特許第6676739号(P6676739)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6676739ロードフィニッシャに設置されたレベリングシリンダの調節
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6676739
(24)【登録日】2020年3月16日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】ロードフィニッシャに設置されたレベリングシリンダの調節
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20200330BHJP
【FI】
   E01C19/48 A
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-231483(P2018-231483)
(22)【出願日】2018年12月11日
(65)【公開番号】特開2019-132116(P2019-132116A)
(43)【公開日】2019年8月8日
【審査請求日】2019年4月10日
(31)【優先権主張番号】17206936.1
(32)【優先日】2017年12月13日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596068349
【氏名又は名称】ヨゼフ フェゲーレ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホルスト ラム
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ブッシュマン
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−095103(JP,A)
【文献】 特開平10−183527(JP,A)
【文献】 特開2013−108310(JP,A)
【文献】 特開2002−339314(JP,A)
【文献】 実開平04−077610(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0212217(US,A1)
【文献】 特開2011−196174(JP,A)
【文献】 独国実用新案第29907733(DE,U1)
【文献】 米国特許第5356238(US,A)
【文献】 独国実用新案第29923118(DE,U1)
【文献】 独国特許出願公開第19709131(DE,A1)
【文献】 欧州特許第849398(EP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロードフィニッシャ(1)は、
下部走行体(19)と、
前記下部走行体(19)に対して高さ調整可能なシャーシ(3)と、
電子制御システム(36)と、
牽引アーム(9)に取り付けられる舗装スクリード(7)と、
を備え、
前記牽引アーム(9)は、プルポイント(15)で前記シャーシ(3)にそれぞれ蝶番結合され、
前記プルポイント(15)は、レベリングシリンダ(11)によって該シャーシ(3)に対してそれぞれ調節可能であって、
制御装置(36)は、受信装置(37)と、計算装置(39)と、指令装置(41)と、を備え、
前記受信装置(37)は、現在の実際のプルポイント高さ(N)を検出するよう構成され、
前記計算装置(39)は、前記下部走行体(19)に対する前記シャーシ(3)の高さ調節によって生じる目標プルポイント高さから前記実際のプルポイント高さ(N)までの偏位を計算するよう構成され、
該指令装置(41)は、前記レベリングシリンダ(11)のうち少なくとも1つを調節するように油圧制御器(49)を起動させるため、該指令装置(41)から送信された補正信号(47)を発生することによって偏位の少なくとも一部の修正を自動的にするように構成される、
ことを特徴とするロードフィニッシャ。
【請求項2】
請求項1に記載のロードフィニッシャであって、
前記下部走行体(19)上には、目盛り(35)が取り付けられ、
当該目盛り(35)は、地面に対してプルポイント高さ(N)を表示できるように構成される、
ことを特徴とするロードフィニッシャ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のロードフィニッシャであって、
前記ロードフィニッシャ(1)の制御席(5)には、電子ディスプレイ(51)が搭載され、
当該電子ディスプレイ(51)は、地面に対する前記プルポイント高さ(N)を表示するように構成される、
ことを特徴とするロードフィニッシャ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のロードフィニッシャであって、
前記目標プルポイント高さは、操作員によって事前設定でき、または目標の層の厚さは、操作員によって事前設定でき、
前記制御システム(36)は、
前記目標の層の厚さを前記目標プルポイント高さに変換できる、または前記目標プルポイント高さが操作員により選択可能な操作プログラム(57)の一連のパラメータ(53)の一部であるように構成される、
ことを特徴とするロードフィニッシャ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のロードフィニッシャであって、
前記シャーシ(3)は、前記ロードフィニッシャ(1)の前端部(21)において旋回ポイント(D)で前記下部走行体(19)に地面に対して固定された高さで接続され、
前記シャーシ(3)は、
該ロードフィニッシャ(1)の吐出端(25)で上昇下降させて高さ調節可能であり、
前記旋回ポイント(D)の周囲で旋回する、
ことを特徴とするロードフィニッシャ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のロードフィニッシャであって、
前記プルポイント高さ(N)を検出するためのセンサ(45)が設けられており、
好ましくは当該センサ(45)は前記レベリングシリンダ(11)に、またはその近くにある、
ことを特徴とするロードフィニッシャ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のロードフィニッシャであって、
前記制御システム(36)は、操作員により入力され記憶されたパラメータ(53)と、運転中に特に前記プルポイント高さ(N)において測定されたパラメータ(53)とを、保存するのに適した記憶装置(55)を備える、
ことを特徴とするロードフィニッシャ。
【請求項8】
ロードフィニッシャ(1)のレベリングシリンダ(11)のプルポイント高さ(N)を自動的に制御するための方法(71)であって、
前記ロードフィニッシャ(1)は、
電子制御システム(36)と、
下部走行体(19)に対して高さ調節可能なシャーシ(3)と、
前記シャーシ(3)に蝶番結合されている牽引アーム(9)と、
前記レベリングシリンダ(11)と、
を備え、
前記下部走行体(19)に対する前記シャーシ(3)の高さ位置(H)を調節するステップ(73)と、
現在の実際のプルポイント高さ(N)を検出するステップ(75)と、
高さ調節によって生じる目標プルポイント高さから前記実際のプルポイント高さ(N)までの偏位の計算するステップ(77)と、
前記レベリングシリンダ(11)を調節してそれにより少なくとも一部の前記偏位を修正するために、補正信号(47)を油圧制御器(49)へ転送するステップ(79)と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記制御システム(36)は、前記シャーシ(3)の高さ位置(H)に基づいて前記プルポイント高さ(N)を計算する、
ことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項8または9に記載の方法であって、
前記制御システム(36)は、
プルポイントの高さの変化(dN)を、
吐出端(25)における前記シャーシ(3)の高さの変化(dH)と、
前記旋回ポイント(D)から前記プルポイント(15)までの距離(r)と、
前記旋回ポイント(D)から前記吐出端(25)までの距離(l)と、から、
dN=dH×r/l
の公式で実質的に算出することを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項8に記載の方法であって、
前記プルポイント高さ(N)を検出するセンサ(43)を備え、当該プルポイント高さ(N)を前記制御システム(36)に転送することを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、高さ調整可能なシャーシ、舗装スクリード、および舗装スクリードを調節するためのレベリングシリンダを備えたロードフィニッシャとレベリングシリンダの制御方法に関する。
【0002】
最新のロードフィニッシャは、幅広い用途に適していると同時に舗装品質と効率の観点からかつてないほどに高まってきている要求に応えなければならない。異なる厚さの層を精密に舗装できるようにするためには、EP0849398B1公報で開示されているように、高さ調節可能なシャーシがロードフィニッシャに取り付けられている。これは必要な材料の量が展延オーガにより妨げられずに舗装スクリードに搬送されるようにし、舗装スクリードによって材料が圧縮され滑らかになる。舗装スクリードは、プルポイントにおいてシャーシに取り付けられた牽引アームにそれぞれ蝶番で結合されている。そしてプルポイントの高さと舗装スクリードの仰角はレベリングシリンダにより調節可能となる。舗装モードにおいては、舗装スクリードが材料の上に浮上しているように持ち上げられたときの仰角が層の厚さを決めるので、仰角が大きいと層の厚さが厚くなるという結果をもたらす。
【発明の概要】
【0003】
本願発明の目的は、改良されたロードフィニッシャの制御システムを提供することである。
【0004】
本目的は、請求項1の特徴を備えたロードフィニッシャと請求項8の特徴を備えた方法により解決される。本願発明のより有利な改良点は、従属請求項に示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本願発明に係るロードフィニッシャは、クローラトラックもしくは車輪式の下部走行体、下部走行体に対して高さ調節可能なシャーシ、電子制御システム、および牽引アームに取り付けられた舗装スクリードからなる。牽引アームは(左右)各々プルポイントにおいて蝶番でシャーシに結合されていて、該プルポイントはレベリングシリンダによってシャーシに対してそれぞれ調節可能となっている。
【0006】
制御システムは受信装置、計算装置および指令装置を含む。受信装置は現在の実際のプルポイント高さを検出するように構成、接続されている。計算装置は下部走行体に対してシャーシの高さ調節から(高さ調節時に)生じる目標のプルポイント高さから実際のプルポイント高さまでの偏位を計算するように構成されている。制御装置は、少なくとも一つのレベリングシリンダを調節する油圧制御を起動させる該制御装置から送られた補正信号によって全体もしくは部分的に偏位を自動的に修正するように構成されている。該プルポイント高さは通常、シャーシの高さ位置とレベリングシリンダのシリンダピストンの位置に依存する。
【0007】
シャーシの高さ位置は、舗道の道路舗装のための瀝青やコンクリート材料など、異なる量の舗装材料を処理するために変えることができる。シャーシと舗装スクリードの間には、スクリードの前方に十分な量と厚さで均等に材料を分配するスクリューコンベヤーがある。シャーシの高さ位置を調節することによって、舗装スクリードの前方のスペースを可変として十分な材料を分配するのに十分な大きさだが、材料が冷めるのを妨げるほどには大きくない程度に設定することができるようにスクリューコンベヤーも調節される。従って材料の量は異なった生産速度にも合わせて調節される。舗装スクリードのプルポイントの自動修正は、舗装スクリードの仰角そして材料の舗装高さを一定に保つことを可能にする。舗装高さを維持するためにオペレーターはこれ以上介入する必要はない。すでに敷設された道路舗装の層の不正確な厚さを測りプルポイント高さを制御する必要性を間接的にのみ決定する今までのシステムとは対照的に、本願発明は材料が不正確な厚さになる舗装を事前に防ぐ。下記で説明する通り、対応する層の厚さとプルポイント高さのテーブルは制御システムに保存される。
【0008】
有利な態様としては、下部走行体に取り付けられた目盛りは、地面に対するプルポイント高さを示すように構成されている。これは例えば、クローラトラック上に常時取り付けられている機械式変換目盛りである。これによりロードフィニッシャの運転員以外の、車体の横や舗装スクリードの上にいるもう一人の操作員がプルポイント高さを直接読むことができる。この方法はロードフィニッシャの運転員が全てのパラメータを一人で監視しなくても良く、運転員をサポートする操作員もプルポイント高さや他のスクリード設定の変更を舗装結果と直接比較することができる。
【0009】
通常、ロードフィニッシャの制御席に集積された電子ディスプレイが地面に対するプルポイント高さを表示するように構成されている。このようなディスプレイは運転員がプルポイント高さにくわえ他の全ての操作パラメータを監視できるようにし、ロードフィニッシャの運転員をサポートする操作員の必要性が少なくとも一時的に無くなり得る。さらに該ディスプレイは、上限や下限などの前もって設定されたパラメータに注意をひくために、視覚的および/または聴覚的な信号を使用することができる。電子ディスプレイは周知の方法でさらなる情報を同時に提供することを可能にする。この方法により、製造品質と効率の観点から、好ましいまたは避けるべきパラメータの組み合わせ、例えば走行速度と仰角、についても表示できる。
【0010】
他の実用的な実施態様では、目標プルポイント高さは操作員が設定できるか、あるいは目標の層の厚さを操作員が設定し、制御システムがその目標の層の厚さを目標プルポイント高さに変換できるように構成されている。あるいは、目標プルポイント高さは操作員により選択できる操作プログラムのパラメータセットの一部となっている。このような方法により、操作員は制御席の入力装置もしくは、例えば、舗装スクリード上で操作可能な制御端末で操作パラメータを選択できる。そうすることによって、これらのパラメータは前述の制御システムにより自動的に監視される。道路舗装の目標の層の厚さが事前に分かるため操作員は実質的に簡単に(目標の層の厚さの)パラメータを予め設定し、制御システムによってそのパラメータをプルポイント高さに変換することができる。
【0011】
標準的な態様としては、ロードフィニッシャの前端部の旋回ポイントにおいて、地面に対して固定された高さでシャーシが下部走行体に結合されている。シャーシは、ロードフィニッシャの後端部、つまり旋回ポイントの周囲でシャーシが回転する吐出端で、シャーシを上昇したり下降したりすることによって高さが調節される。シャーシの高さ調節は特に舗装スクリードの真正面のスペースを変化させ、舗装クスリードの前のスクリューコンベヤーによって同時に配布され処理される舗装材料の量を変えるのにも使用される。したがって、吐出端においてシャーシの高さを調節することで十分である。ロードフィニッシャの前端部における上昇装置は不要になり、生産コストとメンテナンスコストを削減する。
【0012】
もう一つの可能な態様は、好ましくはレベリングシリンダまたはその近くにあるプルポイント高さを検出するセンサを含む。該センサは振り子センサやスキーセンサなどの機械式センサもしくは超音波センサやレーザーセンサなどの電子センサである。このようなセンサは正確な測定値を伝え、電子的に容易に読み出すことができる。センサが直接舗装スクリードのプルポイントに装着されている場合、実際のプルポイント高さを直接測定できる。代替としては、センサがシャーシに装着され、レベリングシリンダ上で高さ位置を測り、プルポイント高さを決定するためにシリンダピストンの位置と合わせることが可能である。この場合、シリンダピストンの移動距離を測るための追加のセンサが必要な場合もある。シリンダピストンの位置とレベリングシリンダ部分におけるシャーシの高さ位置の組み合わせは、電子制御システムの計算装置により集中的に実行することもできる。
【0013】
制御システムは、操作員により入力されたパラメータならびに操作中に検出されたパラメータ、特にプルポイント高さ、を保存するのに適した記憶装置を含んでいると好ましい。この方法によって、フィードバックメカニズムという意味において操作中に測られた値を現在のスペックと比べることができ、偏位がある場合、制御システムは機械的に(その値を)再調節する。該記憶装置は、特定の操作プログラムに割り当てられたパラメータセットも保存できる。その後、このような操作プログラムは操作員により選択可能である。これにより上述したように、制御システムは操作中にレベリングシリンダを自動的に制御することができる。そして、速度とスクリードの角度などの有利であると証明されたパラメータの組み合わせを保存し再び使用できる。また、プルポイント高さと層の厚さのようなパラメータセットまたはテーブルが保存され、操作員が電子ディスプレイ上で選択できるように表示される。
【0014】
本願発明で述べるロードフィニッシャは、以下に述べるようにレベリングシリンダのプルポイント高さを自動的に制御する方法を実行することが可能なように構成されている。当該方法に対して記述した特徴はロードフィニッシャに組み込むことができ、その逆にロードフィニッシャに対して記述した特徴を当該方法に組み込んでもよい。
【0015】
ロードフィニッシャのレベリングシリンダのプルポイント高さを自動的に制御するための本願発明による方法は、ロードフィニッシャが下部走行体に対する高さにおいて調節可能なシステムとシャーシを含み、牽引アームは該シャーシおよび該レベリングシリンダに蝶番結合されていて、以下のステップを含む。
下部走行体に対するシャーシの高さの調節、
現在の実際のプルポイント高さの決定、
高さ調節によって生じる目標のプルポイント高さから実際のプルポイント高さまでの偏位の計算、
レベリングシリンダを調節してそれにより全てもしくは一部の偏位を修正するための補正信号の油圧制御システムへの転送。この方法は通常舗装開始前に行われる。しかしながら、実際のプルポイント高さを確かめることおよび、必要であれば操作中にそれに続くステップを確認することも可能である。該方法は舗装に対する要求事項の変更、特に目的とした層の厚さが変わった時にも使用される。すでに上述したように、本願方法は自動であり操作員による介入は必要無い。
【0016】
特に有利な例としては、制御システムがシャーシの高さ位置を元にプルポイント高さを計算することである。下記の図で示すように、高さ位置はシャーシの吐出端で測定される唯一のパラメータである。プルポイント高さは、一般に知られている幾何学的関係により測定できる。これは非常に簡単にできることであり、シャーシの吐出端(後端部)で高さ位置を測るのにセンサは一つしか必要ではない。あるいは上述したように、プルポイント高さはセンサで決定され制御システムに転送処理される。
【0017】
下記では本願発明の実施態様を図を使用しながらより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】高さ調節可能なシャーシとレベリングシリンダを備えたロードフィニッシャの側面図を示す。
図2】基本下降位置と上部上昇位置における高さ調節可能なシャーシを備えたロードフィニッシャの側面図を示す。
図3】電子制御システムとその関連要素の概略図を示す。
図4】レベリングシリンダのプルポイント高さを自動的に制御する方法の概略図を示す。
【0019】
図中、互いに対応する要素には同じ参照番号が付与されている。
【0020】
図1は、本願発明によるロードフィニッシャ1の実施態様の側面図を示す。該ロードフィニッシャ1は下部走行体19に対して高さ調節可能なシャーシ3を含み、該シャーシ3は基本下降位置にあり、制御席5を含む。さらに該ロードフィニッシャ1は、取り換え可能もしくは横方向に延長可能な舗装スクリード7を含む。該舗装スクリード7は、必要であれば一つ以上の蝶番を用いて、レベリングシリンダ11かレベリングシリンダ11のピストンロッド13に蝶番結合されている牽引アーム9に結合されている。プルポイント15は、レベリングシリンダ11と牽引アーム9との間の蝶番を特徴づける。ピストン17は、作業中断時の舗装スクリード7の上昇に使用される。操作中、該ピストン17は負荷がかかっていないため、該舗装スクリード7は舗装材料上に浮く。該舗装スクリード7は通常、牽引アーム9によりロードフィニッシャ1の左右両側に蝶番結合されている。高さ調節可能なシャーシ3は下部走行体19に装着され、該図ではクローラ式下部走行体で示されているが、ホイール式の下部走行体でもかまわない。該ロードフィニッシャ1の前端部21において、ロードフィニッシャ1は大容量のバルク料ホッパー23を備えている。該バルク材ホッパー23は、舗装材料の供給材料を保管し、ホッパー23からトンネル(図には示されていない)を通しコンベヤーベルトによりロードフィニッシャ1の吐出端(後端部)25に材料を搬送させ、スクリューコンベヤー27によって該舗装スクリード7の全体幅に均等に配布する。
【0021】
図2は、基本下降位置29における、また上部上昇位置31(点線)における高さ調節可能なシャーシ3を備えたロードフィニッシャ1の側面図を示す。該シャーシ3は上昇装置33で下部走行体19に対して持ち上げられる。該上昇装置は例えば、油圧式である。それによって、ロードフィニッシャ1の前端部21においてシャーシ3は下部走行体19に一定の高さで結合されたままで、旋回ポイントDの周囲を回転する。つまり、該シャーシ3の後端部25とプルポイント15の両方が実質的に旋回ポイントDの周囲の円形軌道上で動く。該シャーシ3の上昇により、舗装スクリード7の前のスペースが増え、より多くの材料で舗装できるようにするスクリューコンベヤー27も持ち上げられる。
【0022】
上述したようにプルポイント高さにおける変化dNは、センサにより検出されるか該シャーシ高さにおける変化dHから得られる。
【0023】
該ロードフィニッシャ1の吐出端25で測定される該シャーシ3の高さ位置Hまたは該シャーシ3の高さ位置の変化dH、および旋回ポイントDから吐出端25の距離lと旋回ポイントDからプルポイント15の距離rが分かっていて、上昇されたシャーシ3が水平方向との間で成す角度を同じように記号(alpha)で表すと、
sin(alpha)=dH/l=dN/r
という結果となり、
プルポイント高さの変化dN=dH×r/l
という結果になる。
【0024】
機械式目盛り35は下部走行体19上に取り付けられ、プルポイント高さdNもしくは地面に対する絶対プルポイント高さN(プルポイント高さの絶対値N)を表示することができる。
【0025】
図3は、該ロードフィニッシャ1の電子制御システム36とその関連した要素の概略図を示す。受信装置37は、第一センサ43から提供される現在の実際のプルポイント高さNと第二センサ45から提供される該シャーシ3の高さ位置Hを受信し、図2に示されているように、提供された実際のプルポイント高さNもしくは該シャーシ3の高さ位置Hにより目標のプルポイント高さから提供される実際のプルポイント高さNの偏位を計算する計算装置39に転送することができる。次に指令装置41は、対応する補正信号47を油圧制御49に送信する。電子ディスプレイ51は、測定して計算された一連のパラメータ53を制御席5で表示でき、記憶装置55はこの一連のパラメータで一旦記録され、該記憶装置55から再度読み出し可能である。記憶装置55は、特定の操作プログラム57に当てられたパラメータセットを保存するためにも使用され、操作員により選択できる。
【0026】
図4は、レベリングシリンダ11のプルポイント高さNを自動的に制御する方法71の概略図を示す。上述したように、該方法71は73、75、77、79の4ステップを含む。
73 − 下部走行体19に対するシャーシ3の高さ位置Hの調節、
75 − 現在の実際のプルポイント高さNの検出、
77 − 高さ調節によって生じる目標のプルポイント高さから実際のプルポイント高さNまでの偏位の計算、
79 − レベリングシリンダ11を調節してそれにより全てもしくは一部の偏位を修正するための補正信号47の油圧制御49への転送。
【0027】
該方法71のための入力値は実際のプルポイント高さNと、該当する場合、シャーシ3の高さ位置Hである。
【0028】
上述したレベリングシリンダ設定の自動調節を備えたロードフィニッシャ1の実施態様に基づいて、その変形態様が多数考えられる。例えば電子制御システム36は、別々の装置(受信、計算、および指令装置)に分けることができるが、中央処理装置を有する従来のデータ処理構造の形でもよい。
図1
図2
図3
図4