特許第6676434号(P6676434)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6676434
(24)【登録日】2020年3月16日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】ドア
(51)【国際特許分類】
   E06B 3/58 20060101AFI20200330BHJP
   E06B 3/72 20060101ALN20200330BHJP
【FI】
   E06B3/58 B
   !E06B3/72
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-66413(P2016-66413)
(22)【出願日】2016年3月29日
(65)【公開番号】特開2017-179794(P2017-179794A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2018年10月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】渡部 朋世
(72)【発明者】
【氏名】松村 心互
(72)【発明者】
【氏名】山口 琢二
【審査官】 野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−234482(JP,A)
【文献】 特開2007−284993(JP,A)
【文献】 特開2009−144389(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0241422(US,A1)
【文献】 米国特許第06151849(US,A)
【文献】 米国特許第05577355(US,A)
【文献】 特開2016−56559(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 3/54 − 3/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部に採光窓を備えたドアであって、
前記開口部に設けられる複層ガラスと、
前記複層ガラスの下端部を収容し、当該複層ガラスを支持するセッティングブロックが載置される底部を有するガラス収容部を備えた額縁と、を有し、
前記額縁は、
前記ガラス収容部の室外側の部位をなす金属製の室外額縁と、
前記ガラス収容部の室内側の部位をなし、前記室外額縁とともに前記ガラス収容部を形成している合成樹脂製の室内額縁と、
を備え、
前記室内額縁は、前記ガラス収容部の室内側において前記底部を構成する室内底部と、前記室内底部の室外側にて下方に延出している室外壁部と、を有し、
前記室外額縁は、前記室内底部より低い位置に配置され前記ガラス収容部の室外側において平坦な前記底部を構成する室外底部と、前記室外底部の室内側の端から上方に延出している室内壁部と、を有し、
前記室外壁部と前記室内壁部とは、前記複層ガラスと上下方向において重なる位置にて互いに当接されて接合されていることを特徴とするドア。
【請求項2】
請求項1に記載のドアであって、
前記室内額縁の前記室内底部は、前記室外壁部より室外側に張り出して前記室内壁部の上部を覆っていることを特徴とするドア。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のドアであって、
前記室内額縁は、前記室外壁部に、当該室内額縁の他の部位より軟質の突起を有しており、
前記室外額縁と前記室内額縁とは、見込み方向に沿って螺合されるビスにより接合されていることを特徴とするドア。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のドアであって、
前記複層ガラスの下側に位置する前記室内額縁は、前記室内底部の下に、前記ガラス収容部に沿う方向に貫通する中空部を有し、
前記複層ガラスが備える複数のガラス板間に設けられている中空層と、前記中空部とは、上下方向において重なる位置に配置されていることを特徴とするドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアに関する。
【背景技術】
【0002】
ドアとしては、例えば、パネル体の開口部の周縁部に四周に渡って窓枠材が設けられ、窓枠材の内部にガラス体が納められて採光窓となる小窓が設けられたドアが知られている(例えば、特許文献1参照)。このドアの窓枠材を構成する金属材からなる下窓枠は室内側部に溝状の取付部が形成されており、この取付部に対して樹脂材からなる室内額縁がねじ止め固定されている。下窓枠は、ガラス体より室内側まで延出されており、室内額縁はガラス体より室内側にて下窓枠に固定されている。また、ガラス体は、下窓枠と室内額縁とにそれぞれ設けられている保持部により保持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−284993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ドアの採光窓の断熱性を高めるためには、窓枠材を樹脂材で形成することが考えられるが、強度が不足するため、金属材と組み合わせる必要がある。このため、強度を確保しつつより高い断熱性を確保するために、樹脂材からなる室内額縁をより室外側に張り出させて金属材からなる下窓枠に固定すると、室内額縁と下窓枠との接合部、すなわち室内額縁と下窓枠との境界部分がガラス体の真下に位置することになり、室外側から下窓枠と室内額縁との間に浸入した水が、窓枠材より外周側、例えば、ドアの室内表面材と室外表面材との間に設けられている断熱材側に浸入する虞がある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、より高い断熱性とより高い強度とを備えつつも止水性に優れたドアを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために本発明のドアは、開口部に採光窓を備えたドアであって、前記開口部に設けられる複層ガラスと、前記複層ガラスの下端部を収容し、当該複層ガラスを支持するセッティングブロックが載置される底部を有するガラス収容部を備えた額縁と、を有し、前記額縁は、前記ガラス収容部の室外側の部位をなす金属製の室外額縁と、前記ガラス収容部の室内側の部位をなし、前記室外額縁とともに前記ガラス収容部を形成している合成樹脂製の室内額縁と、を備え、前記室内額縁は、前記ガラス収容部の室内側において前記底部を構成する室内底部と、前記室内底部の室外側にて下方に延出している室外壁部と、を有し、前記室外額縁は、前記室内底部より低い位置に配置され前記ガラス収容部の室外側において平坦な前記底部を構成する室外底部と、前記室外底部の室内側の端から上方に延出している室内壁部と、を有し、前記室外壁部と前記室内壁部とは、前記複層ガラスと上下方向において重なる位置にて互いに当接されて接合されていることを特徴とする。
【0007】
このようなドアによれば、金属製の室内壁部と合成樹脂製の室外壁部とは、複層ガラスと上下方向において重なる位置にて互いに当接されて接合されているので、合成樹脂製の室内額縁が複層ガラスと上下方向において重なる位置まで張り出す構成となり、見込み方向において室内額縁をより厚くすることが可能である。このため、より厚い室内額縁と金属製の室外額縁とで額縁を構成できるので、金属製の室外額縁により強度を確保しつつも合成樹脂製の室内額縁により高い断熱性を高めることが可能である。また、室外額縁が有している、室内額縁の室内底部より低い室外底部の室内側に上方に延出している室内壁部が、室内底部の室外側にて下方に延出している室外壁部に当接されて接合されているので、室外側から浸入した水を、室外底部側に留めることが可能であり、室内額縁との境界部に水が浸入することを防止することが可能である。このため、より高い断熱性とより高い強度とを備えつつも止水性に優れたドアを提供することが可能である。
【0008】
かかるドアであって、前記室内額縁の前記室内底部は、前記室外壁部より室外側に張り出して前記室内壁部の上部を覆っていることが望ましい。
このようなドアによれば、室外底部より高い室内底部が室外壁部より室外側に張り出して室内壁部の上部を覆っているので、室内側から浸入した水が室内額縁と室外額縁との境界部に浸入することを防止することが可能である。
【0009】
かかるドアであって、前記室内額縁は、前記室外壁部に、当該室内額縁の他の部位より軟質の突起を有しており、前記室外額縁と前記室内額縁とは、見込み方向に沿って螺合されるビスにより接合されていることが望ましい。
【0010】
このようなドアによれば、室外額縁と室内額縁とが、見込み方向に沿って螺合されるビスにより接合されると、室外額縁と室内額縁とは互いに見込み方向に引き寄せ合って接合される。このとき、室外壁部に、室内額縁の他の部位より軟質の突起が設けられているので、ビスが螺合されることにより突起が圧縮されて室外壁部と室内壁部とが密着され、より高い止水性を備えることが可能である。
【0011】
かかるドアであって、前記複層ガラスの下側に位置する前記室内額縁は、前記室内底部の下に、前記ガラス収容部に沿う方向に貫通する中空部を有し、前記複層ガラスが備える複数のガラス板間に設けられている中空層と、前記中空部とは、上下方向において重なる位置に配置されていることが望ましい。
【0012】
このようなドアによれば、採光部において、複層ガラスが備えるガラス板間の中空層と合成樹脂製の室内額縁が備える中空部とにより、断熱性が高い領域が続く断熱ラインが形成されるので、より高い断熱性を備えることが可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、より高い断熱性とより高い強度とを備えつつも止水性に優れたドアを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る採光窓を備えたドアの外観図である。
図2】本実施形態に係る採光窓を備えたドアの縦断面図である。
図3図2におけるA部の拡大図である。
図4】採光窓の窓下枠の構成を示す分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る採光窓を備えたドアについて図面を参照して説明する。
本実施形態のドア1は、例えば図1に示すような縦長の採光窓1aを備えた玄関用のドア1である。
【0016】
以下の説明においては、建物に取り付けられている状態のドア1を室外側から見たときに、上下となる方向を上下方向、左右となる方向を左右方向、奥行き方向を見込み方向として示す。ドア1の各部位であっても、また、ドア1を構成する各部材については単体の状態であっても、建物に取り付けられた状態にて上下方向、左右方向、見込み方向となる方向にて方向を特定して説明する。
【0017】
ドア1は、図2に示すように、矩形状に枠組みされた枠部材2と、枠部材2を表裏面から挟み枠部材2にて囲まれる領域を覆い鋼板でなる一対の表面材3と、枠部材2にて囲まれた領域内にて表面材3にて覆われた空間内に設けられる断熱材4と、表面材3及び断熱材4の開口部に設けられる複層ガラス5と、複層ガラス5の周端部を収容するガラス収容部6aを有して開口部に当該複層ガラス5を保持する額縁6と、を有している。本実施形態のドア1が備える採光窓1aは、複層ガラス5と額縁6とにより構成されている。
【0018】
本実施形態の複層ガラス5は、3枚のガラス板5aが、それらの外周部に全周に渡って設けられたスペーサー5bにより厚み方向に互いに間隔を空けて配置されて各ガラス板5aの間に中空層5cがそれぞれ設けられている。
【0019】
額縁6は 複層ガラス5の上側に配置される上額縁7と、複層ガラス5の左右にそれぞれ配置される縦額縁(不図示)と、複層ガラスの下側に配置される下額縁10と、を有している。
【0020】
下額縁10は、図3図4に示すように、ガラス収容部6aの室外側の部位をなす金属製の室外額縁11と、ガラス収容部6aの室内側の部位をなし、室外額縁11とともにガラス収容部6aを形成している合成樹脂製の室内額縁12と、室内額縁12を室内側から覆う金属製の額縁カバー13と、室外額縁11に設けられて複層ガラス5に当接されるシール材9と、を有している。ここで、額縁カバー13は必ずしも設けられていなくとも構わない。
【0021】
室外額縁11は、アルミニウム製の押出成形部材であり、室外側の表面材3の開口部より下側の部位と僅かに間隔を空けて見込み方向医対向するとともに開口部側に突出している額縁外表面部11aと、額縁外表面部11aから室内側にほぼ水平に延出されて開口部の下端上に配置される開口下延出部11bと、開口下延出部11bより上方にて室内側にほぼ水平に延出されている外側水平延出部11cと、室内側が開放されて室外側に窪む溝部11dを、外側水平延出部11cの室内側にて当該外側水平延出部11cとともに形成する溝形成部11eと、外側水平延出部11cの室内側の縁部から上方に延出された室内壁部11fと、溝形成部11eの室内側の縁部から下方に延出された垂壁部11gと、を有している。
【0022】
額縁外表面部11aは、外側水平延出部11cよりも上方に延出されており、その上端部に、複層ガラス5に当接されるシール材9が室内側に向くように嵌合される嵌合孔11hが設けられている。また、額縁外表面部11aは、ドア1の下端まで設けられており、室外側の表面材3と対向する部位には、額縁外表面部11aの剛性を高めるとともに室外側から押圧されたときに表面材3との間隔を保つためのリブ11iが複数設けられている。
【0023】
室内額縁12は、合成樹脂製の押出成形部材であり、開口部の下端上に配置されて室外額縁11の室内壁部11f及び垂壁部11gと対向する室外壁部12aを有し、ガラス収容部が延びている左右方向に沿って貫通し見込み方向に並ぶ2つの中空部12bを備えた下額縁外周部12cと、下額縁外周部12cの室内側から上方に延出されて額縁外表面部11aの上部側と見込み方向に対向する上方延出部12dと、下額縁外周部12cの下端から室内側に延出されて室内側の端部が下方に垂設される室内垂設部12eとを有している。
【0024】
上方延出部12dの内部は、見込み方向に沿うリブにより仕切られて左右方向に貫通する複数の中空部12fが形成されており、上端部の室外側には室内側から複層ガラス5に当接されて当該複層ガラス5を保持する保持片12gが設けられている。また、上方延出部12dの上端部の室内側及び室内垂設部12eには、額縁カバー13が係止される係止部12hがそれぞれ設けられている。
【0025】
下額縁外周部12の水平な上面を形成している水平面部12iは、室外壁部12aより室外側に突出された額縁突部12jを有しており、室外壁部12aには、室外側に突出し、対向する室内壁部11f及び垂壁部11gに、当接される突起12kを有している。突起12kは、室内額縁12の他の部位より軟質に形成されている。
【0026】
室内額縁12は、室外側から配置されている室外額縁11の室内壁部11f及び垂壁部11gに室外壁部12aが複層ガラス5と上下方向に重なる位置にて当接され、室内額縁12の上方延出部12d及び下額縁外周部12cを貫通するビス14が、室外額縁11の溝部11dに螺合されることにより、室外額縁11と接合されて下額縁10を形成する。このとき、額縁外表面部11aの上端部に設けられたシール材9と上方延出部12dの上端部に設けられた保持片12gとにより複層ガラス5が保持される。また、見込み方向に沿って螺合されるビス14を締め込むことにより室外額縁11が室内額縁12側に引き寄せられて室外壁部12aの突起12kが圧縮される。このとき、額縁突部12jは、室内壁部11fの上部を覆い室内壁部11fより室外側に突出している。
【0027】
額縁カバー13は、フック部13aが、室外額縁11と接合された室内額縁12の係止部12hに係止されて、ビス14及び上方延出部12dの上部から室内垂設部12eの下部までを覆っている。
【0028】
複層ガラス5は、外側水平延出部11cと水平面部12iとの上に載置されるセッティングブロック15上に載置された状態で、シール材9と保持片12gとにより保持されている。セッティングブロック15は、水平面部12i上に載置される室内載置部15aと、外側水平延出部11c上に載置される室外載置部15bとを有しており、室内載置部15aの厚みは室外載置部15bの厚みより薄く形成されており、外側水平延出部11c及び水平面部12i上に配置されたときにセッティングブロック15の上面がほぼ水平になるように構成されている。
【0029】
また、セッティングブロック15は、室外載置部15bが室内壁部11fに当接されて位置決めされるように構成されており、セッティングブロック15が位置決めされた状態では、ガラス収容部6aにおいてセッティングブロック15の室外側に空隙6bが設けられている。
【0030】
セッティングブロック15上に複層ガラス5が載置された状態では、少なくとも複層ガラス5の中空層5cと室内額縁12の下額縁外周部12cが備える中空部12bとが上下方向において重なる位置に配置されている。
【0031】
ここで、複層ガラス5の下端部が収容され、外側水平延出部11cより上方の額縁外表面部11a、外側水平延出部11c、室内壁部11f、水平面部12i及び上方延出部12dにより形成される部位がガラス収容部6aに相当し、ガラス収容部6aの底部6cを形成する外側水平延出部11cは室外底部に相当し、水平面部12iは室内底部に相当する。
【0032】
本実施形態のドア1によれば、金属製の室内壁部11fと合成樹脂製の室外壁部12aとは、複層ガラス5と上下方向に重なる位置にて互いに当接されて接合されているので、合成樹脂製の室内額縁12が複層ガラス5の下まで張り出す構成となり、見込み方向において室内額縁12をより厚くできる。このため、金属製の室外額縁11により強度を確保しつつも合成樹脂製の室内額縁12により高い断熱性を高めることが可能である。
【0033】
また、室外額縁11が有し、室内額縁12の水平面部12iより低い外側水平延出部11cの室内側に上方に延出されている室内壁部11fが、水平面部12iの室外側にて下方に延出している室外壁部12aに当接されて接合されているので、室外側から浸入した水を、外側水平延出部11c側に留めることが可能であり、室内額縁12との境界部に水が浸入することを防止することが可能である。このため、断熱性を備え強度を確保しつつも止水性に優れた採光窓1aを備えたドア1を提供することが可能である。
【0034】
また、外側水平延出部11cより高い水平面部12iが室外壁部12aより室外側に張り出している額縁突部12jが室内壁部11fの上部を覆っているので、室内側から浸入した水が室内額縁12と室外額縁11との境界部に浸入することを防止することが可能である。
【0035】
また、室外額縁11と室内額縁12とが、見込み方向に沿って進入しつつ螺合されるビス14により接合されると、室外額縁11と室内額縁12とは互いに引き寄せ合って接合される。このとき、室外壁部12に、他の部位より軟質の突起12kが設けられているので、ビス14が螺合されることにより突起12kが圧縮されて室外壁部12aと室内壁部11fとが密着され、より高い止水性を備えることが可能である。
【0036】
また、室内額縁12の中空部12bと複層ガラス5が備える中空層5cとが上下方向において重なる位置に配置されているので、採光部1aにおいて、複層ガラス5が備えるガラス板5a間の中空層5cと合成樹脂製の室内額縁12が備える中空部12bとにより、断熱性が高い領域が続く断熱ラインが形成されるので、より高い断熱性を備えることが可能である。
【0037】
また、室外額縁11の外側水平延出部11cが室内額縁12の水平面部12iより低い、ガラス収容部6aであっても、室内載置部15aが室外載置部15bより厚みが薄いセッティングブロック15により複層ガラス5を安定した状態で保持することが可能である。
【0038】
また、室外載置部15bが室内壁部11fに当接されることによりセッティングブロック15が確実に位置決めされて、ガラス収容部6a内の室外側に空隙6bを確保できるので、外側水平延出部11c側に浸入した水が、セッティングブロック15により妨げられることなくガラス収容部6a内を移動可能な経路を確保することが可能である。
【0039】
上記実施形態においては、採光窓を備えた玄関ドアを例に挙げて説明したが、これに限らず、採光窓は、例えば、引戸や開き戸、FIX窓などに設けられていても構わない。
【0040】
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0041】
1 ドア、1a 採光窓、5 複層ガラス、5a ガラス板、5c 中空層、
6 額縁、6a ガラス収容部、6b 空隙、6c 底部、9 シール材、
10 額縁、11 室外額縁、11f 室内壁部、12 室内額縁、12a 室外壁部、
12b 中空部、12i 水平面部、12j 額縁突部、12k 突起、14 ビス、
15 セッティングブロック、15a 室内載置部、15b 室外載置部、
図1
図2
図3
図4