特許第6677372号(P6677372)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6677372
(24)【登録日】2020年3月17日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】基板メイティングコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 24/38 20110101AFI20200330BHJP
   H01R 24/44 20110101ALI20200330BHJP
   H01R 13/24 20060101ALI20200330BHJP
【FI】
   H01R24/38
   H01R24/44
   H01R13/24
【請求項の数】17
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-58245(P2019-58245)
(22)【出願日】2019年3月26日
(65)【公開番号】特開2019-175848(P2019-175848A)
(43)【公開日】2019年10月10日
【審査請求日】2019年3月26日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0034833
(32)【優先日】2018年3月27日
(33)【優先権主張国】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514182333
【氏名又は名称】ギガレーン カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GIGALANE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ファ ユン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジン ウク
(72)【発明者】
【氏名】チャ、スン ファ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、チャン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ウン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、キュン フン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ヒー ソク
【審査官】 鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−307811(JP,A)
【文献】 特開平08−236227(JP,A)
【文献】 特開2013−164973(JP,A)
【文献】 特開2017−126564(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3107906(JP,U)
【文献】 特開平07−336115(JP,A)
【文献】 特開2006−092999(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/112200(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/080663(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R12/00−12/91
H01R13/24
H01R24/00−24/86
G01R 1/06− 1/073
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号コンタクト部と、
グラウンド中空部が形成され、前記グラウンド中空部に前記信号コンタクト部が挿入されるグラウンドコンタクト部と、
前記信号コンタクト部と前記グラウンドコンタクト部の間に位置する誘電体部と、を含み、
前記信号コンタクト部は、
一側が開放されたハウジング挿入ホールが内部に形成されるハウジングと、
他側が開放された接触部挿入ホールが内部に形成される接触部と、
前記ハウジング挿入ホールの一側と前記接触部挿入ホールの他側の間に挿入される信号スプリングと、を含み、
前記接触部挿入ホールには前記ハウジングの一側の一部が挿入され、
前記信号スプリングが圧縮された状態で、前記ハウジングの外側に前記接触部の内側が接触して前記ハウジングおよび前記接触部が電気的に連結される、PIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項2】
前記接触部は、
前記接触部の他端に内壁から突出して形成される接触部突出部と、
前記接触部の他端から一側に長く形成され、前記接触部の周りに沿って2以上形成される接触部スリットと、を含む、請求項1に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項3】
前記接触部突出部は、
前記信号スプリングが復元された状態で、前記ハウジングの周りに沿って環状に形成されるハウジング溝に挿入される、請求項2に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項4】
信号コンタクト部と、
グラウンド中空部が形成され、前記グラウンド中空部に前記信号コンタクト部が挿入されるグラウンドコンタクト部と、
前記信号コンタクト部と前記グラウンドコンタクト部の間に位置する誘電体部と、を含み、
前記信号コンタクト部は、
一側が開放されたハウジング挿入ホールが内部に形成されるハウジングと、
前記ハウジング挿入ホールに他側の一部が挿入された接触部と、
前記ハウジング挿入ホールの一側と前記接触部の他側の間に挿入される信号スプリングと、を含み、
前記信号スプリングが圧縮された状態で、前記ハウジングの内側に前記接触部の外側が接触して前記ハウジングおよび前記接触部が電気的に連結される、PIMD特性が向上した信号コンタクト部を含み、
前記ハウジングは、
前記ハウジングの一端の内壁から突出するハウジング突出部と、
前記ハウジングの一端から他側に長く形成され、前記ハウジングの周りに沿って2以上備えられるハウジングスリットと、を含み、
前記ハウジング突出部は、
前記信号スプリングが復元された状態で、前記接触部の周りに沿って環状に形成される接触部溝に挿入される、PIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項5】
前記グラウンドコンタクト部は、
第1グラウンド中空部が形成される第1グラウンド部と、
前記第1グラウンド中空部に他側の一部が挿入され、第2グラウンド中空部が形成される第2グラウンド部と、を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項6】
前記第1グラウンド部の内側および前記第2グラウンド部の外側の間に位置するグラウンドスプリングをさらに含み、
前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向に移動する場合、前記グラウンドスプリングが前記第2グラウンド部によって圧縮され、圧縮された前記グラウンドスプリングが復元されて、前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向の反対方向に移動する、請求項5に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項7】
前記第1グラウンド部は、
前記第1グラウンド部の内壁に他側に行くほど内径が小さくなるように傾斜した形状に形成されるテーパー部を含み、
前記第2グラウンド部は、
前記第2グラウンド部の他端に外側に突出した第2グラウンド突出部と、
前記第2グラウンド部の他端から一側に長く形成され、前記第2グラウンド部の周りに沿って2以上形成される第2グラウンドスリットと、を含み、
前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向に移動する場合、前記第2グラウンド突出部の外径が前記テーパー部によって圧縮され、圧縮された前記第2グラウンド突出部の外径が前記テーパー部の内径が大きくなる方向に沿って復元されて、前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向の反対方向に移動する、請求項6に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項8】
前記第1グラウンド部は、
前記第1グラウンド部の内壁に他側に行くほど内径が小さくなるテーパー部を含み、
前記第2グラウンド部は、
前記第2グラウンド部の他端に外側に突出した第2グラウンド突出部と、
前記第2グラウンド部の他端から一側に長く形成され、前記第2グラウンド部の周りに沿って2以上備えられる第2グラウンドスリットと、を含み、
前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向に移動する場合、前記第2グラウンド突出部の外径が前記テーパー部によって圧縮され、圧縮された前記第2グラウンド突出部の外径が前記テーパー部の内径が大きくなる方向に沿って復元されて、前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向の反対方向に移動する、請求項5に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項9】
前記誘電体部は、
前記第1グラウンド部および前記信号コンタクト部の間に位置する第1誘電体部と、
前記第2グラウンド部および前記信号コンタクト部の間に位置する第2誘電体部と、を含み、
前記第2誘電体部は前記信号コンタクト部の直径よりも大きな直径を有する第2誘電体中空部が形成されて、前記第2グラウンド部とは面接触し、前記信号コンタクト部とは面接触しない、請求項5に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項10】
前記第1グラウンド部は、
前記第1グラウンド部の他側の周りに形成されるネジ山と、
前記第1グラウンド部の一側の周りに3以上の面が形成される締付部と、を含む、請求項5に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項11】
信号コンタクト部と、
グラウンド中空部が形成され、前記グラウンド中空部に前記信号コンタクト部が挿入されるグラウンドコンタクト部と、
前記信号コンタクト部と前記グラウンドコンタクト部の間に位置する誘電体部と、を含み、
前記グラウンドコンタクト部は、
第1グラウンド中空部が形成される第1グラウンド部と、
前記第1グラウンド中空部に他側の一部が挿入され、第2グラウンド中空部が形成される第2グラウンド部と、を含み、
前記第1グラウンド部の内側および前記第2グラウンド部の外側の間に位置するグラウンドスプリングをさらに含み、
前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向に移動する場合、前記グラウンドスプリングが前記第2グラウンド部によって圧縮され、圧縮された前記グラウンドスプリングが復元されて、前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向の反対方向に移動する、PIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項12】
前記第1グラウンド部は、
前記第1グラウンド部の内壁に他側に行くほど内径が小さくなるように傾斜した形状に形成されるテーパー部を含み、
前記第2グラウンド部は、
前記第2グラウンド部の他端に外側に突出した第2グラウンド突出部と、
前記第2グラウンド部の他端から一側に長く形成され、前記第2グラウンド部の周りに沿って2以上形成される第2グラウンドスリットと、を含み、
前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向に移動する場合、前記第2グラウンド突出部の外径が前記テーパー部によって圧縮され、圧縮された前記第2グラウンド突出部の外径が前記テーパー部の内径が大きくなる方向に沿って復元されて、前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向の反対方向に移動する、請求項11に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項13】
信号コンタクト部と、
グラウンド中空部が形成され、前記グラウンド中空部に前記信号コンタクト部が挿入されるグラウンドコンタクト部と、
前記信号コンタクト部と前記グラウンドコンタクト部の間に位置する誘電体部と、を含み、
前記グラウンドコンタクト部は、
第1グラウンド中空部が形成される第1グラウンド部と、
前記第1グラウンド中空部に他側の一部が挿入され、第2グラウンド中空部が形成される第2グラウンド部と、を含み、
前記第1グラウンド部は、
前記第1グラウンド部の内壁に他側に行くほど内径が小さくなるテーパー部を含み、
前記第2グラウンド部は、
前記第2グラウンド部の他端に外側に突出した第2グラウンド突出部と、
前記第2グラウンド部の他端から一側に長く形成され、前記第2グラウンド部の周りに沿って2以上備えられる第2グラウンドスリットと、を含み、
前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向に移動する場合、前記第2グラウンド突出部の外径が前記テーパー部によって圧縮され、圧縮された前記第2グラウンド突出部の外径が前記テーパー部の内径が大きくなる方向に沿って復元されて、前記第2グラウンド部が前記第1グラウンド部の方向の反対方向に移動する、PIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項14】
信号コンタクト部と、
グラウンド中空部が形成され、前記グラウンド中空部に前記信号コンタクト部が挿入されるグラウンドコンタクト部と、
前記信号コンタクト部と前記グラウンドコンタクト部の間に位置する誘電体部と、を含み、
前記グラウンドコンタクト部は、
第1グラウンド中空部が形成される第1グラウンド部と、
前記第1グラウンド中空部に他側の一部が挿入され、第2グラウンド中空部が形成される第2グラウンド部と、を含み、
前記誘電体部は、
前記第1グラウンド部および前記信号コンタクト部の間に位置する第1誘電体部と、
前記第2グラウンド部および前記信号コンタクト部の間に位置する第2誘電体部と、を含み、
前記第2誘電体部は前記信号コンタクト部の直径よりも大きな直径を有する第2誘電体中空部が形成されて、前記第2グラウンド部とは面接触し、前記信号コンタクト部とは面接触しない、PIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項15】
記第1グラウンド部は、
前記第1グラウンド部の他側の周りに形成されるネジ山と、
前記第1グラウンド部の一側の周りに3以上の面が形成される締付部と、を含む、請求項11から14のいずれか一項に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項16】
前記信号コンタクト部は、
一側が開放されたハウジング挿入ホールが内部に形成されるハウジングと、
他側が開放された接触部挿入ホールが内部に形成される接触部と、
前記ハウジング挿入ホールの一側と前記接触部挿入ホールの他側の間に挿入される信号スプリングと、を含み、
前記接触部挿入ホールには前記ハウジングの一側の一部が挿入され、
前記信号スプリングが圧縮された状態で、前記ハウジングの外側に前記接触部の内側が接触して前記ハウジングおよび前記接触部が電気的に連結される、請求項11から15のいずれか一項に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【請求項17】
前記信号コンタクト部は、
一側が開放されたハウジング挿入ホールが内部に形成されるハウジングと、
前記ハウジング挿入ホールに他側の一部が挿入された接触部と、
前記ハウジング挿入ホールの一側と前記接触部の他側の間に挿入される信号スプリングと、を含み、
前記信号スプリングが圧縮された状態で、前記ハウジングの内側に前記接触部の外側が接触して前記ハウジングおよび前記接触部が電気的に連結される、請求項11から15のいずれか一項に記載のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はPIMD特性が向上した信号コンタクト部およびこれを含む基板メイティングコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1に図示された通り、一側が印刷回路基板などの信号配線が形成された基板に接触して基板にRF信号を伝達する基板メイティングコネクタは、基板の信号電極と接触する信号コンタクト部100、基板のグラウンド電極と接触するグラウンドコンタクト部200を含む。
【0003】
信号コンタクト部100はハウジング110、接触部120、および信号スプリング130を含む。
【0004】
この時、ハウジング110および接触部120は信号スプリング130を媒介として電気的に連結される。
【0005】
しかし、信号スプリング130を媒介としてRF信号が伝達される場合、PIMD(Passive Inter−Modulation Distortion)特性が悪い問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2015−0080486号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10−152937号公報
【特許文献3】韓国登録特許第10−1408249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はPMID特性が向上した信号コンタクト部およびこれを含む基板メイティングコネクタを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のPMID特性が向上した信号コンタクト部は、内部に一側が開放されたハウジング挿入ホールが形成されるハウジングと、内部に他側が開放された接触部挿入ホールが形成される接触部と、上記ハウジング挿入ホールの一側と上記接触部挿入ホールの他側の間に挿入される信号スプリングを含み、上記接触部挿入ホールには上記ハウジングの一側の一部が挿入される。
【0009】
上記信号スプリングが圧縮された状態で、上記ハウジングの外側に上記接触部の内側が接触して上記ハウジングおよび上記接触部が電気的に連結される。
【0010】
上記接触部は、上記接触部の他端に内壁から突出して形成される接触部突出部と、上記接触部の他端から一側に長く形成され、上記接触部の周りに沿って2以上形成される接触部スリットを含む。
【0011】
上記接触部突出部は、上記信号スプリングが復元された状態で、上記ハウジングの周りに沿って環状に形成されるハウジング溝に挿入される。
【0012】
内部に一側が開放されたハウジング挿入ホールが形成されるハウジングと、上記ハウジング挿入ホールに他側の一部が挿入される接触部と、上記ハウジング挿入ホールの一側と上記接触部の他側の間に挿入される信号スプリングを含み、上記信号スプリングが圧縮された状態で、上記ハウジングの内側に上記接触部の外側が接触して上記ハウジングおよび上記接触部が電気的に連結される。
【0013】
上記ハウジングは、上記ハウジングの一端の内壁から突出するハウジング突出部と、上記ハウジングの一端から他側に長く形成され、上記ハウジングの周りに沿って2以上備えられるハウジングスリットを含む。
【0014】
上記ハウジング突出部は、上記信号スプリングが復元された状態で、上記接触部の周りに沿って環状に形成される接触部溝に挿入される。
【0015】
本発明のPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含む基板メイティングコネクタは、前述したPIMD特性が向上した信号コンタクト部を含み、グラウンド中空部が形成され、上記グラウンド中空部に上記信号コンタクト部が挿入されるグラウンドコンタクト部と、上記信号コンタクト部および上記グラウンドコンタクト部の間に位置する誘電体部をさらに含む。
【0016】
上記グラウンドコンタクト部は、第1グラウンド中空部が形成される第1グラウンド部と、上記第1グラウンド中空部に他側の一部が挿入され、第2グラウンド中空部が形成される第2グラウンド部を含む。
【0017】
上記第1グラウンド部の内側および上記第2グラウンド部の外側の間に位置するグラウンドスプリングをさらに含み、上記第2グラウンド部が上記第1グラウンド部の方向に移動する場合、上記グラウンドスプリングが上記第2グラウンド部によって圧縮され、圧縮されたグラウンドスプリングが復元されて、上記第2グラウンド部が上記第1グラウンド部の方向の反対方向に移動する。
【0018】
上記第1グラウンド部は、上記第1グラウンド部の内壁に他側に行くほど内径が小さくなるように傾斜した形状に形成されるテーパー部を含み、上記第2グラウンド部は、上記第2グラウンド部の他端に外側に突出した第2グラウンド突出部と、上記第2グラウンド部の他端から一側に長く形成され、上記第2グラウンド部の周りに沿って2以上形成される第2グラウンドスリットを含み、上記第2グラウンド部が上記第1グラウンド部の方向に移動する場合、上記第2グラウンド突出部の外径が上記テーパー部によって圧縮され、圧縮された上記第2グラウンド突出部の外径が上記テーパー部の内径が大きくなる方向に沿って復元されて、上記第2グラウンド部が上記第1グラウンド部の方向の反対方向に移動する。
【0019】
上記第1グラウンド部は、上記第1グラウンド部の内壁に他側に行くほど内径が小さくなるテーパー部を含み、上記第2グラウンド部は、上記第2グラウンド部の他端に外側に突出した第2グラウンド突出部と、上記第2グラウンド部の他端から一側に長く形成され、上記第2グラウンド部の周りに沿って2以上備えられる第2グラウンドスリットを含み、上記第2グラウンド部が上記第1グラウンド部の方向に移動する場合、上記第2グラウンド突出部の外径が上記テーパー部によって圧縮され、圧縮された上記第2グラウンド突出部の外径が上記テーパー部の内径が大きくなる方向に沿って復元されて、上記第2グラウンド部が上記第2グラウンド部の方向の反対方向に移動する。
【0020】
上記誘電体部は、上記第1グラウンド部および上記信号コンタクト部の間に位置する第1誘電体部と、上記第2グラウンド部および上記信号コンタクト部の間に位置する第2誘電体部を含み、上記第2誘電体部は上記信号コンタクト部の直径よりも大きな直径を有する第2誘電体中空部が形成されて、上記第2グラウンド部とは面接触し、上記信号コンタクト部とは面接触しない。
【0021】
上記第1グラウンド部は、上記第1グラウンド部の他側の周りに形成されるネジ山と、上記第1グラウンド部の一側の周りに3以上の面が形成される締付部を含む。
【発明の効果】
【0022】
まず、PIMD特性が向上する効果がある。
【0023】
また、復元力をさらに高めることができる効果がある。
【0024】
また、インピーダンスが変化することを最小化する効果がある。
【0025】
また、基板メイティングコネクタを含むモジュールの高さを低くすることができ、手軽に締結することができ、安定的に固定できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】先行技術を説明するための断面図である。
図2】信号コンタクト部の第1実施例に係る外形を説明するための図面である。
図3】信号コンタクト部の第1実施例に係る復元状態を説明するための断面図である。
図4】信号コンタクト部の第1実施例に係る圧縮状態を説明するための断面図である。
図5】信号コンタクト部の第2実施例に係る外形を説明するための図面である。
図6】信号コンタクト部の第2実施例に係る復元状態を説明するための断面図である。
図7】信号コンタクト部の第2実施例に係る圧縮状態を説明するための断面図である。
図8】基板メイティングコネクタの復元状態を説明するための断面図である。
図9】基板メイティングコネクタの圧縮状態を説明するための断面図である。
図10】基板メイティングコネクタのグラウンドスプリングを含まない実施例を説明するための断面図である。
図11】基板メイティングコネクタを正面から見た図面である。
図12】基板メイティングコネクタを平面から見た図面である。
図13】基板メイティングコネクタがモジュールに挿入された状態を説明するための図面である。
図14】基板メイティングコネクタの外形を説明するための図面である。
図15】基板メイティングコネクタの外形を説明するための図面である。
図16】基板メイティングコネクタの外形を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
信号スプリング130を媒介としてハウジング110および接触部120が電気的に連結される場合、PIMD特性が悪い問題点がある。
【0028】
このような問題点を解決するために、本発明に係る信号コンタクト部100の第1実施例は図2図4に図示された通り、ハウジング110、接触部120、および信号スプリング130を含む。
【0029】
ハウジング110は内部に一側が開放されたハウジング挿入ホール111が形成され、他端にコンタクトピン115が形成される。
【0030】
接触部120は内部に他側が開放された接触部挿入ホール121が形成される。
【0031】
信号スプリング130はハウジング挿入ホール111の一側と接触部挿入ホール121の他側の間に挿入される。
【0032】
接触部挿入ホール121にはハウジング110の一側の一部が挿入される。
【0033】
図4に図示された通り、接触部120の一側が基板に接触して信号スプリング130が圧縮された状態で、ハウジング110の外側に接触部120の内側が接触してハウジング110および接触部120が電気的に連結される。
【0034】
ハウジング110の外側に接触部120の内側が安定的に接触するように、接触部120は接触部突出部122、および接触部スリット123を含む。
【0035】
接触部突出部122は接触部120の他端に内壁から突出して形成される。
【0036】
接触部スリット123は接触部120の他端から一側に長く形成され、接触部120の周りに沿って2以上が形成されて、接触部120の他端が多数個に分割されるようにする。
【0037】
図4に図示された通り、接触部120の一側が基板に接触して信号スプリング130が圧縮された状態で、信号接触部スリット123により接触部120の他端の内径が大きくなり、内径が大きくなった接触部120の他端の復元力によって接触部突出部122がハウジング110の外側に安定的に接触するのである。
【0038】
この時、安定的な接触を向上させるために、信号スプリング130が圧縮された状態で、接触部突出部122の内径は接触部突出部122が接触するハウジング110の外径より小さいことが好ましい。
【0039】
また、接触部120の他端の内径が大きくなった状態が維持されることによって復元力が損傷することを防止するために、図3に図示された通り、信号スプリング130が復元された状態で、ハウジング110の周りに沿って環状に形成されるハウジング溝114に接触部突出部122が挿入され得る。
【0040】
図示してはいないが、接触部120に信号スプリング130が電気的に連結されないように、ボール状の誘電体(図示されず)が接触部120および信号スプリング130の間に位置して、ハウジング110の外側と接触部120の内側の接触によってのみハウジング110および接触部120が電気的に連結され得る。
【0041】
また、接触部120の一端は溝または突出形成されて基板との接触力を高めることができる。
【0042】
このように、ハウジング110および接触部120が電気的に連結されるため、本発明に係る信号コンタクト部100はPIMD特性が向上する効果がある。
【0043】
本発明に係る信号コンタクト部100の第2実施例は図5図7に図示された通り、ハウジング110、接触部120、および信号スプリング130を含む。
【0044】
ハウジング110は内部に一側が開放されたハウジング挿入ホール111が形成され、他端にコンタクトピン115が形成される。
【0045】
接触部120はハウジング挿入ホール111に他側の一部が挿入される。
【0046】
信号スプリング130はハウジング挿入ホール111の一側と接触部120の他側の間に挿入される。
【0047】
図7に図示された通り、接触部120の一側が基板に接触して信号スプリング130が圧縮された状態で、ハウジング110の内側に接触部120の外側が接触してハウジング110および接触部120が電気的に連結される。
【0048】
ハウジング110の内側に接触部120の外側が安定的に接触するように、ハウジング110はハウジング突出部112、およびハウジングスリット113を含む。
【0049】
ハウジング突出部112はハウジング110の一端の内壁から突出する。
【0050】
ハウジングスリット113はハウジング110の一端から他側に長く形成され、ハウジング110の周りに沿って2以上が形成されて、ハウジング110の一端を多数個に分割されるようにする。
【0051】
この時、安定的な接触を向上させるために、信号スプリング130が圧縮された状態で、ハウジング突出部112の内径はハウジング突出部112が接触する接触部120の外径より小さいことが好ましい。
【0052】
また、ハウジング110の一端の内径が大きくなった状態が維持されることによって復元力が損傷することを防止するために、図6に図示された通り、信号スプリング130が復元された状態で、接触部120の周りに沿って環状に形成される接触部溝124にハウジング突出部112が挿入され得る。
【0053】
図示してはいないが、接触部120に信号スプリング130が電気的に連結されないように、ボール状の誘電体が接触部120および信号スプリング130の間に位置して、ハウジング110の外側と接触部120の内側の接触によってのみハウジング110および接触部120が電気的に連結され得る。
【0054】
また、接触部120の一端は溝または突出形成されて基板との接触力を高めることができる。
【0055】
このように、ハウジング110および接触部120が電気的に連結されるため、本発明に係る信号コンタクト部100はPIMD特性が向上する効果がある。
【0056】
前述した本発明の第1実施例および第2実施例に係る信号コンタクト部100を含む基板メイティングコネクタは、図8および図9に図示された通り、グラウンドコンタクト部200、および誘電体部300をさらに含むことができる。
【0057】
グラウンドコンタクト部200はグラウンド中空部201が形成され、グラウンド中空部201に信号コンタクト部100が挿入される。
【0058】
誘電体部300は信号コンタクト部100およびグラウンドコンタクト部200の間に位置する。
【0059】
グラウンドコンタクト部200は第1グラウンド部210、第2グラウンド部220、およびグラウンドスプリング230を含む。
【0060】
第1グラウンド部210は第1グラウンド中空部211が形成される。
【0061】
第2グラウンド部220は第1グラウンド中空部211に他側の一部が挿入され、第2グラウンド中空部221が形成される。
【0062】
グラウンドスプリング230は第1グラウンド部210の内側および第2グラウンド部220の外側の間に位置する。
【0063】
図9に図示された通り、グラウンドコンタクト部200の一側が基板に接触して第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向に移動する場合、グラウンドスプリング230が第2グラウンド部220によって圧縮され、圧縮されたグラウンドスプリング230が復元されて、第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向の反対方向に移動するようになる。
【0064】
図8および図9に図示された通り、第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向の反対方向に移動する復元力をさらに高めるか、図10に図示された通り、前述したグラウンドスプリング230を代替するために、第1グラウンド部210はテーパー部212を含み、第2グラウンド部220は第2グラウンド突出部222、および第2グラウンドスリット223を含むことができる。
【0065】
テーパー部212は第1グラウンド部210の内壁に他側に行くほど内径が小さくなるように傾斜した形状に形成される。
【0066】
第2グラウンド突出部222は第2グラウンド部220の他端に外側に突出する。
【0067】
第2グラウンドスリット223は第2グラウンド部220の他端から一側に長く形成され、第2グラウンド部220の周りに沿って2以上が形成されて、第2グラウンド部220の他端が多数個に分割されるようにする。
【0068】
第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向に移動する場合、第2グラウンド突出部222の外径がテーパー部212によって圧縮され、圧縮された第2グラウンド突出部222の外径がテーパー部212の内径が大きくなる方向に沿って復元されて、第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向の反対方向に移動するようになる。
【0069】
この時、第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向の反対方向に必要以上に移動することを防止するために、第1グラウンド部210の壁面のうちテーパー部212が形成された位置を基準として、一側には第1グラウンド部210の壁面から内側に突出した係止部213が形成され得る。
【0070】
このような係止部213は、第2グラウンド突出部222の一側が係止部213に係止されてそれ以上第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向の反対方向に移動することを防止することができる。
【0071】
このように、図8および図9に図示された通り、前述したグラウンドスプリング230をさらに含む場合、テーパー部212、第2グラウンド突出部222、および第2グラウンドスリット223によって、第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向の反対方向に移動する復元力にグラウンドスプリング230による復元力を追加することができる。
【0072】
したがって、第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向の反対方向に移動する復元力をさらに高めることができる効果がある。
【0073】
また、図10に図示された通り、前述したグラウンドスプリング230を含まない場合、テーパー部212、第2グラウンド突出部222、および第2グラウンドスリット223がグラウンドスプリング230を代替することができる。
【0074】
誘電体部300は第1誘電体部310および第2誘電体部320を含む。
【0075】
第1誘電体部310は第1グラウンド部210および信号コンタクト部100の間に位置する。
【0076】
第2誘電体部320は第2グラウンド部220および信号コンタクト部100の間に位置する。
【0077】
図9に図示された通り、第2グラウンド部220が第1グラウンド部210の方向に移動して、第1誘電体部310に第2誘電体部320が近接するようになる場合、第1誘電体部310の誘電率に第2誘電体部320の誘電率が加重されてインピーダンスが変化することを最小化するために、第2誘電体部320は信号コンタクト部100の直径よりも大きな直径を有する第2誘電体中空部321が形成されて、第2グラウンド部220とは面接触し、信号コンタクト部100とは面接触しないことができる。
【0078】
したがって、インピーダンスが変化することを最小化する効果がある。
【0079】
本発明に係る基板メイティングコネクタは、図11図13に図示された通り、レンチなどのような工具を通じて一側をモジュールに挿入結合できるように、第1グラウンド部210はネジ山214、および締付部215を含むことができる。
【0080】
ネジ山214は第1グラウンド部210の他側の周りに形成される。
【0081】
締付部215は第1グラウンド部210の一側の周りに3以上の面が形成される。
【0082】
図13に図示された通り、モジュールMはネジ山214に対応する壁面を有するホールHを含み、ホールHに基板メイティングコネクタが挿入結合される。
【0083】
この時、コンタクトピン115はホールHの中央に突出するモジュール信号ピンPに電気的に連結され得る。
【0084】
そして、基板Bが基板メイティングコネクタの一側と接触して、基板メイティングコネクタが基板BにRF信号を伝達する。
【0085】
このように、基板メイティングコネクタは一側がモジュールに挿入結合され得るようにネジ山214、および締付部215が含まれるため、基板Bの接触高さを減らすことができて基板メイティングコネクタを含むモジュールMの高さを低くすることができ、手軽に締結することができ、安定的に固定できる効果がある。
【0086】
本発明に係る基板メイティングコネクタの外形は、前述したネジ山214、および締付部215を含む形状に限定されず、図14図16に図示された通り、多様な形状に形成され得る。
【0087】
図14に図示された通り、第1グラウンド部210の形状はモジュールに圧入結合され得るように、一側に圧入突起PBが多数形成される円筒状に形成される。
【0088】
図15に図示された通り、第1グラウンド部210の形状はモジュールにネジ結合され得るように、両側にネジが締結され得る溝が形成されるパネル状に形成される。
【0089】
図16に図示された通り、第1グラウンド部210の形状はPCBにはんだ付け結合され得るように、PCBはんだ付けホールに挿入されるグラウンドピンGPが多数形成される形状に形成される。
【符号の説明】
【0090】
100:信号コンタクト部
110:ハウジング
111:ハウジング挿入ホール
112:ハウジング突出部
113:ハウジングスリット
114:ハウジング溝
115:コンタクトピン
120:接触部
121:接触部挿入ホール
122:接触部突出部
123:接触部スリット
124:接触部溝
130:信号スプリング
200:グラウンドコンタクト部
201:グラウンド中空部
210:第1グラウンド部
211:第1グラウンド中空部
212:テーパー部
213:係止部
214:ネジ山
215:締付部
220:第2グラウンド部
221:第2グラウンド中空部
222:第2グラウンド突出部
223:第2グラウンドスリット
230:グラウンドスプリング
300:誘電体部
310:第1誘電体部
320:第2誘電体部
321:第2誘電体中空部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16