特許第6677659号(P6677659)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6677659気道感染症の予防及び/又は治療のためのヒト呼吸器合胞体ウイルス(hRSV)に指向性を有する改良アミノ酸配列及びこれを含むポリペプチド
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6677659
(24)【登録日】2020年3月17日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】気道感染症の予防及び/又は治療のためのヒト呼吸器合胞体ウイルス(hRSV)に指向性を有する改良アミノ酸配列及びこれを含むポリペプチド
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/13 20060101AFI20200330BHJP
   C07K 16/10 20060101ALI20200330BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20200330BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20200330BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20200330BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20200330BHJP
   C12P 21/08 20060101ALI20200330BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20200330BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20200330BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20200330BHJP
   A61P 11/14 20060101ALI20200330BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20200330BHJP
   A61P 11/04 20060101ALI20200330BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20200330BHJP
【FI】
   C12N15/13ZNA
   C07K16/10
   C12N1/15
   C12N1/19
   C12N1/21
   C12N5/10
   C12P21/08
   A61K39/395 S
   A61P31/14
   A61P11/00
   A61P11/14
   A61P11/06
   A61P11/04
   A61P29/00
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】324
(21)【出願番号】特願2017-6690(P2017-6690)
(22)【出願日】2017年1月18日
(62)【分割の表示】特願2012-513641(P2012-513641)の分割
【原出願日】2010年6月7日
(65)【公開番号】特開2017-93460(P2017-93460A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2017年2月6日
(31)【優先権主張番号】61/184,396
(32)【優先日】2009年6月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/265,014
(32)【優先日】2009年11月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505166225
【氏名又は名称】アブリンクス エン.ヴェー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】デプラ,エリク
(72)【発明者】
【氏名】ストーテラーズ,カテリーネ
(72)【発明者】
【氏名】スタエレンス,ステファニー
【審査官】 小林 薫
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5809557(JP,B2)
【文献】 CURRENT TOPICS IN MICROBIOLOGY AND IMMUNOLOGY,2008年,vol. 317,pp. 103-123
【文献】 PEDIATRIC INFECTIOUS DISEASE JOURNAL,2009年 4月,vol. 28, no. 4,pp. 267-272
【文献】 Journal of Molecular Biology,2007年,vol. 368,pp. 652-665
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00−15/90
C07K 1/00−19/00
A61K 39/00−39/44
A61K 49/00−49/04
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPIDS(STN)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
UniProt/GeneSeq
DWPI(Derwent Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5のアミノ酸配列からなる少なくとも1つのナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれからなる、ポリペプチド。
【請求項2】
1つ又は複数の他のアミノ酸結合単位を更に含む、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
1つ又は複数のペプチドリンカーを介して連結された1つ又は複数の他のアミノ酸結合単位を更に含む、請求項に記載のポリペプチド。
【請求項4】
多価ポリペプチドである、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド。
【請求項5】
なくとも3つの同一であるナノボディ(登録商標)を含む、請求項に記載の多価ポリペプチド。
【請求項6】
アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれからな、多価ポリペプチド。
【請求項7】
二価又は三価である、請求項のいずれか一項に記載の多価ポリペプチド。
【請求項8】
配列番号53の一部を形成する少なくとも1つのナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号53のアミノ酸配列を含むか、又はこれからな、三価ポリペプチド。
【請求項9】
請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードする核酸。
【請求項10】
請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチドを発現する、又は好適な状況下で発現することができる;及び/又は請求項に記載の核酸を含む、(ヒトを除く)宿主又は宿主細胞。
【請求項11】
請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド、又は請求項に記載の核酸を含む、組成物。
【請求項12】
薬学的組成物である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチドと、肺送達のための担体とを含む、薬学的組成物。
【請求項14】
請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド、又は請求項1113のいずれか一項に記載の組成物を製造する方法であって、
a)請求項10に記載の(ヒトを除く)宿主又は宿主細胞において、請求項に記載の核酸を発現させる工程、又は
請求項10に記載の(ヒトを除く)宿主又は宿主細胞が、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド、又は請求項1113のいずれか一項に記載の組成物を発現及び/又は生成するような条件下で、前記宿主又は前記宿主細胞を培養及び/又は維持する工程を少なくとも含む、方法。
【請求項15】
請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド、又は請求項1113のいずれか一項に記載の組成物を製造する方法であって、
a)請求項10に記載の(ヒトを除く)宿主又は宿主細胞において、請求項に記載の核酸を発現させる工程、又は
請求項10に記載の(ヒトを除く)宿主又は宿主細胞が、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド、又は請求項1113のいずれか一項に記載の組成物を発現及び/又は生成するような条件下で、前記宿主又は前記宿主細胞を培養及び/又は維持する工程、その後に
b)このようにして得られた、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチドを単離及び/又は精製する工程
を少なくとも含む、方法。
【請求項16】
hRSV感染症の予防及び/又は治療用の薬学的組成物の調製における使用のための、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド、又は請求項1113のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項17】
呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、喘鳴、喘息、再発性喘鳴及び再発性喘息のうちの少なくとも1つの予防及び/又は治療のための、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド、又は請求項1113のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
請求項1〜のいずれか一項に記載のポリペプチド、及び/又はこれを含む組成物を含む、肺送達のための薬学的デバイス。
【請求項19】
液体、固体微粒子又は液滴の懸濁液用の吸入器、エアロゾル又は乾燥粉末吸入器である、請求項18に記載の薬学的デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(本明細書で規定のように)hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合することができるアミノ酸配列に、並びに1つ又は複数のこのようなアミノ酸配列を含むか、又はこれから本質的になる化合物若しくは構築物、特にタンパク質及びポリペプチドに関する(それぞれ本明細書中で、「本発明のアミノ酸配列(複数可)」、「本発明の化合物(複数可)」、「本発明の構築物(複数可)」及び「本発明のポリペプチド(複数可)」とも称される)。
【0002】
本発明は、このようなアミノ酸配列及びポリペプチドをコードする核酸(本明細書中で「本発明の核酸(複数可)」又は「本発明のヌクレオチド配列(複数可)」とも称される)に、このようなアミノ酸配列及びポリペプチドを調製する方法に、このようなアミノ酸配列又はポリペプチドを発現する、又は発現することができる宿主細胞に、このようなアミノ酸配列、ポリペプチド、化合物若しくは構築物、核酸及び/又は宿主細胞を含む組成物、特に薬学的組成物に、並びに特に本明細書で言及する予防目的及び/又は治療目的のような予防目的及び/又は治療目的のためのこのようなアミノ酸配列、ポリペプチド、化合物若しくは構築物、核酸、宿主細胞及び/又は組成物の使用にも関する。
【0003】
本発明の他の態様、実施の形態、利点及び用途は、本明細書中の更なる記載から明らかになるであろう。
【背景技術】
【0004】
ヒト呼吸器合胞体ウイルス(hRSV)はパラミクスウイルス科の成員であり、ウイルス粒子のスパイクを構成する2つの主要な表面糖タンパク質を有するエンベロープウイルスである。これらの糖タンパク質の1つ(タンパク質G)はウイルスと細胞表面との結合を媒介する付着タンパク質である。他の糖タンパク質(タンパク質Fすなわち融合タンパク質)はウイルス膜及び細胞膜の融合を媒介し、ウイルスのヌクレオカプシドを細胞質へと侵入させる。G糖タンパク質又はF糖タンパク質のいずれかにより媒介される工程の阻害は、初期段階の感染サイクルを遮断し、ウイルスの感染性を中和する。そのため、G糖タンパク質又はF糖タンパク質のいずれかに指向性を有し、それぞれの活性を阻害する抗体がウイルスの感染性を中和することができ、hRSV感染症を防ぐことができる。Fタンパク質は高度に保存され、活性化の際に構造変化を起こす三量体スパイクを形成する。
【0005】
hRSVは、乳幼児における重度の下気道感染症(細気管支炎及び肺炎)の主因であり、毎年冬場の流行の原因となっている。このウイルスは高齢者にも相当な疾患の負担をもたらし、心肺障害及び/又は免疫抑制状態にある成人にも重度のhRSV疾患の危険性がある。免疫応答では再感染は予防されない。
【0006】
hRSV感染症を予防するのに利用可能なワクチンは存在しない。市販されている唯一の製剤は、ウイルス糖タンパク質の1つ(タンパク質F)に指向性を有するヒト化モノクローナル抗体(シナジス(登録商標))であり、重度のhRSV感染症を患う危険性が非常に高い小児において予防的に使用されている。シナジス(登録商標)は製品のコストが高いために、少なくとも一部使用が制限されている。hRSVによる感染症の予防及び/又は治療のために改善された及び/又はより安価な予防薬及び/又は治療薬が必要とされているのは明らかである。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、hRSVのタンパク質Fに指向性を有し、従来技術のアミノ酸配列及び抗体と比較して、改善された予防的特性、治療的特性及び/又は薬理学的特性と、更に他の有益な特性(例えば調製の簡便性の改善及び/又は商品コストの低減等)とを有する、アミノ酸配列(「本発明のアミノ酸配列(複数可)」とも称される)、ポリペプチド(「本発明のポリペプチド(複数可)」とも称される)、並びに治療用の化合物及び組成物を提供する。これらの改善された有益な特性は本明細書の更なる記載から明らかになるであろう。限定されるものではないが、本発明により提供されるアミノ酸配列、ポリペプチド、並びに治療用の化合物及び組成物は、安定性の改善、免疫原性の低下、hRSVのタンパク質Fとの結合の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性及び/又は結合活性の改善、(本明細書で規定のような)hRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善、hRSVのタンパク質Fに対する選択性の増大を示し得る、及び/又はこれらはhRSVのタンパク質Fと標的となる宿主細胞及び/又はその膜との相互作用を一部又は好ましくは完全に遮断することが可能である。これらはhRSVの感染性を調節、阻害及び/又は阻止することにより、標的となる宿主細胞(の細胞膜)とのhRSVの融合を調節、阻害及び/又は阻止することにより、及び/又は(本明細書で規定のように)標的となる宿主細胞においてhRSV侵入を調節、阻害及び/又は予防することにより、hRSVを中和することができる。これらはhRSVの種々の株及び/又は種々のhRSVエスケープ突然変異体と交差反応性であり得る、及び/又はこれを中和することができる。
【0008】
第1の態様において、本発明は、hRSVのタンパク質F上の特定のエピトープと結合するのに特に適した多くの(本明細書で規定のような)アミノ酸残基ストレッチを提供する。これらのアミノ酸残基ストレッチは、特に本発明のアミノ酸配列の抗原結合部位(の一部)を形成するように、本発明のアミノ酸配列に存在し得る、及び/又はこれに組み込むことができる。得られるアミノ酸配列は、hRSVのタンパク質F上の抗原部位II(すなわちhRSVのタンパク質Fのアミノ酸残基250〜275)にある、hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIの一部を形成する、又はhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと重複する(すなわち一次構造又は三次構造で)、又はhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIに近接している(すなわち一次構造又は三次構造で)hRSVのタンパク質F上の特定のエピトープと結合することが可能である。
【0009】
したがって一態様では、本発明は、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含む、アミノ酸配列を提供する。
【0010】
好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基ストレッチを2つ以上含み、1つのストレッチが、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択され、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択され、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に本発明のアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである、アミノ酸配列を提供する。
【0011】
更により好ましくは、本発明のアミノ酸配列はアミノ酸残基ストレッチを3つ以上含み、第1のアミノ酸残基ストレッチが、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第2のアミノ酸残基ストレッチが、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第3のアミノ酸残基ストレッチが、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される。
【0012】
これらの特定のアミノ酸残基ストレッチを1つ又は複数含むアミノ酸配列は、例えば(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善等の特性の改善を示した。
【0013】
本発明のアミノ酸配列は特に、ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適なアミノ酸配列)、若しくはナノボディ(登録商標)(本明細書に規定のようにVHH配列を含むが、これに限定されない)、他の単一可変ドメイン、又はそれらのいずれか一つの任意の好適な断片であり得る。
【0014】
これに関して、本発明のアミノ酸配列は4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になっていてもよく、ここでCDR2が、
a)配列番号102、 b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される。
【0015】
これらの好ましい相補性決定領域(CDR2配列)は「本発明のCDR2(複数可)」とも称される。
【0016】
好ましくは、本発明のアミノ酸配列は4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になっていてもよく、ここでCDR2が、
a)配列番号102、又は
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR1又はCDR3のうちの少なくとも1つが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR1、及び/又は
e)配列番号121、又は
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR3
から選択される。
【0017】
更により好ましくは、本発明のアミノ酸配列は4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になっていてもよく、ここでCDR1が、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR2が、
c)配列番号102、又は
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR3が、
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される。
【0018】
特定の態様では、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は少なくとも配列番号102を含む。好ましくは、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は配列番号98、配列番号102及び配列番号121を含む。
【0019】
本発明は、hRSVのタンパク質Fと結合するのに特に適した多くのヒト化アミノ酸配列も提供する。本発明のアミノ酸配列はヒト被験体への投与の際に免疫原性の低減を示す。さらに、本発明のアミノ酸配列は、対応する野生型のアミノ酸配列と比較して、例えばhRSVのタンパク質Fに対する(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善等の他の特性の改善を示す("Amino acid sequences directed against envelope proteins of avirus and polypeptides comprising the same for the treatment of viraldiseases"と題された2009年6月5日付けでAblynx N.Vにより出願された国際出願PCT/EP2009/056975号に記載のように)。
【0020】
したがって別の態様では、本発明は、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列を提供する。
【0021】
好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列は配列番号60〜配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる。
【0022】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列を提供する。
【0023】
本発明の好ましいアミノ酸配列は、配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0024】
更に別の態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、 b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列を提供する。
【0025】
好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列は配列番号65を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列は配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる。
【0026】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列を提供する。
【0027】
好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列は、配列番号146〜配列番号153を含むか、又はこれから本質的になる。
【0028】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、 配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列を提供する。
【0029】
好ましい本発明のアミノ酸配列は、配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0030】
本発明は、安定性試験中、保管の際に安定性の増大を示し、hRSVのタンパク質Fと結合するのに特に適した多くの配列最適化アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を提供する。本発明のアミノ酸配列は、ピログルタミン酸(pyroglutamate)のN末端の翻訳後修飾の低減、そのため生成物の安定性の増大を示す。更に、本発明のアミノ酸配列は、対応する親アミノ酸配列と比較して、例えば免疫原性の低下、hRSVのタンパク質Fに対する(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善等の他の特性の改善を示す("Amino acid sequences directed against envelope proteins of avirus and polypeptides comprising the same for the treatment of viraldiseases"と題された2009年6月5日付けでAblynx N.Vにより出願された国際出願PCT/EP2009/056975号に記載のように)。
【0031】
したがって本発明の一態様では、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列から選択される、アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が提供される。
【0032】
好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0033】
本発明により提供されるアミノ酸配列及びナノボディ(登録商標)は、(本明細書で規定のように)本質的に単離形態であるか、又は本発明のタンパク質若しくはポリペプチド(「本発明のポリペプチド」又は「本発明のタンパク質」とも称される)(1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になってもよく、任意でさらに1つ又は複数の更なるアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)(全て任意で1つ又は複数の好適なリンカーを介して連結された)を含んでもよい)の一部を形成するのが好ましい。
【0034】
したがって別の態様において本発明は、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)(又はその好適な断片)を含むか、又はこれから本質的になる、タンパク質又はポリペプチド(それぞれ本明細書で「本発明のポリペプチド」とも称される)にも関する。
【0035】
例えばこれらに限定されないが、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、全て本明細書に記載のような本発明の一価、多価、又は多重パラトピックのポリペプチドをそれぞれ提供するために、このようなタンパク質又はポリペプチドにおける結合単位として使用することができる。このため本発明は、本発明のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる一価構築物であるポリペプチドにも関する。このため本発明は、多価ポリペプチド、例えば二価又は三価のポリペプチド等であるポリペプチドにも関する。本発明は多重パラトピックポリペプチド、例えば二重パラトピック又は三重パラトピックのポリペプチド等であるポリペプチドにも関する。
【0036】
好ましい態様では、本発明は、(上記のように)少なくとも2つの本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価又は三価のポリペプチドを提供する。
【0037】
一態様では、本発明は、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含むアミノ酸配列から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0038】
別の態様では、本発明は、1つのストレッチが、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択され、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、2つ以上のアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供し、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に多価ポリペプチドの一部を形成するアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである。
【0039】
好ましい多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、第1のアミノ酸残基ストレッチが、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第2のアミノ酸残基ストレッチが、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第3のアミノ酸残基ストレッチが、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される、3つ以上のアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得るか、又はこれから本質的になり得る。
【0040】
多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になっていてもよく、ここでCDR2が、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される。
【0041】
多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になっていてもよく、ここでCDR2が、
a)配列番号102、又は
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR1又はCDR3のうちの少なくとも1つが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、又は
からなる群から選択されるCDR1、及び/又は
e)配列番号121、又は
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR3
から選択される。
【0042】
好ましくは多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になっていてもよく、
CDR1が、
a)配列番号98、 b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR2が、
c)配列番号102、又は
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR3が、
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される。
【0043】
特定の態様では、多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、少なくとも配列番号102を含む、好ましくは配列番号98、配列番号102及び配列番号121を含む、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得るか、又はこれから本質的になり得る。
【0044】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0045】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号60〜配列番号76からなる群から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0046】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0047】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76からなる群から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0048】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0049】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号65及び配列番号76からなる群から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0050】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0051】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号60〜配列番号76からなる群から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0052】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0053】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0054】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0055】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号65及び配列番号76からなる群から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0056】
本発明の好ましい多価ポリペプチドは、3つの、配列番号62を有するアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。本発明の別の好ましい多価ポリペプチドは、3つの、配列番号65を有するアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。本発明の別の好ましい多価ポリペプチドは、3つの、配列番号76を有するアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0057】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0058】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号153からなる群から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0059】
別の態様では、本発明は、 a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0060】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153からなる群から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0061】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0062】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号153からなる群から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0063】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0064】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153からなる群から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0065】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0066】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157からなる群から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0067】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0068】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157からなる群から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディを含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドである。
【0069】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158、
b)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び/又は85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0070】
好ましい本発明の三価ポリペプチドは、配列番号77〜配列番号79及び配列番号158のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0071】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号78及び配列番号79、
b)配列番号78及び配列番号79のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び/又は85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0072】
好ましい本発明の三価ポリペプチドは、配列番号78及び配列番号79を含むか、又はこれから本質的になる。
【0073】
別の特定の態様では、本発明のポリペプチドは配列番号77のアミノ酸配列から本質的になる。別の特定の態様では、本発明のポリペプチドは配列番号78のアミノ酸配列から本質的になる。別の特定の態様では、本発明のポリペプチドは配列番号79のアミノ酸配列から本質的になる。別の特定の態様では、本発明のポリペプチドは配列番号158のアミノ酸配列から本質的になる。
【0074】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号159〜配列番号161、
b)配列番号159〜配列番号161のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
iii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0075】
好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号159〜配列番号161のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0076】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号159〜配列番号161、
b)配列番号159〜配列番号161のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)該ポリペプチドが、
配列番号159(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号160(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号161(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0077】
好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号159〜配列番号161を含むか、又はこれから本質的になる。
【0078】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号142〜145及び配列番号162〜165、
b)配列番号142〜145及び配列番号162〜165のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含される第1のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、1位にアスパラギン酸(Asp、D)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0079】
本発明の好ましい三価ポリペプチドは配列番号142〜145及び配列番号162〜165を含むか、又はこれから本質的になる。
【0080】
これらの配列を有するポリペプチドは、例えば安定性の改善、免疫原性の低下、(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善等の予防的、治療的及び/又は薬理学的に活性のある作用因子としての使用に有益な特性を示す。
【0081】
本発明は更に、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチド(又はその好適な断片)を含むか、又はこれから本質的になり、任意で更に1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位を含む、化合物又は構築物、特にタンパク質又はポリペプチド(本明細書で「本発明の化合物(複数可)」とも称される)に関する。本明細書中の更なる開示から当業者にとって明らかになるように、かかる更なる基、残基、部分、結合単位又はアミノ酸配列は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドに(及び/又はこれが存在する化合物又は構築物)に更なる官能基を与えても又は与えなくてもよく、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチドの特性を変更しても又は変更しなくてもよい。
【0082】
本発明のアミノ酸配列及び/又はポリペプチドの部分、断片、類似体、突然変異体、変異体、対立遺伝子及び/又は誘導体の使用、及び/又は1つ又は複数のこのような部分、断片、類似体、突然変異体、変異体、対立遺伝子及び/又は誘導体を含むか、又はこれから本質的になるタンパク質若しくはポリペプチドの使用も、これらが本明細書で想定される使用に好適である限りは本発明の範囲内である。このような部分、断片、類似体、突然変異体、変異体、対立遺伝子及び/又は誘導体は通常、hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIとの結合に関する機能的な抗原結合部位(の少なくとも一部分)を含有し、より好ましくはhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合することが可能であり、更により好ましくは本明細書に記載されるような((実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと結合することが可能である。このような部分、断片、類似体、突然変異体、変異体、対立遺伝子及び/又は誘導体は通常、本明細書で規定のようなhRSV中和の有効性及び/又は効力も有する。このような部分、断片、類似体、突然変異体、変異体、対立遺伝子、誘導体、タンパク質及び/又はポリペプチドの幾つかの非限定的な例は本明細書中の更なる記載から明らかになるであろう。本発明の更なる断片又はポリペプチドは、本明細書に記載のように1つ又は複数の(より小さい)部分又は断片を好適に(すなわち連結又は遺伝子融合により)組み合わせることにより提供することもできる。
【0083】
本発明は、本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)及び/又は本発明のポリペプチド(又はその好適な断片)をコードする核酸又はヌクレオチド配列にも関する。このような核酸は本明細書で「本発明の核酸(複数可)」とも称され、本明細書に更に記載のような遺伝子構築物の形態であり得る。したがって本発明は、遺伝子構築物の形態である核酸又はヌクレオチド配列にも関する。
【0084】
本発明は更に、本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド及び/又は本発明の化合物又は構築物を発現する(又は好適な状況下で発現することが可能である)、及び/又は本発明の核酸を含有する宿主又は宿主細胞に関する。このような宿主又は宿主細胞の幾つかの好ましいが非限定的な例は本明細書中の更なる記載から明らかになるであろう。
【0085】
本発明は更に、少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列(又はその好適な断片)、少なくとも1つの本発明のナノボディ(登録商標)、少なくとも1つの本発明のポリペプチド、少なくとも1つの本発明の化合物又は構築物、少なくとも1つの本発明の一価構築物、及び/又は少なくとも1つの本発明の核酸と、任意ですなわち組成物の使用目的に応じて、それ自体が既知のこのような組成物の1つ又は複数の更なる構成要素とを含有するか、又はこれを含む生成物又は組成物に関する。このような生成物又は組成物は例えば、(本明細書に記載のような)薬学的組成物又は獣医学的組成物であり得る。このような生成物又は組成物の幾つかの好ましいが、非限定的な例は本明細書中の更なる記載から明らかになるであろう。
【0086】
本発明は更に、本明細書に記載のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物を調製する方法に関する。
【0087】
本発明は更に、本明細書に記載のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物の適用及び使用に、並びにhRSVにより引き起こされる気道(respiratory track)感染症を予防及び/又は治療する方法に関する。幾つかの好ましいが非限定的な適用及び使用が本明細書中の更なる記載から明らかになるであろう。
【0088】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物は一般的に、hRSVのタンパク質Fと、標的となる宿主細胞及び/又はその膜との相互作用を遮断するのに、hRSV(様々なhRSV株及び/又はエスケープ変異体)を中和するのに、(様々なhRSV株及び/又はエスケープ変異体の)hRSV感染性を調節、阻害及び/又は予防するのに、(様々なhRSV株及び/又はエスケープ変異体と)標的となる宿主細胞(の細胞膜)との融合を調節、阻害及び/又は予防するのに、及び/又は(様々なhRSV株及び/又はエスケープ変異体の)標的となる宿主細胞におけるhRSV侵入を調節、阻害及び/又は予防するのに使用することができる。
【0089】
したがって、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物をhRSV感染症に関連する疾患及び障害の予防及び/又は治療に使用することができる。hRSV感染症に関連するこのような疾患及び障害の例は本明細書中の開示に基づき当業者にとって明らかであり、例えば以下の疾患及び障害が挙げられる:呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び喘息。
【0090】
したがって本発明は、hRSVにより引き起こされる呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び喘息を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物若しくは構築物又は本発明の一価構築物、又は本発明の組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法にも関する。
【0091】
本発明は、呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び/又は喘息の予防及び/又は治療のための薬学的組成物の調製における、及び/又は本明細書に記載の1つ又は複数の方法における使用のための本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物若しくは構築物、又は本発明の一価構築物の使用に関する。
【0092】
本発明は、呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び/又は喘息の予防及び/又は治療のための本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物若しくは構築物、又は本発明の一価構築物にも関する。
【0093】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び化合物、並びに本発明の組成物の他の適用及び使用は、本明細書の更なる開示から当業者にとって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0094】
図1】競合ELISA:シナジス(登録商標)Fabが、実施例8に記載のようにFTM−タンパク質との結合に関して、精製されたRSV結合ナノボディ(登録商標)及びNumax Fabと競合することを示す図である。ナノボディ(登録商標)202A5はインフルエンザのHAと結合する無関連ナノボディ(登録商標)である。
図2】実施例10に記載のような一価、二価及び三価のナノボディ(登録商標)とFTM−タンパク質との結合を示す図である。
図3A】実施例11に記載のような一価、二価及び三価の構築物のLong及びB−1のRSV株を中和する効力(RSV中和)を示す図である。
図3B】実施例11に記載のような一価、二価及び三価の構築物のLong及びB−1のRSV株を中和する効力(RSV中和)を示す図である。
図4A】約2μM〜6nMの濃度範囲の一価ナノボディ(登録商標)7B2によるRSV Long、並びにエスケープ突然変異体R7C2/1、R7C2/11及びR7.936/4の中和アッセイを示す図である。曲線の適合は一価ナノボディ(登録商標)のデータに対してのみ行った。
図4B】約2μM〜6nMの濃度範囲の一価ナノボディ(登録商標)15H8によるRSV Long、並びにエスケープ突然変異体R7C2/1、R7C2/11及びR7.936/4の中和アッセイを示す図である。曲線の適合は一価ナノボディ(登録商標)のデータに対してのみ行った。
図4C】約2μM〜6nMの濃度範囲の一価ナノボディ(登録商標)NC41によるRSV Long、並びにエスケープ突然変異体R7C2/1、R7C2/11及びR7.936/4の中和アッセイを示す図である。曲線の適合は一価ナノボディ(登録商標)のデータに対してのみ行った。
図4D】約20nM〜100pMの濃度範囲の三価ナノボディ(登録商標)RSV400によるRSV Long、並びにエスケープ突然変異体R7C2/1、R7C2/11及びR7.936/4の中和アッセイを示す図である。
図4E】約20nM〜100pMの濃度範囲の三価ナノボディ(登録商標)RSV404によるRSV Long、並びにエスケープ突然変異体R7C2/1、R7C2/11及びR7.936/4の中和アッセイを示す図である。
図4F】約20nM〜100pMの濃度範囲の三価ナノボディ(登録商標)RSV407によるRSV Long、並びにエスケープ突然変異体R7C2/1、R7C2/11及びR7.936/4の中和アッセイを示す図である。
図4G】約20nM〜100pMの濃度範囲の三価ナノボディ(登録商標)RSV403によるRSV Long、並びにエスケープ突然変異体R7C2/1、R7C2/11及びR7.936/4の中和アッセイを示す図である。
図5】実施例15に記載のようなリンカー長が異なる三価NC41ナノボディ(登録商標)によるRSV Long株及びRSV B−1株の中和を示す図である。
図6】選択されたNC41変異体に導入されたヒト化残基の概略図である。点は野生型残基の存在を示し、文字はヒト化残基に対応する。ナンバリングはカバットナンバリングに従うものとする。
図7A】本発明の好ましいヒト化ナノボディ(登録商標)配列のアラインメントを示す図である。
図7B図7Aの続き。
図8A】一価及び三価のヒト化NC41変異体によるhRSV Long株及びB−1株の中和を示す図である。この図は2つの三価ヒト化NC41変異体(RSV414及びRSV426)による中和を対応する一価ナノボディ(登録商標)のものと比較している。
図8B】一価及び三価のヒト化NC41変異体によるhRSV Long株及びB−1株の中和を示す図である。この図は三価NC41変異体(RSV414、RSV426及びRSV427)による中和を示している。
図9A】RSV407及びRSV434によるhRSV Long株の中和を示す図である。
図9B】RSV407及びRSV434によるhRSV B−1株の中和を示す図である。
図10A】実施例21に記載のようなコットンラットモデルにおけるRSV407の(予防的)有効性試験を示す図である。RSV感染(0日目)の24時間前に(−1日目)、ラットに様々な濃度のRSV407を鼻内投与した。ウイルス力価(平均±標準誤差、n=6)を、感染後4日目のピークレベルのウイルス血症での肺洗浄液(lung lavages)において求めた(未処理群に対する両側スチューデントt検定において=P<0.05)。
図10B】実施例21に記載のようなコットンラットモデルにおけるRSV407の(予防的)有効性試験を示す図である。RSV感染(0日目)の24時間前に(−1日目)、ラットに様々な濃度のRSV407を鼻内投与した。ウイルスのRNAレベルを、感染後4日目のピークレベルのウイルス血症での肺洗浄液において求めた(未処理群に対する両側スチューデントt検定において=P<0.05)。
図11A】実施例21に記載のようなコットンラットモデルにおけるRSV434の(治療的)有効性試験を示す図である。0日目にラットにRSVを感染させ、2日目及び3日目に鼻内点滴により0mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、4mg/kg又は20mg/kgのRSV434で処理した(n=6)。ピークレベルのウイルス血症(感染後4日目)で鼻洗浄液においてウイルス力価を求めた。横線は検出限界を示す。
図11B】実施例21に記載のようなコットンラットモデルにおけるRSV434の(治療的)有効性試験を示す図である。0日目にラットにRSVを感染させ、2日目及び3日目に鼻内点滴により0mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、4mg/kg又は20mg/kgのRSV434で処理した(n=6)。ピークレベルのウイルス血症(感染後4日目)で肺洗浄液においてウイルス力価を求めた。横線は検出限界を示す。
【発明を実施するための形態】
【0095】
本明細書、実施例及び特許請求の範囲において:
a)特に他に指示又は規定がなければ、使用される全ての用語は、当業者にとって明らかな、当該技術分野における通常の意味を有する。例えば国際公開第08/020079号の46頁のa)段落で言及されている標準的なハンドブックを参照する。
【0096】
b)特に他に指示がなければ、「免疫グロブリン配列」、「配列」、「ヌクレオチド配列」及び「核酸」という用語は国際公開第08/020079号の46頁のb)段落で説明されているようなものである。
【0097】
c)特に他に指示がなければ、具体的に詳しく説明されていない全ての方法、工程、技法及び操作を実施することができ、当業者にとって明らかなそれ自体が既知の方法で実施する。また例えば、標準的なハンドブック及び本明細書で言及される一般的な背景技術、並びにその中で引用される更なる参考文献並びに例えば以下の概説、Presta,Adv. Drug Deliv. Rev. 2006, 58 (5-6): 640-56、Levin and Weiss, Mol. Biosyst.2006, 2(1): 49-57、Irving et al., J.Immunol. Methods, 2001, 248(1-2), 31-45、Schmitzet al., Placenta, 2000, 21 Suppl. A, S106-12、Gonzaleset al., Tumour Biol., 2005, 26(1), 31-43(これらは、親和性成熟等のタンパク質工学技法及び免疫グロブリン等のタンパク質の特異性及び他の所望の特性を改善する他の技法を記載している)を参照する。
【0098】
d)アミノ酸残基は、標準的な3文字アミノ酸コード又は1文字アミノ酸コードに従って示す。国際公開第08/020079号の48頁の表A−2を参照する。
【0099】
e)ヌクレオチド配列又はアミノ酸配列が、それぞれ別のヌクレオチド配列若しくはアミノ酸配列を「含む」、又は別のヌクレオチド配列若しくはアミノ酸配列「から本質的になる」というとき、これは、国際公開第08/020079号の51頁〜52頁のi)段落で与えられる意味を有する。
【0100】
f)「本質的に単離形態の」という用語は国際公開第08/020079号の52頁及び53頁のj)段落で与えられる意味を有する。
【0101】
g)「ドメイン」及び「結合ドメイン」という用語は国際公開第08/020079号の53頁のk)段落で与えられる意味を有する。
【0102】
h)「抗原決定基」及び「エピトープ」という用語は、本明細書で区別なく使用することもでき、国際公開第08/020079号の53頁のl)段落で与えられる意味を有する。
【0103】
i)国際公開第08/020079号の53頁のm)段落で更に記載のように、特定の抗原決定基、エピトープ、抗原又はタンパク質(又はその少なくとも1つの部分、断片若しくはエピトープに関して)と(特異的に)結合することができる、特定の抗原決定基、エピトープ、抗原又はタンパク質に対する親和性を有する、及び/又は特定の抗原決定基、エピトープ、抗原又はタンパク質に対する特異性を有するアミノ酸配列(例えば本発明のナノボディ(登録商標)、抗体、ポリペプチド、又は概して抗原結合タンパク質若しくはポリペプチド、又はその断片)は、上記抗原決定基、エピトープ、抗原又はタンパク質「に対する(against)」、又は「に指向性を有する(directed against)」といわれる。
【0104】
j)「特異性」という用語は、国際公開第08/020079号の53頁〜56頁のn)段落で与えられる意味を有し、そこで言及されるように特定の抗原結合分子又は抗原結合タンパク質(例えば本発明のナノボディ(登録商標)又はポリペプチド)分子が結合することができる、様々な種類の抗原又は抗原決定基の数を表す。抗原結合タンパク質の特異性は、親和性及び/又は結合活性に基づき国際公開第08/020079号(参照により本明細書に援用される)(ここでは抗原結合分子(例えば本発明のナノボディ(登録商標)又はポリペプチド)と関連抗原との間の結合を測定するための好ましい技法も幾つか記載している)の53頁〜56頁に記載のように決定することができる。典型的には、抗原結合タンパク質(例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチド)は、10−5モル/L〜10−12モル/L以下、及び好ましくは10−7モル/L〜10−12モル/L以下、及びより好ましくは10−8モル/L〜10−12モル/Lの解離定数(K)で(すなわち10L/モル〜1012L/モル以上、及び好ましくは10L/モル〜1012L/モル以上、及びより好ましくは10L/モル〜1012L/モルの結合定数(K)で)これらの抗原と結合する。10モル/Lより大きい任意のK値(すなわち10−1(L/モル)よりも小さい任意のK値)は一般的に非特異的な結合を示すと考えられる。好ましくは、本発明の一価の免疫グロブリン配列は、500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満(例えば10nM〜5nM)の親和性で所望の抗原と結合する。抗原結合タンパク質と抗原又は抗原決定基との特異的な結合は、それ自体が既知の任意の好適な方法(例えばスキャッチャード解析及び/又は競合結合アッセイ(例えばラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素イムノアッセイ(EIA)及びサンドイッチ競合アッセイ)を含む)及び当該技術分野でそれ自体が既知の様々なその変更方法、並びに本明細書で言及される他の技法で求めることができる。当業者にとって明らかなように、及び国際公開第08/020079号の53頁〜56頁に記載のように、解離定数は実際又は見掛けの解離定数であってもよい。解離定数を決定する方法は、当業者にとって明らかであり、例えば国際公開第08/020079号の53頁〜56頁で言及される技法が含まれる。
【0105】
k)本発明のアミノ酸配列、化合物又はポリペプチドの半減期は概して、国際公開第08/020079号の57頁のo)段落に記載のように定義することができ、そこで言及されるように例えば自然機構によるアミノ酸配列、化合物若しくはポリペプチドの分解及び/又はアミノ酸配列、化合物若しくはポリペプチドの排除若しくは捕捉(sequestration)のために、in vivoでアミノ酸配列、化合物又はポリペプチドの血清濃度が50%低減するのにかかる時間を指す。本発明のアミノ酸配列、化合物又はポリペプチドのin vivo半減期は、それ自体が既知の任意の方法(例えば薬物動態解析)で求めることができる。好適な技法は当業者にとって明らかであり、例えば概して、国際公開第08/020079号の57頁のo)段落に記載のようなものであり得る。また国際公開第08/020079号の57頁のo)段落で言及されるように、半減期は、t1/2−α、t1/2−β及び曲線下面積(AUC)等のパラメータを利用して表すことができる。例えば、以下の実験部部分、及び標準的なハンドブック(例えばKenneth, A et al: Chemical Stability of Pharmaceuticals: A Handbookfor Pharmacists及びPeters et al, Pharmacokineticanalysis: A Practical Approach(1996))を参照する。"Pharmacokinetics", M Gibaldi & D Perron, MarcelDekker出版, 2nd Rev. edition(1982)も参照する。国際公開第08/020079号の57頁のo)段落でも定義されるように、「半減期の増大」又は「増大した半減期」という用語は特にt1/2−βの増大を表し、t1/2−α及び/又はAUCのいずれか又は両方は増大しても又は増大しなくてもよい。
【0106】
l)標的又は抗原に関して、標的又は抗原上の「相互作用部位」という用語は、受容体若しくは他の結合パートナーとの結合に関する部位、触媒部位、開裂部位、アロステリック相互作用に関する部位、標的又は抗原の多量体化(ホモマー化又はヘテロ二量体化等)に関与する部位である、標的又は抗原上のアミノ酸残基の部位、エピトープ、抗原決定基、部分、ドメイン若しくはストレッチ、又は標的若しくは抗原の生物学的作用又は機構に関与する標的又は抗原上のアミノ酸残基の任意の他の部位、エピトープ、抗原決定基、部分、ドメイン又はストレッチを意味する。より一般的には、「相互作用部位」は、本発明のアミノ酸配列又はポリペプチドが、(本明細書中に規定のように)標的又は抗原(及び/又は標的又は抗原が関与する任意の経路、相互作用、シグナル伝達、生物学的機構又は生物学的作用)を調節するように結合することができる、標的又は抗原上のアミノ酸残基の任意の部位、エピトープ、抗原決定基、部分、ドメイン又はストレッチであり得る。
【0107】
m)アミノ酸配列又はポリペプチドは、上記アミノ酸配列又はポリペプチドが第2の標的又は抗原と結合する親和性よりも少なくとも10倍、例えば少なくとも100倍、好ましくは少なくとも1000倍、及び最大10000倍以上良好な親和性(上記のように、好適にK値、K値、Koff速度及び/又はKon速度として表す)で第1の抗原と結合する場合、第2の標的又は抗原と比べて、第1の標的又は抗原「に特異的」であるという。例えば、アミノ酸配列又はポリペプチドは、上記アミノ酸配列又はポリペプチドが第2の標的又は抗原と結合するKよりも少なくとも10倍小さい、例えば少なくとも100倍小さい、及び好ましくは少なくとも1000倍小さい、例えば10000倍以上小さいK値で第1の標的又は抗原と結合し得る。好ましくは、アミノ酸配列又はポリペプチドが、第2の標的又は抗原に比べて第1の標的又は抗原「に特異的」である場合、そのアミノ酸配列又はポリペプチドは、(本明細書中に規定のように)上記第1の標的又は抗原に指向性を有するが、上記第2の標的又は抗原に指向性を有しない。
【0108】
n)「交差遮断("(cross)-block", "(cross)-blocked" and "(cross)-blocking")」という用語は、本明細書中で区別なく使用し、アミノ酸配列又は他の結合因子(例えば本発明のポリペプチド)が、他の本発明のアミノ酸配列又は結合因子と所定の標的との結合を妨げる能力を意味する。本発明のアミノ酸配列又は他の結合因子が別のアミノ酸配列又は他の結合因子と標的との結合を妨げることができる範囲、ひいては本発明に従って交差遮断するということができるか否かを、競合結合アッセイを使用して求めることができる。1つの特に好適な定量的な交差遮断アッセイは、表面プラズモン共鳴技術を用いて相互作用の程度を測定することができるビアコア機器を使用する。別の好適な定量的な交差遮断アッセイは、標的とのこれらの結合に関して、アミノ酸配列又は他の結合因子間の競合を測定するELISAに基づくアプローチを使用する。
【0109】
概して以下に、アミノ酸配列又は他の結合因子が、本発明に従って交差遮断するか、又は交差遮断することができるか否かを求めるのに適したビアコアアッセイを説明している。このアッセイは、本明細書中に記載のアミノ酸配列又は他の結合因子のいずれかと共に使用することができることが理解されよう。ビアコア機器(例えばビアコア3000)は、製造元の推奨に従って操作する。このように、1つの交差遮断アッセイでは、標的でコーティングした表面を作製するのに、標準的なアミンカップリングケミストリを用いて、標的タンパク質をCM5ビアコアチップと結合させる。通常、標的の200個〜800個の共鳴単位をチップに結合させる(容易に測定可能なレベルの結合を与えるが、使用する試験試薬の濃度によって容易に飽和させることができる量)。互いに交差遮断する能力を評価する、2つの試験アミノ酸配列(A及びBと称する)を、好適なバッファー中で、1:1の結合部位のモル比で混合し、試験混合物を作製する。結合部位ベースの濃度を算出する場合、アミノ酸配列の分子量は、アミノ酸配列の全分子量を、このアミノ酸配列上の標的結合部位の数で除算したものであるとみなす。試験混合物中の各アミノ酸配列の濃度は、ビアコアチップ上に捕捉された標的分子上のこのアミノ酸配列に対する結合部位を容易に飽和するのに十分高いものとする。混合物中のアミノ酸配列は、(結合部位ベースで)同じモル濃度で存在し、その濃度は通常1.00マイクロモル〜1.5マイクロモル(結合部位ベースで)である。A及びBを単独で含有する別々の溶液も調製する。これらの溶液中のA及びBは、試験混合物と同じバッファー中で、かつ試験混合物と同じ濃度であるとする。試験混合物を標的でコーティングしたビアコアチップ上に通し、結合総量を記録する。それから、チップ結合標的を損なうことなく、結合したアミノ酸配列を取り除くようにチップを処理する。通常、チップを30mMのHClで60秒処理することによってこれを行う。その後、A単独の溶液を標的でコーティングした表面上に通し、結合量を記録する。さらに、チップを処理し、チップ結合標的を損なうことなく、結合したアミノ酸配列を全て取り除く。それから、B単独の溶液を標的でコーティングした表面上に通し、結合量を記録する。次に、AとBとの混合物の理論最大結合を算出し、これは単独で標的表面上を通した際の各アミノ酸配列の結合の合計である。実際に記録された混合物の結合がこの理論最大よりも小さい場合、2つのアミノ酸配列は互いに交差遮断している。このように概して、交差遮断する本発明によるアミノ酸配列又は他の結合因子は、アッセイ中、及び本発明の第2のアミノ酸配列又は他の結合因子の存在下で、記録された結合が、組合せた2つのアミノ酸配列又は結合因子の理論最大結合(直前に規定)の80%〜0.1%(例えば80%〜4%)、具体的に理論最大結合の75%〜0.1%(例えば75%〜4%)、及びより具体的に理論最大結合の70%〜0.1%(例えば70%〜4%)であるように、上記のビアコア交差遮断アッセイで標的と結合するものである。上記のビアコアアッセイは、アミノ酸配列又は他の結合因子が本発明に従って互いに交差遮断するかどうかを求めるのに使用する主なアッセイである。稀に、特定のアミノ酸配列又は他の結合因子が、CM5ビアコアチップとアミンケミストリを介して結合した標的と結合しないことがある(通常、標的上の関連の結合部位がチップとの結合によって塞がれるか、又は破壊される場合にこれが起こる)。このような場合、標識(tagged:タグ付き)型、例えばN末端His標識型の標的を用いて交差遮断を求めることができる。この特定のフォーマットで、抗Hisアミノ酸配列をビアコアチップに結合させた後、His標識した標的をチップの表面上に通し、抗Hisアミノ酸配列で捕捉する。各チップ再生サイクル後に、抗Hisアミノ酸配列でコーティングした表面上に、新たなHis標識した標的を充填し戻すことを除いて、本質的に上記のように、交差遮断解析を行う。N末端His標識した標的を使用するとして与えられた例の他に、代替的にC末端His標識した標的を使用することができる。さらに、当該技術分野で既知の様々な他の標識及び標識結合タンパク質の組合せをこのような交差遮断解析に使用することができる(例えば、抗HA抗体によるHA標識;抗FLAG抗体によるFLAG標識;ストレプトアビジンによるビオチン標識)。
【0110】
概して以下に、標的に指向性を有するアミノ酸配列又は他の結合因子が、本明細書中に規定のように、交差遮断するか、又は交差遮断することができるか否か求めるELISAアッセイを説明している。このアッセイは、本明細書中に記載のアミノ酸配列(又は本発明のポリペプチド等の他の結合因子)のいずれかと共に使用することができることが理解されよう。このアッセイの一般原理は、ELISAプレートのウェル上にコーティングした標的に指向性を有するアミノ酸配列又は結合因子を有することである。過剰量の第2の、潜在的に交差遮断する抗標的アミノ酸配列を溶液中に添加する(すなわちELISAプレートと結合しない)。それから、限定量の標的をウェルに添加する。コーティングしたアミノ酸配列と溶液中のアミノ酸配列とは、限定数の標的分子の結合に関して競合する。プレートを洗浄し、コーティングしたアミノ酸配列と結合していない過剰な標的を取り除き、また第2の溶液相のアミノ酸配列、及び第2の溶液相のアミノ酸配列と標的との間に形成される任意の複合体を取り除く。その後、標的を検出するのに適切な試薬を使用して、結合標的の量を測定する。コーティングしたアミノ酸配列を交差遮断することができる溶液中のアミノ酸配列によって、第2の溶液相のアミノ酸配列の非存在下でコーティングしたアミノ酸配列と結合することができる標的分子の数に比べて、コーティングしたアミノ酸配列と結合することができる標的分子の数を低減させることができる。アミノ酸配列を固定化させるように、第1のアミノ酸配列、例えばAb−Xを選択する場合、第1のアミノ酸配列をELISAプレートのウェル上にコーティングし、その後、プレートを好適な遮断溶液で遮断し、その後添加する試薬の非特異的な結合を最小にする。Ab−Y標的結合部位の1ウェル当たりのモル数が、ELISAプレートのコーティング中に使用したAb−X標的結合部位の1ウェル当たりのモル数の少なくとも10倍になるように、過剰量の第2のアミノ酸配列、すなわちAb−Yをその後ELISAプレートに添加する。それから、添加した標的の1ウェル当たりのモル数が、各ウェルをコーティングするのに使用したAb−X標的結合部位のモルよりも少なくとも25倍小さくになるように、標的を添加する。好適なインキュベート期間の後、ELISAプレートを洗浄し、標的を検出する試薬を添加し、コーティングした抗標的アミノ酸配列(この場合、Ab−X)と特異的に結合した標的の量を測定する。アッセイに関するバックグラウンドシグナルは、コーティングしたアミノ酸配列(この場合、Ab−X)、第2の溶液相のアミノ酸配列(この場合、Ab−Y)、標的バッファーのみ(すなわち標的が存在しない)及び標的検出試薬を用いてウェル中で得られたシグナルと定義する。アッセイに関する陽性対照シグナルは、コーティングしたアミノ酸配列(この場合、Ab−X)、第2の溶液相のアミノ酸配列バッファーのみ(すなわち第2の溶液相のアミノ酸配列が存在しない)、標的及び標的検出試薬を用いてウェル中で得られたシグナルと定義する。陽性対照シグナルがバックグラウンドシグナルの少なくとも6倍になるように、ELISAアッセイを行い得る。どのアミノ酸配列をコーティングアミノ酸配列として使用し、どのアミノ酸配列を第2の(競合)アミノ酸配列として使用するかという選択に起因する任意のアーチファクト(例えば有意に異なる、標的に対するAb−XとAb−Yとの親和性)を避けるために、交差遮断アッセイを2つのフォーマットで行い得る:1)フォーマット1は、Ab−Xが、ELISAプレート上にコーティングするアミノ酸配列であり、かつAb−Yが、溶液中にある競合アミノ酸配列である場合であり、また2)フォーマット2は、Ab−Yが、ELISAプレート上にコーティングするアミノ酸配列であり、かつAb−Xが、溶液中にある競合アミノ酸配列である場合である。Ab−X及びAb−Yは、フォーマット1又はフォーマット2のいずれかで、溶液相の抗標的アミノ酸配列が、溶液相の抗標的アミノ酸配列の非存在下で得られた標的検出シグナル(すなわち陽性対照ウェル)に比べて、標的検出シグナル(すなわちコーティングしたアミノ酸配列で結合した標的の量)の60%〜100%、具体的に70%〜100%、及びより具体的に80%〜100%の低減を引き起こすことができる場合、交差遮断すると定義する。
【0111】
o)アミノ酸配列が、(例えばヒト血清アルブミン及びカニクイザル血清アルブミン等の2つの異なる哺乳動物種からの血清アルブミン、例えばhRSVの種々の株のタンパク質F、例えばhRSVの種々のエスケープ突然変異体のタンパク質Fのような)2つの異なる抗原又は抗原決定基の両方に(本明細書中で規定されるように)特異的である場合、これらの異なる抗原又は抗原決定基の両方に「交差反応性」であるという。
【0112】
p)本明細書で更に記載されるように、ナノボディ(登録商標)におけるアミノ酸残基の総数は、110〜120、好ましくは112〜115の範囲内、及び最も好ましくは113であり得る。しかし、ナノボディ(登録商標)の部分、断片、類似体又は誘導体(本明細書中に更に記載されたように)は、本明細書に概説される更なる要求を満たし、また好ましくは本明細書に記載の目的に好適であれば、その長さ及び/又はサイズに関して特に限定されないことに留意すべきである。
【0113】
q)国際公開第08/020079号(参照により本明細書に援用される)の58頁及び59頁のq)段落に更に記載のように、ナノボディ(登録商標)のアミノ酸残基は、Riechmann and Muyldermans, J. Immunol. Methods 2000 Jun 23; 240 (1-2):185-195の論文(例えばこの論文の図2を参照されたい)においてラクダ科動物由来のVHHドメインに適用されるように、Kabat et al. ("Sequence of proteins ofimmunological interest", US Public Health Services, NIH Bethesda, MD,Publication No. 91)によって与えられたVドメインに関する一般的なナンバリングに従って数字が付けられ、したがってナノボディ(登録商標)のFR1は1位〜30位のアミノ酸残基を含み、ナノボディ(登録商標)のCDR1は31位〜35位のアミノ酸残基を含み、ナノボディ(登録商標)のFR2は36位〜49位のアミノ酸残基を含み、ナノボディ(登録商標)のCDR2は50位〜65位のアミノ酸残基を含み、ナノボディ(登録商標)のFR3は66位〜94位のアミノ酸残基を含み、ナノボディ(登録商標)のCDR3は95位〜102位のアミノ酸残基を含み、ナノボディ(登録商標)のFR4は103位〜113位のアミノ酸残基を含む。
【0114】
r)本発明との関連では、「(ウイルスの)標的宿主細胞」は概して、上記ウイルスによる感染を受けやすい生きている被験体に由来する(is or is derived from)特定の細胞を表す。
【0115】
s)本明細書で使用される「ウイルスの感染性」という用語は、上記ウイルスに曝されると、実際に上記ウイルスにより感染状態になる生きている被験体の割合を表す。
【0116】
t)本明細書で使用される「ウイルスの中和」という用語は、(本明細書で言及されるもののような)好適なin vitroアッセイ、細胞アッセイ又はin vivoアッセイ(例えばAnderson et al. 1985 (J. Clin. Microbiol.22: 1050-1052)及び1988 (J. Virol.62: 4232-4238)により記載のマイクロ中和アッセイ、例えば実施例6に記載のようなこれらのアッセイの変法;例えばJohnson et al. 1997 (J. Inf. Dis. 176:1215-1224)により記載のようなプラーク減少アッセイ、並びにそれらの変法及び本明細書で言及されるもの)を使用して測定されるような、中和化合物とビリオンとの結合によるウイルスの(本明細書に規定のような)感染性の調節及び/又は低減及び/又は防止及び/又は阻害を表す。特に、「(ウイルスを)中和すること」("neutralizing (a virus)" or "to neutralize (a virus)")は、好適なin vitroアッセイ、細胞アッセイ又はin vivoアッセイ(本明細書で言及されるもの等)を使用して測定されるような、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが存在しない以外は同じ条件下での同じアッセイにおいてウイルスの正常な(すなわち天然の)感染性(本明細書に規定のような)と比較して、ウイルスの(本明細書に規定のような)感染性を少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上調節、低減、防止又は阻害することのいずれかを意味し得る。
【0117】
u)「本発明のアミノ酸配列の効力」、「本発明のナノボディ(登録商標)の効力」、「本発明のポリペプチドの効力」、及び/又は「本発明の化合物又は構築物の効力」という用語は、本明細書で使用される場合、上記の本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、及び/又は本発明の化合物又は構築物の、特定のウイルス(例えばhRSV等)を中和する、ウイルスの感染性を調節、阻害及び/又は予防する、ウイルスと、標的となる宿主細胞(の細胞膜)との融合を調節、阻害及び/又は予防する、及び/又は(本明細書に規定のような)ウイルスの標的となる宿主細胞への侵入を調節、阻害及び/又は予防する能力を表す。この効力は当該技術分野で既知の又は本明細書に記載の任意の好適なアッセイ、例えば実施例の項に記載のようなマイクロ中和アッセイ及び/又は上記の項目t)で言及されるアッセイ等により測定することができる。
【0118】
v)「ウイルス付着」という用語は、本明細書で使用される場合、直接的な(例えばウイルス受容体との相互作用による)又は間接的な(例えば1つ又は複数の他のタンパク質又は分子とウイルス受容体との相互作用を媒介することによる)ウイルス(例えばhRSV)の標的となる宿主細胞への付着である。
【0119】
w)「ウイルス融合」という用語は、本明細書で使用される場合、直接的な(例えば標的となる宿主細胞の膜化合物との相互作用による)又は間接的な(例えば1つ又は複数の他のタンパク質又は分子と標的となる宿主細胞の膜化合物との相互作用を媒介することによる)ウイルス(例えばhRSV)と標的となる宿主細胞との融合である。
【0120】
x)「ウイルス侵入」という用語は、本明細書で使用される場合、標的となる宿主細胞とのビリオン付着及び/又は標的となる宿主細胞とのウイルス融合を達成するのに必要とされる任意のウイルス媒介性の生物学的経路を包含する。
【0121】
y)「アミノ酸残基ストレッチ」は、互いに隣接しているか、又は互いにごく近接している(すなわちそのアミノ酸配列の一次構造又は三次構造において)2つ以上のアミノ酸残基を意味する。本発明との関連では、「アミノ酸残基ストレッチ」は本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物又は構築物とhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIとの結合に(少なくとも部分的に)関与する。
【0122】
z)2つのアミノ酸残基ストレッチ(又は2つのCDR配列)を比較する場合、「アミノ酸差異」という用語は、a)、c)又はe)のアミノ酸残基ストレッチ(又はCDR配列)と比較した、それぞれb)、d)又はf)で特定されるアミノ酸残基ストレッチ(又はCDR配列)の或る位置での単一アミノ酸残基の挿入、欠失又は置換を表す。b)、d)及びf)のアミノ酸残基ストレッチ(又はCDR配列)が、それぞれa)、c)又はe)のアミノ酸残基ストレッチと比較して1つ、2つ又は最大で3つのこのようなアミノ酸差異を含有することができることが理解される。
【0123】
「アミノ酸差異」は、本発明のアミノ酸配列の特性を改善させるか、又は本発明のアミノ酸配列の所望の特性又は所望の特性のバランス若しくは組合せを少なくとも過度に損わない、任意の1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失及び/又は挿入、又はそれらの任意の組合せであり得る。これに関して、得られる本発明のアミノ酸配列が少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失及び/又は挿入を有しない1つ又は複数のアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は得られる本発明のアミノ酸配列が少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失及び/又は挿入を有しない1つ又は複数のアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力を有するものとする。当業者は概して、本明細書中の開示に基づき、任意で例えば限られた数の可能な置換、欠失又は挿入を導入すること、及びこのようにして得られたアミノ酸配列の特性に対する影響を求めることを含み得る限られた程度のルーチン実験後に好適な置換、欠失及び/又は挿入、又はその好適な組合せを求め、それを選択することができるであろう。
【0124】
例えば、当業者の能力の範囲内で、本発明のアミノ酸配列を発現するために使用される宿主生物に応じて、このような欠失及び/又は置換を、翻訳後修飾に関する1つ又は複数の部位(例えば1つ又は複数のグリコシル化部位)を除去するように設計することができる。
【0125】
本発明の好ましい態様では、「アミノ酸差異」はアミノ酸置換である。アミノ酸置換は、本発明のアミノ酸配列の特性を改善させるか、又は本発明のアミノ酸配列の所望の特性又は所望の特性のバランス若しくは組合せを少なくとも過度に損わない、任意の1つ、2つ又は最大で3つの置換であり得る。これに関して、得られる本発明のアミノ酸配列が少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換を有しない1つ又は複数のアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は得られる本発明のアミノ酸配列が少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失及び/又は挿入を有しない1つ又は複数のアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力を有するものとする。
【0126】
当業者は概して、本明細書中の開示に基づき、任意で例えば限られた数の可能な置換を導入すること、及びこのようにして得られたナノボディ(登録商標)の特性に対する影響を求めることを含み得る限られた程度のルーチン実験後に好適な置換を求め、それを選択することができるであろう。
【0127】
1つ又は複数のアミノ酸残基ストレッチにおけるアミノ酸置換は保存的なアミノ酸置換であり得る。「保存的な」アミノ酸置換は一般的に、アミノ酸残基が同様の化学構造の別のアミノ酸残基に置き換わり、かつ得られるアミノ酸配列の機能、活性又は他の生物学的特性にほとんど又は本質的に全く影響を与えないアミノ酸置換である。このような保存的なアミノ酸置換は、例えば国際公開第04/037999号、英国特許出願公開第3357768号、国際公開第98/49185号、国際公開第00/46383号及び国際公開第01/09300号から当該技術分野において既知であり、このような置換の(好ましい)種類及び/又は組合せは、国際公開第04/037999号及び国際公開第98/49185号、並びにそれらに言及される更なる参考文献からの関連の教示に基づいて選択することができる。
【0128】
このような保存的な置換は、好ましくは以下の(a)群〜(e)群内の或るアミノ酸が、同じ群内の別のアミノ酸残基に置換される置換である:(a)低分子の脂肪族で非極性又は僅かに極性の残基:Ala、Ser、Thr、Pro及びGly、(b)極性で負に荷電した残基及びこの(非荷電)アミド:Asp、Asn、Glu及びGln、(c)極性で正に荷電した残基:His、Arg及びLys、(d)巨大な脂肪族で非極性の残基:Met、Leu、Ile、Val及びCys、並びに(e)芳香族残基:Phe、Tyr及びTrp。
【0129】
特に好ましい保存的置換は以下のようなものである:AlaをGlyに又はSerに、ArgをLysに、AsnをGlnに又はHisに、AspをGluに、CysをSerに、GlnをAsnに、GluをAspに、GlyをAlaに又はProに、HisをAsn又はGlnに、IleをLeuに又はValに、LeuをIleに又はValに、LysをArgに、Glnに又はGluに、MetをLeuに、Tyrに又はIleに、PheをMetに、Leuに又はTyrに、SerをThrに、ThrをSerに、TrpをTyrに、TyrをTrpに、及び/又はPheをValに、Ileに又はLeuに。
【0130】
1つ又は複数のアミノ酸残基ストレッチにおけるアミノ酸置換はhRSVのタンパク質Fとの結合に関する親和性が増大したアミノ酸配列を提供し得る。これは、ランダム突然変異誘発法又は部位特異的変異誘発法等の技法、及び/又は例えば国際公開第09/004065号、国際公開第05/003345号、国際公開第06/023144号、欧州特許第527809号、欧州特許第397834号等に記載のそれ自体が既知の親和性成熟に関する他の技法により行うことができる。
【0131】
これらに限定されないが、CDRにおけるアミノ酸残基の置換に関する規則(部分的に又は完全に従う)は以下の通りであり得る(すなわち同様の側鎖の化学的性質を有するアミノ酸による置換):
KをRに置換し、
RをKに置換し、
AをS又はTに置換し、
SをA又はTに置換し、
TをA又はSに置換し、
IをL又はVに置換し、
LをI又はVに置換し、
VをI又はLに置換し、
FをYに置換し、
YをFに置換し、
NをDに置換し、
DをNに置換し、
QをEに置換し、
EをQに置換し、
GをAに置換し、
MをLに置換し、 H、C、W及びPは一定に保つ。
【0132】
さらには、同様にこれらに限定されないが、CDRにおけるアミノ酸残基の置換に関する規則(部分的に又は完全に従う)は代替的に、27位〜35位及び50位〜58位(カバットナンバリングシステムを使用する)の置換に関しては以下の通りであり得る、
27位〜35位に関しては、
27位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をF;G;R;S;F、G、R、Sのうちの2つ;F、G、R、Sのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
28位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をA;I;S;T;A、I、S、Tのうちの2つ;A、I、S、Tのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
29位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をF;G;L;S;F、G、L、Sのうちの2つ;F、G、L、Sのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
30位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;G;S;T;D、G、S、Tのうちの2つ;D、G、S、Tのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
31位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;I;N;S;T;D、I、N、S、Tのうちの2つ;D、I、N、S、Tのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
32位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;N;Y;D、N、Yのうちの2つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
33位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をA;G;T;V;A、G、T、Vのうちの2つ;A、G、T、Vのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
34位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をI;M;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
35位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をA;G;S;A、G、Sのうちの2つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
元のアミノ酸配列が52a位(カバットナンバリングを使用する)にアミノ酸配列を有する場合、50位〜58位に関しては、
50位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をA;C;G;S;T;A、C、G、S、Tのうちの2つ;A、C、G、S、Tのうちの3つ;A、C、G、S、Tのうちの4つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
51位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をIに置換し、
52位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をN;R;S;T;N、R、S、Tのうちの2つ;N、R、S、Tのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
52a位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をR;S;T;W;R、S、T、Wのうちの2つ;R、S、T、Wのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
53位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;G;N;S;T;D、G、N、S、Tのうちの2つ;D、G、N、S、Tのうちの3つ;D、G、N、S、Tのうちの4つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
54位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;G;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
55位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;G;S;D、G、Sのうちの2つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
56位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をI;N;R;S;T;I、N、R、S、Tのうちの2つ;I、N、R、S、Tのうちの3つ;I、N、R、S、Tのうちの4つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
57位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をTに置換し、
58位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;H;N;S;Y;D、H、N、S、Yのうちの2つ;D、H、N、S、Yのうちの3つ;D、H、N、S、Yのうちの4つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
元のアミノ酸配列が52a位(カバットナンバリングを使用する)にアミノ酸配列を有しない場合、50位〜58位に関しては、
50位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をA;G;R;S;T;A、G、R、S、Tのうちの2つ;A、G、R、S、Tのうちの3つ;A、G、R、S、Tのうちの4つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
51位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をIに置換し、
52位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をN;S;T;N、S、Tのうちの2つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
53位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をN;R;S;T;Y;N、R、S、T、Yのうちの2つ;N、R、S、T、Yのうちの3つ;N、R、S、T、Yのうちの4つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
54位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;G;R;S;D、G、R、Sのうちの2つ;D、G、R、Sのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
55位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をGに置換し、
56位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をG;N;R;S;T;D、N、R、S、Tのうちの2つ;D、N、R、S、Tのうちの3つ;D、N、R、S、Tのうちの4つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
57位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をTに置換し、
58位(カバットナンバリングを使用する)の元のアミノ酸残基をD;N;T;Y;D、N、T、Yのうちの2つ;D、N、T、Yのうちの3つ;又はこれらの全て、好ましくはこれらの全てに置換し、
その後(本明細書中に更に記載のように、それ自体が既知の任意の方法で)このようにして求めた、潜在的に有用な置換(又はその組合せ)の1つ又は複数を上記CDR配列に導入することができ、hRSVのタンパク質Fに対する親和性、及び/又は例えば(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善等の他の所望の特性に関して、得られたアミノ酸配列(複数可)を試験することができる。このようにして、当業者は本明細書中の開示に基づき限定的な試行錯誤によって、CDRにおける他の好適な置換(又はその好適な組合せ)を求めることができる。
【0133】
1つ、2つ又は最大で3つの置換、挿入又は欠失を有するアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列、及びこれをコードする核酸配列は、それ自体が既知の任意の方法で、例えば国際公開第08/020079号の103頁及び104頁で言及された1つ又は複数の技法を用いて提供することができる。
【0134】
得られる本発明のアミノ酸配列は好ましくは、本明細書で規定のような(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は本明細書で規定のような有効性及び/又は効力でhRSVを中和するものとする。
【0135】
aa)2つのアミノ酸配列を比較するとき、「アミノ酸差異」という用語は、第2のアミノ酸配列と比較して第1のアミノ酸配列の或る位置上での単一アミノ酸残基の挿入、欠失又は置換を表す。2つのアミノ酸配列は、1つ、2つ又は最大で3つのこのようなアミノ酸差異を含有し得ることが理解される。
【0136】
「アミノ酸差異」は、本発明のアミノ酸配列の特性を改善させるか、又は本発明のアミノ酸配列の所望の特性を又は所望の特性のバランス若しくは組合せを少なくとも過度に損わない、アミノ酸配列における、すなわち1つ又は複数のフレームワーク領域における若しくは1つ又は複数のCDR(本発明のCDR(すなわちCDR2)又は別のCDR(すなわちCDR1、CDR2又はCDR3)であり得る)、又はそれらの任意の組合せにおける任意の1つ、任意の2つ又は最大で任意の3つの置換、欠失若しくは挿入であり得る。これに関して、得られる本発明のアミノ酸配列が少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失又は挿入を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は得られる本発明のアミノ酸配列が少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失及び/又は挿入を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力を有するものとする。当業者は概して、本明細書中の開示に基づき、任意で例えば限られた数の可能な置換、欠失又は挿入を導入すること、及びこのようにして得られたアミノ酸配列の特性に対する影響を求めることを含み得る限られた程度のルーチン実験後に好適な置換、欠失若しくは挿入、又はその好適な組合せを求め、それを選択することができるであろう。
【0137】
本発明の一態様では、「アミノ酸差異」はアミノ酸置換である。アミノ酸置換は、本発明のアミノ酸配列の特性を改善させるか、又は本発明のアミノ酸配列の所望の特性又は所望の特性のバランス若しくは組合せを少なくとも過度に損わない、1つ又は複数のフレームワーク領域における若しくは1つ又は複数のCDR(本発明のCDR(すなわちCDR2)又は別のCDR(すなわちCDR1、CDR2又はCDR3)であり得る)、又はそれらの任意の組合せにおける任意の1つ、2つ又は最大で3つの置換であり得る。これに関して、得られる本発明のアミノ酸配列が少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は得られる本発明のアミノ酸配列が少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力を有するものとする。当業者は概して、本明細書中の開示に基づき、任意で例えば限られた数の可能な置換を導入すること、及びこのようにして得られたアミノ酸配列の特性に対する影響を求めることを含み得る限られた程度のルーチン実験後に好適な置換を求め、それを選択することができるであろう。
【0138】
上記のように、置換、挿入又は欠失は1つ又は複数のフレームワーク領域及び/又は1つ又は複数のCDRに存在し得る。上述のように(上記の項目zを参照されたい))、1つ又は複数のCDRにおけるアミノ酸置換は、(本明細書で規定のように)「保存的置換」等の任意の置換であっても、(本明細書に規定のように)或る特定の規則により働いても、及び/又は得られるアミノ酸配列に対する特性の改善を誘導してもよい。
【0139】
このような置換、挿入又は欠失が1つ又は複数のフレームワーク領域で行われる場合、置換、挿入又は欠失は、(例えば国際公開第08/020079号、表A−3〜表A−8に規定のような)1つ又は複数の特徴的な残基で及び/又はフレームワーク残基における1つ又は複数の他の位置で行われてもよいが、(これらが本明細書に記載のような好適なヒト化置換ではない限り)特徴的な残基での置換、挿入又は欠失は概してあまり好ましくない。非限定的な例により、置換は例えば(本明細書に記載のような)保存的置換であってもよく、及び/又はアミノ酸残基を別のVHHドメインにおける同じ位置で自然発生する別のアミノ酸残基に置き換えてもよいが(国際公開第08/020079号、表A−5〜表A−8を参照されたい)、本発明は概してそれらに限定されない。
【0140】
(好ましくは)1つ又は複数のフレームワーク領域において行われる置換、挿入又は欠失は、ヒト化置換(すなわち天然のVHH配列のアミノ酸配列における(特にフレームワーク配列における)1つ又は複数のアミノ酸残基を、ヒト由来の従来の4鎖抗体のVドメインにおける対応する位置(複数可)に生じる1つ又は複数のアミノ酸残基に置き換えること)であり得る。幾つかの好ましいが、非限定的なヒト化置換(及びそれらの好適な組合せ)は本明細書中での開示に基づき当業者にとって明らかになるであろう。a)に規定の本発明のアミノ酸配列のうちの1つのフレームワーク領域の配列を1つ又は複数の密接に関連したヒトV配列の対応するフレームワーク配列と比較することにより、潜在的に有用なヒト化置換を確認し、その後1つ又は複数のこのようにして求められた潜在的に有用なヒト化置換(又はそれらの組合せ)を(本明細書で更に記載のようにそれ自体が既知の任意の方法で)a)で規定の上記の本発明のアミノ酸配列に導入することができ、hRSVのタンパク質Fに対する親和性、安定性、発現の容易さ及びレベル、及び/又は本明細書に規定の他の所望の特性に関して、得られるヒト化アミノ酸配列を試験することができる。このようにして、当業者は本明細書中の開示に基づき限定的な試行錯誤によって、他の好適なヒト化置換(又はその好適な組合せ)を求めることができる。
【0141】
ヒト化置換は、得られるヒト化アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が、本明細書で規定のようなナノボディ(登録商標)の有利な特性を依然として保持するように選択されるべきである。当業者は一般に、本明細書中の開示に基づいて、また任意に、例えば限られた数の可能なヒト化置換を導入すること、及びそのようにして得られるナノボディ(登録商標)の特性に対するその影響を求めることを含み得る限られた程度のルーチン実験の後に好適なヒト化置換又は適切なヒト化置換の組合せを求め、それを選択することができるであろう。
【0142】
概して、ヒト化の結果として、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、本明細書中で記載のような本発明のナノボディ(登録商標)の有利な特性を依然として保持すると同時に、より「ヒト様」となり得る。結果として、このようなヒト化アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は幾つかの利点、例えば対応する天然のVHHドメインと比較して低減された免疫原性を有し得る。同様に、当業者は、本明細書における開示に基づいて、また任意に限られた程度のルーチン実験の後に、一方ではヒト化置換によりもたらされる有利な特性と、他方では天然のVHHドメインの有利な特性との間の所望の又は適切なバランスを最適化又は達成するヒト化置換又は好適なヒト化置換の組合せを求め、それを選択することができるであろう。
【0143】
本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は任意のフレームワーク残基(複数可)、例えば1つ又は複数の特徴的な残基(本明細書で規定される)又は1つ又は複数の他のフレームワーク残基(すなわち、非特徴的な残基)又はこれらの任意の適切な組合せで適切にヒト化され得る。「P、R、S−103群」又は「KERE群」のナノボディ(登録商標)に関する好適なヒト化置換の一つ(国際公開第08/020079号に規定のように)は、Q108からL108への置換である。
【0144】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを発現するのに使用される宿主生物に応じて、当業者の能力の範囲内で、このような欠失及び/又は置換を、翻訳後修飾に関する1つ又は複数の部位(例えば1つ又は複数のグリコシル化部位)を除去するように設計することもできる。代替的には、(本明細書に記載のように)置換又は挿入を、官能基の1つ又は複数の結合部位を導入する、例えば(同様に本明細書に記載のように)部位特異的ペグ化を可能にするように設計することができる。
【0145】
国際公開第08/020079号の表A−5〜表A−8に示すVHHエントロピー及びVHH変動性に関するデータから明らかなように、フレームワーク領域内の幾つかのアミノ酸残基は他よりも保存性が高い。一般に、任意の置換、欠失又は挿入は好ましくは保存されにくい位置で起こるが、本発明は最も広い意味ではこれに限定されない。また、一般に、アミノ酸置換はアミノ酸欠失又はアミノ酸挿入よりも好適である。
【0146】
本明細書に記載のポリペプチドに適用される任意のアミノ酸置換はまた、Schulz et al., Principles of Protein Structure, Springer-Verlag,1978によって開発された異なる種の相同タンパク質間のアミノ酸変異頻度の解析、Chou and Fasman,Biochemistry 13: 211, 1974及びAdv. Enzymol., 47: 45-149, 1978によって開発された構造形成能(structure forming potentials)の解析、並びにEisenberget al., Proc. Natl. Acad Sci. USA 81: 140-144, 1984、Kyte& Doolittle; J. Molec. Biol. 157: 105-132, 1981、及びGoldmanet al., Ann. Rev. Biophys. Chem. 15: 321-353, 1986によって開発されたタンパク質における疎水性パターンの解析に基づき得る(全て全体が参照により本明細書に援用される)。ナノボディ(登録商標)の一次構造、二次構造、及び三次構造に関する情報は、本明細書中の記載及び上記で言及された一般的な背景技術で与えられる。またこのため、ラマ由来のVHHドメインの結晶構造は例えばDesmyter et al., Nature Structural Biology, 3, 9, 803(1996)、Spinelli et al., Natural StructuralBiology(1996), 3, 752-757、及びDecanniere et al., Structure, Vol. 7, 4, 361(1999)によって与えられる。従来のVドメインにおいてこれらの位置でV/V界面及び潜在的なラクダ化置換を形成する幾つかのアミノ酸残基に関する更なる情報は、上記で言及された従来技術で見出すことができる。
【0147】
1つ、2つ又は最大で3つの置換、挿入又は欠失を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)、及びこれをコードする核酸配列は、それ自体が既知の任意の方法で、例えば国際公開第08/020079号の103頁及び104頁で言及された1つ又は複数の技法を用いて提供することができる。
【0148】
得られる本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は好ましくは、本明細書で規定のような(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は本明細書で規定のような有効性及び/又は効力でhRSVを中和するものとする。
【0149】
bb)2つのポリペプチドを比較するとき、「アミノ酸差異」という用語は、第2のポリペプチドと比較した第1のポリペプチドの或る位置上での単一アミノ酸残基の挿入、欠失又は置換を表す。2つのポリペプチドは、1つ、2つ又は最大で3つのこのようなアミノ酸差異を含有し得ることが理解される。
【0150】
「アミノ酸差異」は、本発明のポリペプチドの特性を改善させるか、又は本発明のポリペプチドの所望の特性を又は所望の特性のバランス若しくは組合せを少なくとも過度に損わない、ポリペプチドにおける、すなわち1つ又は複数のフレームワーク領域における若しくは1つ又は複数のCDR(本発明のCDR(すなわちCDR2)又は別のCDR(すなわちCDR1、CDR2又はCDR3)であり得る)、又はそれらの任意の組合せにおける任意の1つ、任意の2つ又は最大で3つの置換、欠失若しくは挿入であり得る。これに関して、得られる本発明のポリペプチドが少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失又は挿入を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は得られる本発明のポリペプチドが少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失及び/又は挿入を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力を有するものとする。得られるポリペプチドは好ましくは、本明細書で規定のような(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は本明細書で規定のような有効性及び/又は効力でhRSVを中和するものとする。当業者は概して、本明細書中の開示に基づき、任意で例えば限られた数の可能な置換、欠失又は挿入を導入すること、及びこのようにして得られたポリペプチドの特性に対する影響を求めることを含み得る限られた程度のルーチン実験後に好適な置換、欠失若しくは挿入、又はその好適な組合せを求め、それを選択することができるであろう。
【0151】
本発明の一態様では、「アミノ酸差異」はアミノ酸置換である。アミノ酸置換は、本発明のポリペプチドの特性を改善させるか、又は本発明のポリペプチドの所望の特性又は所望の特性のバランス若しくは組合せを少なくとも過度に損わない、1つ又は複数のフレームワーク領域における若しくは1つ又は複数のCDR(本発明のCDR(すなわちCDR2)又は別のCDR(すなわちCDR1、CDR2又はCDR3)であり得る)、又はそれらの任意の組合せにおける任意の1つ、任意の2つ又は最大で任意の3つの置換であり得る。これに関して、得られる本発明のポリペプチドが少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失又は挿入を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は得られる本発明のポリペプチドが少なくとも、1つ、2つ又は最大で3つの置換、欠失及び/又は挿入を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力を有するものとする。得られるポリペプチドは好ましくは、本明細書で規定のような(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は本明細書で規定のような有効性及び/又は効力でhRSVを中和するものとする。当業者は概して、本明細書中の開示に基づき、任意で例えば限られた数の可能な置換を導入すること、及びこのようにして得られたポリペプチドの特性に対する影響を求めることを含み得る限られた程度のルーチン実験後に好適な置換を求め、それを選択することができるであろう。
【0152】
上記のように、置換、挿入又は欠失は1つ又は複数のフレームワーク領域及び/又は1つ又は複数のCDRに存在し得る。上述のように(項目zを参照されたい))、CDRにおける置換、挿入又は欠失は、(本明細書で規定のように)「保存的置換」等の任意の可能な置換、挿入又は欠失であっても、(本明細書に規定のように)或る特定の規則により働いても、及び/又は得られるポリペプチドに対する特性の改善を誘導してもよい。
【0153】
このような置換、挿入又は欠失が1つ又は複数のフレームワーク領域で行われる場合、置換、挿入又は欠失は、(例えば国際公開第08/020079号、表A−3〜表A−8に規定のような)1つ又は複数の特徴的な残基で及び/又はフレームワーク残基における1つ又は複数の他の位置で行われてもよいが、(これらが本明細書に記載のような好適なヒト化置換ではない限り)特徴的な残基での置換、挿入又は欠失は概してあまり好ましくない。非限定的な例により、置換は例えば(本明細書に記載のような)保存的置換であってもよく、及び/又はアミノ酸残基を別のVHHドメインにおける同じ位置で自然発生する別のアミノ酸残基に置き換えてもよいが(国際公開第08/020079号、表A−5〜表A−8を参照されたい)、本発明は概してそれらに限定されない。
【0154】
(好ましくは)1つ又は複数のフレームワーク領域において行われる置換、挿入又は欠失はヒト化置換であり得る。幾つかの好ましいが、非限定的なヒト化置換(及びそれらの好適な組合せ)は本明細書中での開示に基づき当業者にとって明らかになるであろう。a)に規定の本発明のポリペプチドに包含されるアミノ酸配列のうちの1つのフレームワーク領域の配列を1つ又は複数の密接に関連したヒトV配列の対応するフレームワーク配列と比較することにより、潜在的に有用なヒト化置換を確認し、その後1つ又は複数のこのようにして求められた潜在的に有用なヒト化置換(又はそれらの組合せ)を(本明細書で更に記載のようにそれ自体が既知の任意の方法で)a)で規定の上記の本発明のポリペプチドに導入することができ、hRSVのタンパク質Fに対する親和性、安定性、発現の容易さ及びレベル、及び/又は本明細書に規定の他の所望の特性に関して、得られるポリペプチド配列を試験することができる。このようにして、当業者は本明細書中の開示に基づき限定的な試行錯誤によって、他の好適なヒト化置換(又はその好適な組合せ)を求めることができる。
【0155】
ヒト化置換は、得られるヒト化ポリペプチド配列が、本明細書で規定のようなポリペプチドに包含されるナノボディ(登録商標)の有利な特性を依然として保持するように選択されるべきである。当業者は一般に、本明細書中の開示に基づいて、また任意に、例えば限られた数の可能なヒト化置換を導入すること、及びそのようにして得られるポリペプチドに包含されたナノボディ(登録商標)の特性に対するその影響を求めることを含み得る限られた程度のルーチン実験の後に好適なヒト化置換又は適切なヒト化置換の組合せを求め、それを選択することができるであろう。
【0156】
概して、ヒト化の結果として、本発明のポリペプチドは、本明細書中で記載のようなポリペプチドに包含された本発明のナノボディ(登録商標)の有利な特性を依然として保持すると同時に、より「ヒト様」となり得る。結果として、このようなヒト化ポリペプチドは幾つかの利点、例えば対応する天然のVHHドメインを包含するポリペプチドと比較して低減された免疫原性を有し得る。同様に、当業者は、本明細書における開示に基づいて、また任意に限られた程度のルーチン実験の後に、一方ではヒト化置換によりもたらされる有利な特性と、他方では天然のVHHドメインの有利な特性との間の所望の又は適切なバランスを最適化又は達成するヒト化置換又は好適なヒト化置換の組合せを選択することができるであろう。
【0157】
本発明のポリペプチドは任意のフレームワーク残基(複数可)、例えば1つ又は複数の特徴的な残基(本明細書で規定される)又は1つ又は複数の他のフレームワーク残基(すなわち、非特徴的な残基)又はこれらの任意の適切な組合せで適切にヒト化され得る。「P、R、S−103群」又は「KERE群」のナノボディ(登録商標)に関する好適なヒト化置換の一つは、Q108からL108への置換である。
【0158】
本発明のポリペプチドを発現するのに使用される宿主生物に応じて、当業者の能力の範囲内で、このような欠失及び/又は置換を、翻訳後修飾に関する1つ又は複数の部位(例えば1つ又は複数のグリコシル化部位)を除去するように設計することもできる。代替的には、(本明細書に記載のように)置換又は挿入を官能基の1つ又は複数の結合部位を導入する、例えば(同様に本明細書に記載のように)部位特異的ペグ化を可能にするように設計することができる。
【0159】
国際公開第08/020079号の表A−5〜表A−8に示すVHHエントロピー及びVHH変動性に関するデータから明らかなように、フレームワーク領域内の幾つかのアミノ酸残基は他よりも保存性が高い。一般に、任意の置換、欠失又は挿入は好ましくは保存されにくい位置で起こるが、本発明は最も広い意味ではこれに限定されない。また、一般に、アミノ酸置換はアミノ酸欠失又はアミノ酸挿入よりも好ましい。
【0160】
本明細書に記載のポリペプチドに適用される任意のアミノ酸置換はまた、Schulz et al., Principles of Protein Structure, Springer-Verlag,1978によって開発された異なる種の相同タンパク質間のアミノ酸変異頻度の解析、Chou and Fasman,Biochemistry 13: 211, 1974及びAdv. Enzymol., 47: 45-149, 1978によって開発された構造形成能の解析、並びにEisenberg et al., Proc. Natl. Acad Sci. USA 81: 140-144, 1984、Kyte and Doolittle; J. Molec. Biol. 157: 105-132, 1981、及びGoldman et al., Ann. Rev. Biophys. Chem. 15: 321-353, 1986によって開発されたタンパク質における疎水性パターンの解析に基づき得る(全て全体が参照により本明細書に援用される)。ナノボディ(登録商標)の一次構造、二次構造、及び三次構造に関する情報は、本明細書中の記載及び上記で言及された一般的な背景技術で与えられる。またこのため、ラマ由来のVHHドメインの結晶構造は例えばDesmyter et al., Nature Structural Biology, Vol.3, 9, 803(1996)、Spinelli et al., Natural StructuralBiology(1996), 3, 752-757、及びDecanniere et al., Structure, Vol. 7, 4, 361(1999)によって与えられる。従来のVドメインにおいてこれらの位置でV/V界面及び潜在的なラクダ化置換を形成する幾つかのアミノ酸残基に関する更なる情報は、上記で言及された従来技術で見出すことができる。
【0161】
1つ、2つ又は最大で3つの置換、挿入又は欠失を有するポリペプチド、及びこれをコードする核酸配列は、それ自体が既知の任意の方法で、例えば国際公開第08/020079号の103頁及び104頁で言及された1つ又は複数の技法を用いて提供することができる。
【0162】
得られる本発明のポリペプチドは好ましくは、本明細書で規定のような(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合するものとする、及び/又は本明細書で規定のような有効性及び/又は効力でhRSVを中和するものとする。
【0163】
cc)図面、配列表及び実験部/実施例は、本発明を更に説明するためだけに与えられ、特に他にはっきりと本明細書中に指示がなければ、本発明の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲を限定するものとしては決して解釈すべきではない。
【0164】
hRSVのタンパク質F上でのそのエピトープとの結合のために、アミノ酸配列は通常、そのアミノ酸配列内に1つ又は複数のアミノ酸残基又は1つ又は複数のアミノ酸残基ストレッチ(本明細書で更に規定のような、すなわちそれぞれの「ストレッチ」は、互いに隣接しているか、又は互いに近接している(すなわちそのアミノ酸配列の一次構造又は三次構造において)2つ以上のアミノ酸残基を含む)を含有し、それを介して本発明のアミノ酸配列はhRSVのタンパク質F上のエピトープと結合することができる。このようにしてこれらのアミノ酸残基又はアミノ酸残基ストレッチは、hRSVのタンパク質F上のエピトープと結合する「部位」(本明細書で更に規定のように、本明細書では「抗原結合部位」とも称される)を形成する。
【0165】
本発明は、hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと結合するのに特に適した多くの(本明細書に規定のような)アミノ酸残基ストレッチを提供する(hRSV Fタンパク質における抗原部位の説明に関しては、Lopez et al. 1998, J. virol. 72: 6922-6928を参照する)。これらのアミノ酸残基ストレッチは、特に本発明のアミノ酸配列の抗原結合部位(の一部)を形成するように本発明のアミノ酸配列に存在し得る、及び/又はそれに組み込むことができる。得られるアミノ酸配列は、hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIにある、hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIの一部を形成する、又はhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと重複する(すなわち一次構造又は三次構造で)、又はhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIに近接している(すなわち一次構造又は三次構造で)hRSVのタンパク質F上の特定のエピトープと結合する。また、得られる本発明のアミノ酸配列は、hRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合することができるようなもの、及び/又はhRSVのタンパク質F上でシナジス(登録商標)と同じエピトープ若しくは結合部位に、又は上記結合部位に近接している、及び/又は上記結合部位と重複するエピトープに結合することができるようなものであるのが好ましい。
【0166】
本発明は、hRSVのタンパク質Fと結合するのに特に適したアミノ酸残基ストレッチ(配列番号102)を提供する。このアミノ酸残基ストレッチ(又は本明細書に規定のような配列番号102の変異体)は、特に本発明のアミノ酸配列の抗原結合部位(の一部)を形成するように本発明のアミノ酸配列に存在し得る、及び/又はそれに組み込むことができる。アミノ酸残基ストレッチは、hRSVのタンパク質Fに対して産生され、(実施例の項に記載のように)ヒト化NC41ナノボディ(登録商標)を生成するようにライブラリアプローチにおいて更に修飾された、重鎖抗体のCDR2配列又はVHH配列(NC41;配列番号5)として生成されている。より具体的には、NC41のCDR2の6位にあるグリシン(Gly、G)残基をアスパラギン酸(Asp、D)残基へと置換した。驚くべきことに、このアミノ酸残基ストレッチ(配列番号102)を含むアミノ酸配列において、(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善が観察された。このアミノ酸残基ストレッチ(又は本明細書に規定のような配列番号102の変異体)は本明細書では「本発明のCDR2配列」とも称される。
【0167】
したがって一態様では、本発明は、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含むアミノ酸配列を提供する。
【0168】
好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基ストレッチを2つ以上含むアミノ酸配列であって、1つのストレッチが、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択され、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択され、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に本発明のアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである、アミノ酸配列を提供する。
【0169】
更により好ましくは本発明のアミノ酸は、アミノ酸残基ストレッチを3つ以上含み、第1のアミノ酸残基ストレッチが、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第2のアミノ酸残基ストレッチが、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第3のアミノ酸残基ストレッチが、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される。
【0170】
上記の特定のアミノ酸残基ストレッチを1つ又は複数含むアミノ酸配列は、例えば(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善等の特性の改善を示す。
【0171】
より具体的には、上記の特定のアミノ酸残基ストレッチを1つ又は複数含む本発明のアミノ酸配列は、好ましくは
1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは15nM〜1nM、又は更により好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと結合するような、及び/又は
10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと結合するような、及び/又は
10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと結合するような、
(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合することができる。
【0172】
本発明のアミノ酸配列とhRSVのタンパク質Fとの結合に関する幾つかの好ましいIC50値が本明細書中の更なる記載及び実施例から明らかになる。
【0173】
IC50を求めるアッセイとしては、競合ELISA(例えばシナジス(登録商標)又はそのFab断片との競合)のような競合アッセイ、又はより好ましくはAnderson et al.(1985, J. Clin. Microbiol.22: 1050-1052、1988, J. Virol. 62: 4232-4238)により記載のマイクロ中和アッセイ、例えば実施例6に記載のようなこのアッセイの変法のような中和アッセイ、又は例えばJohnson et al.(1997, J. Inf. Dis. 176:1215-1224)により記載のようなプラーク減少アッセイ、及びそれらの変法が挙げられる。
【0174】
例えば、シナジス(登録商標)のFab断片との競合アッセイにおいて、本発明のアミノ酸配列は、1nM〜100nM、好ましくは10nM〜50nM以下のIC50値を有し得る。
【0175】
例えば、(例えば実施例6に記載のような)hRSV Longに対するマイクロ中和アッセイにおいて、本発明のアミノ酸配列は、100nM〜1000nM、好ましくは100nM〜500nM以下のIC50値を有し得る。
【0176】
本発明が、本発明のアミノ酸配列(又はこれを発現するのに使用される本発明のヌクレオチド配列)の起源に関しても、また本発明のアミノ酸配列又はヌクレオチド配列を生成又は入手する(又は生成若しくは入手した)方法に関しても限定されないことに留意すべきである。したがって本発明のアミノ酸配列は、(任意の好適な種由来の)天然アミノ酸配列、又は合成若しくは半合成のアミノ酸配列であり得る。
【0177】
本発明は最も広範な意味で、(本明細書に規定のように)これらのアミノ酸残基ストレッチが本発明のアミノ酸配列をhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIに或る特定の親和性及び/又は効力で結合させることが可能であれば、これらのアミノ酸残基ストレッチが本発明のアミノ酸配列において有し得る特定の構造的役割又は機能に限定されないことに留意すべきである。このため概して本発明は最も広範な意味で、アミノ酸配列全体がhRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと結合することができる結合ドメイン及び/又は結合単位を形成するように、hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと結合することが可能であり、1つ又は複数の更なるアミノ酸配列を介して互いに好適に連結した、本明細書で規定のように1つ又は複数のアミノ酸残基ストレッチ(特に2つ以上のこのようなアミノ酸残基ストレッチの好適な組合せ)を含む任意のアミノ酸配列を含む。
【0178】
このようなアミノ酸配列は例えば、本明細書で規定のような(すなわちその抗原結合部位の一部として)少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチを含む、好適な「タンパク質足場(scaffold)」であり得る。アミノ酸配列を提示するのに好適な足場が当業者にとって明らかであり、例えばこれらに限定されないが、免疫グロブリンに基づく若しくはこれに由来する結合足場、タンパク質Aドメイン由来のタンパク質足場(例えばアフィボディ(Affibodies)(商標))、テンダミスタット、フィブロネクチン、リポカリン、CTLA−4、T細胞受容体、設計アンキリン反復、アビマー(avimers)及びPDZドメイン(Binz et al., 2005, Nat.Biotech. 23:1257)、並びにDNA又はRNAに基づく結合部分(DNAアプタマー又はRNAアプタマーを含むが、これに限定されない)(Ulrich et al., 2006, Comb. Chem. High Throughput Screen 9(8): 619-32)が含まれる。
【0179】
また、本発明のアミノ酸配列に関して本明細書で規定されるようなアミノ配列ストレッチを1つ又は複数含む、任意の本発明のアミノ酸配列は、hRSVのタンパク質Fと(本明細書に規定のように)特異的に結合することができるようなもの、及びより具体的には本明細書に規定のようなものである(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合することができるようなものであるのが好ましい。本発明のアミノ酸配列に関して本明細書で規定のようなアミノ酸残基ストレッチを1つ又は複数含む、任意の本発明のアミノ酸配列は、本明細書で規定のような(本明細書で規定のような好適なアッセイで測定されるような)効力でhRSVを中和することができるようなものであるのが好ましい。
【0180】
更には、本発明のアミノ酸配列に関して本明細書で規定されるCDRの1つ又は複数を、ヒトの足場又は非免疫グロブリンの足場を含むがこれらに限定されない他の「足場」上に「グラフト化」することが可能であり得ることは、当業者にとって明らかであろう。このようなCDRグラフト化に好適な足場及び技法は当業者にとって明らかであり、当該技術分野において既知である。例えば米国特許第7,180,370号、国際公開第01/27160号、欧州特許第0605522号、欧州特許第0460167号、米国特許第7,054,297号、Nicaise et al., Protein Science.(2004), 13: 1882-1891、Ewert et al., Methods, 2004Oct; 34 (2): 184-199)、Kettleborough et al., Protein Eng. 1991 Oct; 4(7): 773-783、O'Brienand Jones, Methods Mol. Biol. 2003:207:81-100、及びSkerra,J. Mol. Recognit. 2000:13:167-187、及びSaerens et al., J.Mol. Biol. 2005 Sep 23;352(3):597-607、並びにそれらに引用される更なる参考文献を参照されたい。例えばマウス又はラットのCDRをヒトのフレームワーク及び足場上にグラフト化するそれ自体が既知の技法は、本発明のアミノ酸配列に関して本明細書で規定されるCDR配列の1つ又は複数と、1つ又は複数のヒトフレームワーク領域又は配列とを含むキメラタンパク質をもたらすのに同じように使用することができる。
【0181】
具体的ではあるが非限定的な一態様では、本発明のアミノ酸配列は、免疫グロブリンフォールドを含むアミノ酸配列、又は好適な条件(例えば生理的条件)下で(すなわちフォールディングによって)免疫グロブリンフォールドを形成することができるアミノ酸配列であり得る。特にHalaby et al.(1999, J. Protein Eng. 12:563-71)による概説を参照する。好ましくは、免疫グロブリンフォールドを形成するように適切にフォールディングする場合、アミノ酸残基ストレッチは、hRSVのタンパク質F上で特異的抗原部位IIと結合するための抗原結合部位を適切に形成することができ、より好ましくは本明細書に規定のようなものである(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質F上で抗原部位IIと結合することができる。
【0182】
具体的であるが、非限定的な別の態様において、本発明のアミノ酸配列は免疫グロブリン配列である。具体的であるが、非限定的に、本発明のアミノ酸配列は、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になるアミノ酸配列、又はhRSVのタンパク質F上で抗原部位IIと更に結合するこのようなアミノ酸配列の任意の好適な断片であり得る。
【0183】
このような本発明のアミノ酸配列において、フレームワーク配列は任意の好適なフレームワーク配列であってもよく、好適なフレームワーク配列の例は、例えば標準的なハンドブック、並びに本明細書に言及される更なる開示及び従来技術に基づいて当業者にとって明らかである。
【0184】
フレームワーク配列は、免疫グロブリンフレームワーク配列、又は(例えばヒト化又はラクダ化によって)免疫グロブリンフレームワーク配列から誘導されたフレームワーク配列(の好適な組合せ)であるのが好ましい。例えばフレームワーク配列は、軽鎖可変ドメイン(例えばV配列)及び/又は重鎖可変ドメイン(例えばV配列)から誘導されているフレームワーク配列であり得る。本発明のアミノ酸配列が重鎖可変ドメイン配列である場合、従来の4鎖抗体由来の重鎖可変ドメイン配列(例えばこれに限定されないが、ヒト抗体由来のV配列)又はいわゆる(本明細書に規定の)「重鎖抗体」由来のいわゆる(本明細書に規定の)VHH配列であり得る。特に好ましい一態様では、フレームワーク配列は、VHH配列(上記フレームワーク配列は任意で、部分又は完全ヒト化し得る)から誘導されているか、又は(本明細書に規定のように)ラクダ化した従来のV配列であるいずれかのフレームワーク配列である。
【0185】
重鎖抗体及びその可変ドメインの概説に関しては、特に本明細書で引用される従来技術、並びに国際公開第08/020079号の59頁に言及される従来技術、及び国際出願の国際公開第06/040153号の41頁〜43頁に言及される参考文献一覧を参照する(従来技術及び参考文献は参照により本明細書に援用される)。
【0186】
フレームワーク配列は、本発明のアミノ酸配列が、ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適なアミノ酸配列)、又はナノボディ(登録商標)(VHH配列を含むが、これに限定されない)であるようなものであるのが好ましいことがある。また、好適なフレームワーク配列は、例えば標準的なハンドブック、並びに本明細書に言及される更なる開示及び従来技術に基づいて当業者にとって明らかである。
【0187】
特に、本発明のアミノ酸配列に存在するフレームワーク配列は、本発明のアミノ酸配列がナノボディ(登録商標)であるように、(国際公開第08/020079号(表A−3〜表A−8)に規定のような)特徴的な残基を1つ又は複数含有し得る。このようなフレームワーク配列(の好適な組合せ)の幾つかの好ましいが非限定的な例は、本明細書中の更なる開示から明らかになる(例えば表A−6を参照されたい)。概してナノボディ(登録商標)(特にVHH配列及び(部分)ヒト化ナノボディ(登録商標))は特に、(例えば国際公開第08/020079号の61頁24行目〜98頁3行目に更に記載されるような)1つ又は複数のフレームワーク配列における1つ又は複数の「特徴的な残基」の存在を特徴とし得る。
【0188】
本明細書中で既に記載のように、ナノボディ(登録商標)のアミノ酸配列及び構造は、これらに限定されないが、4つのフレームワーク領域すなわち「FR」から構成されていると考えることができ、これらは当該技術分野及び本明細書中でそれぞれ、「フレームワーク領域1」すなわち「FR1」、「フレームワーク領域2」すなわち「FR2」、「フレームワーク領域3」すなわち「FR3」及び「フレームワーク領域4」すなわち「FR4」と称され、このフレームワーク領域の間には、3つの相補性決定領域すなわち「CDR」が挿入され、これは当該技術分野でそれぞれ、「相補性決定領域1」すなわち「CDR1」、「相補性決定領域2」すなわち「CDR2」及び「相補性決定領域3」すなわち「CDR3」と称される。本発明のナノボディ(登録商標)に存在する、幾つかの好ましいフレームワーク配列及びCDR(及びこれらの組合せ)は本明細書に記載されるようなものである。
【0189】
このため概して、ナノボディ(登録商標)は、(一般)構造
FR1−CDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4
(ここで、FR1〜FR4はそれぞれフレームワーク領域1〜フレームワーク領域4を表し、CDR1〜CDR3はそれぞれ相補性決定領域1〜相補性決定領域3を表し、1つ又は複数の特徴的な残基は本明細書に更に規定されるようなものである)を有するアミノ酸配列として定義することができる。
【0190】
これに関して、本発明のアミノ酸配列は、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になっていてもよく、ここでCDR2が、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、 ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される。
【0191】
これらの好ましい相補性決定領域(CDR2配列)は「本発明のCDR2(複数可)」とも称される。
【0192】
好ましくは本発明のアミノ酸配列は、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になっていてもよく、ここでCDR2が、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、CDR1又はCDR3のうちの少なくとも1つが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR1、及び/又は
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR3
から選択される。
【0193】
更により好ましくは、本発明のアミノ酸配列は、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になっていてもよく、ここでCDR1が、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR2が、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR3が、
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される。
【0194】
特定の態様では、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、配列番号102を少なくとも含む。
【0195】
別の特定の態様では、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
c)配列番号121、
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む。
【0196】
好ましくは本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、少なくとも配列番号102と、1つのストレッチがa)及びb)に規定のアミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、他のストレッチがc)及びd)に規定のアミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される、少なくとも2つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む。
【0197】
別の特定の態様では、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、少なくとも配列番号102と、配列番号98及び配列番号121から選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む。
【0198】
好ましくは、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、配列番号98、配列番号102及び配列番号121を含む。
【0199】
また、CDR1配列、CDR2配列及びCDR3配列の好ましい組合せを表A−6に示す。
【0200】
本発明のアミノ酸配列は、従来の4鎖抗体由来の重鎖可変ドメイン配列から本質的になり得るか、又は重鎖抗体由来の重鎖可変ドメイン配列から本質的になり得る。本発明のアミノ酸配列は、ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適なアミノ酸配列)若しくはナノボディ(登録商標)から本質的になり得る。
【0201】
(単一)ドメイン抗体の概説に関しては、上記で言及された従来技術、及び欧州特許第0368684号も参照する。「dAb」という用語に関しては、例えばWard et al.(1989, Nature 341: 544-6)、Holt et al., 2003, Trends Biotechnol, 21:484-490、並びに例えば国際公開第06/030220号、国際公開第06/003388号、及びDomantis Ltd.の他の公開された特許出願を参照する。哺乳動物起源ではないため、本発明との関連ではあまり好ましくはないが、単一ドメイン抗体又は単一可変ドメインは、或る特定種のサメ由来である可能性があることにも留意すべきである(例えばいわゆる「IgNARドメイン」、例えば国際公開第05/18629号を参照されたい)。
【0202】
特に本発明のアミノ酸配列は、(本明細書で規定の)ナノボディ(登録商標)又はその好適な断片から本質的になり得るか、又はそれらであり得る(注:ナノボディ(登録商標)、ナノボディ(登録商標)及びナノクローン(登録商標)は、Ablynx N. V.の登録商標である)。
【0203】
ナノボディ(登録商標)は、(一般)構造
FR1−CDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4
(ここで、FR1〜FR4はそれぞれフレームワーク領域1〜フレームワーク領域4を表し、CDR1〜CDR3はそれぞれ相補性決定領域1〜相補性決定領域3を表し、1つ又は複数の特徴的な残基は国際公開第08/020079号(表A−3〜表A−8)に規定されるようなものである)を有するアミノ酸配列として定義することができる。
【0204】
より具体的には、ナノボディ(登録商標)は、(一般)構造
FR1−CDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4
(ここで、FR1〜FR4はそれぞれフレームワーク領域1〜フレームワーク領域4を表し、CDR1〜CDR3はそれぞれ相補性決定領域1〜相補性決定領域3を表す)を有し、
i)配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157(表A−4を参照されたい)のアミノ酸配列のうちの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し(アミノ酸同一性の程度を求めるために、CDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する)(これに関しては、配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157(表A−4を参照されたい)のナノボディ(登録商標)のフレームワーク1配列(配列番号81〜配列番号97及び配列番号166)、フレームワーク2配列(配列番号99〜配列番号100)、フレームワーク3配列(配列番号103〜配列番号120及び配列番号167〜配列番号168)及びフレームワーク4配列(配列番号123及び配列番号169)が列挙されている表A−6も参照する)、
ii)カバットナンバリングによる11位、37位、44位、45位、47位、83位、84位、103位、104位及び108位にあるアミノ酸残基のうちの好ましくは1つ又は複数が、国際公開第08/020079号の表A−3〜表A−8に言及される特徴的な残基から選択される、アミノ酸配列であり得る。
【0205】
ナノボディ(登録商標)の更なる概説に関しては、例えば国際公開第08/020079号(16頁)に記載のような本発明で言及される従来技術を参照する。
【0206】
このようなナノボディ(登録商標)は任意の好適な方法で、任意の好適な供給源から誘導することができ、例えば天然の(すなわち好適な種のラクダ科動物由来の)VHH配列又は合成若しくは半合成のアミノ酸配列であり得る。
【0207】
またこのようなナノボディ(登録商標)は、任意の好適な方法で任意の好適な供給源から誘導することができ、例えば天然の(すなわち好適な種のラクダ科動物由来の)VHH配列、又は合成若しくは半合成のアミノ酸配列であってもよく、これにはこれらに限定されないが、(本明細書に規定の)「ヒト化」ナノボディ(登録商標)、(本明細書に規定の)「ラクダ化」免疫グロブリン配列(特にラクダ化重鎖可変ドメイン配列)、並びに本明細書に更に記載されるように、親和性成熟(例えば、合成、ランダム又は天然の免疫グロブリン配列から開始する)、CDRグラフト化、ベニヤリング、種々の免疫グロブリン配列由来の断片の結合、重複プライマーを使用したPCRアセンブリ、及び当業者に既知の免疫グロブリン配列を遺伝子操作する同様の技法、又は上記のいずれかの任意の好適な組合せ等の技法によって得られるナノボディ(登録商標)が含まれる。また、ナノボディ(登録商標)がVHH配列を含む場合、上記ナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数の本発明の更なる(部分又は完全)ヒト化ナノボディ(登録商標)を提供するように、本明細書で更に記載されるように好適にヒト化され得る。同様に、ナノボディ(登録商標)が合成又は半合成の配列(例えば部分ヒト化配列)を含む場合、上記ナノボディ(登録商標)は、ここでもまた1つ又は複数の本発明の更なる(部分又は完全)ヒト化ナノボディ(登録商標)を提供するように、ここでもまた本明細書で記載されるように任意で更に好適にヒト化され得る。
【0208】
特にヒト化ナノボディ(登録商標)は、概してこれまでの段落でナノボディ(登録商標)に関して規定されたようなアミノ酸配列であり得るが、この中に(本明細書に規定のような)ヒト化置換である、及び/又はヒト化置換に対応する少なくとも1つのアミノ酸残基が(特にフレームワーク残基の少なくとも1つに)存在する。本明細書中の開示に基づいて、当業者にとって、幾つかの好ましいが非限定的なヒト化置換(及びその好適な組合せ)は明らかになる。付加的に又は代替的に、天然VHH配列のフレームワーク領域の配列を、1つ又は複数の密接に関連したヒトV配列の対応するフレームワーク配列と比較することによって、他の潜在的に有用なヒト化置換を確認することができ、その後このようにして決定した潜在的に有用なヒト化置換(又はその組合せ)のうちの1つ又は複数を上記VHH配列に(それ自体が既知の任意の方法で、本明細書に更に記載のように)導入することができ、得られたヒト化VHH配列を、標的に対する親和性、安定性、発現の容易さ及びレベル、及び/又は他の所望の特性に関して試験することができる。このように、限定的な試行錯誤によって、本明細書中の開示に基づき、当業者によって、他の好適なヒト化置換(又はその好適な組合せ)を決定することができる。また上記に基づいて、ナノボディ(登録商標)(のフレームワーク領域)を部分ヒト化又は完全ヒト化することができる。
【0209】
これに関して、本発明の幾つかの好ましいナノボディ(登録商標)は、hRSVのタンパク質Fと特異的に(本明細書に更に規定のように)結合し、
i)配列番号5を有するアミノ酸配列(表A−1を参照されたい)のヒト化変異体であり、及び/又は
ii)配列番号5のアミノ酸配列(表A−1を参照されたい)のうちの少なくとも1つ及び/又は配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157(表A−4を参照されたい)のアミノ酸配列のうちの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性(アミノ酸同一性の程度を決定するためにCDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する)を有し、
iii)カバットナンバリングによる11位、37位、44位、45位、47位、83位、84位、103位、104位及び108位のアミノ酸残基のうちの好ましくは1つ又は複数が国際公開第08/020079号の表A−3〜表A−8に言及される特徴的な残基から選択される、
ナノボディ(登録商標)である。
【0210】
本発明は、hRSVのタンパク質Fと結合するのに特に適した多くのヒト化及び/又は配列最適化アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を提供する。
【0211】
そのため本発明の一態様では、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列から選択されるアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が提供される。
【0212】
好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号60〜配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0213】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を提供する。
【0214】
好ましい態様では、アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される。
【0215】
好ましい本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0216】
更に別の態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、 ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を提供する。
【0217】
好ましい態様では、アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される。
【0218】
好ましくは、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は配列番号65を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる。
【0219】
本発明は、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される多くのヒト化及び/又は配列最適化アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)も提供する。
【0220】
好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号146〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0221】
別の態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、 b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を提供する。
【0222】
好ましい態様では、アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される。
【0223】
好ましい本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0224】
本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、ヒト被験体への投与の際に免疫原性の低減を示す。さらに、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、対応する親アミノ酸配列と比較して、hRSVのタンパク質Fに対する(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善を示す("Amino acid sequences directed against envelope proteins of avirus and polypeptides comprising the same for the treatment of viraldiseases"と題された2009年6月5日付けでAblynx N.Vにより出願された国際出願PCT/EP2009/056975号に記載のように)。
【0225】
本発明のナノボディを作製する際に、アミノ末端における高レベルのピログルタミン酸(pGlu)をRP−HPLCにより検出した。発酵後に15%を超えるpGluレベルを検出し、安定性試験中、保管の際にpGluレベルが徐々に(steadily)増大した。このような変化が最終生成物の不均一性を引き起こし、これを回避する必要がある。そのためpGlu形成の制御/阻止は治療用タンパク質を規格設定(set specifications)内に維持するのに重要である。ピログルタミン酸の形成を最小限に抑える特定の液体処方及び/又は保管条件がN末端グルタミン酸を有するタンパク質に必要とされる。
【0226】
本発明では、N末端のグルタミン酸(E)[HOOC−(CH2)2−−タンパク質]をアスパラギン酸(D)[HOOC−CH2−−タンパク質]に変えることによりN末端のpGlu翻訳後修飾の可能性が排除され、生成物の安定性が増大した。したがって本発明は、1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、上記のようなアミノ酸配列及びナノボディにも関する。
【0227】
本発明は、安定性試験中、保管の際に安定性の増大を示す多くの配列最適化アミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を提供する。そのため本発明の一態様では、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が提供される。
【0228】
好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0229】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1位のGluがAspに変化している配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0230】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1位のGluがAspに変化している配列番号62を含むか、又はこれから本質的になる。
【0231】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1位のGluがAspに変化している配列番号65を含むか、又はこれから本質的になる。
【0232】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1位のGluがAspに変化している配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる。
【0233】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1位のGluがAspに変化している配列番号146〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0234】
好ましくは、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号138を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号139を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号140を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号141を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、配列番号154〜157のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0235】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0236】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0237】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0238】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0239】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のGluがAspに変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0240】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のGluがAspに変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0241】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のGluがAspに変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0242】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のGluがAspに変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0243】
好ましくは、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg及びAsp85Glu、 Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu及びArg105Gln、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる。
【0244】
本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、対応する野生型アミノ酸配列と比較して、例えば安定性の改善、免疫原性の低下、(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善等の特性の改善を示す("Amino acid sequences directed against envelope proteins of avirus and polypeptides comprising the same for the treatment of viraldiseases"と題された2009年6月5日付けでAblynx N.Vにより出願された国際出願PCT/EP2009/056975号に記載のように)。
【0245】
より具体的には、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)は、好ましくは
1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは15nM〜1nM、又は更により好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと結合するような、及び/又は
10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと結合するような、及び/又は
10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと結合するような、
(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合することができる。
【0246】
本発明のアミノ酸配列とhRSVのタンパク質Fとの結合に関する幾つかの好ましいIC50値が本明細書中の更なる記載及び実施例から明らかになる。
【0247】
IC50を求めるアッセイとしては、競合ELISA(例えばシナジス(登録商標)又はそのFab断片との競合)のような競合アッセイ、又はより好ましくはAnderson et al.(1985, J. Clin. Microbiol.22: 1050-1052、1988, J. Virol. 62: 4232-4238)により記載のマイクロ中和アッセイ、例えば実施例6に記載のようなこのアッセイの変法のような中和アッセイ、又は例えばJohnson et al.(1997, J. Inf. Dis. 176:1215-1224)により記載のようなプラーク減少アッセイ、及びそれらの変法が挙げられる。
【0248】
例えば、シナジス(登録商標)のFab断片との競合アッセイにおいて、本発明のアミノ酸配列は、1nM〜100nM、好ましくは10nM〜50nM以下のIC50値を有し得る。
【0249】
例えば、(例えば実施例6に記載のような)hRSV Longに対するマイクロ中和アッセイにおいて、本発明のアミノ酸配列は、100nM〜1000nM、好ましくは100nM〜500nM以下のIC50値を有し得る。
【0250】
本発明により提供されるアミノ酸配列及びナノボディ(登録商標)は、(本明細書で規定のように)本質的に単離形態であるか、又は1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になっていてもよく、任意で更に1つ又は複数の更なるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含んでいてもよい(全て任意で1つ又は複数の好適なリンカーを介して連結された)本発明のポリペプチド(「本発明のポリペプチド」又は「本発明の構築物」とも称され、両方とも区別なく使用される)の一部分を形成するのが好ましい。
【0251】
したがって別の態様では、本発明は、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)(又はそれらの好適な断片)を含むか、又はこれから本質的になるポリペプチド(本明細書では「本発明のポリペプチド」とも称される)に関する。
【0252】
本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)から本発明のポリペプチドを設計/選択、及び/又は調製する方法は、本明細書では上記本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を「フォーマットすること(formatting)」とも称され、本発明のポリペプチドの一部を構成する本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、「フォーマットされた(formatted)」、又は上記本発明のポリペプチド「のフォーマット形態(in theformat of)」といわれる。本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)をフォーマットすることができる方法の例及びこのようなフォーマットの例が、本明細書中の開示に基づいて当業者にとって明らかであり、このようなフォーマットされたアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、本発明の更なる態様を形成する。
【0253】
例えばこれらに限定されないが、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、全て本明細書に記載のような本発明の一価、多価、多重パラトピック又は多重特異性のポリペプチドをそれぞれ提供するために、任意で結合単位として働くことができる1つ又は複数の更なるアミノ酸配列を含有し得る(すなわちhRSVのタンパク質F上の同じ又は別のエピトープに対する及び/又はhRSVのタンパク質F以外の1つ又は複数の抗原、タンパク質又は標的に対する)このようなポリペプチドにおける結合単位として使用することができる。このため本発明は、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる一価のポリペプチド又は構築物であるポリペプチドにも関する。このため本発明は、多価のポリペプチド又は構築物、例えば二価又は三価のポリペプチド又は構築物等であるポリペプチドにも関する。本発明は多重特異性のポリペプチド又は構築物、例えば二重特異性又は三重特異性のポリペプチド又は構築物等であるポリペプチドにも関する。本発明は多重パラトピックのポリペプチド又は構築物、例えば二重パラトピック又は三重パラトピックのポリペプチド又は構築物等であるポリペプチドにも関する。
【0254】
したがって好ましいが非限定的な態様によれば、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含み、これにより、少なくとも2つ、例えば2つ、3つ、4つ、5つ以上のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含む本発明のポリペプチドをもたらし、上記のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は任意で、(本明細書中に規定のように)1つ又は複数のリンカー配列を介して連結され得る。少なくとも1つ、好ましくは全てが本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)である2つ以上のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含む本発明のポリペプチドは、本明細書中では、本発明の「多価」ポリペプチドとも称され、このようなポリペプチド中に存在するアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、本明細書中で「多価フォーマット」とも称される。例えば本発明の「二価」ポリペプチドは、任意でリンカー配列を介して連結された2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含み、本発明の「三価」ポリペプチドは、任意で2つのリンカー配列を介して連結された3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含む等である。ここで、ポリペプチド中に存在するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)の少なくとも1つ、最大でポリペプチド中に存在する全てのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)である。
【0255】
本発明の多価ポリペプチドでは、2つ以上のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、同じであっても又は異なっていてもよく、同じ抗原又は抗原決定基(例えば同じ部分(複数可)若しくはエピトープ(複数可)、又は異なる部分若しくはエピトープ)に指向性を有するものであってもよく、又は代替的に異なる抗原若しくは抗原決定基又はそれらの任意の好適な組合せに指向性を有するものであってもよい。例えば本発明の二価ポリペプチドは、(a)2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、(b)タンパク質若しくは抗原の第1の抗原決定基に指向性を有する第1のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、及び第1のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)と異なる上記タンパク質若しくは抗原の同一抗原決定基に指向性を有する第2のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、(c)タンパク質若しくは抗原の第1の抗原決定基に指向性を有する第1のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、及び上記タンパク質若しくは抗原の別の抗原決定基に指向性を有する第2のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、又は(d)第1のタンパク質若しくは抗原に指向性を有する第1のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、及び第2の(すなわち、上記第1の抗原と異なる)タンパク質若しくは抗原に指向性を有する第2のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得る。同様に、本発明の三価ポリペプチドは例えばこれらに限定されるものではないが、(a)3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、(b)抗原の第1の抗原決定基に対する2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、及び同一抗原の異なる抗原決定基に指向性を有する第3のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、(c)抗原の第1の抗原決定基に対する2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、及び上記第1の抗原と異なる第2の抗原に指向性を有する第3のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、(d)第1の抗原の第1の抗原決定基に指向性を有する第1のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、上記第1の抗原の第2の抗原決定基に指向性を有する第2のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、及び上記第1の抗原と異なる第2の抗原に指向性を有する第3のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、又は(e)第1の抗原に指向性を有する第1のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、上記第1の抗原と異なる第2の抗原に指向性を有する第2のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、及び上記の第1の及び第2の抗原と異なる第3の抗原に指向性を有する第3のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得る。
【0256】
好ましい態様では、本発明は、(上記のように)少なくとも2つの(好ましくは同一の)本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価又は三価のポリペプチドを提供する。
【0257】
一態様では、本発明は、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含むアミノ酸配列から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0258】
別の態様では、本発明は、1つのストレッチが、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択され、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、2つ以上のアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供し、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に多価ポリペプチドの一部を形成するアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである。
【0259】
好ましい多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、第1のアミノ酸残基ストレッチが、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第2のアミノ酸残基ストレッチが、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、 i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第3のアミノ酸残基ストレッチが、
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される、3つ以上のアミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得るか、又はこれから本質的になり得る。
【0260】
更に別の態様では、本発明は、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供し、ここでCDR2が、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される。
【0261】
更に別の態様では、本発明は、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供し、ここでCDR2が、
a)配列番号102、又は
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR1又はCDR3のうちの少なくとも1つが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR1、
e)配列番号121、又は
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR3
から選択される。
【0262】
好ましくは多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になっていてもよく、
CDR1が、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、CDR2が、
c)配列番号102、又は
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR3が、
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される。
【0263】
特定の態様では、多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、少なくとも配列番号102を含む、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得るか、又はこれから本質的になり得る。
【0264】
別の特定の態様では、多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、少なくとも配列番号102と、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得るか、又はこれから本質的になり得る。
【0265】
好ましい多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、少なくとも配列番号102と、1つのストレッチがc)及びd)に規定のアミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、他のストレッチがe)及びf)に規定のアミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される、少なくとも2つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、少なくとも2つの(好ましくは同一の)若しくは少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得るか、又はこれから本質的になり得る。
【0266】
特定の態様では、多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、少なくとも2つの(好ましくは同一の)又は少なくとも3つの(好ましくは同一の)、少なくとも配列番号102と、配列番号98及び配列番号121から選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含むアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)、又は少なくとも配列番号98、配列番号102及び配列番号121を含むアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含み得るか、又はこれから本質的になり得る。
【0267】
別の好ましい態様では、本発明は、(上記に記載のような)少なくとも3つの(好ましくは同一の)本発明のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。別の好ましい態様では、本発明は、(上記に記載のような)2つの(好ましくは同一の)本発明のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価のポリペプチドを提供する。別の好ましい態様では、本発明は、(上記に記載のような)3つの(好ましくは同一の)本発明のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価のポリペプチドを提供する。
【0268】
本発明は、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドも提供する。
【0269】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号60〜配列番号76のうちの1つから選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0270】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0271】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0272】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0273】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、 ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0274】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0275】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号65及び配列番号76からなる群から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0276】
本発明は、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドも提供する。
【0277】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号153のうちの1つから選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0278】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0279】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0280】
好ましい本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0281】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0282】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0283】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0284】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0285】
別の好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、 Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0286】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0287】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号60〜配列番号76のうちの1つからなる群から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0288】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、 b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0289】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0290】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0291】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0292】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0293】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号65及び配列番号76のうちの1つから選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0294】
本発明は、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドも提供する。
【0295】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号153のうちの1つから選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0296】
別の好ましい態様では、本発明は、 a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0297】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0298】
好ましい本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0299】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0300】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0301】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0302】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0303】
別の好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは三価のポリペプチドを提供する。
【0304】
本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、上記のような多価、好ましくは二価又は三価のポリペプチドも提供する。
【0305】
これに関して、本発明は、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0306】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0307】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0308】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号62を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0309】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号65を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0310】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0311】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号75を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0312】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号147を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0313】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号149を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0314】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号153を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0315】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0316】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0317】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0318】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0319】
別の好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、 Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価、好ましくは二価若しくは三価のポリペプチドを提供する。
【0320】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0321】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは二価ポリペプチドであり、配列番号60〜配列番号76のうちの1つから選択される、2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0322】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0323】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0324】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは二価ポリペプチドであり、配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから選択される、2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0325】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0326】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0327】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは二価ポリペプチドであり、配列番号65及び配列番号76から選択される、2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0328】
本発明は、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドも提供する。
【0329】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは二価ポリペプチドであり、配列番号146〜配列番号153のうちの1つから選択される、2つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0330】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0331】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、 配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0332】
好ましい本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153から選択される2つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0333】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0334】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0335】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0336】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0337】
別の好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0338】
本発明は1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している上記のような二価ポリペプチドも提供する。
【0339】
これに関して、本発明は、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、 b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドも提供する。
【0340】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0341】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0342】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号62を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0343】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号65を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0344】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0345】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号75を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0346】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号147を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0347】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号149を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0348】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号153を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0349】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0350】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0351】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0352】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0353】
別の好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチドを提供する。
【0354】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0355】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは三価ポリペプチドであり、配列番号60〜配列番号76のうちの1つから選択される、3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0356】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0357】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0358】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは三価ポリペプチドであり、配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから選択される、3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0359】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列から選択される、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0360】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0361】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは三価ポリペプチドであり、配列番号65及び配列番号76のうちの1つから選択される、3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0362】
本発明は、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドも提供する。
【0363】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは三価ポリペプチドであり、配列番号146〜配列番号153のうちの1つから選択される、3つの同一のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0364】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0365】
別の好ましい態様では、本発明は、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0366】
好ましい本発明のポリペプチドは、配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153から選択される3つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0367】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0368】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0369】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0370】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0371】
別の好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、 Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0372】
好ましい本発明の多価ポリペプチドは、配列番号62を有する3つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の多価ポリペプチドは、配列番号65を有する3つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の多価ポリペプチドは、配列番号76を有する3つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の多価ポリペプチドは、配列番号75を有する3つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の多価ポリペプチドは、配列番号147を有する3つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の多価ポリペプチドは、配列番号149を有する3つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の多価ポリペプチドは、配列番号153を有する3つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0373】
本発明は1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している上記のような三価ポリペプチドも提供する。
【0374】
これに関して、本発明は、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドも提供する。
【0375】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる。
【0376】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0377】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号62を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0378】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号65を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0379】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0380】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号75を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0381】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号147を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0382】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号149を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0383】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している配列番号153を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0384】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0385】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0386】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0387】
別の好ましい態様では、本発明は、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0388】
別の好ましい態様では、本発明は、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、 Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、少なくとも1つのアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0389】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158、
b)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び/又は85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0390】
好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158、
b)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0391】
好ましい本発明の三価ポリペプチドは、配列番号77〜配列番号79及び配列番号158のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0392】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号78及び配列番号79、
b)配列番号78及び配列番号79のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び/又は85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0393】
好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号78及び配列番号79、又は
b)配列番号78及び配列番号79のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0394】
好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号78を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号79を含むか、又はこれから本質的になる。
【0395】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号159〜配列番号161、
b)配列番号159〜配列番号161のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0396】
本発明の好ましい三価ポリペプチドは配列番号159〜配列番号161のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0397】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号159〜配列番号161、
b)配列番号159〜配列番号161のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0398】
別の好ましい態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号159〜配列番号161、
b)配列番号159〜配列番号161のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)該ポリペプチドが、
配列番号159(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号160(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号161(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0399】
本発明の好ましい三価ポリペプチドは配列番号159〜配列番号161のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0400】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0401】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0402】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0403】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0404】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、 Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0405】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは配列番号77のアミノ酸配列から本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは配列番号78のアミノ酸配列から本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは配列番号79のアミノ酸配列から本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは配列番号158〜配列番号161のうちの1つから本質的になる。
【0406】
本発明のポリペプチドを作製する際に、アミノ末端上で高レベルのピログルタミン酸(pGlu)をRP−HPLCにより検出した。発酵後に15%を超えるpGluレベルを検出し、安定性試験中、保管の際にpGluレベルが徐々に増大した。このような変化が最終生成物の不均一性を引き起こし、これを回避する必要がある。そのためpGlu形成の制御/阻止は治療用タンパク質をそれらの規格設定内に維持するのに重要である。ピログルタミン酸の形成を最小限に抑える特定の液体処方及び/又は保管条件がN末端グルタミン酸を有するタンパク質に必要とされる。
【0407】
本発明では、N末端のグルタミン酸(E)[HOOC−(CH2)2−−タンパク質]をアスパラギン酸(D)[HOOC−CH2−−タンパク質]に変えることによりN末端のpGlu翻訳後修飾の可能性が排除され、生成物の安定性が増大した。したがって本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、上記のようなポリペプチドにも関する。
【0408】
本発明は、安定性試験中、保管の際に安定性の増大を示す多くの配列最適化ポリペプチドを提供する。したがって本発明は、1位のアミノ酸(グルタミン酸)をアスパラギン酸に変えた、上記のような三価ポリペプチドを提供する。
【0409】
一態様では、本発明は、以下のポリペプチド:
a)配列番号142〜配列番号145及び配列番号162〜配列番号165、
b)配列番号142〜配列番号145及び配列番号162〜配列番号165のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含される第1のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、1位にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される三価ポリペプチドを提供する。
【0410】
好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号142を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号143を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号144を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号145を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい本発明の三価ポリペプチドは配列番号162〜配列番号165のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0411】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0412】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号77を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0413】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号78を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0414】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号79を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0415】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号158を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0416】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号159を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0417】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号160を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0418】
別の好ましい態様では、本発明は、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号161を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0419】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0420】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0421】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0422】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している(Glu1Asp)、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0423】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、 Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチドを提供する。
【0424】
別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号142のアミノ酸配列を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号143のアミノ酸配列を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号144のアミノ酸配列を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号145のアミノ酸配列を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号162〜配列番号165のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0425】
上記のようなアミノ酸配列及びポリペプチド配列を含むポリペプチドは、例えば安定性の改善、免疫原性の低下、(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)結合特性の改善、hRSVのタンパク質Fに対する親和性の改善及び/又は結合活性の改善、及び/又はhRSVを中和する有効性及び/又は効力の改善等の予防的、治療的及び/又は薬理的に活性のある因子として使用するのに有益な特性を示した。
【0426】
より具体的には、これらの本発明のポリペプチド及びアミノ酸配列は、好ましくは
100nM〜0.1nM以下、好ましくは10nM〜0.1nM以下、より好ましくは1nM〜0.1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと結合するような、及び/又は
10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと結合するような、及び/又は
10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1、より好ましくは5×10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと結合するような、
(更に本明細書に記載されるような(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度、又は代替的にIC50値として好適に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質Fと結合することができる。
【0427】
本発明のポリペプチドとhRSVのタンパク質Fとの結合に関する幾つかの好ましいIC50値が本明細書中の更なる記載及び実施例から明らかになる。
【0428】
IC50を求めるアッセイとしては、競合ELISA(例えばシナジス(登録商標)又はそのFab断片との競合)のような競合アッセイ、又はより好ましくはAnderson et al.(1985, J. Clin. Microbiol.22: 1050-1052)により記載のマイクロ中和アッセイ、実施例6に記載のようなこのアッセイの変法のような中和アッセイ、又はJohnson et al.(1997, J. Inf. Dis. 176:1215-1224)により記載のようなプラーク減少アッセイ、及びそれらの変法が挙げられる。
【0429】
例えば、シナジス(登録商標)との競合アッセイにおいて、本発明のポリペプチドは、1nM〜100nM、好ましくは10nM〜50nM以下のIC50値を有し得る。
【0430】
例えば、(例えば実施例6に記載のような)RSV Long株の中和アッセイにおいて、本発明のポリペプチドは、10pM〜1000pM、好ましくは10pM〜250pM、より好ましくは50pM〜200pM以下のIC50値を有し得る。中和アッセイにおいて、本発明のポリペプチドは、シナジス(登録商標)を用いて得られたIC50値と比較して少なくとも同じ、好ましくはより良好な、少なくとも10倍良好な、好ましくは20倍良好な、より好ましくは50倍良好な、更により好ましくは60倍、70倍、80倍又は80倍超良好なIC50値を有し得る。
【0431】
本発明は、1つの本発明のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、一価のポリペプチド又は構築物(「本発明の一価ポリペプチド」又は「本発明の一価構築物」とも称される)にも関する。好ましい本発明の一価構築物は、配列番号60〜配列番号76のうちの1つ、例えば配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つ、例えば配列番号65若しくは配列番号75、配列番号138〜配列番号141のうちの1つ、配列番号146〜配列番号153のうちの1つ、若しくは配列番号154〜配列番号157のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。このような一価構築物、並びに本発明のアミノ酸配列及びナノボディ(登録商標)を例えば上記の本発明の多価ポリペプチドのような本発明のポリペプチドの調製に使用することができる。
【0432】
本発明のポリペプチドは概して、任意で1つ又は複数の好適なリンカーを介して、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又は一価構築物と、1つ又は複数の更なる本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又は一価構築物とを好適に連結させ、本発明のポリペプチドを提供する、連結させる工程を少なくとも含む方法により調製することができる。本発明のポリペプチドは、一般的に本発明のポリペプチドをコードする核酸を準備する工程、上記核酸を好適な方法で発現させる工程、及び発現した本発明のポリペプチドを回収する工程を少なくとも含む方法によっても調製することができる。このような方法は、例えば本明細書に更に記載の方法及び技法に基づき、当業者にとって明らかなそれ自体が既知の方法で実施することができる。
【0433】
本発明の多価、多重パラトピック及び/又は多重特異性のアミノ酸又はポリペプチドを調製する方法は、2つ以上の本発明の一価のアミノ酸配列又は一価構築物と、例えば1つ又は複数のリンカーとを好適な方法で共に連結させる工程を少なくとも含み得る。一価構築物(及びリンカー)は、当該技術分野で既知であり、本明細書に更に記載のような任意の方法により結合することができる。好ましい技法としては、多価、多重パラトピック及び/又は多重特異性のアミノ酸又はポリペプチドを発現する遺伝子構築物を調製するための一価構築物(及びリンカー)をコードする核酸配列の連結が挙げられる。アミノ酸配列又は核酸配列を連結させる技法は当業者にとって明らかであり、上述の標準的なハンドブック(例えばSambrook et al.及びAusubel et al.)、及び以下の実施例を参照する。
【0434】
したがって、本発明は、本発明の多価ポリペプチドを調製する際の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又は一価構築物の使用にも関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又は一価構築物と、少なくとも1つの更なる本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又は一価構築物との連結を含む。そのため、アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又は一価構築物は、2つ(例えば二価ポリペプチドにおいて)、3つ(例えば三価ポリペプチドにおいて)又はそれ以上(例えば多価ポリペプチドにおいて)の結合単位を含む多価ポリペプチドを提供及び/又は調製する際に結合ドメイン又は結合単位として使用される。これに関して、アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び一価構築物は、2つ、3つ又はそれ以上の結合単位を含む、本発明の多価、好ましくは二価又は三価のポリペプチドを提供及び/又は調製する際に結合ドメイン又は結合単位として使用することができる。好ましくは、多価ポリペプチドが好ましくは分子間結合と比較して分子内結合を示すように、結合ドメイン又は結合単位がリンカーを介して連結される。また好ましくは、多価ポリペプチドはRSVのFタンパク質上で両方又は3つ全ての結合部位と同時に結合することができる。
【0435】
したがって本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の(上記のような)本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)の使用にも関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、少なくとも1つの更なる本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)との連結を含む。
【0436】
好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0437】
好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号60〜配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0438】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、 ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0439】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、又は
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0440】
好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0441】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0442】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0443】
好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号65を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる。
【0444】
好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0445】
好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号146〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0446】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0447】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0448】
好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0449】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0450】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0451】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0452】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0453】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0454】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のアミノ酸(グルタミン酸)がアスパラギン酸に変化している上記から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。
【0455】
これに関して、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0456】
好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号138を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号139を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号140を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号141を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、多価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号154〜配列番号157のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0457】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0458】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号62を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0459】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号65を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0460】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号76を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0461】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号75を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0462】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号147を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0463】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号149を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0464】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号153を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0465】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0466】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0467】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0468】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0469】
別の好ましい態様では、本発明は、多価ポリペプチドを調製する際の、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0470】
本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の(上記のような)2つの本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)の使用にも関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意でリンカーを介した、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)の連結を含む。
【0471】
したがって好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意でリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の(each other)連結を含む。
【0472】
好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用される2つのアミノ酸配列は配列番号60〜配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0473】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意でリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0474】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意でリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0475】
好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用される2つのアミノ酸配列は配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0476】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意でリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0477】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意でリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0478】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0479】
好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号146〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0480】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0481】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0482】
好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0483】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0484】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0485】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0486】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0487】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、又は
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる2つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0488】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のアミノ酸(グルタミン酸)がアスパラギン酸に変化している上記から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。
【0489】
これに関して、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。二価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は複数のリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0490】
好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号138を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号139を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号140を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号141を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、二価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号154〜配列番号157を含むか、又はこれから本質的になる。
【0491】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0492】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号62を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0493】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号65を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0494】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号76を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0495】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号75を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0496】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号147を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0497】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号149を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0498】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号153を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0499】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0500】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0501】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0502】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0503】
別の好ましい態様では、本発明は、二価ポリペプチドを調製する際の、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0504】
本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の(上記のような)3つの本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)の使用にも関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、本発明のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)の連結を含む。
【0505】
好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0506】
好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用される3つのアミノ酸配列は配列番号60〜配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0507】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0508】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0509】
好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用される3つのアミノ酸配列は配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0510】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0511】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列同士の連結を含む。
【0512】
好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用される3つのアミノ酸配列は配列番号65を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用される3つのアミノ酸配列は配列番号76を含むか、又はこれから本質的になる。
【0513】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0514】
好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号146〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0515】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0516】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び/又は108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0517】
好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0518】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0519】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0520】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0521】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0522】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Glnの突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる3つの(好ましくは同一の)アミノ酸配列の使用に関する。
【0523】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号77を調製する際の配列番号62の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号62を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なる配列番号62を有するアミノ酸配列との連結を含む。
【0524】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号78を調製する際の配列番号65の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号65を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なる配列番号65を有するアミノ酸配列との連結を含む。
【0525】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号79を調製する際の配列番号76の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号76を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なる配列番号76を有するアミノ酸配列との連結を含む。
【0526】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号158を調製する際の配列番号75の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号75を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なる配列番号75を有するアミノ酸配列との連結を含む。
【0527】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号159を調製する際の配列番号147の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号147を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なる配列番号147を有するアミノ酸配列との連結を含む。
【0528】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号160を調製する際の配列番号149の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号149を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なる配列番号149を有するアミノ酸配列との連結を含む。
【0529】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号161を調製する際の配列番号153の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号153を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なる配列番号153を有するアミノ酸配列との連結を含む。
【0530】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のアミノ酸(グルタミン酸)がアスパラギン酸に変化している上記から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。
【0531】
これに関して、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択されるアミノ酸配列の使用に関する。三価ポリペプチドの調製方法は、任意で1つ又は2つのリンカーを介した、上記のアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なるアミノ酸配列との連結を含む。
【0532】
好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号138を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号139を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号140を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号141を含むか、又はこれから本質的になる。別の好ましい態様では、三価ポリペプチドを調製する際に使用されるアミノ酸配列は配列番号154〜配列番号157のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる。
【0533】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0534】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号62を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0535】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号65を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0536】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号76を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0537】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号75を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0538】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号147を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0539】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号149を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0540】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号153を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0541】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0542】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0543】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0544】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0545】
別の好ましい態様では、本発明は、三価ポリペプチドを調製する際の、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列の使用に関する。
【0546】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号142を調製する際の配列番号138の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号138を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なるアミノ酸配列(好ましくは配列番号5)との連結を含む。
【0547】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号143を調製する際の配列番号139の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号139を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なるアミノ酸配列(好ましくは配列番号62)との連結を含む。
【0548】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号144を調製する際の配列番号140の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号140を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なるアミノ酸配列(好ましくは配列番号65)との連結を含む。
【0549】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号162を調製する際の配列番号154の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号154を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なるアミノ酸配列(好ましくは配列番号75)との連結を含む。
【0550】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号163を調製する際の配列番号155の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号155を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なるアミノ酸配列(好ましくは配列番号147)との連結を含む。
【0551】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号164を調製する際の配列番号156の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号156を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なるアミノ酸配列(好ましくは配列番号149)との連結を含む。
【0552】
別の好ましい態様では、本発明は、配列番号165を調製する際の配列番号157の使用に関する。多価ポリペプチドの調製方法は、15GS(配列番号128)リンカーを介した配列番号157を有するアミノ酸配列と、少なくとも2つの更なるアミノ酸配列(好ましくは配列番号153)との連結を含む。
【0553】
少なくとも1つのアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が第1の抗原に(すなわち、hRSVのタンパク質Fに)指向性を有するものであり、少なくとも1つのアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が第2の(すなわち、hRSVのタンパク質Fと異なる)抗原に指向性を有するものである、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含有する本発明のポリペプチドは、本発明の「多重特異性」ポリペプチドとも称され、このようなポリペプチドに存在するアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、本明細書中で「多重特異性フォーマット」であるとも称される。このため例えば本発明の「二重特異性」ポリペプチドは、第1の抗原(すなわちhRSVのタンパク質F)に指向性を有する少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、第2の(すなわち、hRSVのタンパク質Fと異なる)抗原に指向性を有する少なくとも1つの更なるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)とを含むポリペプチドであり、本発明の「三重特異性」ポリペプチドは、第1の抗原(すなわち、hRSVのタンパク質F)に指向性を有する少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、第2の(すなわち、hRSVのタンパク質Fと異なる)抗原に指向性を有する少なくとも1つの更なるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、第3の(すなわち、hRSVのタンパク質F及び第2の抗原の両方と異なる)抗原に指向性を有する少なくとも1つの更なるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)とを含むポリペプチドである。
【0554】
したがって、その最も単純な形態において、本発明の二重特異性ポリペプチドは、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する本発明の第1のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、第2の抗原に指向性を有する第2のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)とを含み、上記の第1及び第2のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が任意で(本明細書中に規定のような)リンカー配列を介して連結され得る(本明細書中に規定のような)本発明の二価ポリペプチドであり、その最も単純な形態の本発明の三重特異性ポリペプチドは、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する本発明の第1のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、第2の抗原に指向性を有する第2のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、第3の抗原に指向性を有する第3のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)とを含み、上記の第1、第2及び第3のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、任意で1つ又は複数、特に2つのリンカー配列を介して連結され得る(本明細書中に規定のような)本発明の三価ポリペプチドである。
【0555】
特定の態様において、本発明のポリペプチドは三価の二重特異性ポリペプチドである。その最も単純な形態の本発明の三価の二重特異性ポリペプチドは、hRSVのタンパク質Fに対する2つの同一のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、別の抗原に指向性を有する第3のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)とを含み、上記の第1、第2及び第3のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、任意で1つ又は複数、特に2つのリンカー配列を介して連結され得る(本明細書中に規定のような)本発明の三価ポリペプチドであり得る。
【0556】
本発明の多重特異性ポリペプチドの好ましいが非限定的な例は、少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、半減期の増大をもたらす少なくとも1つのナノボディ(登録商標)とを含む。このようなナノボディ(登録商標)の好ましいが非限定的な幾つかの例としては、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、チロキシン結合タンパク質、(ヒト)トランスフェリン、フィブリノゲン、IgG、IgE若しくはIgM等の免疫グロブリン、又は国際公開第04/003019号に列挙された他の血清タンパク質のうちの1つに指向性を有するナノボディ(登録商標)が挙げられる。
【0557】
例えばマウスにおける実験のためには、マウス血清アルブミン(MSA)に対するナノボディ(登録商標)を用いることができ、医薬用途のためには、ヒト血清アルブミンに対するナノボディ(登録商標)を用いることができる。
【0558】
本発明の別の実施形態は、上記少なくとも1つの(ヒト)血清タンパク質が、(ヒト)血清アルブミン、(ヒト)血清免疫グロブリン、(ヒト)チロキシン結合タンパク質、(ヒト)トランスフェリン、(ヒト)フィブリノゲン等のいずれかである、上記のようなポリペプチド構築物である。
【0559】
したがって特定の態様において、本発明のポリペプチドは、hRSVのタンパク質Fに対する本発明の第1のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、(ヒト)血清アルブミンに指向性を有する第2のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)とを含み、上記の第1及び第2のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、任意でリンカー配列を介して連結され得る二重特異性ポリペプチドである。
【0560】
別の特定の態様において、本発明のポリペプチドは、hRSVのタンパク質Fに対する2つの同一の本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、(ヒト)血清アルブミンに指向性を有する第3のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)とを含み、上記の第1、第2及び第3のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が任意で、1つ又は複数、特に2つのリンカー配列を介して連結され得る三価の二重特異性ポリペプチドである。
【0561】
別の特定の態様において、本発明のポリペプチドは、hRSVのタンパク質Fに対する3つの同一の本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と、(ヒト)血清アルブミンに指向性を有する第4のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)とを含み、上記の第1、第2、第3及び第4のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が任意で、1つ又は複数、特に2つ又は3つのリンカー配列を介して連結され得る四価の二重特異性ポリペプチドである。
【0562】
具体的であるが非限定的な本発明の態様によれば、本発明のポリペプチドは、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)以外に、少なくとも1つのヒト血清アルブミンに対するナノボディ(登録商標)を含有する。ヒト血清アルブミンに対するこれらのナノボディ(登録商標)は、上記で引用したAblynx N. V.による出願(例えば国際公開第04/062551号を参照されたい)に包括的に記載されているものであってもよい。半減期の増大をもたらし、本発明のポリペプチドに使用することができる幾つかの特に好ましいナノボディ(登録商標)としては、国際公開第06/122787号(表II及び表IIIを参照されたい)に開示のナノボディ(登録商標)ALB−1〜ALB−10が挙げられ、ALB−8(国際公開第06/122787号における配列番号62)が特に好ましい。
【0563】
別の態様では、本発明は、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチド(又はそれらの好適な断片)を含むか、又はこれから本質的になり、任意で1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位を更に含む、化合物又は構築物、特にタンパク質又はポリペプチド(本明細書で「本発明の化合物」とも称される)に関する。本明細書中の更なる開示から当業者にとって明らかになるように、かかる更なる基、残基、部分、結合単位又はアミノ酸配列は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドに(及び/又はこれが存在する化合物又は構築物)に更なる官能性を与えても又は与えなくてもよく、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチドの特性を変更しても又は変更しなくてもよい。
【0564】
このような基、残基、部分又は結合単位は例えば化学的な基、残基、部分(それ自体が生物学的に及び/又は薬理学的に活性であっても、又は活性でなくてもよい)であり得る。例えばこれに限定されないが、このような基は、本明細書に更に記載のように、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチドの「誘導体」を提供するように、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチドと連結され得る。
【0565】
本明細書に記載のような1つ又は複数の誘導体を含むか、又はこれから本質的になり、任意で1つ又は複数のリンカーを介して連結された、1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位を任意で更に含む、化合物又は構築物も本発明の範囲内である。好ましくは、上記1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位はアミノ酸配列である。
【0566】
上記のような化合物、構築物又はポリペプチドにおいて、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチド、及び1つ又は複数の基、残基、部分又は結合単位は、互いに直接、及び/又は1つ又は複数の好適なリンカー又はスペーサーを介して連結してもよい。例えば1つ又は複数の基、残基、部分又は結合単位がアミノ酸配列である場合、リンカーは、得られる化合物、構築物又はポリペプチドが融合体(タンパク質)又は融合体(ポリペプチド)になるようにアミノ酸配列であってもよい。
【0567】
本発明の化合物又は構築物は、そのアミノ末端で、そのカルボキシ末端で、又はそのアミノ末端及びカルボキシ末端の両方で、少なくとも1つの更なるアミノ酸配列と融合する、すなわち上記の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドと1つ又は複数の更なるアミノ酸配列とを含む融合タンパク質をもたらすように本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを含み得る。
【0568】
1つ又は複数の更なるアミノ酸配列は、任意の好適な及び/又は所望のアミノ酸配列であり得る。更なるアミノ酸配列は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドの(生物学的)特性を変更するか、改質するか、若しくはさもなければこれに影響を与えても又は与えなくてもよく、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドに更なる官能性を付加しても又は付加しなくてもよい。好ましくは、更なるアミノ酸配列は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドに、1つ又は複数の所望の特性又は官能性を付与する。
【0569】
このようなアミノ酸配列の例は当業者にとって明らかであり、一般に、従来の抗体及びその断片に基づきペプチド融合体に用いられる全てのアミノ酸配列を含み得る(ScFv及び単一ドメイン抗体が挙げられるが、これらに限定されない)。例えばHolliger and Hudson, Nature Biotechnology, 23, 9, 1126-1136 (2005)による概説を参照する。
【0570】
例えばこのようなアミノ酸配列は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチド自体と比較して、半減期、溶解性又は吸収性を増大させる、免疫原性又は毒性を低減させる、望ましくない副作用を排除する又は減衰させる、及び/又は他の有益な特性を本発明の化合物に付与するか、及び/又は本発明の化合物の望ましくない特性を低減させるアミノ酸配列であり得る。このようなアミノ酸配列の幾つかの非限定的な例は、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン(例えば国際公開第00/27435号を参照されたい)又はハプテン分子(例えば循環抗体として認識されるハプテン(例えば国際公開第98/22141号を参照されたい))である。
【0571】
更なるアミノ酸配列はまた、任意の所望のタンパク質、ポリペプチド、抗原、抗原決定基又はエピトープ(本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が指向性を有する同様のタンパク質、ポリペプチド、抗原、抗原決定基若しくはエピトープ、又は異なるタンパク質、ポリペプチド、抗原、抗原決定基若しくはエピトープが挙げられるが、これらに限定されない)のいずれかに指向性を有し得る第2の結合部位をもたらし得る。例えば更なるアミノ酸配列は、血清中の半減期の増大をもたらすように、血清タンパク質(例えばヒト血清アルブミン又はIgG等の別の血清タンパク質)に指向性を有する第2の結合部位を提供することができる。このようなアミノ酸配列は例えばナノボディ(登録商標)、並びに国際公開第91/01743号、国際公開第01/45746号及び国際公開第02/076489号に記載の小ペプチド及び結合タンパク質、並びに国際公開第03/002609号及び国際公開第04/003019号に記載のdAbを含む。Harmsen et al., Vaccine, 23 (41); 4926-42, 2005、並びに欧州特許第0368684号、並びにAblynxN.V.の国際公開第08/028977号、国際公開第08/043821号、国際公開第08/043822号、及び国際公開第08/068280号も参照する。
【0572】
このようなアミノ酸配列は特に、血清アルブミン(より具体的にはヒト血清アルブミン)に及び/又はIgG(より具体的にはヒトIgG)に指向性を有し得る。例えばこのようなアミノ酸配列は、(ヒト)血清アルブミンに指向性を有するアミノ酸配列、及びFcRnへの血清アルブミンの結合に関与しない(ヒト)血清アルブミン上のアミノ酸残基と結合することができるアミノ酸配列(例えば国際公開第06/0122787号を参照されたい)、及び/又は血清アルブミンのドメインIII部分を形成しない血清アルブミン上のアミノ酸残基と結合可能なアミノ酸配列(例えば同様に国際公開第06/0122787号を参照されたい);増大した半減期を有するか又は半減期を増大させ得るアミノ酸配列(例えば国際公開第08/028977号を参照されたい);少なくとも1種の哺乳動物に由来の血清アルブミンと、特に少なくとも1種の霊長類(例えばこれらに限定されるものではないが、マカク属のサル(例えば特に、カニクイザル(マカク・ファシクラリス(Macaca fascicularis))及び/又はアカゲザル(マカク・ムラット(Macacamulatta)))及びヒヒ(パピオ・ウルジヌス(Papio ursinus))と交差反応性であるヒト血清アルブミンに対するアミノ酸配列(これも国際公開第08/028977号を参照する);pH非依存的に血清アルブミンと結合することができるアミノ酸配列(例えば国際公開第08/043821号を参照されたい)、及び/又は条件付き結合因子(conditional binders)であるアミノ酸配列(例えば国際公開第08/043822号を参照されたい)であり得る。
【0573】
別の実施形態によれば、1つ又は複数の更なるアミノ酸配列は、従来の四本鎖抗体(特にヒト抗体)及び/又は重鎖抗体の1つ又は複数の部分、断片、又はドメインを含み得る。例えば通常はあまり好ましくないが、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、同様に任意でリンカー配列を介して、従来の(好ましくはヒト)Vドメイン若しくはVドメインに、又はVドメイン若しくはVドメインの天然型類似体若しくは合成類似体(Ward et al.によって説明されているdAb等の他の(単一)ドメイン抗体が挙げられるが、これらに限定されない)に連結され得る。
【0574】
したがって本発明の化合物又は構築物では、上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位は、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、「dAb」、dAbとしての使用に好適なアミノ酸配列、又はナノボディ(登録商標)からなる群から選択され得る。
【0575】
本発明の特定の一態様において、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを少なくとも1つ含む本発明の化合物、構築物又はポリペプチドは、対応する本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドと比較して増大した半減期を有し得る。このような化合物、構築物及びポリペプチドの幾つかの好ましいが非限定的な例は、本明細書中の更なる開示に基づいて当業者にとって明らかとなり、例えば半減期が増大するように(例えばペグ化によって)化学修飾された本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)若しくはポリペプチド;又は本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドの半減期を増大させる少なくとも1つの部分(特に少なくとも1つのアミノ酸配列)と連結する本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを少なくとも1つ含む本発明の化合物を含む。このような半減期を延長させる部分を含む本発明の化合物の例は、本明細書中の更なる開示に基づいて当業者にとって明らかとなり、例えばこれらに限定されないが、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが、1つ又は複数の血清タンパク質若しくはその断片(例えば血清アルブミン又はその好適な断片)、又は血清タンパク質と結合することができる1つ又は複数の結合単位(例えば血清アルブミン等の血清タンパク質、IgG等の血清免疫グロブリン又はトランスフェリンと結合することができるナノボディ(登録商標)又は(単一)ドメイン抗体)と好適に(suitable)連結した化合物;本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドがFc部分(例えばヒトFc)又はその好適な部分若しくは断片と連結した化合物;又は1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが、血清タンパク質と結合することができる1つ又は複数の小タンパク質又は小ペプチドと好適に連結した化合物が含まれる(例えばこれに限定されないが、国際公開第91/01743号、国際公開第01/45746号、国際公開第02/076489号に記載のタンパク質及びペプチド)。
【0576】
また、少なくとも1つのアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、任意でリンカー配列を介して、1つ又は複数の(好ましくはヒト)C1ドメイン、C2ドメイン及び/又はC3ドメインと連結してもよい。例えば好適なC1ドメインと連結するアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、例えば従来のFab断片又はF(ab’)断片に類似するが、従来のVドメインの1つ、又は(F(ab’)断片の場合)の1つ若しくは両方を本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドで置き換えた抗体断片/構造体を生成するように(好適な軽鎖と共に)使用することができる。また、2つのアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、(任意でリンカーを介して)C3ドメインと連結してin vivoで半減期が増大した構築物をもたらすことができる。
【0577】
特定の一態様によれば、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、1つ又は複数の定常ドメイン(例えばFc部分の一部として使用する/Fcの一部を形成することができる2つ又は3つの定常ドメイン)と、Fc部分と、及び/又は1つ又は複数のエフェクター機能を本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドに付与し、及び/又は1つ又は複数のFc受容体に結合する能力を付与し得る1つ又は複数の抗体部分、断片又はドメインと(任意で好適なリンカー又はヒンジ領域を介して)連結し得る。例えばこの目的で、これらに限定されるものではないが、1つ又は複数の更なるアミノ酸配列は、(本明細書に記載のような)重鎖抗体及びより好ましくは従来のヒト四本鎖抗体に由来するような抗体の1つ又は複数のC2ドメイン及び/又はC3ドメインを含んでいてもよく、及び/又は例えばIgG(例えばIgG1、IgG2、IgG3又はIgG4)、IgE、又はIgA、IgD若しくはIgM等の別のヒトIgに由来するFc領域(の一部)を形成してもよい。例えば国際公開第94/04678号は、ラクダ科動物VHHドメイン又はそのヒト化誘導体(すなわち、ナノボディ(登録商標))を含む重鎖抗体を記載しており、ここでは、ラクダ科動物C2ドメイン及び/又はC3ドメインが、ヒトC2ドメイン及びC3ドメインで置き換えられている。それによりナノボディ(登録商標)と(C1ドメインは含まないが)ヒトのC2ドメイン及びC3ドメインとをそれぞれ含む2つの重鎖からなる免疫グロブリンがもたらされるが、その免疫グロブリンは、C2ドメイン及びC3ドメインによって付与されるエフェクター機能を有し、如何なる軽鎖の非存在下でも機能することができる。本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドと好適に連結してエフェクター機能をもたらし得る他のアミノ酸配列は当業者にとって明らかであり、所望のエフェクター機能(複数可)に基づき選択することができる。例えば国際公開第04/058820号、国際公開第99/42077号、国際公開第02/056910号、及び国際公開第05/017148号、並びにHolliger and Hudsonの概説(同上)、並びに国際公開第09/068628号を参照する。本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドとFc部分との共役によっても、対応する本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドと比較して半減期の増大が生じ得る。用途によっては、如何なる生物学的に重要なエフェクター機能も含まない半減期の増大を与えるFc部分及び/又は定常ドメイン(すなわち、C2ドメイン及び/又はC3ドメイン)の使用も好適であるか、又は一層好ましい場合がある。1つ又は複数のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドと、in vivoで半減期が増大した1つ又は複数の定常ドメインとを含む他の好適な構築物は当業者にとって明らかであり、例えば任意でリンカー配列を介してC3ドメインに連結するアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを含み得る。一般に、半減期が増大した任意の融合タンパク質又は誘導体は好ましくは、50kDを超える分子量、すなわち腎臓吸収のカットオフ値を有する。
【0578】
別の具体的であるが、非限定的な一態様において、本発明の化合物を形成するために、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、(すなわち従来の四本鎖抗体で自然発生する定常ドメインと比較して)二量体に自己会合する傾向が低減した(又は本質的にその傾向がない)天然、合成又は半合成の定常ドメイン(又はその類似体、変異体、突然変異体、部分又は断片)と(任意で好適なリンカー又はヒンジ領域を介して)連結され得る。このような単量体の(すなわち自己会合していない)Fc鎖変異体又はその断片は、当業者にとって明らかである。例えばHelm et al., J Biol Chem 1996 271 7494は、本発明のポリペプチド鎖で使用することができる単量体Fc鎖変異体を説明している。
【0579】
また、このような単量体Fc鎖変異体は、依然として(これらが誘導されるFc部分に応じて)補体又は関連のFc受容体(複数可)に結合することができるようなもの、及び/又は依然としてこれらが誘導されるFc部分のエフェクター機能を幾らか又は全て(又は依然として使用目的に適した低減レベルで)有するようなものであるのが好ましい。代替的に、このような本発明のポリペプチド鎖では、単量体Fc鎖を使用して、ポリペプチド鎖の半減期を増大させることができ、この場合、単量体Fc鎖はエフェクター機能を有しなくても、又は本質的に有しなくてもよい。
【0580】
概して、半減期が増大した、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチド(又はこれを含む化合物、構築物若しくは)は、対応する本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチド自体の半減期よりも少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍(例えば少なくとも5倍)、例えば少なくとも10倍、又は20倍超大きい半減期を有するのが好ましい。例えば半減期が増大した、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物又はポリペプチドは、対応する本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチド自体と比較して、1時間超、好ましくは2時間超、より好ましくは6時間超(例えば12時間超)、又は更に24時間、48時間若しくは72時間超増大した血清半減期を有し得る。
【0581】
好ましいが非限定的な本発明の態様において、このような本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物又はポリペプチドは、少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、更により好ましくは少なくとも72時間以上のヒトにおける血清半減期を示す。例えば本発明の化合物又はポリペプチドは、少なくとも5日(例えば約5日〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば約9日〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば約10日〜15日)、若しくは少なくとも約11日(例えば約11日〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば約12日〜18日以上)、又は14日超(例えば約14日〜19日)の半減期を有し得る。
【0582】
また、更なるアミノ酸配列は、(例えば本発明のポリペプチドを発現するのに用いられる宿主細胞に応じて、本発明のポリペプチドのプレフォーム、プロフォーム又はプレプロフォームをもたらすように)合成の際に宿主細胞からの本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドの分泌を導くシグナル配列又はリーダー配列を形成し得る。
【0583】
また、更なるアミノ酸配列は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを、特定の器官、組織、細胞、又は細胞の一部若しくはコンパートメントに誘導し、及び/又はそれらに浸透させるか若しくは侵入させ、及び/又は本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを、細胞膜、上皮細胞の層等の細胞層のような生物学的障壁に浸透させるか若しくはそれらを横断させる配列又はシグナルを形成し得る。このようなアミノ酸配列の好適な例は当業者にとって明らかであり、例えばこれらに限定されないが、上述の「Peptrans」ベクター、Cardinale et al.によって説明される配列、並びに例えば国際公開第94/02610号、国際公開第95/22618号、米国特許第7,004,940号、国際公開第03/014960号、国際公開第99/07414号;国際公開第05/01690号;欧州特許第1512696号;及びCattaneo, A. & Biocca, S. (1997) Intracellular Antibodies:Development andApplications. Landes and Springer-Verlag、及びKontermann,Methods 34,(2004), 163-170、これらに記載の更なる参照文献に記載されるような、いわゆる「細胞内抗体」として本発明のナノボディ(登録商標)及びポリペプチドを発現又は産生するのに使用することができる、それ自体が既知のアミノ酸配列及び抗体断片が挙げられる。
【0584】
このようなタンパク質、ポリペプチド、化合物又は構築物は(本明細書で規定のように)本質的に単離形態であってもよい。
【0585】
本発明の化合物又はポリペプチドは概して、本発明の化合物又はポリペプチドを提供するように、任意で1つ又は複数の好適なリンカーを介して、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、一価構築物、及び/又はポリペプチドを、1つ又は複数の更なる基、残基、部分又は結合単位に好適に連結させる工程を少なくとも含む方法により調製することができる。本発明のポリペプチドは、概して本発明のポリペプチドをコードする核酸を用意する工程、好適に上記核酸を発現させる工程、及び発現された本発明のポリペプチドを回収する工程を少なくとも含む方法によっても調製することができる。このような方法はそれ自体が既知の方法で行うことができ、例えば本明細書に更に記載の方法及び技法に基づいて当業者にとって明らかである。
【0586】
多価及び/又は多重特異性のポリペプチド又は構築物に使用するのに好適なスペーサー又はリンカーは当業者にとって明らかであり、一般に、アミノ酸配列を連結させるのに当該技術分野で使用する任意のリンカー又はスペーサーであってもよい。好ましくは、上記リンカー又はスペーサーは、医薬用途で意図されるタンパク質又はポリペプチドを構築する際の使用に好適である。
【0587】
幾つかの特に好ましいスペーサーとしては、抗体断片又は抗体ドメインを連結させるのに当該技術分野で使用されるスペーサー及びリンカーが挙げられる。これらは、上記で引用した一般的な背景技術で言及されたリンカーと共に、例えばダイアボディ又はScFv断片を構築するのに当該技術分野で使用するリンカーを含む(しかし、この点で、ダイアボディ及びScFv断片では、使用するリンカー配列が、関連するVドメイン及びVドメインが一体となって、完全な抗原結合部位を形成することができるような長さ、柔軟性の程度、及び他の特性を有している必要があるが、それぞれのアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は単独で完全な抗原結合部位を形成するため、本発明のポリペプチドに使用するリンカーの長さ又は柔軟性に関しては特に制限がないことに留意されたい)。
【0588】
例えばリンカーは、好適なアミノ酸配列、具体的には1個〜50個、好ましくは1個〜30個、例えば1個〜10個のアミノ酸残基を有するアミノ酸配列であってもよい。このようなアミノ酸配列の幾つかの好ましい例としては、国際公開第99/42077号に記載のような例えば(glyser)又は(glyser等の例えば(glyser型のgly−serリンカー、及び天然型重鎖抗体のヒンジ領域等のヒンジ様領域、又は(国際公開第94/04678号に記載のもののような)同様の配列が挙げられる。
【0589】
幾つかの他の特に好ましいリンカーは、ポリアラニン(例えばAAA)、並びに表A−7で言及されるリンカーであり、その中でもGS15が特に好ましい。
【0590】
概して他の好適なリンカーは、有機化合物又はポリマー、特に医薬用途のタンパク質に使用するのに好適な有機化合物又はポリマーを含む。例えばポリ(エチレングリコール)部分が、抗体ドメインを連結させるのに使用されている。例えば国際公開第04/081026号を参照されたい。
【0591】
使用するリンカー(複数可)の長さ、柔軟性の程度及び/又は他の特性(ただし、通常はScFv断片に使用されるリンカーの場合と同様であるので重要ではない)は、最終的な本発明のポリペプチドの特性(hRSVのタンパク質F又は1つ又は複数の他の抗原に対する親和性、特異性又は結合活性を含むがこれらに限定されない)に何らかの影響を及ぼし得る点が、本発明の範囲内に包含される。当業者であれば本明細書中での開示に基づき、任意で、限定されたルーチン実験を幾つか実施した後に、特定の本発明のポリペプチドに使用するために最適なリンカー(複数可)を決定することができるであろう。
【0592】
使用するリンカー(複数可)が、本発明のポリペプチドに、1つ又は複数の他の有利な特性又は官能性を付与し、及び/又は(例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物及びポリペプチドの誘導体について本明細書中に記載のような)誘導体の形成及び/又は官能基の結合のための1つ又は複数の部位をもたらすことも本発明の範囲内に包含される。例えば1つ又は複数の荷電アミノ酸残基を含有するリンカーは、親水性の改善をもたらすことができるのに対し、小さいエピトープ又はタグを形成するか又はこれらを含有するリンカーは、検出、同定及び/又は精製の目的で使用することができる。この場合でも、当業者であれば本明細書中での開示に基づき、任意で、限定されたルーチン実験を幾つか実施した後に、特定の本発明のポリペプチドに使用するために最適なリンカーを決定することができるであろう。
【0593】
最終的に、本発明のポリペプチドに2つ以上のリンカーを使用する場合、これらのリンカーは同一であっても異なっていてもよい。この場合でも、当業者であれば本明細書中での開示に基づき、任意で、限定されたルーチン実験を幾つか実施した後に、特定の本発明のポリペプチドに使用するのに最適なリンカーを決定することができるであろう。
【0594】
通常、発現及び産生を容易にするため、本発明のポリペプチドは直鎖ポリペプチドである。しかしながら、本発明は、最も広い意味ではこれに限定されない。例えば本発明のポリペプチドが3つ以上(three of more)のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)を含む場合、「星型」の構築物を得るように、各「アーム」がアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)に連結する3つ以上の「アーム」を有するリンカーを使用することによってこれらを連結させることが可能である。通常あまり好ましくないが、環状の構築物を使用することも可能である。
【0595】
本明細書における開示から同様に明らかなように、本明細書で規定のような本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドの部分若しくは断片、又は2つ以上の部分若しくは断片の組合せ、特に配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141及び配列番号146〜配列番号157のアミノ酸配列、又は配列番号77〜配列番号79、配列番号142〜配列番号145及び配列番号158〜配列番号165のポリペプチドの部分若しくは断片の使用もまた本発明の範囲内である。したがって、本発明の一実施形態によれば、「本発明のアミノ酸配列」、「本発明のナノボディ(登録商標)」及び「本発明のポリペプチド」という用語は最も広い意味ではこのような部分又は断片も包含する。
【0596】
概して、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチド(本明細書に規定のようなその変異体を含む)のこのような部分又は断片は、対応する本発明の全長アミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)のアミノ酸配列と比較して、N末端の1つ又は複数のアミノ酸残基、C末端の1つ又は複数のアミノ酸残基、1つ又は複数の連続内部アミノ酸残基、又はその任意の組合せが欠失している、及び/又は除去されたアミノ酸配列を有する。
【0597】
部分又は断片は、本明細書で規定のような(本明細書中で更に記載されるように、(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度として、又は代替的にはIC50値として適切に測定される、及び/又は表される)親和性でhRSVのタンパク質F上で抗原部位IIと結合することができるようなものであるのが好ましい。
【0598】
特にアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、及び部分又は断片が好ましくは、
1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと結合するような、及び/又は
10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと結合するような、及び/又は
10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと結合するようなものであるのが好ましい。
【0599】
hRSVのタンパク質Fに対する部分又は断片の親和性は、それ自体が既知の方法、例えば本明細書中で説明されるアッセイを用いて求めることができる。
【0600】
またこのような部分又は断片は通常、本明細書で規定のようにhRSV中和の有効性及び/又は効力を有する。
【0601】
任意の部分又は断片は、対応する本発明の全長のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドのアミノ酸配列のうちの少なくとも10個の連続アミノ酸残基、好ましくは少なくとも20個の連続アミノ酸残基、より好ましくは少なくとも30個の連続アミノ酸残基、例えば少なくとも40個の連続アミノ酸残基を含むものであるのが好ましい。
【0602】
また、任意の部分又は断片は、好ましくは好適なフレームワーク配列(複数可)又は少なくともその一部により連結された、CDRのうちの少なくとも1つ(好ましくは少なくともCDR3又はその一部)と、少なくとも1つの他のCDR(すなわちCDR1又はCDR2)又は少なくともその一部とを含むものであるのが好ましい。より好ましくは、任意の部分又は断片は、同様に好ましくは適切なフレームワーク配列(複数可)又は少なくともその一部により連結された、CDRのうちの少なくとも1つ(好ましくは少なくともCDR3又はその一部)と、残り2つのCDRの少なくとも一部とを含むものである。
【0603】
別の特に好ましいが非限定的な実施形態によれば、このような部分又は断片は、対応する本発明の全長ナノボディ(登録商標)の少なくともCDR3、例えばFR3、CDR3及びFR4を含む(すなわち、例えば国際出願の国際公開第03/050531号(Lasters et al.)に記載されるようなものである)。
【0604】
既に上述のように、2つ以上のこのような部分又は断片(すなわち、同一又は別個の本発明のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)に由来する)を組み合わせる、すなわち、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドの(本明細書で規定のような)更なる部分又は断片を提供することも可能である。例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドの1つ又は複数の部分又は断片を、ヒトVドメインの1つ又は複数の部分又は断片と組み合わせることもまた可能である。
【0605】
好ましい一実施形態によれば、部分又は断片は、配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141及び配列番号146〜配列番号157のアミノ酸配列若しくはナノボディ(登録商標)のうちの1つと、又は配列番号77〜配列番号79、配列番号142〜配列番号145及び配列番号158〜配列番号165のポリペプチドのうちの1つと少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、更により好ましくは少なくとも80%、例えば少なくとも90%、95%又は99%以上の程度の配列同一性を有する。
【0606】
部分及び断片、並びにそれをコードする核酸配列を準備して、任意のそれ自体が既知の方法で任意に組み合わせることができる。例えばこのような部分又は断片は、完全長の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドをコードする核酸中に終止コドンを挿入すること、及び次にこのようにして得られた核酸を(例えば本明細書中で説明されるような)それ自体が既知の方法で発現させることで得ることができる。代替的には、このような部分又は断片をコードする核酸は、完全長の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドをコードする核酸を適切に制限すること、又はこのような核酸をそれ自体が既知の方法で合成することにより得ることができる。部分又は断片はまた、それ自体が既知のペプチド合成技法を用いて準備してもよい。
【0607】
本発明は最も広い意味では本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの誘導体も含む。このような誘導体は概して、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチド、及び/又は本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドを形成する1つ又は複数のアミノ酸残基の修飾、特に化学的及び/又は生物学的(例えば酵素的)修飾により得ることができる。
【0608】
このような修飾の例、並びにこのような形(すなわち、タンパク質骨格、又は(but)好ましくは側鎖のいずれか)で修飾することができるアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)配列、化合物又はポリペプチド配列内のアミノ酸残基の例、このような修飾の導入のために使用することができる方法及び技法、並びにこのような修飾の潜在的使用及び利点は当業者に明らかである。
【0609】
例えばこのような修飾は、1つ又は複数の官能基、残基又は部分、特に1つ又は複数の所望の特性又は官能性を本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドに付与する1つ又は複数の官能基、残基又は部分を本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチド内に又は上に(例えば共有結合によるか、又は他の任意の適切な形で)導入することを含み得る。このような官能基の例は当業者に明らかである。
【0610】
例えばこのような修飾は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの半減期、溶解性及び/又は吸収性を増大させる(that that)、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの免疫原性及び/又は毒性を低減させる、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの任意の望ましくない副作用を排除する若しくは減衰させる、及び/又は本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドに他の有益な特性を付与する、及び/又は本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの不要な特性を低減させる、又は上記のうちの2つ以上の任意の組合せをもたらす1つ又は複数の官能基を(例えば共有結合によるか、又は他の任意の適切な形で)導入することを含み得る。このような官能基及びこれらを導入する技法の例は当業者に明らかであり、概して、上記で引用される一般的な背景技術で述べた全ての官能基及び技法、並びに医薬用タンパク質の修飾、特に抗体又は抗体断片(ScFv及び単一ドメイン抗体を含む)の修飾に関するそれ自体が既知の官能基及び技法を含み得る。これに関しては例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 16th ed., Mack Publishing Co., Easton,PA(1980)を参照する。同様に当業者に明らかなように、このような官能基は、例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくはポリペプチドに直接(例えば共有結合的に)連結され得るか、又は任意に適切なリンカー若しくはスペーサーを介して連結され得る。
【0611】
医薬用タンパク質の半減期を増大させる、及び/又はその免疫原性を低減させるために最も広く使用される技法の1つは、適切な薬理学的に許容可能なポリマー、例えばポリ(エチレングリコール)(PEG)又はその誘導体(例えばメトキシポリ(エチレングリコール)すなわちmPEG)の結合を含む。概して、任意の適切な形のペグ化、例えば抗体及び抗体断片((単一)ドメイン抗体及びScFvを含むが、これらに限定されない)に対して当該技術分野で使用されるペグ化を使用することができる。例えばChapman, Nat. Biotechnol., 54:531-545(2002)、Veronese and Harris, Adv. Drug Deliv. Rev. 54:453-456(2003)、Harris and Chess, Nat. Rev. Drug. Discov.,2: (2003)及び国際公開第04/060965号を参照する。タンパク質のペグ化に関する多様な試薬も、例えばNektar Therapeutics, USAより市販されている。
【0612】
好ましくは、特にシステイン残基を介した部位特異的ペグ化を使用する(例えばYang et al., Protein Engineering, 16, 10, 761-770(2003)を参照されたい)。例えばそのために、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドにおいて自然発生するシステイン残基にPEGを結合してもよく、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドを、PEGに結合する1つ又は複数のシステイン残基を適切に導入するように修飾してもよく、又はPEGに結合する1つ又は複数のシステイン残基を含むアミノ酸配列を、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドのN末端及び/又はC末端と融合してもよい(全て、それ自体が当業者に既知であるタンパク質工学の技法を使用する)。
【0613】
好ましくは、本発明の(of the invention of the invention)アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドに対して、5000を超える(例えば10000を超える)かつ200000未満(例えば100000未満)の分子量、例えば20000〜80000の範囲の分子量を有するPEGを使用する。
【0614】
別の、通常あまり好ましくない修飾は、通常翻訳時及び/又は翻訳後の修飾の一部として、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドを発現するのに用いられる宿主細胞に応じてN結合型又はO結合型のグリコシル化を含む。
【0615】
更に別の修飾は、標識した本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの用途に応じて、1つ又は複数の検出可能な標識、又は他のシグナル発生基若しくはシグナル発生部分の導入を含んでいてもよい。それらを結合、使用及び検出するのに好適な標識及び技法は当業者にとって明らかであり、例としては、蛍光標識(例えばフルオレセイン、イソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタアルデヒド、及びフルオレサミン、並びに152Eu等の蛍光金属、又はランタニド種からの他の金属)、リン光標識、化学発光標識又は生物発光標識(例えばルミナール、イソルミナール、セロマティックアクリジニウムエステル(theromatic acridinium ester)、イミダゾール、アクリジニウム塩、シュウ酸エステル、ジオキセタン又はGFP、及びその類似体)、放射性同位体(例えばH、125I、32P、35S、14C、51Cr、36Cl、57Co、58Co、59Fe、及び75Se)、金属、金属キレート又は金属カチオン(例えば99mTc、123I、111In、131I、97Ru、67Cu、67Ga、及び68Ga等の金属カチオン)、若しくはin vivo、in vitro若しくはin situ診断及びイメージングに特に適した他の金属若しくは金属カチオン、例えば(157Gd、55Mn、162Dy、52Cr、及び56Fe)、並びに、発色団及び酵素(例えばリンゴ酸デヒドロゲナーゼ、スタフィロコッカスヌクレアーゼ、δ−V−ステロイドイソメラーゼ、酵母アルコールデヒドロゲナーゼ、α−グリセロリン酸デヒドロゲナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ビオチンアビジンペルオキシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース−VI−リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼ、及びアセチルコリンエステラーゼ)が挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な標識は当業者にとって明らかであり、例としては、NMR分光法又はESR分光法を用いて検出することができる部分が挙げられる。
【0616】
このような標識した本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドは、例えば特異的標識の選択に応じて、(ELISA、RIA、EIA及び他の「サンドイッチアッセイ」等のそれ自体が既知のイムノアッセイを含む)in vitro、in vivo又はin situのアッセイに、並びにin vivo診断及びイメージングの目的で使用することができる。
【0617】
当業者にとって明らかであるように、別の修飾は、例えば上記の金属又は金属カチオンの1つをキレート化するキレート基(chelating group)の導入を含んでいてもよい。例えば好適なキレート基としては、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0618】
更に別の修飾は、ビオチン−(ストレプト)アビジン結合対等の特異的結合対の一部である官能基の導入を含んでいてもよい。このような官能基は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドを、結合対の残り半分と結合する(すなわち、結合対の形成を介して)別のタンパク質、ポリペプチド、又は化合物に連結させるのに使用され得る。例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドは、ビオチンと結合し、アビジン又はストレプトアビジンと結合する別のタンパク質、ポリペプチド、化合物又は担体に連結され得る。例えばこのような結合した本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドは、例えば検出可能なシグナル発生剤がアビジン又はストレプトアビジンに結合する診断系のレポーターとして使用することができる。このような結合対は、例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドを、担体(医薬目的に好適な担体を含む)に結合させるのにも使用することができる。非限定的な一例は、Cao and Suresh, Journal of Drug Targetting, 8, 4, 257(2000)により説明されるリポソーム製剤である。このような結合対はまた、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドに治療的に活性のある作用因子を連結させるのに使用することができる。
【0619】
他の潜在的な化学修飾及び酵素修飾は当業者にとって明らかであろう。このような修飾を、(例えば機能−活性関係性を研究するために)調査目的で導入してもよい。例えばLundblad and Bradshaw, Biotechnol. Appl. Biochem., 26, 143-151(1997)を参照する。
【0620】
好ましくは、この誘導体は、本明細書中に規定のような(すなわちアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド又は化合物自体に関して規定のような)(本明細書中に更に記載の(実際又は見掛けの)K値、(実際又は見掛けの)K値、kon速度及び/又はkoff速度として、又は代替的にIC50値として好適に測定及び/又は表される)親和性で、hRSVのタンパク質Fと結合するようなものである。またこのような誘導体は通常、本明細書で規定のようにhRSV中和の有効性及び/又は効力を有する。
【0621】
上述のように、本発明は、少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドから本質的になるか又はこれを含む、タンパク質又はポリペプチドにも関する。「から本質的になる」とは、本発明のタンパク質又はポリペプチドのアミノ酸配列のいずれもが、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドと厳密に同じであるか、又は1個〜20個のアミノ酸残基、例えば1個〜10個のアミノ酸残基、及び好ましくは1個〜6個のアミノ酸残基(例えば1個、2個、3個、4個、5個又は6個のアミノ酸残基)のような限定数のアミノ酸残基をアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドのアミノ末端、カルボキシ末端、又はアミノ末端及びカルボキシ末端の両方に付加させた本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドに対応することを意味する。
【0622】
上記のアミノ酸残基は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの(生物学的)特性を変更するか、改質するか、又はさもなければこれに影響を与えることもあり又は与えない場合もあり、アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドに更なる官能性を付加することもあり又は付加しない場合もある。例えばこのようなアミノ酸残基は、
a)例えば異種宿主細胞又は異種宿主生物において発現した結果得られるN末端Met残基を含み得る。
b)合成の際に宿主細胞からのアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの分泌を導く、シグナル配列又はリーダー配列を形成してもよい。好適な分泌リーダーペプチドは当業者にとって明らかであり、本明細書中に更に記載される通りであり得る。通常、このようなリーダー配列は、アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドのN末端に連結されるが、本発明は最も広い意味では、これに限定されるものではない。
c)アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドが、特定の器官、組織、細胞、又は細胞の一部若しくはコンパートメントに指向性を有し、及び/又はそれらに浸透するか若しくは侵入することを可能にし、及び/又はアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドが、細胞膜、上皮細胞の層等の細胞層、固形腫瘍を含む腫瘍、又は血液脳関門のような生物学的障壁に浸透するか若しくはそれらを横断することを可能にする、配列又はシグナルを形成し得る。このようなアミノ酸配列の例は当業者にとって明らかであろう。幾つかの非限定的な例は、国際公開第03/026700号、並びにTemsamani et al., Expert Opin. Biol. Ther., 1, 773 (2001)、Temsamani and Vidal, Drug Discov.Today, 9, 1012 (004)及びRousselle,J. Pharmacol. Exp. Ther., 296, 124-131 (2001)に記載されている小さいペプチドベクター(「Pep−transベクター」)、並びにZhao et al., Apoptosis, 8, 631-637 (2003)によって説明されている膜輸送体配列である。抗体断片の細胞内標的化のためのC末端アミノ酸配列及びN末端アミノ酸配列は、例えばCardinale et al., Methods, 34, 171 (2004)によって説明されている。細胞内標的化の他の好適な技法は、以下に記述されるような、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドを含むいわゆる「細胞内抗体」の発現及び/又は使用を伴う。
d)「タグ」、例えばアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくはポリペプチドの精製を、例えば上記配列又は残基を対象とする親和性技法を用いて可能にするか又は容易にする、アミノ酸配列又は残基を形成し得る。その後、(例えば化学的又は酵素学的な切断によって)上記の配列又は残基を除去して、アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチド配列をもたらし得る(この目的のために、タグは任意で、切断可能なリンカー配列を介してアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくはポリペプチドに連結されてもよく、又は切断可能なモチーフを含有していてもよい)。このような残基の好ましいが非限定的な幾つかの例は、複数のヒスチジン残基、グルタチオン残基、及びAAAEQKLISEEDLNGAA(配列番号111)等のmycタグである。
e)官能基化した及び/又は官能基の結合部位として機能することができる1つ又は複数のアミノ酸残基であり得る。好適なアミノ酸残基及び官能基は当業者にとって明らかであり、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又はポリペプチドの誘導体について本明細書中に言及されたアミノ酸残基及び官能基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0623】
本発明は更に、本明細書に記載のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物を調製する方法に関する。
【0624】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び核酸は、本明細書中の更なる説明により当業者にとって明らかであるように、それ自体が既知の方法で調製することができる。例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及びポリペプチドは、抗体の調製、特に抗体断片((単一)ドメイン抗体及びScFv断片が挙げられるが、これらに限定されない)の調製のためのそれ自体が既知の任意の方法で調製することができる。アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び核酸を調製するための、好ましいが非限定的な幾つかの方法としては、本明細書中に記載の方法及び技法が挙げられる。
【0625】
本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、又は本発明の一価構築物を調製する方法は、
好適な宿主細胞又は宿主生物(本明細書中では「本発明の宿主」とも称される)において、又は上記の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドをコードする核酸(本明細書中では「本発明の核酸」とも称される)に別の適切な発現系において、発現させる工程と、任意にその後、
このようにして得られる本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを単離及び/又は精製する工程とを含む。
【0626】
特に、このような方法は、
上記の本発明の宿主が少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチドを発現及び/又は産生するような条件下で、本発明の宿主を培養及び/又は維持する工程と、任意にその後、
このようにして得られる本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを単離及び/又は精製する工程とを含み得る。
【0627】
したがって本発明は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、又は一価構築物をコードする核酸若しくはヌクレオチド配列(「本発明の核酸」又は「本発明のヌクレオチド配列」とも称される)にも関する。本発明の核酸は、一本鎖又は二本鎖のDNA又はRNAの形態をとることができ、好ましくは二本鎖DNAの形態をとる。例えば本発明のヌクレオチド配列はゲノムDNA、cDNA又は合成DNA(対象となる宿主細胞又は宿主生物内の発現に特に適合したコドン使用頻度を有するDNA等)であってもよい。
【0628】
本発明の一実施形態によれば、本発明の核酸は、本明細書中に規定したように、本質的に単離形態である。本発明の核酸は、例えばプラスミド、コスミド又はYAC等のベクターの形態をとり、ベクターに存在し、及び/又はその一部であってもよく、これもまた本質的に単離形態であってもよい。
【0629】
本発明の核酸は、本明細書中に記載の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチドに関する情報に基づき、それ自体が既知の方法で調製されるか又は得ることができ、及び/又は好適な天然資源から単離することができる。また、当業者にとって明らかであるように、本発明の核酸を調製するために、例えばアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)をコードする少なくとも1つのヌクレオチド配列、及び例えば1つ又は複数のリンカーをコードする核酸等の幾つかのヌクレオチド配列を好適な方法で共に連結することができる。
【0630】
本発明の核酸を生成するための技法は当業者にとって明らかであり、例えば自動DNA合成、部位特異的突然変異誘発、2つ以上の天然型配列及び/又は合成型配列(又はこれらの2つ以上の部分)の組合せ、切断された発現産物を発現させる突然変異の導入、(例えば好適な制限酵素を用いて容易に消化及び/又はライゲーションすることができるカセット及び/又は領域を生成するための)1つ又は複数の制限部位の導入、及び/又は1つ又は複数の「ミスマッチ」プライマーを使用したPCR反応による突然変異の導入が挙げられるが、これらに限定されない。これらの技法及び他の技法は当業者にとって明らかであり、同様に上記のSambrook et al.及びAusubel et al.の文献等の標準的なハンドブック、及び以下の実施例を参照する。
【0631】
本発明の核酸はまた、当業者にとって明らかであるように、遺伝子構築物の形態をとり、遺伝子構築物に存在し、及び/又はその一部であってもよい。このような遺伝子構築物は一般に、例えば1つ又は複数の好適な調節要素(好適なプロモーター(複数可)、エンハンサー(複数可)、ターミネーター(複数可)等)、及び本明細書中に言及されている遺伝子構築物の更なる要素等といった、それ自体が既知の遺伝子構築物の1つ又は複数の要素に、任意に連結する少なくとも1つの本発明の核酸を含む。少なくとも1つの本発明の核酸を含むこのような遺伝子構築物は、本明細書中において「本発明の遺伝子構築物」とも称される。
【0632】
本発明の遺伝子構築物は、DNA又はRNAであってもよく、好ましくは二本鎖DNAである。また、本発明の遺伝子構築物は、対象となる宿主細胞又は宿主生物の形質転換に好適な形態、対象となる宿主細胞のゲノムDNAへの組込みに好適な形態、又は目的とする宿主生物における独立した複製、維持及び/又は遺伝に好適な形態をとり得る。例えば本発明の遺伝子構築物は、例えばプラスミド、コスミド、YAC、ウイルスベクター又はトランスポゾン等のベクターの形態をとることができる。特に、ベクターは、発現ベクター、すなわちin vitro及び/又はin vivo(例えば好適な宿主細胞、宿主生物及び/又は発現系)での発現を提供し得るベクターであってもよい。
【0633】
好ましいが非限定的な一実施形態では、本発明の遺伝子構築物は、
a)b)と作用可能に結合している少なくとも1つの本発明の核酸と、
b)プロモーター、及び任意に好適なターミネーター等の1つ又は複数の調節要素と、任意に更に
c)それ自体が既知の遺伝子構築物の1つ又は複数の更なる要素とを含み、ここで、「調節要素」、「プロモーター」、「ターミネーター」、及び「作用可能に結合した」という用語は、当該技術分野における(本明細書中に更に記載のような)通常の意味を有しており、遺伝子構築物中に存在する上記「更なる要素」とは、例えば3’−又は5’−UTR配列、リーダー配列、選択マーカー、発現マーカー/レポーター遺伝子、及び/又は形質転換若しくは組込み(の効率)を促進又は増大させ得る要素であってもよい。このような遺伝子構築物に好適なこれら及び他の要素は当業者にとって明らかであり、例えば使用する構築物の種類、対象となる宿主細胞又は宿主生物、対象の本発明のヌクレオチド配列を発現させる方法(例えば構成的発現、一時的発現、又は誘導性発現等を介するもの)、及び/又は使用する形質転換法に応じて決定することができる。例えば抗体及び抗体断片((単一)ドメイン抗体及びScFv断片が挙げられるが、これらに限定されない)の発現及び産生のための、それ自体が既知の調節配列、プロモーター、及びターミネーターを、本質的に類似の方法で使用してもよい。
【0634】
好ましくは、本発明の遺伝子構築物において、少なくとも1つの上記の本発明の核酸、及び上記調節要素、及び任意に1つ又は複数の上記の更なる要素は、互いに「作用可能に連結」しており、これは通常、これらが互いに機能的な関係にあることを意味する。例えばプロモーターが、コーディング配列の転写及び/又は発現を、開始又は他の方法により制御/調節することができる場合(ここで、上記コーディング配列は、上記プロモーター「の制御下にある」ものとする)、コーディング配列に「作用可能に連結」していると考えられる。一般に、2つのヌクレオチド配列が作用可能に連結している場合、これらは同一の配向を有し、通常同一リーディングフレーム内にある。通常、これらの配列は本質的に連続しているが、これは必ず要求されるものではない。
【0635】
好ましくは、本発明の遺伝子構築物の調節要素及び更なる要素は、対象となる宿主細胞又は宿主生物において対象となる生物学的機能を付与することができるようなものである。
【0636】
例えばプロモーター、エンハンサー又はターミネーターは、対象となる宿主細胞又は宿主生物において「作用可能」であるものとし、このことは(例えば)、上記プロモーターが、(本明細書で規定のように)作用可能に連結したヌクレオチド配列(例えばコーディング配列)の転写及び/又は発現を、開始、又は他の方法により制御/調節することができるものであることを意味する。
【0637】
特に好ましい幾つかのプロモーターとしては、本明細書中に言及される宿主細胞における発現のためのそれ自体が既知のプロモーター、特に本明細書中に言及されるもの及び/又は実施例において使用されるもののような細菌細胞における発現のためのプロモーターが挙げられるが、これらに限定されない。
【0638】
選択マーカーは、本発明のヌクレオチド配列による形質転換が(首尾良く)起こった宿主細胞及び/又は宿主生物を、形質転換が(首尾良く)起こらなかった宿主細胞及び/又は宿主生物と(すなわち、適切な選択条件下で)区別することができるようなものとする。このようなマーカーの幾つかの好ましいが非限定的な例は、抗生物質(例えばカナマイシン又はアンピシリン)に対する耐性を付与する遺伝子、温度耐性を付与する遺伝子、又は形質転換されていない細胞若しくは生物が生存する上で不可欠な、培地中の或る種の因子、化合物及び/又は(食品)成分がない状態で宿主細胞若しくは宿主生物を維持させる遺伝子である。
【0639】
リーダー配列は、(対象となる宿主細胞又は宿主生物において)所望の翻訳後修飾を可能にし、及び/又は転写されたmRNAを細胞の所望の部分又はオルガネラに配向させるような配列であるものとする。またリーダー配列は、上記細胞から発現生成物を分泌させてもよい。そのようなものとして、リーダー配列は、宿主細胞又は宿主生物中で作用可能な任意のプロ配列、プレ配列、又はプレプロ配列であってもよい。リーダー配列は、細菌細胞中での発現に必要とされない場合がある。例えば抗体及び抗体断片(単一ドメイン抗体及びScFv断片が挙げられるが、これらに限定されない)の発現及び産生のための、それ自体が既知であるリーダー配列を、本質的に類似の方法で使用することができる。
【0640】
発現マーカー又はレポーター遺伝子は、(宿主細胞又は宿主生物中で)遺伝子構築物(に存在する遺伝子又はヌクレオチド配列)の発現を検出できるようなものとする。発現マーカーは、任意に発現産物を、例えば細胞の特定の部分又はオルガネラ、及び/又は多細胞生物の特定の細胞(複数可)、組織(複数可)、器官(複数可)、又は部分(複数可)に局在化させてもよい。このようなレポーター遺伝子は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドとのタンパク質融合として発現されてもよい。幾つかの好ましいが非限定的な例としては、GFP等の蛍光タンパク質が挙げられる。
【0641】
好適なプロモーター、ターミネーター、及び更なる要素の幾つかの好ましいが非限定的な例としては、本明細書中に言及した宿主細胞における発現に使用することができるもの、及び具体的には本明細書中に言及されたもの、及び/又は下記の実施例で用いられているもののような細菌細胞における発現に好適であるものが挙げられる。本発明の遺伝子構築物中に存在/使用し得るプロモーター、選択マーカー、リーダー配列、発現マーカー及び更なる要素(例えばターミネーター、転写及び/又は翻訳エンハンサー、及び/又は組込み因子)についての幾つかの(更なる)非限定的な例については、上述のSambrook et al.、及びAusubel et al.の文献による概説ハンドブック、並びに国際公開第95/07463号、国際公開第96/23810号、国際公開第95/07463号、国際公開第95/21191号、国際公開第97/11094号、国際公開第97/42320号、国際公開第98/06737号、国際公開第98/21355号、米国特許第7,207,410号、米国特許第5,693,492号、及び欧州特許第1085089号に示された例を参照する。他の例は当業者にとって明らかであろう。上記で引用された一般的な背景技術に関する参考文献及び本明細書中に引用した更なる参考文献も参照する。
【0642】
本発明の遺伝子構築物は、通常例えば上述のSambrooket al.、及びAusubel et al.の文献による概説ハンドブックに記載の技法を用いて、本発明のヌクレオチド配列(複数可)を、1つ又は複数の上記の更なる要素と適切に連結させることにより得ることができる。
【0643】
多くの場合、本発明の遺伝子構築物は、本発明のヌクレオチド配列を、それ自体が既知の好適な(発現)ベクターに挿入することによって得られる。好適な発現ベクターの幾つかの好ましいが非限定的な例は、以下の実施例において使用されるもの、及び本明細書中に言及されたものである。
【0644】
本発明の核酸及び/又は本発明の遺伝子構築物は、宿主細胞又は宿主生物を形質転換させるため、すなわち本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを発現及び/又は産生させるために使用することができる。好適な宿主又は宿主細胞は当業者にとって明らかであり、例えば任意の好適な真菌、原核、又は真核の細胞若しくは細胞株又は任意の好適な真菌、原核生物、又は真核生物、例えば
細菌株(大腸菌の株、ミラビリス変形菌(Proteusmirabilis)等のプロテウス属の株、蛍光菌(Pseudomonas fluorescens)等のシュードモナス属の株等のグラム陰性株;及び枯草菌(Bacillus subtilis)又はブレビス菌(Bacillus brevis)等のバチルス属の株、ストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)等のストレプトミセス属の株、スタフィロコッカス・カルノサス(Staphylococcus carnosus)等のブドウ球菌の株、及び乳酸連鎖球菌(Lactococcuslactis)等のラクトコッカス属の株等のグラム陽性株が挙げられるがこれらに限定されない)、
真菌細胞(トリコデルマ・リーゼイ(Trichodermareesei)等のトリコデルマ属、アカパンカビ(Neurospora crassa)等のニューロスポラ属、ソルダリア・マクロスポラ(Sordaria macrospora)等のソルダリア属、アスペルギルス・ニガー(Aspergillusniger)又はショウユコウジカビ(Aspergillus sojae)等のアスペルギルス属、又は他の糸状菌由来の細胞が挙げられるがこれらに限定されない)、
酵母細胞(出芽酵母(Saccharomycescerevisiae)等のサッカロミセス属、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomycespombe)等のシゾサッカロミセス属、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)又はピキア・メタノリカ(Pichia methanolica)等のピキア属、ハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenulapolymorpha)等のハンセヌラ属、クルイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)等のクルイベロミセス属、アークスラ・アデニニボランス(Arxula adeninivorans)等のアークスラ属、ヤロウィア・リポリチカ(Yarrowialipolytica)等のヤロウィア属由来の細胞が挙げられるがこれらに限定されない)、
両生類細胞又は細胞株、例えばアフリカツメガエル卵母細胞、
昆虫に由来する細胞又は細胞株、例えばシロイチモンジヨトウSF9細胞及びSf21細胞を含むがこれらに限定されない鱗翅目に由来する細胞/細胞株、又はシュナイダー細胞及びKc細胞等のショウジョウバエに由来する細胞/細胞株、
植物又は植物細胞、例えばタバコ植物、及び/又は
哺乳動物の細胞又は細胞株、例えばCHO細胞、BHK細胞(例えばBHK−21細胞)、並びにHeLa細胞、COS細胞(例えばCOS−7細胞)、及びPER.C6細胞等のヒト細胞又は細胞株が挙げられるがこれらに限定されない、ヒトに由来する細胞又は細胞株、哺乳動物に由来する細胞又は細胞株、並びに
抗体及び抗体断片((単一)ドメイン抗体及びScFv断片が挙げられるがこれらに限定されない)の発現及び産生に関してそれ自体が既知の他の全ての宿主又は宿主細胞であってもよく、これらは当業者に明らかであろう。上記で引用した一般的な背景技術、及び例えば国際公開第94/29457号、国際公開第96/34103号、国際公開第99/42077号、Frenken et al.,(1998)同上、Riechmann and Muyldermans,(1999)同上、van der Linden,(2000)同上、Thomassen et al., (2002)同上、Joosten et al.,(2003)同上、Joosten et al.,(2005)同上、及び本明細書中に引用した更なる文献を参照する。
【0645】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及びポリペプチドは、例えば予防目的及び/又は治療目的(例えば遺伝子療法)のために、多細胞生物の1つ又は複数の細胞、組織又は器官に導入し、発現させることもできる。このために、本発明のヌクレオチド配列を、任意の好適な方法で、例えばそのままで(例えばリポソームを用いて)、又は好適な(例えばアデノウイルス等のレトロウイルス、アデノ随伴ウイルス等のパルボウイルスに由来する)遺伝子療法用ベクターに挿入後、細胞又は組織に導入することができる。当業者にとって明らかであるように、このような遺伝子療法は、本発明の核酸又は本発明の核酸をコードする好適な遺伝子療法用ベクターを、患者又は患者の特定の細胞若しくは特定の組織若しくは器官に投与することにより患者の体内において、in vivo及び/又はin situで行うことができ、又は好適な(多くの場合、外植リンパ球、骨髄吸引物又は組織生検試料等の、治療対象となる患者の身体より採取された)細胞は、本発明のヌクレオチド配列を用いてin vitroで処理した後、患者の体内に好適に(再)導入することができる。これらは全て、例えばCulver, K. W., "Gene Therapy", 1994, p. xii, Mary AnnLiebert, Inc., Publishers, New York, N.Y、Giordano,Nature F Medicine 2: (1996), 534-539、Schaper, Circ. Res. 79(1996), 911-919、Anderson, Science 256(1992), 808-813、Verma,Nature 389(1994), 239、Isner, Lancet 348(1996), 370-374、Muhlhauser, Circ. Res. 77(1995), 1077-1086、Onodera,Blood 91:(1998), 30-36、Verma, Gene Ther. 5(1998), 692-699、Nabel, Ann. N.Y. Acad. Sci.: 811(1997), 289-292、Verzeletti,Hum. Gene Ther. 9(1998), 2243-51、Wang, Nature Medicine 2(1996), 714-716、国際公開第94/29469号、国際公開第97/00957号、米国特許第5,580,859号、米国特許第5,5895466号又はSchaper,Current Opinion in Biotechnology 7(1996), 635-640に記載の当業者に既知の遺伝子療法用ベクター、技法、及び送達システムを用いて行うことができる。例えばScFv断片(Afanasieva et al., Gene Ther., 10, 1850-1859(2003))及びダイアボディ(Blanco et al., J. Immunol.,171, 1070-1077(2003))のin situ発現は当該技術分野に記述されている。
【0646】
細胞中でのアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドの発現のために、これらは、例えば国際公開第94/02610号、国際公開第95/22618号、米国特許第7004940号、国際公開第03/014960号、Cattaneo, A. & Biocca, S. (1997) Intracellular Antibodies: Development and Applications. Landes andSpringer-Verlag、及びKontermann, Methods 34,(2004), 163-170)に記載の、いわゆる「細胞内抗体」として発現させることもできる。
【0647】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及びポリペプチドを、例えばウサギ、ウシ、ヤギ又はヒツジの母乳等のトランスジェニック哺乳動物の母乳中(トランス遺伝子を哺乳動物に導入する一般的な技法については、例えば米国特許第6,741,957号、米国特許第6,304,489号、及び米国特許第6,849,992号を参照されたい)、植物、又は葉、花、果実、種、根、塊茎を含むがこれらに限定されない植物の一部中(例えばタバコ、トウモロコシ、大豆、又はアルファルファ)、又は、例えばカイコガの蛹中で産生することもできる。
【0648】
さらに、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及びポリペプチドを、細胞を含まない発現系で発現及び/又は産生してもよく、このような系の好適な例は当業者にとって明らかであろう。幾つかの好ましいが非限定的な例としては、小麦麦芽系、ウサギ網状赤血球溶解物、又はZubayの方法による大腸菌を用いた系での発現が挙げられる。
【0649】
上述のように、ナノボディ(登録商標)を使用する利点の1つは、それに基づくポリペプチドを、好適な細菌系における発現によって調製することができる点であり、及び好適な細菌発現系、ベクター、宿主細胞、調節要素等は、例えば上述した参考文献から当業者にとって明らかであろう。しかしながら、本発明は、最も広い意味では細菌系における発現に限定されないことに留意されたい。
【0650】
好ましくは、本発明では、本発明のポリペプチドを医薬用途に適した形態で提供する細菌発現系等の(in vivo又はin vitro)発現系を使用するが、このような発現系も当業者にとって明らかであろう。当業者にとって明らかであるように、医薬用途に適した本発明のポリペプチドは、ペプチド合成法を用いて調製することもできる。
【0651】
工業規模の製造において、ナノボディ(登録商標)又はナノボディ(登録商標)を含有するタンパク質治療剤の(工業的)製造のために好ましい異種宿主としては、大規模の発現/産生/発酵、特に大規模の医薬用途での発現/産生/発酵に適した大腸菌、ピキア・パストリス、出芽酵母の株が挙げられる。このような株の好適な例は当業者にとって明らかであろう。このような株及び産生/発現系は、Biovitrum(Uppsala, Sweden)等の企業からも入手可能である。
【0652】
代替的に、哺乳動物細胞株、特にチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を、大規模の発現/産生/発酵、特に大規模の医薬用途での発現/産生/発酵のために用いることができる。このような発現/産生系も、上記企業の幾つかから入手可能である。
【0653】
特定の発現系の選択は、或る特定の翻訳後修飾、より具体的にはグリコシル化の必要条件に一部依存している。グリコシル化が望ましいか又は必要とされるナノボディ(登録商標)を含有する組換えタンパク質の産生には、発現したタンパク質をグリコシル化する能力を有する哺乳動物の発現用宿主の使用が必要である。これに関連して、得られるグリコシル化パターン(すなわち、結合する残基の種類、数及び位置)が、発現に用いられる細胞又は細胞株に依存することは、当業者にとって明らかであろう。好ましくは、ヒト(すなわち、本質的にヒトのグリコシル化パターンを有するタンパク質を与える)細胞若しくは細胞株、又は本質的に及び/又は機能的にヒトのグリコシル化と同一であるか、又は少なくともヒトのグリコシル化を模倣したグリコシル化パターンを与えることができる別の哺乳動物の細胞株が用いられる。一般に、大腸菌等の原核生物の宿主はタンパク質をグリコシル化する能力を有しておらず、酵母等の下等真核細胞を使用すると、通常、ヒトのグリコシル化と異なるグリコシル化パターンがもたらされる。それにもかかわらず、上記宿主細胞及び発現系の全てを、得ようとする所望のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドに応じて、本発明に用いることができることを理解されたい。
【0654】
したがって、本発明の非限定的な一実施形態によれば、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドはグリコシル化されている。本発明の別の非限定的な実施形態によれば、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドはグリコシル化されていない。
【0655】
本発明の好ましいが非限定的な一実施形態によれば、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、細菌細胞、具体的には大規模の医薬品製造に適した細菌細胞、例えば上記の株の細胞で産生する。
【0656】
本発明の別の好ましいが非限定的な実施形態によれば、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、酵母細胞、具体的には大規模の医薬品製造に適した酵母細胞、例えば上記の種の細胞で産生する。
【0657】
本発明の更に別の好ましいが非限定的な実施形態によれば、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、哺乳動物細胞で、具体的にはヒト細胞又はヒト細胞株の細胞で、更に具体的には大規模の医薬品製造に適したヒト細胞又はヒト細胞株、例えば上記の細胞株の細胞で産生する。
【0658】
宿主細胞中での発現が、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及びポリペプチドの製造に用いられる場合、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及びポリペプチドは、細胞内(例えば細胞質中、ペリプラズム中、又は封入体中)で産生し、次いで宿主細胞から単離し、任意に更に精製してもよく、又は細胞外(例えば宿主細胞を培養する培地中)で産生し、次いで培地から単離し、任意に更に精製してもよい。真核宿主細胞を使用する場合、得られるアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及びタンパク質の更なる単離及び下流工程でのプロセシングが大幅に容易になるため、通常、細胞外で産生されることが好ましい。通常、上記で言及された大腸菌の株等の細菌細胞は、毒素及び血液毒等の数種のタンパク質を除き、タンパク質を細胞外に分泌せず、大腸菌において分泌物を産生することは、内膜を通してペリプラズム空間へタンパク質を移行させることを指す。ペリプラズムでの産生は、細胞質での産生に対して幾つかの利点がある。例えば分泌産物のN末端のアミノ酸配列は、特異的シグナルペプチダーゼによる分泌シグナル配列の切断後の天然遺伝子産物と同一であってもよい。また、ペリプラズム中では、細胞質中よりもプロテアーゼ活性がはるかに低いと思われる。更に、ペリプラズム中では、混入するタンパク質が少ないため、タンパク質の精製がより容易である。別の利点は、ペリプラズムが細胞質よりも酸化的な環境をもたらすため、正しい位置にジスルフィド結合が形成される可能性があるという点である。大腸菌中で過剰発現されたタンパク質は、封入体と呼ばれる不溶性の凝集物中に見られることが多い。これらの封入体は、細胞質中にも又はペリプラズム中にも存在させることができ、これらの封入体からの生物学的に活性のあるタンパク質の回収は、変性/リフォールディングプロセスを必要とする。治療用タンパク質を含む多くの組換えタンパク質は封入体から回収される。代替的には、当業者に明らかであるように、所望のタンパク質、特に本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを分泌するように遺伝的に修飾された細菌の組換え株を用いることができる。
【0659】
したがって、本発明の非限定的な一実施形態によれば、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、細胞内で産生され、宿主細胞から、特に細菌細胞又は細菌細胞中の封入体から単離したアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドである。本発明の非限定的な別の実施形態によれば、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、細胞外で産生され、宿主細胞を培養する培地から単離されたアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドである。
【0660】
これらの宿主細胞と共に用いる好ましいが非限定的な幾つかのプロモーターとしては、
大腸菌における発現のための、lacプロモーター(及びlacUV5プロモーター等のこれらの誘導体)、アラビノースプロモーター、λファージの左側(PL)及び右側(PR)プロモーター、trpオペロンのプロモーター、ハイブリッドlac/trpプロモーター(tac及びtrc)、T7−プロモーター(より具体的にはT7−ファージ遺伝子10のプロモーター)、及び他のT−ファージプロモーター、Tn10テトラサイクリン耐性遺伝子のプロモーター、外来制御オペレーター配列の1つ又は複数のコピーを含む上記プロモーターの組換え変異体;
出芽酵母における発現のための、ADH1(アルコール脱水素酵素1)、ENO(エノラーゼ)、CYC1(チトクロームc iso−1)、GAPDH(グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素)、PGK1(ホスホグリセリン酸キナーゼ)、PYK1(ピルビン酸キナーゼ)の構成的プロモーター;GAL1、GAL10、GAL7(ガラクトース代謝酵素)、ADH2(アルコール脱水素酵素2)、PHO5(酸ホスファターゼ)、CUP1(銅メタロチオネイン)の制御的プロモーター、CaMV(カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター)の外来プロモーター;
ピキア・パストリスにおける発現のための、AOX1プロモーター(アルコール酸化酵素I);
哺乳動物細胞における発現のための、ヒトサイトメガロウイルス(hCMV)前初期エンハンサー/プロモーター、プロモーターがTetリプレッサーによって制御可能なように2個のテトラサイクリンオペレーター配列を含有するヒトサイトメガロウイルス(hCMV)前初期プロモーター変異体、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(TK)プロモーター、ラウス肉腫ウイルスの長末端反復配列(RSV LTR)エンハンサー/プロモーター、ヒト、チンパンジー、マウス、又はラット由来の伸長因子1α(hEF−1α)プロモーター、SV40初期プロモーター、HIV−1の長末端反復配列プロモーター、βアクチンプロモーターが挙げられる。
【0661】
これらの宿主細胞と共に用いる好ましいが非限定的な幾つかのベクターとしては、
哺乳動物細胞における発現のためのベクター:pMAMneo(Clontech)、pcDNA3(Invitrogen)、pMC1neo(Stratagene)、pSG5(Stratagene)、EBO−pSV2−neo(ATCC 37593)、pBPV−1(8−2)(ATCC 37110)、pdBPV−MMTneo(342−12)(ATCC 37224)、pRSVgpt(ATCC 37199)、pRSVneo(ATCC 37198)、pSV2−dhfr(ATCC 37146)、pUCTag(ATCC 37460)及び1ZD35(ATCC 37565)、並びにアデノウイルスに基づくもの等のウイルスに基づく発現系;
細菌細胞における発現のためのベクター:pETベクター(Novagen)及びpQEベクター(Qiagen);
酵母又は別の真菌細胞における発現のためのベクター:pYES2(Invitrogen)及びピキア発現ベクター(Invitrogen);
昆虫細胞における発現のためのベクター:pBlueBacII(Invitrogen)及び他のバキュロウイルスベクター;
植物又は植物細胞における発現のためのベクター:例えばカリフラワーモザイクウイルス又はタバコモザイクウイルス、アグロバクテリウムの好適な株に基づくベクター、又はTi−プラスミドベースのベクターが挙げられる。
【0662】
これらの宿主細胞と共に用いる好ましいが非限定的な幾つかの分泌配列としては、
大腸菌等の細菌細胞における使用のためのもの:PelB、Bla、OmpA、OmpC、OmpF、OmpT、StII、PhoA、PhoE、MalE、Lpp、LamB等;TATシグナルペプチド、ヘモリシンC−末端分泌シグナル;
酵母における使用のためのもの:α−接合因子プレプロ配列、ホスファターゼ(pho1)、インベルターゼ(Suc)等;
哺乳動物細胞における使用のためのもの:固有シグナル(標的タンパク質が真核細胞起源である場合)、マウスIgκ鎖V−J2−Cシグナルペプチド等が挙げられる。
【0663】
本発明の宿主又は宿主細胞を形質転換するのに好適な技法は、当業者にとって明らかであり、対象となる宿主細胞/宿主生物及び使用する遺伝子構築物に依存することもある。同様に、上記ハンドブック及び特許出願を参照する。
【0664】
形質転換後、本発明のヌクレオチド配列/遺伝子構築物によってうまく形質転換された宿主細胞又は宿主生物を検出及び選択する工程を実行することができる。この工程は、例えば本発明の遺伝子構築物に存在する選択可能なマーカーに基づいて選択する工程、又は、例えば特異的抗体を使用する本発明のアミノ酸配列の検出を含む工程であってもよい。
【0665】
形質転換された宿主細胞(安定な細胞株の(of)形態をとることができる)又は宿主生物(安定な突然変異系又は株の形態をとることができる)は、本発明の更なる態様をなす。
【0666】
好ましくは、これらの宿主細胞又は宿主生物は、(宿主生物の場合には、その少なくとも1つの細胞、部分、組織又は器官において)本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを発現し、又は(少なくとも)(例えば好適な条件下で)発現することができるようなものである。本発明はまた、本発明の宿主細胞又は宿主生物の更なる世代、後代及び/又は子孫を含んでおり、それらは、例えば細胞分裂又は有性若しくは無性生殖により得られるものであってよい。
【0667】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドを発現させ/その発現を得るために、形質転換された宿主細胞又は形質転換された宿主生物は一般に、(所望の)本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが発現/産生されるような条件下で保持、維持及び/又は培養することができる。好適な条件は当業者にとって明らかであり、通常、使用する宿主細胞/宿主生物、及び(関連する)本発明のヌクレオチド配列の発現を制御する調節因子に依存する。この場合にも、本発明の遺伝子構築物に関する上記の段落に言及したハンドブック及び特許出願を参照する。
【0668】
概して、好適な条件には、好適な培地の使用、好適な食餌及び/又は好適な栄養源の存在、好適な温度の使用、及び任意に好適な誘導因子又は化合物の存在(例えば本発明のヌクレオチド配列が誘導性プロモーターにより制御下にある場合)が含まれ、これらは全て当業者が選択することができる。この場合にも、このような条件下で、本発明のアミノ酸配列は、連続的、一時的、又は適切に誘導された場合にのみ発現することができる。
【0669】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、(まず)未成熟型(上記)で産生され、次いで、使用する宿主細胞/宿主生物に応じて翻訳後修飾されてもよいことも、当業者にとって明らかであろう。また、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、この場合にも、使用する宿主細胞/宿主生物に応じてグリコシル化されてもよい。
【0670】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドは、次いで、宿主細胞/宿主生物から、及び/又は上記宿主細胞若しくは宿主生物を培養した培地から、(分取)クロマトグラフィ法、及び/又は電気泳動法、分別沈殿法、アフィニティ法(例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドに融合した特定の切断可能なアミノ酸配列を用いる)、及び/又は分取免疫法(すなわち単離対象のアミノ酸配列に対する抗体を用いる)等の、それ自体が既知のタンパク質の単離技法及び/又は精製技法を用いて単離することができる。
【0671】
本発明は更に、少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列(又はその好適な断片)、少なくとも1つの本発明のナノボディ(登録商標)、少なくとも1つの本発明のポリペプチド、少なくとも1つの本発明の化合物又は構築物、少なくとも1つの本発明の一価構築物、及び/又は少なくとも1つの本発明の核酸と、任意で組成物の使用用途に応じてそれ自体が既知のこのような組成物の1つ又は複数の更なる構成要素とを含有するか、又はこれを含む生成物又は組成物に関する。このような生成物又は組成物は例えば、(本明細書に記載のような)薬学的組成物、(これも本明細書に記載のような)獣医学的組成物若しくは生成物、又は診断用の組成物であり得る。このような生成物又は組成物の幾つかの好ましいが、非限定的な例は本明細書の更なる記載から明らかになるであろう。
【0672】
概して、医薬用途のために、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及びポリペプチドは、少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドと、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤及び/又はアジュバントと、任意で1つ又は複数の更なる薬理学的に活性のあるポリペプチド及び/又は化合物とを含む薬学的調製物又は薬学的組成物として製剤化することができる。非限定的な例により、このような製剤は、経口投与のため、非経口投与(静脈内、筋内若しくは皮下注射、又は静脈内点滴等による)のため、局所投与のため、吸入、経皮パッチ、インプラント、坐剤等による投与のために適した形態を取ることができる。このような好適な投与形態は、投与の方法、及びその調製物で用いるための方法及び担体に応じて、固体、半固体又は液体であってよく、当業者にとって明らかであり、本明細書で更に説明する。
【0673】
したがって、更なる態様において、本発明は、少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列、少なくとも1つの本発明のナノボディ(登録商標)、少なくとも1つの本発明の化合物若しくは構築物、又は少なくとも1つの本発明のポリペプチドと、少なくとも1つの好適な(すなわち医薬用途に好適な)担体、希釈剤又は賦形剤と、任意で1つ又は複数の更なる活性物質とを含有する薬学的組成物に関する。
【0674】
概して、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドは、それ自体が既知の任意の好適な方法により製剤化及び投与することができ、これらについては、例えば上記で引用した一般的な背景技術(特に、国際公開第04/041862号、国際公開第04/041863号、国際公開第04/041865号、国際公開第04/041867号及び国際公開第08/020079号)、及びRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., MackPublishing Company, USA (1990)、Remington,the Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition, Lippincott Williams andWilkins (2005)等の文献の標準的なハンドブック、又はTherapeuticAntibodies(S. Dubel, Ed.),Wiley, Weinhelm, 2007のハンドブック(例えば252頁〜255頁を参照されたい)を参照する。
【0675】
例えば本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドは、従来の抗体及び抗体断片(ScFv及びダイアボディを含む)及び他の薬学的に活性のあるタンパク質のための、それ自体が既知の任意の方法で製剤化及び投与することができる。このような製剤及びそれを調製する方法は当業者にとって明らかであり、例えば非経口(例えば静脈内、腹腔内、皮下、筋内、管腔内、動脈内又は髄腔内)投与又は局所(すなわち経皮又は皮内)投与に好適な調製物が挙げられる。
【0676】
非経口投与のための調製物は、例えば点滴又は注射に好適な滅菌液剤、懸濁剤、分散剤又は乳化剤であってもよい。このような調製物に好適な担体又は希釈剤としては、例えばこれらに限定するものではないが、国際公開第08/020079号の143頁に言及されるものが挙げられる。通常、水溶液又は懸濁液が好ましい。
【0677】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドは、遺伝子療法の送達方法を使用して投与することもできる。例えば米国特許第5,399,346号(その全体が参照により援用される)を参照されたい。遺伝子療法の送達方法を使用して、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドをコードする遺伝子によりトランスフェクトされた初代細胞を、特定の器官、組織、移植片、腫瘍又は細胞を標的とするための組織特異的プロモーターにより更にトランスフェクトすることができ、細胞内に局在化した発現のためのシグナル及び安定化配列により更にトランスフェクトすることもできる。
【0678】
このように、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドは、不活性希釈剤又は吸収可能な食用の担体等の薬学的に許容されるビヒクルと組み合わせて、例えば経口的に全身投与することができる。それらを、ハード又はソフトシェルゼラチンカプセルに封入してもよく、錠剤として打錠してもよく、又は患者の食事中の食品に直接組み込んでもよい。経口治療用の投与のために、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドを1つ又は複数の賦形剤と組み合わせ、摂取可能な錠剤、口腔錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウェハー等の形態で使用することができる。このような組成物及び調製物は、少なくとも0.1%の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物又はポリペプチドを含有しているものとする。組成物及び調製物中のそれらの割合は、当然ながら変えることができ、便宜上所定の単位投薬形態の重量の約2%〜約60%であり得る。このような治療上有用な組成物中の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物又はポリペプチドの量は、有効な用量レベルが得られるような量である。
【0679】
また、錠剤、トローチ、丸剤、カプセル等は、結着剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味料、又は香料、例えば国際公開第08/020079号の143頁〜144頁に言及されるものを含有していてもよい。単位投薬形態がカプセルである場合、上記のような種類の物質以外に、植物油又はポリエチレングリコール等の液体担体を含有していてもよい。種々の他の物質が、コーティングとして、又は固体の単位投薬形態の物理的形態を他の方法により変化させるために存在していてもよい。例えば錠剤、丸剤又はカプセルは、ゼラチン、ワックス、シェラック又は砂糖等でコーティングされていてもよい。シロップ又はエリキシルは、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチド、甘味料としてのスクロース又はフルクトース、保存料としてのメチルパラベン又はプロピルパラベン、色素、及びチェリー又はオレンジ香料等の香料を含有していてもよい。当然ながら、任意の単位投薬形態の調製に使用される全ての物質は、薬学的に許容され、使用する量において実質的に無毒でなければならない。更に、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドは、徐放調製物及びデバイス中に組み込まれていてもよい。
【0680】
経口投与のための調製物及び製剤にはまた、本発明の構築物が胃内環境に耐性を有しかつ腸内に入ることを可能にする腸溶コーティングが付与されていてもよい。より包括的には、経口投与のための調製物及び製剤は、消化管のいずれかの所望部分に送達するのに好適に製剤化され得る。また、好適な坐剤を消化管への送達に使用してもよい。
【0681】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドはまた、国際公開第08/020079号の144頁及び145頁に更に記載のように、点滴又は注射によって静脈内投与又は腹腔内投与してもよい。
【0682】
局所投与のためには、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドは純粋な形態で、すなわち液体の場合に適用することができる。しかし、一般に、それらは、更に国際公開第08/020079号の145頁に更に記載のように、固体であっても液体であってもよい皮膚科学的に許容される担体と共に、組成物又は製剤として皮膚に投与されることが望ましい。
【0683】
概して、ローション等の液体組成物中の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドの濃度は、約0.1wt%〜25wt%、好ましくは、約0.5wt%〜10wt%である。ゲル又は粉末等の半固形又は固形組成物中の濃度は、約0.1wt%〜5wt%、好ましくは約0.5wt%〜2.5wt%である。
【0684】
好ましい態様において、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチド、及び/又はこれを含む組成物を肺組織(pulmonary tissue)に投与する。本発明との関連では、「肺組織」は、本発明の目的では肺組織(lung tissue)又は肺と同じようなものである。肺は2つの異なる領域、気道領域及び呼吸領域を含み、その中に気道及び血管コンパートメントがある(例えば、Karoline Bechtold-Peters and Henrik Luessenにより編集された"Pulmonary Drug Delivery", 2007, ISBN 978-3-87193-322-6pages 16-28を参照されたい)。
【0685】
肺送達のために、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドは純粋形態で、すなわち液体又は乾燥粉末である場合に適用することができる。しかしながら、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドと、肺送達に好適な担体とを含む組成物又は配合物として肺組織にこれらを送達することが好ましい。したがって本発明は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドと、肺送達に好適な担体とを含む薬学的組成物にも関する。肺送達に好適な担体は当該技術分野で既知である。
【0686】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドは、肺送達に有利な粒径及び粒子分布を有する純粋な薬物のマイクロ粒子又はナノ粒子としても投与してもよい。
【0687】
したがって本発明は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドの肺送達に好適であり、かつこれを含む組成物の使用に好適である薬学的デバイスにも関する。このデバイスは、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドを含む液体(例えば固体微粒子の懸濁液又は液滴)用の吸入器であり得る。好ましくは、このデバイスは、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドを含むエアロゾルである。このデバイスは、乾燥粉末形態で本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドを含む乾燥粉末吸入器であってもよい。
【0688】
好ましい方法では、肺組織への投与は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチド、及び/又はこれを含む組成物をエアロゾルクラウド(aerosol cloud)で吸入することにより行う。本発明によれば、エアロゾルクラウドの吸入は、吸入デバイスにより行うことができる。このデバイスは、哺乳動物の吸入サイクルの適切な時点で、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチド(及び/又はこれを含む組成物)を含む配合物から、正しい用量の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドを含有する、所望の粒径(粒子分布)のエアロゾルクラウドを発生させるものとする("Pulmonary drug delivery", Bechtold-Peters and Luessen,eds., ISBN 978-3-87193-322-6 page 125)。
【0689】
本発明との関連では、「エアロゾル」はガス状の固体微粒子又は液滴(又はこれらの組合せ)の懸濁液を示し、ここでは本発明の目的のために、粒子及び/又は液滴は本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドを含む。
【0690】
このデバイスは、哺乳動物の吸入サイクルの適切な時点で、配合物から、正しい用量の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドを含有する、所望の粒径(粒子分布)のエアロゾルクラウドを発生させるものとする。以下の4つの要件(配合物、粒径、時間及び用量)を考慮するべきである("Pulmonary Drug Delivery", Bechtold-Peters and Luessen,eds.,(同上)、pages 125 and 126):
デバイスに使用される配合物は、ネブライザーに使用される水溶液又は懸濁液から、定量吸入器に使用される高圧ガス(propellant)ベースの溶液若しくは懸濁液、又は更に乾燥粉末吸入器のために特別に設計された粉末混合物と様々であり得る。これらの様々な配合物全てがエアロゾル発生のために異なる原理を要求しており、このことがデバイス及び配合物の相互依存性を強調する。
エアロゾル粒子の沈着部位がそれらの(空気力学的な)大きさ及び速度に応じて様々であるので、エアロゾルクラウドの所望の粒径は肺における所望の沈着部位に応じて変動し、このことは投与の治療目的に関係する。
エアロゾルクラウドは、哺乳動物で生じる吸入サイクル中の異なる時点で放出されるように調整することができるので、本発明の作用因子(肺の周辺部に沈着させる)については、吸入サイクルの開始時にエアロゾルを放出するのが好ましい。
用量は、大幅に異なってもよく、例えばヒトでは数マイクログラムから数百マイクログラム又は更には数ミリグラムまで、例えば最大約10ミリグラム〜100ミリグラムと様々であり得る。
【0691】
様々な吸入システムが、例えば概説("PulmonaryDrug Delivery", Bechtold-Peters and Luessen, eds.,(同上))の129頁〜148頁に記載されており、これにはネブライザー、定量吸入器、定量液体吸入器及び乾燥粉末吸入器が含まれるが、これらに限定されない。吸入操作(manoeuvres)の制御に最適化した個別の呼吸パターンを考慮したデバイスも使用してもよい("Pulmonary Drug Delivery", Bechtold-Peters and Luessen,eds.,(同上)の157頁でのAKITA(登録商標)技術を参照されたい)。
【0692】
しかしながら、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドの肺送達にこのデバイスが重要であることに加えて、適切な配合物が効果的な送達を達成するのに不可欠である。原則として、これは以下のアプローチの1つを使用することにより達成することができる:
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドを含む水溶液又は懸濁液(例えば点鼻薬)の鼻腔への投与;
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドを含む水溶液又は懸濁液の噴霧化;
液化高圧ガスによる微粒化;及び
乾燥粉末の分散。
【0693】
したがって本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドの配合物を、選択された吸入デバイスに適合及び調整させる必要がある。本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物、及び/又はポリペプチドに加えて、適切な配合物、すなわち賦形剤は、例えば"Pulmonary Drug Delivery", Bechtold-Peters and Luessen,eds.,(同上)の第IV章に記載されている。これに関しては、2010年2月12日付けでAblynx N.V.により出願された"Methods and compositions for the preparation of aerosols"と題された米国仮特許出願第61/303,447号も参照する。
【0694】
治療における使用に必要な本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドの量は、選択される特定のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物又はポリペプチドだけでなく、投与経路、治療する症状の性質、並びに患者の年齢及び状態によっても変動し、最終的には担当する医師又は臨床医の判断に委ねられる。また、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物、構築物及びポリペプチドの用量は、標的となる宿主細胞、腫瘍、組織、移植片又は器官によっても変動する。
【0695】
望ましい用量は便宜上、単回用量で、又は例えば、1日2回、3回、4回以上の部分用量(sub-doses)として、適切な間隔で投与される分割用量で示され得る。部分用量自体を、例えば、吸入器からの複数回の吸入又は複数滴の点眼投与等の、個別で、大まかな間隔の数多くの投与に更に分割してもよい。
【0696】
投与計画には、長期間の毎日の処理が含まれ得る。「長期間」とは、少なくとも2週間、好ましくは数週間、数ヶ月、又は数年の期間を意味する。この用量範囲における必要な変更は、本明細書中で教示されるルーチン実験のみを使用して当業者によって決定され得る。Remington's Pharmaceutical Sciences (Martin,E. W., ed. 4), Mack Publishing Co., Easton, PAを参照されたい。投与量は、何らかの合併症が発症した場合には、個々の医師が調整することもできる。
【0697】
本発明は更に、本明細書に記載のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物の適用及び使用に、並びにhRSVにより引き起こされる気道感染症を予防及び/又は治療する方法に関する。幾つかの好ましいが非限定的な適用及び使用が本明細書中の更なる記載から明らかになるであろう。
【0698】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物は一般的に、hRSVのタンパク質Fと、標的となる宿主細胞及び/又はその膜との相互作用を遮断するのに、hRSV(様々なhRSV株及び/又はエスケープ突然変異体)を中和するのに、(様々なhRSV株及び/又はエスケープ突然変異体の)hRSV感染性を調節、阻害及び/又は予防するのに、(様々なhRSV株及び/又はエスケープ突然変異体と)標的となる宿主細胞(の細胞膜)との融合を調節、阻害及び/又は予防するのに、及び/又は(様々なhRSV株及び/又はエスケープ突然変異体の)標的となる宿主細胞におけるhRSV侵入を調節、阻害及び/又は予防するのに使用することができる。
【0699】
一態様では、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物は、例えば本明細書で記載のアッセイのうちの1つを用いて、それ自体が既知の任意の好適な方法で測定される、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが存在しない以外は同じ条件下でのhRSVのタンパク質Fと標的となる宿主細胞及び/又はその膜との相互作用と比較して、hRSVのタンパク質Fと標的となる宿主細胞及び/又はその膜との相互作用を少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上遮断することができる。
【0700】
別の態様では、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物は、例えば本明細書で記載のアッセイのうちの1つを用いて、それ自体が既知の任意の好適な方法で測定される、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが存在しない以外は同じ条件下でのhRSVの中和と比較して、hRSV感染性を少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上中和する。
【0701】
本発明との関連では、「調節すること("modulating"or "to modulate")」は一般的に、好適なin vitroアッセイ、細胞アッセイ又はin vivoアッセイを使用して測定されるような、ウイルス感染性、融合及び/又はウイルス侵入を低減、予防又は阻害する、及び/又はhRSVのタンパク質Fにより媒介される生物学的経路を低減、予防又は阻害することのいずれかを意味する。特に「調節すること」は、(本明細書で言及されるもののような)好適なin vitroアッセイ、細胞アッセイ、又はin vivoアッセイを用いて測定されるような、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが存在しない以外は同じ条件下での同じアッセイにおける、正常な(すなわち天然の)ウイルス感染性、融合及び/又はウイルス侵入、及び/又はhRSVのタンパク質Fにより媒介される正常な(すなわち天然の)生物学的経路と比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%若しくは少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上ウイルス感染性、融合及び/又はウイルス侵入を低減、予防又は阻害する、及び/又はhRSVのタンパク質Fにより媒介される生物学的経路を低減、予防又は阻害することのいずれかを意味し得る。
【0702】
一態様では、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物は、例えば本明細書で記載のアッセイのうちの1つを用いて、それ自体が既知の任意の好適な方法で測定される、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが存在しない以外は同じ条件下での感染性と比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%若しくは少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上hRSV感染性を調節、阻害及び/又は予防することができる。
【0703】
本明細書で使用される「ウイルス侵入」という用語は、標的宿主細胞とのビリオン結合及び/又は標的宿主細胞とのウイルス融合を達成するのに必要とされる任意のウイルス媒介性の生物学的経路を包含する。ウイルス侵入(標的宿主細胞とのビリオン結合及び/又は標的宿主細胞とのウイルス融合を達成するのに必要とされる任意のウイルス媒介性の生物学的経路であり得る)が、(本明細書で言及されるもののような)好適なin vitroアッセイ、細胞アッセイ又はin vivoアッセイを使用して測定されるように、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び/又は化合物の特異的結合により調節及び/又は低減及び/又は防止及び/又は阻害することができることが本発明に包含される。特に、(本明細書で言及されるもののような)好適なin vitroアッセイ、細胞アッセイ又はin vivoアッセイを使用して測定されるように、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び/又は化合物とhRSVのタンパク質Fとの特異的結合により、ウイルス侵入(hRSVのタンパク質Fにより媒介することができる)を、(本明細書に規定のような)正常な(すなわち天然の)ウイルス侵入(本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び/又は化合物が存在しない以外は同じ条件下での同じアッセイにおいてhRSVのタンパク質Fにより媒介することができる)と比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上調節、低減、防止又は阻害することができる。したがって(本明細書で言及されるもののような)好適なin vitroアッセイ、細胞アッセイ又はin vivoアッセイを使用して測定されるように、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び/又は化合物とhRSVのタンパク質Fとの特異的な結合により、ウイルス付着及び/又はウイルス融合を調節及び/又は低減及び/又は防止及び/又は阻害することができることも包含される。特に、(本明細書で言及されるもののような)好適なin vitroアッセイ、細胞アッセイ又はin vivoアッセイを使用して測定されるように、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び/又は化合物とhRSVのタンパク質Fとの特異的な結合により、ウイルス付着及び/又はウイルス融合(hRSVのタンパク質Fにより媒介することができる)を、正常な(すなわち天然の)ウイルス付着及び/ウイルス融合(本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド及び/又は化合物が存在しない以外は同じ条件下での同じアッセイにおいてhRSVのタンパク質Fにより媒介することができる)と比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上調節、低減、防止又は阻害することができる。
【0704】
これに関して、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物は、例えば本明細書で記載のアッセイのうちの1つを用いて、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが存在しない以外は同じ条件下での標的となる宿主細胞への侵入と比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%若しくは少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上標的となる宿主細胞へのhRSV侵入を調節、阻害及び/又は予防することができる。
【0705】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物は、例えば本明細書で記載のアッセイのうちの1つを用いて、それ自体が既知の任意の好適な方法で測定される、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)又はポリペプチドが存在しない以外は同じ条件下でのhRSVと標的となる宿主細胞(の細胞膜)との融合と比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%若しくは少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上hRSVと標的となる宿主細胞(の細胞膜)との融合を調節、阻害及び/又は予防することができる。
【0706】
本発明の多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、一価のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)と比較してhRSVの種々の遺伝子型、亜型、ウイルスエスケープ突然変異体及び/又は株に対する親和性の改善及び/又は交差反応性の改善を示した。一態様では、本発明の多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、種々のRSV株(例えばLong、A−2及び/又はB−1)に結合することができる。更に別の態様では、本発明の多価(例えば二価又は三価)ポリペプチドは、(例えばLopez et al. 1998, J. Virol. 72: 6922-6928に記載のような)hRSVの種々のエスケープ変異体及び/又は抗原部位II、抗原部位IV〜VI又は両方の抗原部位の組合せに特異的なエスケープ突然変異体に結合することができる。
【0707】
したがって本発明は、種々のhRSV株の結合及び/又は中和のための本発明の多価(例えば三価、二価)ポリペプチド、及び/又はこれを含む薬学的組成物の使用にも関する。好ましい態様では、二価のヒト化及び/又は配列最適化NC41ナノボディ(登録商標)(例えば配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157から選択されるナノボディ(登録商標)を2つ含む二価ポリペプチド等)が使用される。別の好ましい態様では、三価のヒト化及び/又は配列最適化NC41ナノボディ(登録商標)(例えば配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157から選択されるナノボディ(登録商標)を3つ含む三価ポリペプチド等)が使用される。別の好ましい態様では、配列番号77〜配列番号79、配列番号142〜配列番号145及び配列番号158〜配列番号165のうちの1つが使用される。
【0708】
本発明は、hRSVの1つ又は複数のエスケープ突然変異体の結合及び/中和のための本発明の多価(例えば三価、二価)ポリペプチド、及び/又はこれを含む薬学的組成物の使用にも関する。好ましい態様では、二価のヒト化NC41ナノボディ(登録商標)(例えば配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157から選択されるナノボディ(登録商標)を2つ含む二価ポリペプチド等)が使用される。別の好ましい態様では、三価のヒト化NC41ナノボディ(登録商標)(例えば配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157から選択されるナノボディ(登録商標)を3つ含む三価ポリペプチド等)が使用される。別の好ましい態様では、配列番号77〜配列番号79、配列番号142〜配列番号145及び配列番号158〜配列番号165のうちの1つが使用される。
【0709】
本発明は、少なくとも1つのウイルス疾患を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物又は構築物、及び/又はこれらを含む薬学的組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法にも関する。
【0710】
したがって、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物及び組成物をhRSV感染に関連する疾患及び障害の予防及び/又は治療に使用することができる。hRSV感染に関連するこのような疾患及び障害の例は、本明細書の開示に基づき当業者にとって明らかであり、これには例えば以下の疾患及び障害が挙げられる:呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び/又は喘息。
【0711】
したがって本発明は、hRSVにより引き起こされる、呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び/又は喘息を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の少なくとも1つの本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物若しくは構築物、又は本発明の一価構築物、又は本発明の組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法にも関する。
【0712】
本発明は、呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び/又は喘息の予防及び/又は治療のための、及び/又は1つ又は複数の本明細書に記載の方法における使用のための薬学的組成物の調製における本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物若しくは構築物、又は本発明の一価構築物の使用にも関する。
【0713】
本発明は、呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び/又は喘息の予防及び/又は治療のための本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物若しくは構築物、又は本発明の一価構築物にも関する。
【0714】
本発明との関連では、「予防及び/又は治療」という用語は、疾患を予防及び/又は治療することを含むだけでなく、概して、疾患の発症を予防すること、疾患の進行を遅延又は退行させること、疾患に関連する1つ又は複数の症状の発症を予防又は遅延させること、疾患に関連する1つ又は複数の症状を低減及び/又は軽減すること、疾患及び/又はこれに関連するあらゆる症状の重症度及び/又は期間を低減させること、及び/又は疾患及び/又はこれに関連するあらゆる症状の重症度の更なる増大を予防すること、疾患によって生じるあらゆる生理学的損傷を予防、低減又は退行させること、及び概して治療対象の患者に有益なあらゆる薬理作用も含む。
【0715】
治療対象の被験体とは、任意の温血動物であり得るが、具体的には哺乳動物、より具体的にはヒトである。当業者にとって明らかであるように、治療対象の被験体は、特に本明細書で言及される疾患及び障害を患っているか又はこれらの危険性のあるヒトであり得る。
【0716】
より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明の多価(例えば三価又は二価)ポリペプチド又は化合物、及び/又はこれを含む薬学的組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明の二価の化合物又はポリペプチドを、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の二価のヒト化及び/又は配列最適化NC41ナノボディ(登録商標)(例えば、配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157から選択されるナノボディ(登録商標)を2つ含む二価ポリペプチド等)を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明の三価の化合物又はポリペプチドを、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の三価のヒト化NC41ナノボディ(登録商標)(例えば、配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157から選択されるナノボディ(登録商標)を3つ含む三価ポリペプチド等)を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の配列番号77〜配列番号79、配列番号142〜配列番号145及び配列番号158〜配列番号165のうちの1つを、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法に関し得る。
【0717】
より具体的には、本発明は、hRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、及び/又はこれを含む薬学的組成物を、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法に関し得る。
【0718】
別の態様では、本発明は、免疫療法、特に受動免疫療法に関する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物又は構築物、及び/又はこれらを含む薬学的組成物を、本明細書で言及される疾患及び障害を患っているか又はこれらの危険性のある被験体に、投与することを含む、方法に関する。
【0719】
上記の方法において、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチド、及び/又はこれらを含む組成物は、使用される特定の薬学的配合物又は薬学的組成物に応じて任意の好適な方法で投与することができる。したがって、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)及び/又はポリペプチド、及び/又はこれらを含む組成物は、例えば、この場合にも使用される特定の薬学的配合物又は薬学的組成物に応じて経口的、腹腔内(例えば、静脈内、皮下、筋内、又は消化管を回避した投与の任意の他の経路を介して)、鼻腔内、経皮、局所的に、坐薬を用いて、吸入によって投与することができる。臨床医は、予防又は治療対象の疾患又は障害、及び臨床医に既知の他の因子に応じて、好適な投与経路、及びこのような投与に使用される好適な薬学的配合物又は薬学的組成物を選択することができるであろう。
【0720】
したがって概して、本発明によるアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及びポリペプチド、及び/又はこれらを含む組成物を任意の好適な方法で投与することができ、例えばこれらに限定されないが、本発明によるアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及びポリペプチド、並びにこれらを含む組成物は、鼻内に、及び/又は吸引により、及び/又は肺送達の任意の他の好適な形態により投与することができる。本発明のナノボディ(登録商標)、アミノ酸配列、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチドの肺送達及び/又は鼻内送達及び/又は吸引による送達のための方法が当業者にとって既知であり、例えばBinghe Wang, Teruna Siahaan and Richard Solteroによるハンドブック"Drug Delivery: Principles and Applications" (2005)(Eds. Wiley Interscience (John Wiley & Sons))に、"Intranasaldelivery of polypeptides and proteins"と題されたAblynxN.V.の国際出願の国際公開第08/049897号に、Rosenfeld G.C.,Loose-Mitchell D.S.による"Pharmacology PreTestTMSelf-Assessment and Review"(11thEdition)に、及びLippincott Williams & Wilkins, New York、Shlafer M. McGraw-Hill Medical Publishing Division, New York、Yang K.Y., Graff L.R., Caughey A.B. Blueprints Pharmacology, BlackwellPublishingによる"Pharmacology"(3rdEdition)に記載されている。
【0721】
したがって、本発明は、効果的な量の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチド、及び/又はこれらを含む組成物を投与する方法であって、アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチド、及び/又はこれらを含む組成物を肺組織に投与する工程を含む、方法にも関する。このような方法では、アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチド、及び/又はこれらを含む組成物を、肺送達に関して当該技術分野で既知の任意の方法により、例えば吸入器又は鼻内送達デバイス又はエアロゾルの使用により投与することができる。
【0722】
本発明の好ましい態様において、アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチドが肺組織に存在するウイルスと結合する、及び/又はウイルスを中和する。好ましくは、肺送達に関するこのような方法において、少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、20%、30%、40%、より好ましくは少なくとも50%、60%、70%、更により好ましくは少なくとも80%又はそれ以上の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチドが少なくとも24時間、好ましくは少なくとも48時間、より好ましくは少なくとも72時間、肺組織で安定である。
【0723】
驚くべきことに、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチドが肺組織において長期安定性を有することが見出された。例えば、hRSVに指向性を有するナノボディ(登録商標)が少なくとも48時間、肺において機能性を保つことが見出されている("Amino acid sequences directed against envelope proteins of a virusand polypeptides comprising the same for the treatment of viral diseases"と題された2009年6月5日付けでAblynx N.Vにより出願された国際出願PCT/EP2009/056975号を参照されたい)。このため、1日1回、2日で1回、3日で1回、4日で1回、5日で1回、6日で1回、又は1週間で1回等の治療間隔を有する本発明の実施形態は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチドの推定される長期安定性をとることが可能であると思われる。
【0724】
したがって、本発明は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチドを、不活性化することなく、被験体の肺組織に送達する方法であって、上記の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチドを上記被験体に肺投与する工程を含む、方法に関する。
【0725】
本発明は、hRSV感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、本発明の化合物又は構築物、及び/又はこれらを含む薬学的組成物を、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法にも関する。
【0726】
より具体的には本発明は、呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び/又は喘息を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明のアミノ酸配列、本発明のナノボディ(登録商標)、本発明のポリペプチド、又は本発明の化合物又は構築物、及び/又はこれらを含む薬学的組成物を、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法に関する。
【0727】
より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明の多価(例えば三価、二価)ポリペプチド又は化合物、及び/又はこれらを含む薬学的組成物を、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明の二価の化合物又はポリペプチドを、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の二価のヒト化NC41ナノボディ(登録商標)(例えば、配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157から選択されるナノボディ(登録商標)を2つ含む二価ポリペプチド等)を、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の本発明の三価の化合物又はポリペプチドを、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の三価のヒト化NC41ナノボディ(登録商標)(例えば、配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157から選択されるナノボディ(登録商標)を3つ含む三価ポリペプチド等)を、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法に関し得る。より具体的には、本発明はhRSVによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の配列番号77〜配列番号79、配列番号142〜配列番号145及び配列番号158〜配列番号165のうちの1つを、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法に関し得る。
【0728】
また例えばこれらに限定されないが、本発明によるアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及びポリペプチド、並びにこれらを含む組成物を、筋肉内に、及び/又は任意の好適な脳への送達形態、例えば上記のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、化合物又は構築物、及びこれらを含む組成物を血液脳関門を横断して輸送させる任意の好適な送達形態で投与することができる。本発明のナノボディ(登録商標)、アミノ酸配列、及び/又はポリペプチドの筋肉内送達及び/又は任意の好適な脳への送達形態に関するこのような方法が当業者にとって既知であり、例えばBinghe Wang, Teruna Siahaan and Richard Solteroによるハンドブック"Drug Delivery: Principles and Applications" (2005)(Eds. Wiley Interscience (John Wiley & Sons))に、Rosenfeld G.C.,Loose-Mitchell D.S.による"Pharmacology PreTestTMSelf-Assessment and Review"(11thEdition)に、及びLippincott Williams & Wilkins, New York、Shlafer M. McGraw-Hill Medical Publishing Division, New York、Yang K.Y., Graff L.R., Caughey A.B. Blueprints Pharmacology,Blackwell Publishingによる"Pharmacology"(3rdEdition)に記載されている。
【0729】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチド、及び/又はこれらを含む組成物は、予防又は治療対象の疾患又は障害の予防及び/又は治療に好適な治療計画に従って投与される。臨床医は一般的に、予防又は治療対象の疾患又は障害、治療対象の疾患の重症度及び/又はその症状の重症度、使用される本発明の特定のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくは構築物、又はポリペプチド、特定の投与経路、及び使用される薬学的配合物又は薬学的組成物、患者の年齢、性別、体重、食事、全身状態等の因子、並びに臨床医に既知の同様の因子に応じて、好適な治療計画を決定することができるであろう。
【0730】
概して、治療計画には、1つ又は複数の薬学的に有効な量又は用量の1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチド、又はこれらを含む1つ又は複数の組成物の投与が含まれるであろう。具体的な投与量(複数可)又は投与用量はこの場合でも上記の因子に基づき臨床医によって決定することができる。
【0731】
概して、本明細書で言及された疾患及び障害の予防及び/又は治療に関して、また治療対象の特定の疾患又は障害、使用される本発明の特定のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及びポリペプチドの効力、特定の投与経路、及び使用される特定の薬学的配合物又は薬学的組成物に応じて、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及びポリペプチドは概して、1グラム/kg(体重)/日〜1ミリグラム/kg(体重)/日、好ましくは、0.1グラム/kg(体重)/日〜10ミリグラム/kg(体重)/日、最も好ましくは0.01グラム/kg(体重)/日〜100ミリグラム/kg(体重)/日、例えば約0.1ミリグラム/kg(体重)/日、0.5ミリグラム/kg(体重)/日、1ミリグラム/kg(体重)/日、2ミリグラム/kg(体重)/日、5ミリグラム/kg(体重)/日、又は10ミリグラム/kg(体重)/日の量で、連続して(例えば、点滴によって)、日々の単回用量として、又は1日の中の複数回の分割用量として投与されるであろう。半減期を延長させる部分を含有する本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及びポリペプチドを1ヶ月に1回又は2回、1ミリグラム/kg(体重)〜100ミリグラム/kg(体重)、好ましくは1ミリグラム/kg(体重)〜50ミリグラム/kg(体重)、例えば約10ミリグラム/kg(体重)、15ミリグラム/kg(体重)、20ミリグラム/kg(体重)、又は30ミリグラム/kg(体重)の量で投与することができる。臨床医は概して、本明細書に言及される因子に応じて好適な1日量を決定することができるであろう。特定の場合には、例えば、上記の因子及び臨床医の専門的判断に基づきこれらの量から外れるように臨床医が選択することもあることが明らかであろう。概して、親和性/結合活性、有効性、体内分布、半減期及び当業者に既知の同様の因子の差異は考慮するものの、本質的に同様の経路を介して投与される、同様の標的に対する比較可能な従来の抗体又は抗体断片に関して通常投与される量から、投与量に関する指針を幾らか得ることができる。
【0732】
アミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチド、及び/又はこれらを含む組成物を肺組織に投与する場合、治療計画は、1日1回又は2回、好ましくは1日1回、又は2日、3日、4日、5日、6日若しくは7日毎に1回であり得る。
【0733】
通常上記の方法では、単一の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくは構築物、又はポリペプチドを使用するであろう。しかしながら、2つ以上の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及び/又はポリペプチドを組み合わせて使用することも本発明の範囲内である。
【0734】
本発明のナノボディ(登録商標)、アミノ酸配列、化合物又は構築物、及びポリペプチドは、1つ又は複数の更なる薬学的に活性のある化合物又は成分と組み合わせて、すなわち相乗効果をもたらすことも又はもたらさないこともある複合治療計画として使用することもできる。この場合でも、臨床医は、上記の因子及び臨床医の専門的判断に基づき、このような更なる化合物又は成分、並びに好適な複合治療計画を選択することができるであろう。
【0735】
特に、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物又は構築物、及びポリペプチドは、本明細書中に記載の疾患及び障害の予防及び/又は治療に用いられるか又は用いることができる他の薬学的に活性のある化合物又は成分と組み合わせて使用することができ、その結果、相乗効果が得られることも又は得られないこともある。このような化合物及び成分、並びにこれらを投与するための経路、方法及び薬学的配合物又は薬学的組成物の例は臨床医にとって明らかであろう。
【0736】
2つ以上の物質又は成分を複合治療計画の一環として使用する場合、これらは、同様の投与経路を介して又は異なる投与経路を介して、本質的に同じ時間で又は異なる時間で(例えば、本質的に同時に、連続して、又は交互の計画に従って)投与することができる。物質又は成分を、同じ投与経路を介して同時に投与しようとする場合、当業者にとって明らかであるように、異なる薬学的配合物又は薬学的組成物、又は併せた薬学的配合物若しくは薬学的組成物の一部として投与してもよい。
【0737】
また、2つ以上の活性のある物質又は成分を複合治療計画の一環として使用しようとする場合、化合物又は成分を単独で使用する場合に用いられるものと同様の量で、また同じ計画に従って、物質又は成分の各々を投与してもよく、このような併用によって、相乗効果がもたらされることも又はもたらされないこともある。しかしながら、2つ以上の活性のある物質又は成分の併用によって相乗効果がもたらされる場合には、所望の治療作用を達成しつつも、投与される物質又は成分の1つ、複数又は全ての量を低減させることも可能性であり得る。これは、例えば、所望の薬学的効果又は治療効果を依然として得ると共に、一般的な量で使用される場合の1つ又は複数の物質又は成分の使用に関連するあらゆる望ましくない副作用を回避、制限又は低減するのに有用であり得る。
【0738】
本発明に従って使用される治療計画の有効性は、臨床医にとって明らかであるように、関与する疾患又は障害についてそれ自体が既知の任意の方法で決定及び/又は追及され得る。臨床医はまた、必要に応じて及びケースバイケースで、特定の治療計画を変更又は修正し、それにより、所望の治療効果を達成し、望ましくない副作用を回避、制限又は低減し、及び/又は一方で所望の治療効果を達成することと、他方で望ましくない副作用を回避、制限又は低減することとの適切な均衡を達成することができる。
【0739】
概して、所望の治療効果が達成されるまで、及び/又は所望の治療効果を維持する必要がある以上、治療計画は続けられる。この場合も、これは臨床医が決定することができるものである。
【0740】
別の態様では、本発明は、少なくとも1つのウイルス疾患を予防及び/又は治療するため;及び/又は本明細書に言及される1つ又は複数の治療方法に使用するための薬学的組成物の調製における本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくは構築物、又はポリペプチドの使用に関する。
【0741】
治療対象の被験体とは、任意の温血動物であり得るが、具体的には哺乳動物、より具体的にはヒトである。当業者にとって明らかであるように、治療対象の被験体は、特に本明細書に言及される疾患及び障害を患っているか又はこれらの危険性のあるヒトである。
【0742】
本発明はまた、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくは構築物、又はポリペプチドを患者に投与することによって予防及び/又は治療することができる少なくとも1つの疾患又は障害を予防及び/又は治療するための薬学的組成物の調製における本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくは構築物、又はポリペプチドの使用に関する。
【0743】
より具体的には、本発明は、ウイルス疾患を予防及び/又は治療するための、並びに特に本明細書中に列挙した1つ又は複数の疾患及び障害を予防及び治療するための薬学的組成物の調製における本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくは構築物、又はポリペプチドの使用に関する。
【0744】
また、このような薬学的組成物でも、1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、化合物若しくは構築物、又はポリペプチドを、本明細書に言及したもの等の1つ又は複数の他の活性のある成分と好適に組み合わせてもよい。
【0745】
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ(登録商標)、ポリペプチド、核酸、遺伝子構築物、並びに宿主及び宿主細胞の更なる使用は、本明細書中の開示に基づき当業者にとって明らかであろう。例えば、限定するものではないが、本発明のアミノ酸配列は、好適な担体又は固体支持体と連結することができ、それにより組成物及び組成物を含む調製物からウイルスのエンベロープタンパク質を精製するそれ自体が既知の方法で使用することができる(than)培地がもたらされる。好適な検出可能な標識を含む本発明のアミノ酸配列の誘導体はまた、組成物若しくは調製物中のウイルスのエンベロープタンパク質の存在を(定性的に又は定量的に)測定するマーカーとして、又は(例えば、好適な細胞選別技法と組み合わせて)細胞若しくは組織の表面上のウイルスのエンベロープタンパク質の存在を選択的に検出するマーカーとして使用することができる。
【0746】
これより本発明は、以下の非限定的な好ましい態様、実施例及び図面により更に説明される。
【0747】
本願全体で引用された全ての引例(参考文献、交付済み特許、公開特許出願、及び同時係属特許出願を含む)の内容全体が参照により特に上記で言及された教示に関して明示的に援用される。
【0748】
態様
態様A−1.hRSVのタンパク質Fに指向性を有し及び/又はこれと特異的に結合し、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含む、アミノ酸配列。
態様A−2.アミノ酸残基ストレッチを2つ以上含み、1つのストレッチが、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択され、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、 e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択され、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に本発明のアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである、態様A−1に記載のアミノ酸配列。
態様A−3.アミノ酸残基ストレッチを3つ以上含み、第1のアミノ酸残基ストレッチが、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第2のアミノ酸残基ストレッチが、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
第3のアミノ酸残基ストレッチが、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される、態様A−1又はA−2に記載のアミノ酸配列。
態様A−4.hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合する、及び/又はhRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合する、態様A−1〜A−3のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−5.天然アミノ酸配列(任意の好適な種由来)、又は合成若しくは半合成のアミノ酸配列である、態様A−1〜A−4のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−6.免疫グロブリンフォールドを含む、又は好適な条件下で免疫グロブリンフォールドを形成することが可能である、態様A−1〜A−5のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−7.免疫グロブリン配列である、態様A−1〜A−6のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−8.天然アミノ酸配列(任意の好適な種由来)、又は合成若しくは半合成のアミノ酸配列である、態様A−1〜A−7のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−9.ヒト化免疫グロブリン配列、ラクダ化免疫グロブリン配列、又は親和性成熟等の技法により得られる免疫グロブリン配列である、態様A−1〜A−8のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−10.重鎖可変ドメイン配列(例えばV配列)から本質的になる、態様A−1〜A−9のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−11.従来の4鎖抗体由来の重鎖可変ドメイン配列から本質的になる、又は重鎖抗体由来の重鎖可変ドメイン配列から本質的になる、態様A−1〜A−10のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−12.ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適なアミノ酸配列)又はナノボディ(登録商標)(VHH配列を含むが、これに限定されない)から本質的になる、態様A−1〜A−11のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−13.4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になり、ここでCDR2が、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、態様A−1〜A−12のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−14.4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になり、ここでCDR2が、
a)配列番号102、又は
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から31又はCDR3のうちの少なくとも1つが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR1、及び/又は
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR3
から選択される、態様A−13に記載のアミノ酸配列。
態様A−15.4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)と、3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)とから本質的になり、ここでCDR1が、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR2が、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR3が、
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される、態様A−13又はA−14に記載のアミノ酸配列。
態様A−16.配列番号102を少なくとも含む、態様A−1〜A−15のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−17.少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、態様A−16に記載のアミノ酸配列。
態様A−18.少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、及び
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR1配列と、 c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR3配列とを含む、態様A−16又はA−17に記載のアミノ酸配列。
態様A−19.少なくとも配列番号102と、配列番号98及び配列番号121から選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、態様A−16〜A−18のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−20.配列番号98、配列番号102、及び配列番号121を含む、態様A−16〜A−19のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−21.
a)配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157のアミノ酸配列のうちの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性(アミノ酸同一性の程度を決定するためにCDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する)を有し、
b)カバットナンバリングによる11位、37位、44位、45位、47位、83位、84位、103位、104位及び108位のアミノ酸残基のうちの好ましくは1つ又は複数が国際公開第08/020079号の表A−3〜表A−8に言及される特徴的な残基から選択される、
ナノボディ(登録商標)から本質的になる、態様A−1〜A−20のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−22.ヒト化ナノボディ(登録商標)から本質的になる、態様A−1〜A−21のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−23.hRSVのタンパク質Fと(本明細書に規定のように)結合することができ、
i)配列番号5のアミノ酸配列(表A−1を参照されたい)のヒト化変異体であり、及び/又は
ii)配列番号5のアミノ酸配列(表A−1を参照されたい)及び/又は配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157(表A−4を参照されたい)のアミノ酸配列のうちの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性(アミノ酸同一性の程度を決定するためにCDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する)を有し、
iii)カバットナンバリングによる11位、37位、44位、45位、47位、83位、84位、103位、104位及び108位のアミノ酸残基のうちの好ましくは1つ又は複数が国際公開第08/020079号の表A−3〜表A−8に言及される特徴的な残基から選択される、
ヒト化ナノボディ(登録商標)から本質的になる、態様A−22に記載のアミノ酸配列。
態様A−24.本質的に単離形態である、態様A−1〜A−23のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−25.被験体に投与するためのものであり、上記被験体では自然発生しない、態様A−1〜A−24のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−26.1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様A−1〜A−25のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−27.10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様A−1〜A−26のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−28.10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様A−1〜A−27のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様A−29.100nM〜1000nM、好ましくは100nM〜500nM以下のIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様A−1〜A−28のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様B−1.hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ(登録商標)であって、ここでCDR2が、
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ(登録商標)。
態様B−2.CDR2が、
a)配列番号102、又は
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR1又はCDR3のうちの少なくとも1つが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR1、及び/又は
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択されるCDR3
から選択される、態様B−1に記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−3.CDR1が、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR2が、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択され、
CDR3が、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される、態様B−1又はB−2に記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−4.配列番号102を少なくとも含む、態様B−1〜B−3のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−5.少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのCDR配列とを含む、態様B−4に記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−6.少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、及び
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR1配列と、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR3配列とを含む、態様B−4又はB−5に記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−7.少なくとも配列番号102と、配列番号98及び配列番号121から選択される、少なくとも1つのCDR配列とを含む、態様B−4〜B−6のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−8.配列番号98、配列番号102、及び配列番号121を含む、態様B−4〜B−7のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−9.本質的に単離形態である、態様B−1〜B−8のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−10.1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様B−1〜B−9のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−11.10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様B−1〜B−10のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−12.10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様B−1〜B−11のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−13.100nM〜1000nM、好ましくは100nM〜500nM以下のIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様B−1〜B−12のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−14.天然ナノボディ(登録商標)(任意の好適な種由来)、又は合成若しくは半合成のナノボディ(登録商標)である、態様B−1〜B−13のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−15.VHH配列、部分ヒト化VHH配列、完全ヒト化VHH配列、ラクダ化重鎖可変ドメイン、又は親和性成熟等の技法により得られるナノボディ(登録商標)である、態様B−1〜B−14のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−16.部分ヒト化ナノボディ(登録商標)である、態様B−1〜B−15のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−17.完全ヒト化ナノボディ(登録商標)である、態様B−1〜B−16のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様B−18.hRSVのタンパク質Fと(本明細書に規定のように)結合することができ、
i)配列番号5のアミノ酸配列(表A−1を参照されたい)のヒト化変異体であり、及び/又は
ii)配列番号5のアミノ酸配列(表A−1を参照されたい)及び/又は配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157(表A−4を参照されたい)のアミノ酸配列のうちの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性(アミノ酸同一性の程度を決定するためにCDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する)を有し、
iii)カバットナンバリングによる11位、37位、44位、45位、47位、83位、84位、103位、104位及び108位のアミノ酸残基のうちの好ましくは1つ又は複数が国際公開第08/020079号の表A−3〜表A−8に言及される特徴的な残基から選択される、
ヒト化ナノボディ(登録商標)から本質的になる、態様B−1〜B−17のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様C−1:
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するアミノ酸配列。
態様C−2:配列番号60〜配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様C−1に記載のアミノ酸配列。
態様C−3:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するアミノ酸配列。
態様C−4:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される(hat)、態様C−3に記載のアミノ酸配列。
態様C−5:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様C−3又はC−4に記載のアミノ酸配列。
態様C−6:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するアミノ酸配列。
態様C−7:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、態様C−6に記載のアミノ酸配列。
態様C−8:
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するアミノ酸配列。
態様C−9:配列番号146〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様C−8に記載のアミノ酸配列。
態様C−10:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)
と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するアミノ酸配列。
態様C−11:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、態様C−10に記載のアミノ酸配列。
態様C−12:配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様C−10又はC−11に記載のアミノ酸配列。
態様C−13:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様C−14:2つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−13に記載のアミノ酸配列。
態様C−15:3つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−14に記載のアミノ酸配列。
態様C−16:4つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−15に記載のアミノ酸配列。
態様C−17:5つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−16に記載のアミノ酸配列。
態様C−18:6つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−17に記載のアミノ酸配列。
態様C−19:7つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−18に記載のアミノ酸配列。
態様C−20:8つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−19に記載のアミノ酸配列。
態様C−21:9つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−20に記載のアミノ酸配列。
態様C−22:10個以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−21に記載のアミノ酸配列。
態様C−23:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−22に記載のアミノ酸配列。
態様C−24:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−13に記載のアミノ酸配列。
態様C−25:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−13に記載のアミノ酸配列。
態様C−26:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−25に記載のアミノ酸配列。
態様C−27:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様C−28:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様C−29:
アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様C−8に記載のアミノ酸配列。
態様C−30:配列番号62を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様C−31:配列番号65を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様C−32:配列番号76を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様C−33:配列番号146〜配列番号153:配列番号76のうちのいずれかを含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様C−34:1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様C−1〜C−33のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様C−35:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様C−1〜C−34のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様C−36:10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様C−1〜C−35のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様C−37:100nM〜1000nM、好ましくは100nM〜500nM以下のIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様C−1〜C−36のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様C−38:hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合する、及び/又はhRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合する、態様C−1〜C−37のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様D−1:
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ(登録商標)。
態様D−2:配列番号60〜配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様D−1に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−3:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ(登録商標)。
態様D−4:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、態様D−3に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−5:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様D−3又はD−4に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−6:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ(登録商標)。
態様D−7:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、 該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、態様D−6に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−8:
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ(登録商標)。
態様D−9:配列番号146〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様D−8に記載のナノボディ。
態様D−10:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ。
態様D−11:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、 配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、態様D−10に記載のナノボディ。
態様D−12:配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様D−10又はD−11に記載のナノボディ。
態様D−13:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様D−14:2つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−13に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−15:3つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−14に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−16:4つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−150に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−17:5つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−16に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−18:6つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−17に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−19:7つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−18に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−20:8つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−19に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−21:9つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−20に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−22:10個以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−21に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−23:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−22に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−24:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−13に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−25:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−8に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−26:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−20に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−27:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様D−28:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様D−29:
アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様D−13に記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−30:配列番号62を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様D−31:配列番号65を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様D−32:配列番号76を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様D−33:配列番号146〜配列番号153のうちのいずれかを含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様D−34:1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様D−1〜D−33のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−35:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様D−1〜D−34のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−36:10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様D−1〜D−35のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−37:100nM〜1000nM、好ましくは100nM〜500nM以下のIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様D−1〜D−36のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様D−38:hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合する、及び/又はhRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合する、態様D−1〜D−37のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様W−1:hRSVのタンパク質Fに指向性を有し及び/又はこれと特異的に結合し、該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有する、態様A−1〜A−29及びC−1〜C−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様W−2:
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するアミノ酸配列。
態様W−3:配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様W−2に記載のアミノ酸配列。
態様W−4:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−5:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号62を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−6:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号65を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−7:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号76を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−8:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号75を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−9:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号147を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−10:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号149を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−11:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号153を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−12:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−13:2つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−12に記載のアミノ酸配列。
態様W−14:3つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−13に記載のアミノ酸配列。
態様W−15:4つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−14に記載のアミノ酸配列。
態様W−16:5つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−15に記載のアミノ酸配列。
態様W−17:6つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−16に記載のアミノ酸配列。
態様W−18:7つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−17に記載のアミノ酸配列。
態様W−19:8つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−18に記載のアミノ酸配列。
態様W−20:9つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−19に記載のアミノ酸配列。
態様W−21:10個以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−20に記載のアミノ酸配列。
態様W−22:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−21に記載のアミノ酸配列。
態様W−23:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−12に記載のアミノ酸配列。
態様W−24:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−12に記載のアミノ酸配列。
態様W−25:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−24に記載のアミノ酸配列。
態様W−26:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−27:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−28:
アミノ酸残基が、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、 Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様W−2又はW−3に記載のアミノ酸配列。
態様W−29:配列番号138を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−30:配列番号139を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−31:配列番号140を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−32:配列番号141を含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−33:配列番号154〜157のいずれかを含むか、又はこれから本質的になるアミノ酸配列。
態様W−34:1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様W−1〜W−33のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様W−35:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様W−1〜W−34のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様W−36:10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様W−1〜W−35のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様W−37:100nM〜1000nM、好ましくは100nM〜500nM以下のIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様W−1〜W−36のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様W−38:hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合する、及び/又はhRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合する、態様W−1〜W−37のいずれか一つに記載のアミノ酸配列。
態様X−1:1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有する、態様B−1〜B−18及び態様D−1〜D−38のいずれか一つに記載の、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ。
態様X−2:
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合するナノボディ(登録商標)。
態様X−3:配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる、態様X−2に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−4:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−5:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号62を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−6:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号65を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−7:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号76を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−8:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号75を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−9:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号147を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−10:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号149を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−11:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号153を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−12:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−13:2つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−12に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−14:3つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−13に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−15:4つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−14に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−16:5つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−15に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−17:6つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−16に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−18:7つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−17に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−19:8つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−18に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−20:9つ以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−19に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−21:10個以上のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−20に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−22:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−21に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−23:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−12に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−24:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−12に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−25:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−24に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−26:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−27:1つ又は複数のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−28:
アミノ酸残基が、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を含むか、又はこれから本質的になる、態様X−2に記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−29:配列番号138を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−30:配列番号139を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−31:配列番号140を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−32:配列番号141を含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−33:配列番号154〜157のいずれかを含むか、又はこれから本質的になるナノボディ(登録商標)。
態様X−34:1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様X−1〜X−33のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−35:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様X−1〜X−34のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−36:10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様X−1〜X−35のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−37:100nM〜1000nM、好ましくは100nM〜500nM以下のIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様X−1〜X−36のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様X−38:hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合する、及び/又はhRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合する、態様X−1〜X−37のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)。
態様E−1:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載の1つ又は複数のアミノ酸配列、及び/又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載の1つ又は複数のナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になり、任意で1つ又は複数のペプチドリンカーを介して連結された1つ又は複数の他のアミノ酸結合単位を更に任意で含む、ポリペプチド。
態様E−2:上記の1つ又は複数の他の結合単位が免疫グロブリン配列である、態様E−1に記載のポリペプチド。
態様E−3:上記の1つ又は複数の他の結合単位が、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、「dAb」、dAbとしての使用に好適なアミノ酸配列、又はナノボディ(登録商標)からなる群から選択される、態様E−1又はE−2に記載のポリペプチド。
態様E−4:上記の1つ又は複数のアミノ酸配列が免疫グロブリン配列である、態様E−1〜E−3のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−5:上記の1つ又は複数のアミノ酸配列が、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、「dAb」、dAbとしての使用に好適なアミノ酸配列、又はナノボディ(登録商標)からなる群から選択される、態様E−1〜E−4のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−6:態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−8、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載の1つ又は複数のナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になり、上記の1つ又は複数の他の結合単位がナノボディ(登録商標)である、態様E−1〜E−5のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−7:多価構築物である、態様E−1〜E−6のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−8:少なくとも2つの、態様A−1〜A−29及び態様C−1〜C−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、及び/又は態様B−1〜B−18及び態様D−1〜D−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、及び/又は態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載の少なくとも1つのアミノ酸配列、及び/又は態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載の少なくとも1つのナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7に記載の多価ポリペプチド。
態様E−9:上記の少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−8に記載の多価ポリペプチド。
態様E−10:
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含む、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−9のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−11:
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含み、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になり、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に本発明のアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである、態様E−7〜E−10のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−12:
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチと、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される第2のアミノ酸残基ストレッチと、
e)配列番号121、
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される第3のアミノ酸残基ストレッチとを含む、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−11のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−13:少なくとも配列番号102を含む、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−12のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−14:少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−13のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−15:少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR1配列と、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR3配列とを含む、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−14のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−16:少なくとも配列番号102と、配列番号98及び配列番号121から選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−15のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−17:配列番号98、配列番号102、及び配列番号121を含む、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−16のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−18:上記の少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−8〜E−17のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−19:
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−9のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−20:上記の少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−19に記載の多価ポリペプチド。
態様E−21:配列番号60〜配列番号76のうちの1つから選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−20に記載の多価ポリペプチド。
態様E−22:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−9のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−23:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−22に記載の多価ポリペプチド。
態様E−24:上記の少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−22又はE−23に記載の多価ポリペプチド。
態様E−25:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−24に記載の多価ポリペプチド。
態様E−26:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−9のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−27:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−26に記載の多価ポリペプチド。
態様E−28:上記の少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−26又はE−27に記載の多価ポリペプチド。
態様E−29:配列番号65及び配列番号76から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−28に記載の多価ポリペプチド。
態様E−30:
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−9のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−31:上記の少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−30に記載の多価ポリペプチド。
態様E−32:配列番号146〜配列番号153のうちの1つから選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−31に記載の多価ポリペプチド。
態様E−33:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−9のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−34:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−33に記載の多価ポリペプチド。
態様E−35:上記の少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−33又はE−34に記載の多価ポリペプチド。
態様E−36:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、配列番号76、配列番号147、配列番号149、及び配列番号153から選択される、少なくとも2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−35に記載の多価ポリペプチド。
態様E−37:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−38:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−37に記載の多価ポリペプチド。
態様E−39:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−37に記載の多価ポリペプチド。
態様E−40:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−37に記載の多価ポリペプチド。
態様E−41:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−40に記載の多価ポリペプチド。
態様E−42:1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−43:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−44:
アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−37に記載の多価ポリペプチド。
態様E−45:少なくとも3つの、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、及び/又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7に記載の多価ポリペプチド。
態様E−46:上記の少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−45に記載の多価ポリペプチド。
態様E−47:
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含む、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−48:
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチを含み、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になり、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に本発明のアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−49:
a)配列番号98、及び
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチと、
c)配列番号102、及び
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される第2のアミノ酸残基ストレッチと、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される第3のアミノ酸残基ストレッチとを含む、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−50:少なくとも配列番号102を含む、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−51:少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−52:少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR1配列と、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR3配列とを含む、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−53:少なくとも配列番号102と、配列番号98及び配列番号121から選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−54:配列番号98、配列番号102、及び配列番号121を含む、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−55:上記の少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−47〜E−53のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−56:
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−57:上記の少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−56に記載の多価ポリペプチド。
態様E−58:配列番号60〜配列番号76のうちの1つから選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−57に記載の多価ポリペプチド。
態様E−59:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、 i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−60:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−59に記載の多価ポリペプチド。
態様E−61:上記の少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−59又はE−60に記載の多価ポリペプチド。
態様E−62:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−61に記載の多価ポリペプチド。
態様E−63:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−64:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−63に記載の多価ポリペプチド。
態様E−65:上記の少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−63又はE−64に記載の多価ポリペプチド。
態様E−66:配列番号65及び配列番号76から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−65に記載の多価ポリペプチド。
態様E−67:
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−68:上記の少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−67に記載の多価ポリペプチド。
態様E−69:配列番号146〜配列番号153のうちの1つから選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−68に記載の多価ポリペプチド。
態様E−70:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−45又はE−46に記載の多価ポリペプチド。
態様E−71:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−70に記載の多価ポリペプチド。
態様E−72:上記の少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−70又はE−71に記載の多価ポリペプチド。
態様E−73:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、配列番号76、配列番号147、配列番号149、及び配列番号153から選択される、少なくとも3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−72に記載の多価ポリペプチド。
態様E−74:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−75:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−74に記載の多価ポリペプチド。
態様E−76:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−74に記載の多価ポリペプチド。
態様E−77:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−74に記載の多価ポリペプチド。
態様E−78:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−77に記載の多価ポリペプチド。
態様E−79:1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−80:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−81:
アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−74に記載の多価ポリペプチド。
態様E−82:
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7〜E−9のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド。
態様E−83:配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−82に記載の多価ポリペプチド。
態様E−84:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−85:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号62を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−86:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号65を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−87:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号76を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−88:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号75を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−89:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号147を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−90:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号149を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−91:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号153を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−92:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−93:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−92に記載の多価ポリペプチド。
態様E−94:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−92に記載の多価ポリペプチド。
態様E−95:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−92に記載の多価ポリペプチド。
態様E−96:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−95に記載の多価ポリペプチド。
態様E−97:1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−98:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる多価ポリペプチド。
態様E−99:
アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−92に記載の多価ポリペプチド。
態様E−100:2つの、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、及び/又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7に記載の二価ポリペプチド。
態様E−101:上記の2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−100に記載の二価ポリペプチド。
態様E−102:
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含む、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−103:
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチを含み、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になり、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に本発明のアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−104:
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチと、
c)配列番号102、
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される第2のアミノ酸残基ストレッチと、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される第3のアミノ酸残基ストレッチとを含む、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−105:少なくとも配列番号102を含む、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−106:少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−107:少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、及び
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR1配列と、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR3配列とを含む、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−108:少なくとも配列番号102と、配列番号98及び配列番号121から選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−109:配列番号98、配列番号102、及び配列番号121を含む、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−110:上記の少なくとも2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−102〜E−109のいずれか一つに記載の二価ポリペプチド。
態様E−111:
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−112:上記の2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−111に記載の二価ポリペプチド。
態様E−113:配列番号60〜配列番号76のうちの1つから選択される、2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−112に記載の二価ポリペプチド。
態様E−114:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−115:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−114に記載の二価ポリペプチド。
態様E−116:上記の2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−114又はE−115に記載の二価ポリペプチド。
態様E−117:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから選択される、2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−116に記載の二価ポリペプチド。
態様E−118:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−119:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−118に記載の二価ポリペプチド。
態様E−120:上記の2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−118又はE−119に記載の二価ポリペプチド。
態様E−121:配列番号65及び配列番号76から選択される、2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−120に記載の二価ポリペプチド。
態様E−122:
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−123:上記の2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−122に記載の二価ポリペプチド。
態様E−124:配列番号146〜配列番号153のうちの1つから選択される、2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−123に記載の二価ポリペプチド。
態様E−125:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−126:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、 配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−125に記載の二価ポリペプチド。
態様E−127:上記の2つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−125又はE−126に記載の二価ポリペプチド。
態様E−128:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、配列番号76、配列番号147、配列番号149、及び配列番号153のうちの1つから選択される、2つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−127に記載の二価ポリペプチド。
態様E−129:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、2つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−130:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、2つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−129に記載の二価ポリペプチド。
態様E−131:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、2つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−129に記載の二価ポリペプチド。
態様E−132:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、2つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−129に記載の二価ポリペプチド。
態様E−133:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、2つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−132に記載の二価ポリペプチド。
態様E−134:1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、2つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−135:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、2つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−136:
アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、2つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−129に記載の二価ポリペプチド。
態様E−137:
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−100又はE−101に記載の二価ポリペプチド。
態様E−138:配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−137に記載の二価ポリペプチド。
態様E−139:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−140:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号62を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−141:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号65を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−142:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号76を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−143:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号75を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−144:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号147を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−145:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号149を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−146:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号153を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−147:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−148:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−147に記載の二価ポリペプチド。
態様E−149:アミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)の突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−147に記載の二価ポリペプチド。
態様E−150:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−147に記載の二価ポリペプチド。
態様E−151:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−150に記載の二価ポリペプチド。
態様E−152:アミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)の突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−153:アミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)の突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる二価ポリペプチド。
態様E−154:
アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、 Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−147に記載の二価ポリペプチド。
態様E−155:3つの、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、及び/又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−7に記載の三価ポリペプチド。
態様E−156:上記の3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−155に記載の三価ポリペプチド。
態様E−157:
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるアミノ酸残基ストレッチを少なくとも1つ含む、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−158:
a)配列番号102、
b)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチを含み、
少なくとも1つのストレッチが、
c)配列番号98、
d)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になり、a)及びb)のうちの1つに対応するアミノ酸残基ストレッチが常に本発明のアミノ酸配列に存在するようなものであり、第2のアミノ酸残基ストレッチがc)、d)、e)及びf)のうちの1つから選択されるようなものである、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−159:
a)配列番号98、及び
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチと、
c)配列番号102、及び
d)配列番号102と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、
i)上記アミノ酸残基ストレッチが6位(カバットナンバリングにより求められる54位)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される第2のアミノ酸残基ストレッチと、
e)配列番号121、及び
f)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチからなる群から選択される第3のアミノ酸残基ストレッチとを含む、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−160:少なくとも配列番号102を含む、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−161:少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチ、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−162:少なくとも配列番号102と、
a)配列番号98、
b)配列番号98と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR1配列と、
c)配列番号121、及び
d)配列番号121と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸残基ストレッチであって、上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しない上記アミノ酸残基ストレッチを含むアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸残基ストレッチから選択されるCDR3配列とを含む、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−163:少なくとも配列番号102と、配列番号98及び配列番号121から選択される、少なくとも1つのアミノ酸残基ストレッチ(CDR配列)とを含む、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−164:配列番号98、配列番号102、及び配列番号121を含む、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−165:上記の少なくとも3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−157〜E−164のいずれか一つに記載の三価ポリペプチド。
態様E−166:
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−167:上記の3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−166に記載の三価ポリペプチド。
態様E−168:配列番号60〜配列番号76のうちの1つから選択される、3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−167に記載の三価ポリペプチド。
態様E−169:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、 i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−170:
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−169に記載の三価ポリペプチド。
態様E−171:上記の3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−169又はE−170に記載の三価ポリペプチド。
態様E−172:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから選択される、3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−171に記載の三価ポリペプチド。
態様E−173:
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−174: a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−173に記載の三価ポリペプチド。
態様E−175:上記の3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−173又はE−174に記載の三価ポリペプチド。
態様E−176:配列番号65及び配列番号76から選択される、3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−175に記載の三価ポリペプチド。
態様E−177:
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−178:上記の3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−177に記載の三価ポリペプチド。
態様E−179:配列番号146〜配列番号153のうちの1つから選択される、3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−178に記載の三価ポリペプチド。
態様E−180:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−181:
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−180に記載の三価ポリペプチド。
態様E−182:上記の3つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)が同一である、態様E−180又はE−181に記載の三価ポリペプチド。
態様E−183:配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、配列番号76、配列番号147、配列番号149、及び配列番号153から選択される、3つの同一のアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−182に記載の三価ポリペプチド。
態様E−184:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)の突然変異を受けた、3つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−185:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、3つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−184に記載の三価ポリペプチド。
態様E−186:アミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)の突然変異を受けた、3つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−184に記載の三価ポリペプチド。
態様E−187:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)の突然変異を受けた、3つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−184に記載の三価ポリペプチド。
態様E−188:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、3つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−187に記載の三価ポリペプチド。
態様E−189:1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、3つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−190:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、3つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−191:
アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、 Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、3つの、配列番号5を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−184に記載の三価ポリペプチド。
態様E−192:3つの、配列番号62を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−193:3つの、配列番号65を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−194:3つの、配列番号76を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−195:3つの、配列番号75を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−196:3つの、配列番号147を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−197:3つの、配列番号149を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−198:3つの、配列番号153を有するアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−199:
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−155又はE−156に記載の三価ポリペプチド。
態様E−200:配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから選択される、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−199に記載の三価ポリペプチド。
態様E−201:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−202:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号62を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−203:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号65を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−204:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号76を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−205:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号75を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−206:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号147を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−207:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号149を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−208:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号153を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−209:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−210:アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−209に記載の三価ポリペプチド。
態様E−211:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−209に記載の三価ポリペプチド。
態様E−212:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−209に記載の三価ポリペプチド。
態様E−213:アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−212に記載の三価ポリペプチド。
態様E−214:
アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号5を有する、少なくとも1つのアミノ酸配列及び/又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる、態様E−209に記載の三価ポリペプチド。
態様E−215:以下のポリペプチド:
a)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158、
b)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び/又は85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合する三価ポリペプチド。
態様E−216:以下のポリペプチド:
a)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158、
b)配列番号77〜配列番号79及び配列番号158のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される、態様E−215に記載の三価ポリペプチド。
態様E−217:以下のポリペプチド:
a)配列番号78及び配列番号79、
b)配列番号78及び配列番号79のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び/又は85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合する三価ポリペプチド。
態様E−218:以下のポリペプチド:
a)配列番号78及び配列番号79、
b)配列番号78及び配列番号79のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、83位にアルギニン(Arg、R)、及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、 ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される、態様E−217に記載の三価ポリペプチド。
態様E−219:以下のポリペプチド:
a)配列番号159〜配列番号161、
b)配列番号159〜配列番号161のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合する三価ポリペプチド。
態様E−220:以下のポリペプチド:
a)配列番号159〜配列番号161、
b)配列番号159〜配列番号161のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される、態様E−219に記載の三価ポリペプチド。
態様E−221:以下のポリペプチド:
a)配列番号159〜配列番号161、
b)配列番号159〜配列番号161のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)該ポリペプチドが、
配列番号159(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号160(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、 配列番号161(上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、上記ポリペプチド内に包含されるアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される、態様E−219又はE−220に記載の三価ポリペプチド。
態様E−222:1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−223:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−224:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−225:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−226:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−227:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−228:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−229:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−230:配列番号77を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−231:配列番号78を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−232:配列番号79を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−233:配列番号159〜配列番号161のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−234:以下のポリペプチド:
a)配列番号142〜配列番号145及び配列番号162〜配列番号165、
b)配列番号142〜配列番号145及び配列番号162〜配列番号165のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するポリペプチドであって、
i)上記ポリペプチド内に包含される第1のアミノ酸配列又はナノボディ(登録商標)が、1位にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該ポリペプチドが、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないポリペプチドと比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、ポリペプチド
から選択される、hRSVのタンパク質Fに指向性を有する及び/又はこれと特異的に結合する三価ポリペプチド。
態様E−235:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−236:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号77を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−237:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号78を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−238:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号79を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−239:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号158を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−240:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号159を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−241:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号160を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−242:1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号161を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−243:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−244:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−245:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)の突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−246:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−247:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−248:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−249:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−250:配列番号53の一部を形成する少なくとも1つ(好ましくは2つ、より好ましくは3つ全て)のナノボディ(登録商標)において、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、配列番号53を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−251:配列番号142を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−252:配列番号143を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−253:配列番号144を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−254:配列番号145を含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−255:配列番号162〜配列番号165のうちの1つを含むか、又はこれから本質的になる三価ポリペプチド。
態様E−256:100nM〜0.1nM以下、好ましくは10nM〜0.1nM以下、より好ましくは1nM〜0.1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様E−1〜E−255のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−257:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様E−1〜E−256のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−258:10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1、より好ましくは5×10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様E−1〜E−257のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−259:10pM〜1000pM、好ましくは10pM〜250pM、より好ましくは50pM〜200pM以下のIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様E−1〜E−258のいずれか一つに記載のポリペプチド(polypeptidev)。
態様E−260:シナジス(登録商標)を用いて得られたIC50値と比較して少なくとも同じ、好ましくはより良好な、少なくとも10倍良好な、好ましくは20倍良好な、より好ましくは50倍良好な、更により好ましくは60倍、70倍、80倍又は80倍超良好なIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様E−1〜E−259のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−261:多重特異性構築物である、態様E−1〜E−260のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様F−1:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載の1つのアミノ酸配列、及び/又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載の1つのナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる一価構築物。
態様F−2:上記のアミノ酸配列が、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、「dAb」、dAbとしての使用に好適なアミノ酸配列、又はナノボディ(登録商標)からなる群から選択される、態様F−1に記載の一価構築物。
態様F−3:態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載の1つのナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になる一価構築物。
態様F−4:配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157からなる群から選択される一価構築物。
態様F−5:態様E−1〜E−261のいずれか一つに記載の多価ポリペプチドを調製する際の態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−6:結合単位を2つ以上含む多価構築物を調製する際に該一価構築物が結合ドメイン又は結合単位として使用される、態様F−5に記載の一価構築物の使用。
態様F−7:好ましくは分子間結合と比較して分子内結合を示す多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5又はF−6に記載の一価構築物の使用。
態様F−8:多価ポリペプチドが分子間結合と比較して分子内結合を示す、及び/又は多価ポリペプチドをhRSVのタンパク質F上の全ての結合部位に同時に結合させることができるように、結合ドメイン又は結合単位がリンカーを介して連結された、多価構築物を調製する際の結合ドメイン又は結合単位としての態様F−5〜F−7のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−9:一価構築物が、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−10:一価構築物が配列番号60〜配列番号76のうちの1つから本質的になる、態様F−9に記載の一価構築物の使用。
態様F−11:一価構築物が、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−12:一価構築物が、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、又は
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−11に記載の一価構築物の使用。
態様F−13:一価体が配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから本質的になる、態様F−11又はF−12に記載の一価構築物の使用。
態様F−14:一価構築物が、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−15:一価構築物が、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−14に記載の(accordingaspect F-14)一価構築物の使用。
態様F−16:多価ポリペプチドを調製する際の配列番号62から本質的になる一価構築物の使用。
態様F−17:多価ポリペプチドを調製する際の配列番号65から本質的になる一価構築物の使用。
態様F−18:多価ポリペプチドを調製する際の配列番号76から本質的になる一価構築物の使用。
態様F−19:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−20:一価構築物が配列番号146〜配列番号153のうちの1つから本質的になる、態様F−19に記載の一価構築物の使用。
態様F−21:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−22:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−21に記載の一価構築物の使用。
態様F−23:一価体が配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つから本質的になる、態様F−21又はF−22に記載の一価構築物の使用。
態様F−24:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−25:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−24に記載の一価構築物の使用。
態様F−26:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−24に記載の一価構築物の使用。
態様F−27:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−24に記載の一価構築物の使用。
態様F−28:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−27に記載の一価構築物の使用。
態様F−29:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−30:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−31:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−24に記載の一価構築物の使用。
態様F−32:一価構築物が、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−33:一価構築物が配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから本質的になる、態様F−32に記載の一価構築物の使用。
態様F−34:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−35:一価構築物が配列番号62から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−36:一価構築物が配列番号65から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−37:一価構築物が配列番号76から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−38:一価構築物が配列番号75から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−39:一価構築物が配列番号147から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−40:一価構築物が配列番号149から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−41:一価構築物が配列番号153から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−42:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−43:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−42に記載の一価構築物の使用。
態様F−44:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−42に記載の一価構築物の使用。
態様F−45:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−42に記載の一価構築物の使用。
態様F−46:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−42に記載の一価構築物の使用。
態様F−47:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−48:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、多価ポリペプチドを調製する際の態様F−5〜F−8のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−49:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、 Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、多価構築物を調製する際の態様F−42に記載の一価構築物の使用。
態様F−50:二価ポリペプチドを調製する際の態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−51:好ましくは分子間結合と比較して分子内結合を示す二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−52:二価ポリペプチドが分子間結合と比較して分子内結合を示す、及び/又は二価ポリペプチドをhRSVのタンパク質F上の両方の結合部位に同時に結合させることができるように、結合ドメイン又は結合単位がリンカーを介して連結された、二価ポリペプチドを調製する際の結合ドメイン又は結合単位としての態様F−50又はF−51に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−53:一価構築物が、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−54:2つの一価構築物が同一である、態様F−53に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−55:2つの一価構築物が配列番号60〜配列番号76のうちの1つから本質的になる、態様F−53又はF−54に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−56:一価構築物が、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−57:一価構築物が、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−56に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−58:2つの一価構築物が同一である、態様F−56又はF−57に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−59:2つの一価構築物が配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから本質的になる、態様F−58に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−60:一価構築物が、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−61:一価構築物が、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−60に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−62:2つの一価構築物が同一である、態様F−60又はF−61に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−63:二価ポリペプチドを調製する際の配列番号62から本質的になる2つの一価構築物の使用。
態様F−64:二価ポリペプチドを調製する際の配列番号65から本質的になる2つの一価構築物の使用。
態様F−65:二価ポリペプチドを調製する際の配列番号76から本質的になる2つの一価構築物の使用。
態様F−66:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−67:2つの一価構築物が同一である、態様F−66に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−68:2つの一価構築物が配列番号146〜配列番号153のうちの1つから本質的になる、態様F−66又はF−67に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−69:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−70:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−69に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−71:2つの一価構築物が同一である、態様F−69又はF−70に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−72:2つの一価構築物が配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つから本質的になる、態様F−71に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−73:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−74:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−73に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−75:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−73に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−76:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けた、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−73に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−77:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−76に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−78:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)の突然変異を受けた、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−79:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けた、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−80:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Glnの突然変異を受けた、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−73に記載の2つの一価構築物の使用。
態様F−81:一価構築物が、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−82:一価構築物が配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから本質的になる、態様F−81に記載の一価構築物の使用。
態様F−83:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−84:一価構築物が配列番号62から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−85:一価構築物が配列番号65から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−86:一価構築物が配列番号76から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−87:一価構築物が配列番号75から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−88:一価構築物が配列番号147から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−89:一価構築物が配列番号149から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−90:一価構築物が配列番号153から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−91:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−92:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−91に記載の一価構築物の使用。
態様F−93:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−91に記載の一価構築物の使用。
態様F−94:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−91に記載の一価構築物の使用。
態様F−95:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−94に記載の一価構築物の使用。
態様F−96:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−97:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、二価ポリペプチドを調製する際の態様F−50〜F−52のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−98:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、 Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、二価構築物を調製する際の態様F−91に記載の一価構築物の使用。
態様F−99:三価ポリペプチドを調製する際の態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−100:好ましくは分子間結合と比較して分子内結合を示す三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−101:三価ポリペプチドが分子間結合と比較して分子内結合を示す、及び/又は三価ポリペプチドをhRSVのタンパク質F上の3つ全ての結合部位に同時に結合させることができるように、結合ドメイン又は結合単位がリンカーを介して連結された、三価ポリペプチドを調製する際の結合ドメイン又は結合単位としての態様F−99又はF−100に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−102:一価構築物が、
a)配列番号60〜配列番号76、
b)配列番号60〜配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にグルタミン(Gln、Q)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−103:3つの一価構築物が同一である、態様F−102に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−104:3つの一価構築物が配列番号60〜配列番号76のうちの1つから本質的になる、態様F−102又はF−103に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−105:一価構築物が、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−106:一価構築物が、
a)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76、
b)配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−105に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−107:3つの一価構築物が同一である、態様F−105又はF−106に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−108:3つの一価構築物が配列番号62、配列番号65、配列番号67、配列番号68、配列番号75、及び配列番号76のうちの1つから本質的になる、態様F−107に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−109:一価構築物が、
a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び/又は83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−110:一価構築物が、 a)配列番号65及び配列番号76、
b)配列番号65及び配列番号76のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、54位にアスパラギン酸(Asp、D)、105位にグルタミン(Gln、Q)、78位にロイシン(Leu、L)、及び83位にアルギニン(Arg、R)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−109に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−111:3つの一価構築物が同一である、態様F−109又はF−110に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−112:三価ポリペプチドを調製する際の配列番号62から本質的になる3つの一価構築物の使用。
態様F−113:三価ポリペプチドを調製する際の配列番号65から本質的になる3つの一価構築物の使用。
態様F−114:三価ポリペプチドを調製する際の配列番号76から本質的になる3つの一価構築物の使用。
態様F−115:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)を有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−116:3つの一価構築物が同一である、態様F−115に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−117:3つの一価構築物が配列番号146〜配列番号153のうちの1つから本質的になる、態様F−115又はF−116に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−118:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)、及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−119:一価構築物が、
a)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153、
b)配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、
配列番号146(このアミノ酸配列は好ましくは105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号147(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号148(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号149(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)及び105位にグルタミン(Gln、Q)を有する)、
配列番号151(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)を有する)、
配列番号152(このアミノ酸配列は好ましくは85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)、
配列番号153(このアミノ酸配列は好ましくは83位にアルギニン(Arg、R)及び85位にグルタミン酸(Glu、E)を有する)
と僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有する場合のように、該アミノ酸配列は、14位にプロリン(Pro、P)、19位にアルギニン(Arg、R)、20位にロイシン(Leu、L)及び108位にロイシン(Leu、L)と、更に83位にアルギニン(Arg、R)、85位にグルタミン酸(Glu、E)、及び/又は105位にグルタミン(Gln、Q)とを有し(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−118に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−120:3つの一価構築物が同一である、態様F−118又はF−119に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−121:3つの一価構築物が配列番号146〜配列番号149及び配列番号151〜配列番号153のうちの1つから本質的になる、態様F−120に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−122:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けた、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−123:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けた、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−122に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−124:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)の突然変異を受けた、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−122に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−125:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)の突然変異を受けた、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−122に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−126:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けた、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−125に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−127:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)の突然変異を受けた、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−128:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)の突然変異を受けた、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−129:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Gly54Asp、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−122に記載の3つの一価構築物の使用。
態様F−130:配列番号62を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号62を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号77を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号62を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−131:配列番号65を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号65を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号78を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号65を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−132:配列番号76を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号76を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号79を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号76を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−133:配列番号75を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号75を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号158を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号75を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−134:配列番号147を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号147を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号159を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号147を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−135:配列番号149を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号149を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号160を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号149を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−136:配列番号153を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号153を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号161を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号153を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−137:一価構築物が、
a)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157、
b)配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つと僅か3つ、好ましくは僅か2つ、より好ましくは僅か1つのアミノ酸差異を有するアミノ酸配列であって、
i)該アミノ酸配列が、1位(上記位置はカバットナンバリングにより求められる)にアスパラギン酸(Asp、D)を有し、
ii)該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い親和性(上記親和性は表面プラズモン共鳴により測定されるようなものである)でhRSVのタンパク質Fと結合する、及び/又は該アミノ酸配列が、3つ、2つ又は1つのアミノ酸差異を有しないアミノ酸配列と比較して同じ、ほぼ同じ、又はより高い効力(本明細書で規定のような)を有するものとする、アミノ酸配列
から選択される、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−138:一価構築物が配列番号138〜配列番号141及び配列番号154〜配列番号157のうちの1つから本質的になる、態様F−137に記載の一価構築物の使用。
態様F−139:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−140:一価構築物が配列番号62から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−141:一価構築物が配列番号65から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−142:一価構築物が配列番号76から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−143:一価構築物が配列番号75から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−144:一価構築物が配列番号147から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−145:一価構築物が配列番号149から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−146:一価構築物が配列番号153から本質的になり、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−147:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個若しくは9個、10個、11個、又は12個)のアミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Aspから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−148:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Val5Leu、Ala14Pro、Ser19R、Ile20Leu、Glu44Gly、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−147に記載の一価構築物の使用。
態様F−149:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個、7個又は8個)のアミノ酸残基が、Ser19R、Ile20Leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−147に記載の一価構築物の使用。
態様F−150:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個又は5個)のアミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−147に記載の一価構築物の使用。
態様F−151:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Dの突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−150に記載の一価構築物の使用。
態様F−152:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leuから選択される1つ又は複数(例えば2個、3個又は4個)の突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−153:一価構築物が配列番号5から本質的になり、1つ又は複数(例えば2個、3個、4個、5個、6個又は7個)のアミノ酸残基が、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leuから選択される突然変異を受けており、1位のグルタミン酸がアスパラギン酸に変化している、三価ポリペプチドを調製する際の態様F−99〜F−101のいずれか一つに記載の一価構築物の使用。
態様F−154:一価構築物が配列番号5から本質的になり、アミノ酸残基が、
Glu1Asp、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、Gln108Leu、及びGly54Asp、
Glu1Asp、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln、及びGly54Asp、
Glu1Asp及びGly54Asp、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、及びGln108Leu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAla83Arg、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、及びArg105Gln、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びAsp85Glu、
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、及びArg105Gln、 Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Asp85Glu、及びArg105Gln、又は
Glu1Asp、Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、及びArg105Gln
の突然変異を受けた、三価構築物を調製する際の態様F−147に記載の一価構築物の使用。
態様F−155:配列番号138を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号5を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号142を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号138を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−156:配列番号139を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号62を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号143を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号139を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−157:配列番号140を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号65を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号144を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号140を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−158:配列番号141を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号76を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号145を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号141を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−159:配列番号154を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号75を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号162を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号154を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−160:配列番号155を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号147を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号163を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号155を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−161:配列番号156を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号149を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号164を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号156を有するアミノ酸配列の使用。
態様F−162:配列番号157を有するアミノ酸配列が、少なくとも2つの更なる、配列番号153を有するアミノ酸配列と15GSリンカーを介して連結された、配列番号165を有する三価ポリペプチドを調製する際の配列番号157を有するアミノ酸配列の使用。
態様E−262:それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体と比較して半減期が増大した、態様E−1〜E−261のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−263:1つ又は複数の他の結合単位が、それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体と比較して半減期が増大したポリペプチドを提供する、態様E−262に記載のポリペプチド。
態様E−264:半減期が増大したポリペプチドを提供する上記の1つ又は複数の他の結合単位が、血清タンパク質又はその断片、血清タンパク質と結合することができる結合単位、Fc部分、及び血清タンパク質と結合することができる小タンパク質又は小ペプチドからなる群から選択される、態様E−262又はE−263に記載のポリペプチド。
態様E−265:半減期が増大したポリペプチドを提供する上記の1つ又は複数の他の結合単位が、ヒト血清アルブミン又はその断片からなる群から選択される、態様E−262〜E−264のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−266:半減期が増大したポリペプチドを提供する上記の1つ又は複数の他の結合単位が、血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)と結合することができる結合単位からなる群から選択される、態様E−262〜E−265のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−267:半減期が増大したポリペプチドを提供する上記の1つ又は複数の他の結合単位が、血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)若しくは血清免疫グロブリン(例えばIgG)と結合することができる、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、「dAb」、dAbとしての使用に好適なアミノ酸配列、又はナノボディ(登録商標)からなる群から選択される、態様E−262〜E−266のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−268:半減期が増大したポリペプチドを提供する上記の1つ又は複数の他の結合単位が、血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)と結合することができるナノボディ(登録商標)である、態様E−262〜E−267のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−269:それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体の半減期よりも少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍(例えば少なくとも5倍)、例えば少なくとも10倍、又は20倍超大きい半減期を有する、態様E−262〜E−268のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−270:それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体と比較して、1時間超、好ましくは2時間超、より好ましくは6時間超(例えば12時間超)、又は更に24時間、48時間若しくは72時間超増大した血清半減期を有する、態様E−262〜E−269のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様E−271:少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、更により好ましくは少なくとも72時間以上;例えば少なくとも5日(例えば約5日〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば約9日〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば約10日〜15日)、若しくは少なくとも約11日(例えば約11日〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば約12日〜18日以上)、又は14日超(例えば約14日〜19日)のヒトにおける血清半減期を有する、態様E−262〜E−270のいずれか一つに記載のポリペプチド。
態様G−1:1つ又は複数の態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、及び/又は1つ又は複数の態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、及び/又は1つ又は複数の態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチドを含むか、又はこれから本質的になり、任意で1つ又は複数のリンカーを介して連結された、1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位を任意で更に含む、化合物又は構築物。
態様G−2:上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位がアミノ酸配列である、態様G−1に記載の化合物又は構築物。
態様G−3:上記の1つ又は複数のリンカーが存在する場合、1つ又は複数のアミノ酸配列である、態様G−1又はG−2に記載の化合物又は構築物。
態様G−4:上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位が免疫グロブリン配列である、態様G−1〜G−3のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−5:上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位が、ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、ドメイン抗体、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、「dAb」、dAbとしての使用に好適なアミノ酸配列、又はナノボディ(登録商標)からなる群から選択される、態様G−1〜G−4のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−6:上記の1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列が免疫グロブリン配列である、、態様G−1〜G−5のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−7:上記の1つ又は複数の本発明のアミノ酸配列が、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、「dAb」、dAbとしての使用に好適なアミノ酸配列、又はナノボディ(登録商標)からなる群から選択される、態様G−1〜G−6のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−8:態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載の1つ又は複数のナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的になり、上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位がナノボディ(登録商標)である、態様G−1〜G−7のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−9:多価構築物である、態様G−1〜G−8のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−10:多重特異性構築物である、態様G−1〜G−9のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−11:それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体、又は態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド自体と比較して半減期が増大した、態様G−1〜G−10のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−12:1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位が、それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体、又は態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド自体と比較して半減期が増大した化合物又は構築物を提供する、態様G−1〜G−11のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−13:半減期が増大した化合物又は構築物を提供する上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位が、血清タンパク質又はその断片、血清タンパク質と結合することができる結合単位、Fc部分、及び血清タンパク質と結合することができる小タンパク質又は小ペプチドからなる群から選択される、態様G−12に記載の化合物又は構築物。
態様G−14:半減期が増大した化合物又は構築物を提供する上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位が、ヒト血清アルブミン又はその断片からなる群から選択される、態様G−12〜G−13に記載の化合物又は構築物。
態様G−15:半減期が増大した化合物又は構築物を提供する上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位が、血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)と結合することができる結合単位からなる群から選択される、態様G−12〜G−14のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−16:半減期が増大した化合物又は構築物を提供する上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位が、血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)若しくは血清免疫グロブリン(例えばIgG)と結合することができる、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列、「dAb」、dAbとしての使用に好適なアミノ酸配列、又はナノボディ(登録商標)からなる群から選択される、態様G−12〜G−15のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−17:半減期が増大した化合物又は構築物を提供する上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位が、血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)と結合することができるナノボディ(登録商標)である、態様G−12〜G−16のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−18:それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体、又は態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド自体の半減期よりも少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍(例えば少なくとも5倍)、例えば少なくとも10倍、又は20倍超大きい半減期を有する、態様G−11〜G−17のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−19:それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体、又は態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド自体と比較して、1時間超、好ましくは2時間超、より好ましくは6時間超(例えば12時間超)、又は更に24時間、48時間若しくは72時間超増大した血清半減期を有する、態様G−11〜G−18のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。
態様G−20:少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、更により好ましくは少なくとも72時間以上;例えば少なくとも5日(例えば約5日〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば約9日〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば約10日〜15日)、若しくは少なくとも約11日(例えば約11日〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば約12日〜18日以上)、又は14日超(例えば約14日〜19日)のヒトにおける血清半減期を有する、態様G−11〜G−19のいずれか一つに記載の化合物又は構築物。

態様M−1:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−30、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−30、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物(これをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるようなものである)、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物をコードする、核酸又はヌクレオチド配列。
態様M−2:遺伝子構築物の形態である、態様M−1に記載の核酸又はヌクレオチド配列。
態様M−3:態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載の多価ポリペプチドをコードする遺伝子構築物を調製するための態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物をコードする、態様M−1に記載の核酸又はヌクレオチド配列の使用。
態様M−4:遺伝子構築物が多価(例えば二価)構築物をコードする、態様M−2に記載の核酸又はヌクレオチド配列の使用。
態様N−1:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物(これをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるようなものである)、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物を発現する、又は好適な状況下で発現することができる;及び/又は態様M−1又はM−2に記載の核酸又はヌクレオチド配列を含む、宿主又は宿主細胞。
態様O−1:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物、態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、又は態様M−1若しくはM−2に記載の核酸若しくはヌクレオチド配列を少なくとも1つ含む組成物。
態様O−2:薬学的組成物である、態様O−1に記載の組成物。
態様O−3:薬学的組成物であり、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤、及び/又はアジュバントを更に含み、任意で1つ又は複数の更なる薬学的に活性のあるポリペプチド及び/又は化合物を含む、態様O−1又はO−2に記載の組成物。
態様P−1:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物(これをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるようなものである)、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を製造する方法であって、
a)好適な宿主細胞若しくは宿主生物において又は別の好適な発現系において、態様M−1又はM−2に記載の核酸又はヌクレオチド配列を発現させる工程、任意でその後に
b)このようにして得られた、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物(これをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるようなものである)、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物を単離及び/又は精製する工程
を少なくとも含む、方法。
態様P−2:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜K−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物(これをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるようなものである)、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を製造する方法であって、
a)態様N−1に記載の宿主又は宿主細胞が、少なくとも1つの、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物(これをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるようなものである)、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を発現及び/又は産生するような条件下で、上記宿主又は上記宿主細胞を培養及び/又は維持する工程、任意でその後に
b)このようにして得られた、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物(これをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるようなものである)、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を単離及び/又は精製する工程
を少なくとも含む、方法。
態様P−3:態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の二価又は三価のポリペプチドを調製する方法であって、2つ以上の一価アミノ酸配列又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物と、例えば1つ又は複数のリンカーとを連結させる工程を少なくとも含む、方法。
態様P−4:
a)態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物をコードする態様M−1に記載の2つ以上の核酸配列(また例えば1つ又は複数のリンカーをコードする核酸及び更に1つ又は複数のそれ自体が既知の遺伝子構築物の更なる要素)を連結させ、態様M−2に記載の遺伝子構築物を得る、連結させる工程、
b)好適な宿主細胞若しくは宿主生物において又は別の好適な発現系において、a)で得られた遺伝子構築物を発現させる工程、任意でその後に
c)このようにして得られた態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の二価又は三価のポリペプチドを単離及び/又は精製する工程
を含む、態様P−3に記載の方法。
態様Q−1:hRSVのタンパク質Fに指向性を有するアミノ酸配列をスクリーニングする方法であって、
a.アミノ酸配列をコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリを準備する工程、
b.ウイルスのエンベロープタンパク質と結合することができる及び/又はこれに対する親和性を有し、本発明のナノボディ(登録商標)、例えば配列番号60〜配列番号76、配列番号138〜配列番号141、及び配列番号146〜配列番号157のうちの1つ(表A−4)、又は本発明のナノボディ(登録商標)を少なくとも1つ含むポリペプチド若しくは構築物、例えば配列番号77〜配列番号99、配列番号142〜配列番号145、及び配列番号158〜配列番号165(表A−5を参照されたい)の少なくとも1つを含むポリペプチド若しくは構築物により交差遮断される、若しくはこれを交差遮断するアミノ酸配列をコードする核酸配列に関して核酸配列の上記セット、コレクション又はライブラリをスクリーニングする工程、並びに
c.上記核酸配列を単離し、その後上記アミノ酸配列を発現する、単離する工程、
を少なくとも含む、方法。
態様R−1:hRSV感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の少なくとも1つの態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−30、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法。
態様R−2:呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び喘息のうちの少なくとも1つを予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の少なくとも1つの態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法。
態様R−3:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を、それを必要とする被験体に投与することにより予防及び/又は治療することができる少なくとも1つの疾患又は障害を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の少なくとも1つの態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法。
態様R−4:免疫療法に関する方法であって、薬学的に活性のある量の少なくとも1つの態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法。
態様R−5:hRSV感染症の予防及び/又は治療用の薬学的組成物の調製における、及び/又は態様R−1〜R−4に記載の方法のうちの1つ又は複数における使用のための態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物の使用。
態様R−6:呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び喘息のうちの少なくとも1つの予防及び/又は治療のための態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又は態様O−1〜O−3のいずれか一つに記載の組成物。
態様S−1:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、及び/又は態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチドの部分又は断片。
態様S−2:hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合する、及び/又はhRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合する、態様S−1に記載の部分又は断片。
態様S−3:1000nM〜1nM以下、好ましくは100nM〜1nM以下、より好ましくは10nM〜1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様S−1又はS−2に記載の部分又は断片。
態様S−4:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様S−2又はS−3のいずれか一つに記載の部分又は断片。
態様S−5:10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様S−2〜S−4のいずれか一つに記載の部分又は断片。
態様S−6:1つ又は複数の態様S−1〜S−5のいずれか一つに記載の部分又は断片を含むか、又はこれから本質的になり、任意で1つ又は複数のリンカーを介して連結された、1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位を任意で更に含む、化合物又は構築物。
態様S−7:上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位がアミノ酸配列である、態様S−6に記載の化合物又は構築物。
態様S−8:上記の1つ又は複数のリンカーが存在する場合、1つ又は複数のアミノ酸配列である、態様S−6又はS−7に記載の化合物又は構築物。
態様S−9:態様S−1〜S−5のいずれか一つに記載の部分若しくは断片、又は態様S−6〜S−8のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物をコードする核酸又はヌクレオチド配列。
態様S−10:態様S−1〜S−5のいずれか一つに記載の部分若しくは断片、態様S−6〜S−8のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物、又は態様S−9に記載の核酸若しくはヌクレオチド配列を少なくとも1つ含む組成物。
態様T−1:態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、又は態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)の誘導体。
態様T−2:hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合することができる、及び/又はhRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合する、態様T−1に記載の誘導体。
態様T−3:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様T−1又はT−2に記載の誘導体。
態様T−4:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様T−2又はT−3に記載の誘導体。
態様T−5:10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様T−2〜T−4のいずれか一つに記載の誘導体。
態様T−6:態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物、又は態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチドの誘導体。
態様T−7:hRSVのタンパク質F上の抗原部位IIと特異的に結合することができる、及び/又はhRSVのタンパク質Fとの結合に関してシナジス(登録商標)と競合する、態様T−6に記載の誘導体。
態様T−8:100nM〜0.1nM以下、好ましくは10nM〜0.1nM以下、より好ましくは1nM〜0.1nM以下の解離定数(K)でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様T−6又はT−7に記載の誘導体。
態様T−9:10−1−1〜約10−1−1、好ましくは10−1−1〜10−1−1、より好ましくは約10−1−1以上のkon速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様T−6〜T−8に記載の誘導体。
態様T−10:10−2−1(t1/2=0.69s)〜10−4−1(t1/2が数日である略不可逆的な複合体の場合)、好ましくは10−3−1〜10−4−1、より好ましくは5×10−3−1〜10−4−1以下のkoff速度でhRSVのタンパク質Fと特異的に結合することができる、態様T−6〜T−9のいずれか一つに記載の誘導体。
態様T−11:10pM〜1000pM、好ましくは10pM〜250pM、より好ましくは50pM〜200pM以下のIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばhRSV株Longに関してマイクロ中和アッセイで測定されるように、hRSVを中和することができる、態様T−6〜T−10のいずれか一つに記載の誘導体。
態様T−12:シナジス(登録商標)を用いて得られたIC50値と比較して少なくとも同じ、好ましくはより良好な、少なくとも10倍良好な、好ましくは20倍良好な、より好ましくは50倍良好な、更により好ましくは60倍、70倍、80倍又は80倍超良好なIC50値で、(例えば実施例6に記載のように)例えばRSV株Longに関してマイクロ中和アッセイにおいてhRSVを中和することができる、態様T−6〜T−11のいずれか一つに記載の誘導体。
態様T−13:それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物自体、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物自体の半減期よりも少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍(例えば少なくとも5倍)、例えば少なくとも10倍、又は20倍超大きい半減期を有する、態様T−1〜T−12のいずれか一つに記載の誘導体。
態様T−14:それぞれ対応する、態様A−1〜A−29、態様C−1〜C−38、及び態様W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列自体、態様B−1〜B−18、態様D−1〜D−38、及び態様X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)自体、態様E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、態様G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物自体、又は態様F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物自体と比較して、1時間超、好ましくは2時間超、より好ましくは6時間超(例えば12時間超)、又は更に24時間、48時間若しくは72時間超増大した血清半減期を有する、態様T−1〜T−13のいずれか一つに記載の誘導体。
態様T−15:少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、更により好ましくは少なくとも72時間以上;例えば少なくとも5日(例えば約5日〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば約9日〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば約10日〜15日)、若しくは少なくとも約11日(例えば約11日〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば約12日〜18日以上)、又は14日超(例えば約14日〜19日)のヒトにおける血清半減期を有する、態様T−1〜T−14のいずれか一つに記載の誘導体。
態様T−16:ペグ化誘導体である、態様T−1〜T−15のいずれか一つに記載の誘導体。
態様T−17:1つ又は複数の態様T−1〜T−16のいずれか一つに記載の誘導体を含むか、又はこれから本質的になり、任意で1つ又は複数のリンカーを介して連結された、1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位を任意で更に含む、化合物又は構築物。
態様T−18:上記の1つ又は複数の他の基、残基、部分又は結合単位がアミノ酸配列である、態様T−17に記載の化合物又は構築物。
態様T−19:上記の1つ又は複数のリンカーが存在する場合、1つ又は複数のアミノ酸配列である、態様T−17又はT−18に記載の化合物又は構築物。
態様T−20:態様T−1〜T−16のいずれか一つに記載の誘導体、又は態様T−17〜T−19のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物をコードする核酸又はヌクレオチド配列。
態様T−21:態様T−1〜T−16のいずれか一つに記載の誘導体、態様T−17〜T−19のいずれか一つに記載の化合物若しくは構築物、又は態様T−20に記載の核酸若しくはヌクレオチド配列を少なくとも1つ含む組成物。
態様U−1:有効量の請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又はこれを含む組成物を投与する方法であって、請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又はこれを含む組成物を肺組織に投与する工程を含む、方法。
態様U−2:請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又はこれを含む組成物を吸入器、鼻腔内送達デバイス又はエアロゾルの使用により投与する、態様U−1に記載の方法。
態様U−3:少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、20%、30%、40%、より好ましくは少なくとも50%、60%、70%、更に好ましくは少なくとも80%又はそれ以上の請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又はこれを含む組成物が少なくとも24時間、好ましくは少なくとも48時間、より好ましくは少なくとも72時間肺組織において安定している、態様U−1又はU−2に記載の方法。
態様U−4:請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又はこれを含む組成物を純粋な形態で、すなわち液体又は乾燥粉末である場合に適用する、態様U−1〜U−3のいずれか一つに記載の方法。
態様U−5:請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又はこれを含む組成物を、請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物と、肺送達に好適な担体とを含む組成物又は配合物として肺組織に投与する、態様U−1〜U−3のいずれか一つに記載の方法。
態様U−6:請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物と、肺送達に好適な担体とを含む薬学的組成物。
態様U−7:請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物の肺送達に好適な、及び/又はこれを含む組成物の使用に好適な薬学的デバイス。
態様U−8:請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物を含む液体(例えば固体微粒子又は液滴の懸濁液)用の吸入器である、態様U−7に記載の薬学的デバイス。
態様U−9:請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物を含むエアロゾルである、態様U−7に記載の薬学的デバイス。
態様U−10:請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物を乾燥粉末の形態で含む乾燥粉末吸入器である、態様U−7に記載の薬学的デバイス。
態様U−11:hRSV感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又はこれを含む組成物を、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法。
態様U−12:呼吸器疾患、上気道感染症、下気道感染症、細気管支炎(肺における末梢気道の炎症)、肺炎、呼吸困難、咳、(再発性)喘鳴及び喘息のうちの少なくとも1つを予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の請求項A−1〜A−29、請求項C−1〜C−38、及び請求項W−1〜W−38のいずれか一つに記載のアミノ酸配列、請求項B−1〜B−18、請求項D−1〜D−38、及び請求項X−1〜X−38のいずれか一つに記載のナノボディ(登録商標)、請求項E−1〜E−271のいずれか一つに記載のポリペプチド、請求項G−1〜G−20のいずれか一つに記載の化合物又は構築物、及び/又は請求項F−1〜F−4のいずれか一つに記載の一価構築物、及び/又はこれを含む組成物を、それを必要とする被験体の肺組織に投与することを含む、方法。
態様V−1:hRSV感染症を予防及び/又は治療する方法であって、態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド、及び/又はこれを含む薬学的組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法。
態様V−2:hRSVの結合及び/又は中和のための態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド、及び/又はこれを含む薬学的組成物の使用。
態様V−3:hRSVの種々の株の結合及び/又は中和のための態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド、及び/又はこれを含む薬学的組成物の使用。
態様V−4:ウイルスの1つ又は複数のエスケープ変異体の結合及び/又は中和のための態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド、及び/又はこれを含む薬学的組成物の使用。
態様V−5:多価ポリペプチドが二価体である、態様V−1〜V−4のいずれか一つに記載の方法又は使用。
態様V−6:多価ポリペプチドが三価体である、態様V−1〜V−4のいずれか一つに記載の方法又は使用。
態様V−7:上記多価ポリペプチドを請求項U−1〜U−5及び/又はU−11〜U−12に記載の方法のいずれか一つに従って投与する、態様V−1〜V−6のいずれか一つに記載の方法又は使用。
態様V−8:hRSVウイルスによる感染症を予防及び/又は治療する方法であって、薬学的に活性のある量の態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の多価ポリペプチド、及び/又はこれを含む薬学的組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法。
態様V−9:多価の化合物又は構築物が表A−5(配列番号77〜配列番号99、配列番号138〜配列番号141及び配列番号146〜配列番号157)から選択される、態様V−8に記載の方法。
態様V−10:1つ又は複数のRSVエスケープ変異体による感染症を治療する、態様V−8又はV−9に記載の方法。
態様V−11:エスケープ変異体が抗原部位IIに特異的なエスケープ変異体である、態様V−10に記載の方法。
態様V−12:RSVの1つ又は複数の種々のエスケープ変異体の結合及び/又は中和のための態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の多価の化合物又は構築物、及び/又はこれを含む薬学的組成物の使用。
態様V−13:エスケープ変異体が抗原部位IIに特異的なエスケープ変異体である、請求項V−12に記載の使用。
態様V−14:hRSVの1つ又は複数の株による感染症を治療する、態様V−8又はV−9に記載の方法。
態様V−15:RSV株がLongである、態様V−14に記載の方法。
態様V−16:RSV株がA−2である、態様V−14に記載の方法。
態様V−17:RSV株がB−1である、態様V−14に記載の方法。
態様V−18:多価ポリペプチドがRSV株のLong及びA−2と結合する、及び/又はこれを中和する、態様V−14に記載の方法。
態様V−19:多価ポリペプチドがRSV株のLong及びB−1と結合する、及び/又はこれを中和する、態様V−14に記載の方法。
態様V−20:多価ポリペプチドがRSV株のB−1及びA−2と結合する、及び/又はこれを中和する、態様V−14に記載の方法。
態様V−21:多価ポリペプチドがRSV株のLong、A−2及びB−1と結合する、及び/又はこれを中和する、態様V−14に記載の方法。
態様V−22:hRSVの種々の株の結合及び/又は中和のための態様E−7〜E−261のいずれか一つに記載の多価の化合物又は構築物、及び/又はこれを含む薬学的組成物の使用。
態様V−23:RSVの株がLong及びA−2である、態様V−22に記載の使用。
態様V−24:RSVの株がLong及びB−1である、態様V−22に記載の使用。
態様V−25:RSVの株がA−1及びB−1である、態様V−22に記載の使用。
態様V−26:RSVの株がLong、A−2及びB−1である、態様V−22に記載の使用。
【実施例】
【0749】
実施例1:免疫付与
2頭のラマ(156及び157)に、標準的なプロトコルに従って、hRSV FTM−(膜アンカーを欠く(anchorless)形態の融合タンパク質、70kDa;Corrall T. etal. 2007, BMC Biotechnol. 7: 17)で6回の追加免疫を行うことによって免疫付与した。6回目の追加免疫の7日後及び6回目の追加免疫の10日後に、これらの動物から血液を採取した。
【0750】
2頭のラマ(212及び213)に、頸部の筋肉注射により1mgのRNA不活化RSV株long A(Hytest(Turku,Finland);#8RSV79)で免疫付与し、続いて0.5mgのRSVで隔週レジメンにより4回追加免疫した。2頭のラマ(206及び207)に、筋肉内注射により1mgのRNA不活化RSV株long Aで免疫付与し、2週間後に0.25mgのRSVで追加免疫し、続いて50μgの組換えhRSV FTM−NN(膜アンカーを欠く形態の融合タンパク質、70kDa:Corral et al. 2007; BMC Biotechnol. 7: 17)で隔週レジメンで3回追加免疫した。全ての免疫付与について、抗原はStimuneをアジュバントとして有する油−PBSエマルションとして調製した。4回目の免疫付与の4日後及び10日後にこれらの動物から血液を採取し、同様に4回目の免疫付与の4日後にリンパ節生検材料を採取した。ナノクローン手順については、最後の追加免疫の11日後にラマ206及びラマ207から100mLの血液を回収した。
【0751】
実施例2:ライブラリ構築
製造元の取扱説明書に従って、フィコール−ハイパークを使用して、血液試料から末梢血単核細胞を調製した。次に、これらの細胞とリンパ節弓細胞とから全RNAを抽出して、ナノボディ(登録商標)をコードする遺伝子断片を増幅するRT−PCRの出発物質として使用した。これらの断片を、LacZプロモーター、大腸菌ファージpIIIタンパク質コード配列、アンピシリン又はカルベニシリンの耐性遺伝子、マルチクローニング部位及びgen3リーダー配列を含有するpUC119に由来するファージミドベクターにクローニングした。ナノボディ(登録商標)コード配列とインフレームで、ベクターはC末端c−mycタグ及び(His)6タグをコードする。標準的な方法に従って、ファージを調製し、更なる使用のために4℃で保存し、ファージライブラリ156、157、206、207、212及び213を作製した。
【0752】
実施例3:hRSVのFタンパク質によるナノボディ(登録商標)選択
RSVの融合タンパク質を認識するナノボディ(登録商標)を同定するために、ライブラリ156、157、206、207、212及び213をFTM−NN(膜アンカーを欠く形態のLong融合タンパク質、70kDa;Corral T. et al. 2007, BMC Biotechnol. 7: 17)での選択に使用した。FTM−タンパク質(25ng/ウェル)を、Nunc Maxisorp ELISAプレート上に固定化した。対照には0μg/ml FTM−が含まれていた。1回目及び2回目の選択において、トリプシン及びシナジス(登録商標)(パリビズマブ、MedImmune、Zhao and Sullender 2005, J. Virol.79: 3962に記載のヒト化モノクローナル抗体)を用いてFTM−から結合したファージを溶出した。レミケード(インフリキシマブ、抗TNF;Centocor)をシナジス(登録商標)に対する対照として使用した。RSV上のシナジス(登録商標)の結合部位で特異的に結合するナノボディ(登録商標)を同定するために、100モル過剰のシナジス(登録商標)を使用した。シナジス(登録商標)を用いて溶出させた1回目の選択のアウトプットを2回目の選択に使用した。
【0753】
また、不活化hRSV株Long(Hytest#8RSV79)を用いて選択を行った。FTM−NNタンパク質(25ng/ウェル)又はRSV(5μg/ウェル〜50μg/ウェル)を、Nunc Maxisorp ELISAプレート上に、0μg/mlの抗原を有する対照の隣に固定化した。1回目の選択では、結合したファージをトリプシン、シナジス(登録商標)(パリビズマブ、ヒト化モノクローナル抗体、Zhao and Sullender 2005, J. Virol. 79: 396に記載される)、又は101F Fab(国際公開第06/050280号、ヒト化モノクローナル抗体)を用いてFTM−NNから溶出させた。シナジス(登録商標)又は101F Fabを用いて溶出させた1回目の選択のアウトプットを、Numax Fab(モタビズマブ又はMEDI−524、パリビズマブから展開させた第3世代ヒト化モノクローナル抗体製品;国際公開第06/050166号)、シナジス(登録商標)又は101F Fabのいずれかを溶出に用いて、2回目の選択に使用した。レミケード(インフリキシマブ、抗TNF、国際公開第09/068625号を参照されたい)をシナジス(登録商標)に対する対照として使用し、Omnitarg Fab(抗Her2;自家生産(in-house produced))をNumax Fab及び101F Fabに対する対照とした。RSV Fタンパク質上の抗原部位II又はIV〜VIエピトープに特異的に結合するナノボディ(登録商標)を同定するために、100モル過剰のシナジス(登録商標)、Numax Fab又は101F Fabを使用した。抗原部位IV〜VIに特異的なナノボディ(登録商標)を得るため、2回目の選択を2つのビオチン化ペプチド:1つ目は、101F結合エピトープ(Wu et al. 2007, J. Gen. Virol. 88: 2719-2723)を包含する、Fタンパク質の残基422〜436を含むペプチド(Long)(Abgent(San Diego,CA))、2つ目は、Mab19のエピトープのペプチド模倣体(HWSISKPQ−PEG4−K−ビオチン)(Chargelegue et al. 1998, J. Virol.72: 2040-2056)を用いて行った。
【0754】
両方の選択から得られたものを、濃縮係数(対照と比較した、溶出液中に存在するファージ)について分析した。これらのパラメータに基づき、最良の選択を更なる分析のために選択した。個々のコロニーを取り出し、96ディープウェルプレート(1mL容)中で培養して、IPTGを添加することによってナノボディ(登録商標)発現を誘導した。ペリプラズム抽出物(容量:約80μl)を、標準的な方法に従って調製した。
【0755】
選択されたクローンをRSV中和アッセイにおいて試験するために、10mlの培養物からのペリプラズム抽出物を、IMAC PhyTips(Phynexus Inc(San Jose,CA))のを用いて部分的に精製した。ここでは、800μlのペリプラズム抽出物を、固定化金属アフィニティクロマトグラフィ樹脂を予め充填した(prepacked)Phytips200+カラムにロードし、続いてHisタグ付きナノボディ(登録商標)を30μlの0.1Mグリシン−HCl/0.15M NaCl(pH3)中で溶出させ、その後溶出液を5μlの0.5M Tris−HCl(pH8.5)で中和した。
【0756】
実施例4:ナノクローン技術を用いたRSVのFTM−NNによるナノボディ(登録商標)選択
製造元の取扱説明書に従って、フィコール−ハイパークを使用して、血液試料から末梢血単核細胞(PBMC)を調製した。その表面上に重鎖抗体を発現する抗原特異的B細胞を、FACS選別によってPBMCから単離した(ナノクローン技術の説明に関しては、国際公開第06/079372号を参照する)。これに加え、FTM−NNタンパク質をAlexa Fluor 488色素(Invitrogen(Carlsbad,CA);カタログ番号A20000)で、製造元の取扱説明書に従って標識し、続いて脱塩して、残留する非結合Alexa Fluor 488色素を除去した。
【0757】
ラマの免疫前PBMC(バックグラウンド対照)及び免疫PBMCを、蛍光色素結合IgG1(従来の重鎖+軽鎖免疫グロブリン)、IgG2及びIgG3(重鎖免疫グロブリン群)特異的マウスモノクローナル抗体、蛍光標識したDH59B抗体(CD172a)(VMRD, Inc.(Pullman,WA);カタログ番号DH59B;Davis et al. 1987, Vet. Immunol. Immunopathol. 15: 337-376)及びAlexa 488標識抗原を用いて染色した。生細胞/死細胞識別色素としてTOPRO3が含まれていた。IgG1+Bリンパ球、単球、好中球及び死細胞をゲートアウトし(gated out)、それにより選別から排除した。抗原特異的(A488+)IgG2又はIgG3陽性B細胞は、RT−PCRバッファーを含有する別個のPCRプレートウェルに個々に選別された単一の細胞であった。
【0758】
ラマ206については、IgG2/IgG3陽性生細胞の総量の1.9%の抗原陽性細胞が得られ(免疫前参照試料中1.0%)、ラマ207については4.2%の陽性細胞が得られた(免疫前参照試料中0.7%)。重鎖可変領域遺伝子をシングルセルRT−PCR及びネステッドPCRによって、これらのB細胞から直接増幅した。PCR産物を続いてLacZプロモーター、アンピシリン又はカルベニシリンの耐性遺伝子、マルチクローニング部位及びgen3リーダー配列を含有するpUC119に由来するTOPO適合発現ベクターにクローニングした。ナノボディ(登録商標)コード配列とインフレームで、ベクターはC末端c−mycタグ及び(His)6タグをコードしていた。クローン化した構築物をTOP10大腸菌細胞にハイスループットエレクトロポレーションによって形質転換した。単一クローンを96ディープウェルプレート(1ml容)中で培養して、IPTGを添加することによってナノボディ(登録商標)発現を誘導した。ペリプラズム抽出物(容量:約80μl)を浸透圧衝撃によって調製し、結合ELISAにおいてFTM−との結合に関して分析した。
【0759】
手短に述べると、2μg/mlのFTM−をMaxisorpマイクロタイタープレート(Nunc)上に直接固定化した。遊離した結合部位をPBS中で4% Marvelを用いてブロッキングさせた。次に、100μlの2% Marvel PBST中の異なるクローンのナノボディ(登録商標)を含有するペリプラズム抽出物10μlを固定化抗原に結合させた。インキュベーション及び洗浄工程の後、(ペリプラズム画分のために)ウサギ抗VHH二次抗体を用いて、ナノボディ(登録商標)結合を明らかにした。洗浄工程の後、ペリプラズム画分中のナノボディ(登録商標)をHRP結合ヤギ抗ウサギ抗体で検出した。ナノボディ(登録商標)が投与されていない対照と比較したOD値に基づき結合特異性を求めた。
【0760】
52個のクローニングしたVHHから合計して8個の陽性FTM−NN結合因子(ラマ206から4個、ラマ207から4個)が得られた。
【0761】
実施例5:抗原部位II又はIV〜VIと結合するナノボディ(登録商標)のスクリーニング
単一のナノボディ(登録商標)を含有するペリプラズム抽出物を、Alphascreen(登録商標)アッセイ(Perkin Elmer(Waltham,MA))を用いて、抗原部位II又はIV〜VIとの結合に関して分析した(Garcia-Barrenoet al. 1989, J. Virol. 63: 925-932、Lopeze et al. 1998,J. Virol. 72: 6922-6928)。この設定では、FTM−NNはシナジス(登録商標)及び101FのFabに同時に結合し、それぞれの抗原部位II及びIV〜VIの各々の結合を妨げるナノボディ(登録商標)の検出が可能である。ここでは、ペリプラズム抽出物をFTM−NNタンパク質(0.3nM)に添加し、15分間インキュベートした。続いて、ビオチン化Fab シナジス(登録商標)(0.3nM)及びFab 101F結合アクセプタービーズ(10μg/ml)を添加し、この混合物を1時間インキュベートした。最後に、ストレプトアビジンでコーティングしたドナービーズ(10μg/ml)を添加し、1時間のインキュベーションの後、プレートをEnvisionマイクロプレートリーダーで読み取った。ペリプラズム抽出物を25倍に希釈した(おおよそ40nMの最終濃度に相当する)。アッセイをシナジス(登録商標)の既知の競合因子であるmab 18B2(Argene(Varilhes,France);18042 N1902)及び2F7(Abeam(Cambridge,UK);ab43812)の滴定によって実証した。また、シナジス(登録商標)Fab、Numax Fab及び101F Fabを、最も低いIC50値(8.6×10−11M)を有するNumax Fab、続いてシナジス(登録商標)Fab(5.97×10−10M)及び101F Fab(1.12×10−9M)を用いて分析した。ペリプラズム抽出物(25倍希釈)のスクリーニングについては、Numax Fab(40nM)及び101F Fab(40nM)の両方を陽性対照として使用し、一方で無関連ペリプラズム抽出物を陰性対照とした。Alphascreen(登録商標)においてFTM−NNタンパク質との結合を陰性対照と比べて75%超妨げるクローンがヒット(hit)として同定された。6頭全てのラマに由来する1856個のクローンから合計して341個のヒットが同定されたが、大多数はラマ206及びラマ207に由来するものであった。また、ナノクローン選択により得られた8個のクローンのうち3個のクローンが競合を示した。
【0762】
競合因子の正確な抗原部位(II又はIV〜VI)を、FTM−NNタンパク質(1μg/ml)との結合に関するビオチン化シナジス(登録商標)Fab(2nM)又はビオチン化101F Fab(3nM)を用いた競合ELISAによって解析した。手短に述べると、FTM−NNタンパク質をMaxisorpマイクロタイタープレート(Nunc)上に直接固定化し、遊離した結合部位をPBS中で4% Marvelを用いてブロッキングさせた。ペリプラズム抽出物を10倍希釈し、固定化したFTM−NNタンパク質との結合の前にビオチン化Fabと混合した。他のウイルスコーティングタンパク質に対して選択された対照のペリプラズム画分が含まれていた。競合抗体を、ナノボディ(登録商標)の存在下又は非存在下で固定化抗原と結合させた。インキュベーション及び洗浄工程の後、エキストラビジン−HRP結合二次抗体(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO、カタログ番号E2886)により検出を行った。ナノボディ(登録商標)が投与されていない対照と比較してOD値に基づき結合特異性を求めた。
【0763】
全てのヒットを配列分析に供し、そのCDR3配列に従ってファミリーに分類した("Amino acid sequences directed against envelope proteins of avirus and polypeptides comprising the same for the treatment of viraldiseases"と題された2009年6月5日付けでAblynx N.Vにより出願された国際出願PCT/EP2009/056975号の表C−4及び表A−1を参照されたい)。
【0764】
実施例6:RSV中和ナノボディ(登録商標)のスクリーニング 6個全てのhRSVライブラリから、163個のユニーク配列(160個がファージライブラリから同定され、3個がナノクローンに由来する)を、部分的に精製されたタンパク質としてマイクロ中和アッセイにおいてRSV Long中和能に関して分析した。Hep2細胞を、ペニシリン及びストレプトマイシンを添加した(それぞれ100U/ml及び100μg/ml)10%ウシ胎仔血清(FCS)を含有するDMEM培地中、1.5×10細胞/ウェルの濃度で96ウェルプレートに播種し、5%CO雰囲気下、37℃で24時間、インキュベートした。使用されたウイルスストックは、hRSV株long、Long LM−2及びLong M2(区別なく使用される)と称され、Fタンパク質の配列がP12568又はM22643に対応するATCC VR−26に由来するウイルスストックである。ATCCストックからウイルスストックを数回継代した。Fタンパク質の配列がP12568と同一であることが確認された(実施例9を参照されたい)。標準量のhRSV株Long LM−2を総容量50μlの固定容量のPhytipsの精製ナノボディ(登録商標)(20μl)の段階希釈液と37℃で30分間、プレインキュベートした。Hep2細胞の培地をプレミックスと交換し、2時間感染させた後、0.1mlのアッセイ培地を添加した。2.5%ウシ胎仔血清、並びにペニシリン及びストレプトマイシン(それぞれ100U/ml及び100μg/ml)を添加したDMEM培地でアッセイを行った。細胞を5% CO2雰囲気下、37℃で更に72時間インキュベートした後、細胞をPBS中の0.05% Tween−20で2回、PBS単独で1回洗浄し、その後細胞を4℃で20分間、PBS(100μl/ウェル)中の80%冷アセトン(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO)で固定し、完全に乾燥させた。次に細胞表面上のFタンパク質の存在をELISAタイプのアッセイで検出した。これに加え、固定したHep2細胞を、2%ウシ血清アルブミン(BSA)のPBS溶液を用いて室温で1時間ブロッキングした後(than)、シナジス(登録商標)(2μg/ml)と共に1時間インキュベートした。ヤギ抗ヒトIgGの検出については、Fcγ断片特異的HRP(Jackson ImmunoResearch, West Grove, PA)を使用し、その後ELISAを標準的な手順に従い展開した。
【0765】
陽性対照としてスクリーニングに含まれた先に同定されたRSV中和ナノボディ(登録商標)191D3(配列番号9)及び192C4(配列番号11)に加えて、5個の抗原部位IIクローンが強いRSV Long中和活性を示した:1E4(207D1とも称される;配列番号1)、7B2(配列番号2)、NC23(配列番号3)、及び同じファミリーの2つの成員15H8(配列番号4)及びNC41(配列番号5)(表A−1)。抗原部位IV〜VI特異的ナノボディ(登録商標)のいずれも、hRSV Long LM−2株に対して非常に弱い中和活性しか示さなかった。
【0766】
実施例7:hRSVナノボディ(登録商標)の作製
陽性対照としてスクリーニングに含まれた先に同定されたRSV中和ナノボディ(登録商標)191D3(配列番号9)及び191E4(配列番号10)に加えて、上記のスクリーニングから選択された5個の新たな中和ナノボディ(登録商標)(1E4、7B2、15H8、NC23及びNC41)、並びに1つの抗原部位IV〜VIナノボディ(登録商標)(15B3、配列番号7)を発現し、精製して、更に特徴付けた。これに加え、コード配列をLacZプロモーター、カナマイシン耐性遺伝子、マルチクローニング部位及びOmpAシグナルペプチド配列を含有するpUC119に由来する発現ベクターに再クローニングした。ナノボディ(登録商標)コード配列とインフレームで、ベクターはC末端c−mycタグ及び(His)6タグをコードしていた。
【0767】
発現は、1Lの培養容量でc−myc、His6タグ付きタンパク質として大腸菌TG−1細胞において行われた。1mM IPTGを添加することによって発現を誘導し、37℃で3時間継続させた。細胞培養物を遠沈した(spinning)後、ペレットを凍結融解し、dPBS中に再懸濁することによってペリプラズム抽出物を調製した。これらの抽出物を、Histrap FF粗カラム(GE healthcare(Uppsala,Sweden))を用いた固定化金属アフィニティクロマトグラフィ(IMAC)の出発物質として使用した。ナノボディ(登録商標)を250mMイミダゾールを用いてカラムから溶出させ、続いてdPBSまで脱塩した。
【0768】
実施例8:hRSVナノボディ(登録商標)の特徴付け
ELISAにおけるFタンパク質との結合
全ての精製ナノボディ(登録商標)が、FTM−NNタンパク質及びhRSVに対する結合ELISAにおいてFタンパク質と結合することを示した。hRSV結合の結果を表B−1に示す。手短に述べると、1μg/mlのFTM−NN又は5μg/mlのhRSV(Hytest(Turku,Finland))を、Maxisorpマイクロタイタープレート上に直接固定化した。遊離した結合部位を1%カゼインでブロッキングした。精製ナノボディ(登録商標)の段階希釈物を抗原に1時間結合させた。ウサギ抗VHH二次抗体、及びHRP結合ヤギ抗ウサギ抗体による最終的な検出を用いてナノボディ(登録商標)結合を明らかにした。無関連ナノボディ(登録商標)対照と比較したOD値に基づいて結合特異性を求めた。
【0769】
精製ナノボディ(登録商標)の正確な結合親和性を求めるために、反応速度分析をFTM−NNタンパク質に対する表面プラズモン共鳴分析を用いて行った。Sensorchip CM5のプレインキュベーションに関して、10μg/mlのhRSV FTM−タンパク質を120秒間放置した。アミンカップリングによる固定化に関して、EDC/NHSを活性化に、エタノールアミンHClを非活性化に使用した(Biacore、アミンカップリングキット)。100nMのシナジス(登録商標)、それから100nMのナノボディ(登録商標)を添加した。解離速度の評価を、BiacoreのT100ソフトウェアv1.1で1:1の相互作用モデル(ラングミュア結合モデル)を適合させることにより行った。解離速度及び親和性定数は表B−1に示した。
【0770】
シナジス(登録商標)との競合
TM−NNとの結合に対してシナジス(登録商標)Mab又はビオチン化シナジス(登録商標)Fabと競合する精製ナノボディ(登録商標)の能力を、競合ELISAにおいて実施例5に本質的に記載される手順に従って求めた。図1は競合ELISAの代表的な例を示すが、ここでは精製ナノボディ(登録商標)はFTM−NNとの結合に対してビオチン化シナジス(登録商標)Fabと競合する。E50値を表B−1に要約する。
【0771】
ビアコアにおけるFタンパク質との結合
実施例9:別個のhRSV株のin vitroマイクロ中和
種々のA型及びB型RSV株の中和における精製ナノボディ(登録商標)の効力を、in vitroマイクロ中和アッセイによって試験した(実施例6を参照されたい)。RSV Long LM−2(アクセッション番号P12568;ATCC VR−26)、RSV A−2(ATCC VR−1540;ロット番号3199840)及びRSV B−1(ATCC VR−1580;ロット番号5271356)のウイルスストックを、Hep2細胞中に調製し、続いて滴定して、マイクロ中和アッセイにおいて使用するのに最適な感染用量を求めた。種々の精製ナノボディ(登録商標)の中和効力の結果を表B−1に示す。シナジス(登録商標)エピトープを認識する6個全てのナノボディ(登録商標)がA型Long株及びA−2株を効率的に中和することができたが、B−1株による感染を中和することができなかったか、又は1μMを超える濃度で感染を中和した。101Fの競合因子15B3及び191E4は、μM濃度で投与した場合にのみB−1株に対して非常に弱い中和効力を示した。
【0772】
種々のRSV株のそれぞれのFタンパク質の配列を、逆転写酵素PCR及び続く配列分析によって検証した。簡潔に述べると、RSV感染Hep2細胞からRNeasyミニキット(Qiagen(Venlo,Netherlands))を用いて全RNAを単離し、その後Superscript III逆転写酵素キット(Invitrogen(Carlsbad,CA))を用いて相補的DNAを調製した。RSV A株のFタンパク質を増幅し、Kimura et al. 2004 (Antiviral Research 61:165-171)に記載されるプライマーを用いてシークエンシングした。RSV B−1株のFタンパク質の増幅については、以下のプライマーを使用した:FB1_outer_for:cttagcagaaaaccgtga(配列番号13);FB1_outer_rev:tgggttgatttgggattg(配列番号14);FB1_seq_1123−for:ggactgatagaggatggta(配列番号15);FB1_seq_1526−rev:gctgacttcacttggtaa(配列番号16)。RSV B−1株の配列は、アクセッション番号P13843に対応していた(更なる点突然変異Ser540Leuを含む)。RSV Long M2株の配列は、報告された配列(アクセッション番号M22643)に完全に対応していた。RSV A−2株の配列は、アクセッション番号M11486に対応していた。表A−2も参照されたい。
【0773】
実施例10:多価hRSVナノボディ(登録商標)の構築、作製及び特徴付け
異なる長さ及び組成のGly−Serリンカーによって連結した多価ナノボディ(登録商標)構築物を、特定の制限部位を含む異なるプライマーセットを用いた別個のPCR反応(1つはN末端、1つは中間(三価の場合)、1つはC末端のナノボディ(登録商標)サブユニットに対する)によって生成した。同様に、Ala−Ala−Alaリンカーによって連結した多価構築物を生成した。全ての構築物をLacZプロモーター、カナマイシン耐性遺伝子、マルチクローニング部位及びOmpAシグナルペプチド配列を含有するpUC119に由来する発現ベクターにクローニングした。ナノボディ(登録商標)コード配列とインフレームで、ベクターはC末端c−mycタグ及び(His)6タグをコードしていた。35Gly−Serリンカーが多価構築物中に存在する場合、LacZプロモーター、カナマイシン耐性遺伝子及びOmpAシグナルペプチド配列を含有するpUC119に由来する発現ベクターを使用した。シグナルペプチドの直接下流に、ナノボディ(登録商標)挿入のためのマルチ(multiple)クローニング部位が、続いて35Gly−SerリンカーをコードするDNA配列、及び第2のナノボディ(登録商標)配列のクローニングのための第2のマルチクローニング部位が存在していた。得られたナノボディ(登録商標)−35Gly−Ser−ナノボディ(登録商標)コード配列とインフレームで、ベクターはC末端c−mycタグ及び(His)6タグをコードしていた。RSV特異的ナノボディ(登録商標)を用いて生成した多価構築物を表B−2に挙げる。多価構築物の配列は表A−3に示す。
【0774】
多価RSVナノボディ(登録商標)構築物を発現させ、精製し、更に特徴付けした。大腸菌TG1細胞中で作製を行い、続いて本質的に実施例7に記載されるように、IMAC及び脱塩によってペリプラズム画分からHisタグを介して精製を行った。或る特定の三価構築物(例えばRSV401、RSV404、RSV406)については、ピキア・パストリス(P. pastoris)中で作製を行い、続いて培地画分から精製した。全ての三価ナノボディ(登録商標)を最終工程としてゲル濾過に供し、生じ得る二価及び一価の分解産物を除去した。
【0775】
精製多価ナノボディ(登録商標)とhRSV Fタンパク質との結合を、FTM−タンパク質及びhRSVの両方に対するELISAにおいて確認した(実施例8を参照されたい)。大多数のナノボディ(登録商標)については、二価及び三価の構築物へとフォーマットすることにより、その一価対応物と同様のEC50値を示した(図2の7B2に示すように)7B2及びNC23の多価体(multivalents)を除いて、明らかであるが限定的な(最大で10倍の増大)結合活性効果をもたらした。
【0776】
実施例11:hRSVを中和する二価及び三価の構築物の効力
ナノボディ(登録商標)構築物の効力を種々のRSV株に対するRSV中和アッセイにおいて評価した(実施例6及び実施例9を参照されたい)。抗原部位IIに結合する二価ナノボディ(登録商標)は、その一価の対応物と比べてLongの中和における効力の顕著な増大(100倍〜1000倍)を示し(すなわち親和性の増大よりもはるかに高い)、IC50値は50pM〜380pMの範囲であった(Numax Fabよりも良好であるか又はそれと同様である)。しかしながら、RSV B−1株については、効力の増大はそれほど強くはなく、二量体構築物のいずれもシナジス(登録商標)よりも強力ではなかった。驚くべきことに、図3に示されるように、これは三価構築物の生成によって克服することができた。抗原部位IIに結合する3つのナノボディ(登録商標)を有する三価構築物は、RSV B−1株に対してその一価の対応物よりも少なくとも1000倍強力な中和剤であった。
【0777】
実施例12:Long株のエスケープ突然変異体との一価ナノボディ(登録商標)の反応性
Lopez et al. 1998 (J. Virol. 72: 6922-6928)に記載される、抗原部位II(R47F/4、R47F/7、RAK13/4、R7C2/11、R7C2/1)又は抗原部位IV〜VI(R7.936/1、R7.936/4、R7.936/6、R7.432/1)、又はその両方の組合せ(RRA3)に特異的な多数のエスケープ突然変異体を、抗原部位II又は抗原部位IV〜VIに結合しないものとして既に同定されたナノボディ(登録商標)191C7(配列番号8)を含む、10個の一価ナノボディ(登録商標)とのその反応性を試験するために選択した。
【0778】
このアッセイは、Lopez et al. 1998 (J. Virol. 72: 6922-6928)に従って行った。手短に述べると、各々のナノボディ(登録商標)を種々のエスケープ突然変異体に感染させたHEp−2細胞の抗原抽出物を用いたELISAにおいて0.2μg/mlで試験した。吸光度の結果を参照ウイルス(Long野生型)株及び対照ナノボディ(登録商標)191C7に対する反応性に関して正規化した。結果を表B−3に示す。
【0779】
75%を超える反応性は黒く塗りつぶしたマスとして示され、濃く網掛けしたマスは75%〜50%の反応性に対応し、薄く網掛けしたマスは25%〜50%の反応性に対応し、25%未満の反応性は空白のマスによって示される。概して、先の実施例において抗原部位II結合因子として既に同定されたナノボディ(登録商標)(192C4、191D3、191F2、NC23、15H8、7B2及びNC41)は、抗原部位IIにおける典型的な突然変異に対して感受性があることが見出され、一方で抗原部位IV〜VI結合因子として既に同定されている他のナノボディ(登録商標)は、実際はこれらの部位における突然変異に対して感受性があった。
【0780】
実施例13:Long株のエスケープ突然変異体との多価ナノボディ(登録商標)の反応性
続いて、エスケープウイルスの限定集団に対して多数の多価構築物を分析し、結合を評価した。このアッセイはLopez et al. 1998 (J. Virol. 72: 6922-6928)に従って行った。手短に述べると、各々のナノボディ(登録商標)を、種々のエスケープ突然変異体に感染させたHEp−2細胞の抗原抽出物を用いたELISAにおいて、一価ナノボディ(登録商標)については0.1μg/ml、二価及び三価のナノボディ(登録商標)については0.05μg/mlで試験した。吸光度の結果を参照ウイルス(Long野生型)株及び対照ナノボディ(登録商標)(この特定のアッセイにおいては191E4;配列番号10)に対する反応性に関して正規化した。結果は表B−4に示す。
【0781】
75%を超える反応性は黒く塗りつぶしたマスとして示され、濃く網掛けしたマスは75%〜50%の反応性に対応し、薄く網掛けしたマスは25%〜50%の反応性に対応し、25%未満の反応性は空白のマスによって示される。注目すべきことには、多価構築物は突然変異体ウイルスR7C2/11に対して、その一価の対応物と比較して改善された結合を示した。また、二重パラトピック構築物RSV403は、突然変異体のいずれに対しても感受性でなかった。
【0782】
実施例14:多価ナノボディ(登録商標)によるLong株のエスケープ突然変異体の中和
実施例12及び実施例13では、典型的な抗原部位II及び/又は抗原部位IV〜VI RSVエスケープ突然変異体に対する一価ナノボディ(登録商標)の結合を説明した。これらの抗原部位を特異的に認識するナノボディ(登録商標)の結合は、ほぼ失われるか、又は有意に低減された。これらのナノボディ(登録商標)の二価又は三価の構築物へのフォーマッティング(Formatting)は、結合活性を部分的に回復した(ただし3つ全てのエスケープ突然変異体ウイルスに対してではない)。エスケープ突然変異体R7C2/1(抗原部位IIでの突然変異K272E)への結合は、抗原部位IIと結合するナノボディ(登録商標)のみからなる任意の二価又は三価の構築物については25%のレベルより低いままであった。抗原部位IV〜VIと結合するナノボディ(登録商標)15B3及び191E4は、この突然変異体に(それ自体として又は二重パラトピック構築物中で)75%以上のレベルで結合することが可能な唯一のナノボディ(登録商標)であった。
【0783】
データのより詳細な分析によって、ナノボディ(登録商標)の価数を増大させた場合にR7C2/1に対する結合が僅かに増大することが示された。7B2構築物の結合は一価、二価(RSV106)及び三価(RSV400)のフォーマットに対してそれぞれ0%、4.4%及び13%であった。このような低レベルの残基結合は、RSVを中和する効力の非常に大きな喪失をもたらすことが予想される。
【0784】
ナノボディ(登録商標)の中和効力を、実施例13に記載されるものと同じ選択されたエスケープ突然変異体セットに対して評価した。この目的で、一価ナノボディ(登録商標)7B2、15H8及びNC41を、そのそれぞれの三価対応物RSV400、RSV404及びRSV407と比較した。実施例13では、RSV400のみをこれらのエスケープ突然変異体への結合について評価したことに留意されたい。また、二重パラトピック三価分子RSV403(7B2−15B3−7B2)もその中和能について分析した。
【0785】
hRSVマイクロ中和アッセイを、本質的に実施例6に記載されるように行った。手短に述べると、Hep2細胞を1.5×10細胞/ウェルの濃度で96ウェルプレートに、ペニシリン及びストレプトマイシン(それぞれ100U/ml及び100μg/ml)を添加した、10%ウシ胎仔血清(FCS)を含有するDMEM培地中に播種して、5%CO雰囲気下、37℃で24時間インキュベートした。種々のウイルスのウイルスストックをHep2細胞中で調製し、続いて滴定して、マイクロ中和アッセイでの使用に最適な感染用量を求めた。標準量の特異的hRSV株を、精製ナノボディ(登録商標)の段階希釈物と共に50μlの総量で、37℃で30分間プレインキュベートした。Hep2細胞の培地をそのプレミックスと交換し、2時間感染させ、その後0.1mlのアッセイ培地を添加した。アッセイは、2.5%ウシ胎仔血清、並びにペニシリン及びストレプトマイシン(それぞれ100U/ml及び100μg/ml)を添加したDMEM培地中で行った。細胞を37℃、5%CO2雰囲気下、37℃で更に72時間インキュベートした後、細胞をPBS中の0.05% Tween−20で2回及びPBS単独で1回洗浄し、その後細胞をPBS中の80%冷アセトン(Sigma-Aldrich(St. Louis,MO))(100μl/ウェル)を用いて、4℃で20分間固定し、完全に乾燥させた。次に、細胞表面上のFタンパク質の存在をELISAタイプのアッセイで検出した。これに加え、固定したHep2細胞を、5%ブタ血清アルブミンのPBS溶液を用いて室温で1時間ブロッキングした後、抗Fタンパク質ポリクローナルウサギ血清(Corral et al. 2007, BMC Biotechnol. 7: 17)又はシナジス(登録商標)(2μg/ml)と共に1時間インキュベートした。ヤギ抗ウサギHRP結合抗体又はヤギ抗ヒトIgGの検出については、Fcγ断片特異的HRP(Jackson ImmunoResearch, West Grove,PA)を使用し、その後ELISAを標準的な手順に従って展開した。
【0786】
図4A図4Cに示されるように、一価ナノボディ(登録商標)は、抗原部位IIエスケープ突然変異体ウイルスR7C2/11及びR7C2/1に対する中和能をほとんど有していなかった。R7.936/4抗原部位IV〜VI変異体を中和する効力は、野生型Long株を中和する効力と同程度であった。これらのデータは、実施例12の結合データ及び実施例5においてこれらのナノボディ(登録商標)について記載されるエピトープマッピングに一致する。
【0787】
しかしながら、三価ナノボディ(登録商標)構築物は3つ全てのエスケープ突然変異体を強く中和していた(図4D図4G)。最大の阻害は約20nMという低い濃度で観察されたが、この阻害レベルは一価ナノボディ(登録商標)については2μMまでの濃度では観察されなかった。R7C2/1の強力な中和(R7C2/11の中和にほぼ等しい)が、実施例13では中和効力の非常に大きな喪失をもたらすことが予想される三価分子RSV400に対する結合活性の非常に有意な喪失が示されたために、最も驚くべきことである。二価IgGのシナジス(登録商標)パリビズマブ(これも抗原部位IIを認識する)が約0.2μMの濃度ではほとんどR7C2/1又はR7C2/11の複製を遮断することができなかった。この濃度ではIC50に達せず、R7.936/4及び野生型Longウイルスは数nMのIC50で中和した(データ図示せず)。
【0788】
実施例15:NC41三価体(trivalents)の効力に対するリンカー長の影響の分析
NC41の三価体のリンカー長の影響を決定するために、3Alaリンカー、9GSリンカー、15GSリンカーから20GSリンカーまでの範囲のリンカーを有する種々の構築物(それぞれRSV408、RSV409、RSV407及びRSV410)を生成した。4つのNC41三価体は全て、RSVのB−1株及びLong株の両方を完全に中和することが可能なものであった(図5)。RSV Long株の中和においては、全ての構築物が等しく効力を有していたため、リンカー長の影響は観察されなかった。それに対して、9GSリンカー及び3Alaリンカーを有する構築物のB−1株に関するIC50値は増大しており、15GSの最小リンカー長が最大効力のために必要とされることが示された。このことは、Long株に対しては二価NC41構築物が既に非常に強力な中和剤であるがB−1株に対しては二価NC41と三価NC41との間の効力の差異がずっと大きいという観察結果により説明することができる(実施例11を参照されたい)。RSV408及びRSV409では、中間のナノボディ(登録商標)の到達性はあまり最適でない可能性がある。
【0789】
実施例16:ナノボディ(登録商標)NC41のヒト化
ナノボディ(登録商標)配列の更なるヒト化に好適な残基を選択できるように、ナノボディ(登録商標)NC41の配列をヒト生殖細胞系列VH3−23と整列させた。また、コンピュータ解析を行って、潜在的に翻訳後修飾(例えばAsp異性化)される傾向を有する残基を同定し、化学的安定性を改善し得る突然変異を同定した。ナノボディ(登録商標)の安定性及び効力に必須であることが既知であるCDR領域及びいわゆる特徴的な残基は、修飾に関して除外した。
【0790】
NC41に関しては、計11個の位置を、対応するヒト残基への突然変異のために選択した。4つの突然変異(Val5Leu、Ala14Pro、Glu44Gly、Gln108Leu)は、これらの残基が(他のナノボディ(登録商標)からのデータに基づき)ナノボディ(登録商標)の機能に劇的に影響を及ぼすことは期待されなかったため、同時に導入した。この基本変異体では、ヒト対応物への突然変異が許容されるか否かが不明である7つの残基を、ライブラリアプローチを使用して突然変異させて(Ser19Arg、Ile20leu、Ala74Ser、Gly78Leu、Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln)、各位置で野生型アミノ酸又は対応するヒトアミノ酸のいずれかにさせた。128の理論上の多様性を有する得られたライブラリを、縮重コドン使用(use)を含有する重複オリゴヌクレオチド配列を使用する遺伝子アセンブリにより生成し、続いて、LacZプロモーター、カナマイシン耐性遺伝子、マルチクローニング部位、及びOmpAリーダー配列を含有するpUC119由来の発現ベクター中にクローニングした。ナノボディ(登録商標)コード配列とインフレームで、ベクターはC末端c−mycタグ及び(His)6タグをコードしていた。ナノボディ(登録商標)を、大腸菌のペリプラズムにおいて作製した(実施例7を参照されたい)。ライブラリ多様性は配列解析により確認した。
【0791】
368個の個々のNC41変異体及び野生型NC41由来のペリプラズム抽出物を生成し、機能的スクリーニングカスケードに供して、効力及び安定性の両方の観点から最良のヒト化NC41変異体を同定した。第1の工程では、ヒト化NC41変異体とRSV Long株とのRSV結合をELISA(Hytest, Turku Finland;#8RSV79)において求めた(実施例8を参照されたい)。
【0792】
さらに、陽性の結合因子を、RSV B−1株に感染させたHep2細胞との結合に関して分析した。ここではHep2細胞を、中和アッセイに関して記載される手順に本質的に従って96ウェルプレート中に播種し、RSV B−1株に感染させた(実施例6を参照されたい)。3日後、細胞を氷冷アセトンを用いて固定し、種々の希釈倍率のペリプラズム抽出物を使用するELISAアッセイにプレートを使用した。Hep2−B1感染細胞と結合するナノボディ(登録商標)を、抗VHHウサギポリクローナル抗体、続いてヤギ抗ウサギHRP結合抗体を使用して検出して、その後標準的な手順に従ってELISAを展開した。
【0793】
加えて、導入した突然変異が温度安定性に影響を及ぼすか否かを検証するために、全ての結合因子のペリプラズム抽出物を野生型NC41の融解温度を5℃上回る74℃まで2時間加熱した。加熱前後のRSV long株との結合をELISAで分析し、加熱後対加熱前の結合シグナルの比を、温度安定性に関する尺度とした。
【0794】
最後に、変異体の速度論的解離速度を、実施例8に記載されるようにFtm−NNタンパク質に関してビアコアアッセイにおいて求めた。
【0795】
全ての結合因子をシークエンシングし、RSVのFタンパク質に結合するその能力によりランク付けした。最も強い結合因子の配列を解析すると、Gln105(ヒト残基)に対する明らかな選好性(preference)が全ての場合において観察された。Ile20Leu突然変異は少ない(underrepresented)と考えられたが、他の全ての位置に関しては野生型配列又はヒト配列のいずれに関しても明らかな選好性は存在せず、変異体は野生型NC41と比較して最大10個の突然変異を含有していた。注目すべきことに、1つの変異体でCDR2領域内に更なる点突然変異(Gly54Asp)が観察された。この変異体(NC41変異体6)は、全ての変異体及び野生型のNC41のうち最も低い解離速度を示し、親和性の増大をもたらした。
【0796】
配列データ及び機能データに基づき、精製したタンパク質としての更なる特徴付けのために18個の変異体(表A−4)を選択した(図6及び図7)。全ての変異体を作製及び精製し、RSV Long株及びB−1株の中和に関する効力を、マイクロ中和アッセイにおいて求めた。大部分の変異体が野生型NC41と極めて類似の活性を示したが、幾つかの変異体はLong株(2倍)及びB−1株(6倍)の両方に対して効力の増大を示し、最も強い中和剤はNC41変異体6、8、9、17及び18であった。注目すべきは、変異体18が11個の位置全てで最大限ヒト化されており、CDR2領域にAsp54が更に導入されていた。変異体10及び変異体11はB−1株を中和する上ではNC41よりも強力であったが、Long株に対してはそうではなかった。
【0797】
NC41変異体の選択パネルに関して、実施例8に記載されるように、Ftm−NNタンパク質に対するビアコアにおいて速度論的結合パラメータを求めた(表B−5)。算出したデータでは、NC41とヒト化NC41変異体6、8及び17とに関しては有意差は観察されなかった。全てのNC41変異体の結合速度が機器の検出限界であったが、解離速度はv06<v17<NC41<v08とランク付けすることができたことに留意されたい。CDR2におけるGlyからAspへの突然変異(54位)の影響は、v17及びv18を比較すると、この突然変異がこれらの最大限ヒト化された変異体における唯一の差異であるため、明確に実証することができた。表B−5に示されるように、NC41野生型と比較する2つの独立したアッセイで、Long株及びB−1株の両方に関して中和を試験した。両方のアッセイにおいてNC41v18は両方のウイルスに対してNC41よりも強力であり、両方のアッセイにおいてNC41v18は、Long株に対してNC41v17よりも強力であった。またNC41v18の中和の改善が、第2のアッセイにおいてB−1株に対して観察された。
【0798】
全てのNC41変異体を熱誘導性アンフォールディングに供して、導入した突然変異がタンパク質の安定性に及ぼす効果を評価した。これに加え、Sypro Orange(タンパク質のアンフォールディングにより露出するTrp残基と結合する色素)の存在下における温度の段階的な増大により、融解温度(Tm)を求めた。全ての変異体が、野生型NC41(69℃)と比べて(変異体18に関しては最大9℃)増大したTmを有することを示した。
【0799】
実施例17:発現のための更なる配列の最適化
ナノボディ(登録商標)NC41の配列をピキア・パストリスにおける発現を最適化する目的で更に分析した。NC41変異体19〜26を、マイクロ中和アッセイにおいて効力を損うことなく許容されることが分かっているヒト化位置を組み合わせることにより設計した(実施例16)。4つの突然変異を同時に導入し(Ala14Pro、Ser19Arg、Ile20Leu、Gln108Leu)、3つの突然変異を個々に及びそれぞれの可能な試験組合せの両方で行った(Ala83Arg、Asp85Glu、Arg105Gln)(表A−4を参照されたい)。全ての構築物を発現ベクターにクローニングして、ピキア・パストリスXL−33株に導入した後、ピキアゲノムにおける組込みの数を定量リアルタイムPCRにより評価した。それぞれの構築物から、1個〜2個のコピーを有するクローン1つと、4つ以上のコピーを有するクローン1つとを小規模生産のために選択し、野生型に対するNC41変異体の発現収率をSDS−PAGEゲル上のゲル電気泳動により推測した。NC41変異体20、22、24、25及び26は最も高い発現を示し、低コピー数で既に野生型NC41と同程度の発現レベルであった。
【0800】
Myc−Hisタグ付きナノボディの作製及び精製のために、NC41変異体22及び26を大腸菌の発現ベクターに再クローニングした(実施例7を参照されたい)。RSV Longの中和に関する両方の変異体の効力を実施例6に記載のようにマイクロ中和アッセイで試験した。両方の変異体は野生型NC41と効力が等しかった(v22及びv26でそれぞれ126nM及び310nMのIC50)。
【0801】
実施例18:化学安定性のためのRSV407の配列の最適化 本発明のナノボディ及びポリペプチドの作製中、アミノ末端にピログルタミン酸(pGlu)が(RP−HPLCにより)観察された。発酵後に15%を超えるpGluレベルが検出され、安定性試験中、保管の際にpGluレベルが徐々に増大した。このようにして、N末端のグルタミン酸(E)がアスパラギン酸(D)へと変わった。これにより、N末端のpGlu翻訳後修飾の可能性が排除され、生成物の安定性が増大した。
【0802】
配列最適化ナノボディ(登録商標)変異体のアミノ酸配列がそれぞれ表A−5に与えられる(RSV434、配列番号142)。このナノボディ(登録商標)の作製のために、宿主株としてX−33を用いてInvitrogen製の市販のシステムに基づき、ピキアの発現系を開発した。この系はAOX1プロモーターを利用し、ナノボディ(登録商標)の作製を誘導し、ナノボディ(登録商標)を培地に分泌するためにα接合分泌ペプチドを使用する。
【0803】
RSV中和に関して親分子(RSV407)と比較した配列最適化RSV434の発現レベルをRP−HPLC、SE−HPLCにより分析した。
【0804】
RSV407と比較した発現レベルに有意な差はなく、低コピー数のクローン及び高コピー数のクローンの両方で1g/Lを超える清澄培地(細胞を含まない)が生じた。
【0805】
1mlの試料を1mlのMEP Hypercelカラム上に捕捉し、溶出して、SE−HPLC及びRP−HPLCで分析した。SE−HPLC分析は単量体物質を示し、予想通りRP−HPLC分析はpGluポストピークがないことをはっきりと示していた。
【0806】
RSV434を培地から更に精製し、MEP HyperCellカラム上に捕捉して、アニオン交換クロマトグラフィで精製した。
【0807】
hRSVマイクロ中和アッセイを本質的に実施例6に記載のように行った。図9はRSV407及びその配列最適化変異体RSV434の両方によるRSV Long株及びB−1株の両方に対する中和を示す。
【0808】
実施例19:ヒト化及び/又は配列最適化NC41ナノボディ(登録商標)の多価構築物の調製
実施例16のNC41ヒト化変異体を、15GSリンカー(配列を表A−5に示す)を用いて三価構築物としてフォーマッティングした。実施例10に記載のように、三価体を作製すると共に、精製した。図8Aは三価ヒト化NC41変異体のうちの2つと、その対応する一価ナノボディ(登録商標)とによるRSV Long株及びB−1株の両方に対する中和を示す。図8Bは三価NC41変異体のRSV Long株及びB−1株の両方に対する中和を示す。三価NC41変異体によるRSV Long株及びB−1株の中和に関するIC50値を表B−7に示す。親NC41三価体(RSV407)と同様に、ヒト化NC41変異体の三価体は、シナジス(登録商標)よりおよそ60倍超強力なLongの中和剤であった。B−1株では、三価体はシナジスよりも強力な中和剤であり、またここではRSV427>RSV426>RSV414の順番で親NC41 RSV407の三価体と比較して僅かに向上した。このため、一価変異体のB−1に対する効力の増大により、三価体の僅かな改善がもたらされたと考えられた。
【0809】
実施例17及び実施例18に示される更なる配列最適化に基づき、多くの更なる三価構築物(表B−6)を生成した。全ての構築物をピキア・パストリスの発現ベクターにクローニングし、ピキアへと形質転換して、発酵させ、発現レベル、安定性及び効力を試験した。小規模の振盪フラスコでの発現及び発酵の両方で、RSV440(変異体26)及びRSV441(変異体22)は高い発現レベルを示した。
【0810】
実施例20:多価構築物のin vitro有効性
ナノボディRSV434及びシナジスの中和能を31個のRSV/A臨床単離株及び30個のRSV/B臨床単離株に対するプラーク減少アッセイにおいて評価した。抗RSV化合物及びシナジスの両方を40μg/mlの単一濃度で試験した。
【0811】
シナジス及びRSV434の両方で、それぞれ株の87%及び97%においてPBS対照と比較して少なくとも100倍のウイルス力価の低減が効果的に起こった(表B−8)。また、RSV434はシナジスと比較してより大きい中和能を示した。RSV株の大部分(84%)がRSV434により完全に阻害され、有意により少ない株(20%)がシナジスにより完全に阻害された(表B−8)。
【0812】
実施例21:多価構築物のin vivo有効性
コットンラットモデルはRSVでの標準(golden standard)モデルである。このモデルでは、コットンラットにRSV/Tracy株を感染させ(0日目)、感染の4日後に、ウイルス力価及びウイルスRNAを肺洗浄液及び鼻洗浄液において評価した。予防的な構成では、RSV感染の24時間前のRSV407の鼻内投与に対して、ウイルス負荷の有意かつ用量依存的な低減が観察された(図10)。
【0813】
また、感染したコットンラットを感染の24時間後又は48時間後にナノボディで処理し、それによりRSV感染したヒトの状況を模倣する治療的アプローチを調査した。両方の場合で、ウイルス複製の有意な阻害が観察された(表B−9及び図11)。
【0814】
これまでに行った全ての実験で、ナノボディを肺送達の模倣として鼻内に送達した。この投与経路を用いると、ナノボディの9%〜41%が、投与の直後に採取した気管支洗浄液でELISAにより評価されるように肺において利用可能であった。
【0815】
肺洗浄液における残りのナノボディの起こり得る干渉を避けるために、ウイルスの検出は接種後7日目まで遅らせた。スプラーグドーリーラットで行われた別個の薬物動態試験により、肺におけるナノボディの半減期が約10.8であると推定された。最後の投与の5〜6日後である7日目に、アッセイにおいて干渉がなくなるまで、肺からナノボディを十分に取り除く。陽性対照動物のウイルス負荷は10pfu/mlから10pfu/mlへと低減した。それでもなお依然として、RSV407による処理により対数で約0.6(about 0.6 log)の低減を示すことが可能であった(表B−9)。
【0816】
代替的なアプローチとして、ウイルスRNAを検出するために定量PCRを展開した。予防的実験及び治療的実験の両方で、RSV RNAの有意な低減が観察された(表B−9)。
【0817】
実施例22:RSVエスケープ突然変異体の生成
Fタンパク質との重大な接触残基を同定するために、それぞれのIC90濃度付近でナノボディの存在下においてRSV Longを培養した後に、RSV Longエスケープ突然変異体の生成を分析した。一価NC41(5μg/ml)及びその三価RSV407(2.5ng/ml)の両方、並びに2つの異なるエピトープを認識する構築物がウイルスエスケープの発生の時間枠に影響を与えるかを検証するために二重特異性の三価RSV413(NC41−15B3−NC41)を用いた。ナノボディの存在下でのHep2細胞でのLongの12回の連続したインキュベーション後、一価NC41を用いた条件ではウイルス伸長が観察されたが、驚くべきことに三価ナノボディを用いた条件では観察されなかった。単一のウイルスストックをプラークから反復して精製した後に、潜在的なエスケープ変異体のFタンパク質の配列を求めることができた。2つの異なるエスケープ変異体をNC41、N262Yの突然変異を有するNC41/13、及び突然変異N276Yを含有するNC41/17で同定した。
【0818】
表A−1:RSV Fタンパク質に結合する一価ナノボディ(登録商標)の配列
【表1】
【0819】
表A−2:Fタンパク質の配列
【表2】
【0820】
表A−3:hRSVに結合する多価構築物のアミノ酸配列
【表3】






【0821】
表A−4:ヒト化及び/又は配列最適化NC41変異体の配列
【表4】

【0822】
表A−5:hRSVに結合する多価のヒト化及び/又は配列最適化構築物のアミノ酸配列
【表5】


【0823】
表A−6:CDR配列の好ましい組合せ
【表6】

【0824】
表A−7:リンカー配列
以下を表示:
リンカー
配列番号
配列
ヒンジ
【表7】
【0825】
表B−1:hRSV Fタンパク質に結合するナノボディ(登録商標)の特徴付け
以下を表示:
クローン
ファミリー
エピトープ
結合
競合
シナジス(登録商標)
反応速度分析
RSVの中和
【表8】
【0826】
表B−2:hRSV Fタンパク質に指向性を有する多価ナノボディ(登録商標)構築物の命名
以下を表示:
タイプ
名称
構築物
配列番号
二価
二重パラトープ
三価
【表9】
【0827】
表B−3:Long株の種々のエスケープ突然変異体を感染させたHEp−2細胞の抗原抽出物との一価ナノボディ(登録商標)の反応性
以下を表示:
ウイルス
ナノボディ(登録商標)
アミノ酸置換
【表10】
【0828】
表B−4:Long株の種々のエスケープ突然変異体を感染させたHEp−2細胞の抗原抽出物との一価及び二価のナノボディ(登録商標)の反応性
以下を表示:
ウイルス
ナノボディ(登録商標)
アミノ酸置換
【表11】
【0829】
表B−5:選択されたNC41変異体に関するFtm−NNタンパク質に対するビアコアにおける中和及び速度論的結合パラメーター
以下を表示:
名称
中和
ビアコア
シナジス
【表12】
【0830】
表B−6:NC41の三価のヒト化及び/又は配列最適化変異体
以下を表示:
名称
構築物
配列番号
【表13】
【0831】
表B−7:三価NC41変異体によるLong及びB−1の中和
以下を表示:
三価
シナジスに対する比率
実験系列
【表14】
【0832】
表B−8:様々な臨床単離株に対するプラークアッセイにおけるRSV434及びシナジスの中和能
以下を表示:
100倍以上低減した数(%)
試験薬物間の比較
完全にウイルス阻害した数(%)
RSV群
シナジス
合計
P値
【表15】
【0833】
表B−9:接種後4日目における複製可能ウイルス及びウイルスRNAの両方の検出を示す、実施した全てのコットンラット実験の概略表(実験3では7日目にも検出を行った)
以下を表示:
ナノボディ
用量
処理計画
対照に対するウイルス負荷の差異
ウイルスRNAの低減倍率
予防日
治療日7日目の読み出し値
【表16】
【符号の説明】
【0834】
図3A
Synagis Mab シナジスモノクローナル抗体
図3B
Synagis シナジス
図4A
% Viral antigen ウイルス抗原(%)
図4B
% Viral antigen ウイルス抗原(%)
図4C
% Viral antigen ウイルス抗原(%)
図4D
% Viral antigen ウイルス抗原(%)
図4E
% Viral antigen ウイルス抗原(%)
図4F
% Viral antigen ウイルス抗原(%)
図4G
% Viral antigen ウイルス抗原(%)
図5
Synagis シナジス
図6
# mutations 突然変異の数
図8A
Synagis シナジス
図8B
% Viral antigen ウイルス抗原(%)
Synagis シナジス
図9A
A strain A株
図9B
B strain B株
図10A
Lung lavage virus titers 肺洗浄液のウイルス力価
Log10 PFU/g lung Log10 PFU/g(肺)
TREATMENT 処理
図10B
Lung lavage q-RT-PCR 肺洗浄液のq−RT−PCR
FOLD REDUCTION IN MEAN CTVALUES 平均C値の低減倍率
TREATMENT 処理
図11A
MEAN(±SD) VIRUS TITER (log10 PFU/g lung) 平均(±SD)ウイルス力価(log10 PFU/g(肺))
v Untreated (未処理に対して)
TREATMENT(mean mg/kg) 処理(平均(mg/kg))
図11B
MEAN(±SD) VIRUS TITER (log10 PFU/g lung) 平均(±SD)ウイルス力価(log10 PFU/g(肺))
v Untreated (未処理に対して)
TREATMENT(mean mg/kg) 処理(平均(mg/kg))
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]