(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る二重床部材を実施するための形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1から
図15は、本発明の第1の実施の形態に係るフロアパネル20(二重床部材)について説明するために参照する図である。
【0024】
本実施の形態に係るフロアパネル20は、
図1から
図4に示すように、パネル本体部21と、その上面に固定されたレール部材30,31,32を備えて構成されている。
【0025】
パネル本体部21は、その材質にアルミニウム合金を用いたダイカスト製品であって、その上面を形成する平板部21aと、この平板部21aの裏面側に一体的に形成された複数のリブ21bを備えて構成されている(
図5,
図6参照)。
【0026】
パネル本体部21の複数のリブ21bのそれぞれは、平板部21aの裏面側から床下方向(
図5中下側方向)に突出すると共に、平板部21aの水平面に沿って縦横両方向(
図2中上下方向及び左右方向)に長さが伸びるように格子状に形成されている。パネル本体部21は、このような複数のリブ21bが形成されていることにより、その強度が向上するようになっている。
【0027】
また、
図6,12に示すように、パネル本体部21の平板部21aにおける、その裏面側にリブ21bの形成されていない位置には、平板部21aの板厚方向(
図12中上下方向)に貫通する貫通孔21c,21dが、それぞれ
図2中上下左右方向に所定の間隔を空けて複数形成されている。貫通孔21cは、
図6に示すように、その開口面積が図中下側に向かうに従って小さくなるように、その内周面が傾斜して形成されている。
【0028】
また、
図6,10に示すように、パネル本体部21の平板部21aの上面には、後述するサーバーラック200(
図13参照)とパネル本体部21とを連結する合計5つのレール部材30,31,32が固定されている。
【0029】
図4に示すように、レール部材31のレール部31a(
図8参照)内、及びレール部材31の
図4中左隣に配置されたレール部材30のレール部30a(
図7参照)内には、それぞれナット部材27(連結部材)が配置されている。
【0030】
図2に示すように、同図中左右方向に長さを有するレール部材30,31,32は、互いに平行になるように同図中上下方向に並べられた状態で、パネル本体部21の平板部21a(
図10,11参照)の上面に固定されている。
【0031】
図10に示すように、パネル本体部21の平板部21aの上面における
図4中右側の辺部に沿う位置には、レール部材31が1つ配置され、
図11に示すように、パネル本体部21の平板部21aの上面における
図4中左側の辺部に沿う位置には、レール部材32が1つ配置されている。
【0032】
そして、
図4に示すように、パネル本体部21の平板部21a(
図10,11参照)の上面における、レール部材31とレール部材32の間には、3つのレール部材30が配置されている。
【0033】
図7〜9に示す3種類のレール部材30,31,32は、それぞれ材質に略同じ板厚の鋼板等を用いて一体的に形成されている。
【0034】
図7に示すように、レール部材30には、その長さ方向(
図2中左右方向)に対して垂直な断面形状がC字型のレール部30aが、そのC字型の開口部が図中上方に開口するように形成されている。
【0035】
レール部30aは、その開口部と反対側の底板部30bと、底板部30bの幅方向(
図7中左右方向)の両端部からそれぞれ略垂直上方に折れ曲がって、図中上方に伸びる2つの垂直板部30dと、2つの垂直板部30dの図中上端部から、それぞれ図中左右方向の中央部側に略垂直に折れ曲がって、図中左右方向に伸びる2つの上側板部30cから構成されている。
【0036】
また、レール部材30には、
図7中左右方向に水平に伸びる2つの上側板部30cにおける、垂直板部30d側と反対側の端部から、
図7中上側に略U字状に折れ曲がるU字状部30eがそれぞれ形成されている。
【0037】
また、レール部材30には、2つのU字状部30eにおける、上側板部30c側と反対側の端部から、それぞれ
図7中左右方向の外側に向かって水平に伸びると共に、平坦な上面30fを有する平板部30gが形成されている。
【0038】
また、レール部材30には、
図7中右側の平板部30gの図中右端部から、
図7中下方に少し折れ曲がった折曲部30hが形成されると共に、その折曲部30hの図中下端部から図中右方向に向かって水平に伸びる段差板部30iが形成されている。
【0039】
また、レール部材30には、段差板部30iの図中右端部から、
図7中略垂直下方に折れ曲がって、その下端面がレール部30aの底板部30bの下面と略同じ高さになるように、
図7中下方向に伸びる側板部30jが形成されている。
【0040】
また、レール部30aの底板部30bには、その板厚方向(
図7中上下方向)に貫通すると共に、その開口面積が
図7中下側に向かうに従って小さくなるように、その内周面が傾斜して形成された貫通孔30lが、レール部材30の長さ方向(
図2中左右方向)に所定の間隔を空けて複数形成されている。
【0041】
また、レール部30aの
図7中左側の平板部30gには、その板厚方向(
図7中上下方向)に貫通すると共に、その開口面積が
図7中下側に向かうに従って小さくなるように、その内周面が傾斜して形成された貫通孔30mが、レール部材30の長さ方向(
図2中左右方向)に所定の間隔を空けて複数形成されている。
【0042】
レール部材31は、
図8に示すように、図中右側の平板部31gと側板部31jとの間に、レール部材30における折曲部30h、及び段差板部30i(
図7参照)が形成されていない点においてレール部材30と異なっている。
【0043】
さらに、レール部材31は、
図8に示すように、図中左側の平板部31gだけでなく、図中右側の平板部31gにも、レール部材30の貫通孔30mと同様な貫通孔31mが形成されている点においてもレール部材30と異なっている。その他の部分の形状はレール部材30と同様である。
【0044】
レール部材32は、
図9に示すように、図中左側の平板部32gの左端部から、図中略垂直下方に折れ曲がって、その下端面がレール部32aの底板部32bの下面と同じ高さになるように、図中下方向に伸びる側板部32kが形成されている点において、レール部材30と異なっている。その他の部分の形状はレール部材30と同様である(
図7参照)。
【0045】
そして、レール部材30,31,32は、
図10〜12に示すように、レール部30aの底板部30b(
図7参照),レール部31aの底板部31b(
図8参照),及びレール部32aの底板部32b(
図9参照)の下面が、パネル本体部21の平板部21aの上面に接触するようにそれぞれ配置されている。
【0046】
図12の右側に示すように、レール部材30の段差板部30i(
図7参照)と、そのレール部材30の図中右隣に配置されたレール部材31の平板部31g(
図8参照)の
図8中左端部は、互いに図中上下方向に重なるように配置されている(
図10参照)。
【0047】
しかしながら、レール部材30の段差板部30iは、平板部30gよりも平板部31gの板厚寸法だけ
図12中下方に凹んだ位置に形成されている(
図7参照)ため、レール部材30の平板部30gの上面30fと、レール部材31の平板部31gの上面31fの高さは略同じになっている。
【0048】
また、
図12の左側に示すように、レール部材30の段差板部30i(
図7参照)と、そのレール部材30の図中右隣に配置されたレール部材30の平板部30g(
図7参照)の図中左端部は、互いに図中上下方向に重なるように配置されている。
【0049】
しかしながら、レール部材30の段差板部30iは、平板部30gよりも平板部30gの板厚寸法だけ
図12中下方に凹んだ位置に形成されている(
図7参照)ため、レール部材30の平板部30gの上面30fと、そのレール部材30の
図12中右隣に配置されたレール部材30の平板部30gの上面30fの高さは略同じになっている。
【0050】
また、
図11に示すように、レール部材32の段差板部32i(
図9参照)と、そのレール部材32の図中右隣に配置されたレール部材30の平板部30g(
図7参照)の図中左端部は、互いに図中上下方向に重なるように配置されている。
【0051】
しかしながら、レール部材32の段差板部32iは、平板部32gよりも平板部30gの板厚寸法だけ
図11中下方に凹んだ位置に形成されている(
図9参照)ため、レール部材32の平板部32gの上面32fと、レール部材30の平板部30gの上面30fの高さは略同じになっている。
【0052】
このように、レール部材30,31,32は、互いに
図10,11中上下方向に重なる部分が生じるように、
図4中左右方向に並べて配置されているが、それぞれの上面30f,31f,32f(
図7〜9参照)は互いに略同じ高さになっている。
【0053】
レール部材31は、
図6に示すように、その底板部31bの貫通孔31l(
図8参照)がパネル本体部21の平板部21aの貫通孔21cに連通すると共に、
図10に示すように、平板部31gの貫通孔31m(
図8参照)がパネル本体部21の平板部21aの貫通孔21dに連通するように、平板部21aの上面に配置されている(
図2参照)。
【0054】
そして、
図6に示すように、皿ボルト29のオネジ部29bが、貫通孔31lと貫通孔21cを挿通すると共に、皿ボルト29の頭部29aは、その上面が底板部31bの上面(
図8参照)より
図6中上方に突出しないように、底板部31bの貫通孔31l、及び平板部21aの貫通孔21cに挿入されている。
【0055】
また、
図5,6に示すように、平板状の板部材25が、パネル本体部21の複数のリブ21bの内、平板部21aの裏面側から床下方向(
図6中下側方向)に突出する長さ寸法が最も大きいリブ21bの先端部にその上面が接触するように配置されている。
【0056】
板部材25には、
図6に示すように、底板部31bの貫通孔31l、及び平板部21aの貫通孔21cに対応する位置に、その板厚方向(図中上下方向)に貫通するメネジ孔25bが形成されている。
【0057】
そして、
図6に示すように、底板部31bの貫通孔31l(
図8参照)、及び平板部21aの貫通孔21cを挿通して、図中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部が、板部材25のメネジ孔25bにネジ締結されている。
【0058】
また、
図10に示すように、皿ボルト29のオネジ部29bが、レール部材31の貫通孔31m(
図8参照)と、平板部21aの貫通孔21dを挿通すると共に、皿ボルト29の頭部29aの上端部は、その上面がレール部材31の上面31f(
図8参照)より図中上方に突出しないように、レール部材31の貫通孔31mに挿入されている。
【0059】
板部材25には、
図10に示すように、レール部材31の貫通孔31m、及び平板部21aの貫通孔21dに対応する位置に、その板厚方向(図中上下方向)に貫通するメネジ孔25cが形成されている。
【0060】
そして、レール部材31の貫通孔31m(
図8参照)、及び平板部21aの貫通孔21dを挿通して、図中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部が、板部材25のメネジ孔25cにネジ締結されている。
【0061】
したがって、レール部材31がパネル本体部21の平板部21aから上方に浮き上がろうとした場合には、レール部材31の貫通孔31l,31m(
図8参照)の傾斜した内周面が、皿ボルト29の頭部29aに係合すると共に、皿ボルト29のオネジ部29bの先端部にネジ締結された板部材25の上面が、パネル本体部21のリブ21bの下面に係合するようになっているため、レール部材31は、
図10中上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0062】
また、レール部材30もレール部材31と同様に、パネル本体部21の平板部21aから上方に浮き上がることがないように、皿ボルト29及び板部材25によりパネル本体部21に固定されている。
【0063】
すなわち、
図12に示すように、皿ボルト29のオネジ部29bが、レール部材30の貫通孔30l(
図7参照)と、平板部21aの貫通孔21c(
図6参照)を挿通すると共に、皿ボルト29の頭部29a(
図6参照)は、その上面が底板部30b(
図7参照)の上面より
図12中上方に突出しないように、底板部30bの貫通孔30l、及び平板部21aの貫通孔21cに挿入されている。
【0064】
そして、レール部材30の貫通孔30l(
図7参照)、平板部21aの貫通孔21cを挿通して、
図12中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部は、板部材25のメネジ孔25bにネジ締結されている。
【0065】
また、
図12に示すように、皿ボルト29のオネジ部29bが、レール部材30の貫通孔30m(
図7参照)と、平板部21aの貫通孔21dを挿通すると共に、皿ボルト29の頭部29aの上端部は、その上面がレール部材30の上面30f(
図7参照)より上方に突出しないように、レール部材30の貫通孔30mに挿入されている。
【0066】
そして、レール部材30の貫通孔30m(
図7参照)、平板部21aの貫通孔21dを挿通して、
図12中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部は、板部材25のメネジ孔25cにネジ締結されている。
【0067】
また、レール部材32もレール部材31と同様に、パネル本体部21の平板部21aから上方に浮き上がることがないように、皿ボルト29及び板部材25によりパネル本体部21に固定されている。
【0068】
すなわち、
図11に示すように、皿ボルト29のオネジ部29bが、レール部材32の貫通孔32l(
図9参照)と、平板部21aの貫通孔21c(
図6参照)を挿通すると共に、皿ボルト29の頭部29a(
図6参照)は、その上面が底板部32b(
図9参照)の上面より
図11中上方に突出しないように、底板部32bの貫通孔32l、及び平板部21aの貫通孔21cに挿入されている。
【0069】
そして、レール部材32の貫通孔32l(
図9参照)、平板部21aの貫通孔21cを挿通して、
図11中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部は、板部材25のメネジ孔25bにネジ締結されている。
【0070】
また、
図11に示すように、皿ボルト29のオネジ部29bが、レール部材32の貫通孔32m(
図9参照)と、平板部21aの貫通孔21dを挿通すると共に、皿ボルト29の頭部29aの上端部は、その上面がレール部材32の上面32f(
図9参照)より上方に突出しないように、レール部材32の貫通孔32mに挿入されている。
【0071】
そして、レール部材32の貫通孔32m(
図9参照),平板部21aの貫通孔21dを挿通して、
図11中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部は、板部材25のメネジ孔25cにネジ締結されている。
【0072】
図10に示すように、レール部材30のレール部30a(
図7参照)内、及びレール部材31のレール部31a(
図8参照)内には、ナット部材27が、レール部材30,31の長さ方向(
図2中左右方向)に沿って移動できるようにそれぞれ配置されている。
【0073】
ナット部材27は、その材質に鋼材等を用いて、
図12に示すように、図中下側の下側板部27bと、その下側板部27bにおける同図中左右方向の中央部から上方に突出する突出部27cを有するように一体形成されている。そのため、ナット部材27は、そのレール部材30の長さ方向(
図2中左右方向)に垂直な断面形状が凸の字状になるように形成されている。
【0074】
また、
図10、12に示すように、ナット部材27の中央部には、その板厚方向(
図10中上下方向)に貫通するメネジ孔27aが形成されている。
【0075】
前述のように、皿ボルト29の頭部29a(
図6参照)は、その上面がレール部材30の底板部30b(
図7参照)の上面より
図12中上方に突出しないように、底板部30bの貫通孔30l(
図7参照)、及び平板部21aの貫通孔21cに挿入されている。
【0076】
そのため、ナット部材27をレール部材30の長さ方向(
図2中左右方向)に沿って移動させた場合に、ナット部材27が皿ボルト29の頭部29aに衝突することはなく、レール部材30の
図2中右側の端部から同図中左側の端部まで、ナット部材27を自由に移動させることができる。
【0077】
また、ナット部材27の下側板部27bの幅の寸法(
図12中左右方向の長さ寸法)は、レール部材30のレール部30aの上方に開口する開口幅の寸法(
図12中左右方向の長さ寸法)よりも大きく形成されている。
【0078】
そのため、ナット部材27は、同図中上方に引っ張られた場合でも、下側板部27bの上面が、レール部30aの上側板部30c(
図7参照)の
図12中下側の面に係合することにより
図12中上方への移動が制限されている。
【0079】
このように、ナット部材27は、同図中上方に引っ張られた場合でも、レール部材30のレール部30aの開口部を通って、レール部30aから抜け出す(離脱する)ことがないように形成されている。
【0080】
レール部材31のレール部31a(
図8参照)内に配置されたナット部材27も、レール部材30のレール部30a内に配置されたナット部材27と同様に、レール部材31の
図2中右側の端部から同図中左側の端部まで移動できると共に、レール部31aから抜け出す(離脱する)ことがないようになっている(
図10参照)。
【0081】
そして、
図10,12に示すように、レール部材30,31のレール部30a,31aの開口部を通って挿入される固定ボルト26のオネジ部26bの先端部を、ナット部材27のメネジ孔27aにネジ締結できるようになっている(
図6参照)。
【0082】
固定ボルト26にネジ締結された、レール部材30内のナット部材27は、
図12に示すように、下側板部27bの上面がレール部30a(
図7参照)の開口部側の内周面(上側板部30cの
図7中下面)に接触し、突出部27cがレール部30aの開口部に挿入された状態で配置されている。
【0083】
また、固定ボルト26にネジ締結された、レール部材31内のナット部材27も同様に、下側板部27b(
図12参照)の上面がレール部31a(
図8参照)の開口部側の内周面(上側板部31cの
図8中下面)に接触し、突出部27c(
図12参照)がレール部31aの開口部に挿入された状態で配置されている。
【0084】
図13から
図15に示すように、レール部材30,31,32の上面30f,31f,32f(
図7から
図9参照)には、サーバーラック200(機器)が載置されている。また、サーバーラック200の底面を形成する底板部200bには、その板厚方向(
図15中上下方向)に貫通する貫通孔200cが形成されている。
【0085】
図15に示すように、固定ボルト26の頭部26aの下面が、サーバーラック200の底板部200bの上面に接触して係合すると共に、固定ボルト26のオネジ部26bの先端部が、サーバーラック200の貫通孔200c、及びレール部材30のレール部30a(
図7参照)の開口部を挿通して、ナット部材27のメネジ孔27aにネジ締結している。
【0086】
このように、固定ボルト26の頭部26aの下面が、サーバーラック200の底板部200bの上面に係合すると共に、固定ボルト26のオネジ部26bが、レール部材30のレール部30a内から上方に抜け出さないように設けられたナット部材27にネジ締結されているため、サーバーラック200は、上方に浮き上がって転倒することがないように、固定ボルト26を介してフロアパネル20に連結されている。
【0087】
フロアパネル20に連結するサーバーラック200の貫通孔200cに対して、ナット部材27の
図2中左右方向の位置が一致していない場合には、ナット部材27を、レール部材30,31の長さ方向(
図2中左右方向)に沿って移動させることにより、サーバーラック200の貫通孔200cの位置に、ナット部材27の位置を合わせることができる。
【0088】
また、
図4に示すように、レール部材31のレール部31a内(
図8参照)、及びレール部材31の
図4中左隣に配置されたレール部材30のレール部30a(
図7参照)内にのみナット部材27が配置され、その他のレール部材30,32内にはナット部材27は配置されていない(
図10,11参照)。
【0089】
そのため、フロアパネル20に連結するサーバーラック200の貫通孔200cに対して、ナット部材27の
図4中左右方向の位置が一致していない場合には、ナット部材27が配置されていない他のレール部材30,32内にナット部材27を移動させることにより、ナット部材27の
図4中左右方向の位置を変更することができる。
【0090】
このように、サーバーラック200のサイズ(幅と奥行き)が製品ごとに異なることにより、サーバーラック200の貫通孔200cの位置が製品ごとに異なっている場合でも、ナット部材27をレール部材30,31,32の長さ方向に沿って移動させたり、ナット部材27を別のレール部材30,31,32内に移動させたりすることにより、固定ボルト26とネジ締結されるナット部材27の水平方向の位置を、サーバーラック200の貫通孔200cの水平方向の位置に合わせることができる。
【0091】
したがって、サーバーラック200の設置工事に、本実施の形態に係るフロアパネル20を用いれば、サーバーラック200の製品ごとに異なる貫通孔200cの水平方向の位置を想定して、サーバーラック200を固定するための貫通孔をフロアパネル20に予め多数形成する必要がなくなる。
【0092】
また、サーバーラック200の設置工事に、本実施の形態に係るフロアパネル20を用いれば、サーバーラック200の製品ごとに異なる貫通孔200cの水平方向の位置が、予め想定できない位置であった場合に、その都度、サーバーラック200を固定するための貫通孔をフロアパネル20に形成する必要がなくなる。
【0093】
このため、サーバーラック200の設置工事に、本実施の形態に係るフロアパネル20を用いれば、サーバーラック200の設置工事にかかる費用が高額になることを防止すると共に、施工効率が低減することを防止することができる。
【0094】
また、前述のように、レール部材30,31,32(
図7〜9参照)には、レール部30a,31a,32aに加えて、平板部30g,31g,32gがそれぞれ形成されており、平板部30g,31g,32gの上面30f,31f,32fは、互いに同じ高さになるように配置されている(
図10〜12参照)。
【0095】
このように、フロアパネル20の上面には段差が形成されていないため、データセンター1内にサーバーラック200等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック200のキャスターや、サーバーラック200を運ぶ台車の車輪が、スムーズにフロアパネル20の上面を通過することができる。
【0096】
したがって、本実施の形態に係るフロアパネル20を用いれば、データセンター1内に機器を搬入する際に、フロアパネル20に固定されたレール部材30,31,32が障害になることを防止することができる。
【0097】
図16から
図24は、本発明の第2の実施の形態に係るフロアパネル40(二重床部材)について説明するために参照する図である。
【0098】
本実施の形態に係るフロアパネル40は、
図16〜18に示すように、レール部材30,31,32、ナット部材27の他に、ガイドレール44と、ガイドレール44内に配置されるナット部材47も備える点において、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と異なるものである。
【0099】
すなわち、本実施の形態に係るフロアパネル40においては、
図17に示すように、レール部材30,31,32が、パネル本体部21の平板部21aの上面に固定されているだけでなく、レール部材30,31に直交するように、同図中上下方向に伸びる2本のガイドレール44が、レール部材30,31の上面30f,31f(
図7,8参照)に配置されている(
図19参照)。
【0100】
その他の構成は、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と同様である。
【0101】
ガイドレール44は、
図21に示すように、その長さ方向(
図17中上下方向)に垂直な断面形状がC字型に形成されると共に、
図23に示すように、上方に開口する開口部とは反対側の底板部44a(
図21参照)が、レール部材30,31の上面30f,31f(
図7,8参照)に接触するように配置されている。
【0102】
図21に示すように、ガイドレール44の底板部44aの長さ方向(
図22中左右方向)両端部には、その板厚方向に貫通する貫通孔44bが形成されており、貫通孔44bは、その開口面積が
図21中下側に向かうに従って小さくなるように、その内周面が傾斜して形成されている。
【0103】
そして、
図21に示すように、ガイドレール44は、その貫通孔44bがレール部材30,31のレール部30a,31a(
図7,8参照)内にそれぞれ配置されたナット部材27のメネジ孔27aに連通するように配置されている。
【0104】
そして、
図21に示すように、皿ボルト49のオネジ部49bが、ガイドレール44の底板部44aの貫通孔44bを挿通して、ナット部材27のメネジ孔27aにネジ締結されると共に、皿ボルト49の頭部49aは、その上面がガイドレール44の底板部44aの上面(
図23参照)より上方に突出しないように、ガイドレール44の貫通孔44bに挿入されている。
【0105】
したがって、ガイドレール44がレール部材30,31の上面30f,31fから上方に浮き上がろうとした場合には、ガイドレール44の貫通孔44bの傾斜した内周面が、皿ボルト49の頭部49aに係合すると共に、皿ボルト49のオネジ部49bが、レール部材30,31のレール部30a,31a内から上方に抜け出さないように設けられたナット部材27にネジ締結されているため、ガイドレール44は、レール部材30,31の上面30f,31f(
図7,8参照)から
図22中上方に浮き上がることがないように、ナット部材27に連結されている。
【0106】
このように、ガイドレール44の長さ方向(
図17中上下方向)の両端部は、レール部材30,31の長さ方向(
図17中左右方向)に沿って移動可能なナット部材27にそれぞれ連結されている。
【0107】
前述のように、皿ボルト49の頭部49a(
図23参照)は、その上面がガイドレール44の底板部44aの上面より上方に突出しないように、ガイドレール44の貫通孔44bに挿入されているため、ナット部材47をガイドレール44の長さ方向(
図22中左右方向)に沿って移動させた場合に、ナット部材47が皿ボルト49の頭部49aに衝突することはなく、ガイドレール44の
図22中右端部から同図中左端部まで、ナット部材47を自由に移動させることができる。
【0108】
また、
図21に示すように、ナット部材47の幅寸法(同図中左右方向の長さ寸法)は、ガイドレール44の上方に開口する開口幅の寸法(同図中左右方向の長さ寸法)よりも大きく形成されている。
【0109】
そのため、ナット部材47は、
図21中上方に引っ張られた場合でも、ガイドレール44における開口部側の内周面に係合することにより同図中上方への移動が制限され、ガイドレール44の開口部を通って、ナット部材47がガイドレール44から抜け出す(離脱する)ことがないようになっている。
【0110】
そして、
図23に示すように、ガイドレール44の
図21中上方に開口する開口部を通って挿入される固定ボルト26のオネジ部26bの先端部を、ナット部材47のメネジ孔47aにネジ締結できるようになっている。
【0111】
固定ボルト26にネジ締結されたナット部材47は、
図21,23に示すように、その上面がガイドレール44の開口部側の内周面に接触した状態でガイドレール44内に配置されている。
【0112】
フロアパネル40の上面には、
図24に示すように、底面を形成する底板部400bに脚部400aが取り付けられたサーバーラック400が載置されている。また、サーバーラック400の底板部400bには、その板厚方向(同図中上下方向)に貫通する貫通孔400cが形成されている。
【0113】
そして、
図24に示すように、固定ボルト26の頭部26aの下面が、サーバーラック400の底板部400bの上面に接触して係合すると共に、固定ボルト26のオネジ部26bの先端部が、サーバーラック400の底板部400bの貫通孔400c、及びガイドレール44の開口部を挿通して、ナット部材47に形成されたメネジ孔47aにネジ締結している。
【0114】
このように、固定ボルト26の頭部26aの下面が、サーバーラック400の底板部400bの上面に係合すると共に、固定ボルト26のオネジ部26bが、ガイドレール44内から上方に抜け出さないように形成されたナット部材47にネジ締結されているため、サーバーラック400は、フロアパネル40の上面から浮き上がって転倒することがないように、固定ボルト26を介してフロアパネル40に連結されている。
【0115】
したがって、連結するサーバーラック400の貫通孔400cに対して、ナット部材47(
図22参照)の
図17中上下左右方向の位置が一致していない場合には、ナット部材27をレール部材30,31の長さ方向に沿って移動させることにより、ガイドレール44を
図17中左右方向に移動させると共に、ナット部材47をガイドレール44の長さ方向に沿って移動させることにより、ナット部材47の位置を、連結するサーバーラック400の貫通孔400cの位置に合わせることができる。
【0116】
すなわち、フロアパネル40は、レール部材30,31,及びガイドレール44のそれぞれの長さ方向に沿って、ナット部材47を移動できるように構成されているため、
図22中左側のレール部材30のレール部30a(
図7参照)と、
図22中右側のレール部材31のレール部31a(
図8参照)の間に、サーバーラック400の底板部400bの貫通孔400cの水平方向の位置が配置される場合には、レール部材30,31,及びガイドレール44のそれぞれの長さ方向に沿ってナット部材47を移動させることにより、貫通孔400cの水平方向の位置に、ナット部材47の水平方向の位置を合わせることができる。
【0117】
また、
図19に示すように、レール部材31のレール部31a内(
図8参照)、及びレール部材31の
図19中左隣に配置されたレール部材30のレール部30a(
図7参照)内にのみナット部材27が配置され、その他のレール部材30,32内にはナット部材27は配置されていない(
図17,22参照)。
【0118】
そのため、フロアパネル40に連結するサーバーラック400の貫通孔400cに対して、ナット部材47(
図22参照)の
図19中左右方向の位置が一致していない場合には、ナット部材27が配置されていない他のレール部材30,32内にナット部材27を移動させて、そのナット部材27にガイドレール44の長さ方向両端部を連結することにより、ナット部材47(
図22参照)の
図19中左右方向の位置を変更することができる。
【0119】
このように、サーバーラック400のサイズ(幅と奥行き)が製品ごとに異なることにより、サーバーラック400の貫通孔400cの位置が製品ごとに異なっている場合でも、ナット部材27をレール部材30,31,32の長さ方向に沿って移動させたり、ナット部材47をガイドレール44の長さ方向に沿って移動させたり、ナット部材27を別のレール部材30,31,32内に移動させたりすることにより、固定ボルト26とネジ締結するナット部材47の水平方向の位置を、サーバーラック400の貫通孔400cの水平方向の位置に合わせることができる。
【0120】
すなわち、本実施の形態に係るフロアパネル40においては、サーバーラック400の貫通孔400cの水平方向の位置に合わせるように、ナット部材47の位置を移動させることにより、サーバーラック400とフロアパネル40とを水平方向の任意の位置において連結することができる。
【0121】
サーバーラック400とフロアパネル40を連結する前は、フロアパネル40からガイドレール44を取り外した状態にしておいて、サーバーラック400とフロアパネル40を連結する際に、ガイドレール44をレール部材30,31,32内に配置されたナット部材27に連結するようにしている。
【0122】
また、前述のように、レール部材30,31,32(
図7〜9参照)には、レール部30a,31a,32aに加えて、平板部30g,31g,32gがそれぞれ形成されており、平板部30g,31g,32gの上面30f,31f,32fは、互いに同じ高さになるように配置されている(
図10〜12参照)。
【0123】
このように、フロアパネル40からガイドレール44を取り外した状態においては、その上面に段差が形成されていないため、データセンター1内にサーバーラック400等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪が、スムーズにその上面を通過することができる。
【0124】
したがって、本実施の形態に係るフロアパネル40からガイドレール44を取り外した状態においては、データセンター1内に機器を搬入する際に、フロアパネル40に固定されたレール部材30,31,32が障害になることを防止することができる。
【0125】
このような本実施の形態に係るフロアパネル40によっても、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と同様の効果を得ることができる。
【0126】
図25から
図45は、本発明の第3の実施の形態に係るフロアパネル60(二重床部材)について説明するために参照する図である。
【0127】
なお、本発明の第3の実施の形態に係るフロアパネル60においては、
図42,43に示すように、フロアパネル60の上面に1つのサーバーラック200を設置する場合に、そのサーバーラック200に連結される4枚のフロアパネル60を示して説明する。
【0128】
本実施の形態に係るフロアパネル60は、
図25〜28に示すように、レール部材30,31,32とナット部材27の他に、連結部材64も備える点において、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と異なるものである。その他の構成は、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と同様である。
【0129】
図26〜28に示すように、フロアパネル60においては、パネル本体部21の平板部21a(
図30参照)の上面に固定されたレール部材30,31,32の上面30f,31f,32f(
図7〜9参照)に連結部材64が配置されている。
【0130】
連結部材64は、
図33に示すように、略長方形の上面64aを有する板状に形成された天板部64bと、この天板部64bの四辺より略垂直下方に折曲げられて形成された4つの側板部64c(
図36,37参照)と、側板部64cの下端部から連結部材64の中央側に向かって略垂直に折り曲げられた折曲部64g(
図36,37参照)を備えることにより略箱状(
図35参照)に形成されている。
【0131】
また、
図33に示すように、連結部材64には、天板部64bの板厚方向(
図36中上下方向)に貫通すると共に、同図中上下方向に伸びる長孔状の開口形状を有する貫通孔64dが2つ形成されている。
【0132】
また、連結部材64は、
図36に示すように、貫通孔64dの開口部を図中下側から覆うように、天板部64bの下面64iに接合されると共に、その長さ方向(
図37中左右方向)に垂直な断面形状が略U字型のレール部材65を備えている。
【0133】
レール部材65は、そのU字型の開口部側とは反対側の底板部65aと、底板部65aの幅方向(
図36中左右方向)の両端部からそれぞれ略垂直上方に折れ曲がって、図中上方に伸びる2つの側板部65bにより形成されている。
【0134】
そして、レール部材65の側板部65bの同図中上端部が、天板部64bの下面64iに溶接等により接合されることにより、貫通孔64dの開口部は、その長さ方向(
図33中上下方向)に渡って
図36中下側から覆われている。
【0135】
また、連結部材64には、
図33に示すように、天板部64bの板厚方向(
図37中上下方向)に貫通すると共に、同図中左右方向に伸びる長孔状の開口形状を有する貫通孔64eが、同図中上下方向に所定の間隔を空けて4つ形成されている。
【0136】
また、
図37に示すように、天板部64bにおける貫通孔64eの周辺部分は、貫通孔64eに近づくに従って高さが低くなるように、斜め下方に折り曲げられている。そのため、天板部64bには、貫通孔64eに近づくに従って高さが低くなるように、上面64aから同図中下側に向かって傾斜する傾斜面64hが、
図33中左右方向に伸びる貫通孔64eに沿うように形成されている。
【0137】
また、
図34に示すように、天板部64bの下面64iにおける、互いに隣り合う2つの貫通孔64eの間には、その長さ方向に垂直な断面形状が略長方形状(
図37参照)の板状のリブ64fが、貫通孔64eの長さ方向に対して略平行になるように接合されている。
【0138】
そして、連結部材64は、
図33中左右方向に長さを有する長孔状の4つの貫通孔64eが、レール部材30のレール部30a(
図7参照)内に配置された4つのナット部材27(
図31参照)のメネジ孔27a(
図30,32参照)に連通するようにそれぞれ配置されている。
【0139】
そして、
図32に示すように、皿ボルト69のオネジ部69bの先端部が、連結部材64の貫通孔64e、及びレール部材30のレール部30a(
図7参照)の開口部を挿通して、ナット部材27のメネジ孔27aにネジ締結されることにより、連結部材64は、レール部材30の長さ方向(
図32中左右方向)に沿って移動可能なナット部材27に連結されている(
図30参照)。
【0140】
したがって、連結部材64が上方に引張られた場合には、皿ボルト69の頭部69aに、天板部64bの傾斜面64h(
図32参照)が接触して係合すると共に、皿ボルト69のオネジ部69bがネジ締結されたナット部材27は上方に引っ張られた場合でも、レール部材30から抜け出すことがないように形成されているため、連結部材64はレール部材30から浮き上がって離れることがないようになっている。
【0141】
また、前述のように、連結部材64の天板部64bにおける貫通孔64e(
図37参照)の周辺部分は、貫通孔64eに近づくに従って高さが低くなるように斜め下方に折り曲げられて、連結部材64の天板部64bには傾斜面64hが形成されているため、
図32に示すように、皿ボルト69の頭部69aは、その上面が天板部64bの上面64aより上方に突出しないように配置されている。
【0142】
また、
図33に示すように、連結部材64の貫通孔64eは、レール部材30の長さ方向に対して垂直方向(
図26参照)の長さを有するように長孔状に形成されているため、連結部材64の
図26中上下方向の位置を貫通孔64eの長さ方向に沿って移動させることができる。
【0143】
したがって、レール部材30の長さ方向に沿って移動可能なナット部材27に連結された連結部材64は、レール部材30の長さ方向に沿って移動することができると共に、レール部材30の長さ方向に対して垂直の方向(連結部材64の貫通孔64eの長さ方向)に沿って移動することもできるようになっている。
【0144】
また、連結部材64のレール部材65(
図36参照)内には、
図38,39に示すように、レール部材65の長さ方向(
図40中左右方向)に沿って移動可能なナット部材47が配置されている。
【0145】
図39に示すように、ナット部材47の径寸法は、レール部材65の底板部65aの幅寸法(
図39中左右方向の長さ寸法)よりも小さく、連結部材64の貫通孔64dの開口幅の寸法(
図39中左右方向の長さ寸法)よりも大きく形成されている。
【0146】
そのため、ナット部材47は、その
図39中上方への移動が天板部64bの下面64iに係合することにより制限され、ナット部材47が
図39中上方に引っ張られた場合でも、貫通孔64dの開口部を通って、ナット部材47がレール部材65から抜け出すことがないように形成されている。
【0147】
そして、
図39に示すように、連結部材64の貫通孔64dを通って挿入される固定ボルト26のオネジ部26bの先端部を、ナット部材47のメネジ孔47aにネジ締結できるようになっている。
【0148】
固定ボルト26にネジ締結されたナット部材47は、
図39に示すように、その上面が天板部64bの下面64i(
図36参照)に接触した状態でレール部材65内に配置されている。
【0149】
図42から
図45に示すように、フロアパネル60の連結部材64の上面64a(
図33参照)には、サーバーラック200が載置されている。また、サーバーラック200の底面を形成する底板部200bには、その板厚方向(図中上下方向)に貫通する貫通孔200cが形成されている(
図45参照)。
【0150】
図45に示すように、固定ボルト26の頭部26aの下面が、サーバーラック200の底板部200bの上面に接触して係合すると共に、固定ボルト26のオネジ部26bの先端部が、サーバーラック200の貫通孔200c、及び連結部材64の貫通孔64d(
図36参照)を挿通して、ナット部材47のメネジ孔47aにネジ締結している。
【0151】
このように、固定ボルト26の頭部26aの下面が、サーバーラック200の底板部200bの上面に係合すると共に、固定ボルト26のオネジ部26bが、レール部材65内から上方に抜け出さないように設けられたナット部材47にネジ締結されているため、サーバーラック200は、フロアパネル60の連結部材64の上面64a(
図33参照)から上方に浮き上がって転倒することがないように、固定ボルト26を介してフロアパネル60に連結されている。
【0152】
また、天板部64bは補強用のリブ64f(
図34参照)を備えているため、サーバーラック200が連結部材64の上面64a(
図33参照)から上方に浮き上がって、天板部64bが固定ボルト26により上方に引張られた場合に、天板部64bが破損しにくいようになっている。
【0153】
フロアパネル60の連結部材64に連結するサーバーラック200の貫通孔200cに対して、ナット部材47の
図40中左右方向の位置が一致していない場合には、連結部材64を、レール部材30の長さ方向(
図26中左右方向)に沿って移動させることにより、サーバーラック200の貫通孔200cの位置に、ナット部材47の位置を合わせることができる。
【0154】
また、フロアパネル60の連結部材64に連結するサーバーラック200の貫通孔200cに対して、ナット部材47の
図38中左右方向の位置が一致していない場合には、
図26中上下方向に伸びる長孔状の貫通孔64eの長さ方向に沿って連結部材64を移動させることにより、サーバーラック200の貫通孔200cの位置に、ナット部材47の位置を合わせることができる。
【0155】
また、
図26に示す4枚のフロアパネル60においては、それぞれ同図中上から3列目のレール部材30のレール部30a(
図7参照)内にのみナット部材27(
図29,30参照)が配置され、その他のレール部材30,31,32内にはナット部材27は配置されていない。
【0156】
そのため、フロアパネル60に連結するサーバーラック200の貫通孔200cに対して、ナット部材47の
図38中左右方向の位置が一致していない場合には、ナット部材27が配置されていない他のレール部材30,31,32内に4つのナット部材27を移動させて、その4つのナット部材27に連結部材64を連結することにより、ナット部材47の
図38中左右方向の位置を変更することができる。
【0157】
また、サーバーラック200の幅方向の2つの隅部にそれぞれ形成された貫通孔200c(
図44中、右側と左側に示す2つの貫通孔200c)の位置に対して、2つのレール部材65内(
図40参照)にそれぞれ配置されたナット部材47の
図40中左右方向の位置を合わせる場合には、ナット部材47をレール部材65の長さ方向(
図40中左右方向)に沿って移動させることにより、サーバーラック200の貫通孔200cの位置に、ナット部材47の位置を合わせることができる。
【0158】
したがって、例えば、サーバーラック200の貫通孔200cの
図44中左右方向の位置が、更に隅部寄り(
図44中左右方向外側)に形成されていた場合には、
図40に示す2つのナット部材47が図中左右方向に互いに離れる方向に、それぞれのナット部材47をレール部材65の長さ方向に沿って移動させることにより、サーバーラック200の貫通孔200cの位置に、ナット部材47の位置を合わせることができる。
【0159】
このように、サーバーラック200のサイズ(幅と奥行き)が製品ごとに異なることにより、サーバーラック200の貫通孔200cの位置が製品ごとに異なっている場合でも、連結部材64をレール部材30,31,32の長さ方向に沿って移動させたり、連結部材64を貫通孔64eの長さ方向に沿って移動させたり、連結部材64を連結するレール部材30,31,32を別のレール部材に変更したり、ナット部材47をレール部材65の長さ方向に沿って移動させることにより、固定ボルト26とネジ締結されるナット部材47の水平方向の位置を、サーバーラック200の貫通孔200cの水平方向の位置に合わせることができる。
【0160】
サーバーラック200とフロアパネル60を連結する前は、フロアパネル60から連結部材64を取り外した状態にしておいて、サーバーラック200とフロアパネル60を連結する際に、連結部材64をレール部材30,31,32内に配置されたナット部材27に連結するようにしている。
【0161】
また、前述のように、レール部材30,31,32(
図7〜9参照)には、レール部30a,31a,32aに加えて、平板部30g,31g,32gがそれぞれ形成されており、平板部30g,31g,32gの上面30f,31f,32fは、互いに同じ高さになるように配置されている(
図10〜12参照)。
【0162】
このように、フロアパネル60から連結部材64を取り外した状態においては、その上面に段差が形成されていないため、データセンター1内にサーバーラック200等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック200のキャスターや、サーバーラック200を運ぶ台車の車輪が、スムーズにその上面を通過することができる。
【0163】
したがって、本実施の形態に係るフロアパネル60から連結部材64を取り外した状態においては、データセンター1内に機器を搬入する際に、フロアパネル60に固定されたレール部材30,31,32が障害になることを防止することができる。
【0164】
このような本実施の形態に係るフロアパネル60によっても、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と同様の効果を得ることができる。
【0165】
図46から
図52は、本発明の第4の実施の形態に係るフロアパネル80(二重床部材)について説明するために参照する図である。
【0166】
本実施の形態に係るフロアパネル80は、
図46から48に示すように、その上面80a側に固定されたレール部材81が、2本のガイドレール4(レール部)だけでなく、段差解消部材90も備える点において、前記従来技術に係るフロアパネル3(
図70,71参照)と異なるものである。その他の構成は、前記従来技術に係るフロアパネル3と同様である。
【0167】
段差解消部材90は、鋼板等を用いて一体的に形成されており、
図49に示すように、図中右側及び図中左側に、その長さ方向(
図47中上下方向)に垂直な断面形状が凹状に形成された2つの凹部90bを備えている。
【0168】
凹部90bは、その開口部と反対側の図中左右方向に伸びる底板部90cと、底板部90cの図中左右方向の両端部からそれぞれ略垂直上方に折れ曲がって、図中上方に伸びる2つの垂直板部90dから構成されている。
【0169】
また、凹部90bの底板部90cには、その板厚方向(
図49中上下方向)に貫通するように形成された貫通孔90e(
図50参照)が、段差解消部材90の長さ方向(
図47中上下方向)に所定の間隔を空けて複数形成されている。
【0170】
また、段差解消部材90は、
図49に示すように、図中右側の凹部90bにおける、図中左側の垂直板部90dの上端部と、図中左側の凹部90bにおける、図中右側の垂直板部90dの上端部との間を架け渡すように、図中左右方向に伸びる平板部90aを備えている。
【0171】
さらに、段差解消部材90は、
図49に示すように、2つの凹部90bにおける、図中左右方向の外側の垂直板部90dの上端部から、それぞれ図中斜め下方に向かって傾斜するように折り曲げられた傾斜板部90fを備えている。
【0172】
図中右側の傾斜板部90fは、その下面が凹部90bの底板部90cの下面と略同じ高さになるまで図中右斜め下方に向かって傾斜するように形成され、図中左側の傾斜板部90fは、その下面が凹部90bの底板部90cの下面と略同じ高さになるまで図中左斜め下方に向かって傾斜するように形成されている。
【0173】
図48に示すように、ガイドレール4及び段差解消部材90は、皿ボルト29を用いてパネル本体部21に固定されており、
図50に示すように、パネル本体部21の平板部21aには、その板厚方向(図中上下方向)に貫通する貫通孔21eが複数形成されている。
【0174】
また、
図50に示すように、パネル本体部21の平板部21aの上面側には、塩化ビニル系のPタイルや、HPL(ハイプレッシャーラミネート)タイル等のタイル36が貼り付けられており、タイル36には、その板厚方向(図中上下方向)に貫通する貫通孔36aが、平板部21aの貫通孔21eに連通するように形成されている。
【0175】
そして、
図50に示すように、段差解消部材90は、タイル36の上面に底板部90cの下面、及び傾斜板部90fの下面が接触(
図48参照)するように配置され、段差解消部材90の2つの凹部90b(
図49参照)には、平板部90a(
図49参照)の上面よりも上方に突出しないように、ガイドレール4がそれぞれ嵌入されている。
【0176】
図50に示すように、凹部90bに嵌入されたガイドレール4は、その開口側とは反対側の底板部4aの下面が、凹部90bの底板部90cの上面に接触して、底板部4aの図中左右方向の両端部から図中上方にそれぞれ伸びる側板部4bが、凹部90bの垂直板部90dに接触するように配置されている。
【0177】
また、
図50に示すように、ガイドレール4の底板部4aには、その板厚方向に貫通すると共に、その開口面積が図中下側に向かうに従って小さくなるように、その内周面が傾斜して形成された貫通孔4cが、ガイドレール4の長さ方向(
図47中上下方向)に所定の間隔を空けて複数形成されている。
【0178】
そして、底板部4aの貫通孔4cには、
図50に示すように、皿ボルト29のオネジ部29bが挿通すると共に、皿ボルト29の頭部29aは、その上面が底板部4aの上面より上方に突出しないように、底板部4aの貫通孔4c内に収納されている。
【0179】
また、
図48に示すように、パネル本体部21の複数のリブ21bの内、平板部21aの裏面側から床下方向(図中下側方向)に突出する長さ寸法が最も大きいリブ21bの先端部に、その長さ方向に垂直な断面形状が逆U字状の板部材35が、その開口部と反対側の上側板部35aが接触するように配置されている。
【0180】
板部材35は、その長さ方向に垂直な断面形状が逆U字状(
図48参照)に形成されているため、平板状に形成されている場合に比べて、上側板部35aが上方に引張られた場合の強度が向上されている。
【0181】
また、板部材35は、ガイドレール4と略同じ長さ寸法を有するように形成されると共に、ガイドレール4の鉛直方向下側において、ガイドレール4の長さ方向(
図47中上下方向)に沿うように配置されている。
【0182】
また、板部材35の上側板部35aには、
図48に示すように、ガイドレール4の底板部4aの貫通孔4c(
図50参照)に対応する位置に、その板厚方向(
図48中上下方向)に貫通するメネジ孔35b(
図51参照)が形成されている。
【0183】
そして、
図50に示すように、ガイドレール4の底板部4aの貫通孔4c、段差解消部材90の貫通孔90e、タイル36の貫通孔36a、及び平板部21aの貫通孔21eを挿通して、図中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部が、板部材35のメネジ孔35b(
図48参照)にネジ締結されている。
【0184】
したがって、ガイドレール4が上方に浮き上がろうとした場合には、ガイドレール4の底板部4aの貫通孔4cの傾斜した内周面が、皿ボルト29の頭部29aの下面に係合すると共に、皿ボルト29のオネジ部29bの先端部にネジ締結された板部材35の上側板部35a(
図48参照)の上面が、パネル本体部21のリブ21bの下面に係合するようになっている。このため、ガイドレール4は、上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0185】
また、
図50に示すように、段差解消部材90は、その底板部90cがガイドレール4の底板部4aと、タイル36に挟まれるように配置されているため、段差解消部材90が上方に浮き上がろうとした場合には、底板部90cがガイドレール4の底板部4aに係合するようになっている。このため、段差解消部材90も、上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0186】
本実施の形態に係るフロアパネル80においては、
図48に示すように、段差解消部材90の傾斜板部90fが、タイル36の上面(フロアパネル80の上面80a)と、ガイドレール4との間の段差を埋めて傾斜面にするように形成されている。
【0187】
このため、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪がスムーズにガイドレール4を乗り越えることができる。
【0188】
また、本実施の形態に係るフロアパネル80においては、
図48に示すように、段差解消部材90の平坦な上面を有する平板部90aが、2本のガイドレール4の間を架け渡すように形成されている。
【0189】
このため、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪がスムーズに2本のガイドレール4の間を通過することができるようになっている。
【0190】
また、本実施の形態に係るフロアパネル80においては、
図52に示すように、ガイドレール4の上方に開口する開口部を埋めるように、その長さ方向(
図47中上下方向)に対する断面形状が略長方形の棒状部材92が、ガイドレール4のレール内に嵌入されていてもよい。
【0191】
棒状部材92は、ガイドレール4のレール内に嵌入された際に、ガイドレール4の開口部を略隙間なく埋められるような幅寸法(
図52中左右方向の長さ寸法)を有すると共に、その上面92aがガイドレール4の上面4dと略同じ高さになるような高さ寸法(
図52中上下方向の長さ寸法)を有するように形成されている。
【0192】
このように、ガイドレール4のレール内に棒状部材92を嵌入することにより、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪が、ガイドレール4の開口部に嵌ってガタつくことを防止することができる。
【0193】
したがって、本実施の形態に係るフロアパネル80を用いれば、データセンター1内に機器を搬入する際に、フロアパネル80に固定されたガイドレール4が障害になることを防止することができる。
【0194】
ところで、
図51に示すように、フロアパネル80の上面80aにサーバーラック400を載置して、ガイドレール4を使用する際には、前記従来技術に係るフロアパネル3と同様に、ナット部材7(
図71参照)をガイドレール4のレール内に配置して、サーバーラック400とフロアパネル80を、固定ボルト26を介して連結している。
【0195】
すなわち、
図51に示すように、固定ボルト26の頭部26aの下面が、サーバーラック400の底板部400bの上面に接触して係合すると共に、固定ボルト26のオネジ部26bの先端部が、サーバーラック400の貫通孔400c、及びガイドレール4の開口部を挿通して、ナット部材7(連結部材)に形成されたメネジ孔7aにネジ締結している。
【0196】
このように、固定ボルト26の頭部26aの下面が、サーバーラック400の底板部400bの上面に係合すると共に、固定ボルト26のオネジ部26bが、ガイドレール4内から上方に抜け出さないように設けられたナット部材7にネジ締結されているため、サーバーラック400は、フロアパネル80の上面80aから上方に浮き上がって転倒することがないように、固定ボルト26を介してフロアパネル80に連結されている。
【0197】
このような本実施の形態に係るフロアパネル80によっても、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と同様の効果を得ることができる。
【0198】
図53から
図57は、本発明の第5の実施の形態に係るフロアパネル100(二重床部材)について説明するために参照する図である。
【0199】
前記第4の実施の形態に係るフロアパネル80においては、その上面80a側に固定されたレール部材81が、ガイドレール4と段差解消部材90(
図46から
図48参照)を備えていた。
【0200】
一方、本実施の形態に係るフロアパネル100においては、その上面100a側に固定されたレール部材101は、ガイドレール4と段差解消部材110(
図53から
図55参照)を備えている。その他の構成は、前記第4の実施の形態に係るフロアパネル80と同様である。
【0201】
段差解消部材110は、鋼板等を用いて一体的に形成されており、
図55に示すように、同図中右側のガイドレール4と、同図中左側のガイドレール4のそれぞれに対して設けられている。
【0202】
段差解消部材110は、
図56に示すように、図中左右方向に伸びるように形成された底板部110aと、底板部110aの図中左右方向の両端部からそれぞれ略垂直上方に折れ曲がって、図中上方に伸びる2つの垂直板部110bと、2つの垂直板部110bの上端部から、図中斜め下方に向かって傾斜するようにそれぞれ折り曲げられた2つの傾斜板部110cから構成されている。
【0203】
図中右側の傾斜板部110cは、底板部110aの下面と略同じ高さになるまで図中右斜め下方に向かって傾斜するように形成され、図中左側の傾斜板部110cは、その下面が底板部110aの下面と略同じ高さになるまで図中左斜め下方に向かって傾斜するように形成されている。
【0204】
また、段差解消部材110の底板部110aには、その板厚方向(
図56中上下方向)に貫通するように形成された貫通孔110d(
図57参照)が、段差解消部材110の長さ方向(
図54中上下方向)に所定の間隔を空けて複数形成されている。
【0205】
このように、段差解消部材110における、
図56中左右方向の中央部には、底板部110aと2つの垂直板部110bにより、その長さ方向(
図54中上下方向)に垂直な断面形状が凹状の凹部110eが形成されている。
【0206】
そして、
図57に示すように、段差解消部材110は、タイル36の上面に底板部110aの下面、及び傾斜板部110cの下面が接触(
図55参照)するように配置され、凹部110eに、垂直板部110bの上端部よりも上方に突出しないようにガイドレール4(レール部)が嵌入されている。
【0207】
図57に示すように、凹部110eに嵌入されたガイドレール4は、その開口側とは反対側の底板部4aの下面が、凹部110eの底板部110aの上面に接触して、底板部4aの図中左右方向の両端部から上方にそれぞれ伸びる側板部4bが、凹部110eの垂直板部110bに接触するように配置されている。
【0208】
そして、
図57に示すように、ガイドレール4の底板部4aの貫通孔4c、段差解消部材110の貫通孔110d、タイル36の貫通孔36a、及び平板部21aの貫通孔21eを挿通して、図中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部が、板部材35のメネジ孔35b(
図55参照)にネジ締結されている。
【0209】
したがって、ガイドレール4が上方に浮き上がろうとした場合には、ガイドレール4の底板部4aの貫通孔4cの傾斜した内周面が、皿ボルト29の頭部29aの下面に係合すると共に、皿ボルト29のオネジ部29bの先端部にネジ締結された板部材35の上側板部35a(
図55参照)の上面が、パネル本体部21のリブ21bの下面に係合するようになっている。このため、ガイドレール4は、上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0210】
また、
図57に示すように、段差解消部材110は、その底板部110aがガイドレール4の底板部4aと、タイル36に挟まれるように配置されているため、段差解消部材110が上方に浮き上がろうとした場合には、底板部110aがガイドレール4の底板部4aに係合するようになっている。このため、段差解消部材110も、上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0211】
本実施の形態に係るフロアパネル100においては、
図55に示すように、段差解消部材110の傾斜板部110cが、タイル36の上面(フロアパネル100の上面100a)と、ガイドレール4との間の段差を埋めて傾斜面にするように形成されている。
【0212】
このため、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪がスムーズにガイドレール4を乗り越えることができる。
【0213】
また、本実施の形態に係るフロアパネル100においては、前記第4の実施の形態に係るフロアパネル80と同様に、ガイドレール4の上方に開口する開口部を埋めるように、その長さ方向(
図54中上下方向)に対する断面形状が略長方形の棒状部材92(
図52参照)が、ガイドレール4のレール内に嵌入されていてもよい。
【0214】
このように、ガイドレール4のレール内に棒状部材92を嵌入することにより、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪が、ガイドレール4の開口部に嵌ってガタつくことを防止することができる。
【0215】
したがって、本実施の形態に係るフロアパネル100を用いれば、データセンター1内に機器を搬入する際に、フロアパネル100に固定されたガイドレール4が障害になることを防止することができる。
【0216】
ところで、フロアパネル100の上面にサーバーラック400(
図51参照)を載置して、ガイドレール4を使用する際には、前記第4の実施の形態に係るフロアパネル80と同様(
図51参照)に、ナット部材7をガイドレール4のレール内に配置して、サーバーラック400とフロアパネル100を、固定ボルト26を介して連結している。
【0217】
このような本実施の形態に係るフロアパネル100によっても、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と同様の効果を得ることができる。
【0218】
図58から
図62は、本発明の第6の実施の形態に係るフロアパネル120(二重床部材)について説明するために参照する図である。
【0219】
前記第5の実施の形態に係るフロアパネル100においては、その上面100a側に固定されたレール部材101が、ガイドレール4と段差解消部材110(
図53から
図55参照)を備えていた。
【0220】
一方。本実施の形態に係るフロアパネル120においては、その上面120a側に固定されたレール部材121が、ガイドレール4と段差解消部材130(
図58から
図60参照)を備えている。その他の構成は、前記第5の実施の形態に係るフロアパネル100と同様である。
【0221】
段差解消部材130は、鋼板等を用いて一体的に形成されており、
図60に示すように、同図中右側のガイドレール4と、同図中左側のガイドレール4のそれぞれに対して設けられている。
【0222】
段差解消部材130は、
図61に示すように、図中左右方向に伸びるように形成された底板部130aと、底板部130aの図中左右方向の両端部からそれぞれ略垂直上方に折れ曲がって、図中上方に伸びる2つの垂直板部130bと、2つの垂直板部130bの上端部から、図中下方に向かって傾斜するようにそれぞれ折り曲げられた2つの傾斜板部130cを備えている。
【0223】
図中右側の傾斜板部130cは、底板部130aの下面と略同じ高さになるまで図中右斜め下方に向かって傾斜するように形成され、図中左側の傾斜板部130cは、その下面が底板部130aの下面と略同じ高さになるまで図中左斜め下方に向かって傾斜するように形成されている。
【0224】
また、段差解消部材130の底板部130aには、その板厚方向(
図61中上下方向)に貫通するように形成された貫通孔130d(
図62参照)が、段差解消部材130の長さ方向(
図59中上下方向)に所定の間隔を空けて複数形成されている。
【0225】
このように、段差解消部材130は、前記第5の実施の形態に係るフロアパネル100の段差解消部材110と同じような形状を有しているが、傾斜板部130c(
図61参照)の傾斜角度が、フロアパネル100の段差解消部材110の傾斜板部110c(
図56参照)の傾斜角度よりも大きくなっている点において異なっている。
【0226】
段差解消部材130における、
図61中左右方向の中央部には、底板部130aと2つの垂直板部130bにより、その長さ方向(
図59中上下方向)に垂直な断面形状が凹状の凹部130eが形成されている。
【0227】
そして、
図62に示すように、段差解消部材130は、タイル36の上面に底板部130aの下面、及び傾斜板部130cの下面が接触(
図60参照)するように配置され、凹部130eに、垂直板部130bの上端部よりも上方に突出しないようにガイドレール4(レール部)が嵌入されている。
【0228】
図62に示すように、凹部130eに嵌入されたガイドレール4は、その開口側とは反対側の底板部4aの下面が、凹部130eの底板部130aの上面に接触して、底板部4aの図中左右方向の両端部から上方にそれぞれ伸びる側板部4bが、凹部130eの垂直板部130bに接触するように配置されている。
【0229】
そして、
図62に示すように、ガイドレール4の底板部4aの貫通孔4c、段差解消部材130の貫通孔130d、タイル36の貫通孔36a、及び平板部21aの貫通孔21eを挿通して、図中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部が、板部材35のメネジ孔35b(
図60参照)にネジ締結されている。
【0230】
したがって、ガイドレール4が上方に浮き上がろうとした場合には、ガイドレール4の底板部4aの貫通孔4cの傾斜した内周面が、皿ボルト29の頭部29aの下面に係合すると共に、皿ボルト29のオネジ部29bの先端部にネジ締結された板部材35の上側板部35a(
図60参照)の上面が、パネル本体部21のリブ21bの下面に係合するようになっている。このため、ガイドレール4は、上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0231】
また、
図62に示すように、段差解消部材130は、その底板部130aがガイドレール4の底板部4aと、タイル36に挟まれるように配置されているため、段差解消部材130が上方に浮き上がろうとした場合には、底板部130aがガイドレール4の底板部4aに係合するようになっている。このため、段差解消部材130も、上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0232】
本実施の形態に係るフロアパネル120においては、
図60に示すように、段差解消部材130の傾斜板部130cが、タイル36の上面(フロアパネル120の上面120a)と、ガイドレール4との間の段差を埋めて傾斜面にするように形成されている。
【0233】
このため、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪がスムーズにガイドレール4を乗り越えることができる。
【0234】
また、本実施の形態に係るフロアパネル120においては、前記第4の実施の形態に係るフロアパネル80と同様に、ガイドレール4の上方に開口する開口部を埋めるように、その長さ方向(
図59中上下方向)に対する断面形状が略長方形の棒状部材92(
図52参照)が、ガイドレール4のレール内に嵌入されていてもよい。
【0235】
このように、ガイドレール4のレール内に棒状部材92を嵌入することにより、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪が、ガイドレール4の開口部に嵌ってガタつくことを防止することができる。
【0236】
したがって、本実施の形態に係るフロアパネル120を用いれば、データセンター1内に機器を搬入する際に、フロアパネル120に固定されたガイドレール4が障害になることを防止することができる。
【0237】
ところで、フロアパネル120の上面にサーバーラック400(
図51参照)を載置して、ガイドレール4を使用する際には、前記第4の実施の形態に係るフロアパネル80と同様(
図51参照)に、ナット部材7をガイドレール4のレール内に配置して、サーバーラック400とフロアパネル120を、固定ボルト26を介して連結している。
【0238】
このような本実施の形態に係るフロアパネル120によっても、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と同様の効果を得ることができる。
【0239】
図63から
図68は、本発明の第7の実施の形態に係るフロアパネル140(二重床部材)について説明するために参照する図である。
【0240】
前記第6の実施の形態に係るフロアパネル120においては、その上面120a側に固定されたレール部材121が、ガイドレール4と段差解消部材130(
図58から
図60参照)を備えていた。
【0241】
一方、本実施の形態に係るフロアパネル140においては、その上面140a側に、前記第6の実施の形態に係るフロアパネル120のガイドレール4と段差解消部材130が一体的に形成されたようなレール部材150(
図65,
図66参照)が固定されている。その他の構成は、前記第6の実施の形態に係るフロアパネル120と同様である。
【0242】
図66に示すように、レール部材150には、その長さ方向(
図64中左右方向)に対して垂直な断面形状がC字型のレール部150aが、そのC字型の開口部が図中上方に開口するように形成されている(
図68参照)。
【0243】
レール部150aは、その開口部と反対側の底板部150bと、底板部150bの幅方向(
図66中左右方向)の両端部からそれぞれ略垂直上方に折れ曲がって、図中上方に伸びる2つの垂直板部150dと、2つの垂直板部150dの図中上端部から、それぞれ図中左右方向の中央部側に略垂直に折れ曲がって、図中左右方向に伸びる2つの上側板部150cから構成されている。
【0244】
また、レール部材150には、
図7中左右方向に水平に伸びる2つの上側板部150cにおける、垂直板部150d側と反対側の端部から、
図66中上側に略U字状に折れ曲がるU字状部150eがそれぞれ形成されている。
【0245】
また、レール部材150には、2つのU字状部150eにおける、上側板部150c側と反対側の端部から、それぞれ
図66中左右方向の外側に向かって水平に伸びる平板部150gが形成されている。
【0246】
また、レール部材150には、
図66中左右方向に水平に伸びる2つの平板部150gにおける、U字状部150e側とは反対側の端部から、
図66中斜め下方に折れ曲がって、その下端部がレール部150aの底板部150bの下面と略同じ高さになるように、
図66中斜め下方向に伸びる傾斜部150hがそれぞれ形成されている。
【0247】
また、レール部150aの底板部150bには、その板厚方向(
図66中上下方向)に貫通するように形成された貫通孔150i(
図68参照)が、レール部材150の長さ方向(
図64中左右方向)に所定の間隔を空けて複数形成されている。
【0248】
そして、
図68に示すように、レール部材150は、タイル36の上面に底板部150bの下面、及び傾斜板部150hの下端部が接触(
図67参照)するように配置され、レール部150aの底板部150bの上面には、長板状の板部材151が配置されている。
【0249】
板部材151には、その板厚方向(
図68中上下方向)に貫通すると共に、その開口面積が
図68中下側に向かうに従って小さくなるように、その内周面が傾斜して形成された貫通孔151aが、板部材151の長さ方向(
図64中左右方向)に所定の間隔を空けて複数形成されている。
【0250】
そして、
図68に示すように、板部材151の貫通孔151a、レール部150aの底板部150bの貫通孔150i、タイル36の貫通孔36a、及び平板部21aの貫通孔21eを挿通して、図中下方に突出している皿ボルト29のオネジ部29bの先端部が、板部材35のメネジ孔35b(
図67参照)にネジ締結されている。
【0251】
したがって、板部材151が上方に浮き上がろうとした場合には、板部材151の貫通孔151aの傾斜した内周面が、皿ボルト29の頭部29aの下面に係合すると共に、皿ボルト29のオネジ部29bの先端部にネジ締結された板部材35の上側板部35a(
図67参照)の上面が、パネル本体部21のリブ21bの下面に係合するようになっている。このため、板部材151は、上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0252】
また、
図68に示すように、レール部材150は、その底板部150bが板部材151とタイル36に挟まれるように配置されているため、レール部材150が上方に浮き上がろうとした場合には、底板部150bが板部材151に係合するようになっている。このため、レール部材150も、上方に浮き上がることがないようにパネル本体部21に固定されている。
【0253】
本実施の形態に係るフロアパネル140においては、
図67に示すように、レール部材150の傾斜板部150hが、タイル36の上面(フロアパネル140の上面140a)と、レール部150aとの間の段差を埋めて傾斜面にするように形成されている。
【0254】
このため、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪がスムーズにレール部材150を乗り越えることができる。
【0255】
また、本実施の形態に係るフロアパネル140においては、前記第4の実施の形態に係るフロアパネル80と同様に、レール部材150のレール部150aの上方に開口する開口部を埋めるように、その長さ方向(
図64中左右方向)に対する断面形状が略長方形の棒状部材92(
図52参照)が、レール部150aのレール内に嵌入されていてもよい。
【0256】
このように、レール部150aのレール内に棒状部材92を嵌入することにより、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック400(
図51参照)等の機器を搬入する際に、例えば、サーバーラック400のキャスターや、サーバーラック400を運ぶ台車の車輪が、レール部150aの開口部に嵌ってガタつくことを防止することができる。
【0257】
したがって、本実施の形態に係るフロアパネル140を用いれば、データセンター1内に機器を搬入する際に、フロアパネル140に固定されたレール部材150が障害になることを防止することができる。
【0258】
ところで、フロアパネル140の上面にサーバーラック400(
図51参照)を載置して、レール部材150を使用する際には、前記第4の実施の形態に係るフロアパネル80と同様(
図51参照)に、ナット部材7をレール部150a内の板部材151(
図68参照)の上面に配置して、サーバーラック400とフロアパネル140を、固定ボルト26を介して連結している。
【0259】
このような本実施の形態に係るフロアパネル140によっても、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20と同様の効果を得ることができる。
【0260】
なお、本発明は、前記第1から第7の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の目的を達成することができる範囲内であれば、フロアパネルの種々の変更が可能である。
【0261】
例えば、前記第1〜第3の実施の形態に係るフロアパネル20,40,60においては、レール部材30,31,32を合計5つ用いてそれぞれ形成されていたが、5つに限定される必要はなく、5個より多くても、或いは少なくてもよい。
【0262】
また、前記第1〜第7の実施の形態に係るフロアパネル20,40,60,80,100,120,140においては、固定ボルト26とナット部材27、47,7をネジ締結することにより、サーバーラック200,400をフロアパネル20,40,60,80,100,120,140に固定していたが、このような固定(連結)方法に限定される必要はなく、固定ボルト26以外の固定部材を用いた他の固定方法を用いてもよい。
【0263】
また、前記第1〜第7の実施の形態に係るフロアパネル20,40,60,80,100,120,140においては、サーバーラック200,400をフロアパネル20,40,60,80,100,120,140に固定していたが、サーバーラックに限定される必要はなく、他の機器であってもよい。
【0264】
また、前記第1〜第7の実施の形態に係るフロアパネル20,40,60,80,100,120,140においては、レール部材30,31,32,150、ガイドレール4,44、連結部材64,及び段差解消部材90,110,130が、その材質にアルミニウム合金を用いたダイカスト製品のパネル本体部21に固定されていたが、パネル本体部21に限定する必要はなく、他の種類のパネル本体部に固定されていてもよい。
【0265】
また、前記第1〜第7の実施の形態に係るフロアパネル20,40,60,80,100,120,140においては、レール部材30,31,32,150、ガイドレール4,44,連結部材64,及び段差解消部材90,110,130は、パネル本体部21上に配置されていたが、架台(二重床部材)上に配置されていてもよい。
【0266】
また、前記第3の実施の形態に係るフロアパネル60においては、
図26に示すように、レール部材30に連結された連結部材64の貫通孔64eは、レール部材30の長さ方向に対して垂直に伸びるように長孔状(
図33参照)に形成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
【0267】
したがって、連結部材64の貫通孔64eは、レール部材30の長さ方向(
図26中左右方向)、及びレール部材30の長さ方向に対して垂直の方向(
図26中上下方向)とは異なる方向に伸びるように長孔状に形成されていてもよい。
【0268】
また、前記第3の実施の形態に係るフロアパネル60においては、
図26に示すように、レール部材30に連結された連結部材64の貫通孔64eは、レール部材30の長さ方向に対して垂直に伸びるように長孔状に形成されていたが、レール部材30の長さ方向に対して垂直方向に所定の間隔を空けて並ぶ複数の丸孔状の貫通孔が形成されていてもよい。
【0269】
また、前記第2の実施の形態に係るフロアパネル40においては、
図16〜18に示すように、レール部材30,31,32、ナット部材27の他に、ガイドレール44と、ガイドレール44内に配置されるナット部材47も備えるように構成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
【0270】
したがって、前記第2の実施の形態に係るフロアパネル40が、レール部材30,31,32の代わりに、前記第4から第6の実施の形態に係るフロアパネル80,100,120のガイドレール4、及び、段差解消部材90,110,130を備え、ガイドレール4内にナット部材27が上方に抜け出すことがないように配置されていてもよい。
【0271】
さらに、前記第2の実施の形態に係るフロアパネル40が、レール部材30,31,32の代わりに、前記第7の実施の形態に係るフロアパネル140のレール部材150を備え、レール部150a(
図66参照)内にナット部材27が上方に抜け出すことがないように配置されていてもよい。
【0272】
また、前記第3の実施の形態に係るフロアパネル60においては、
図25〜28に示すように、レール部材30,31,32とナット部材27の他に、連結部材64も備えるように構成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
【0273】
したがって、前記第3の実施の形態に係るフロアパネル60が、レール部材30,31,32の代わりに、前記第4から第6の実施の形態に係るフロアパネル80,100,120のガイドレール4、及び、段差解消部材90,110,130を備え、ガイドレール4内にナット部材27が上方に抜け出すことがないように配置されていてもよい。
【0274】
さらに、前記第3の実施の形態に係るフロアパネル60が、レール部材30,31,32の代わりに、前記第7の実施の形態に係るフロアパネル140のレール部材150を備え、レール部150a(
図66参照)内にナット部材27が上方に抜け出すことがないように配置されていてもよい。
【0275】
また、前記第1の実施の形態に係るフロアパネル20において、データセンター1(
図69参照)内にサーバーラック200(
図13参照)等の機器を搬入する際に、レール部材30,31,32のレール部30a,31a,32aの上方に開口する開口部を埋めるように、その長さ方向(
図2中左右方向)に対する断面形状が略長方形の棒状部材92(
図52参照)が、レール部30a,31a,32a(
図7〜9参照)内に嵌入されていてもよい。