特許第6677798号(P6677798)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケイティー アンド ジー コーポレーションの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6677798
(24)【登録日】2020年3月17日
(45)【発行日】2020年4月8日
(54)【発明の名称】電子タバコ
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20200101AFI20200330BHJP
【FI】
   A24F47/00
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-504772(P2018-504772)
(86)(22)【出願日】2016年7月7日
(65)【公表番号】特表2018-527906(P2018-527906A)
(43)【公表日】2018年9月27日
(86)【国際出願番号】KR2016007354
(87)【国際公開番号】WO2017007252
(87)【国際公開日】20170112
【審査請求日】2018年1月9日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0096604
(32)【優先日】2015年7月7日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0069457
(32)【優先日】2016年6月3日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0085781
(32)【優先日】2016年7月6日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518007832
【氏名又は名称】ケイティー アンド ジー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079577
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 全啓
(74)【代理人】
【識別番号】100167966
【弁理士】
【氏名又は名称】扇谷 一
(72)【発明者】
【氏名】イ ヅ ウォン
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第204157645(CN,U)
【文献】 特表2011−505874(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0050975(US,A1)
【文献】 特表2012−527222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体カバーを含む本体部と、電源供給によりエアロゾルを生成し、使用者が吸入すべき前記エアロゾルを排出し、前記本体部に着脱式で結合している吸入部と、前記本体部に滑動自在に結合して往復でスライディング動作が可能であるスライドカバーを含むスライド部とを含み、前記本体部が前記スライド部に収まる方向に前記本体部および前記スライド部の少なくとも一方を引っ張ることで前記スライド部により前記吸入部が隠蔽されるスライディングクローズ(sliding close)状態と、前記本体部が前記スライド部より外れる方向に前記本体部および前記スライド部の少なくとも一方を押し出すことで前記スライド部により前記吸入部が隠蔽されなくなるスライディングオープン(sliding open)状態とを含み、
前記スライディングオープン状態で前記本体部と前記スライド部とが押圧されているスイッチングオン(switching on)状態と、前記スライディングオープン状態で前記本体部と前記スライド部とが押圧されていないスイッチングオフ(switching off)状態とを含み、
前記スライディングオープン状態で前記本体カバーの上表面のエッジ(edge)が前記スライドカバーの端部より突出し、予め定められた長さを有する間隙(gap)hが生じ、前記スライディングオープン状態で前記本体部と前記スライド部とが押圧され、前記間隙hの長さが減少する電子タバコ。
【請求項2】
前記電子タバコは、前記スイッチングオン状態で前記エアロゾルが生成され、前記スイッチングオフ状態で前記エアロゾルが生成されない、請求項に記載の電子タバコ。
【請求項3】
前記電子タバコは、前記スイッチングオフ状態が保持されるロッキング(locking)状態を含む、請求項に記載の電子タバコ。
【請求項4】
前記電子タバコは、前記スライディングクローズ状態で前記吸入部の上部が前記本体カバーにより隠蔽されている、請求項に記載の電子タバコ。
【請求項5】
前記本体カバーの下に位置する突起部と、前記突起部の下に位置し、前記吸入部への電源供給をオンオフするスイッチとをさらに含む、請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項6】
前記スライディングオープン状態で前記突起部と前記スイッチとは互いに重なる位置にある、請求項に記載の電子タバコ。
【請求項7】
前記スライディングクローズ状態で前記突起部と前記スイッチとは互いに重ならない位置にある、請求項に記載の電子タバコ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タバコが提供される。
【背景技術】
【0002】
電子タバコは、ニコチンが含有されている葉タバコ(leaf tobacco)の加工物(processed material)または抽出物(extract)、無ニコチン液体物質(nicotine−free liquid material)などを含有する保管容器(storage)、加熱または気化装置、そしてバッテリー(battery)を含む。電子タバコの内部に保管されている葉タバコ加工物、葉タバコ抽出物、無ニコチン液体物質などを加熱または気化させてエアロゾル(aerosol)を生成した後、生成されたエアロゾルを、使用者が電子タバコの吸入口(intake)を通じて吸入することができる。使用者が電子タバコを手に握り、口で吸入口を吸入する場合、電子タバコ内部でエアロゾルが生成されて、吸入口を通じて口に排出されることによって、使用者は実際のタバコの喫煙と類似する感じを受けることができる。
【0003】
しかしながら、従来の電子タバコは、特定位置にあるボタンなどのスイッチを指で押圧してタバコを作動させる方式を多く使用するが、使用者の手の大きさ、長さ、使用者が電子タバコを手で握る方式などが様々であるため、このような方式で電子タバコを使用することは、使用者に不便さを与えるおそれがある。また、使用者が電子タバコを使用した後にも常時電子タバコを携帯しなければならないため、使用者が電子タバコを携帯することに不便さを感じるおそれがある。そして、使用者の口に接触する電子タバコの吸入口は、簡単に汚染されるおそれがある。例えば、一般に使用者は、電子タバコを使用した後に電子タバコを衣服のポケットに入れて保管するため、この時、電子タバコの吸入口に異物が付着して吸入口が汚染されるおそれがある。また、使用者が所望しない状態で電子タバコのスイッチがオン(on)されたり、電子タバコのロック(lock)機能が解除されることがあり、この場合、火災などにより使用者が負傷することもあり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施形態の目的は、使用者が電子タバコを直感的かつ便利に使用し、携帯することにある。
本発明の一実施形態の目的は、使用者が電子タバコを衛生的かつ安全に使用することにある。
前記課題以外にも、具体的に言及されていない他の課題を達成するのに本発明による実施形態が用いられ得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
電子タバコは、本体カバーを含む本体部と、電源供給によりエアロゾルを生成し、使用者が吸入すべきエアロゾルを排出し、本体部に着脱式で滑動自在に結合している吸入部と、本体部に結合して往復でスライディング動作が可能であるスライドカバーを含むスライド部とを含む。
【0006】
電子タバコは、本体部がスライド部に収まる方向に本体部とスライド部の少なくとも一方を引っ張ることで前記スライド部により前記吸入部が隠蔽されるスライディングクローズ(sliding close)状態と、本体部スライド部より外れる方向に本体部とスライド部の少なくとも一方を押し出すことで前記スライド部により前記吸入部が隠蔽されなくなるスライディングオープン(sliding open)状態とを含んでもよい。
【0007】
前記電子タバコは、前記スライディングオープン状態で前記本体部と前記スライド部が押圧されているスイッチングオン(switching on)状態と、前記スライディングオープン状態で前記本体部と前記スライド部が押圧されていないスイッチングオフ(switching off)状態とを含んでもよい。
【0008】
電子タバコは、スイッチングオン状態でエアロゾルが生成されてもよく、スイッチングオフ状態でエアロゾルが生成されなくてもよい。
【0009】
電子タバコは、スイッチングオフ状態が保持されるロッキング(locking)状態を含んでもよい。
【0010】
電子タバコは、スライディングクローズ状態で吸入部の上部が本体カバーにより隠蔽されていてもよい。
【0011】
電子タバコは、本体カバーの下に位置する突起部と、突起部の下に位置し、吸入部への電源供給をオンオフするスイッチとを含んでもよい。
【0012】
スライディングオープン状態で突起部とスイッチとは互いに重なる位置にあってもよい。
【0013】
スライディングクローズ状態で突起部とスイッチとは互いに重ならない位置にあってもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施形態によると、使用者は電子タバコを直感的かつ便利に携帯することができ、衛生的かつ便利に、安全に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一つの実施形態による電子タバコの斜視図である。
図2】本発明の一つの実施形態による電子タバコがスライディングして喫煙可能な状態に変わったことを示す図面である。
図3a】本発明の一つの実施形態による電子タバコを使用者が手でつかんで使用する方法を示す図面である。
図3b】本発明の一つの実施形態による電子タバコを使用者が手でつかんで使用する方法を示す図面である。
図4】本発明の一つの実施形態による電子タバコの分解斜視図である。
図5】本発明の一つの実施形態による電子タバコの吸入部を示す図面である。
図6】本発明の一つの実施形態による電子タバコの吸入部を示す図面である。
図7】本発明の一つの実施形態による電子タバコの吸入部を示す図面である。
図8】本発明の一つの実施形態による電子タバコの吸入部を示す図面である。
図9】本発明の一つの実施形態による電子タバコの吸入部を示す図面である。
図10】本発明の一つの実施形態による電子タバコの吸入部を示す図面である。
図11】本発明の一つの実施形態による電子タバコの吸入部を示す図面である。
図12】本発明の一つの実施形態による電子タバコの本体部とスライド部を示す図面である。
図13】本発明の一つの実施形態による電子タバコの本体部とスライド部を示す図面である。
図14】本発明の一つの実施形態による電子タバコの本体部とスライド部を示す図面である。
図15】本発明の一つの実施形態による電子タバコの本体部とスライド部を示す図面である。
図16】本発明の一つの実施形態による電子タバコの本体部とスライド部を示す図面である。
図17】本発明の一つの実施形態による電子タバコの本体部とスライド部を示す図面である。
図18】本発明の一つの実施形態による電子タバコの本体部とスライド部を示す図面である。
図19】本発明の一つの実施形態による電子タバコを載置するクレードル(cradle)を示す図面である。
図20】本発明の一つの実施形態による電子タバコとクレードルが結合したことを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで使用される専門用語は、単に特定の実施形態を言及するためのものであり、本発明を限定することを意図しない。ここで使用される単数の形態は、語句がこれと明確に反対の意味を示さない限り、複数の形態も含む。明細書で使用される「含む.」の意味は、特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素、成分および/または群の存在や付加を除外させるものではない。
【0017】
異なった定義はされていないが、ここで使用される技術用語および科学用語を含むすべての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が一般に理解する意味と同一の意味を有する。通常使用される定義された用語は、関連した技術文献と現在開示された内容とに符合する意味を有するものと追加解釈され、定義されない限り、理想的または非常に形式的な意味とは解釈されない。
【0018】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかしながら、本発明は、様々な異なる形態に具現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0019】
図1を参照すると、電子タバコ10は、バッテリーなどの電源供給(power supply)により葉タバコ加工物、抽出物、無ニコチン液体物質などを加熱または気化させてエアロゾルを生成するものである。電子タバコ10は、本体部(main body portion)100と、本体部に結合して往復でスライディング動作を行うスライド部(sliding portion)110とを含む。本体部100スライド部110に収まる方向に引っ張られて、電子タバコ10がスライディングクローズ(sliding close)状態になることができる。電子タバコ10は、スライディングクローズ状態になると同時にロッキング(locking)状態になる。
【0020】
図2を参照すると、電子タバコ10の本体部100スライド部110より外れる方向に押し出されて電子タバコ10がスライディングオープン(sliding open)状態になることができ、指により本体部100とスライド部110とが押圧される時、本体部100がスライド部110内に若干入りながら電子タバコ10がスイッチングオン(switching on)状態になることができる。スライディングオープン状態で本体部100とスライド部110とが押圧されていない時、電子タバコ10はスイッチングオフ(switching off)状態になる。電子タバコ10がスライディングオープン状態になる場合、本体カバー(body cover)102の上表面のエッジ(edge)がスライドカバー(slide cover)112の端部(end portion)より突出し、これらの二つの間に予め定められた長さを有する間隙(gap)hができる。本体部100とスライド部110とが押圧される場合、間隙hの長さが減少し、電子タバコ10がスイッチングオン状態になる。例えば、本体部100とスライド部110との間でスライド部110が押圧される部分に二つの向き合う金属板を備えて電流が供給されるように電気回路を連結することによって、スイッチング機能が具現され得る。
【0021】
使用者が本体部100とスライド部110とを押し付けて押圧した(push and press)状態を保持する場合、電子タバコ10は、スイッチングオフ状態からスイッチングオン状態に転換されて、スイッチングオン状態に保持される。スイッチングオン状態でエアロゾルが発生し、使用者は、電子タバコ10を通じて喫煙することができる。
【0022】
使用者がスイッチングオン動作をする場合、本体部100とスライド部110自体とを押圧するため、スイッチング可能な面積が拡張される。これによって、使用者が電子タバコ10を握る方法が様々であるか、使用者の手の大きさや長さが様々な場合にも、使用者は、手で本体部100とスライド部110とを容易に押圧して電子タバコ10をスイッチングオンさせることができる。使用者が普段に通常のタバコの喫煙時に通常のタバコを手で握る方法と類似して、概して電子タバコ10をいくつかの指で握った後、握った状態そのまま本体部100とスライド部110とをちょっと押圧すると、直ちに電子タバコ10がスイッチングオンされる。
【0023】
しかしながら、従来の電子タバコの場合、スイッチボタンが特定位置に特定形状を有して外部に突出されているため、使用者がスイッチボタンの位置を正確に探して、指でスイッチボタンを押圧したり動かなければならないという不便さがある。また、使用者が従来の電子タバコのスイッチボタンを押圧する形状が、普段に使用者が通常のタバコを握る手の形状と異なる場合、使用者が不便さを感じる恐れがある。また、従来の電子タバコの場合、使用者がスイッチボタンを探してスイッチングオン動作をした後、喫煙のために電子タバコを手で再び握る動作をするため、使用者が手の形状を変えなければならないという不便さがある。
【0024】
使用者が電子タバコ10をスライディングオープン状態とした後、本体部100またはスライド部110を押圧しない場合、電子タバコ10はスイッチングオフ状態であり、エアロゾルは発生しない。
【0025】
使用者が電子タバコ10の本体部100スライド部110に収まる方向に互いに引っ張って電子タバコ10をスライディングクローズ状態にする場合、これと同時に電子タバコ10はスイッチングオフ状態が保持されるロッキング状態になる。電子タバコ10のロッキング状態は、本体部100またはスライド部110が物理的に互いに押圧されにくい状態であり、若干押圧されても突起部105がスイッチ195と重ならない位置にあるため、電子タバコ10がオンされない。これによって、使用者の意図と異なり電子タバコがオンされる危険な状況の発生が防止され得る。電子タバコ10がスライディングクローズ状態になる場合、本体カバー102の上表面のエッジがスライドカバー112の端部(end portion)方向に入るので、間隙(gap)hがなくなり得る。使用者は、電子タバコ10を使用する手の形状を保持した状態で単に電子タバコ10の本体部100とスライド部110を単に引っ張って容易かつ便利に電子タバコ10をスライディングクローズ状態にすることができる。また使用者がポケットなどに携帯する場合、使用者の意図とは異なり、電子タバコ10がスイッチングオンされることを防止して電子タバコ10の安全性を増大することができる。安全性が増大すると同時に、電子タバコ10の吸入部(intake portion)120がスライド部110内に入るため、電子タバコ10を保管したり携帯する時、吸入部120に異物が付着することを防止して、電子タバコ10が衛生的に管理され得る。
【0026】
しかし、従来の電子タバコの場合、使用者は特定位置に特定形状を有して固定されているロッキングボタンを探さなければならないという不便さや、ロッキングボタンを探した後にロッキングボタンを1回以上押圧したり動くために、使用者の手の形状を変えなければならないという不便さなどを感じることがある。また、従来の電子タバコの場合、ロッキングボタンの大きさが小さいため、使用者がロッキングボタンを操作する時に不便さを感じることがある。
【0027】
図1を参照すると、吸入部120に電子タバコ10の長さ方向に位置するゲージ溝(gauge groove)1201を通じて、使用者は、葉タバコ加工物、抽出物などがどれくらい残っているかを簡単に把握することができる。ゲージ溝1201は、電子タバコ10で省略されてもよい。
【0028】
図2を参照すると、電子タバコ10は、喫煙可能なスライディングオープン状態にある。電子タバコ10の下端の突出部(protrusion portion)1021は、使用者がスライディングオープンとクローズとを容易に転換できるように補助し、同時に電子タバコを机などの底に立てておくことを容易にする構造である。突出部1021によって、電子タバコが左右に傾かず、吸入部104が底に接触しないため衛生的である。電子タバコ10で突出部1021は省略されてもよい。
【0029】
突出部1021のひも通し穴(string hole)1022を通してひも(string)をかけ、使用者がひもがかかった電子タバコ10を便利に保管したり所持できるようにする。突出部1021におけるひも通し穴1022は省略されてもよい。
【0030】
図2を参照すると、吸入部120は、中間に位置する支持溝(supporting groove)1202を含むことができる。支持溝1202は、上方に向かっている。電子タバコ10がスライディングクローズ状態になる場合、吸入部120は完全に隠蔽され、このため異物の付着が防止され得る。吸入部120上に位置する支持溝1202を利用して上歯だけで電子タバコ10を支持することが可能であり、使用者が電子タバコ10を使用中に不可避な状況で手を使用しないで済むため、使用者に利便さを与えることができる。支持溝1202は、吸入部120で省略されてもよい。
【0031】
図3aおよび図3bは、使用者が電子タバコ10を片手で握った後、スライドオープン状態とスライドクローズ状態とする動作を例として示す図面である。使用者が、親指を本体部100の本体カバー102の上面に接触し、残りの四つの指をスライド部110のスライドカバー112を囲んだ状態で、親指で本体部100をスライディングさせた後、ちょっと親指で本体部100を押圧すると、電子タバコ10がスイッチングオン状態になる。電子タバコ10の使用を終了するために、電子タバコ10を使用している手の形状はそのままに親指で本体部100をスライディングクローズさせると、直ちに電子タバコ100がロッキング状態になる。電子タバコ10の側面模様は本体部100の中間から吸入部120方向に行くほど狭くなるスロープ(slope)形状であり、このようなスロープ形状に沿って使用者が親指を本体カバー102に便利に置いた後、往復でスライディング動作を容易に行うことができる。このように、電子タバコ10はスライディング構造を有するため、使用者がロッキング機能、スイッチングオンオフ機能、吸入部120汚染防止機能を、直感的であると共に、簡便に利用することができる。
【0032】
しかしながら、従来の電子タバコでは、使用者がロッキング機能、スイッチングオンオフ機能、吸入部汚染防止機能を個別の付属品により利用しなければならないため、このような機能を、使用者が直感的に利用できないこともあり、利用するのに不便となることもある。
【0033】
図4を参照すると、吸入部120は、電子タバコ10に着脱式で結合する。吸入部120の上面に位置する上端ガイド(top guide)1285は、本体カバー102の右側端部に位置するカバー溝(cover groove)1025と結合して左右に移動する。吸入部120は磁力により着脱式で結合されてもよい。例えば、吸入部120のキャップ(cap)129に磁石が設置され、スライド部110でキャップ129に対向する部分に磁石が設置されてもよい。またはキャップ129とキャップ129に対向する部分とのうちのいずれか一つには磁石が、他の一つには金属が設置されてもよい。吸入部120が本体カバー102の左側部分の上に上端カバー(top cover)103が位置する。電子タバコ10は、連結端子(connection terminal)109を通じて電源の供給を受けることができる。例えば、連結端子は、マイクロUSB端子、通常の(normal)USB端子などであってもよい。また、外部から供給された電源により電子タバコ10に内蔵されているバッテリー150が充電されてもよい。
【0034】
図5を参照すると、吸入部120は、葉タバコ加工物、葉タバコ抽出物、無ニコチン液体物質等を含んでいる容器(container)128と、容器128を封止しているキャップ129とを含む。吸入部120は、吸入部120内で発生したエアロゾルを使用者が吸入できる吸入口(intake hole)1281を含む。吸入部120は、二つの吸入電極(intake electrode)122を含み、二つの吸入電極122を通じて電源が供給される。吸入電極122は、突出されていてもよい。
【0035】
図6および図7を参照すると、キャップ129の中間の貫通孔(thorough hole)1291を通じて外部空気が吸入され得る。また、それぞれの吸入電極122と連結された一対の連結電極(connection electrode)123がコイル(coil)124の両端に連結されてもよい。
【0036】
図8を参照すると、コイル124が巻かれている芯(wick)127は、ハウジング(housing)125とキャップ129との間に位置する。芯127の両端は、吸入部120の容器128の内に保管されている葉タバコ加工物、葉タバコ抽出物、無ニコチン液体物質などの液体を吸収する。
【0037】
図9を参照すると、一対の連結電極123は、カバー(cover)1292により隠蔽されているため、感電事故が防止され得る。カバー1292の中間にカバーホール(cover hole)1293が位置し、カバーホール1293と貫通ホール1291とが互いに重なっており、これによって外部の空気が吸入され得る。
【0038】
図10および図11を参照すると、一対の吸入電極122、一対の連結電極123に連結されているコイル124に電流が流れて、熱が発生する。コイル124が巻かれている芯127の両端部は、容器128内の液体を吸収し、吸収された液体は、発生した熱によりハウジング125内で気化してエアロゾルが生成される。生成されたエアロゾルは、容器128内に位置した中空管(hollow pipe)126を通じて使用者の口に吸入される。
【0039】
図12を参照すると、印刷回路基板(printed circuit boardd)190に接続されている右側の二つのスライド電極191は、吸入部120の一対の吸入電極122と接触する。印刷回路基板190に回路素子が実装されており、このような回路素子により電子タバコの電気的な動作が制御され、電子的な機能が具現される。図18を参照すると、印刷回路基板190は互いに離隔されている一対の金属を含み、吸入部120への電源供給をオンオフするスイッチ195を含む。外部からの押圧動作(press motion)により突起部(projecting portion)105がスイッチ195を押圧し、スイッチ195の一対の金属が互いに接触して電流が流れる。スイッチングオンにより印刷回路基板190に電源が供給され、一対のスライド電極191に電流が流れる。印刷回路基板190は、バッテリー150に連結されており、バッテリー150から、または連結端子109に連結されている外部電源から電源の供給を受けることができる。
【0040】
図12を参照すると、スライド部110は、スライド本体(slide body)113と、スライド本体113を囲むスライドカバー112とを含む。スライド本体113の上端左側に第1スライド(first slide)114と、上端中間に第2スライド(second slide)116とがある。
【0041】
図13を参照すると、本体カバー102の左側に第1ガイド(first guide)104が位置する。図12乃至図14を参照すると、第1ガイド104は、第1スライド114と結合して左右に移動する。第1ガイド104の一対の凹部(concave portion)1041に第1スライド114の一対の第1側面(first side surface)1141が嵌合された状態で第1ガイド104と第1スライド114が左右に移動する。
【0042】
図13を参照すると、本体カバー102の中間に蹄形状を有する第2ガイド(second guide)106が位置する。第2ガイド106は、弾性を有する材質で作られ、第2スライド116と結合して左右に移動する。第2スライド116の両端部には一対の第1スライド溝(first slide groove)1161と一対の第2スライド溝(second slide groove)1162とがそれぞれ形成されており、一対の第1スライド溝1161または一対の第2スライド溝1162を通じて第2ガイド106の両端に位置する一対の凸部(convex portion)1061が結合されてもよい。一対の凸部1061が距離が近くなる方向に押圧された状態で、第2ガイド106が第2スライド116の一対の第1スライド溝1161と一対の第2スライド溝1162との間に位置する第2スライド116の一対の第2側面(second surface)を往復移動する。
【0043】
電子タバコ10がスライディングクローズされた時、第2ガイド106の一対の凸部1061は、第2スライド116の一対の第1スライド溝1161に位置する。電子タバコ10がスライディングオープンされた時、第2ガイド106の一対の凸部1061は、第2スライド116の一対の第2スライド溝1162に位置する。第2ガイド106の一対の凸部1061が一対の第1スライド溝1161または一対の第2スライド溝1162に位置するため、電子タバコ10のスライディングクローズ動作がロッキングされたりスライディングオープン動作がホールディング(holding)され得る。このようなロッキング動作とホールディング動作に応じて使用者がスライディングオープンされたりスライディングクローズされた状態で、間違って電子タバコ10をスライディングさせることが防止され、使用者が意図したとおりスライド動作を制御することによって使用者の便宜性が増大することができる。
【0044】
図13を参照すると、本体カバー102の右側に凹形状を有し、電子タバコ10の長さ方向に伸びている第3ガイド(third guide)108が位置する。第3ガイド108は二つのスライド電極191をガイドする。
【0045】
図13を参照すると、第2ガイド106の一対の凸部1061の間に突起部105が位置する。電子タバコ10がスライディングオープンされた時、突起部105は二つのスライド電極191の両端に連結されている印刷回路基板190のスイッチ195と重なる位置にある。電子タバコ10がスライディングオープンされた状態で電子タバコ10の本体カバー102とスライドカバー112とを押圧していれば、突起部105がスイッチ195を押圧し、これによって二つのスライド電極191に電流が流れる。電子タバコ10の本体カバー102とスライドカバー112とを押圧していなければ、突起部105がスイッチ195から離隔してスイッチ195を押圧しなくなり、これによって二つのスライド電極191に電流が流れない。電子タバコ10がスライディングオープン状態から外れてスライディングクローズ状態に変わる途中に、またスライディングクローズ状態で、突起部105もスイッチ195と重なる位置から外れるため、使用者が本体部100とスライド部120とを押圧してもスイッチ195は押圧されない。
【0046】
図15を参照すると、電子タバコ10は、スライディングクローズされてロッキングされた状態にある。
【0047】
図16を参照すると、電子タバコ10は、スライディングクローズ状態からスライディングオープン状態に変わっている途中に、またはスライディングオープン状態からスライディングクローズ状態に変化する途中にある。
【0048】
図17を参照すると、電子タバコ10は、スライディングオープンされてホールディングされた状態にある。
【0049】
図19および図20を参照すると、電子タバコ10を受納するクレードル20が示されている。クレードル20は、クレードル本体(cradle body)200を含む。クレードル本体200の上面の形状は電子タバコ10の下面の形状に対応する陰刻形状を有する。これによって、電子タバコ10とクレードル20が互いに積み重なって置かれる構造を有する。
【0050】
クレードル20はバッテリーを内蔵することができ、これによって電子タバコ10の外装型補助バッテリーの用途で用いられてもよい。クレードル20は、第1USB連結端子210を通じて外部電源に連結され得るため、クレードル20に内装されているバッテリーに電源を供給することができる。またクレードル20は、第2USB連結端子を通じて他のモバイル機器と連結されて外装型補助バッテリーの用途でも用いられてもよい。外部電源がクレードル20に連結されていない時、電源ボタン210をオンすれば、クレードル20に内蔵されているバッテリーにより電子タバコ10が充電され得る。
【0051】
クレードル20と電子タバコ10とは接点方式で充電されたり、無線方式で充電されてもよい。
【0052】
クレードル20と電子タバコ10とは、磁石を内蔵してもよく、これによって磁石の磁力によりクレードル20と電子タバコ10とを使用者がより簡便に脱着することができる。
【0053】
図20を参照すると、電子タバコ10のスライドカバー112の表面に複数のライトホール(light hole)1129が位置する。複数のライトホール1129は、パンチ方式により外観上のイメージを害せず、一体感あるユニボディーの感じを伝えることができる。スライドカバー112はアルミニウムで作られてもよい。
【0054】
電子タバコ10のスライドカバー112の内側に面発光フィルムを被せ、少ない個数のLEDでも広い面でライティングされるように具現され得る。ライティングは、単色のLEDを使用して具現されてもよく、RGB LEDを使用して様々なカラーが具現されてもよい。ライティングは、特定の色が徐々に点滅したり特定の色が持続したり、1回ライティングした後になくなる方式などで駆動されてもよい。
【0055】
例えば、ライティング作動プログラムは、印刷回路基板190に実装された回路素子により次のとおり具現されてもよい。
【0056】
スライディングクローズ状態の場合、基本的にライティングがオフされた状態であってもよい。スライディングオープン状態の場合、スライディングがオープンされたことを示すように1回ライティングした後、徐々に消える方式でライティングが駆動されてもよい。
【0057】
スライディングオープンされた状態で使用者が電子タバコの本体部100とスライド部110を押圧してスイッチングオン状態を作る場合、スイッチングオン状態であることを表示するようにライティングが適切な方式で駆動されてもよい。使用者の吸入力の大きさを感知して、吸入力の大きさに応じてタバコの長さ方向に順次にライティングが点灯されたり消灯されるライティングモーション(lighting motion)が速くなったり遅くなる方式で駆動されてもよい。
【0058】
電子タバコ10がスライドオープン状態で、適切な方式のライティングにより電子タバコ10のバッテリー充電量が表示されてもよい。例えば、電子タバコ10のバッテリー150が20%未満である場合、赤色で表示されてもよい。電子タバコ10のバッテリー150が20%以上である場合、白色で表示されてもよい。電子タバコ10のバッテリー150が100%である場合、緑色で表示されてもよい。
【0059】
連結端子109を通じて外部電源に連結されて電子タバコ10のバッテリー150が充電中である場合、ライティングは適切な方式で駆動されてもよい。例えば、バッテリーが不足した状態で充電中である場合、ライティングが赤色で徐々に点滅する方式で駆動されてもよい。バッテリー150が充填完了する場合、ライティングが緑色で持続する方式で駆動されてもよい。
【0060】
以上で本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20