【文献】
マザーボード H87−PRO ユーザーマニュアル,ASUSTeK COMPUTER INC,,2013年 5月,第1刷,3−8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記記憶認証情報と前記入力認証情報とを照合して照合が成立した場合、前記記憶認証情報の変更を行い且つ前記照合が不成立の場合、前記変更を行わない変更設定部を備え、
前記記憶部は、前記駆動認証部で行った照合不成立の回数である駆動失敗回数を記憶すると共に、変更設定部で行った照合不成立の回数である変更失敗回数を記憶しており、
前記表示制御部は、前記盗難防止が有効で且つ前記駆動失敗回数と変更失敗回数との少なくとも一方が予め定められた上限値以上である場合、前記第1認証入力画面の表示を非表示にし、前記設定画面にて前記盗難防止の無効が選択された場合、前記駆動部の始動時に前記運転画面を表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の作業機。
前記表示制御部は、前記盗難防止が有効で且つ前記駆動失敗回数と変更失敗回数との少なくとも一方が予め定められた上限値以上である場合、前記運転画面を非表示にすることを特徴とする請求項4に記載の作業機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1では、エンジンの始動を行う際、建設機械のコントローラに接続した入力スイッチを操作することによって、入力スイッチから直接コントローラに暗証番号を入力する形態となっており、既に入力した暗証番号が表示されないので数値を確認しながら暗証番号の入力を続けることは難しい。加えて、特許文献1では、エンジンの始動時に暗証番号を入力する必要があることが案内されないことから、エンジンの始動時に暗証番号を入力することが分からない虞もある。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、認証情報を簡単に入力することができる作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
作業機は、認証情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された記憶認証情報と手動で入力された入力認証情報とを照合して照合が成立した場合に駆動部の駆動を許可し且つ前記照合が不成立の場合に駆動部の駆動を許可しない盗難防止の認証を実行する駆動認証部と、前記記憶認証情報と前記入力認証情報とを照合して照合が成立した場合に前記盗難防止の有効
又は無効の
切換を許可し且つ前記照合が不成立の場合に前記盗難防止の有効
又は無効の
切換を許可しない盗難防止設定部と、前記駆動部の駆動状態を表示する運転画面と、前記盗難防止
を有効又は無効にする設定画面と、前記盗難防止の認証のための入力認証情報を入力する第1認証入力画面と、前記盗難防止の
有効又は無効の切換の許可又は不許可を判断する際の照合に用いる入力認証情報を入力する第2認証入力画面とを表示可能な表示部と、前記表示部の表示を制御する表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は表示装置に設けられ且つ、前記表示制御部には、第1スイッチと前記第1スイッチとは異なる第2スイッチとが接続され、さらに、前記表示装置には、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチとは異なる第3スイッチが設けられており、前記表示制御部は、前記駆動認証部による照合が成立後に前記運転画面を表示し、前記運転画面の表示後に
各種メニューが選択可能な選択画面を表示し、前記選択画面において盗難防止に関する項目が選択された場合、盗難防止機能に関する設定を行う設定画面を表示し、前記設定画面において前記第3スイッチが操作された場合、前記第2認証入力画面を
前記表示部に表示し、前記第2認証入力画面に入力された入力認証情報と前記記憶認証情報との照合が成立し且つ
前記第2スイッチが操作された場合に、前記設定画面による前記盗難防止の有効又は無効の切換
を行い、前記設定画面にて前記盗難防止の無効が選択された場合、前記駆動部の始動時に前記運転画面を表示し、前記設定画面にて前記盗難防止の有効が選択された場合、前記駆動部
の始動時に前記駆動状態を表示する前記運転画面の箇所に前記第1認証画面を表示し、前記第1認証画面に入力された入力認証情報の前記照合が成立後には、前記第1認証画面から前記運転画面に切り換えることを特徴とする。
【0007】
前記表示制御部は、前記盗難防止が有効で且つ前記駆動認証部による照合が成立した場合、前記第1認証入力画面を前記運転画面に切り換え、前記運転画面を表示後、
各種メニューが選択可能な選択画面を表示し、前記選択画面において盗難防止に関する項目が選択された場合、盗難防止機能に関する設定を行う設定画面を表示し、前記設定画面において前記第3スイッチが操作された場合、前記第2認証入力画面を前記表示部に表示することを特徴とする。
また、前記記憶部は、前記盗難防止設定部で行った照合不成立の回数である設定失敗回数を記憶しており、前記表示制御部は、前記設定失敗回数が予め定められた上限値以上である場合、前記第1認証入力画面の表示を非表示にし、前記盗難防止認証部は、当該盗難防止認証部による前記照合が成立した場合、前記設定失敗回数をリセットすることを特徴とする。
【0008】
前記記憶認証情報と前記入力認証情報とを照合して照合が成立した場合、前記記憶認証情報の変更を行い且つ前記照合が不成立の場合、前記変更を行わない変更設定部を備え、前記記憶部は、前記駆動認証部で行った照合不成立の回数である駆動失敗回数を記憶すると共に、変更設定部で行った照合不成立の回数である変更失敗回数を記憶しており、前記表示制御部は、前記盗難防止が有効で且つ前記駆動失敗回数と変更失敗回数との少なくとも一方が予め定められた上限値以上である場合、前記第1認証入力画面の表示を非表示にし、
前記設定画面にて前記盗難防止の無効が選択された場合、
前記駆動部の始動時に前記運転画面を表示することを特徴とする。
【0009】
前記表示制御部は、
前記盗難防止が有効で且つ前記駆動失敗回数と変更失敗回数との少なくとも一方が予め定められた上限値以上である場合、
前記運転画面を非表示にすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば
、作業機に乗車した作業者は、表示部に表示された駆動状態を確認しながら当該作業機の操作を行うことができる。この作業機の操作時に作業者が見る表示部、即ち、駆動状態を表示する表示部に、入力認証情報を入力するための認証入力画面を表示するため、駆動部を始動する際には、表示部に表示された認証入力画面が作業者の視界に入り易くなり、これにより、駆動部の始動時において認証情報を手動で簡単に入力することができる。しかも、認証入力画面を見ながら認証情報の入力を行い易く、入力中の認証情報を確認しながら認証情報の入力操作を行うことができる。
【0011】
また、駆動部の始動時に認証入力画面を見ながら認証情報の入力ができるだけでなく、照合成立後は、表示部に表示された認証入力画面が消えて駆動状態が表示されるため、表示部に表示した駆動状態を見ながら作業機の操作を行うことができる。
また、認証情報を入力するスイッチを新たに設けなくても、予め設けられている表示スイッチと、走行スイッチとを用いて、入力認証情報を簡単に入力することができる。特に、認証情報を入力するインターフェースとして、駆動部が始動する前には通常操作しない走行スイッチを用いているため、走行スイッチを有効に活用することができる。
【0012】
また、記憶認証情報の変更を行う際に、変更前の記憶認証情報と、入力した入力認証情報との認証を行う必要があるため、不用意に記憶認証情報の変更がなされることを防止することができる。
また、駆動部の始動時や認証情報の変更時において、予め定めた回数以上に入力認証情報の入力を間違った場合には、認証入力画面の表示を非表示にすることができ、パスワードクラッキング等による入力認証情報の解読を防止することができる。
【0013】
また、駆動部の始動時や認証情報の変更時において、予め定めた回数以上に入力認証情報の入力を間違った場合には、表示部に駆動状態を表示しないため、作業機を操作するのに必要な駆動状態の提供を制限することができる。これにより、作業機を動かして作業することが難しくなるため、盗難防止機能を高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の作業機には、盗難防止システムが設けられている。この盗難防止システムでは、作業機を駆動する際に、認証情報を手動により入力することを要求する。そして、盗難防止システムでは、手動で入力した認証情報と、作業機に予め記憶している認証情報との照合を行い、照合が成立した場合には、作業機の駆動を許可する。一方、認証情報の照合が成立しない場合には、作業機の駆動を許可しない。
【0016】
盗難防止システムが設けられた作業機として、トラクタ、コンバイン、田植機などの農業機械、或いは、バックホーやコンパクトトラックローダ(CTL)などの建設機械が採用可能であるが、この実施形態では、トラクタを例にとり説明する。
図10に示すように、トラクタ1は、前後に車輪を有する走行車体10を備えている。この走行車体10には、エンジン(例えば、ディーゼルエンジン)11、変速装置12等が搭載されている。この走行車体10の後部には、3点リンク機構13が昇降可能に設けられている。この3点リンク機構13には、作業を行う作業装置14、即ち、インプルメントが着脱自在となっている。この作業装置14には、PTO軸を介してエンジン11からの動力が伝達され、この動力によって、耕耘機、播種機、散布機、収穫機等の作業装置14を駆動する。また、エンジン11の後方には、独立搭載型のキャビン15が設けられ、キャビン15内に運転席16が設けられている。
【0017】
図1に示すように、トラクタ1には、当該トラクタ1の様々な制御を行う制御装置17と、様々な表示を行う表示装置18とが搭載されている。
制御装置17は、運転席16の周囲に設けられた操作部材の操作に基づいて、例えば、3点リンク機構13の昇降を行ったり、変速装置12の変速の変更を行う。また、表示装置18に接続された操作部材(例えば、走行切換スイッチ26)に基づいて、走行車体10における走行を4WDに設定したり、2WDにしたり、背旋回時に倍速ターンを行う。
【0018】
表示装置18は、運転席16の前方に設けられていて、トラクタ1に関する様々な情報を表示する装置である。この表示装置18は、メータパネル等から構成された表示部20を備えている。
図2は、表示部20を運転席側から見た正面図を示している。
図2に示すように、表示部20は、表示する表示内容(表示項目)が一定(不変)である固定表示部21と、表示する表示内容(表示項目)が可変である可変表示部22とで構成されている。
【0019】
具体的には、固定表示部21は、指針計やLED等から構成されていて、トラクタ1に設けられた様々な駆動部(例えば、エンジン11)の駆動状態を表示する。例えば、固定表示部21は、左側に配置され且つエンジン回転数を表示するエンジン回転指針計21aと、右側に配置され且つ水温を表示する水温指針計21bと、右側に配置され且つ燃料を表示する燃料指針計21cとを備えている。また、固定表示部21は、左右方向中央部に配置され且つ警告等を行う警告灯21dも備えている。なお、固定表示部21は、上述した実施形態に限定されない。
【0020】
可変表示部22は、左右方向中央部に配置された液晶ディスプレイ等から構成されている。この可変表示部22は、駆動部の駆動状態を表示したり、トラクタ1のメンテナンスに関するメンテナンス情報を表示したり、トラクタ1の作業に関するメモ情報を表示したり、盗難防止に関する情報などを表示する。
さて、
図1に示すように、表示装置18は、上述した表示部20の他に、記憶部30と、駆動認証部31とを備えている。記憶部30は、不揮発性メモリ等から構成されていて、認証情報を記憶している。
【0021】
駆動認証部31は表示装置18に格納されたプログラム等から構成されていて、記憶部30に記憶された記憶認証情報と手動で入力された入力認証情報とを照合して照合が成立した場合に、例えば、駆動部であるエンジン11の駆動を許可する。
詳しくは、盗難防止システムが有効に設定されている状態でイグニッションスイッチ(キースイッチ)がオンになると、まず、表示装置18は、
図3に示すように、入力認証情報を入力するための認証入力画面Q2を可変表示部22に表示する。そして、認証入力画面Q2において、入力認証情報の入力が終了すると、駆動認証部31は、記憶部30に記憶された記憶認証情報と、入力認証情報との照合を行う。
【0022】
ここで、駆動認証部31は、記憶認証情報と入力認証情報とが一致しない場合(照合が不成立の場合)、エンジン11の始動を不許可とする。駆動認証部31で行った照合が不成立の場合、記憶部30は、照合不成立の回数である駆動失敗回数を記憶する。一方、駆動認証部31は、記憶認証情報と入力認証情報とが一致している場合(照合が成立の場合)、エンジン11の始動を許可し、許可信号を制御装置17に出力する。また、照合が成
立の場合、駆動認証部31は、記憶部30に記憶している駆動失敗回数をクリアする。
【0023】
制御装置17は、イグニッションスイッチ(キースイッチ)がオンとなっている状況下で、表示装置18から出力された許可信号が入力されると、スタータモータMに繋がるスイッチ(例えば、スタータリレー)19をオンし、エンジン11を始動する。一方、制御装置17は、イグニッションスイッチがオンとなっている状況下で、許可信号が入力されない場合、スタータリレー19をオフに保持して、エンジン11の始動は行わない。
【0024】
以上のように、トラクタ1では、表示装置18に具備した記憶部30及び駆動認証部31、制御装置17、リレー19等により、盗難防止システムが構成されている。なお、盗難防止システムは、少なくとも記憶部30と駆動認証部31とを備えていればよく、これら記憶部30や駆動認証部31は表示装置18以外の装置に設けてもよい。このようにすると、表示装置18を取り外すことによって強制的に盗難防止制御が解除されてしまうことを防止することができる。
【0025】
また、上述した認証情報とは、英数字等で示される情報である。この実施形態では、番号で示される暗証番号を認証情報として採用している。以下、説明の便宜上、「暗証番号」を例に取り、認証情報について説明を進める。
図1に示すように、表示装置18は、盗難防止設定部32と、変更設定部33とを備えている。盗難防止設定部32及び変更設定部33は、表示装置18に格納されたプログラム等から構成されている。
【0026】
盗難防止設定部32は、盗難防止システム(盗難防止機能)を有効又は無効に設定するもので、盗難防止機能を有効又は無効に切り替える場合には、
図3に示すように、
認証情報として入力される暗証番号である入力
認証情報を入力するための認証入力画面Q10を可変表示部22に表示する。そして、入力
認証情報の入力が終了すると、盗難防止設定部32は、記憶部30に記憶された
暗証番号である記憶
認証情報と、認証入力画面Q10に入力された入力
認証情報との照合を行う。
【0027】
ここで、盗難防止設定部32は、記憶
認証情報と認証入力画面Q10に入力された入力
認証情報とが一致しない場合(照合が不成立の場合)、盗難防止機能の有効又は無効の切換を許可しない。また、盗難防止設定部32で行った照合が不成立の場合、照合不成立の回数である設定失敗回数を記憶する。一方、盗難防止設定部32は、記憶
認証情報と入力
認証情報とが一致している場合(照合が成立の場合)、盗難防止機能の有効又は無効の切換を許可し、表示装置18に接続されたスイッチ等によって設定の変更を可能にする。また、照合が成立の場合、盗難防止設定部32は、設定失敗回数をクリアする。
【0028】
変更設定部33は、記憶部30に記憶された記憶
認証情報の変更の可否の認証を行うもので、記憶
認証情報の変更を行う場合には、
図3に示すように、入力
認証情報を入力するための認証入力画面Q11を可変表示部22に表示する。そして、入力
認証情報の入力が終了すると、変更設定部33は、記憶部30に記憶された記憶
認証情報と、認証入力画面Q11に入力された入力
認証情報との照合を行う。
【0029】
ここで、変更設定部33は、記憶
認証情報と認証入力画面Q11に入力された入力
認証情報とが一致しない場合(照合が不成立の場合)、記憶
認証情報の変更を許可しない。また、変更設定部33で行った照合が不成立の場合、照合不成立の回数である変更失敗回数を記憶する。一方、変更設定部33は、記憶
認証情報と入力
認証情報とが一致した場合(照合が成立の場合)、変更設定部33の変更を許可し、変更後の新しい
認証情報を記憶
認証情報に変更する。また、照合が成立の場合、変更設定部33は、変更失敗回数をクリアする。
【0030】
以上のように、トラクタ1では、表示装置18に具備した盗難防止設定部32及び変更設定部33によって、盗難防止システムの有効又は無効の設定、記憶
認証情報の変更を行うことができる。なお、盗難防止設定部32や変更設定部33は、表示装置18以外の装置に設けられていてもよい。
図3は、可変表示部22に表示する各種画面の推移を示した図である。可変表示部22における各種画面の切り替え、即ち、可変表示部22に表示する表示内容の変更は、
図1に示した表示制御部23によって行う。この表示制御部23は、表示装置18に格納されたプログラム等から構成されている。
【0031】
以下、可変表示部22に表示する各種画面及び表示制御部23による制御について詳しく説明する。
図3に示すように、イグニッションスイッチがオンすると、表示制御部23は、可変表示部22に起動画面Q1を表示する制御信号を出力し、当該起動画面Q1に起動中であることを示す図形(ロゴ)等を表示する。
【0032】
図3のS1に示すように、盗難防止機能が有効に設定されている場合、表示制御部23は、可変表示部22に認証入力画面Q2を表示する制御信号を出力する。即ち、表示制御部23は、駆動状態を表示可能な表示部18に、入力認証番号を入力するための認証入力画面Q2を表示する。
図4は、認証入力画面Q2の詳細を示している。
図4に示すように、表示制御部23は、例えば、3桁の数字から構成される入力
認証情報を入力するための認証入力画面Q2を可変表示部22に表示する。具体的には、認証入力画面Q2は、入力
認証情報の1桁目を示す第1セグメント51と、入力
認証情報の2桁目を示す第2セグメント52と、入力
認証情報の3桁目を示す第3セグメント53とを備えている。各セグメントに示された数値は、表示装置18に備えられた入力インターフェースによって変更することができる。
【0033】
詳しくは、可変表示部22に認証入力画面Q2を表示している状況下(認証入力画面Q2の表示時)において、表示制御部23は、当該表示制御部23(表示装置18)に接続されたスイッチを、入力認証情報を入力するための入力インターフェースとして用いる。例えば、表示制御部23は、表示装置18に接続されたスイッチのうち、表示部18の表示に関する操作を行うための表示スイッチである表示切換スイッチ25と、走行に関する操作を行うための走行スイッチである走行切換スイッチ26とを、入力
認証情報を入力するための入力インターフェースとする。
【0034】
図4に示すように、第3セグメント53にカーソルKが示された状況下で、走行切換スイッチ26を短時間に押す(短押しする)と、第3セグメント53に示された数値がカウントアップし、当該第3セグメント53の数値が変更される。
また、第3セグメント53にカーソルKが位置している状況下で、表示切換スイッチ25を短押しすると、第2セグメント52にカーソルKが移動する。この状態で、走行切換スイッチ26を短押しすると、第2セグメント52に示された数値がカウントアップし、当該第2セグメント52の数値が変更される。
【0035】
第2セグメント52にカーソルKが位置している状況下で、表示切換スイッチ25を短押しすると、第1セグメント51にカーソルKが移動する。この状態で、走行切換スイッチ26を短押しすると、第1セグメント51に示された数値がカウントアップし、当該第1セグメント51の数値が変更される。
第1セグメント51にカーソルKが位置している状況下で、表示切換スイッチ25を短押しすると、「OK」を示す部分(完了ボタン)にカーソルKが移動する。この状態で、走行切換スイッチ26を短押しすると、入力
認証情報の入力が完了する。一方、表示切換スイッチ25を短押しすると、第3セグメント53にカーソルKが移動する。
【0036】
以上のように、表示切換スイッチ25及び走行切換スイッチ26を操作することによって、認証入力画面Q2に入力
認証情報を入力することができる。なお、認証入力画面に表示されるセグメント数(暗証番号の桁数)は、上述したものに限定されない。
認証入力画面Q2に入力
認証情報を入力後(入力
認証情報の入力が完了後)、入力
認証情報と記憶
認証情報との照合を行い、照合が成立すると、
図3のS2に示すように、可変表示部22は認証入力画面Q2から運転画面Q3に切り替わる。
【0037】
一方、入力
認証情報と記憶
認証情報との照合が不成立の場合は、
図3のS3に示すように、可変表示部22は、入力認証画面Q2からエラー画面(Q9−1、Q9−1)に切り替わる。詳しくは、照合が不成立の場合であって且つ駆動失敗回数が予め定められた上限値未満である場合は、
図5(a)に示すように、可変表示部22は、
認証情報としての暗証番号が間違えているエラーを示すエラー画面Q9−1に切り替わる。また、照合が不成立の場合であって且つ駆動失敗回数が予め定められた上限値以上である場合は、
図5(b)に示すように、可変表示部22は、
認証情報としての暗証番号の入力についてのエラーを示すエラー画面Q9−2に切り替わる。
【0038】
なお、盗難防止機能が有効に設定されている場合であって、駆動失敗回数と、設定失敗回数と、変更失敗回数とのいずれかが、予め定められた上限値以上である場合は、
図3のS4に示すように、可変表示部22は、認証入力画面Q2に切り替わることなく、エラー画面Q9−2に切り替わる。
さて、
図3のS5に示すように、盗難防止システム(盗難防止機能)が無効に設定されている場合、表示制御部23は、可変表示部22に通常画面(運転画面)Q3を表示する制御信号を出力する。可変表示部22は、起動画面Q1から運転画面Q3に切り替わる。この運転画面Q3では、様々な駆動部(例えば、走行車体10、変速装置12、PTO軸)の駆動状態が表示される。即ち、変速装置12の変速段数、走行車体10の車速(走行速度)、PTO軸の回転数等が運転画面Q3に表示される。
【0039】
なお、運転画面Q3に駆動状態を表示している状態で、表示装置18(表示制御装置23)に接続された表示切換スイッチ25を選択する(押す)と、当該運転画面Q1に表示した駆動状態の表示形態(表示態様)を切り替えることができる。
図3のS6に示すように、運転画面Q3に駆動状態を表示している状態で、表示切換スイッチ25と走行切換スイッチ26とを同時に長押しすると、表示制御部23は、可変表示部22に選択画面(メニュー画面)Q4を表示する制御信号を出力する。選択画面Q4には、各種メニュー(「メンテナンス表示」、「作業条件メモ」、「盗難防止機能」、「時刻合わせ」)が表示されると共に、各種メニューが選択可能となっている。
【0040】
選択画面Q4において、「メンテナンス表示」の項目が選択されると、可変表示部22は、選択画面Q4からメンテナンス表示画面Q5に切り替わる。メンテナンス表示画面Q5では、メンテナンスを行う部位(例えば、エンジンオイルフィルタ)と、この部位の交換や点検後の累積経過時間(例えば、アワメータ)が表示される。
選択画面Q4において、「作業条件メモ」が選択されると、可変表示部22は選択画面Q4から作業条件メモ画面Q6に切り替わる。作業条件メモ画面Q6では、過去の操作記録(変速段等)が表示される。選択画面Q4において、「時刻合わせ」が選択されると、可変表示部22は選択画面Q4から時刻合わせ画面Q8に切り替わり、スイッチ等の操作により時刻の設定を行うことができる。
【0041】
選択画面Q4において、「盗難防止機能」が選択されると、可変表示部22は、選択画面Q4から盗難防止機能に関する設定を行う設定画面Q7に切り替わる。設定画面Q7では、盗難防止機能を有効又は無効にする設定を行うための処理に進むことを示す第1項目60と、暗証番号(記憶
認証情報)の変更を行うための処理に進むことを示す第2項目61とが選択可能である。なお、第1項目60や第2項目の選択は、表示装置18等に設けられたスイッチ等により行う。
【0042】
図6に示すように、設定画面Q7において、第1項目
60が選択されると、
図6のS10に示すように、可変表示部22は、認証入力画面Q10に切り替わる。詳しくは、第1項目
60が選択されると、盗難防止設定部32が起動して、当該盗難防止設定部32が、認証入力画面Q10を可変表示部22に表示させる要求を表示制御部23に行う。表示制御部23は、盗難防止設定部32からの要求に応答して、可変表示部22に認証入力画面Q10を表示する制御信号を出力し、当該可変表示部22に認証入力画面Q10を表示する。
【0043】
図6に示すように、認証入力画面Q10には、上述した認証入力画面Q2と同様に、第1セグメント51、第2セグメント52、第3セグメント53及びカーソルKが示されている。認証入力画面Q10への入力
認証情報の入力は、認証入力画面Q2と同様に、表示切換スイッチ25及び走行切換スイッチ26の操作により行うことができる。
認証入力画面Q10には、「戻る」を示す戻りボタンが表示されており、「OK」を示す完了ボタンにカーソルKが位置している状況下で、表示切換スイッチ25を短押しすると、カーソルKは、戻りボタンに移動する。戻りボタンにカーソルKが位置している状況下で、表示切換スイッチ25を長押しすると、可変表示部22は、認証入力画面Q10から設定画面Q7に切り替わり、表示切換スイッチ25を短押しすると、カーソルKは、第3セグメント53に移動する。
【0044】
認証入力画面Q10において、完了ボタンにカーソルKが位置している状態で、走行切換スイッチ26を短押しすると、入力
認証情報の入力が完了する。ここで、入力
認証情報の入力完了後に、入力
認証情報と記憶
認証情報との照合を行い、照合が成立すると、可変表示部22は、認証入力画面Q10から設定画面Q7に切り替わる。照合の成立後の設定画面Q7では、当該設定画面Q7に示された盗難防止機能の設定状態(例えば、「ON(有効)、OFF(無効)」の切替が可能となる。つまり、照合が成立後、盗難防止設定部32は、盗難防止機能の有効又は無効の切換を許可し、走行切換スイッチ26を短押する度に、設定画面Q7の設定状態を切り替える。なお、認証入力画面Q10において設定された盗難防止機能の設定状態は、表示装置18の記憶部30に記憶される。
【0045】
一方、設定画面Q7において、第2項目62が選択されると、
図6のS11に示すように、可変表示部22に認証入力画面Q11を表示する。詳しくは、第2項目62が選択されると、変更設定部33が起動して、当該変更設定部33が、認証入力画面Q11を可変表示部22に表示させる要求を表示制御部23に行う。表示制御部23は、変更設定部33からの要求に応答して、可変表示部22に認証入力画面Q11を表示する制御信号を出力し、当該可変表示部22に認証入力画面Q11を表示する。認証入力画面Q11には、上述した認証入力画面Q10と同様に、第1セグメント51、第2セグメント52、第3セグメント53、カーソルK、完了ボタン(OK)及び戻りボタンが示されている。認証入力画面Q11への入力
認証情報の入力は、認証入力画面Q10と同様に、表示切換スイッチ25及び走行切換スイッチ26の操作により行うことができる。
【0046】
ここで、
認証情報としての暗証番号を変更するにあたっては、まず、記憶部30に記憶されている暗証番号変更前の記憶
認証情報(旧暗証番号)を入力者が知っているかの確認をする必要がある。そのため、認証入力画面Q11は、旧暗証番号の入力を要求する画面となる。
完了ボタンにカーソルKが位置している状態で、走行切換スイッチ26を短押しすると、旧暗証番号の入力が完了する。ここで、認証入力画面Q11に入力した旧暗証番号と、
記憶部30に記憶されている記憶
認証情報との照合が成立すると、変更設定部33は、
認証情報としての暗証番号の変更を許可する。
【0047】
次に、認証入力画面Q11は、新しい暗証番号(新暗証番号)を入力する画面に変わる。認証入力画面Q11においては、少なくとも2回以上、新暗証番号を入力する。詳しくは、
図6のS12に示すように、照合成立後は、1回目の新暗証番号を入力する認証入力画面Q11−1が可変表示部22に表示される。認証入力画面Q11−1において、カーソルKを完了ボタン(「OK」)に位置させた状態で、走行切換スイッチ26を短押しすると、1回目の新暗証番号の入力が完了する。
【0048】
1回目の新暗証番号の入力が完了すると、
図6のS13に示すように、2回目の新暗証番号を入力する認証入力画面Q11−2が、可変表示部22に表示される。言い換えれば、1回目の新暗証番号の入力が完了すると、新暗証番号を再入力するための認証入力画面Q11−2が表示される。
認証入力画面Q11−2において、カーソルKを完了ボタン(「OK」)に位置させた状態で、走行切換スイッチ26を短押しすると、2回目の新暗証番号の入力(新暗証番号の再入力)が完了する。2回目の新暗証番号の入力が完了し、1回目に入力した新暗証番号と、2回目に入力した新暗証番号が一致すると、変更設定部33は、新暗証番号を記憶部30に記憶すると共に、旧暗証番号を削除する。なお、暗証番号の変更時には、可変表示部22には、暗証番号を変更したことを示す通知画面Q12が表示される。また、認証入力画面Q11において変更された暗証番号は、表示装置18の記憶部30に記憶される。
【0049】
図7は、エンジンの始動時における制御装置及び表示装置の動作フローを示す図である。
図7に示すように、イグニッションスイッチがオン後、制御装置17は、盗難防止機能が有効であるか否かの判定を行う(S30)。詳しくは、制御装置17は、記憶部30の盗難防止機能の設定状態を参照し、当該記憶部30に、盗難防止機能が無効であることが記憶されている場合(S30、No)、当該制御装置17は、表示装置18に運転画面Q
3を表示することを指示する(S31)。表示装置18は、制御装置17からの指示に応答して表示制御部23の制御によって運転画面Q3の表示を行う(S32)。
【0050】
一方、盗難防止機能が有効である場合、即ち、盗難防止機能が有効であることが記憶部30に記憶されている場合(S30、yes)、制御装置17は、失敗回数判定処理を行う(S33)。この失敗回数判定処理では、制御装置17は、記憶部30に記憶された失敗回数(駆動失敗回数、設定失敗回数、変更失敗回数)を参照する。そして、駆動失敗回数、設定失敗回数、変更失敗回数のいずれかが、予め定められた上限値以上である場合、制御装置17は、エラー画面を表示装置18に表示することを指示する(S34)。表示装置18は、制御装置17からの指示に応答して表示制御部23の制御によって、
図5に示すエラー画面Q9−2の表示を行う(S35)。
【0051】
駆動失敗回数、設定失敗回数、変更失敗回数のいずれかが、予め定められた上限値未満である場合、制御装置17は、認証入力画面Q2を表示装置18に表示することを指示する(S36)。表示装置18は、制御装置17からの指示に応答して表示制御部23の制御によって認証入力画面Q2を表示する(S37)。
認証入力画面Q2において、入力
認証情報としての暗証番号の入力が完了すると、表示装置18の駆動認証部31は、暗証番号の認証処理を行う(S38)。認証入力画面Q2に入力された入力
認証情報と、記憶部30に記憶された記憶
認証情報との照合(認証)が成立していない場合、表示装置18は、駆動失敗回数のカウントアップを行って、カウントアップ後の駆動失敗回数を記憶部30に記憶する(S39)。また、表示装置18の表示制御部23は、
図5に示すエラー画面Q9−1、又は、エラー画面Q9−2の表示を行う(S40)。
【0052】
認証入力画面Q2に入力された入力
認証情報と、記憶部30に記憶された記憶
認証情報との照合(認証)が成立した場合、表示装置18(駆動認証部31)は、駆動失敗回数のリセットを行う(S41)。また、表示装置18(駆動認証部31)は、許可信号を制御装置17に出力する(S42)と共に、表示装置18(表示制御部23)は、運転画面Q3を表示する(S43)。
【0053】
制御装置17は、表示装置18(駆動認証部31)から出力された許可信号を受信すると、スタータリレー19をオンして、エンジン11を始動する(S44)。
図8は、盗難防止機能の設定における表示装置の動作フローを示す図である。
図8に示すように、設定画面Q7を表示している状況下において、表示装置18は、盗難防止機能の設定の選択がなされたか否か、即ち、第1項目
60が選択されたか否かを判定する(S50)。盗難防止機能の設定の選択がなされると(S50、yes)、表示装置18の表示制御部23は、認証入力画面Q10の表示を行う(S51)。認証入力画面Q10において入力
認証情報の入力が完了すると、盗難防止設定部32は、認証入力画面Q10に入力した入力
認証情報と記憶
認証情報との照合が成立しているか否かの判定を行う(S52)。
【0054】
入力
認証情報と記憶
認証情報との照合が不成立である場合、盗難防止設定部32は、設定失敗回数のカウントアップを行って、カウントアップ後の設定失敗回数を記憶部30に記憶する(S53)。また、表示装置18の表示制御部23は、エラー画面Q9−1、又は、エラー画面Q9−2の表示を行う(S54)。
入力
認証情報と記憶
認証情報との照合が成立している場合、盗難防止設定部32は、設定失敗回数のリセットを行う(S55)。また、盗難防止設定部32は、表示制御装置23に運転画面Q3の要求を行って、当該表示制御装置23により運転画面Q3の表示を行う(S56)。
【0055】
図9は、暗証番号の変更における表示装置の動作フローを示す図である。
図9に示すように、設定画面Q7を表示している状況下において、表示装置18は、番号変更の選択がなされたか否か、即ち、第2項目62が選択されたか否かを判定する(S60)。番号変更の選択がなされると(S60、yes)、表示装置18の表示制御部23は、
暗証番号変更前の記憶認証情報としての旧暗証番号を入力する認証入力画面Q11を表示する(S61)。認証入力画面Q10において旧暗証番号の入力が完了すると、変更設定部33は、
入力された旧暗証番号と記憶
認証情報としての暗証番号との照合が成立しているか否かの判定を行う(S62)。
【0056】
入力された旧暗証番号と記憶
認証情報としての暗証番号との照合が不成立である場合(S62、No)、変更設定部33は、変更失敗回数のカウントアップを行って、カウントアップ後の変更失敗回数を記憶部30に記憶する(S63)。また、表示装置18の表示制御部23は、エラー画面Q9−1、又は、エラー画面Q9−2の表示を行う(S64)。
一方、
入力された旧暗証番号と記憶
認証情報としての暗証番号との照合が成立している場合(S62、yes)、変更設定部33は、変更失敗回数のリセットを行う(S65)。また、変更設定部33は、表示制御部23に照合が成立したことを通知し、当該表示制御部23は変更設定部33からの通知を受けて、新暗証番号を入力する認証入力画面Q11(Q11−1、Q11−2)を表示する(S66)。認証入力画面Q11(Q11−1、Q11−2)において、少なくとも2回の新暗証番号の入力が完了すると、変更設定部33は、1回目の新暗証番号と2回目の新暗証番号とが一致しているか否かの判定を行う(S67)。
【0057】
新暗証番号が一致している場合、変更設定部33は、新暗証番号を記憶部30に記憶し(S68)、表示制御部23は、新暗証番号の変更がなされた通知画面Q12を可変表示部22に表示する(S69)。一方、新暗証番号が一致していない場合は、表示装置18の表示制御部23は、エラー画面Q9−1、又は、エラー画面Q9−2の表示を行う(S64)。
【0058】
その後、通知画面Q12、エラー画面Q9−1、エラー画面Q9−2のいずれかの表示後に、表示制御部23は、運転画面Q3を表示する(S70)。なお、上述したように、認証入力画面Q11を表示している状況下で、表示切換スイッチ25を操作することでも、認証入力画面Q11から運転画面Q3に切り替えることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。上述した実施形態では、起動画面Q1の表示後(エンジンの始動時)において、駆動失敗回数と、設定失敗回数と、変更失敗回数との少なくとも1つが上限値以上である場合、表示制御部23は、可変表示部22には、認証入力画面Q2の表示を行わず(認証入力画面Q2の表示を非表示にする)、エラー画面を表示していたが、駆動失敗回数と変更失敗回数との少なくとも一方が予め定められた上限値以上である場合に、認証入力画面Q2の表示を非表示にしてもよい。また、駆動失敗回数と変更失敗回数との少なくとも一方が予め定められた上限値以上である場合に、運転画面Q3の表示も行わず(運転画面Q3の表示を非表示にする)、エラー画面の表示を保持してもよい。
【0059】
また、上述した実施形態では、表示制御部23は、可変表示部22の全表示エリアを認証入力画面としていたが、可変表示部22の全表示エリアのうち一部のエリアを認証入力画面として表示してもよい。
また、上述した実施形態では、駆動部の1つであるエンジン11の始動時に暗証番号の入力や照合を行っていたが、駆動部はエンジン11に限定されず、他の部分であってもよい。