(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
【0028】
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には
図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には
図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
【0029】
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプも複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
【0030】
下皿63の左上部には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。遊技者が所定期間中に、演出ボタン67を操作することで後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化したりする。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50の上皿55には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
【0031】
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
【0032】
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、液晶表示装置であり演出図柄を表示する演出表示装置6の画面を臨ませる窓等を備えている。また、センターケース5には、演出用の可動役物(剣役物41、タイトル役物100と盾役物101)が備えられている。センターケース5の下には、第1始動口11が配置されている。また、センターケース5の右方には、第2始動口12が配置されている。第2始動口12の上方には、ゲート17が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えている。
【0033】
遊技領域3の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9・第2特別図柄表示装置10とが配置されている。
【0034】
第2始動口12の左下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
【0035】
パチンコ機の裏面は
図3に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(
図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
【0036】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、
図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
【0037】
このパチンコ機の電気的構成は、
図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
なお、パチンコ機50には、サブ統合制御装置83に設けられたRAMの内容を保持するバックアップ電源が備えられていない構成となっている。
【0038】
なお、電源基板85は、コンデンサを含み構成されたバックアップ電源生成回路によりバックアップ電源を生成する構成となっており、バックアップ電源は、主制御装置80のRAMへと供給される。これにより、主制御装置80のRAMのバックアップを行うことができ、パチンコ機50への電源供給が停止した後も、一定時間にわたり電源供給が停止した直前の主制御装置80のRAMの内容(例えば、パチンコ機50の遊技状態など)を保持する構成となっている。
一方、本実施例の電源基板85が生成するバックアップ電源は、サブ統合制御装置83へ供給されないため、パチンコ機50への電源供給が停止した後は、サブ統合制御装置83のRAMに保持されている記憶は消去される。
【0039】
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31aの検出信号が入力される。
【0040】
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
【0041】
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(
図4では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
【0042】
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
【0043】
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
【0044】
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
【0045】
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
【0046】
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技領域4に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
【0047】
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用、ランプ制御用及び第2演出表示装置の駆動用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配し、第2演出表示装置を駆動させるためのコマンドを送信する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。 また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67が接続されており、遊技者が演出ユニット67を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。
また、サブ統合制御装置83には剣役物モータ41a、盾役物モータ101a、タイトル役物モータ100a、剣役物センサ41b、盾役物センサ101b、タイトル役物センサ100bが接続されており、これら各センサの検出結果や主制御装置80からのコマンドに応じ、これらの各モータを駆動して演出動作を行う。
【0048】
上述した役物及び当該役物の駆動機構について
図5から
図7について説明する。
先ず、
図5は盾役物101及びその駆動機構を示す。盾役物101は盾役物モータ101aを動力源として歯車101cがその回転駆動されることにより、アーム101d、101eにて構成されたリンク機構により位置101fを軸として揺動される。なお、盾役物センサ101bは、アーム101dが初期位置(盾役物101が
図2のように収納された状態)にあることを検出する。
【0049】
図6は、タイトル役物100及びその駆動機構を示す。タイトル役物100はタイトル役物モータ100aを動力原としてピ二オン100cが回転駆動させることにより、ラック100dが平行移動してタイトル役物100を上下に移動させる。なお、タイトル役物センサ100bは、ラック100dが初期位置(タイトル役物100が
図2のように収納された状態)にあることを検出する。
【0050】
図7に剣役物41及びその駆動機構を示す。剣役物41は剣役物モータ41aを動力源として歯車41cが回転駆動されることにより、剣役物41を揺動させる。なお、剣役物センサ41bは、剣役物41が初期位置(剣役物41がセンターケース内に収納された状態)にあることを検出する。
【0051】
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出表示装置6の画面に表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
【0052】
主制御装置80が実行するメインルーチンを
図8に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
【0053】
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
【0054】
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
【0055】
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3899」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3899」までの3900個の整数を繰り返し昇順に作成する。
【0056】
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3899」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3899」までの3900個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3900」「0」「1」・・・と更新されていく。
【0057】
なお、大当り決定用乱数が1巡(3900回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3900」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。通常確率遊技状態で大当りと判定される値の数は13で、「775〜778」、「1775〜1778」、「2775〜2779」となる。また、高確率遊技状態で大当りと判定される値の数は13よりも大きい数となる。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0058】
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態では31〜40、高確率状態では31〜996である。なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
【0059】
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0060】
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0061】
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
【0062】
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
【0063】
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
【0064】
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、
図8に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3899の3900通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3900である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0065】
S50の入賞確認処理は
図9に示すようなもので、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
【0066】
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させ(S110)、S115へと移行する。なお、S110では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第1保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。
【0067】
既に4個の第1保留記憶があれば(S105:yes)保留記憶せず、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS115へ移行する。
【0068】
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S100:no)もS115に進み、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S115:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
【0069】
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を1増加させ(S125)、本処理は終了(リターン)となる。なお、S125では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第2保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。
【0070】
既に4個の第2保留記憶があれば(S120:yes)、第2保留記憶を記憶せず、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。また、第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)も、本処理を終了する。
【0071】
上述した当否判定処理(S50)について、
図10から
図13を参照して説明する。
S150において、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判定する。肯定判定の場合には(S150:yes)、特別遊技処理へ移行する。また、否定判定で(S150:no)、特別図柄が変動中でなく(S155:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S160:no)、
図11のS200に移行し、第2保留記憶(上記、
図9のS125による保留記憶)があるか否かを判断する。
【0072】
この保留記憶があれば(S200:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S205)、S220に進む。第2保留記憶がなければ(S200:no)、第1保留記憶(上記、
図9のS110による保留記憶)があるか否かを判断する(S210)。第1保留記憶があれば(S210:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S215)、S220に進む。なお、第1保留記憶がない場合には(S210:no)、特別遊技処理へ移行する。
【0073】
S220では第2保留記憶(但し第2保留記憶が存在する場合は、第1保留記憶の方が古い場合でも第2保留記憶を優先)を読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S220:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S225)。否定判断であれば(S220:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S230)。なお、本実施例においては、大当り確率はこれらの概数(通常時は1/300、高確率状態(確変)は1/30)となっている。そして大当り後に高確率状態になる割合は65%と設定されている。
【0074】
S225またはS230の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S235)、大当りであれば(S235:yes)、大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S240)。その後、変動パターン決定処理(S245)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行う(S250)。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確変や開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
【0075】
S235において外れと判定された場合は(S235:no)、大当り図柄決定用乱数によってハズレ図柄を決定する(S255)。ハズレ図柄を決定すると、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S260)。こうして、変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(S265)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。
【0076】
S250又はS265に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、大当りの場合には何ラウンドからなる大当り遊技か、リーチ外れ、スーパーリーチハズレ、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータ、スーパーリーチで当りのデータや、特別図柄の変動時間、役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)を動作させる変動パターンであるか、リーチ演出の終盤時の所定のタイミングで、役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)を動作させると共に、役物の動作中に演出ボタン67の操作が有効となる有効期間を有する所定の変動パターンであるかなどのデータをを含む変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S265)、特別遊技処理を行なう。なお、S265の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
【0077】
図10のS155において特別図柄が変動中(S155:yes)と判定された場合には、
図12のS300に移行し、図柄変動時間(S245、又はS255の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判定の場合には(S300:no)、そのまま特別遊技処理に移行する。肯定判定の場合には(S300:yes)、確定図柄表示処理(S305)を行なってから特別遊技処理を行う。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
【0078】
図10のS160において確定図柄を表示中と判定された場合には(S160:yes)、
図13のS350に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合は(S350:no)、特別遊技処理へ移行する。肯定判定(S350:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S355)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S360)。肯定判断された場合(S360:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S365)。確変フラグが1であれば(S365:yes)、S370にて確変フラグを0にし、S375に移行する。確変フラグが1でなければ(S365:no)、そのままS375に移行する。S375では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S375:yes)、S380にて時短フラグを0にし、S385に移行する。時短フラグが1でなければ(S375:no)、そのままS385に移行する。
【0079】
S385では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS390にて役物連続作動装置を作動させ、S395にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
【0080】
S360で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S360:no)、確変フラグが1か否かを判定し(S400)、1であれば(S400:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S405)。確変回数が0であれば(S405:yes)、S410にて確変フラグを0にしてS415に進む。確変フラグが1でないとき(S400:no)又は確変回数が0ではないとき(S405:no)はそのままS415に移行する。
S415では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S415:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S420)。時短回数が0であれば(S420:yes)、S425にて時短フラグを0にしてS430に進む。時短フラグが1でないとき(S415:no)又は時短回数が0ではないとき(S420:no)はそのままS430に移行し、特別遊技処理へ移行する。
【0081】
S430では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信する。
なお、本実施例の場合、当否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
【0082】
図14から
図16を用いて、特別遊技処理について説明する。
S450において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する。役物連続作動装置が作動中なら(S450:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S455)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S455:no)、ラウンド間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S460)。インターバル中でもない場合は(S460:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S465)。これも否定判断の場合は(S465:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S470)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S470:yes)、大入賞口開放処理(S475)を行なって本処理を終了する。なお、役物連続作動装置が作動中でない場合(S450:no)、又は大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過していない場合には(S470:no)、そのまま特別遊技処理を終了(リターン)する。
【0083】
S455で大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S455:yes)、
図15のS500に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。大入賞口14に10個入賞した場合(S500:yes)にはS510に進み、大入賞口閉鎖処理を行う。そして大当りインターバル処理(S515)を行なって、特別遊技処理を終了する。大入賞口14に10個入賞していない場合(S500:no)にはS505に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、8ラウンド、10ラウンド、16ラウンドでの大当りの場合は各ラウンドの最大開放時間は28秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。開放時間が終了した場合(S505:yes)には、S510に合流し、終了していない場合には(S505:no)、特別遊技処理を終了する。
【0084】
図14のS460でインターバル中であると判定された場合は(S460:yes)、
図15のS520に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S520:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S525)。最終ラウンドであれば(S525:yes)、大当り終了演出処理(S530)を行い、特別遊技処理を終了する。最終ラウンドでなければ(S525:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S535)を行い、特別遊技処理を終了する。なお、大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S520:no)には、そのまま特別遊技処理を終了する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
【0085】
図14のS465で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S465:yes)、
図16のS550に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。大当り終了演出時間が経過した場合には(S550:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S555)、条件装置の作動を停止する(S560)。そして、S250で取得した次回の遊技状態で確変に移行するか否かを判定する(S565)。確変に移行する場合(S565:yes)は、確変回数を設定し(S570)、確変フラグを1に設定し(S575)、S580に移行する。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。確変に移行しない場合(S565:no)はそのままS580に移行する。なお、確変回数は10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの確変の継続を保証する。また、大当り終了演出時間が経過していない場合には(S550:no)、特別遊技処理が終了となる。
【0086】
S580では、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。時短に移行する場合(S580:yes)は、時短回数を設定し(S585)、時短フラグを1に設定し(S590)、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S595)を行ない、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S597)して特別遊技処理を終了する。
S585で設定する時短回数は、通常大当りでは100回であるが、確変大当りにおいては10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの時短の継続を保証する。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能をセットする。時短に移行しない場合(S580:no)はS595に直行する。
【0087】
図17を用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出パターン設定処理について説明する。
まず、S600において、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信された変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S600)。肯定判定の場合には(S600:yes)、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間と同じ時間の演出を決定する(S605)。なお、変動開始コマンドに上述した所定の変動パターンの情報(演出用の可動役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)を稼働させる演出が行われる変動パターン)が含まれていた場合には、所定の変動パターンの情報に対応する役物演出パターンが決定する。
【0088】
その後、サブ統合制御装置83は、役物初期位置確認処理を行う。(S610)、S610では、本実施例の可動役物である盾役物101、タイトル役物100又は剣役物41が初期位置に配置されているか否かを確認する。そして、サブ統合制御装置83は、S610にて確認結果に基づいて、役物初期位置移動処理にて初期位置に配置されていない可動役物を初期位置へ移動させ(S615)、S620へ移行する。
【0089】
S620において、サブ統合制御装置83は、可動役物に異常があるか否かを判定する。異常がない場合には(S620:no)、演出パターン決定処理(S605)で決定した役物演出パターンに基づいて役物演出パターン設定処理(S625)を行い、S630へ移行する。また、可動役物に異常がある場合には(S620:yes)、そのままS630へ移行する。ここで、役物の異常とは、役物初期位置移動処理(S615)により、剣役物41モータ41a、タイトル役物モータ100a、盾役物101モータaを数回程度駆動しても初期位置へ戻らないと判定されたことである。
S630において、サブ統合制御装置83は、演出開始処理を行い、本処理は終了となる。また、変動開始コマンドを受信していない場合も(S600:no)、リターンとなる。なお、役物が異常であると判定された場合でも、演出が開始されることになるが、この際には役物を稼働させることなく、役物以外の演出動作(演出図柄表示装置6への画像出力、スピーカー66からの音声出力など)を行うものとする。その場合には、役物を用いた演出に代わる代替演出を行う構成としてもよい。
【0090】
ここで、
図20を用いて、役物演出パターン設定処理(S625)により設定される役物演出パターンについて説明する。実施例1のパチンコ機50は、5種類の役物演出パターンを備えている。役物演出パターン1では剣役物41が稼働し、役物演出パターン2では盾役物101が稼働し、役物演出パターン3ではタイトル役物100が稼働する。また、役物演出パターン4では剣役物41が稼働した後、タイトル役物100が稼働する。また、役物演出パターン5では剣役物41が稼働した後、タイトル役物100が稼働し、その後盾役物101が稼働する。期待度は、役物演出パターン1から役物演出パターン3が小、役物演出パターン4が中、役物演出パターン5が大となっている。ここで期待度とは、各役物演出パターン基づいて役物が作動した場合に、大当り遊技が開始される確率を示すものである。よって、期待度が小であれば、大当り遊技が開始される確率は低い。また、期待度が大であれば、大当り遊技が開始される確率は高いことを示す。
【0091】
ここで、
図18を用いて役物動作パターン設定処理(S625)について説明する。
先ず、S650において、サブ統合制御装置83は、S605で決定した演出パターンは、役物演出パターン1であるか否かを判定する(S650)。肯定判定の場合には(S650:yes)、役物演出パターン1(
図20を参照)に基づいて役物可動演出設定処理1(S655)を行ってから、
図17のS630へ移行する。役物可動演出設定処理1(S655)とは、
図7で示した剣役物41を稼働させるための処理である。この処理が行われると、前述した
図18の演出開始処理(S630)により行われる演出にて、
図21に示すように剣役物41が時計回りに揺動されて、センターケース5の左側から演出図柄表示装置6の画面に覆いかぶさるように現れて静止する。この静止状態を2秒間行った後に、剣役物41を反時計回りに揺動されて、センターケース5内の初期位置に戻す。役物演出パターン1の期待度は小である。
【0092】
また、役物演出パターン1ではない場合には(S650:no)、S605で決定した演出パターンは役物演出パターン2(
図20を参照)であるか否か判定する(S660)。肯定判定の場合には(S660:yes)、役物演出パターン2に基づいて役物可動演出設定処理2(S665)を行ってから、
図17のS630へ移行する。役物可動演出設定処理2(S665)とは、
図5で示した盾役物101を稼働させるための処理である。この処理が行われると、前述した
図17の演出開始処理(S630)により行われる演出にて、
図22に示すように盾役物101がセンターケース5の右上に収納された状態から演出図柄表示装置6の画面の右部を横切るように飛び出して、前記リンク機構により盾役物101自体が反時計回りに揺動されつつ、アーム101d、101eが、より大きく反時計回りに揺動される。この状態を3秒間静止した後に、盾役物101は時計回りに揺動されて、センターケース5右上の初期位置へ戻る。なお、役物演出パターン2の期待度は小である。
【0093】
役物演出パターン2ではない場合には(S660:no)、S605で決定した演出パターンは役物演出パターン3(
図20を参照)であるか否か判定する(S670)。肯定判定の場合には(S670:yes)、役物演出パターン3に基づいて役物可動演出設定処理3(S675)を行ってから、
図17のS630へ移行する。役物可動演出設定処理3(S675)とは、
図6で示したタイトル役物100を稼働させるための処理である。この処理が行われると、前述した
図18の演出開始処理(S630)により行われる演出にて、
図23に示すようにタイトル役物100がセンターケース5の上部に収納された状態から、タイトル役物100の縦寸法の半分程度、下降して静止する。この状態で、5秒間静止した後に、タイトル役物100は上昇されて、センターケース5上部の初期位置に戻る。なお、役物演出パターン3の期待度は小である。
【0094】
役物演出パターン3ではない場合には(S670:no)、S605で決定した演出パターンは役物演出パターン4(
図20を参照)であるか否か判定する(S680)。肯定判定の場合には(S680:yes)、役物演出パターン4(
図20を参照)に基づいて役物可動演出設定処理4(S685)を行ってから、
図17のS630へ移行する。役物可動演出設定処理4(S685)とは、
図6で示したタイトル役物100と
図7で示した剣役物41を稼働させるための処理である。演出開始処理により演出が行われ、(1)剣役物41を
図24に示すように稼働させた後に、(2)タイトル役物100を更に稼働させて
図24に示すような位置で静止させる。この状態を3秒間静止させたのちに、剣役物41及びタイトル役物100を同時に各役物が収納されていた位置へ戻す。なお、役物演出パターンの期待度は中である。
【0095】
役物演出パターン4ではない場合には(S680:no)、S605で決定した演出パターンは役物演出パターン5(
図20を参照)であるか否か判定する(S690)。肯定判定の場合には(S690:yes)、役物演出パターン5に基づいて役物可動演出設定処理5(S695)を行い、演出ボタンフラグを「1」にセットし(S697)、演出ボタンの操作が有効となる有効期間をセットし(S699)、
図17のS630へ移行する。
役物可動演出設定処理5(S695)とは、
図5で示した盾役物101、
図6で示したタイトル役物100と
図7で示した剣役物41を稼働させるための処理である。
【0096】
この処理が行われると、前述した
図18の演出開始処理(S630)により行われる演出のリーチ演出終盤に、
図25に示すように所定の順序すなわち、(1)センターケース5内に収納された状態(以下、剣役物41の初期位置)の剣役物41が時計回りに揺動されて、センターケース5の左側から演出図柄表示装置6の画面に覆いかぶさるような状態(以下、剣役物41が静止する所定位置)で、後述する演出ボタン67の有効期間が経過するまで静止する。そして、(2)タイトル役物100がセンターケース5の上部に収納された状態(以下、タイトル役物100の初期位置)から、タイトル役物100の縦寸法の半分程度、下降して静止した状態(以下、タイトル役物100が静止する所定位置)となる。その状態が1秒間経過すると、(3)盾役物101がセンターケース5の右上に収納された状態(以下、盾役物101の初期位置)から演出図柄表示装置6の画面の右部を横切るように飛び出して、盾役物101自体が反時計回りに揺動されつつ、アーム101d、101eが、より大きく反時計回りに揺動されて静止した状態(以下、盾役物101が静止する所定位置)となる。その状態が3秒間経過すると、役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の一連の動作が終了となる。その後、互いに各役物が接触しないように、各役物が接触しない順番(盾役物101→タイトル役物100→剣役物41の順)に初期位置へ戻ることになる。なお、役物演出パターン5ではない場合には(S690:no)、そのまま本処理を終了させて、
図17の演出開始処理(S630)に移行する。
【0097】
なお、役物可動演出設定処理5(S695)により役物演出パターン5に基づく一連の動作のうち、最初に剣役物41の動作が開始されると、演出ボタン67の操作が有効となる有効期間が開始される。遊技者は当該有効期間にて演出ボタン67の操作されずに有効期間を経過すると、上述したように
図25に示す役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の一連の動作が行われる。しかし、有効期間にて演出ボタン67の操作が行われ、変動開始コマンドに含まれるデータがハズレである場合には、上述した役物の一連の動作が取り消されて初期位置へ戻り、変動開始コマンドに含まれるデータが大当りである場合には、上述した役物の一連の動作が短縮されることになる。なお、演出ボタン67の有効化は役物の動作と関連付けて説明したが、演出表示装置に表示される擬似図柄の変動内容と関連付けてもよい。あくまで演出表示装置6の画面の表示内容に合わせて演出ボタン67が有効になり、操作した時に役物が動作中だった場合に、当否判定の結果に応じて以後の動作内容が異なるという構成でも良い。特に演出ボタン67を操作することにより演出表示装置6の画面上で当否判定の結果が判別するような演出表示と合わせれば、遊技者の好みのタイミングで結果報知させることができる。
また、これならば役物演出パターン5以外が選択されている時でも有効にすることができる。
【0098】
上述した構成について、
図19に示す役物動作制御処理1のフローチャートを用いて説明する。
先ず、S700において、サブ統合制御装置83は、演出ボタンフラグが「1」にセットされているか否かを判定する(S700)。肯定判定の場合には(S700:yes)、剣役物41の動作が開始されたか否かを判定する(S705)。肯定判定の場合には(S705:yes)、S715へ移行する。また、否定判定の場合には(S705:no)、S710において剣役物41の動作を開始し、S715へ移行する。S715において、サブ統合制御装置83は、演出ボタン67の操作が有効となる有効期間が開始されたか否かを判定する。
【0099】
演出ボタン67の操作が有効となる有効期間が開始された場合には(S715:yes)、S720において、演出図柄表示装置6の画面に、演出ボタン67の操作を指示する演出表示が表示されているか否かを判定する。演出ボタンの操作を指示する演出表示が表示されている場合には(S720:yes)、S730へ移行する。また、否定判定の場合には(S720:no)、演出ボタンの操作を指示する演出表示を演出図柄表示装置6の画面に表示し(S725)、S730へ移行する。S730において、サブ統合制御装置83は、演出ボタンスイッチ67aを検出したか否かを判定する。
【0100】
肯定判定の場合には(S730:yes)、演出ボタン67を操作された時の剣役物41の位置を判定する(S735)。役物位置判定処理(S735)では、剣役物41が
図25に示す所定位置で静止しているか否かを判定する。その後、変動開始コマンドに含まれるデータから、当該変動中の特別図柄が大当り変動であるか否かを判定する(S740)。
【0101】
大当り変動ではない場合には(S740:no)、演出図柄表示装置6の画面に表示されている演出ボタンの操作を指示する演出表示の表示を終了させて(S745)、役物動作取消処理(S750)を行い、S780へ移行する。
サブ統合制御装置83は、役物動作取消処理(S750)において、
図25に示す(1)剣役物41→(2)タイトル役物100→(3)盾役物101の一連の動作を中止し、演出ボタン67の操作された時の剣役物41の地点から初期位置に戻る動作に切り替える。
【0102】
当該変動中の特別図柄が大当り変動である場合には(S740:yes)、演出図柄表示装置6の画面に表示されている演出ボタン67の操作を指示する演出表示の表示を終了させ(S755)、役物位置判定処理(S735)の判定結果に基づいて役物動作短縮処理を行い(S760)、S780へ移行する。
【0103】
サブ統合制御装置83は、役物動作短縮処理(S760)において、役物位置判定処理(S735)による判定結果から、演出ボタン67の操作がされた時の剣役物41の地点が
図25に示す所定位置である場合には、
図25に示す(1)剣役物41→(2)タイトル役物100→(3)盾役物101の一連の動作を短縮する。タイトル役物100を移動させて静止させると、直ぐに盾役物101をセンターケース5の右上に収納された状態から演出図柄表示装置6の画面の右部を横切るように飛び出させ、盾役物101自体が反時計回りに揺動されつつ、アーム101d、101eが、より大きく反時計回りに揺動される。この状態で3秒間静止すると、役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の一連の動作が完成することになる。
また、演出ボタン67の操作がされた時の剣役物41の地点が所定位置ではない場合には、(1)剣役物41を
図25に示す所定位置まで移動させて静止させ、直ぐに(2)タイトル役物100移動させて静止させると、盾役物101をセンターケース5の右上に収納された状態から演出図柄表示装置6の画面の右部を横切るように飛び出させ、盾役物101自体が反時計回りに揺動されつつ、アーム101d、101eが、より大きく反時計回りに揺動される。この状態で3秒間静止すると、役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の一連の動作が完成することになる。
【0104】
また、演出ボタンスイッチ67aを検出していない場合には(S730:no)、演出ボタンの操作が有効となる有効期間を経過したか否かを判定する(S765)。肯定判定の場合には(S765:yes)、演出図柄表示装置6の画面に表示されている演出ボタン67の操作を指示する演出表示の表示を終了させて(S770)、タイトル役物・盾役物の動作処理を行い(S775)、S780へ移行する。なお、S775では、タイトル役物100を
図25に示す所定位置へ移動させて1秒間静止させると、盾役物101を移動させて3秒間静止させる。
【0105】
S750、S760又はS775の後に、演出ボタンフラグを0にし(S780)、本処理を終了(リターン)させる。また、演出ボタンフラグが0である場合(S700:no)、演出ボタン67の操作が有効となる有効期間が開始されていない場合(S715:no)又は演出ボタン67の操作が有効となる有効期間を経過していない場合(S765:no)には、そのままリターンとなる。
【0106】
図26から
図29を用いて、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出と可動役物の動作による演出の一例について説明する。
【0107】
図26を用いて、可動役物動作取消処理(S750)が行われる場合の演出図柄表示装置6の画面及び可動役物の動作の演出について説明する。
主制御装置80がハズレとなる特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図26(a)に示す演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させ、
図26(b)に示すリーチ表示態様となり、リーチ演出の終盤に
図26(c)に示す演出表示へと移行する。
図26(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面中央に演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。当該キャラクタの右方には、演出ボタン67の操作を指示する操作指示表示1002が表示されている。演出図柄表示装置の画面左上方には、剣役物41が稼働している。なお、剣役物41は、センターケース5に収納されていた初期位置から所定位置(点線で示された剣役物41の静止状態)まで移動するが可能となっている。
【0108】
図26(c)に示す演出表示中に演出ボタン67を操作すると、
図26(d)に示すように、演出ボタン67が操作された時の剣役物41の地点からセンターケース5の初期位置へと戻っていく。
【0109】
その後、
図26(e)に示すように、演出図柄表示装置6の画面にハズレの表示態様からなる演出図柄1000が停止する。「残念!ハズレ・・」と示す表示例1003が表示されているように、遊技者にハズレとなったことを報知している。
【0110】
図27を用いて、可動役物動作短縮処理(S760)が行われる場合の演出図柄表示装置6の画面及び可動役物の動作の演出について説明する。
主制御装置80が大当りとなる特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図27(a)に示す演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させ、
図27(b)に示すリーチ表示態様となり、リーチ演出の終盤に
図27(c)に示す演出表示へ移行する。
【0111】
図27(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面中央に演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。当該キャラクタの右方には、演出ボタン67の操作を指示する操作指示表示1002が表示されている。演出図柄表示装置の画面左上方には、剣役物41が稼働している。なお、剣役物41は、センターケース5に収納されていた初期位置から所定位置(点線で示された剣役物41の静止状態)まで移動することが可能となっている。
【0112】
図27(c)に示す演出表示中に演出ボタン67を操作すると、
図27(d)へと移行する。
図27(d)に示すように、剣役物41は所定位置まで移動して停止し、タイトル役物100を移動させて静止させると、直ぐに盾役物101が動作して3秒間静止させて一連の動作を完結させる。その後、剣役物41、タイトル役物100及び盾役物101は全てセンターケース5の初期位置へと戻る。そして、
図27(e)へ移行する。
【0113】
図27(e)に示すように、演出図柄表示装置6の画面に演出図柄が停止して、「777」の大当りの表示態様となる。「大当り!おめでとう!」と示す表示例1003が表示されていることから、遊技者に大当りとなったことを報知している。
【0114】
図28を用いて、実施例1の演出図柄表示装置6の画面に表示される演出及び可動役物の動作の演出の一例について説明する。
主制御装置80が大当りとなる特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図28(a)に示す演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させ、
図28(b)に示すリーチ表示態様となり、リーチ演出の終盤に
図28(c)に示す演出表示が表示される。
図28(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面中央に演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。当該キャラクタの右方には、演出ボタン67の操作を指示する操作指示表示1002が表示されている。演出図柄表示装置の画面左上方の剣役物41は、
図25に示す所定位置で静止している。演出ボタン67の操作が有効となる有効期間が経過してしまうと、
図28(d)へ移行する。
【0115】
図28(d)に示すように、有効期間を経過すると、次にタイトル役物100が初期位置から
図25に示す所定位置まで移動して1秒間静止する。その後、
図28(e)に示すように、盾役物101も初期位置から
図25に示す所定位置で3秒間静止する。その後、夫々の役物は、センターケース5の初期位置へと戻っていく。その後、
図28(f)へ移行する。
【0116】
その後、
図28(f)に示すように、演出図柄表示装置6の画面に演出図柄が停止して、「777」の大当りの表示態様となる。「大当り!おめでとう!」と示す表示例1003が表示されていることから、遊技者に大当りとなったことを報知している。
【0117】
実施例1のパチンコ機50によれば、役物演出パターン5に基づく演出表示が表示され、役物演出パターン5に応じて設定されて剣役物41の動作中に、演出ボタン67が操作されると、当否判定の結果がハズレである場合には、(1)剣役物41→(2)タイトル役物100→(3)盾役物101の一連の動作を中止し、剣役物41をセンターケース5内の初期位置へ戻すことで、役物の一連の動作を中止させる状況が作り出せる。また、上述したパチンコ機50は、演出ボタン67が操作して、当否判定の結果がハズレなら役物の一連の動作を中止でき、一方当否判定の結果が大当りなら役物の一連の動作を短縮でき、演出ボタン67が操作せず、有効期間が経過すれば役物の一連の動作が行われ、遊技者にメリハリのある演出を提供することができる。
【0118】
実施例1の役物動作取消処理(S750)は、演出ボタン67の操作時における剣役物41の位置が
図25に示す所定位置にいない場合には、(1)剣役物41→(2)タイトル役物100→(3)盾役物101の一連の動作を中止し、演出ボタン67を操作した時の剣役物41の位置から剣役物41を初期位置へ戻す構成となっていた。
しかし、これに限定されることはなく、実施例1のその他の構成として、演出ボタン67の操作時における剣役物41の位置を役物位置判定処理(S735)が判定し、当該判定結果に基づいて役物動作取消処理(S750)は、
図25に示す所定位置に剣役物41が停止していなければ、(1)剣役物41→(2)タイトル役物100→(3)盾役物101の一連の動作を中止し、剣役物41を
図25に示す所定位置まで移動させてから初期位置へ戻し、一方
図25に示す所定位置に剣役物41が停止していれば直ぐに初期位置へ戻す構成としてもよい。
【0119】
図29を用いて、上述した構成の演出図柄表示装置6の画面に表示される演出及び可動役物の動作の演出の一例について説明する。
主制御装置80がハズレとなる特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図29(a)に示す演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させ、
図29(b)に示すリーチ表示態様となり、リーチ演出の終盤に
図29(c)に示す演出表示へと移行する。
図29(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面中央に演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。当該キャラクタの右方には、演出ボタン67の操作を指示する操作指示表示1002が表示されている。演出図柄表示装置の画面左上方には、剣役物41が作動している。なお、剣役物41は、センターケース5に収納されていた初期位置から所定位置(点線で示された剣役物41の静止状態)まで移動するが可能となっている。
【0120】
図29(c)に示す演出表示中に演出ボタン67を操作し、該演出ボタン67の操作時の剣役物41の地点が
図25に示す所定位置ではない場合には、
図29(d)に示すように、
剣役物41を所定位置まで移動させてから、センターケース5の初期位置へ戻す。
【0121】
その後、
図29(e)へ移行すると、演出図柄表示装置6の画面にハズレの表示態様からなる演出図柄1000が停止する。「残念!ハズレ・・」と示す表示例1003が表示されているように、遊技者にハズレとなったことを報知している。
【0122】
サブ統合制御装置83は、巨大な可動役物の動作、複数の可動役物の動作又は可動役物を複合的な動作を制御する場合、演出ボタンが操作された時に役物の一連の動作を中止するのか、どのタイミングで役物を初期位置へ戻すのかなどを予め設定しておかなければ、様々な問題が生じる可能性が考えられる。そこで、実施例1のその他の構成として、演出ボタンの操作時ではなく、予め初期位置へ戻す際のタイミングを複数設けておき、該タイミングに来た時に演出ボタンが操作されている時はそこから初期位置へ戻る動作に切り替わるようにすることで、どのタイミングで演出ボタン67が操作されたとしても、予め役物が初期位置へ戻る順番やタイミングなどが設定されているため、例えば複数の役物が同時に初期位置へ戻る動作を行うと衝突してしまったり、他の役物の動作を妨げてしまうような複雑な機構においても、円滑に初期位置へ戻ることができる。特に初期位置へ戻る動作として複雑な工程を要する役物などは、該戻る動作をし易いところまで進行した後に戻る動作に入るため、役物の破損なども防止することができる。
【0123】
本実施例のパチンコ機50では、剣役物41、タイトル役物100と盾役物101の動作に関する制御について説明したが、これに限定されることはない。例えば、演出図柄表示装置6に比べて小さいサイズの可動式の演出図柄表示装置(サブ液晶)を備える構成とする。当該サブ液晶はモータなどによって可動する仕掛けとする。演出用の可動役物の動作ではなく、サブ液晶の動作を制御する構成であってもよい。また、演出用の可動役物やサブ液晶の動作を制御する構成としてもよい。
【0124】
実施例1では、リーチ演出の終盤に演出ボタン67を操作して、可動役物の一連の動作が行われるか否かによって当否を示す構成となっているが、これに限定されるものではない。例えば、演出中に可動役物が作動し、演出ボタンが操作されることで演出図柄が仮停止する演出であってもよい。
【0125】
ここで実施例1の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。
本発明の「当否判定手段」が、当否判定処理(S50)に相当し、「特別図柄表示装置」が、第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10に相当し、「特別遊技手段」が、特別遊技処理に相当し、「演出制御手段」がサブ統合制御装置83に相当し、「指示手段」が、変動開始コマンド送信処理(S265)に相当し、「可動体」が、剣役物41、タイトル役物100及び盾役物101に相当し、「操作ボタン」が、演出ボタン67に相当する。
[実施例2]
【0126】
本発明の実施例2について
図30を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と実施例1のその他の構成と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
【0127】
実施例1では、役物演出パターン5が設定された演出表示中に、当否判定の結果が当りかハズレかによって、演出ボタン67を操作した際に可動役物の動作が取り消される又は可動役物の動作を短縮する構成となっていた。
実施例2のパチンコ機50では、所定のラウンド遊技(本実施例では、10ラウンド)中に、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するか否かの昇格演出を行う構成となっている。昇格演出が開始された時に剣役物41を可動させ、演出ボタンの操作を指示する操作指示表示を演出図柄表示装置6の画面に表示する。そして、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行する場合に、演出ボタン67を操作すると、
図25に示すように剣役物41、タイトル役物100及び盾役物101が静止した状態となる。一方、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行しない場合に、演出ボタン67を操作すると、剣役物41が所定位置まで移動して停止した後に、センターケース5内の初期位置へ戻る構成となっている。
【0128】
図30を用いて、実施例2の演出図柄表示装置6の画面で表示される演出と役物の動作による演出について説明する。
主制御装置80が、当否判定処理にて大当りと判定して特別遊技処理を実行すると、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面にて大当り遊技用の演出を行う。
図30(a)は、演出図柄表示装置6の画面右上方に表示しているように、大当り遊技の10ラウンド目に表示される演出である。
図30(a)に示すように、演出図柄表示装置6の画面中央には、演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。当該キャラクタの右方には、演出ボタン67の操作を指示する操作指示表示1002が表示されている。なお、剣役物41は、センターケース5内に収納されていた初期位置から所定位置(点線からなる剣役物41)まで移動可能となっている。
【0129】
演出ボタン67の操作を行い、大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ移行する場合には、
図30(b)へと移行する。(1)剣役物41が静止し、次にタイトル役物100が移動して所定位置にて停止し、最後に盾役物101が移動して所定位置にて3秒間静止する。その後、剣役物41、タイトル役物100及び盾役物101は、初期位置へ戻る。そして、
図30(c)へと移行する。
図30(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面には、演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。表示例1004には、「高確率へ昇格」と表示されている。これにより、大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ移行することを報知している。
【0130】
演出ボタン67の操作を行い、大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ移行しない場合には、
図30(d)へと移行する。
図30(d)に示すように、剣役物41は、
図25に示す所定位置で停止した後に、センターケース5内の初期位置へと戻っていく。そして、
図30(e)へと移行する。
図30(e)に示すように、演出図柄表示装置6の画面には、演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。表示例1004には、「残念!昇格ならず・・」と表示されている。これにより、大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ移行しないことを報知している。
【0131】
実施例2のパチンコ機50によれば、所定のラウンド(本実施例では、10ラウンド)の演出における可動体の動作中に演出ボタン67が操作されると、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行する場合には、そのまま役物((1)剣役物41→(2)タイトル役物100→(3)盾役物101)の一連の動作が行われるが、一方大当り遊技の終了後に通常確率遊技状態へ移行する場合には、役物の一連の動作が中止されて、剣役物41が所定位置へ移動すると、センターケース5内の初期位置へ戻ることになり、役物の一連の動作を中止させる状況を作り出すことができる。よって、遊技者にメリハリのある演出を提供することができる。
[実施例3]
【0132】
本発明の実施例3について
図31を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と実施例1のその他の構成と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
【0133】
実施例3のパチンコ機50では、所定のラウンド遊技(本実施例では、8ラウンド)中に、
8ラウンド終了した後に、更にラウンド遊技が継続するか否かの継続演出を行う構成となっている。継続演出が開始された時に剣役物41を可動させ、演出ボタンの操作を指示する操作指示表示を演出図柄表示装置6の画面に表示する。そして、8ラウンド以降もラウンドが継続する場合に、演出ボタン67を操作すると、
図25に示すように剣役物41、タイトル役物100及び盾役物101が静止した状態となる。一方、大当り遊技が8ラウンドで終了する場合に、演出ボタン67を操作すると、剣役物41が所定位置まで移動して停止した後に、センターケース5内の初期位置へ戻る構成となっている。
【0134】
図31を用いて、実施例3の演出図柄表示装置6の画面で表示される演出と役物の動作による演出について説明する。
主制御装置80が、当否判定処理にて大当りと判定して特別遊技処理を実行すると、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面にて大当り遊技用の演出を行う。
図31(a)は、演出図柄表示装置6の画面右上方に表示しているように、大当り遊技の8ラウンド目に表示される演出である。
図31 (a)に示すように、演出図柄表示装置6の画面中央には、演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。当該キャラクタの右方には、演出ボタン67の操作を指示する操作指示表示1002が表示されている。なお、剣役物41は、センターケース5内に収納されていた初期位置から所定位置(点線からなる剣役物41)まで移動可能となっている。
【0135】
演出ボタン67の操作を行い、8ラウンド以降もラウンド遊技が継続する場合には、
図31(b)へと移行する。(1)剣役物41が静止し、次にタイトル役物100が移動して所定位置にて停止し、最後に盾役物101が移動して所定位置にて3秒間静止する。その後、剣役物41、タイトル役物100及び盾役物101は、初期位置へ戻る。そして、
図31(c)へと移行する。
図31(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面には、演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。表示例1005には、「大当り遊技 継続!!」と表示されている。これにより、8ラウンド以降も、ラウンド遊技が継続することを遊技者に報知している。
【0136】
演出ボタン67の操作を行い、8ラウンドにて大当り遊技が終了する場合には、
図31(d)へと移行する。
図31(d)に示すように、剣役物41は、
図25に示す所定位置で停止した後に、センターケース5内の初期位置へと戻っていく。そして、
図31(e)へと移行する。
図31(e)に示すように、演出図柄表示装置6の画面には、演出キャラクタ1001の「熊の達吉」が表示されている。表示例1005には、「残念、大当り遊技継続ならず・・」と表示されている。これにより、大当り遊技は8ラウンド目にて終了することを遊技者に報知している。
【0137】
実施例3のパチンコ機50によれば、所定のラウンド(本実施例では、8ラウンド)の演出における可動体の動作中に演出ボタン67が操作されると、当該ラウンド遊技以降にラウンド遊技が継続する場合には、そのまま役物((1)剣役物41→(2)タイトル役物100→(3)盾役物101)の一連の動作が行われるが、一方、そうでない場合には、役物の一連の動作が中止されて、剣役物41が所定位置へ移動すると、センターケース5内の初期位置へ戻ることになり、役物の一連の動作を中止させる状況を作り出すことができる。よって、遊技者にメリハリのある演出を提供することができる。
[実施例4]
【0138】
本発明の実施例4について
図32から
図35を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
【0139】
実施例1のパチンコ機50と異なり、実施例4のパチンコ機50は、上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられ、この演出ボタン67は周囲にジョグダイヤル68を備えられている。また、下皿63の左上部に変動短縮ボタン69を備えられている。なお、遊技者が所定期間中に、演出ボタン67やジョグダイヤル68を操作することで演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化したりする。また、変動短縮ボタン69は、遊技者が操作に起因して第1特別図柄と第2特別図柄の予め決定された変動時間に達する前に大当り図柄又はハズレ図柄で確定表示させることが可能となっている。
【0140】
実施例4のパチンコ機の電気的構成は、
図32のブロック図に示すとおりである。実施例1と異なり、遊技盤中端子板74には、変動短縮ボタン69が接続されており、変動短縮ボタン69を操作した際には、その信号が主制御装置80に入力されることになる。また、サブ統合制御装置83にはジョグダイヤル68が接続されており、ジョグダイヤル68を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力されることになる。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
【0141】
本実施例の主制御装置80は、役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)が動作する変動であるか否かを把握するために、変動パターン決定処理(S245、S255)で特定の変動パターンを決定する構成となっている。なお、サブ統合制御装置83が特定の変動パターンのデータを受け取ると、役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の動作を伴う演出を行うことになる。
【0142】
実施例1の当否判定処理のフローチャートと異なる点について、
図33に示す実施例4の当否判定処理のフローチャートを用いて説明する。
図10のS155において特別図柄が変動中(S155:yes)と判定された場合には、
図33のS900に移行し、図柄変動時間(S245、又はS255の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。図柄変動時間を経過した場合には(S900:yes)、S915へ移行する。また、図柄変動時間を経過していない場合には(S900:no)、変動短縮ボタンスイッチ69aを検出したか否かを判定する(S905)。肯定判定の場合には(S905:yes)、変動時間短縮処理を行う(S910)。本実施例の変動時間短縮処理は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)が予め決定された変動時間に達する前に、予め決定された変動時間の残り変動時間を0にして、大当り図柄又はハズレ図柄で確定表示させる。その後、S915へ移行すると、主制御装置80は、確定図柄表示処理(S915)を行い、特別遊技処理へ移行する。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。また、変動短縮ボタンスイッチ69aを検出しなかった場合には(S905:no)、特別遊技処理へ移行する。
【0143】
図34を用いて、実施例4のサブ統合制御装置83が実行する役物動作制御処理2について説明する。
S950において、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドに含まれる変動パターンのデータから、特定の変動パターンであるか判定する。肯定判定である場合には(S950:yes)、役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)が動作中であるか否かを判定する(S955)。役物が動作中である場合には(S955:yes)、主制御装置80から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(S960)。肯定判定の場合には(S960:yes)、役物動作取消処理を行い(S965)、本処理を終了する。また、役物が動作する演出表示ではない場合(S950:no)、役物が動作していない場合(S955:no)又は図柄確定コマンドを受信していない場合には(S960:no)、本処理を終了する。
役物動作取消処理(S965)では、変動短縮ボタン69が操作された時の役物の地手からセンターケース5に収納されていた初期位置へ戻る動作に切り替える。
【0144】
図35を用いて、実施例4の演出図柄表示装置6の画面に表示される演出及び役物の動作による演出の一例について説明する。
主制御装置80が特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図35(a)に示す演出図柄表示装置6の画面にて演出図柄1000を変動表示させる。その後、
図35(b)に示す演出へと移行する。
図35(b)に示すように、演出図柄表示装置6の左上方には、剣役物41が時計回りに動作していることが分かる。なお、剣役物41は、センターケース5内に収納されていた初期位置から所定位置(点線で示している剣役物41の位置)まで移動可能となっている。演出図柄表示装置6の画面中央には、演出キャラクタ1001が表示されている。なお、演出キャラクタ1001の右上方には、演出図柄1000が表示されている。
図35(b)に示した演出が行われているときに、変動短縮ボタン69を操作すると、
図35(c)へ移行する。
【0145】
図35(c)に示すように、変動短縮ボタン69が操作された時の剣役物41の地点からセンターケース5内の収納されていた初期位置へ戻ることになる。確定表示された図柄が大当り図柄である場合には、
図35(d)へ移行する。一方、確定表示された図柄がハズレ図柄である場合には、
図35(e)へ移行する。なお、剣役物41以外の役物が動作する役物演出パターンが設定されている場合であっても、同様に、剣役物41以外の役物はセンターケース5に収納されていた初期位置へと戻ることになる。
【0146】
確定表示された図柄が大当り図柄である場合には、
図35(d)に示すように、演出図柄1000が「777」となっており、大当りであることを示す表示態様となっている。また、表示例1003には「大当り!おめでとう!」と表示されており、大当りとなったことを遊技者に報知している。また、確定表示された図柄がハズレ図柄である場合には、
図35(e)に示すように、演出図柄1000が「767」となっており、ハズレであることを示す表示態様となっている。また、表示例1003には「残念!ハズレ!」と表示されており、ハズレとなったことを遊技者に報知している。
【0147】
実施例4のパチンコ機によれば、特定の変動パターンに基づく演出での役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の動作中に変動短縮ボタン69が操作されても、動作中の役物は一連の動作を中止して役物の動作を取り消す動作が行われるため、役物の動作中に変動時間が短縮されたという状況でも対応することができる。
【0148】
実施例4では、演出ボタン67と変動短縮ボタン69とを設けた構成として記載したが、これに限定されることはなく、例えば演出ボタン67の機能と変動短縮ボタン69の機能を共有する一つのボタン備えた構成であってもよい。ただし、上記した構成の場合、演出ボタンと変動短縮ボタンの機能を共有するボタンの操作が有効となる有効期間を備えた構成であることが好適である。
【0149】
実施例4のその他の構成として、例えば、特定の変動パターンに基づく演出での可動役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の動作中に変動短縮ボタン69を操作すると、変動短縮ボタン69が操作された時に所定位置に役物が停止していない場合には、所定位置まで移動して停止してから収納されていた初期位置へ戻るように切り換え、一方、変動短縮ボタン69が操作された時に所定位置に役物が停止していた場合には、そのまま収納されていた初期位置へ戻るように切り換える構成としてもよい。
その場合、サブ統合制御装置83に、変動短縮ボタン69が操作された時の役物の地点が所定位置で停止しているか否かを判定する処理を設ける構成とする。当該処理による判定結果に基づいて、役物動作取消処理(S965)が行われるものとする。また、変動短縮ボタン69が操作された時に所定位置に役物が停止していない場合には、所定位置まで移動して停止してから収納されていた初期位置へ戻るために必要な変動時間が確保されている構成が好適である。
【0150】
また、実施例4のその他の構成として、所定の変動パターンに基づく演出での可動役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の動作中に変動短縮ボタン69を操作して、ハズレであれば可動役物はセンターケース5の初期位置へ戻り、ハズレであることを報知し、大当りであれば可動役物を用いた特定演出を行ってから可動役物はセンターケース5の初期位置へ戻した後に大当りであることを報知する構成としてもよい。なお、上述した構成とする場合には、ハズレの場合には予め設定された変動時間の残り時間を0とし、大当りの場合には予め設定された変動時間から所定の時間が残るように短縮し、残った時間で特定演出が行われる構成がよい。これにより、ハズレ又は大当りであるかによって、異なる演出となり、遊技者にメリハリのある演出を提供することができる。
【0151】
実施例4のその他の構成として、例えば、所定の変動パターンに基づく演出での役物(剣役物41、タイトル役物100、盾役物101)の動作中に変動短縮ボタン69を操作しても、可動役物はセンターケース5の初期位置へ戻らず、変動短縮ボタン69の操作された時の可動役物の地点で一時停止する。次に変動が開始されると、可動役物がそのままセンターケース5の初期位置に戻るか、又は可動役物が何らかの動作を行うかによって、当該変動が大当り変動であるか否かを遊技者に示唆する構成としてもよい。今までにない演出用の可動役物を用いた演出を遊技者に提供することができる。
【0152】
ここで実施例4の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。
本発明の「操作ボタン」が、変動短縮ボタン69に相当し、「変動短縮手段」が、変動時間短縮処理(S910)に相当する。