(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6674907
(24)【登録日】2020年3月11日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】デジタルオンスクリーングラフィック要素の標的配信の方法、システム、及びコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
H04N 21/258 20110101AFI20200323BHJP
H04N 21/2662 20110101ALI20200323BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20200323BHJP
G06F 3/048 20130101ALI20200323BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20200323BHJP
【FI】
H04N21/258
H04N21/2662
G06F13/00 540P
G06F3/048
G06Q30/02 398
【請求項の数】20
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-571352(P2016-571352)
(86)(22)【出願日】2015年6月5日
(65)【公表番号】特表2017-527143(P2017-527143A)
(43)【公表日】2017年9月14日
(86)【国際出願番号】US2015034423
(87)【国際公開番号】WO2015188070
(87)【国際公開日】20151210
【審査請求日】2018年6月5日
(31)【優先権主張番号】62/008,055
(32)【優先日】2014年6月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511287994
【氏名又は名称】ヴィジブル ワールド リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】マーカス クラウディオ
(72)【発明者】
【氏名】ハーバーマン セス
【審査官】
長谷川 素直
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−271736(JP,A)
【文献】
特開2011−124720(JP,A)
【文献】
特表2010−512599(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0260030(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0276266(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0122287(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
G06F 3/048
G06F 13/00
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
サーバのプロセッサと、
前記プロセッサと作動通信可能である非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体と、
を含み、
前記コンピュータ可読ストレージ媒体は、実行された時に、前記プロセッサをして、
複数のコンテンツ提示デバイスに関連付けられた標的情報を受信させ、
前記標的情報に基づいて前記複数のコンテンツ提示デバイスから選択された少なくとも1つの標的デバイスに提示するように標的オンスクリーングラフィックを示すキャンペーン情報を受信させ、
前記少なくとも1つの標的デバイスでのオリジナルオンスクリーングラフィックの予想される提示を示す予想提示情報を受信させ、かつ
前記標的オンスクリーングラフィックが前記標的デバイスの表示デバイスを通じて可視であり、かつ前記オリジナルオンスクリーングラフィックの少なくとも一部分が該表示デバイスを通じて可視でないように、前記予想される提示に対応する持続時間中に該少なくとも1つの標的デバイスで該標的オンスクリーングラフィックの提示をトリガするように構成された標的提示情報を発生させる、
1又は2以上のプログラミング命令を含む、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記コンテンツ提示デバイスは、テレビジョンを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記標的情報は、コンテンツ提示デバイス視聴者コンテンツ対話履歴を示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記標的情報は、コンテンツ提示デバイスに関連付けられた固有のデバイス識別子を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記予想提示情報は、コンテンツ提示情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記コンテンツ提示情報は、自動コンテンツ認識を通じて検出されることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記標的オンスクリーングラフィックは、前記オリジナルオンスクリーングラフィックに関連付けられたグラフィック提示情報に基づいて発生されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
コンピュータ実装方法であって、
サーバのプロセッサにより、
複数のコンテンツ提示デバイスに関連付けられた標的情報を受信する段階と、
前記標的情報に基づいて前記複数のコンテンツ提示デバイスから選択された少なくとも1つの標的デバイスに提示するように標的オンスクリーングラフィックを示すキャンペーン情報を受信する段階と、
前記少なくとも1つの標的デバイスでのオリジナルオンスクリーングラフィックの予想される提示を示す予想提示情報を受信する段階と、
前記標的オンスクリーングラフィックが前記標的デバイスの表示デバイスを通じて可視であり、かつ前記オリジナルオンスクリーングラフィックの少なくとも一部分が該表示デバイスを通じて可視でないように、前記予想される提示に対応する持続時間中に該少なくとも1つの標的デバイスで該標的オンスクリーングラフィックの提示をトリガするように構成された標的提示情報を発生させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記コンテンツ提示デバイスは、テレビジョンを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記標的情報は、コンテンツ提示デバイス視聴者コンテンツ対話履歴を示す情報を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記標的情報は、コンテンツ提示デバイスに関連付けられた固有のデバイス識別子を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記予想提示情報は、コンテンツ提示情報を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記コンテンツ提示情報は、自動コンテンツ認識を通じて検出されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記標的オンスクリーングラフィックは、前記オリジナルオンスクリーングラフィックに関連付けられたグラフィック提示情報に基づいて発生されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータ可読プログラムコードを記憶して有するコンピュータ可読ストレージ媒体であって、
サーバのプロセッサによって実行されるときに前記コンピュータ可読プログラムコードは、
複数のコンテンツ提示デバイスに関連付けられた標的情報を受信させ、
前記標的情報に基づいて前記複数のコンテンツ提示デバイスから選択された少なくとも1つの標的デバイスに提示するように標的オンスクリーングラフィックを示すキャンペーン情報を受信させ、
前記少なくとも1つの標的デバイスでのオリジナルオンスクリーングラフィックの予想される提示を示す予想提示情報を受信させ、
前記標的オンスクリーングラフィックが前記標的デバイスの表示デバイスを通じて可視であり、かつ前記オリジナルオンスクリーングラフィックの少なくとも一部分が該表示デバイスを通じて可視でないように、前記予想される提示に対応する持続時間中に該少なくとも1つの標的デバイスで該標的オンスクリーングラフィックの提示をトリガするように構成された標的提示情報を発生させる、
ことを特徴とするコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項16】
前記コンテンツ提示デバイスは、テレビジョンを含むことを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項17】
前記標的情報は、コンテンツ提示デバイス視聴者コンテンツ対話履歴を示す情報を含むことを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項18】
前記標的情報は、コンテンツ提示デバイスに関連付けられた固有のデバイス識別子を含むことを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項19】
前記予想提示情報は、コンテンツ提示情報を含むことを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項20】
前記コンテンツ提示情報は、自動コンテンツ認識を通じて検出されることを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ可読ストレージ媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、本明細書にその内容が全体的に完全に示されるかのように引用によって組み込まれる「標的TVプログラム販売促進グラフィックを可能にする方法及びシステム」という名称で2014年6月5日出願の米国仮特許出願第62/008,055号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般的に、消費者へのコンテンツの標的配信に関し、より具体的には、テレビジョンのようなコンテンツ提示デバイス上のデジタルオンスクリーングラフィクの提示を決定し、かつデジタルオンスクリーングラフィクに標的デジタルオンスクリーングラフィクを重ねることに関する。
【背景技術】
【0003】
デジタルオンスクリーングラフィックの使用は、メディアネットワーク経営者による広範囲な採用及び使用を体験している。典型的なデジタルオンスクリーングラフィックは、テレビジョンプログラムのような主コンテンツ提供物に埋め込まれるか又はその上に重ねられたデジタルグラフィック要素(一般的に「バグ」と呼ぶ)を含む。最初は、デジタルオンスクリーングラフィックは、特定のネットワークを識別するためにブロードキャストテレビジョンネットワークプロバイダによって使用された。例えば、ブロードキャストテレビジョンネットワークは、テレビジョンスクリーンの右下コーナ上に表示される部分のような主コンテンツ提供物の一部分の上に重ねられたネットワークのシンボル又は名称の形態のデジタルオンスクリーングラフィックを含むことができる。最終的に、デジタルオンスクリーングラフィックは、販促コンテンツ、動画グラフィック、及びビデオを含むように進化した。
【0004】
一般的に、そのようなデジタルオンスクリーングラフィックは、ネットワーク及びそれらのプログラミングの銘柄認識の改善を目的とするある形式の恒久的視覚識別を表すものである。デジタルオンスクリーングラフィックは、一般的にプログラミングの関連内で表示され、同じくコンテンツがパーソナルビデオレコーダ(例えば、PVR又はDVR)を使用して記録されたコンテンツのように時間シフトベースで閲覧される時でさえもプログラミング及び販促プログラムのソースを識別するように作動する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デジタルオンスクリーングラフィックを生成及び放映するのに使用される従来の技術は、グラフィックをプレイアウトストリーム内に埋め込み、そのグラフィックをそれらが埋め込まれたプログラムに露出される全ての視聴者に配信する。従って、デジタルオンスクリーングラフィックは、プログラムを見ている視聴者に届くことだけを標的にすることができ、そのためにプログラムの視聴者の特定の部分集合を標的にすることは可能ではない。従って、メディアネットワーク経営者及び広告主は、特定のタイプの視聴者を効率的かつ効果的に標的にするようにデジタルオンスクリーングラフィックを使用することができない。広告主及びメディアネットワーク経営者は、視聴者のある一定の部分に対して有効ではないグラフィックの使用、例えば、ある一定のタイプの視聴者の間で視聴に実質的に影響を与えないネットワークプログラム販売促進の使用を最小にすることができない。これに加えて、従来の技術は、デジタルオンスクリーングラフィックを通した販促を特定の販促プログラムを見ることのような販促内容に興味を示す可能性が高い視聴者を標的にするための有効な技術を提供していない。従って、メディアネットワーク経営者及び広告主は、デジタルオンスクリーングラフィックを視聴者の特性に基づいて特定の視聴者部分を標的にすることを可能にするであろう方法から利益を受けると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の開示は、説明する特定のシステム、デバイス、及び方法にはそれらが変更される場合があるので制限されない。本説明に使用する用語は、特定のバージョン又は実施形態を説明するだけの目的のものであり、その範囲を制限するように意図していない。
【0007】
実施形態において、標的オンスクリーングラフィックを配信するためのシステムは、プロセッサと、プロセッサと作動可能通信状態にある非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体とを含むことができる。コンピュータ可読ストレージ媒体は、実行された時にプロセッサをして複数のコンテンツ提示デバイスに関連付けられた標的情報を受信させ、標的情報に基づいて複数のコンテンツ提示デバイスから選択された少なくとも1つの標的デバイスに提示するための標的オンスクリーングラフィックを示すキャンペーン情報を受信させ、少なくとも1つの標的デバイスでのオリジナルオンスクリーングラフィックの予想される提示を示す予想提示情報を受信させ、かつ標的オンスクリーングラフィックが標的デバイスの表示デバイスを通じて可視であり、かつオリジナルオンスクリーングラフィックの少なくとも一部分が表示デバイス通じて可視でないように、予想される提示に対応する持続時間中に少なくとも1つの標的デバイスで提示される標的オンスクリーングラフィックをトリガするように構成された標的提示情報を発生させる1又は2以上のプログラミング命令を含有することができる。
【0008】
実施形態において、標的オンスクリーングラフィックを配信するためのコンピュータ実装方法は、プロセッサにより、複数のコンテンツ提示デバイスに関連付けられた標的情報を受信する段階と、標的情報に基づいて複数のコンテンツ提示デバイスから選択された少なくとも1つの標的デバイスに提示するための標的オンスクリーングラフィックを示すキャンペーン情報を受信する段階と、少なくとも1つの標的デバイスでのオリジナルオンスクリーングラフィック要素の予想される提示を示す予想提示情報を受信する段階と、標的オンスクリーングラフィック要素が標的デバイスの表示デバイスを通じて可視であり、かつオリジナルオンスクリーングラフィック要素の少なくとも一部分が表示デバイス通じて可視でないように、予想される提示に対応する持続時間中に少なくとも1つの標的デバイスで提示される標的オンスクリーングラフィック要素をトリガするように構成された標的提示情報を発生させる段階とを含むことができる。
【0009】
実施形態において、標的オンスクリーングラフィックを配信するように構成されたコンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータ可読ストレージ媒体は、複数のコンテンツ提示デバイスに関連付けられた標的情報を受信するように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、標的情報に基づいて複数のコンテンツ提示デバイスから選択された少なくとも1つの標的デバイスに提示するための標的オンスクリーングラフィックを示すキャンペーン情報を受信するように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、少なくとも1つの標的デバイスでのオリジナルオンスクリーングラフィックの予想される提示を示す予想提示情報を受信するように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、標的オンスクリーングラフィックが標的デバイスの表示デバイスを通じて可視であり、かつオリジナルオンスクリーングラフィックの少なくとも一部分が表示デバイス通じて可視でないように、予想される提示に対応する持続時間中に少なくとも1つの標的デバイスで提示される標的オンスクリーングラフィックをトリガするように構成された標的提示情報を発生させるように構成されたコンピュータ可読プログラムコードとを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一部の実施形態による例示的グラフィック管理システムを示す図である。
【
図2】一部の実施形態によりコンテンツ提示デバイスで標的グラフィックを提示する段階の流れ図である。
【
図3】一部の実施形態により標的グラフィックを提示する例示的方法のための流れ図である。
【
図4】一実施形態によりプログラム命令を含有又は実施するのに使用することができる例示的内部ハードウエアのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この開示では、要素又は構成要素が、列挙された要素又は構成要素のリストに含まれる及び/又は列挙された要素又は構成要素のリストから選択されると考えられる場合に、要素又は構成要素は、列挙された要素又は構成要素のいずれか1つであり、列挙された要素又は構成要素の2又は3以上から構成される群から選択されることを理解しなければならない。更に、本明細書に説明する構成、装置、システム、及び/又は方法の要素及び/又は特徴は、本明細書において明示的又は示唆的か否かにかかわらず、本教示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な方法で結合することができることを理解しなければならない。
【0012】
「include」、「includes」、「including」、「have」、「has」、又は「having」という語の使用は、一般的に、他に明確に示されない限り制約のない及び非制限的ものとして理解しなければならない。本文書に使用する「comprising」は、「including、but not limited to」を意味する。
【0013】
本明細書における単数の使用は、他に明確に示されない限り複数を含む(逆も同様である)。更に、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が他に明確に示さない限り複数形を含む。これに加えて、「約」という語が量的値の前に使用されている場合に、本教示は、他に明確に示されない限り、それ自体の特定の量的値を含む。
【0014】
段階の順序又はある一定のアクションを実行するための順序は、本教示が作動可能に留まる限り重要ではないことを理解しなければならない。更に、2又は3以上の段階又はアクションは、同時に実施することができる。
【0015】
本説明に使用する用語は、特定のバージョン又は実施形態を説明するだけの目的であり、その範囲を制限するように意図していない。
【0016】
説明する技術は、一般的に、標的デジタルオンスクリーングラフィックを視聴者に提示するためのシステム、方法、及びコンピュータ可読媒体に関する。デジタルオンスクリーングラフィックは、一般的に、1次コンテンツ提供物に埋め込まれる、重ねられる、又は他に一緒に表示することができるあらゆるタイプのグラフィックオブジェクトを含むことができる。例えば、デジタルオンスクリーングラフィックは、ブロードキャストされるテレビジョンプログラム(すなわち、1次コンテンツ提供物)の一部分の上に重ねられた放送ネットワークのシンボル(一般的に「バグ」と呼ぶ)を含むことができる。別の例においては、デジタルオンスクリーングラフィックは、テレビジョンプログラム、映画、又は他のコンテンツ提供物の提示中にテレビジョンスクリーンの一部分の上に表示されるバナーを含むことができる。デジタルオンスクリーングラフィックは、以下に限定されるものではないが、ビデオ、動画、テキスト、写真、音声、及びこれらのあらゆる組合せを含む様々な形態のコンテンツ(又は「グラフィック要素」)を含むことができる。デジタルオンスクリーングラフィックは、当業技術の業者に公知の技術を使用して1次コンテンツ提供物に組み込む、上に重ねる、中に表示する、又は他に組み合わせて提示することができる。例えば、デジタルオンスクリーングラフィックは、1次コンテンツ提供物のためのテレビジョンネットワークプレイアウトストリームの一部として形成することができる。
【0017】
一部の実施形態において、デジタルオンスクリーングラフィック管理システム(「グラフィック管理システム」又は「管理システム」)は、利用可能な視聴者の標的とされる部分(「標的」)に標的オンスクリーンデジタルグラフィック(又は「標的グラフィック」)が提示されることを促進、実施、サポート、トリガ、達成、又は他に引き起こすように構成することができる。グラフィック管理システムは、取りわけ、標的グラフィックを標的視聴者部分に提示するようにするために本明細書の一部の実施形態によって説明する様々な機能を実行するように構成されたデジタルオンスクリーングラフィック管理アプリケーション(「グラフィック管理アプリケーション」又は「管理アプリケーション」)を実行するように構成することができる。一部の実施形態において、管理アプリケーションは、視聴者のどの部分が標的グラフィックの標的であるかを決定するための情報にアクセス可能である。一部の実施形態において、管理アプリケーションは、視聴者及び/又は人口動態情報、コンテンツ対話プリファレンス、及び/又は履歴(すなわち、テレビジョンコンテンツ視聴履歴)のような視聴者に関するデータを含む視聴者のコンテンツ提示デバイスに関連付けられた標的情報を発生及び/又は受信することができる。一部の実施形態において、グラフィック管理アプリケーションは、サービスプロバイダ及び/又はコンテンツ発信元に関連付けられた管理システム、コンテンツ提示デバイス、及び/又はコンピュータデバイスによって実行することができる。
【0018】
一部の実施形態において、管理アプリケーションは、予想される提示情報を発生及び/又は受信し、本質的に、例えば、メディアネットワーク経営者によって放映されるようにスケジュールされていた1次コンテンツ提供物(「オリジナルデジタルオンスクリーングラフィック」及び/又は「オリジナルグラフィック」)内のデジタルオンスクリーングラフィックの予想される提示を決定することができる。一部の実施形態において、管理アプリケーションは、管理アプリケーション、サービスプロバイダ、及び/又はコンテンツ提示デバイスによって使用される標的提示情報を発生及び/又は受信し、オリジナルグラフィックの代わりに標的グラフィックを標的が閲覧することを可能にする。例えば、管理アプリケーションは、標的グラフィックの少なくとも一部分を標的に対して可視であるようにし、かつオリジナルグラフィックの少なくとも一部分を標的に対して可視でないようにする。一部の実施形態において、標的グラフィックは、例えば放送ストリーム内でオリジナルグラフィックの全て又は一部を置換することができる。一部の実施形態において、標的グラフィックは、オリジナルグラフィックの少なくとも一部分の上に重ねることができ、それによって視聴者がオリジナルグラフィックの少なくとも一部分を見ることを阻止する。
【0019】
広告主及び広告コンテンツが本発明の開示の例では使用されるが、実施形態に従って作動することができるコンテンツのいずれのタイプ及び形態も本明細書において考えられているので実施形態がこれに制限されることはない。
【0020】
コンテンツは、一般的に、媒体を通じて表現することができるあらゆるタイプのデータ、情報、メディア、グラフィック、又は可視要素などを含むことができる。例示的媒体は、テレビジョン、及びブロードキャスト、ケーブル、衛星、及び/又はネットワーク(インターネットなど)又はそのストリーミング形態のような可視媒体を含むことができる。コンテンツの例は、以下に限定されるものではないが、ビデオ、音声、映画、ビデオゲーム、テレビジョン及びラジオプログラム、コマーシャル、ウェブサイト、画像、写真、テキスト、電子又はデジタル文書、情報フィード、ストリーミングメディア、ソーシャルメディア、ソーシャルネットワーク、及び/又はその組合せを含むことができる。一部の実施形態において、コンテンツは、以下に限定されるものではないが、ウェブサイト広告、インターネット広告、検索エンジンマーケティング(SEM)、ソーシャルメディアマーケティング、及び移動デバイス広告を含むテレビジョン広告又はオンライン広告のような広告を含むことができる。デジタルオンスクリーングラフィックは、コンテンツを含むことができる。例えば、デジタルオンスクリーングラフィックは、グラフィック要素(すなわち、写真、画像)、ビデオ、又はテキストなどから作ることができる。一般的に、デジタルオンスクリーングラフィックは、1次コンテンツ提供物と共に提示されている特定の形態のコンテンツを含むことができる。
【0021】
コンテンツは、デジタルオンスクリーングラフィックあり又はなしでサービスプロバイダによって様々なコンテンツ提示デバイスに配信又は放送することができる。サービスプロバイダは、一般的に、コンテンツアセットをコンテンツ提示デバイスに提供することができるあらゆるタイプのエンティティ又は構造を含むことができる。例えば、サービスプロバイダは、メディアネットワーク経営者、テレビジョン放送ネットワーク、ケーブルテレビジョンネットワーク、衛星テレビジョンネットワーク、インターネットサービスプロバイダ(ISP)、コンピュータデバイス広告ネットワーク、メディア配信ネットワーク、クラウドコンピュータネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、地上波ネットワーク、移動体ネットワーク、及び/又はこれらのあらゆる組合せを含むことができる。テレビジョンネットワークは、標準精細度(SD)及び高精細度(HD)ネットワークを含むことができる。
【0022】
一部の実施形態において、管理システムは、物理的デバイスプラットフォーム、ネットワーク、及び/又はサービスプロバイダにわたって同時に作動するように構成することができる。例えば、コンテンツ及びデジタルオンスクリーングラフィックは、ケーブルテレビジョンシステムを通じたセットトップボックス、インターネットサービスプロバイダネットワーク上で標準ネットワーク通信プルトコル(例えば、イーサネット又はWi−Fi)を使用した移動コンピュータデバイス、及び/又は標準通信プロトコル(例えば、3G、4G、LTEなど)を通じたスマートフォンデバイス又は他の移動コンピュータデバイスに関連付けられた管理システムによって管理することができる。
【0023】
コンテンツ提示デバイスは、一般的に、視聴者又は他のタイプのコンテンツ消費者にコンテンツを提示することができる当業者に現在公知であるか又は将来開発されるあらゆるデバイスを含むことができる。コンテンツ提示デバイスの非制限的例は、テレビジョン、スマートテレビジョン、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータデバイス、スマートフォン、パーソナルコンピュータ(PC)、ディスプレイモニタ又は端末、ラジオ、オーディオデバイス、スピーカ、ヘッドフォン、触覚デバイス、電子読取デバイス(「Eリーダ」)、発光ダイオード(LED)デバイス、有機LED(OLED)デバイス、ウェアラブルスクリーン、セットトップボックス、衛星受信機、ビデオオンデマンド(VOD)受信機、コンテンツ受信機(米国カリフォルニア州クパチーノ所在のAppleインコーポレーテッド製造のAppleTV(登録商標)、米国カリフォルニア州サラトガ所在のRokuインコーポレーテッド製造のRoku(登録商標))、デジタルビデオレコーダ(DVR)、パーソナルビデオレコーダ(PVR)、ハードドライブ、フラッシュドライブ、ストレージサーバ、デジタルビデオディスク(DVD)デバイス、又はBlue−ray(登録商標)デバイスなどを含む。受信者、視聴者、又は視聴者メンバなどは、一般的に、コンテンツ提示デバイスを使用してコンテンツを閲覧する、見る、聞く、消費する、記録する、ストリーミングする、又は他に対話する個人を含むことができる。
【0024】
コンテンツ発信元は、コンテンツ及び/又はデジタルオンスクリーングラフィックを提供することができるあらゆるエンティティを含むことができる。コンテンツ発信元は、広告主、広告代理人、テレビジョンスタジオ又は放送ネットワーク、ラジオチャネル、ウェブサイトプロバイダ、VODサービス、又はコンテンツ格納及び配信サービスなどのような当業者に公知のあらゆるタイプのコンテンツ開発者を含むことができる。
【0025】
一部の実施形態において、コンテンツ発信元は、広告スケジュール又はキャンペーン、キャンペーン標的、及び/又はキャンペーンの制約に関するキャンペーン情報を発生させることができる。キャンペーンは、特定の製品、サービス、コンテンツ提供物に関連し、及び/又は一般的に共通の発想又はテーマによって関連付けられる1又は2以上のコンテンツ提示(例えば、「クリエイティブ」)を一般的に指すことができる。例えば、広告主は、指定された期間にわたる視聴率の標的レベルを有する標的視聴者を定義することができる。これに加えて、広告主は、広告主の広告コンテンツアセットが配信される(又は「プレイアウトされる」)場所又は時間に対する制約を設けることができる。例えば、広告主は、子供のネットワーク、夜通し、又は特定のマーケット又はゾーンで広告が流れることを望まないことがある。広告主は、外部広告主とすることができ、又はプログラミング又は他の製品を販売促進するサービスプロバイダとすることができる。特定の期間(例えば、2週間継続して行われるキャンペーンセット)に対する特定の視聴者に対するインプレッションの標的数(例えば、18歳から49歳までの大人の1,000,000インプレッション)のような当業技術で公知の様々なタイプの目標を使用して目標を定義することができる。目標は、キャンペーンの進行を通じて目標を調節するために収集された時に使用することができる測定可能な視聴率メトリックの観点から明記することができる。2週間のキャンペーンにわたって1,000,000インプレッション標的を有する例では、第1週後に200,000インプレッションが配信されている場合に、第2の週の目標は、800,000インプレッションになる。
【0026】
一部の実施形態において、管理システムは、特定の視聴者基準(すなわち、標的情報)及び関連のプログラミングコンテキストに基づいてデジタルオンスクリーングラフィックの標的視準を可能にすることができる。例えば、過去及び/又は現在のデバイスレベルの視聴に関する情報を管理システムが使用して、視聴者に関連があり同時にテレビジョンプログラムのマーケティング担当者及び他のタイプの広告主のようなサービスプロバイダ及び/又はコンテンツ発信元に対して効率的かつ有効なデジタルオンスクリーングラフィックの提示が実行される。これに加えて、管理システムは、ビデオオンデマンド(VOD)又はデジタルビデオレコーダ(すなわち、PVR、DVRなど)のような時間シフト視聴に関連付けられたデジタルオンスクリーングラフィックの適時な使用を可能にすることができる。例えば、時間シフトコンテンツにおいてオリジナルグラフィックを標的グラフィック又は最新の標的ではないデジタルオンスクリーングラフィック(「更新されたグラフィック」)で置換するように管理アプリケーションを構成することができる。
【0027】
一部の実施形態において、標的グラフィックの提示は、コンテンツ提示デバイスの固有の識別子(「デバイス識別子」)に関連付けられたデバイスレベルの視聴データの使用に関わる場合がある。一部の実施形態において、デバイス識別子は、ハッシュ、暗号化、又は他に処理済みコンテンツ処理デバイス識別子を含むことができる。この方式で、管理システムは、例えば、適正な消費者プライバシーコンプライアンスを保証するために、あらゆる個別に識別可能な情報(PII)を使用する必要なく視聴者を標的することができる。デバイスレベルの視聴データを使用して、タイムフレーム内のプログラム及びジャンルの前の視聴者、又は特定のプログラム又はジャンルの現在の視聴者のような様々な特徴に従ってコンテンツ提示デバイスを分類することができる。例えば、スポーツに関連したプログラミングを受信しているテレビジョンは、スポーツに関心を有するものとして分類することができる。別の例においては、アクション映画に関するオンデマンドビデオコンテンツをストリーミングするのに使用された移動コンピュータデバイスは、アクション映画に関心を有するものとして分類することができる。
【0028】
一部の実施形態において、デジタルオンスクリーングラフィックの提示に関連付けられた1次コンテンツ提供物のデバイスレベルの露出の検出は、コンテンツ提示デバイスによって視聴されたコンテンツの決定及びこの情報とデジタルオンスクリーングラフィックに関連付けられたコンテンツとの適合化を含むことができる。一部の実施形態において、1次コンテンツ提供物のデバイスレベルの露出の検出は、基本プログラムの自動コンテンツ認識(ACR)及びコンテンツ提示デバイスの関連のプログラムタイミングに対するデジタルオンスクリーングラフィックの関連の予想タイミングを使用して実施することができる。一部の実施形態において、デジタルオンスクリーングラフィックの各提示に関連付けられた予想タイミングは、デジタルオンスクリーングラフィックの提示に関するサービスプロバイダによって提供されるグラフィック提示情報から取得することができる。例えば、グラフィック提示情報は、テレビジョンネットワークプレイアウトストリームの一部を形成するために合成される全ての個々のビデオ及びグラフィックの記録を生成する統合されたプレイアウトシステムログファイルを含むことができる。
【0029】
ACRを使用した一部の実施形態において、プログラムの検出された自動コンテンツ認識を使用して、予想オンエア配信フィードに対するデバイスレベルのタイミングが決定される。一部の実施形態において、ACR構成要素は、コンテンツ提示デバイス上で作動することができる。一部の実施形態において、ACR構成要素は、管理システム及び/又はサービスプロバイダに関連付けられたコンピュータデバイス上で作動することができる。プログラムのデバイスレベルのタイミングが決定された状態で、デジタルオンスクリーングラフィックの予想タイミングを使用してオリジナルグラフィック直前に表示される標的グラフィックのデバイスレベルのオーバーレイをトリガすることができる。標的グラフィックオーバーレイは、基本的にオリジナルグラフィックの少なくとも一部分を覆ってオリジナルグラフィックの予想持続時間中に見えたままにすることができ、従って、視聴者は、標的グラフィックオーバーレイに露出される。標的グラフィックオーバーレイを使用して、標的視聴者の特定のセットに関連した特定のプログラム販売促進に関連付けられた標的グラフィックを配信することができる。例えば、間近に迫ったバスケットボールゲームの販売促進のために、現在どのプログラムを見ているかにかかわらず、バスケットボールを見ることに関心があるとして分類されているコンテンツ提示デバイスに標的グラフィックオーバーレイを表示することができる。
【0030】
一部の実施形態において、キャンペーン管理アプリケーションは、標的グラフィックに関わるキャンペーンの定義付け、プランニング、及び測定に使用することができる。キャンペーン管理アプリケーションは、広告主及びマーケティング担当者のようなユーザが、過去又は現在の視聴挙動に基づく視聴者標的セグメントの定義、並びに特定の標的グラフィックオーバーレイをプログラム販売促進キャンペーンのようなキャンペーンのためのいずれかの与えられたセグメントに関連付けることを可能にすることができる。キャンペーン管理アプリケーションはまた、デジタルオンスクリーングラフィックを使用する相対的な有効性に関する適時情報を配信し、独立して又は以下に限定されるものではないがオンエア、クロスチャネル、及び支払済みプログラム販売促進広告、及びデジタル、ソーシャル、及び他の形態の関連のプログラム販売促進を含む他の形態のプログラム販売促進の使用と共にプログラム視聴を推進することができる。一部の実施形態において、キャンペーン管理アプリケーションは、管理アプリケーションと通信状態にある。一部の実施形態において、キャンペーン管理アプリケーションは、管理アプリケーションの構成要素、モジュール、プログラム、又は他の要素である。
【0031】
例えば、視聴が、デジタルオンスクリーングラフィックに関連付けられたプログラミングの露出を検出する機能に対応するデバイスで行われる時に、一部の実施形態によって説明する方法及びシステムは、以下に限定されるものではないが、リニアテレビジョン視聴における露出、VOD及び/又はPVRを通じた時間シフトテレビジョン視聴、移動コンピュータデバイスを使用したオンライン又はストリーミングビデオを含むプログラム視聴を促進するのに使用される様々なデジタルオンスクリーングラフィックと共に使用することができる。リニアテレビジョンプログラミングは本明細書の例に使用することができるが、一部の実施形態に従って作動させることができるコンテンツ提示及び/又は消費のあらゆるタイプが本明細書で考えられているので、実施形態はこれに制限されない。
【0032】
図1は、一部の実施形態による例示的グラフィック管理システムを示している。
図1に示すように、様々なコンテンツ提示デバイス160a−nにコンテンツを配信するようにサービスプロバイダ105を構成することができる。例えば、サービスプロバイダ105は、テレビジョンプログラム及び広告を加入者セットトップボックス160d及び/又はテレビジョン160eに配信及び/又はVODコンテンツを移動コンピュータデバイス160a、160n及びスマートフォン160bにストリーミングするように構成されたケーブルテレビジョンプロバイダとすることができる。サービスプロバイダ105は、サービスプロバイダコンピュータデバイス110a−nを含むことができ、標的情報、キャンペーン情報、デジタルオンスクリーングラフィックコンテンツ、予想される提示情報、標的提示情報のうちの1又は2以上を含むことができるサービスプロバイダデータベース115と通信状態にある。一部の実施形態において、サービスプロバイダデータベース115は、コンテンツデータベース及び/又は視聴者情報のような第三者データベースを含むことができる。
【0033】
サービスプロバイダ105は、広告主のようなコンテンツ発信元140と通信状態にある。一部の実施形態において、サービスプロバイダ105は、コンテンツ発信元140を含むことができ、及び/又はコンテンツ発信元140とすることができる(例えば、サービスプロバイダ105のコンテンツを販売促進する場合)。コンテンツ発信元140は、サーバコンピュータデバイスのようなコンテンツ発信元コンピュータデバイス145、コンテンツ発信元コンテンツ150、及び/又はキャンペーン情報155を含み、及び/又はそれへのアクセスを有することができる。一部の実施形態において、コンテンツ150は、デジタルオンスクリーングラフィックを含むことができる。一部の実施形態において、コンテンツ150は、デジタルオンスクリーングラフィックを発生させるために使用することができるコンテンツを含むことができる。
【0034】
コンテンツ発信元140は、コンテンツ150及び/又はキャンペーン情報155をサービスプロバイダ105に送信することができる。キャンペーン情報155は、どのコンテンツをコンテンツ提示デバイス160a−nを標的にするかを示すことができる。例えば、キャンペーン情報155は、ある一定のコンテンツ150が、位置情報、人口動態情報、プリファレンス、コンテンツ提示デバイスのタイプ、及び/又は履歴視聴パターン(例えば、スポーツのプログラミングに関心がある、1又は2以上の特定のプログラムを定期的に見るなど)のようなある特徴に関連付けられたコンテンツ提示デバイス160a−nに提示されるように指定することができる。一部の実施形態において、サービスプロバイダ105は、キャンペーン情報155に基づいてコンテンツ150を生成及び/又は提供することができる。
【0035】
管理システム130は、コンテンツプロバイダ105と通信することができ、情報を格納する及び/又は本明細書における一部の実施形態に従って説明する機能を実行するように構成されたサーバコンピュータデバイスのような管理システムコンピュータデバイス135a−nを含むことができる。管理システム130は、
図1ではサービスプロバイダ105の構成要素であるように示されているが、管理システムは、別の構成要素とすることができるので、実施形態はこれに制限されない。一部の実施形態において、コンテンツ提示デバイス160a−nは、例えば、グラフィック管理アプリケーションを実行する管理システム130を含むことができる及び/又は管理システム130とすることができる。
【0036】
管理システム130は、コンテンツ提示デバイス160a−nから受信した及び/又は検出した情報に基づいて、予想される提示情報を決定するように構成することができる。例えば、コンテンツ提示デバイス160a−nは、ACRの使用を通じて及び/又はアクセスされたコンテンツ(例えば、プログラムガイド情報、VOD情報、コンテンツに関連付けられたメタデータ、データストリーミング情報などを使用する)をモニタすることなどにより、提示されているコンテンツを検出するように構成することができる。
【0037】
管理アプリケーション130は、キャンペーン情報を使用して、コンテンツ提示デバイス160a−nのどれが特定の標的グラフィックの標的になるかを決定することができる。一部の実施形態において、標的グラフィックは、サービスプロバイダ105、コンテンツ発信元140、及び/又は管理システム130によって発生させることができる。一部の実施形態において、例えば、格納されている及び/又はそれによって受信したコンテンツを使用して、コンテンツ提示デバイス160a−nによって標的グラフィックを発生させることができる。一部の実施形態において、標的グラフィック及び/又はその一部は、例えば、オリジナルグラフィックに対応するようにオリジナルグラフィックに基づいて発生させることができる。例えば、標的グラフィックがオリジナルグラフィックを完全に覆うか又は重なることを保証する。一部の実施形態において、標的グラフィックがオリジナルグラフィックを完全に覆わなくてもよいが、その一部分だけに重なるか又は置換することができる。例えば、標的グラフィックは、オリジナルグラフィック全体に重なる代わりに、時間情報又は画像などのような広告主又はマーケティング担当者の目的のためにオリジナルグラフィックの関連の部分を単に置換することができる。
【0038】
管理システム130は、標的コンテンツ提示デバイス160a−nでのオリジナルグラフィックの予想される提示を示す予想提示情報を決定及び/又は受信することができる。予想提示情報は、例えば、コンテンツ提示デバイス160a−nに表示されている1次コンテンツ提供物内のオリジナルグラフィックの表示時間及び/又は持続時間に関するタイミング情報に基づくことができる。例えば、予想提示情報は、テレビジョン160eがテレビジョンプログラムA及び/又はネットワークBを見ることを指定することができ、グラフィック提示情報は、ある寸法(「グラフィック寸法」)を有するオリジナルグラフィックが、時間xから時間y(「グラフィック持続時間」)にスクリーン上のある位置(「グラフィック位置」)にプログラムAにわたって及び/又はネットワークB上に表示されることを示すことができる。別の例においては、プログラム「X」を販売促進するテレビジョンプログラム販売促進グラフィック「A」は、「N」分/秒のスケジュール持続時間を有するプログラムに「Z」分/秒でプログラム「Y」内で放映されるようにスケジュールされる。
【0039】
管理システム130は、グラフィック持続時間の一部又は全てにわたって標的デバイスに標的グラフィックが提示されるように構成された標的提示情報を発生させることができ、それによって標的デバイスの視聴者は、オリジナルグラフィックの全て又は一部分の代わりに又はこれと共に標的グラフィックを見ることができる。
【0040】
図2は、一部の実施形態によるコンテンツ提示デバイスに標的グラフィックを提示する流れ図を示している。
図2に示すように、コンテンツ提示デバイス225は、コンテンツ240を提示することができる。ACR構成要素であるか又はこれを含むことができるコンテンツ検出構成要素235は、コンテンツのどの特定のコンテンツ240及び/又はどの時点がコンテンツ提示デバイス225を通じて提示されるか(「コンテンツ提示情報」)を検出することができる。管理システム215は、コンテンツ提示情報を受信することができ、グラフィック提示情報245にアクセスしてオリジナルグラフィック130の表示の予想される提示情報235を発生させることができる。管理システム215は、標的情報250にアクセスして標的グラフィック255を取得及び/又は発生させることができる。標的グラフィック255aは、キャンペーン情報260及び標的情報250に基づいて選択することができる。標的グラフィックは、例えば、ネットワーク放送ストリーム内でコンテンツ提示デバイス225に送信することができ、コンテンツ240の提示中にデジタルオンスクリーングラフィックとして提示することができる。一部の実施形態において、管理システム215は、標的提示情報を生成する(例えば、メッセージを通じて)及び/又はコンテンツ提示デバイス225に送信することにより、コンテンツ提示デバイス225への標的グラフィックの提示をトリガすることができる。一部の実施形態において、管理システム215は、メッセージをサービスプロバイダ又は他のシステムに送信することができ、メッセージをコンテンツ提示デバイス225に中継することができる。
【0041】
図3は、一部の実施形態による標的グラフィックを提示する例示的方法の流れ図を示している。例えば、デバイスレベルの視聴データを使用することにより、視聴者(又は視聴者のコンテンツ提示デバイス)を分類して視聴者をセグメント化することができる305。例えば、特定のタイムフレーム内などのプログラム及びジャンルの視聴者として視聴者を分類することができる。一部の実施形態において、コンテンツ提示デバイスの固有のデバイス識別子に従って視聴者を識別することができる。この方式では、PIIは必要ない。一部の実施形態において、デバイス識別子は、固有のハッシュデバイス識別子を含むことができる。一部の実施形態において、結果の分類は、標的視聴者セグメントへの利用可能な視聴者のセグメント化を可能にすることができる。
【0042】
キャンペーンを定義することができ310、例えば、特定のプログラム及び/又は製品の販促に関連付けられた関連のグラフィックを指定して標的グラフィックを標的視聴者セグメントに関連付けることにより、標的グラフィックのためのキャンペーンを設定することができる。オリジナルグラフィックへの露出を検出することができる315。一部の実施形態において、ACRを使用して、あらゆる個々の有効デバイスの関連付けられたプログラムタイミングに対してデジタルオンスクリーングラフィックのタイミングに関連付けられた基本プログラムを検出し、標的デバイスレベルオンスクリーングラフィックのオーバーレイの潜在的な使用をトリガすることができる。標的グラフィックは、視聴者を標的することができる320。例えば、一部の実施形態において、どのグラフィックを特定の視聴者セグメントに関連付けられたどのデバイスに配信すべきかに関するキャンペーン固有の命令、及び潜在的に日付/時間及び/又はプログラミング関連条件(例えば、前に見られたプログラム、コンテンツ消費持続時間、デバイスのタイプなど)に基づいて、標的デバイスレベルのオンスクリーングラフィックオーバーレイの配信を実行することができる。
【0043】
標的グラフィックに関する分析を実行することができる325。一部の実施形態において、管理システム、コンテンツ発信元、及び/又はサービスプロバイダは、一連の分析を実行し、標的グラフィックのためのコンテキストを提供し、プログラム視聴への露出及び変換のレベルを評価し、かつ関連のレポートメトリックを発生させることができる。そのような分析は、どのくらい多くのデバイスがいずれかの与えられた標的グラフィック、並びに同じプログラム販売促進キャンペーンに関連付けられたグラフィックに露出されるか、各デバイスがいずれかの与えられたキャンペーンに関連付けられた標的グラフィックに露出された回数及び関連のタイミング、標的販売促進プログラムの検出された視聴が関連のプログラム販売促進キャンペーンのための標的グラフィックに露出されたデバイスの割合、並びに様々なタイプの部分集合に対する対応するプログラム視聴変換レート、各プログラム販売促進キャンペーンのための標的オンスクリーングラフィックへの露出の頻度及びタイミングを含むことができる。追加の分析は、例えば、プログラム視聴における関連の影響の観点から、オリジナルグラフィックに対して標的グラフィックを使用する相対的な有効性の比較を含むことができる。
【0044】
標的グラフィック及び/又は分析に関するレポートは、例えば、コンテンツ発信元及び/又はサービスプロバイダに配信することができる330。例えば、プログラム視聴又は標的グラフィックの他のマーケティング(例えば、製品販売)の影響に関連付けられた情報を報告するレポートは、物理的又は電子的手段を通じて配信することができる。
【0045】
図4は、
図1−3に関して上述したモジュール及び/又は処理段階のようなプログラム命令を含有又は実施するために使用することができる例示的内部ハードウエアのブロック図を示している。バス400は、ハードウエアの他の例示的構成要素を相互接続する主情報ハイウェイとして機能する。CPU405は、プログラムを実行するのに必要な計算及び論理作動を実行するシステムの中央演算処理装置である。CPU405は、本発明の開示に使用されるような例示的処理デバイス、コンピュータデバイス又はプロセッサである。読取専用メモリ(ROM)410及びランダムアクセスメモリ(RAM)415は、例示的メモリデバイスを構成する。
【0046】
コントローラ420は、1又は2以上の任意的メモリデバイス425をシステムバス400に接続する。これらのメモリデバイス425は、例えば、外部又は内部DVDドライブ、CD ROMドライブ、ハードドライブ、フラッシュメモリ、又はUSBドライブなどを含むことができる。上述のように、これらの様々なドライブ及びコントローラは任意的デバイスである。
【0047】
プログラム命令、ソフトウエア、又は対話型モジュールは、ROM410及び/又はRAM415に格納することができる。任意的に、プログラム命令は、コンパクトディスク、デジタルディスク、フラッシュメモリ、メモリカード、USBドライブ、Blue−ray(登録商標)ディスクのような光学ディスクストレージ媒体、及び/又は他の記録媒体のような有形コンピュータ可読媒体に格納することができる。
【0048】
任意的ディスプレイインタフェース430は、音声、視覚、グラフィック、又は英数字フォーマットでバス400からの情報をディスプレイ435に表示させることができる。外部デバイスとの通信は、様々な通信ポート440を使用して行うことができる。例示的通信ポート440は、インターネット又はイントラネットのような通信ネットワークに取り付けることができる。他の例示的通信ポート440は、シリアルポート、RS−232ポート、及びRS−485ポートを含むことができる。
【0049】
ハードウエアはまた、キーボード450のような入力デバイス、又はマウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、リモートコントロール、ポインティングデバイス、ビデオ入力デバイス、及び/又は音声入力デバイスのような他の入力デバイス455からのデータの受信を可能にするインタフェース445を含むことができる。
【0050】
本明細書に上述した機能の全て又は一部を実施するコンピュータプログラム論理部は、限定するわけではないが、ソースコード形態、コンピュータ実行可能形態、及び様々な中間形態(例えば、アセンブラ、コンパイラ、リンカー、又はロケータによって生成される形態)を含む様々な形態に実施することができる。ソースコードは、様々なオペレーティングシステム又はオペレーティング環境と共に使用するために様々なプログラミング言語のいずれか(例えば、オブジェクトコード、アセンブリ言語、又はフォートラン、C、C++、JAVA、又はHTMLのようなハイレベル言語)で実行される一連のコンピュータプログラム命令を含むことができる。ソースコードは、様々なデータ構造及び通信メッセージを定義及び使用することができる。ソースコードは、コンピュータ実行可能形態(例えば、解釈プログラムを通じて)とすることができ、又はソースコードは、コンピュータ実行可能形態に変換することができる(例えば、変換プログラム、アセンブラ、又はコンパイラを通じて)。
【0051】
コンピュータプログラムは、半導体メモリデバイス(例えば、RAM、ROM、PROM、EEPROM、又はフラッシュプログラマブルRAM)、磁気メモリデバイス(例えば、ディスケット又は固定ディスク)、光学メモリデバイス(例えば、CD−ROM)、PCカード(例えば、PCMCIAカード)、又は他のメモリデバイスのような有形ストレージ媒体における非一時的形態(例えば、ソースコード形態、コンピュータ実行可能形態、中間形態、又はその組合せ)に固定することができる。コンピュータプログラムは、以下に限定されるものではないが、アナログ技術、デジタル技術、光学技術、無線技術(例えば、Bluetooth)、ネットワーキング技術、及びインターネットワーキング技術を含む様々な通信技術のいずれかを使用してコンピュータに送信可能な信号のあらゆる形態に固定することができる。コンピュータプログラムは、印刷又は電子文書(例えば、収縮包装ソフトウエア)と共に取外可能ストレージ媒体としていずれかの形態で配信されるか、コンピュータシステムを用いてプレロードされるか(例えば、システムROM又は固定ディスク上に)、又は通信システム(例えば、インターネット又はワールドワイドウェブ)上でサーバ又は電子掲示板から配信することができる。
【0052】
上述の機能の全て又は一部を実施するハードウエア論理部(プログラマブル論理デバイスと共に使用するプログラマブル論理部を含む)は、従来の手動方法を使用して設計することができ、又はコンピュータ支援設計(CAD)、ハードウエア記述言語(例えば、VHDL又はAHDL)、又はPLDプログラミング言語(例えば、PALASM、ABEL、又はCUPL)のような様々なツールを電子的に使用して設計、取得、模擬、又は文書化することができる。
【0053】
以上の方法及び手順は、本明細書に開示するシステムを使用して又は他のタイプのシステム上で提供することができることは更に認められるであろう。明示的に制限されない限り、本方法及び手順は、本方法の特定の要素を実行する特定のアクション又はシステムを要求するために読み込まれることを意図していない。
【0054】
以上の明細書において、本発明をその特定の例示的実施形態に関して説明した。しかし、本発明のより広い精神及び範囲から逸脱することなく様々な修正及び変形を本明細書に対して行うことができることは明らかであろう。説明及び図面は、従って、制限の意味ではなく例示的意味に捉えるべきである。
【符号の説明】
【0055】
105 サービスプロバイダ
130 管理システム
140 コンテンツ発信元
150 コンテンツ
160e テレビジョン