは軟化された状態にある間に粒子をアップジャケットに空気の作用で吹き付けることによってアップジャケットに取り付けられるのが良い。粉末粒子は、中心抗張力体24と中心抗張力体24周りのケーブル120のコア要素との結合度を増大させることができ又は違ったやり方で影響を及ぼすことができる。
【0062】
代替的に又は追加的に、粉末粒子は、接着剤により中心抗張力体24のアップジャケットに取り付けられるのが良い。幾つかの実施形態では、中心抗張力体24は、アップジャケットなしのロッドを有し、粉末粒子は、アップジャケット付きのロッドに取り付けられても良い。想定される実施形態では、抗張力体、例えばガラス繊維強化ロッド又はアップジャケット付き鋼ロッドは、上述したようにその外面に取り付けられた超吸収性ポリマー又は他の粒子を有し、この場合、抗張力体は、中心抗張力体ではない。
【0063】
幾つかの実施形態では、ケーブル120のコア要素は、中心抗張力体24周りに撚られている(即ち、これに巻き付けられている)。ケーブル120のコア要素は、繰り返し逆周期的変動パターンをなして、例えば、いわゆるS‐Z撚り(全体として
図1を参照されたい)又は他の撚りパターン(例えば、螺旋)をなして撚られるのが良い。結合材フィルム128は、ケーブル120のコア要素撚り形態をなして拘束することができ、それにより光ファイバ18の中間分岐点又はケーブルの端のところでの接近及びケーブルのベンディングを容易にし、この場合、コア要素は、ケーブル120のコア内の接近場所又は曲げ部から外方に拡張することによって張力をなくすことはない。
【0064】
他の想定される実施形態では、ケーブル120のコア要素は、撚られることがない。かかる幾つかの実施形態では、ケーブル120のコア要素は、結合材フィルム128内で全体として互いに平行に差し向けられたマイクロモジュール又はタイトバッファー付き光ケーブルを有する。例えば、ハーネスケーブル及び/又は相互接続ケーブルが複数のマイクロモジュールを有するのが良く、各マイクロモジュールは、光ファイバ及び引っ張り糸(例えば、アラミド)を有し、マイクロモジュールは、結合材フィルム128によって一緒に束ねられる。かかる数本のケーブルは、中心抗張力体を備えないのが良い。幾つかの実施形態は、多数のコア又はサブアセンブリを含み、各コア又はサブアセンブリは、結合材フィルム128によって結束されると共に同一の幹線系/配線系ケーブル内で一緒に外装され、場合によっては、別の結合材フィルムで互いに束ねられる。かかる幾つかの実施形態に関し、押し出し成形中の迅速な冷却/凝固を行うと共に中心抗張力体24に結合可能に半径方向張力を結合材フィルム128中に生じさせるために本明細書において開示した技術は、製造のためには不要である場合がある。
【0065】
幾つかの実施形態では、ケーブル120の結合材フィルム128は、止水作用をもたらすと共に/或いはケーブル120内の隣り合う表面の結合を制御する(例えば、切り離す)ために使用できる粉末粒子を含む。幾つかの実施形態では、粉末粒子は、500マイクロメートル(μm)以下、例えば250μm以下、100μm以下の平均最大断面寸法を有する。したがって、これら粒子は、光ファイバのマイクロベンド減衰を軽減するために、管20内に使用することができ、糸内に含浸させることができ、或いは上述したように管20の内壁内に埋め込むことができる止水粒子(75μm未満の平均最大断面寸法を有する場合がある)よりも大径であるのが良い。
【0066】
幾つかの実施形態では、粉末粒子のうちの少なくとも一部は、結合材フィルム128に直接的に又は間接的に結合され(例えば、結合材フィルムに直接結束状態で取り付けられ、結合材フィルムに接着され、結合材フィルムと接触関係をなし)、例えば、結合材フィルム128の表面に結合され、結合材フィルム128の外面に結合され、結合材フィルム128の外面及び/又は結合材フィルム128の内面に結合される。例示の実施形態によれば、粉末粒子のうちの少なくとも一部は、結合材フィルム128の包囲した表面の平面を部分的に貫通する一方で、結合材フィルム128の表面から部分的に遠ざかって突き出た状態で結合材フィルム128内に部分的に埋め込まれ、或いは、換言すると、結合材フィルム128内に潜没されたその一部分及び露出状態のその別の部分を有する。幾つかの実施形態では、回転ダイを用いて管に加わる垂直な力を増大させるのが良い。
【0067】
粉末粒子は、粉末粒子を結合材フィルム128上に、結合材フィルム128の押し出し成形中に形成された関連の押し出しコーンの内側に又は外側に空気圧で吹き付けることによって結合材フィルム128に取り付けられるのが良い。空気圧による吹き付けは又、結合材フィルム128の迅速な冷却を促進することができる。他の実施形態では、静電気又は他の手段を用いて、粉末粒子を結合材フィルム128中に埋め込み又は違ったやり方でこれに結合させるのが良い。他の実施形態では、グルー又は他の取り付け手段を用いて粉末粒子を結合材フィルム128に取り付ける。超吸収性ポリマー粒子のための担体としての結合材フィルム128の使用により、コアとコアの外部に位置するケーブルコンポーネントとの間の止水テープを不要にすることができると共に結合材糸が止水テープを定位置に保持する必要性をなくすことができる。さらに他の実施形態では、粉末粒子は、存在していても良いが、ばらばらであるのが良く且つ/或いは結合材フィルム128に取り付けられないのが良い。想定される実施形態では、結合材フィルム128は、連続止水材料/層で被覆されても良く又は他形式の止水要素又は非止水要素を含んでも良い。
【0068】
例示の実施形態では、粉末粒子は、超吸収性ポリマー粒子を含み、超吸収性ポリマー粒子の量は、粉末粒子が結合されるコンポーネント(中心抗張力体24又は結合材フィルム128)の表面積1平方メートル当たり100グラム(g/m
2)未満である。かかる幾つかの実施形態では、超吸収性ポリマー粒子の量は、20〜60g/m
2、例えば25〜40g/m
2である。例示の実施形態によれば、ケーブルに用いられる超吸収性ポリマー又は他の止水要素の量は、ケーブル120の他の特性、例えばコア要素相互間の隙間間隔に応じて、業界標準の透水試験に従ってケーブル120の1メートル長さ分中の1メートルの圧力水頭を遮断するのに少なくとも十分であり、この量は、上述の量に一致するのが良い。
【0069】
例示の実施形態によれば、粉末粒子の少なくとも一部は、結合材フィルム128とケーブル120のコア要素との間で結合材フィルム128の内面上に配置される。止水に加えて、かかる配置により、例えば結合材フィルム128が押し出し成形又は他の製造方式、例えばレーザー溶接又は熱軟化に起因してべとついている場合、ケーブル120の製造中に結合材フィルム128とコア要素との接着度が軽減することができる。この実施形態の変形例として又は組み合わせ例として、幾つかの実施形態では、粉末粒子のうちの少なくとも一部は、結合材フィルム128の外面上に配置される。
【0070】
結合材フィルム128の外面上に配置された粉末粒子は、結合材フィルム128とこの外部に位置するケーブル120のコンポーネント、例えば金属若しくは誘電性外装材30(
図1)又はケーブル120のコアの外部に位置するマイクロモジュールとの間の止水手段となることができる。
図1に示されているような外装材30は、波形鋼又は別の金属であるのが良く、かかる外装材は又、例えば本明細書において開示する特徴を備えたハイブリッド光ファイバケーブル用の接地導体としての役目を果たすことができる。厚い層ではなくフィルム結合材を用いることにより、幅の狭い「軽量外装材」設計例の実現が可能であり、この場合、外装材30とケーブルのコアとの間にはジャケットが存在しない。変形例として、外装材30は、誘電性であっても良く、例えば、強靱なポリマー(例えば、ポリ塩化ビニルの幾つかの形態)で作られても良い。
【0071】
例示の実施形態によれば、ジャケット12内の埋め込み状態の材料の不連続部、例えば接近容易な特徴部70、例えばポリエチレンジャケット12内に埋め込まれた同時押し出し成形ポリプロピレンの幅の狭いストリップは、ジャケット12を開くのを促進する裂け経路となることができる。変形例として、ジャケット12内に設けられ又はこれに隣接して設けられたリップコードがジャケット12を開くのを促進しても良い。
【0072】
幾つかの実施形態では、ジャケット12と結合材フィルム128は、特にジャケット12及び結合材フィルム128がこれらの間に粉末粒子が存在しない状態で同種の材料で作られる場合、結合材フィルム128上へのジャケット12の押し出し成形中、互いに混じり合うのが良い。他の実施形態では、ジャケット12と結合材フィルム128は、互いに離隔された状態又は少なくとも部分的に離隔された状態のままであるのが良く、その結果、各々は、ケーブル120を断面で見たときに視覚的に識別可能である。幾つかの実施形態では、結合材フィルム128とジャケット12は、互いに同じ色に着色されてはいない。例えば、これらは、マンセル表色系で少なくとも3の「値」の差を有する視覚的に識別可能な色で着色されるのが良い。例えば、ジャケット12は、黒色であるのが良く、結合材フィルム128は、白色又は黄色であるのが良いが、両方は、ポリエチレンを含む(例えば、主としてポリエチレンから成り、少なくとも70重量%がポリエチレンから成る)。
【0073】
幾つかの想定される実施形態では、ジャケット12は、不透明であり、例えば、黒色に着色されると共に/或いは紫外線遮断添加剤、例えばカーボンブラックを含むが、結合材フィルム128は、半透明であると共に/或いは色を追加しないで「自然な」色のポリマーであり、その結果、可視光の95%未満が結合材フィルム128によって反射され又は吸収されるようになっている。したがって、少なくとも幾つかのかかる実施形態では、ジャケット12を開き又は結合材フィルム128及びケーブル120コアから引き剥がすと、管20及び複数の追加のコア要素のうちの少なくとも幾つかは、結合材フィルム128が開かれていない状態で且つ無傷の状態で結合材フィルム128によって拘束された状態で結合材フィルム128越しに少なくとも部分的に見え、例えば、25ワットの白色光電球からの光を20°のビームで上述とは異なり非照明状態の部屋の中で1メートル以下の距離から結合材フィルム128に直接当てると見える。想定される実施形態では、コアは、結合材フィルム128の下で且つ結合材フィルム128越しに見えるテープ又はストリング(例えば、ポリマーリップコード)を有し、このテープ又はストリングは、コアの内容物又はケーブル120の長さに沿う特定の場所に関する指標を含むのが良い。
【0074】
例示の実施形態によれば、結合材フィルム128は、コアの周りに周方向に連続しており、
図6に示されているように断面で見て連続した閉ループ(例えば、閉鎖管)を形成し、この結合材フィルムは又、ケーブル120の長さに沿って長さ方向に連続しており、この場合、ケーブル120の長さは、少なくとも10メートル(m)、例えば少なくとも100m、少なくとも1000mであり、このケーブル120は、大径スプールに巻いて貯蔵可能である。他の想定される実施形態では、ケーブル120は、長さが10m未満である。
【0075】
幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、結合材フィルム128の断面周囲周りに、隣接のコア要素の形状をしており、かかる結合材フィルムは、コア要素相互間の隙間上全体として真っすぐな経路をなして延び、その結果、幾つかの実施形態では、丸形頂点を備えた結合材フィルム128の全体として多角形の形状を得られ、この多角形の辺の数は、隣接のコア要素の数に一致している。
【0076】
幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、コア要素相互間の隙間中に弧をなして延び、その結果、結合材フィルム128は、隣接のコア要素相互間で接線方向には延びず、この代わりに、撚りコア要素及び中間隙間の周囲に沿ってぐるりと凹状弧と凸状弧との間で起伏している。凹状弧は、完全な円弧ではなくても良く、この代わりに、撚りコア要素及び/又は中心抗張力体24のうちの1つ又は全ての半径よりも大きな平均曲率半径を有するのが良い。換言すると、凹状弧の凹形度は、凸状弧の凸形度よりも小さい。本出願人の立てた理論によれば、凹状弧と凸状弧との間の起伏が撚りコア要素を拘束し、中心抗張力体24周りの撚りコア要素の巻戻しに抵抗する。結合材フィルム128を形成するために用いられる押し出しコーンの内部に真空を加えることにより、押し出し物の引き抜き率を向上させることができ、しかも凹状弧の形成を促進することができる。本出願人は、更に、うねり及び凹状弧が結合材フィルム128のねじり剛性を増大させると確信している。
【0077】
連続結合材フィルム128を用いると、水がケーブル120のコアに達する可能性をなくすことができる。他の実施形態では、結合材フィルム128は、ピンホール又は他の開口部を有する。幾つかの想定される実施形態では、結合材フィルムは、例えば回転クロスヘッド又はスピナを介してフィルムストリップの十字ネットメッシュパターンをなして又は螺旋若しくは逆螺旋結合材フィルムストリップとして押し出されるのが良い。コーンかクロスヘッドかのいずれかを回転させるのが良く、そしてコアをクロスヘッドとは異なる速度で回転させることができ或いはその逆の関係が成り立つ。他の想定される実施形態では、予備成形された渦巻き形又はC字形管を結合材128として用いることができ、この場合、コアは、それにより束ねられる。
【0078】
幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、ケーブル120のコアの周りに引っ張り状態にあり、この場合、フープ応力が結合材フィルム128の横方向(即ち、断面)周囲周りに比較的均等に生じ、この場合、結合材フィルム128は、ケーブル120のコアの要素の上に位置する(例えば、これに直接又は間接的に接触する)。したがって、結合材フィルム128は、ケーブル120の残部に対するコア要素の外方横方向撓み、S‐Z撚りコア要素の外方ねじりばね力、非撚りコア要素、例えば平べったいガラス繊維糸の座屈撓み又は他の荷重に対抗する。したがって、結合材フィルム128の張力は、例えばケーブル120の圧縮においてケーブルの安定性及び健全性を高めることができる。一実施形態では、結合材フィルム128は、冷えて、荷重をケーブル120の撚りコア要素に加える度合いまで収縮し、この荷重は、コア要素(例えば、緩衝材管20)を中心抗張力体24に押し付け、それによりコア要素と中心抗張力体24の結合をもたらす。
【0079】
幾つかの実施形態では、結合材フィルム128の張力は、ケーブル120の1メートル(m)長さにつき少なくとも5ニュートン(N)の分布荷重を有し、この荷重は、コア要素を包囲した無傷の結合材フィルム128の平均直径を測定し、次に結合材フィルム128を開き、コア要素を除去し、結合材フィルム128が一定の温度で応力を受けてない状態まで収縮する時間を見込み(例えば、材料に応じて少なくとも1日)、次に結合材フィルム128の幅方向の寸法の減少分(即ち、平均周長と比較して)を測定することによって測定できる。張力は、結合材フィルム128を元の幅に引き延ばすのに必要な荷重である。
【0080】
種々の実施形態では、熱可塑性樹脂及び/又はポリエチレン以外の材料を用いても結合材フィルム128を形成することができる。結合材フィルム128は、種々の色のものであって良く、結合材フィルムは、結合材フィルム128を完成状態の屋外製品の外部として用いることができるようにするUV安定材を有するのが良い。結合材フィルム128を印刷しても良い。結合材フィルム128は、例えばジャケット12に関して本明細書において開示したような裂け又は接近容易な特徴部を有するのが良い。幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、広範な種々の形式の撚りケーブルコンポーネント、例えばS‐Z撚りタイトバッファー付き繊維、充填材ロッド、ガラス繊維糸、アラミド糸、及び他のコンポーネントを包囲するのが良い。例示の実施形態によれば、ケーブル120は、ジャケット12の下でジャケット12とケーブル120のコア要素との間に位置した誘電性外装材層、例えば外装材30を有する。
【0081】
例示の実施形態によれば、結合材フィルム128の材料は、結合材フィルム128の材料の溶融温度が次に結合材フィルム128上に押し出し成形されるジャケット12の押し出し温度(例えば、約200〜230℃±20℃)よりも低い(例えば、少なくとも30℃以下、少なくとも50℃以下)よう選択されるのが良い。幾つかのかかる実施形態では、結合材フィルム128は、溶解し又はジャケット12中に混入する。他の実施形態では、結合材フィルム128は、中間材料、例えば超吸収性ポリマー粒子によってジャケット12からの離隔距離を保つ。本出願人の立てた理論によれば、ケーブル120の撚りコア要素が結合材フィルム128を溶融させ又は軟化させている間、ジャケット12の押し出し中に軸方向に又は外方に移動しない理由は、ジャケット12の次の押し出しのときまで(例えば、結合材フィルム128の撚り及び利用後、少なくとも2秒、少なくとも5秒、少なくとも10秒)ケーブル120の撚りコア要素は、撚りコア要素の材料の応力弛緩に起因して撚りパターンの幾何学的形状に十分適合し、それにより撚りの際撚り要素によって当初伝えられるばね力を減少させることにあり、そして、本出願人の立てた理論によれば、ジャケット12は、結合材フィルム128により加えられた半径方向張力に積極的に寄与し、それによりコア要素を中心抗張力体24に対して拘束して通常コア要素に荷重を加える。
【0082】
さらに、本出願人の得た知見によれば、撚りコア要素の溶融温度よりも高い(例えば、少なくとも30℃高く、少なくとも50℃高い)押し出し温度での結合材フィルム128の利用により、撚り要素が溶解せず又は実質的に変形しない。したがって、結合材フィルム128は、コア内に撚られた緩衝材管20と同じ又はほぼ同じ溶融温度のポリマー、例えばポリエチレンを含むのが良い。さらに、本出願人の得た知見によれば、結合材フィルム128とケーブル120のコア内で得られた緩衝材管20とのくっつきがほとんどなく又は全くない。
【0083】
さらに、本出願人の得た知見によれば、ポリエチレンに対するポリプロピレンの強度が高いので、ポリプロピレン結合材フィルム128について結合材フィルム128を薄くすることができ、それにより撚りコア要素と中心抗張力体24との間に同じ大きさの結合力をもたらすことができる。例えば、ポリエチレンの0.15mm結合材フィルム128は、約70Nの半径方向力を有することが判明し、これに対し、ポリプロピレンの0.15mm結合材フィルム128は、約85Nの半径方向力を有した。しかしながら、ポリエチレンは、一般的には、ポリプロピレンよりもかなりコストが安く、他の実施形態では、ポリエチレンは、結合材フィルム128に使用できる。
【0084】
幾つかの実施形態では、結合材フィルム128は、第1の材料で作られ、ジャケット12は、第2の材料で作られる。ジャケット12の第2の材料は、第1のポリマー、例えばポリエチレン又はポリ塩化ビニルを含むのが良く、例えば、主として(50重量%を超える)含むのが良く、結合材フィルム128の第1の材料は、例えば、主として第2のポリマー、例えばポリプロピレンを含むのが良い。幾つかの実施形態では、第1の材料は、第1のポリマーを更に含む(例えば、第1の材料の少なくとも2重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、及び/又は50重量%未満、例えば30重量%未満)。主として第1の材料中に第2のポリマーを含むことに加えて、第1のポリマーを結合材フィルム128の第1の材料中に含ませることにより、第1の材料と第2の材料の結合を促進することができ、その結果、結合材フィルム128をジャケット12に結合することができ、そしてジャケット12が例えば中間分岐点のところでコアから除去する際にケーブル120のコアから自動的に除去可能である。
【0085】
引き通し試験を用いて、本出願人の得た知見によれば、本明細書において開示したように結合材フィルム128の結果として、ケーブル120の撚りコア要素と中心抗張力体24との間に撚り要素の100mm長さについて少なくとも10N、例えば少なくとも15Nの静摩擦力(正味の静摩擦力)が得られる。引き通し試験を介して、本出願人の得た知見によれば、静摩擦力の大きさは、結合材フィルム128の厚さに関連付けられる。平均肉厚が少なくとも0.02mmであるが、0.04mm未満であるポリプロピレン結合材フィルム128の場合、撚りコア要素(ジャケットなし)の100mm区分について静摩擦力は、少なくとも10N、例えば約12.4Nであり且つ/或いは撚りコア要素の200mm区分について平均静摩擦力は、少なくとも20N、例えば約23.1Nである。したがって、かかる結合材フィルム128の場合、逆周期変動撚りパターンは、撚りコア要素の正味のばね力が製造中、撚りコア要素の軸方向移動及び「バードネスト(bird nest )」の形成を阻止するよう100mm区分について約10N以下であるようなものでなければならない。また、本出願人の得た知見によれば、平均肉厚が少なくとも0.08mmであるが、0.15mm未満であるポリプロピレン結合材フィルム128の場合、撚り要素の100mm区分について平均静摩擦力は、少なくとも20N、例えば少なくとも30Nであり、且つ/或いは撚りコア要素の200mm区分についての平均静摩擦力は、少なくとも40N、例えば少なくとも50Nである。試験の中には、結合材フィルム128の貢献度を判定するために結合材フィルム128と結合材糸の両方によって束ねられた撚り要素を用いるものがあった。
【0086】
幾つかの実施形態では、ケーブル、例えばケーブル120の撚りコアは、反転部を有する撚りコア要素を拘束する結合材フィルム128を有する。幾つかの実施形態では、コアは、ジャケット、例えばジャケット12内に封入されるのが良い。結合材フィルム128は、薄いポリマー材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)であり、これを撚りコア要素及び中心抗張力体24への接近を可能にするために手で裂いて引き剥がすことができる。結合材フィルム128からいったん外されると、撚りコア要素は、中心抗張力体24から結合を解除することができる。
【0087】
幾つかの実施形態では、結合材フィルム128の別の利点は、結合材フィルム128を開くことによって、しかしながら切断しないで且つ/或いは結合材フィルム128中の長さ方向張力を除かないで撚りコア要素に接近できるということにある。たとえば、長さ方向切込みを結合材フィルム128に形成し、この長さ方向切込みは、撚りコア要素相互間の隙間(即ち、開放空間、ギャップ、溝)によって案内することができる。結合材フィルム128の厚さに起因して、切込みを専用工具なしで作ることができる。例えば、結合材フィルム128への切込みをはさみで切断形成することができる。レザーブレード、キー、ポケットナイフ又は他のありふれた工具も又機能し得る。結合材フィルム128の長さ方向切込みは、開口部を提供し、撚り要素を取り扱うための余剰長さ(余長)を提供するために撚りコア要素をこの開口部を通って反転部のところで巻き出すことができ、撚りコア要素のうちの1つ又は2つを中間分岐点のところで分岐させることができる。例えば、緩衝材管20を切断して結合材フィルム128の切込みにより形成された開口部から引き出すことができ、その結果、光ファイバ18に接近することができる。それと同時に、結合材フィルム128の残部は、ばらばらにならず、そしてケーブル120が長さに沿う切込みの前方及び後方の張力を維持する。接近がいったん不要になると、開口部をテープ留めし、収縮包装し又は違ったやり方で固定してシールし直すのが良い。これとは対照的に、結合材糸は、撚り要素に接近するには完全に切断される必要があり、それにより結合材糸の張力がなくなる。