(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6674955
(24)【登録日】2020年3月11日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】チャイルドプロテクション機構を有する、製品を包装/分配するための装置
(51)【国際特許分類】
B65D 47/34 20060101AFI20200323BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20200323BHJP
B05B 11/00 20060101ALI20200323BHJP
【FI】
B65D47/34 110
B65D83/00 K
B65D47/34 200
B05B11/00 101E
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-539238(P2017-539238)
(86)(22)【出願日】2016年1月5日
(65)【公表番号】特表2018-505100(P2018-505100A)
(43)【公表日】2018年2月22日
(86)【国際出願番号】FR2016050006
(87)【国際公開番号】WO2016120537
(87)【国際公開日】20160804
【審査請求日】2018年12月3日
(31)【優先権主張番号】1550603
(32)【優先日】2015年1月27日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514268453
【氏名又は名称】ラブラボ
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タベルレ ジャン‐フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ピュヴィラン パトリス
【審査官】
蓮井 雅之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−202209(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02660164(EP,A1)
【文献】
特表2014−508689(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/004360(WO,A1)
【文献】
米国特許第6923343(US,B1)
【文献】
米国特許第5040694(US,A)
【文献】
特開2003−12063(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/34
B05B 11/00
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向の中心軸(A−A)に沿った押圧により作動されうる製品分配操作用のポンプヘッド(1)と、
前記ポンプヘッドと関連付けられ、製品を含んだボトルの開口(2)に固定される支持装置とを備える、製品を包装し分配するための装置において、
前記支持装置が、
前記開口に保持されるロック(6、6’)と、
ロッキング機構(7、7’)を備え、
前記ロッキング機構が、前記ポンプヘッドのロッキングカム(10A、10B、10’A、10’B)を担持した、少なくとも1つの側方接触領域(9、9’、9”)に押圧することで動かされうる、少なくとも1つのロッキングタブ(8A、8B、8’A、8’B)を備え、
前記カム(10A、10B、10’A、10’B)が、非作動状態のロック位置で、前記ポンプヘッド(1)の下に配置され、前記ポンプヘッドの内部端(1A)をブロックするためのストッパを形成し、
前記製品を包装し分配するための装置が、スカート区画(11A)によって担持された少なくとも1つの前記側方接触領域(9)を備え、
前記スカート区画(11A)が、径方向に弾性変形可能なリング(14)によって担持され、
前記リング(14)が、直径方向に対向して配置された2つの前記ロッキングタブ(8A、8B)を担持し、
これらのタブのそれぞれから等距離のところに前記スカート区画(11A)が配置され、
前記カム(10A、10B、10’A、10’B)が、前記長手方向の中心軸と平行な前記ロッキングタブのそれぞれによって担持された径方向のフランジからなることを特徴とする、製品を包装し分配するための装置。
【請求項2】
前記スカート区画(11A)から直径方向に対向する側に配置された、前記ロック(6)にスナップ固定によって固定される、第2のスカート区画(11B)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
それぞれが1つのスカート区画(11’A、11’B)によって担持された2つの前記側方接触領域(9’、9”)を備え、前記スカート区画(11’A、11’B)が、径方向に弾性変形可能なリング(14’)によって担持され、前記リング(14’)が、直径方向に対向して配置された2つの前記ロッキングタブ(8’A、8’B)を担持し、これらのタブのそれぞれから等距離のところに、前記スカート区画(11’A、11’B)が直径方向に対向して配置されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ロッキング機構(7、7’)が、前記リング(14’)と一体になった少なくとも1つの弾性変形可能な固定タブ(13、13’、13”)によって担持された爪(13A、13’A、13”A)をスナップ固定することによって、前記ロック(6、6’)に固定されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記固定タブ(13、13’、13”)が、前記スカート区画(11A、11’A、11’B)と一体になっていることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ロック(6、6’)が、前記ボトルから突出し前記ポンプヘッド(1)を取り囲む環状部分(12、12’)を備え、前記環状部分が、前記側方接触領域(9、9’、9”)を担持する前記スカート区画(11A、11’A、11”B)を受けるための、少なくとも1つの空洞(12A、12’A、12’B)を備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャイルドプロテクション機構を有する、製品を包装/分配するための装置に関する。
【0002】
より正確には、本発明は、長手方向の中心軸に沿った押圧により作動されうる製品分配操作用のポンプヘッドと、このポンプヘッドと関連付けられ、製品を含んだボトルの開口に固定される支持装置とを備える、製品を包装/分配するための装置に関する。上記支持装置は、上記開口に保持されるロックと、ロッキング機構を備える。ロッキング機構は、ポンプヘッドのロッキングカムを担持した、少なくとも1つの側方接触領域を押圧することで動かされうる、少なくとも1つのロッキングタブを備える。
【背景技術】
【0003】
特許文献1に、チャイルドプロテクション機構を有する、製品を包装/分配するためのかかる装置が開示されている。このチャイルドプロテクション機構の概念とは、子供が製品を分配できないようにポンプの操作を複雑にするというものである。
【0004】
この装置は、長手方向の中心軸に沿った押圧により作動されうる分配操作用のポンプヘッドと、このポンプヘッドと関連付けられ、製品の収納ボトルの開口域に固定されうる支持ユニットとを備える。ポンプヘッドは、手動でロック解除可能なロッキング手段を利用することにより、非作動状態のブロック位置に保持される。
【0005】
上記支持ユニットの閉鎖部品が、ボトルの開口領域に、その閉鎖部品がボトルの出口領域から取り外されるのを防止するロックによって保持される。このロックをロック解除する手段が設けられる。
【0006】
上記支持ユニットはまた、上記閉鎖部品に対して長手方向の中心軸の周りに回転可能なロッキング部品を備える。
【0007】
上記ロッキング部材は、このロッキング部品上に対向して配置された2つのロッキングタブである。ロッキング部品の外側スカートの上縁と同様に、これらの2つのロッキングタブはそれらの上縁に対してほぼ直角に湾曲している。ロッキングタブはそれぞれ、その縁のところに、ポンプヘッドの対応するロッキング空洞と関連付けられたロッキングカムの形をした、ロッキング要素を備える。2つのロッキングタブは、ロッキング要素のスカートと一体部品になっており、そのタブの2つの長手方向の側面に設けられた、互いに平行で上縁が開口した2つの長手方向のスロットのおかげで、弾性的に動作可能になっている。
【0008】
これらのロッキングタブの下にある接触表面が手で側方から押圧されると、これらのタブは外向きに旋回し、それによってロッキングカムがポンプヘッドの対応する空洞から外れる。これでポンプヘッドは、操作位置への移動のため、ストッパまで回転させられうる。したがって、接触表面の領域におけるロッキング部品の外側スカートの上記圧縮と同時に、ロッキングカムがポンプヘッドの対応する空洞に再度係合するのを防止するために、ポンプヘッドが回転させられる。そしてこの回転位置で、分配操作を行うために、ポンプヘッドが長手方向の中心軸に沿って押されうる。
【0009】
逆に、ポンプヘッドがその元の初期位置に回転させられるときは、閉鎖部品の上縁に配置された幾何学的ロック歯機構が、ロッキング部品の回転を防止する。
【0010】
かかる機構には、以下の技術的問題が生じる。
【0011】
この機構は比較的複雑である。
【0012】
その操作もまた比較的複雑であり、チャイルドプロテクションのロックを解除するために、ロッキングタブの下にある接触表面への側方からの押圧と、ポンプヘッドの同時回転という、2つの関連動作が必要になる。したがってこのシステムは片手で使用できない。
【0013】
ポンプを使用し製品を分配した後は、ロッキングタブの下にある接触表面を解放し、ロッキングカムがポンプヘッドの対応する空洞に元通り嵌合する初期位置まで、ポンプヘッドを反対方向に回転させる必要がある。したがって、チャイルドプロテクション位置におけるこの機構の再ロックは、使用後に自動的に行われず、ボトルを使用する大人はこのロック回転を省略しうる。これは、効果的なチャイルドプロテクションにとって非常に有害である。
【0014】
これと同じことが、特許文献2に記載の装置にも当てはまる。
【0015】
特許文献2に、長手方向の中心軸に沿った押圧により作動されうる製品分配操作用のポンプヘッドと、このポンプヘッドと関連付けられ、製品を含んだボトルの開口に固定される支持装置とを備える、製品を包装/分配するための装置が記載されている。この支持装置は、上記開口に保持されるロックと、ロッキング機構を備える。ロッキング機構は、少なくとも1つの側方接触領域に押圧することで動かされうる少なくとも1つのロック部材を備える。ロック部材は、非作動状態のロック位置で、ポンプヘッドの下に配置され、ポンプヘッドの内部端をブロックするためのストッパを形成する。
【0016】
ポンプを使用し製品を分配した後は、ポンプをロック位置に戻すために、対向する側方接触領域によって、ロッキング部材を反対方向に押し動かす必要がある。したがって上記と同様に、チャイルドプロテクション位置におけるこの機構の再ロックは、使用後に自動的に行われない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第2003/0010793号
【特許文献2】欧州特許第2660164号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明はこの問題を解決し、単純で効果的なチャイルドプロテクション機構を有する、製品を包装/分配するための装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
このために、本発明が提案するのは、長手方向の中心軸に沿った押圧により作動されうる製品分配操作用のポンプヘッドと、上記ポンプヘッドと関連付けられ、製品を含んだボトルの開口に固定される支持装置とを備える、製品を包装/分配するための装置において、上記支持装置が、上記開口に保持されるロックと、ロッキング機構を備え、上記ロッキング機構が、上記ポンプヘッドのロッキングカムを担持した、少なくとも1つの側方接触領域に押圧することで動かされうる、少なくとも1つのロッキングタブを備え、上記カムが、非作動状態のロック位置で、上記ポンプヘッドの下に配置され、上記ポンプヘッドの内部端をブロックするためのストッパを形成する装置であって、上記装置が、スカート区画によって担持された少なくとも1つの上記側方接触領域を備え、上記スカート区画が、径方向に弾性変形可能なリングによって担持され、上記リングが、直径方向に対向して配置された2つの上記ロッキングタブを担持し、これらのタブのそれぞれから等距離のところに上記スカート区画が配置され、上記カムが、上記長手方向の中心軸と平行な上記ロッキングタブのそれぞれによって担持された径方向のフランジからなることを特徴とする、装置である。
【0020】
第1の実施形態によると、上記装置は、上記スカート区画から直径方向に対向する側に配置された、上記ロックにスナップ固定によって固定される、第2のスカート区画を備える。
【0021】
第2の実施形態によると、上記装置は、それぞれが1つのスカート区画によって担持された2つの上記側方接触領域を備え、上記スカート区画が、径方向に弾性変形可能なリングによって担持され、上記リングが、直径方向に対向して配置された2つの上記ロッキングタブを担持し、これらのタブのそれぞれから等距離のところに、上記スカート区画が直径方向に対向して配置される。
【0022】
上記ロッキング機構は、上記リングと一体になった少なくとも1つの弾性変形可能な固定タブによって担持された爪をスナップ固定することによって、上記ロックに固定されうる。
【0023】
この場合、好ましくは、上記固定タブが上記スカート区画と一体になっている。
【0024】
上記ロックは、上記ボトルから突出し上記ポンプヘッドを取り囲む環状部品を備えうる。上記環状部分は、上記側方接触領域を担持する上記スカート区画を受けるための、少なくとも1つの空洞を備える。
【0025】
本発明について、各図を参照して詳細に説明する。これらの図は本発明の好ましい実施形態のみを示している。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図2】ロック位置にある、第1の代替実施形態による装置の部分切取斜視図である。
【
図3】ロック位置にある、第1の代替実施形態による装置の部分切取斜視図である。
【
図4】ロック位置にある、上記第1の代替実施形態による装置の上面図である。
【
図5】ロック解除位置にある、上記第1の代替実施形態による装置の部分切取斜視図である。
【
図6】ロック解除位置にある、上記第1の代替実施形態による装置の部分切取斜視図である。
【
図7】ロック解除位置にある、上記第1の代替実施形態による装置の上面図である。
【
図8】上記第1の代替実施形態による装置の部品の斜視図である。
【
図9】上記第1の代替実施形態による装置の部品の斜視図である。
【
図10】ロック位置にある、第2の代替実施形態による装置の部分切取斜視図である。
【
図11】ロック位置にある、第2の代替実施形態による装置の部分切取斜視図である。
【
図12】ロック位置にある、上記第2の代替実施形態による装置の上面図である。
【
図13】ロック解除位置にある、上記第2の代替実施形態による装置の部分切取斜視図である。
【
図14】ロック解除位置にある、上記第2の代替実施形態による装置の部分切取斜視図である。
【
図15】ロック解除位置にある、上記第2の代替実施形態による装置の上面図である。
【
図16】上記第2の代替実施形態による装置の部品の斜視図である。
【
図17】上記第2の代替実施形態による装置の部品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1に示されているように、製品を包装/分配するための装置が、長手方向の中心軸A−Aに沿った押圧により作動されうる製品分配操作用のポンプヘッド1と、このポンプヘッド1と関連付けられ、製品を含んだボトルの開口2に固定される支持装置とを備える。
【0028】
示されている例によると、上記装置は、可撓性を有するパウチ3を有する。パウチ3は、2つの剛性を有するフランジ4、5を備え、剛性を有する外部ボトル5の中に含まれる。
【0029】
上記支持装置は、ボトルの開口2に保持されるロック6と、ロッキング機構7を備える。ロッキング機構7は、少なくとも1つの接触領域9を押圧することで動かされうる、上記長手方向の中心軸A−Aと平行な少なくとも1つのロッキングタブ8を備える。ロッキングタブ8は、ポンプヘッドのロッキングカム10を担持する。
【0030】
このカム10は、ロッキングタブ8によって担持された径方向のフランジからなる。カム10は、
図1に示されているように、非作動状態のロック位置で、ポンプヘッド1の下に配置され、ポンプヘッドの内部端1Aをブロックするためのストッパを形成する。
【0031】
上記装置の第1の変形形態が、
図2〜9に示されている。
【0032】
図8はロッキング機構7の斜視図であるが、その
図8で特に明らかなように、このロッキング機構7は、スカート区画11Aによって担持された側方接触領域9を備え、スカート区画11Aは、径方向に弾性変形可能なリング14によって担持されている。リング14は、直径方向に対向して配置された2つのロッキングタブ8Aおよび8Bを担持し、これらのタブ8Aおよび8Bのそれぞれから等距離のところに上記スカート区画11Aが配置されている。
【0033】
図9は、ポンプ本体をその中心部分を介して支持するロック6の斜視図であるが、その
図9で特に明らかなように、上記ロックは、ボトルから突出しポンプヘッド1を取り囲むための環状部分12を備える。この環状部分は、側方接触領域9を担持するスカート区画11Aを受けるための、空洞12Aを備える。
【0034】
ロッキング機構7は、リング14、より正確にはスカート区画11Aと一体になった弾性変形可能な固定タブ13によって担持された爪13Aをスナップ固定することによって、ロック6に固定される。
【0035】
ロッキングタブ8Aおよび8Bが正確に移動するようにするために、後述より分かるように、第2のスカート区画11Bが、ロッキング機構7の、上述の第1のスカート区画11Aから直径方向に対向する側に設けられる。この第2のスカート区画11Bは、2つの爪11Cによってロック6にスナップ固定される。爪11Cは、第2のスカート区画11Bを受けるための第2の空洞12Bに配置された2つの開口12Cに、スナップ固定されるためのものである。
【0036】
次に、上記の各部品によるロック/ロック解除機能について説明する。
【0037】
図2〜4では、上記装置およびその構成部品は、ロックされた休止位置にある。したがって、ロッキング機構7のリング14は変形されていない円形の断面を有し、ロッキングタブ8Aおよび8Bによって担持されたカム10Aおよび10Bが、非作動状態のロック位置で、ポンプヘッド1の下に配置され、ポンプヘッドの内部端1Aをブロックするためのストッパを形成し、子供がポンプヘッドを押すだけで作動させるのを防止する。
【0038】
リング14は、第2のスカート区画11Bによって保持されながら、
図7の矢印で示されているように接触領域9を側方から押圧されることによって、弾性変形し、したがってその断面が横長の形状を帯びる。これによってロッキングタブ8Aおよび8Bが動かされ、そのカム10Aおよび10Bが外向きに移動し、ポンプヘッド1の内部端1Aを解放する。このポンプヘッド1は長手方向の中心軸に沿って押され、
図5の矢印で示されているように下げられうる。この第1の変形形態によると、製品のロック解除と分配が片手で容易に行われうることが認められよう。これで製品が分配され、
図2〜4に示されているように、ポンプヘッド1と側方接触領域9への押圧を止めるだけで、ポンプヘッド1がその戻しばねの作用で休止位置に戻り、ロッキングタブ8Aおよび8Bによって担持されたカム10Aおよび10Bが、リング14固有の弾性のおかげで元に戻って、ポンプヘッドの内部端1Aをブロックするためのストッパを形成する。したがって、
図2〜4に示されているように、使用者が能動的に介入することなくポンプヘッドは再びロックされ、それによって、ポンプを使用後に再ロックするのを忘れるというリスクがなくなる。
【0039】
上記装置の第2の変形形態が、
図10〜17に示されている。
【0040】
図16はロッキング機構7’の斜視図であるが、その
図16で特に明らかなように、このロッキング機構7’は、それぞれが1つのスカート区画11’Aおよび11’Bによって担持された2つの側方接触領域9’および9”を備え、スカート区画11’Aおよび11’Bは、径方向に弾性変形可能なリング14’によって担持されている。リング14’はやはり、直径方向に対向して配置された2つのロッキングタブ8’Aおよび8’Bを担持し、これらのタブ8’Aおよび8’Bのそれぞれから等距離のところに、上記スカート区画11’Aおよび11’Bが直径方向に対向して配置されている。
【0041】
図17は、ポンプ本体をその中心部分を介して支持するロック6’の斜視図であるが、その
図17で特に明らかなように、上記ロックは、ボトルから突出しポンプヘッド1を取り囲むための環状部分12’を備える。この環状部分は、側方接触領域9’および9”をそれぞれ担持するスカート区画11’Aおよび11’Bをそれぞれ受けるための、2つの空洞12’Aおよび12’Bを備える。
【0042】
ロッキング機構7’は、リング14’、より正確には対称的なスカート区画11’Aおよび11’Bとそれぞれ一体になった固定タブ13’および13”によってそれぞれ担持された2つの爪13’Aおよび13”Aをスナップ固定することによって、ロック6’に固定される。
【0043】
次に、上記の各部品によるロック/ロック解除機能について説明する。
【0044】
図10〜12では、上記装置およびその構成部品は、ロックされた休止位置にある。したがって、ロッキング機構7’のリング14’は変形されていない円形の断面を有し、ロッキングタブ8’Aおよび8’Bによって担持された2つのカム10’Aおよび10’Bが、非作動状態のロック位置で、ポンプヘッド1の下に配置され、ポンプヘッドの内部端1Aをブロックするためのストッパを形成し、子供がポンプヘッドを押すだけで作動させるのを防止する。
【0045】
リング14’は、
図15の2つの矢印で示されているように、接触領域9’および9”を側方から押圧することによって弾性変形し、したがってその断面が横長の形状を帯びる。これによってロッキングタブ8’Aおよび8’Bが動かされ、そのカム10’Aおよび10’Bが外向きに移動し、ポンプヘッド1の内部端1Aを解放する。このポンプヘッド1は長手方向の中心軸に沿って押され、
図13および14の矢印で示されているように下げられうる。これで製品が分配され、
図10〜12に示されているように、ポンプヘッド1と側方接触領域9’および9”への押圧を止めるだけで、ポンプヘッド1がその戻しばねの作用で休止位置に戻り、ロッキングタブ8Aおよび8Bによって担持されたカム10Aおよび10Bが、リング14’固有の弾性のおかげで元に戻って、ポンプヘッドの内部端1Aをブロックするためのストッパを形成する。したがって、使用者が能動的に介入することなくポンプヘッドは再びロックされ、それによって、ポンプを使用後に再ロックするのを忘れるというリスクがなくなる。
【符号の説明】
【0046】
1 ポンプヘッド
1A ポンプヘッドの内部端
2 ボトルの開口
3 パウチ
4 フランジ
5 フランジ、外部ボトル
6 ロック
6’ ロック
7 ロッキング機構
7’ ロッキング機構
8 ロッキングタブ
8A ロッキングタブ
8’A ロッキングタブ
8B ロッキングタブ
8’B ロッキングタブ
9 側方接触領域
9’ 側方接触領域
9” 側方接触領域
10 ロッキングカム
10A ロッキングカム
10’A ロッキングカム
10B ロッキングカム
10’B ロッキングカム
11A 第1のスカート区画
11’A 第1のスカート区画
11B 第2のスカート区画
11’B 第2のスカート区画
11C 爪
12 環状部分
12’ 環状部分
12A 空洞
12’A 空洞
12B 空洞
12’B 空洞
12C 開口
13 固定タブ
13A 爪
13’A 爪
13”A 爪
14 リング
14’ リング