(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6676306
(24)【登録日】2020年3月16日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】アドレス指定可能な目標物のための保管コンテナ用のインジケータ回路
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20200330BHJP
B65G 1/14 20060101ALI20200330BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G1/14 A
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-154182(P2015-154182)
(22)【出願日】2015年8月4日
(65)【公開番号】特開2016-60641(P2016-60641A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2018年8月2日
(31)【優先権主張番号】14/121,572
(32)【優先日】2014年9月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511229466
【氏名又は名称】アイマイクロデータ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】シェンボ・ズ
(72)【発明者】
【氏名】ス シオン・フアン
【審査官】
土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2014/0191633(US,A1)
【文献】
特開2000−128317(JP,A)
【文献】
特開2013−067450(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
B65G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保管コンテナであって、
前記保管コンテナ内部に操作可能に設置されたファイルフォルダ内に位置する文書の遠隔位置設定及び取出しを可能にするための回路構成を有する、保管コンテナにおいて、
前記保管コンテナは:
基部壁;
前記基部壁に接続された複数の直立壁部材であって、前記基部壁及び前記複数の直立壁部材はエンクロージャ容積を画定する、複数の直立壁部材;
略平行かつ互いに離間した状態で、前記複数の直立壁部材のうちの少なくとも1つにそれぞれ固定された、第1及び第2の導電性支持部材であって、前記第1の導電性支持部材と前記第2の導電性支持部材との間隔は、前記ファイルフォルダの端部を機械的に支持するように収容するのに十分である、第1及び第2の導電性支持部材;
ファイルフォルダアドレス信号が、前記第1及び第2の導電性支持部材が支持する任意の前記ファイルフォルダに連結されるように、前記直立壁部材のうちの1つに固定され、かつソースが供給する前記ファイルフォルダアドレス信号を前記第1及び第2の導電性支持部材のうちの少なくとも1つに提供するために前記第1及び第2の導電性支持部材にオーミック結合された、電気的入力コネクタ;並びに
保管コンテナインジケータ
を含み、
これによって、前記第1及び第2の導電性支持部材に操作可能に設置された前記ファイルフォルダが、前記ファイルフォルダアドレス信号に一致するアドレスを有し、かつ前記保管コンテナが別の前記保管コンテナに電気的に連結される場合に、前記保管コンテナインジケータを作動させるためのインジケータ制御回路を含み、
前記インジケータ制御回路は:
前記電気的入力コネクタと前記第1及び第2の導電性支持部材のうちの1つとの間に連結された、固定抵抗器(51);
前記固定抵抗器と前記第1及び第2の導電性支持部材のうちの前記1つとの接合部において電圧値を検出するための、前記接合部に連結された入力及び出力を有する手段;並びに
前記手段の前記出力に連結された入力と、前記電圧値が閾値に達すると前記保管コンテナインジケータを作動させるための、前記保管コンテナインジケータに連結された出力とを有する制御ユニット
をさらに含む、保管コンテナ。
【請求項2】
前記ファイルフォルダは、前記アドレスを記憶する電子回路と、前記ファイルフォルダアドレス信号に含まれるアドレスと前記アドレスとが一致したときに作動する視認型アドレス一致インジケータとを備え、
前記手段は、前記視認型アドレス一致インジケータを作動させる電流が前記固定抵抗器を流れるときの電圧値を検出するように構成されている請求項1に記載の発明。
【請求項3】
前記保管コンテナインジケータは、前記保管コンテナの外部から視認できる場所にある前記複数の直立壁部材のうちの1つに取り付けられた光源を備える、請求項2に記載の発明。
【請求項4】
前記光源はLEDである、請求項3に記載の発明。
【請求項5】
前記手段は演算増幅器を備える、請求項2に記載の発明。
【請求項6】
前記制御ユニットはマイクロコントローラを備える、請求項2に記載の発明。
【請求項7】
前記直立壁部材のうちの1つに固定され、前記ソースが供給するファイルフォルダ検索信号を前記第1及び第2の導電性支持部材のうちの少なくとも1つに提示するために前記電気的入力コネクタに連結された、電気的出力コネクタを更に含み、
これにより、前記ファイルフォルダ検索信号を、前記電気的出力コネクタに連結された電気的入力コネクタを有する別の文書保管コンテナに位置する導電性支持部材に連結できる、請求項1に記載の発明。
【請求項8】
保管コンテナが受承するファイルフォルダ内に位置する文書の遠隔位置設定及び取出しを可能にするための、可搬型文書保管コンテナのアレイであって、
前記アレイは請求項1ないし7のいずれかに記載の保管コンテナから構成された複数の文書保管コンテナを備え、
また前記アレイは、ソースが供給するファイルフォルダ検索信号を前記ソースに接続された前記文書保管コンテナの前記第1の及び第2の導電性支持部材のうちの少なくとも1つに提供するための、前記複数の文書保管コンテナのうちの1つの入力コネクタに連結された出力を有する、コントローラを備え、
前記ファイルフォルダ検索信号は、前記電気的に相互連結されたアレイ内の前記文書保管コンテナの全てに連結され、これによって前記ファイルフォルダ検索信号は、前記相互連結されたアレイ内の前記文書保管コンテナのうちのいずれかにおいて、前記第1及び第2の導電性支持部材が支持する任意のファイルフォルダに連結される、アレイ。
【請求項9】
前記複数の文書保管コンテナの全ては電気的に相互連結される、請求項8に記載の発明。
【請求項10】
前記インジケータ制御回路は:
前記電気的入力コネクタと前記第1及び第2の導電性支持部材のうちの1つとの間に連結された、固定抵抗器;
前記固定抵抗器と前記第1及び第2の導電性支持部材のうちの前記1つとの接合部において電圧値を検出するための、前記接合部に連結された入力及び出力を有する手段;並びに
前記手段の前記出力に連結された入力と、前記電圧値が閾値に達すると前記保管コンテナインジケータを作動させるための、前記保管コンテナインジケータに連結された出力とを有する制御ユニット
を含む、請求項8に記載の発明。
【請求項11】
前記保管コンテナインジケータは、前記保管コンテナの外部から視認できる場所にある前記複数の直立壁部材のうちの1つに取り付けられた光源を備える、請求項8に記載の発明。
【請求項12】
前記光源はLEDである、請求項11に記載の発明。
【請求項13】
前記手段は演算増幅器を備える、請求項10に記載の発明。
【請求項14】
前記制御ユニットはマイクロコントローラを備える、請求項10に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、コンテナ内部に位置する目標物の遠隔電子検索を可能にするように設計された保管コンテナに関する。より詳細には、本発明は、検索目標物が所定のコンテナ内にある場合は常に作動する、上記保管コンテナ用のインジケータ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの既知の保管コンテナは、電気的に相互接続された複数の保管コンテナの集合体の中のどこかに位置する、ファイルフォルダ及び上記ファイルフォルダ内部の文書等の目標物の遠隔電子検索を可能にするための独特な設計に従って構成されている。「Storage Container For Electronically Addressable File Folders and Documents」について2013年1月8日に出願された同一出願人による係属中の特許文献1は、このようなコンテナの設計を開示しており、上記文献は参照により本明細書に援用される。
図1を参照すると、各コンテナ10は、上部縁辺に近いコンテナ10内部に取り付けられた1組の導電性支持レール17、18を備えている。レール17、18はある量だけ側方に離間しており、上記量は、コンテナ10内部に着脱可能に設置されたファイルフォルダ20(明確にするために
図1では1つしか示していない)の中に組み込まれた支持ブレース21、22の端部を受承することによって、各ファイルフォルダ20に対する機械的な支持と、ファイルフォルダ20の支持ブレース21、22(図示したような支持ブレース21)のうちの1つの中に位置するアドレスデコーダを含む回路構成への電気的接続との両方を提供できるように設定される。また、支持ブレース21の回路構成は、1組の視認型インジケータ、つまり電源投入インジケータ23及びアドレス一致インジケータ24(それぞれ、好ましくはLED)も含む。支持ブレース21の回路構成は、「Documents Management Using Remote Document Location And Retrieval」について2010年7月2日に出願された、同一出願人による同時係属中の特許文献2に記載及び例示されており、上記文献の開示は参照により本明細書に援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願第13/694829号
【特許文献2】米国特許出願第12/803712号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンテナ回路基板(
図1では図示せず)はコンテナ10内に取り付けられ、ローカルコントローラを介してホストコンピュータによって供給される、場所を突き止めるべきフォルダ又は文書を識別する一意のアドレス信号を受信するための電子回路構成を含む。レール17、18は個々にコンテナ回路基板上の電子回路構成に連結される。つまり、レールのうちの1つ(レール17)は、ローカルコントローラからアドレス信号を受信し、コンテナ10内に存在する全てのファイルフォルダ20にアドレス信号を供給し、コンテナ回路基板の電子回路構成にファイルフォルダからの応答信号を提供する。これらの応答信号はローカルコントローラに連結され、ローカルコントローラは信号に含まれている情報をホストコンピュータに送信する。応答信号の情報は、発見されたフォルダが位置する保管コンテナの識別を含む。ファイルフォルダ20上の視認型電源投入インジケータ23は、フォルダブレース21がレール17、18にオーミック接続されている場合は常に作動し、これにより、ファイルフォルダ20が正しく設置されており、かつ操作可能であることを示す。インジケータ23は好ましくは、作動時の電流引込みがわずか約0.3mAと比較的低いLEDである。視認型アドレス一致インジケータ24は、フォルダブレース21内の回路構成に記憶されたアドレスがレール17を介してローカルコントローラによってファイルフォルダ回路構成に供給されたフォルダアドレスに一致する場合は常に作動する。インジケータ24は好ましくは、作動時に約15.0mAの実質的にはより大きな電流引込みを有するLEDである。
【0005】
また各コンテナ10は、(壁12等の)壁上の、保管コンテナ10の視距離範囲内に立っている人間のオペレータが視認できる位置に取り付けられた、視認型インジケータ25も有する。インジケータ25は、コンテナ回路基板上の電子回路構成に連結され、ホストコンピュータによって供給されるアドレス信号がそのコンテナ10内に位置するファイルフォルダ又は文書を指定する場合は常に点灯する。入力コネクタ32及び出力コネクタ33は、壁12等のコンテナ10の壁のうちの1つに取り付けられる。入力コネクタ32はローカルコントローラを介してホストコンピュータからアドレス信号を受信する。出力コネクタ33は、あるコンテナ10から別のコンテナにアドレス信号を連結し、任意のコンテナからローカルコントローラに検索結果情報を返す。ローカルコントローラは、この情報をホストコンピュータに送信する。
【0006】
図2は、上記保管コンテナを積み重ねたアレイを示す。この図に見られるように、複数の保管コンテナ10−1、10−2、…、10−nが縦のアレイとして積み重ねられている。各コンテナ10−Iは入力コネクタ32−1、32−2、…、32−n、及び出力コネクタ33−1、33−2、…、33−nを有する。ローカルコントローラ45は、遠隔ホストコンピュータ(図示せず)からアドレス信号を受信し、コンテナ10−1の入力ケーブル46及び入力コネクタ32−1によってコンテナ10−1のうちの1つにこれらの信号を供給する。アドレス入力信号は、1つのコンテナ10−Iの出力コネクタ33−Iと、次のコンテナ10−Iの入力コネクタ32−Iとの間に個別に接続されるジャンパケーブル34−1、34−2、…、34−n−1によってスタックの残りのコンテナに連結される。好ましい実施形態では、コネクタ32−I、33−I及びケーブル34−I、46は、標準的なUSBデバイスである。
【0007】
図2の配置は、正しく検索されたアドレスを有するファイルフォルダ20が位置するコンテナ10−Iの視認型インジケータ25−Iを一意に点灯させるための設備を備えていない。これは、1つのコンテナ10のみがローカルコントローラ45に接続されている場合には問題にならない。しかしながら、上述のタイプの複数の保管コンテナ10−Iが
図2に示すように相互接続され、コンテナのうちの1つが検索されたファイルフォルダを保持している場合、保管コンテナ10−Iの全ての視認型インジケータ25−Iが作動する。これにより、人間のオペレータは、作動したアドレス一致LED24を有するファイルフォルダの場所が突き止められるまでスタック内の各保管コンテナ10−Iの内部を目視検査する必要があり、検索プロセスが過度に長引く。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一致するアドレスを有する検索されたファイルフォルダが位置する保管コンテナのインジケータのみが作動し、一方で保管コンテナの相互接続されたアレイ内のコンテナインジケータの残りは作動しないままとなることを保証する、上述のタイプの保管コンテナ用のインジケータ回路を備える。
【0009】
最も広義の態様では、本発明は、保管コンテナ内部に操作可能に設置されたファイルフォルダ内に位置する文書の遠隔位置設定及び取出しを可能にするための回路構成を有する上記保管コンテナにおける改善策を含む。上記保管コンテナは:基部壁;上記基部壁に接続された複数の直立壁部材であって、上記基部壁及び上記複数の直立壁部材はエンクロージャ容積を画定する、複数の直立壁部材;略平行かつ互いに離間した状態で、壁部材のうちの少なくとも1つにそれぞれ固定された、第1及び第2の導電性支持部材であって、上記第1の支持部材と上記第2の支持部材との間隔は、ファイルフォルダの端部を機械的に支持するように収容するのに十分である、第1及び第2の導電性支持部材;ファイルフォルダアドレス信号が、支持部材が支持する任意のファイルフォルダに連結されるように、上記直立壁部材のうちの1つに固定され、かつソースが供給するファイルフォルダアドレス信号を上記第1及び第2の支持部材のうちの少なくとも1つに提供するために第1及び第2の支持部材にオーミック結合された、電気的入力コネクタ;並びに保管コンテナインジケータを含む。この改善策は、第1及び第2の導電性支持部材に操作可能に設置されたファイルフォルダがファイルフォルダアドレス信号に一致するアドレスを有し、かつ保管コンテナが別の保管コンテナに電気的に連結される場合に保管コンテナインジケータを作動させるためのインジケータ制御回路を含む。
【0010】
インジケータ制御回路は好ましくは:入力コネクタと第1及び第2の導電性支持部材のうちの1つとの間に連結された固定抵抗器;固定抵抗器と第1及び第2の導電性支持部材のうちの上記1つとの接合部において電圧値を検出するための、接合部に連結された入力及び出力を有する手段;並びに上記検出手段の出力に連結された入力と、電圧値が閾値に達した場合に保管コンテナインジケータを作動させるための、保管コンテナインジケータに連結された出力とを有する制御ユニットを含む。
【0011】
保管コンテナインジケータは好ましくは、コンテナの外部から視認できる場所にある壁部材のうちの1つに取り付けられた光源、最も好ましくはLEDを含む。
【0012】
検出手段は好ましくは演算増幅器を備え、制御ユニットは好ましくはマイクロコントローラを備える。
【0013】
また、保管コンテナは、直立壁部材のうちの1つに固定され、ソースが供給するファイルフォルダ検索信号を第1及び第2の支持部材のうちの少なくとも1つに提示するために入力コネクタに連結された、電気的出力コネクタも含み、これによりファイルフォルダ検索信号を、電気的出力コネクタに連結された電気的入力コネクタを有する別の文書保管コンテナに位置する支持部材に連結できる。
【0014】
別の態様では、本発明は、保管コンテナが受承するファイルフォルダ内に位置する文書の遠隔位置設定及び取出しを可能にするための、可搬型文書保管コンテナのアレイを含む。このアレイは複数の文書保管コンテナを備え、上記複数の文書保管コンテナはそれぞれ:基部壁;上記基部壁に接続された複数の直立壁部材であって、上記基部壁及び上記複数の直立壁部材はエンクロージャ容積を画定する、複数の直立壁部材;略平行かつ互いに離間した状態で、壁部材のうちの少なくとも1つにそれぞれ固定された、第1及び第2の導電性支持部材であって、上記第1の支持部材と第2の支持部材とのの間隔は、ファイルフォルダの端部を機械的に支持するように収容するのに十分である、第1及び第2の導電性支持部材;直立壁部材のうちの1つに固定され、かつソースが供給するファイルフォルダアドレス信号を第1及び第2の支持部材のうちの少なくとも1つに提供するために第1及び第2の支持部材にオーミック結合された電気的入力コネクタ;直立壁部材のうちの1つに固定され、電気的入力コネクタにオーミック結合された電気的出力コネクタであって、文書保管コンテナのいくつか(好ましくは全て)の上記出力コネクタは、電気的に相互連結されたアレイを形成するために文書保管コンテナのうちの他の保管コンテナの入力コネクタに連結され、これによってファイルフォルダアドレス信号は、相互連結されたアレイ内の保管コンテナの全てにおいて、支持部材が支持する任意のファイルフォルダに連結される、電気的出力コネクタ;保管コンテナインジケータ;並びに第1及び第2の導電性支持部材に操作可能に設置されたファイルフォルダがファイルフォルダアドレス信号に一致するアドレスを有する場合に、保管コンテナ内の保管コンテナインジケータを作動させるための、インジケータ制御回路を有する。また上記アレイは、ソースが供給するファイルフォルダ検索信号をソースに接続された文書保管コンテナの第1及び第2の支持部材のうちの少なくとも1つに提供するための、複数の文書保管コンテナのうちの1つの入力コネクタに連結された出力を有する、コントローラを有し、ファイルフォルダ検索信号は、電気的に相互連結されたアレイ内の文書保管コンテナの全てに連結され、これによってファイルフォルダ検索信号は、相互連結されたアレイ内の文書保管コンテナのうちのいずれかにおいて支持部材が支持する任意のファイルフォルダに連結される。
【0015】
インジケータ制御回路は好ましくは:入力コネクタと第1及び第2の導電性支持部材との間に連結された固定抵抗器;固定抵抗器と第1及び第2の導電性支持部材のうちの上記1つとの接合部において電圧値を検出するための、接合部に連結された入力及び出力を有する手段;並びに検出手段の出力に連結された入力と、電圧値が閾値に達した場合に保管コンテナインジケータを作動させるための保管コンテナインジケータに連結された出力とを有する制御ユニットを含む。
【0016】
保管コンテナインジケータは好ましくは、上記コンテナの外部から視認できる場所にある壁部材のうちの1つに取り付けられた光源、最も好ましくはLEDを備える。
【0017】
好ましい実施形態では、検出手段は演算増幅器を含み、制御ユニットはマイクロコントローラを備える。
【0018】
本発明の性質及び利点のより完全な理解のために、添付の図面と併せて解釈される以下の発明の詳細な説明を参照するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明を組み込む保管コンテナの好ましい実施形態の斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示したタイプの複数の保管コンテナの積層された構成、及びローカルコントローラを示す概略斜視図であり、ここで保管コンテナは、ケーブルによって電気的に相互接続されている。
【
図3】
図3は、本発明によるインジケータ回路の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで図面を参照すると、上述した
図1、
図2は、関連付けられたローカルコントローラによって電子的にアドレス指定可能であるファイルフォルダ用の複数の基本的に同一の保管コンテナ10−Iが、積層構成で配置され、データケーブル及び電源ケーブルによって電気的に相互接続される保管コンテナシステムを示す。好ましい実施形態では、各保管コンテナ10−Iは、作動時に約15.0mAの電流引込みのあるLEDである保管コンテナインジケータ25−Iを備える。
【0021】
各保管コンテナ10−I内部に位置するのは、
図3に示す保管コンテナインジケータ作動回路である。この図に見られるように、回路基板50の上には、レジスタ51、増幅器52、マイクロコントローラユニット(MCU)53、アイソレータ回路58が取り付けられている。好ましい実施形態では、レジスタ51は0.5オームの1ワットレジスタであり、増幅器52はMCP6002型の演算増幅器であり、MCU53はアリゾナ州、チャンドラーのMicrochip Technologyから入手できるPIC16F1823型のマイクロコントローラユニットである。アイソレータ回路58は、MCU53が位置する保管コンテナの識別(ID送信信号)等の、MCU53が生成する発信応答信号から正データコンダクタ55の入信信号を隔離するために使用される。
【0022】
レジスタ51の一方の端子はUSBバスの正のデータコンダクタ55に接続される。レジスタ51の他方の端子は増幅器52のアクティブ信号入力に、及び導電性レール17に連結される。増幅器52の出力はMCU53のデータ入力に連結される。MCU53の制御出力は、関連付けられた保管コンテナのインジケータ25の陽極に連結される。インジケータ25の陰極端子は、USBバスの負データコンダクタ56に接続される。
【0023】
動作中、正データコンダクタ55での入信アドレスは、レジスタ51及びレール17を介して、
図2に関して上述したたように相互接続された全ての保管コンテナに操作可能に設置された全てのフォルダのブレース21の電子回路構成に連結される。入信アドレスが、
図3に示すブレース21等のブレース21のうちの1つの電子回路構成に記憶されたアドレスに一致する場合、そのブレース21の視認型アドレス一致インジケータ24が作動する。視認型アドレス一致インジケータ24の作動によって、相当な電流が、アドレス指定されたブレース21を含む保管コンテナのレジスタ51を通って流れる。これによって増幅器52の出力は状態を変化させ、これが保管コンテナ視認型インジケータ25を作動させるための信号を生成するように、MCU53に信号を送信する。入信アドレスは一意であるため、他のフォルダブレース視認型インジケータ24が作動することはない。結果的に、アドレス指定されたフォルダが位置する保管コンテナの保管コンテナ視認型インジケータ25のみが作動する。その結果、人間のオペレータは、作動した視認型インジケータ25を有する保管コンテナだけを探し、その保管コンテナに進んで、検索されたファイルフォルダ20を取り出すことができる。
【0024】
上述のように、各ファイルフォルダ20は、関連付けられたファイルフォルダ20が保管コンテナに操作可能に設置されている場合に常に作動する視認型電源投入インジケータ23を備える。保管コンテナインジケータ作動回路のための初期パラメータを確立する際に、所定の保管コンテナによって収容できる最大数のフォルダ20のための視認型電源投入インジケータ23の総電流引込みが計算され、結果として得られた値は増幅器52の動作閾値を設定するために使用される。これにより、その保管コンテナのファイルフォルダ20内でアドレス一致が起こった場合に、増幅器52が視認型インジケータ25のための作動信号を生成するようにMCU53に信号を送信するだけであることを保証する。
【0025】
ここで明らかになるように、本発明を組み込んだ保管コンテナは、そのフォルダアドレスを含む電子回路構成を有するファイルフォルダへのファイルフォルダアドレスの提示に一意の観察可能な応答を提供する利点を提供する。特に保管コンテナ視認型インジケータ25のうちのただ1つだけが、データバスのデータコンダクタ55上に提示されるアドレスとフォルダブレース回路構成に記憶されたフォルダアドレスとの間のアドレス一致に応じて作動する。1つの保管コンテナ視認型インジケータ25だけしか作動しないため、バス上に提示されたアドレスによって識別された検索フォルダを収容する保管コンテナの場所を突き止めることは、作動した視認型インジケータ25を用いて保管コンテナを探すという簡単な問題に還元される。
【0026】
上記は本発明の好ましい実施形態の十分かつ完全な開示を提供するが、当業者は多様な修正形態、代替構成、及び同等物に気付くだろう。例えば本発明を、視認型インジケータ25に関して説明及び例示したが、本発明は、可聴式インジケータ、又は視認型インジケータと可聴式インジケータの両方の組合せを有する保管コンテナアレイにも等しく適用可能である。さらに本発明を、縦に積層された保管コンテナのアレイとの関連で説明及び例示したが、本発明は、横に、又は縦横両方に配置される保管コンテナのアレイにも等しく適用可能である。さらに、本発明は、図示され、説明されているケーブル配置よりも他のタイプの保管コンテナバス相互接続配置にも適合する。1つのこのような代替相互接続配置は、「Two Stage Draw Latch For Stackable Storage Box With Removable Cover」について、2013年7月16日に出願された同一出願人による同時係属米国特許出願第13/987352号に示され、説明されており、その開示は参照により本明細書に援用される。したがって、上記は添付の特許請求の範囲によって定義される、本発明を限定するとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0027】
10、10−1、10−2、…、10−n 保管コンテナ
20 ファイルフォルダ
25、25−I 保管コンテナインジケータ
32 入力コネクタ
33 出力コネクタ
52 増幅器