特許第6677511号(P6677511)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6677511
(24)【登録日】2020年3月17日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】ディーゼルエンジン用潤滑油組成物
(51)【国際特許分類】
   C10M 169/04 20060101AFI20200330BHJP
   C10M 105/04 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 145/14 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 139/00 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 143/10 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 143/00 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 133/56 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 135/10 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 159/24 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 159/22 20060101ALN20200330BHJP
   C10M 129/72 20060101ALN20200330BHJP
   C10N 10/04 20060101ALN20200330BHJP
   C10N 20/02 20060101ALN20200330BHJP
   C10N 30/04 20060101ALN20200330BHJP
   C10N 30/06 20060101ALN20200330BHJP
   C10N 30/08 20060101ALN20200330BHJP
   C10N 40/25 20060101ALN20200330BHJP
【FI】
   C10M169/04
   !C10M105/04
   !C10M145/14
   !C10M139/00 A
   !C10M143/10
   !C10M143/00
   !C10M133/56
   !C10M135/10
   !C10M159/24
   !C10M159/22
   !C10M129/72
   C10N10:04
   C10N20:02
   C10N30:04
   C10N30:06
   C10N30:08
   C10N40:25
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-257263(P2015-257263)
(22)【出願日】2015年12月28日
(65)【公開番号】特開2017-119787(P2017-119787A)
(43)【公開日】2017年7月6日
【審査請求日】2018年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】517436615
【氏名又は名称】シェルルブリカンツジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105315
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 温
(72)【発明者】
【氏名】上田 真央
(72)【発明者】
【氏名】羽生田 清志
【審査官】 菅野 芳男
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−520285(JP,A)
【文献】 特開2014−210844(JP,A)
【文献】 特開2009−221382(JP,A)
【文献】 特表2012−512308(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/097152(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10M 169/04
C10M 105/04
C10M 139/00
C10M 143/00
C10M 143/10
C10M 145/14
C10M 129/72
C10M 133/56
C10M 135/10
C10M 159/22
C10M 159/24
C10N 10/04
C10N 20/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)100℃における動粘度が4.5〜5.5mm/sのGTL基油と、
b)櫛形PMA(ポリメタクリレート)系粘度指数向上剤と、
c)ホウ素含有分散剤及び/又はホウ素含有清浄剤と
を含有し、
d)ホウ素含有分散剤及び/又はホウ素含有清浄剤は、その合計の含有量が、ホウ素含有換算値で組成物全量に対して0.027質量%以上、0.1質量%以下であり、
e)SAE J300規定で0W−30又は5W−30を満たす
ことを特徴とする、ディーゼルエンジン用潤滑油組成物(但し、窒素量が、前記組成物の全質量を基準として、0.12質量%未満であるものを除く)
【請求項2】
a)100℃における動粘度が4.5〜5.5mm/sのGTL基油(エステルを除く)と、
b)櫛形PMA(ポリメタクリレート)系粘度指数向上剤と、
c)ホウ素含有分散剤及び/又はホウ素含有清浄剤と
を含有し、
d)ホウ素含有分散剤及び/又はホウ素含有清浄剤は、その合計の含有量が、ホウ素含有換算値で組成物全量に対して0.027質量%以上、0.1質量%以下であり、
e)SAE J300規定で0W−30又は5W−30を満たす
ことを特徴とする、ディーゼルエンジン用潤滑油組成物(但し、窒素量が、前記組成物の全質量を基準として、0.12質量%未満であるものを除く)
【請求項3】
e)非櫛形PMA(ポリメタクリレート)系粘度指数向上剤、SCP(スチレンジエンコポリマー)系粘度指数向上剤及び/又はOCP(オレフィンコポリマー)系粘度指数向上剤を含み、且つ、次の(1)〜(3)の少なくともいずれか一つを満たす、請求項1又は2記載のディーゼルエンジン用潤滑油組成物。
(1)非櫛形PMA系粘度指数向上剤含有量/全体の粘度指数向上剤含有量:0.7以下
(2)OCP系粘度指数向上剤含有量/全体の粘度指数向上剤含有量:0.2以下
(3)SCP系粘度指数向上剤含有量/全体の粘度指数向上剤含有量:0.3以下
【請求項4】
f)次の粘度特性を満たす、請求項1〜3のいずれか一項記載のディーゼルエンジン用潤滑油組成物。
(HTHS100℃粘度(capillary法)−HTHS100℃粘度(TBS法))/HTHS100℃粘度(TBS法):0.07〜0.15
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用エンジンオイル(内燃機関用潤滑油組成物)に関し、より詳しくは、燃費性能、オイル消費抑制および清浄性に優れたディーゼルエンジン用潤滑油組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
クランクケース潤滑油による問題は、いわゆるブローバイガスにより潤滑油がクランクケースから逃げ易いことである。ブローバイガス、あるいは、このようなガス/潤滑油混合物は、大気に排出するよりもむしろ、エンジンに再循環する方が好ましい。幾つかのエンジンではこのような再循環は、潤滑油がピストン室内で燃焼するように、ブローバイガスをエンジンの空気取入システムに注入して行なわれる。ブローバイガスの再循環は放出物の問題を解決するが、一方で、空気取入システムに沈着物が生成するといった問題が生じる可能性がある。例えば空気圧縮器に沈着物が生成すれば、このような圧縮器は、うまく作用せず、更には損傷を受け易い。また例えば圧縮器とシリンダーブロック−クランクケース間に空気冷却器が存在すれば、空気冷却器の汚染も起こる可能性がある。このような沈着物の形成を防止するか、更に減少させるディーゼルエンジンシステムを提供することがのぞまれてきている。(特許文献1)
【0003】
一方で、低燃費性能が求められる。低燃費性能を実現するためには、摩擦低減性能に寄与する摩擦調整剤を使用すること、また、撹拌抵抗の低減を図り、低温では低い粘度を持ち、高温では油膜を確保するため粘度指数向上剤を使用して適正な粘度特性を持つ組成物に調製することが検討されてきている。(特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許5501620号公報
【特許文献2】特開2014−210844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、沈着物の形成を抑制し、省燃費性能を示し、更にはその性能を長期に維持することは未だ十分に満足の得られるものは無い。また、今後はディーゼルエンジンを搭載した商用車等においてもダウンサイジング高過給化はますます進むと考えられ、エンジン油にかかる熱負荷も大きくなると予想されるが、従来の潤滑油組成物においては、優れた蒸発性が得られない等の問題あった。
【0006】
そこで、本発明は、自動車用エンジンオイルにおいて、優れた蒸発性とエンジン清浄性能及び省燃費性能のあるディーゼルエンジン用潤滑油組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らが鋭意研究を行った結果、特定の基油と、特定の粘度指数向上剤と、特定の分散剤及び清浄剤とを配合し、且つ、特定の粘度グレードを満たすことにより、上記課題を解決可能なことを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は以下の通りである。
【0008】
本発明(I)は、
a)100℃における動粘度が4.5〜5.5mm/sのGTL基油と、
b)櫛形PMA(ポリメタクリレート)系粘度指数向上剤と、
c)ホウ素含有換算値(合計値)で組成物全量に対して0.025質量%以上のホウ素含有分散剤及び/又はホウ素含有清浄剤と
を含有し、
d)SAE J300規定で0W−30又は5W−30を満たす
ことを特徴とする、ディーゼルエンジン用潤滑油組成物である。
本発明(II)は、
e)非櫛形PMA(ポリメタクリレート)系粘度指数向上剤、SCP(スチレンジエンコポリマー)系粘度指数向上剤及び/又はOCP(オレフィンコポリマー)系粘度指数向上剤を含み、且つ、希釈剤抜きのポリマー量として、次の(1)〜(3)の少なくともいずれか一つを満たす、前記発明(I)のディーゼルエンジン用潤滑油組成物である。
(1)非櫛形PMA系粘度指数向上剤含有量/全体の粘度指数向上剤(重量平均分子量が5万以上となるポリマー)含有量:0.7以下
(2)OCP系粘度指数向上剤含有量/全体の粘度指数向上剤(重量平均分子量が5万以上となるポリマー)含有量:0.2以下
(3)SCP系粘度指数向上剤含有量/全体の粘度指数向上剤(重量平均分子量が5万以上となるポリマー)含有量:0.3以下
本発明(III)は、
f)次の粘度特性を満たす、前記発明(I)又は(II)のディーゼルエンジン用潤滑油組成物である。
(HTHS100℃粘度(capillary法)−HTHS100℃粘度(TBS法))/HTHS100℃粘度(TBS法):0.07〜0.15
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、自動車用エンジンオイルにおいて、優れた蒸発性とエンジン清浄性能及び省燃費性能のあるディーゼルエンジン用潤滑油組成物を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るディーゼルエンジン用潤滑油組成物の、成分(構成要素)、組成(成分の含有量)、物性について詳述するが、本発明はこれらには何ら限定されない。
【0011】
≪成分≫
本形態に係る潤滑油組成物は、基油としてGTL基油と、櫛形PMA系粘度指数向上剤と、ホウ素含有分散剤及び/又はホウ素含有清浄剤と、必要に応じてその他の成分と、を含有する。
【0012】
(基油)
本形態に係る潤滑油組成物の基油として、天然ガスの液体燃料化技術のフィッシャートロプッシュ法により合成されたGTL(ガストゥリキッド)の油が用いられる。このような基油を用いることで、本発明の系においては、酸化安定性を向上させると共に、蒸発損失を低減させることが可能となる。
【0013】
櫛形ポリマーを使用した場合に、Yubase基油と比較して、特に本発明の系において、GTL基油を用いることで100℃での一時的せん断粘度が低下する等して、燃費の向上に寄与し得る。
【0014】
特に、本発明においては、100℃における動粘度が、4.5〜5.5mm/sであるGTL基油を用いている。基油の100℃における動粘度が4.5を下回ると十分な蒸発性が得られない。また、100℃における動粘度が5.5を超えると十分な燃費性能が得られない。
【0015】
ここで、100℃における動粘度が4.5〜5.5mm/sである基油を得るためには、100℃における動粘度が4.5〜5.5mm/sである単一のGTL基油が好ましいが、調製する場合、100℃における動粘度が3.0〜6.0mm/sであるGTL基油(a1)と、100℃動粘度が7.0〜13mm/sであるGTL基油(a2)と、の2種を混合することが好適である。低粘度基油成分(a1)の100℃動粘度が3.0mm/s未満であると、蒸発量が増え、長期にわたる組成物の粘度維持が困難になる。また高粘度基油成分(a2)の100℃動粘度が13mm/sを超えたものを使用すると低温−40℃での粘度が高くなり、低温時の始動性が悪くなる。更にこの場合、混合したGTL基油の粘度指数は120〜180が好適であり、120〜150がより好適である。
【0016】
これらGTL基油は、通例全硫黄分は10ppm未満が好適であり、全窒素分1ppm未満がより好適である。そのようなGTL基油商品の一例として、SHELL XHVI(登録商標)がある。
【0017】
(清浄剤)
本形態に係る潤滑油組成物は、清浄剤としてホウ素含有清浄剤を含んでいてもよい。ホウ素含有清浄剤としては、特に限定されないが、ホウ酸含有のアルカリ土類金属塩が挙げられ、より具体的には、ホウ酸化アルカリ土類金属アルキルサリシレート清浄剤やホウ酸化アルカリ土類金属アルキルトルエンスルホネート清浄剤が挙げられ、ホウ酸カルシウムアルキルトルエンスルホネートであることが好適である。なお、このようなホウ素含有清浄剤としては、公知のものを用いればよい(例えば、ホウ酸化アルカリ土類金属アルキルトルエンスルホネート清浄剤は、特開2008−297547に記載された方法に従って製造可能である)。
【0018】
ここで、本形態に係る潤滑油組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、その他の清浄剤(例えば、金属系清浄剤)を含んでいてもよい。金属系清浄剤としては、例えば、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属ナフテネート等を挙げることができる。このアルカリ土類金属としては、カルシウム、マグネシウムが挙げられる。これらは単独で或いは二種類以上を組み合わせて使用することができる。通常、カルシウム又はマグネシウムのスルホネート、フェネート、サリシレートが好ましく用いられる。アルカリ土類金属フェネートとしては、炭素数4〜30、好ましくは6〜18の直鎖状又は分枝のアルキル基を有するアルキルフェノール、アルキルフェノールサルファイド、アルキルフェノールのマンニッヒ反応物のアルカリ土類金属塩、特にカルシウム塩が好ましく用いられる。アルカリ土類サリシレートとしては、炭素数1〜30、好ましくは6〜18の直鎖又は分枝のアルキル基を有するアルキルサルチル酸のアルカリ土類金属塩、特に好ましくはマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩が好ましく用いられる。尚、これらの塩基価は適応する潤滑油の種類、目的によって任意に選ぶことができる。
【0019】
(分散剤)
本形態に係る潤滑油組成物は、分散剤として、ホウ素含有分散剤を含んでいてもよい。ホウ素含有分散剤は、例えば、ポリブテニルコハク酸イミド系、ポリブテニルコハク酸アミド系、ベンジルアミン系、コハク酸エステル系等の分散剤がホウ素化されたものである。
【0020】
ポリブテニルコハク酸イミドは、高純度イソブテン或いは1−ブテンとイソブテンの混合物をフッ化ホウ素系触媒或いは塩化アルミニウム系触媒で重合させて得られるポリブテンから得られるものであり、ポリブテン末端にビニリデン構造を有するものが通常5〜100mol%含有される。尚、ポリアルキレンポリアミン鎖には優れたスラッジ抑制効果を得る観点から2〜5個、特には3〜4個の窒素原子を含むものが好ましい。またポリブテニルコハク酸イミドの誘導体としては、上記ポリブテニルコハク酸イミドにホウ酸等のホウ酸化合物やアルコール、アルデヒド、ケトン、アルキルフェノール、環状カーボネ−ト、有機酸等の含酸素有機化合物を作用させて、残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和又はアミド化した、いわゆる変性コハク酸イミドとして用いることができる。
【0021】
なお、本形態に係る潤滑油組成物は、上述したホウ素含有清浄剤及びホウ素含有分散剤のいずれか一つを少なくとも含むものであればよく、ホウ素含有清浄剤のみ含む態様、ホウ素含有分散剤のみ含む態様、ホウ素含有清浄剤及びホウ素含有分散剤を共に含む態様のいずれも本発明の範囲内である。
【0022】
(耐摩耗剤)
本形態に係る潤滑油組成物に使用し得る耐摩耗性や極圧性を付与する耐摩耗剤としては、ジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)が挙げられる。ZnDTPとしては、一般に、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、ジアリールジチオリン酸亜鉛、アリールアルキルジチオリン酸亜鉛等が例示される。これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい。例えば、ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基は、炭素数3〜22の第1級又は第2級のアルキル基、炭素数3〜18のアルキル基で置換されたアルキルアリール基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛が使用される。ジアルキルジチオリン酸亜鉛の具体例としては、ジプロピルジチオリン酸亜鉛、ジブチルジチオリン酸亜鉛、ジペンチルジチオリン酸亜鉛、ジヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジイソペンチルジチオリン酸亜鉛、ジエチルヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジオクチルジチオリン酸亜鉛、ジノニルジチオリン酸亜鉛、ジデシルジチオリン酸亜鉛、ジドデシルジチオリン酸亜鉛、ジプロピルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジペンチルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジプロピルメチルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジノニルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジドデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジドデシルフェニルジチオリン酸亜鉛等が挙げられる。
【0023】
(金属不活性剤)
本形態に係る潤滑油組成物に使用し得る金属不活性剤としては、ベンゾトリアゾール、アルキル−トルトリアゾール類等のベンゾトリアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール類、トルイミダゾール類等のベンゾイミダゾール誘導体がある。また、トルインダゾール類等のインダゾール誘導体、ベンゾチアゾール類、トルゾチアゾール類等のベンゾチアゾール誘導体等が例示される。更に、ベンゾオキサゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体等が挙げられる。
【0024】
(酸化防止剤)
本形態に係る潤滑油組成物に使用し得る酸化防止剤としては、例えば、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤等が例示される。アミン系酸化防止剤としては、p,p’−ジオクチル−ジフェニルアミン(精工化学社製:ノンフレックスOD−3)、p,p’−ジ−α−メチルベンジル−ジフェニルアミン、N−p−ブチルフェニル−N−p’−オクチルフェニルアミン等のジアルキル−ジフェニルアミン類、モノ−t−ブチルジフェニルアミン、モノオクチルジフェニルアミン等のモノアルキルジフェニルアミン類、ジ(2,4−ジエチルフェニル)アミン、ジ(2−エチル−4−ノニルフェニル)アミン等のビス(ジアルキルフェニル)アミン類、オクチルフェニル−1−ナフチルアミン、N−t−ドデシルフェニル−1−ナフチルアミン等のアルキルフェニル−1−ナフチルアミン類、1−ナフチルアミン、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン、N−ヘキシルフェニル−2−ナフチルアミン、N−オクチルフェニル−2−ナフチルアミン等のアリール−ナフチルアミン類、N,N’−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン類、フェノチアジン(保土谷化学社製:Phenothiazine)、3,7−ジオクチルフェノチアジン等のフェノチアジン類等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤としては、2−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン(川口化学社製:アンテージDBH)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール等の2,6−ジ−t−ブチル−4−アルキルフェノール類、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エトキシフェノール等の2,6−ジ−t−ブチル−4−アルコキシフェノール類がある。また、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプト−オクチルアセテート、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(吉富製薬社製:ヨシノックスSS)、n−ドデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2’−エチルヘキシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチル−エチル)−4−ヒドロキシ−C7〜C9側鎖アルキルエステル(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:IrganoxL135)等のアルキル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート類、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(川口化学社製:アンテージW−400)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(川口化学社製:アンテージW−500)等の2,2’−メチレンビス(4−アルキル−6−t−ブチルフェノール)類がある。更に、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(川口化学社製:アンテージW−300)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)(シェル・ジャパン社製:Ionox220AH)、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−(ジ−p−ヒドロキシフェニル)プロパン(シェル・ジャパン社製:ビスフェノールA)、2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−シクロヘキシリデンビス(2,6−t−ブチルフェノール)、ヘキサメチレングリコールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:IrganoxL109)、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート](吉富製薬社製:トミノックス917)、2,2’−チオ−[ジエチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:IrganoxL115)、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(住友化学:スミライザーGA80)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(川口化学社製:アンテージRC)、2,2’−チオビス(4,6−ジ−t−ブチル−レゾルシン)等のビスフェノール類がある。そして、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:IrganoxL101)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(吉富製薬社製:ヨシノックス930)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(シェル・ジャパン社製:Ionox330)、ビス−[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル−4−(2”,4”−ジ−t−ブチル−3”−ヒドロキシフェニル)メチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール等のポリフェノール類、p−t−ブチルフェノールとホルムアルデヒドの縮合体、p−t−ブチルフェノールとアセトアルデヒドの縮合体等のフェノールアルデヒド縮合体等が挙げられる。
【0025】
(粘度指数向上剤)
本形態に係る潤滑油組成物は、櫛形ポリメタクリレート系粘度指数向上剤を含む。櫛形ポリマーとは、ポリマー主鎖に対して複数の伸長した側鎖を櫛状に有するポリマーを表す。本形態に係る粘度指数向上剤は、これらの櫛形ポリマーの中で、櫛形ポリメタクリレート系のポリマーを粘度指数向上剤として含む。なお、本発明において、「粘度指数向上剤」とは、重量平均分子量が5万以上となるポリマーを示す。
【0026】
本形態に係る櫛形ポリメタクリレート系粘度指数向上剤は、例えば、特開2010−532805に記載されたポリマー等を適宜用いればよい。
【0027】
また、本形態に係る櫛形ポリメタクリレート系粘度指数向上剤は、重量平均分子量が20〜60万であることが好適であり、25〜50万であることがさらに好適であり、30〜45万であることがもっとも好適である。また、PSSI(パーマネントシアスタビリティインデックス)が10以下であることが好適である。
【0028】
このような櫛形ポリメタクリレート系粘度指数向上剤の具体例としては、Viscoplex3−201(登録商標)、Viscoplex3−220(登録商標)等を例示できる。
【0029】
また、本形態に係る潤滑油組成物は、櫛形ポリメタクリレート系粘度指数向上剤以外の粘度指数向上剤を含有してもよい。このような粘度指数向上剤の一例としては、非櫛形PMA(ポリメタクリレート)、OCP(オレフィンコポリマー)及びSCP(スチレンジエンコポリマー)からなる群より選択される1種以上のポリマーが挙げられる。
【0030】
非櫛形PMA(ポリメタクリレート)系粘度指数向上剤としては、特に限定されず公知のものを使用可能であるが、重量平均分子量が10万〜40万であることが好適である。なお、このようなPMAとしては、具体的には、特開2014−125569に記載されたもの等を例示できる。
【0031】
OCP(オレフィンコポリマー)系粘度指数向上剤としては、特に限定されず公知のものを使用可能であるが、重量平均分子量が5万〜30万であることが好適である。なお、このようなOCPとしては、具体的には、特開2014−125569に記載されたもの等を例示できる。
【0032】
SCP(スチレンジエンコポリマー)系粘度指数向上剤としては、特に限定されず公知のものを使用可能であるが、重量平均分子量が20万〜100万であることが好適である。このようなSCPとしては、具体的には、Infineum(登録商標) SV150等を例示できる。
【0033】
なお、本形態に係る潤滑油組成物は、粘度指数向上剤として、櫛形ポリメタクリレート以外の櫛形ポリマーを含有していてもよい。
【0034】
なお、このような粘度指数向上剤(重量平均分子量が5万以上となるポリマー)は、一般に取扱いを容易にするため、適宜の液体媒体に希釈された状態で配合される。
【0035】
(消泡剤)
本形態に係る潤滑油組成物に使用し得る消泡剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジエチルシリケート、フルオロシリコーン等のオルガノシリケート類、ポリアルキルアクリレート等の非シリコーン系消泡剤が例示される。
【0036】
≪組成≫
(基油の量)
基油の含有量は、潤滑油組成物の全質量を基準として、60〜90質量%であることが好適であり、65〜90質量%であることがより好適であり、70〜85質量%の範囲であることが更に好適である。
【0037】
(粘度指数向上剤の含有量)
粘度指数向上剤の含有量(全体の粘度指数向上剤含有量)は、特に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、潤滑油組成物の全質量を基準として、0.05〜20質量%等とすればよい。以下、各粘度指数向上剤の好適な含有量について詳述する。
【0038】
・櫛形PMA
櫛形PMAの含有量は、特に限定されないが、潤滑油組成物の全質量を基準として、潤滑油組成物の全質量を基準として、1.0〜6.0質量%であることが好適であり、1.0〜5.0質量%であることがより好適であり、1.0〜4.0質量%の範囲であることが更に好適である。
【0039】
・非櫛形PMA
非櫛形PMAの含有量は、非櫛形PMA含有量/全体の粘度指数向上剤含有量が、0.7以下であることが好適である。
【0040】
・OCP
OCPの含有量は、OCP含有量/全体の粘度指数向上剤含有量が、0.2以下であることが好適である。
【0041】
・SCP
SCPの含有量は、SCP含有量/全体の粘度指数向上剤含有量が、0.3以下であることが好適である。
【0042】
粘度指数向上剤として、非櫛形PMA(ポリメタクリレート)、SCP(スチレンジエンコポリマー)及び/又はOCP(オレフィンコポリマー)を含み、且つ、これらが上記の範囲の少なくとも1つ(好適には、その全て)を満たす場合、本発明の系において、本発明の効果を奏しつつも、製造コストを低減させること等が可能となる。
【0043】
(ホウ素含有清浄剤及びホウ素含有分散剤)
ホウ素含有清浄剤及びホウ素含有分散剤の含有量は、所望の効果を得るために、ホウ素含有換算値(合計値)で組成物全量に対して0.025質量%以上とする必要がある。なお、上限値は特に限定されないが、例えば、0.1質量%以下(好適には、0.050質量%以下)等とすればよい。
【0044】
(潤滑油組成物における他の成分の量)
本形態に係る潤滑油組成物に添加してもよい他の成分の好適添加量について説明する。まず、酸化防止剤の好適添加量は、単独又は複数組み合わせて、潤滑油組成物の全質量を基準として、0.01〜2質量%の範囲である。金属不活性剤の好適添加量は、単独又は複数組み合わせて、潤滑油組成物の全質量を基準として、0.01〜0.5質量%の範囲である。耐摩耗剤(例えばZnDTP)の好適添加量は、単独又は複数組み合わせて、潤滑油組成物の全質量を基準にリン(P)量として、例えば、0.01〜0.10質量%、より好ましくは0.05〜0.08質量%の範囲である。消泡剤の好適添加量は、単独又は複数組み合わせて、潤滑油組成物の全質量を基準として、例えば、0.0001〜0.01質量%の範囲である。金属系清浄剤の好適添加量は、単独又は複数組み合わせて、潤滑油組成物の全質量を基準として、例えば、金属量で0.05〜0.3質量%、より好ましくは0.1〜0.2質量%である。無灰分散剤の好適添加量は、単独又は複数組み合わせて、潤滑油組成物の全質量を基準として、例えば、0.01〜0.3質量%の窒素を提供する程度の量である。
【0045】
≪物性≫
(Capillary粘度/TBS粘度)
ここで、100℃でのHTHS粘度と燃費特性には優れた相関があると考えられている。また、HTHS粘度の測定法にも様々存在する。中でも、使用する粘度指数向上剤の種類により、Capillary法で測定したHTHS粘度とTBS法で測定した粘度で得られる粘度が異なる場合がある。そのような中で、以下の式1は値が大きいほど毛細管式粘度計を用いる方法(Capillary)で測定した粘度の方が大きく、回転粘度計を用いて測定(TBS)した粘度の方が小さく、その差が大きくなることを表す。その場合、クランクシャフト-ベアリング間のような回転粘度計に近い状態で摺動する部分で、オイルのせん断粘度が小さくなることを表す。つまり上記部位で粘性抵抗を低減し摩擦損失を低下することが可能と考えられる。一方、毛細管粘度計に近い状態でオイルがせん断を受ける部位では、高いせん断粘度を維持し十分な耐久性を維持することができる。
【0046】
(Capillary粘度−TBS粘度)/TBS粘度 (式1)
【0047】
本形態に係る潤滑油組成物においては、[(Capillary粘度−TBS粘度)/TBS粘度]が0.07〜0.15を満たし、それと相関して低燃費性を実現することが見出された。
【0048】
ここで、Capillary粘度の測定方法は、ASTM D5481試験法(150℃)に準拠し、その温度条件を100℃として測定(せん断速度は1.0*10^6S−1)された値である。
【0049】
また、TBS粘度の測定方法は、特許5565999号公報に記載された方法によって測定された値である。
【実施例】
【0050】
次に、本発明を実施例及び比較例により、更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
【0051】
≪原料≫ 本実施例に用いられた原料は、以下の通りである。なお、各基油の性状は、表1に示す。(基油)基油−1:XHVI4(GTL油)基油−2:XHVI8(GTL油)基油−3:XHVI3(GTL油)基油−4:Yubase4(鉱物油)基油−5:Yubase8(鉱物油)基油−6:Yubase3(鉱物油)(添加剤パッケージ)DH−2 DIパッケージ−1:表に示すように、本実施例においては、14.00%添加時、潤滑油のホウ素含有量0.033mass%となる{ホウ素含分散剤(ホウ酸カルシウムアルキルトルエンスルホネート)及びホウ素含有清浄剤(ホウ素化コハク酸エステル系分散剤)を含み、その他添加剤量はDIパッケージ−2、3と同等}DH−2 DIパッケージ−2:表に示すように、本実施例においては、14.00%添加時、潤滑油のホウ素含有量0.027mass%となる{ホウ素含分散剤(ホウ酸カルシウムアルキルトルエンスルホネート)及びホウ素含有清浄剤(ホウ素化コハク酸エステル系分散剤)を含み、その他添加剤量はDIパッケージ−1、3と同等}DH−2 DIパッケージ−3:表に示すように、本実施例においては、14.00%添加時、潤滑油のホウ素含有量0.020mass%となる{ホウ素含分散剤(ホウ酸カルシウムアルキルトルエンスルホネート)及びホウ素含有清浄剤(ホウ素化コハク酸エステル系分散剤)を含み、その他添加剤量はDIパッケージ−1、2と同等}(粘度指数向上剤)粘度指数向上剤溶液−1:Viscoplex3−220(櫛形PMA系粘度指数向上剤)を含む溶液(約40%希釈)粘度指数向上剤溶液−2:Viscoplex3−201(櫛形PMA系粘度指数向上剤)を含む溶液(約60%希釈)粘度指数向上剤溶液−3:Viscoplex6−954(非櫛形PMA系粘度指数向上剤)を含む溶液(約40%希釈)粘度指数向上剤溶液−4:Lz7177B(オレフィンコポリマー系粘度指数向上剤)を含む溶液(約87.5%希釈)粘度指数向上剤溶液−5:Infineum(登録商標) SV150(スチレンジエンコポリマー系粘度指数向上剤)を含む溶液(約93.5%希釈)(消泡剤)DCF 3mass%溶液
【0052】
【表1】
【0053】
前記の原料を表2及び表3に示す配合とし、本実施例1〜8及び比較例1〜10に係る潤滑油組成物を得た。
【0054】
≪評価≫
次に、実施例1〜8及び比較例1〜10に係る潤滑油組成物に関して、評価試験を行った。なお、実施例に係る潤滑油組成物に関しては、全て、5W−30を満たすことが確認された。
【0055】
(燃費特性)
日本国内メーカー製造の4000ccのディーゼルエンジンを用いた台上燃費試験に基づき、燃費特性の評価を行った。運転条件は国土交通省10・15モードを参考にして設定した。測定時のギャラリー温度は90℃に設定した。なお、表2及び表3に示す結果はSAE粘度グレードで10W−30に分類される市販ディーゼルエンジン油を基準としたときの燃費改善率(%)を示したものである。本評価においては、燃費改善率(%)が1.0以上の場合、燃費特性を○とした。
【0056】
(蒸発性)
ASTM D5800に基づいて、Noack揮発性(%)を測定した。本評価においては、Noack揮発性(%)が13.0以下の場合に、蒸発性を○とした。
【0057】
(清浄性)
日本石油学会規格JPI−5S−55−99「エンジン油−ホットチューブ試験法」に準拠して、ホットチューブ試験を実施した。試験条件は、試験温度290℃/300℃、試験時間16時間、試料油送り速度0.3ml/時間、空気流量10ml/時間に設定し、試験終了後のガラスチューブ変色部の色相評価(メリット評点)が7.0点以上の場合に、清浄性を○とした。
【0058】
([(Capillary粘度−TBS粘度)/TBS粘度])
前述した方法に従って、[(Capillary粘度−TBS粘度)/TBS粘度]を算出した。
【0059】
更に、各実施例及び比較例における、動粘度(40℃)、動粘度(100℃)、粘度指数(VI)、ホウ素分量(計算値)、カルシウム分量(計算値)、リン分量(計算値)、亜鉛分量(計算値)、窒素分量(計算値)、モリブテン分量(計算値)を算出した(なお、Base stock Vk100℃は、混合基油の100℃動粘度である)。
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】