(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の施設のユーザ登録データベースに登録されているユーザが、前記第1の施設とは異なる第2の施設を利用したときの代金を、前記ユーザ登録データベースの登録情報に基づいて決済する決済代行システムであって、
ユーザ端末装置からユーザ識別情報およびダウンロード要求情報を取得したときに、ユーザ認証を行って、ユーザ認証が得られた場合は、前記ユーザ端末装置に対して、決済代行用アプリケーション、アプリIDおよび署名情報を発行するアプリ発行サーバと、
前記第1の施設に設けられ、前記第2の施設を利用する旨のユーザの予約申し込み情報が入力されたことを契機として、前記アプリIDを含む予約要求情報を発行する第1の端末装置と、
前記予約要求情報を取得し、予約が可能である場合は、予約情報データベースに前記予約要求情報に基づいた登録を行って、前記ユーザ端末装置および前記第1の端末装置に対して予約IDを含む予約完了の通知を送信する予約サーバと、
前記第2の施設において、前記ユーザ端末装置から前記予約IDおよびユーザ識別情報を取得し、前記予約情報データベースに照会を行う機能と、前記ユーザ端末装置から署名情報を取得し、取得した署名情報を前記アプリ発行サーバに照会を行い、前記署名情報の正当性を確認する機能と、を有し、ユーザが前記第2の施設を利用した後、決済情報に対応する決済IDを発行する第2の端末装置と、
前記決済IDを取得し、前記ユーザ登録データベースを参照し、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報に基づいて、ユーザが前記第2の施設を利用したときの代金の決済を行うユーザ決済用サーバと、を備えることを特徴とする決済代行システム。
前記第2の端末装置は、前記第2の施設を利用する旨の予約をしたユーザが予約をキャンセルし、キャンセル料が発生したときは、前記予約サーバに前記予約IDを含む決済要求を送信し、
前記予約サーバは、前記決済要求に基づいて、前記予約情報データベースに照会を行い、前記ユーザ決済用サーバに対して、決済情報に対応する決済IDを発行し、
前記ユーザ決済用サーバは、前記決済IDを取得し、前記ユーザ登録データベースを参照し、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報に基づいて、前記キャンセル料の決済を行うことを特徴とする請求項1記載の決済代行システム。
前記第2の端末装置は、予約がされていないユーザのユーザ端末装置から前記署名情報を取得したときは、前記ユーザ登録データベースに照会を行い、照会ができた場合は、来客者IDを発行し、ユーザが前記第2の施設を利用した後、決済情報に対応する決済IDを発行することを特徴とする請求項1記載の決済代行システム。
【背景技術】
【0002】
近年、訪日外国人の増加とともに、訪日外国人が言語の障壁を感じることなく、レストランで食事をしたい、日本円に両替することなく宿泊ホテル周辺のレストランでサービスの提供を受けたいというニーズが高まっている。
【0003】
一方、レストランの中には、訪日外国人の支払い能力が心配であるとの理由から、訪日外国人へのサービスの提供を断るところが少なからず存在している。
【0004】
このような状況をなくすことで、レストランにとって、訪日外国人を対象としたビジネスの機会を創出し、売上拡大の道がひらけることに期待できる。また、訪日外国人に対し、レストラン予約機能と決済機能の提供を一括管理できるサービスを提供することで、全国各地の観光地における訪日外国人の消費を促進することができ、その結果、地域復興などに寄与することが期待できる。
【0005】
特許文献1では、宿泊客に貸与した携帯電話を用いて、携帯電話に提示されたクーポン情報の店で代金の決済を行う、代金決済機能を備えた移動通信端末および該移動通信端末を用いて行う代金決済システムに関する技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献2では、宿泊施設と宿泊施設と提携した業者との間において、宿泊施設の利用客の決済を一元管理することができるホテルオーダーシステムに関する技術が開示されている。
【0007】
また、特許文献3では、クレジットカードなどによる電子決済システムについて、決済の安全性を担保し、円滑な決済処理を可能とするシステムに関する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では、クーポン情報で提示された商品の購入は、宿泊客に貸与された携帯電話を用いて決済を行うことから、利用範囲において制約がある。
【0010】
また、特許文献2では、カードキーを用いて一元管理しているため、使用する範囲は宿泊施設および宿泊施設周辺などに限られてしまう。
【0011】
また、特許文献3では、クレジットカードなどによる電子決済システムを用いているため、レストランなどにおける支払いの際に、個人情報のやり取りを行う必要がある。
【0012】
また、ユーザが自らクレジットカードを用いて決済を行う方法がある。しかし、クレジットカードを用いて決済を行うためには、各種支払の都度、クレジットカードを提示する必要があり、クレジットカード情報が不正に利用されないかという懸念がある。
【0013】
また、レストランなどの予約を行う場合、ユーザが自らインターネットなどの予約システムを通して、予約を行う方法があるが、レストラン側には、レストランの予約を無断でキャンセルされることがないかなどの不安が常にある。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザがサービスを提供する施設に対し、クレジットカード情報などの個人情報を提示することなく、決済を行う決済代行システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(1)上記目的を達成するために、本発明の決済代行システムは、以下のような手段を講じた。すなわち、第1の施設のユーザ登録データベースに登録されているユーザが、前記第1の施設とは異なる第2の施設を利用したときの代金を、前記ユーザ登録データベースの登録情報に基づいて決済する決済代行システムであって、ユーザ端末装置からユーザ識別情報およびダウンロード要求情報を取得したときに、ユーザ認証を行って、ユーザ認証が得られた場合は、前記ユーザ端末装置に対して、決済代行用アプリケーション、アプリIDおよび署名情報を発行するアプリ発行サーバと、前記第1の施設に設けられ、前記第2の施設を利用する旨のユーザの予約申し込み情報が入力されたことを契機として、前記アプリIDを含む予約要求情報を発行する第1の端末装置と、前記予約要求情報を取得し、予約が可能である場合は、予約情報データベースに前記予約要求情報に基づいた登録を行って、前記ユーザ端末装置および前記第1の端末装置に対して予約IDを含む予約完了の通知を送信する予約サーバと、前記第2の施設において、前記ユーザ端末装置から前記予約IDおよびユーザ識別情報を取得し、前記予約情報データベースに照会を行い、ユーザが前記第2の施設を利用した後、決済情報に対応する決済IDを発行する第2の端末装置と、前記決済IDを取得し、前記ユーザ登録データベースを参照し、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報に基づいて、ユーザが前記第2の施設を利用したときの代金の決済を行うユーザ決済用サーバと、を備えることを特徴とする。
【0016】
このように、アプリ発行サーバは、ユーザ端末装置からユーザ識別情報およびダウンロード要求情報を取得したときに、ユーザ認証を行って、ユーザ認証が得られた場合は、ユーザ端末装置に対して、決済代行用アプリケーション、アプリIDおよび署名情報を発行し、第1の端末装置は、第1の施設に設けられ、第2の施設を利用する旨のユーザの予約申し込み情報が入力されたことを契機として、アプリIDを含む予約要求情報を発行し、予約サーバは、予約要求情報を取得し、予約が可能である場合は、予約情報データベースに予約要求情報に基づいた登録を行って、ユーザ端末装置および第1の端末装置に対して予約IDを含む予約完了の通知を送信し、第2の端末装置は、第2の施設において、ユーザ端末装置から予約IDおよびユーザ識別情報を取得し、予約情報データベースに照会を行い、ユーザが第2の施設を利用した後、決済情報に対応する決済IDを発行し、ユーザ決済サーバは、決済IDを取得し、ユーザ登録データベースを参照し、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報に基づいて、ユーザが第2の施設を利用したときの代金の決済を行うので、ユーザは、各施設を利用した際に、各施設に対し、例えば、クレジットカードを用いた場合にクレジットカード情報などの個人情報(決済実行情報)を提示する必要がなく、決済を行うことができる。また、ネットワーク上で決済のために必要となる個人情報をやり取りすることがないため、個人情報の漏えいを防ぐことができ、安心して決済を行うことができる。さらに、施設側も認証されたユーザであることを確認でき、安心してサービスを提供することができる。
【0017】
(2)また、本発明の決済代行システムにおいて、前記第2の端末装置は、前記第2の施設を利用する旨の予約をしたユーザが予約をキャンセルし、キャンセル料が発生したときは、前記予約サーバに前記予約IDを含む決済要求を送信し、前記予約サーバは、前記決済要求に基づいて、前記予約情報データベースに照会を行い、前記ユーザ決済用サーバに対して、決済情報に対応する決済IDを発行し、前記ユーザ決済用サーバは、前記決済IDを取得し、前記ユーザ登録データベースを参照し、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報に基づいて、前記キャンセル料の決済を行うことを特徴とする。
【0018】
このように、第2の端末装置は、第2の施設を利用する旨の予約をしたユーザが予約をキャンセルし、キャンセル料が発生したときは、予約サーバに予約IDを含む決済要求を送信し、予約サーバは、決済要求に基づいて、予約情報データベースに照会を行い、ユーザ決済用サーバに対して、決済情報に対応する決済IDを発行し、ユーザ決済用サーバは、決済IDを取得し、ユーザ登録データベースを参照し、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報に基づいて、前記キャンセル料の決済を行うので、ユーザが予約した施設に対し直前キャンセルや無断キャンセルした場合に、予約をキャンセルされた施設は、ユーザからキャンセル料を徴収することで、一定の補償を得ることができる。
【0019】
(3)また、本発明の決済代行システムにおいて、前記第2の端末装置は、予約がされていないユーザのユーザ端末装置から前記署名情報を取得したときは、前記ユーザ登録データベースに照会を行い、照会ができた場合は、来客者IDを発行し、ユーザが前記第2の施設を利用した後、決済情報に対応する決済IDを発行することを特徴とする。
【0020】
このように、第2の端末装置は、予約がされていないユーザのユーザ端末装置から署名情報を取得したときは、ユーザ登録データベースに照会を行い、照会ができた場合は、来客者IDを発行し、ユーザが第2の施設を利用した後、決済情報に対応する決済IDを発行するので、予約していないユーザが施設を利用した場合であっても、ユーザは、施設に対し、クレジットカード情報などの個人情報を含む決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報を提示する必要がなく、決済を行うことができる。また、署名情報を用いることで、施設側も認証されたユーザであることを確認でき、安心してサービスを提供することができる。
【0021】
(4)また、本発明の決済代行システムにおいて、前記決済代行用アプリケーションは、ユーザの設定により、多言語の翻訳機能を有する翻訳サーバに接続し、前記ユーザ端末装置で表示される第1の言語を第2の言語に切り替えることを特徴とする。
【0022】
このように、決済代行用アプリケーションは、ユーザの設定により、多言語の翻訳機能を有する翻訳サーバに接続し、ユーザ端末装置で表示される第1の言語を第2の言語に切り替えるので、ユーザは、各サービス施設からの情報を、ユーザ自身が理解できる言語で取得することができる。
【0023】
(5)また。本発明の決済代行システムにおいて、前記ユーザ端末装置は、前記署名情報を取得できるか否かによって、前記第2の端末装置であるか否かを判定し、判定の結果、前記第2の端末装置である場合は、前記署名情報を提供することを特徴とする。
【0024】
このように、ユーザ端末装置は、署名情報を取得できるか否かによって、第2の端末装置であるか否かを判定し、判定の結果、第2の端末装置である場合は、署名情報を提供するので、予約せずに訪れたサービス施設に対し、ホテル署名を提示することで、訪れたサービス施設が本決済代行システムを利用することができるサービス施設か否かを確認することができる。
【0025】
(6)また、本発明の第1の端末装置は、(1)から(5)のいずれかに記載の決済代行システムに用いられる第1の端末装置であって、前記第1の施設に設けられ、前記第2の施設を利用する旨のユーザの予約申し込み情報が入力されたことを契機として、前記アプリIDを含む予約要求情報を発行する予約要求送信部と、前記予約サーバから予約IDを含む予約完了の通知を取得する予約情報取得部と、を備えることを特徴とする。
【0026】
このように、第1の端末装置は、第1の施設に設けられ、第2の施設を利用する旨のユーザの予約申し込み情報が入力されたことを契機として、アプリIDを含む予約要求情報を発行する予約要求送信部と、予約サーバから予約IDを含む予約完了の通知を取得する予約情報取得部と、を備えるので、ユーザは、サービス施設からサービスの提供を断られることなく、利用したいサービス施設を予約することができる。
【0027】
(7)また、本発明のプログラムは、(1)から(5)のいずれかに記載の決済代行システムに用いられる第1の端末装置のプログラムであって、前記第1の施設に設けられ、前記第2の施設を利用する旨のユーザの予約申し込み情報が入力されたことを契機として、前記アプリIDを含む予約要求情報を発行する処理と、前記予約サーバから予約IDを含む予約完了の通知を取得する処理と、を含む一連の処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0028】
このように、プログラムは、第1の施設に設けられ、第2の施設を利用する旨のユーザの予約申し込み情報が入力されたことを契機として、アプリIDを含む予約要求情報を発行し、予約サーバから予約IDを含む予約完了の通知を取得するので、ユーザは、サービス施設からサービスの提供を断られることなく、利用したいサービス施設を予約することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ユーザは、クレジットカード情報などの個人情報を含む決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報を提示することなく、決済を行うことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明者らは、ユーザがサービスを利用した際に、サービスを提供する施設(以下、サービス施設という)に対して、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報(クレジットカード情報などの個人情報などを含む)を提示しないと、決済を行うことができない点に着目し、ホテルや旅行会社などのサービス施設が決済を一元管理し、決済代行を行うことにより、ユーザは、サービス施設に対してユーザの決済実行情報を提示することなく各種サービスを利用でき、サービス施設側は、ユーザに対して支払い能力などの不安を抱くことなくサービスの提供を行うことができることを見出し、本発明をするに至った。
【0032】
すなわち、本発明の決済代行システムは、第1の施設のユーザ登録データベースに登録されているユーザが、前記第1の施設とは異なる第2の施設を利用したときの代金を、前記ユーザ登録データベースの登録情報に基づいて決済する決済代行システムであって、ユーザ端末装置からユーザ識別情報およびダウンロード要求情報を取得したときに、ユーザ認証を行って、ユーザ認証が得られた場合は、前記ユーザ端末装置に対して、決済代行用アプリケーション、アプリIDおよび署名情報を発行するアプリ発行サーバと、前記第1の施設に設けられ、前記第2の施設を利用する旨のユーザの予約申し込み情報が入力されたことを契機として、前記アプリIDを含む予約要求情報を発行する第1の端末装置と、前記予約要求情報を取得し、予約が可能である場合は、予約情報データベースに前記予約要求情報に基づいた登録を行って、前記ユーザ端末装置および前記第1の端末装置に対して予約IDを含む予約完了の通知を送信する予約サーバと、前記第2の施設において、前記ユーザ端末装置から前記予約IDおよびユーザ識別情報を取得し、前記予約情報データベースに照会を行い、ユーザが前記第2の施設を利用した後、決済情報に対応する決済IDを発行する第2の端末装置と、前記決済IDを取得し、前記ユーザ登録データベースを参照し、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報に基づいて、ユーザが前記第2の施設を利用したときの代金の決済を行うユーザ決済用サーバと、を備えることを特徴とする。
【0033】
これにより、本発明者らは、ユーザが、各サービス施設を利用した際に、各サービス施設に対して、決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報を提示することなく、決済を行うことを可能とした。その結果、ネットワーク上で決済のために必要となる個人情報をやり取りすることがなくなるため、個人情報の漏えいを防ぐことができ、ユーザが安心して決済を行うことができる。さらに、サービス施設側も認証されたユーザであることを確認でき、ユーザに対して安心してサービスを提供することができる。以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書内において、アプリケーションとは、決済代行システムを実現するために、各端末へダウンロードされる決済代行用アプリケーションを示し、単にアプリともいう。
【0034】
図1は、本実施形態に係る決済代行システムの概略を示す図である。本実施形態に係る決済代行システムは、アプリ発行サーバ1、ホテル端末装置(第1の端末装置)3、ユーザ端末装置5、レストラン端末装置(第2の端末装置)7、ユーザ決済用サーバ9、予約サーバ11、翻訳サーバ(多言語翻訳サーバともいう)13を備え、ネットワーク0を介して互いに通信が可能である。ユーザ決済用サーバ9は、クレジットカード会社15と通信を行う。ホテル端末装置(第1の端末装置)3は、ホテル(第1の施設)に設けられている。また、レストラン端末装置(第2の端末装置)7は、レストラン(第2の施設)に設けられている。
【0035】
また、アプリ発行サーバ1およびユーザ決済用サーバ9はユーザ登録データベース21に、アプリ発行サーバ1および翻訳サーバ13はサービス施設登録データベース(レストラン登録データベース23など)に、アプリ発行サーバ1は署名データベース(ホテル署名データベース25など)に、予約サーバ11は予約情報データベース27に、紐づけられている。各サーバは、それぞれ紐づけられた各データベースの参照や更新を行うことができる。
【0036】
本実施形態では、決済代行を行うサービス施設(第1の施設)として、ユーザが宿泊したホテル(第1の施設)を一例として説明するが、これに限定されるわけではない。サービス施設(第1の施設)は、決済代行を行うサービス施設であれば良く、例えば、第1の施設は、旅行会社などであっても良い。
【0037】
また、本実施形態では、ホテルに宿泊した(第1の施設を利用した)ユーザが宿泊ホテル(第1の施設)周辺のサービス施設(第2の施設)として、レストランを利用したときの決済代行システムの流れを一例として説明するが、これに限定されるわけではない。サービス施設(第2の施設)は、サービスを提供する施設であれば良く、例えば、美術館、タクシー、レンタル衣装、観光施設などの施設であっても良い。
【0038】
なお、各端末装置は、通信端末装置であり、タブレット、スマートフォンなどの移動通信端末装置であるとより好ましい。以下、各サーバおよび各端末装置が備える機能について説明する。
【0039】
図2は、アプリ発行サーバの構成を示すブロック図である。アプリ発行サーバ1は、ダウンロード要求取得部1a、プログラム送信部1bおよびホテル署名管理部1cを備える。
【0040】
ダウンロード要求取得部1aは、ユーザ端末装置5またはレストラン端末装置7から、アプリケーションプログラムのダウンロード要求を取得する。ユーザ端末装置5からアプリケーションプログラムのダウンロード要求を取得した場合、その発行の可否を判断するため、ユーザ登録データベース21に照会を行い、ユーザ認証を行う。ユーザ登録データベース21には、ユーザ識別番号(宿泊客識別番号)、ユーザ(宿泊者)がダウンロードしたアプリID、宿泊開始日時情報、宿泊終了予定日時情報、宿泊者部屋番号、宿泊同伴者情報を含むユーザ(宿泊者)に関する情報が、ホテル毎に予め格納されており、必要に応じて更新される。
【0041】
また、ダウンロード要求取得部1aは、レストラン端末装置7からアプリケーションプログラムのダウンロード要求を取得した場合、その発行の可否を判断するため、レストラン登録データベース23に照会を行い、ユーザ認証を行う。レストラン登録データベース23には、レストラン識別番号、レストラン名、レストランの概要、営業時間、提供されるサービスおよびメニュー、レストランの地図、レストランへのアクセス方法を含むレストランに関する情報が、レストラン毎に格納されており、必要に応じて更新される。
【0042】
プログラム送信部1bは、ユーザ端末装置5から取得したダウンロード要求に対し、発行が可能であることが確認できた場合、ユーザ端末装置5に対し、アプリケーションプログラムを送信すると共に、アプリIDおよびホテル署名(署名情報)を発行し送信する。
【0043】
また、プログラム送信部1bは、レストラン端末装置7から取得したダウンロード要求に対し、発行が可能であることが確認できた場合、レストラン端末装置に対し、アプリケーションプログラムを送信すると共に、アプリIDを発行し送信する。
【0044】
また、ホテル署名管理部1cは、ユーザ端末装置5へのホテル署名の発行、レストラン端末装置7からのホテル署名の照会要求に応じて、ホテル署名データベースとやり取り(参照や更新など)を行う。
【0045】
図3は、ホテル端末装置の構成を示すブロック図である。ホテル端末装置3は、予約要求送信部(レストラン予約要求送信部3a)および予約情報取得部(レストラン予約情報取得部3b)を備える。レストラン予約要求送信部3aは、予約サーバ11に対して、宿泊ホテルの情報および宿泊者識別情報を含むレストラン予約要求を送信する。レストラン予約情報取得部3bは、レストランの予約が完了した後、予約サーバ11から予約IDを含む予約完了通知を取得する。
【0046】
図4は、ユーザ端末装置の構成を示すブロック図である。ユーザ端末装置5は、宿泊者情報収納部5a、アプリケーションプログラム記録部5b、宿泊ホテル情報収納部5c、登録データ記録部5d、近距離通信機能部5e、携帯電話用通信機能部5f、表示部5g、操作部5h、記録部5iを備える。
【0047】
宿泊者情報収納部5aは、ユーザ端末装置5を保持しているユーザのユーザ識別情報(宿泊者識別情報)が予め格納されている。
【0048】
アプリケーションプログラム記録部5bは、ダウンロード要求の送信機能、アプリプログラムの取得機能、予約情報の取得機能、予約情報の送信機能、決済完了情報の取得機能、アプリケーション自動削除機能を含む機能を備える。ダウンロード要求の送信機能は、アプリ発行サーバ1に対して、宿泊者識別情報を送信し、アプリケーションプログラムのダウンロード要求を行う。アプリプログラムの取得機能は、アプリ発行サーバ1からアプリケーションプログラム、宿泊ホテル識別情報、アプリID、ホテル署名を取得する。予約情報の取得機能は、予約サーバ11から、予約情報データベースに登録された予約情報をもとに、レストラン識別情報、予約ID、予約日時情報、予約品目情報(予約人数、予約サービス名)を含む予約情報を取得する。予約情報の送信機能は、予約情報の取得機能で取得した予約情報のうち、レストラン識別情報と予約IDを、近距離通信機能を利用して、レストラン端末装置7に送信する。決済完了情報の取得機能は、ユーザ決済用サーバ9から、決済完了情報を取得する。アプリケーション自動削除機能は、予め定められた方法により、アプリ発行サーバ1からダウンロードしたアプリケーションプログラムを削除する。
【0049】
宿泊ホテル情報収納部5cは、アプリ発行サーバ1から取得した、ユーザが宿泊するホテルの識別情報(宿泊ホテル識別情報)、ホテル署名、アプリIDを格納する。ホテル署名は、登録されているホテルであることを示す文字や画像の組み合わせから構成され、時限的に変わる。
【0050】
登録データ記録部5dは、レストラン予約情報、レストラン利用情報および決済情報を含む情報を記録する。レストラン予約情報は、予約サーバ11から取得した、レストラン識別情報、予約ID、予約日時情報、予約品目情報(予約人数、予約サービス名)を含む情報である。また、レストラン利用情報は、レストランに来店した際に、レストラン端末装置7から取得する、レストラン識別情報および来客者IDを含む情報である。また、決済情報は、決済完了後にユーザ決済用サーバ9から送信されるレストラン識別情報、決済IDおよび決済金額を含む情報である。
【0051】
近距離通信機能部5eは、WiFi(登録商標)、赤外線通信機能、Blue tooth(登録商標)(BLE含む)など、近距離で無線通信を行う。携帯電話用通信機能部5fは、通話などの通信を行う。
【0052】
表示部5gは、各サーバおよび各端末装置から取得した情報を表示する。操作部5hは、アプリケーションの操作など、本実施形態における決済代行システムを操作する機能を備える。記録部5iは、アプリケーションプログラム記録部5bで記録される情報以外の情報を記録する。
【0053】
図5は、レストラン端末装置の構成を示すブロック図である。レストラン端末装置7は、レストラン情報収納部7a、アプリケーションプログラム記録部7b、宿泊ホテル情報収納部7c、登録データ記録部7d、近距離通信機能部7e、携帯電話用通信機能部7f、表示部7g、操作部7h、記録部7iを備える。
【0054】
レストラン情報収納部7aは、レストラン端末装置7を保持しているレストラン情報(レストラン識別情報)が予め格納されている。
【0055】
アプリケーションプログラム記録部7bは、ダウンロード要求の送信機能、アプリケーションプログラムの取得機能、予約情報の取得機能、予約情報の送信機能、ホテル署名確認機能、決済情報の表示機能、決済情報の送信機能、決済完了情報の取得機能、キャンセル料金の決済要求機能を含む機能を備える。
【0056】
ダウンロード要求の送信機能は、アプリ発行サーバ1に対して、レストラン識別情報を送信し、アプリケーションプログラムのダウンロード要求を行う。アプリケーションプログラムの取得機能は、アプリ発行サーバ1からアプリケーションプログラム、宿泊ホテル識別情報、アプリIDを取得する。予約情報の取得機能は、近距離通信機能を利用して、ユーザ端末装置から宿泊者識別情報と予約IDを取得する。予約情報の送信機能は、ユーザ端末装置5から取得した宿泊者識別情報と予約IDを、予約サーバ11へ送信し、予約情報データベース27に登録された予約情報を確認する。ホテル署名確認機能は、レストランに来店したユーザ(宿泊者)のユーザ端末装置5に表示されたホテル署名を読み取り、アプリ発行サーバ1を経由して、ホテル署名データベース25に登録されている情報と照会するように、アプリ発行サーバ1に対してホテル署名の照会要求を行う。アプリ発行サーバ1に対して照会要求を行った結果、ホテル署名の正当性が確認できた場合、来客者IDを発行する。
【0057】
決済情報の表示機能は、ユーザにわかりやすい形式で、決済情報の明細と決済金額を表示する。決済情報の送信機能は、表示された決済情報をユーザが確認した後に、ユーザ決済用サーバ9に対し、レストラン識別情報、決済ID(予約IDまたは来客者IDをもとに発行される)または決済金額を送信する。送信する際に、アプリIDおよび時間情報を秘密鍵として、送信する情報を暗号化する。
【0058】
決済完了情報の取得機能は、ユーザ決済用サーバ9から、決済完了情報(キャンセル料金の徴収完了に関する情報も含む)を取得する。キャンセル料金の決済要求機能は、予約のキャンセルがあった場合に、キャンセル料金の決済を要求するため、予約サーバ11に対して、レストラン識別情報および予約IDを送付する。
【0059】
宿泊ホテル情報収納部7cは、アプリ発行サーバ1から取得した各宿泊ホテルの識別情報、アプリIDを格納する。
【0060】
登録データ記録部7dは、レストラン予約情報、レストラン利用情報および決済情報を記録する。レストラン予約情報は、予約サーバから取得した、予約ID、予約日時、予約品目情報(予約人数、予約サービス名)などを含む情報である。また、レストラン利用情報は、来客者IDを含むユーザがレストランを利用したときに作成される情報である。また、決済情報は、決済ID、決済金額、決済の明細を含む決済に関する情報である。
【0061】
近距離通信機能部7eは、WiFi(登録商標)、赤外線通信機能、Blue tooth(登録商標)(BLE含む)など、近距離で無線通信を行う。携帯電話用通信機能部7fは、通話などの通信を行う。
【0062】
表示部7gは、各サーバおよび各端末装置から取得した情報を表示する。操作部7hは、アプリケーションの操作など、本実施形態における決済代行システムを操作する機能を備える。記録部7iは、アプリケーションプログラム記録部で記録される情報以外の情報を記録する。
【0063】
図6は、ユーザ決済用サーバの構成を示すブロック図である。ユーザ決済用サーバ9は、決済情報取得部9a、決済情報管理部9bを備える。決済情報取得部9aは、レストラン端末装置7から決済要求を取得し、利用料金の決済を行う。また、予約のキャンセルがあった場合は、予約サーバ11から決済要求を取得し、キャンセル料金の決済を行う。以下、決済方法の一例として、クレジットカードを用いた決済方法を説明するが、これに限定されるわけではない。決済方法は、確実に徴収できる方法であれば良く、例えば、現金を用いて決済を行っても良いし、電子マネなどを用いて決済を行っても良い。クレジットカードに関する情報などの個人情報を含む決済を行う際に必要なユーザの決済実行情報は、自サーバ(ユーザ決済用サーバ9)に予め記録されている。
【0064】
決済情報管理部9bは、宿泊客識別番号、宿泊者のクレジットカードに関する情報、決済情報、宿泊料金予定額などを含む宿泊者に関する情報が格納されている。宿泊者のクレジットカードに関する情報には、クレジットカード番号、名義人、有効期限、クレジットカードの利用限度額などの情報を含む。また、決済情報は、決済ID、決済額、決済内容などの情報を含む。これらの情報は、必要に応じて更新される。
【0065】
図7は、予約サーバの構成を示すブロック図である。予約サーバ11は、予約情報管理部11a、予約情報送信部11b、キャンセル料金管理部11cを備える。予約情報管理部11aは、ホテル端末装置3からレストランの予約要求を取得し、予約情報データベース27へ照会と登録を行い、レストランの予約の管理を行う。予約情報データベース27には、レストラン識別情報、予約ID、宿泊者識別情報、予約日時情報、予約品目情報(予約人数、予約サービス名)、およびレストランのキャンセル料金の徴収ポリシーを含むレストランの予約に関する情報が、登録されたレストラン毎に格納されており、必要に応じて更新される。
【0066】
予約情報送信部11bは、レストランの予約完了時に、予約IDを発行する。そして、予約されたレストラン識別情報と一致するレストラン端末装置7、およびレストランの予約要求を送信したホテル端末装置3に対し、予約IDを含む予約完了通知を送信する。その後、レストランを予約したユーザのユーザ端末装置5に対して、予約ID、レストラン詳細情報(レストラン識別情報、予約日時情報、予約品目情報(予約人数、予約サービス名))を含む予約完了通知を送信する。
【0067】
キャンセル料金管理部11cは、予約のキャンセルがあった場合に、レストラン端末装置7からキャンセル料金の決済要求を取得し、キャンセル料金の支払い有無の判定を行う。判定の結果、キャンセル料金の徴収が必要な場合は、ユーザ決済用サーバ9に対し、レストラン識別情報、決済ID(予約IDまたは来客者ID)、決済金額を送信する。送信する際に、アプリIDおよび時間情報を秘密鍵として、送信する情報を暗号化する。
【0068】
図8は、多言語翻訳サーバの構成を示すブロック図である。多言語翻訳サーバ13は、レストラン情報取得部13a、レストラン情報翻訳部13bおよびレストラン情報送信部13cを備える。レストラン情報取得部13aは、予約サーバ11から、レストラン情報とユーザ(宿泊者)の母国語に関する情報を取得する。レストラン情報翻訳部13bは、予約サーバ11から取得したユーザの母国語に関する情報を用いて、レストラン情報をユーザの母国語に翻訳する。レストラン情報送信部13cは、母国語に翻訳されたレストラン情報を、予約サーバ11に送信する。
【0069】
次に、本実施形態の主な動作について、説明する。
図9は、ユーザ端末装置におけるアプリ発行の動作を示すシーケンスチャートである。ユーザ端末装置5は、アプリ発行サーバ1に対して、宿泊者識別情報を送付し、アプリのダウンロード要求を行う(ステップS101)。アプリ発行サーバ1は、取得した宿泊者識別情報を用いて、ユーザ登録データベース21に登録されている宿泊者の情報を照会する(ステップS102)。アプリ発行サーバ1は、ユーザ(宿泊者)の情報の照会完了後、ユーザ端末装置5に対し、アプリIDおよびホテル署名に関する情報を発行し、宿泊ホテル識別情報およびアプリケーションプログラムと共に送信する(S103)。ユーザ端末装置5は、アプリケーションプログラムなどを自装置(ユーザ端末装置5)へダウンロードし、宿泊ホテル識別情報、アプリID、およびホテル署名機能を宿泊ホテル情報収納部へ記録する。
【0070】
図10は、レストラン端末装置におけるアプリ発行の動作を示すシーケンスチャートである。レストラン端末装置7は、アプリ発行サーバ1に対して、レストラン識別情報を送付し、アプリのダウンロード要求を行う(ステップS201)。アプリ発行サーバ1は、取得したレストラン識別情報を用いて、レストラン登録データベース23に登録されているレストランの情報を照会する(ステップS202)。アプリ発行サーバ1は、レストランの情報の照会完了後、レストラン端末7に対し、アプリIDを発行し、宿泊ホテル識別情報、ホテル署名確認機能およびアプリケーションプログラムと共に送信する(ステップS203)。レストラン端末装置7は、アプリケーションプログラムなどを自装置(レストラン端末装置7)へダウンロードし、宿泊ホテル識別情報、アプリID、およびホテル署名確認機能を宿泊ホテル情報収納部へ記録する。
【0071】
図11は、レストラン予約の動作を示すシーケンスチャートである。ホテル端末装置3は、予約サーバ11に対し、宿泊者識別情報を送付し、レストランの予約要求を行う(ステップS301)。予約サーバ11は、予約情報データベース27に対し、レストラン情報の照会および登録を行う(ステップS302)。予約サーバ11は、予約完了後、予約IDを発行する。そして、ホテル端末装置3およびレストラン端末装置7に対し、発行した予約ID含む予約完了通知を送信する(ステップS303、S304)。予約サーバ11は、ホテル端末装置3およびレストラン端末装置7への予約完了通知後、ユーザ端末装置5に対し、予約ID、およびレストラン識別情報、予約日時情報、予約品目情報(予約人数、予約サービス名)などのレストランの詳細情報を含む予約完了通知を送信する(ステップS305)。さらに、レストランの詳細情報をユーザの母国語に翻訳したい場合は、予約サーバ11は、ステップS304の後、多言語翻訳サーバ13に、レストランの詳細情報およびユーザの母国語に関する情報を送信し(ステップS311)、多言語翻訳サーバ13でユーザの母国語に翻訳されたレストランの詳細情報を取得し(ステップS312)、ステップS305を行う。
【0072】
次に、レストラン端末装置において、レストランに来店したユーザの本決済代行システムの利用可否を確認する動作について説明する。
図12は、ユーザが宿泊しているホテルがユーザ(宿泊者)の代理人として、レストラン予約を行い、レストランに来店した場合の動作を示すシーケンスチャートである。まず、ユーザ端末装置5からレストラン端末装置7に対し、予約ID、宿泊者識別情報などの予約情報を送信する(ステップS401)。レストラン端末装置7は、取得した予約情報を用いて、予約サーバ11に対し、予約情報の確認要求を行う(ステップS402)。予約サーバ11は、取得した予約情報と、予約情報データベース27に登録されている予約情報を照会する(ステップS403)。予約サーバ11は、照会された予約が確認できた場合は、レストラン端末装置7に対し、予約IDを含む予約確認を送信する(ステップS404)。また、予約サーバ11は、ユーザ端末装置5に対しても、予約IDなどの予約確認を送信する(ステップS405)。
【0073】
図13は、ユーザが予約を行わず、レストランを訪れた場合の動作を示すシーケンスチャートである。まず、ユーザが宿泊しているホテルが本決済代行システムを利用しているホテルであるか否かを確認する。ユーザ端末装置5は、自装置(ユーザ端末装置5)のホテル署名機能を用いて、ホテルを示す文字や画像などの組み合わせから構成される情報(ホテル署名)を自装置の表示画面に表示し、レストラン端末装置7に対し、ホテル署名が表示された自装置(ユーザ端末装置5)の表示画面を提示する(ステップS501)。レストラン端末装置7は、自装置(レストラン端末装置7)に格納されているホテル署名確認機能を用いて、ユーザ端末装置からホテル署名を取得する。レストラン端末装置7がユーザ端末装置5からホテル署名を取得方法は、近距離通信を用いて取得しても良いし、レストランの店員がユーザ端末装置5に表示されているホテル署名をレストラン端末装置7に手入力しても良いし、カメラ画像として読み取る方法でも良いし、さらにQRコード(登録商標)を用いて読み取る方法などを用いても良い。レストラン端末装置7は、アプリ発行サーバを経由して、取得したホテル署名とホテル署名データベース25に登録されたホテル署名とを照会する(ステップS502)。照会されたホテル署名の正当性が確認できた場合、レストラン端末装置7は、来客者IDを発行し、自装置(レストラン端末装置7)の登録データ記録部に記録すると共に、ユーザ端末装置5へ送信する(ステップS503)。
【0074】
図14は、ユーザが決済を行うときの動作を示すシーケンスチャートである。レストラン端末装置7は、予約IDまたは来客者IDをもとに決済IDを発行する。レストラン端末装置7は、決済すべき情報をユーザ(宿泊者)に提示する(ステップS601)。ユーザが提示された決済情報を確認した後、レストラン端末装置7は、ユーザ決済用サーバ9に対して、レストラン識別情報、決済ID(予約IDまたは来客者ID)、決済金額を送信する。ユーザ端末装置5は、レストラン端末装置7から決済IDを取得し、ユーザ決済用サーバ9に、アプリIDおよび決済IDを送信し、決済要求を行う(ステップS602)。決済要求は、アプリID、決済ID、決済情報(決済金額、決済内容などを含む)から構成される。ユーザ決済用サーバ9は、ユーザ登録データベース21の情報を照会し(ステップS603)、自サーバ(ユーザ決済用サーバ9)に記録されているユーザのクレジットカード情報を用いて、クレジットカードによる決済を行う。決済完了後、ユーザ決済用サーバ9は、ユーザ端末装置5およびレストラン端末装置7に対し、決済日時、決済ID、決済情報を含む決済完了通知を送信する(ステップS604、S605)。
【0075】
図15は、予約をキャンセル(無断キャンセルを含む)した場合のキャンセル料金を徴収する動作を示すシーケンスチャートである。レストラン端末装置7は、予約サーバ11に対し、予約IDを送付し、キャンセル料金の支払いの決済を要求する(ステップS701)。予約サーバ11は、キャンセル料金の支払いの正当性を確認するために、予約情報データベース27に予約情報を照会する(ステップS702)。予約情報データベース27に格納されている予め決められたレストランのキャンセル料金の徴収ポリシーによって、キャンセル料金の支払いが必要な場合は、予約サーバ11は、ユーザ決済用サーバ9に対して、予約IDをもとに発行される決済IDを送信すると共に、キャンセル料金の決済を要求する(ステップS703)。ユーザ決済用サーバ9は、ユーザ登録データベース21を照会し(ステップS704)、クレジットカードによる決済を行う。ユーザ決済用サーバ9は、キャンセル料金の決済が完了すると、ユーザ端末装置5およびレストラン端末装置7に対して、決済日時、決済ID、決済情報を含む決済完了通知を送信する(ステップS705、S706)。
【0076】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザは、サービスを提供する施設に対し、クレジットカード情報などの個人情報を提示することなく、決済を行うことが可能となる。