(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
開閉方向に移動可能な第1の扉と、前記第1の扉に収納され、前記第1の扉に対して前記開閉方向に相対的に移動可能な第2の扉とを備え、前記第1の扉および前記第2の扉により第1側および第2側に仕切る多重扉であって、
前記第1の扉の表面の少なくとも一部を構成する第1の透光部と、前記開閉方向に延び、前記第1の透光部の両端部に設けられ、前記第1の透光部を支持する一対の第1の桟とが前記第1の扉に含まれる構成を備え、
前記一対の第1の桟のいずれかには、前記第1の扉を前記開閉方向に移動させる駆動部の駆動力を前記第2の扉に伝達する伝達機構が取り付けられている
多重扉。
前記一対の第1の桟の少なくとも一方に設けられ、前記第1の扉を支持しながら前記開閉方向に案内する第1の案内支持部、および、前記一対の第2の桟の少なくとも一方に設けられ、前記第2の扉を支持しながら前記開閉方向に案内する第2の案内支持部の少なくとも一方をさらに備える
請求項2に記載の多重扉。
前記一対の第1の桟のうちの一方の第1の桟に設けられた前記第1の案内支持部は、前記一対の第2の桟のうちの一方の第2の桟に設けられた前記第2の案内支持部と前記一対の第2の桟のうちの他方の第2の桟に設けられた前記第2の案内支持部との間の空間に位置している
請求項3に記載の多重扉。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般的なホームドア装置では、多重扉が金属板等の非透光性の部材により構成された場合において、多重扉が全閉位置に移動したとき、ホーム側に立つ乗客が多重扉により閉塞感を感じたり、プラットホームの縁やプラットホームに進入した鉄道が見えなくなったりする弊害がある。このため、透光性を有する多重扉、すなわち乗客が多重扉を介して軌道側が見えるホームドア装置の開発の要求が高まっている。
【0005】
しかし、特許文献1のホームドア装置には、多重扉の透光性について考慮されていない。このため、多重扉の透光性を高める点で改善の余地がある。
なお、透光性を有する多重扉の要求は、プラットホームに設置されるホームドア装置に限られず、例えば工場の出入口を開閉する多重扉および多重扉開閉装置についても同様である。
【0006】
本発明は、透光性を高めることができる多重扉およびその多重扉を備える多重扉開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔1〕本発明の一形態に従う多重扉は、開閉方向に移動可能な第1の扉と、前記第1の扉に収納され、前記第1の扉に対して前記開閉方向に相対的に移動可能な第2の扉とを備え、前記第1の扉および前記第2の扉により第1側および第2側に仕切る多重扉であって、前記第1の扉の表面の少なくとも一部を構成する第1の透光部と、前記開閉方向に延び、前記第1の透光部の両端部に設けられ、前記第1の透光部を支持する一対の第1の桟とが前記第1の扉に含まれる構成、および、前記第2の扉の表面の少なくとも一部を構成する第2の透光部と、前記開閉方向に延び、前記第2の透光部の両端部に設けられ、前記第2の透光部を支持する一対の第2の桟とが前記第2の扉に含まれる構成の少なくとも一方を備える。
【0008】
この構成によれば、第1の扉および第2の扉の少なくとも一方が一対の桟により透光部の両端部が支持されるため、透光部の面積を大きく取ることができる。したがって、多重扉の透光性を高めることができる。
【0009】
〔2〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記一対の第1の桟の少なくとも一方に設けられ、前記第1の扉を支持しながら前記開閉方向に案内する第1の案内支持部、および、前記一対の第2の桟の少なくとも一方に設けられ、前記第2の扉を支持しながら前記開閉方向に案内する第2の案内支持部の少なくとも一方をさらに備える。
【0010】
第1の桟に第1の案内支持部が設けられた構成によれば、第1の案内支持部が第1の扉の中央に設けられると仮定した構成と比較して、第1の透光部の面積を大きく取ることができる。加えて、第1の案内支持部が第1の桟に設けられることにより、第1の扉の強度を高めることができる。
また、第2の桟に第2の案内支持部が設けられた構成によれば、第2の案内支持部が第2の扉の中央に設けられると仮定した構成と比較して、第2の透光部の面積を大きく取ることができる。
【0011】
〔3〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記一対の第1の桟のうちの一方の第1の桟に設けられた前記第1の案内支持部は、前記一対の第2の桟のうちの一方の第2の桟に設けられた前記第2の案内支持部と前記一対の第2の桟のうちの他方の第2の桟に設けられた前記第2の案内支持部との間の空間に位置している。
【0012】
この構成によれば、第1の案内支持部が一方の第2の桟に設けられた第2の案内支持部と他方の第2の桟に設けられた第2の案内支持部との間の空間以外の空間として、例えば一方の第2の桟に設けられた第2の案内支持部と一方の第1の桟との間に配置された場合と比較して、第2の扉における第1側の面の面積を大きくすることができる。したがって、第2の透光部の面積を大きく取ることができる。
【0013】
〔4〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記一対の第1の桟のいずれかは、前記開閉方向に延びる収容空間が設けられ、前記一対の第2の桟のうちの前記収容空間が設けられた前記第1の桟に対応する第2の桟は、前記収容空間に収容される。
【0014】
この構成によれば、第2の桟が収容空間以外に配置される構成として、例えば第1の扉における一対の第1の桟の間の空間に第2の桟が配置された場合と比較して、第2の扉における第1側の面の面積を大きくすることができる。したがって、第2の透光部の面積を大きく取ることができる。
【0015】
〔5〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記第2の案内支持部は、前記収容空間に収容されている。
【0016】
この構成によれば、第2の案内支持部が収容空間以外に配置される構成として、第2の案内支持部が一対の第1の桟の間の空間に設けられた場合と比較して、第2の透光部の面積を大きく取ることができる。
【0017】
〔6〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記一対の第1の桟のいずれかには、前記第1の扉を前記開閉方向に移動させる駆動部の駆動力を前記第2の扉に伝達する伝達機構が取り付けられている。
【0018】
この構成によれば、伝達機構が第1の扉の中央に設けられると仮定した構成と比較して、第1の透光部の面積を大きく取ることができる。
【0019】
〔7〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記第1の案内支持部は、前記一対の第1の桟のそれぞれに設けられ、前記第2の案内支持部は、前記一対の第2の桟のそれぞれに設けられ、前記第1の案内支持部および前記第2の案内支持部は、前記多重扉の高さ方向において互いに異なる位置に配置され、かつ、前記多重扉の厚さ方向において互いに重なる位置に配置されている。
【0020】
この構成によれば、第1の案内支持部および第2の案内支持部が多重扉の厚さ方向において並べられた構成と比較して、多重扉をその厚さ方向において薄くすることができる。
【0021】
〔8〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記第1の扉には、前記第1の透光部と前記一対の第1の桟とにより囲まれ、前記第2側に開口し、前記第2の扉が収納可能な第1の空間が設けられている。
【0022】
この構成によれば、第1の扉の第1の空間により、第1の扉の第2側が開口されるため、袋状の箱形の扉と比較して、第1の空間に第2の扉を収納したとしても、多重扉をその厚さ方向において薄くすることができる。
【0023】
〔9〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記第1の空間には、前記第1の案内支持部が配置されている。
【0024】
この構成によれば、第1の案内支持部が第1の空間よりも第2側に配置された場合と比較して、多重扉をその厚さ方向において薄くすることができる。
【0025】
〔10〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記第1の空間には、前記多重扉とは個別に設けられ、前記第1の案内支持部を支持する支持柱が配置可能である。
【0026】
この構成によれば、支持柱が第1の空間よりも第2側に位置すると仮定した構成と比較して、多重扉を備える多重扉開閉装置をその厚さ方向に薄くすることができる。
【0027】
〔11〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記第1の空間には、前記第1の扉を前記開閉方向に移動させる駆動部の駆動力を前記第2の扉に伝達する伝達機構が配置されている。
【0028】
この構成によれば、伝達機構が第1の空間よりも第2側に位置すると仮定した構成と比較して、多重扉をその厚さ方向に薄くすることができる。
【0029】
〔12〕上記多重扉に従属する一形態によれば、前記第2の扉には、前記第2の透光部と前記一対の第2の桟とにより囲まれ、前記第2側に開口した第2の空間が設けられている。
【0030】
この構成によれば、第2の扉の第2の空間により、第2の扉の第2側が開口されるため、袋状の箱形の扉と比較して、第2の扉が第1の扉に収納された状態において、多重扉をその厚さ方向において薄くすることができる。
【0031】
〔13〕本発明の一形態に従う多重扉開閉装置は、上記〔1〕〜〔12〕のいずれか1つの多重扉と、前記多重扉を収納可能な戸袋と、前記戸袋内に設けられ、前記第1の扉の戸尻側に連結され、前記第1の扉を前記開閉方向に移動させる駆動部とを備える。
【0032】
この構成によれば、多重扉開閉装置が上記〔1〕〜〔12〕のいずれか1つの効果を得ることができる。加えて、駆動部が戸袋内に設けられるため、第1の扉の高さ方向の中央部に駆動部の一部が設けられる構成と比較して、第1の透光部の面積を大きく取ることができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明にかかる多重扉および多重扉開閉装置によれば、多重扉の透光性を高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、多重扉開閉装置の一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態の多重扉開閉装置は、鉄道のプラットホームに設置されるホームドア装置である。
図1(b)は、複数の多重扉開閉装置1をプラットホームPのホーム側から軌道側に向けて見たときの正面図である。
【0036】
図1(a)に示されるように、プラットホームPには、複数の多重扉開閉装置1が設置されている。これら多重扉開閉装置1は、プラットホームP上を第1側の一例であるホーム側と、第2側の一例である軌道側とに仕切る。
図1(b)に示されるように、多重扉開閉装置1は、設置面P1に対して上方に間隔を設けて移動可能な多重扉10R,10Lと、多重扉10R,10Lを収納可能な戸袋40とを備える。多重扉開閉装置1は、隣り合う多重扉開閉装置1の多重扉10R,10Lにより出入口100を開閉する。具体的には、
図1(b)に示されるように、隣り合う多重扉開閉装置1の多重扉10R,10Lが、多重扉10R,10Lの開閉方向(以下、「開閉方向ZA」)において、閉方向に向けて予め設定された移動量に亘り移動することにより、出入口100がホーム側と軌道側とに仕切られたとき、出入口100が全閉状態となる。一方、図示はしていないが、多重扉10R,10Lが開方向に向けて予め設定された移動量に亘り移動したとき、出入口100が全開状態となる。なお、出入口100が全開状態のとき、多重扉10R,10Lの一部が戸袋40から突出していてもよいし、多重扉10R,10Lの全てが戸袋40に収納されてもよい。また多重扉開閉装置1は、多重扉10R,10Lの一方が省略された構成であってもよい。多重扉10R,10Lの一方が省略された多重扉開閉装置1では、省略されていない多重扉10R,10Lにより出入口100が開閉される。
【0037】
なお、以降の説明において、多重扉開閉装置1の高さ方向を「高さ方向ZB」と規定し、多重扉開閉装置1において開閉方向ZAおよび高さ方向ZBのそれぞれに直交する厚さ方向を「厚さ方向ZC」と規定する。ここで、多重扉10R,10Lの高さ方向は、高さ方向ZBと同一方向であり、多重扉10R,10Lの厚さ方向は、厚さ方向ZCと同一方向である。
【0038】
図1(a)に示されるように、開閉方向ZAにおける中央の多重扉開閉装置1において、多重扉10Rは戸袋40において軌道側寄りに配置され、多重扉10Lは戸袋40においてホーム側寄りに配置されている。開閉方向ZAにおける右側の多重扉開閉装置1において、多重扉10R(図示略)は戸袋40においてホーム側寄りに配置され、多重扉10Lは戸袋40において軌道側寄りに配置されている。開閉方向ZAにおける左側の多重扉開閉装置1において、多重扉10Rは戸袋40においてホーム側寄りに配置され、多重扉10L(図示略)は戸袋40において軌道側寄りに配置されている。なお、以降の説明においては、開閉方向ZAにおける中央の多重扉開閉装置1について説明する。
【0039】
図1(b)に示されるように、多重扉10Rは、開閉方向ZAに移動可能な第1の扉20Rと、第1の扉20Rに収納され、第1の扉20Rに対して開閉方向ZAに相対的に移動可能な第2の扉30Rとを備える。多重扉10Lは、多重扉10Rと同様に、第1の扉20Lおよび第2の扉30Lを備える。多重扉10Rおよび多重扉10Lは、同一の構成である。なお、多重扉10R,10Lは、第1の扉20R,20Lと、第2の扉30R,30Lと、第2の扉30R,30Lに収納され、第2の扉30R,30Lに対して開閉方向ZAに相対的な移動可能な第3の扉(図示略)とを備えてもよい。また多重扉10R,10Lは、4つ以上の扉を備えてもよい。
【0040】
第1の扉20Rは、第1の透光部の一例である第1の透光板21を備える。第1の透光板21の高さ方向ZBの両側には、遮光領域21U,21Lが形成されている。遮光領域21U,21Lは、例えば第1の透光板21の表面が黒色にプリントされることにより形成されている。このため、第1の透光板21では、遮光領域21U,21Lの高さ方向ZBの間の部分が透光領域21Aとなる。
【0041】
第1の透光板21の高さ方向ZBの両端部には、一対の第1の桟22U,22Lが設けられている。一対の第1の桟22U、22Lは、開閉方向ZAに延び、第1の透光板21の高さ方向ZBの両端部を支持している。一対の第1の桟22U,22Lは、例えばアルミニウムの押出成型により形成されている。
【0042】
第2の扉30Rの高さ方向ZBの寸法は、第1の扉20Rの高さ方向ZBの寸法よりも短い。第2の扉30Rは、第2の透光部の一例である第2の透光板31を備える。第2の透光板31の高さ方向ZBの寸法は、第1の透光板21の高さ方向ZBの寸法よりも短い。第2の透光板31についても、第1の透光板21と同様に、遮光領域31U,31Lおよび透光領域31Aを有する。透光領域31Aの高さ方向ZBの寸法は、透光領域21Aの高さ方向ZBの寸法と概ね等しい。
【0043】
第2の透光板31の高さ方向ZBの両端部には、一対の第2の桟32U,32Lが設けられている。一対の第2の桟32U,32Lは、開閉方向ZAに延び、第2の透光板31の高さ方向ZBの両端部を支持している。一対の第2の桟32U,32Lは、例えばアルミニウムの押出成型により形成されている。
【0044】
図2は、第1の扉20Rの正面図である。なお、
図2では、便宜上、遮光領域21U,21Lの網掛け表示を省略している。
一対の第1の桟22U,22Lにおいて閉方向の端部には、高さ方向ZBに延びる縦桟23が例えばボルト(図示略)により取り付けられている。縦桟23は、開閉方向ZAにおいて第1の透光板21に対して閉方向側に隣り合う位置に配置されている。一対の第1の桟22U,22Lにおいて第1の透光板21に対して開方向側に隣り合う位置には、高さ方向ZBに延びる第1の支持板24が例えばボルト(図示略)により取り付けられている。このように第1の透光板21は、開閉方向ZAにおいて縦桟23と第1の支持板24とにより挟み込まれている。
【0045】
第1の支持板24に対して開方向側に間隔を置いた位置、すなわち第1の扉20Rの戸尻側には、第2の支持板25が配置されている。第2の支持板25は、高さ方向ZBに延び、一対の第1の桟22U,22Lに例えばボルト(図示略)により取り付けられている。第2の支持板25の軌道側の面における高さ方向ZBの中央には、接続部26が例えばボルト(図示略)により取り付けられている。
【0046】
一対の第1の桟22U,22Lには、第1の扉20Rを支持しながら開閉方向ZAに案内する第1の案内支持部27U,27Lが設けられている。第1の案内支持部27U,27Lは、開閉方向ZAに延び、一対の第1の桟22U,22Lに取り付けられるレール27Aと、レール27Aに対して開閉方向ZAに相対的に移動可能に取り付けられた2個のガイド部材27Bとを備える。2個のガイド部材27Bは、第2の支持板25の開閉方向ZAの両側に第2の支持板25から間隔を置いて配置されている。なお、ガイド部材27Bの個数は任意に設定可能であり、1個または3個以上であってもよい。また
図2では、開閉方向ZAにおいて、第1の桟22U側のガイド部材27Bと、第1の桟22L側のガイド部材27Bとが同じ位置であるが、開閉方向ZAにおいて、第1の桟22U側のガイド部材27Bと、第1の桟22L側のガイド部材27Bとが異なる位置であってもよい。
【0047】
第1の透光板21における遮光領域21Uは、第1の桟22Uおよび第1の案内支持部27Uのレール27Aをホーム側から覆っている。遮光領域21Lは、第1の桟22Lをホーム側から覆っている。このため、多重扉10R,10Lの正面視において、一対の第1の桟22U,22Lおよび第1の案内支持部27Uのレール27Aが隠されている。
【0048】
図3に示されるように、第1の扉20Rには、第1の桟22U,22Lおよび第1の透光板21により囲まれ、軌道側(第2側)に開口した第1の空間28が設けられている。
第1の桟22Uは、開閉方向ZAにおいて第1の透光板21の上端部をスライド可能に支持する支持部22A、支持部22Aから第1の桟22Uの裏面側(軌道側)に向けて延びる上側カバー部22B、および、第1の案内支持部27Uと後述する第2の案内支持部37Uを保持する保持部22Cを備える。支持部22A、上側カバー部22B、および、保持部22Cは一体的に形成されている。第1の桟22Uには、支持部22A、上側カバー部22B、および、保持部22Cにより囲まれ、開閉方向ZAにおいて延びる収容空間22Dが形成されている。収容空間22Dは、第1の空間28の一部である。
【0049】
支持部22Aは、下方に開口するとともに開閉方向ZAに延び、厚さ方向ZCにおいて第1の透光板21の上端部を挟み込む溝を含む。保持部22Cは、上側カバー部22Bから下方に向けて延び、厚さ方向ZCにおいて第1の透光板21の上端部と間隔を置いて対向している。保持部22Cには、第1の案内支持部27Uのレール27Aの位置を決めるための第1の位置決め部22E、および、第2の案内支持部37Uのレール37Aの位置を決めるための第2の位置決め部22Fが設けられている。第1の位置決め部22Eは、保持部22Cの下部、かつ、収容空間22Dよりも下方に設けられた段差である。第1の案内支持部27Uのレール27Aは、第1の位置決め部22Eの段差に厚さ方向ZCにおいて接触することにより第1の桟22Uに対する位置が決められた状態で、例えばボルト(図示略)により保持部22Cに取り付けられている。第2の位置決め部22Fは、第1の位置決め部22Eよりも上方、かつ、収容空間22D内に設けられた段差である。第2の案内支持部37Uのレール37Aは、第2の位置決め部22Fの段差に高さ方向ZBにおいて接触することにより第1の桟22Uに対する位置が決められた状態で、例えばボルト(図示略)により保持部22Cに取り付けられている。
【0050】
第1の桟22Lは、開閉方向ZAにおいて第1の透光板21の下端部をスライド可能に支持する支持部22G、支持部22Gから第1の桟22Lの裏面側(軌道側)に向けて延びる下側カバー部22H、および、第1の案内支持部27Lと後述する第2の案内支持部37Lとを保持する保持部22Iを備える。支持部22G、下側カバー部22H、および、保持部22Iは一体的に形成されている。
【0051】
支持部22Gは、上方に開口するとともに開閉方向ZAに延び、厚さ方向ZCにおいて第1の透光板21の下端部を挟み込む溝を含む。下側カバー部22Hには、第1の案内支持部27Lのレール27Aの位置を決めるための第1の位置決め部22Jが設けられている。第1の位置決め部22Jは、第1の空間28よりも下方、かつ、下側カバー部22Hの下部に設けられた段差である。第1の案内支持部27Uのレール27Aは、第1の位置決め部22Jの段差に厚さ方向ZCにおいて接触することにより第1の桟22Lに対する位置が決められた状態で、例えばボルト(図示略)により保持部22Iに取り付けられている。保持部22Iは、下側カバー部22Hから上方に向けて延びている。保持部22Iには、第2の案内支持部37Lのレール37Aの位置を決めるための第2の位置決め部22Kが設けられている。第2の位置決め部22Kは、第1の空間28内、かつ、高さ方向ZBにおける保持部22Iの下部に設けられた段差である。第2の案内支持部37Lのレール37Aは、第2の位置決め部22Kの段差に高さ方向ZBにおいて接触することにより第1の桟22Lに対する位置が決められた状態で、例えばボルト(図示略)により保持部22Iに取り付けられている。
【0052】
また第1の透光板21は、例えば、厚さ方向ZCにおいて、ガラス板と透光性の樹脂板とが積層されてなる。詳細には、第1の透光板21は、厚さ方向ZCにおいてガラス板の両側を透光性の樹脂板により挟み込まれた構成である。透光性の樹脂板の材料の一例は、ポリカーボネートである。なお、第1の透光板21における樹脂板の材料は、ポリカーボネートに限られず、例えばアクリル樹脂であってもよい。また第1の透光板21は、ガラス板および透光性の樹脂板に代えて、強化ガラスのみで構成されてもよい。
【0053】
図4は、第2の扉30Rの正面図である。なお、
図4では、便宜上、遮光領域31U,31Lの網掛け表示を省略している。
一対の第2の桟32U,32Lにおいて閉方向の端部には、高さ方向ZBに延びる縦桟33が例えばボルト(図示略)により取り付けられている。また一対の第2の桟32U,32Lにおいて第2の透光板31よりも開方向側には、高さ方向ZBに延びる支持板34が例えばボルト(図示略)により取り付けられている。
図4に示されるとおり、第2の透光板31は、開閉方向ZAにおいて縦桟33と支持板34とにより挟み込まれている。
【0054】
一対の第2の桟32U,32Lは、開閉方向ZAに延びる補強部材35U,35Lを含む。補強部材35U,35Lは、断面形状がL字状であり(
図5参照)、例えばボルト(図示略)により一対の第2の桟32U,32Lに取り付けられている。
【0055】
一対の第2の桟32U,32Lには、第2の扉30Rを支持しながら開閉方向ZAに案内する第2の案内支持部37U,37Lが設けられている。第2の案内支持部37U,37Lは、開閉方向ZAに延び、一対の第1の桟22U,22Lに取り付けられるレール37A(
図3参照)と、レール37Aに対して開閉方向ZAに相対的に移動可能な状態で取り付けられる2個のガイド部材37Bとを備える。2個のガイド部材37Bは、開閉方向ZAにおいて間隔を置いて配置されている。ガイド部材37Bは、補強部材35U,35Lに例えばボルト(図示略)により取り付けられている。なお、ガイド部材37Bの個数は任意に設定可能であり、1個または3個以上であってもよい。また
図4では、開閉方向ZAにおいて、第2の桟32U側のガイド部材37Bと、第2の桟32L側のガイド部材37Bとが同じ位置であるが、開閉方向ZAにおいて、第2の桟32U側のガイド部材37Bと、第2の桟32L側のガイド部材37Bとが異なる位置であってもよい。
【0056】
第2の透光板31における遮光領域31Uは、第2の桟32Uをホーム側から覆っている。遮光領域31Lは、第2の桟32Lをホーム側から覆っている。このため、多重扉10R,10Lの正面視において、一対の第2の桟32U,32Lが隠されている。
【0057】
図5に示されるように、第2の透光板31の上端部は、厚さ方向ZCにおいて第2の桟32Uと補強部材35Uとにより挟み込まれている。第2の透光板31の下端部は、厚さ方向ZCにおいて第2の桟32Lと補強部材35Lとにより挟み込まれている。また第2の扉30Rには、第2の桟32U,32Lおよび第2の透光板31により囲まれ、軌道側(第2側)に開口した第2の空間38が設けられている。なお、第2の透光板31の構成は、第1の透光板21の構成と同様である。
【0058】
次に、
図6を参照して、第1の扉20Rおよび第2の扉30Rの関係について説明する。なお、第1の扉20Lおよび第2の扉30Lの関係は、第1の扉20Rおよび第2の扉30Rの関係と同様である。
【0059】
第1の扉20Rの第1の空間28には、第2の扉30Rが収納されている。第2の扉30Rが第1の扉20Rに収納された状態において、第2の扉30Rの第2の空間38は、第1の扉20Rの第1の空間28における一対の第1の桟22U,22Lの間の空間を共有している。
【0060】
また、第1の扉20Rの上端部に形成された収容空間22Dには、第2の扉30Rにおける上側の第2の桟32U、補強部材35U、および、第2の案内支持部37Uが収納されている。第1の空間28と第2の空間38とが共有された空間には、第1の案内支持部27Uおよび第2の案内支持部37Lが配置されている。第2の案内支持部37Uが第1の案内支持部27Uよりも上方に位置するため、第1の案内支持部27Uが高さ方向ZBにおいて第2の案内支持部37U,37Lの間の空間に配置される。第1の空間28よりも下方には、第1の案内支持部27Lが配置されている。
【0061】
図6に示されるように、第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lは、高さ方向ZBにおいて互いに異なる位置に配置され、かつ、厚さ方向ZCにおいて重なる位置に配置されている。好ましくは、多重扉10Rの側面視において、第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lは、図中の二点鎖線CLにおいて概ね一列に配置されている。
【0062】
次に、
図7〜
図9を参照して、多重扉開閉装置1の内部構造について説明する。なお、
図7および
図8では、便宜上、第1の扉20R,20Lの遮光領域21U,21L、および、第2の扉30R,30Lの遮光領域31U,31Lを省略している。
【0063】
図7(a)および(b)に示されるように、多重扉開閉装置1の戸袋40は、ケース41を備える。
図7(b)に示されるように、ケース41の右端壁41Aには、開閉方向ZAに貫通する貫通孔41Bが形成されている。貫通孔41Bは、右端壁41Aにおけるホーム側寄りに形成されている。
【0064】
戸袋40内には、第1の扉20Rの第1の案内支持部27Uを支持する支持ブロック42U、第1の扉20Rの第1の案内支持部27Lを支持する支持ブロック42L、および、支持ブロック42Uを支持する右支持柱43Rが収容されている。右支持柱43Rは、多重扉10Rとは個別に形成され、ケース41に取り付けられている。支持ブロック42Uは、右支持柱43R上に取り付けられている。
【0065】
また戸袋40内には、第1の扉20Rを開閉方向ZAに移動させる駆動部50R、および、駆動部50Rの駆動力を第2の扉30Rに伝達する伝達機構60Rの一部が収容されている。駆動部50R、伝達機構60R、支持ブロック42U,42L、および、右支持柱43Rは、戸袋40内においてホーム側寄りに配置されている。
【0066】
駆動部50Rは、戸袋40の高さ方向ZBの中央に設けられている。駆動部50Rは、駆動源となる電動モータ51と、電動モータ51に連結される駆動回転体52と、開閉方向ZAにおいて駆動回転体52に対して間隔を置いて配置される従動回転体53と、これら回転体52,53に巻き掛けられる伝達部材54とを備える。電動モータ51は、左端壁41Cに例えばボルト(図示略)により取り付けられている。
図7(a)に示されるように、電動モータ51は、厚さ方向ZCにおいて多重扉10Rと同じ位置に配置されている。電動モータ51および駆動回転体52は、多重扉10Rが全開位置において多重扉10Rよりも左側に位置している。従動回転体53は、戸袋40における閉方向の端部に配置されている。
図7(b)に示されるように、伝達部材54には、第1の扉20Rの接続部26が接続されている。これにより、駆動部50Rは、第1の扉20Rの戸尻側に接続されている。伝達部材54の一例はベルトであり、駆動回転体52および従動回転体53の一例はプーリである。なお、伝達部材54はチェーンであり、駆動回転体52および従動回転体53はスプロケットであってもよい。
【0067】
図7(b)に示されるように、伝達機構60Rは、第1の桟22Lの閉方向の端部に設けられる第1伝達回転体61と、第1伝達回転体61から開方向に間隔を置いて設けられる第2伝達回転体62と、これら伝達回転体61,62に巻き掛けられる伝達部材63とを備える。各伝達回転体61,62は、厚さ方向ZCに沿う方向に延びる回転中心軸を中心に回転する。伝達部材63には、第2の扉30Rの接続部36が接続されている。また伝達部材63には、ケース41に取り付けられた伝達接続部64が接続されている。伝達接続部64は、第1の扉20Rの開閉方向ZAの移動に基づいて伝達部材63を回転させる。伝達部材63の一例はベルトであり、第1伝達回転体61および第2伝達回転体62の一例はプーリである。なお、伝達部材63はチェーンであり、第1伝達回転体61および第2伝達回転体62はスプロケットであってもよい。
【0068】
図8(a)および(b)に示されるように、戸袋40のケース41における左端壁41Cには、開閉方向ZAに貫通する貫通孔41Dが形成されている。貫通孔41Dは、左端壁41Cにおける軌道側寄りに形成されている。
【0069】
図8(b)に示されるように、戸袋40内には、第1の扉20Lの第1の案内支持部27Uを支持する支持ブロック42U、第1の扉20Lの第1の案内支持部27Lを支持する支持ブロック42L、および、支持ブロック42Uを支持する左支持柱43Lが収容されている。左支持柱43Lは、多重扉10Lとは個別に形成され、ケース41に取り付けられている。支持ブロック42Uは、左支持柱43L上に取り付けられている。
【0070】
また戸袋40内には、第1の扉20Lを開閉方向ZAに移動させる駆動部50L、および、駆動部50Lの駆動力を第2の扉30Lに伝達する伝達機構60Lの一部が収容されている。駆動部50L、伝達機構60L、支持ブロック42U,42L、および、左支持柱43Lは、戸袋40内において軌道側寄りに配置されている。
【0071】
駆動部50Lは、駆動部50Rと同様の構成であり、電動モータ51、駆動回転体52、従動回転体53、および、伝達部材54を備える。電動モータ51は、右端壁41Aに例えばボルト(図示略)により取り付けられている。
図8(a)に示されるように、電動モータ51は、厚さ方向ZCにおいて多重扉10Lと同じ位置に配置されている。電動モータ51および駆動回転体52は、多重扉10Lが全開位置において多重扉10Lよりも右側に位置している。従動回転体53は、戸袋40における閉方向の端部に配置されている。
図8(b)に示されるように、伝達部材54には、第1の扉20Lの接続部26が接続されている。これにより、駆動部50Lは、第1の扉20Lの戸尻側に接続されている。なお、駆動部50R,50Lの少なくとも一方は、ベルト駆動方式に代えて、ボールねじ式またはラックアンドピニオン方式であってもよい。
【0072】
図8(b)に示されるように、伝達機構60Lは、伝達機構60Rと同様の構成であり、第1伝達回転体61、第2伝達回転体62、伝達部材63、および、伝達接続部64を備える。
【0073】
図9に示されるように、多重扉10R,10Lは、高さ方向ZBにおいて同じ位置に配置され、かつ、厚さ方向ZCにおいて並べられている。第1の扉20R,20Lの第1の空間28には、左支持柱43Lおよび右支持柱43Rが配置されている。また第1の扉20R,20Lの第1の空間28には、駆動部50R,50Lの伝達部材54が配置されている。左支持柱43L、右支持柱43R、および、駆動部50R,50Lの伝達部材54は、第2の空間38において第1の空間28と共有する部分に配置されている。また伝達機構60R,60Lは、第1の扉20R,20Lの第1の空間28に配置されている。詳細には、伝達機構60R,60Lは、第1の扉20R,20Lの第1の桟22Lにおける保持部22Iのホーム側、かつ、第2の案内支持部37Lよりも上方に位置している。このため、伝達機構60R,60Lは、第2の扉30R,30Lの第2の空間38において第1の空間28と共有する部分に配置されている。なお、左支持柱43Lおよび右支持柱43Rの少なくとも一方は、第1の空間28よりも軌道側(第2側)に配置されてもよい。
【0074】
次に、
図7および
図8を参照して、多重扉開閉装置1の動作について説明する。
多重扉10R,10Lが全開位置において、例えば多重扉開閉装置1の開閉ボタン(図示略)が操作されたとき、多重扉10R,10Lが全閉位置に向けて移動するように駆動部50R,50Lが駆動する。詳細には、駆動部50R,50Lの電動モータ51が回転することにより駆動回転体52が回転し、従動回転体53を通じて伝達部材54が回転する。これにより、接続部26を介して伝達部材54に連結された第1の扉20R,20Lが閉方向に向けて移動する。
【0075】
そして第1の扉20R,20Lの閉方向の移動にともない、伝達機構60L,60Rが駆動部50R,50Lの駆動力を第2の扉30R,30Lに伝達する。詳細には、戸袋40に取り付けられた伝達接続部64が伝達部材63に接続されているため、第1の扉20R,20Lの閉方向の移動により伝達部材63を第1伝達回転体61および第2伝達回転体62を介して回転させる。これにより、伝達部材63に接続された第2の扉30R,30Lの接続部36が伝達部材63と一体的に閉方向に移動するため、第2の扉30R,30Lが閉方向に移動する。第2の扉30R,30Lは、第1の扉20R,20Lに対して閉方向に移動するため、第1の扉20R,20Lよりも移動速度が高くなる。なお、多重扉10R,10Lが全閉位置において、多重扉開閉装置1の開閉ボタンが操作されたときには、多重扉10R,10Lが全開位置に向けて移動するように駆動部50R,50Lが駆動する。このとき、駆動部50R,50Lの電動モータ51の回転方向は、多重扉10R,10Lが全閉位置に向けて移動するときの電動モータ51の回転方向と反対方向となる。
【0076】
本実施形態の多重扉開閉装置1によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)第1の扉20R,20Lは、一対の第1の桟22U,22Lにより第1の透光板21の高さ方向ZBの両端部が支持された構成を備える。この構成によれば、例えば第1の扉を一枚の金属板の中央に開口部を設け、その開口部に透光板を貼り付ける構成と比較して、第1の扉20R,20Lの上端部および下端部を構成する一対の第1の桟22U,22Lの強度が高い。これにより、第1の扉20R,20Lの上端部および下端部の強度を確保するための高さ方向ZBの寸法を短くすることができる。このため、第1の透光板21の面積を大きく取ることができる。したがって、多重扉10R,10Lの透光性を高めることができる。
また第2の扉30R,30Lは、一対の第2の桟32U,32Lにより第2の透光板31の高さ方向ZBの両端部が支持された構成を備える。この構成によれば、第1の扉20R,20Lと同様に、第2の透光板31の面積を大きく取ることができる。したがって、多重扉10R,10Lの透光性を一層高めることができる。
【0077】
(2)第1の案内支持部27U,27Lは、一対の第1の桟22U,22Lに設けられている。この構成によれば、第1の案内支持部27Uが第1の桟22Uよりも下方に間隔を置いて配置される場合、および、第1の案内支持部27Lが第1の桟22Lよりも上方に間隔を置いて配置される場合と比較して、高さ方向ZBにおいて一対の第1の案内支持部27U,27Lの間の距離を大きくすることができる。したがって、第1の透光板21の透光領域21Aの面積を大きく取ることができる。
加えて、第1の案内支持部27U,27Lのレール27Aが一対の第1の桟22U,22Lに取り付けられるため、一対の第1の桟22U,22Lの強度を高めることができる。したがって、第1の扉20R,20Lの強度を高めることができる。また、一対の第1の桟22U,22Lの必要な強度を確保したうえで、一対の第1の桟22U,22Lの高さ方向ZBおよび厚さ方向ZCの寸法を短くすることができる。これにより、厚さ方向ZCにおいて第1の扉20R,20Lを薄くすることができ、第1の透光板21の面積を大きく取ることができる。
【0078】
(3)第2の案内支持部37U,37Lは、一対の第2の桟32U,32Lに設けられている。この構成によれば、第2の案内支持部37Uが第2の桟32Uよりも下方に間隔を置いて配置される場合、および、第2の案内支持部37Lが第2の桟32Lよりも上方に間隔を置いて配置される場合と比較して、高さ方向ZBにおいて一対の第2の案内支持部37U,37Lの間の距離を大きくすることができる。したがって、第2の透光板31の透光領域31Aの面積を大きく取ることができる。
【0079】
(4)第1の案内支持部27Uは、高さ方向ZBにおいて第2の案内支持部37U,37Lの間の空間に配置されている。この構成によれば、第1の案内支持部27U、右支持柱43R、および、左支持柱43Lを第2の空間38に収容することができる。このため、第1の案内支持部27Uが第2の案内支持部37Uよりも上方に配置される場合と比較して、高さ方向ZBにおける一対の第2の桟32U,32Lの間の距離を大きくすることができる。このため、第2の透光板31の面積を大きく取ることができる。
【0080】
(5)第2の桟32Uは、第1の桟22Uの収容空間22Dに収容可能である。この構成によれば、第2の桟32Uが第1の桟22Uよりも下方に位置する場合と比較して、高さ方向ZBにおいて一対の第2の桟32U,32Lの間の距離を大きくすることができる。このため、第2の扉30R,30Lの表面(ホーム側の面)の面積を大きくすることができるため、第2の透光板31の面積を大きく取ることができる。
【0081】
(6)第2の案内支持部37Uは、第1の桟22Uの収容空間22Dに収容されている。この構成によれば、第2の案内支持部37Uが第1の空間28における第1の桟22Uよりも下方に配置される場合と比較して、一対の第2の案内支持部37U,37Lの間の距離を大きくすることができる。したがって、第1の透光板21の透光領域21Aの面積および第2の透光板31の透光領域31Aの面積を大きく取ることができる。
【0082】
(7)伝達機構60R,60Lは、第1の扉20R,20Lの第1の桟22Lに設けられている。この構成によれば、伝達機構60R,60Lが第1の桟22Lよりも上方に設けられる場合と比較して、第1の透光板21の透光領域21Aの面積を大きく取ることができる。
また、開閉方向ZAにおいて、第1の扉20R,20Lが戸袋40から突出した場合、伝達機構60R,60Lも戸袋40から突出する。これにより、第1の扉20R,20Lが戸袋40から突出した状態で第1の透光板21を第1の扉20R,20Lから取り外すことにより、伝達機構60R,60Lのメンテナンスを容易に行うことができる。
特に、伝達機構60R,60Lが第1の桟22Lのホーム側に取り付けられていることにより、作業者がホーム側から伝達機構60R,60Lのメンテナンスを容易に行うことができる。
【0083】
(8)第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lは、高さ方向ZBにおいて互いに異なる位置に配置され、かつ、厚さ方向ZCにおいて重なる位置に配置されている。この構成によれば、多重扉10R,10Lの側面視において、第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lが厚さ方向ZCにおいて並べられる構成と比較して、厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lを薄くすることができる。
【0084】
(9)第1の扉20R,20Lの第1の空間28は、軌道側が開口した空間であるため、開閉方向ZAの一方が開口した袋状の箱形の扉と比較して、第2の扉30R,30Lが第1の空間28に収納されたとしても、厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lを薄くすることができる。
【0085】
(10)第1の案内支持部27Uが第1の空間28に配置されている。この構成によれば、第1の案内支持部27Uが第1の空間28よりも軌道側に配置される場合と比較して、厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lを薄くすることができる。
ところで、厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lを薄くするため、第1の案内支持部27Uを第1の桟22Uよりも上方に設ける構成が考えられる。しかし、レール27Aが第1の桟22Uの上端部に取り付けられることにより、第1の扉20R,20Lが戸袋40から突出した場合、多重扉10R,10Lの正面視において、レール27Aが多重扉10R,10Lの外部に露出してしまう。このため、多重扉10R,10Lの美観が低下するおそれがある。
その点、本実施形態では、第1の案内支持部27Uのレール27Aが第1の桟22Uの下方に取り付けられることにより、第1の扉20R,20Lが戸袋40から突出した場合、多重扉10R,10Lの正面視において、レール27Aが多重扉10R,10Lの外部に露出することを抑制することができる。このため、多重扉10R,10Lの美観の低下を抑制することができる。
【0086】
(11)右支持柱43Rおよび左支持柱43Lは、第1の扉20R,20Lの第1の空間28に収容されている。この構成によれば、左支持柱43Lが第1の扉20Lの第1の空間28よりも軌道側に配置される場合と比較して、厚さ方向ZCにおける第1の扉20L(多重扉10L)と第1の扉20R(多重扉10R)との間の距離を小さくすることができる。また右支持柱43Rが第1の扉20Rの第1の空間28よりも軌道側に配置される場合と比較して、厚さ方向ZCにおける第1の扉20Rとケース41の軌道側の壁面との間の距離を小さくすることができる。したがって、厚さ方向ZCにおいて多重扉開閉装置1を薄くすることができる。
加えて、右支持柱43Rおよび左支持柱43Lは、第2の扉30R,30Lの第2の空間38に収容されている。この構成によれば、右支持柱43Rおよび左支持柱43Lが第2の空間38よりも軌道側に配置される場合と比較して、厚さ方向ZCにおいて第1の扉20R,20Lと第2の扉30R,30Lとの間の距離を小さくすることができる。したがって、厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lを薄くすることができる。
【0087】
(12)第1の扉20R,20Lの第1の空間28には、伝達機構60R,60Lが収容されている。この構成によれば、伝達機構60R,60Lが第1の空間28よりも軌道側に配置される場合と比較して、厚さ方向ZCにおいて多重扉開閉装置1を薄くすることができる。
加えて、伝達機構60R,60Lは、第2の扉30R,30Lの第2の空間38に収容されている。この構成によれば、伝達機構60R,60Lが第2の空間38よりも軌道側に配置される場合と比較して、厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lを薄くすることができる。
【0088】
(13)第2の扉30R,30Lの第2の空間38は、軌道側が開口しているため、開閉方向ZAの一方が開口した袋状の箱形の扉と比較して、第2の扉30R,30Lが第1の扉20R,20Lに収納されたとしても、厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lを薄くすることができる。
【0089】
(14)駆動部50R,50Lは、戸袋40内に設けられ、第1の扉20R,20Lの戸尻側において連結されている。この構成によれば、電動モータに連結された歯付きプーリと噛み合う歯付きベルトが第1の扉20R,20Lの中央に設けられる構成と比較して、第1の透光板21の透光領域21Aの面積を大きく取ることができる。加えて、第1の扉20R,20Lの全体に歯付きベルトを取り付ける作業が省略されるため、駆動部50R,50Lの組み付けが容易となる。
【0090】
(15)駆動部50R,50Lの伝達部材54は、第1の扉20R,20Lの第1の空間28に収容されている。この構成によれば、伝達部材54が第1の扉20R,20Lの第1の空間28よりも軌道側に配置される場合と比較して、厚さ方向ZCにおいて多重扉開閉装置1を薄くすることができる。
加えて、伝達部材54は、第2の扉30R,30Lの第2の空間38に収容されている。この構成によれば、伝達部材54が第2の空間38よりも軌道側に配置される場合と比較して、厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lを薄くすることができる。
【0091】
(16)第2の案内支持部37U,37Lのレール37Aは、第1の桟22U,22Lに取り付けられる。この構成によれば、第1の桟22U,22Lの強度を高くすることができる。したがって、第1の扉20R,20Lの強度を高めることができる。
【0092】
(17)駆動部50R,50Lの電動モータ51および駆動回転体52は、開閉方向ZAにおいて多重扉10R,10Lと重ならない位置に配置されている。このため、厚さ方向ZCにおいて多重扉開閉装置1を薄くすることができる。加えて、電動モータ51および駆動回転体52が多重扉開閉装置1のホーム側から露出可能となるため、駆動部50R,50Lの取り付け作業やメンテナンス作業をホーム側から容易に行うことができる。
【0093】
(18)第1の透光板21は、第1の桟22U,22Lに対してスライド可能に取り付けられる。これにより、第1の透光板21の交換や伝達機構60R,60Lのメンテナンスにおいて、作業者は、第1の扉20R,20Lから縦桟23を取り外したうえで第1の透光板21を閉方向にスライドさせて第1の透光板21を第1の扉20R,20Lから取り外すことができる。このとき、第1の桟22U,22Lが第1の案内支持部27U,27Lにより支持されているため、第1の扉20R,20Lから第1の透光板21が取り外された状態においても第1の桟22U,22Lが鉛直下方に傾くことが抑制される。このため、作業者が第1の透光板21の交換や伝達機構60R,60Lのメンテナンスを容易に行うことができる。また第2の透光板31が第2の桟32U,32Lに対してスライド可能に取り付けられているため、第1の透光板21と同様に、第2の透光板31の交換を容易に行うことができる。
【0094】
(19)第1の桟22Uには、第1の案内支持部27Uの高さ方向ZBおよび厚さ方向ZCの位置を決める第1の位置決め部22Eと、第2の案内支持部37Uの高さ方向ZBおよび厚さ方向ZCの位置を決める第2の位置決め部22Fとが設けられる。この構成によれば、1つの桟に第1の位置決め部22Eおよび第2の位置決め部22Fが設けられるため、第1の案内支持部27Uと第2の案内支持部37Uとの相対的な位置精度が高い。このため、第2の扉30R,30Lを第1の扉20R,20Lに精度よく取り付けることができる。
また、第1の桟22Lには、第1の案内支持部27Lの高さ方向ZBおよび厚さ方向ZCの位置を決める第1の位置決め部22Jと、第2の案内支持部37Lの高さ方向ZBおよび厚さ方向ZCの位置を決める第2の位置決め部22Kとが設けられる。このため、第1の案内支持部27Lと第2の案内支持部37Lとの相対的な位置精度が高いため、第2の扉30R,30Lを第1の扉20R,20Lに精度よく取り付けることができる。
【0095】
(20)第2の桟32U,32Lには、補強部材35U,35Lが取り付けられている。この構成によれば、第2の桟32U,32Lの高さ方向ZBおよび厚さ方向ZCに小型化したとしても、第2の扉30R,30Lの必要な強度を確保することができる。
【0096】
(21)第1の透光板21は、ガラス板を透光性の樹脂板で挟み込むように構成されるため、第1の透光板21の厚さと同じ厚さのガラス板で構成されると仮定した構成と比較して、第1の透光板21を軽量化することができる。このため、第1の扉20R,20Lを軽量化することができる。なお、第2の透光板31も第1の透光板21と同様の構成のため、第2の扉30R,30Lを軽量化することができる。したがって、多重扉10R,10Lを軽量化することができる。
【0097】
(22)第1の透光板21における遮光領域21U,21Lは、黒色のプリントにより形成される。このため、遮光領域21U,21Lが例えば金属板により構成される場合よりも第1の扉20R,20Lを軽量化することができる。なお、第2の透光板31における遮光領域31U,31Lも同様であるため、第2の扉30R,30Lを軽量化することができる。
【0098】
(変形例)
上記実施形態に関する説明は、本発明に従う多重扉および多重扉開閉装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う多重扉および多重扉開閉装置は、例えば以下に示される実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
【0099】
(変形例1)
上記実施形態において、第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lの構成および配置を以下の(A)〜(G)のいずれかのように変更してもよい。なお、(A)〜(G)のうちの相互に矛盾しない少なくとも2つを組み合わせることもできる。
(A)第1の案内支持部27Uが第1の空間28よりも軌道側に配置される。
(B)第1の案内支持部27Uが高さ方向ZBにおいて第1の桟22Uの上端部と第2の案内支持部37Uとの間に配置される。
(C)第1の案内支持部27Uが第1の桟22Uの上端面に取り付けられる。
(D)第2の案内支持部37Uが第1の桟22Uの収容空間22Dよりも下方に配置される。例えば第2の案内支持部37Uが高さ方向ZBにおいて第1の案内支持部27U,27Lの間の空間に配置される。
(E)第2の案内支持部37Lが伝達機構60R,60Lよりも上方に配置される。
(F)第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lの少なくとも1つが厚さ方向ZCにおいて重ならない位置に配置される。
(G)第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lの少なくとも1つが省略される。
【0100】
(変形例2)
上記実施形態において、伝達機構60R,60Lの配置を以下の(A)〜(C)のいずれかのように変更してもよい。なお、(B)および(C)を互いに組み合わせることもできる。
(A)伝達機構60R,60Lの少なくとも一方が第1の桟22Uに取り付けられる。
(B)伝達機構60R,60Lの少なくとも一方が第1の桟22Lにおいて第2の桟32Lまたは第2の案内支持部37Lよりも下方に設けられる。
(C)伝達機構60R,60Lが第1の空間28(第2の空間38)よりも軌道側に配置される。例えば伝達機構60R,60Lが第1の桟22Lの保持部22Iの軌道側の面に取り付けられる。
【0101】
(変形例3)
上記実施形態において、駆動部50R,50Lの配置を以下の(A)および(B)のいずれかのように変更してもよい。なお、(A)および(B)を互いに組み合わせることもできる。
(A)駆動部50R,50Lの伝達部材54が第1の空間28よりも軌道側に配置される。例えば駆動部50R,50Lが厚さ方向ZCにおいて多重扉10R,10Lの間に配置される。
(B)駆動部50R,50Lが多重扉10R,10Lよりも上方または下方に配置される。
【0102】
(変形例4)
上記実施形態において、多重扉10R,10Lの構成を以下の(A)〜(E)のいずれかのように変更してもよい。
(A)第1の扉20R,20Lの少なくとも一方の第1の空間28が軌道側に開口していない。例えば第1の扉20R,20Lは、ホーム側の表面の一部を構成する第1の透光板21と、軌道側の表面の一部を構成する第1の透光板21とを有する。第1の空間28の軌道側は、軌道側の表面の一部を構成する第1の透光板21により閉塞される。
(B)第2の扉30R,30Lの少なくとも一方の第2の空間38が軌道側に開口していない。例えば第2の扉30R,30Lは、ホーム側の表面の一部を構成する第2の透光板31と、軌道側の表面の一部を構成する第2の透光板31とを有する。第2の空間38の軌道側は、軌道側の表面の一部を構成する第2の透光板31により閉塞される。
(C)第1の扉20R,20Lの少なくとも一方が一対の第1の桟22U,22Lおよび第1の透光板21を有していない。
(D)第2の扉30R,30Lの少なくとも一方が一対の第2の桟32U,32Lおよび第2の透光板31を有していない。
(E)第1の扉20R,20Lの両方が一対の第1の桟22U,22Lおよび第1の透光板21を有していない、かつ、第2の扉30R,30Lの両方が一対の第2の桟32U,32Lおよび第2の透光板31を有していない。
【0103】
上記(E)の構成の一例を
図10および
図11に示す。なお、多重扉10Rは、多重扉10Lと同様の構成であるため、その説明を省略する。
図10に示されるように、多重扉10Lの第1の扉20Lは、第1の扉20Lのホーム側の面を構成する第1の正面壁71と、第1の正面壁71の上端部から軌道側に向けて延びる第1の上壁72と、第1の正面壁71の下端部から軌道側に向けて延びる第1の下壁73とを有する。
第2の扉30Lは、第2の扉30Lのホーム側の面を構成する第2の正面壁81と、第2の正面壁81の上端部から軌道側に向けて延びる第2の上壁82と、第2の正面壁81の下端部から軌道側に向けて延びる第2の下壁83とを有する。第2の扉30Lには、第2の正面壁81と、第2の上壁82と、第2の下壁83とにより囲まれ、軌道側(第2側)に向けて開口する第2の空間84が設けられている。
図11に示されるように、第1の扉20Lには、第1の正面壁71と、第1の上壁72と、第1の下壁73とにより囲まれ、軌道側(第2側)に向けて開口する第1の空間74が設けられている。第2の扉30Lは、第1の扉20Lの第1の空間74に収納される。
第1の上壁72には、第1の上壁72の下端部からホーム側に向けて延びる支持壁75が設けられている。第1の上壁72および支持壁75は、一体的に形成されている。支持壁75は、第1の上壁72と同様に開閉方向ZAに延びている。第1の扉20Rの上部には、第1の正面壁71と第1の上壁72と支持壁75とにより囲まれた収容空間76が設けられている。収容空間76は、第1の空間74の一部である。収容空間76には、第2の扉30Rの第2の上壁82が収容されている。
第1の上壁72の下端部および第1の下壁73の下端部には、第1の案内支持部27U,27Lが取り付けられている。第2の上壁82および第2の下壁83には、第2の案内支持部37U,37Lが取り付けられている。第2の案内支持部37U,37Lのそれぞれのレール27Aは、第1の上壁72および第1の下壁73に取り付けられている。第2の案内支持部37Uは、収容空間76に収容されている。
図11に示されるとおり、第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lは、高さ方向ZBにおいて異なる位置に配置され、かつ、厚さ方向ZCにおいて重なる位置に配置されている。好ましくは、第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lは、
図11中の二点鎖線CLにおいて一列に配置されている。
この構成によれば、多重扉10Lの側面視において、第1の案内支持部27U,27Lおよび第2の案内支持部37U,37Lが厚さ方向ZCにおいて並べられる構成と比較して、厚さ方向ZCにおいて多重扉10Lを薄くすることができ、多重扉10Lを軽量化することができる。
【0104】
(変形例5)
上記実施形態では、多重扉開閉装置1をホームドア装置に適用した例について説明したが、例えば工場の出入口を開閉する開閉装置等のホームドア装置以外にも多重扉開閉装置1を適用することができる。
【0105】
(付記)
上記実施形態および上記変形例に基づく技術的思想を以下に記載する。
(付記1)
開閉方向に移動可能な第1の扉と、前記第1の扉に収納され、前記第1の扉に対して前記開閉方向に相対的に移動可能な第2の扉とを備え、前記第1の扉および前記第2の扉により第1側および第2側に仕切る多重扉であって、
前記第1の扉の上部および下部のそれぞれには、前記第1の扉を支持しながら前記開閉方向に案内する第1の案内支持部が設けられ、
前記第2の扉の上部および下部のそれぞれには、前記第2の扉を支持しながら前記開閉方向に案内する第2の案内支持部が設けられ、
前記第1の案内支持部および前記第2の案内支持部は、当該多重扉の側面視において、前記多重扉の高さ方向において互いに異なる位置に配置され、かつ、前記多重扉の厚さ方向において互いに重なる位置に配置されている
多重扉。
この構成によれば、多重扉の厚さ方向において第1の案内支持部および第2の案内支持部が互いに重ならないように配置された場合と比較して、厚さ方向において多重扉を薄くすることができる。
【0106】
(付記2)
前記第1の案内支持部は、前記開閉方向に延びるレールと、前記開閉方向において前記レールに対して移動可能に取り付けられるガイド部とを有し、
前記レールは、前記第1の扉の上部に取り付けられている
付記1に記載の多重扉。
この構成によれば、第1の扉の強度を高めることができる。
【0107】
(付記3)
前記第2の案内支持部は、前記開閉方向に延びるレールと、前記開閉方向において前記レールに対して移動可能に取り付けられるガイド部とを有し、
前記レールは、前記第1の扉の上部に取り付けられている
付記1または2に記載の多重扉。
この構成によれば、第1の扉の強度を高めることができる。