(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6680801
(24)【登録日】2020年3月24日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】分散して接続されたデバイスを使用して衛生施設を監視しかつ制御するための拡張可能なシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20200406BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20200406BHJP
G08B 25/08 20060101ALI20200406BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
G08B25/10 A
G08B25/08 E
【請求項の数】20
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2017-555842(P2017-555842)
(86)(22)【出願日】2016年1月18日
(65)【公表番号】特表2018-512020(P2018-512020A)
(43)【公表日】2018年4月26日
(86)【国際出願番号】EP2016050909
(87)【国際公開番号】WO2016116407
(87)【国際公開日】20160728
【審査請求日】2019年1月18日
(31)【優先権主張番号】1500109
(32)【優先日】2015年1月19日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】517251317
【氏名又は名称】ウォーター・マネージャー・エス・ア・エル・エル
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クロード・ソマジニ
【審査官】
藤江 大望
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2012/170885(WO,A1)
【文献】
国際公開第2014/207322(WO,A1)
【文献】
特開2000−008427(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0178644(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B23/00−31/00
H03J9/00−9/06
H04Q9/00−9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の接続されたデバイスとシステムネットワークとを備えるホームオートメーションシステムであって、前記ホームオートメーションシステムは、システムネットワークを介して互いに通信する前記複数の接続されたデバイスにより、衛生施設と、前記衛生施設を備える要素とを、監視し、管理し、かつ制御するように意図され、前記システムネットワークが、物理的に1つまたはいくつかのサブネットワークから構成され、各々が
・ 無線、
・ 有線、
・ 移動体、
のタイプの1つであり、
前記複数の接続されたデバイスの各々が、前記システムネットワークを介してインターネットネットワーク上で情報を伝送および受信するためのハードウェアおよびソフトウェア手段を備え、
前記接続されたデバイスの各々が電子インターフェース(1-A、1-B、1-Cまたは1-D)を備え、前記電子インターフェース(1-A、1-B、1-Cまたは1-D)が、
・ 1つまたは複数の機能を実現することを可能にするソフトウェアを実行する論理処理ユニット(1-A4、1-B4、1-C4または1-D4)と、
・ 他の接続されたデバイスのすべてと前記システムネットワークにおいて情報を伝送および受信するように構成されたハードウェアおよびソフトウェア手段と、
・ インターネットに接続された遠隔端末と前記システムネットワークにおいて情報を伝送および受信するように構成されたハードウェアおよびソフトウェア手段と、
・ 前記複数の接続されたデバイスのうちの他の接続されたデバイスによって伝達される情報を使用することにより1つまたは複数の機能を実現するためのハードウェアおよびソフトウェア手段と、
・ 前記インターネットに接続された遠隔端末によって伝達される情報または命令を使用することにより1つまたは複数の機能を実現するように構成されたハードウェアおよびソフトウェア手段と、
・ 前記遠隔端末に警報メッセージまたは情報を伝送し、前記遠隔端末のユーザにとって反応すべき時間がある合理的な期間内に前記ユーザが反応せず、既に所定の回数の警報メッセージまたは情報が送信されていれば、前記接続されたデバイスの弁を閉じるように構成されたハードウェアおよびソフトウェア手段と、
を備え、
前記複数の接続されたデバイスの各々が、センサ-アクチュエータ(2-C、9-4)、および/または単一遮断の衛生収集機(3D)、および/または複数遮断の衛生収集機(3C)、および/または単一遮断のモジュール式衛生収集機(4F)、および/または複数遮断のモジュール式衛生収集機(4-C、9-12)、および/または栓(5A、5B、5C、5D、9-16)、および/またはドレンプラグ(6-B、6-C、9-17)、および/またはフロート弁(7A、9-18)、および/または衛生機器(8B-0、9-13)、および/または湿気検知器(8A、8B-2、9-14)から得られ、
インターフェース(1-A、1-B、1-Cまたは1-D)を統合する前記複数の接続されたデバイスの各々が、
・ その動作状態および水の使用についての情報を前記システムネットワーク上で伝送し、
・ 他の接続されたデバイスから受信した情報に応じてその動作を変更し、
・ 遠隔端末によって制御可能である
ように構成されたことを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記複数の接続されたデバイスのうちの少なくとも1つの接続されたデバイスの前記電子インターフェース(1-A、1-B、1-Cまたは1-D)が、前記接続されたデバイスのすべての相互接続を提供するために、前記システムネットワークの伝送サポートに関する信号の範囲を拡張するように、中継器の機能を保証するためのハードウェアおよびソフトウェア手段を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の接続されたデバイスのうちの少なくとも1つの接続されたデバイスの前記電子インターフェース(1-A、1-B、1-Cまたは1-D)が、それぞれ異なるプロトコルを使用している2つのサブシステムネットワークを相互接続するために、ゲートウェイの機能を保証するためのハードウェアおよびソフトウェア手段を備える、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
センサ-アクチュエータを備え、前記センサ-アクチュエータが、
・ 前記衛生施設のパイプに対する、前記接続されたデバイスであるセンサ-アクチュエータの接続を可能にする、一端における水入口の取付け器具(2A-2、2B-2または2C-2)および他端における水出口の取付け器具(2A-3、2B-3または2C-3)と、
・ 電気信号を使用することにより、前記接続されたデバイスであるセンサ-アクチュエータが取り付けられている前記パイプの中を流通する水の流量を制御することを可能にする電気弁(2A-4または2B-4)と、
・ 電気信号を供給する流量センサ(2A-5または2B-5)であって、前記電気信号が、前記センサ-アクチュエータが取り付けられている前記パイプの中を流通する流量に応じて変化し得る少なくとも1つの特性を有する、流量センサ(2A-5または2B-5)と、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記センサ-アクチュエータが圧力センサ(2B-6)を備え、前記圧力センサ(2B-6)が別の電気信号を供給し、前記別の電気信号の特性のうち少なくとも1つが、前記センサ-アクチュエータの前記水入口における水の圧力に応じて変化する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
複数の流通出口および単一の弁を備える単一遮断の衛生収集機を備え、前記単一遮断の衛生収集機が、
・ 一次パイプおよび/または別の衛生収集機を接続するための、前記単一遮断の衛生収集機の2つの端部の各々における水入口の取付け器具(3B-2または3D-2)と、
・ 前記単一遮断の衛生収集機側の各水出口用の取付け器具(3B-3または3D-3)であって、二次パイプへの接続を可能にし、従来の衛生収集機の代わりに、前記単一遮断の衛生収集機を取り付けることを可能にする、各水出口用の取付け器具(3B-3または3D-3)と、
・ 電気信号を使用することにより、前記接続されたデバイスである単一遮断の衛生収集機の前記水出口のすべてに流通する水の流量を制御することを可能にする電気弁(3B-4)と、
・ 電気信号を供給する、各水出口用の流量センサ(3B-5)であって、前記電気信号の特性のうち少なくとも1つが、センサが接続されている前記水出口に流通する流量に応じて変化する、各水出口用の流量センサ(3B-5)と、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記水出口における複数の流通出口および複数の弁を備える複数遮断の衛生収集機を備え、前記複数遮断の衛生収集機が、
・ 一次パイプおよび/または別の衛生収集機を接続するための、前記複数遮断の衛生収集機の2つの端部の各々における水入口の取付け器具(3A-2または3C-2)と、
・ 前記単一遮断の衛生収集機側の各水出口用の取付け器具(3A-3または3C-3)であって、二次パイプの接続を可能にし、前記単一遮断の衛生収集機を取り付けることを可能にする、各水出口用の取付け器具(3A-3または3C-3)と、
・ 電気信号を使用することにより、電気弁が接続されている前記水出口に流通する水の流量を制御することを可能にする、各水出口用の電気弁(3A-4)と、
・ 電気信号を供給する、各水出口用の流量センサ(3A-5)であって、前記電気信号の特性のうち少なくとも1つが、前記センサが接続されている前記水出口に流通する流量に応じて変化する、各水出口用の流量センサ(3A-5)と、を備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記単一遮断のモジュール式衛生収集機が、
・ 前記単一遮断の衛生収集機に基づいて構成されている単一遮断の基本モジュール(4F-0a)と呼ばれる接続されたデバイスであって、
〇 前記一次パイプの接続を可能にする水入口の取付け器具(4D-2または4F-2a)と、
〇 単一遮断の追加モジュールと呼ばれる接続されたデバイスの接続を可能にする一次水出口の取付け器具(4D-6または4F-6)と、
〇 必要に応じてゲートウェイ機能を使用することにより、前記単一遮断の基本モジュールによって提供された有線システムネットワークに、前記単一遮断の追加モジュールを接続することを可能にする電気コネクタ(4D-7または4F-7)と、
〇 二次パイプの接続を可能にする二次水出口の取付け器具(4D-3または4F-3)と、
〇 電気信号を使用することにより、一次水出口(4D-6または4F-6)および二次水出口(4D-3または4F-3)に流通する水の流量を制御することを可能にする電気弁(4D-4)と、
〇 電気信号を供給する流量センサ(4D-5)であって、前記電気信号の特性のうち少なくとも1つが、前記二次水出口(4D-3または4F-3)に流通する流量に応じて変化する、流量センサ(4D-5)と、を備える、接続されたデバイスと、
・ 前記単一遮断の衛生収集機に基づいて構成されている、単一遮断の追加モジュール(4F-0b)と呼ばれる、従来の衛生収集機の代わりに前記単一遮断のモジュール式衛生収集機を接続することを可能にする衛生収集機をそれぞれ形成するために構成されている、複数の接続されたデバイスであって、前記単一遮断の追加モジュールの各々が、
〇 前記単一遮断の追加モジュールを、前記単一遮断の基本モジュールまたは別の単一遮断の追加モジュールに接続することを可能にする、水入口の取付け器具(4E-2または4F-2b)と、
〇 前記単一遮断の追加モジュールの、前記単一遮断の基本モジュールによって提供される、または別の単一遮断の追加モジュールによって伝送される、有線システムへの接続を可能にする電気コネクタ(4E-8または4F-8)と、
〇 別の単一遮断の追加モジュールの接続を可能にする一次水出口の取付け器具(4E-6または4F-6)と、
〇 別の単一遮断の追加モジュールの、前記単一遮断の基本モジュールによって提供される、または前記単一遮断の追加モジュールによって伝送される、前記システムネットワークへの接続を可能にする電気コネクタ(4E-7または4F-7)と、
〇 二次パイプの接続を可能にする二次水出口の取付け器具(4E-3または4F-3)と、
〇 電気信号を供給する流量センサ(4E-5)であって、前記電気信号の特性のうち少なくとも1つが、前記二次水出口(4E-3または4F-3)に流通する流量に応じて変化する、流量センサ(4E-5)と、を備える、複数の接続されたデバイスと、を備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
複数遮断のモジュール式衛生収集機を備え、前記複数遮断のモジュール式衛生収集機が、
・ 前記複数遮断の衛生収集機に基づいて構成されている、複数遮断の基本モジュール(4C-0a)と呼ばれる接続されたデバイスであって、
〇 前記一次パイプの接続を可能にする水入口の取付け器具(4A-2または4C-2a)と、
〇 複数遮断の追加モジュールの接続を可能にする一次水出口の取付け器具(4A-6または4C-6)と、
〇 必要に応じてゲートウェイ機能を使用することにより、前記複数遮断の基本モジュールによって提供される、有線システムネットワークへの、複数遮断の追加モジュールの接続を可能にする電気コネクタ(4A-7または4C-7)と、
〇 二次パイプの接続を可能にする二次水出口の取付け器具(4A-3または4C-3)と、
〇 電気信号を使用することにより、前記二次水出口(4A-3または4C-3)に流通する水の流量を制御することを可能にする電気弁(4A-4)と、
〇 電気信号を供給する流量センサ(4A-5)であって、前記電気信号の特性のうち少なくとも1つが、前記二次水出口(4A-3または4C-3)に流通する流量に応じて変化する、流量センサ(4A-5)と、を備える、接続されたデバイスと、
・ 前記複数遮断の衛生収集機に基づいて構成されている、複数遮断の追加モジュール(4C-0b)と呼ばれる、従来の衛生収集機の代わりに前記複数遮断のモジュール式衛生収集機を接続することを可能にする衛生収集機を形成するために構成されている、複数の接続されたデバイスであって、複数の複数遮断の追加モジュールの各々が、
〇 前記複数遮断の追加モジュールを、前記複数遮断の基本モジュールまたは別の複数遮断の追加モジュールに接続することを可能にする、水入口の取付け器具(4B-2または4C-2b)と、
〇 前記複数遮断の追加モジュールの、前記複数遮断の基本モジュールによって提供される、または別の複数遮断の追加モジュールによって伝送される、有線システムへの接続を可能にする電気コネクタ(4B-8または4C-8)と、
〇 別の複数遮断の追加モジュールの接続を可能にする一次水出口の取付け器具(4B-6または4C-6)と、
〇 別の複数遮断の追加モジュールの、前記複数遮断の基本モジュールによって提供される、または前記複数遮断の追加モジュールによって伝送される、前記システムネットワークへの接続を可能にする電気コネクタ(4B-7または4C-7)と、
〇 二次パイプの接続を可能にする二次水出口の取付け器具(4B-3または4C-3)と、
〇 電気信号を使用することにより、前記二次水出口(4B-3または4C-3)に流通する水の流量を制御することを可能にする電気弁(4B-4)と、
〇 電気信号を供給する流量センサ(4B-5)であって、前記電気信号の特性のうち少なくとも1つが、前記二次水出口(4B-3または4C-3)に流通する流量に応じて変化する、流量センサ(4B-5)と、を備える、複数の接続されたデバイスと、を備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
栓を備え、前記栓が、単純栓、または2つハンドルの混合栓、または単一ハンドルの混合栓のうちの1つから得られ、前記栓が、
・ 前記単純栓用の水入口の取付け器具、または前記単一ハンドルの混合栓および前記2つハンドルの混合栓用の2つの水入口の取付け器具(5A-2)を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記栓の各水入口について、流量の流量計(5C-5、5D-5)を備え、前記流量計(5C-5、5D-5)は電気信号を供給し、前記電気信号の特性のうち少なくとも1つが、センサが接続されている前記水入口(5C-2、5D-2)を流通する流量に応じて変化する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記接続されたデバイスが単純栓および/または単一ハンドルの混合栓であるとき1つのセンサ(5A-3)を備え、または前記接続されたデバイスが2つハンドルの混合栓であるとき2つのセンサを備え、これらセンサの各々は電気信号を供給し、前記電気信号の特性のうち少なくとも1つが、前記栓の機構の位置に応じて変化し、前記栓の開放の検知を可能にする、請求項10または11に記載のシステム。
【請求項13】
電気信号を使用することにより、少なくとも1つの単純栓または2つハンドルの混合栓または単一ハンドルの混合栓の中を流通する流量を変化させることを可能にするように構成された電気弁(5B-4または5D-4)を備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記栓の各水入口について、電気弁(5B-4または5D-4)を備え、前記電気弁(5B-4または5D-4)が、電気信号を使用することにより、前記栓の前記水入口を流通する流量を変化させることを可能にするように構成された、請求項10から12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
フロート弁を備え、前記フロート弁が、
・ 前記衛生施設のパイプに対する前記フロート弁の接続を可能にする水入口の取付け器具(7A-2)と、
・ タンクの充填を可能にする水出口(7A-3)と、
・ 位置センサ(7A-5)が組み込まれたフロート(7A-6)であって、タンク内の水のレベルを測定することを可能にするフロート(7A-6)と、
・ 電気信号を使用することにより、前記水出口(7A-3)に流通する水の流量を制御することを可能にする電気弁(7A-4)と、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
ドレンプラグを備え、前記ドレンプラグが、
・ 位置センサ(6C-5)が設けられた電気弁(6C-4)であって、電気信号を使用することにより、水入口(6C-2)から出口(6C-3)に流通する水の流量を制御することを可能にしてドレンにおける水の流量を制御する電気弁(6C-4)、または
・ 機構(6Aまたは6B-2)であって、
〇 電気信号を使用することにより、前記ドレンプラグ(6B-4)を上下させて前記ドレン内の水の流量を制御するように操作ロッド(6A-3または6B-3)の位置を変化させることを可能にするデバイス(6A-2e)と、
〇 前記ドレンプラグ(6B-4)の適切な開閉を制御することを可能にする位置センサ(6A-2c)と、を備える機構(6Aまたは6B-2)、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
湿気検知器を備え、前記湿気検知器が湿気センサ(8A-2)を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
請求項4から9のいずれか一項に記載のシステムの流量センサを構成設定する過程を有する方法であって、前記構成設定する過程が、
・ 特性としてD=0 リットル/分 ∀tであり、Dが流量を示し、tが時間を示す参照流量動作テンプレートを生成するステップ(11-1)と、
・ 前記複数の接続されたデバイスの各々が、前記システムネットワーク内の前記複数の接続されたデバイスのうちの接続された他のデバイスの数およびタイプを検知するステップ(11-2)と、
・ 前記流量センサに水を供給する電気弁が組み込まれた接続されたデバイスを定義することを可能にし、前記論理処理ユニットがこの電気弁をAと称される変数に記録することを可能にするステップ(11-3)と、
・ 前記流量センサごとに水が直接供給される接続されたデバイスを定義することを可能にし、前記論理処理ユニットが、
〇 前記接続されたデバイスに電気弁が組み込まれている場合、前記電気弁がovと称される第1のリストに記録され、
〇 前記接続されたデバイスに流量センサが組み込まれている場合、前記流量センサがodと称される第2のリストに記録され、
〇 前記接続されたデバイスに湿気センサが組み込まれている場合、前記湿気センサがohと称される第3のリストに記録される、
というアルゴリズムを実行することを可能にする一連のステップ(11-4)と、
・ 前記論理処理ユニットが、流量センサが組み込まれた専用の接続されたデバイスを有しない水ポイントに関する動作限界を設定するテンプレート(10)を作成することを可能にし、前記流量センサごとに前記流量センサの水の供給が直接制御される一連のステップ(11-5)と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、監視する過程を有し、前記監視する過程が、
・ 前記電気弁が前記リストovに記録されている接続された対象物のうち1つが、前記電気弁が閉じていないことを示す信号を送信した場合、またはohと称される前記リストに記録されている接続された対象物のうちの1つが、湿気を検知したことを示す信号を送信した場合、少なくとも1つの接続されたデバイスの前記論理処理ユニットが反応することを可能にするステップ(12-1)であって、前記反応が、前記電気弁Aを閉じるステップ(12-9)と、前記システムネットワークを通じて閉鎖警報を送信するステップ(12-10)からなる、ステップ(12-1)と、
・ 前記流量センサによって供給された値Dを測定するステップ(12-2)と、
・ D>0 リットル/分を確認することを可能にするステップ(12-3)であって、Dは前記ステップ(12-2)において測定された流量を示し、D>0 リットル/分でなければ前記ステップ(12-1)に戻る、ステップ(12-3)と、
・ 前記電気弁Aが閉じておらず故障していることを意味するのを確認し、ステップ(12-12)に直接切り換え、前記電気弁Aに給水している前記接続されたデバイスに警報するように閉鎖障害警報を送信し、前記ステップ(12-1)に戻ることを可能にするステップ(12-4)と、
・ Dj=D-ΣDiを計算することを可能にする一連のループするステップ(12-5)であって、Djが残留流量を示し、Dがステップ(12-2)において測定された流量を示し、ΣDiが、前記リストodに記録されている前記流量センサによって測定された流量の合計を示す、一連のループするステップ(12-5)と、
・ 前記残留流量Djが0よりも大きいことを確認することを可能にするステップ(12-6)であって、前記残留流量Djが0よりも大きくなければ前記ステップ(12-1)に戻る、ステップ(12-6)と、
・ 構成設定において作成されたテンプレートを使用し、前記残留流量Djが正常動作領域内にないかどうか、したがって、前記残留流量Djをパラメータとして用いて警報する方法(12-8)を呼び出さなければならないかどうかを判定し、いずれの場合も前記ステップ(12-1)に戻る、ステップ(12-7)と、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項20】
請求項18または19に記載の方法であって、前記システムの前記流量センサの警報過程を有し、前記警報過程が、
・ 残留流量が破損警報領域内にある場合にはステップ(13-8)に切り換え、そうでなければステップ(13-2)に切り換えるために、構成設定において作成されたテンプレートを使用するステップ(13-1)と、
・ 前記方法を終了する前に、前記電気弁Aを閉じ、前記システムネットワークを通じて破損警報を伝送することを可能にするステップ(13-8、13-9)と、
・ 進行中のユーザの命令がないことを検査して前記方法を終了するステップ(13-2)であって、ある場合にはステップ(13-3)へ進む、ステップ(13-2)と、
・ 過去X秒未満において警報が送信されていないことを検査するステップ(13-3)であって、Xは前記ユーザが反応して終了するための合理的な量の時間を表し、送信されている場合にはステップ(13-4)へ進む、ステップ(13-3)と、
・ 既に3回の警報が伝送されているかどうかを検査して、伝送されている場合にはステップ(13-5)に切り換え、そうでなければステップ(13-7)に切り換えるステップ(13-4)と、
・ 前記方法を終了する前に、前記接続されたデバイスが、出口において水を遮断し、前記システムネットワークを通じて閉鎖警報を伝送することを可能にするステップ(13-5、13-6)と、
・ 前記方法を終了する前に、前記システムネットワークを通じて漏れ警報を伝送することを可能にするステップ(13-7)と、を含むことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分散して接続されたデバイスを使用して衛生施設を監視しかつ制御するための拡張可能なシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水に関する開閉の操作は、栓または弁に対する手動行為によって実行されている。一般に、これらの栓のうちの1つまたはこれらの弁のうちの1つに対する行為が手動で実行されなければ、衛生施設の一部分を一時的に切り離すことは不可能である。衛生施設の制御を可能にするシステムは存在するが、それらの各々が、センサに由来する情報およびユーザの命令を処理してアクチュエータを制御する、(接続された、または接続されてない)中央ユニットに基づくものである。様々なセンサと、設備の動作を単独で管理する中央ユニットとの間に、相互作用はない。
【0003】
監視に関して、現在、自動遮断デバイスが存在するが、起動された場合には手動でリセットする必要がある。また、これらの自動遮断デバイスを非活性化したり再活性化したりするためには、これらのデバイスに対して直接行動を起こす必要がある。この従来技術の一例は、文献FR2870325によって構成されている。加えて、給水ネットワークの様々なポイントを監視するためには、これらのデバイスが互いに通信するものではないので、デバイスの数を増加する必要がある。そのため、これらのデバイスのうちの1つにとって、たとえば漏れなどの衛生施設の不具合をより効果的に検知するために、これらの同じデバイスの他のものに由来する情報を使用することは、不可能である。
【0004】
従来技術の別の例が、文献FR3007925によって構成されている。このシステムは、衛生施設の監視および制御を可能にするものであるが、中央ユニットを使用する。センサ-アクチュエータは、互いに通信するものではないが、センサ-アクチュエータの全体を単独で管理する主制御-指令デバイスに情報を伝送する。加えて、このタイプのセンサ-アクチュエータの独自性によって可能になるのは、衛生施設の部分的な制御および監視のみである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明によるシステムの目的は、衛生施設の全体にわたって分散して互いに通信する様々な専門の接続されたデバイスを使用することにより、衛生施設の全体を制御しかつ監視することである。これらの接続されたデバイスの各々が、他の接続されたデバイスによって通信された情報を使用することにより、その1つまたは複数の機能を実現する。これらの接続されたデバイスの各々が、他の接続されたデバイスとの通信が途絶した場合には、その機能またはその機能のうちのいくつかを独立して実現する。1人または複数のユーザが、インターネットに接続されているスマートフォン、タッチスクリーンタブレット、コンピュータ、サーバなどのモバイル装置または固定装置から、接続されたデバイスと相互作用すること、リアルタイムで不具合の警報を受けること、および衛生施設の状態に関する情報を受け取ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、「システムネットワーク」という用語は、接続されたデバイスの相互接続を可能にしかつインターネットネットワークへの接続をもたらすネットワークを指し示すのに使用される。このネットワークは、物理的に、いくつかの無線サブネットワーク(たとえばZigbee、Wi-Fi、6LoWPANなど)および/または有線サブネットワーク(たとえばEthernet、HomePlugなど)および/またはモバイルサブネットワーク(たとえばGPRS、UMTS、LTEなど)に分割され得る。この場合、接続されたデバイスは、1つのプロトコルから他のプロトコルへ切り換えるためのゲートウェイの機能をもたらす。
【0007】
以下、「アプリケーションソフト」という用語は、本発明によるシステムと対話するのに必要な、スマートフォン、タッチスクリーンタブレットもしくは任意の他のモバイル装置向けのアプリケーションまたはコンピュータソフトウェアを指し示すのに使用される。
【0008】
以下、「遠隔端末」という用語は、ユーザが本発明によるシステムと相互作用するのに使用するアプリケーションソフトウェアがインストールされているスマートフォン、タッチスクリーンタブレット、コンピュータ、サーバなど、インターネットに接続されたモバイル装置または固定装置を指し示すのに使用される。
【0009】
以下、「ユーザからの指令」という用語は、本発明によるシステムを介して衛生施設に作用するように意図された、遠隔端末に対するユーザの行為を指し示すのに使用される。ユーザからの指令は、インターネットを介して伝送され、次いで、システムネットワークを介して、作用の実行を可能にする接続されたデバイスに伝送される。
【0010】
以下、「ユーザからの命令」という用語は、たとえば浴槽を満たす、水泳プールを一杯にする、庭に散水するなど、パラメータを変更するように、またはプログラムを実行するように、本発明によるシステムに対して作用するように意図された、遠隔端末に対するユーザの行為を指し示すのに使用される。ユーザからの命令は、インターネットを介して伝送され、次いで、システムネットワークを介して、作用の実行を可能にする接続されたデバイスに伝送される。
【0011】
以下、「電気弁」という用語は、たとえば電磁弁、電動弁など、電気信号を使用することにより、パイプの中の水の流量を制御することまたは変化させることを可能にするデバイスを指し示すのに使用される。
【0012】
監視は、センサが組み込まれた接続されたデバイスを使用して、たとえば水漏れ、衛生施設に接続された装置の異常な消費量、または供給の遮断などの異常を検知することにある。接続されたデバイスのうちの1つによって一旦異常が検知されると、このデバイスが警報を送信する。異常の重大度に応じて、またはユーザが警報に反応しなければ、このシステムを構成する接続されたデバイスの各々が、たとえば衛生施設の一部分に対して水を遮断することにより、または障害のある装置を停止することにより、介入することができる。接続されたデバイスによって収集された情報は、設備の状態を視覚化するため、および/または、たとえばそこから消費量グラフ、統計などを抽出するために、最終的に処理されて、遠隔端末に伝送され得る。
【0013】
制御は、インターネットによって受け取られたユーザの指令および命令を、接続されたデバイスに伝送し、このデバイスが、必要に応じて、たとえば電気弁などのアクチュエータが作用を物理的に実行するのを可能にすることにある。接続されたデバイスに組み込まれているセンサも、作用が実際に実行されたのを確認することを可能にし、また、特定のユーザの命令のために、定義されたプログラムを実行するのに必要な測定を行うことを可能にすることにより、制御プロセスの一部分である。
【0014】
本発明によるシステムは、衛生施設の全体にわたって分散する1つまたはいくつかの専門の接続されたデバイスから成るものである。本発明によるシステムを構成する接続されたデバイスの各々が、
- インターネットを通じて接続された遠隔端末とシステムネットワークを介して通信し、
- 他の接続されたデバイスとシステムネットワークを介して通信し、
- そのデバイスの機能が、リアルタイムで処理することを必要とする場合、および/またはリアルタイムで処理することを可能にする場合、システムネットワークを介して伝送される、そのデバイスに対して意図されたユーザの指令を、リアルタイムで処理し、
- そのデバイスの機能が、ユーザの命令を記録しかつ実行することを必要とする場合、および/またはユーザの命令を記録しかつ実行することを可能にする場合、ユーザの命令を記録しかつ実行し、
- そのデバイスの機能が、情報および/または警報を、システムネットワークを介してリアルタイムで伝送することを必要とする場合、および/または情報および/または警報を、システムネットワークを介してリアルタイムで伝送することを可能にする場合、情報および/または警報を、システムネットワークを介してリアルタイムで伝送し、
- そのデバイスの機能が、ユーザの命令を記録しかつ実行することを必要とする場合、および/またはユーザの命令を記録しかつ実行することを可能にする場合、ユーザの命令を記録しかつ実行する
ためのハードウェアおよびソフトウェア手段を備える。
【0015】
本発明は、単に例として提供される以下の説明を、添付図面を参照しながら読み取ることで、よりよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1A】本発明による接続されたデバイスのすべてに組み込まれる電子インターフェースの可能な例示的実施形態を示す図である。
【
図1B】本発明による接続されたデバイスのすべてに組み込まれる電子インターフェースの可能な例示的実施形態を示す図である。
【
図1C】本発明による接続されたデバイスのすべてに組み込まれる電子インターフェースの可能な例示的実施形態を示す図である。
【
図1D】本発明による接続されたデバイスのすべてに組み込まれる電子インターフェースの可能な例示的実施形態を示す図である。
【
図2A】本発明による、接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」の、可能な実施形態および統合化の例を示す図である。
【
図2B】本発明による、接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」の、可能な実施形態および統合化の例を示す図である。
【
図2C】本発明による、接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」の、可能な実施形態および統合化の例を示す図である。
【
図3A】本発明による、接続されたデバイス「衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図3B】本発明による、接続されたデバイス「衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図3C】本発明による、接続されたデバイス「衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図3D】本発明による、接続されたデバイス「衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図4A】本発明による、接続されたデバイス「モジュール式衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図4B】本発明による、接続されたデバイス「モジュール式衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図4C】本発明による、接続されたデバイス「モジュール式衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図4D】本発明による、接続されたデバイス「モジュール式衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図4E】本発明による、接続されたデバイス「モジュール式衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図4F】本発明による、接続されたデバイス「モジュール式衛生収集機」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図5A】本発明による、接続されたデバイス「2つハンドルの混合栓」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図5B】本発明による、接続されたデバイス「2つハンドルの混合栓」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図5C】本発明による、接続されたデバイス「2つハンドルの混合栓」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図5D】本発明による、接続されたデバイス「2つハンドルの混合栓」の、実施形態および統合化の可能な例を示す図である。
【
図6A】本発明による、接続されたデバイス「ドレンプラグ」の、可能な実施形態および統合化の一例を示す図である。
【
図6B】本発明による、接続されたデバイス「ドレンプラグ」の、可能な実施形態および統合化の一例を示す図である。
【
図6C】本発明による、接続されたデバイス「ドレンプラグ」の、可能な実施形態および統合化の一例を示す図である。
【
図7A】本発明による、接続されたデバイス「フロート弁」の、可能な実施形態および統合化の2つの例を示す図である。
【
図8A】本発明による、接続されたデバイス「湿気検知器」の、実施形態および可能な用法の一例を示す図である。
【
図8B】本発明による、接続されたデバイス「湿気検知器」の、実施形態および可能な用法の一例を示す図である。
【
図9】接続されたデバイスを介して衛生施設を監視しかつ制御するためのシステムの実施形態を示す図である。
【
図10】流量センサが組み込まれた接続されたデバイスを有しない水ポイントに関する作動領域を設定するテンプレートの一例を示すグラフである。
【
図11】接続されたデバイスの各流量センサを構成設定するための方法を示す流れ図である。
【
図12】接続されたデバイスの各流量センサを監視するための方法を示す流れ図である。
【
図13】接続されたデバイスの各流量センサに関して警報するための方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明による、電子インターフェースが組み込まれた接続されたデバイスのすべてが、
- システムネットワークとのインターフェースと、
- 必要なセンサおよびアクチュエータとのインターフェースと、
- 本発明による接続されたデバイスの1つまたは複数の機能の実現を可能にする情報の処理とをもたらす。
この電子インターフェースにより、1つのプロトコルから他のプロトコルへ切り換えるためのゲートウェイの機能をもたらすことも可能になる。
【0018】
図1Aは、電子インターフェースの可能な実施形態の一例を示す。有線システムネットワークをサポートする電気ケーブルは、デバイスをシステムネットワークに接続するためのコネクタ(1A-2)に接続される。このケーブルは、接続されたデバイスに、電力をさらに供給することができる。インターフェースバス(1A-3)により、バスを通じて通信するための信号の適合が保証される。論理処理ユニット(1A-4)は、接続されたデバイスの1つまたは複数の機能を実現するためのハードウェア手段(マイクロプロセッサ、メモリなど)およびソフトウェア手段を備える。必要に応じて、本発明による接続されたデバイスの動作のために不可欠なアクチュエータの制御および/またはセンサの読取りは、信号の適合を可能にする入出力インターフェース(1A-5)を介して実行される。接続されたデバイスの電力(システムネットワークのケーブルが主電源を供給する場合にはバックアップ)は、電力供給ユニット(1A-6)によって供給される。これは、簡単な電子バッテリー、充電器を有する蓄電池または充電器を有しない蓄電池、主電源などであり得る。
【0019】
図1Bは、電子インターフェース(1B-1)のために可能な実施形態の別の例を示す。この実施形態は、
図1Aに示された要素のうちのいくつか、すなわち論理処理ユニット(1B-4)、入出力インターフェース(1B-5)、および電力供給ユニット(1B-6)を含む。インターフェースバス(1B-3)は、無線システムネットワークを通じて通信するために、内蔵または外付けのアンテナ(1B-2)を介して、電磁気信号を放出したり受け取ったりするための手段を備える。
【0020】
図1Cは、電子インターフェース(1C-1)の可能な実施形態の別の例を示す。この実施形態は、
図1Bに示された要素のうちのいくつか、すなわち論理処理ユニット(1C-4)、入出力インターフェース(1C-5)、電力供給ユニット(1C-6)を含む。インターフェースバス(1C-3)により、有線と無線の2つのサブネットワークシステムを通じて通信することが可能になる。インターフェースバス(1C-3)は、無線システムネットワークを通じて通信するために、内蔵または外付けのアンテナ(1C-2b)を介して、電磁気信号を放出したり受け取ったりするための手段を備える。有線システムネットワークをサポートする電気ケーブルが、コネクタ(1C-2a)に接続される。そのため、電子インターフェースにより、1つのプロトコルから他のプロトコルへ切り換えるためのゲートウェイの機能をもたらすことも可能になる。
【0021】
図1Dは、本発明による接続されたデバイスのすべてとの電子インターフェース(1D-1)のために可能な実施形態の別の例を示す。この実施形態は、
図1Bに示された要素のうちのいくつか、すなわちアンテナ(1D-2)、インターフェースバス(1D-3)、論理処理ユニット(1D-4)、入出力インターフェース(1D-5)を含む。接続されたデバイスの電力は蓄電池(1D-6)によって供給される。この蓄電池は、通常は接続されたデバイスをサポートするパイプである衛生施設のパイプの中を流通する水の流量によって作動する発電機(1D-7)によって充電される。このことは、接続されたデバイスに完全な自律性をもたらす。
【0022】
接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」を衛生施設のパイプに接続すると、このパイプにわたる水の分布の監視および制御が可能になる。
【0023】
図2Aは、本発明による接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」の可能な実施形態の一例を示す。このデバイスは、入口(2A-2)および出口(2A-3)によって接続される。したがって、このデバイスは従来の弁として取り付けられる。このデバイスは、デバイスの下流への水の開閉を可能にする電気弁(2A-4)を備える。これはデバイスのアクチュエータ部分である。流量センサ(2A-5)によってもたらされる電気信号の特性のうち少なくとも1つは、パイプの中を流通する流量に応じて変化する。これはデバイスのセンサ部分である。電気弁および流量センサは電子インターフェース(2A-1)に接続されている。
【0024】
図2Bは、本発明による接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」の可能な実施形態の別の例を示す。この実施形態は、
図2Aに示されたものと同一の、電子インターフェース(2B-1)、衛生施設のパイプに対する接続(2B-2および2B-3)、アクチュエータ部分(2B-4)、および流量センサ(2B-5)といった要素を含む。デバイスのセンサ部分に追加されている圧力センサ(2B-6)が供給する電気信号の特性のうちの少なくとも1つは、接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」の入口において測定された圧力に応じて変化する。
【0025】
図2Cは、本発明による接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」の可能な統合の一例を示す。デバイスの本体(2C-0)は、センサ、電気弁および電子インターフェースを密封する。次いで、衛生施設のパイプに対して、入口(2C-2)および出口(2C-3)について、取付け器具を使用して接続される。
【0026】
衛生収集機により、入口からの水を、デバイスの出口に接続されているいくつかのパイプに分配することが可能になる。衛生収集機により、「タコ」と称されるネットワークを実現することが可能になる。接続されたデバイス「衛生収集機」により、この第1の機能に加えて、その出口に接続されたパイプにわたって水の分布を監視することおよび制御することが可能になる。デバイスは、出口の数によってある程度特徴づけられる。
【0027】
図3Aは、本発明による、3つの出口を有する接続されたデバイス「複数遮断の衛生収集機」の可能な実施形態の一例を示す。このデバイスは、接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」から主として励起される。水入口は、デバイスの各端部に配置されている入口(3A-2)のうちの1つに接続される。これにより、接続されたデバイス「衛生収集機」のいくつかを直列で配置することが可能になる。パイプは出口(3A-3)に接続される。このデバイスは、従来の衛生収集機の代わりに取り付けられる。このデバイスは、デバイスの各出口における水の開閉を可能にする電気弁(3A-4)を備える。各流量センサ(3A-5)によって供給される電気信号の特性のうち少なくとも1つは、出口に接続された各々のパイプの中を流通する流量に応じて変化する。電気弁および流量センサは電子インターフェース(3A-1)に接続されている。したがって、この実施形態により、各パイプを、互いから独立して監視しかつ制御することが可能になる。
【0028】
図3Bは、本発明による、3つの出口を有する接続されたデバイス「単一遮断の衛生収集機」の可能な実施形態の一例を示す。この実施形態は、そのデバイスを衛生施設およびセンサ(3B-5)および電気弁(3B-4)に接続するために、電子インターフェース(3B-1)、入口接続(3B-2)および出口接続(3B-3)など、
図3Aに示されたものと同じタイプの要素を含む。しかし、この例には、出口に接続されたパイプのすべての給水を遮断することができる電気弁が1つしかない。したがって、この実施形態は、各パイプを互いから独立して監視することはできるが、すべてを一緒に制御することしかできない。
【0029】
図3Cは、4つの出口を有する接続されたデバイス「複数遮断の衛生収集機」の可能な統合の一例を示す。デバイスの本体(3C-0)は、流量センサ、電気弁および電子インターフェースを密封する。次いで、衛生施設のパイプに対して、入口(3C-2)および出口(3C-3)について、取付け器具を使用して接続される。
【0030】
図3Dは、4つの出口を有する接続されたデバイス「単一遮断の衛生収集機」の、2つの可能な統合化の例を示す。デバイスの本体(3D-0)は、流量センサ、電気弁および電子インターフェースを密封する。次いで、衛生施設のパイプに対して、入口(3C-2)および出口(3C-3)について、取付け器具を使用して接続される。
【0031】
衛生施設におけるさらなる融通性のために、衛生収集機をモジュール式にすることができる。そのため、収集機に対して出口を追加することができるように、モジュールを加えることによって設備をスケーリングすることが可能である。これは接続されたデバイス「モジュール式衛生収集機」の目的である。モジュール式衛生収集機は基本モジュールと追加モジュールとで構成され、一方が他方の上に配置される。
【0032】
図4A〜
図4Cは、本発明による接続されたデバイス「複数遮断のモジュール式衛生収集機」の実施形態および統合化の可能な例を示す。この実施形態により、各パイプを、互いから独立して監視しかつ制御することが可能になる。
【0033】
図4Aは、基本モジュールの可能な実施形態の一例を示す。基本モジュールは、
図3Aに示されたものと同じタイプの要素を含む。水入口のパイプが入口(4A-2)に接続される。第1のパイプが出口(4A-3)に接続される。電気弁(4A-4)により、デバイスの出口における水の開閉が可能になる。流量センサ(4A-5)によって供給される電気信号の特性のうち少なくとも1つは、出口に接続されたパイプの中を流通する流量に応じて変化する。電気弁および流量センサは電子インターフェース(4A-1)に接続される。電子インターフェースは、必要に応じて有線サブシステムネットワークを通じて通信するためのゲートウェイの機能ももたらす。後者は、システムネットワークに追加モジュールを接続するためのコネクタ(4A-7)に接続される。出口(4A-6)は、この追加モジュールの入口を接続することを可能にする。
【0034】
図4Bは、追加モジュールの可能な実施形態の一例を示す。この追加モジュールは、入口(4B-2)および電気コネクタ(4B-8)を介して基本モジュール(または別の追加モジュールに)に接続される。そのため、追加モジュールは、水入口およびシステムネットワークに接続される。この追加モジュールは、出口(4B-3)、電気弁(4B-4)、流量センサ(4B-5)、別の追加モジュールへの出口(4B-6)およびシステムネットワークのコネクタ(4B-7)などの、
図4Aに示された基本モジュールの要素のうちのいくつかを含む。電子インターフェース(4B-1)は、基本モジュールにより、分散された有線システムネットワークを介してのみ通信する。
【0035】
図4Cは、4つの出口を有する接続されたデバイス「複数遮断のモジュール式衛生収集機」を形成するための、基本モジュール(4C-0a)および追加モジュール(4C-0b)ならびにその組立体に関する2つの可能な統合化の例を示す。衛生施設のパイプに対して、入口(4C-2a)および出口(4C-3)について、取付け器具を使用して接続される。取付け器具(4C-6)および(4C-2b)ならびに電気コネクタ(4C-7)および(4C-8)により、モジュールを互いに接続することができる。
【0036】
図4D〜
図4Fは、本発明による接続されたデバイス「単一遮断のモジュール式衛生収集機」の実施形態および統合化の可能な別の例を示す。この実施形態は、各パイプを互いから独立して監視することはできるが、すべてを一緒に制御することしかできない。
【0037】
図4Dは、基本モジュールの可能な実施形態の一例を示す。この基本モジュールは、
図4Aに示されたものと同じ要素を含む。唯一の相違は電気弁(4D-4)の接続である。電気弁(4D-4)は、水入口を直接閉じ、出口(4D-3)ならびに出口(4D-6)において水を遮断する。したがって、この実施形態は、基本モジュールの出口に加えて追加モジュールのすべての出口を同時に制御する。
【0038】
図4Eは、追加モジュールの可能な実施形態の一例を示す。この追加モジュールは、
図4Dに示された要素の、電気弁を除くすべてを含む。実際、基本モジュールがすべての出口を同時に制御するので、電気弁はもはや不要である。
【0039】
図4Fは、4つの出口を有する接続されたデバイス「単一遮断のモジュール式衛生収集機」を形成するための基本モジュール(4F-1)および追加モジュール(4F-2)ならびにその組立体に関する、2つの可能な統合化の例を示す。衛生施設のパイプに対して、入口(4F-2a)および出口(4F-3)について、取付け器具を使用して接続される。取付け器具(4F-6)および(4F-2b)ならびに電気コネクタ(4F-7)および(4F-8)により、モジュールを互いに接続することができる。
【0040】
衛生施設上に存在する栓を監視し得ることは重要である。実際、栓が漏れの原因になることが多く、単なる締め忘れもある。接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」を使用することによってこれらの不利益を解決することは可能であるが、この場合、異常の場合にはパイプの全体が遮断される。加えて、このシステムは、漏れと何かのし忘れを識別しないはずである。この必要性に対応するために、このシステムは、接続されたデバイス「単純栓」または「2つハンドルの混合栓」または「1つハンドルの混合栓」を提案するものである。しかしながら、今日では、2つハンドルの混合栓が、1つハンドルの混合栓よりも、いっそう多く使用されている。この文献において提供される例は、1つハンドルの混合栓に関するものであるが、操作のために1つまたは複数の機構を適合させることによって従来の栓または2つハンドルの混合栓向けに転換され得る。
【0041】
図5Aは、本発明による接続されたデバイス「2つハンドルの混合栓」の可能な実施形態の一例を示す。本体(5A-0)に組み込まれたカートリッジ(5A-3)は、混合機能を実現し、機構と一体化したセンサを備え、このセンサにより、栓が開いているかどうかを識別することができる。カートリッジが電子インターフェース(5A-1)に接続されているのはこのためである。水入口(5A-2)から、2つハンドルの混合栓のカートリッジに直接給水される。したがって、この簡単なデバイスにより、システムは、栓が開いているかどうかを識別することができる。このデバイス「接続された栓」は、開閉機構に固定されることにより、あらゆる栓に追加され得ることに留意されたい。
【0042】
図5Bは、本発明による接続されたデバイス「2つハンドルの混合栓」の可能な実施形態の別の例を示す。このデバイスは
図5Aに示された要素を含む。しかしながら、このデバイスはセンサを有するカートリッジ(5B-3)上に電気弁(5B-4)を追加し、栓の手動操作機構と一体になっている。そのため、この電気弁は、2つハンドルの混合栓の制御をもたらす。
【0043】
図5Cは、本発明による接続されたデバイス「2つハンドルの混合栓」の可能な実施形態の別の例を示す。このデバイスは、本体(5C-0)、センサを有するカートリッジ(5C-3)、電子インターフェース(5C-1)ならびに温水および冷水の入口(5C-2)など、
図5Aに示された要素のうちのいくつかを含む。各入口とカートリッジの間に2つの流量計(5C-5)が挿入されており、1つが温水用であってもう1つが冷水用である。そのため、監視がより正確である。
【0044】
図5Dは、本発明による接続されたデバイス「2つハンドルの混合栓」の可能な実施形態の別の例を示す。このデバイスは
図5Cに示された要素を含む。しかしながら、このデバイスはセンサを有するカートリッジ(5D-3)上に電気弁(5D-4)を追加し、栓の手動操作機構と一体になっている。そのため、この電気弁は、「2つハンドルの混合栓」の制御をもたらす。
【0045】
衛生施設に関するホームオートメーションを実現するための主要な問題の1つには、ドレンプラグの制御および監視がある。実際、たとえば浴槽を満たすためには、最初にプラグを閉じて、この行為が実際に実行されたことを確認する必要がある。流しが水でいっぱいになったときには、それを空にするためにプラグを開くことができなければならない。接続されたデバイス「ドレンプラグ」は、この問題に対応することを意図するものである。
【0046】
図6Aは、本発明による接続されたデバイス「ドレンプラグ」の、モジュール式検知器-アクチュエータ(6A-2a)の可能な実施形態の一例を示す。プラグの操作ロッド(6A-3)は、軸(6A-2d)のまわりで回転することができる。開閉行為はウォームねじモータ(6A-2b)によってもたらされる。検知器(6A-2c)は操作ロッドの位置を示す。コネクタ(6A-2eおよび6A-2f)により、検知器およびモータが電子インターフェースに接続され得る。したがって、この簡単なデバイスにより、プラグを操作したり、その位置を検査したりすることが可能になる。
【0047】
図6Bは、本発明による接続されたデバイス「ドレンプラグ」の可能な実施形態の一例を示す。プラグの本体(6B-0)は断面として見られる。こうすることにより、プラグ(6B-4)の操作ロッド(6B-3)を見ることが可能になる。モジュール式検知器-アクチュエータ(6B-2)は、プラグの位置を操作する機能および確認する機能をもたらす。このモジュールは電子インターフェース(6B-1)に接続されている。
【0048】
図6Cは、本発明による接続されたデバイス「ドレンプラグ」の実施形態および統合化の別の可能な例を示す。この例では、デバイス「接続されたプラグ」は排水サイフォン(6C-0)に組み込まれている。このデバイスは、電気弁(6C-4)および電子インターフェース(6C-1)から成る。電気弁には、電気弁の実際の開閉状態を検知するための位置センサ(6C-5)が備わっている。電気弁および位置センサは電子インターフェースに接続されている。取付け器具(6C-2および6C-3)により、サイフォンを衛生機器およびドレンに接続することが可能になる。このようにデバイスをサイフォンに組み込むと、ほとんどの流し、洗面器、浴槽などを簡単に装備することが可能になる。
【0049】
貯水タンクは、住居における水消費量の大きいデバイスである。現在、製造業者は、長期間にわたって、節水を可能にする2つのボリュームのシステムを開発している。しかし、これらのシステムは、タンクのレベル設定を容易に変更することができないことにおいて静的なものである。接続されたデバイス「フロート弁」により、この問題に対応することが可能になる。そのため、このデバイスは、水泳プールなどの他の水タンク向けに使用され得る。
【0050】
図7Aは、本発明による接続されたデバイス「フロート弁」の実施形態の可能な例を示す。フロート(7A-6)が位置センサ(7A-5)を作動させる。そのため、タンク内の水のレベルが検知され、電子インターフェース(7A-1)に伝送される。電気弁(7A-4)により、入口(7A-2)から出口(7A-3)まで水を制御することが可能になる。そのため、このシステムは、フロートが特定のレベル未満に到達したとき、タンクを満たすことができる。このシステムは、タンクの充填レベルも制御することができる。そのため、ユーザは、タンクの最大充填レベルを非常に簡単に設定することができる。その上、このシステムは、フロートの位置を測定することによって充填を監視する。
【0051】
システムに接続された衛生機器の部分の数が多ければ多いほど、設備の監視および制御が、より正確になる。したがって、洗濯機、冷凍機、コーヒーメーカなどの家庭の衛生機器を直接装備し得ることが有益である。接続されたデバイス「衛生機器」を形成するために、電子インターフェースが、製造されるとき衛生機器のすべてに組み込まれ得、または技術者によって後に追加され得る。簡単かつ機能的なAPIにより、他の接続されたデバイスとの通信が可能になる。構成設定は、遠隔端末から簡単に実行されなければならない。したがって、そのため、システムは接続された機器と直接通信し、したがって、必要に応じて、接続された機器を監視したり制御したりすることができる。
【0052】
水入口を試験したときはすべてが正常に見えても、機器が漏れることがしばしば生じる。洗濯機の排水ポンプにおける漏れの例を挙げることができる。この場合、これまでに説明されたデバイスには、解決策を提案するものはない。接続されたデバイス「湿気検知器」は、この必要性に対応することを意図するものである。
【0053】
図8Aは、本発明による接続されたデバイス「湿気検知器」の可能な実施形態の一例を示す。デバイスの本体(8A-0)には、電子インターフェース(8A-2)に接続された電極(8A-1)を有する湿気センサが組み込まれている。この簡単なデバイスにより、たとえば床上の水を検知することが可能になる。
【0054】
図8Bは、本発明による接続されたデバイス「衛生機器」(8B-0)および接続されたデバイス「湿気検知器」(8B-2)の使用方法の可能な例を示す。洗濯機は、電子インターフェース(8B-1)が備わっていることにより、本発明による接続されたデバイス「衛生機器」(8B-0)になる。洗濯機の下に配置されている接続されたデバイス「湿気検知器」(8B-2)は、水を検知すると、洗濯機によって取り込まれるやり方を送信し、これによって洗濯機のプログラムを中断することができ、次に警報を伝送することができる。
【0055】
図9は、接続されたデバイスを介して衛生施設を監視しかつ制御するためのシステムの実施形態を示す。このシステムに備わっている一連の接続されたデバイスの各々が、衛生施設の特定の部分の監視および制御に関与する。第1の接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」(9-4)は、ネットワークの先頭において、水入口(9-1)、全体の遮断弁(9-2)および全体のメータ(9-3)の直後に取り付けられる。したがって、デバイス(9-4)は、衛生施設の全体を監視しかつ制御する。次いで、庭(9-7)および水泳プール(9-8)向け出口の直前に、他の2つの接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」(9-5)および(9-6)が配置されている。これら最初の3つの接続されたデバイスは家(9-24)の外部に配置されている。接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」(9-9)は、温水を生成するための装置(9-10)の直前に配置されている。デバイス(9-9)は、温水を生成するための装置を含む衛生施設の温水サブネットワークの監視および制御に関与する。3つの出口を有する接続されたデバイス「複数遮断のモジュール式衛生収集機」(9-11)は、台所(9-19)、浴室(9-20)、およびトイレ(9-15)向けの各温水出口を監視しかつ制御する。4つの出口を有する接続されたデバイス「複数遮断のモジュール式衛生収集機」(9-12)は、台所(9-21)、洗濯機(9-13)、浴室(9-22)およびトイレ(9-15)向けの各冷水出口を監視しかつ制御する。トイレ(9-15)には、「2つハンドルの混合栓」が備わっている洗面台(9-16)および接続されたデバイス「ドレンプラグ」(9-17)がある。接続されたデバイス「フロート弁」(9-18)が備わっている貯水タンクもあり、デバイス(9-18)は貯水タンクの充填の制御および監視をもたらす。接続されたデバイスの全体が、Zigbee無線接続を介してシステムネットワークに接続されている。家(9-24)の中に既設の、インターネットネットワーク(9-25)への接続を可能にしているADSLボックス(9-23)が、あらかじめ装備しているZigbee接続を介して、接続されたデバイスの全部に接続されている。
【0056】
図10は、流量センサを組み込んでいる専用の接続されたデバイスを有しない水ポイントに関する動作限界を設定するテンプレートを、グラフの形式で示すものである。流量センサを組み込んでいる専用の接続されたデバイスを有しないいくつかの水ポイントのテンプレートは、これらの水ポイントに給水する接続されたデバイスの水出口に関する動作限界を表すものだけを形成するのに使用され得る。正常作動領域(10-1)は、流量/時間の対がとどまらなければならない領域である。流量/時間の対が漏れ警報領域(10-2)に入ると、1つまたは複数の水ポイントに給水する接続されたデバイスは、警戒信号を発する必要がある。流量が破損警報領域(10-3)に上昇すると、1つまたは複数の水ポイントに給水する接続されたデバイスは、給水を遮断して破損警報信号を発する必要がある。
【0057】
図11は、接続されたデバイスの各流量センサを構成設定するための方法を示す流れ図である。第1のステップ(11-1)は、動作限界を次式のように設定するテンプレートを生成することにある。
D=0 リットル/分 ∀t
ここでDは流量を示し、tは時間を示す。続くステップ(11-2)は、接続されたデバイスが、システムネットワークに接続された他のデバイスを検知することを可能にするものである。続くステップ(11-3)は、ユーザが、前記方法によって構成設定された前記流量センサに給水する電気弁が組み込まれた接続されたデバイスを定義することを可能にするものである。この電気弁は変数「A」に記録される。続くステップ(11-4)は、ユーザが、この出口ごとに水を直接供給される接続されたデバイスの全体を定義することを可能にするループである。これらの接続されたデバイスは、以下のアルゴリズムに従ってリストに記録される。
・ 接続されたデバイスに電気弁が組み込まれている場合、電気弁は「ov」と称されるリストに記録される
・ 接続されたデバイスに流量センサが組み込まれている場合、流量センサは「od」と称されるリストに記録される
・ 接続されたデバイスに湿気センサが組み込まれている場合、接続されたデバイスは「oh」と称されるリストに記録される。
ループ(11-5)により、ユーザは、デバイスが接続されていない、この水出口によって直接給水される水ポイントを定義することができる。このループの間、論理処理ユニットは、これらの水ポイントに関する動作限界を表すテンプレートを作成する。
【0058】
図12は、接続されたデバイスの各流量センサを監視するための方法を示す流れ図である。第1のステップ(12-1)は、リスト「ov」に記録されている電気弁を有する接続された対象物のうちの1つが、この電気弁が閉じないことを示す信号を送信した場合、またはリスト「oh」に記録されている接続された対象物のうちの1つが、湿気を検知したことを示す信号を送信した場合、反応することを可能にするものである。これらの場合のうちの1つにおいて、ステップ(12-9)が電気弁「A」を閉じ、ステップ(12-10)が「閉鎖」警報を送信する。そうでなければ、続くステップ(12-2)は、この方法によって監視されている流量センサによって供給された値Dを測定する。続くステップ(12-3)は、この流量Dが0 リットル/分よりも大きいかどうかを確認する。続くステップ(12-4)は、電気弁「A」が閉じていないことを検査する。電気弁「A」が閉じており、動作していないことを意味する場合、ステップ(12-12)は、電気弁「A」に給水している接続されたデバイスに警報するように、「閉鎖障害」警報を送信する。電気弁「A」が閉じていなければ、ループ(12-5)は、接続されたデバイスが次式を計算することを許容する。
Dj=D-ΣDi
ここで、Djは残留流量を示し、Dは(12-2)で測定された流量を示し、ΣDiはリスト「od」に記録されている各流量センサによって測定された各流量の合計を示す。続くステップ(12-6)は、残留流量Djが0よりも大きいことを検査する。0よりも大きければ、続くステップ(12-7)は、残留流量が正常作動領域の範囲内にあるかどうかを判定するために、構成設定において作成されたテンプレートを使用する。残留流量が正常作動領域の範囲内になければ、ステップ(12-8)は、警報する方法を呼び出すことを可能にする。
【0059】
図13は、接続されたデバイスの各流量センサに関して警報する方法を示す流れ図である。第1のステップ(13-1)は、残留流量Djが破損警報領域内にあるかどうかを判定するために、構成設定において作成されたテンプレートを使用する。破損警報領域内にある場合、接続されたデバイスは、出口(13-8)において水を遮断し、システムネットワーク(13-9)を通じて「破損」警報を伝送してから、この方法を終了する。破損警報領域内になければ、ステップ(13-2)は、プログラムが水ポイントのうちの1つにおいて進行中であるかどうかを検査する。進行中であれば、この方法は終了する。進行中でなければ、ステップ(13-3)は、過去X秒未満において警報が既に送信されているかどうかを検査し、ここで、Xは、ユーザにとって反応すべき時間があるような合理的な期間を表す。ステップ(13-4)は、観測された障害に対して、既に3回の警報が送信されているかどうかを検査する。既に3回の警報が送信されていれば、ステップ(13-5)は電気弁を閉じ、システムネットワークを通じて「閉鎖」警報を伝送してから、この方法を終了する。未だ3回の警報が送信されていなければ、ステップ(13-7)は、システムネットワークを通じて「漏れ」警報を送信してから、この方法を終了する。
【符号の説明】
【0060】
1A-1 電子インターフェース
1A-2 コネクタ
1A-3 インターフェースバス
1A-4 論理処理ユニット
1A-5 入出力インターフェース
1A-6 電力供給ユニット
1B-1 電子インターフェース
1B-2 アンテナ
1B-3 インターフェースバス
1B-4 論理処理ユニット
1B-5 入出力インターフェース
1B-6 電力供給ユニット
1C-1 電子インターフェース
1C-2a コネクタ
1C-2b アンテナ
1C-3 インターフェースバス
1C-4 論理処理ユニット
1C-5 入出力インターフェース
1C-6 電力供給ユニット
1D-1 電子インターフェース
1D-2 アンテナ
1D-3 インターフェースバス
1D-4 論理処理ユニット
1D-5 入出力インターフェース
1D-6 蓄電池
1D-7 発電機
2A-1 電子インターフェース
2A-2 入口
2A-3 出口
2A-4 電気弁
2A-5 流量センサ
2B-1 電子インターフェース
2B-2 衛生施設のパイプに対する接続
2B-3 衛生施設のパイプに対する接続
2B-4 アクチュエータ部分
2B-5 流量センサ
2B-6 圧力センサ
2C-0 デバイスの本体
2C-2 入口
2C-3 出口
3A-1 電子インターフェース
3A-2 入口
3A-3 出口
3A-4 電気弁
3A-5 流量センサ
3B-1 電子インターフェース
3B-2 入口接続
3B-3 出口接続
3B-4 電気弁
3B-5 流量センサ
3C-0 デバイスの本体
3C-2 入口
3C-3 出口
3D-0 デバイスの本体
3D-2 入口
3D-3 出口
4A-1 電子インターフェース
4A-2 入口
4A-3 出口
4A-4 電気弁
4A-5 流量センサ
4A-6 出口
4A-7 コネクタ
4B-1 電子インターフェース
4B-2 入口
4B-3 出口
4B-4 電気弁
4B-5 流量センサ
4B-6 別の追加モジュールへの出口
4B-7 コネクタ
4B-8 電気コネクタ
4C-0a 基本モジュール
4C-0b 追加モジュール
4C-2a 入口
4C-2b 取付け器具
4C-3 出口
4C-6 取付け器具
4C-7 電気コネクタ
4C-8 電気コネクタ
4D-1 電子インターフェース
4D-2 入口
4D-3 出口
4D-4 電気弁
4D-5 流量センサ
4D-6 出口
4D-7 コネクタ
4E-1 電子インターフェース
4E-2 入口
4E-3 出口
4E-5 流量センサ
4E-6 出口
4E-7 コネクタ
4E-8 電気コネクタ
4F-0a 基本モジュール
4F-0b 追加モジュール
4F-2a 入口
4F-2b 取付け器具
4F-3 出口
4F-6 取付け器具
4F-7 電気コネクタ
4F-8 電気コネクタ
5A-0 本体
5A-1 電子インターフェース
5A-2 水入口
5A-3 カートリッジ
5B-0 本体
5B-1 電子インターフェース
5B-2 水入口
5B-3 カートリッジ
5B-4 電気弁
5C-0 本体
5C-1 電子インターフェース
5C-2 水入口
5C-3 カートリッジ
5C-5 流量計
5D-1 電子インターフェース
5D-2 水入口
5D-3 カートリッジ
5D-4 電気弁
5D-5 流量計
6A-2a モジュール式検知器-アクチュエータ
6A-2b ウォームねじモータ
6A-2c 検知器
6A-2d 軸
6A-2e コネクタ
6A-2f コネクタ
6A-3 操作ロッド
6B-0 プラグの本体
6B-1 電子インターフェース
6B-2 モジュール式検知器-アクチュエータ
6B-3 操作ロッド
6B-4 プラグ
6C-0 排水サイフォン
6C-1 電子インターフェース
6C-2 取付け器具
6C-3 取付け器具
6C-4 電気弁
6C-5 位置センサ
7A-1 電子インターフェース
7A-2 入口
7A-3 出口
7A-4 電気弁
7A-5 位置センサ
7A-6 フロート
8A-0 デバイスの本体
8A-1 電極
8A-2 電子インターフェース
8B-0 接続されたデバイス「衛生機器」
8B-1 電子インターフェース
8B-2 接続されたデバイス「湿気検知器」
9-1 水入口
9-2 全体の遮断弁
9-3 全体のメータ
9-4 接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」
9-5 接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」
9-6 接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」
9-7 庭
9-8 水泳プール
9-9 接続されたデバイス「センサ-アクチュエータ」
9-10 温水を生成するための装置
9-11 接続されたデバイス「複数遮断のモジュール式衛生収集機」
9-12 接続されたデバイス「複数遮断のモジュール式衛生収集機」
9-13 洗濯機
9-14 接続されたデバイス「湿気検知器」
9-15 トイレ
9-16 洗面台
9-17 接続されたデバイス「ドレンプラグ」
9-18 接続されたデバイス「フロート弁」
9-19 台所
9-20 浴室
9-21 台所
9-22 浴室
9-23 ADSLボックス
9-24 家
9-25 インターネットネットワーク
10-1 正常作動領域
10-2 漏れ警報領域
10-3 破損警報領域