(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項5に記載の照明制御装置において、複数の前記照明制御が予約される場合に、前記制御情報出力部及び前記時間表示出力部が、前記複数の照明制御に対応する前記制御名称及び前記時間アイコンの組を前記ホーム画面に出力するように構成された、照明制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1の実施形態>
図1に、本発明の第1の実施形態による照明制御装置1のブロック図を示す。照明制御装置1は、表示部2、入力部3、処理部4、記憶部5及び通信部6を有し、相互にデータ及び信号のやりとりが可能な態様で相互接続される。照明制御装置1は、照明灯8−1〜8−nとともに照明制御システムを構成する。以降の説明において、照明灯8−1〜8−nを総称して又は一部を代表して照明灯8というものとする。照明灯8は、競技場(スタジアム、運動施設等)、体育館等の照明灯である。
【0020】
照明制御装置1及び照明灯8は、商用電源等の適切な電源から不図示の配線を介して適宜給電されているものとする。照明制御装置1の通信部6と照明灯8とは相互にラインLによって接続される。ラインLは有線接続ラインであってもよいし、無線接続ラインであってもよい。ラインLが有線通信ラインである場合、通信プロトコルとして、例えば、TCP/IP、RS485等を用いることができる。また、ラインLが無線通信ラインである場合、通信プロトコルとして、例えば、WiFi、ZigBee等を用いることができる。但し、通信プロトコルはこれらに限られない。
【0021】
本実施形態では、表示部2は、タッチパネルからなる表示画面であるものとし、ユーザ入力を受け付ける入力部3も兼ねている。ただし、表示部2は、コンピュータ(例えばパーソナルコンピュータ)のモニタ画面であってもよく、この場合には、入力部3はマウス、キーボード等の入力手段である。なお、本明細書において、ユーザとは、照明制御装置1のオペレータ(照明管理者)のことをいう。
【0022】
処理部4は、設定管理部40、制御情報出力部42、予約誘導部41、予約時間設定部43、予約決定部44、計時部45、時間表示出力部46及び照明制御実行部47を有し、例えばCPUを構成する。処理部4の上記各部は、相互にデータ及び信号のやりとりが可能な態様でバスBによって相互接続される。また、処理部4は、通常のCPUが備える機能を不図示の処理手段によって適宜実行するものとする。記憶部5は、各種プログラム及びデータを記憶するように構成されたメモリである。
【0023】
図2及び
図3に、表示部2(兼入力部3)の表示画面に表示されるホーム画面20及び予約設定画面21をそれぞれ示す。以下、
図1〜
図3を参照して、処理部4の各部の構成を説明する。
【0024】
設定管理部40は、照明対象となるフィールド及び照明灯8−1〜8−nの位置関係を、
図2に示すような照明配置イメージ200としてホーム画面20に出力するように構成される。本例では、照明配置イメージ200に示すように、照明対象はスタジアムにおける野球用のフィールド及び観客席であり、照明灯数n=6である。なお、各照明灯8は複数のランプを含むものとする。
【0025】
予約誘導部41は、選択可能な照明制御の予約設定画面21への移行を誘導するための予約アイコン201a〜201dをホーム画面20に出力するように構成される。以降において、予約アイコン201a〜201dを総称して又はその一部を代表して予約アイコン201というものとする。予約アイコン201は、後述する制御名称の略称、イメージ等の略記表示である。本例では、4個の予約アイコン201が表示されているが、予約アイコン201の数は1〜3又は5以上であってもよく、ユーザによって適宜設定可能である。予約アイコン201の領域においてユーザ選択(タッチ動作)が行われると、予約誘導部41は、選択された予約アイコン201に対応する予約設定画面21をポップアップ表示させる。
【0026】
制御情報出力部42は、予約アイコン201の選択に応じて、記憶部5に記憶された事前設定リストを参照して、ホーム画面20の制御名称202a〜202d並びに予約設定画面21の予約番号領域210、制御名称領域211及び制御内容領域212の表示を出力するように構成される。なお、制御名称202a〜202dを総称して又はその一部を代表して制御名称202というものとする。この制御名称202によって、予約設定に係る照明制御の識別性が高まる。
図4に、事前設定リストの一例を示す。事前設定リスト50は、別途の事前設定画面において予めユーザ設定され、予約番号(予約番号領域210)、アイコン(予約アイコン201)、照明制御情報としての略称(制御名称202)、制御名称(制御名称領域211)及び制御内容(制御内容領域212)が対応付けられる。
【0027】
制御情報出力部42は、予約設定画面21における制御名称領域211に、選択された予約アイコン201に対応する照明制御の名称を出力する。本例では、制御名称領域211には、野球用のフィールド及び観客席について全灯消灯を予約制御することを示す「野球 全灯消灯予約」が表示される。
【0028】
また、制御情報出力部42は、予約設定画面21の制御内容領域212に、選択されている照明制御がパターン制御、グループ制御及び個別制御のいずれに該当するのかを示す。パターン制御とは、照明灯8の全体を全灯点灯、全灯調光、一部調光、全灯消灯又は一部消灯させるなど回路情報に制御内容「ON/OFF/調光率」を付加する制御をいう。例えば、照明灯8−1〜8−6について、全灯100%調光(全光)→全灯75%調光→全灯50%調光→全灯消灯、全灯点灯→2灯消灯(4灯点灯継続)→全灯消灯等を実行する際の各制御のことをいう。グループ制御とは、複数の照明灯8の組を点灯、調光又は消灯させる制御をいう。個別制御とは、照明灯8のうちの1灯を点灯、調光又は消灯させる制御をいう。
【0029】
また、制御情報出力部42は、ホーム画面20に、制御名称202を出力する。制御名称202の内容は、制御名称領域211の内容と同じであってもよいし、その短縮表記であってもよい。例えば、
図2及び
図3に示すように、制御名称202aには、制御名称領域211の「野球 ナイター 全点灯予約」の短縮表示である「野球 全点灯予約」が表示される。
【0030】
予約時間設定部43は、予約設定画面21に、予約時間領域213及び時間設定ボタン214を出力し、選択されている照明制御が実行されるまでの時間(以下、「予約時間」という)をユーザ入力に基づいて決定するように構成される。予約時間設定部43は、時間設定ボタン214がユーザ選択されると、時間入力用テンキー画面(不図示)をポップアップ表示させる。時間入力用テンキー画面において、ユーザにより予約時間が入力されると、予約時間設定部43は、時間入力用テンキー画面を閉じ、入力された予約時間を予約時間領域213に出力する。なお、予約時間の入力前においては、予約時間領域213にはゼロ「00:00:00」、空白「−−:−−:−−」等が表示される。
【0031】
また、時間設定ボタン214及び時間入力用テンキー画面を設ける代わりに、予約時間領域213において「時」及び「分」(さらに、必要に応じて「秒」)を入力するためのプルダウンボタンが設けられてもよく、この場合、プルダウンボタンが選択(タップ)されると数値の列挙がプルダウン表示されて数値が選択可能となる。あるいは、予約時間領域213において「時」及び「分」(さらに、必要に応じて「秒」)の欄自体が選択ボタンとして構成されてもよく、この場合、選択(タップ)された欄の上下方向に数値が列挙され、ユーザのフリック操作によりその数値がスクロールされて数値が選択可能となる。あるいは、予約設定画面21の余白が比較的広い場合には、予約設定画面21の余白に時間入力用テンキー画面が表示されるようにしてもよい。また、予約時間を固定したい場合を考慮し、予約時間保存用チェックボックス等を設け、チェックボックス等にチェックが入っている場合は、前回の予約時間が予め設定されているようにしてもよい。
【0032】
予約決定部44は、予約設定画面21に、実施ボタン215、OFFボタン216、調光ボタン217、予約取消ボタン218及びホーム移行ボタン219を出力し、ユーザの予約設定を決定する機能を有する。本実施形態では、計時部45は、タイマ(カウントダウンタイマ)を有する計時手段である。予約決定部44は、ユーザ入力に基づいて照明制御の予約実行を決定(確定)し、計時部45のタイマによる計時を開始させる。また、予約時間設定部43又は予約決定部44は、必要に応じて、上記ボタン215〜219の選択可能状態と選択不可状態(グレーアウト、非表示等)との切換を行う。
【0033】
実施ボタン215は、選択されている照明制御が予定時間の満了時に実行されることを指定するためのボタンである。本例では、実施ボタン215として「実施」が表記されるが、「ON」が表記されてもよい。実施ボタン215が選択されると、予約決定部44は、例えば
図5に示すような「予約時間に制御を実行します。よろしいですか?」、「はい」(肯定)及び「いいえ」(否定)を記載した確認画面22をポップアップ表示する。確認画面22における質問文は、より具体的に「○○時間後に制御を実行します。よろしいですか?」、「予約時間に消灯します。よろしいですか?」、「○○時間後に消灯します。よろしいですか?」等であってもよい。また、後述の第2の実施形態のように予約時間が時刻で入力される場合には、上記質問文は、「○時△△分に制御を実行します。よろしいですか?」、「○時△△分に消灯します。よろしいですか?」等であってもよい。
【0034】
確認画面22において、ユーザが肯定、すなわち「はい」を選択すると、予約決定部44は、予約設定を確定し、計時部45のタイマによる計時を開始させ、確認画面22及び予約設定画面21を閉じる。このように、予約時間設定後に、実施ボタン215の選択及び確認画面22における肯定選択のみで予約設定が完了するので、容易かつ迅速な予約設定が可能となる。なお、確認画面22において、ユーザが否定、すなわち「いいえ」を選択すると、予約決定部44は、実施ボタン215に関する操作を有効化せずに確認画面22を閉じる。
【0035】
OFFボタン216は、選択されている照明制御が上記の予定時間の満了時にOFF制御されることを指定するためのボタンである。実施ボタン215と同様に、OFFボタン216が選択された後においても、確認画面が表示され、その確認画面に対する肯定選択によってその予約設定が完了するように構成される。
【0036】
調光ボタン217は、照明制御として調光が選択される場合に、ユーザに調光率を決定させるための調光率設定画面に移行するためのボタンである。調光ボタン217については、後述の第2の実施形態において説明する。
【0037】
予約取消ボタン218は、照明制御の予約設定を取り消すためのボタンである。予約取消ボタン218が選択されると、予約決定部44は、例えば「予約を取り消します。よろしいですか?」、「はい」(肯定)及び「いいえ」(否定)を記載した確認画面をポップアップ表示させる。「はい」が選択されると、予約決定部44は、予約設定画面21を閉じる。また、時間アイコン203は「00:00:00」、「−−:−−:−−」等となり、制御予約が取り消される。一方、確認画面において「いいえ」が選択されると、予約決定部44は、予約取消ボタン218の操作を有効化せずに確認画面を閉じる。
【0038】
ホーム移行ボタン219は、予約設定画面21からホーム画面20に戻るためのボタンである。ホーム移行ボタン219が選択されると、予約決定部44は、それまでに確定されていない予約設定画面21上の操作を有効化することなく、又は予約設定画面21上での操作を全て無効化して、予約設定画面21を閉じる。
【0039】
なお、予約時間領域213が設定されていない場合(「00:00:00」、「−−:−−:−−」等が表示される場合)、実施ボタン215、OFFボタン216、調光ボタン217及び予約取消ボタン218が選択不可状態とされるようにしてもよい。ただし、予約時間保存用チェックボックス等にチェックが入っている場合は、前回の設定時間が表示されているため、その限りではない。これにより、ユーザは、予約設定画面21がポップアップ表示された後に、まず時間設定ボタン214を選択して予約時間を設定すればよいことを把握することができ、あるいは予約時間保存用チェックボックスの活用により操作が短縮化され、操作の直感性が高まる。
【0040】
時間表示出力部46は、ホーム画面20に時間アイコン203a〜203dを出力する。図示するように、予約アイコン201a〜201d、制御名称202a〜202d及び時間アイコン203a〜203dはそれぞれ対応する。なお、時間アイコン203a〜203dを総称して又はその一部を代表して時間アイコン203というものとする。時間アイコン203では、予約設定画面21において設定された時間がカウントダウン表示される。このカウントダウンは、予約決定部44によって予約設定が確定されて計時部45のタイマの計時が開始された時点から実行される。
【0041】
このように、時間アイコン203のカウントダウン表示によって、ユーザは、実際にカウントダウンがゼロになることを見届けることはなくても、予約設定が成功したことを直感的に認識することができる。また、照明制御自体が秒単位で厳密に行われる必要性は少ないが、カウントダウン表示が秒単位で行われることによって、ユーザは、予約設定の完了直後に(予約設定完了から数秒程度で)予約設定の成功をより直感的に知得することができる。
【0042】
照明制御実行部47は、予約時間の満了時に、予約された照明制御に対応する制御信号を生成し、この制御信号を通信部6から各照明灯8に送信し、予約された照明制御を照明灯8及び端末器に実行させる。
【0043】
予約された照明制御の実行が終了すると、時間アイコン203は消去されてもよいし、カウントダウン終了を示す時間アイコン203が保持されてもよい。カウントダウン終了を示す時間アイコン203の表示は、ゼロ「00:00:00」、空白「−−:−−:−−」、メッセージ「予約実行終了」等であればよい。このように、カウントダウン終了を示す時間アイコン203が保持される場合、ユーザが、後に(後日等に)照明制御の実行完了を確認することができる。
【0044】
なお、予約設定終了後のカウントダウン中であっても、予約アイコン201のいずれかが再度選択された場合には、上述したような予約設定動作が受け付けられる。すなわち、複数の照明制御が予約されることができ、この場合、ホーム画面20には、予約数と同数の時間アイコン203が各予約時間にてカウントダウン表示される。これにより、照明制御の予約状況の一覧性が向上する。
【0045】
また、カウントダウン中に同一の照明制御について再設定が行われた場合には、再設定される内容が前設定の内容に対して上書きされ、再設定の内容が有効となる。これにより、前設定の予約内容を取消又は消去する必要がなく、予約変更操作が容易となる。
【0046】
ここで、
図6A〜
図6Dを参照して、具体的な予約設定の手順を説明する。
スタジアムにおける野球の試合(ナイター)において、試合終了時の2時間経過後に照明灯8を全て消灯する予約設定を想定する。これは、試合終了から2時間後までに清掃等の整備作業が完了することに対応するものである。試合中において照明灯8の全灯が全灯点灯され、ユーザ(オペレータ)は試合終了時までは待機する。
【0047】
図6Aに、試合中のホーム画面20を示す。ホーム画面20において、設定管理部40が野球用の照明配置イメージ200を出力し、予約誘導部41が予約アイコン201a(野球全点灯)、201b(野球一括調光)、201c(清掃パターン)及び201d(野球全消灯)を出力し、制御情報出力部42が制御名称202a〜202dを出力する。ただし、予約設定が行われていないので、時間アイコン203a〜203dは「−−:−−:−−」の表示となる。
【0048】
試合が終了し、21時15分に清掃が開始されたとする。
ユーザが予約アイコン201d(野球全消灯予約)を選択すると、予約誘導部41が、
図6Bに示す予約設定画面21をポップアップ表示させる。予約設定画面21において、制御情報出力部42が、事前設定リスト50(
図4)を参照して、予約番号領域210に「予約No.4」を出力し、制御名称領域211に「野球 全消灯予約」を出力し、制御内容領域212に「パターン制御」を出力する。また、
図6Bでは、実施ボタン215、OFFボタン216、調光ボタン217及び予約取消ボタン218はグレーアウトされる。
【0049】
ユーザが時間設定ボタン214を選択すると、予約時間設定部43が、時間設定用のテンキー画面(不図示)をポップアップ表示させる。そのテンキー画面において、ユーザは予約時間「02:00:00」を入力する。ユーザ入力に応じて、予約時間設定部43は、
図6Cに示すように、予約時間領域213に「02:00:00」を出力する。また、実施ボタン215が選択可能状態とされる。
【0050】
ユーザが実施ボタン215を選択すると、予約決定部44が、確認画面22(
図5)をポップアップ表示させる。確認画面22に対してユーザが肯定、すなわち「はい」を選択すると、予約決定部44は予約設定を確定し、計時部45のカウントダウンタイマを起動し、確認画面22及び予約設定画面21を閉じる。これにより、
図6Dに示すホーム画面20が得られる。
【0051】
図6Dに示すように、ホーム画面20では、時間表示出力部46が時間アイコン203dとしてカウントダウン表示を出力する。
【0052】
そして、21時15分から2時間(+予約設定操作にかかった時間)後の23時15分過ぎにカウントダウンタイマがゼロとなると、照明制御実行部47が全ての照明灯8を消灯させる。この際、上述したように、時間アイコン203dには、「00:00:00」、「−−:−−:−−」の表示等、カウントダウン終了時の状態が保持されてもよい。
【0053】
以上のように、本実施形態の照明制御装置1においては、予約誘導部41が、選択可能な照明制御に対応付けられた予約アイコン201をホーム画面20に出力し、ユーザ入力により選択された予約アイコン201に対応する照明制御を誘導するための予約設定画面21を開く。予約時間設定部43が、予約設定画面21においてユーザ入力に基づいて予約時間を決定する。予約決定部44が、予約設定画面21においてユーザ入力に基づいて照明制御の予約実行を決定してカウントダウンタイマ(計時部45)を開始させる。時間表示出力部46が予約時間及びカウントダウンタイマに基づいてカウントダウン表示の時間アイコン203をホーム画面20に出力する。そして、照明制御実行部47が、予約時間の満了時に照明制御を照明灯8に実行させる。
【0054】
これにより、照明制御の予約設定に際して、ユーザは、予約アイコン201の選択、予約時間の入力、及び予約実行の決定の操作を行うだけで予約設定を完了することができ、適宜のタイミングで柔軟かつ容易に予約設定を行うことができる。また、予約設定が完了すると、ユーザは、予約された照明制御に関するカウントダウン表示の時間アイコン203をホーム画面20上で見ることができ、予約設定の完了を容易かつ直感的に把握することができる。したがって、照明制御時刻を照明管理者側で決定できない環境において、照明制御の予約設定を柔軟、容易かつ直感的な態様で行うことを可能とする照明制御装置1が実現される。
【0055】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、照明制御が実行されるまでの時間が設定される構成を示したが、本実施形態では、照明制御が実行されるべき時刻が設定される構成を示す。本実施形態の照明制御装置1のブロック図は、第1の実施形態について示した
図1のものと同様である。本実施形態と第1の実施形態とは予約時間設定部43の動作が異なり、それに伴って予約決定部44、計時部45、時間表示出力部46及び照明制御実行部47の動作の一部が異なる。その他の構成は両実施形態間で実質的に同じであるので、その重複する説明を省略する。
【0056】
予約時間設定部43は、第1の実施形態と同様に、予約設定画面21に、予約時間領域213及び時間設定ボタン214を出力するが、本実施形態では、予約時間領域213は、選択されている照明制御が実行されるべき時刻(以下、「予約時刻」又は「予約時間」という)を表示する。したがって、時間入力用テンキー画面において、ユーザにより予約時刻が入力されると、予約時間設定部43は、時間入力用テンキー画面を閉じ、入力された予約時刻を予約時間領域213に出力する。
【0057】
また、第1の実施形態と同様に、時間設定ボタン214及び時間入力用テンキー画面を設ける代わりに、上述した数値プルダウンの構成又は数値スクロールの構成が設けられてもよいし、予約設定画面21の余白に時刻入力用テンキー画面が表示されるようにしてもよい。また、いずれの場合であっても、予約時刻設定前の状態においては予約時間領域213に現時刻又は空白(「−−:−−:−−」等)が表示される。
【0058】
本実施形態では、計時部45は現時刻を出力する時計機能を担う。時間表示出力部46は、ホーム画面20に時間アイコン203を出力し、時間アイコン203に、予約設定画面21において設定された予約時刻から、計時部45によって出力される現時刻を減算した残り時間をカウントダウン表示させる。
【0059】
予約時刻設定後に、調光ボタン217が選択されると、予約決定部44は、調光率設定画面(不図示)をポップアップ表示させる。調光率設定画面は、テンキー画面であってもよいし、適用可能な調光率のボタンを列挙するものであってもよい。適用可能な調光率の列挙は、例えば、「75%」、「50%」及び「25%」、又は「4/6灯」及び「2/6灯」等であればよい。予約決定部44は、ユーザ入力された調光率を、ホーム画面20又は予約設定画面21のいずれかの箇所に出力することが好ましい。例えば、設定された調光率が制御名称領域211又は制御内容領域212に付記されるようにしてもよいし、制御名称202に付記されるようにしてもよい。
【0060】
調光率設定画面において調光率が入力されると、予約決定部44は、例えば
図7に示すような「予約時間に調光します。よろしいですか?」、「はい」(肯定)及び「いいえ」(否定)を記載した確認画面23をポップアップ表示する(なお、「予定時間」は「予定時刻」であってもよい)。確認画面23における質問文は、「○○時△△分に調光します。よろしいですか?」、「予約時間にXX%調光します。よろしいですか?」、「○○時△△分にXX%調光します。よろしいですか?」等であってもよい。また、上記第1の実施形態においては、上記質問文は、「○時間後に調光します。よろしいですか?」、「○時間後にXX%調光します。よろしいですか?」等であってもよい。
【0061】
確認画面23において、ユーザが肯定、すなわち「はい」を選択すると、予約決定部44は、予約設定を決定(確定)し、確認画面23及び予約設定画面21を閉じる(すなわち、調光制御の予約設定が完了する)。このように、調光設定の場合も、予約時間設定後に、調光ボタン217の選択及び確認画面23における肯定選択のみで予約設定が完了するので、容易かつ迅速な予約設定が可能となる。なお、確認画面23において、ユーザが否定、すなわち「いいえ」を選択すると、予約決定部44は、調光ボタン217に関する操作を有効化せずに確認画面23を閉じる。
【0062】
あるいは、ユーザが調光率設定画面において調光率を決定すると、予約決定部44は、予約設定を確定することなく確認画面23を閉じ、実施ボタン215を選択可能状態とし、ユーザが実施ボタン215を選択するのを待機するようにしてもよい。この場合、最終的に実施ボタン215が選択されない限り、予約設定が確定及び実行されない。
【0063】
また、第1の実施形態と同様に、予約時間領域213が設定されていない場合(例えば、現時刻表示又は空白である場合)、時間設定ボタン214が選択可能状態とされ、実施ボタン215、OFFボタン216、調光ボタン217及び予約取消ボタン218が選択不可状態とされるようにしてもよい。さらに、照明制御が調光である場合で調光率が設定されていない場合、調光ボタン217が選択可能状態とされ、実施ボタン215、OFFボタン216及び予約取消ボタン218が選択不可状態とされるようにしてもよい。これにより、ユーザは、予約設定画面21がポップアップ表示された後に、時間設定ボタン214を選択して予約時間を設定し、次に調光ボタン217を選択して調光率を設定すればよいことを把握することができ、操作の直感性が高まる。
【0064】
照明制御実行部47は、予定時刻の到来時において、予約された照明制御に対応する制御信号を生成し、この制御信号を通信部6から各照明灯8に送信し、予約された照明制御を照明灯8に実行させる。
【0065】
ここで、
図8A〜
図8Gを参照して、具体的な予約設定の手順を説明する。
スタジアムにおける試合において、試合終了時から約30分後に全ての照明灯8を50%調光し、試合終了時から約1時間30分後に全ての照明灯8を消灯する設定を想定する。これは、試合終了の約30分後に選手及び観客の退場が概ね完了し、試合終了の1時間30分後までに清掃等の整備作業が完了することに対応するものである。試合中において照明灯8の全灯が全点灯され、ユーザ(オペレータ)は試合終了時までは待機する。
【0066】
図8Aに、試合中のホーム画面20を示す。ホーム画面20において、設定管理部40が照明配置イメージ200を出力し、予約誘導部41が予約アイコン201a(野球全点灯)、201b(野球一括調光)、201c(清掃パターン)及び201d(野球全消灯)を出力し、制御情報出力部42が制御名称202a〜202dを出力する。予約設定が行われていないので、時間アイコン203a〜203dは「−−:−−:−−」の表示となる。
【0067】
21時30分頃に試合が終了したとする。
50%調光の予約と消灯の予約のどちらを先に予約してもよいが、ユーザは、まず50%調光予約から設定するものとする。ユーザが予約アイコン201b(野球一括調光)を選択すると、予約誘導部41が、
図8Bに示す予約設定画面21をポップアップ表示させる。予約設定画面21において、制御情報出力部42が、事前設定リスト50(
図4)を参照して、予約番号領域210に「予約No.2」を出力し、制御名称領域211に「野球 一括調光予約」を出力し、制御内容領域212に「グループ制御」を出力する。
図8Bでは、実施ボタン215、OFFボタン216、調光ボタン217及び予約取消ボタン218はグレーアウトされる。
【0068】
ユーザが時間設定ボタン214を選択すると、予約時間設定部43が、時間設定用のテンキー画面(不図示)をポップアップ表示させる。テンキー画面において、ユーザは、予約時刻「22:00:00」を入力する。ユーザ入力に応じて、予約時間設定部43は、
図8Cに示すように、予約時間領域213に「22:00:00」を出力する。なお、
図8Cの時点で、調光ボタン217が選択可能状態とされる。
【0069】
ユーザが調光ボタン217を選択すると、予約決定部44が、調光率設定画面(不図示)をポップアップ表示させる。調光率設定画面上でユーザが「50%」を選択又は入力すると、予約決定部44が確認画面23(
図7)をポップアップ表示させる。確認画面23に対してユーザが「はい」を選択すると、予約決定部44は予約実行を決定し、確認画面23及び予約設定画面21を閉じる。これにより、
図8Dに示すホーム画面20が得られる。
【0070】
あるいは、調光率設定画面においてユーザが調光率を決定すると、予約決定部44は、予約実行を確定することなく確認画面23を閉じ、制御内容領域212を「50%調光制御」等に書き換え、実施ボタン215を選択可能状態として、予約設定画面21上でユーザによる実施ボタン215の選択を待機するようにしてもよい。そして、ユーザが実施ボタン215を選択したことに応じて、予約決定部44は、確認画面22(
図5参照)をポップアップ表示させ、確認画面22に対する肯定選択に応じて予約実行を確定し、確認画面22及び予約設定画面21を閉じ、これにより
図8Dに示すホーム画面20への移行が行われるようにしてもよい。なお、いずれの場合であっても得られるホーム画面20は同じである。
【0071】
図8Dに示すように、ホーム画面20において、制御情報出力部42が制御名称202bとして「野球 一括50%調光予約」を出力し、時間表示出力部46が時間アイコン203bとしてカウントダウン表示を出力する。このカウントダウン表示においては、予定時刻(22:00:00)から現時刻(例えば、21:31:16)を減算した残り時間(00:28:44)が表示される。なお、制御名称202bは、上記のように変更されなくてもよい。この場合、予約された制御内容(調光率)が予約設定画面21のいずれかの箇所に表示されるようにしておき、予約アイコン201bの選択によってその制御内容を予約設定画面21上で確認できるようにしてもよい。
【0072】
次に、ユーザは消灯予約を設定する。ユーザが予約アイコン201d(野球全消灯)を選択すると、予約誘導部41が、
図8Eに示す予約設定画面21をポップアップ表示させる。予約設定画面21において、制御情報出力部42が、事前設定リスト50(
図4)を参照して、予約番号領域210に「予約No.4」を出力し、制御名称領域211に「野球 全消灯予約」を出力し、制御内容領域212に「パターン制御」を出力する。
図8Eでは、実施ボタン215、OFFボタン216、調光ボタン217及び予約取消ボタン218はグレーアウトされる。
【0073】
ユーザが時間設定ボタン214を選択すると、予約時間設定部43が、時間設定用のテンキー画面をポップアップ表示させる。テンキー画面において、ユーザは、時刻「23:00:00」を入力する。ユーザ入力に応じて、予約時間設定部43は、
図8Fに示すように、予約時間領域213に「23:00:00」を表示する。そして、実施ボタン215が選択可能状態とされる。
【0074】
ユーザが実施ボタン215を選択すると、予約決定部44が確認画面22(
図5)をポップアップ表示させる。確認画面22に対してユーザが「はい」を選択すると、予約決定部44は、予約設定を確定し、確認画面22及び予約設定画面21を閉じる。これにより、
図8Gに示すホーム画面20が得られる。
【0075】
図8Gに示すように、ホーム画面20において、制御情報出力部42が制御名称202dとして「野球 全消灯予約」を出力し、時間表示出力部46が時間アイコン203dとしてカウントダウン表示を出力する。時間アイコン203b及び203dのカウントダウン表示においては、予約時刻(22:00:00、23:00:00)から現時刻(例えば、21:31:24)を減算した残り時間(00:28:36、01:28:36)がそれぞれ表示される。
【0076】
そして、時刻が22:00:00となり、時間アイコン203bのカウントダウンがゼロとなると、照明制御実行部47が全ての照明灯8を50%調光で点灯させる。この際、制御名称202bの調光率表示が元に戻ってもよい(すなわち、「50%」の部分が消去されてもよい)。時間アイコン203bにおいてはカウントダウン終了時の状態が保持される。そして、時刻が23:00:00となり、時間アイコン203dのカウントダウンがゼロとなると、照明制御実行部47が全ての照明灯8を消灯させる。ここでも、時間アイコン203dにおいてはカウントダウン終了時の状態が保持される。
【0077】
以上のように、本実施形態の照明制御装置1においては、予約誘導部41が、選択可能な照明制御に対応付けられた予約アイコン201をホーム画面20に出力し、ユーザ入力により選択された予約アイコン201に対応する照明制御の予約を誘導するための予約設定画面21を開く。予約時間設定部43が、予約設定画面21においてユーザ入力に基づいて予約時刻を決定する。予約決定部44が、予約設定画面21においてユーザ入力に基づいて照明制御の予約実行を決定する。時間表示出力部46が予約時刻及び現時刻(計時部45)に基づいてカウントダウン表示の時間アイコン203をホーム画面20に出力する。そして、照明制御実行部47が、予約時刻の到来時に照明制御を照明灯8に実行させる。本実施形態において得られる効果は、第1の実施形態と実質的に同様である。
【0078】
<プログラム等>
なお、上述した各実施形態における照明制御装置1(処理部4)を実現する各構成要素は、記憶部5に記憶された照明制御装置用プログラムが動作することによって実現される。
【0079】
また、本発明は、上記各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムが、照明制御装置1(処理部4)に直接に、又は遠隔から供給される場合も含む。したがって、本発明の機能処理を実現するために、照明制御装置1にインストールされるプログラムコード自体も本発明に含まれる。すなわち、本発明には、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラムも含まれる。そのプログラムは、コンピュータを、上記の設定管理部40、予約誘導部41、制御情報出力部42、予約時間設定部43、予約決定部44、計時部45、時間表示出力部46及び照明制御実行部47の全部又は一部として機能させることができる。このように、本発明は、上記各実施形態に示したような作用効果をソフトウェアの導入によって実現できるので、照明制御装置1の導入容易性を向上することができる。
【0080】
上記プログラムがインターネットからダウンロードされるようにしてもよい。この場合、ブラウザ機能によってインターネットのホームページに接続された照明制御装置1に、そのホームページから上記コンピュータプログラム又は圧縮され自動インストール機能を含むファイルがハードディスク等にダウンロードされる。
【0081】
上記プログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体も本発明に含まれる。プログラムが記憶媒体によって供給される場合は、その記憶媒体は、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク等であればよく、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)等であってもよい。
【0082】
<変形例>
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は、例えば以下に示すように種々の態様に変形可能である。
【0083】
(1)時間アイコン203に関する変形
上記各実施形態においては、予定されている照明制御が実行されるまでの時間を視認可能な時間アイコンとして、カウントダウン表示からなるアイコン203を例示したが、視認可能な表示は他の形態のものであってもよい。例えば、ホーム画面20において、現時刻及び予約時刻(又は予約時間の満了予定時刻)の2つのデジタル時計表示が、例えば上下に並べて表示されてもよい。あるいは、現時刻及び予約時刻(又は予約時間の満了予定時刻)を表す2つのアナログ時計表示が、例えば左右に並べて表示されてもよい。また、表示部2の表示画面がスクリーンセーバ画面となる場合に、少なくともカウントダウン表示がスクリーンセーバ画面上に表示されるようにしてもよい。
【0084】
(2)予約時間設定部43に関する変形
上記第1及び第2の実施形態では、それぞれ予約時間及び予約時刻が設定される構成を示したが、ユーザ選択により、予約時間の設定又は予約時刻の設定が適宜選択可能な構成としてもよい。この場合、予約時間設定部43は、予約設定画面21に、予約時間の設定又は予約時刻の設定のいずれかをユーザに選択させるボタンを出力する。