(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6675815
(24)【登録日】2020年3月13日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】トレーニング器具
(51)【国際特許分類】
A63B 21/02 20060101AFI20200330BHJP
A63B 23/12 20060101ALI20200330BHJP
A61H 1/02 20060101ALN20200330BHJP
【FI】
A63B21/02
A63B23/12
!A61H1/02 K
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-187048(P2019-187048)
(22)【出願日】2019年10月10日
【審査請求日】2019年11月6日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505022574
【氏名又は名称】清水 直道
(72)【発明者】
【氏名】清水 直道
(72)【発明者】
【氏名】清水 千枝
(72)【発明者】
【氏名】家山 是
【審査官】
槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】
特表2002−539904(JP,A)
【文献】
特開2009−268896(JP,A)
【文献】
特表2014−502529(JP,A)
【文献】
特開2005−296318(JP,A)
【文献】
特開2015−112224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 21/02
A63B 21/045−21/055
A63B 21/012−21/015
A63B 21/22
A63B 22/20
A63B 23/12−23/16
A63B 23/035
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空形状を有し、棒状体から成る柄と、
使用者が把持し、弾性変形可能に形成された把持部と、
前記柄と前記把持部とを連結する連結部と、を備え、
前記連結部は、前記柄の内部に配置され、前記把持部を前記柄に近接する方向に付勢しており、
前記柄は、前記柄が延伸する方向に配列された第1部材及び第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置された接続部と、を有し、
前記接続部は、前記第1部材と前記第2部材の端部を接続し、弾性変形可能に形成されており、
前記接続部が、初期状態から当該接続部を中心に曲げられたときに、前記初期状態に戻す方向に付勢していることを特徴とする請求項1に記載のトレーニング器具。
【請求項2】
略中央部に凹部が設けられたローラゴム取付部材と、
前記ローラゴム取付部材の前記凹部の外径よりも大きな径の貫通孔を有し、前記凹部に装着されるローラゴムと、を更に備え、
前記ローラゴム取付部材は、前記凹部が前記接続部の外周に位置する領域で、前記柄に固定されることを特徴とする請求項1に記載のトレーニング器具。
【請求項3】
前記柄の一端側に前記把持部が配置されており、
前記柄の他端側が、前記柄が延伸する方向と交差する方向に屈曲しており、
屈曲した前記柄の他端部が略半球形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトレーニング器具。
【請求項4】
中空形状を有し、棒状体から成る柄と、
使用者が把持し、弾性変形可能に形成された把持部と、
前記柄と前記把持部とを連結する連結部と、を備え、
前記連結部は、前記柄の内部に配置され、前記把持部を前記柄に近接する方向に付勢しており、
前記柄の一端側に前記把持部が配置されており、
前記柄の他端側が、前記柄が延伸する方向と交差する方向に屈曲しており、
屈曲した前記柄の他端部が略半球形状に形成されていることを特徴とするトレーニング器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレーニング器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人生100年時代と言われています。又高齢者の人口が増加している中、一方では少子化が深刻化して、社会の機能や福祉のあり方が大きな課題となっている。高齢者が心豊かに生きる為に、楽しみながら、遊びながら体のツボを押したり、マッサージしたり、こすったりして自分から運動を行うことが重要である。
【0003】
従来の運動器具としては、例えば、ゴムまたは鋼のばねなどを、両手または手と足で伸縮させて、筋力を鍛えるためのエキスバンダーなどがしられている。また、実用新案登録第3219884号公報(特許文献1)には、短辺方向の断面が湾曲した短冊形状の金属板の表面にゴム層を形成したベルト本体からなる握力トレーニング器具が記載されている。この握力トレーニング器具では、ベルト本体が長手方向に直線状に伸張する形態を含み、手首に装着して握力トレーニングができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3219884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、特に高齢者や障害者などのように筋力が衰えたり、或いは筋力がない者でも簡単に操作することができるトレーニング器具が、ほとんど無かった。例えば、従来のトレーニング器具では、高齢者の体力や筋力に合わせて、楽しみながら、体のツボを押したり、マッサージしたり、こすったりしながら、簡単に、手の握力や、三角筋・大胸筋などの筋力を鍛えることが難しかった。本発明の目的は、高齢者でも簡単に操作ができ、手の握力や三角筋などの筋力を楽しみながら鍛えることができるトレーニング器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るトレーニング器具は、中空形状を有し、棒状体から成る柄と、使用者が把持し、弾性変形可能に形成された把持部と、前記柄と前記把持部とを連結する連結部とを備える。前記連結部は、前記柄の内部に配置され、前記把持部を前記柄に近接する方向に付勢していることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るトレーニング器具では、前記柄が延伸する方向に配列された第1部材及び第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置された接続部と、を有し、前記接続部は、前記第1部材と前記第2部材の端部を接続し、弾性変形可能に形成されており、前記接続部が、初期状態から当該接続部を中心に曲げられたときに、前記初期状態に戻す方向に付勢していることを特徴としてもよい。
【0008】
また、本発明に係るトレーニング器具では、略中央部に凹部が設けられたローラゴム取付部材と、前記ローラゴム取付部材の前記凹部の外径よりも大きな径の貫通孔を有し、前記凹部に装着されるローラゴムと、を更に備え、前記ローラゴム取付部材は、前記凹部が前記接続部の外周に位置する領域で、前記柄に固定されることを特徴としてもよい。
【0009】
また、本発明に係るトレーニング器具では、前記柄の一端側に前記把持部が配置されており、前記柄の他端側が、前記柄が延伸する方向と交差する方向に屈曲しており、屈曲した前記柄の他端部が略半球形状に形成されていることを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明のトレーニング器具では、高齢者の体力や筋力に合わせて、楽しみながら、体のツボを押したり、マッサージしたり、こすったりしながら、簡単に、手の握力や、三角筋・大胸筋などの筋力を鍛えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るトレーニング器具を説明するための図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係るトレーニング器具を説明するための図である。第1部材と第2部材とを接続する接続部が、当該接続部を中心に曲げられた状態を示している。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係るトレーニング器具の柄と把持部との接続状態を説明するための図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係るトレーニング器具の第1部材、第2部材、及び第1部材と第2部材とを接続する接続部の関係を説明するための図である。
【
図5】
図5は、第2の実施形態に係るトレーニング器具を説明するための図である。
【
図6】
図6は、第2の実施形態に係るトレーニング器具に用いるローラゴムを説明するための図である。
【
図7】
図7は、第2の実施形態に係るトレーニング器具に用いるローラゴムを取り付けるためのローラゴム取付部材を説明するための図である。
【
図8】
図8は、
図7のVIII−VIII線に沿って切断した断面図を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
いくつかの実施形態に係るトレーニング器具を、以下に図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付する。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るトレーニング器具の概略を示す図である。
図2は、本実施形態に係るトレーニング器具を説明するための図である。
図2は、第1部材と第2部材とを接続する接続部が、当該接続部を中心に曲げられた状態を示している。
図3は、本実施形態に係るトレーニング器具の柄と把持部との接続状態を説明するための図である。
図4は、本実施形態に係るトレーニング器具の第1部材、第2部材、及び第1部材と第2部材とを接続する接続部の関係を説明するための図である。
【0014】
図1に示すように、本発明に係るトレーニング器具1は、中空形状を有し、棒状体から成る柄2と、使用者が把持するための把持部5と、柄2と把持部5とを連結する連結部6とを備えている。把持部5は、使用者が把持したときに弾性変形可能な材料を用いて形成されている。把持部5は、使用者が、手で把持部5を所定の力を込めて握ったときに弾性変形するように形成されており、例えば、ボール状の中空形状を有している。また、把持部5の表面には、複数の貫通孔が形成されていてもよい。この場合、使用者が、把持部5を、所定の力を込めて握ったときに、把持部5の内部の空気が貫通孔を通して外部に排気されるので、把持部が容易に変形しやすい。また、把持部5は、必ずしも中空形状に限定さえる必要はなく、弾性変形する部材で形成されていればよく、例えば、中空部を備えない球体(ボール)形状を有するものであってもよい。
【0015】
また、
図1に示すように、柄2は、第1部材3と第2部材4とから構成されている。柄2の第1部材3と第2部材4とは、接続部7により接続されており、第1部材3と第2部材4とは当該接続部7を中心に折り曲げ可能に接続されている。
図4に、第1部材3と第2部材4との接続状態を拡大して示した。
図4に示すように、接続部7は、柄2の第1部材3と第2部材4とを突き合せた状態で、第1部材3と第2部材4の外周表面を被覆するように設けられている。これにより、接続部7は、柄2の第1部材3と第2部材4の端部を接続している。接続部7は、例えば、プラスチック、ゴム、シリコーン、又はウレタンなどの弾性変形可能な材料から成ることができる。接続部7は、初期状態から接続部7を中心に曲げられたときに、初期状態に戻す方向に付勢して設けられている。
【0016】
図2は、第1部材3と第2部材4とを接続する接続部7が、当該接続部7を中心に曲げられた状態を示している。使用者が、柄2の第1部材3と第2部材4とを手で把持して、所定の力を込めて折り曲げることで、手の握力、及び腕や肩の筋力を鍛えることができる。また、本発明に係るトレーニング器具では、折り曲げ運動に加えて、第1部材3と第2部材4とを把持したまま、所定の力を込めて、それぞれ反対方向に回転して、捻じりを加えるように構成することもできる。使用者が、この捻じり運動を繰り返し行うことで、手の握力、及び手首の筋力を鍛えることもできる。
【0017】
柄2の第1部材3、及び第2部材4は、例えばプラスチック製のパイプから成ることができる。本実施形態において、第1部材3、及び第2部材4の外径は、例えば、直径22mm程度であり、内径は直径16mm程度である。第1部材3、及び第2部材4の長さは、それぞれ125mm程度である。把持部5は、例えば、プラスチック、ゴム、シリコーン、又はウレタンなどの弾性変形可能な材料から成ることができる。把持部5は、略球状の形状を有しており、その直径は、30mm〜70mm程度であることができる。本実施形態では、把持部5は、ボール状の中空形状を有しており、把持部5の肉厚は、0.5mm〜1mm程度であることができる。
【0018】
柄2と把持部5とを連結する連結部6は、中空形状を有する柄2の内部に配置されている。連結部6は、例えば、バネ材やゴム材のように伸縮可能な部材から形成されており、把持部5を柄2に近接する方向に付勢して形成されている。本実施形態では、連結部6は、引張コイルばねから成り、外径は、約10mmである。また、連結部6の長さ(伸張していな状態)は、例えば、150mm程度である。トレーニング器具1では、例えば、使用者が一方の手で柄2を握ると共に、他方の手で把持部5を手で握って、柄2の延伸方向にスライドさせることができる。上述したように、トレーニング器具1において、柄2は、第1部材3と第2部材4とから構成されており、第1部材3と第2部材4とは当該接続部7を中心に折り曲げ可能に接続されている。しかし、接続部7は、初期状態から接続部7を中心に曲げられたときに、初期状態に戻す方向に付勢して設けられているため、把持部5を手で握って、柄2の延伸方向に力を加えスライドさせた場合は、柄2は、接続部7において折り曲がることはなく、スムーズにスライド運動を行うことができる。このスライド運動では、連結部6の弾性力に対抗して所定以上の力を加える必要があるため、このスライド運動を行うことで使用者の筋力を向上させることができる。
【0019】
また、本実施形態では、
図1に示すように、連結部6は、中空形状を有する保護部材8の内部に配置されている。保護部材8は、その内部に連結部6を配置することで、連結部6を保護することができる。さらに、保護部材8を設けることで、使用者が把持部5と柄2を把持して、柄2の延伸方向にスライドさせて運動するときに、連結部6は、柄2に対して、保護部材8を介してスムーズに移動させることができる。保護部材8は、例えば、透明なシリコーン、又はプラスチック製などの柔軟性のあるパイプから成ることができる。上記で説明した折り曲げ運動を行う際に、第1部材3と第2部材4とを接続する接続部7が、当該接続部7を中心に曲げられた場合、保護部材8も、これに対応して変形可能に設けられている。保護部材8の外径は、例えば、直径14mm程度であり、内径は直径12mm程度であることができる。保護部材8の長さは、250mm程度であることができる。また、保護部材8の内部に、保護部材が過度に変形することを防止するための補強部材(図示せず)が挿入されていてもよい。
【0020】
また、
図1に示すように、柄2の一端側には、把持部5が設けられている。一方、柄2の一端側に対向する他端側は、柄2が延伸する方向と交差する方向に屈曲している。更に、屈曲した柄2の他端部9が、例えばRを有する略半球形状に形成されている。本実施形態では、この略半球形状を有する他端部9は、柄2に固定されて設けられているが、取り外し可能に設けられていてもよい。他端部9が取り外し可能な場合、例えば、他端部9を柄2から取り外し、ローラー等の他の部材をトレーニング器具のアタッチメント部品として、柄2に取り付けることが可能である。略半球形状を有する他端部9を設けることで、使用者が、柄2を把持して、例えば、他端部9を背中等に押し当てマッサージを行い、筋肉疲労を緩和することができる。
【0021】
図3は、本実施形態に係るトレーニング器具1の柄2と把持部5との接続状態を説明するための図である。本実施形態では、把持部5を柄2に直接に接続せずに、保護部材8を介して、把持部5を柄2に接続している。
図3に示すように、連結部6の一端が、連結部材11aを用いて、保護部材8の一端部に接続固定されている。連結部材11aとしては、例えばクリップ等の針金状の金属線材を用いることができる。また、例えば、六角ナットを内蔵したキャップ部材12が、保護部材8の外表面に被せて形成されている。キャップ部材12を保護部材8に被せて挿入し、その後、位置決めして、例えばビス等を用いてキャップ部材12を保護部材8に固定することができる。一方、把持部5の外表面には、ボルトから成るネジ部材13が取り付けられており、このボルトをキャップ部材に内蔵されたナットにねじ込み嵌入することで、把持部5を保護部材8に固定することができる。把持部5を、連結部6が内部に配置された保護部材8に接続固定することにより、柄2と独立に、連結部5が保護部材と一体に、スムーズに移動することができる。合わせて、保護部材8を設けることで、保護部材8の内部に配置した連結部6を保護することができる。また、キャップ部材は、ビスの代わりに接着剤等を用いて保護部材8に固定することもできる。
【0022】
また、
図1に示すように、柄2の他端側では、連結部6を、連結部材11bを用いて、柄2(又は第2部材4)の他端側に固定されている。連結部材11bとしては、例えばクリップ等の針金状の金属線材を用いることができる。連結部6を柄2の他端側に固定したので、把持部5を柄2の延伸方向にスライドさせても連結部6が柄2から外れることはない。また、把持部5をスライドさせたときに連結部6又は保護部材8が所定の長さ以上にスライドしないように、保護部材8に、例えば紐14の一端を固定し、この紐の他端を柄2(又は第2部材4)の他端側に固定している。この紐14を設けることで、紐14がストッパーとして機能し、把持部5をスライドさせたときに連結部6又は保護部材8が所定の長さ以上に伸長しないようにすることができる。
【0023】
また、
図1に示すように、保護部材8の端部には、アイマーク10が設けられており、把持部5を柄2の延伸方向にスライドさせたときに、連結部6と共にスライドする保護部材6のスライド状態が容易に目視するこができる。本実施形態に係るトレーニング器具1を用いてスライド運動をする際に、使用者がこのアイマーク10を見ながら運動することで、集中力を活性化させることができる。
【0024】
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係るトレーニング器具2について説明する図である。
図6は、本実施形態に係るトレーニング器具に用いるローラゴムを説明するための図である。
図7は、本実施形態に係るトレーニング器具に用いるローラゴムを取り付けるためのローラゴム取付部材を説明するための図である。
図8は、
図7のVIII−VIII線に沿って切断した断面図を説明するための図である。
【0025】
図5に示すように、トレーニング器具2は、トレーニング器具1の柄2の部分に更にローラゴム取付部材20が装着され、このローラゴム取付部材20の略中央部に設けられた凹部21に、ローラゴム23が取り付けられて構成されている。ローラゴム取付部材20は、その凹部21が接続部7の外周に位置する領域で、柄2に固定される。ローラゴム取付部材20を柄2に取り付けることで、柄2が接続部7を中心に曲がることを制限している。このためローラゴム取付部材20の凹部21は、柄2の第1部材3と第2部材4とが接続された位置を被覆して配置されることが好ましい。しかし、正確にローラゴム取付部材20の凹部21を、柄2の第1部材3と第2部材4とが接続された位置に配置する必要はなく、接続部7の外周に位置する領域であればよい。
【0026】
図5に示すように、ローラゴム取付部材20と柄2(第1部材3又は第2部材4のいずれか一方)には、それぞれ対応する位置に貫通孔が設けられており、この貫通孔に位置決めピン26を挿入することで、ローラゴム取付部材20を、柄2の所定の位置に取り付けることができる。
【0027】
図7に示すように、ローラゴム取付部材20は、2本の半円形状パイプ20a、20bを互いに対向させて接続し、一本の中空を有するパイプ形状となるように構成したものである。ローラゴム取付部材20の略中央には、ローラゴムを装着するための凹部21が設けられている。
図5に示すように、ローラゴム取付部材20の半円形状パイプ20aと20bとを、柄2を挟むように柄2に装着する。
図8に示すように、凹部21以外の外周部分を、固定部材22a及び22bで固定し、ローラゴム取付部材20を柄2に装着することができる。固定部材22a及び22bは、例えばマジックテープ(登録商標)などのテープから成ることができ、ローラゴム取付部材20の外周に巻き付けて、ローラゴム取付部材20を柄2に装着することができる。
【0028】
図6(a)及び(b)に、ローラゴム23の概略図を示す。
図6に示すように、ローラゴム23は、ローラゴム本体23aと、勘合部材23bとを含むことができる。ローラゴム本体23aと、勘合部材23bとには、それぞれ位置決め固定用の貫通孔が設けられている。ローラゴム本体23aを、柄2に装着されたローラゴム取付部材20の凹部21に嵌め込み、その後、勘合部材23bをローラゴム取付部材20を挟むようにローラゴム本体23aに取り付ける。その後、ローラゴム本体23aと勘合部材23bとに設けられた貫通孔の位置を合わせて、例えばプランジャー25を差し込んで、ローラゴム23を、ローラゴム取付部材20に取り付け固定することができる。ローラゴム23は、ローラゴムを装着するための凹部21の外径(直径)よりも大きな径(直径)を有する貫通孔を有し、ローラゴム23をローラゴム取付部材20に装着したときに、ローラゴム23が回転可能に形成されている。
【0029】
本実施形態に係るトレーニング器具2では、回転可能なローラゴム23を備える。柄2の外周に被覆したローラゴム取付部材20を両手で握り、ローラゴムを床や壁に沿って回転させながら前後に移動させる運動を行うことができる。これにより、上半身、下半身のストレッチを行うことができ、この結果、持久力や、全身の運動機能を強化することができる。
【0030】
本実施形態では、ローラゴム取付部材20は、2本の半円形状パイプ20a、20bを互いに対向させて接続し、一本の中空を有するパイプ形状となるように構成している。また、ローラゴム23は、ローラゴム本体23aと、勘合部材23bとから構成されているが、しかし、ローラゴム取付部材20を一本の中空のパイプから構成し、ローラゴム23を一体のドーナツ形状を有する部材から構成してもよい。この場合は、他端部9を取り外し可能に形成する。他端部9を柄2から取り外し、ローラゴムをトレーニング器具のアタッチメント部品として、柄2に取り付けることができる。
【符号の説明】
【0031】
1 トレーニング器具
2 柄
3 第1部材
4 第2部材
5 把持部
6 連結部
7 接続部
8 保護部材
9 柄の他端部
10 アイマーク
11 連結部材
12 キャップ部材
13 ネジ部材
14 紐
20、20a、20b ローラゴム取付部材
21 ローラゴム取付部材の凹部
22、22a、22b 固定部材
23 ローラゴム
23a ローラゴム本体
23b 勘合部材
25 プランジャー
【要約】
【課題】高齢者でも簡単に操作ができ、手の握力や三角筋などの筋力を楽しみながら鍛えることができるトレーニング器具を提供する。
【解決手段】本発明のトレーニング器具(1)は、棒状体で中空形状の柄(2)と、使用者が把持し、弾性変形可能に形成された把持部(5)と、柄(2)と把持部(5)とを連結する連結部(6)とを備える。連結部(6)は、柄(2)の内部に配置され、把持部(5)を柄(2)に近接する方向に付勢して構成されている。トレーニング器具(1)によれば、高齢者の体力や筋力に合わせて、楽しみながら、体のツボを押したり、マッサージしたり、こすったりしながら、簡単に、手の握力や、三角筋・大胸筋などの筋力を鍛えることができる。
【選択図】
図1