特許第6680122号(P6680122)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6680122
(24)【登録日】2020年3月24日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】携帯端末
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/02 20060101AFI20200406BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20200406BHJP
   G06K 7/00 20060101ALI20200406BHJP
【FI】
   H04R1/02 102Z
   G06K7/10 436
   G06K7/00 004
   G06K7/10 252
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-138169(P2016-138169)
(22)【出願日】2016年7月13日
(65)【公開番号】特開2018-11165(P2018-11165A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2019年2月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(72)【発明者】
【氏名】大竹 誠
【審査官】 堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−124640(JP,A)
【文献】 特開2005−073108(JP,A)
【文献】 特開2014−006724(JP,A)
【文献】 特表2001−520836(JP,A)
【文献】 特開平09−319815(JP,A)
【文献】 特開平10−063761(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/128675(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/02
G06K 7/00
G06K 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカの放音口が一面に形成される携帯端末であって、
前記放音口に組み付けられて、前記スピーカからの音を前記一面に沿う方向に導く導音口が形成される導音部と、
前記導音部を覆うように前記一面に対して組み付けられる組付部材と、
を備え、
前記組付部材には、前記導音口に対向する開口が形成され
前記組付部材は、ユーザが当該携帯端末による処理を開始させる際に前記携帯端末を把持するための把持部であって、
前記開口及び前記導音口は、前記把持部を把持する前記ユーザに向かう位置に形成されることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記導音部には、前記導音口が複数形成され、
前記組付部材には、前記複数の導音口にそれぞれ対向して前記開口が複数形成されることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記組付部材には、前記一面とにより構成されて前記導音口及び前記開口に連通する空間と他の内部空間との間とをシールするシール材が、当該一面との間に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報コードを光学的に読み取るコードリーダや無線タグを非接触通信(無線通信)にて読み取る無線タグリーダ等の携帯端末では、ユーザに対して音により各種報知を行うためのスピーカが搭載される。このような携帯端末に搭載されるスピーカには、放出(放音)される音(報知音)をユーザに聞き取りやすく効率的に伝達することが求められている。
【0003】
このようなスピーカに関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示される携帯通信端末が知られている。この携帯通信端末は、スピーカ部を被覆する形態で、反響部と導音部とを備えた反響部材が設けられ、スピーカ部が反響部によって被覆されてなる空洞部と、ケース裏面部に形成された溝部が導音部によって被覆されてなるダクト部とが連通している。これにより、空洞部に向けて発せられたスピーカ部の音がダクト部から放出されるので、スピーカ部からの音を効率的にケース側方に放出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−178065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スピーカからの報知音により各種報知を行う携帯端末では、ユーザがスピーカの報知音を聞き取りやすくするために端末の正面にスピーカを配置することが理想であるが、この正面には操作性の観点から大型LCD画面や多数の操作ボタンが配置されるので、通常、上記特許文献1の構成と同様に、スピーカは端末の背面に配置される。
【0006】
ただ、携帯端末の中には、大型LCD画面及び多数の操作ボタンに加えて別途把持部を有するガンタイプのものがあるが、そのような構成でも、上記理由により、スピーカは端末の背面に配置される。このように把持部を有する構成では、スピーカがその把持部によって塞がれる位置に配置せざるを得ない場合があり、そうすると、ユーザがスピーカからの報知音を聞き取りにくくなるという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、スピーカが配置される面に組付部材が組み付けられる場合でもスピーカの音を聞きやすくすることができる構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
スピーカ(47)の放音口(13)が一面(11b)に形成される携帯端末(10)であって、
前記放音口に組み付けられて、前記スピーカからの音を前記一面に沿う方向に導く導音口(73,73a,73b)が形成される導音部(70,70a)と、
前記導音部を覆うように前記一面に対して組み付けられる組付部材(20,20a)と、
を備え、
前記組付部材には、前記導音口に対向する開口(21,21a,21b)が形成され
前記組付部材は、ユーザが当該携帯端末による処理を開始させる際に前記携帯端末を把持するための把持部であって、
前記開口及び前記導音口は、前記把持部を把持する前記ユーザに向かう位置に形成されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明では、スピーカの放音口に対して、当該スピーカからの音を当該放音口が形成される一面に沿う方向に導く導音口が形成される導音部が組み付けられており、この導音部を覆うように上記一面に対して組み付けられる組付部材には、導音口に対向する開口が形成されている。
【0010】
これにより、スピーカの放音口が形成される一面に組付部材を組み付ける場合でも、スピーカからの音は、導音部の導音口及び組付部材の開口を介して上記一面に沿うように放出されるので、組付部材が邪魔になることもなく、スピーカの音を聞きやすくすることができる。
特に、組付部材は、ユーザが当該携帯端末による処理を開始させる際に携帯端末を把持するための把持部であって、開口及び導音口は、把持部を把持するユーザに向かう位置に形成されている。これにより、組付部材として比較的大きくなりやすい把持部を上記一面に組み付ける場合でも、スピーカからの音は、把持部を把持するユーザに向かうように開口及び導音口を介して放出されるので、当該ユーザに対してスピーカの音を聞きやすくすることができる。
【0011】
請求項2の発明では、導音部には、導音口が複数形成され、組付部材には、複数の導音口にそれぞれ対向して上記開口が複数形成される。これにより、スピーカからの音を上記一面に沿いそれぞれの導音口及び開口を介して複数の方向に放出する場合であっても、組付部材が邪魔になることもなくスピーカの音を聞きやすくすることができ、放音方向に関して利便性を向上させることができる。
【0013】
請求項の発明では、組付部材には、上記一面とにより構成されて導音口及び開口に連通する空間と他の内部空間との間とをシールするシール材が、当該一面との間に設けられる。これにより、組付部材に開口が形成されるためにその開口から水等が侵入する場合で
あっても、組付部材内のうち上記他の内部空間にて収容される電子部品等に対して防水性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態に係る携帯端末を示す側面図である。
図2図2(A)は、図1の携帯端末の平面図であり、図2(B)は、図1の携帯端末の裏面図である。
図3図1の携帯端末から把持部及び無線通信部を取り外した本体部を示す側面図である。
図4図4(A)は、図3の本体部の平面図であり、図4(B)は、図3の本体部の裏面図である。
図5図1の領域Xを拡大して一部断面にて示す一部拡大断面図である。
図6図6(A)は、図1の電子装置の電気的構成を例示するブロック図であり、図6(B)は、図6(A)の無線通信モジュール部を概略的に例示するブロック図であり、図6(C)は、図6(A)の情報コード読取部を概略的に例示するブロック図である。
図7】第1実施形態における導音部を説明するための説明図であり、図7(A)は、平面図を示し、図7(B)は側面図を示す。
図8】放音口に対して導音部が組み付けられた状態を説明する説明図である。
図9】第1実施形態における把持部単体と導音部との位置関係を説明する説明図である。
図10】第2実施形態における把持部単体と導音部との位置関係を説明する説明図である。
図11】第2実施形態における導音部を説明するための説明図であり、図11(A)は、平面図を示し、図11(B)は側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下、本発明に係る携帯端末を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る携帯端末10は、ユーザによって携帯されて様々な場所で所定の情報を読み取る情報読取装置として構成されており、アンテナ部を介して送受信される電波を媒介として無線タグ(RFIDタグ)に記憶されている情報を読み取る無線タグリーダとしての機能に加えて、バーコードや二次元コードなどの情報コードを光学的に読み取る情報コードリーダとしての機能を兼ね備え、読み取りを二方式で行いうる構成となっている。
【0016】
図1及び図2に示すように、携帯端末10は、ABS樹脂等の合成樹脂材料により形成される筐体によってその外郭が形成されており、本体部11とこの本体部11に組み付けられる把持部20及び無線通信部30を備えるように構成されている。本体部11の表面11aには、所定の情報を入力する際に操作されるファンクションキー及びテンキー等のキー操作部45の一部や、所定の情報を表示するための表示部44等が配置されている。また、本体部11の読取側(図1の左側)の端部には、情報コードからの反射光を取り込むための読取口12が設けられている。
【0017】
なお、携帯端末10は、図3及び図4に示すように、把持部20及び無線通信部30を取り外した本体部11単体でも、情報コードや無線タグを読み取り可能に構成されている。この構成では、図4(B)からわかるように、本体部11の裏面11bの中央近傍に設けられるスピーカ47(後述する)の放音口13が露出している。本体部11は、放音口13等に対して防水構造がとられており、把持部20及び無線通信部30が本体部11に組み付けられた携帯端末10だけでなく、本体部11単体でも防水性を有している。
【0018】
把持部20は、本体部11の裏面11bの一部を覆うカバー14を外した状態で、裏面11bの中央部に対して、放音口13や後述する導音部70を覆うように組み付けられている。この把持部20の外面には、裏面11b近傍であって無線通信部30に対向する部位に、無線タグ等に対する読取処理を開始する際に操作されるトリガースイッチ45aが配置されている。そして、把持部20の内部には、トリガースイッチ45a用の基板や各種部品等が収容されている。また、図5に示すように、把持部20の外面のうち、トリガースイッチ45aに対して逆になる位置、すなわち、把持部20を把持するユーザに向かう位置には、開口21が形成されている。この開口21の詳細形状等については、後述する。なお、裏面11bは、「一面」の一例に相当し、把持部20は、「組付部材」の一例に相当し得る。
【0019】
無線通信部30は、送信電波の高出力化を図るためのものであって、読取口12の下方に位置するように、本体部11の裏面11bの読取側に組み付けられている。この無線通信部30は、その内部に後述する無線通信モジュール部52の機能の一部が収容されるように構成されている。
【0020】
次に、携帯端末10の電気的構成について、図6(A)〜(C)を参照して説明する。
本体部11は、携帯端末10全体を制御する制御部41を備えている。この制御部41は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有し、メモリ42とともに情報処理装置を構成している。また、制御部41には、図6(A)に示すように、発光部43、表示部44、キー操作部45、バイブレータ46、スピーカ47、外部インタフェース48などが接続されている。
【0021】
キー操作部45は、トリガースイッチ45aやテンキー等を備えてその操作に応じた操作信号を制御部41に対して与える構成をなしており、制御部41は、この操作信号を受けて操作信号の内容に応じた動作を行う。発光部43は、例えばLEDであって、制御部41による制御に応じて点灯・点滅するように構成されている。表示部44は、公知の液晶ディスプレイ(LCD)によって構成されており、制御部41による制御に応じて表示内容が制御されるようになっている。バイブレータ46は、携帯機器に搭載される公知のバイブレータによって構成されており、制御部41による制御に応じて振動を発生させるように構成されている。スピーカ47は、公知のスピーカによって構成されており、制御部41による制御に応じて予め設定された音声やアラーム音等の所定の音を、放音口13を介して放音(発音)するように構成されている。外部インタフェース48は、外部機器等との間でのデータ通信を行うためのインタフェースとして構成されており、制御部41と協働して通信処理を行う構成をなしている。また、本体部11の筐体内には、電源部49が設けられており、この電源部49やバッテリ49aによって制御部41や各種電気部品に電力が供給されるようになっている。
【0022】
また、制御部41には、無線通信モジュール部52及び情報コード読取部60が接続されている。
無線通信モジュール部52は、アンテナ部51及び制御部41と協働して無線タグTとの間で電磁波による通信を行ない、無線タグTに記憶されるデータの読取り、或いは無線タグTに対するデータの書込みを行なうように機能するものである。この無線通信モジュール部52は、公知の電波方式で伝送を行うための回路素子等が実装された回路基板として構成されており、図6(B)にて概略的に示すように、送信回路53、受信回路54、整合回路55などを有している。
【0023】
送信回路53は、キャリア発振器、符号化部、増幅器、送信部フィルタ、変調部などによって構成されており、キャリア発振器から所定の周波数のキャリア(搬送波)が出力される構成をなしている。また、符号化部は、制御部41に接続されており、当該制御部41より出力される送信データを符号化して変調部に出力している。変調部は、キャリア発振器からのキャリア(搬送波)、及び符号化部からの送信データが入力される部分であり、キャリア発振器より出力されるキャリア(搬送波)に対し、通信対象へのコマンド送信時に符号化部より出力される符号化された送信符号(変調信号)によってASK(Amplitude Shift Keying)変調された被変調信号を生成し、増幅器に出力している。増幅器は、入力信号(変調部によって変調された被変調信号)を所定のゲインで増幅し、その増幅信号を送信部フィルタに出力しており、送信部フィルタは、増幅器からの増幅信号をフィルタリングした送信信号を、整合回路55を介してアンテナ部51に出力している。このようにしてアンテナ部51に送信信号が出力されると、その送信信号が送信電波として当該アンテナ部51より外部に放射される。
【0024】
一方、アンテナ部51によって受信された応答信号は、整合回路55を介して受信回路54に入力される。この受信回路54は、受信部フィルタ、増幅器、復調部、二値化処理部、複号化部などによって構成されており、アンテナ部51を介して受信された応答信号を受信部フィルタによってフィルタリングした後、増幅器によって増幅し、その増幅信号を復調部によって復調する。そして、その復調された信号波形を二値化処理部によって二値化し、復号化部にて復号化した後、その復号化された信号を受信データとして制御部41に出力している。
【0025】
情報コード読取部60は、情報コードを光学的に読み取るように機能するもので、図6(C)に示すように、CCDエリアセンサ等からなる受光センサ63、結像レンズ62、複数個のLEDやレンズ等から構成される照明部61などを備えた構成をなしており、制御部41と協働して読取対象Rに付された情報コードC(バーコードや二次元コード)を読み取るように機能する。
【0026】
この情報コード読取部60によって読み取りを行う場合、まず、制御部41によって指令を受けた照明部61から照明光Lfが出射され、この照明光Lfが読取口12を通って読取対象Rに照射される。そして、照明光Lfが情報コードCにて反射した反射光Lrは読取口12を通って装置内に取り込まれ、結像レンズ62を通って受光センサ63に受光される。読取口12と受光センサ63との間に配される結像レンズ62は、情報コードCの像を受光センサ63上に結像させる構成をなしており、受光センサ63はこの情報コードCの像に応じた受光信号を出力する。受光センサ63から出力された受光信号は、画像データとしてメモリ42に記憶され、情報コードCに含まれる情報を取得するためのデコード処理に用いられるようになっている。なお、情報コード読取部60には、受光センサ63からの信号を増幅する増幅回路や、その増幅された信号をデジタル信号に変換するAD変換回路等が設けられているがこれらの回路については図示を省略している。
【0027】
次に、把持部20の詳細形状等について、図5及び図7図9を参照して詳述する。
図5に示すように、把持部20は、放音口13に組み付けられる導音部70を覆うように、本体部11の裏面11bに組み付けられている。
【0028】
図7(A)(B)に示すように、導音部70は、基部71及び天板部72を備えている。基部71は、例えば、ゴム材料等の弾性材料などにより構成されて、凹状の切欠き71aにて、放音口13に対して裏面11bに沿う3方向を覆うように形成されている(図8参照)。このため、切欠き71aは、放音口13よりも大きくなるように形成されている。天板部72は、合成樹脂等による矩形状の平板により構成されて、切欠き71aを上方から覆うように基部71に対して接着等で固定されている。なお、導音部70は、基部71及び天板部72が、弾性材料または合成樹脂等により一体となるように形成されてもよい。
【0029】
このように構成される導音部70は、図5及び図8に示すように、天板部72が切欠き71aにより囲われる放音口13に対向するように放音口13の周囲の裏面11bに組み付けられる。特に、導音部70は、切欠き71aと天板部72と裏面11bとにより構成される開口は、(以下、導音口73ともいう)が、放音口13に連なる開口として把持部20を把持するユーザに向かうように配置される。
【0030】
図5に示すように、把持部20に設けられる開口21は、把持部20を把持するユーザに向かうように配置されている。開口21は、裏面11bに沿う方向の長さ(幅)が裏面11bに直交する方向の長さ(高さ)よりも長くなるように長方形状に形成されている。このように開口21が配置されることで、把持部20が裏面11bに組み付けられたとき、開口21は、導音口73に対向する。ここで、開口と導音口との対向とは、開口及び導音口が面と向かうことで開口を介して導音口の少なくとも一部を視認できるような位置関係だけでなく、導音口から裏面11bに沿うように放出された音がほとんど反響することなく開口から放出されるような開口及び導音口の位置関係も含むものとする。このため、放音口13を介するスピーカ47からの音は、裏面11bに沿って導音口73及び開口21を介してユーザに向かうように導かれることとなる(図5の矢印F1参照)。
【0031】
図9からわかるように、把持部20の上部と裏面11b及び導音部70との間には、防水性を有するシール材22が設けられている。このシール材22は、把持部20の上部に設けられるリブ23等と裏面11b及び導音部70とにより構成されて導音口73及び開口21に連通する空間(以下、導音空間S1ともいう)と、上述したトリガースイッチ45a用の基板を含めた電子部品等が収容される把持部20の他の内部空間(以下、内部空間S2ともいう)との間とをシールするように環状に配置されている。なお、図9では、便宜上、内部空間S2に収容される電子部品等の図示を省略している。
【0032】
以上説明したように、本実施形態に係る携帯端末10では、スピーカ47の放音口13に対して、当該スピーカ47からの音を当該放音口13が形成される裏面11bに沿う方向に導く導音口73が形成される導音部70が組み付けられており、この導音部70を覆うように裏面11bに対して組み付けられる把持部20には、導音口73に対向する開口21が形成されている。
【0033】
これにより、スピーカ47の放音口13が形成される裏面11bに把持部20を組み付ける場合でも、スピーカ47からの音は、導音部70の導音口73及び把持部20の開口21を介して裏面11bに沿うように放出されるので、把持部20を把持するユーザに対して、把持部20が邪魔になることもなく、スピーカ47の音を聞きやすくすることができる。
【0034】
特に、把持部20には、裏面11bとにより構成されて導音口73及び開口21に連通する導音空間S1と内部空間S2との間とをシールするシール材22が、当該裏面11b及び導音部70との間に設けられる。これにより、把持部20に開口21が形成されるためにその開口21から水等が侵入する場合であっても、把持部20内のうち上記内部空間S2にて収容される電子部品等に対して防水性を確保することができる。
【0035】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る携帯端末について、図10及び図11を用いて説明する。
本第2実施形態では、スピーカ47からの音が本体部11の裏面11bに沿い複数の方向に放出される点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
本実施形態では、図10に示すように、上述した把持部20及び導音部70に代えて、把持部20a及び導音部70aが採用されている。導音部70aは、図10及び図11に示すように、2つの長手状の基部74a,74bが放音口13を介して平行に対向するように天板部72に対して固定されて構成されている。このように構成される導音部70aは、本体部11の裏面11bに対して、基部74a及び基部74bが放音口13を介したユーザ側及び読取口12側にて対向するように裏面11bに組み付けられる。なお、基部74a及び基部74bは、基部71と同様にゴム材料等の弾性材料などにより構成されてもよいし、所定の厚さの両面テープ等により構成されてもよい。また、導音部70aは、基部74a及び基部74bと天板部72とが、弾性材料または合成樹脂等により一体となるように形成されてもよい。
【0037】
このため、導音部70aは、基部74a及び基部74bと天板部72と裏面11bとにより構成される2つの導音口73a,73bが、基部74a及び基部74bの長手方向にて対向するように配置される。
【0038】
そして、把持部20aには、2つの開口21a,21bが設けられており、裏面11bへの組み付け時に、開口21aは導音口73aに対向し、開口21bは導音口73bに対向するように配置されている。
【0039】
そうすると、放音口13を介するスピーカ47からの音は、裏面11bに沿って導音口73a及び開口21aを介して放出されるとともに(図10の矢印F2a参照)、裏面11bに沿って導音口73b及び開口21bを介して放出される(図10の矢印F2b参照)。
【0040】
このように、本実施形態に係る携帯端末10では、導音部70aには、2つの導音口73a,73bが形成され、把持部20aには、両導音口73a,73bにそれぞれ対向して2つの開口21a,21bが形成される。これにより、スピーカ47からの音を裏面11bに沿いそれぞれの導音口73a,73b及び開口21a,21bを介して逆方向に放出する場合であっても、把持部20aが邪魔になることもなくスピーカ47の音を聞きやすくすることができ、放音方向に関して利便性を向上させることができる。
【0041】
なお、本実施形態に係る導音部は、導音部70aのようにスピーカ47からの音を裏面11bに沿い逆方向に放出するように構成されることに限らず、例えば、上記逆方向にユーザ方向を加えた3方向等、複数方向に放出するように構成されてもよい。すなわち、導音部70aには、導音口(73a,73b等)を複数形成して、把持部20aには、複数の導音口にそれぞれ対向して開口(21a,21b等)を複数形成することができる。このようにしても、スピーカ47からの音を裏面11bに沿いそれぞれの導音口及び開口を介して複数の方向に放出する場合には、把持部20aが邪魔になることもなくスピーカ47の音を聞きやすくすることができ、放音方向に関して利便性を向上させることができる。
【0042】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)本発明は、放音口13が形成される裏面11bに対して、組付部材として比較的大きくなりやすい把持部20,20aを組み付ける構成に適用されることに限らず、大容量バッテリや衝撃緩和プロテクタ等の他の組付部材を組み付ける構成に適用されてもよい。この他の組付部材や把持部20,20aは、裏面11bに対して着脱可能に構成することができる。この場合でも、放音口13に対してスピーカ47からの音を導音口73,73a,73bにて裏面11bに沿う方向に導くように組み付けられる導音部70,70aを覆うように他の組付部材を組み付けた際に、その他の組付部材に設けられる開口を導音口73,73a,73bに対向するように配置することで、上述したようにユーザに対してスピーカ47の音を聞きやすくすることができる。
【0043】
また、上述のように組付部材が組み付けられる携帯端末10は、無線タグリーダとしての機能及び情報コードリーダとしての機能を兼ね備えるように構成されることに限らず、どちらか一方の機能を備えるように構成されてもよいし、他の機能を兼備するように構成されてもよい。このようにしても、上述のように導音部を覆うように組み付けられる組付部材に導音口に対向する開口を形成することで、スピーカの放音口が形成される一面に組付部材を組み付ける場合でも、組付部材が邪魔になることもなく、スピーカの音を聞きやすくすることができる。
【0044】
(2)上記第1実施形態において、把持部20及び導音部70は、スピーカ47からの音が把持部20を把持するユーザに向けて放出されるように形成されることに限らず、その利用環境等に応じた所定の方向に向けて放出されるように形成されてもよい。この場合、導音口73が上記所定の方向に向かうように導音部70が裏面11bに組み付けられ、この導音口73に対向するように把持部20に開口21が形成される。
【符号の説明】
【0045】
10…携帯端末
11…本体部
11b…裏面(一面)
13…放音口
20,20a…把持部(組付部材)
21,21a,21b…開口
70,70a…導音部
47…スピーカ
73,73a,73b…導音口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
図10
図11