【文献】
【攻略3】倒した堕天使仲間入り!?連携が勝利の鍵,[online],2013年11月15日,ゲームギフト,インターネット<URL:https://gamegift.jp/news/321>(リンク元URL:https://gamegift.jp/news/title?search_type=article&title_id=35)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
(1)第1の実施形態
(1−1)ゲームシステムの構成
以下、情報処理システムの一実施形態として、ゲームシステム1について説明する。
【0013】
図1は、実施形態のゲームシステム1のシステム構成例を示している。
図1に示すように、このゲームシステム1は、ユーザ端末10a,10b,10c,…、および、ゲームサーバ20を含む。各ユーザ端末10a,10b,10cからゲームサーバ20に対しては、例えばインターネットなどの通信網NWを通してアクセス可能である。なお、ゲームシステム1は、情報処理システムの一例である。また、ゲームサーバ20は、情報処理装置の一例である。
各ユーザ端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、フィーチャーフォン、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)、通信機能付き携帯ゲーム機などの通信端末である。以下の説明において、各ユーザ端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、ユーザ端末10と表記する。
【0014】
ゲームサーバ20は、ゲームを実行するサーバである。ゲームサーバ20には、ウェブブラウザによって解釈可能な画像データ(例えばHTML、XMLなどの形式で記述された画像データのことである。本発明の実施形態では、HTMLデータを例として説明する。)を作成可能なプログラムが実装されている。
ユーザ端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるHTMLデータを解釈して表示するウェブブラウザを備えており、ユーザ端末10によるウェブページ上のユーザの操作に基づく要求を、ネットワークを介してゲームサーバ20へ送信し、ゲームサーバ20による処理結果を受信することでゲームの処理を実行する。
通信網NWは、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、専用回線、または、これらの組み合わせによって構成される情報通信ネットワークである。
【0015】
(1−2)ユーザ端末の構成
図2を参照してユーザ端末10について説明する。
図2に示すように、ユーザ端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、操作入力部15、表示部16、通信インタフェース部17、および、ストレージ18を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス19が設けられている。
【0016】
CPU11は、ROM12に格納されているプログラムやデータを読み出して、ユーザ端末10内の各部との制御信号やデータ信号のタイミング処理等、ユーザ端末10内の全体の動作を制御する。CPU11はまた、ストレージ18に記憶されているプログラムや、プログラムの実行に必要な各種データを読み出してRAM13に展開し、プログラムの実行に伴うデータの入出力処理、演算処理、判定処理等の各種処理を行う。RAM13は、CPU11による演算処理、判定処理等のために一時的にデータを記憶する。
【0017】
例えば、CPU11は、ストレージ18内に格納されているウェブブラウザをRAM13にロードして実行する。そして、CPU11は、操作入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の指定に基づき、通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を、通信インタフェース部17を介して取得し、ウェブブラウザを実行してHTMLデータを解釈する。なお、ユーザ端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてもよい。そのようなプラグインの一例は、米国のアドビシステムズ社によるフラッシュプレイヤである。あるいは、本実施形態でのHTMLデータを、動画および音声の再生機能を備えたHTML5形式としてもよい。
【0018】
ウェブブラウザは、ゲームサーバ20とHTTP(HyperText Transfer Protocol)に従った通信を行う。ウェブブラウザは、ユーザによる操作入力部15の操作によってウェブページ上のURL(Uniform Resource Locator)または指定対象(例えば、ソフトウェアボタン(以下、単に「ボタン」と表記する。)等)が指定されると、ウェブページの更新のために、その指定結果を含むHTTPリクエストをゲームサーバ20に送信する。ウェブブラウザは、HTTPレスポンスとしてゲームサーバ20からHTMLデータを取得し、解釈して、ウェブページを表示部16に表示する。
【0019】
表示部16は、たとえば、LCD(Liquid Cristal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスである。マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタを適用した場合、表示部16は、薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面16aに表示する。
【0020】
ユーザ端末10がボタン入力方式のユーザ端末である場合、操作入力部15は、例えば、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示ボタン、決定ボタン、テンキーなどの複数の指示入力ボタンを備え、各ボタンの押下操作の入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。
ユーザ端末10がタッチパネル入力方式のユーザ端末である場合、操作入力部15は、主として表示画面に指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。
【0021】
ストレージ18は、例えばフラッシュメモリあるいはHDD(Hard Disk Drive)によって構成される記憶装置である。
【0022】
(1−3)ゲームサーバの構成
図3を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
図3に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、通信インタフェース部24、および、ストレージ25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のネットワークサーバと同一の構成をとることができる。
【0023】
CPU21は、ROM22に格納されているプログラムやデータを読み出して、ゲームサーバ20内の各部との制御信号やデータ信号のタイミング処理等、ゲームサーバ20内の全体の動作を制御する。CPU21はまた、ストレージ25に記憶されているプログラムや、プログラムの実行に必要な各種データを読み出してRAM23に展開し、プログラムの実行に伴うデータの入出力処理、演算処理、判定処理等の各種処理を行う。RAM23は、CPU21による演算処理、判定処理等のために一時的にデータを記憶する。
【0024】
例えば、ストレージ25には、クライアントであるユーザ端末10のウェブブラウザとの間でHTTPに従った通信を行ってウェブサービスを提供するプログラムが格納されている。CPU21は、ストレージ25に格納されているプログラムをRAM23に展開して、プログラムを実行する。プログラムの実行に伴ってCPU21は、通信インタフェース部24を介してユーザ端末10からHTTPリクエストを取得し、当該HTTPリクエストに応じた処理を実行し、その実行結果を含むHTMLデータ(後述する画像データの一例)をHTTPレスポンスとしてユーザ端末10へ返す。
【0025】
ストレージ25は、例えばフラッシュメモリあるいはHDD(Hard Disk Drive)によって構成される情報記録装置であり、上述したプログラムに加え、データテーブル群70を格納する。データテーブル群70(後述する)は、カードデータテーブル、ユーザデータテーブル、グループデータテーブル、所持カードデータテーブル、デッキデータテーブル、対戦データテーブル、および、履歴データテーブルを含む。各データテーブルは、適宜CPU21からデータの読み書きのためにアクセスされる。
【0026】
(1−4)本実施形態のゲームの対戦の処理
本実施形態のゲームシステム1において実行されるゲームは、ユーザがオブジェクトとしてのカードを利用して実行するゲームである。このゲームでは、例えば、ユーザがゲーム上のエリアを探索してカードやアイテムを取得し、あるいはユーザが所持するカードを用いて他のユーザやNPC(Non-Player Character)と対戦する。なお、本実施形態のオブジェクトは、カードに限られない。例えば、オブジェクトは、単なるイラスト、写真などの画像であってもよいし、3D画像による立体的なキャラクタであってもよい。つまり、オブジェクトは、ゲームに用いることができる媒体であれば、どのようなものでもよい。また、オブジェクトは、ゲームにおいてユーザが収集する対象となるものであってもよいし、さらに、ゲームにおいて育成する対象となるものであってもよい。
本実施形態のゲームにおいて、対戦の処理とは、複数のユーザに共通する対戦相手と各ユーザとの対戦を行う処理である。本実施形態の例では、対戦とは、各ユーザ(例えば、各ユーザに対応するオブジェクト)が対戦相手(例えば、対戦相手に対応するオブジェクト)を攻撃することにより対戦相手にダメージを与え(例えば、対戦相手に対応するオブジェクトの体力が消費され)、各ユーザが対戦相手から攻撃を受けることによりユーザにダメージ値が与えられる(例えば、ユーザに対応するオブジェクトの体力が消費される)処理である。対戦相手に与えたダメージの累積値が所定値に達すると、対戦の勝利条件が満たされる。一方、対戦相手に与えたダメージの累積値が所定値に達する前に体力が所定値まで低下したユーザは、対戦から離脱する。なお、本実施形態のゲームにおける対戦は、これに限られるものではなく、複数のユーザに共通する対戦相手と各ユーザとが所定ルールに従って勝負を行うものであれば、どのようなものでもよい。
また、本実施形態の対戦は、複数のユーザに対して、対戦の処理(例えば、対戦に関する画像の表示)が同期を取りながら行われるもの(いわゆる「同期対戦」)であってもよい。「同期対戦」の一例として、所定の時刻(例えば、8時〜9時の間)にゲームサーバ20にログインしている複数のユーザが共通の対戦相手と対戦するものであって、各ユーザからの操作内容と対戦の処理の実行結果を、当該所定の時刻に対戦に参加している他のユーザの画面に同期を取って表示させるものがある。
また、本実施形態の対戦は、当該対戦の処理が非同期に行われるもの(いわゆる「非同期対戦」)であってもよい。「非同期対戦」の一例として、対戦可能な期間(例えば、対戦相手が出現してから24時間以内)の異なる時刻に複数のユーザが共通の対戦相手と対戦するもので、各ユーザからの操作内容と対戦の処理の実行結果を、当該対戦可能な期間に対戦に参加した他のユーザの画面に履歴として(同期を取らずに)表示させるようなものがある。
【0027】
対戦の処理について、
図4を参照して具体的に説明する。
図4は、対戦の処理を概念的に説明するための図である。
図4において、複数の対戦B1〜B3が存在している。対戦B1〜B3の中から共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザがユーザU1であり、対戦B1の参加ユーザはユーザU2であり、対戦B2の参加ユーザはユーザU3〜U5であり、対戦B3の参加ユーザはユーザU6〜U8である場合を考える。
本実施形態では、ユーザU1の要求に応じて、ユーザデータおよび履歴データに基づいて、所定条件を満たすユーザが参加する対戦が特定される。所定条件とは、所定のユーザを特定するための条件である。例えば、所定条件は、対戦で獲得した対戦ポイントが多いユーザや能力値が高いユーザを特定(抽出)するための条件である。なお、対戦ポイントとは、対戦に参加したユーザに付与される数値パラメータであって、対戦の処理の履歴(例えば、対戦での活躍の程度)に応じて決められる得点の積算値である。
図4の例では、ユーザU2が所定条件を満たしている場合を考える。この場合、ユーザU2が参加している対戦B1が特定され、対戦B1に関する情報と、所定条件を満たすユーザU2が対戦B1に参加していることを示す情報(つまり、ユーザU2が対戦B1に参加していることをユーザU1に識別されるための情報)とが、ユーザU1に提示される。
【0028】
(1−5)データテーブルの構成
次に、ゲームサーバ20のストレージ25に格納されるカードデータテーブル、ユーザデータテーブル、グループデータテーブル、所持カードデータテーブル、デッキデータテーブル、対戦データテーブル、および、履歴データテーブルについて、
図5〜
図11を参照して説明する。
【0029】
(i)カードデータテーブル
カードデータテーブルには、本実施形態のゲームで使用されるカードのデータが記録されている。
図5にカードデータテーブルの構成例を示す。
図5に示す例では、カードを特定するカードIDごとに、カード名、カード画像、および、カードパラメータのデータが含まれる。
カード名は、カードに表示されるキャラクタの名称を示す文字列である。カード画像は、カードに表示されるキャラクタの画像である。
カードパラメータは、レアリティ、属性、コスト、スキル、売却価格、攻撃力、防御力、および、体力のデータから構成されている。
レアリティは、カードの希少価値を示す指標であり、
図5に示す例ではR1〜R5の順にレアリティが高く設定されている。
属性は、カードに表示されるキャラクタの属性であり、
図5に示す例ではN1〜N3のいずれかである。
コストは、カードをユーザのカードチームに組み込むときに参照される値である。例えばカードチームによる対戦を行う場合には、カードチームに含まれるカードのコストの総和が所定値以下に制限される。
スキルは、カードを用いてゲームを実行するときに有利となる効果を示す情報であり、
図4に示す例では、SK1〜SK12の様々な効果を備えたスキルが各カードに設定されている。なお、すべてのカードがスキルを備えていなくてもよい。
売却価格は、ユーザが自身で所持しているカードを売却するときにユーザが得られるゲーム上のポイントである。
攻撃力および防御力は、カードを対戦で用いるときに参照されるパラメータである。
体力は、ゲームにおけるカードの体力を示す数値パラメータである。対戦において、カードが対戦相手から攻撃を受けると、カードの体力が所定の値の分だけ消費される。カードの体力がゼロになると、そのカードは対戦から除外される。
【0030】
(ii)ユーザデータテーブル
ユーザデータテーブルには、本実施形態のゲームに登録しているユーザに関する情報が記録されている。
図6にユーザデータテーブルの構成例を示す。
図6に示す例では、ユーザを特定するユーザIDごとに、ユーザ名、ユーザパラメータ、および、仲間ユーザのデータが含まれる。
ユーザ名は、ユーザの名称を示す文字列である。ユーザ名は、ユーザが任意に決めることができる。
ユーザパラメータは、対戦において参照されるパラメータである。ユーザパラメータは、レベル、行動ポイント、属性、および、対戦ポイントのデータから構成される。
レベルは、ゲームにおけるユーザの強さの程度を示す数値パラメータである。ユーザがゲームに登録したときのレベルの値(初期値)は1である。ユーザは、対戦において対戦相手に勝つことで、成長する(レベルを上げる)ことができる。
行動ポイントは、ユーザがゲームを進行させる(例えば、対戦の処理を実行させる)際に消費するコストを示す数値パラメータである。ゲームを進行させる処理が行われると、行動ポイントが所定量の分だけ消費される。ユーザ毎に行動ポイントの上限値を定めてもよい。行動ポイントは、時間の経過によって上限値まで増加(回復)するように設定してもよい。
属性は、ゲームにおけるユーザの属性である。
図6に示す例ではN1〜N3のいずれかである。
対戦ポイントは、所定期間における対戦の処理の結果得られた得点を積算した数値パラメータである。対戦ポイントは、所定タイミング(例えば、毎日午前9時)になるとリセットされる。より具体的には、対戦ポイントは、1つの対戦に係る対戦の処理において、当該対戦における評価に応じて付与される得点の積算値である。なお、得点の算出方法は様々ある。例えば、対戦相手に与えたダメージ量に応じて得点を算出してもよい。また、所定期間は、例えば、ユーザデータが参照される日の前日である。この場合には、ユーザデータが参照される日の前日に多くの対戦に参加して、各対戦において活躍の程度が大きいユーザであるほど、大きな対戦ポイントが付与される傾向にある。
仲間ユーザのデータは、仲間ユーザのユーザIDと親密度の対から構成される。仲間ユーザとは、親密度が所定値以上である他のユーザである。親密度は、他のユーザとの関係度を示す数値パラメータである。1つのユーザIDに対して、1又は複数の仲間ユーザIDと親密度の対が対応付けられる。ここで、親密度とは、仲間ユーザ間の関係性の高さを一定の基準で数値化したものであってもよく、例えば、ユーザ間の応援メッセージの送信あるいは受信の頻度(応援頻度)、ゲーム上で使用可能なアイテムなどのプレゼントを送信あるいは受信した回数(プレゼント回数)などに基づいて設定されてもよい。例えば、応援頻度やプレゼント回数が多いほど、親密度が高く設定されてもよい。
【0031】
(iii)グループデータテーブル
グループデータテーブルには、本実施形態のゲームに登録している複数のユーザから構成されるグループに関する情報が記録されている。
図7にグループデータテーブルの構成例を示す。
図7に示す例では、グループを特定するグループIDごとに、グループに属する各ユーザ、および、MVPユーザIDのデータが含まれる。
グループに属する各ユーザのデータは、ユーザIDおよびランクのデータから構成される。ランクは、ユーザパラメータの少なくとも1つの項目について、グループに所属する全ユーザの中の当該ユーザの順位を示す値である。例えば、ユーザパラメータの一つである「レベル」を用いる場合、「レベル」の高い順に順位が決められる。
MVPユーザIDは、MVPユーザのユーザIDである。MVP(Most Valuable Player)ユーザとは、ユーザデータの対戦ポイントが同じグループ内のユーザの中で最大のユーザである。本実施形態では、所定期間の対戦において最も多くの対戦ポイントを獲得したユーザを、最も活躍したユーザとして取り扱っている。最も活躍したユーザが最も強いユーザであるとは限らないが、MVPユーザは、多くの対戦ポイントを獲得できるユーザであることから、対戦において有力なユーザであると推認できる。
【0032】
(iv)所持カードデータテーブル
所持カードデータテーブルには、ユーザの所持カードの情報が記録されている。
図8に所持カードデータテーブルの構成例を示す。
図8では1ユーザの分の所持カードデータテーブルを例示するが、所持カードデータテーブルは、ゲームに登録しているすべてのユーザに対応して設けられる。
図8に示す所持カードデータテーブルには、カードIDごとに、シリアル番号、カードレベル、および、スキルレベルのデータが対応付けられて記録されている。シリアル番号は、ユーザにカードが付与された時点で決定される固有の番号である。同一のカードIDのカードに対しても異なるシリアル番号が付される。
カードレベルはカードの育成レベルを示すパラメータであり、例えば他のカードとの合成を実行することによって増加する。ユーザがカードを取得した時点でのカードレベルの値(初期値)は1であり、ユーザは合成を実行することでそのカードを成長(つまり、カードレベルを増加)させることができる。
スキルレベルはカードの育成レベルを示すパラメータであり、特にカードが備えるスキルのレベルを示すパラメータである。ユーザがスキルを備えたカードを取得した時点でのスキルレベルの値(初期値)は1であり、例えば所定の条件を満たす他のカードとの合成を行うことによってカードのスキルレベルを増加させることができる。カードのスキルレベルが増加するにつれて、スキルによって発生する効果が増大する。
【0033】
(v)デッキデータテーブル
デッキデータテーブルには、所持カードの中から、ユーザによって対戦の処理に使用するカードとして設定されたカードの組合せ(以下「デッキ」という)に関する情報が記録されている。
図9にデッキデータテーブルの構成例を示す。
図9では1ユーザの分のデッキデータテーブルを例示するが、デッキデータテーブルは、ゲームに登録しているすべてのユーザに対応して設けられる。
図9に示すデッキデータテーブルには、配置IDごとに、カードID、および、シリアル番号のデータが対応付けられて記録されている。
配置IDは、対戦におけるカードの配置を特定する情報である。配置IDに対応付けられたカードID、および、シリアル番号の組合せにより、対戦において、どのカードがどこに配置されるかが特定される。なお、配置IDは必須でない。例えば、カードをランダムに配置する対戦では、配置IDは不要である。
【0034】
(vi)対戦データテーブル
対戦データテーブルには、対戦に関する情報が記録されている。
図10に対戦データテーブルの構成例を示す。
図10に示す対戦データテーブルには、対戦を特定する対戦IDごとに、ボスID、対戦名、ボス名、対戦UI、および対戦相手に設定されたボスパラメータのデータが含まれる。
対戦名およびボス名は、それぞれ、対戦およびボスの名称を示す文字列である。なお、ボスとは、複数のユーザが共通して対戦する対戦相手である。
ボスIDは、ボスを特定する情報である。対戦IDとボスIDは1対1に対応している。
対戦UIは、対戦の処理において用いられるユーザインタフェースのデータ(例えば、対戦の処理においてユーザ端末10に表示される画像データ)である。なお、この対戦UIのデータには、ボスを示す画像データが含まれる。ボスを示す画像データは、ゲーム内でボスを示すオブジェクトに相当する。
ボスパラメータは、レベル、体力、属性、攻撃力、および、防御力のデータから構成されている。
レベルは、ボスの強さの程度を示す数値パラメータである。
体力は、ボスの体力を示す数値パラメータである。対戦において、ユーザが対戦相手に攻撃を与えると、当該ユーザに対応するデッキとして設定されたカードのカードパラメータの攻撃力とボスパラメータの防御力との差に応じて、ボスの体力が消費される。ボスの体力がゼロになると、対戦が終了する。
属性は、ボスの属性に関するパラメータである。
図10に示す例ではN1〜N3のいずれかである。
攻撃力および防御力は、対戦の処理において参照されるパラメータである。
【0035】
(vii)履歴データテーブル
履歴データテーブルには、対戦の処理の履歴を示す情報が記録されている。
図11に履歴データテーブルの構成例を示す。
図11では1対戦の分の履歴データテーブルを例示するが、履歴データテーブルは、ゲーム上で行われるすべての対戦に対応して設けられる。
図11に示す履歴データテーブルには、時間、ユーザID、および、アクション処理の実行結果のデータが対応付けられて記録されている。
時刻は、処理が行われた時刻を示す情報である。
ユーザIDは、アクション処理の基礎となるアクションを行ったユーザを特定する情報である。アクション処理とは、対戦の処理において、ユーザが関わるアクションに基づいて履歴データを更新する処理である。例えば、アクションは、ユーザによる対戦への参加、ユーザによる対戦相手への攻撃、対戦相手によるユーザへの攻撃、ユーザによる対戦からの離脱などである。
アクション処理の実行結果は、アクション処理の実行結果を示すコードである。
図11の例では、アクション処理の実行結果のデータは、ユーザが対戦に参加したことを示すコード「J」、ユーザが対戦相手に攻撃を行ったこと、および、当該攻撃により対戦相手に与えたダメージの値を示すコード「A:008」などである。時刻、ユーザID、および、アクション処理の実行結果の組合せにより、アクション処理が実行された時刻と、アクション処理の対象となったユーザと、アクション処理の実行結果とが特定される。
【0036】
(1−6)対戦の処理の具体例
以下、本実施形態のゲームの処理の具体例について、
図12A、
図12B、および、
図13〜
図15を参照しながら説明する。
図12A、
図12B、および、
図13〜
図15は、それぞれ、本実施形態のゲームの処理を実行しているときにユーザ端末10に表示される画面の一例を示す図である。
【0037】
(A1)対戦の処理の第1例(
図12Aおよび
図12B)
図12Aおよび
図12Bは、対戦の処理の一連の表示画面の変化を示している。
図12Aおよび
図12Bにおいて、画像P1は、本実施形態のゲームにおいてユーザが処理の要求を行うときにユーザ端末10に表示される画像である。画像P1には、ユーザの指定対象として、ボタンb1(「所持モンスターを見る」)、ボタンb2(「デッキ編成」)、および、ボタンb3(「対戦検索」)が設けられる。
ボタンb1は、ユーザの所持カードの閲覧処理の要求を行うときに指定されるボタンである。ボタンb2は、ユーザの所持カードの中から対戦において使用するカード(つまり、デッキに組み込むカード)を選択するときに指定されるボタンである。ボタンb3は、対戦検索の処理の要求を行うときに指定されるボタンである。
【0038】
画像P1においてボタンb3(「対戦検索」)が指定されると、P2またはP3に示すように画像が変化する。所定条件を満たすユーザが参加している対戦が存在する場合には画像P2が表示される。一方、所定条件を満たすユーザが参加している対戦が存在しない場合には画像P3が表示される。
【0039】
画像P2およびP3には、対戦に関する情報(例えば、対戦相手の画像、対戦相手の最大体力、および、対戦相手の残り体力)が表示される表示領域101と、ユーザに対応付けて設定されたデッキを構成するカードが表示される表示領域103と、当該対戦に関するメッセージが表示される表示領域105と、当該対戦への参加のアクションを要求するためのボタンb4(「参加する」)と、当該対戦への参加の拒否のアクションを要求するためのボタンb5(「参加しない」)とが含まれる。
【0040】
さらに、画像P2には、所定条件を満たすユーザが当該対戦に参加していることを示す情報が表示される表示領域104も含まれる。
図12Aの例では、MVPユーザが当該対戦に参加していることを示す情報が、表示領域104および105に表示されている。
【0041】
画像P2またはP3においてボタンb5(「参加しない」)が指定されると、P1に示すように画像が変化する。
一方、画像P2またはP3においてボタンb4(「参加する」)が指定されると、
図12BのP4に示すように画像が変化する。画像P4は、表示領域105にユーザが対戦に参加したことを示す情報が表示される点、および、表示領域104が含まれない点において、
図12Aの画像P2と異なる。
【0042】
(A2)対戦の処理の第2例(
図13)
図13は、対戦の処理の表示画面を示している。
図13の画像P2は、表示領域104及び105に、ゲーム内ランクが1位及び3位のユーザが対戦に参加していることを示す情報が表示される点において、
図12Aの画像P2と異なる。
「ゲーム内ランク」とは、ユーザパラメータの少なくとも1つの項目(例えば、レベル)についての、ゲーム内の全てのユーザの中の当該ユーザの順位である。
【0043】
(A3)対戦の処理の第3例(
図14)
図14は、対戦の処理の表示画面を示している。
図14の画像P2は、表示領域104及び105に、ユーザの属性と参加ユーザの属性との組合せが所定の組合せ条件に該当することを示す情報が表示される点において、
図12Aの画像P2と異なる。
ユーザが当該対戦に参加することにより組合せ条件が成立した場合には、ゲーム上の有利な効果(例えば、攻撃力パラメータの上昇)が与えられる。ゲーム上の有利な効果は、対戦が同期対戦である場合には新たに参加するユーザおよび参加ユーザの双方に与えられ、対戦が非同期対戦である場合には新たに参加するユーザにのみ与えられてもよい。
【0044】
(A4)対戦の処理の第4例(
図15)
図15は、対戦の処理の表示画面を示している。
図15の画像P2は、表示領域104及び105に、自身との親密度が大きい仲間ユーザが対戦に参加していることを示す情報が表示される点において、
図12Aの画像P2と異なる。
図15の例では、表示領域104及び105に、ユーザとの親密度が大きい参加ユーザのユーザ名が表示されている。
【0045】
(A5)対戦の処理の第5例(
図16)
図16は、対戦の処理の表示画面を示している。
図16の画像P2は、複数の対戦相手に関する情報が一覧表示される点において、
図12Aの画像P2およびP3と異なる。
画像P2には、それぞれ、対戦相手ごとに、表示領域1051〜1053が含まれる。
表示領域1051〜1053には、それぞれ、対戦相手の画像が表示される表示領域1011〜1013と、ボタンb41〜b43(「参加する」)とが表示される。ボタンb41〜b43は、
図12Aの画像P2のボタンb4と同様である。また、表示領域1051及び1053には、それぞれ、所定条件を満たすユーザが対戦に参加していることを示す情報が表示される表示領域1041および1043が含まれる。
また、画像P2には、ボタンb5(「参加しない」)が含まれる。このボタンb5は、
図12Aの画像P2のボタンb5と同様である。
【0046】
(1−7)情報処理装置が備える機能の概要
次に、上述した本実施形態のゲームを実現するためにゲームサーバ20が備える機能について説明する。
図17は、本実施形態のゲームサーバ20で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
図17において、データテーブル群70は、前述したように、カードデータテーブル、ユーザデータテーブル、グループデータテーブル、所持カードデータテーブル、デッキデータテーブル、対戦データテーブル、および、履歴データテーブルを含む。なお、
図17に示す機能ブロック図に含まれる手段のすべてが本発明に必須の要素とは限らない。例えば、本発明の一態様では、受付手段51、特定手段53、および、出力手段54を備えていればよい。
【0047】
受付手段51は、ユーザの操作入力に関する情報に基づいてユーザから各種の要求を受け付ける機能を備える。本実施形態のゲームにおいてユーザの要求としては、例えば、対戦検索の処理の要求、アクション処理の要求、および、グルーピング処理の要求などがある。
対戦検索の処理の要求は、複数の対戦の中から、対戦を検索する処理の要求である。対戦検索の処理の要求には、ユーザIDが含まれる。
アクション処理の要求は、所定の対戦相手との対戦におけるユーザのアクションの結果を決定する処理の要求である。アクション処理の要求には、ユーザが指定したアクションを示すデータが含まれる。
グルーピング処理の要求は、複数のユーザを関連付ける処理の要求である。グルーピング処理の要求には、当該要求を行ったユーザのユーザIDと、当該ユーザと関連付けるべき他のユーザのユーザID、または、当該他のユーザと関連付けられているグループのグループIDとが含まれる。
受付手段51の機能を実現するために、ゲームサーバ20は、通信インタフェース部24を介して、ユーザ端末10から画像であるウェブページ内のユーザによるボタンの指定入力に対応する要求を受信する。ゲームサーバ20のCPU21は、受信した要求をRAM23に展開し、RAM23に展開した要求の内容に応じた処理を実行する。
【0048】
ゲーム処理手段52は、受付手段51にて受け付けたユーザの要求に応じて、様々なゲームの処理を実行する機能を備える。本実施形態のゲームの処理は、適宜設けられてよいが、例えば、対戦の処理、ポイント決定処理、グルーピング処理、および、グループデータ更新処理などである。
【0049】
アクション処理を実行するゲーム処理手段52は、アクション処理手段として機能する。アクション処理には、ユーザを対戦に参加させる第1アクション処理と、ユーザと対戦相手との間で行われるアクションに関する第2アクション処理と、が含まれる。第2アクション処理は、第1アクション処理の後に実行される処理である。
【0050】
第1アクション処理におけるアクション処理手段の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、アクション処理の要求を受け付けると、ユーザデータテーブルから、当該要求を行ったユーザのユーザIDに対応付けられたユーザデータを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、対戦データテーブルから、アクション処理の対象となる(つまり、ユーザが参加する)対戦の対戦データを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、履歴データ(例えば、アクション処理を実行した時刻、アクション処理の要求を行ったユーザのユーザID、および、RAM23に展開された対戦データの対戦IDにより特定される対戦に当該ユーザが参加したことを示すコード)を履歴データテーブルに記録する。
【0051】
第2アクション処理におけるアクション処理手段の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、アクション処理の要求を受け付けると、デッキデータテーブルから、当該要求を行ったユーザのユーザIDに対応付けられたデッキデータを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、カードデータテーブルから、全てのカードデータを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、対戦データテーブルから、アクション処理の対象となる対戦の対戦データを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、RAM23に展開された対戦データのボスパラメータと、RAM23に展開されたユーザデータのユーザパラメータと、RAM23に展開されたデッキデータのカードIDに対応付けられたカードデータのカードパラメータとに基づいて、アクション処理の実行結果(例えば、ユーザの攻撃により対戦相手に与えたダメージの値)を決定する。次いで、CPU21は、決定したアクション処理の実行結果に基づいて、履歴データ(例えば、アクション処理を実行した時刻、アクション処理の要求を行ったユーザのユーザID、および、アクション処理の実行結果を示すデータ)を履歴データテーブルに記録する。
【0052】
ポイント決定処理を実行するゲーム処理手段52は、ポイント決定手段として機能する。ポイント決定手段の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、所定タイミング(例えば、所定時刻)で、履歴データテーブルから所定期間の履歴データを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、RAM23に展開した履歴データに含まれるユーザIDおよびアクション処理の実行結果に基づいて、ユーザIDごとのポイントを決定する。より具体的には、CPU21は、アクション処理の実行結果と付与すべきポイントとの関係を示すポイント変換テーブルを用いて、ポイントを決定する。次いで、CPU21は、各ユーザIDに対応付けて、決定したポイントをユーザデータテーブルに記録する。これにより、所定タイミングごとに、ユーザデータテーブルのポイントが更新される。
【0053】
グルーピング処理を実行するゲーム処理手段52は、グルーピング手段として機能する。グルーピング処理には、第1〜第3グルーピング処理が含まれる。
【0054】
第1グルーピング処理は、グルーピング処理の要求を行ったユーザと、当該ユーザに関連付けるべき他のユーザとを、新しいグループに関連付ける処理である。第1グルーピング処理におけるグルーピング手段の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、グルーピング処理の要求を受け付けると、当該要求を行ったユーザのユーザIDと、当該他のユーザのユーザIDと、新しいグループIDとを関連付けて、グループデータテーブルに記録する。これにより、新しいグループが作成される。
【0055】
第2グルーピング処理は、グルーピング処理の要求を行ったユーザを、既存のグループに関連付ける処理である。第2グルーピング処理におけるグルーピング手段の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、グルーピング処理の要求を受け付けると、当該要求を行ったユーザのユーザIDを、当該ユーザを関連付けるべきグループのグループIDに関連付けて、グループデータテーブルに記録する。これにより、当該要求を行ったユーザが既存のグループに追加される。
【0056】
グループデータ更新処理を実行するゲーム処理手段52は、グループデータ更新手段として機能する。グループデータ更新手段の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、所定タイミング(例えば、毎日午前9時)になると、グループデータテーブルから、グループデータを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、RAM23に展開されたグループデータに含まれるユーザIDに対応付けられたユーザパラメータに基づいて、各ユーザのランクと、各グループにおけるMVPユーザとを決定する。より具体的には、CPU21は、ユーザパラメータのうち少なくとも1つの数値パラメータ(例えば、レベル)に基づいて、各ユーザのランクを決定する。また、CPU21は、RAM23に展開されたグループデータに含まれるユーザIDに対応付けられたポイントが最大であるユーザを、各グループにおけるMVPユーザとして決定する。次いで、CPU21は、決定したランクと、MVPユーザのユーザIDとを、グループデータテーブルに記録する。これにより、グループデータのランクおよびMVPユーザが更新される。
【0057】
特定手段53は、受付手段51にて受け付けたユーザの要求に応じて、参加ユーザのうち、所定条件を満たすユーザを特定する機能を備える。
特定手段53の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザIDを含む対戦検索の処理の要求を受け付けると、対戦データテーブルから、当該ユーザIDに対応付けられたユーザが参加可能な1又は複数の対戦の対戦データを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、ユーザデータテーブルから、全てのユーザのユーザデータを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、履歴データテーブルから、RAM23に展開された対戦データに含まれる対戦IDに対応付けられた履歴データを読み出し、RAM23に展開する。次いで、CPU21は、RAM23に展開されたユーザデータおよび履歴データに基づいて、所定条件を満たすユーザを特定する。
所定条件を満たすユーザの特定は、以下のようにして行われる。CPU21は、RAM23に展開された履歴データに基づいて、全ての参加ユーザのユーザIDを特定する。次いで、CPU21は、当該全ての参加ユーザのユーザIDに対応付けられたユーザデータの中から、ユーザパラメータが所定条件を満たすユーザIDを特定する。
例えば、ユーザパラメータのうち、数値パラメータ(レベル、対戦ポイント等)に基づいて決まるゲーム内順位が大きい順に所定数のユーザを、所定条件を満たすユーザとして特定してもよい。
また、ユーザパラメータのうち、参加ユーザの属性と対戦検索の処理の要求を行ったユーザの属性との組合せが所定の組合せ条件に該当するユーザを、所定条件を満たすユーザとして特定してもよい。
【0058】
出力手段54は、特定手段53により特定されたユーザが参加している対戦に関する情報と、特定手段53により特定されたユーザが当該対戦に既に参加していることを示す情報(つまり、特定手段53により特定されたユーザが当該対戦に既に参加していることを、受付手段51により受け付けられた要求の基礎となる操作入力を行ったユーザに識別させるための情報)と、を含む出力データを出力する機能を備える。
出力手段54の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、特定手段53により特定されたユーザのユーザIDに基づいて、RAM23に展開されたユーザデータを参照し、当該対戦に関する情報と、特定手段53により特定されたユーザが当該対戦に既に参加していることを示す情報とを含む出力データを生成し、当該出力データを出力する。出力データは、画像データ、テキストデータ、または、それらの組合せであってもよい。
なお、以下では、一例として、出力データが画像データである場合について説明する。
【0059】
(1−8)本実施形態のゲームの処理フロー
次に、本実施形態のゲームの処理フローの一例について、
図18Aおよび
図18Bを参照して説明する。
図18Aおよび
図18Bは、本実施形態の対戦の処理を示すシーケンスチャートである。なお、各図において、
図12A、
図12B、および、
図13〜
図16に示した各画像P1〜P4が表示されるステップに各画像の符号を付してある。
【0060】
図18Aにおいて、ユーザ端末10に表示された画像上で所定のボタン(例えば、
図12Aの画像P1のボタンb3)をユーザが指定することによって、ユーザ端末10のCPU11は、対戦検索の処理の要求を受け付け(S10)、当該要求をゲームサーバ20へ送信する(S11)。
【0061】
ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10からユーザIDを含む対戦検索の処理の要求を受け付けると、対戦データ、履歴データ、デッキデータ、カードデータ、および、ユーザデータを読み出す(S12)。
具体的には、CPU21は、対戦データテーブルから、所定の対戦データを読み出す。次いで、CPU21は、履歴データテーブルから、当該対戦データの対戦IDに対応付けられた履歴データを読み出す。次いで、CPU21は、デッキデータテーブルから、当該ユーザIDに対応付けられたデッキデータを読み出す。次いで、CPU21は、カードデータテーブルから、全てのカードデータを読み出す。次いで、CPU21は、ユーザデータテーブルから、全てのユーザのユーザデータを読み出す。
なお、S12で読み出される対戦データは、どのように選択されてもよい。例えば、CPU21は、5つの対戦データの中からランダムに選択した1つの対戦データを読み出してもよい。
【0062】
次いで、ゲームサーバ20のCPU21は、S12で読み出されたユーザデータおよび履歴データに基づいて、所定条件を満たすユーザを特定する(S14)。
具体的には、CPU21は、履歴データに基づいて、全ての参加ユーザのユーザIDを特定する。次いで、CPU21は、当該全ての参加ユーザのユーザIDに対応付けられたユーザデータの中から、ユーザパラメータが所定条件を満たすユーザIDを特定する。
例えば、数値パラメータ(レベル、対戦ポイント等)についてのゲーム内順位が大きい順に所定数のユーザが、所定条件を満たすユーザとして特定されてもよい。
また、対戦検索の処理の要求に含まれるユーザIDに対応付けられた属性と、ユーザIDに対応付けられた属性との組合せが所定の組合せ条件に該当する場合には、当該ユーザIDにより特定される参加ユーザが、所定条件を満たすユーザとして特定されてもよい。
【0063】
次いで、ゲームサーバ20のCPU21は、S14で特定されたユーザのユーザIDを含む履歴データを検索する(S16)。
当該履歴データが存在する場合には(S16−Yes)、CPU21は、当該履歴データの対戦IDを特定する(S18a)。S18aで特定される対戦IDにより特定される対戦が、所定条件を満たすユーザが参加している対戦である。一方、当該履歴データが存在しない場合には(S16−No)、CPU21は、S12で読み出された対戦データの中からランダムに対戦IDを特定する(S18b)。
【0064】
次いで、ゲームサーバ20のCPU21は、S18aまたはS18bで特定された対戦IDに対応付けられた対戦データと、S14で特定されたユーザIDに対応付けられたユーザデータとに基づいて、検索結果を示す画像データを生成し(S20)、当該画像データをユーザ端末10bへ送信する(S21)。
【0065】
ユーザ端末10のCPU11は、S21で送信された画像データを受け付けると、当該画像データに基づいて検索結果を示す画像を表示部16に表示する(S22)。
S22で表示される情報は、S18aまたはS18bで特定された対戦IDにより特定される対戦に関する情報を含む。さらに、所定条件を満たすユーザが参加している対戦が存在する場合には(S16−Yes)、S22で表示される情報は、当該対戦に所定条件を満たすユーザが参加していることを示す情報も含む。例えば、S22で表示される情報は、以下に例示する様々な情報の少なくとも1つを含んでもよい。
・
図12Aの画像P2に示すように、MVPユーザが対戦に参加していることを示す情報
・
図13の画像P2に示すように、ゲーム内ランクが高いユーザが対戦に参加していることを示す情報
・
図14の画像P2に示すように、自身の属性との関係が所定の組合せ条件に該当する属性を有するユーザが対戦に参加していることを示す情報
・
図15の画像P2に示すように、対戦に参加している仲間ユーザのユーザ名
・
図16の画像P2に示すように、複数の対戦のそれぞれについて、MVPユーザが対戦に参加していることを示す情報、ゲーム内ランクが高いユーザが対戦に参加していることを示す情報、自身の属性との関係が所定の組合せ条件に該当する属性を有するユーザが対戦に参加していることを示す情報、および、対戦に参加している仲間ユーザのユーザ名の少なくとも1つ
さらに、S22で表示される情報は、
図12A、および、
図13〜
図16の画像P2に示す情報の組合せであってもよい。例えば、ある対戦に、MVPユーザと、ゲーム内ランクが高いユーザとが参加している場合、MVPユーザが対戦に参加していることを示す情報と、ゲーム内ランクが高いユーザが対戦に参加していることを示す情報とを表示してもよい。
【0066】
次いで、ユーザ端末10に表示された画像上で所定のボタン(例えば、
図12A、
図12B、もしくは、
図13〜
図15の何れかの画像P2のボタンb4、または
図16の画像P2のボタンb41〜43のいずれか)をユーザが指定することによって、ユーザ端末10のCPU11は、アクション処理の要求を受け付け(S24)、当該要求をゲームサーバ20へ送信する(S25)。
【0067】
次いで、ゲームサーバ20のCPU21は、アクション処理の実行結果を履歴データテーブルに記録する(S26)。
例えば、CPU21は、ユーザを対戦に参加させる第1アクション処理を実行する場合には、アクション処理の要求を受け付けると、履歴データ(例えば、アクション処理を実行した時刻、S11で送信された対戦検索の処理の要求に含まれるユーザID、および、当該ユーザIDにより特定されるユーザがS18aで特定された対戦IDにより特定される対戦に参加したことを示すコード)を履歴データテーブルに記録する。これにより、アクション処理の要求を行ったユーザが、所定条件を満たすユーザが参加している対戦に新たに参加することになる。
また、CPU21は、ユーザと対戦相手との間で行われるアクションに関する第2アクション処理を実行する場合には、S11で送信された対戦検索の処理の要求に含まれるユーザIDに対応付けられたユーザパラメータと、S12で読み出されたデッキデータのカードIDに対応付けられたカードパラメータと、S18aで特定された対戦IDに対応付けられたボスパラメータとに基づいて、アクション処理の実行結果(例えば、アクション処理の要求を行ったユーザの攻撃により対戦相手に与えたダメージの値)を決定し、履歴データ(例えば、アクション処理を実行した時刻、S11で送信された対戦検索の処理の要求に含まれるユーザID、および、当該ユーザIDにより特定されるユーザの攻撃により対戦相手に与えたダメージの値を示すコード)を履歴データテーブルに記録する。これにより、アクション処理の要求を行ったユーザのアクション(攻撃)の結果が履歴データテーブル上に反映される。
【0068】
次いで、ゲームサーバ20のCPU21は、アクション処理の実行結果を示す画像データを生成し(S28)、当該画像データをユーザ端末10へ送信する(S29)。
【0069】
ユーザ端末10のCPU11は、S29で送信された画像データを受け付けると、当該画像データに基づく画像を表示部16に表示する(S30)。
S30で表示される情報は、
図12Bの画像P4に示すように、当該対戦に関する情報と、ユーザが当該対戦に参加したことを示す情報とを含む。
【0070】
以上説明したように、本実施形態のゲームサーバ20は、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザの要求に応じて、対戦に関する情報と、参加ユーザが所定条件を満たすことを示す情報とを含む画像データを出力する。共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザにとって、参加ユーザがどのようなユーザであるかは、参加すべき対戦を判断する上で重要な要素である。本実施形態により、当該ユーザに対して、当該画像データを対戦に参加すべきかの判断材料の一つとして提示することができるようになる。これにより、対戦に参加したユーザに対して、当該対戦に参加すべきではなかったという不満を解消できる。
【0071】
また、ポイントが所定条件を満たすユーザが対戦に既に参加していることを示す情報を含む画像データを出力することが好ましい。この場合、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザは、所定期間中に活躍したユーザが参加している対戦を知ることができる。一方、対戦に参加するユーザに対しては、他のユーザが参加すべき対戦を判断するときに自身の存在が知られるように、所定期間中に活躍するようにゲームをプレイすることへの動機を与えることができる。
【0072】
また、能力値等が所定条件を満たすユーザが対戦に既に参加していることを示す情報を含む画像データを出力することが好ましい。この場合、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザは、能力の高いユーザが既に参加している対戦を知ることができる。一方、対戦に参加するユーザに対しては、他のユーザが参加すべき対戦を判断するときに自身の存在が知られるように、能力値を高めるようにゲームをプレイすることへの動機を与えることができる。
【0073】
また、自身の属性との組合せが所定の組合せ条件に該当する属性を有するユーザが対戦に既に参加していることを示す情報を含む画像データを出力することが好ましい。この場合、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザは、自身が対戦に参加することによりゲーム上の有利な効果が得られる対戦を知ることができる。
【0074】
また、親密度が所定条件を満たすユーザが対戦に既に参加していることを示す情報を含む画像データを出力することが好ましい。この場合、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザは、自身と親密なユーザが既に参加している対戦を知ることができる。一方、対戦に参加するユーザに対しては、他のユーザが参加すべき対戦を判断するときに自身の存在が知られるように、他のユーザとの親密度を高めるようにゲームをプレイすることへの動機を与えることができる。
【0075】
(1−9)本実施形態の変形例
(A)対戦の処理の変形例(
図19)
以下、本実施形態のゲームの対戦の処理の変形例について、
図19を参照しながら説明する。
図19は、本実施形態のゲームの処理を実行しているときにユーザ端末10に表示される画面の一例を示す図である。
【0076】
図19の画像P2は、表示領域104および105に、グループ内ランクが所定条件を満たす(例えば、1位または3位である)ユーザが対戦に参加していることを示す情報が表示される点において、
図12A、および、
図13〜
図16の画像P2と異なる。
「グループ内ランク」とは、ユーザパラメータの少なくとも1つの項目(例えば、レベル)についての、グループ内の全てのユーザの中の当該ユーザの順位である。
【0077】
なお、本変形例では、
図19の画像P2において、グループ内ランクが所定条件を満たすユーザではなく、グループ内においてポイントが所定条件を満たすユーザ、グループ内において自身の属性との関係が所定条件を満たす属性を有するユーザ、グループ内において親密度が所定条件を満たすユーザの少なくとも1つを示す情報が表示されてもよい。
【0078】
図19の画像P2に示す画像を表示するために、ゲームサーバ20のCPU21は、
図18AのステップS12において、ユーザデータ、対戦データ、および履歴データに加えて、グループデータテーブルからグループデータを読み出し、ステップS14において、ユーザデータと、対戦データと、履歴データとに基づいて、グループ内において所定条件を満たすユーザを特定する。
【0079】
以上説明したように、本実施形態の変形例のゲームサーバ20は、グループ内において所定条件を満たすユーザが対戦に参加していることを示す情報を含む画像データを出力する。この場合、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザは、自身が所属するグループ内で所定条件を満たすユーザが参加している対戦を知ることができる。一方、対戦に参加するユーザに対しては、自身が所属するグループの他のユーザが参加すべき対戦を判断するときに自身の存在が知られるように、グループを意識してゲームをプレイすることへの動機を与えることができる。
【0080】
(2)第2の実施形態
第1の実施形態では、ユーザ端末10とゲームサーバ20との間でHTTPに従った通信が行われ、ユーザ端末10がゲームサーバ20から取得するHTML文書を解釈することでゲーム画像を表示する、いわゆるブラウザ形式によってゲームが実現される場合について説明したが、本発明はこれに限られない。本実施形態のゲームは、ユーザ端末10がダウンロードしたゲームプログラムを実行することでユーザ端末10が主体的にゲームの処理を実行し、ユーザ端末10とゲームサーバ20の間の送受信処理を抑制した、いわゆるネイティブアプリケーション形式によって実現してもよい。ネイティブアプリケーション形式では、ウェブブラウザを利用せずに、ユーザ端末10のCPU11が画像データを生成することで、表示部16に画像を表示する。
本実施形態では、第1の実施形態のゲームをネイティブアプリケーション形式によって実現する場合の一例について説明する。なお、本実施形態のハードウエア構成は、第1の実施形態と同じ構成でよい。本実施形態のネイティブアプリケーションの形式では、処理のほとんどをユーザ端末10側で行うことを想定しているが、以下で説明しないゲームの処理の一部(例えば、ユーザに抽選によって付与する抽選処理や、ゲーム運営者がユーザにカードを付与するプレゼント処理等)については、ゲームサーバ20側で処理を実行し、ゲームサーバ20による処理結果をユーザ端末10へ送信してもよい。
【0081】
本実施形態では、ユーザ端末10がユーザによる所定の操作に基づいて、ゲーム運営者のサーバからゲームプログラムを受信し、受信したゲームプログラムがストレージ18に格納される。ユーザ端末10によってゲームが起動されると、ユーザ端末10とゲームサーバ20との間で通信が確立されてログイン処理が行われ、ゲームサーバ20からユーザ端末10へデータテーブル群(カードデータテーブル、ユーザデータテーブル、グループデータテーブル、所持カードデータテーブル、デッキデータテーブル、対戦データテーブル、および、履歴データテーブル)が送信される。ユーザ端末10に送信されるデータテーブル群は、ユーザ端末10のストレージ18内に保持される。この場合、ストレージ18内のデータテーブル群は、ログインの度に更新される。
所持カードデータテーブルがユーザ端末10において改竄されることを防止するため、ユーザ端末10による所定の処理が終了する度、あるいは、ゲームからログアウトする時点で、ユーザ端末10内の所持カードデータテーブルがゲームサーバ20へ送信される。ゲームサーバ20では、受信した所持カードデータテーブルと、ストレージ25内の所持カードデータテーブルとを比較し、データの改竄が行われていないことを確認した後に、受信した所持カードデータテーブルに基づいて、ストレージ25内の所持カードデータテーブルを更新する。
【0082】
上述した実施形態では、ユーザ端末に対する所定の操作入力は、ユーザ端末に対する所定のボタンの押下操作の入力や、タッチパネル機能を備えたユーザ端末に対する表示画面上のタッチ操作の入力であるとしたが、操作入力はこれに限られない。操作入力は、加速度センサを備えたユーザ端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えたユーザ端末に対する所定のジェスチャを行うことでユーザ端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能なユーザ端末の場合には、操作入力は、音声を入力することにより行われてもよい。
【0083】
[発明のまとめ]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。
【0084】
本発明の一態様は、
複数のユーザに共通する対戦相手と各ユーザとの対戦の処理を実行する情報処理装置であって、ユーザに関するユーザ情報と、対戦の処理の履歴を示す履歴情報とを記憶する記憶装置(25)にアクセス可能な情報処理装置において、
前記対戦に参加していない第1ユーザの指示を受け付ける受付手段(51)と、
所定のユーザを特定するための所定条件と、前記記憶装置(25)に記憶されたユーザ情報及び履歴情報とに基づいて、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記所定条件を満たす第2ユーザを特定する特定手段(53)と、
前記受付手段(51)により受け付けられた指示に応じて、前記特定手段(53)により特定された第2ユーザが参加している対戦に関する情報と、前記特定手段(53)により特定された第2ユーザが当該対戦に参加していることを前記第1ユーザに識別させるための情報と、を含む出力データを出力する出力手段(54)と、
を備えた情報処理装置である。
【0085】
「記憶装置」は、例えばフラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)等、如何なる構成のメモリデバイスであってもよい。また、「記憶装置」は、情報処理装置に内蔵されたものであってもよいし、情報処理装置から有線または無線でアクセス可能に構成された外部の装置であってもよい。
「履歴情報」は、記憶装置において、「ユーザ情報」から独立して記憶されてもよいし、「ユーザ情報」と対応付けられて記憶されてもよい。
「第2ユーザ」は、ゲーム上の全ての対戦における参加ユーザから特定されてもよいし、ゲーム上の全ての対戦からランダムに選択された所定数の対戦における参加ユーザから特定されてもよいし、第1ユーザが参加可能な対戦における参加ユーザから特定されてもよいし、第1ユーザが指定した対戦における参加ユーザから特定されてもよい。また、「第2ユーザ」は、1人のユーザが特定されてもよいし、複数のユーザが特定されてもよい。
「出力データ」は、画像データ、テキストデータ、または、それらの組合せでもよい。また、「出力データ」は、1つの対戦についての情報を含んでもよいし、複数の対戦についての情報を含んでもよい。また、出力データは、1人の第2ユーザについての情報を含んでもよいし、複数の第2ユーザについての情報を含んでもよい。
【0086】
共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザにとって、参加ユーザがどのようなユーザであるかは、参加すべき対戦を判断する上で重要な要素である。参加ユーザがどのようなユーザであるかが不明な場合には、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザは、参加すべき対戦を適切に判断できない。また、参加する対戦を判断したユーザが、当該対戦に参加した後に参加ユーザが自身の望むユーザではないことを知って、当該対戦に参加すべきではなかったという不満を抱く場合もある。
上記情報処理装置では、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザの要求に応じて、対戦に関する情報と、参加ユーザが所定条件を満たすことを示す情報とを含む出力データを出力する。これらの情報により、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザに対して、当該出力データを判断材料として用いて参加すべき対戦を適切に判断可能な状況を提供できる。また、参加する対戦を判断したユーザに対して、当該対戦に参加した後に当該対戦に参加すべきではなかったという不満を解消できる。
【0087】
前記ユーザ情報は、所定期間の対戦の処理の履歴に基づくポイントを含み、
前記特定手段(53)は、前記実行中の対戦に参加しているユーザのうち、前記ポイントが所定条件を満たすユーザを、前記第2ユーザとして特定してもよい。
さらに、前記特定手段(53)は、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記ポイントが大きい順に所定数のユーザを、前記第2ユーザとして特定してもよい。
【0088】
「所定期間」は、ユーザ情報が参照されるタイミングを基準として決定してもよい。例えば、「所定期間」は、ユーザ情報が参照される時間の12時間前からユーザ情報が参照される時間までの期間でもよいし、ユーザ情報が参照される日の前日(24時間)であってもよい。
また、「所定期間」は、ユーザ情報が参照されるタイミングから独立して決定してもよい。例えば、「所定期間」は、ユーザが指定した期間であってもよい。
【0089】
これにより、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザに対して、所定期間中に活躍したユーザが参加している対戦を知るための判断材料を提供できる。また、対戦に参加するユーザに対して、他のユーザが参加すべき対戦を判断するときに自身の存在が知られるように、所定期間中に活躍するようにゲームをプレイすることへの動機を与えることができる。
【0090】
前記ユーザ情報は、ユーザの能力値を含み、
前記特定手段(53)は、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記能力値が所定条件を満たすユーザを、前記第2ユーザとして特定してもよい。
特に、前記特定手段(53)は、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記能力値の大きい順に所定数のユーザを、前記第2ユーザとして特定してもよい。
【0091】
これにより、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザに対して、能力の高いユーザが既に参加している対戦を知るための判断材料を提供できる。また、対戦に参加するユーザに対して、他のユーザが参加すべき対戦を判断するときに自身の存在が知られるように、能力値を高めるようにゲームをプレイすることへの動機を与えることができる。
【0092】
前記ユーザ情報は、ユーザの属性に関する情報を含み、
前記特定手段(53)は、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記第1ユーザとの属性の組合せが所定の組合せ条件に該当するユーザを、前記第2ユーザとして特定してもよい。
【0093】
これにより、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザに対して、参加することによりゲーム上の有利な効果が得られる対戦を知るための判断材料を提供できる。
【0094】
前記ユーザ情報は、他のユーザとの親密度に関する情報を含み、
前記特定手段(53)は、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記第1ユーザとの親密度が所定条件を満たすユーザを、前記第2ユーザとして特定してもよい。
特に、前記特定手段(53)は、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記親密度の大きい順に所定数のユーザを、前記第2ユーザとして特定してもよい。
【0095】
「親密度」は、他のユーザとの関係度を示す数値パラメータである。「親密度」とは、仲間ユーザ間の関係性の高さを一定の基準で数値化したものであってもよく、例えば、ユーザ間の応援メッセージの送信あるいは受信の頻度(応援頻度)、ゲーム上で使用可能なアイテムなどのプレゼントを送信あるいは受信した回数(プレゼント回数)などに基づいて設定されてもよい。例えば、応援頻度やプレゼント回数が多いほど、親密度が高く設定されてもよい。
【0096】
これにより、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザに対して、自身と親密なユーザが既に参加している対戦を知るための判断材料を提供できる。また、対戦に参加するユーザに対して、他のユーザが参加すべき対戦を判断するときに自身の存在が知られるように、他のユーザとの親密度を高めるようにゲームをプレイすることへの動機を与えることができる。
【0097】
前記情報処理装置は、複数のユーザが関連付けられたグループに関するグループ情報を記憶する記憶装置(25)にアクセス可能であり、
前記特定手段(53)は、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記記憶装置(25)に記憶されたグループ情報において前記第1ユーザと関連付けられたユーザを、前記第2ユーザとして特定してもよい。
【0098】
これにより、共通の対戦相手と行う対戦に参加すべきかを判断しようとするユーザに対して、自身が所属するグループ内で所定条件を満たすユーザが既に参加している対戦を知ることができる。また、対戦に参加するユーザに対して、自身が所属するグループの他のユーザが参加すべき対戦を判断するときに自身の存在が知られるように、グループを意識してゲームをプレイすることへの動機を与えることができる。
【0099】
本発明の別の態様は、複数のユーザに共通する対戦相手と各ユーザとの対戦の処理を実行する情報処理装置であって、ユーザに関するユーザ情報と、前記対戦の処理の履歴に関する履歴情報とを記憶する記憶装置(25)にアクセス可能な情報処理装置において、
前記対戦に参加していない第1ユーザの指示を受け付ける受付手段(51)と、
前記履歴情報における所定期間の対戦の処理の履歴に基づいて、各ユーザのポイントを決定し、決定したポイントをユーザ情報に関連付けて前記記憶装置(25)に記憶させる、ポイント決定手段(52)と、
前記記憶装置(25)に記憶されたユーザ情報に基づいて、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記ポイント決定手段(52)により決定されたポイントが最大である第2ユーザを特定する特定手段(53)と、
前記受付手段(51)により受け付けられた指示に応じて、前記特定手段(53)により特定された第2ユーザが参加している対戦に関する情報と、当該対戦に前記第2ユーザが参加していることを前記第1ユーザに識別させるための情報と、前記第1ユーザから当該対戦の処理の要求を受け付ける指定対象と、を含む出力データを出力する出力手段(54)と、
を備えた情報処理装置である。
【0100】
本発明の別の態様は、複数のユーザに共通する対戦相手と各ユーザとの対戦の処理を実行するコンピュータであって、ユーザに関するユーザ情報と、前記対戦の処理の履歴に関する履歴情報とを記憶する記憶装置(25)にアクセス可能なコンピュータに、
前記対戦に参加していない第1ユーザの指示を受け付ける機能(51)と、
所定のユーザを特定するための所定条件と、前記記憶装置(25)に記憶されたユーザ情報及び履歴情報とに基づいて、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記所定条件を満たす第2ユーザを特定する機能(53)と、
前記受付手段により受け付けられた指示に応じて、前記特定手段により特定された第2ユーザが参加している対戦に関する情報と、当該対戦に前記第2ユーザが参加していることを前記第1ユーザに識別させるための情報と、を含む出力データを出力する機能(54)と、
を実現させるためのプログラムである。
【0101】
本発明の別の態様は、複数のユーザに共通する対戦相手と各ユーザとの対戦の処理を実行する情報処理システム(1)であって、ユーザ端末(10)と、当該ユーザ端末(10)からアクセスされるサーバ(20)と、を含む情報処理システム(1)において、
前記ユーザ端末(10)及び前記サーバ(20)は、ユーザに関するユーザ情報と、前記対戦の処理の履歴に関する履歴情報とを記憶する記憶装置にアクセス可能であり、
前記対戦に参加していない第1ユーザの指示を受け付ける受付手段(51)と、
所定のユーザを特定するための所定条件と、前記記憶装置に記憶されたユーザ情報及び前記履歴情報に基づいて、前記対戦に参加しているユーザのうち、前記所定条件を満たす第2ユーザを特定する特定手段(53)と、
前記受付手段(51)により受け付けられた指示に応じて、前記特定手段(53)により特定された第2ユーザが参加している対戦に関する情報と、当該対戦に前記第2ユーザが参加していることを前記第1ユーザに識別させるための情報と、を含む出力データを出力する出力手段(54)と、
の各手段を、前記ユーザ端末(10)又は前記サーバ(20)の何れか一方が備えた、情報処理システム(1)である。
【0102】
なお、上記では、本発明の理解を容易にするため、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載しているが、これにより本発明に係る情報処理装置等が図示の態様に限定されるものではない。