(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
スイッチ発電機構は少なくとも、第1可動部品と、第2可動部品と、第1可動部品に連結される第1変形部品と、第2可動部品に連結される第2変形部品と、発電機とから形成され、
スイッチ発電機構の外部から第2可動部品に力が伝達されて第2可動部品が一定量可動し第2変形部品が一定量変形し、
第1可動部品と第2可動部品の互いの少なくとも一部が連動し、第1可動部品が一定量回転して第1変形部品が一定量変形し、
第1可動部品が一定量回転した後に第1変形部品の変形が解放され、変形からの解放により発電機が電力を発生して発電を行い、
次に、力の伝達が解消されることにより第2変形部品の変形が解放されて、第1可動部品と第2可動部品の互いの少なくとも一部が連動し、第1可動部品が一定量逆方向に回転して第1変形部品が一定量変形し、第1可動部品が一定量逆方向に回転した後に第1変形部品の変形が解放され、
第1可動部品の一定量の逆方向回転、並びに、第1変形部品の変形からの解放により、発電機が電力を発生して発電を行うと共に、
第2可動部品が、少なくとも一部に歯が形成されたラックであり、
スイッチ発電機構を形成する部品が、第2可動部品の一部を除いてボックスに収められていることを特徴とするスイッチ発電機構。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本実施の形態の特徴は、電源を含まずスイッチング動作により発電するスイッチ発電機構において、スイッチ発電機構が少なくとも、第1可動部品と、第2可動部品と、第1可動部品に連結される第1変形部品と、第2可動部品に連結される第2変形部品と、発電機とから形成され、スイッチ発電機構の外部から第2可動部品に力が伝達されて第2可動部品が一定量可動し第2変形部品が一定量変形し、第1可動部品と第2可動部品の互いの少なくとも一部が連動し、第1可動部品が一定量回転して第1変形部品が一定量変形し、第1可動部品が一定量回転した後に第1変形部品の変形が解放され、変形からの解放により発電機が電力を発生して発電を行い、次に、力の伝達が解消されることにより第2変形部品の変形が解放されて、第1可動部品と第2可動部品の互いの少なくとも一部が連動し、第1可動部品が一定量逆方向に回転して第1変形部品が一定量変形し、第1可動部品が一定量逆方向に回転した後に第1変形部品の変形が解放され、第1可動部品の一定量の逆方向回転、並びに、第1変形部品の変形からの解放により、発電機が電力を発生して発電を行うと共に、第2可動部品が、少なくとも一部に歯が形成されたラックであり、スイッチ発電機構を形成する部品が、第2可動部品の一部を除いてボックスに収められていることとした。
【0021】
この構成に依れば、第1変形部品の変形量を一定量まで蓄積してからその変形を解放して、発電機で発電を行うことが可能となる。従って、どんなに遅い速度の力で第2可動部品が押されてスイッチ発電機構が動作しても一定の発電量を確保することができ、確実なスイッチング動作を行うことが可能となる。
【0022】
なお本発明において発電機とは、少なくともコイルとマグネットを含み、電力を発生させて発電する装置を指すものとする。
【0023】
更に第2変形部品を含むことで、第2変形部品の変形量を一定量まで蓄積してからその変形を解放して、発電機で発電を行うことが可能となる。従って、どんなに遅い速度の力で第2可動部品が押されてスイッチ発電機構が動作しても一定の発電量を確保することができ、確実なスイッチング動作を行うことが可能となる。
【0024】
更に、第2変形部品の変形の解放は、第2可動部品への力の伝達が解消されることで行われる。即ち、第2可動部品が押されていない状態でもスイッチ発電機構は一定の発電量を確保することが可能となる。従って、自己発電が可能な動作状態を増加出来るため、より確実なスイッチング動作の実現と共に、スイッチ発電機構の使用用途の拡大を図ることも可能となる。
【0025】
なお本発明において、第1可動部品や第2可動部品の回転量、又は第1変形部品や第2変形部品の変形量における「一定量」とは、第1可動部品や第2可動部品の回転方向に依らずに常に同一であるとは限らない。つまり、各回転方向に応じて「一定量」が異なる場合も含むものとする。
【0026】
更に歯車をスイッチ発電機構の形成部品に用いることで、互いの歯を噛み合わせてスイッチ発電機構を動作させることが可能となる。従って、動作損失の発生を抑制又は防止することが出来るため、どのような用途や使用状況でも一定の発電量を確実に確保することができ、確実なスイッチング動作を行うことが可能となり好ましい。
【0027】
更に、スイッチ発電機構を歯車やコイル形状のスプリング、発電機というような簡易な部品のみで形成している。従って、耐候性や信頼性に優れ、どのような用途や使用状況でも確実に一定の発電量を確保し、確実なスイッチング動作を行うことが可能なスイッチ発電機構を形成することが出来る。
【0028】
更にスイッチ発電機構を形成する部品を、第2可動部品の一部を除いてボックスに収めることにより、第1可動部品と第2可動部品間の伝達部分の防塵性や防水性を確保することが可能となる。また、歯車部分の防錆効果も得られる。従って、スイッチ発電機構の耐候性や信頼性をより一層向上させることができ、より確実なスイッチング動作を実現することが可能となる。
【0029】
更に、第2可動部品をラックとすることで、第2可動部品のスイッチング動作における可動方向を上下方向のみに限定することが出来る。従って、ラック外周の周囲までボックスで覆っても第2可動部品の可動を妨害することが無いので、より確実にスイッチ発電機構の形成部品をボックスで覆うことが可能となる。よって、スイッチ発電機構を屋外の機器や装置に設置しても、充分に防塵性や防水性を確保することができ、歯車部分の防錆効果も得られる。従って、スイッチ発電機構の耐候性や信頼性をより一層向上させることができ、より確実なスイッチング動作を実現することが可能となる。
【0030】
以上のスイッチ発電機構は、照明やシャッター等の機器に使用することが可能である。
【0031】
以下に本発明に係る各実施例1〜4を説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
【実施例1】
【0032】
以下、
図1〜
図4を参照して本発明に係る実施例1のスイッチ発電機構6を説明する。実施例1のスイッチ発電機構6は
図1に示すように、第1可動部品1a、第2可動部品7a、第1変形部品1b、第2変形部品2b、第1傘歯車1c、第2傘歯車2c、及び発電機3と云った各部品から形成されている。更に各部品がボックス4に収められていると共に、第2可動部品7aの一部がボックス4の外部に突出されている。
【0033】
第1可動部品1aは、伝動車の周囲の少なくとも一部に歯が形成された歯車であり、中心軸c1を中心に回転可能にボックス4に軸支されている。第2可動部品7aは、少なくとも一部に歯が形成されたラックである。
【0034】
第1可動部品1a及び第2可動部品7aの歯形は、共にインボリュート歯形である。インボリュート歯形とすることにより、互いの歯車の距離が若干変化しても噛み合いが正しく保たれると共に、容易に作製でき、滑りも少ないため好ましい。なお、インボリュート歯形に換えて、サイクロイド歯形に形成することも可能である。
【0035】
第1可動部品1a及び第2可動部品7aの材料は任意に選択可能であり、例えばプラスチックやステンレス、鋼などを用いれば良い。
【0036】
第1変形部品1bと第2変形部品2bが共にコイル形状のスプリングで構成されている。第1変形部品1bの一方の端部が第1可動部品1aの中心を除く箇所に連結され、他方の端部がボックス4に連結されている。また、第2変形部品2bの一方の端部が第2可動部品7aに連結され、他方の端部がボックス4に連結されている。
【0037】
更に、第1可動部品1aの中心軸c1上には第1傘歯車1cが固定され、第1可動部品1aと連結して回転可能に軸支されている。一方、発電機3のシャフトの端部には、第2傘歯車2cが固定されており、シャフトと連結して回転可能に構成されている。更に、第1傘歯車1cと第2傘歯車2cは、互いに歯が噛み合うように連結されている。なお
図1〜
図4では、第1及び第2傘歯車1c、2cの歯形の図示は省略している。
【0038】
発電機3は、ハウジング内部に少なくともコイルとマグネットを含むモータであり、更にシャフトの回転と共にコイルとマグネットのどちらかが回転する型式のものである。
【0039】
次に、スイッチ発電機構6における自己発電の動作原理に関して説明する。ボックス4の外部に突出された第2可動部品7aの一部に、スイッチ発電機構6の外部から人力または使用用途毎の対象物からの押圧力と云った力が伝達され、第2可動部品7aが押されて、直線状に一定量可動する(
図1及び
図2参照。)。従って、第2可動部品7aはスイッチ部分として機能し、スイッチング動作により可動する。第2可動部品7aが直線状に可動すると、第1可動部品1aの歯と第2可動部品7aの歯が噛み合って連動する。
【0040】
第2可動部品7aに力が伝達され続け、第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯が噛み合わされている間は、第1可動部品1aは回転し続け、その噛み合いが外れるまで、第1可動部品1aは一定量回転される(実施例1の場合、約105°の反時計回転となる。)。
【0041】
第1可動部品1aの一定量の回転に伴い、第1可動部品1aの中心を除く箇所も約105°回転する。よってボックス4との連結端が固定端になると共に、第1可動部品1aの中心を除く箇所の移動に伴って第1変形部品1bは伸びて変形する。第1可動部品1aの中心を除く箇所は、一定量として約105°回転するため、第1変形部品1bもその約105°回転に伴った一定量だけ伸びて変形する。第1変形部品1bの伸びは、第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の噛み合いにより、弾性力による位置エネルギーとして第1変形部品1bに蓄積し保持される。
【0042】
第1変形部品1bの伸びは、第2可動部品7aに力が伝達され続けて第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯が噛み合わされている間は保持される。従って、第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の噛み合いが外れる直前での、第1変形部品1bの伸びが最大量となる。実施例1では、第1可動部品1aが約105°回転した時点での伸びが最大となる。
【0043】
そして第1可動部品1aが一定量(約105°)回転した後に、
図2に示すように第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の噛み合いが外れる。すると、第1変形部品1bの伸びの変形保持が外され、第1変形部品1bの変形が解放されて第1変形部品1bに収縮が発生する。第1変形部品1bの収縮時も、ボックス4との連結端が固定端になると共に、第1可動部品1aの中心を除く箇所が移動する。従って第1変形部品1bの収縮により、第1可動部品1aが逆方向(実施例1では時計方向に約105°の回転となる。
図2及び
図3を参照。)に一定量回転する。伸びにより第1変形部品1bに蓄積されている位置エネルギーの最大値は、第1可動部品1aの約105°回転時の伸びに伴う位置エネルギーである。この最大値の位置エネルギーが、収縮によって第1可動部品1aの一定量の逆方向の回転(約105°)に変換される。
【0044】
第1可動部品1aの一定量の逆方向の回転に伴い、第1傘歯車1cも一定量だけ逆方向に回転すると共に第2傘歯車2cも連結して回転し、シャフトが一定量だけ回転される。
【0045】
シャフトが一定量だけ回転されることで、発電機3内部で電力を発生して発電が行われる。その電力により、スイッチ発電機構6の用途に応じて、別途任意に設置可能な赤外線など無線通信装置を起動することが可能となる。
【0046】
シャフトの回転量は、第1可動部品1aの逆方向の回転量、即ち第1変形部品1bの伸びの最大値に応じて変わる。よって、第2可動部品7aの歯に対して、第1可動部品1aの歯が噛み合うピッチ円の円弧長に伴って、第1変形部品1bの伸びの最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、シャフトの回転量も任意の一定量で設定することが出来るため、発電機3による発電量も、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0047】
以上により、スイッチ発電機構6は第1変形部品1bを含むことで、第1変形部品1bの変形量を一定量まで蓄積してからその変形を解放して、発電機3で発電を行うことが可能となる。従って、どんなに遅い速度の力で第2可動部品7aが押されてスイッチ発電機構6が動作しても一定の発電量を確保することができ、確実なスイッチング動作を行うことが可能となる。
【0048】
更に、スイッチ発電機構6における自己発電の動作原理に関して説明を続ける。前記外部からの力が伝わり続けることで、第2可動部品7aは一定量まで直線状に可動される。第2可動部品7aの一定量の可動とは、少なくとも第2変形部品2bに伸びに伴う変形が発生するまでの可動であると共に、少なくとも第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の噛み合いが外れるまでの可動量を指す(
図2又は
図3参照)。
【0049】
第2可動部品7aの一定量の直線状の可動に伴い、第2変形部品2bは一定量収縮して変形する。第2変形部品2bの収縮は、外部からの力が第2可動部品7aに伝達されている間は保持されるため、弾性力による位置エネルギーが第2変形部品2bに蓄積し保持される。
【0050】
次に、第2可動部品7aへの力の伝達が解消されると、第2変形部品2bの変形が解放され伸びが発生する。第2可動部品7aへの力の伝達が解消される状態とは、スイッチ発電機構6の使用用途にも依るが、例えば使用者が第2可動部品7aを押すことを止めたり、対象物が取り除かれて対象物からの押圧力が無くなった状態などが挙げられる。
【0051】
第2可動部品7aへの力の伝達が解消されると、第2変形部品2bの収縮の変形保持が外され、第2変形部品2bの変形が解放されて第2変形部品2bに伸びが発生する。第2変形部品2bが伸びる時も、ボックス4との連結部分が固定端になると共に、第2可動部品7aとの連結端が移動端となる。従って第2変形部品2bの伸びにより、第2可動部品7aは一定量逆方向に直線状に可動する(
図3及び
図4参照)。
【0052】
その可動の際に、第1可動部品1aの歯と第2可動部品7aの歯が再び噛み合って互いに連動し、第1可動部品1aが逆方向に回転(約105°)する。第1可動部品1aの逆方向の回転量は、第2可動部品7aの一定量の逆方向直線稼働量、即ち第2変形部品2bの一定量の変形に依る。従って、収縮により第2変形部品2bに蓄積されていた位置エネルギーが、伸びによって第1可動部品1aの一定量の逆方向の回転に変換され、第1可動部品1aが一定量逆方向に回転する(実施例1では時計方向に約105°の回転となる。
図3及び
図4参照。)。
【0053】
第1可動部品1aの一定量の逆方向回転に伴い、第1可動部品1aの中心を除く箇所も一定量逆方向に回転して約105°移動する。ボックス4との連結端が固定端になると共に、第1可動部品1aの中心を除く箇所の移動に伴い、第1変形部品1bは一定量だけ伸びて再度変形する。第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の噛み合いにより、第1変形部品1bの伸びは弾性力による位置エネルギーとして、第1変形部品1bに蓄積される。
【0054】
この第1可動部品1aの一定量の逆方向の回転に伴い、第1傘歯車1cも一定量だけ逆方向に回転すると共に第2傘歯車2cも連結して回転し、シャフトが一定量だけ回転されて発電機3内部で電力を発生して発電が行われる。
【0055】
第1可動部品1aの逆方向の回転量は、第2可動部品7aの一定量の逆方向可動量、即ち第2変形部品2bの一定量の変形に依る。シャフトの回転量は、第1可動部品1aの一定量の逆方向回転、即ち第2変形部品2bの収縮の最大値に応じて変わる。よって、スイッチ発電機構6の外部からの力の伝達量(押圧力)に伴う第2可動部品7aの可動量(第2可動部品7aが力により押し込まれる量)に応じて、第2変形部品2bの収縮の最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、シャフトの回転量も任意の一定量で設定することが出来るため、発電機3による発電量は、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0056】
以上により、スイッチ発電機構6は第2変形部品2bを含むことで、第2変形部品2bの変形量を一定量まで蓄積してからその変形を解放して、発電機3で発電を行うことが可能となる。従って、どんなに遅い速度の力で第2可動部品7aが押されてスイッチ発電機構6が動作しても一定の発電量を確保することができ、確実なスイッチング動作を行うことが可能となる。
【0057】
更に第2変形部品2bの変形の解放は、第2可動部品7aへの力の伝達が解消されることで行われる。即ち、第2可動部品7aが押されていない状態でもスイッチ発電機構6は一定の発電量を確保することが可能となる。従って、自己発電が可能な動作状態を増加出来るため、より確実なスイッチング動作の実現と共に、スイッチ発電機構6の使用用途の拡大を図ることも可能となる。
【0058】
第1可動部品1aの一定量の逆方向回転に伴い、第1変形部品1bは一定量だけ伸びて再度変形する。しかし、第1可動部品1aが一定量(約105°)逆方向に回転した後に、第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の噛み合いが再び外れて(
図4参照)、第1変形部品1bの変形が解放されて収縮が発生する。
【0059】
ボックス4との連結端が固定端になり、第1可動部品1aの中心を除く箇所が移動するので、その収縮によって第1可動部品1aの一定量(約105°)の反時計方向の回転が発生する。即ち、伸びにより第1変形部品1bに蓄積されていた位置エネルギーが、収縮によって第1可動部品1aの一定量の反時計方向の回転に変換される。
【0060】
第1可動部品1aの一定量の反時計方向の回転に伴い、第1傘歯車1cも一定量だけ反時計方向に回転すると共に第2傘歯車2cも連結して回転し、シャフトが一定量だけ回転されて発電機3内部で電力を発生して発電が行われる。
【0061】
シャフトの回転量は、第1可動部品1aの一定量の反時計方向の回転、即ち第1変形部品1bの伸びの最大値に応じて変わる。よって、第2可動部品7aの歯に対して、第1可動部品1aの歯が噛み合うピッチ円の円弧長に伴って、第1変形部品1bの伸びの最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、シャフトの回転量も任意の一定量で設定することが出来るため、発電機3による発電量も、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0062】
以上により、スイッチ発電機構6は第1変形部品1bを含むことで、第1変形部品1bの変形量を一定量まで蓄積してからその変形を解放して、発電機3で発電を行うことが可能となる。従って、どんなに遅い速度の力で第2可動部品7aが押されてスイッチ発電機構6が動作しても、一定の発電量を確保することができ、確実なスイッチング動作を行うことが可能となる。
【0063】
更に、第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の、再度の噛み合いに依る第1変形部品1bの変形の解放は、第2可動部品7aへの力の伝達が解消されることで行われる。即ち、第2可動部品7aが押されていない状態でもスイッチ発電機構6は一定の発電量を確保することが可能となる。従って、自己発電が可能な動作状態を増加出来るため、より確実なスイッチング動作の実現と共に、スイッチ発電機構6の使用用途の拡大を図ることも可能となる。そして、
図4から
図1の初期状態へと戻る。
【実施例2】
【0064】
以下、
図5〜
図8を参照して本発明に係る実施例2のスイッチ発電機構8を説明する。なお、実施例1と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略又は簡略化して記載する。
【0065】
実施例2が実施例1と異なる箇所は、第1可動部品が2つの歯車1d1、1d2で形成され、互いに逆向きに回転するように、中心軸を中心に回転可能にボックス4に軸支されている点である。更に2つの歯車1d1、1d2はそれぞれ伝動車の周囲の全周に亘って歯が形成されている。
【0066】
第2可動部品7bが少なくとも一部に歯が形成されたラックであることは実施例1と変わらない。しかし、2つの第1可動部品1d1、1d2の歯と同時に噛み合って連動する必要があるため、
図5〜
図8に示すように、左右に亘ってラックの軸に軸対称となる様に歯が形成されている必要がある。
【0067】
更に、実施例2が実施例1と異なる箇所は、発電機がモータでは無くコイル9とマグネット10のみから形成される点である。コイル9及びマグネット10は円筒状に形成すれば良く、マグネット10の内径にコイルを配置すれば良い。従って、コイル9とマグネット10は
図5〜
図8に示すように対向配置される。マグネット10はボックス4に固定されている。
【0068】
更にコイル9の内側(内径)にはラック11が固定して設けられ、2つの第1可動部品1d1、1d2のそれぞれの歯に噛み合うように連結配置されている。ラック11の歯形は、実施例1と同じくインボリュート歯形であるが、サイクロイド歯形でも良い。また材料も任意に選択可能であり、例えばプラスチックやステンレス、鋼などを用いれば良い。
【0069】
更に第1変形部品1bと第2変形部品2bが共にコイル形状のスプリングであり、ボックス4に収められている点は、実施例1と変わらない。しかし、第1変形部品1bの一方の端部がコイル9に連結されている点が、実施例1と異なる。なお、他方の端部はボックス4に連結されている。なお、第1変形部品1bの一方の端部は、コイル9の内側に設けられたラック11に連結しても良い。
【0070】
更に第1変形部品1bの径は第2変形部品2bの径よりも大きく設定されており、第1変形部品1bの径内に第2変形部品2bを収めるように、互いに配置されている。
【0071】
次に、スイッチ発電機構8における自己発電の動作原理に関して説明する。ボックス4の外部に突出された第2可動部品7bの一部に、スイッチ発電機構8の外部から力が伝達され、第2可動部品7bが押されて、直線状に一定量可動する(
図5及び
図6参照)。従って、第2可動部品7bはスイッチ部分として機能する。第2可動部品7bが直線状に可動すると、第1可動部品1d1、1d2の歯と第2可動部品7bの歯が噛み合って連動する。
【0072】
第2可動部品7bの一定量の直線状の可動に伴い、第2変形部品2bは一定量収縮して変形する。
図5〜
図6において、第2可動部品7bが押し込まれる方向(第1変形部品1bが収縮される方向)では、第1可動部品1d1は反時計方向に回転し、第1可動部品1d2は時計方向に回転する。
【0073】
第2可動部品7bに力が伝達され続け、第1可動部品1d1、1d2と第2可動部品7bの互いの歯が噛み合わされている間は、第1可動部品1d1、1d2は回転し続け、その噛み合いが外れるまで、第1可動部品1d1、1d2は一定量回転される
【0074】
第1可動部品1d1、1d2の一定量の回転に伴い、コイル9の内側(内径)に設けられたラック11が直線状に上側に一定量可動する。従って、コイル9も直線状に一定量上側に可動し、第1変形部品1bが一定量伸びて変形する。第1変形部品1bの伸びは、第1可動部品1d1、1d2と第2可動部品7bの互いの歯の噛み合いにより、弾性力による位置エネルギーとして第1変形部品1bに蓄積し保持される。
【0075】
第1変形部品1bの伸びは、第2可動部品7bに力が伝達され続け、第1可動部品1d1、1d2と第2可動部品7bの互いの歯が噛み合わされている間は保持される。従って、第1可動部品1d1、1d2と第2可動部品7bの互いの歯の噛み合いが外れる直前での第1変形部品1bの伸びが最大となる。
【0076】
第1可動部品1d1、1d2が一定量回転した後に、
図6に示すように第1可動部品1d1、1d2と第2可動部品7bの互いの歯の噛み合いが外れる。すると、第1変形部品1bの伸びの変形保持が外され、第1変形部品1bの変形が解放されて第1変形部品1bに収縮が発生する。第1変形部品1bの変形時は、ボックス4に連結されている端部が固定端になると共に、コイル9に連結されている端部が移動端となる。従って、伸びにより第1変形部品1bに蓄積されていた位置エネルギーが、第1変形部品1bの収縮により、コイル9の逆方向(
図6の下向き)への、直線状の一定量可動に変換され、コイル9がマグネット10に対して面対向した状態で可動される。すると、コイル9に電磁誘導により電力が発生する。
【0077】
マグネット10に対するコイル9の相対的な可動速度は、第1可動部品1d1、1d2の回転量、即ち第1変形部品1bの伸びの最大値に応じて変わる。よって、第2可動部品7bの歯に対して、第1可動部品1d1、1d2の歯が噛み合うピッチ円の円弧長に伴って、第1変形部品1bの伸びの最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、マグネット10に対するコイル9の相対的な可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル9による発電量も、第2可動部品7bに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0078】
外部からの力の伝達により、第2可動部品7bは一定量まで直線状に可動される。第2可動部品7bの一定量の可動とは、少なくとも第2変形部品2bに伸びに伴う変形が発生するまでの可動であると共に、少なくとも第1可動部品1d1、1d2と第2可動部品7bの互いの歯の噛み合いが外れるまでの可動量を指す(
図6参照)。
【0079】
第2可動部品7bの一定量の直線状の可動に伴い、第2変形部品2bは一定量収縮して変形する。第2変形部品2bの収縮は、外部からの力が第2可動部品7bに伝達されている間は保持されるため、弾性力による位置エネルギーが第2変形部品2bに蓄積し保持される。
【0080】
次に、第2可動部品7bへの力の伝達が解消されると、第2変形部品2bの変形が解放され伸びが発生する。第2変形部品2bの伸びにより、第2可動部品7bは一定量逆方向(
図7を参照)に直線状に可動する。その第2可動部品7bの可動の際に、第1可動部品1d1、1d2の歯と第2可動部品7bの歯が再び噛み合って互いに連動し、第2可動部品7bが戻される方向(第1変形部品2bが伸びる方向)では、第1可動部品1d1は時計方向に一定量回転し、第1可動部品1d2は反時計方向に一定量回転する。
【0081】
第1可動部品1d1、1d2の一定量の逆方向の回転に伴い、コイル9の内側(内径)に設けられたラックが直線状に今度は下側へと一定量可動する。従って、コイル9も直線状に一定量下側に可動する。収縮により第2変形部品2bに蓄積されていた位置エネルギーが、第2変形部品2bの伸びにより、コイル9の逆方向(
図7の下向き)への、直線状の一定量可動に変換されることとなり、コイル9がマグネット10に対して面対向した状態で可動される。すると、コイル9に電磁誘導により電力が発生する。
【0082】
マグネット10に対するコイル9の相対的な可動速度は、第2可動部品7bの一定量の逆方向可動量、即ち第2変形部品2bの一定量の変形(収縮の最大値)に応じて変わる。スイッチ発電機構8の外部からの力の伝達量(押圧力)に伴う第2可動部品7bの可動量(第2可動部品7bが力により押し込まれる量)に応じて、第2変形部品2bの収縮の最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、マグネット10に対するコイル9の相対的な可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル9による発電量も、第2可動部品7bに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0083】
コイル9が直線状に一定量下側に可動すると、第1変形部品1bが一定量収縮して変形する。第1変形部品1bの収縮は、弾性力による位置エネルギーとして第1変形部品1bに蓄積される(
図8参照)。
【0084】
第1可動部品1d1、1d2が一定量逆方向に回転した後に、第1可動部品1d1、1d2と第2可動部品7bの互いの歯の噛み合いが再び外れ、第1変形部品1bの変形が解放されて伸びが発生する。収縮により第1変形部品1bに蓄積された位置エネルギーが、第1変形部品1bの伸びにより、コイル9の上向きへの直線状の一定量可動に変換され、コイル9がマグネット10に対して面対向した状態で可動される。すると、コイル9に電磁誘導により電力が発生する。
【0085】
マグネット10に対するコイル9の相対的な可動速度は、第1変形部品1bの収縮の最大値に応じて変わる。第1変形部品1bの収縮の最大値は、第2可動部品7bが一定量逆方向(
図7及び
図8を参照。)に直線状に可動する量、即ち第2変形部品2bの伸びにより任意の一定量で設定可能である。従って、マグネット10に対するコイル9の相対的な可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル9による発電量も、第2可動部品7bに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。そして、
図8から
図5の初期状態へと戻る。
【0086】
なお、第1可動部品1d1、1d2の2つの歯車は、伝動車の周囲の少なくとも一部に歯が形成された歯車でも良い。また、マグネット10とコイル9の位置を逆に配置変更しても良いし、マグネット10及びコイル9は互いに対向配置されていれば、必ずしも円筒状である必要は無い。
【実施例3】
【0087】
以下、
図9〜
図12を参照して本発明に係る実施例3のスイッチ発電機構12を説明する。なお、実施例1と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略又は簡略化して記載する。
【0088】
実施例3が実施例1と異なる箇所は、発電機がモータでは無くコイル13とマグネット14のみから形成される点である。コイル13は円筒状に形成すれば良く、その内部に円柱形状のマグネット14を配置すれば良い。コイル13とマグネット14は
図9〜
図12に示すように対向配置され、マグネット14又はコイル13のどちらか一方が第1可動部品1aの中心を除く箇所に連結される。実施例3では、マグネット14がホルダ5の穴に、収縮性の無いワイヤで連結されている。更に、第1傘歯車1cと第2傘歯車2cは除去されている。
【0089】
スイッチ発電機構12の外部から力が伝達されて第2可動部品7aが押されると、第1可動部品1aの歯と第2可動部品7aの歯が噛み合い、その噛み合いが外れると、第1変形部品1bが収縮して第1可動部品1aが逆方向(時計方向に約105°の回転となる。
図10及び
図11を参照。)に一定量回転する。
【0090】
第1可動部品1aの一定量の逆方向の回転に伴いホルダ5の穴も回転し、ワイヤで連結されたマグネット14がコイル13に対して面対向した状態で可動される。すると、コイル13に電磁誘導により電力が発生する。コイル13に対するマグネット14の相対的な可動速度は、第1可動部品1aの逆方向の回転量、即ち第1変形部品1bの伸びの最大値に応じて変わる。よって、第2可動部品7aの歯に対して、第1可動部品1aの歯が噛み合うピッチ円の円弧長に伴って、第1変形部品1bの伸びの最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、コイル13に対するマグネット14の相対的な可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル13による発電量も、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0091】
次に、第2可動部品7aへの力の伝達が解消されると、実施例1と同様にして
図12に示すように第1可動部品1aが逆方向に回転(約105°)し、ホルダ5の端部の穴も回転し、ワイヤで連結されたマグネット14がコイル13に対して面対向した状態で可動される。すると、コイル13に電磁誘導により電力が発生する。コイル13に対するマグネット14の相対的な可動速度は、第2変形部品2bの伸びの一定量で設定可能である。従って、コイル13に対するマグネット14の相対的な可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル13による発電量も、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0092】
更に、第1可動部品1aが一定量(約105°)逆方向に回転した後に、実施例1と同様に第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の噛み合いが再び外れて(
図12参照)、第1変形部品1bが収縮する。その収縮によって第1可動部品1aとホルダ5に一定量(約105°)の反時計方向の回転が発生し、ワイヤで連結されたマグネット14がコイル13に対して面対向した状態で可動される。すると、コイル13に電磁誘導により電力が発生する。
【0093】
コイル13に対するマグネット14の相対的な可動速度は、第1変形部品1bの伸びの一定量で設定可能である。従って、コイル13に対するマグネット14の相対的な可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル13による発電量も、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。そして、
図12から
図9の初期状態へと戻る。
【0094】
なお、
図9〜
図12におけるコイル13とマグネット14の位置関係を逆配置とし、ホルダ5の穴にワイヤでコイル13を連結し、マグネット14に対してコイル13を可動させても良い。
【実施例4】
【0095】
以下、
図13〜
図16を参照して本発明に係る実施例4のスイッチ発電機構15を説明する。なお、実施例3と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略又は簡略化して記載する。
【0096】
実施例4が実施例3と異なる箇所は、マグネット14及びコイル13が第1可動部品1aの中心を除く別々の箇所にそれぞれ連結されている点である。
図13〜
図16では、2つの端部と穴を有するホルダ16を第1可動部品1aの一構成部品として設け、第1可動部品1aの中心軸c1に固定し、第1可動部品1aと連動して回転可能に軸支している。
【0097】
コイル13とマグネット14は
図13〜
図16に示すように対向配置され、マグネット14及びコイル13が、ホルダ16の各穴に収縮性の無いワイヤでそれぞれ連結されている。
【0098】
第2可動部品7aの一部に、スイッチ発電機構15の外部から力が伝達されて第2可動部品7aが押されると、第1可動部品1aの歯と第2可動部品7aの歯が噛み合い、その噛み合いが外れると、第1変形部品1bが収縮して第1可動部品1aが逆方向(時計方向に約105°の回転となる。
図14及び
図15を参照。)に一定量回転する。
【0099】
第1可動部品1aの一定量の逆方向の回転に伴いホルダ16の穴も回転し、ワイヤで連結されたコイル13とマグネット14が逆方向に互いに可動して、コイル13に電磁誘導により電力が発生する。コイル13とマグネット14のそれぞれの可動速度は、第1可動部品1aの逆方向の回転量、即ち第1変形部品1bの伸びの最大値に応じて変わる。よって、第2可動部品7aの歯に対して、第1可動部品1aの歯が噛み合うピッチ円の円弧長に伴って、第1変形部品1bの伸びの最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、コイル13とマグネット14のそれぞれの可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル13による発電量も、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0100】
次に、第2可動部品7aへの力の伝達が解消されると、実施例3と同様にして
図16に示すように第1可動部品1aが逆方向に回転(約105°)し、ホルダ16の端部の穴も回転し、ワイヤで連結されたコイル13とマグネット14が逆方向に互いに可動して、コイル13に電磁誘導により電力が発生する。コイル13とマグネット14のそれぞれの可動速度は、第1可動部品1aの逆方向の回転量、即ち第2変形部品2bの伸びの最大値に応じて変わる。よって、第2可動部品7aの歯に対して、第1可動部品1aの歯が噛み合うピッチ円の円弧長に伴って、第1変形部品1bの伸びの最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、コイル13とマグネット14のそれぞれの可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル13による発電量も、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0101】
更に、第1可動部品1aが一定量(約105°)逆方向に回転した後に、実施例3と同様に第1可動部品1aと第2可動部品7aの互いの歯の噛み合いが再び外れて(
図16参照)、第1変形部品1bが収縮する。その収縮によって第1可動部品1aとホルダ16に一定量(約105°)の反時計方向の回転が発生し、ワイヤで連結されたコイル13とマグネット14が逆方向に互いに可動して、コイル13に電磁誘導により電力が発生する。
【0102】
コイル13とマグネット14のそれぞれの可動速度は、第1可動部品1aの反時計方向の回転量、即ち第1変形部品1bの伸びの最大値に応じて変わる。よって、第2可動部品7aの歯に対して、第1可動部品1aの歯が噛み合うピッチ円の円弧長に伴って、第1変形部品1bの伸びの最大値は任意の一定量で設定可能である。従って、コイル13とマグネット14のそれぞれの可動速度も任意の一定量で設定することが出来るため、コイル13による発電量も、第2可動部品7aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
【0103】
更に実施例4では、コイル13とマグネット14が共に可動すると共に、逆方向に互いに可動するので、コイル13に対するマグネット14の相対的な可動速度は、実施例3の2倍となる。従って、コイル13による発電量を実施例3の4倍とすることが可能となる。そして、
図16から
図13の初期状態へと戻る。
【0104】
なお、コイル13とマグネット14を逆方向に互いに可動させるので、ホルダ16の穴の位置は中心軸c1を中心として、90°以上の広角に設定することが望ましい。更に第1可動部品1aに対するホルダ16の固定状態は、
図13〜
図16の状態を通して常に中心軸c1を境にそれぞれ上下で分かれるように配置されるように、予め固定されていることが好ましい。
【0105】
なお、
図13〜
図16におけるコイル13とマグネット14の位置関係を逆配置しても良い。
【0106】
なお前記各実施例1〜4において、歯車やラックに換えて滑車やマグネットギアを使用しても良い。しかしながら、滑車では滑り損失が発生するおそれがあり、マグネットギアでも動作損失が発生するおそれが有る。一方、歯車やラックをスイッチ発電機構の形成部品に用いることで、互いの歯を噛み合わせてスイッチ発電機構を動作させることが可能となる。従って、動作損失の発生を抑制又は防止することが出来るため、どのような用途や使用状況でも一定の発電量を確実に確保することができ、確実なスイッチング動作を行うことが可能となり好ましい。
【0107】
更に、スイッチ発電機構を歯車やコイル形状のスプリング、発電機というような簡易な部品のみで形成している。従って、耐候性や信頼性に優れ、どのような用途や使用状況でも確実に一定の発電量を確保し、確実なスイッチング動作を行うことが可能なスイッチ発電機構を形成することが出来る。
【0108】
更に、スイッチ発電機構を形成する部品を、第2可動部品の一部を除いてボックスに収めることにより、第1可動部品と第2可動部品間の伝達部分の防塵性や防水性を確保することが可能となる。また、歯車部分の防錆効果も得られる。従って、スイッチ発電機構の耐候性や信頼性をより一層向上させることができ、より確実なスイッチング動作を実現することが可能となる。
【0109】
更に、第2可動部品をラックとすることで、第2可動部品のスイッチング動作における可動方向を上下方向のみに限定することが出来る。従って、ラック外周の周囲までボックスで覆っても第2可動部品の可動を妨害することが無いので、より確実にスイッチ発電機構の形成部品をボックスで覆うことが可能となる。よって、スイッチ発電機構を屋外の機器や装置に設置しても、充分に防塵性や防水性を確保することができ、歯車部分の防錆効果も得られる。従って、スイッチ発電機構の耐候性や信頼性をより一層向上させることができ、より確実なスイッチング動作を実現することが可能となる。