特許第6677013号(P6677013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6677013
(24)【登録日】2020年3月17日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】空気調和機の室外機
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/32 20110101AFI20200330BHJP
【FI】
   F24F1/32
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-34973(P2016-34973)
(22)【出願日】2016年2月26日
(65)【公開番号】特開2017-150769(P2017-150769A)
(43)【公開日】2017年8月31日
【審査請求日】2019年1月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(72)【発明者】
【氏名】中村 雄太
【審査官】 五十嵐 康弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−175405(JP,A)
【文献】 特開2000−179896(JP,A)
【文献】 特開平06−313588(JP,A)
【文献】 特開2015−203526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/26− 1/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続する室内機の台数に合わせて室外機側冷媒配管を分岐する分岐管を設け、前記分岐管の先端には室内機側冷媒配管を接続するハーフユニオンが接合されており、前記ハーフユニオンは前記ハーフユニオンを支持する支持板と前記支持板を固定する分流ユニット取付板を介して側面に取り付けられる空気調和機の室外機において、
前記ハーフユニオンは、一対の平行面と同平行面を繋ぐ第1側面と第2側面を有する胴部と、前記胴部の前記分岐管側に設けられ前記胴部の周囲から外側に向かって突出した鍔形をした基部とを備え、
前記支持板は、前記ハーフユニオンの前記胴部の前記一対の平行面と前記第1側面を支え一辺が開放された取付孔が上下方向に連続して設けられた支持面と、前記ハーフユニオンの前記基部が保持される保持部とを備え、
前記分流ユニット取付板は、前記室外機に固定される取付部と前記取付部の端を折り曲げた分岐管固定部を有し、前記分岐管固定部には前記ハーフユニオンが引き出される開口部と、前記開口部に前記ハーフユニオンの前記胴部の前記第2側面が当接するフランジを備えたことを特徴とする空気調和機の室外機。
【請求項2】
前記支持板は前記支持面の左右端から延出し前記分流ユニット取付板側に突出したネジ止め部を備え、前記分流ユニット取付板は前記分岐管固定部に前記ネジ止め部を位置出しする凸部を有することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の室外機。
【請求項3】
前記分流ユニット取付板の前記開口部には、一つ以上の前記支持板が固定されることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数台の室内機の冷媒配管が接続される分流ユニットを備えたマルチ式の空気調和機の室外機に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機の室外機の1つとして、1台の室外機に複数台の室内機を接続するマルチ式の室外機がある。マルチ式の室外機は、複数台の室内機の冷媒配管を接続するための分流ユニットを本体ケーシングの側面に備えている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
室外機は、室外機のガス側操作弁に接続されたガス冷媒配管と液側操作弁に接続された液冷媒配管を室内機の台数に合わせたガス分岐管と液分岐管に分岐する。ガス分岐管と液分岐管は室内機に接続された冷媒配管に分流ユニットに設けたハーフユニオン(継手管)でそれぞれ接続される。ハーフユニオンは室外機の側面に固定される配管継手板に設けた取付穴に室内機側の頭部を挿入し、ハーフユニオンの基部(停止部)に配管継手管押え板を当接させ、配管継手管押え板の取付穴に室外機側の円筒部を嵌合する。ついで、配管取付板と配管継手管押え板によってハーフユニオンを挟み込みネジで固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−175405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この場合、配管継手管押え板の取付穴にハーフユニオンの円筒部を嵌合するためには、ガス冷媒配管と液媒配管のそれぞれにハーフユニオンを溶接する前でないと作業が行えない。そのためハーフユニオンを配管取付板と配管継手管押え板によって室外機の側面に固定した後にハーフユニオンをガス冷媒配管と液媒配管にそれぞれ溶接するが、縦に並べたハーフユニオンにそれぞれガス冷媒配管と液媒配管を溶接するのは間隔が狭いこともあり非常に作業性が悪い。
【0006】
そこで、本発明の課題は、分流ユニットのハーフユニオンの取り付け作業性を向上し得る空気調和機の配管取付構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明は、接続する室内機の台数に合わせて室外機側冷媒配管を分岐する分岐管を設け、前記分岐管の先端には室内機側冷媒配管を接続するハーフユニオンが接合されており、前記ハーフユニオンは前記ハーフユニオンを支持する支持板と前記支持板を固定する分流ユニット取付板を介して前記室外機の側面に取り付けられる空気調和機の室外機において、
前記ハーフユニオンは、一対の平行面と同平行面を繋ぐ第1側面と第2側面を有する胴部と、前記胴部の前記分岐管側に設けられ前記胴部の周囲から外側に向かって突出した鍔形をした基部とを備え、
前記支持板は、前記ハーフユニオンの前記胴部の前記一対の平行面と前記第1側面を支え一辺が開放された取付孔が上下方向に連続して設けられた支持面と、前記ハーフユニオンの前記基部が保持される保持部とを備え、
前記分流ユニット取付板は、前記室外機に固定される取付部と前記取付部の端を折り曲げた分岐管固定部を有し、前記分岐管固定部には前記ハーフユニオンが引き出される開口部と、前記開口部に前記ハーフユニオンの前記胴部の前記第2側面が当接するフランジを備えたことを特徴としている。
【0008】
また、前記支持板は前記支持面の左右端から延出し前記分流ユニット取付板側に突出したネジ止め部を備え、前記分流ユニット取付板は前記分岐管固定部に前記ネジ止め部を位置出しする凸部を有することも含まれる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、分岐管をハーフユニオンに接合した状態で、全てのハーフユニオンを支持板に固定してから、分流ユニット取付板に固定することから、取り付け作業工程が簡略され作業時間が短縮して作業性が向上するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る空気調和機の室外機の斜視図。
図2】本発明のサービスパネルを取り外し、室外機の機械室内の構造を説明する斜視図。
図3】本発明の室外機の右側面の部分拡大図。
図4】本発明のハーフユニオンと支持板の斜視図。
図5】本発明の分流ユニットを分流ユニット取付板に取り付ける状態を示す説明図。
図6】本発明の分流ユニットを分流ユニット取付板を介して室外機に取り付けた状態を示す図。
図7図6のA−A拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0012】
図1に示す空気調和機の室外機1は、複数台の室内機(図示なし)に接続して冷房運転と暖房運転とが可能な可逆式の冷凍サイクル回路を形成する室外機である。図1では2台の室内機に接続するがこれに限定するものではない。
【0013】
なお、図1における室外機1に沿わした座標軸において、Y方向を上面または上方、−Y方向を下面または下方、Z方向を前面または前方、−Z方向を背面または後方、X方向を右側面または右方、−Z方向を左側面または左方として以下説明する。各部品においても同様である。
【0014】
室外機1は直方体形状の本体ケーシング10を備えている。本体ケーシング10は長方形状に形成された底板12と、後述する熱交換器室HCの前面側に配置され吹出グリル131を有する前面パネル13と、後述する機械室MCの前面側に配置されるサービスパネル14と、機械室MCの右側面から背面にかけて配置される側面パネル15と、本体ケーシング10の上面に取り付けられる天板16とを備えている。
【0015】
側面パネル15には後述する分流ユニット4が取り付けられている。室外機1の設置後には分流ユニット4は配管カバー3で覆われて保護され雨水や虫の侵入を防いでいる。
【0016】
図2図3を合わせて参照して側面パネル15は、その下端部が側面から背面中程にかけてL字状に切り欠かれており、その切り欠かれた部分にコンジットパネル18が着脱可能に取り付けられている。
コンジットパネル18は、機械室MC上部にある電装品ユニット(図示なし)と接続する室内機の台数分の電気信号線21と一本の電源線22をそれぞれ個別に収容するコンジット管181が設けられている。
【0017】
本体ケーシング10の内部は仕切板11により熱交換器および送風ファン(共に図示しない)を含む熱交換器室HCと、アキュムレータAおよび圧縮機Cなどの機械ユニットや電装品ユニットを備えた機械室MCとに区画されている。本発明において、熱交換器室HCの具体的な構成は任意であってよく、その説明は省略する。
【0018】
機械室MCの前方には、図示しない四方弁を介して圧縮機CとアキュムレータAに接続される冷媒配管のガス側操作弁VGおよび液側操作弁VLがバルブプレート17を介して取り付けられている。
【0019】
側面パネル15の中央下端には上方に向かってアーチ状に切りかかれた切欠孔151が設けられている。これによれば側面パネル15の下方にコンジットパネル18を取り付けることにより、後述する分流ユニット4のガス冷媒配管4Gと液冷媒配管4Lとを外に引き出す配管引出口Hが形成される。
【0020】
この実施形態において、配管引出口Hには配管引出口Hの開口部を塞ぎつつ、分流ユニット4のガス冷媒配管4Gと液冷媒配管4Lとが側面パネル15に接触しないようにするためのラバー製の配管固定具19が設けられている。
【0021】
本体ケーシング10には、複数台の室内機のガス冷媒配管2Gと液冷媒配管2Lに接続される分流ユニット4が分流ユニット取付板6を介して取り付けられている。分流ユニット4は、ガス側操作弁VGに接続されるガス冷媒配管4Gと、液側操作弁VLに接続される液冷媒配管4Lとを備えている。
【0022】
ガス冷媒配管4Gは、機械室MC内を通って配管引出口Hから外側に至るガス連結部41Gと、配管引出口Hから本体ケーシング10の側面(図1では右側面)に沿って上方に延設されたガスヘッダ部42Gとを有し、それらが1本の連続した金属パイプから形成されている。
【0023】
ガスヘッダ部42Gには、軸線方向に沿って所定の間隔をもって複数のガス分岐管43Gが配置されている。この実施形態において、ガス分岐管43Gは、1本のガスヘッダ部42Gに2本設けられている。
【0024】
ガス分岐管43Gは、基端側がガスヘッダ部42Gにロウ付けされる。ガス分岐管43Gには、管内の温度を測定する図示しない温度センサを支持するセンサホルダ44Gが設けられている。ガス分岐管43Gの先端側には、ガス分岐管43Gと室内機からのガス冷媒配管2Gを接続するハーフユニオン5Gがロウ付けにより接合されている。さらにハーフユニオン5Gの先端にはガス冷媒配管2Gを固定するフレアナット45Gが着脱可能に取り付けられている。
【0025】
液冷媒配管4Lは、機械室MC内を通って配管引出口Hから外側に至る液連結部41Lと、配管引出口Hから本体ケーシング10の側面(図1では右側面)に沿って上方に延設された液ヘッダ部42Lとを有し、それらが1本の連続した金属パイプから形成されている。
【0026】
液ヘッダ部42Lには、軸線方向に沿って所定の間隔をもって複数の液分岐管43Lが配置されている。この実施形態において、液分岐管43Lは、1本の液ヘッダ部42Lに2本設けられている。
【0027】
液分岐管43Lは、基端側が液ヘッダ部42Lにロウ付けされる。液分岐管43Lには、管内の温度を測定する図示しない温度センサを支持するセンサホルダ44Lが設けられている。液分岐管43Lの先端側には、液分岐管43Lと室内機からの液冷媒配管2Lを接続するハーフユニオン5Lがロウ付けにより接合されている。さらにハーフユニオン5Lの先端には液冷媒配管2Lを固定するフレアナット(図示なし)が着脱可能に取り付けられている。
【0028】
液分岐管43Lには、液分岐管43L内を流れる液冷媒の流量を制御する電磁弁46Lが設けられている。電磁弁46Lは、図示しない制御部により弁の開度量が制御される。
【0029】
次に、ハーフユニオン5G、5Lおよび分流ユニット4の固定について図4図7を併せて参照して説明する。ハーフユニオン5Gは、一対の平行面(図4では上面51aと下面51b)と同平行面を繋ぐ第1側面(図4では右側面51c)と第2側面(図4では左側面51d)を有する胴部51を有する。図4では胴部51の縦断面形状は角丸正方形であるが長方形でも八角形でもよく、また上面51aと下面51bが平行であれば右側面51cと左側面51dに曲面を設けてもよい。右側面51cが後述する取付孔75の右辺75cと当接する形状であればよく、また左側面51dは後述するフランジ621と接する部分があればよい。
【0030】
胴部51のガス分岐管43G側には基部52が設けられている。基部52は胴部51の周囲(図4では上面51aと下面51bと右側面51cと左側面51d)から外側に向かって突出した鍔形である。右側面51cよりも右方向に延出した右鍔部521が後述する支持板7の保持部72に保持されるようになっている。また基部52はガス分岐管43G側の中央に溶接部522があり、この中にガス分岐管43Gを嵌入してロウ付けすることで接合される。
【0031】
胴部51のガス冷媒配管2G側には頭部53が設けられる。頭部53の先端には、拡開したガス冷媒配管2Gを合わせる管受け部531と、フレアナット45Gを受けるネジ部532を有する。
【0032】
そしてハーフユニオン5Gの内部には頭部53から基部52まで貫通した貫通孔54を備える。本発明では、ハーフユニオン5Gとハーフユニオン5Lは貫通孔54の管径541と管径541に合わせた頭部53のサイズ、および胴部52の奥行が異なるが、胴部52と基部52は共通であることからハーフユニオン5Lについては説明を省略する。
【0033】
ガス分岐管43Gと液分岐管43Lに接合されたハーフユニオン5G、5Lはハーフユニオン5G、5Lを支持する支持板7と支持板7を固定する分流ユニット取付板6を介して室外機1の右側面に当たる側面パネル15に取り付けられる。
【0034】
支持板7は板金を折り曲げ加工したものであり、ハーフユニオン5G、5Lを固定する支持面71と、支持面71の右端をガス分岐管43G側に曲げさらに袋状となるように折り返してハーフユニオン5G、5Lの基部52の右鍔部521が嵌入する間隙721を有する保持部72と、支持面71の上端と下端の左端がさら左方向に延出して後方(分流ユニット取付板6側)に突出した第1ネジ孔74を有するネジ止め部73a、73bと、保持部62の中央位置に切れ目を設けて、右方向に延出して後方(分流ユニット取付板6側)に突出した第1ネジ孔74を有するネジ止め部73cを備える。
【0035】
支持面71には、ハーフユニオン5Gとハーフユニオン5Lが交互に上下方向に縦一列となるようにハーフユニオン5Gとハーフユニオン5Lを個々に受ける取付孔75が設けられている。取付孔75は一辺(図4では左側)が開放され、ハーフユニオン5G、5Lの胴部51の一対の平行面である上面51aと下面51bおよび右側面51cが合致して支えられるように形成された切欠き孔である。取付孔75の幅75eは胴部51の幅51eと等しい寸法に形成されている。
【0036】
ハーフユニオン5G、5Lの胴部51の上面51aと下面51bを支える取付孔75の上辺75aと下辺75bには、支持面71に対して垂直で後方に延出した挟持部76が設けられ、ハーフユニオン5G、5Lが取付孔75から脱落しないように支えている。
【0037】
ハーフユニオン5G、5Lの胴部51を支持面71の取付孔75の開放された側から差し込む。この時基部52の右鍔部521も合わせて保持部72に嵌入するように差し込む。保持部72の間隙721は基部52の厚さ52aに合わせていることから、基部52が保持部72に嵌入されると前後方向の位置出しがなされ、ハーフユニオン5G、5Lの胴部51が取付孔75に嵌る。そして取付孔75の幅75eは胴部51の幅51eと等しい寸法に形成されていることから、胴部51の右側面51cが取付孔75の右辺75cと当接して、ハーフユニオン5G、5Lは固定される。
【0038】
なお、ガス冷媒配管4Gと液冷媒配管4Lがハーフユニオン5G、5Lまで接続され、支持板7に固定されたものが分流ユニット4となる。
【0039】
分流ユニット取付板6は、側面パネル15に固定される取付部61と取付部61の端から折れ曲がり右方向に延出する分岐管固定部62と、分岐管固定部62の端から折れ曲がり前方に延出する補強部63とを有する。分流ユニット取付板6は図示しないが下端がアキュムレータ取付板を介して底板21に固定されている。
【0040】
分流ユニット取付板6の分岐管固定部62の中央にはハーフユニオン5G、5Lが引き出される長方形の開口部64を有する。開口部64の左端辺には前方に折れ曲がるフランジ621が設けられる。フランジ621にはハーフユニオン5G、5Lの胴部51の左側面51dが当接し、フランジ621の先端621aが基部52に当たることで、分流ユニット4を仮固定することができる。また、開口部64の右端辺にも前方に折れ曲がるフランジ622が設けられる。
【0041】
分岐管固定部62はさらに支持板7の第1ネジ孔74に対応する位置に第2ネジ孔65を備える。第2ネジ孔65の下方には、分岐管固定部62の背面側から前面側に向かって突出する凸部66を設ける。凸部66は下端から上端に向かって徐々に前方に突出する楔型であって、上端に支持板7のネジ止め部73の下端が当接することで分流ユニット4の上下方向の位置出しができる。
【0042】
分流ユニット4の組み立て作業は、分流ユニット4を分流ユニット取付板6の分岐管固定部62の開口部64にハーフユニオン5G、5Lを引き出すように合わせ、ハーフユニオン5G、5Lの胴部51の左側面51dをフランジ621に当接させるとともにフランジ621の先端621aを基部52に当てて仮固定する。これで左右方向の位置出しができる。
【0043】
さらに、支持板7のネジ止め部73a、73b、73cの下端をそれぞれ凸部66に合わせることで分流ユニット4の位置決めがなされる。そして、第1ネジ孔74と第2ネジ孔65をネジ9で螺着することで、分流ユニット4が室外機1の側面に取り付けられる。
【0044】
次にそれぞれのハーフユニオン5Gの頭部53に室内機の冷媒配管2Gをフレアナット45Gで固定し、ハーフユニオン5Lの頭部53に室内機の冷媒配管2Lをフレアナットで固定することで、分流ユニット4が室内機と接続される。
【0045】
なお、本発明では、分流ユニット取付板6の開口部64には、一つの支持板7を合わせるようになっているが、これに限らず、接続する室内機の台数が多い場合は、ハーフユニオン5G、5Lを一つ以上の支持板7に分けて固定して、複数の支持板7を開口部64に固定するようにしてもよい。
【0046】
以上説明したように、本発明によれば、先にガス分岐管43G、液分岐管43Lがハーフユニオン5G、5Lにロウ付けにより接合された状態で、全てのハーフユニオン5G、5Lを支持板7に固定してから、分流ユニット取付板6に固定することから、取り付け作業工程が簡略され作業時間が短縮して作業性が向上するものとなる。
【符号の説明】
【0047】
1:室外機、10:本体ケーシング、15:側面パネル
2G:ガス冷媒配管、2L:液冷媒配管
4:分流ユニット
4G:ガス冷媒配管、41G:ガス連結部、42G:ガスヘッダ部、43G:ガス分岐管、
4L:液冷媒配管、41L:液連結部、42L:液ヘッダ部、43L:液分岐管
5G/5L:ハーフユニオン、51:胴部、51a:上面、51b:下面、51c:右側面、51d:左側面、52:基部、521:右鍔部、522:溶接部、53:頭部、54:貫通孔
6:分流ユニット取付板、61:取付部、62:分岐管固定部、621/622:フランジ、63:補強部、64開口部、65:第2ネジ孔、66:凸部
7:支持板、71:支持面、72:保持部、73ネジ止め部、74:第1ネジ孔、75:取付孔、75a:上辺、75b:下辺、75c:右辺、76:挟持部
HC:熱交換器室、MC:機械室、VG:ガス側操作弁、VL:液側操作弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7