(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルによって発電された電力を用いて地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供するためのアンテナとを有する飛行体を制御する制御装置であって、
第1の時間帯の間、第1の飛行体及び第2の飛行体のうち、前記第2の飛行体には第1の対象エリアをカバーさせずに前記第1の飛行体に前記第1の対象エリアをカバーさせ、前記第1の時間帯に続く第2の時間帯の間、前記第1の飛行体には前記第1の対象エリアをカバーさせずに前記第2の飛行体に前記第1の対象エリアをカバーさせるように、前記第1の飛行体及び前記第2の飛行体を制御する制御部
を備え、
前記制御部は、前記第1の時間帯の間、前記第2の飛行体に、前記第1の対象エリアをカバーしている前記第1の飛行体よりも、飛行に電力を使用しない予め定められた高度又は予め定められた飛行方法で飛行させ、前記第2の時間帯の間、前記第1の飛行体に、前記第1の対象エリアをカバーしている前記第2の飛行体よりも、飛行に電力を使用しない予め定められた高度又は予め定められた飛行方法で飛行させるように、前記第1の飛行体及び前記第2の飛行体の飛行を制御する、制御装置。
前記制御部は、前記第1の時間帯の間、前記第2の飛行体に前記通信エリアを形成させず、前記第2の時間帯の間、前記第1の飛行体に前記通信エリアを形成させないように、前記第1の飛行体及び前記第2の飛行体を制御する、請求項1に記載の制御装置。
前記第1の対象エリアをカバーしている前記第1の飛行体よりも飛行に電力を使用しない前記予め定められた高度は、前記第1の飛行体が飛行している高度よりも低い高度であり、前記第1の対象エリアをカバーしている前記第2の飛行体よりも飛行に電力を使用しない前記予め定められた高度は、前記第2の飛行体が飛行している高度よりも低い高度である、請求項1又は2に記載の制御装置。
前記第1の対象エリアをカバーしている前記第1の飛行体よりも飛行に電力を使用しない前記予め定められた飛行方法は、前記第1の飛行体の飛行方法よりもグラウンディングの時間が長く、前記第1の対象エリアをカバーしている前記第2の飛行体よりも飛行に電力を使用しない前記予め定められた飛行方法は、前記第2の飛行体の飛行方法よりもグラウンディングの時間が長い、請求項1又は2に記載の制御装置。
前記制御部は、第3の時間帯の間、前記第1の飛行体及び前記第2の飛行体の両方に前記第1の対象エリアをカバーさせるように、前記第1の飛行体及び前記第2の飛行体を制御する、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
前記制御部は、北半球が夏で南半球が冬の間は、前記第2の飛行体に南半球上の飛行エリアを飛行させ、北半球が冬で南半球が夏の間は、前記第2の飛行体に北半球上の飛行エリアを飛行させる、請求項1から9のいずれか一項に記載の制御装置。
太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルによって発電した電力を用いて地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供するためのアンテナとを有する飛行体を制御する制御方法であって、
第1の時間帯の間、第1の対象エリアに対応する第1の飛行体及び第2の飛行体のうち、前記第2の飛行体には前記第1の対象エリアをカバーさせずに前記第1の飛行体に前記第1の対象エリアをカバーさせ、前記第1の時間帯に続く第2の時間帯の間、前記第1の飛行体には前記第1の対象エリアをカバーさせずに前記第2の飛行体に前記第1の対象エリアをカバーさせるように、前記第1の飛行体及び前記第2の飛行体を制御する制御段階
を備え、
前記制御段階は、前記第1の時間帯の間、前記第2の飛行体に、前記第1の対象エリアをカバーしている前記第1の飛行体よりも、飛行に電力を使用しない予め定められた高度又は予め定められた飛行方法で飛行させ、前記第2の時間帯の間、前記第1の飛行体に、前記第1の対象エリアをカバーしている前記第2の飛行体よりも、飛行に電力を使用しない予め定められた高度又は予め定められた飛行方法で飛行させるように、前記第1の飛行体及び前記第2の飛行体の飛行を制御する、
制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
図1は、飛行体100の一例を概略的に示す。飛行体100は、本体部102及び主翼部104を備える。本体部102は、プロペラ106、スキッド108、及び車輪110を有する。主翼部104は、太陽電池パネル112を有する。
【0019】
本体部102は、不図示のバッテリ及びアンテナを備える。太陽電池パネル112によって発電された電力は、バッテリに蓄積される。飛行体100は、バッテリに蓄積されている電力を用いてプロペラ106を回転させることによって飛行可能である。また、飛行体100は、アンテナによって地上に通信エリア120を形成して、通信エリア120内のユーザ端末30に無線通信サービスを提供する。アンテナは、例えば、マルチビームアンテナであってよく、通信エリア120は、複数のセル122によって構成されてよい。飛行体100は、例えば、成層圏を飛行して地上のユーザ端末30に無線通信サービスを提供する。飛行体100は、成層圏プラットフォームとして機能してよい。
【0020】
ユーザ端末30は、飛行体100と通信可能な通信端末であればどのような端末であってもよい。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン等の携帯電話である。ユーザ端末30は、タブレット端末及びPC(Personal Computer)等であってもよい。
【0021】
飛行体100は、例えば、ユーザ端末30と、地上のネットワーク20との通信を中継することによって、ユーザ端末30に無線通信サービスを提供する。ネットワーク20は、通信事業者によって提供されるコアネットワークを含んでよい。また、ネットワーク20は、インターネットを含んでよい。
【0022】
飛行体100は、地上の各地に配置されたゲートウェイ22のうち、通信エリア120内のゲートウェイ22を介してネットワーク20と通信してよい。また、例えば、飛行体100は、不図示の通信衛星を介してネットワーク20と通信してもよい。
【0023】
飛行体100は、例えば、通信エリア120内のユーザ端末30から受信したデータを、ネットワーク20に送信する。また、飛行体100は、例えば、ネットワーク20を介して、通信エリア120内のユーザ端末30宛のデータを受信した場合、当該データをユーザ端末30に送信する。
【0024】
飛行体100は、制御装置200によって制御されてよい。飛行体100は、例えば、制御装置200によって送信された指示に従って飛行する。制御装置200から飛行体100への指示の送信は、ゲートウェイ22及びネットワーク20を介して行われてよい。また、制御装置200から飛行体100への指示の送信は、通信衛星を介して行われてもよい。
【0025】
制御装置200は、複数の飛行体100のそれぞれに、通信エリア120によって地上の対象エリアをカバーさせるように、複数の飛行体100を制御する。制御装置200は、例えば、複数の飛行体100のそれぞれが対象エリアを1つずつカバーするモード(第1モードと記載する場合がある。)で、複数の飛行体100を制御する。第1モードでは、複数の飛行体100のそれぞれが、それぞれの対象エリアの上空を旋回しながらそれぞれの対象エリアをカバーする。対象エリアの上空を旋回することを、定点飛行と記載する場合がある。
【0026】
また、例えば、制御装置200は、複数の対象エリアのそれぞれを複数の飛行体100によってカバーするモード(第2モードと記載する場合がある。)で、複数の飛行体100を制御する。第2モードでは、複数の対象エリアのそれぞれを、2機以上の飛行体100がカバーする。
【0027】
第2モードでは、時間帯によって対象エリアのカバーの形態が異なり得る。ここで、複数の対象エリアのそれぞれを2機の飛行体100でカバーする場合を例に挙げて説明する。
【0028】
制御装置200は、1日を複数の時間帯に分けて、時間帯毎に、2機の飛行体100によるカバーの形態を異ならせる。時間帯の数は任意の数であってよいが、例えば、制御装置200は、1日を3つの時間帯に分ける。例えば、制御装置200は、陽が沈んでいる間の前半の時間帯と、陽が沈んでいる間の後半の時間帯と、陽の出ている時間帯とで、2機の飛行体100によるカバーの形態を異ならせる。陽が沈んでいる間の前半の時間帯は、第1の時間帯の一例であってよく、陽が沈んでいる間の後半の時間帯は第2の時間帯の一例であってよく、陽の出ている時間帯は第3の時間帯の一例であってよい。
【0029】
一例として、制御装置200は、夜間の前半6時間(18:00〜24:00)と、夜間の後半6時間(0:00〜6:00)と、それ以外の12時間(6:00〜18:00)とで、2機の飛行体100によるカバーの形態を異ならせる。夜間の前半6時間は、第1の時間帯の一例であってよく、夜間の後半6時間は第2の時間帯の一例であってよく、それ以外の12時間は第3の時間帯の一例であってよい。
【0030】
制御装置200は、例えば、第1の時間帯は、2機のうちの第1の飛行体100が対象エリアの上空を旋回しながら対象エリアをカバーし、2機のうちの第2の飛行体100は通信エリアを形成せず、かつ、電力消費の少ない高度、飛び方で飛行するよう制御する。本実施形態に係る飛行体100は、飛行と通信エリア120の形成とのそれぞれバッテリの電力を使用するが、消費電力のうち、通信エリア120の形成に用いる電力の比率が比較的多い。そのため、第2の飛行体100に通信エリアを形成させないことによって、飛行体100の消費電力を比較的大きく低減することができる。
【0031】
制御装置200は、第2の時間帯は、第2の飛行体100が対象エリアの上空を旋回しながら対象エリアをカバーし、第1の飛行体100は通信エリアを形成せず、かつ、電力消費の少ない高度、飛び方で飛行するよう制御する。また、制御装置200は、第3の時間帯は、2機の飛行体100が対象エリアの上空を旋回しながら対象エリアをカバーするよう制御する。このような制御により、太陽光による発電が可能である時間帯は、2機の飛行体100によって対象エリアをカバーさせることにより、1機の飛行体100によって対象エリアをカバーする場合と比較して通信キャパシティを増やすことができる。また、太陽光による発電ができない時間帯は、2機の飛行体100に交代で対象エリアをカバーさせることにより、電力を節約することができ、夜の間にバッテリに蓄電されている電力が無くなってしまう可能性を低減することができる。
【0032】
また、例えば、制御装置200は、対象エリアに対して、複数の飛行体100が相対的に移動しながらカバーするモード(第3モードと記載する場合がある。)で、複数の100を制御する。第3モードでは、複数の飛行体100が、対象エリアに対して相対的に移動しながら、対象エリアをカバーする。例えば、対象エリアの終点に達した飛行体100が、対象エリアの始点に移動することを繰り返すことによって、複数の飛行体100が対象エリアをカバーする。
【0033】
制御装置200は、オペレータの指示に従って、複数のモードの何れかで複数の飛行体100を制御してよい。また、制御装置200は、対象エリアの上空の飛行エリアの状況に応じたモードで、複数の飛行体100を制御してもよい。
【0034】
例えば、制御装置200は、飛行エリアの風速が第1閾値より弱い場合、第1モードで複数の飛行体100を制御する。具体例として、4つの対象エリアをカバーする場合に、4つの対象エリアのそれぞれを4機の飛行体100のそれぞれによってカバーさせる。
【0035】
飛行エリアの風速が第1閾値より強くなった場合、制御装置200は、第3モードで複数の飛行体100を制御してよい。例えば、制御装置200は、4機の飛行体100に対して、1機の飛行体100を追加し、5機の飛行体100に、移動しながら4つの対象エリアをカバーさせる。5機の飛行体100は風向に沿って移動し、対象エリアの終点に達した飛行体100が、風向に逆らって対象エリアの始点に移動する。風向に逆らって飛行する場合、風向に沿って飛行する場合と比較して多くの電力が必要になるが、終点から始点に移動させる飛行体100の通信エリアの形成を停止させることによって、必要な電力を賄わせることができる。
【0036】
飛行エリアの風速が第1閾値よりも高い第2閾値より強くなった場合、制御装置200は、第2モードで複数の飛行体100を制御してよい。例えば、制御装置200は、さらに3機の飛行体100を追加し、4つの対象エリアのそれぞれを、2機ずつの飛行体100によってカバーさせる。風速が強くなると、定点飛行に必要な電力は増大するが、1つの対象エリアに対して2機の飛行体100を割り当てることによって、必要な電力を賄わせることができる。
【0037】
制御装置200は、対象エリアの上空の飛行エリアの状況を示す情報を、上空の各エリアの気候情報を提供する気候情報提供装置400から受信してよい。飛行エリアの状況を示す情報の例としては、風向の情報、風速の情報、風向予測の情報、及び風速予測の情報等が挙げられる。
【0038】
制御装置200は、複数の飛行体100から、飛行エリアの状況を示す情報を受信してもよい。制御装置200は、複数の飛行体100から、ゲートウェイ22及びネットワーク20を介して、飛行エリアの状況を示す情報を受信してよい。また、制御装置200は、複数の飛行体100から、通信衛星を介して、飛行エリアの状況を示す情報を受信してもよい。飛行体100は、例えば、風速センサによって検出した、飛行体100が飛行する飛行エリアの風速を示す風速情報及び風向を示す風向情報を、制御装置200に対して送信してよい。
【0039】
図1では、制御装置200が地上に設置されている場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、制御装置200は、複数の飛行体100のうちのいずれかに搭載されてもよい。また、制御装置200は、通信衛星に搭載されてもよい。
【0040】
図2は、第1モードによって制御されている複数の飛行体100の一例を概略的に示す。ここでは、対象エリア40の上空を4機の飛行体100が定点飛行することによって、対象エリア40をカバーしている例を示す。
【0041】
対象エリア40は、任意に定められてよい。対象エリア40は、例えば、国単位に定められる。また、対象エリア40は、例えば、日本における都道府県及び市区町村等、国毎に定められている各種区分単位に定められてもよい。対象エリア40は、このような区分に対応したものでなくてもよい。対象エリア40は、例えば、飛行体100の管理者及び制御装置200のオペレータ等によって定められてよい。
【0042】
図2では、対象エリア40が細長い形状を有し、複数の飛行体100が一列に並んで対象エリア40をカバーしている様子を例示しているが、対象エリア40の形状はこれに限らない。複数の飛行体100の配置は列状に限らず、対象エリア40の形状に応じて、対象エリア40をカバーできるように任意に配置されてよい。
【0043】
制御装置200は、例えば、複数の飛行体100のそれぞれに、対象エリア40のうちのそれぞれがカバーするエリアの位置を送信する。制御装置200は、複数の飛行体100のそれぞれに、定点飛行する飛行エリアの位置を送信してもよい。制御装置200は、複数の飛行体100のそれぞれの位置を示す位置情報を、複数の飛行体100のそれぞれから受信することによって、複数の飛行体100の位置を把握してよい。
【0044】
図3は、第2モードによって制御されている複数の飛行体100の一例を概略的に示す。ここでは、5機の飛行体100が、対象エリア40に対して相対的に移動しながら対象エリア40をカバーしている例を示す。
【0045】
飛行エリア310は、対象エリア40をカバーするときに飛行体100が飛行する飛行エリアを示す。飛行エリア320は、対象エリア40の終点44から始点42に移動するときに飛行体100が飛行する飛行エリアを示す。飛行エリア310は、第1飛行エリアの一例であってよい。飛行エリア320は、第2飛行エリアの一例であってよい。
【0046】
制御装置200は、例えば、複数の飛行体100のそれぞれに、対象エリア40の位置、対象エリア40の始点42及び終点44の位置、始点42から終点44への移動経路、及び終点44から始点42への移動経路を送信する。制御装置200は、例えば、始点42から終点44への移動経路が追い風となるように、始点42及び終点44を決定してよい。制御装置200は、対象エリア40の全体をカバーするように、始点42から終点44への移動経路を決定してよい。
【0047】
制御装置200は、終点44から始点42まで移動するために必要な電力ができるだけ少なくなるような、終点44から始点42までの移動経路を決定してよい。例えば、制御装置200は、終点44から始点42までの飛行エリアのうち、逆風となる風の風速が最も弱くなる移動経路を、終点44から始点42までの移動経路として決定する。これにより、風速がより強い飛行エリアを飛行させる場合と比較して、終点44から始点42までの移動に必要な電力を低減することができる。
【0048】
また、例えば、制御装置200は、始点42から終点44までの移動経路に対して、より低い高度の終点44から始点42までの移動経路を決定してよい。高度が低い方が空気の濃度が濃く、飛行に必要な電力が少なくなるので、このような移動経路を決定することによって、より高い高度を飛行させる場合と比較して、終点44から始点42までの移動に必要な電力を低減することができる。
【0049】
図3に示す例において、飛行体100は、旋回しながら、始点42から終点44への移動経路に従って始点42から終点44に移動する。すなわち、飛行体100は、旋回しながら、始点42から終点44に向けてシフトするように移動する。そして、終点44に達した場合に、飛行体100は、終点44から始点42への移動経路に従って終点44から始点42に移動する。
【0050】
図4は、第2モードによって制御されている複数の飛行体100の一例を概略的に示す。ここでは、
図3と異なる点を主に説明する。
図3では、飛行体100が旋回しながら、始点42から終点44に移動する例を挙げて説明したが、飛行体100は、
図4に示すように、旋回することなく、始点42から終点44への移動経路に従って始点42から終点44に移動してもよい。
【0051】
図5は、複数の飛行体100のそれぞれによって形成される通信エリア120の一例を概略的に示す。
図5は、弱風エリア330の複数の通信エリア120と、強風エリア340の複数の通信エリア120とを例示している。弱風エリア330は、強風エリア340よりも風速が弱いエリアである。
【0052】
弱風エリア330について、制御装置200は、複数の飛行体100を第1モードで制御する。
図5では、4機の飛行体100によって形成された通信エリア120を例示している。
【0053】
強風エリア340について、制御装置200は、複数の飛行体100を第3モードで制御する。
図5では、5機の飛行体100によって形成された通信エリア120を例示している。5機の飛行体100は、対象エリアの始点から終点に向かって、風向342に沿って移動する。そして、対象エリアの終点に達した飛行体100が、通信エリア120の形成を停止して、風向342とは逆方向で、終点から始点に向かって移動する。
【0054】
図6は、第2モードによって制御されている複数の飛行体100の一例を概略的に示す。ここでは、8機の飛行体100のうち2機ずつが、対象エリア40の一部分ずつをカバーしている例を示す。
図6に示す例において、制御装置200は、対象エリア40の各部分を、2機の飛行体100によってカバーさせている。
【0055】
図7は、陽が出ている時間帯において第2モードによって制御されている2機の飛行体100の一例を概略的に示す。制御装置200は、2機の飛行体100のそれぞれに通信エリア120を形成させ、定点飛行をさせることによって、対象エリアをカバーさせる。2機の飛行体100が通信エリア120を形成することによって、1機の飛行体100が通信エリア120を形成した場合と比較して、通信キャパシティを増大させることができる。
【0056】
図8は、陽が沈んでいる時間帯において第2モードによって制御されている2機の飛行体100の一例を概略的に示す。制御装置200は、陽が沈んでいる時間帯の前半は、第1の飛行体100及び第2の飛行体100のうち、第2の飛行体100には対象エリア40をカバーさせず、第1の飛行体100に対象エリア40をカバーさせ、陽が沈んでいる時間帯の後半は、第1の飛行体100には対象エリア40をカバーさせず、第2の飛行体100に対象エリア40をカバーさせる。
【0057】
制御装置200は、対象エリア40をカバーしない飛行体100には、通信エリア120の形成を停止させるとともに、対象エリア40をカバーしている飛行体100よりも飛行に電力を使用しない飛行方法で飛行させる。制御装置200は、例えば、対象エリア40をカバーしている飛行体100の飛行方法よりも、グラウンディングの時間が長い飛行方法で、対象エリア40をカバーしない飛行体100を飛行させる。
図8に示す例では、対象エリア40をカバーしない飛行体100が、旋回しながらグラウンディングをしている例を示す。
図8に示す飛行方法は例示であり、制御装置200は、対象エリア40をカバーしている飛行体100よりも飛行に電力を使用しない飛行方法であれば、任意の飛行方法で、対象エリア40をカバーしない飛行体100を飛行させてよい。
【0058】
制御装置200は、対象エリア40をカバーしている飛行体100が飛行している高度よりも低い高度で、対象エリア40をカバーしない飛行体100を飛行させてもよい。制御装置200は、対象エリア40をカバーしている飛行体100が飛行している高度よりも低い高度であり、かつ、対象エリア40をカバーしている飛行体100の飛行方法よりも飛行に電力を使用しない飛行方法で、対象エリア40をカバーしない飛行体100を飛行させてもよい。
【0059】
図2から
図8に示す例について、制御装置200が地上に設置されている場合、制御装置200は、ネットワーク20及びゲートウェイ22を介して、複数の飛行体100を制御してよい。また、制御装置200は、通信衛星を介して、複数の飛行体100を制御してもよい。
【0060】
図2から
図8に示す例について、制御装置200が、複数の飛行体100のいずれかに搭載されている場合、複数の飛行体100同士が通信することによって、制御装置200が、複数の飛行体100を制御してよい。複数の飛行体100のそれぞれは、例えば、通信衛星を介して、互いに通信する。また、複数の飛行体100のそれぞれは、ゲートウェイ22を介して、互いに通信してもよい。
【0061】
図9は、制御装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。
図9では、制御装置200が、複数の飛行体100が飛行する飛行エリアの風速に応じて、複数の飛行体100を異なるモードで制御する場合の処理の流れの一例を示す。ここでは、対象エリアの上空が無風である状態を開始状態として説明する。
【0062】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、制御装置200が、複数の飛行体100を第1モードで制御する。複数の飛行体100のそれぞれは、対象エリアの各部のそれぞれの上空を定点飛行して、対象エリアの各部のそれぞれをカバーする。
【0063】
S104では、制御装置200が、飛行エリアの風速が第1閾値より強いか否かを判定する。強いと判定した場合、S106に進み、強くないと判定した場合、S102に戻る。制御装置200は、例えば、風速が一時的に第1閾値より強くなった場合であっても、第1閾値より強い状態が予め定められた時間以上継続しなかった場合、強くないと判定してよく、予め定められた時間継続して風速が第1閾値より強い場合に、強いと判定してよい。
【0064】
S106では、制御装置200が、複数の飛行体100に対して予備機を追加して、第3モードで複数の飛行体100を制御する。予備機は、例えば、上空に待機していてよい。また、予備機は、地上に待機していてもよい。
【0065】
S108では、制御装置200が、飛行エリアの風速が第2閾値より強いか否かを判定する。強いと判定した場合、S112に進み、強くないと判定した場合、S110に進む。S110では、制御装置200が、飛行エリアの風速が第1閾値より弱いか否かを判定する。弱いと判定した場合、S102に戻り、弱くないと判定した場合、S106に戻る。S102に戻る場合、制御装置200は、複数の飛行体100のうちのいずれかを、予備機として待機位置に移動させてよい。
【0066】
S112では、制御装置200が、複数の飛行体100に対して予備機を追加して、第2モードで複数の飛行体100を制御する。予備機は、例えば、上空に待機していてよい。また、予備機は、地上に待機していてもよい。
【0067】
S114では、制御装置200が、飛行エリアの風速が第2閾値より弱いか否かを判定する。弱いと判定した場合、S106に戻り、弱くないと判定した場合、S112に戻る。S106に戻る場合、複数の飛行体100のうちのいずれかを、予備機として待機位置に移動させてよい。
【0068】
図10は、制御装置200の機能構成の一例を概略的に示す。制御装置200は、指示受付部212、指示送信部214、風速情報取得部220、及び制御部230を備える。
【0069】
指示受付部212は、各種指示を受け付ける。指示受付部212は、例えば、対象エリア40を指定する指示を受け付ける。指示受付部212は、始点42及び終点44を指定する指示を受け付けてもよい。指示受付部212は、始点42から終点44への移動経路を指定する指示を受け付けてもよい。指示受付部212は、終点44から始点42への移動経路を指定する指示を受け付けてもよい。指示受付部212は、制御装置200が備える操作部を介して入力された指示を受け付けてよい。また、指示受付部212は、制御装置200が備える通信部を介して、ネットワーク20を介して受信した指示を受け付けてもよい。
【0070】
指示送信部214は、指示受付部212が受け付けた指示を飛行体100に送信する。指示送信部214は、指示を複数の飛行体100に送信してよい。また、指示送信部214は、複数の飛行体100のうちの一の飛行体100に指示を送信し、当該一の飛行体100が、他の飛行体100に対して当該指示を送信してもよい。
【0071】
風速情報取得部220は、風速情報を取得する。風速情報は、風向情報を含んでよい。風速情報取得部220は、対象エリアの上空の風速情報を取得してよい。風速情報取得部220は、気候情報提供装置400から風速情報を受信してよい。
【0072】
制御部230は、複数の飛行体100を制御する。制御部230は、例えば、第1モードで複数の飛行体100を制御する。制御部230は、複数の飛行体100のそれぞれがカバーする対象エリアの位置を、複数の飛行体100のそれぞれに送信してよい。制御部230は、複数の飛行体100のそれぞれが飛行する飛行エリアの位置を、複数の飛行体100のそれぞれに送信してよい。
【0073】
また、制御部230は、例えば、第2モードで複数の飛行体100を制御する。例えば、制御部230は、第1の時間帯の間、第1の対象エリアに対応する第1の飛行体及び第2の飛行体のうち、第2の飛行体には第1の対象エリアをカバーさせずに第1の飛行体に第1の対象エリアをカバーさせ、第2の時間帯の間、第1の飛行体には第1の対象エリアをカバーさせずに第2の飛行体に第1の対象エリアをカバーさせるように、第1の飛行体及び第2の飛行体を制御する。3機以上の飛行体100によって第1の対象エリアをカバーさせる場合、3機の飛行体100のそれぞれに、順番に第1の対象エリアをカバーさせてよい。第1の時間帯及び第2の時間帯は夜間であってよい。第1の時間帯は夜間の前半であってよく、第2の時間帯は夜間の後半であってよい。
【0074】
制御部230は、第1の時間帯の間、第2の飛行体に通信エリア120を形成させず、第2の時間帯の間、第1の飛行体に通信エリア120を形成させないように、第1の飛行体及び第2の飛行体を制御してよい。
【0075】
制御部230は、第1の時間帯の間、第2の飛行体に、第1の対象エリアをカバーしている第1の飛行体よりも、飛行に電力を使用しない予め定められた高度又は予め定められた飛行方法で飛行させ、第2の時間帯の間、第1の飛行体に、第1の対象エリアをカバーしている第2の飛行体よりも、飛行に電力を使用しない予め定められた高度又は予め定められた飛行方法で飛行させるように、第1の飛行体及び第2の飛行体の飛行を制御してよい。第1の対象エリアをカバーしている第1の飛行体よりも飛行に電力を使用しない予め定められた高度は、第1の飛行体が飛行している高度よりも低い高度であり、第1の対象エリアをカバーしている第2の飛行体よりも飛行に電力を使用しない予め定められた高度は、第2の飛行体が飛行している高度よりも低い高度であってよい。第1の対象エリアをカバーしている第1の飛行体よりも飛行に電力を使用しない予め定められた飛行方法は、第1の飛行体の飛行方法よりもグラウンディングの時間が長く、第1の対象エリアをカバーしている第2の飛行体よりも飛行に電力を使用しない予め定められた飛行方法は、第2の飛行体の飛行方法よりもグラウンディングの時間が長くてよい。
【0076】
制御部230は、第3の時間帯の間、第1の飛行体及び第2の飛行体の両方に第1の対象エリアをカバーさせるように、第1の飛行体及び第2の飛行体を制御してよい。第3の時間帯は夜間以外であってよい。
【0077】
また、制御部230は、例えば、第3モードで複数の飛行体100を制御する。制御部230は、複数の飛行体100のそれぞれの通信エリア120が対象エリアの一部をカバーしながら移動し、複数の飛行体100の複数の通信エリア120によって対象エリアの全体がカバーされるように、複数の飛行体100を制御してよい。制御部230は、対象エリアの終点に達した飛行体100が、対象エリアをカバーしながら飛行した第1飛行エリアとは異なる第2飛行エリアを飛行して、対象エリアの始点に移動するように、当該飛行体を制御してよい。第1飛行エリアの風向は、対象エリアをカバーしながら飛行した飛行体の飛行方向に沿っていてよく、第2飛行エリアの風向は、第1飛行エリアの風向と逆方向であってよい。
【0078】
制御部230は、第1飛行エリアよりも風速が弱い第2飛行エリアを飛行して、対象エリアの始点に移動するように、飛行体を制御してよい。制御部230は、飛行体100が第2飛行エリアを飛行する間、飛行体100に通信エリアを形成させなくてよい。
【0079】
制御部230は、風速情報取得部220から風速情報を取得して、風速情報に基づいて、複数の飛行体100を制御してもよい。例えば、制御部230は、風速情報が示す風速が第1閾値より弱い場合、複数の飛行体100を第1モードで制御する。また、制御部230は、風速情報が示す風速が第1閾値より強く、第1閾値より高い第2閾値より弱い場合、複数の飛行体100を第3モードで制御する。また、制御部230は、風速情報が示す風速が第2閾値より強い場合、複数の飛行体100を第2モードで制御する。
【0080】
制御部230は、北半球が夏になり南半球が冬になる場合に、北半球の複数の飛行体100の一部を、南半球に移動させてよい。制御部230は、北半球が冬になり南半球が夏になる場合に、南半球の複数の飛行体100の一部を、北半球に移動させてよい。移動後の飛行体100は、指定されたエリアをカバーしてもよく、また、予備機として待機位置に待機してもよい。これにより、季節が冬になり、太陽光による発電量が少なくなる地域の飛行体100の数を増加させることができる。
【0081】
図11は、飛行体100が有する制御装置130の機能構成の一例を概略的に示す。制御装置130は、電力受給部132、バッテリ134、無線通信部136、風速情報送信部138、及び制御部140を備える。
【0082】
電力受給部132は、太陽電池パネル112によって発電された電力を受給する。電力受給部132は、受給した電力をバッテリ134に蓄電する。
【0083】
無線通信部136は、バッテリ134に蓄電されている電力を用いて、各種通信を実行する。無線通信部136は、例えば、通信エリア120を形成する。無線通信部136は、制御装置200との通信を実行してよい。無線通信部136は、他の飛行体100との通信を実行してよい。無線通信部136は、通信衛星との通信を実行してよい。
【0084】
風速情報送信部138は、風速センサ114によって検出された風速情報を、制御装置200等に送信する。風速情報送信部138は、無線通信部136を介して風速情報を送信してよい。
【0085】
制御部140は、飛行体100の飛行等を制御する。制御部140は、制御装置200からの指示に従って、飛行体100の飛行等を制御してよい。
【0086】
制御部140は、例えば、制御装置200から第2モードで制御する制御信号を受信した場合、第1の時間帯の間、地上の対象エリアを通信エリア120によってカバーし、第2の時間帯の間、通信エリア120を形成せずに、対象エリアをカバーしているときよりも、飛行に電力を使用しない予め定められた高度又は予め定められた飛行方法で飛行体を飛行させる。
【0087】
また、制御部140は、例えば、制御装置200から第3モードで制御する制御信号を受信した場合、他の飛行体100を含む複数の飛行体100のそれぞれの通信エリア120が対象エリアの一部をカバーしながら移動し、複数の飛行体100の複数の通信エリア120によって対象エリアの全体がカバーされるように、飛行体100を制御する。制御部140は、対象エリアの終点に達した飛行体100が、対象エリアをカバーしながら飛行した第1飛行エリアとは異なる第2飛行エリアを飛行して、対象エリアの始点に移動するように、飛行体100を制御してよい。
【0088】
図12は、制御装置200として機能するコンピュータ1000の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ1000は、ホストコントローラ1092により相互に接続されるCPU1010及びRAM1030を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1094によりホストコントローラ1092に接続されるROM1020、通信I/F1040、記憶装置1050及び入出力チップ1080を有する入出力部を備える。
【0089】
CPU1010は、ROM1020及びRAM1030に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。通信I/F1040は、ネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信I/F1040は、通信を行うハードウェアとして機能する。記憶装置1050は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートディスク、及びソリッドステートドライブ等であってよく、CPU1010が使用するプログラム及びデータを格納する。
【0090】
ROM1020は、コンピュータ1000が起動時に実行するブート・プログラム及びコンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラムなどを格納する。入出力チップ1080は、例えばUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポートなどを介して各種の入出力装置を入出力コントローラ1094へと接続する。
【0091】
RAM1030を介して記憶装置1050に提供されるプログラムは、ICカードなどの記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1030を介して記憶装置1050にインストールされ、CPU1010において実行される。
【0092】
コンピュータ1000にインストールされ、コンピュータ1000を制御装置200として機能させるプログラムは、CPU1010などに働きかけて、コンピュータ1000を、制御装置200の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である指示受付部212、指示送信部214、風速情報取得部220、及び制御部230として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の制御装置200が構築される。
【0093】
図13は、制御装置130として機能するコンピュータ1100の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ1100は、ホストコントローラ1192により相互に接続されるCPU1110及びRAM1130を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1194によりホストコントローラ1192に接続されるROM1120、通信I/F1140、記憶装置1150、入出力チップ1180、及び風速センサ1182を有する入出力部を備える。
【0094】
CPU1110は、ROM1120及びRAM1130に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。通信I/F1140は、ネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信I/F1140は、通信を行うハードウェアとして機能する。記憶装置1150は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートディスク、及びソリッドステートドライブ等であってよく、CPU1110が使用するプログラム及びデータを格納する。
【0095】
ROM1120は、コンピュータ1100が起動時に実行するブート・プログラム及びコンピュータ1100のハードウェアに依存するプログラムなどを格納する。入出力チップ1180は、例えばUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポートなどを介して各種の入出力装置を入出力コントローラ1194へと接続する。風速センサ1182は、制御装置130が搭載されている飛行体100が飛行する飛行エリアの風速を検出するセンサであってよい。
【0096】
RAM1130を介して記憶装置1050に提供されるプログラムは、ICカードなどの記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1130を介して記憶装置1150にインストールされ、CPU1110において実行される。
【0097】
コンピュータ1100にインストールされ、コンピュータ1100を制御装置130として機能させるプログラムは、CPU1110などに働きかけて、コンピュータ1100を、制御装置130の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である電力受給部132、バッテリ134、無線通信部136、風速情報送信部138、及び制御部140として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の制御装置130が構築される。
【0098】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0099】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。