(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
実質的に粉末状の材料、特に鉄粉末及び/又はセラミック粉末から寸法安定性プリフォーム(46)を製造するためのプレス機であって、前記プレス機が上型と下型とを有する工具を有し、
前記上型及び前記下型は、それぞれ少なくとも1つの金型を含み、
前記上型及び前記下型の少なくとも一方は、前記1つの金型及びこの金型と互いに滑合するよう揃って配置される他の金型をさらに含み、
前記金型及び他の金型は、第一の端部及び前記第一の端部に対向する第二の端部を有し、
前記金型及び他の金型の少なくとも1つの前記第二の端部が、前記第二の端部に割り当てられる金型ホルダーの外径に一致する幅を有する程度に、円錐状に拡径する
プレス機。
前記金型がその前記第二の端部において前記金型ホルダーに直接配置され、前記他の金型がその前記第二の端部において他の金型ホルダーに直接配置され、いずれの場合もプレッシャープレートの相互作用を用いないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプレス機。
前記金型と前記他の金型とが、その前記拡径した第二の端部によって、共通の長手軸(c)に沿ったプレス方向において互いに滑合するよう配置されることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のプレス機。
前記プレス機の初期位置において、第一の領域(a)が前記金型の前記第一の端部から延出し、前記金型及び前記他の金型の前記第一の端部が前記第一の領域(a)に揃って配置されること、及び/又は、第二の領域(b)が前記金型の前記第二の端部から延出し、前記金型及び前記他の金型の前記第二の端部が前記第二の領域(b)に揃って配置されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプレス機。
拡径した金型の前記第二の端部における前記基礎部品(40)上に、接続されるべき部品、特に金型ホルダー、への接続のための接続装置、好ましくはクイックリリース閉止部(42a、42b、42c)が設けられることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプレス機。
いずれも拡径された前記金型及び前記他の金型がそれぞれ、互いに一致する弾性の、計算的に考案されかつ及び負荷最適化された形状を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のプレス機。
少なくとも3つ以上の金型がそれぞれ、その各々の前記第二の端部が前記各々の第二の端部に対応する金型ホルダーの外径に少なくとも近似する幅を有する程度に、拡径することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプレス機。
少なくとも1つの金型が、その各々の前記第二の端部が前記各々の第二の端部に対応する金型ホルダーの外径に少なくとも近似する幅を有する程度に、拡径することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のプレス機。
前記金型及び前記他の金型(34、34a、34b、34c、34d、34e、34f、34g、48a、48b、48c、48d、58)が、その前記第二の端部において、配置された締結装置を有し、ならびに、その拡径された幅が、配置される少なくとも1つの金型ホルダー(36a、36b、36c、36d、36e、36f、36g)に少なくとも近似する程度に拡径することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のプレス機用金型。
前記金型及び前記他の金型(34、34a、34b、34c、34d、34e、34f、34g、48a、48b、48c、48d、58)がその前記第一の端部において、少なくとも2つの部分金型(54a、54b、54c)として終端することを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の金型。
請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のプレス機及び/又は金型(34、34a、34b、34c、34d、34e、34f、34g、48a、48b、48c、48d、58)の使用であって、プリフォーム(46)、好ましくは最終寸法が安定したプリフォーム(46)を粉末状の材料から製造するための使用。
実質的に粉末状の材料からなるプリフォーム(46)であって、前記プリフォーム(46)が、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のプレス機において、請求項13、14、又は15に記載の複数の拡径した金型(34、34a、34b、34c、34d、34e、34f、34g、48a、48b、48c、48d、58)によって、請求項17から請求項20のいずれか1項に記載の方法によって製造されることを特徴とするプリフォームの製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において用語「粉末状の材料」は、焼結材料を指す。該材料においては、金属の比率が優勢であってよい。ここで、焼結金属材料は特に、焼結青銅、焼結鉄、又は任意の焼結鋼であってよい。更に、該焼結材料内の材料は、更に、セラミック等の他の成分を少なくとも部分的に有してよい。
【0009】
用語「金型」は、本明細書において、寸法安定性プリフォームの製造に必要となる上型及び/又は下型を指す総称として用いられる。プリフォームは、圧縮室において両面プレスによって製造されることが好ましい。この方法は、応用範囲の点で他のいかなる方法よりも優れているためである。その理由は、有意義な、特には高い、生産量を求められるプリフォームの優れた寸法安定性及び高い生産性が低コストで実現されることである。更に、第一の金型及び第二の金型の両方を、上型もしくは下型のいずれかとして構成することが可能であり、また、プリフォームをプレス加工する際、第一の金型及び第二の金型の配置によって、少なくとも1つの上型又は下型が第一の金型及び第二の金型に対向するように配置することが可能である。
【0010】
本明細書において、用語「金型ホルダー」は、金型の第二の端部のための支持面を有する部品を指す。金型ホルダーは、例えば金型の第二の端部が接触する2本の棒で構成される。金型ホルダーには種々の形状が想定されるが、好ましくは、第二の端部の形状に対応するべきである。例えば、金型ホルダーは円形、楕円形、正方形、多角形、クモの巣形、又は他の任意の形状を有し得る。さらに金型ホルダーは、プレスアダプターの可動及び/又は固定アダプタープレート、好ましくは平面板、に接続されて、金型ホルダーへ、また、プレスアダプターのアダプタープレート、好ましくは平面板、へ直接、金型による力伝達が行われ得るようにされてよい。
【0011】
本明細書において、用語「直径」は、金型と金型ホルダーとが共通の円を定義することを意味する。直径とは円周上の2点が取り得る最大の間隔である。
【0012】
更に、2つの金型は、少なくとも2つの金型が互いに伸縮自在となるように入れ子となり得る。このように、金型は一列に並んでいない。先行技術にみられるような連続的配置の場合、複数の金型は一の平面上において隣り合うように位置され、互いに伸縮自在となるようには配置されない。金型が互いを収容、又は大部分を収容すると、先行技術による連続的配置は不可能となる。さらに、連続的配置の場合、金型をプレッシャープレート上に配置するために、幾何学的に複雑なプレッシャープレートが求められるという不利益がある。
【0013】
2つの金型のうちの少なくとも1つが、ある部分に沿って、その第二の端部が第二の端部に対応する金型ホルダーの外径に一致する幅を有する程度に拡径することにより、より小型のプレス機が製造され得る。ここで、ある部分に沿うという特徴は、金型が第二の端部に向かって拡径した後も、長手軸に平行な部分を有することを意味する。しかしながら、長手軸に平行なこの部分は、軸に平行な長手方向範囲が、円錐状に拡径する部分よりも短いことが好ましい。具体的には、円錐形の部分は、長手軸に平行な部分よりも2倍以上長い範囲を有してよい。これにより、内部の鐘形又は円錐形の拡張が達成される。第二の端部側への拡径によって、金型は各々、別の金型を収容可能な設置空間を形成できる。これにより、先行技術にあるような細長い金型が不要になる。また、この拡径は、例えば、金型の第一の端部における直径の10倍以下、好ましくは5倍以下、特に3倍以下の寸法を有し得る。それぞれの金型が第一の端部から第二の端部に向かって拡径し、第二の端部における直径が増大することにより、工具の剛性の向上と、それによる弾性の低下が達成され得て、その結果、より大きなプレス力が利用できる。プリフォームの密度の向上が可能になり、また、形状及び位置決めに関連する許容誤差を除き、プリフォームの高さ公差が向上され得る。さらに、金型が拡径されることにより、金型の断面積が増大し、これにより応力が低減され得て、さらに、オイラーの式による座屈のリスクが最小限もしくはゼロになる。金型の剛性を高く、また、ほぼ任意にでき、例えば通常の剛性の2倍以下、好ましくは5倍以下、特には5倍超に向上し得る。ここで、用語「通常の剛性」は、先行技術による金型の直径によって得られる、先行技術による剛性を指す。また、金型の拡径によって、より多くの工具面、例えば4以上の工具面が、特に1000kN以下のプレス機の場合に、弾性を考慮して実装され得る。この結果、複雑度の高い、より小さな部品が製造可能となる。
【0014】
金型の第二の端部の直径が、それぞれの金型ホルダーの直径とおよそ等しいことから、金型は、その第二の端部において、それぞれの金型ホルダーに直接接触することができる。この結果、より短い、及び/又はより小さい金型ホルダーが使用可能となり、プレス機全体を小型化できる。
【0015】
第二の端部は、少なくとも、対応する金型ホルダーの内径にわたる幅を有することが好ましい。このように、第二の端部は、各々の金型ホルダーと実質的に同じ幅を有する。第二の端部は、各々の金型ホルダーの外径と内径の間の幅に対応する幅を有し得る。これにより、複数の金型及びその各々の金型ホルダーがプレス機内で互いに入れ子になるように配置可能となる。
【0016】
一の好ましい実施形態において、第一の金型はその第二の端部において第一の金型ホルダーに直接配置され、第二の金型はその第二の端部において第二の金型ホルダーに直接配置され、いずれの場合もプレッシャープレートの相互作用を用いない。プレッシャープレート及び/又はクランププレート等の付属品を用いることなく、金型が金型ホルダーに直接配置されることにより、工具構成の総重量を最小化でき、これにより軽量な構造が可能となりプレス機内での据え付けが短時間で実施できる。プレッシャープレートを排除することで、力が、拡径部により、金型の第一の端部から金型ホルダーに直接伝達され得る。しかし先行技術ではプレッシャープレートを用いることにより、軸方向の最短設置空間における力を、プレッシャープレートによって金型ホルダーへと外側に伝達する必要があり、高重量のソリッドな種類の構成につながっている。本発明の場合、こういったすべての付属品と共に工具を交換する必要がなく、金型のみを個別に、又は一式、交換できる。その結果、据え付け時間、ひいては機械のダウンタイムが短縮できる。さらに、3以上の工具面を有するプレス機の場合の設置空間をおよそ半分に縮小できる。これにより、プリフォームを製造するための、3以上の工具面を有するより小型のプレス機が提供可能となる。1000kN未満のプレス機の場合でも、製品に4以上の面を実装できる。典型的に必要とされるような細長い金型は、より短く具体化可能となる。さらに金型ホルダーは、プレスアダプターの可動及び/又は固定アダプタープレート、好ましくは平面板、に接続されて、金型ホルダーへ、また、プレスアダプターのアダプタープレート、好ましくは平面板、へ直接、金型による力伝達が行われ得るようにされてよい。
【0017】
第一の金型と第二の金型とが、前者の拡径した第二の端部によって、共通の長手軸に沿ったプレス方向において互いに滑合するよう配置されることが好ましい。ここで、金型は少なくとも一部を半径方向に互いに収容してよい。本明細書において用語「プレス方向」は、プリフォームの製造時に金型の第一の端部がプレス機内で長手軸に沿って移動される、金型の第一の端部の方向を指す。ここで金型は、半径方向に部分的に収容する部分において、同心的な、回転対称性の、U型、正方形、多角形、多角度形状又は任意の形状を有する。
【0018】
第一の金型と第二の金型とは相互に同一又はほぼ同一の弾性を有することが好ましい。特に、一の側、例えば上型側もしくは下型側、のすべての金型が同一又はほぼ同一の弾性であることが好ましい。弾性は、下型側及び/又は上型側の全金型の、計算により最適化された設計によって、すべての弾性がほぼ同一となるように適合されてよい。金型間の弾性の偏差は、例えば50%未満が好ましく、20%未満が好ましく、10%が特に好ましい。ここで用語「弾性長さ変化」とは、弾性係数、それぞれの金型断面におけるそれぞれの応力、及び対応する個々の長さによって特徴付けられ、以下の式によって算出可能である。
式中、ΔL
i=それぞれの金型部分の弾性長さ変化、L
0i=それぞれの金型部分の長さ、σ
i=それぞれの金型部分における応力、E=弾性係数、i=それぞれの金型部分の部分番号である。
【0019】
プレス時に、すべての工具平面において弾性に差がないことで、応力緩和の際の亀裂のような、プレス時の問題を回避できるようになる。これにより、多数の工具平面を有する複雑な形状の場合にも、完璧な品質のプリフォームが得られる。
【0020】
一の好ましい実施形態において、プレス機の初期位置で、第一の領域が第一の金型の第一の端部から延出し、第二の金型の第一の端部が第一の領域に配置される、及び/又は、第二の領域が第一の金型の第二の端部から延出し、第二の金型の第二の端部が第二の領域に配置される。ここで、第一の領域における金型の第一の端部は、一の平面上に配置されるか、又はオフセットされるように配置され得る。さらに、第二の領域における金型の第二の端部は、一の平面上に配置されるか、又はオフセットされるように配置され得る。第一の領域内に金型の第一の端部を配置する、及び/又は第二の領域内に金型の第二の端部を配置することで、同一又はほぼ同一の工具長さがそれぞれ可能となる。これは例えば、中央マンドレルやセグメントマンドレルのようなマンドレル、又は、それぞれ平坦又は段差付きである明白に配置されたマンドレル、にも任意で適用可能である。ここで、内側の金型を短縮するためには外側の金型が拡径される必要があることを認識されたい。そうでないと、一の平面上の配置を有効に実現することは不可能である。これにより、工具面が3以上の場合の金型の設置空間が約半分に削減可能となる。金型は、その第二の端部、特には基礎部品、において、種々の高さ位置にある各々の金型ホルダーに配置するようにしてもよい。
【0021】
第一の金型及び第二の金型がそれぞれ円錐状に拡径し、かつそれぞれ一の基礎部品を有することが好ましく、ここで円錐状の拡径は、少なくとも大部分が閉塞した回転体、閉塞した回転体、骨格構造、基底構造、ウェブ構造、及び/又は金型の形状を外向きに拡径する他の任意の構造設計を含むその関連する領域 における前記金型の設計によって、実現される。円錐状の拡径を用いることで、金型の第一の端部の小さな断面積、特に直径、から、金型の第二の端部のより大きな断面積、特に直径、へ、また、金型ホルダーへと力が伝達される。基礎部品を使うと、金型ホルダーへの金型の締結を単純化できる。ここで基礎部品は、一体的な形状、又は、複数の部分からなる分割形状であってよい。
【0022】
拡径した金型の第二の端部における基礎部品上に、接続されるべき部品、特に金型ホルダーへの接続のための接続装置、好ましくはクイックリリース閉止部が設けられることが好ましい。ここで、クイックリリース閉止部は複数の締結要素を有し、例えばクイックリリース閉止部は差込み締結具として構成されてよい。ここで、第一の基礎部品及び第二の基礎部品は、回転穴の形状を有する複数の開口を有してよく、それぞれの金型ホルダーはこれに対応する、該開口に挿入可能なボタンを有する。差込み締結具によっても同様に、据え付け時間が短縮できる。金型は、単純な回転によって、それぞれの金型ホルダーから取り外すことができる。また、金型は、各々の金型ホルダー上のネジ等の締結手段、又はクランプ手段を補助として用いて、金型ホルダーに締結することもできる。基礎部品はさらに、楕円形、正方形、又は多角形を有してよい。さらに、クイックリリース閉止部の補助によって、第一の金型及び第二の金型を同時に各々の金型ホルダーに締結することができる。すべての金型を同時に、金型ホルダーから取り外し及び/又は金型ホルダーに組み付けることで、据え付け時間がそれぞれ短縮でき、また、複数の金型を完成した金型パックとしてプレス機内に組み付けることができ、プレス機内で個別に組み付ける必要がない。
【0023】
一の好ましい実施形態において、第一の金型及び第二の金型はそれぞれ、付加製造法(好ましくはレーザー焼結法、電子ビーム溶解、レーザークラッディング)、鋳造法、侵食法、又はチッピング法によって製造される。用語「付加製造法」は、これまでしばしばラピッド・プロトタイピングと呼称されてきた、模型、サンプル、プロトタイプ、工具、及び最終製品を製造する高速かつ費用効率が高い方法の総称である。このような製造は、コンピューター内部のデータモデルを基に、例えば液体、粉末といった形のない材料、又はテープ状又はワイヤ状等の中立的形状の材料から、例えば化学的方法及び/又は物理的方法によって直接行われる。これらは成形方法であるものの、例えば鋳造法における鋳型のような、特定の製品向けの、ワークピースそれぞれの形状を記録した専用の工具は不要である。レーザー焼結は、粉末状の主原料から、焼結によって空間的構造を形成するのに用いられる3D印刷法である。レーザー焼結は、ワークピースが1層ずつ構築される積層造形法である。これにより、アンダーカットを含む任意の3次元形状、例えば従来の機械又は鋳造による製造方法では製造できなかったワークピースが、レーザー光線の効果によって生成可能である。レーザー焼結法によれば、工具は一晩で製造可能である。そのため、工具の製造時間が、他の製造方法の数分の一に短縮できる。電子ビーム溶解は、粉体床から金属部品を製造するための方法である。電子線をエネルギー源として用いて、金属粉末が狙い通りに溶解され、これにより、ほとんど任意の形状の部品が、構造データに基づいて直接製造可能になる。この目的のために、ドクターブレードによって前回の粉末層の上に粉末層が交互に積層され、電子線を照射される。このようにして、積層的に所望の部品が生成される。レーザークラッディングは、溶融による表面塗布、及びワークピースへのほぼ任意の材料の同時塗布が行われる方法である。後者は、粉末、例えば金属粉末等の粉末の形で、溶接用ワイヤ又は溶接棒を用いて、達成される。レーザークラッディングの場合、かつてCO
2レーザー及びNd:YAGレーザーとして知られた高出力レーザー、主にダイオードレーザー又はファイバーレーザー、が熱源として用いられる。鋳造法では、金型は単純な設計及び複雑な設計の両方を有し得る。金型は、特に、例えば円形金型のような非常に単純な形状の場合、鋳造法によって短時間で製造可能である。侵食法の場合、金型はサブトラクティブ法、例えばスパーク侵食、ワイヤ侵食、又は型彫り、で製造できる。チッピング法では、金型はとりわけ、ターニング加工、フライス加工、鋸断加工、穿孔加工、研削加工、ハードミリング加工、又は他のサブトラクティブ法によって製造できる。
【0024】
いずれも拡径された第一の金型及び第二の金型は、それぞれ、互いに一致する弾性の、計算的に考案された、及び負荷最適化された形状を有することが好ましい。例えば、弾性の同等化を実現するために、生体工学的方法又は設計最適化ソフトウェアが採用され得る。計算的に考案された、及び負荷最適化された形状を補助として用いることで、すべての工具面のプレス時に、弾性に差が生まれないようにすることができ、これにより、応力緩和及び/又は離型の際の亀裂のような、プレス時の問題を回避できるようになる。このようにして、多数の工具平面を有する複雑な形状の場合にも、完璧な品質のプリフォームが得られる。
【0025】
少なくとも3つ以上の金型がそれぞれ、その各々の第二の端部が、各々の第二の端部に対応する金型ホルダーの外径に少なくとも近似する幅を有する程度に、拡径することが好ましい。このようにして、金型はプレス機内で互いに入れ子になるように配置可能となり、ここで金型のうち2番目のものがそれぞれ、一の平面又はほぼ同一平面上に配置され得る。
【0026】
一の好ましい実施形態において、少なくとも1つの上型及び1つの下型がそれぞれ、その各々の第二の端部が、各々の第二の端部に対応する金型ホルダーの外径に少なくとも近似する幅を有する程度に、拡径する。
【0027】
本発明はさらに、上述のようなプレス機用の金型であって、金型がその第二の端部において、配置された締結装置を有し、かつその拡径された幅が、配置される少なくとも1つの金型ホルダーに少なくとも近似する程度に拡径することを特徴とする金型に関する。このような扇状の拡径によって、プリフォームの製造時に、プレッシャープレートによって力の流れを迂回させずとも、力が第一の端部から第二の端部へと、また、第二の端部から金型ホルダーへと、伝達されることを確実にすることができる。
【0028】
金型ホルダーは、金型の第二の端部において、締結装置に解放可能に配置されることが好ましい。このようにして、金型は短時間で金型ホルダーに締結、又は金型ホルダーから取り外しできる。さらに、プレッシャープレートの補助がなくても、金型を金型ホルダーに締結できる。第二の端部は、金型ホルダーに直接接触し、締結装置、好ましくはクイックリリース閉止部、特に差し込み締結具、を補助として用いて、金型ホルダーに締結される。これにより金型を短時間で交換することが可能となり、その結果、据え付け時間が短縮され、機器の不必要なダウンタイムを防ぐことができる。
【0029】
一の好ましい実施形態において、金型は第一の端部において少なくとも2つの部分金型として終端する。これにより、金型の数は同じまま、複数の部分金型が使用可能なため、より複雑なプリフォームを、より小型の工具構成で製造できる。さらに、部分金型を含む金型は、各部分金型に代えて専用の金型を用いる場合に比べて必要とする空間が少ないため、これによりプレス機が小型化できる。
【0030】
本発明はさらに、プリフォーム、好ましくは最終寸法が安定したプリフォーム、を粉末状の材料から製造するための、上述のプレス機及び/又は金型の使用に関する。
【0031】
プリフォームは、構成部品を製造するために用いられることが好ましい。特に、構成要素は安全性に関わる部品であってよい。構成部品を製造するためのプリフォームは、上述のプレス機を用いて製造可能であり、プリフォームは、プリフォームの応力緩和及び/又は離型の際に発生し得る亀裂を有さない。
【0032】
本発明によれば、実質的に粉末状の材料、特に金属粉末、鉄粉末、及び/又はセラミック粉末、から寸法安定性プリフォームを製造するための方法が提供され、該方法は、
粉末状の材料を鋳型の開口に充填する工程と、
鋳型内の粉末状の材料をプレスする工程であって、粉末状の材料は第一の鋳型側において少なくとも1つの上型によって圧縮され、及び前記第一の鋳型側に対向する第二の鋳型側からは少なくとも2つの下型によって圧縮され、前記2つの下型は互いに滑合し、かつそれぞれ1つの金型ホルダーに接続され、下型の第一の端部からのプレス力は前記下型に沿って、前記下型の拡径した第二の端部により、前記下型に対応する金型ホルダー上で、前記下型の移動方向に作用する力ベクトルが、変質されずに前記下型から前記金型ホルダーへ作用する程度に外向きに配向される、工程と、
プリフォームを鋳型から離型する工程と、を含む。
【0033】
特に、下型から金型ホルダーへの未変質の力ベクトルは、圧縮時には圧縮力として作用し得て、離型時には摩擦力として作用し得る。上型及び/又は下型の間で弾性が同等化されていることで、応力緩和及び離型の際のプリフォームにおける亀裂形成を防止できる。
【0034】
この方法はさらに、第一の鋳型側に少なくとも1つの下型があり、第一の鋳型側に対向する第二の鋳型側に少なくとも2つの上型があるプレス機の場合に適用可能である。
【0035】
プリフォームにおける応力亀裂を防止するためのプリフォームの均一な緩和が、少なくとも2つの下型及び/又は上型によって実現されることが好ましい。
【0036】
上記少なくとも2つの下型が、及び粉末状の材料の均一な緩和及び離型を引き起こすことが好ましい。
【0037】
一の好ましい実施形態において、第一の下型及び第二の下型は、およそ同一の弾性によってプリフォームに作用する。これにより、プリフォームの緩和の際、プリフォームから圧縮圧力が取り除かれたときに、金型同士の異なる弾性によってプリフォームが断裂することがなくなる。緩和亀裂及びせん断亀裂は、金型のおよそ同一の弾性によって妨げられ、大きく相殺されもする。
【0038】
本発明はさらに、実質的に粉末状の材料からなるプリフォームであって、上述のような複数の拡径した金型によって、上述のようなプレス機において、上述のような方法によって製造されるプリフォームに関する。
【0039】
本発明は、好ましくは上述又は後述のような一のプレス機における一の製造バッチから、及び/又は上述又は後述のような製造方法で、得られた、統計的に適切なプリフォームの組であって、この組における全てのプリフォームが、いずれの場合も1又は複数の応力緩和亀裂を発生させることなく緩和される、プリフォームの組に関する。これにより、特に安全性に関わる部品の場合に、完璧な品質のプリフォームを確実に製造できる。ここで、工具要素、特に金型、の弾性が完全に物理的に同等化されるように金型を考案するという構想が特に用いられている。これは、例えば金型ごとに異なる応力緩和を、プレス制御器又はプレス調整器によってそれぞれ同等化することを、少なくとも大幅に削減すること、好ましくはプレス制御器やプレス調整器を不要にすること、を可能にする。
【0040】
図1は、先行技術に係る、例えばUS5、498、147に記載の、プリフォーム製造に用いられるプレス機の下型側の工具構成10の半断面図である。プレス機は、5つの工具面により回転対称性の構成を有する。各工具面は、5つの金型14a、14b、14c、14d、14eを各1つ、5つのプレッシャープレート16a、16b、16c、16d、16eを各1つ、5つのクランププレート18a、18b、18c、18d、18eを各1つ、及び5つの金型ホルダー20a、20b、20c、20d、20eを各1つ含む。さらに、プレス機は鋳型12及びマンドレル22を有する。本例示的実施形態において、5つの金型14a、14b、14c、14d、14eは下型として図示されており、また、第一の端部によって大部分が鋳型12の開口の中へ突出してプリフォーム用の圧縮空間を形成する。第二の端部によって、5つの金型14a、14b、14c、14d、14eはプレッシャープレート16a、16b、16c、16d、16eの上に配置される。さらに、5つの金型14a、14b、14c、14d、14eは各々のクランププレート18a、18b、18c、18d、18eによってそれぞれプレッシャープレート16a、16b、16c、16d、16eに固定される。プリフォームの製造中、プレッシャープレート16a、16b、16c、16d、16eはそれぞれ、金型14a、14b、14c、14d、14eに加わる力を吸収し、吸収した力を金型ホルダー20a、20b、20c、20d、20eにそれぞれ伝達する。金型ホルダー20a、20b、20c、20d、20eはそれぞれ、プレッシャープレート16a、16b、16c、16d、16eと工具から独立したアダプタープレートとの間の間隔を埋める。
図1から、工具、特に金型14a、14b、14c、14d、14e、の長さが長くなることで、オイラーの式による座屈の臨界長さに急速に達するため、この工具構成10には物理的限界があることが明らかである。
【0041】
図1aは、
図1の工具構成10を図示する。2つの上型工具面による工具構成26が追加されている。工具面は、2つの金型14f、14gのうち1つ、2つのプレッシャープレート16f、16gのうち1つ、2つのクランププレート18f、18gのうち1つ、及び2つの金型ホルダー20f、20gのうち1つをそれぞれ含む。図示の通り、金型14f、14gは上型として構成され、圧縮工程中には大部分が開口を通じて鋳型12の中へ突出する。金型14f、14gが鋳型12の中へ突出する開口は、金型14a、14b、14c、14d、14eが突出する鋳型12の開口に対向している。鋳型32は、金型14a、14b、14c、14d、14eの第一の端部及び金型14f、14gの第一の端部と共に、プレス加工によってプリフォーム24が金属粉末から形成される圧縮空間を構成する。さらに、図示の通り、金型14f、14gは、第一の端部に対向するその第二の端部において、プレッシャープレート16f、16g上に配置される。さらに、金型14f、14gは各々のクランププレート18f、18gによってそれぞれプレッシャープレート16f、16gに固定される。プリフォーム46の製造中、プレッシャープレート16f、16gはそれぞれ、金型14f、14gに加わる力を吸収し、吸収した力を金型ホルダー20f、20gにそれぞれ伝達する。金型ホルダー20g、20fはそれぞれ、プレッシャープレート16f、16gと工具から独立したアダプタープレートとの間の間隔を埋める。
【0042】
図2は、
図1及び
図1aに係る工具面の半断面図である。工具面は、上型又は下型であり得る回転対称性の金型14、クランププレート18、及びプレッシャープレート16を含む。金型14は複数の部分領域で強化される。これにより金型14内の圧力応力が低減される。これは、負荷弾性の低下と座屈リスクの低減につながる。クランププレート18は金型14をプレッシャープレート16上に軸方向に固定する役割を果たす。プレッシャープレート16は力を吸収及び伝達する役割を果たす。
【0043】
図3は、実質的に粉末状の材料、特に鉄粉末及び/又はセラミック粉末から寸法安定性プリフォームを製造するのに用いられるプレス機向けの、鋳型32、マンドレル38、及び5つの工具面を有する、下型側の工具構成30を示す図である。工具面は5つの金型34a、34b、34c、34d、34e及び5つの金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eからなる。本例示的実施形態における金型34a、34b、34c、34d、34eは下型として図示され、それぞれその長手軸上に、大部分が鋳型32の開口の中へ突出する第一の端部と、いずれの場合も第一の端部に対向するよう配置され、いずれの場合もプレッシャープレート及び/又はクランププレートの補助なしで金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36e上に直接配置される第二の端部と、を有する。金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eは互いに独立して動作し、プレス機の可動及び/又は固定アダプタープレートに接続される。
図3から、金型34a、34b、34c、34d、34eが互いに滑合するように配置され、ここで金型34a、34b、34c、34d、34eはある部分に沿って、その第二の端部が第二の端部に対応する金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eの外径に一致する幅を有する程度に拡径することがわかる。さらに、第二の端部は、少なくとも、対応する金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eの内径にわたる幅を有する。このようにして、力の流れは金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eによって、金型34a、34b、34c、34d、34e内で直接、鋳型32の第一の端部における形状付与領域から外向きに、可動及び/又は固定アダプタープレート又はプレスプレートへと行われる。ここで、内側の金型を短縮するためには外側の金型が拡径される必要があることが認識される。金型34a、34b、34c、34d、34eの拡径によって、オイラーの式による座屈リスクは無視できるようになる。金型34a、34b、34c、34d、34eは、それぞれ同一又はほぼ同一の弾性である。弾性は、下型側及び/又は上型側のすべての工具要素の設計を最適化することにより適合される。
図3からはさらに、図示のようなプレス機の初期位置において、高さが部品の形状に依存する第一の領域aが第一の金型34aの第一の端部から延出し、第二の領域bが第一の金型34aの第二の端部から延出することが分かる。金型34a、34b、34c、34eのそれぞれの第二の端部は、第二の領域bにおける一の平面上に配置される。
【0044】
図3からはさらに、金型34a、34b、34c、34d、34eが長手軸cに沿ってプレス方向に、互いに滑合するように配置され、外側の金型が半径方向に内側の金型を収容することが分かる。異なる複雑な形状を有するプリフォームが可能となるためには、金型34a、34b、34c、34d、34eのそれぞれの全長の互いの差異は50%以下、好ましくは25%以下、特には10%以下である。これは、第二の領域bの高さの延長をも示唆する。
【0045】
図3aは
図3の工具構成30を図示する。2つの上型工具面による工具構成52が追加されている。各工具面は、2つの金型34f、34g及び2つの金型ホルダー36f、36gを各1つ含む。図示の通り、金型34f、34gは上型として構成され、大部分が開口を通じて鋳型32の中へ突出する。金型34f、34gが鋳型32の中へ突出する開口は、金型34a、34b、34c、34d、34eが突出する鋳型32の開口に対向している。鋳型32は、金型34a、34b、34c、34d、34eの第一の端部及び金型34f、34gの第一の端部と共に、プレス加工によってプリフォーム46が金属粉末から形成される圧縮空間を構成する。さらに、図示の通り、金型34f、34gは、第一の端部に対向するその第二の端部において、金型ホルダー36f、36g上に配置される。プリフォーム46の製造中、金型ホルダー36f、36gはそれぞれ、金型34f、34gに加わる力を吸収し、吸収したこの力を、工具から独立したアダプタープレートにそれぞれ伝達する。
【0046】
図3aに示す工具構成30及び52を有するプレス機を用いて、実質的に粉末状の材料、特に鉄粉末及び/又はセラミック粉末、から寸法安定性プリフォーム46を製造するための方法が、以下のとおり実施される。まず、粉末状の材料が鋳型32の開口に充填される。続いて、鋳型32内の粉末状の材料は、第一の鋳型側においては、上型として構成される2つの金型34f、34gによって、かつ前記第一の鋳型側に対向する第二の鋳型側からは、下型として構成される5つの金型34a、34b、34c、34d、34eによって、圧縮される。金型34a、34b、34c、34d、34eはそれぞれ1つの金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eに接続され、かつ互いに滑合し、ここで圧縮力は、金型34a、34b、34c、34d、34eに割り当てられた金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eに対して金型34a、34b、34c、34d、34eの移動方向に作用する力ベクトルが、変質されずに金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36e上の金型34a、34b、34c、34d、34eから作用する程度に、金型34a、34b、34c、34d、34eの第一の端部から金型34a、34b、34c、34d、34eに沿って、金型34a、34b、34c、34d、34eの拡径した第二の端部によって外向きに配向される。同様のことが、金型34f、34gにも同時に起こる。金型34f、34gは互いに滑合し、ここで圧縮力は、金型34f、34gに割り当てられた金型ホルダー36f、36gに対して金型34f、34gの移動方向に作用する力ベクトルが、変質されずに金型ホルダー36f、36g上の金型34f、34gから作用する程度に、金型34f、34gの第一の端部から金型34f、34gに沿って、金型34f、34gの拡径した第二の端部によって外向きに配向される。プレス工程後、プリフォーム46は鋳型32から離型される。本方法において、領域aにおける金型の形状付与領域から直接、金型34a、34b、34c、34d、34e、34f、34gに沿ってそれぞれの金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36e、36f、36gへの力の流れが存在する。圧縮時に金型34a、34b、34c、34d、34e、34f、34g及び金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36e、36f、36gに作用する力は圧縮力であり、離型時に作用する力は摩擦力である。この方法及び上述のプレス機を用いることで、応力緩和及び離型時にプリフォーム46に亀裂が発生しない。さらに本方法においては、プリフォーム46の応力亀裂を防ぐため、金型34a、34b、34c、34d、34e、34f、34gによって、プリフォーム46の均一な応力緩和が行われる。本方法では、金型34a、34b、34c、34d、34e、34f、34gが粉末状の材料の均一な圧縮を引き起こし、金型34a、34b、34c、34d、34e、34f、34gが、その数値的構想により、ほぼ同一の弾性でプリフォーム46に作用する。
【0047】
図4は、金型34を図示する。金型34は上型又は下型であってよい。金型34は、それぞれ
図3及び
図3aに係る工具構成30又は52で採用される。金型34は回転対称に構成される。金型34は円錐状に拡径し、その第二の端部において基礎部品40を有する。円錐状の拡径は、3つのウェブ44a、44b、44cを有するウェブ構成によって実現される。第二の端部における拡径は、例えば、第一の端部の直径の5倍であってよい。基礎部品40は環状である。基礎部品40上に、差込み締結具の形態の3つのクイックリリース閉止部42a、42b、42cを含む締結装置が図示されている。クイックリリース閉止部42a、42b、42cの補助により、金型34は金型ホルダーに接続される。これにより、金型34を金型ホルダーから取り外し又は金型ホルダーに締結するための工具が不要となるために、据え付け時間が短縮できる。さらに、
図3に図示される金型34a、34b、34c、34d、34eを、1つの金型パックとして各々の金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eに同時に締結、又は上記金型を各々の金型ホルダー36a、36b、36c、36d、36eから同時に取り外しすることが可能である。例示的には、金型34の第一の端部からの力は、ウェブ44a、44b、44cによって、環40に伝達され、そこから金型ホルダーに伝達される。力の流れの種類は、求められる強度に基づいて数値的に考案される。生体工学的設計も本発明で使用され得る。このようにして、一の工具構成30のすべての金型が一致する弾性を有することを確実にできる。金型34は、例えばレーザー焼結法のような付加製造法、鋳造法、侵食法、又はチッピング法によって製造され得る。
【0048】
図5は、実質的に粉末状の材料、特に鉄粉末及び/又はセラミック粉末から寸法安定性プリフォームを製造するために使用するプレス機向けの下型側の工具構成50の、鋳型32及び3つの工具面を有するさらなる実施形態を示す。工具面は3つの金型48a、48b、48c及び3つの金型ホルダー36a、36b、36cから構成される。例示的な本実施形態における金型48a、48b、48cは下型として図示されており、それぞれその長手軸上に、鋳型32の開口の中へ突出する第一の端部と、第一の端部に対向しプレッシャープレート及び/又はクランププレートの補助なしで金型ホルダー36a、36b、36c上に直接配置される第二の端部と、を有する。金型ホルダー36a、36b、36cは互いに独立して動作し、プレス機の可動及び/又は固定アダプタープレート又はプレスプレートに接続される。
図5から、金型48a、48b、48cが互いに滑合するように配置され、ここで金型48a、48b、48cは互いに入れ子となりつつ、それぞれ第一の端部から第二の端部に向かって拡径することが分かる。このようにして、力の流れは金型ホルダー36a、36b、36cによって、金型48a、48b、48c内で直接、鋳型32の第一の端部における形状付与領域から外向きに、可動及び/又は固定アダプタープレート又はプレスプレートへと実行される。ここで、内側の金型を短縮するためには外側の金型が拡径される必要があることを認識されたい。金型48a、48b、48cは、それぞれ同一又はほぼ同一の弾性である。
図3の実施形態とは対照的に、
図5の例示的実施形態の金型48a、48b、48cは部分的にのみ、半径方向に互いに収容される。特色として、金型48cは、3つの部分金型を併せて1つの金型48cに配置し得ることを示している。
【0049】
図5aは
図5の工具構成50を示す。金型48dがさらに図示されている。図示のとおり、金型48dは上型として構成され、鋳型32の開口を通じて突出する。金型48dが鋳型32の中へ突出する開口は、金型48a、48b、48cが突出する鋳型32の開口に対向している。金型48a、48b、48cの第一の端部及び金型48dの第一の端部と共に、鋳型32は、プレス加工によってプリフォーム46が金属粉末から形成される圧縮空間を構成する。さらに、図示の通り、金型48dは、第一の端部に対向するその第二の端部において、金型ホルダー上に配置されない。その代わり、プリフォーム製造時に金型48dに作用する力は、工具から独立したアダプタープレートに直接伝達され得る、又は金型48dが、プレッシャープレート及びクランププレートのような先行技術による付属品に接続され得る。
【0050】
図6は
図5及び
図5aの金型48cを示す。金型48cはその第一の端部において3つの異なる部分金型54a、54b、54cを有する。本発明に係る金型の構成によれば、部分金型54a、54b、54cとしての複数の個別の金型を、併せて1つの共通の金型48cに配置することが可能になる。
【0051】
図7は、本発明に係る工具面における、プレス工程中の力56のプロファイルを、先行技術に係る工具面と比較して示す。
図7において、本発明に係る工具面は左側に、先行技術に係る工具面は右側に示される。工具面を伝わる力56は実線で示され、いずれの場合も金型の第一の端部から金型ホルダーへと伝わる。さらに、金型の移動方向は長手軸cに沿った矢印Fで示される。本発明に係る工具面の場合、力56は、金型34の第一の端部から、金型34の拡径部に沿って金型34の第二の端部によって伝わり、金型ホルダー36に直接伝達される。金型34の拡径によって、力56は金型34の第一の端部から金型ホルダー36へと、流れ方向が大きく迂回されることなく、調和的かつ好適に伝えられる。これは、金型34と金型ホルダー36との間の移行部において矢印で示される力ベクトルによって特に明らかである。
図7から、金型34から金型ホルダー36へ力が直接伝達されることが分かる。対照的に、先行技術の場合、力56は金型14の第一の端部から、金型14の第二の端部によってプレッシャープレート18に伝わる。その後初めて、プレッシャープレート18から金型ホルダー20に力が伝達可能になる。さらに、金型14はクランププレート16を介してプレッシャープレート18に接続されている。この実施形態でも、金型14とプレッシャープレート18との間、ならびにプレッシャープレート18と金型ホルダー20との間の移行部における力ベクトルが、矢印で示される。力は金型14によって直線的にプレッシャープレート18へ伝達されることが分かる。プレッシャープレート18の配置によって、力はプレッシャープレート18において迂回され、力56を金型ホルダー20に伝達可能となる。さらに、プレッシャープレート18には、軸方向の最短設置空間において力56を金型ホルダー20に向かって外向きに解放しなくてはならず、高重量のソリッドな種類の構成につながるという不利益がある。
【0052】
図8は、金型58のさらなる例示的実施形態の等角図である。金型58は第一の端部と第二の端部とを有する。第二の端部において、金型は締結装置60a、60b、60cを有し、ならびに、金型58は、配置される金型ホルダーにまで拡径されたその幅が、金型ホルダーの幅に少なくとも近似する程度に拡径する。締結装置60a、60b、60cは3つの部品として構成される。さらに、金型58の拡径された幅は連続的な面である。
図8に示される金型58は、生体工学的に最適化された高剛性の設計の代表的なものである。
【0053】
図9は、互いの内側に移動されそれぞれの第二の端部が種々の高さを有する、提案されている金型を示す。これにより、図示されている終端位置において、異なる高さ位置が存在することになり、また、各々の第二の端部が一の平面上で終端せず、相互にオフセットすることになる。高さ位置は、内側から外側に向かって上昇することが好ましい。これにより、種々の金型ホルダーを対応する金型ベースに組み付けるのがより単純になるという利点がある。
【0054】
図10は、対応する金型ベースをそれぞれ有する、互いの内部に移動する金型を示す。
図9の断面図にすでに示された差込み締結具がここで明らかにされている。差込み締結具は、種々の金型の対応する金型ホルダーを導入し同じ位置で回転させることが可能となるように位置合わせされることが好ましい。これにより、作業者は、締結する各金型ホルダーをプレス機内の同じ位置に導入し、次いで該金型ホルダーを回転させればよいので、プレス機内の組み付けが単純化される。
【0055】
図11は、
図9及び
図10に係る、互いの内部に配置される金型を示すさらなる平面図であり、より明確な図示のため透過線を用いている。個々の金型が互いの内部に移動可能で、この種類では、金型ベースの領域において終端位置に段差付きの構成を有し得ることが再度明らかにされている。
【0056】
図12は、下型としての従来の工具要素が、円錐状に拡径する金型構成に組み込まれた、更なる設計態様を示す。ここでも、接続は各々の閉止部、特には差込み締結具、によって行われる。しかしながら、金型の取り付けはその他の固定方法によっても行われてよい。
【0057】
図13は
図12に係る接続及び配置を断面図で示す。ここでは、金型が、円錐状に拡径する延長部品に、例えば差込み締結具、又はキャップナットを用いて締結されていることがさらに明らかにされている。
【0058】
図14は、工具を受容するアダプター内の、種々の高さ位置における差込み締結具の設計態様を示す。それぞれの差込み締結具はいずれも同様に配列されることが、組み付けが単純化されるため好ましい。
【0059】
図15は、差込み締結具によって締結された、組み付け済みの金型ホルダーを示す。