特許第6674967号(P6674967)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6674967化合物 (S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの結晶形
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6674967
(24)【登録日】2020年3月11日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】化合物 (S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの結晶形
(51)【国際特許分類】
   C07D 413/04 20060101AFI20200323BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20200323BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20200323BHJP
【FI】
   C07D413/04
   A61P37/06
   A61K31/4439
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-560155(P2017-560155)
(86)(22)【出願日】2016年5月19日
(65)【公表番号】特表2018-521001(P2018-521001A)
(43)【公表日】2018年8月2日
(86)【国際出願番号】EP2016061200
(87)【国際公開番号】WO2016184939
(87)【国際公開日】20161124
【審査請求日】2017年12月25日
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2015/061153
(32)【優先日】2015年5月20日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517248845
【氏名又は名称】イドーシア ファーマシューティカルズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】IDORSIA PHARMACEUTICALS LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】シリル レスコップ
【審査官】 伊藤 佑一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−533533(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/175397(WO,A1)
【文献】 平山令明編著,有機化合物結晶作製ハンドブック−原理とノウハウ−,丸善株式会社,2008年 7月25日,p.17-23,37-40,45-51,57-65
【文献】 Stephen BYRN et al,Pharmaceutical Solids: A Strategic Approach to Regulatory Considerations,Pharmaceutical Research,1995年 7月,Vol.12, No.7,p.945-954
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末X線回折ダイアグラムにおける以下の屈折角2θ:4.2°、5.4°、8.0°、8.5°及び10.8°におけるピークの存在により特徴づけられる、化合物、(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの結晶。
【請求項2】
粉末X線回折ダイアグラムにおいて、以下の屈折角2θ:4.2°、5.4°、8.0°、8.5°、10.8°、12.7°、14.4°、17.7°、20.4°及び21.3°におけるピークの存在により特徴づけられる、請求項1に記載の結晶。
【請求項3】
示差走査熱量測定により決定した79℃±5℃の融点を有する、請求項1又は2に記載の結晶。
【請求項4】
活性成分として請求項1〜3のいずれか1項に記載の結晶を含む、全身性エリテマトーデスの治療用又は予防用の医薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物 (S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオール(以下、当該化合物は「化合物」とも記載する。)の結晶形に関する。
【背景技術】
【0002】
(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの製造及びその医薬としての使用は、公開PCT出願、WO2011/007324及びWO2013/175397に記載されている。(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールは、下記の実施例1に記載の通りに製造することもできる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、「化合物」の結晶形、特に有利な特性を有する結晶形を提供することである。そのような有利な特性は、より高い融点、より良い流動特性、より高い熱力学的安定性、より小さい吸湿性、異なる溶解性、より高い純度、製造におけるより良い再現性(例えば、より良いろ過パラメーター及び固体の形成のより良い再現性)、制御された形態学的特性及び/又はより良い長期安定性を含むかもしれない。本明細書に記載する「化合物」の結晶形Aが有利な特性を有することが見いだされた。
【0004】
図の説明
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、結晶形Aの「化合物」の粉末X線回折ダイアグラムを示し、粉末X線回折ダイアグラムは、Cu Kα1照射に対して示す。上記のダイアグラムにおいては、屈折角(angle of refraction)2θを横軸に、測定値を縦軸にプロットする。上記X線回折ダイアグラムは、示した屈折角2シータにおける、ダイアグラムにおける最も強いピークと比較して、下記のパーセンテージの相対強度を有するピークを示す(相対的ピーク強度を括弧内に記載する。)(3−30°の範囲の2シータからの、10%より大きな相対強度を有するピークを報告する。):4.0°(18%)、4.2°(46%)、5.4°(100%)、8.0°(59%)、8.5°(68%)、9.1°(12%)、10.8°(72%)、12.7°(31%)、13.4°(18%)、13.6°(15%)、14.4°(28%)、16.0°(18%)、17.0°(31%)、17.3°(15%)、17.7°(22%)、19.0°(15%)、19.3°(17%)、20.4°(47%)、21.0°(22%)、21.3°(26%)、21.8°(22%)、22.8°(23%)、25.0°(20%)及び25.5°(19%)。
図2図2は、結晶形Bの「化合物」の粉末X線回折ダイアグラムを示し、粉末X線回折ダイアグラムは、Cu Kα1照射に対して示す。上記のダイアグラムにおいては、屈折角2θを横軸に、測定値を縦軸にプロットする。上記X線回折ダイアグラムは、示した屈折角2シータにおける、ダイアグラムにおける最も強いピークと比較して、下記のパーセンテージの相対強度を有する著しく広いピークを示す(相対的ピーク強度を括弧内に記載する。)(3−30°の範囲の2シータからの、10%より大きな相対強度を有するピークを報告する。):5.9°(74%)、7.1°(70%)、8.1°(35%)、11.9°(61%)、14.6°(48%)、20.1°(65%)及び21.5°(100%)。
図3図3は、結晶形Cの「化合物」の粉末X線回折ダイアグラムを示し、粉末X線回折ダイアグラムは、Cu Kα1照射に対して示す。上記のダイアグラムにおいては、屈折角2θを横軸に、測定値を縦軸にプロットする。上記X線回折ダイアグラムは、示した屈折角2シータにおける、ダイアグラムにおける最も強いピークと比較して、下記のパーセンテージの相対強度を有するピークを示す(相対的ピーク強度を括弧内に記載する。)(3−30°の範囲の2シータからの、10%より大きな相対強度を有するピークを報告する。):3.7°(11%)、6.4°(55%)、7.4°(100%)、9.8°(77%)、12.8°(49%)、13.2°(28%)、14.7°(15%)、17.0°(24%)、19.5°(24%)、20.5°(22%)、21.2°(19%)、23.3°(17%)及び25.9°(20%)。
図4図4は、非晶質状態の「化合物」の粉末X線回折ダイアグラムを示し、粉末X線回折ダイアグラムは、Cu Kα1照射に対して示す。上記のダイアグラムにおいては、屈折角2θを横軸に、測定値を縦軸にプロットする。上記X線回折は、非晶質物質に対して得られる典型的なダイアグラムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
いかなる疑義をも避けるために、上記のピークは、図1図3に示す粉末X線回折の実験結果を記述する。上記のピークのリストとは対照的に、本発明の各結晶形の「化合物」を完全に及び明確に特徴づけるためには、選択された特徴的なピークのみが必要であることが理解されるべきである。
【0007】
本発明の記述
1) 本発明の第1の態様は、粉末X線回折ダイアグラムにおける以下の屈折角2θ:5.4°、8.5°及び10.8°におけるピークの存在により特徴づけられる、化合物、(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの結晶形、例えば本質的に純粋な結晶形に関する。
【0008】
2) 別の態様において、本発明は、粉末X線回折ダイアグラムにおいて、以下の屈折角2θ:4.2°、5.4°、8.0°、8.5°及び10.8°におけるピークの存在により特徴づけられる、態様1)に従う結晶形に関する。
【0009】
3) 別の態様において、本発明は、粉末X線回折ダイアグラムにおいて、以下の屈折角2θ:4.2°、5.4°、8.0°、8.5°、10.8°、12.7°、14.4°、17.7°、20.4°及び21.3°におけるピークの存在により特徴づけられる、態様1)に従う結晶形に関する。
【0010】
4) 別の態様において、本発明は、図1に示す粉末X線回折パターンを本質的に示す、態様1)〜3)のいずれか1つに従う結晶形に関する。
【0011】
5) 別の態様において、本発明は、本明細書に記載の方法を用いた示差走査熱量測定により決定した約79℃の融点を有する、態様1)〜4)のいずれか1つに従う結晶形に関する。
【0012】
6) 別の態様において、本発明は、
i) 20mgの非晶質形態の(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メ
トキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールを0.1mLの酢酸エチル中に溶解し;
ii) 0.9mLのn−ヘプタンを1hに渡ってゆっくりと添加し;そして
iii) 20−25℃にて一晩封止して放置するか;又は、
iv) 25−30mgの非晶質形態の(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールを、5mLの酢酸エチル/n−ヘプタン 1/9(体積/体積)と混合し、70℃に加熱し;そして、
v) 溶液を20−25℃に冷却し、それを4℃にて一晩貯蔵する;
ことにより得ることができる、化合物、(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの結晶形、例えば本質的に純粋な結晶形に関する。
【0013】
7) 別の態様において、本発明は、粉末X線回折ダイアグラムにおいて、以下の屈折角2θ:5.4°、8.5°及び10.8°におけるピークの存在により特徴づけられる、態様6)に従う結晶形に関する。
【0014】
8) 別の態様において、本発明は、粉末X線回折ダイアグラムにおいて、以下の屈折角2θ:4.2°、5.4°、8.0°、8.5°及び10.8°におけるピークの存在により特徴づけられる、態様6)に従う結晶形に関する。
【0015】
9) 別の態様において、本発明は、粉末X線回折ダイアグラムにおいて、以下の屈折角2θ:4.2°、5.4°、8.0°、8.5°、10.8°、12.7°、14.4°、17.7°、20.4°及び21.3°におけるピークの存在により特徴づけられる、態様6)に従う結晶形に関する。
【0016】
10) 別の態様において、本発明は、図1に示す粉末X線回折パターンを本質的に示す、態様6)に従う結晶形に関する。
【0017】
11) 別の態様において、本発明は、本明細書に記載の方法を用いた示差走査熱量測定により決定した約79℃の融点を有する、態様6)〜10)のいずれか1つに従う結晶形に関する。
【0018】
12) 別の態様において、本発明は、態様6)の方法により得ることができる、態様1)〜5)のいずれか1つに従う結晶形に関する。
【0019】
従って、上記に開示した異なる態様1)〜12)の従属関係に基づいて、下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
1、2+1、3+1、4+1、4+2+1、4+3+1、5+1、5+2+1、5+3+1、5+4+1、5+4+2+1、5+4+3+1、6、7+6、8+6、9+6、10+6、11+6、11+7+6、11+8+6、11+9+6及び11+10+6。同様に、態様12)は、個々の形態としてここに具体的に開示される下記の態様に関する:6により得ることができる1、6により得ることができる2+1、6により得ることができる3+1、6により得ることができる4+1、6により得ることができる4+2+1、6により得ることができる4+3+1、6により得ることができる5+1、6により得ることができる5+2+1、6により得ることができる5+3+1、6により得ることができる5+4+1、6により得ることができる5+4+2+1及び6により得ることができる5+4+3+1。
【0020】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は他の態様への従属関係を表す。種々の態様は読点により個々に分けられている。換言すると、例えば「5+4+1」は、態様5)であって、態様4)に従属し、態様1)に従属することを意味し、すなわち、態様「5+4+1」は、態様4)及び5)の特徴によりさらに限定された態様1)に相当する。さらに、「6により得ることができる」は、示された個々の態様が、態様6)の方法により得ることができることを意味する。
【0021】
ここに記載される定義は、態様1)〜12)のいずれか1つに定義されるような主題に対して一律に適用されるものであり、特段の定義によってより広い又はより狭い定義が与えられない限り本明細書及び請求項を通じて準用される。当然ながら、ある用語又は表現の定義又は好ましい定義が、ここに定義されるいずれか又は他のすべての用語又は表現のいずれか又は好ましい定義におけるそれぞれの用語又は表現を、独立して(及びそれらと共に)定義し置き換えるものであってよい。
【0022】
「本質的に純粋な」という用語は、本発明の文脈において、(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの少なくとも90、好ましくは少なくとも95、そして最も好ましくは少なくとも99重量パーセントが、結晶形Aで存在すること、を特に意味するものと理解される。
【0023】
例えば、粉末X線回折ダイアグラムにおけるピークの存在を定義する場合、通常の方法は、S/N比(S=シグナル、N=ノイズ)の点からこれを行うことである。この定義に従えば、粉末X線回折ダイアグラムにピークが存在しなければならないと述べる場合、粉末X線回折ダイアグラムのピークは、x(xは1より大きい数値である。)より大きい、通常は2より大きい、特に3より大きいS/N比(S=シグナル、N=ノイズ)を持つことにより定義されるものと理解されるべきである。
【0024】
結晶形が、図1に表される粉末X線回折パターンを本質的に示す、という記載の文脈において、「本質的に」という用語は、少なくとも当該図に表されるダイアグラムの主要なピーク、すなわち、ダイアグラムにおいて最も強いピークと比べ、10%、特に20%を超える相対強度を有するピークが存在しなければならないことを意味する。しかしながら、粉末X線回折の当業者は、粉末X線回折ダイアグラムの相対強度が、好ましい配向効果に起因する強い強度変動に付され得ることを認識しているはずである。
【0025】
温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」という用語は、本出願において、X−10%XからX+10%Xの間、好ましくはX−5%XからX+5%Xの間を表す。温度の特定の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」の用語は、この出願において、Y−5℃からY+5℃に渡る間、好ましくはY−3℃からY+3℃に渡る間を表す。
【0026】
本出願において、ピークに対して屈折角2シータ(2θ)を特定する場合、記載する値は当該値−0.2°から当該値+0.2°の間、好ましくは当該値−0.1°から当該値+0.1°の間として理解されるべきである。
【0027】
本発明の結晶形Aは、医薬として、例えば、特に経口投与等の経腸又は非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができ、哺乳類、特にヒトにおいて、循環するリンパ球の数を減少させ、及び/又は、活性化された免疫系と関連する疾患若しくは障害を予防及び/又は治療することに適している。
【0028】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者にもよく知られた様式で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part 5、「Pharmaceutical Manufacturing」[published by Lippincott Williams & Wilkins]を見よ。)、本発明の結晶形Aを、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な薬学的に許容される固体又は液体の担体材料及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
【0029】
「化合物」の結晶形Aは、単一成分として、又は「化合物」の他の結晶形若しくはアモルファス形態との混合物として使用してもよい。
【0030】
本発明の結晶形Aにより治療及び/又は予防できる活性化免疫系と関連した疾患又は障害は、例えば、WO2011/007324に記載されている。
【0031】
本発明の結晶形Aにより治療及び/又は予防されるべき好ましい疾患又は障害は、腎臓、肝臓、心臓、肺、膵臓、角膜及び皮膚等の移植された臓器に対する拒絶反応;移植片対宿主病;シェーグレン症候群、脊椎関節炎/強直性脊椎炎、若年性関節炎、亜急性皮膚狼瘡(subacute cutaneous lupus)、円板状エリテマトーデス、ループス腎炎、全身性硬化症、びまん皮膚硬化型全身性強皮症、血管炎(例えば、M.Wegener)、巨細胞動脈炎、ベーチェット病、非感染性ぶどう膜炎、Goodpasture症候群、バセドウ病、ギラン−バレー症候群、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆道炎、自己免疫性肝炎、多発性筋炎、膠原病、顕微鏡的大腸炎、セリアック病、サルコイドーシス、白斑、円形脱毛症、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)、Rasmussen脳炎、関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病及び潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患、乾癬、乾癬性関節炎、橋本甲状腺炎等の甲状腺炎、ブドウ膜網膜炎及び全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)を含む自己免疫症候群;鼻炎、結膜炎及びアトピー性皮膚炎等のアトピー性疾患;喘息;I型糖尿病;リウマチ熱を含む感染後自己免疫疾患からなる群より選択される。
【0032】
非常に好ましくは、本発明の結晶形Aは全身性エリテマトーデスの治療に使用される。
【0033】
本発明はまた、薬学的に活性な量の本発明の結晶形Aを対象(特に、対象としてのヒト)に投与することを含む、本明細書において言及し、又はWO2011/007324において言及した疾患又は障害の予防又は治療方法にも関する。
【0034】
さらにまた、本発明の結晶型Aは、1つ又はいくつかの免疫調節薬と組み合わせて、本明細書において言及した疾患及び障害の予防及び/又は治療のために有用である。本発明の好ましい態様によれば、当該薬剤は、免疫抑制薬、副腎皮質ステロイド、非ステロイド性抗炎症薬、細胞毒、接着分子阻害剤、サイトカイン、サイトカイン阻害剤、サイトカイン受容体アンタゴニスト及び組換えサイトカイン受容体からなる群より選択される。
【0035】
また、本発明は、1つ又はいくつかの免疫調節薬と任意に組み合わせて使用するための、本明細書において言及し、又はWO2011/007324において言及した疾患及び障害の予防又は治療のための医薬組成物の製造のための、本発明の結晶型Aの使用に関する。
【0036】
(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールは、例えば、公開PCT出願WO2011/0073
24(特に実施例2を見よ。)に記載の通りに、又は公開PCT出願WO2013/175397に開示される製造方法を用いることにより製造することができる。特に、前記化合物は、下記の通りに製造することもできる。
【実施例】
【0037】
実験の部
以下の実施例は本発明をより詳細に説明する。温度は摂氏度で記載する。他の記載が無い場合には、室温は18−25℃の範囲にあり、そして百分率は重量によって記載する。
【0038】
本明細書で使用する略語:
a/a 面積/面積
API 活性薬効成分
ca. 約
DCM ジクロロメタン
DIPEA Huening塩基、ジエチルイソプロピルエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルフォキシド
DSC 示差走査熱量測定
eq 当量
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
Fig. 図
h 時間
H−NMR 水素−1 核磁気共鳴
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HPMC ヒドロキシプロピルメチルセルロース
LC−MS 液体クロマトグラフィー−質量分析
MeOH メタノール
min 分
m.p. 融点
RH 相対湿度
rt 室温
TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,2,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
保持時間
XRPD 粉末X線回折
使用した方法
H−NMR、400MHz、Brucker、化学シフトは、使用する溶媒に対するppmで示す。
【0039】
粉末X線回折分析
粉末X線回折パターンは、反射モード(結合2シータ/シータ)におけるCu Kα−照射で作動するLynxeye検出器を備えたBruker D8 AdvanceX線回折計上で収集した。典型的には、X−線チューブを40kV/40mAで走査させた。3〜50°、2θの走査範囲に渡って、0.02°(2θ)のステップサイズ及び76.8秒のステップタイムを適用した。発散スリットは固定的に0.3に設定した。粉末を、0.5mmの深さのシリコン単結晶サンプルホルダー内にわずかにプレスし、そして分析の
間、サンプルをそれ自体のプレイン中で回転させた。回折データは、装置評価ソフトウェア(EVA)を用いてKa2成分を除去した後、Cu Kα1(λ=1.5406Å)を用いてレポートされる。これまでに測定された粉末X線回折パターンが一般的にそうであるように、本明細書で提供される2θ値の精度は、+/−0.1〜0.2°の範囲内である。
【0040】
示差走査熱量測定(DSC)
DSCデータは、34サンプルのオートサンプラーを備えたMettler Toledo STARe System(DSC822eモジュール、セラミックセンサー付きの測定用セル及びSTAR ソフトウェア version 9.20)上で収集した。装置は、インジウム標品を用いてエネルギー及び温度について平衡化した。典型的には、1−5mgの各サンプルを、自動的に削孔されるアルミニウムパン内で、特に断らない限り、−20℃から280℃に、10℃ min−1で加熱した。サンプル上で窒素パージを20mL min−1で維持した。ピーク温度は融点に対してレポートする。
【0041】
実施例1
(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの製造
a) (R)−N−((2−シクロペンチル−6−メトキシイソニコチノイル)オキシ)−4−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−3−エチル−5−メチルベンゾイミドアミド
30Lの反応器に、2−シクロペンチル−6−メトキシ−イソニコチン酸(1.27kg、1eq.;例えば、WO2013/175397に記載の通りに製造することができる)、DMF(17mL)及びDCM(18L)を添加する。懸濁液に、塩化オキサリル(534mL、1.1eq.)を、20℃にて、30minに渡って添加する。混合物を30min撹拌する。LC−MS分析により反応の完結を確認する。(R)−4−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−3−エチル−N−ヒドロキシ−5−メチル−ベンゾアミジン(1.77kg、1eq.;WO2011/007324に記載の通りに製造することができる)及びTEA(1.78L、2.2eq.)をDCM(4L)中に溶解したものを、酸クロリドに、30℃未満にて、20minの間に渡って添加する。15min撹拌した後、LC−MS分析により反応の完結を確認する。反応混合物を水(7L)で洗浄する。溶媒(18L)を、55℃にて、減圧下で除去する。EtOH(26L)を添加し、懸濁液を0℃に冷却し、ろ過する。フィルターケークをEtOH(7L)で洗浄する。固体をロータリーエバポレーター上で50℃にて乾燥し、灰白色の固体を得る。収量:2261g(77%)。LC−MS:純度:100%a/a、t=1.886min、[M+1]=512;、H−NMR(CDCl):δ 7.43(s、2H)、7.34(s、1H)、7.12(s、1H)、5.16(s、2H)、4.52(quint、J=5.8Hz、1H)、4.21(dd、J=8.3Hz、J=6.9Hz、1H)、3.98(s、3H)、3.96(m、1H)、3.83(m、2H)、3.19(m、1H)、2.70(m、2H)、2.33(s、3H)、2.06(m、2H)、1.85(m、4H)、1.71(m、2H)、1.46(d、J=21.3Hz、6H)、1.25(t、J=7.6Hz、3H)。
【0042】
b) (R)−5−(2−シクロペンチル−6−メトキシピリジン−4−イル)−3−(4−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−3−エチル−5−メチルフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール
(R)−N−((2−シクロペンチル−6−メトキシイソニコチノイル)オキシ)−4−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−3−エチル−5−メチルベンゾイミドアミド
(2150g、1eq.)をトルエン(10L)中に混合したものを4h加熱還流する。水をDean Stark装置内で集める。溶液を、70℃にて、減圧下で濃縮乾固して、黄色のオイルを得る。収量:2116g(102%)。LC−MS:純度:96%a/a(4%a/a トルエン)、t=2.665min、[M+1]=494;H−NMR(CDCl):δ 7.87(d、J=6.3Hz、2H)、7.50(s、1H)、7.30(s、1H)、4.55(quint、J=5.8Hz、1H)、4.23(dd、J=8.4Hz、J=6.5Hz、1H)、4.01(m、4H)、3.90(m、2H)、3.24(m、1H)、2.77(m、2H)、2.40(s、3H)、2.09(m、2H)、1.88(m、4H)、1.73(m、2H)、1.50(s、3H)、1.48(d、J=22.0Hz、6H)、1.32(t、J=7.5Hz、3H)。
【0043】
工程a)及びb)で使用したLC−MS法:
Agilent G1956B(MS、イオン化:ESI+、APCI)、Agilent G1312B Bin Pump、Agilent G1315C DAD、Agilent G1316B(温度制御されたカラムコンパートメント)、Agilent G1367C(オートサンプラー)。注入量:2μL;カラム:Kinetex C18、2.6μm、2.1x50mm;温度:40℃;流速:1mL/min;勾配:水/アセトニトリル:2.8minで95:5から5:95へ、次いで95:5で0.2min。
【0044】
c) (S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオール
30LのBuechi反応器に、(R)−5−(2−シクロペンチル−6−メトキシピリジン−4−イル)−3−(4−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−3−エチル−5−メチルフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール(2.28kg、1eq.)及びEtOH(5L)を添加する。溶液を45℃に加熱し、1N
HCl(3L、0.75eq.)を添加する。得られた混合物を、45℃にて1h、さらに減圧下(400mbar)で3h撹拌する。混合物を32%NaOH(300mL、0.75eq.)で中和し、60℃にて、最小撹拌体積(ca.2L)に達するまで減圧下で濃縮する。反応器を窒素で常圧に設定する。残渣をEtOAc(20L)で希釈する。混合物を水(2x10L)で洗浄する。有機層を、60℃にて、減圧下で濃縮して、黄色のオイルを得る。収量:2053g(98%)。第2バッチを製造する;収量:1907g(98%)。
【0045】
結晶化:
両バッチ(2053g+1907g)を合わせ、Pyrexフラスコ内でEtOAc(5.5L)中に溶解する(API溶液)。30Lの反応器に、結晶形Aの(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオール(14g)及びn−ヘプタン(30L)を添加する。懸濁液を40℃に加熱し、API溶液を、40℃にて、1hに渡って添加する。懸濁液を0.5hさらに撹拌し、20℃に冷却し、30LのBuechiヌッチェ上でろ過する。生成物をn−ヘプタン(6L)で洗浄する。生成物を、穏やかな窒素流を当ててヌッチェ上で2日間乾燥する。収量:3300g(83%)、純度(HPLC法):99.51%a/a;m.p.:約79℃(DSC)、結晶形Aの「化合物」(Fig.1)。H−NMR(D DMSO):δ 7.78(s、2H)、7.53(s、1H)、7.26(s、1H)、4.98(d、J=4.6Hz、1H)、4.65(s、1H)、3.94(s、3H)、3.86(m、2H)、3.75(m、1H)、3.50(t、J=5.4Hz、2H)
、3.28(m、1H)、2.75(d、J=7.5Hz、2H)、2.35(s、3H)、2.03(m、2H)、1.81(m、4H)、1.69(m、2H)、1.22(t、J=7.5Hz、3H)。
【0046】
HPLC法:
HPLCシステム Agilent 1100;注入量:5μL;カラム:Zorbax
Eclipse XDB C18、3.5μm、150mmx4.6mm;温度:30℃;流速:1mL/min;検出波長:250nm;勾配:水/アセトニトリル:2.8minで95:5から5:95へ、次いで95:5で0.2min。溶出液:溶出液A:水/MeOH/TFA(95/5/0.05)、溶出液B:水/MeOH/TFA(5/95/0.05);勾配:0−1min 40%A、7−22min 0%A、22.1−27min 40%A。
【0047】
非晶質「化合物」の製造
非晶質「化合物」は、公開PCT出願WO2011/007324の実施例2に記載された方法により得ることができる。当該方法は下記の通りである:
a) 2−シクロペンチル−6−メトキシ−イソニコチン酸(162mg、0.732mmol)をDMF(2mL)及びTHF(10mL)中に溶解したものに、DIPEA(189mg、251μL、1.46mmol)、次いでTBTU(235mg、0.732mmol)を添加する。混合物をrtにて10min撹拌した後、(R)−4−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−3−エチル−N−ヒドロキシ−5−メチル−ベンゾアミジン(226mg、0.732mmol)を添加する。混合物をrtにて1h撹拌した後、EtOAcで希釈し、水で洗浄する。有機層を分離し、濃縮する。残渣(375mg)をジオキサン(10mL)中に溶解し、混合物を105℃に18h加熱する。混合物をrtに冷却し、濃縮し、粗製の生成物を、10%のメタノールを含むDCMを用いて、薄層TLCプレート(シリカゲル、0.5mm)上で精製して、4−{3−[4−((R)−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−3−エチル−5−メチル−フェニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}−2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン(396mg)を黄色のオイルとして得る;LC−MS:t=1.39min、[M+H]=494.31。
【0048】
b) 4−{3−[4−((R)−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−3−エチル−5−メチル−フェニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}−2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン(390mg、790μmol)を4M HClのジオキサン溶液(16mL)中に溶解したものを、rtにて90min撹拌した後、濃縮する。
【0049】
粗製の生成物を、10%のメタノールを含むDCMを用いて、薄層TLCプレート上で精製して、(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオール(80mg)を灰白色のフォームとして得る;LC−MS:t=1.20min、[M+H]=454.32;H−NMR(400MHz、CDCl):δ 7.91(d、J=2.0Hz、1H)、7.89(d、J=2.0Hz、1H)、7.53(d、J=0.8Hz、1H)、7.32(d、J=1.0Hz、1H)、4.16−4.22(m、1H)、4.03(s、3H)、3.96−3.99(m、2H)、3.93(dd、J=4.3Hz、J=11.3Hz、1H)、3.88(dd、J=5.5Hz、J=11.3Hz、1H)、3.21−3.31(m、1H)、2.79(q、J=7.6Hz、2H)、2.74(s br、1H)、2.43(s、3H)、2.07−2.17(m、2H)、1.85−1.96(m、4H)、1.70−1.81(m、2H)、1.34(t、J=7.5Hz、3
H);図4に示すXRPDダイアグラム。
【0050】
非晶質「化合物」の製造についての上記の記載において、化合物は、H−NMR(Bruker Avance II 400MHz Ultrashield(登録商標)、400MHz(H)、100MHz(13C));化学シフトは、テトラメチルシラン(TMS)に対する百万分の一部(ppm)で報告し、多重度は、s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、quint(五重項)、hex(六重項)、hept(七重項)又はm(多重項)、br=広域として示し、結合定数はHzで示す。);及び/又は、Agilent G4220Aポンプ及びAGilent G4212A
DAD(Agilent、スイス)を備えたLC−MS(Finnigan MSQ(登録商標) plus又はMSQ(登録商標) surveyor(Dionex、スイス);カラム:Zorbax RRHD SB−AQ、1.8μm、3.0x20mm(Agilent);勾配:1.2min以内に0.04%のトリフルオロ酢酸を含む5−95%のアセトニトリル水溶液、流速:1.6mL/min;tは分で示す。)により特徴を明らかにした。
【0051】
化合物は、シリカゲル60 F254をコート(0.5mm)した分取用TLCガラスプレートにより精製した。
【0052】
実施例2:形態Aの製造
非晶質形態の「化合物」20mgを0.1mLのEtOAc中に溶解し、0.9mLのn−ヘプタンを1hに渡ってゆっくりと添加する。封止して、20−25℃にて一晩放置した後、生成した固体を集め、それは結晶形Aの「化合物」である。あるいは、25−30mgの非晶質形態の「化合物」を、5mLのEtOAc/n−ヘプタン 1/9(体積/体積)と混合し、70℃に加熱する。溶液を20−25℃に冷却し、次いで4℃にて一晩貯蔵する。得られた固体を集め、それが結晶形Aの「化合物」である。DSCにより、約66℃〜約88℃の範囲において、約79℃にピークを有する広域吸熱が観察される(結晶形Aのm.p.)。
【0053】
実施例3:形態Bの製造
0.5gの結晶形Aの「化合物」、2.5mLのDCM及び3mLのn−ヘプタンを混合し、(直径約9cmの)ペトリ皿内にろ過する。溶液を20−25℃にて一晩蒸発させる。固体残渣を集め、真空下で蒸発させる(2mbarで1h)。そのようにして得られた固体残渣は図2に示す結晶形Bの「化合物」である。DSCにより、約44℃〜約63℃の範囲において、約58℃にピークを有する広域吸熱が観察される(結晶形Bのm.p.)。
【0054】
実施例4:形態Cの製造
15mLの茶色のガラスバイアル内に、266mgの結晶形Aの「化合物」及び36mgの尿素を、10mLのメタノール中に溶解する。バイアルを開放して20−25℃にて放置し、溶媒を蒸発させる。すべての溶媒が蒸発したら速やかに、そして遅くとも1週間後に、10mLの水を添加し、試料を磁気撹拌により20−25℃にて5日間撹拌する。懸濁液をろ過し、回収した固体を2mbarにて1h乾燥する。そのようにして得られた固体残渣は図3に示す結晶形Cの「化合物」である。DSCにより、約30℃〜約60℃の範囲において、約48℃にピークを有する広域吸熱が観察される(結晶形Cのm.p.)。
【0055】
実施例5:結晶形A、B及びCの「化合物」の吸湿性の比較
方法
重量測定蒸気吸着(GVS)分析
測定は、25℃においてステッピングモードで作動するマルチサンプル装置SPS−100n(Projekt Messtechnik、ウルム、ドイツ)上で、結晶形A、B及びCの「化合物」について同時に行った。予め既定された湿度プログラム(40−0−95−0−95−40%RH、5%のDRHステップを適用し、各ステップ毎に最大24時間の平衡化時間を設けた。)を開始する前に、試料を40%RHで平衡化した。各試料を約20〜30mg使用した。吸湿性の分類は、the European Pharmacopea Technical Guide(1999、86頁)、例えば、非吸湿性:0.2%mass/mass未満の質量増加;わずかに吸湿性:質量増加が2%未満かつ0.2%mass/mass以上;吸湿性:質量増加が15%未満かつ2%mass/mass以上)に従って行った。最初の吸着スキャンにおける40%相対湿度と80%相対湿度との間の質量変化を考慮した。
形態A:0.2%未満の質量増加:非吸湿性
形態B:0.5%の質量増加:わずかに吸湿性
形態C:0.8%の質量増加:わずかに吸湿性
【0056】
【表1】
【0057】
活性物質、(S)−3−{4−[5−(2−シクロペンチル−6−メトキシ−ピリジン−4−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−2−エチル−6−メチル−フェノキシ}−プロパン−1,2−ジオールの非常に低い水溶性(水中に約0.06μg/mL)及び貧濡れ性(poor wetting ability)のために、第1工程として薬剤物質をコートする。そのために、メチルセルロース(METHOCEL(登録商標)A15 Premium LV、懸濁剤)、ラウリル硫酸ナトリウム及びジパルミトイルホスファチジルコリン(湿潤剤(wetting agents))を、撹拌下、順々に精製水に添加する:各賦形剤は、前のものが完全に溶解した後にのみ添加する。API、すなわち結晶形Aの「化合物」を、メッシュサイズ40を通してふるいにかけ、METHOCEL溶液に添加し、完全に均一な懸濁液が形成されるまで3h撹拌する。懸濁液を噴霧乾燥し(出口空気温度(outlet air temperature)40−50℃、乾燥ガス流速110kg/h、噴霧化Nガス流速8kg/h、N噴霧化圧 0.7bar)、コートしたAPIが得られる。コーティングにより、活性物質の溶解性が増大する(水中約29μg/mL)。
【0058】
一旦コートすると、薬剤物質量はコートした薬剤物質の量中で決定され、次工程で使用する物質はそれに従って最終的に補正される。
【0059】
コートしたAPIを、メチルセルロース(METHOCEL(登録商標) A15 Premium LV)、ラウリル硫酸ナトリウム及びマンニトールの一部(EMPROVE(登録商標) Parteck(登録商標) M 200 Mannitol)と共にふるいにかけ、混合する。ふるいにかけた後、マンニトールをさらにブレンドに2工程で添加し、各回の後に混合する。次いで、コロイド状二酸化ケイ素(AEROSIL(登録商標)200)を残りのマンニトールと共にふるいにかけ、そして粉末混合物に添加する。最終混合物をさらに混ぜ合わせる。次いで、粉末を、サイズ「0」の乳色のHPMCカプセル(VCaps+(登録商標))に充填する。
図1
図2
図3
図4