(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
その他の点ではユーザの機器の使用を過度に阻むことなく、レフィルを交換する必要があることをユーザに合図することが必要とされている。
【0005】
本発明は、レフィルが存在するときの機器の助けを借りて実施される処理の効果を、レフィルが使い果たされてしまってもユーザの機器の使用をできるだけ阻まずに、維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、毛髪を処理するための機器であって、処理される毛髪を覆って閉じられる2本のアームを有し、アームのうちの少なくとも一方が毛髪処理製品のレフィルを支持し、機器が、電子メモリを備えた電子制御回路を有し、この回路が、アームの閉鎖と、レフィルの装着とを検出するように設計され、デバイスが、毛髪上に蒸気を出力するための蒸気発生器と、少なくとも1つの加熱ストレートプレート(straightening plate)とを有し、機器が、前記機器の使用中にレフィルが取り替えられた後で電子メモリ内の変数をインクリメントするように、また変数が第1の予め定義されたしきい値を超えたときに、蒸気発生器若しくは加熱ストレートプレート、又はその両方の動作が修正される動作のダウングレードモードに移行するように設計される、機器によって、この目的を達成する。
【0007】
本発明は、レフィルを欠いているにも関わらず、またはレフィルが使い果たされているにも関わらず、機器の使用を可能にするものであり、この使用は、限定されてはいるものの、毛髪の処理を完了するには、または仕上げ動作を実施するには十分である。
【0008】
好ましくは、機器は、以前に使用され、次いで取り外されたレフィルの装着を、機械的に妨げるように設計される。したがって、レフィルは使い捨てになる。
【0009】
好ましくは、すでに使用されたレフィルの再使用を妨げるために、機器は、レフィルが機器上に装着されるときおよび機器から取り外されるときにそれに沿って進行する挿入ガイドのある、レフィル収容構造を有し、レフィルは、使用メモリとして働く要素を有する。収容構造は、レフィルが初めて機器上に装着される際に前記要素に対して作用するように配置された起伏を有し、それによって、前記要素が、要素がレフィルの領域から後退している非アクティブ構成から、この要素が前記領域内に突出しているアクティブ構成に移行される。収容構造は、レフィルが収容構造内に装着されつつある間および収容構造から取り外されつつある間に、前記要素がアクティブ構成にあるとき前記要素を途中で遮るように配設された、ロック部材を有する。要素およびロック部材は、すでに使用されたレフィルを再挿入しようとする試みが行われる場合に、ロック部材が前記要素によって、レフィルの取外し方向に通り越され得るように、かつ前記要素がレフィルの挿入方向に通過するのをロック部材が妨げるように、設計される。
【0010】
上記の特徴は、レフィルが機器上で以前に使用されていた場合に、レフィルの装着を単純かつ効果的に阻止することを可能にするものである。
【0011】
上述の挿入ガイドは、レフィルがガイドに沿ったスライド移動によって装着および取外しされるように設計されてよい。他の移動も同様に可能である。
【0012】
ロック部材は、それと接触する前記要素の進行方向に対して横断方向に移動することが可能であってよく、ロック部材は、好ましくは、初期位置に弾性によって戻される。それは、例えば、ばねワイヤを用いて、またはばねがそれに対して作用する可動部分によって、具現化される。
【0013】
ロック部材が、それと接触する前記要素の進行方向に垂直な中心面について対称ではないことが可能である。
【0014】
したがって、ロック部材は、前記要素と接触するための接触面を有してよく、この接触面は、入口スロープを出口スロープより急峻にさせた、異なる入口スロープおよび出口スロープを有し、入口スロープは、前記要素の進行を妨げるストップ部(stop)を成すことによって、アクティブ構成にある前記要素の通過を妨げ、出口スロープは、前記要素がレフィルの取外し方向に通過するときに、ロック部材を引っ込めるように前記要素がロック部材と係合するのを可能にする。ロック部材は、前記要素によって一方向に通り越される。
【0015】
使用メモリとして働く要素は、さまざまな方途で具現化されてよい。例えば、要素は、レフィル内の対応するハウジング内に摩擦を伴って移動し、それによって、ハウジングに入れられた後にアクティブ位置を維持することの可能な、ピンである。
【0016】
前記要素は、レフィルの本体と一体成形されてよく、それにより作製が簡単になる。
【0017】
この場合、要素は、例えば、アクティブ構成においてロック部材と協働するアクティブ部分と、少なくとも非アクティブ構成において前記アクティブ部分をレフィルの残りの部分に接続する接続部分とを有する。レフィルは、ハウジングを有してよく、アクティブ部分は、前記要素がアクティブ構成にあるとき、ハウジング内にとりわけスナップ留めによって留められるように設計されてよい。
【0018】
接続部分は、例えば、フィルムヒンジ、または切り離し可能な材料ブリッジ(bridge of material)である。
【0019】
一変形形態では、要素は、レフィルの本体上に関節を成すフックの形で具現化されてもよい。
【0020】
機器は、蒸気発生器の動作がダウングレードモードにおいて中断されるように設計されてよい。
【0021】
機器はまた、ストレートプレートの温度がダウングレードモードにおいて修正されるように、かつ/またはストレートプレートの温度調整範囲がダウングレードモードにおいて、非ダウングレードモードにおける動作と比べて縮小されるように、設計されてよい。
【0022】
上述の変数は、アームの閉じ回数に比例してよく、アームの閉じ回数の何分の1かに、とりわけアームの閉じ回数の5回ごとに1回に対応してよい。これにより、メモリのサイズおよび電子回路のコストを縮小することが可能になり得る。
【0023】
変数は、アームが毛髪を覆って閉じられる時間を組み込んでよく、これにより、レフィルが使い果たされている程度の推定に関する精度を上げることが可能になる。
【0024】
機器は、レフィルが取り替えられたときに変数がリセットされるように設計されてよい。
【0025】
機器は、変数が、機器への電力供給が使用と使用との間に遮断される複数回の使用にわたって、第1の予め定義されたしきい値とは異なる、とりわけ第1の予め定義されたしきい値より低い第2の予め定義されたしきい値を超える場合、ダウングレードモードに移行するように設計されてよい。
【0026】
好ましくは、機器は、アーム上に装着されたレフィルによって作動される接触器を有する。この接触器は、すでに使用されたレフィルの場合、レフィルの導入中にレフィルをロックするより前に作動されるように、好ましくは、上述のロック部材の上流に位置する。機器は、レフィルの挿入が完了した後にのみ作動される、第2のアクチュエータを有してよい。
【0027】
機器は、アームのうちの一方によってアームのヘッドと関節との間に支持された接触器、とりわけリードスイッチタイプの磁気接触器を、アームの閉鎖を検出するために有してよい。
【0028】
機器は、機器への電力供給が遮断されずに機器がオフに切り替えられたときに変数の値が保持されるように設計されてよい。
【0029】
本発明は、その非限定的な例示的実施形態についての以下の詳細な説明を読むことから、また添付の図面を検討することから、より良く理解できよう。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図中に示される例では、本発明が適用される機器1は、2本のアーム2、3を有し、それらが関節4によって接続されるとともにアームの対向する面上に加熱要素5、6を支持する、ストレートアイロンである。これらの要素5および6は、ストレートプレートを構成する。
【0032】
この機器1は、レフィル10を利用し、レフィル10は、アームのうちの一方に、加熱要素のうちの一方に隣接して留められ、この場合は、上部アーム2に、加熱要素5に隣接して留められる。
【0033】
図4にそれ自体が示されているレフィル10は、塗布される製品、この場合は毛髪に塗布される化粧製品を含む、本体11を有する。
【0034】
レフィル10は、例えばフェルトなど、この製品を塗布するための塗布手段13も有し、塗布手段13は、機器が使用されている間に毛髪と接触する。レフィル10は、レフィル10を機器の収容構造に留めるための手段12を有し、その一部分のみが
図2に示されている。
【0035】
レフィル内に含まれた製品は、毛髪がアーム間を通過するときに毛髪に塗布され得る。
【0036】
当該の例では、レフィルを機器に留めるための手段は、2つの外形要素14および15を有し、それらは、対応するアーム上に設けられたガイド要素に挿入される。
【0037】
レフィル10が機器上に装着される場合、機器は、例えば、上部外形要素15と協働するためのものである3つのガイド要素17、18、および19、ならびに下部外形要素14と協働するためのものである2つのガイド要素20および21を有する。
【0038】
レフィル10は、後部に、レフィルを定位置に保つべくクリップ24と協働するためのものであるフック23を有してよく、このフック23は、例えば、機器へのその挿入の最後に、クリップ24内にスナップ留めされ、プッシュ/プルタイプの機構または同様のものによってそこから抜去することが可能である。
【0039】
機器は、レフィル10が存在するときにレフィル10によって作動され、レフィルの存在を指示することを可能にする、電気接触器26を有する。この接触器は、レバー26aを有し、シール26bがそれを押すことができ、前記シール自体は、プッシャ26cによって作動される。
【0040】
機器1は、ロック部材30を有し、ロック部材30の役割は、レフィル10の、使用メモリとして働く要素33と協働することである。
【0041】
ロック部材30は、この例では、板ばね31によって弾性的に戻され、前部に、ガイド要素が取り付けられる壁部35の面に実質的に垂直な縁部34を有し、後部に、それほど急峻ではない縁部37を有する。
【0042】
ロック部材30は、例えば、壁部35内のスロット36を通じて配設され、要素33がレフィルの取外し方向に通過するときに、引っ込むことができる。
【0043】
当該の例では、要素33は、
図5A、
図12、および
図13に見ることができるように、上部外形要素15内の対応するハウジング42に摩擦を伴って嵌め込まれる、ピンの形をとる。
【0044】
その初期の非アクティブ構成が
図5A、
図12、および
図13に示されている要素33は、とりわけ
図6Aおよび
図13に見ることができるように、レフィルが初めて使用されるより前には、2つの外形要素14と外形要素15との間に画定された空間43内に突き出さない。
【0045】
機器1は、レフィル10が初めて機器上に装着される際に要素33を移動させるように設計された、起伏を有する。
【0046】
当該の例では、この起伏は、ロック部材30の後縁部37のところに位置するガイド要素18のランプ45によって形成される。したがって、レフィルが初めて使用される際に外形要素14および15がガイド要素内をスライドするとき、ランプ45は、要素33に次第に押し付けられて、要素33をそのハウジング42に押し込む。
【0047】
したがって、要素33は、
図6B、
図14、および
図15に示されるように、外形要素14と外形要素15との間の空間43内に突き出す。
【0048】
ロック部材30は、レフィル10が機器上に装着されるとき、外形要素14と外形要素15との間に係合する。したがって、レフィル10の挿入中、ロック部材30はゾーンを掃行し、その中に要素33が、
図5B、
図14、および
図15に示されるように、アクティブ構成になると延出する。
【0049】
ロック部材30の後縁部37のスロープは、レフィルの取外し中に要素33がロック部材30を、前記ロック部材30を引っ込めてそれを通り越すために、変形させることのできるものが選択される。
【0050】
接触器26に対して作用するプッシャ26cは、レフィル10を機器1に導入する方向に関して、ロック部材30の上流に位置する。したがって、接触器26は、ロック部材30が、カートリッジの挿入を阻止するというその起こり得る作用を働かせる前であっても、作動される。
【0051】
レフィルと機器によって形成されるこの組立体は、次のように動作する。
【0052】
レフィル10が初めて機器上に装着される際、ランプ45が要素33を、
図5A、
図12、および
図13の構成から、
図5B、
図14、および
図15の構成に移動させる。この構成の変化は、レフィル10の挿入方向の前縁部34とランプ45との間のオフセットのため、要素33がロック部材30の前縁部34をすでに通り越したときに起こる。したがって、ロック部材30は、レフィル10の装着を障害しない。
【0053】
レフィル10の取外し中、要素33はロック部材30を、その後縁部37のスロープのため通り越すことができる。
【0054】
しかし、レフィルを再装着しようという試みが行われる場合、要素33がロック部材30の前縁部34に、この前縁部34の大きなスロープのため突き当たり、それにより、この前縁部34が要素33によって通り越されることが妨げられる。したがって、ユーザはレフィルを再使用することができない。
【0055】
使用メモリとして働く要素33は、
図1から
図6Bおよび
図12から
図15を参照して今しがた説明した、ハウジング内に摩擦を伴って移動することの可能なピンの助けを借りる以外の、さまざまな他の方途で具現化され得る。
【0056】
したがって、
図7から
図9Bに示されるように、下部外形要素14内のハウジング51に引っかかる端部部分53と、端部部分53をレフィルの本体に接続する接続部分52とを有するフックの形をとる、要素33を具現化することが可能である。この実施形態では、要素33を外形要素14および外形要素15ならびにレフィル10の本体と一体成形することによって、要素33を形成することが可能になっている。
【0057】
レフィル10が初めて装着される際、機器のランプ45が要素33を、
図9Bに示されるようにハウジング51内にスナップ留めすべく、例えば要素33の部分52と部分53との間に形成された肘部、および部分53のところで押す。
【0058】
レフィル10が装着されつつある間に、レフィル10に対してロック部材30がたどる経路が、この図中に破線によって示されている。
【0059】
図9Aは、
図7および
図8の構成に対応する初期構成では、レフィルが初めて使用されるより前に、端部部分53がロック部材30の経路より上に位置しており、したがってレフィルの装着を障害しない、ということを示している。
図9Bに示されるアクティブ構成では、端部部分53は、ハウジング51内にスナップ留めされた後、ロック要素30に突き当たることができる。
【0060】
機器1は、
図10に概略的に示される電子回路100を有し、電子回路100は、例えばEEPROMタイプの電子メモリ101を有する。この電子回路100は、レフィル10が機器上に装着されつつある間に作動される、接触器26に接続される。電子回路100は、蒸気生成用の少なくとも1つの電気抵抗器102、要素5、6を加熱するための1つまたは複数の電気抵抗器103、および例えばプレートの温度を知ることを可能にする1つまたは複数の温度センサ104にも接続される。
【0061】
例えばリードスイッチタイプのスイッチ105があると、機器の閉状態または開状態を知ることが可能になる。スイッチ105は、例えば、アームのうちの一方上に配設され、2本のアーム2、3が閉位置にあるときにスイッチ105の状態を変化させるように、アームのうちの他方上に磁石が配設される。スイッチ105は、電子回路100へのアームの閉じ回数の通知を可能にする。電子回路100は、電力ケーブル106によってAC電源、例えば110Vまたは240V電源に接続されるように、設計される。
【0062】
電子回路100は、1つまたは複数のボードの形をとってよく、そのうちのあるものは、ハンドピース内に配設されてよく、そのうちの他のものは、例えば貯水器およびポンプを含むことによって蒸気生成するのに役立つベースステーションを機器が有しているときにそのようなベースステーション内に配設されてよい。
【0063】
電子回路100は、好ましくは
図11のダイアグラムに従って機器の動作を制御するアルゴリズムを実行するようにプログラムされた、マイクロコントローラなど、少なくとも1つの構成要素を有する。
【0064】
電子回路100は、ケーブル106が電源に接続されると給電され、機器がオフに切り替えられているときのレフィルの装着を検出することができる。機器のケーブル106を電源に接続するステップ201により、ステップ202において、接触器26のおかげで、ステップ203において対応するボタンを押すことによって機器1がオンに切り替えられるより前に、レフィル10の起こり得る挿入を検出することが可能になる。
【0065】
ステップ202においてレフィルの挿入が検出された場合、機器1がまだ始動されていないにも関わらず、ステップ204においてアームの閉じ回数を表す変数ILS_nbrが初期化される。
【0066】
ステップ203において機器がオンに切り替えられると、ステップ205においてレフィルの存在の検出が実施される。レフィルが装着されていない場合(これはダイアグラム中の分岐206に相当する)、ステップ207において変数ILS_nbrが初期化され、機器1の動作がダウングレードモードで行われ、これについては、
図11のブロック208によって概略的に示されている。このダウングレードモードでは、温度が非調整可能となるように予め定義され、例えば、180℃という値に設定され、蒸気の発生が妨げられてアクティブになり得ず、対応する状態がユーザに、例えばLEDの点滅または音響信号の発出によって合図される。
【0067】
機器1は、ステップ209においてレフィルが場合によっては挿入されるまで、このダウングレードモードにとどまり、挿入された場合、機器は、
図11にブロック210によって描かれる非ダウングレードモードで動作し、非ダウングレードモードでは、温度がユーザによって、メモリ内に記憶された、非ダウングレードモードでの最終使用値に対応するデフォルト値から開始して、調整され得る。蒸気発生器がアクティブにされ、対応する状態がユーザに、例えば上述のLEDが非点滅式に照明されることによって合図される。
【0068】
非ダウングレードモードでは、ステップ211において、電子回路100が、処理される毛房上でのアーム2、3の閉鎖を検出し、それによって、変数ILS_nbrが、閉じ回数を表す数だけインクリメントされる。メモリ空間を節約するために、この変数は、好ましくは、n回の閉鎖ごとに1回インクリメントされ、ここで例えばn=5である。したがって、5回の閉鎖ごとに1回、変数ILS_nbrが5単位だけインクリメントされる。
【0069】
ステップ211では、ユーザがプレートのセットポイント加熱温度を修正できるようにすることも可能である。必要なら、蒸気の発生用に残っている水の分量が、対応する警報をトリガするために検出され得る。
【0070】
ステップ212では、変数ILS_nbrが予め定義されたしきい値n1未満であるかどうかについてのチェックが行われ、ここで例えばn1=160である。変数ILS_nbrがn1未満である場合、レフィル内の化粧用組成物は、使い果たされていないと考えられ、機器1は、
図11に分岐213によって概略的に示されるように、非ダウングレードモードで動作し続けることができる。変数ILS_nbrの値が、分岐215によって描かれるように、しきい値n1以上になる場合、機器は、
図11のブロック208に相当するダウングレードモードに再び移行する。したがって、プレートのセットポイント加熱温度が、ダウングレードモードの予め定義された値に戻り、蒸気発生器の動作が中断され、対応する状態が、点滅するLEDの表示によって合図される。
【0071】
機器1が、その電力供給が切断されずに停止され(これについてはステップ216に概略的に示されている)、次いでステップ217において機器が始動された場合、ステップ218において変数ILS_nbrの記憶値が読み取られる。この値が、
図11に分岐219によって描かれるようにしきい値n1未満である場合、機器は、ブロック210によって描かれる非ダウングレードモードを維持する。変数ILS_nbrの記憶値が、しきい値n1以上である場合、機器は、分岐221およびブロック208によって描かれるように、ダウングレードモードに移行する。
【0072】
分岐220およびステップ223によって描かれるように、機器がオンであるときにユーザがレフィルを取り外す場合、ステップ224において変数ILS_nbrが再初期化され、機器1はダウングレードモードに移行する。
【0073】
好ましくは、機器1は、不使用の、すなわちアーム2、3の閉鎖が検出されない期間が長期にわたる場合、ステップ210においてオンボタンが押されるまで、ステップ230においてスリープモードに移行するように設計される。
【0074】
ブロック231は、機器1が切断される場合を概略的に示しており、この場合、機器1が再接続されると、
図11のアルゴリズムは、上で説明したステップ201に戻る。
【0075】
ステップ205におけるテストに話を戻すと、ステップ203において、レフィル10がすでに装着された状態で機器1が始動される場合(これは
図11の分岐234に相当する)、ステップ235において変数ILS_nbrの値が読み取られ、この値が、しきい値n1とは異なる、とりわけしきい値n1未満である第2のしきい値n2と比較される。しきい値n2は、例えば20に等しい。変数ILS_nbrの値がn2以上である場合、ステップ208において、機器はダウングレードモードに移行する。したがって、これにより、アームの開閉がすでにかなりの回数ある機器をユーザが切断し、次いで再接続した場合に、デバイスを非ダウングレードモードで動作させることが回避される。というのも、ユーザが、レフィルの使用を開始しており、次いで、機器の切断はしばしば機器がしまい込まれていたことを意味するので、処理を再開する前に無視できない時間期間の経つままにしておいた可能性が高いため、である。過度に時間の間隔を空けて使用する場合、レフィル内に含まれた化粧用組成物が蒸発するおそれがあり、その結果、レフィルの効果が減少する。
【0076】
変数ILS_nbrが、第2のしきい値n2より真に小さい場合、機器は、
図11の分岐237およびブロック210に相当する非ダウングレードモードで動作することができる。
【0077】
本発明は、図示したアルゴリズムに限定されない。
【0078】
アームの閉じ回数だけでなく、処理される毛房の長さを表すことのある毛髪上でのアーム閉じ持続時間も計数することが、とりわけ有利となることがある。こうすることにより、レフィル内の化粧用組成物が使い果たされている程度をより正確に決定し、したがって、レフィルを交換する必要があることをより精確にユーザに合図することが可能になり得る。
【0079】
アーム閉じ持続時間を決定するために、機器の電子回路100には、有利には、
図11に点線によって示されるクロック110が、好ましくはクロックメモリ内にデータを保存するためのバッテリが備わった状態で、設けられる。
【0080】
当該の例では、ダウングレードモードは、加熱プレートの予め定義された温度における、蒸気発生器なしの動作に対応する。
【0081】
本発明の変形実施形態では、ダウングレードモードが異なり、例えば、依然として加熱プレートの温度を調整できる可能性のある動作に対応し、これは、好ましくは、蒸気の存在下でよりも限定されたものである。
【0082】
図示されていない一変形形態では、機器は、装着されたレフィルの性質を、例えばレフィル上の1つまたは複数の起伏が情報を符号化しており、その情報が、機器上に存在する1つまたは複数の対応する接触器によって読み取られるおかげで、特定できるように設計される。この場合、例えば、レフィルの性質に応じてレフィルごとに別様に化粧用組成物が使い果たされるという事実を考慮に入れるために、レフィルの性質に応じて、しきい値、とりわけ第1のしきい値n1を修正することが可能である。
【0083】
一変形形態では、レフィルが対応するアーム上に存在する持続時間を記憶することも可能である。こうすることにより、とりわけ、その化粧用組成物が例えばその蒸発のためその効果を失っている可能性のあるレフィルを用いてユーザが処理を実施してしまう状況を回避するために、ある一定の持続時間を超えたところで、機器を強制的にダウングレードモードに移行させることが可能になり得る。
【0084】
言うまでもなく、本発明は、今しがた説明した例に限定されない。
【0085】
要素33は、例えば、隣接する外形要素に1つまたは複数の切り離し可能な材料ブリッジによって接続された状態で、隣接する外形要素と一緒に成形されることによって、作製される。要素33は、アクティブ構成になった後は、摩擦のみによって、または別法として、対向する外形要素内にスナップ留めすることによって、保たれ得る。
【0086】
本発明を、スライド移動によって機器上に装着されるレフィルに関連して示してきたが、本発明は、単なるスライド移動以外の移動、例えば回転移動、または例えば並進および回転成分を含むより複雑な移動によって装着されるレフィルにも適用される。
【0087】
レフィルの装着を検出する接触器26は、アーム上のどこに位置してもよく、とりわけ、フック23と協働するプッシュ/プルタイプの機構内に存在してよい。
【0088】
接触器26は、アームが閉じられるときに塗布手段13が押すプレス要素の下に位置してもよい。
【0089】
ロック部材30は、旋回軸の周りに関節を成し、コイルばねによってその初期位置に戻される、プラスチック部分として作製されてもよい。
【0090】
カートリッジの外形の形状は、図示の全体的なT字形状とは異なっていてよく、要素33は、2つの外形要素間に画定される空間方向以外の何らかの向きに移動されてよく、例えば、要素33は、T字の柄に平行な方向に移動されてよい。
【0091】
必要なら、レフィルが装着できない理由をユーザに、例えばスクリーン上にメッセージが表示されることによって、またはインジケータライトが照明されることによって合図するために、アクティブ構成にある、すなわちカートリッジがすでに使用された後の要素33の存在が、機器上にカートリッジを装着しようとする試みが行われる場合に、例えば機械センサまたは光センサのおかげで自動的に検出されてよい。