(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6676041
(24)【登録日】2020年3月13日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】トルク角度を測定する高さの低いセンサ
(51)【国際特許分類】
G01L 3/10 20060101AFI20200330BHJP
B62D 5/04 20060101ALI20200330BHJP
【FI】
G01L3/10 305
B62D5/04
【請求項の数】11
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-511725(P2017-511725)
(86)(22)【出願日】2015年8月17日
(65)【公表番号】特表2017-532539(P2017-532539A)
(43)【公表日】2017年11月2日
(86)【国際出願番号】US2015045498
(87)【国際公開番号】WO2016032785
(87)【国際公開日】20160303
【審査請求日】2018年6月13日
(31)【優先権主張番号】14/472,139
(32)【優先日】2014年8月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】301042963
【氏名又は名称】ボーンズ・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】BOURNS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100093089
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 滋
(72)【発明者】
【氏名】フランツ,ローランド
【審査官】
岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0125670(US,A1)
【文献】
国際公開第2011/145820(WO,A2)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0126639(US,A1)
【文献】
特開2010−190632(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0037622(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 3/00− 3/26
B62D 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操舵シャフトのトルクを測定するセンサにおいて、
頂部分(140)と、底部分(145)と、外側部分(155)とを有するリング磁石(115)と、
第一の固定子(120)であって、
前記リング磁石(115)の外側部分(155)を包む第一の水平方向リング部分(160)と、
該第一の水平方向リング部分(160)から伸び、かつ前記リング磁石(115)の底部分(145)に近接する複数の第一の歯(165)とを含む、前記第一の固定子(120)と、
第二の固定子(125)であって、
前記リング磁石(115)の外側部分(155)を包む第二の水平方向リング部分(180)と、
該第二の水平方向リング部分(180)から伸び、かつ前記リング磁石(115)の底部分(145)に近接する複数の第二の歯(185)とを含む、前記第二の固定子(125)と、
前記第一の水平方向リング部分(160)に近接する位置に配置された第一のコレクタ(130)と、
前記第二の水平方向リング部分(180)に近接する位置に配置された第二のコレクタ(135)と、
前記第一のコレクタ(130)及び前記第二のコレクタ(135)と磁気的に結合された磁気感知要素(190、195)とを備える、操舵シャフトのトルクを測定するセンサ。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサにおいて、
前記複数の第一の歯(165)及び前記複数の第二の歯(185)は、前記リング磁石(115)の底部分(145)から約0.2mmから2.0mmの位置に配置される、センサ。
【請求項3】
請求項1に記載のセンサにおいて、
前記複数の第一の歯(165)及び前記複数の第二の歯(185)における歯の数は、磁石(115)の極数に依存する、センサ。
【請求項4】
請求項1に記載のセンサにおいて、
前記磁石(115)と前記第一の固定子(120)及び前記第二の固定子(125)との間の第一の角度変位の結果、第一の磁束(300)となり、
また、前記磁石(115)と前記第一の固定子(120)及び前記第二の固定子(125)との間の第二の角度変位の結果、第二の磁束(300)となる、センサ。
【請求項5】
請求項4に記載のセンサにおいて、
前記第一の角度変位は、前記第二の角度変位と反対方向である、センサ
【請求項6】
請求項4に記載のセンサにおいて、前記第一の磁束(300)は、リング磁石(115)から複数の第一の歯(165)、第一の水平方向リング部分(160)、第一のコレクタ(130)、第二のコレクタ(135)、第二の水平方向リング部分(180)及び複数の第二の歯(185)を通って流れて、前記リング磁石(115)に戻る、センサ。
【請求項7】
請求項5に記載のセンサにおいて、
前記第二の磁束(300)は、リング磁石(115)から複数の第二の歯(185)、第二の水平方向リング部分(180)、第二のコレクタ(135)、第一のコレクタ(130)、第一の水平方向リング部分(160)及び複数の第一の歯(165)を通って流れて、前記リング磁石(115)に戻る、センサ。
【請求項8】
請求項1に記載のセンサにおいて、
零角度変位の結果、零磁束となる、センサ。
【請求項9】
請求項1に記載のセンサにおいて、
前記リング磁石(115)は、軸方向磁束を有する、センサ。
【請求項10】
操舵シャフトのトルクを測定する方法において、
軸方向磁束と、外側部分(155)と、底部分(145)とを有するリング磁石(115)を提供するステップと、
第一の固定子(120)であって、
前記リング磁石(115)の外側部分(155)を取り囲む第一の固定子(120)リングと、
該第一の固定子(120)リングから伸び、かつ前記リング磁石(115)の底部分(145)に近接する複数の第一の歯(165)とを含む、前記第一の固定子(120)を提供するステップと、
第二の固定子(125)であって、
前記リング磁石(115)の外側部分(155)を取り囲む第二の固定子(125)リングと、
該第二の固定子(125)リングから伸び、かつ前記リング磁石(115)の底部分(145)に近接する複数の第二の歯(185)とを含む、前記第二の固定子(125)を提供するステップと、
前記第一の固定子(120)リングに近接する位置に配置された第一のコレクタ(130)を提供するステップと、
前記第二の固定子(125)リングに近接する位置に配置された第二のコレクタ(135)を提供するステップと、
前記第一の固定子(120)、前記第二の固定子(125)、第一のコレクタ(130)及び前記第二のコレクタ(135)を通って流れる軸方向磁束を感知するステップとを備える、操舵シャフトのトルクを測定する方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、
前記リング磁石(115)と前記第一の固定子(120)及び前記第二の固定子(125)との間の零角度変位の結果、零軸方向磁束となる、方法。
れている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、トルクセンサに関する。より具体的には、最も一般的に、自動車の操舵装置にて一組のシャフトの間のトーションバーにおけるトルク角度を測定する形態とされたトルクセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] トルクは、入力シャフトと、出力シャフトと、これらの二つのシャフトを接続する順応性シャフト、すなわち、トーションバーとを有する装置にて測定することができる。磁気センサは、二つのシャフトの接続面に装着し又は配置される。該センサは、磁石と、一対の固定子と、一対のコレクタと、1つ又は複数の磁気感知要素とを含むことができる。トーションバーは、既知のばね定数、すなわち捩れ剛性を有している。入力シャフトの出力シャフトに対する回転動作は、これら二つのシャフトの間にて相対的な角度変位を生じさせる。角度変位は、入力シャフトに加わるトルク(操舵ハンドルを回す人間により加えられるもののような)に比例する。次に、既知の磁気原理を使用して角度変位を測定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003] トルク角度センサは、一般に既知であるが、これらは、完全に満足し得るものではない。多数の型式のものにおいて、トルク角度センサは、大型であり、かつ軸方向に寸法が過大である。これは、磁石が通常、半径方向磁束を有する磁石であることが理由である。通常の型式のものにおいて、半径方向磁石(トーションバーの第一の端部に装着されている)は、固定子組立体(トーションバーの第二の端部に装着されている)内にて回転する。該固定子組立体は、通常、固定子リングと、複数の歯とを有する二つの固定子を含む。該歯は、固定子リングから90°角度にて軸方向に伸び、かつ半径方向磁石を取り囲んでいる。トーションバーにトルクが加わったとき、該磁石は、固定子組立体に対して回転し、このため、二つの固定子の間にて変化する磁界を形成する。該磁界は、二つのコレクタにより検出され、磁気センサ要素にて集中され、該磁気センサ要素は、磁界の情報を電気信号に変換する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004] 本発明の1つの実施の形態において、トルク角度を測定するセンサが提供される。1つの特別な実施の形態において、該センサは、磁石と、第一の固定子と、第二の固定子と、第一のコレクタと、第二のコレクタと、磁気感知要素とを含む。該第一の固定子は、第一の平面上に配置された第一の水平方向リング部分と、該第一の水平方向リング部分から伸びた複数の第一の歯とを含む。該第一の複数の歯は、第二の平面上に配置されている。該第二の固定子は、第二の平面上に配置された第二の水平方向リング部分と、該第二の水平方向リング部分から伸びた複数の第二の歯とを含む。該複数の第二の歯は、第二の平面上に配置されている。第一のコレクタは、第一の水平方向リング部分に近接する位置に配置され、また、第二のコレクタは、第二の水平方向リング部分に近接する位置に配置されている。磁気感知要素は、第一のコレクタ及び第二のコレクタと磁気的に結合されている。
【0005】
[0005] 別の実施の形態において、本発明は、操舵シャフトのトルクを測定するセンサを提供する。1つの特別な実施の形態において、該センサは、リング磁石と、第一の固定子と、第二の固定子と、第一のコレクタと、第二のコレクタと、磁気感知要素とを含む。リング磁石は、頂部分と、底部分と、外側部分とを含む。第一の固定子は、リング磁石の外側部分を取り囲む第一の水平方向リングと、該第一の水平方向リング部分から伸びた複数の第一の歯とを含む。該複数の歯は、リング磁石の底部分に近接している。第二の固定子は、リング磁石の外側部分を包む第二の水平方向リング部分と、第二の水平方向リング部分から伸びた複数の第二の歯とを含む。該複数の第二の歯は、リング磁石の底部分に近接している。第一のコレクタは、第一の水平方向リング部分に近接する位置に配置され、また、第二のコレクタは、第二の水平方向リング部分に近接する位置に配置されている。磁気感知要素は、第一のコレクタ及び第二のコレクタと磁気的に結合されている。
【0006】
[0006] 別の実施の形態において、本発明は、操舵シャフトのトルクを測定する方法を提供する。該方法は、軸方向磁束と、外側部分と、底部分とを有するリング磁石を提供するステップを含む。該方法は、リング磁石の外側部分を取り囲む第一の固定子リングと、該第一の固定子リングから伸びて、かつリング磁石の底部分に近接した複数の第一の歯とを有する第一の固定子を提供するステップを更に含む。該方法は、リング磁石の外側部分を取り囲む第二の固定子リングと、該第二の固定子リングから伸びて、かつリング磁石の底部分に近接した複数の第二の歯とを有する第二の固定子を提供するステップを更に含む。該方法は、第一の固定子リングに近接する位置に配置された第一のコレクタを提供するステップと、第二の固定子リングに近接する位置に配置された第二のコレクタを提供するステップと、第一固定子、第二の固定子、第一のコレクタ及び第二のコレクタを通って流れる磁束を感知するステップとを更に含む。
【0007】
[0007] 本発明のその他の局面は、詳細な説明及び添付図面を参照することにより、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】入力シャフト及び出力シャフトと結合にされた本発明の1つの実施の形態に従ったセンサの斜視図である。
【
図3】
図3Aは、
図1のセンサの磁石、第一の固定子及び第二の固定子の頂面斜視図である。
図3Bは、
図1のセンサの磁石、第一の固定子及び第二の固定子の底面斜視図である。
図3Cは、
図1のセンサの磁石、第一の固定子及び第二の固定子の正面図である。
【
図4】
図1のセンサの制御システムのブロック図である。
【
図5】角度変位しているときの
図1のセンサの磁石、第一の固定子及び第二の固定子の頂面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0017] 本発明の第一の実施の形態に関して詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載し又は添付図面に示した構成要素の構造及び配置にのみその適用が制限されるものではないことを理解すべきである。本発明は、別の実施の形態が可能であり、又は、各種の態様にて実施することができる。
【0010】
[0018]
図1には、入力シャフト105と、出力シャフト110との間のトルク角度を測定する一例としてのセンサ100が示されている。該センサ100は、磁石115と、第一の固定子120と、第二の固定子125と、第一のコレクタ130と、第二のコレクタ135とを含む。磁石115は、入力シャフト105と結合される一方、第一の固定子120及び第二の固定子125は、出力シャフト110と結合されている。入力シャフト105及び出力シャフト110は、トーションバー(図示せず)を介して接続されている。該トーションバーは、所定の又は既知の大きさの捩れ剛性、すなわち捩ればね定数を有している。入力シャフト105の出力シャフト110に対する回転動作は、加わるトルクに比例する、出力シャフト110と入力シャフト105との間の相対的な角度変位を生じさせる。
【0011】
[0019]
図2A及び
図2Bには、磁石115の1つの実施の形態が示されている。該磁石115は、磁石115の軸方向面上に交番的な複数のN極とS極を有する多極リング形磁石である。該磁石115は、頂部分140と、底部分145と、内側部分150と、外側部分155とを含む。図示した実施の形態において、磁石115は、軸方向磁束(すなわち、N極からS極へ軸方向に流れる磁束)を有し、軸方向に磁化される。別の実施の形態において、該磁石115は、軸方向にのみ磁化されず、底部分145上にN極及びS極を含む。
【0012】
[0020]
図3A、
図3Bおよび
図3Cには、センサ100の磁石115、第一の固定子120、第二の固定子125が図示されている。図示したように、該磁石115の外側部分155は、第一の固定子120により取り囲み又は包むことができる。第一の固定子120は、第一のリング部分すなわち第一の水平方向リング部分160と、複数の第一の歯165とを含む。第一の歯165は、該第一の歯165の少なくとも一部分が磁石115の底部分145に近接するように仕方にて第一の水平方向リング部分160から伸びている。近接するという語句は、構成要素が直接、接触はしていないが、構成要素が磁石から磁束を受け取ることができるのに十分に近くの距離にあることを意味すると定義することができる。例えば、1つの実施の形態において、第一の歯165は、磁石115の底部分145から約0.2mmから2.0mmの位置にあり、第一の歯165は、磁石115から磁束を受け取ることができる。該第一の歯165は、該第一の歯の一部分が第一の平面上にある一方、第一の水平方向リング部分160は、第二の平面上にあり、該第一の平面は、第二の平面と異なるような仕方にて第一の水平方向リング部分160から伸びている。図示した実施の形態において、第一の歯165は、角状部分170と、水平方向部分175とを含む。かかる実施の形態において、水平方向部分175は、第一の平面上にある一方、該第一の水平方向リング部分160は、第二の平面上にある。別の実施の形態において、第一の歯165は、角状部分が存在しないような流体的仕方にて第一の水平方向リング部分160から伸びている。
【0013】
[0021] 第二の固定子部分125は、磁石115及び第一の固定子120に近接する位置(たとえば、1つの実施の形態において、約0.2mmから2.0mmの距離)に配置されている。図示したように、第二の固定子125は、磁石115の外側部分155を取り囲み又は包むことができる。第二の固定子125は、第二のリング部分又は第二の水平方向リング部分180と、複数の第二の歯185とを含む。該複数の第二の歯185は、第二の水平方向リング部分180から伸び、かつ同様に磁石115の底部分145に近接する位置(たとえば、1つの実施の形態において、約0.2mmから2.0mmの距離)に配置されている。図示した実施の形態において、複数の第二の歯185は、該第二の歯185及び第二の水平方向リング部分180が実質的に同一の平面(すなわち、第三の平面)上にあるような仕方にて第二の水平方向リング部分180から伸びている。一部の実施の形態において、該第三の平面は、第一の平面と実質的に等しい。別の実施の形態において、複数の第二の歯185は、第二の歯185の一部分及び第二の水平方向リング部分180が異なる平面上にあるような仕方にて第二の水平方向リング部分180から伸びている。かかる実施の形態において、第二の歯185の該部分は、第一の歯165の部分と同一の平面上にあるようにしてもよい。
【0014】
[0022] 更に、
図3A−3Cに示したように、正味零トルクの場合、磁石115の複数の分離線187は、第一の歯165及び第二の歯185の中心線と回転整合されている。該分離線187は、磁石115のN極及びS極を分離する。
【0015】
[0023]
図1に示したように、第一のコレクタ130及び第二のコレクタ135は、第一の水平方向リング部分180の一部分及び第二の水平方向リング部分180の一部分に近接する位置(たとえば、1つの実施の形態において、約0.2mmから2.0mmの距離)に配置されている。図示した実施の形態において、第一のコレクタ130は、第一の水平方向リング部分160の一部分の下方に配置され、また、第二のコレクタ135は、第二の水平方向リング部分180の一部分の上方に配置されている。このように、第一のコレクタ130及び第二のコレクタ135は、第一の水平方向リング部分160の一部分と、第二の水平方向リング部分180の一部分との間に配置されている。その他の実施の形態において、第一のコレクタ130は、第一の水平方向リング部分160の一部分の上方に配置され、また、第二のコレクタ135は、第二の水平方向リング部分180の一部分の下方に配置されている。
【0016】
[0024] 第一のコレクタ130及び第二のコレクタ135は、センサ100を通って移動する磁束を集める。第一のコレクタ130及び第二のコレクタ135は、第一の磁気センサ190及び第二の磁気センサ195と磁気的に結合されている(
図4)。磁気的に結合されるという語句は、第一の構成要素が第二の構成要素と磁気的に連絡しており、第一の構成要素は、第二の構成要素から磁束を受け取り、また、その逆に第二の構成要素が第一の構成要素から磁束を受け取ることが可能であることを意味する。一部の実施の形態において、第一の構成要素は、第二の構成要素から0.2mmから2.0mmの距離にある。第一及び第二の磁気センサ190、195は、第一のコレクタ130及び第二のコレクタ135の間、又はこれらのコレクタの近くにて磁束を検出する磁気感知要素である。一部の実施の形態において、第一の及び第二の磁気センサ190、195は、ホール効果センサである。
【0017】
[0025]
図4には、制御システム200が示されている。該システム200は、メモリ210と、プロセッサ215とを有するコントローラ205を含む。該コントローラ205は、第一の磁気センサ190及び第二の磁気センサ195と電気的に接続されている。該コントローラ205は、磁束の大きさ及び/または極性を含むことができる、磁束に関するデータを磁気感知要素から受け取り、アナログ又はデジタル信号を出力する。一部の実施の形態において、アナログ又はデジタルデータ信号は、磁束の変化に関するものである。図示したように、一部の実施の形態において、該コントローラ205は、入力/出力(I/O)インターフェース220及び電源225と更に電気的に接続されている。一部の実施の形態において、該コントローラ205は、部分的に又は全体的に半導体チップ上にて具体化されている。
【0018】
[0026] メモリ210は、例えば、プログラムの記憶領域及びデータ記憶領域を含む。該プログラム記憶領域及びデータ記憶領域は、読み取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、(例えば、ダイナミックRAM(「DRAM」)、シンクロDRAM(「SDRAM」等)、電気的に消去可能なプログラマブルな読み取り専用メモリ(「EEPROM」)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SDカード、又はその他の適当な磁気式、光学式、物理的又は電子的メモリ装置のような異なる型式のメモリの組み合わせを含むことができる。プロセッサ215は、メモリ210と接続され、かつソフトウェアの指令を実行する。センサ100及び/またはコントローラ205の具体化に含まれるソフトウェアは、コントローラ205のメモリ210に記憶することができる。該ソフトウェアは、例えば、ファームウェア、一つ又は複数のアプリケーション、プログラムデータ、フィルタ、ルール、1つ又は複数のプログラムモジュール及びその他の実行可能な指令を含む。コントローラ205は、特に、制御プロセス及びプロセスに記述された方法に関連した指令をメモリ210から検索し、かつ該指令を実行する形態とされている。その他の構造において、コントローラ205は、追加の、より少ない又は異なる構成要素を含む。
【0019】
[0027] I/Oインターフェース220は、別のコントローラ又はコンピュータを含むが、これらにのみ限定されない周辺装置にコントローラ205を接続する形態とされている。I/Oインターフェース220は、線接続、無線接続又は線接続又は無線接続の組み合わせとすることができる。一部の実施の形態において、I/Oインターフェース220は、センサ100と関係した測定データを伝達する形態とされている。一部の実施の形態において、該I/Oインターフェース220を使用してコントローラ205をユーザインターフェースに電気的に接続する。電源225は、公称電圧をコントローラ205に及びセンサ100のその他の構成要素に供給する。一部の実施の形態において、電源225は、第一の電圧(たとえば、電池から)により作動され、かつ公称電圧をコントローラ205に、及びセンサ100のその他の構成要素に提供する。
【0020】
[0028] 作動時、トルクがシステムに加えられたとき、トーションバー(図示せず)は、入力シャフト105と出力シャフト110との間の相対的な角度変位を調節する。入力シャフト105と出力シャフト110とのこの相対的な角度変位は、磁石115(入力シャフト105と結合されている)と、第一及び第二の固定子120、125(出力シャフト110に結合されている)との間の角度変位に等しい。システムの零位置は、システムに加えられるトルクが零又は全く存在しない位置、及び磁石115と第一及び第二の固定子120、125(
図3A−3C)との間の偏移が零となる位置である。零位置において、磁石115と第一及び第二の固定子120、125は、正味零磁束又は正味零の軸方向磁束を生じさせる。
【0021】
[0029]
図5に示したように、システムにトルクが加わったとき、磁石115と第一及び第二の固定子120、125との間に角度変位がある。磁石115と、第一及び第二の固定子120、125との間の角度変位の結果、第一の歯165と第二の歯185との中心線が複数の分離線187と回転整合しないこととなる。このため、磁束の変化(たとえば、磁束の大きさ及び(または)極性の変化)が生ずる。角度変位が大きければ大きいほど、磁束は増大する。第一の回転方向への第一の角度変位の結果、第一の方向への第一の磁束となる一方にて、第二の回転方向への第二の角度変位の結果、第一の方向と反対の第二の方向への第二の磁束となる。
【0022】
[0030]
図6は、センサ100の図であり、この図にて、複数の第一の歯165の1つ及び複数の第二の歯185の一つを見ることができる。第一の方向へ第一の角度変位する間、第一の磁束300は、磁石のN極から複数の第一の歯165を通って第一の固定子120の第一の水平方向リング部分160まで流れる。次に、第一の磁束は、第一のコレクタ130及び第二のコレクタ135を通って第二の固定子125の第二の水平方向リング部分180まで流れる。次に、第一の磁束は、第二の固定子125の複数の第二の歯185及び磁石の115のS極まで流れる。
【0023】
[0031] 第二の方向へ第二の角度変位する間、第二の磁束は、第一の磁束と反対の方向に流れる。次に、第二の磁束は、磁石115のN極から複数の第二の歯185を通って第二の固定子125の第二の水平方向リング部分180まで流れる。次に、第二の磁束は、第二のコレクタ135及び第一のコレクタ130を通って第一の固定子120の第一の水平方向リング部分160まで流れる。次に、第二の磁束は、第一の固定子120の複数の第一の歯165及び磁石115のS極まで流れる。
【0024】
[0032] このように、本発明は、特に、トルク角度を測定するセンサを提供するものである。本発明の各種の特徴及び有利な点は、次の請求項に記載されている。
以下は、本願出願当初の発明の各種形態である。
(形態1) トルク角度を測定するセンサにおいて、
磁石と、
第一の固定子であって、
第一の平面上に配置された第一の水平方向リング部分と、
該第一の水平方向リング部分から伸び、かつ第二の平面上に配置された複数の第一の歯とを含む、前記第一の固定子と、
第二の固定子であって、
第二の平面上に配置された第二の水平方向リング部分と、
該第二の水平方向リング部分から伸び、かつ第二の平面上に配置された複数の第二の歯とを含む、前記第二の固定子と、
前記第一の水平方向リング部分に近接する位置に配置された第一のコレクタと、
前記第二の水平方向リング部分に近接する位置に配置された第二のコレクタと、
前記第一のコレクタ及び第二のコレクタと磁気的に結合された磁気感知要素とを備える、トルク角度を測定するセンサ。
(形態2) 形態1に記載のセンサにおいて、
前記磁気感知要素は、第一のコレクタ及び第二のコレクタを通って流れる磁束を感知する、センサ。
(形態3) 形態1に記載のセンサにおいて、
前記複数の第一の歯及び前記複数の第二の歯における歯の数は、磁石の極数に依存する、センサ。
(形態4) 形態1に記載のセンサにおいて、
前記磁石と前記第一の固定子及び前記第二の固定子との間の第一の角度変位の結果、第一の磁束となり、
また、前記磁石と前記第一の固定子及び前記第二の固定子との間の第二の角度変位の結果、第二の磁束となる、センサ。
(形態5) 形態4に記載のセンサにおいて、
前記第一の角度変位は、前記第二の角度変位と反対方向である、センサ。
(形態6) 形態4に記載のセンサにおいて、
第一の磁束は、磁石から複数の第一の歯、第一の水平方向リング部分、第一のコレクタ、第二のコレクタ、第二の水平方向リング部分、複数の第二の歯を通って流れて、磁石に戻る、センサ。
(形態7) 形態5に記載のセンサにおいて、
第二の磁束は、磁石から複数の第二の歯、第二の水平方向リング部分、第二のコレクタ、第一のコレクタ、第一の水平方向リング部分、複数の第一の歯を通って流れて、磁石に戻る、センサ。
(形態8) 形態1に記載のセンサにおいて、
零角度変位の結果、零磁束となる、センサ。
(形態9) 形態1に記載のセンサにおいて、
前記磁石は、軸方向磁束を有する、センサ。
(形態10) 操舵シャフトのトルクを測定するセンサにおいて、
頂部分と、底部分と、外側部分とを有するリング磁石と、
第一の固定子であって、
前記リング磁石の外側部分を包む第一の水平方向リングと、
該第一の水平方向リング部分から伸び、かつ前記リング磁石の底部分に近接する複数の第一の歯とを含む、前記第一の固定子と、
第二の固定子であって、
前記リング磁石の外側部分を包む第二の水平方向リング部分と、
該第二の水平方向リング部分から伸び、かつ前記リング磁石の底部分に近接する複数の第二の歯とを含む、前記第二の固定子と、
前記第一の水平方向リング部分に近接する位置に配置された第一のコレクタと、
前記第二の水平方向リング部分に近接する位置に配置された第二のコレクタと、
前記第一のコレクタ及び前記第二のコレクタと磁気的に結合された磁気感知要素とを備える、操舵シャフトのトルクを測定するセンサ。
(形態11) 形態10に記載のセンサにおいて、
前記複数の第一の歯及び前記複数の第二の歯は、前記リング磁石の底部分から約0.2mmから2.0mmの位置に配置される、センサ。
(形態12) 形態10に記載のセンサにおいて、
前記複数の第一の歯及び前記複数の第二の歯における歯の数は、磁石の極数に依存する、センサ。
(形態13) 形態10に記載のセンサにおいて、
前記磁石と前記第一の固定子及び前記第二の固定子との間の第一の角度変位の結果、第一の磁束となり、
また、前記磁石と前記第一の固定子及び前記第二の固定子との間の第二の角度変位の結果、第二の磁束となる、センサ。
(形態14) 形態13に記載のセンサにおいて、
前記第一の角度変位は、前記第二の角度変位と反対方向である、センサ
(形態15) 形態13に記載のセンサにおいて、前記第一の磁束は、リング磁石から複数の第一の歯、第一の水平方向リング部分、第一のコレクタ、第二のコレクタ、第二の水平方向リング部分及び複数の第二の歯を通って流れて、前記リング磁石に戻る、センサ。
(形態16) 形態14に記載のセンサにおいて、
前記第二の磁束は、リング磁石から複数の第二の歯、第二の水平方向リング部分、第二のコレクタ、第一のコレクタ、第一の水平方向リング部分及び複数の第一の歯を通って流れて、前記リング磁石に戻る、センサ。
(形態17) 形態10に記載のセンサにおいて、
零角度変位の結果、零磁束となる、センサ。
(形態18) 形態10に記載のセンサにおいて、
前記リング磁石は、軸方向磁束を有する、センサ。
(形態19) 操舵シャフトのトルクを測定する方法において、
軸方向磁束と、外側部分と、底部分とを有するリング磁石を提供するステップと、
第一の固定子であって、
前記リング磁石の外側部分を取り囲む第一の固定子リングと、
該第一の固定子リングから伸び、かつ前記リング磁石の底部分に近接する複数の第一の歯とを含む、前記第一の固定子を提供するステップと、
第二の固定子であって、
前記リング磁石の外側部分を取り囲む第二の固定子リングと、
該第二の固定子リングから伸び、かつ前記リング磁石の底部分に近接する複数の第二の歯とを含む、前記第二の固定子を提供するステップと、
前記第一の固定子リングに近接する位置に配置された第一のコレクタを提供するステップと、
前記第二の固定子リングに近接する位置に配置された第二のコレクタを提供するステップと、
前記第一の固定子、前記第二の固定子、第一のコレクタ及び前記第二のコレクタを通って流れる軸方向磁束を感知するステップとを備える、操舵シャフトのトルクを測定する方法。
(形態20) 形態19に記載の方法において、
前記リング磁石と前記第一の固定子及び前記第二の固定子との間の零角度変位の結果、零軸方向磁束となる、方法。