【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の目的は、骨セメント生地の初期成分としてのモノマー液体およびセメント粉末から骨セメント生地を製造しかつ混合された骨セメント生地を分注するための装置によって満たされ、この装置は、
円筒状の内部空間を有するカートリッジを備え、セメント粉末は、カートリッジの内部空間に配置されており、カートリッジは、閉鎖された前側に分注開口を有し、分注開口は、取外し可能なクロージャによって閉鎖されており、カートリッジは、後側にねじ山を有し、
カートリッジの後側のねじ山と嵌合する、対応するねじ山を有するモノマーレセプタクルを備え、このモノマーレセプタクルは、内側にチャンバを形成しており、モノマーレセプタクルは、対応するねじ山によってカートリッジのねじ山に螺合しており、モノマーレセプタクルは、ねじり動作によって、カートリッジに対して長手方向に可動であり、モノマーレセプタクルは、前側に円筒状のプランジャを形成しており、プランジャに、ガスおよびモノマー液体に対して透過性であるが、セメント粉末に対して不透過性の通路が設けられており、通路は、カートリッジの内部空間をモノマーレセプタクルのチャンバに接続しており、プランジャは、通路を除き、後側においてカートリッジの内部空間を密閉しており、チャンバを装置の周囲に接続する少なくとも1つのガス供給開口が、モノマーレセプタクルの壁部に配置されており、
モノマー液体を含んだモノマー液体コンテナを備え、このモノマー液体コンテナは、モノマーレセプタクルのチャンバに配置されており、
モノマーレセプタクルのチャンバ内のモノマー液体コンテナを開放させるための開放装置を備え、モノマー液体コンテナが開放装置によって開放される前に、開放装置を移動させることによってまたは開放装置の作動と同期したクロージャ手段を移動させることによって、少なくとも1つのガス供給開口を閉鎖させることができる。
【0021】
円筒状の内部空間および円筒状のプランジャは、円形の底部を有する円筒状の形状を有している。この手段により、モノマーレセプタクルがねじり動作を行うとき、円筒状のプランジャは円筒状の内部空間で回転することができ、同時に、後側において円筒状の内部空間をシールすることができる。
【0022】
通路は、好適には、モノマー液体およびガスに対して透過性であるが、セメント粉末に対して不透過性の孔フィルタによってカバーされた複数のチャネルによって形成することができる。好適には、通路は、さらにメッシュおよび/またはふるいによってカバーすることができ、メッシュおよび/またはふるいによって、モノマー液体コンテナの細片および破片を保持することができる。
【0023】
カートリッジの内部空間の内壁に対してプランジャをシールするために、プランジャに少なくとも1つの周方向シールを設けることができ、好適には、長手方向で互いに所定の距離を置いて配置された2つの周方向シールが設けられている。シールは、ゴムから成ることができる。この手段によって、モノマーレセプタクルをねじ出すことによってカートリッジの内部空間が増大すると、カートリッジの内部空間に負圧を生じさせることができ、この負圧は、モノマー液体をチャンバからカートリッジの内部空間内へ吸い込むために利用することができる。さらに、骨セメント生地内に存在するおよび/または行き渡ったガスは、通路を通じて追い出すことができ、プランジャおよび/またはモノマーレセプタクルが内部空間へねじ込まれることによって生じる骨セメント生地−ガス混合物に作用する圧力によってモノマーレセプタクル内へ押し込むことができ、またはプランジャとカートリッジの内壁との間において装置から外方へいかなる骨セメント生地が逃げ出すこともなく分注開口から押し出すことができる。これは、使用者または手術室が骨セメント生地によって汚れることを防止し、未使用の骨セメント生地が失われることを防止する。
【0024】
本発明が、気密であるようにプランジャがカートリッジの内部空間において軸方向可動であることを提供することが特に好ましい。
【0025】
同様に、少なくとも1つのシール、好適には2つのシールを、開放装置に設けることができ、これらのシールによって、開放装置の少なくとも1つのガス供給開口を閉鎖することができる。本発明が、少なくとも1つのガス供給開口が気密式に閉鎖可能であり、さらにより特に好適には耐圧式にも閉鎖可能であることを提供することが特に好ましい。
【0026】
クロージャは、気密式に閉鎖された状態に分注開口を閉鎖するクロージャストッパであることが好ましい。代替的に、本発明は、ガスに対して透過性であるが、セメント粉末および骨セメント生地に対して不透過性であるようにクロージャを提供することができ、この変化態様はあまり好ましくない。なぜならば、カートリッジの内部空間における負圧によるモノマー液体の移動を不可能にするからである。
【0027】
少なくとも1つのガス供給開口により、装置の内側でさえも、特に、カートリッジの内部空間におけるセメント粉末を、例えば、エチレンオキシドなどの滅菌ガスの助けにより滅菌することができる。少なくとも1つのガス供給開口を閉鎖することができるので、モノマー液体がモノマーレセプタクルから外側に向かって出ていくことを防止することができる。少なくとも1つのガス供給開口を気密式に、好適には、耐圧式にも閉鎖することができるならば、骨セメント生地からガスを吸い込むために利用することができる負圧をモノマーレセプタクルのチャンバに生じさせることができるかまたは過圧を生じさせることができ、この過圧によって、モノマー液体をチャンバからカートリッジの内部空間へ移動させるかつ/または吸い込むことができる。
【0028】
本発明による装置は、開放装置が、少なくとも1つのガス供給開口が、閉鎖された後に再び開放されることを防止する安全装置を有しており、開放装置は、好適には、ねじ山を介してモノマーレセプタクルに接続されており、開放装置がチャンバ内へねじ込まれているとき、少なくとも1つのガス供給開口を閉鎖させることができ、安全装置は、逆動作ロックであるように、適切に提供することができる。
【0029】
これは、モノマー液体コンテナが開放された後に、少なくとも1つのガス供給開口が意図せずに再開放されかつモノマー液体が装置から出ていくことを防止することができる。
【0030】
さらに、本発明は、開放装置が作動することを防止する第1の解放可能な安全エレメントおよび/またはモノマーレセプタクルがカートリッジ内へねじ込まれることを防止する第2の解放可能な安全エレメントを提供することができる。
【0031】
これは、搬送中または装置が提供されている間に装置が意図せずに作動しないかつ/または操作されないことを保証する。
【0032】
さらに、本発明は、モノマー液体コンテナを破壊するためのマンドレルまたは切断エッジが、モノマーレセプタクルのチャンバ内に面したプランジャの側に配置され、好適には、圧縮可能な支持エレメント、特に、ばねまたは発泡体または弾性の中空ボディが、プランジャとモノマー液体コンテナとの間に配置され、支持エレメントが、マンドレルまたは切断エッジから所定の距離にモノマー液体コンテナを保持することを提供することができる。
【0033】
この手段によって、モノマー液体コンテナは、通路の領域における規定された部分でマンドレルまたは切断エッジによって開放させることができ、これにより、モノマー液体は、この領域において開放されたモノマー液体コンテナから通路を通ってカートリッジの内部空間へ直接流入することができる。支持エレメントの存在により、モノマー液体コンテナが、例えば、衝撃によって、搬送中に意図せずに開放されることを防止することができる。
【0034】
さらに、本発明は、好適には、少なくとも1つの固定されていない混合エレメント、特に、少なくとも1つの固定されていない玉が、カートリッジの内部空間において自由に可動であるように配置されることを提供することができる。
【0035】
この手段によって、カートリッジの内部空間の内容物および/またはセメント粉末および導入されたモノマー液体を、カートリッジを振ることによってより効率的に混合させることができ、カートリッジの内部空間において揺動または浮遊または衝突する少なくとも1つの混合エレメントが、混合プロセスを補助する。
【0036】
これに関連して、本発明は、少なくとも1つの突出部が分注開口に隣接しているかつ/または分注開口まで延びかつカートリッジの内部空間内へ延びる少なくとも1つのフィンが、カートリッジの内部空間に面したカートリッジの前側に配置されていることを提供することができる。
【0037】
この手段によって、少なくとも1つの混合エレメント、特に、少なくとも1つの玉が、分注開口の前方に配置されかつ分注開口を閉鎖することを防止することができる。少なくとも1つのフィンは、好適には、カートリッジの内部空間内へ半径方向に延びており、カートリッジの側壁から、円筒状の内部空間の円筒軸線上に配置された分注開口へ突き出ている。少なくとも1つのフィンの高さが、分注開口の方向に増大していることが特に好ましい。
【0038】
少なくとも1つの混合エレメントを有する、本発明による装置に関して、本発明は、カートリッジの内部空間において前側に、変形可能な収容エレメントが配置されており、特に、変形可能な環状のディスクが配置されており、変形可能な収容エレメントの高さが、内部空間の側壁に向かって半径方向外向きに増大していることを提供することができる。
【0039】
プランジャがカートリッジの内部空間へねじ込まれることにより、少なくとも1つの混合エレメントを、変形可能な収容エレメント内に押し込むことができ、収容エレメントは、その過程で変形する。この手段によって、収容エレメントは、少なくとも1つの混合エレメントを収容することができる。同時に、変形可能な収容エレメントは、他の場所では変形せず、これにより、カートリッジの内部空間に残る、骨セメント生地が残ることがある使用されない容積が小さくなる。この手段によって、混合された骨セメント生地のより大きな割合を、カートリッジの内部空間から押し出すことができ、利用することができる。
【0040】
収容エレメントは、弾性材料から形成されるように設けることができ、弾性壁、特に、ゴムから形成された弾性壁が好ましい。代替的に、収容エレメントは、密閉気孔発泡体などの、密閉気孔材料から形成されるように提供することもできる。閉鎖された孔は、セメント粉末の進入および収容エレメントの材料のアクセス可能な面の大きな面積におけるモノマー液体の吸収を防止する。
【0041】
本発明によれば、カートリッジ蓋に取り付けられた収容エレメントを有することが好ましく、収容エレメントによって、カートリッジの前側端部、ひいては、カートリッジの内部空間を、前側で気密式に閉鎖することができる。
【0042】
さらに、本発明は、少なくとも1つの固定されていない混合エレメントが、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)よりも高い密度を有し、好適には、ポリメタクリル酸メチルの密度の2倍または3倍高い密度を有し、少なくとも1つの混合エレメントは、好適には、コランダム、α−コランダム、酸化ジルコニウム、正方晶系ZrO
2またはY
2O
3によって立方安定化されたZrO
2から成ることを提供することができる。
【0043】
密度がより高いことにより、振っている間に骨セメント生地に対して少なくとも1つの混合エレメントを十分に移動させることができる。
【0044】
本発明は、孔フィルタが、ガスおよびモノマー液体に対して透過性であるが、セメント粉末および骨セメント生地に対して不透過性の通路に配置されることを提供することができる。
【0045】
これは、セメント粉末が、モノマーレセプタクルのチャンバへ進入することを防止し、また、通路へ進入することも防止し、この場所でモノマー液体と早期に反応することを防止し、膨張する骨セメント生地によって通路が閉鎖されることを防止するための容易な手段を提供する。
【0046】
本発明は、モノマー液体コンテナが、ガラスまたはプラスチックから形成されたアンプルであることを提供することもでき、破砕保護、つまり、アンプルのあらゆる砕片または破片を保持するために通路とモノマーレセプタクルのチャンバの間のメッシュまたはふるいを提供することができる。この手段によって、砕片または破片が、通路を閉鎖し、意図せずにカートリッジの内部空間へ進入することを防止することができる。
【0047】
好適な改良によれば、本発明は、モノマー液体コンテナが、ガラスまたはプラスチックから形成されたアンプルであり、アンプルは、円筒状の壁部を備えるアンプルボディを有し、開放装置は、モノマーレセプタクルの円筒状のチャンバの長手方向にモノマーレセプタクル内に可動な中空シリンダを有し、中空シリンダは、アンプルの円筒状の壁部と整列しており、これにより、アンプルを中空シリンダによってカートリッジの内部空間の方向へ押し付けることができることを提供することができる。
【0048】
この手段によって、モノマー液体コンテナとしてのアンプルは、アンプルが、カートリッジと反対側に面した側において中空シリンダによって破壊されることなく、カートリッジの方向へ押し付けられることができる。この手段によって、アンプルが、カートリッジの内部空間に面した側において破壊されることを保証することができる。
【0049】
中空シリンダは、パーフォレーションを有することができ、または長手方向にスリットが設けられていることができる。しかしながら、本発明によれば、中空シリンダが、少なくともアンプルに面した前側において連続的であることが好ましく、これにより、アンプルボディの壁部の意図しない破壊につながることがある圧力ピークが、中空シリンダが内方へ押されているときにアンプルボディの壁部に生じない。
【0050】
アンプルの代わりとして、モノマー液体コンテナは、モノマー液体をモノマーレセプタクルのチャンバ内へ解放するために開放装置を有するモノマーレセプタクルのチャンバ内で裂断開放、穿孔開放または切断開放されるフィルムバッグによって実施することもできる。
【0051】
アンプルがプラスチックから成る場合、アンプルは、モノマー液体に対して化学的に安定したプラスチック材料から成っていなければならない。アンプルのための好適な材料はガラスである。
【0052】
円筒状ボディを有するアンプルを有する本発明による装置に関して、本発明は、少なくとも1つのガス供給開口が、中空シリンダに隣接してモノマーレセプタクルのチャンバ内へ通じており、これにより、チャンバ内への中空シリンダの運動時、少なくとも1つのガス供給開口は、中空シリンダの側壁によって液密式または気密式に閉鎖され、中空シリンダは、好適には、この目的のために少なくとも1つの周方向のシーリングリングを有し、シーリングリングは、中空シリンダがチャンバ内へ移動されるときに少なくとも1つのガス供給開口上を移動し、チャンバをシールすることを提供する。好適には、少なくとも1つのガス供給開口は、中空シリンダの側壁によって気密式に閉鎖されている。
【0053】
この手段によって、少なくとも1つのガス供給開口が閉鎖されかつモノマー液体が後で出ることができないことを保証するために、比較的単純な設計手段を使用することができる。好適には、ガス供給開口が気密式に閉鎖されているとき、カートリッジの内部空間内へのモノマーレセプタクルの動作によって負圧を生じさせることができる。
【0054】
さらに、本発明は、内部空間を制限するプランジャの前側および/または内部空間の前側を制限する面が、次第にカートリッジの内部空間内へ半径方向に延びており、これにより、内部空間の前側底面および/または後側底面が、エッジを有さないかまたは60°未満の角度を有するエッジを有さず、内部空間の前側底面および/または後側底面は、好適には、丸みを帯びた形状を有することを提供することができる。
【0055】
これは、内部空間の尖ったエッジにおける粉末が、モノマー液体によってアクセス不可能であるかまたは不十分にしかアクセス可能でなく、モノマー液体と混合されないことを防止し、これにより、骨セメント生地の粘稠度が不均一になるかまたは所望の混合比を達成しないことを防止する。
【0056】
同じ目的のために、本発明は、内部空間を制限するプランジャの前側および/または内部空間の前側を制限する面が、円筒状内部空間の側壁(シリンダジャケット面)に向かって上昇する斜面を備える丸みのある形状を有することを提供することができる。
【0057】
骨セメント生地の完全な混合を達成するために、本発明は、少なくとも1つの玉が混合エレメントとしてカートリッジの内部空間に自由に可動であるように配置されており、少なくとも1つの玉の半径は、カートリッジの内部空間の前側底面および/または後側底面の曲率半径と等しいまたはそれよりも小さいことを提供することができる。
【0058】
混合エレメントとしての少なくとも1つの玉の曲率半径が、底面の曲率半径に適応されていることにより、カートリッジの内部空間で動き回る少なくとも1つの玉が、カートリッジの内部空間の全ての領域に達することができ、これにより、少なくとも1つの玉によって到達することができない、混合されないまたは不十分にしか混合されない領域が、カートリッジの内部空間に残らなくなる。
【0059】
本発明は、開放装置が、ねじ山および対応するねじ山によってモノマーレセプタクルに接続されており、これにより、開放装置をモノマーレセプタクルのチャンバ内へねじ込むことができ、開放装置をモノマーレセプタクルのチャンバ内へねじ込むことによってモノマー液体コンテナを破壊、切断または穿孔することができることを提供することもできる。
【0060】
この手段によって、モノマー液体コンテナをモノマーレセプタクル内で容易に解放させることができる。
【0061】
これに関連して、本発明は、モノマーレセプタクルの対応するねじ山が、カートリッジのねじ山および開放装置のねじ山に適合することを提供することができる。したがって、モノマーレセプタクルは、均一なねじ山を有するように、特に好適には、連続的な雄ねじ山を有するように設計することができる。
【0062】
さらに、本発明は、カートリッジの後側におけるねじ山が雌ねじ山であり、モノマーレセプタクルの対応するねじ山が、横方向外面に設けられた雄ねじ山であることを提供することができる。
【0063】
この手段によって、装置を特にコンパクトに設計することができる。
【0064】
これに関連して、本発明は、プランジャが、カートリッジの後側における雌ねじ山よりも大きな直径を有することを提供することができる。
【0065】
この手段によって、プランジャは、カートリッジの内壁に対してカートリッジの後側をシールすることができ、カートリッジの全幅にわたってカートリッジの内部空間から骨セメント生地を押し出すことができる。さらに、これにより、カートリッジからモノマーレセプタクルを完全にねじ出すことが不可能になる。プランジャの後側と、カートリッジの雌ねじ山の始まりとが、共同して、制限ストッパを形成しており、モノマーレセプタクルは、この制限ストッパを越えてカートリッジからねじ出されることはできず、これにより、カートリッジの内部空間の意図しない開放が排除される。
【0066】
さらに、本発明は、カートリッジの前側がカートリッジ蓋によって閉鎖されており、分注開口はカートリッジ蓋に配置されており、カートリッジ蓋は気密式および液密式にカートリッジの側壁に接続されており、カートリッジ蓋は好適にはカートリッジの前側における雄ねじ山に螺合していることを提供することができる。
【0067】
これは、装置の据付を単純化する。したがって、モノマーレセプタクルは、前方からカートリッジに挿入することができ、プランジャが、モノマーレセプタクルにおける雌ねじ山(対応するねじ山)よりも大きな半径を有するとしても、カートリッジの後側におけるねじ山としての雌ねじ山にねじ込むことができる。その後、セメント粉末を充填することができ、カートリッジの内部空間は、カートリッジ蓋によって前側で閉鎖される。
【0068】
改良によれば、本発明は、開放装置が、モノマーレセプタクルの後側に螺合させることができかつチャンバを後側で気密式に閉鎖するクロージャキャップを有することを提供することができる。好適には、クロージャキャップがモノマーレセプタクルへさらにねじ込まれることを防止するための制限ストッパが設けられている。
【0069】
この手段によって、開放装置およびモノマーレセプタクルの両方を、ねじり動作によって作動させることができる。さらに、ガスは、ガスが出ることができることなくカートリッジの内部空間からチャンバへ押し込まれることができる。
【0070】
これに関連して、本発明は、スリーブがクロージャキャップに配置されており、スリーブは、チャンバを後側で気密式に閉鎖するように、チャンバの内側に適切に差し込むかまたはねじ込むことができることを提供することができる。
【0071】
モノマー液体コンテナを開放させるために、突出したスリーブを使用することができる。
【0072】
本発明によれば、スリーブは、好適には、モノマーレセプタクルの壁部における少なくとも1つのガス供給開口を気密式に閉鎖するために使用することもできる。この目的のために、スリーブは、特に好適には、少なくとも1つの周方向シール、さらにより特に好適には、2つの周方向シールを有している。したがって、本発明は、スリーブがチャンバ内で気密式にシフト可能であることを提供することができる。
【0073】
クロージャキャップが、モノマーレセプタクルの後側における雄ねじ山に螺合させることができる雌ねじ山を有する場合、チャンバに面したクロージャキャップの後壁と、モノマーレセプタクルの壁部の後端部とは、共同して制限ストッパを形成している。これに関連して、本発明は、好適には、キャップの雌ねじ山が、スリーブより長手方向で小さな高さを有することを提供することができる。
【0074】
クロージャキャップが制限ストッパまで完全にモノマーレセプタクルにねじ込まれたときまたはクロージャキャップがモノマーレセプタクルにねじ込まれているとき、チャンバに配置されたモノマー液体コンテナをチャンバ内でスリーブによって破壊、切断または裂断開放させることができるほど深くスリーブがチャンバ内へ突出していることが特に好ましい。モノマー液体コンテナが、ガラスまたはプラスチック材料から形成されたアンプルである場合、およびスリーブがアンプルボディの側壁に押し付けられる場合、スリーブの前縁と、チャンバに面したプランジャの端部またはチャンバに配置されたマンドレルの先端部またはチャンバに配置された切断エッジとの間の距離は、クロージャキャップが完全に制限ストッパまで螺合しているとき、アンプルボディの高さより小さくなければならない。
【0075】
さらに、モノマーレセプタクルがカートリッジの内部空間から制限ストッパまで最大限にねじ出されている装置の状態において、本発明は、カートリッジのこのように最大限に拡大された内部空間におけるセメント粉末にわたって自由体積が存在し、体積は、モノマー液体コンテナ内のモノマー液体の体積と少なくとも等しく、好適には、モノマー液体コンテナ内のモノマー液体の体積の少なくとも2倍大きいことを提供することができる。
【0076】
これは、振ることによって内容物を十分に混合させることができるように、モノマー液体がカートリッジの内部空間へ充填された後、カートリッジの内部空間に十分に大きな自由空間が含まれることを保証する。混合エレメントが存在する場合、これらの混合エレメントによって骨セメント生地の初期成分を十分に混合することができるように、空気および/またはガスは、カートリッジの内部空間における混合エレメントの十分な可動性を保証する。カートリッジの内部空間内へのモノマー液体の移動の間、モノマー液体は、セメント粉末の粉末粒子の間の介在する空間へ流入する。少なくとも1つのガス供給開口が気密式に閉鎖されていると、カートリッジの内部空間における圧力はそのプロセスにおいて低下し、すなわち、カートリッジの内部空間およびチャンバに既に存在していたのではない付加的なガスが、カートリッジの内部空間内へ導入されない。この手段によって、混合された骨セメント生地から後で逃げ出す必要があるガスがより少なくなるように、混合物内のガスの量は増大しない。
【0077】
本発明が基づく目的は、骨セメント生地、特に、椎体の増強のための低粘度ポリメタクリル酸メチル骨セメント生地を製造する方法であって、骨セメント生地は、セメント粉末およびモノマー液体から製造され、骨セメント生地を製造しかつ混合された骨セメント生地を分注するための装置を用いて行われる方法において、以下のステップ、すなわち、
A)装置の開放装置を作動させ、開放装置の作動は、装置の周囲をモノマーレセプタクルの内側におけるチャンバにガス透過式に接続する、装置のモノマーレセプタクルの壁部の少なくとも1つのガス供給開口を気密式に閉鎖し、その後、モノマー液体を含んだモノマー液体コンテナが、モノマーレセプタクルのチャンバ内で開放され、
B)モノマー液体をモノマーレセプタクルから、ガスおよびモノマー液体に対して透過性であるが、セメント粉末に対して不透過性であり、かつモノマーレセプタクルの前側に設けられたプランジャに配置された通路を通って、セメント粉末を含むカートリッジの内部空間内へ移動させ、
C)骨セメント生地を製造するためにカートリッジの内部空間においてモノマー液体とセメント粉末とを混合し、
D)モノマーレセプタクルの前側にプランジャを備えるモノマーレセプタクルをカートリッジの内部空間の後側からカートリッジ内へねじ込むことによって、骨セメント生地に行き渡ったガスをカートリッジの内部空間から押し出し、
E)モノマーレセプタクルをさらにカートリッジ内へねじ込むことによって、混合された骨セメント生地をカートリッジの内部空間から、プランジャとは反対側のカートリッジの分注開口を通じて押し出す、
ステップを特徴とする方法によっても達成される。
【0078】
本発明によれば、カートリッジ内へのステップB)でのモノマー液体の移動は、モノマーレセプタクルのチャンバからカートリッジの内部空間内へ流出する、吸い出す、押し出すまたはこれらの動作のうちの複数または全ての組合せによって行われることが好ましい。
【0079】
ステップD)におけるガスは、カートリッジの内部空間から通路を通じてモノマーレセプタクルのチャンバ内へ押し出すことができ、または前に開放された分注開口を通じて押し出すことができる。
【0080】
プランジャと反対側の分注開口は、ステップD)の直前またはステップE)の直前に開放させることができる。
【0081】
本発明による方法において、本発明は、本発明による装置によって方法が実施されることを提供することができる。
【0082】
これにより、方法は、本発明による装置によって達成することができる利点を有する。
【0083】
さらに、本発明は、ステップC)におけるモノマー液体およびセメント粉末が、カートリッジを振ることによって混合され、カートリッジの内部空間は、セメント粉末およびモノマー液体に加え、ガスと、カートリッジの内部空間において自由に可動な少なくとも1つの固定されていない混合エレメント、特に、少なくとも1つの固定されていない玉とを有しており、少なくとも1つの混合エレメントは、振ることによってカートリッジの内部空間において動き回り、この手段によってセメント粉末およびモノマー液体が混合されることを提供することができる。
【0084】
この手段によって、セメント粉末およびモノマー液体は、例えば、カートリッジ壁部におけるシールされた貫通孔を通じて案内される必要があるロッドによって移動される混合パドルなどの、外部から操作されるミキサを使用する必要なく、混合することができる。
【0085】
本発明は、開放装置の作動によって、モノマー液体コンテナが、ステップA)において開放し、チャンバを装置の周囲にガス透過式に接続する少なくとも1つのガス供給開口が、開放装置の作動中に閉鎖することを提供することができる。
【0086】
さらに、本発明は、開放装置がモノマーレセプタクル内へねじ込まれ、モノマー液体コンテナが、開放装置の動作によって開放され、モノマーレセプタクルの壁部に配置された少なくとも1つのガス供給開口が前もって閉鎖されることを提供することができる。
【0087】
この手段によって、チャンバおよびカートリッジの内部空間は、滅菌ガスを用いてガス供給開口を通じて前もって滅菌することができ、モノマー液体がチャンバから出ることができないように、モノマー液体コンテナが開放されたとき、チャンバは閉鎖される。
【0088】
好適には、本発明は、モノマー液体コンテナが、ガラスまたはプラスチック材料から形成されたアンプルであり、アンプルがステップA)で開放されるとき、アンプルは、モノマーレセプタクルのチャンバに面したプランジャの側におけるマンドレルまたは切断エッジに押し付けられ、これにより、アンプルは、この側で破壊され、モノマー液体が、通路の領域において開放されたアンプルから出ていくことを提供することもできる。
【0089】
この手段によって、アンプルを、マンドレルまたは切断エッジによって通路の領域における規定された部分で開放させることができ、これにより、モノマー液体は、この領域において開放されたアンプルから通路を通ってカートリッジの内部空間へ直接流入することができる。
【0090】
本発明による方法の改良によれば、本発明は、モノマーレセプタクルが、ステップB)の間、好適にはステップA)およびB)の間、カートリッジの上方に保持されており、これにより、モノマー液体は、チャンバから通路を通ってカートリッジの内部空間内へ流れるとき、重力の作用によって駆動されることを提供することができる。
【0091】
これにより、モノマー液体をカートリッジの内部空間内へ移動させるための別個の構成部材が省略される。好適には、加えて、カートリッジからモノマーレセプタクルをねじ出すことによってカートリッジの内部空間に負圧が生じ、負圧は、加えて、チャンバからカートリッジの内部空間内へモノマー液体を吸い込む。
【0092】
さらに、本発明は、ステップA)の前に、開放装置の作動を防止する第1の安全エレメントかつ/またはモノマーレセプタクルがカートリッジ内へねじ込まれることを防止する第2の安全エレメントが解放されるステップが行われることを提供することができる。
【0093】
これは、装置全体の搬送または提供の間にモノマー液体コンテナが意図せず開放されないことおよび装置が意図せず作動および/または操作されないことを保証する。
【0094】
本発明は、ステップB)においてモノマー液体をチャンバからカートリッジの内部空間内へ移動させるためにモノマーレセプタクルがカートリッジの内部空間からねじ出され、これにより、カートリッジの内部空間が増大し、カートリッジの内部空間に負圧が生じ、負圧によって、モノマー液体が、チャンバからカートリッジの内部空間内へ吸い込まれることを提供することもできる。
【0095】
この手段によって、チャンバからカートリッジの内部空間内へのモノマー液体の移動を、達成または少なくとも加速することができる。
【0096】
本発明は、装置の内側が、滅菌ガスにアクセス可能であるように少なくとも1つのガス供給開口を備えて設計されることができ、同時に、装置内のモノマー液体コンテナを開放させるために使用される開放装置が、モノマー液体コンテナが開放されかつモノマー液体が装置内に解放される前に、それ自体によってまたは別個のクロージャ手段によって少なくとも1つのガス供給開口を閉鎖し、これにより、装置が使用されているときにモノマー液体が装置から解放されることができないということを驚くべきことに発見したことに基づく。さらに、セメント粉末に対して不透過性であるが、モノマー液体およびガスに対して透過性の、モノマーレセプタクルのチャンバとカートリッジの内部空間との間の通路を使用して、カートリッジの内部空間に固定されていない状態で貯蔵されたセメント粉末が、装置から出ることを防止することができる。上記の2つの手段は、内部をエチレンオキシドなどの滅菌ガスによって滅菌することができる装置を生じ、同時に、初期成分は装置から出ることができない。さらに、少なくとも1つのガス供給開口が気密式に閉鎖されているとき、装置の内側に負圧を生じさせることができ、負圧によって、モノマー液体をカートリッジの内部空間へ吸い込むことができ、負圧は、初期成分が混合されているときに、より大きな自由体積を提供し、これにより、骨セメント生地が使用される前にカートリッジの内部空間から押し出されなければならない、カートリッジの内部空間におけるガスの量を増大させなければならないということなく、装置を振ることによって、より良い混合結果を達成することができる。
【0097】
本発明による典型的な装置は、以下のものから組み立てることができる。
a)中空の円筒状のカートリッジであって、カートリッジ蓋のための固定手段は、カートリッジの自由端部に配置されており、雌ねじ山が、カートリッジの反対側の後側端部でカートリッジの内壁に配置されている、中空の円筒状のカートリッジ;
b)気密式および液密式にカートリッジの前端部に固定手段によって接続されるカートリッジ蓋であって、少なくとも1つの分注開口を有する、カートリッジ蓋;
c)気密式かつ解放可能式にカートリッジ蓋の分注開口に配置されたクロージャストッパ;
d)前側にプランジャを形成するプランジャ状の中空の円筒状のモノマーレセプタクルであって、そのジャケット面に少なくとも1つのねじ山を有する、モノマーレセプタクル;
e)チャンバをモノマーレセプタクルの内側でカートリッジの内部空間に接続するモノマーレセプタクルのその他の閉鎖された前側底面における、ガスおよび液体透過性であるが、粉末不透過性の通路;
f)モノマーレセプタクルの閉鎖された前側底面の後側に配置されたマンドレル;
g)その底側が、モノマーレセプタクルのチャンバ内でマンドレルの上方の所定の距離に配置された、モノマー液体を含むモノマー液体コンテナ;
h)スリーブが、中空円筒状モノマーレセプタクルのエッジを越えて突出するように、適切な形式で軸方向にシフト可能であるように、中空の円筒状のモノマーレセプタクル内でモノマー液体コンテナの後側の背後に配置されたシフト可能なスリーブ(または中空シリンダ);
i)一方の側で閉鎖された中空の円筒状のモノマーレセプタクルの中空のクロージャキャップであって、雌ねじ山と、中空の円筒状のモノマーレセプタクルのための制限ストッパとが、中空のクロージャキャップに配置されており、クロージャキャップの下側外側縁部と、制限ストッパとの間の距離は、スリーブの外側端部と、そこからスリーブが突出しているモノマーレセプタクルの狭い側のエッジとの間の距離よりも小さい、中空のクロージャキャップ;
j)スリーブを軸方向にシフトさせることによって気密式に閉鎖することができる中空の円筒状のモノマーレセプタクルのジャケット面における少なくとも1つの通気開口;
k)カートリッジの内壁と、カートリッジ蓋と、モノマーレセプタクルの閉鎖された前側底面とによって境界を定められたカートリッジの内部空間に配置されたセメント粉末;
l)中空の円筒状のモノマーレセプタクルは、その雄ねじ山によってカートリッジの雌ねじ山に螺合する。
【0098】
クロージャキャップを備えるスリーブは、モノマーレセプタクルのチャンバ内でモノマー液体コンテナを開放させるための開放装置を形成する。
【0099】
本発明による典型的な装置の作動原理は、滅菌状態および/または貯蔵状態において、プランジャ状のモノマーレセプタクルが、少なくとも1つの雄ねじ山によってカートリッジ内に適切にねじ込まれ、これにより、プランジャが、セメント粉末に接触するかつ/またはセメント粉末のすぐ上方に配置されるということである。カートリッジのカートリッジ蓋は、気密式にカートリッジに接続されている。クロージャストッパは、気密式にカートリッジ蓋の分注開口内へ挿入されているかつ/または差し込まれている。スリーブは、モノマー液体コンテナの背後、つまりモノマー液体コンテナの上方に適切に配置されており、これにより、ガスのための少なくとも1つのガス供給開口が通過可能でありかつ露出される。スリーブは、モノマーレセプタクルを越えて突出しており、モノマーレセプタクルの雄ねじ山に螺合したクロージャキャップによって包囲されている。装置の作動のために、クロージャキャップはカートリッジ蓋の方向へ下方に回転する。その過程で、クロージャキャップはスリーブをカートリッジ蓋の方向へモノマーレセプタクルのチャンバ内へ押し込む。少なくとも1つの通気開口は、その過程で蓋によってカバーされ、ひいては閉鎖される。スリーブは、クロージャキャップによってカートリッジヘッドの方向へさらに移動され、モノマー液体コンテナをマンドレルに押し付ける。これは、モノマー液体コンテナを開放させ、モノマー液体が下方へ流出する。これが、なぜ装置がその使用中にカートリッジを下向きにして保持されるかの理由である。重力の作用により、モノマー液体は、セメント粉末の方向に下方へ流れ始める。次いで、プランジャ状のモノマーレセプタクルは、カートリッジ蓋と反対側のカートリッジの後側にすぐにねじ込まれる。セメント粉末を含んだカートリッジの内部空間に負圧が生じる。この手段によって、モノマー液体は、セメント粉末に向かってカートリッジの内部空間内へ吸い込まれる。その後、初期成分を含んだカートリッジが、カートリッジの内部空間において振られる。混合プロセスを補助する自由に可動な混合エレメントを有することが有利である。セメント粉末をモノマー液体と混合することによって骨セメント生地が製造される。その後、クロージャストッパがカートリッジ蓋から取り外され、このように製造された骨セメント生地が、モノマーレセプタクルをカートリッジ蓋の方向へねじ込むことによって押し出される。前もって、骨セメント生地からガスを追い出すために、モノマーレセプタクルおよびモノマーレセプタクルの前側に形成されたプランジャの同じ動作を利用することができる。
【0100】
円筒状フロントヘッド側における中空円筒状モノマーレセプタクルの直径は、中空円筒状カートリッジの内径と等しいかまたはそれよりも小さく、中空円筒状モノマーレセプタクルは、気密式にそのヘッド側によって軸方向に移動させることができる。
【0101】
本発明は、モノマーレセプタクルの雄ねじ山が、前側に形成されたプランジャより小さな直径を有することを提供することができる。
【0102】
好適には、スリーブは中空シリンダとして設計されており、スリーブの前側はモノマー液体コンテナに載置され、スリーブは、中空空間の内側またはスリーブの端部で気密の分離壁によって閉鎖されている。モノマーレセプタクルの中空円筒状チャンバ内でスリーブを気密式に軸方向にシフトさせることができることが、装置の作動原理にとって必須である。
【0103】
クロージャキャップの内面と、カートリッジ蓋の方向に面した(プランジャの)モノマーレセプタクルの前側底面の表面とは、凹面状に湾曲していることが好ましい。
【0104】
カートリッジの内部空間に配置された1つまたは複数の自由に可動な混合ボディを有することが有利であり、球状の混合ボディが好ましく、セラミック球状混合ボディが特に好ましい。
【0105】
好適には、分注開口に向かって延びるフィンがカートリッジ蓋の内側に配置されている。
【0106】
本発明による典型的な装置を使用するポリメタクリル酸メチル骨セメントの混合および適用のための本発明による典型的な方法は、与えられた順序における以下のステップによって特徴付けることができる:
a)カートリッジ蓋を下向きにしてカートリッジを鉛直に位置付ける;
b)中空円筒状モノマーレセプタクルに螺合したクロージャキャップをカートリッジ蓋の方向へねじる;
c)クロージャキャップ内でねじることによってスリーブをカートリッジ蓋の方向へシフトさせる;
d)スリーブによって中空円筒状モノマーレセプタクル内の少なくとも1つのガス供給開口を閉鎖する;
e)スリーブを軸方向にシフトさせることによってモノマー液体コンテナをマンドレルの方向へシフトさせる;
f)モノマー液体コンテナの底部をマンドレルによって破壊する;
g)モノマー液体が中空円筒状モノマーレセプタクルのチャンバ内へ流出する;
h)モノマーレセプタクルをカートリッジ蓋からねじ出し、これにより、カートリッジの内部空間に負圧を生じさせる;
i)モノマー液体は、モノマーレセプタクルの前側底面の通路を通ってカートリッジの内部空間内へ、カートリッジの内部空間に配置されたポリメタクリル酸メチルセメント粉末まで流れかつ吸い込まれる;
j)カートリッジの手作業による振りおよびこれによるモノマー液体とセメント粉末との混合;
k)ポリメタクリル酸メチルセメント粉末と混合されたモノマー液体から骨セメント生地を形成する;
l)分注開口からクロージャストッパを取り外す;
m)カートリッジ蓋の方向へモノマーレセプタクルをねじる;
n)モノマーレセプタクルのプランジャをカートリッジ蓋の方向へ移動させることによって、開放された分注開口からポリメタクリル酸メチル骨セメントを分注する。
【0107】
本発明の別の典型的な実施の形態が、12の概略的な図面に基づき、ただし本発明の範囲を限定することなく、以下で例示される。