(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成する情報構造生成部を備え、
前記ノードには、当該ノードよりも左右の一方の側に存在する子となるノードの数の情報を保持する、
情報処理装置。
複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成する情報構造生成部を備え、
前記母集団のうちで最も範囲が大きい前記母集団における中央値に相当する前記要素を根となるノードに割り当てる、
情報処理装置。
前記根となるノードに対応する要素に関する値は、当該根となるノードよりも左右の一方の側に存在するいずれのノードに対応する要素に関する値よりも大きく、当該根となるノードよりも左右の他方の側に存在するいずれのノードに対応する要素に関する値よりも小さい、
請求項2に記載の情報処理装置。
複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成する情報構造生成部を備え、
複数の異なる前記母集団は、複数の異なる長さの範囲を有するタイムスケールである、
情報処理装置。
情報構造生成部が、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成し、
前記ノードには、当該ノードよりも左右の一方の側に存在する子となるノードの数の情報を保持する、
情報処理方法。
情報構造生成部が、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成し、
前記母集団のうちで最も範囲が大きい前記母集団における中央値に相当する前記要素を根となるノードに割り当てる、
情報処理方法。
情報構造生成部が、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成し、
複数の異なる前記母集団は、複数の異なる長さの範囲を有するタイムスケールである、
情報処理方法。
情報構造生成部が、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成するステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ノードには、当該ノードよりも左右の一方の側に存在する子となるノードの数の情報を保持する、
プログラム。
情報構造生成部が、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成するステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記母集団のうちで最も範囲が大きい前記母集団における中央値に相当する前記要素を根となるノードに割り当てる、
プログラム。
情報構造生成部が、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成するステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
複数の異なる前記母集団は、複数の異なる長さの範囲を有するタイムスケールである、
プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
以下の実施形態に係る技術は、様々な分野に適用することが可能であるが、以下では、主に、通信の分野を例として説明する。
以下の実施形態は、LTEを例として説明するが、例えば、LTE以外のネットワークに適用されてもよい。
【0019】
[通信システム]
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の概略的な構成を示すブロック図である。
本実施形態では、LTEのネットワークに適用した場合を示す。
LTEのネットワークは、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Network)と呼ばれる無線のネットワークと、EPC(Evolved Packet Core)と呼ばれるコアネットワークから構成されている。
【0020】
E−UTRANは、基地局装置(eNodeB)21−1〜21−3のみで構成される。
EPCは、MME装置31、S−GW(Serving−Gateway)装置41、P−GW(PDN(Packet data network)−Gateway)装置42、図示していないHSS装置など、複数の装置群によって構成される。
【0021】
本実施形態に係る通信システム1は、さらに、端末装置(UE)11−1〜11−3を備える。
本実施形態に係る通信システム1は、さらに、PDNあるいはインターネットなどのネットワーク43、記憶装置32、情報処理装置51を備える。
なお、端末装置11−1〜11−3、基地局装置21−1〜21−3、MME装置31、S−GW装置41あるいはP−GW装置42は、それぞれ、例えば、多数備えられており、
図1では、一部のみが示されている。
【0022】
各端末装置11−1〜11−3は、例えば、スマートホンなどの装置である。各端末装置11−1〜11−3は、人(例えば、ユーザ)により携帯されるなどして、移動可能である。
各端末装置11−1〜11−3と、基地局装置21−1〜21−3との間で、無線により通信を行う。
2個以上の基地局装置21−1〜21−3の間で、信号の通信を行う。
【0023】
各基地局装置21−1〜21−3と、MME装置31とは、S1−MMEのインタフェースの回線101〜103を介して、通信を行う。各基地局装置21−1〜21−3は、回線101〜103を介して、例えば、端末装置11−1〜11−3の状態に関する情報をMME装置31に送信する。回線101〜103は、コントロールプレーン(Control−plane)である。
各基地局装置21−1〜21−3と、S−GW装置41とは、インタフェースの回線111〜113を介して、通信を行う。回線111〜113は、ユーザプレーン(User−plane)である。
MME装置31と、S−GW装置41とは、S11のインタフェースの回線104を介して、通信を行う。S−GW装置41は、回線104を介して、例えば、端末装置11−1〜11−3の状態に関する情報をMME装置31に送信する。回線104は、コントロールプレーン(Control−plane)である。
【0024】
S−GW装置41と、P−GW装置42とは、S5/S8のインタフェースの回線121、122を介して、通信を行う。回線121は、コントロールプレーン(Control−plane)である。回線122は、ユーザプレーン(User−plane)である。
P−GW装置42は、インタフェースの回線131を介して、ネットワーク43との間で通信を行う。回線131は、ユーザプレーン(User−plane)である。
【0025】
記憶装置32は、端末装置11−1〜11−3の状態に関する情報を記憶する。
本実施形態では、MME装置31が各基地局装置21−1〜21−3あるいはS−GW装置41から受信した情報、または、当該情報を用いて得られる情報が、記憶装置32に記憶される。
ここで、記憶装置32に記憶される情報は、例えば、MME装置31が各基地局装置21−1〜21−3から受信した情報と、MME装置31がS−GW装置41から受信した情報とのうちの任意の一方に基づいてもよく、または、両方に基づいてもよい。
一般に、S1−MMEのインタフェースの回線101〜103を流れる信号に基づいて、各端末装置11−1〜11−3の位置の情報が、各基地局装置21−1〜21−3ごとの単位で、記憶装置32に記憶(記録)される。
【0026】
情報処理装置51は、記憶装置32に記憶された情報に基づいて、端末装置11−1〜11−3の状態などを管理する処理を行う。
情報処理装置51は、例えば、人(管理者など)により操作されて動作してもよく、または、あらかじめ定められた規則にしたがって(自動的に)動作してもよい。
【0027】
[情報処理装置]
図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置51の概略的な構成を示すブロック図である。
本実施形態では、情報処理装置51が独立な装置として、通信システム1に備えられている。または、情報処理装置51の機能が、通信システム1におけるいずれかの装置(例えば、MME装置31または他の装置)に備えられてもよい。または、情報処理装置51の機能が、通信システム1における2個以上の装置に分散されて備えられてもよい。
【0028】
情報処理装置51は、入力部211と、出力部212と、記憶部213と、制御部214を備える。
制御部214は、情報取得部231と、情報構造生成部232と、表示情報生成部233を備える。
【0029】
入力部211は、情報を入力する。入力部211は、例えば、他の装置から情報を入力してもよく、または、操作部を有し、人により行われた当該操作部の操作の情報を受け付けて入力してもよい。
出力部212は、情報を出力する。出力部212は、例えば、他の装置に情報を出力してもよく、一例として、ディスプレイ装置などの表示装置の画面に情報を表示出力してもよい。
記憶部213は、情報を記憶する。
制御部214は、各種の処理あるいは制御を行う。
一例として、記憶部213は制御プログラムおよびパラメータを記憶し、制御部214はCPU(Central Processing Unit)を備えて当該CPUにより当該パラメータを用いて当該制御プログラムを実行することで、各種の処理あるいは制御を行ってもよい。
【0030】
情報取得部231は、所定の情報を取得し、例えば、制御信号に関する情報(制御信号情報)を取得する。本実施形態では、情報取得部231は、記憶装置32に記憶された制御信号情報を取得する。
ここで、
図1に示される通信システム1におけるネットワークに流れる制御信号には、例えば、プロトコルのメッセージを有する信号が含まれる。このようなメッセージに基づいて、それぞれの端末装置11−1〜11−3の状態、および状態の遷移が把握され得る。
なお、情報取得部231により制御信号情報を取得する手法としては、任意であってもよく、例えば、既に記憶された制御信号情報(例えば、ログの情報)を取得する手法が用いられてもよく、あるいは、リアルタイムなどで、通信されるデータ・パケット(信号)をパッシブで観測してキャプチャする手法が用いられてもよい。
【0031】
情報構造生成部232は、情報取得部231により取得された情報に基づいて、所定の情報について、所定の木構造を生成する。
また、本実施形態では、情報構造生成部232は、端末装置11−1〜11−3の状態の遷移に関する情報(状態遷移情報)を取得する。
表示情報生成部233は、表示装置の画面に表示するための情報(表示情報)を生成する。当該表示情報は、例えば、出力部212によって、表示装置の画面に表示出力される。
【0032】
ここで、情報構造生成部232は、端末装置11−1〜11−3の状態の検出(推定的な検出でもよい。)を行う機能を有する。本実施形態では、情報構造生成部232は、記憶装置32に記憶された情報(入力部211により入力された当該情報)に基づいて、S1−MMEとS11の一方または両方のシグナリング解析を行い、これにより、端末装置11−1〜11−3の状態を検出する。
【0033】
具体例として、情報構造生成部232は、S1−MMEインタフェースとS11インタフェースの一方または両方を流れるデータ・パケットをモニタリング(監視)してキャプチャした結果(当該データ・パケット)に基づいて、端末装置11−1〜11−3ごとの単位で制御信号をマッピングして当該制御信号のシーケンスを解析することで、端末装置11−1〜11−3ごとの状態を検出する。端末装置11−1〜11−3ごとの状態には、例えば、端末装置11−1〜11−3ごとの位置の情報および移動に関する情報などが含まれてもよい。ここで、解析としては、例えば、S1APプロトコルとGTPv2プロトコルの一方または両方の解析が用いられてもよい。また、端末装置11−1〜11−3の特定を目的とせず識別を目的とする場合には、IMSIの単位でなく、TMSIの単位で、端末装置11−1〜11−3の状態が検出および管理されてもよい。
【0034】
なお、本実施形態では、設備ログを用いてE−UTRANおよびEPCのなかにおけるすべての監視が行われている。また、本実施形態では、コールログを用いてS1−Uインタフェースを流れるユーザデータについて監視が行われている。
【0035】
[情報処理装置において行われる木構造生成処理]
図3〜
図5を参照して、情報処理装置51において行われる木構造生成処理を説明する。
<概要>
まず、情報処理装置51において行われる木構造生成処理の概要を説明する。
一般に、順序統計木(Order statistic tree)、および、平衡二分探索木(Self−balancing binary search tree)が知られている。
順序統計木は、二分探索木の一種であり、順序統計の導出に特化した構造を有する。順序統計の統計量としては、例えば、パーセンタイル、あるいは、n(nは自然数)番目に小さい要素などがある。
平衡二分探索木は、時間推移に伴って母集団に対する要素の追加あるいは要素の削除を行うための木構造を有する。この方式としては、幾つかの方式があり得るが、例えば、赤黒木がある。
【0036】
本実施形態では、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する要素(複数の要素)を1つにまとめた木構造を有する木(以下、説明の便宜上、「母集団認識木」ともいう。)を提案する。
本実施形態に係る母集団認識木では、例えば、順序統計木あるいは平衡二分探索木において知られている技術を利用してもよい。本実施形態に係る母集団認識木では、一例として、順序統計木の特性および平衡二分探索木の特性を有するような木構造(但し、必ずしも、これらの木の特性に限定されない。)を提案する。
本実施形態に係る母集団認識木では、それぞれのノードに当該ノードが属している1以上の母集団の情報を保持するデータ構造を有する。これにより、本実施形態に係る母集団認識木では、複数の異なる母集団に対して、同時に、異常判定などの処理を実行することが可能である。
【0037】
一例として、複数の異なる母集団は、複数の異なるタイムスケールであってもよい。
この場合、本実施形態に係る母集団認識木は、複数の異なるタイムスケールのうちの1以上に属する要素を1つにまとめた木構造を有する木(以下、説明の便宜上、「タイムスケール認識木」ともいう。)に相当する。
なお、母集団としては、タイムスケール以外に、様々なものが用いられてもよい。
【0038】
<木構造の具体例>
図3は、本発明の一実施形態に係る時系列データおよびタイムスケールの一例を示す図である。
図3には、時刻tを表す横軸を示してある。また、時刻t=0と、それよりも後(未来)である時刻t=1を示してある。なお、これらの時刻(時刻の値)は、一例であり、他の任意の値であってもよい。
また、
図3には、時系列データ(時間推移するデータ)として、4個のイベントV1~V4を、それぞれのイベントV1~V4が発生した時刻の位置に、示してある。
図3の例では、4個のイベントV1~V4は、イベントV1、イベントV2、イベントV3、イベントV4の順に発生しており、いずれのイベントV1~V4も時刻t=0よりも前(過去)に発生している。なお、
図3の例では、要素として、説明の便宜上から、4個のイベントV1~V4(要素の一例)を示したが、要素の数は任意(例えば、多数)であってもよい。
【0039】
また、
図3には、異なる長さ(時間の幅)を有する2種類のタイムスケールT1、T2を示してある。
図3の例では、タイムスケールT1の方が、タイムスケールT2よりも、長い(時間の幅が大きい)。
図3の例では、時刻t=0において、タイムスケールT1としてタイムスケール311が設定されており、タイムスケールT2としてタイムスケール312が設定されている。また、時刻t=1において、タイムスケールT1としてタイムスケール321が設定されており、タイムスケールT2としてタイムスケール322が設定されている。
【0040】
ここで、
図3の例では、時刻t=0において、タイムスケール311(タイムスケールT1)にイベントV1~V4が属しており、タイムスケール312(タイムスケールT2)にイベントV3およびイベントV4が属している。また、時刻t=1において、タイムスケール321(タイムスケールT1)にイベントV2~V4が属しており、タイムスケール322(タイムスケールT2)にイベントV4が属している。
【0041】
情報処理装置51では、情報構造生成部232は、情報取得部231により取得された情報に基づいて、
図3に示される時系列データを取得する。また、情報構造生成部232は、時刻t=0、1を設定し、それぞれの時刻t=0、1について複数の異なるタイムスケール311~312、321~322(タイムスケールT1、T2)を設定する。ここで、時刻を設定する手法およびタイムスケールを設定する手法は、例えば、あらかじめ情報処理装置51の記憶部213などに記憶(設定)されてもよく、あるいは、ユーザなどにより情報処理装置51に指定されてもよい。
【0042】
図4は、本発明の一実施形態に係る時刻t=0における木構造の一例を示す図である。
本実施形態では、情報構造生成部232は、それぞれのイベントV1〜V4に関する所定の値について、タイムスケール認識木を生成する。
図4の例では、所定の1個の端末装置(例えば、端末装置11−1〜11−3のうちのいずれか)について、それぞれのイベントV1〜V4として当該端末装置が通信の開始を試みたというイベントが用いられており、それぞれのイベントV1〜V4のタイミングとして当該端末装置が通信の開始を試みたタイミングが用いられており、それぞれのイベントV1〜V4における当該所定の値として当該端末装置が通信の開始のための処理に要した時間(所要時間)が用いられている。当該所要時間は、例えば、0.1秒あるいは0.2秒などである(数値は単なる例示である。)。
なお、当該所定の値の種類(「所要時間」などといった種類)としては、様々なものが用いられてもよく、例えば、当該種類ごとに、それぞれの木構造が生成され得る。
【0043】
図4には、
図3に示される時系列データおよびタイムスケールに基づいて情報構造生成部232により生成された、時刻t=0におけるタイムスケール認識木の一例を示してある。
本実施形態では、一つ以上のタイムスケールに含まれるデータを木構造による保持の対象とする。
図3の例では、時刻t=0においては、イベントV1およびイベントV2は、タイムスケール311(タイムスケールT1)に属しており、タイムスケール312(タイムスケールT2)に属していない。また、イベントV3およびイベントV4は、タイムスケール311(タイムスケールT1)に属しているとともに、同時に、タイムスケール312(タイムスケールT2)に属している。
【0044】
本実施形態に係るタイムスケール認識木は、ノードと、2個のノードを接続するエッジを用いて構成される。また、2個のノードの配置関係として、左側と右側が用いられる。なお、左側と右側については左右が逆にされてもよい。
図4の例では、イベントV1のノード411が根となっており、当該ノード411に対して左側(左下)に向かってエッジ431を介してイベントV2のノード412が接続されており、当該ノード412に対して右側(右下)に向かってエッジ432を介してイベントV4のノード413が接続されている。また、根となるノード411に対して右側(右下)に向かってエッジ433を介してイベントV3のノード414が接続されている。
【0045】
本実施形態に係るタイムスケール認識木では、順序統計木の性質を有する。本実施形態に係るタイムスケール認識木では、根となるノードの値は、当該根となるノードよりも左側にある子となるノードのいずれの値よりも大きく、当該根となるノードよりも右側にある子となるノードのいずれの値よりも小さい。また、すべての子となるノードは、再帰的に同じ性質を持つ。
さらに、本実施形態に係るタイムスケール認識木では、平衡二分探索木の性質を有する。本実施形態に係るタイムスケール認識木では、最も大きいタイムスケールにおける中央値に相当する要素を根のノードに割り当てる。
図4の例では、最も大きいタイムスケールはタイムスケール311(タイムスケールT1)であり、当該タイムスケール311(タイムスケールT1)における中央値がイベントV1の値(
図4の例では、所要時間)であるとしている。
【0046】
また、本実施形態に係るタイムスケール認識木では、それぞれのノードごとに、当該ノードが属するタイムスケールを特定する情報を有する。
図4の例では、イベントV1のノード411にはタイムスケールT1を特定する情報が格納(保持)されており、イベントV2のノード412にはタイムスケールT1を特定する情報が格納されており、イベントV3のノード414にはタイムスケールT1を特定する情報およびタイムスケールT2を特定する情報が格納されており、イベントV4のノード413にはタイムスケールT1を特定する情報およびタイムスケールT2を特定する情報が格納されている。
【0047】
また、本実施形態に係るタイムスケール認識木では、それぞれのノード411〜414には、すべてのタイムスケールのそれぞれごと(
図4の例では、タイムスケールT1とタイムスケールT2のそれぞれごと)に、自己よりも左側に存在する子(子となるノード)の数を属性値として格納する。これにより、情報処理装置51(例えば、制御部214など)では、タイムスケール認識木において、異なるタイムスケールを認識することが可能となり、例えば、属性値を検索することによって、いずれのタイムスケールについても、即座に順序統計を抽出することが可能となる。
【0048】
図5は、本発明の一実施形態に係る時刻t=1における木構造の一例を示す図である。
図5には、
図3に示される時系列データおよびタイムスケールに基づいて情報構造生成部232により生成された、時刻t=1におけるタイムスケール認識木の一例を示してある。
図5の例では、時刻t=1においては、イベントV1は、いずれのタイムスケール321、322(タイムスケールT1、T2)にも属していない。また、イベントV2およびイベントV3は、タイムスケール321(タイムスケールT1)に属しており、タイムスケール322(タイムスケールT2)に属していない。また、イベントV4は、タイムスケール321(タイムスケールT1)に属しているとともに、同時に、タイムスケール322(タイムスケールT2)に属している。
【0049】
図5の例では、イベントV4のノード511が根となっており、当該ノード511に対して左側(左下)に向かってエッジ531を介してイベントV2のノード512が接続されている。また、根となるノード511に対して右側(右下)に向かってエッジ532を介してイベントV3のノード513が接続されている。
また、
図5の例では、イベントV4のノード511にはタイムスケールT1を特定する情報およびタイムスケールT2を特定する情報が格納(保持)されており、イベントV2のノード512にはタイムスケールT1を特定する情報が格納されており、イベントV3のノード513にはタイムスケールT1を特定する情報が格納されている。
【0050】
ここで、
図5の例では、
図4に示される時刻t=0におけるタイムスケール認識木におけるイベントV1のノード411については、時刻t=1においてすべてのタイムスケールについて対象外となっているため、木構造のデータから削除されている。
情報構造生成部232は、例えば、
図4に示される時刻t=0におけるタイムスケール認識木に基づいて、
図5に示される時刻t=1におけるタイムスケール認識木を生成することも可能である。この場合、本実施形態に係るタイムスケール認識木が平衡二分探索木の性質を有することから、情報構造生成部232は、ノードを削除するときには、ローテーションアルゴリズムにしたがって即座に新たな木構造を再構築することが可能であり、また、同時に、それぞれのノードが保持する属性値を更新する。
【0051】
情報処理装置51では、制御部214において、情報構造生成部232により生成された木(木構造)に基づいて、情報構造生成部232などにより、異常の検出などを行ってもよい。異常を検出する手法としては、様々な手法が用いられてもよく、例えば、教師データ無しの手法が用いられてもよい。
情報処理装置51では、表示情報生成部233は、例えば、
図3に示されるような情報、
図4に示されるような情報、あるいは、
図5に示されるような情報のうちの1以上を表示情報として生成してもよく、また、他の情報を表示情報として生成してもよい。
【0052】
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置51では、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する要素(例えば、要素の集合)について、1個の共通の木(本実施形態に係る母集団認識木)を生成することにより、順序統計の計算(例えば、検索)をし易いデータ構造を提供することができる。当該データ構造により、例えば、対象となるデータ(本実施形態では、時系列データ)のなかから、複数の異なる母集団のそれぞれについて、中央値、あるいは、パーセンタイルを即座に導出することが可能である。当該データ構造により、例えば、順序統計に基づく処理の高速化および軽量化を図ることができる。また、当該データ構造では、例えば、それぞれのノードの値(本実施形態では、所要時間)が様々であり、複数の母集団(本実施形態では、タイムスケールの種類)の数が多い場合であっても、メモリ(記憶部213の領域)の使用量を抑制することが可能である。
このようなデータ構造により、本実施形態に係る情報処理装置51では、木構造に関して、効果的に解析を行うことができる。
ここで、本実施形態では、ノードの値として、所要時間の値が用いられたが、他の値が用いられてもよく、例えば、回数などの値が用いられてもよい。
【0053】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置51では、生成された母集団認識木に基づいて、解析を行うことで、異常の検出を行うことが可能である。検出対象とする異常として、例えば、対象となるデータ(本実施形態では、時系列データ)の外れ値、あるいは、対象となるデータ(本実施形態では、時系列データ)の急峻なトレンド変化が用いられてもよい。
例えば、本実施形態に係る情報処理装置51では、事前に条件(例えば、教師データ)を指定することなく異常値を判定することが可能であり、高速かつ軽量な処理が可能な形式で対象となるデータ(本実施形態では、時系列データ)を記憶(保持)することが可能であり、リアルタイム処理にも適している。一例として、本実施形態に係る情報処理装置51では、対象となるデータのなかから、中央値あるいはパーセンタイルに基づいて、異常値を判定することが可能である。
【0054】
本実施形態に係る情報処理装置51では、例えば、通信に関する時系列データを観測することが可能な通信システム1において、当該時系列データのなかから、複数の異なるタイムスケール(母集団の一例)のそれぞれについて、中央値あるいはパーセンタイルを即座に導出することが可能である。
【0055】
本実施形態に係る通信システム1では、情報処理装置51により、例えば、通信開始時における所要時間などについて取得された統計量に基づいて、エラーを伴わない通信品質劣化(エラーを発生しない通信品質劣化)を検出することが可能である。ここで、エラーを伴わない通信品質劣化は、例えば、端末装置11−1〜11−3の使用者(顧客)に影響を与えるようなエラーを伴わない通信品質劣化(例えば、当該顧客の申告によって初めて顕在化するような通信品質劣化)を含む。
また、本実施形態に係る通信システム1では、情報処理装置51により、例えば、正しく実装されたネットワークにおいて、異常を検出することが可能である。
なお、本実施形態では、通信品質の監視を例として説明したが、本実施形態と同様な構成および動作を、一般的な時系列データなどに適用することも可能である。
【0056】
[実施形態において実施されてもよい技術]
図6〜
図7を参照して、本実施形態において実施されてもよい技術を説明する。なお、当該技術の一部または全部は、本実施形態に係る通信システム1において、実施されてもよく、または、実施されなくてもよい。
【0057】
本例では、教師データ無しで異常の検出に基づいて通信の品質を監視する方式の例を示す。本例では、LTEのネットワークを対象として、時系列データの外れ値、あるいは、時系列データの急峻なトレンド変化を異常として検出することが可能である。
本例では、情報処理装置51において、LTEのネットワークの通信品質を監視するために、C−Planeの信号(例えば、S1−MMEあるいはS11の信号)において観測されるイベントを抽出(検出)する。当該イベントとしては、様々なものが用いられてもよく、例えば、コネクションの初期化、コネクションの確立、コネクションの切断、ハンドオーバ、ページングなどが用いられてもよい。
【0058】
図6は、本発明の一実施形態に係る通信に関する時系列データの一例を示す図である。
図6には、時刻tを表す横軸を示してある。
本例では、情報処理装置51は、制御部214において、情報構造生成部232などにより、それぞれの端末装置11−1〜11−3の状態を管理し、その管理の内容に基づいて、端末装置11−1〜11−3ごとに、イベントの時系列データを生成する。
図6の例では、所定の1個の端末装置(例えば、端末装置11−1〜11−3のうちのいずれか)について、複数のイベントEa、Eb、Ecが時系列に並べられている。
図6の例では、それぞれのイベントEa、Eb、Ecは、発生した時刻の位置に示されている。
本例では、イベントEaはコネクションの初期化を表わしており、イベントEbはコネクションの確立を表わしており、イベントEcはコネクションの切断を表わしている。
図6の例では、それぞれのイベントEa、Eb、Ecは、異なるタイミングで重複して発生し得る。
【0059】
本例では、情報処理装置51は、制御部214において、情報構造生成部232などにより、すべての種類のイベントEa、Eb、Ecに関する発生回数、および、すべての種類のイベントEa、Eb、Ecの組み合わせに関する時間間隔を、時系列データ(組み合わせの時系列データ)として、算出する。当該時間間隔は、例えば、1個の組み合わせに含まれる2個のイベントの間の時間間隔である。
ここで、イベントEa、Eb、Ecの組み合わせとしては、例えば、iをa、b、cのいずれかとし、jをa、b、cのいずれかとして、組み合わせである(イベントEi、イベントEj)がある。ここで、組み合わせにおけるイベントEiとイベントEjとは、例えば、イベントEiに対して同じイベントEjのなかで最も当該イベントEiに時間的に近いイベントEjの関係がある。但し、iとjが同じである場合には、イベントEiに対して最も時間的に近い当該イベントEi以外のイベントEjの関係がある。
【0060】
このように、情報処理装置51は、制御部214において、情報構造生成部232などにより、端末装置11−1〜11−3ごとに、イベントの数、およびイベントの間隔(時間間隔)を算出(検出)する。そして、情報処理装置51は、制御部214において、情報構造生成部232などにより、算出された情報をすべての端末装置11−1〜11−3について集約し(本例では、時系列に並べて)、一つの時系列データを生成する。当該時系列データは、複数の端末装置11−1〜11−3に関する情報を含む。
【0061】
ここで、情報処理装置51は、制御部214において、情報構造生成部232により、例えば、端末装置11−1〜11−3ごとに関する時系列データ、あるいは、複数の端末装置11−1〜11−3に関する時系列データに基づいて、
図4および
図5に示したような母集団認識木(例えば、タイムスケジュール認識木)を生成して、当該母集団認識木を解析に使用してもよい。
本例では、複数の端末装置11−1〜11−3に関する時系列データに基づいて解析が行われる場合を示す。
【0062】
情報処理装置51は、制御部214において、情報構造生成部232などにより、集約された時系列データに対して異常値を判定する処理を実行する。
ここで、情報処理装置51は、制御部214において、情報構造生成部232などにより、例えば、領域(エリア)ごと、時間ごと、ユーザ(端末装置)の属性ごと、あるいは、デバイスの種類ごと、などについて、判定された異常値を集計してもよい。このような集計の結果は、例えば、異常値の傾向を調査するためなどに役立つ。
例えば、特に、コネクションの確立、ハンドオーバ、ページングといったイベントは、端末装置11−1〜11−3(例えば、スマートフォンなど)に対するユーザの操作に直接関係するイベントであり、このようなイベントに関する指標が関係する異常値はLTE QoS(Quality of Service)のKPI(Key Performance Indicator)となり得る。
【0063】
図7は、本発明の一実施形態に係る異常検出処理の手順の一例を示すフローチャートである。
本例では、情報処理装置51は、制御部214において、当該異常検出処理を行う。
【0064】
(ステップS1)
情報処理装置51は、情報取得部231により、制御信号(制御信号情報)を収集(取得)する。
(ステップS2)
情報処理装置51は、情報構造生成部232などにより、収集された信号(情報)に基づいて、端末装置11−1〜11−3ごとに、イベントの時系列の情報(時系列データ)を生成する。
(ステップS3)
情報処理装置51は、情報構造生成部232などにより、生成された時系列データに基づいて、端末装置11−1〜11−3ごとに、イベントの組み合わせに関する時間間隔の情報を生成する。
【0065】
(ステップS4)
情報処理装置51は、情報構造生成部232などにより、生成された情報に基づいて、すべての端末装置11−1〜11−3について、イベントの組み合わせ(例えば、時間間隔)に関する時系列の情報(時系列データ)を生成する。
(ステップS5)
情報処理装置51は、情報構造生成部232などにより、生成された情報(イベントの組み合わせに関する時系列データ)に基づいて、異常値を検出する。
(ステップS6)
情報処理装置51は、情報構造生成部232などにより、検出された異常値を集計する。
(ステップS7)
情報処理装置51は、情報構造生成部232などにより、異常値の集計結果に基づいて、所定の値(例えば、任意の指標)を算出(取得)する。
【0066】
本例では、情報処理装置51により、例えば、エラーを伴わない通信品質劣化(エラーを発生しない通信品質劣化)を検出することが可能である。
また、本例では、情報処理装置51により、例えば、正しく実装されたネットワークにおいて、異常を検出することが可能である。
【0067】
[実施形態のまとめ]
一構成例として、複数の異なる母集団(
図3〜
図5の例では、タイムスケール)のうちの1以上に属する複数の要素(
図3〜
図5の例では、イベント)を1つにまとめた構造を有し、要素をノードとし、ノードに当該ノードに対応する1個の要素に関する値(
図3〜
図5の例では、所定の所要時間)および当該要素が属する1以上の母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報(例えば、
図4〜
図5の例)を生成する情報構造生成部(
図2の例では、情報構造生成部232)を備える、情報処理装置(本実施形態では、情報処理装置51)である。
一構成例として、情報処理装置において、ノードには、当該ノードよりも左右の一方の側(
図4〜
図5の例では、左側)に存在する子となるノードの数の情報を保持する。
一構成例として、情報処理装置において、母集団のうちで最も範囲(
図4〜
図5の例では、タイムスケールの長さの範囲)が大きい母集団における中央値に相当する要素を根となるノードに割り当てる。
一構成例として、情報処理装置において、根となるノードに対応する要素に関する値は、当該根となるノードよりも左右の一方の側(例えば、左側)に存在するいずれのノードに対応する要素に関する値よりも大きく、当該根となるノードよりも左右の他方の側(例えば、右側)に存在するいずれのノードに対応する要素に関する値よりも小さい。
一構成例として、情報処理装置において、複数の異なる母集団は、複数の異なる長さの範囲を有するタイムスケールである。
一構成例として、情報処理装置において、要素に関する値は、通信における所定の時間、または、通信における所定の回数である。
【0068】
一構成例として、情報構造生成部が、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、要素をノードとし、ノードに当該ノードに対応する1個の要素に関する値および当該要素が属する1以上の母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成する、情報処理方法(本実施形態では、情報処理装置51において行われる情報処理の方法)である。
一構成例として、情報構造生成部が、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、要素をノードとし、ノードに当該ノードに対応する1個の要素に関する値および当該要素が属する1以上の母集団のそれぞれを特定する情報を保持する木の情報を生成するステップを、コンピュータ(本実施形態では、情報処理装置51を構成するコンピュータ)に実行させるためのプログラム(本実施形態では、情報処理装置51において実行されるプログラム)である。
一構成例として、木のデータ構造であって、複数の異なる母集団のうちの1以上に属する複数の要素を1つにまとめた構造を有し、前記要素をノードとし、前記ノードに当該ノードに対応する1個の前記要素に関する値および当該要素が属する1以上の前記母集団のそれぞれを特定する情報を保持する、データ構造(例えば、
図4の例あるいは
図5の例)である。
【0069】
以上に示した実施形態に係る各装置(例えば、情報処理装置51など)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。
【0070】
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、オペレーティング・システム(OS:Operating System)あるいは周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0071】
さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)あるいは電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0072】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。