(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6674934
(24)【登録日】2020年3月11日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】ガス流からの粒子状の構成材料構成要素の分離の為の分離装置
(51)【国際特許分類】
B22F 3/105 20060101AFI20200323BHJP
B22F 3/16 20060101ALI20200323BHJP
B29C 64/364 20170101ALI20200323BHJP
B29C 64/153 20170101ALI20200323BHJP
B28B 1/30 20060101ALI20200323BHJP
B01D 46/00 20060101ALI20200323BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20200323BHJP
【FI】
B22F3/105
B22F3/16
B29C64/364
B29C64/153
B28B1/30
B01D46/00 F
B33Y30/00
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-168221(P2017-168221)
(22)【出願日】2017年9月1日
(65)【公開番号】特開2018-48396(P2018-48396A)
(43)【公開日】2018年3月29日
【審査請求日】2017年11月13日
(31)【優先権主張番号】10 2016 116 501.8
(32)【優先日】2016年9月2日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506154834
【氏名又は名称】ツェーエル・シュッツレヒツフェアヴァルトゥングス・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】フランク・ヘルツォーク
(72)【発明者】
【氏名】フローリアーン・ベックマン
(72)【発明者】
【氏名】ティム・デーラー
【審査官】
▲来▼田 優来
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−052777(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0207147(US,A1)
【文献】
Simon Jahn, et al.,Monitoring of humidity in laser based powder bed fusion systems,Contributed Papers From Materials Science & Technology 2016,2016年10月23日,Vol.1,p.149-156
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F3/105,3/16
B29C64/00−64/40
B28B1/30
B33Y10/00−99/00
B01D46/00−46/54,53/02−53/12
JSTPlus/JST7580/JSTChina(JDream)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー照射(6)による、硬化可能な構成材料(5)からなる個々の構成材料層の、暫時的、選択的な露光と、これに伴って現れる硬化による、三次元の対象(4)の積層造形的な製造の為の装置(3)のプロセスチャンバー(2)内にプロセスに起因して生じる、粒子状の構成材料構成要素を含むガス流(7)からの、粒子状の構成材料構成要素の分離のための分離装置(1)であって、
少なくとも部分的に、相応するガス流(7)により貫流可能、または貫流されるハウジング内部空間(9)を定義するハウジング構造(8)が提供され、
ハウジング内部空間(9)内に配置された、又は形成された少なくとも一つのフィルター装置(10)を有し、これが、粒子状の構成材料構成要素を相応するガス流(7)から分離するための少なくとも一つのフィルター要素(11)を有し、
少なくとも一つの乾燥装置(14)が提供され、これがガス流(7)の乾燥の為の少なくとも一つの乾燥要素(15)を有し、
前記分離装置(1)は、
乾燥装置(14)が、ハウジング構造(8)によって定義されるハウジング内部空間(9)内に配置され、又は形成されており、
ハウジング構造(8)と解除可能に配置された、又は形成されたインサート部材(16)に乾燥装置(14)が配置され、又は形成されており、
インサート部材(16)は、ハウジング内部空間(9)を、インサート部材(16)の上に存在する上側のハウジング内部空間領域(9a)と、インサート部材(16)の下に存在する下側のハウジング内部空間領域(9b)と、に分け、
インサート部材(16)が、ガス流(7)により貫流可能である少なくとも一つの流れ開口部を有し、
そして乾燥要素(15)が流れ開口部の上側のハウジング内部空間領域(9a)内に設けられている、又は形成されていること
を特徴とする、分離装置。
【請求項2】
乾燥要素(15)が、湿度の吸着の為に設けられている吸着性の乾燥要素として、形成されているか、又は少なくとも一つの前記吸着性の乾燥要素を有することを特徴とする請求項1に記載の分離装置。
【請求項3】
エネルギー照射(6)による、暫時的選択的な露光と、これに伴って現れる、硬化可能な構成材料(5)から成る個々の構成材料層の硬化による三次元の対象(4)の積層造形的な製造の為の装置(3)であって、
装置(3)は、分離装置(1)を有し、
前記分離装置(1)は、
少なくとも部分的に、相応するガス流(7)により貫流可能、または貫流されるハウジング内部空間(9)を定義するハウジング構造(8)が提供され、
ハウジング内部空間(9)内に配置された、又は形成された少なくとも一つのフィルター装置(10)を有し、これが、粒子状の構成材料構成要素を相応するガス流(7)から分離するための少なくとも一つのフィルター要素(11)を有し、
少なくとも一つの乾燥装置(14)が提供され、これがガス流(7)の乾燥の為の少なくとも一つの乾燥要素(15)を有し、
前記分離装置(1)は、
乾燥装置(14)が、ハウジング構造(8)によって定義されるハウジング内部空間(9)内に配置され、又は形成されており、
ハウジング構造(8)と解除可能に配置された、又は形成されたインサート部材(16)に乾燥装置(14)が配置され、又は形成されており、
インサート部材(16)は、ハウジング内部空間(9)を、インサート部材(16)の上に存在する上側のハウジング内部空間領域(9a)と、インサート部材(16)の下に存在する下側のハウジング内部空間領域(9b)と、に分け、
インサート部材(16)が、ガス流(7)により貫流可能である少なくとも一つの流れ開口部を有し、
そして乾燥要素(15)が流れ開口部の上側のハウジング内部空間領域(9a)内に設けられている、又は形成されていること
を特徴とする、
装置(3)。
【請求項4】
ハウジング構造(8)によって定義される、分離装置(1b)の不活性化すべきハウジング内部空間(9)の少なくとも部分的な不活性化の為のシステム(17)であって、これが、エネルギー照射(6)による、硬化可能な構成材料(5)からなる個々の構成材料層の、暫時的、選択的な露光と、これに伴って現れる硬化による、三次元の対象(4)の積層造形的な製造の為の装置(3)のプロセスチャンバー(2)内にプロセスに起因して生じる、粒子状の構成材料構成要素を含むガス流(7)からの、粒子状の構成材料構成要素の分離のために設けられており、
不活性化すべき、ハウジング構造(8)によって定義されるハウジング内部空間(9)を有する少なくとも一つの第一の分離装置(1a)を有し、
第一の分離装置(1a)に後接続された、ガス流(7)の乾燥の為の少なくとも一つの乾燥要素(15)を有する少なくとも一つの乾燥装置(14)を有する少なくとも一つの第二の分離装置(1b)を有し、
その際、少なくとも一つの第一の分離装置(1a)と、少なくとも一つの第二の分離装置(1b)が、不活性のガス流(7)により貫流可能な、又は貫流される配管構造(13)によって互いに接続され、
少なくとも一つの乾燥装置(14)が、ハウジング構造(8)によって定義されるハウジング内部空間(9)内に配置され、又は形成されており、
ハウジング構造(8)と解除可能に配置された、又は形成されたインサート部材(16)に少なくとも一つの乾燥装置(14)が配置され、又は形成されており、
インサート部材(16)は、ハウジング内部空間(9)を、インサート部材(16)の上に存在する上側のハウジング内部空間領域(9a)と、インサート部材(16)の下に存在する下側のハウジング内部空間領域(9b)と、に分け、
インサート部材(16)が、ガス流(7)により貫流可能である少なくとも一つの流れ開口部を有し、
そして乾燥要素(15)が流れ開口部の上側のハウジング内部空間領域(9a)内に設けられている、又は形成されている
ことを特徴とするシステム。
【請求項5】
不活性化すべき複数の第一の分離装置(1a)を有し、その際、不活性化すべき複数の第一の分離装置(1a)が直列に接続されており、そして不活性化すべき複数の第一の分離装置(1a)のグループ(1A)を形成し、その際、少なくとも一つの第二の分離装置(1b)が、グループ(1A)のガス流下流に後接続されていることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
配管構造(13)が、閉じた一つの流れ循環系を形成し、その際、少なくとも一つの第一の分離装置(1a)と少なくとも一つの第二の分離装置(1b)が、当該閉じた流れ循環系に接続されていることを特徴とする請求項4または5に記載のシステム。
【請求項7】
配管構造(13)を通って流れる不活性のガス流(7)の湿度含有量を表す湿度含有量情報の検出の為の配管構造(13)と連結可能、又は連結された検出装置(19)を有し、及び/又は配管構造(13)を通って流れる不活性のガス流(7)の不活性化程度を表す不活性化程度情報を検出するための検出装置(20)を有することを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
不活性のガス流(7)内の不活性のガスの比率の制御の為の制御装置(21)と、不活性ガスを配管構造(13)内に供給するための不活性ガス供給装置(23)を有し、その際、制御装置(21)が、不活性ガス供給装置(23)を制御するために設けられていることを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分離装置に関する。この分離装置は、エネルギー照射による、硬化可能な構成材料から成る個々の構成材料層の暫時的選択的な露光と、これに伴って現れる硬化による、三次元の対象の積層造形的な製造の為の装置のプロセスチャンバー内にプロセスに起因して発生する粒子状の構成材料構成要素を含むガス流からの、粒子状の構成材料構成要素の分離の為に設けられている。
【背景技術】
【0002】
そのような分離装置は、それ自体、公知である。相応する分離装置は、三次元の対象の積層造形的な製造の為の装置のプロセスチャンバー中のプロセスに起因して発生する粒子状の構成材料構成要素を含むガス流の分離の為に使用される。典型的には、ガス流は、プロセスに起因する、構成レベルから離れた硬化されない構成材料を含む。
【0003】
相応するガス流からの相応する粒子状の構成材料構成要素の分離は、これまで満足いく程度解決されているとしても、ときどき、湿度の上昇の問題が存在する。これは、積層造形的な構成プロセスと、これに伴い、積層造形的に製造可能な、又は製造される三次元の対象にネガティブに作用する。
【0004】
湿度比率の減少の為のこれまでのアプローチは、相応する分離装置を、積層造形的な製造プロセス中におけるその使用の前に調整(温度調整、独語:Temperierung)することを意図する。このアプローチは、例えば、例えば「本来の場所で(in−situ)」実施可能であり、非効率であり、そして高い設備技術的コストと結びつくので、別体式の調整装置又は調整炉が、相応する分離装置の調整(温度調整)の為に設けられている。
【0005】
公知の分離装置は、よってその機能範囲が、相応する粒子状の構成材料構成要素の分離に制限されており、そしてその上、例えば湿度比率の減少や、積層造形的な構成プロセスの枠内で運転開始の前に準備される不活性化に関する別の機能性は設けられていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、これに対して、特に拡張された機能範囲に関して、改善された分離装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、特に、請求項1に記載の分離装置によって解決される。これに従属する請求項は、分離装置の可能な実施形に関する。この課題は、更に、請求項8に記載の配置又は装置(独語:Anordnung)によって解決される。これに従属する請求項は、配置又は装置の可能な実施形に関する。
【0008】
ここで記載する分離装置は、基本的に、エネルギー照射による、硬化可能な構成材料から成る個々の構成材料層の暫時的選択的な露光と、これに伴って現れる硬化による三次元の対象(物)の積層造形的な製造の為の装置のプロセスチャンバー内にプロセスに起因して現れる、粒子状の構成材料構成要素を含む、典型的には不活性なガス流から粒子状の構成材料構成要素の分離の為に設けられている。更に、ガス流からの粒子状の構成材料構成要素の分離は、ガス流からの粒子状の構成材料構成要素のフィルタリングと称される、又は見られることが可能である。よって、分離装置は、フィルター装置とも称される、又は見られることが可能である。
【0009】
分離装置の本質的な一つの機能的目的(機能性)は、よって、相応する粒子状の構成材料構成要素を含むガス流からの粒子状の構成材料構成要素の分離である。分離すべき構成材料構成要素は、典型的には、積層造形的な構成プロセスの枠内において降下されない構成材料粒子、つまり特に、いわゆる「溶接スパッタ又は焼結スパッタ」である。これらは、プロセスに起因して構成レベルから放たれる。
【0010】
分離装置は、少なくとも部分的に相応するガス流によって貫流可能な、又は貫流されるハウジング内部空間を定義するハウジング構造(「ハウジング」)を含む。ハウジングは、外に向かって閉じられて形成されていることが可能であるので、ハウジング内部空間は、外に向かって閉鎖可能であるか、又は閉鎖されることができ、ハウジングの内部の環境が、ハウジングを取り巻く、通常不活性でない環境と相互作用することを排除する。当然、ハウジングは、適当なアクセス手段、つまり例えば折畳み要素を設けられていることが可能である。これは、要求に応じて、ハウジング内部空間内へのアクセス手段をユーザーに可能とする。
【0011】
ハウジング内部空間内には、少なくとも一つのフィルター装置が配置されている、又は形成されている。フィルター装置は、相応するガス流から粒子状の構成材料構成要素を分離するための、少なくとも一つのフィルター要素を有する。フィルター要素は、好ましくは、ドラム上の形状構造的な態様を有する(「ドラムフィルター」)。というのは、これは、特有の大きなフィルター(表)面と、これに伴い高いフィルター効率を有するからである。フィルター要素の具体的な化学的・物理的態様は、ガス流から分離すべき具体的構成材料粒子に関して、つまり特にその化学的・物理的特性に関して決定されるべきである。
【0012】
相応するガス流に含まれる粒子状の構成材料構成要素からの分離の他に、分離装置の別の機能的目的(機能性)は、相応するガス流の乾燥である。ガス流の乾燥とは、特に、ガス流の場合によっては存在する湿度比率の減少と解されるべきである。湿度比率の減少は、典型的には、場合によっては存在する反応性のガス、つまり特に酸素の比率の減少も伴う。
【0013】
この為、分離装置は、少なくとも一つの乾燥装置を有する。乾燥装置は、相応するガス流の乾燥の為の少なくとも一つの乾燥要素を有する。乾燥要素は、適当な乾燥材料の(ばらばらの)粉末ばらとして存在することが可能である。というのは、これは、特有の大きな乾燥(表)面と、よって高い乾燥効率を有するからである。乾燥装置、又は乾燥要素は、フィルター要素に、典型的には後接続されている、つまりフィルター要素に対してガス流下流に配置されている、又は形成されていることが可能である。乾燥装置は、場合によっては複数の、場合によっては異なる乾燥要素を有し得る。これらは、乾燥装置と(損傷なく、又は破壊なく)解除可能に、乾燥装置と接続可能である、又は節Z項されていることができる。
【0014】
基本的に、乾燥装置は、ハウジングによって定義されるハウジング内部空間の内部に、又は外部に配置されている、または形成されていることが可能である。
【0015】
第一のバリエーションにおいては、前記乾燥装置、またはある乾燥装置が、特に、ハウジングと(損傷なく、又は破壊することなく)解除可能に接続可能な、特にフィルター装置に後接続されて設けられている、又は形成されているインサート部材に配置されている、又は形成されている。インサート部材はハウジング内部空間を、インサート部材の上に存在する上側のハウジング内部空間領域と、インサート部材の下側に存在する下側のハウジング内部空間領域に区分する。インサート部材は、ガス流により貫流される少なくとも一つの流れ開口部を有し得る。乾燥要素は、流れ開口部の領域、つまり特に、流れ開口部の上、又は下に配置されている、又は形成されていることが可能である。第一のバリエーションは、分離装置内への乾燥装置の極めてコンパクトな統合を可能とする。
【0016】
第二バリエーションでは、前記乾燥装置又は一つの乾燥装置が、ハウジングにガス流上流又はガス流下流に連結可能な、又は連結された、特に管形状の配管要素に、又は当該配管要素内に配置されている、又は形成されていることが可能である。乾燥要素は、ガス流によって貫流可能な、特に管形状の配管要素部分に、又は当該配管要素部分内に配置されている、又は形成されていることが可能である。
【0017】
乾燥要素は、例えば吸収性の乾燥要素(湿度の吸収の為に設けられている)として形成されているか、又は少なくとも一つのそのようなものを有することが可能である。吸収性の乾燥要素は、ガス流内に含まれる湿度の吸収を可能とする。乾燥要素は、例えば分子篩であり得る。これは、水素分子の吸収性の接合(独語:Anbindung)または結合(独語:Bindung)を可能とする。本来の乾燥材料として、乾燥要素は、例えばアルモシリケート(独語:Alumosilikat)(ゼオリス(Zeolith))を有することが可能である。乾燥材料は、(ばらばらの)粉末ばらとして存在することが可能である。相応する乾燥材料の孔幅は、目的に適って、水分子のサイズに関して選択され、そして例えば0.3から1nmの間に存在することができる。しかし基本的に、吸収性の乾燥要素は、その化学的・物理的特性に基づいて水分子の吸収性の接合の為に設けられているあらゆる材料、またはあらゆる材料構造であり得る。上述したゼオリスの他に、例えば活性化されたアルミナ(独語aktivierte Tonerde)又はシリカゲルも考え得る。
【0018】
いずれにせよ、ガス流は目的に適って、比較的低い流れ速度で、つまり特に、3m/sよりも低い流れ速度で流れる。低い流れ速度は、特に其々、より高い滞在時間、又は交換時間に基づいて、フィルター装置によって達成可能な分離結果も、乾燥装置によって達成可能な乾燥結果も改善する。
【0019】
本発明は、更に、エネルギー照射により、硬化可能な構成材料から成る個々の構成材料層の暫時的選択的な露光と、これに伴って現れる硬化による三次元の対象の積層造形的な製造の為の装置のプロセスチャンバー内にプロセスに起因して発生する粒子状の構成材料構成要素を含む、不活性の、つまり不活性化を定義するガス流からの粒子状の構成材料構成要素の分離の為の分離装置の、ハウジング構造により定義される不活性化すべきハウジング内部空間の少なくとも部分的な不活性化の為の装置又は配置(独語:Anordnung)に関する。配置又は装置は、ハウジング構造によって定義される不活性化すべき少なくとも一つのハウジング内部空間を有し、そして、少なくとも一つの第一の分離装置に後接続された、少なくとも一つの乾燥装置(ガス流の乾燥の為の少なくとも一つの乾燥要素を有する)を有する少なくとも一つの第二の分離装置を有する。少なくとも一つの第一の分離装置と、少なくとも一つの第二の分離装置は、不活性のガス流によって貫流可能な、又は貫流される配管構造によって互いに接続されている。第二の分離装置は、オプション的にフィルター装置を有し得る。第二の分離装置は、よって特に上述したような分離装置であることが可能である。上述したような分離装置は、よって以下に詳細に説明する配置又は装置の枠内で使用されることが可能である。よって、上述した分離装置と関連して実施形は当該配置又は装置に対しても同様である。
【0020】
相応する第二の分離装置の配置的な後接続は、第一の分離装置の積層造形的な構成プロセスの枠内で提供される不活性化(「予備不活性化」)を可能とする。予備不活性化は、少なくとも部分的に行われる、つまり不活性のガス、つまり例えば酸素等が所定の比率だけハウジング内部空間内に存在するか、又は完全に行われる、つまりハウジング内部空間内に不活性のガスが存在しない。両方の場合において、積層造形的な構成プロセスの枠内で使用される第一の分離装置のセットアップタイム(独語:Ruestzeit)の(著しい)減少が可能である。当然、不活性化の他に、乾燥、つまり各第一の分離装置内に場合によっては含まれる湿度含有量の減少が行われる。
【0021】
配置又は装置は、不活性化すべき複数の第一の分離装置を有し得る。不活性化すべき第一の分離装置は、典型的には直列に接続されており、そして不活性化すべき複数の分離装置のグループを形成する。少なくとも一つの第二の分離装置は、当該グループ内で典型的には(ガス流下流に)後接続されている。不活性のガス流は、よってまずグループを貫流し、そしてその後第二の分離装置を貫流する。相応して流れるガス流の形成の為に使用される流れ発生装置は、つまり例えばファン装置は、よってグループに典型的には(ガス流上流に)前接続されている。上述した配置又は装置から、第二の分離装置に最も近く配置されているグループの第一の分離装置が、典型的には最も早く(予備)不活性化されるものであるということが生じる。
【0022】
配管構造は、一つの閉じた流れ循環系を形成する。その際、少なくとも一つの第一の分離装置、場合によっては複数の第一の分離装置のグループと、少なくとも一つの第二の分離装置が、当該閉じた流れ循環系内に接続されている。不活性のガス流は、分離装置を貫流し、よって循環的に貫流する。この事は、第一の分離装置の特に効率的な不活性化を可能とする。
【0023】
配置又は装置は、配管構造に連結可能であるか、又は連結されており、配管構造を流れるガス流の湿度比率又は湿度含有量を表す湿度含有量情報の検出の為の検出装置を有する、及び/又は、配管構造を通って流れるガス流の不活性化程度を表す不活性化程度情報の検出ための検出装置を有することが可能である。当然、相応する湿度含有量情報と相応する不活性化程度情報の検出の為の別々の(複数の)検出装置が設けられていることが可能である。湿度含有量程度情報は、例えばガス流内の水分子の比率の検出によって検出される、又は表されることが可能である。湿度含有量情報は、乾燥装置、又は乾燥要素の効率に関する根拠を提供する。これは、よって要求に応じて(早期に)交換されることが可能である。不活性化程度情報は、ガス流内の、例えば、反応性のガス、特に酸素の比率の検出によって、又は不活性のガス、特にアルゴン、又は窒素の広津によって検出される、又は表されることが可能である。検出装置は、いずれにせよ、ガス流中の水分子の比率の検出の為、又は反応性のガスの比率の検出の為の適当な検出要素を設けられていることが可能である。
【0024】
配置又は装置は、更に、ガス流中の不活性のガスの比率の制御の為の、ハードウェア的、及び/又はソフトウェエア的に組み込まれた制御装置と、配管構造内に(追加的に)不活性ガスを供給するための、不活性ガスリザーバー又は不活性ガス源と接続された不活性ガス供給装置を有する。制御装置は、典型的には、不活性ガス供給装置の運転を、特に不活性化程度情報に応じて制御するために設けられている。配管構造内への(追加的な)不活性ガスの供給は、特に、反応性のガスの比率が所定の限界値を上回った時に行われる。配管構造内への(追加的な)不活性ガスの供給と関連する圧力上昇は、例えば加圧バルブの形式の開くバルブ装置によって補償される。そのようにして実現される圧力補償によってガス(これは、当然、反応性のガス構成要素を含む)が、配管構造から流出する。これによって反応性のガスの比率の暫時的な減少が行われる。
【0025】
分離装置と配置又は装置の他に、本発明は、エネルギー照射による、硬化可能な構成材料から成る個々の構成材料層の暫時的選択的な露光と、これに伴って現れる硬化による、三次元の対象(物)、つまり例えば技術的な部材、又は技術的な部材グループの積層造形的な製造の為の装置(「装置」)にも関する。エネルギー照射は、特にレーザー照射であることが可能である。装置は、SLM装置、つまり選択的レーザー溶融方法(SLM方法)の実施の為の装置であるか、又はSLS装置、つまり選択的レーザー焼結法(SLS法)の実施の為の装置であることが可能である。硬化すべき各構成材料層の選択的な硬化は、対象に関する構成データに基づいて行われる。相応する構成データは、一般的に、積層造形的に製造すべき三次元の対象の形状的、又は形状構造的な態様を表す。相応する構成データは、例えば、製造すべき対象の「スライスド」CADデータを含み得る。
【0026】
装置は、積層造形的な構成プロセスの実施の為に、典型的に必要な機能コンポーネント、つまり特に、構成材料、つまり特に、粒子状の、又は粉滅形状の金属材料、プラスチック材料、及び/又はセラミック材料から成る個々の構成材料層の暫時的な層状の選択的な硬化の為のエネルギー照射、特にレーザー照射の発生の為のエネルギー照射発生装置と、構成レベル内で硬化すべき構成材料層の形成の為の層形成装置を有する。構成レベルは、典型的には(垂直な方向に)移動可能に支承された担持装置の担持要素の表面であるか、又は構成材料層であることが可能である。一般的に、構成レベル内には、選択的に硬化すべき、又は選択的に硬化される少なくとも一つの構成材料層が形成されている。
【0027】
装置は、更に、少なくとも一つの、上述したような分離装置を有する。分離装置は、本来の場所での、相応するガス流からの相応する粒子状の構成材料構成要素の分離も、ガス流の乾燥も可能とする。乾燥は、湿度の上昇を減少する、又は防止する。これは、積層造形的な各構成プロセスと、ひいては積層造形的に製造可能な、又は製造される三次元の対象にネガティブに作用する。分離装置の関連する全体的な実施は、装置にも同様に有効である。
【0028】
本発明を図中に表された実施例の説明に基づいて再度詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、実施例に従う分離装置1の原理図を示す。
【0031】
分離装置1は、エネルギー照射6による暫時的、選択的な露光と、これに伴って現れる個々の構成材料層(硬化可能な構成材料5からなる構成材料層)の硬化による三次元の対象4の積層造形的な製造の為の装置3(
図3参照)のプロセスチャンバー2内に、プロセスに起因して発生する粒子状の構成材料構成要素を含む、典型的には不活性なガス流7から、粒子状の構成材料構成要素を分離するために設けられている。分離装置の別の実施例は、相応する装置3と関連して、
図3中に表されている。この図は、実施例に従う装置3の原理図を示す。
【0032】
分離装置1の第一の機能的決定(機能性)は、相応する粒子状の構成材料構成要素を含むガス流7からの粒子状の構成材料構成要素の分離である。分離すべき構成材料構成要素は、典型的には、積層造形的な構成プロセスの枠内において降下されない構成材料粒子、つまり特に、いわゆる「溶接スパッタ又は焼結スパッタ(独語:Schweiss− oder Sinterspritzer)」である。これは、プロセスに起因して構成レベルから放たれる。
【0033】
分離装置1は、ハウジング構造8(「ハウジング」)を有している。ハウジング8は、相応するガス流7により貫流可能な、又は貫流されるハウジング内部空間8を定義する。ハウジング8が相応するガス流7の供給及び排出を可能とする、特に管形状の、各配管要素13の接続の為の接続手段12、特にフランジ部分を有することが見て取れる。
図1に従う接続手段12の配置(又は装置)から、ガス流7が実施例においてはハウジング内部空間9を下から上に向かって貫流することがわかる。
【0034】
ハウジング8は、外に向かって閉じられて形成されていることが可能であるので、ハウジング内部空間9は、外に向かって閉鎖可能、又は閉じられることが可能である。ハウジング8の内部の環境が、ハウジング8を取り巻く、通常不活性である環境と相互作用することを排除するためである。ハウジング8は、適当なアクセス手段(図せず)、つまり例えば折畳み要素を設けられていることが可能である。これは、ユーザーに、必要に応じて、ハウジング内部空間9へのアクセス機械を可能とする。
【0035】
ハウジング内部空間9内には、フィルター装置10が設けられている。フィルター装置10は、ハウジング内部空間9を貫流する、相応のガス流7からの粒子状の構成材料構成要素の分離の為のフィルター要素11を有する。フィルター要素11は、ドラム状の形状構造的な態様を有することが可能である(「ドラムフィルター」)。これは、高い特有のフィルター(表)面と、ひいては高いフィルター効率を有する。フィルター要素11の具体的な化学的・物理的態様は、具体的にガス流7から分離すべき構成材料粒子、つまり特にその化学的・物理的特性に関して定められている。
【0036】
分離装置1は、更に乾燥装置14を有している。乾燥装置14は、相応するガス流7の乾燥の為の乾燥要素15を有する。乾燥要素15は、示された実施例において、相応する乾燥材料から(離れた)粉末ばら(独語:Pulverschuettung)として存在する。これは、高い特有の乾燥(表)面と、ひいては高い乾燥効率を有する。乾燥装置14又は乾燥要素15は、フィルター要素11の後に接続されている。つまりフィルター要素11に対してガス流下流に設けられている。
【0037】
相応するガス流(7)内に含まれる粒子状の構成材料構成要素の分離の他に、分離装置1の第二の機能的用途(機能性)は、相応するガス流7の乾燥にある。ガス流7の乾燥とは、特に、場合によっては発生するガス流7の湿度比率(湿度部分、独語:Feuchtigkeitsanteil)の減少であると理解されよう。湿度比率(湿度部分)の減少は、典型的には、場合によっては存在する反応性ガス、つまり特に酸素の比率の減少も伴う。
【0038】
乾燥装置14は、基本的に、ハウジング内部空間9の内部、又は外部に設けられている、又は形成されていることが可能である。
図1の実施例においては、乾燥装置14は、ハウジング内部空間9内に設けられている。乾燥装置14は、ハウジング8と(損傷なく、又は破壊なく)離れることができるよう接続可能、又は接続されている、フィルター装置10に後接続されて設けられたインサート部材16の上に設けられている。インサート部材16は、ハウジング内部空間9を、インサート部材16の上に存在する上側のハウジング内部空間領域9aと、インサート部材16の下に存在する下側のハウジング内部空間領域9bに分ける。インサート部材16は、ガス流7による貫流可能な、ここでは中央の、流れ開口部(詳説しない)を有している。乾燥要素15は、上側のハウジング内部空間領域9a内に設けられており、そしてこれを少なくとも部分的に、場合によっては完全に満たす。
【0039】
ガス流7は、目的に適って、比較的低い流れ速度で、つまり特に、3m/s、特に1m/sよりも低い流れ速度で流れる。その様な低い流れ速度は、其々長い滞在時間(独語:Verweilzeit)、又は交換時間(独語:Wechselwirkungszeit)に基づいて、フィルター装置10によって達成可能な分離結果も、乾燥装置14によって達成可能な乾燥結果も改善する。
【0040】
図2には、実施例に従う装置17の原理図が示されている。
【0041】
装置17は、エネルギー照射による暫時的選択的な露光と、これに伴って現れる、プロセスに起因して発生する粒子状の構成材料要素の硬化可能な構成材料からなる個々の構成材料層の硬化による三次元の対象4の積層造形的な製造の為の装置3のプロセスチャンバー内に含まれる不活性のガス流7からの粒子状の構成材料構成要素の分離の為の分離装置1の、不活性化すべき、ハウジング8によって定義されるハウジング内部空間9の不活性化の為、又は予備不活性化の為に設けられている。不活性のガス流7は、例えばアルゴンガス流、又は窒素ガス流であることが可能である。
【0042】
装置17は、不活性化すべき、ハウジング8によって定義される各一つのハウジング内部空間9を有する複数の第一の分離装置1aと、第一の分離装置1aに後接続された、ガス流7の乾燥の為の乾燥要素15を有する乾燥装置14を有する第二の分離装置1bを有する。別の分離装置1bは、破線により示されているように、オプション的にフィルター装置10を有している。第一の分離装置1aと第二の分離装置1bは、不活性の、つまり不活性化に使用されるガス流7によって、貫流可能である、又は貫流される配管構造13によって互いに接続されている。第二の分離装置1bは、特に、
図1に示された実施例に従う分離装置1である。
【0043】
相応する第二の分離装置1bの後接続するような配置は、各第一の分離装置1aの積層造形的な構成プロセスの枠内で運転開始の前に準備を行う不活性化(「予備不活性化」)を可能とする。予備不活性化は、少なくとも部分的に行われる、つまりハウジング内部空間内に不活性でないガス、つまり例えば酸素の所定の比率が存在するか、又は、完全に行われる、つまりハウジング内部空間内には不活性でないガスの比率が存在しない。いずれにせよ、積層造形的な構成プロセスの枠内で使用されるべき第一の分離装置1aのセットアップタイムの(著しい)減少が可能である。当然、不活性化の他に、乾燥も行われる。つまり、各第一の分離装置1a内に場合によっては含まれる湿度含有量の減少も行われる。
【0044】
配管構造13は、閉じられた流れ循環系を形成している。この中で、第一の分離装置1aと第二の分離装置1bが接続されている。不活性のガス流7は、分離装置1a,1bを貫流し、つまり循環的に貫流する。これは、第一の分離装置1aの特に効率的な不活性化を可能とする。
【0045】
不活性化すべき第一の分離装置1aは、直列に接続されており、そして不活性化すべき分離装置1aのグループ1Aを形成する。第二の分離装置1bは、グループ1A(ガス流下流に)後接続されている。不活性のガス流7は、よってまずグループ1aを貫流し、その後第二の分離装置1bを貫流する。相応して流れる不活性のガス流の形成の為の流れ発生装置18、つまりファン装置(Geblaeseeinrichtung)は、グループ1Aに(ガス流上流に)前接続されている。上述した配置から、第二の分離装置1bの最も近くに配置されている、グループ1Aの第一の分離装置1aが、最も速く(予備)不活性化されるものとわかる。
【0046】
装置(又は配置)17は、更に、配管構造17を通って流れる不活性のガス流7の湿度比率又は湿度含有量を意味する湿度含有量情報を検出するための、配管構造13と連結された検出装置19と、配管構造13を通って流れる不活性のガス流7の不活性化程度を意味する不活性化程度情報を検出するための検出装置20を有する。実度含有量情報は、例えば、不活性のガス流7内の水分子の比率の検出によって検出、又は表されれることが可能である。湿度含有量情報は、乾燥装置14又は乾燥要素15の効率に関する根拠を提供する。これは、よって必要に応じて(早期に)交換されることが可能である。不活性化程度情報は、例えば、不活性のガス流7内の反応性のガス、特に酸素の比率の検出によって、又は、不活性のガス、特にアルゴン、又は窒素の比率によって検出される、又は表されることが可能である。各検出装置19,20は、湿度比率の検出、特に水分子比率の検出の為、又は不活性のガス流7内の反応性ガス比率の検出の為の適当な検出要素(図示せず)、つまり特にセンサー要素を設けられている。
【0047】
装置17は、更に、不活性のガス流7内の不活性のガスの比率を制御するための、ハードウェア的、及び/又はソフトウェア的に組み込まれた制御装置21と、(追加的な)不活性ガスを配管構造13内に供給するための、不活性ガスリザーバー22又は不活性ガス源と接続された不活性ガス供給装置23を有する。制御装置21は、不活性ガス供給装置23の運転を、特に不活性化程度情報に応じて制御するために設けられている。(追加的な)不活性ガスの配管構造13内への供給は、典型的には、反応性のガスの比率が、所定の限界値を越えたとき行われる。酸素にとって、例えば、酸素の比率がVol%の二倍を超えたとき、限界値を越えたと言える。配管構造13内への(追加的な)不活性ガスの供給と関係する圧力上昇は、場合によっては開かれるバルブ装置24(例えば加圧バルブの形式のもの)を介して補償される。バルブ装置24は、例えば、流れ発生装置18の領域に設けられている。そのように実現される圧力補償によって、ガス(当然反応性のガス個性要素も含む)は、配管構造13から流れ、これによってガス流7内の反応性のガスの比率の暫時的な減少を行う。
【0048】
図3は、実施例に従う装置3の原理図を示す。上述したように、
図3内の装置3は、分離装置1と接続されて(又は関連して)表されている。
【0049】
装置3は、エネルギー照射6による、硬化可能な構成材料5からの個々の構成材料層の、暫時的選択的な露光とこれに伴う硬化による、三次元の対象4、つまり例えば技術的な部材又は技術的な部材グループの積層造形的な製造に使用される。エネルギー照射6は、レーザー光線(独語:Laserstrahl)である。装置3は、SLM装置、詰まり選択的なレーザー溶融方法の実施の為の装置であることが可能である。硬化すべき各構成材料層の選択的な硬化は、対象に関する構成データに基づいて行われる。相応する構成データは、一般的に、積層造形的に製造すべき三次元の対象4の形状的、又は形状構造的な態様を表す。相応する構成データは、製造すべき対象4の例えば「スライスド(独語:geslicte)」CADデータを含むことが可能である。
【0050】
積層造形的な構成プロセスに必要な機能コンポーネント、つまり特に、構成材料5、っつまり特に粒子状の、又は粒子形状の金属(例えばアルミニウム、ステンレス、又はチタン等)からの個々の構成材料層の暫時的で層状の選択的な硬化の為のエネルギー照射の発生の為のエネルギー照射発生装置25を有し、そして水平に向けられた二重矢印によって示されるように移動可能に支承された、構成レベル内で硬化すべき構成材料層の形成のための層形成装置36を有する。
【0051】
装置3は、更に、少なくとも一つの分離装置1を有する。分離装置1は、装置3のプロセスチャンバー2から流れ出る相応のガス流7からの相応する粒子状の構成材料構成要素の分離も、ガス流7の乾燥も本来の場所で可能とする。乾燥は、湿度の蓄積を減少させる、又は防止する。これは、積層造形的な各構成プロセスと、これに伴う積層造形的に製造可能な、又は製造された三次元の対象4にネガティブに作用する。
【0052】
図3の実施例においては、分離装置1に付設される乾燥装置14は、ハウジング8のガス流下流に連結された、特に管形状の配管要素13(内)に設けられている。乾燥要素15は、ガス流7が貫流する配管要素部分内に配置されている。
【0053】
乾燥要素15は、図に示された実施例においては、例えば、吸収性の乾燥要素15である。吸収性の乾燥要素15は、ガス流7内に含まれる湿度の吸収を可能とする。具体的には、吸収性の乾燥要素15は、分子篩(独語:Molekularsieb)であることが可能である。これは、水分子の吸収性の結びつき、又は接続を可能とする。本来の乾燥材料として、乾燥要素15、例えばアルモシリケート(独語:Alumosilikat)(ゼオリス(Zeolith))を有することが可能である。乾燥材料は、上述したように、(ばらばらの)粉末ばらとして存在することができる。相応する乾燥材料の孔幅は、目的に適って、水分子のサイズに関して選択され、そして例えば0.3から1nmの間に存在することができる。