(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記発光手段は、発光素子基板の一方の面に配置されるとともに、当該発光素子基板の他方の面には前記導光板以外に光を照射する外側発光手段を備えることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
【0015】
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、
図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0016】
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個すべての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を、図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0017】
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
【0018】
(区間報知ランプ90)
前記図柄表示窓部16の下方には、現在の演出状態が後述する「特別区間」(
図17参照)であることを報知する区間報知ランプ90が設けられている。
この区間報知ランプ90は、演出状態が後述する「一般区間」(
図17参照)から「特別区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により点灯され、演出状態が「特別区間」である間は常時点灯されている。
そして、区間報知ランプ90は、演出状態が「特別区間」から「一般区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200(
図15参照)により消灯される。
【0019】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、マックスベットスイッチ34とを備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
【0020】
(ストップスイッチ50)
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルのすべてを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。この精算スイッチ36の左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0021】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0022】
(マックスベットスイッチ34)
このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けても良い。
【0023】
(貯留払出手段24等)
筐体12内部の下部には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(
図15参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
【0024】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0025】
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる演出装置70が形成されている。この演出装置70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、画像表示装置84と、演出用ランプ78と役物装置500を備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより演出装置70の一種としても使用される。
【0026】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
【0027】
(画像表示装置84)
前記画像表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶画像表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
【0028】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0029】
つぎに、
図1〜
図13を用いて、役物装置500について説明する。
(役物装置500)
前記画像表示装置84の前面側には、
図1〜
図4に示すように、役物装置500が設けられる。
役物装置500には、主として、画像表示装置84を上下左右から囲むように構成された略四角枠状の枠状部510と、発光手段520と、外側発光手段530と、導光板540と、可動役物570と、可動役物570を左右方向に移動させる左右移動装置580と、上下動役物590と、上下動役物590を上下方向に移動させる上下移動装置600と、スピーカー610と、を備える。
【0030】
(枠状部510)
枠状部510は、特に
図4に示すように、画像表示装置84の前面側に設けられ、当該画像表示装置84の視認を妨げないように、略四角枠状に形成されたものであり、枠状部510に、発光手段520、導光板540、左右移動装置580、上下移動装置600、スピーカー610が固定される。
【0031】
(発光手段520)
発光手段520は、特に、
図4、
図6、
図8に示すように、複数の導光板540(第1の導光板550,第2の導光板560)のそれぞれの両側面に配置され、複数の導光板540に光を照射するものである。
そして、発光手段520は、後述する可動役物570の移動方向と平行に光を照射するように設定されている。
【0032】
本実施の形態では、発光手段520は、後述する第1の導光板550の両側面に配置され、第1の導光板550に光を照射する第1の発光手段521と、第2の導光板560の両側面に配置され、第2の導光板560に光を照射する第2の発光手段522とから構成される。
【0033】
具体的には、第1の発光手段521は、特に、
図7、
図8に示すように、平板状の発光素子基板523の一方の面に配置される複数のLED524と、レンズ部525により構成される。
ここで、各LED524は、
図8に示すように、第1の導光板550の側面にそれぞれ対応するように縦方向に複数個、例えば本実施の形態では14個配置される。
レンズ部525は、
図6〜
図8に示すように、LED524と第1の導光板550との間に設けられるものである。
このレンズ部525は、半円状の円弧部を複数備えることで、各LED524から照射される光を拡散し、LED524から照射される光を均一に第1の導光板550に照射するものである。
【0034】
また、第2の発光手段522は、特に、
図7、
図8に示すように、平板状の発光素子基板523の一方の面に配置される複数のLED526と、レンズ部527により構成される。
ここで、各LED526は、
図8に示すように、第2の導光板560の側面にそれぞれ対応するように縦方向に複数個、例えば本実施の形態では14個配置される。
レンズ部527は、
図6〜
図8に示すように、LED526と第2の導光板560との間に設けられるものである。
このレンズ部527は、半円状の円弧部を複数備えることで、各LED526から照射される光を拡散し、LED526から照射される光を均一に第2の導光板560に照射するものである。
【0035】
また、第1の発光手段521のうち左側の発光手段521aと右側の発光手段521bとは、一方のみを点灯するようにしても良いし、又、それぞれ点灯する色、例えば左側の発光手段521aを緑色、右側の発光手段521bを赤色などの異なる色で発光させることで演出効果を高めるようにしても良い。
また、同様に、第2の発光手段522のうち左側の発光手段522aと右側の発光手段522bとは、一方のみを点灯するようにしても良いし、又、それぞれ点灯する色を異なる色で発光させることで演出効果を高めるようにしても良い。
【0036】
(外側発光手段530)
外側発光手段530は、
図6、
図8に示すように、発光素子基板523の発光手段520が設けられた面の他方の面に備えられ、導光板540以外に光を照射するものである。
本実施の形態では、外側発光手段530は、上述した演出用ランプ78の上部ランプ80を構成する。
【0037】
(導光板540)
導光板540は、
図4、
図5に示すように、樹脂などの透明な材料により形成された平板状のものであり、発光手段520により側面から照射される光が導光板540内で表面反射をすることにより導光板540の表面が光って見えるものである。
導光板540は、
図4に示すように、遊技機10の前面側で当該遊技機10の前後方向に積層された複数、本実施の形態では、2枚からなり、積層された2枚の導光板540のうち、遊技機10の後ろ側に第1の導光板550、前側に第2の導光板560を備える。
なお、遊技機10の後ろ側が第1の導光板550、前側が第2の導光板560である場合に限定されず、後ろ側が第2の導光板560、前側が第1の導光板550であっても良い。
【0038】
また、第1の導光板550と第2の導光板560とは、特に、
図6、
図7、
図9に示すように、わずかな隙間を空けた接近した状態で積層されている。
なお、第1の導光板550と第2の導光板560とは、わずかな隙間を空けた接近した状態ではなく、接触した状態であっても良い。
【0039】
(第1の導光板550)
第1の導光板550には、遊技機10の前面側で、左右方向又は上下方向に対向して設けられ、発光手段520から照射された光を遊技機10前面側に反射するエッジ部551(551a,551b)を備える。
エッジ部551は、本実施の形態では、特に、
図5に示すように、左右方向に対向して設けられる。
【0040】
本実施の形態では、第1の導光板550は、遊技機10の左側に配置される左側導光板552と、右側に配置される右側導光板553とから構成される。
そして、左側導光板552の右端がエッジ部551aを構成し、右側導光板553の左端がエッジ部551bを構成する。
第1の発光手段521が発光されることにより、第1の導光板550内を通過してきた光をエッジ部551が遊技機10前面側に反射することで、遊技者にエッジ部551が認識可能な状態にされる。
【0041】
また、
図6、
図8に示すように、エッジ部551は、第2の発光手段522の間であって、第1の導光板550の拡散部554と第2の発光手段522との間に配置される。
具体的には、左側導光板552のエッジ部551aは、後述する左側導光板552の拡散部554a(
図5参照)と、第2の発光手段522のうち右側の発光手段522bとの間に配置される。
そして、後述する第2の導光板560の拡散部561の少なくとも一部は、第2の発光手段522のうち右側の発光手段522bと、右側導光板553のエッジ部551bとの間に配置される。
【0042】
すなわち、第1の導光板550の両側面に配置された第1の発光手段521を発光させない状態で、第2の導光板560の両側面に配置された第2の発光手段522のうち右側の発光手段522bにより、第2の導光板560に光を照射するとともに、右側導光板553のエッジ部551bへは光を照射せずに、左側導光板552のエッジ部551aに光を照射するように設定されている。
【0043】
具体的には、第2の発光手段522のうち右側の発光手段522bにより照射された光が、第2の導光板560の拡散部561により乱反射され、当該乱反射された光が光の進行方向側にある左側導光板552のエッジ部551aに照射されることにより、当該エッジ部551aが認識可能な状態にされることとなる。
また、本実施の形態では、第1の導光板550を左側導光板552と右側導光板553とに分けたため、左側導光板552のエッジ部551aと右側導光板553のエッジ部551bとの間に空間が生じている。そのため、第2の導光板560の拡散部561により乱反射された光が第1の導光板552の表面と第2の導光板560の表面とで反射されることで、かかる空間に漏れ出しやすくなる。そして、その漏れた光がエッジ部551aに照射されることにより、当該エッジ部551aが認識可能な状態にされやすくなる。
ここで、第2の導光板560の拡散部561により乱反射された光は、右側導光板553内へ光が入らないため、右側導光板553のエッジ部551bへは照射されない。
【0044】
なお、エッジ部551aに照射される第2の発光手段522のうち右側の発光手段522bの光は、左側導光板552のエッジ部551aにより反射されることにより、左側導光板552のエッジ部551aより左側に配置される拡散部554a(
図5(a)参照)まで到達せず、左側導光板552の拡散部554aが認識可能な状態にされることはない。
【0045】
また、同様に、
図6、
図8に示すように、右側導光板553のエッジ部551bは、右側導光板553の拡散部554bと、第2の発光手段522のうち左側の発光手段522aとの間に配置される。
そして、後述する第2の導光板560の拡散部561の少なくとも一部は、第2の発光手段522のうち左側の発光手段522aと、左側導光板552のエッジ部551aとの間に配置される。
【0046】
すなわち、第1の導光板550の両側面に配置された第1の発光手段521を発光させない状態で、第2の導光板560の両側面に配置された第2の発光手段522のうち左側の発光手段522aにより、第2の導光板560に光を照射するとともに、左側導光板552のエッジ部551aへは光を照射せずに、右側導光板553のエッジ部551bに光を照射するように設定されている。
【0047】
具体的には、
図9の矢印に示すように、第2の発光手段522のうち右側の発光手段522bにより照射された光が、第2の導光板560の拡散部561により乱反射され、当該乱反射された光の一部が光の進行方向側にある左側導光板552のエッジ部551aに照射され、当該光がエッジ部551aで遊技機10前面側に反射させることにより、当該エッジ部551aが認識可能な状態にされることとなる。
【0048】
ここで、第2の導光板560の拡散部561により乱反射された光は、右側導光板553の表面からは光が入らないため、右側導光板553のエッジ部551bへは照射されない。そのため、右側導光板553のエッジ部551bが光を反射させることにより認識可能な状態にされることはない。
【0049】
なお、左側導光板552のエッジ部551aに照射される第2の発光手段522のうち右側の発光手段522bの光は、左側導光板552のエッジ部551aにより反射されることにより、左側導光板552のエッジ部551aの左側に配置される拡散部554a(
図5(a)参照)まで到達せず、左側導光板552の拡散部554aが認識可能な状態にされることはない。
また、右側の発光手段522bの光を例に挙げて説明したが、左側の発光手段522aの光であっても同様である。
【0050】
そして、エッジ部551が設けられた第1の導光板550に対応するように設けられた第1の発光手段521は発光させないため、第1の導光板550の拡散部554の画像パターンは視認困難な状態のまま、第2の導光板560の拡散部561の画像パターンと第1の導光板550に設けられたエッジ部551とで一体的な模様を遊技者に視認可能とするようにしている。
【0051】
ここで、一体的な模様としては、
図18に示すように、第2の発光手段522の左側の発光手段522aと右側の発光手段522bとの両方から光を照射することにより、第2の導光板560の拡散部561の画像パターンである「LIVE」の文字の配置角度に合わせるようなアンダーラインがエッジ部551により表現される。
なお、一体的な模様は、
図18に示すものに限定されず、第2の導光板560の拡散部561の画像パターンと第1の導光板550に設けられたエッジ部551とが何らかの一体性をもった表示をすれば良い。
【0052】
第1の導光板550には、
図5(a)に示すように、第1の発光手段521が発光した場合に第1の発光手段521の光を拡散することにより視認可能となる画像パターンが形成された拡散部554を備える。
かかる拡散部554は、図示しないが、第1の導光板550の表面をレーザー加工などにより断面レ字状や、断面V字状などに削ることにより形成される。
そして、第1の導光板550内で表面反射を繰り返す光が拡散部554で拡散し、第1の導光板550外へ反射することにより画像パターンが視認可能となる。
【0053】
本実施の形態では、配置角度に所定角度回転させた後述する第2の導光板560の拡散部561とは異なる文字である「ON AIR」の文字が視認可能となる。
なお、
図5、
図18、
図19では、画像パターンについて、白抜き文字で視認困難な状態であることを示し、黒塗り文字で視認可能な状態であることを示している。
また、拡散部554の画像パターンは図に示すものに限定されず、他の文字や図形であっても良いし、又、他の位置に拡散部を設けても良い。
【0054】
(第2の導光板560)
第2の導光板560は、本実施の形態では、第1の導光板550の前面側に設けられ、少なくとも第1の導光板550のエッジ部551と遊技機10の前面側から見て重なる部分に設けられる。
そのため、
図5(b)に示すような、1枚の板状体で形成される場合に限定されず、第1の導光板550のエッジ部551と重なる部分に設けられていれば、第1の導光板550のように、左側の導光板と右側の導光板とに分けられても良いし、又、中心部に円形などの開口部を備えても良い。
【0055】
第2の導光板560には、
図5(b)に示すように、第2の発光手段522が発光した場合に第2の発光手段522の光を拡散することにより視認可能となる画像パターンが形成された拡散部561を備える。
かかる拡散部561は、図示しないが、第2の導光板560の表面をレーザー加工などにより断面レ字状や、断面V字状などに削ることにより形成される。
【0056】
そして、第2の導光板560内で表面反射を繰り返す光が拡散部561で拡散し、第2の導光板560外へ反射することにより画像パターンが視認可能となる。
本実施の形態では、配置角度に所定角度回転させた第1の導光板550の拡散部554とは異なる文字である「LIVE」の文字が視認可能となる。
【0057】
なお、
図5、
図6、
図18、
図19では、画像パターンについて、白抜き文字で視認困難な状態であることを示し、黒塗り文字で視認可能な状態であることを示している。
また、拡散部561の画像パターンは図に示すものに限定されず、他の文字や図形であっても良いし、又、他の位置に拡散部を設けても良い。
【0058】
また、拡散部561の少なくとも一部は、第2の発光手段522の一方と、エッジ部551の第2の発光手段522の一方側との間に配置されている。
すなわち、
図6、
図8、
図9に示すように、第2の発光手段522のうち左側の発光手段522aと、左側導光板552と右側導光板553とのエッジ部551a,551bのうち左側導光板552のエッジ部551aとの間に、拡散部561(561a)が設けられている。
これにより、第1の導光板550の両側面に配置された第1の発光手段521を発光させない状態で、第2の導光板560の両側面に配置された第2の発光手段522のうち左側の発光手段522aにより、第2の導光板560に光を照射するとともに、左側導光板552のエッジ部551aへは光を照射せずに、右側導光板553のエッジ部551bに光が照射される。
【0059】
(可動役物570)
可動役物570は、
図13に示す進出位置と
図12に示す待機位置とで移動可能なものである。
具体的には、本実施の形態では、可動役物570は、待機位置である左側から進出位置である右側に移動する左側可動役物571と、待機位置である右側から進出位置である左側に移動する右側可動役物572とから構成される。
【0060】
なお、左側可動役物571と右側可動役物572とに限定されず、どちらか一方であっても良いし、又、上側から下側に移動する上側可動役物と下側から上側に移動する下側可動役物とから構成されても良い。
また、発光手段520は、可動役物570の移動方向と平行、本実施の形態では、左側の発光手段521a,522aは右側に、右側の発光手段521b,522bは左側に光を照射するように設定されている。
【0061】
また、
図20、
図21に示すように、可動役物570が進出位置にある状態で、遊技機10の前面側から見てエッジ部551の形状と可動役物570の一端部の形状とが同形状に構成されている。
具体的には、左側可動役物571の右端側と左側導光板552のエッジ部551a、右側可動役物572の左端側と右側導光板553のエッジ部551bの形状が同形状の円弧状に構成されている。
このため、遊技者が遊技機10の前面側から見たときに、エッジ部551と可動役物570とが重なって見え、演出効果を高めるようにしている。
【0062】
また、可動役物570には、LEDなどの発光手段は設けられておらず、後述するように進出位置の可動役物570と重なるように設けられるエッジ部551を光らせる連動演出をすることにより、可動役物570にLEDなどを設けた場合と同等の演出効果を発揮できるようにしている。
これは、可動役物570にLEDなどを設けた場合は、LEDへの信号や電源の配線が当該可動役物570の移動により断線するおそれがあり、又、コストダウンや配線などの省スペース化が図れることになる。
【0063】
(左右移動装置580)
左右移動装置580は、主として、左右可動ベース部581、ガイドレール582、左右用モータ583(
図15参照)から構成される。
左右可動ベース部581は、
図4に示すように、枠状部510の上部側に固定され、可動役物570の待機位置と進出位置との移動を支持するものである。
【0064】
左右可動ベース部581には、上述したガイドレール582、左右用モータ583が設けられている。
ガイドレール582は、
図12、
図13に示すように、左右可動ベース部581の左右方向に沿ってスリット状に形成され、可動役物570に設けられたガイドピン573が接続され、可動役物570を左右方向に案内するものである。
左右用モータ583は、図示しないが、歯車やベルトなどにより、左右用モータ583の駆動力を可動役物570に伝達し、可動役物570を待機位置と進出位置との間で左右方向に移動させるものである。
【0065】
なお、左右移動装置580は、
図12、
図13に示すような構成を有するものに限定されず、可動役物570を左右方向に移動可能な構成であれば良い。
また、左右移動装置580には、センサ584(
図15参照)を設け、可動役物570が待機位置(
図12参照)にあるか進出位置(
図13参照)にあるかを検出している。
そして、かかるセンサ584の検出にもとづいて、発光手段520を発光させたり、画像表示装置84に画像を表示させたりする。
これにより、左右用モータ583に脱調などでずれが生じても、可動役物570と発光手段520、画像表示装置84の演出とのタイミングを合わせることが可能となる。
【0066】
(上下動役物590)
上下動役物590は、
図10に示す待機位置と、
図11に示す進出位置とで上下方向に移動可能なものである。
【0067】
(上下移動装置600)
上下移動装置600は、主として、上下可動ベース部601、ガイドレール602、上下用モータ603から構成される。
上下可動ベース部601は、特に
図10、
図11に示すように、枠状部510の上下左右にわたって設けられ、ガイドレール602に沿って、上下用モータ603の駆動により上下動役物590を上下動させるものである。
【0068】
なお、上下移動装置600は、
図10、
図11に示すような構成を有するものに限定されず、上下動役物600を上下動可能な構成であれば良い。
また、上下移動装置600には、図示しないが、センサを設け、上下動役物590が上下方向の移動により上側(
図10参照)にあるか下側(
図11参照)にあるかを検出している。
【0069】
(スピーカー610)
スピーカー610は、特に、
図2に示すように、役物装置500の上部の左右側に備えられる。
本実施の形態では、スピーカー610は、上述した上部スピーカー74を構成する。
【0070】
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御手段200の各遊技状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技(1ゲーム)が終了するものである。
【0071】
なお「有効ライン86」は後述の停止図柄判定手段230の判定対象となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、左回転リール64の中段と中回転リール66の上段と右回転リール68の中段とを結んだラインの1本からなるものである。
【0072】
(図柄61)
図14に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「赤7」、「青7」、「白7」、「BR(バー)」「CH(チェリー)」、「W1(スイカ1)」、「W2(スイカ2)」「RP(リプレイ)」、「BE(ベル)」、「BL(ブランク)」の複数の種々の図柄61が形成されている。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図14の図柄61の番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
【0073】
(制御装置100)
図15に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御手段300とを備えている。
【0074】
なお、メイン制御手段200とサブ制御手段300との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段300への一方向の通信により行われ、サブ制御手段300からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60、貯留払出手段24及び区間報知ランプ90の作動を制御する。サブ制御手段300は、メイン制御手段200と役物装置500のセンサ584から信号を入力し、演出装置70としてのスピーカー72、画像表示装置84、演出用ランプ78の作動、役物装置500の左右用モータ583、上下用モータ603、発光手段520の作動を制御する。
【0075】
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0076】
メイン制御手段200及びサブ制御手段300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0077】
本実施の形態に係る遊技機10では、
図16に示すように、通常に行われるノーマル遊技(RT0、RT1)が設けられている。このノーマル遊技(RT0、RT1)よりも再遊技役(リプレイ役)の当選確率が高く(或いは低く)設定されているRT遊技(リプレイタイム)が設けられている。これらの遊技は、メイン制御手段200により制御される。
【0078】
また、演出状態としてストップスイッチ50の押し順や当選図柄61等を報知することによって役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に揃って停止させるためのアシストをするアシストタイム(AT)状態が設けられている。
アシストタイム(AT)状態は、
図17に示すように、通常演出状態(非アシストタイム(AT)状態)よりも遊技者に有利な遊技となるように形成されている。
【0079】
ここで、RT状態で行われている遊技をリプレイタイム遊技(RT遊技)、AT状態で行われている遊技をアシストタイム遊技(AT遊技)としている。
AT遊技は、所定の開始条件を達成したときに開始可能であり、所定の終了条件を達成したときに終了可能に形成されている。具体的には、AT遊技は、AT移行抽選に当選した場合や、チャンスゾーン(CZ)中に所定の条件を満たした場合に開始可能であり、所定の条件を満たすことにより終了可能なものである。なお、これらの開始条件や終了条件に限定されるものではなく、他の内容の条件に設定しても良いものである。
【0080】
(メイン制御手段200)
図15に示すように、メイン制御手段200は、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技制御手段250、チャンスゾーン制御手段260、AT制御手段270、送信手段280の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、チャンスゾーン制御手段260、AT制御手段270は、メイン制御手段200とサブ制御手段300との両方に分けて有するようにしても良い。
【0081】
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(
図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転停止から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
【0082】
本実施の形態では、役として、大別すると、BE役(ベル役)、WM役(スイカ役)、CH役(チェリー役)などの小役(メダルの払い出しを伴う役や、演出状態の移行の契機となる役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
回転リール62の回転開始後、所定の条件、本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後予め定められた速度に達すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
【0083】
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0084】
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0085】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役の当否抽選)を行うためのものである。
役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類として遊技状態毎に、RT0用、RT1用、RT2用、ボーナス遊技用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。
【0086】
役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS11(
図25参照)において行われる。
【0087】
役抽選の当選確率は、複数段階、本実施の形態では、6段階(SET1〜SET6)設定されており、役抽選手段210は、設定値毎に予め定められた抽選確率で役の当否を抽選する。
そして、設定値毎の抽選確率は、役により、設定値によって抽選確率が変動するものと、変動しないものとが設けられている。
【0088】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(押し順)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。リール制御手段220による処理は、後述するステップS12(
図25参照)において行われる。
【0089】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS13(
図25参照)において行われる。
【0090】
(払出制御手段240)
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。なお、払出制御手段240による処理は、後述するステップS14(
図25参照)において行われる。
【0091】
(遊技制御手段250)
遊技制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技制御手段250は、
図15に示すように、大別すると、ノーマル遊技制御手段251、RT制御手段252、ボーナス遊技制御手段253の各手段を有する。
【0092】
(ノーマル遊技制御手段251)
ノーマル遊技制御手段251は、「ノーマル遊技」の進行を制御するものである。ここで、「ノーマル遊技」は、後述するRT制御手段252による「RT遊技」(リプレイタイム遊技)以外の遊技状態をいい、
図16を用いて後述する「RT0」、「RT1」を含む。
【0093】
(RT制御手段252)
RT制御手段252は、「RT遊技」の進行を制御するものである。ここで、「RT遊技」は、
図16を用いて後述する「RT2」を含む。
【0094】
(ボーナス遊技制御手段253)
ボーナス遊技制御手段253は、
図16を用いて後述する「ボーナス遊技」を制御するものである。
【0095】
(チャンスゾーン制御手段260)
チャンスゾーン制御手段260は、
図17を用いて後述する「チャンスゾーン(CZ)」を制御するものである。
ここで、「チャンスゾーン(CZ)」は、本実施の形態では、AT状態に移行する可能性が通常演出状態よりも高い状態であり、32ゲームで構成され、当該32ゲーム以内にAT移行抽選に当選した場合に、AT状態への移行が決定する状態である。
「チャンスゾーン(CZ)」は、通常演出状態(RT0)中に所定の移行契機、本実施の形態では、CZへの移行抽選(CZ移行抽選)に当選した場合に移行し、チャンスゾーン(CZ)中に、AT移行抽選により「AT状態」への移行が決定した場合は「AT状態」へ移行し、決定しなかった場合は、「通常演出状態」に戻る。
【0096】
(AT制御手段270)
AT制御手段270は、「AT状態」及び「ART状態」中の「AT」を制御するためのものである。そして、後述する演出制御手段320を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
「AT状態」は、いわゆる「アシストタイム」ともよばれ、当該「AT状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。また、「AT状態」は、本実施の形態では、メイン制御手段200側で制御され、このとき、メイン制御手段200側のRT制御手段252で制御される「RT遊技」に移行すると、「ART」状態となる。「ART」状態は、「RT遊技」で、且つ「AT状態」の遊技状態をいう。
【0097】
また、AT制御手段270は、CZ中に、予め定められた役に当選した場合に「AT状態」へ移行するか否かの抽選(AT移行抽選)を行い、当該AT移行抽選に当選した場合に、「AT状態」に移行する。
なお、「CZ」終了後、「AT状態」に移行することを報知する前兆状態を経てから「AT状態」へ移行するようにしても良い。
【0098】
(送信手段280)
送信手段280は、サブ制御手段300へ信号を送信するためのものである。
【0099】
(サブ制御手段300)
サブ制御手段300は、
図15に示すように、受信手段310及び演出制御手段320の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、図示しないが、演出制御手段320が行うAT状態におけるストップスイッチ50の押し順の報知は、メイン制御手段200に別の手段を設け、メイン制御手段200が行うようにしても良い。
【0100】
以上の構成をもって、サブ制御手段300は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、サブ制御手段300は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、画像表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
【0101】
(受信手段310)
受信手段310は、送信手段280からの信号を受信するものである。
【0102】
(演出制御手段320)
演出制御手段320は、遊技制御手段250及びAT制御手段270の状態により、
図17に示す各演出の状態の演出を制御するものである。
また、メイン制御手段200のAT制御手段270からストップスイッチ50の押し順を報知させるコマンドを受信した場合に当該ストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等、を実行する。
演出制御手段320には、
図15に示すように、連動演出制御手段321を備える。
【0103】
(連動演出制御手段321)
連動演出制御手段321は、後述するCZ終了時に、AT移行抽選に当選している場合と当選していない場合とで予め定められた抽選確率に基づいて、可動役物570と画像表示装置84とが連動した連動演出を行うか、連動演出を行わないかの連動演出抽選、可動役物570と導光板540とが連動した連動演出を行うか、連動演出を行わないかの連動演出抽選を行い、連動演出を行うことが決定された場合には、連動演出を行い、連動演出を行わないことが決定された場合は、連動演出を行わず、他の演出を実行するものである。
【0104】
また、可動役物570と導光板540とが連動した連動演出を行うかの連動演出抽選と、可動役物570と画像表示装置84とが連動した連動演出を行うかの連動演出抽選とは、両方の抽選が行われるようにしても良いし、又、どちらの連動演出抽選を行うかの抽選を行って当該抽選により決定された連動演出抽選が行われるようにしても良いし、又、役抽選の結果や遊技状態などにより予め定められた一方の連動演出抽選のみが行われるようにしても良い。
【0105】
ここで、AT移行抽選に当選している場合の方が、当選していない場合に比べ、連動演出を行うことが抽選で決定されやすいように設定されている。
これにより、連動演出が実行された場合は、連動演出が実行されない場合に比べ、遊技者に特典が与えられる期待度が高いことが示唆される。
【0106】
なお、CZ終了時に抽選を行う場合に限定されず、遊技者に何らかの特典を付与することを報知する演出を行う場合に、連動演出を実行するようにしても良い。
例えば、後述するCZ移行抽選やAT移行抽選に当選した場合には必ず連動演出が実行されるようにしても良い。
【0107】
(役の図柄組合せについて)
つぎに、図示しないが、役抽選手段210により抽選される役について説明する。
具体的には、ボーナス移行役として、左回転リール64、中回転リール66、右回転リール68の順(以下同様)に、「BE、BE、W1」などの図柄の組合せの役、再遊技役として、「RP、BE、RP」などの図柄の組合せの役、CH役(チェリー役)として、「CH、any、any」などの図柄の組合せの役、WM役(スイカ役)として、「W1、W1、W1」などの図柄の組合せのWM役、BE役(ベル役)として、「RP、BE、W1」などの図柄の組合せの役が設けられている。
ここで、CH役(チェリー役)、WM役(スイカ役)は、当選確率の低いいわゆるレア役に設定されている。
なお、「any」とは、図柄の種類を問わないという意味である。
【0108】
また、役抽選の結果として、複数の役が同時に当選(重複して当選)するように設定されており、ストップスイッチ50の押し順によって、同時に当選した役のうち停止される役が決定されるように設定されている。
【0109】
(
図16を用いた遊技状態の説明)
つぎに、
図16を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、メイン制御手段200により管理され、
図16に示すように、大別すると、「ノーマル遊技」、「RT遊技」、「ボーナス遊技」がある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT遊技」に移行すると、再遊技役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。
【0110】
「ノーマル遊技」は、ノーマル遊技制御手段251により制御され、「RT0」と、「RT1」とがある。
「RT0」は、工場出荷時、設定変更後に滞在する遊技状態である。
「RT0」から「RT1」には、RT1移行図柄であるAT役こぼし図柄、いわゆるベルこぼし図柄を停止表示させた時に移行する。ここで「AT役こぼし図柄」とは、図示しないが、例えば、中第一停止が正解の役に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一操作または右第一操作)した際に停止表示される図柄である。「RT0」では押し順が報知されず、遊技者は基本的にはストップスイッチ50を左第一停止で操作することが多い。この場合、例えば中第一停止が正解の役当選時にはAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行することとなる。
【0111】
「RT遊技」は、RT制御手段252により制御され、「ノーマル遊技」より再遊技役への当選確率の高い「RT2」がある。
ここで、「ノーマル遊技」から「RT遊技」、具体的には、「RT1」から「RT2」には、RT2移行図柄、いわゆる昇格リプレイ図柄を停止表示させた時に移行する。例えば、図示しないが押し順リプレイ役の押し順正解時に、RT2移行図柄を停止表示させた時に移行する。
【0112】
また、「RT2」においてAT役こぼし図柄や転落リプレイ図柄などのRT1図柄を停止表示させると「RT1」に移行する。ここで「AT役こぼし図柄」とは、上述したとおり、例えば、中第一停止が正解の役に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一操作または右第一操作)した際に停止表示される図柄である。例えば、「RT2」において遊技状態が
図17のART遊技では押し順が報知されるが、AT遊技が終了すると、押し順が報知されず、遊技者は基本的にはストップスイッチ50を左第一停止で操作することが多い。この場合、例えば中第一停止が正解の役当選時にはAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行することとなる。
【0113】
「ボーナス遊技」は、ボーナス遊技制御手段253により制御され、「ボーナス図柄」(ボーナス移行役に対応した図柄61の組合せ)を揃えることで移行する。
「ボーナス遊技」は、本実施の形態では、チャレンジボーナス(CB)であり、1回の遊技で「ボーナス遊技」が終了し、その後、「RT0」に移行する。
なお、「ボーナス遊技」は、チャレンジボーナス(CB)に限定されず、いわゆる「BB」が連続作動し、所定の枚数、例えば280枚を超えるメダルの払い出しで終了するようなものであっても良い。
【0114】
(
図17を用いた演出状態の説明)
図17に示すように、演出状態は、「一般区間」と「特別区間」とがある。
ここで、「通常演出状態」は
図16の「RT0」、「RT1」(主として「RT1」)の遊技状態の演出状態であり、「AT状態」は
図16の「RT1」、「RT2」(主として「RT2」)の遊技状態の演出状態である。
また、「AT状態」のうち後述する「ART準備状態」は、主として「RT1」の遊技状態の演出状態であり、「ART状態」は、主として「RT2」の遊技状態の演出状態である。
【0115】
(一般区間)
「一般区間」は、後述する「特別区間」を除いた区間であって、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容されない区間である。
「一般区間」としては、「通常演出状態」がある。
なお、「一般区間」の種類や数は、上述したものに限られない。
また、各演出状態の移行条件は後述するものに限定されない。
【0116】
(通常演出状態)
「通常演出状態」は、後述する「特別区間」における「CZ(チャンスゾーン)」、「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
通常演出状態中に、所定の移行契機を満たした場合、本実施の形態では、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づきCZ移行抽選に当選した場合に、「特別区間」の「CZ状態」へ移行する。
【0117】
なお、「一般区間」から「特別区間」へ移行する際は、まず、「特別区間」の「CZ状態」へ移行するようにしているが、これに限定されず、「CZ状態」を経ずに「AT状態」へ移行するようにしても良い。
【0118】
また、CZ移行抽選の契機となる役抽選の当選役の抽選確率は、設定値による差がないようにされている。
すなわち、設定値1の場合であっても、設定値6であっても同じ抽選確率で抽選されるようにされている。
また、「CZ状態」を経ずに「AT状態」へ移行する場合の契機となる役抽選の当選役の抽選確率についても、設定値による差がないようにされている。
【0119】
(特別区間)
「特別区間」は、「一般区間」よりも遊技者に有利な区間であって、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容されている区間である。
【0120】
また、「特別区間」は、上述したように「一般区間」において所定の移行契機を満たすことにより「特別区間」への移行が決定された場合、本実施の形態では、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づきCZ移行抽選に当選した場合の次の遊技から開始される。
【0121】
この「特別区間」においては、1回以上、最大払出枚数が得られることとなる入賞に係る図柄の組合せに係る指示がされることとなっている。
例えば、複数の小役のうち、最大払出枚数に係る小役が「BE役」である場合には、特別区間中において、少なくとも1回「BE役」の押し順が報知されることとなる。
【0122】
(CZ(チャンスゾーン))
CZ(チャンスゾーン)は、通常演出状態よりAT状態に移行する可能性の高い状態である。
ここで、「移行する可能性の高い」は、AT移行抽選の抽選確率が高い場合の他、AT移行抽選の契機となる役の抽選確率が高い場合なども含む。
【0123】
本実施の形態では、CZは、32ゲームで構成され、当該32ゲーム以内に、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づきAT状態への移行抽選(AT移行抽選)が行われる。
そして、当該AT移行抽選に当選した場合は、CZの32ゲーム消化後AT状態へ移行し、当選しなかった場合はCZの32ゲーム消化後通常演出状態に移行する。
【0124】
本実施の形態では、CZ終了時に、AT移行抽選に当選している場合と当選していない場合とで予め定められた抽選確率に基づいて、上述した可動役物570と導光板540とが連動した連動演出、可動役物570と画像表示装置84とが連動した連動演出が実行されるか否かの連動演出抽選を行い、連動演出を実行することが抽選で決定された場合は、連動演出を行い、連動演出を行わないことが決定された場合は、連動演出を行わず、他の演出が実行される。
【0125】
なお、AT移行抽選に当選した場合は、CZの32ゲーム消化後にAT状態へ移行する場合に限定されず、当該AT移行抽選に当選した次のゲームからAT状態へ移行するようにしても良い。
また、CZは、32ゲームで構成される場合に限定されず、例えば、上述した最大払出枚数に係る小役が入賞するまで継続したり、所定の転落図柄が入賞するまで継続したりするようにしても良い。なお、この場合には、32ゲーム消化時点で通常演出状態の演出を開始することで、遊技者には通常演出状態に移行しているかのように認識させるようにしても良い。
【0126】
(AT状態)
「AT状態」は、「通常演出状態」より遊技者に有利な有利遊技の一例であり、「AT状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役や再遊技役の図柄の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
そして、「AT状態」と、
図16の遊技状態の「RT」とを合わせて、ART状態となる。
【0127】
「AT状態」は、本実施の形態では、1セット当たり50ゲームを消化することを終了条件とする遊技である。そして、50ゲーム消化時に、AT制御手段270によりAT継続抽選が行われ、当該AT継続抽選に当選した場合は、再度1セット当たり50ゲームのAT状態が継続され、AT継続抽選に当選しなかった場合は、「AT状態」を終了させ、「通常演出状態」へ戻る。「AT状態」が終了すると、ストップスイッチ50の押し順の報知が終了され、これに伴い、RT0図柄を表示した場合に、遊技状態が「RT0」に移行し、「RT」が終了する。すなわち、RT0図柄は、左第一停止、中第一停止が不正解の役に当選し、押し順「不正解」(ストップスイッチ50を左第一停止、中第一停止で操作)した際に停止表示される図柄61である。ATが終了しているため押し順の報知が行われず、遊技者はストップスイッチ50を左第一停止で操作するため、ベル役に当選してもRT0図柄が停止表示され、「RT0」に移行する。
なお、「AT状態」のゲーム数を消化する前に、「特別区間」の開始から1500ゲーム消化していた場合は、「AT状態」のゲーム数の消化を待たずに「AT状態」を終了し、「通常演出状態」へ移行する。
【0128】
(演出の例)
図18を用いて、導光板540を用いた演出の一例について説明する。
具体的には、第1の発光手段521を発光させない状態を
図18(a)に示す。
かかる状態は、第1の導光板550の拡散部554の画像パターンである「ON AIR」の文字が視認困難な状態である。
【0129】
また、第2の発光手段522を発光させた状態を
図18(b)に示す。
かかる状態は、第2の導光板560の拡散部561の画像パターンである「LIVE」の文字が視認可能な状態である。
【0130】
そして、
図18(b)の第2の発光手段522を発光させた状態では、第2の発光手段522の光が第1の導光板550のエッジ部551にも照射されることとなる。
図18(a)(b)の状態を合わせることで、遊技者からは
図18(c)のように見えることとなる。
すなわち、第2の導光板560の拡散部561の画像パターンである「LIVE」の文字と、第1の導光板550のエッジ部551とが遊技者への演出として目立たせられている。
なお、
図18(c)では、エッジ部551に光が照射されている状態を太線で表している。
【0131】
つぎに、
図19を用いて、導光板540を用いた演出の一例について説明する。
具体的には、第1の発光手段521を発光させた状態を
図19(a)に示す。
かかる状態は、第1の導光板550の拡散部554の画像パターンである「ON AIR」の文字が視認可能な状態である。
また、第1の導光板550内を通過してきた光がエッジ部551に到達し、エッジ部551で反射されることで、エッジ部551も認識可能な状態になる。
【0132】
また、第2の発光手段522を発光させない状態を
図19(b)に示す。
かかる状態は、第2の導光板560の拡散部561の画像パターンである「LIVE」の文字が視認困難な状態である。
【0133】
図19(a)(b)の状態を合わせることで、遊技者からは
図19(c)のように見えることとなる。
すなわち、第1の導光板550の拡散部554の画像パターンである「ON AIR」の文字と、第1の導光板550のエッジ部551とが遊技者への演出として目立たせられている。
【0134】
上述したように、
図18に示す第2の発光手段522のみを発光させた場合と、
図19に示す第1の発光手段521のみを発光させた場合とは、それぞれ遊技者に視認可能となる拡散部554,561は異なるが、どちらの場合でもエッジ部551に光が到達して当該エッジ部が目立たせられているため、あたかも1枚の導光板で異なる演出を実行しているかのような演出をすることが可能となる。
【0135】
なお、本実施の形態では、第1の導光板550の拡散部554と、第2の導光板560の拡散部561とが、遊技機の前後方向に重なる位置に設けられているため、両者の画像パターンが同時に視認可能となることで表示が混乱することを防止するよう、第1の発光手段521と、第2の発光手段522との両方を同時に点灯させることはしないようにしているが、これに限定されず、同時に点灯させても良い。また、同時に点灯させる場合は、第1の導光板550の拡散部554と第2の導光板560の拡散部561との位置を遊技機10の前後方向に重ならない位置に設けることや、又は、第1の導光板550の拡散部554の画像パターンと、第2の導光板560の拡散部561の画像パターンとが重なって見える場合に一体となった画像として認識可能な相互に関連する画像パターンとすることで、同時に視認可能となっても表示が混乱しないようにすることが望ましい。
【0136】
つぎに、
図20、
図21を用いて、可動役物570と導光板540とが連動した連動演出の一例について説明する。
具体的には、連動演出制御手段321により、
図20に示すように、可動役物570を待機位置にある状態で、第1の発光手段521を発光させないで、第2の発光手段522を発光させて、第2の発光手段522の光が第2の導光板560の拡散部561により拡散されて第1の導光板550のエッジ部551に照射されることで、エッジ部551を目立たせ、エッジ部551に注目させる。
【0137】
その後、
図21に示すように、左右用モータ583を駆動させることで、可動役物570を待機位置から進出位置へ移動させて、エッジ部551まで可動役物570が移動することを遊技者に認識させる演出を行う。
また、かかる状態では、あたかも可動役物570自体が点灯しているかのように見える。
かかる演出は、遊技機10の前面側から見てエッジ部551の形状と進出位置にある状態の可動役物570の一端部の形状とが同形状であることからより効果的である。
【0138】
そして、第2の発光手段522を発光させたまま、左右用モータ583を駆動させて可動役物570を進出位置から待機位置へ移動させることで、可動役物570が進出位置にあったことを遊技者に認識させる演出や、可動役物570がまだ進出位置にあるかのように遊技者に認識させる演出を行うことが可能となる。
また、かかる連動演出では、第2の導光板560の拡散部561と可動役物570とが視認可能となる。
なお、第2の発光手段522を発光させた後に可動役物570を進出位置へ移動させたが、可動役物570を進出位置に移動させてから第2の発光手段522を発光させるようにしても良い。
【0139】
また、図示しないが、可動役物570と導光板540とが連動した連動演出の一例について説明する。
役物装置570が待機位置にある状態で、第2の発光手段522を発光させないで、第1の発光手段521を発光させて、第1の発光手段521の光が直接第1の導光板550のエッジ部551に照射されることで、エッジ部551を目立たせ、エッジ部551に注目させる。
【0140】
その後、左右用モータ583を駆動させることで、可動役物570を待機位置から進出位置へ移動させて、エッジ部551まで可動役物570が移動することを遊技者に認識させる演出を行う。
また、かかる状態では、あたかも可動役物570自体が点灯しているかのように見える。
かかる演出は、遊技機10の前面側から見てエッジ部551の形状と進出位置にある状態の可動役物570の一端部の形状とが同形状であることからより効果的である。
【0141】
そして、第1の発光手段521を発光させたまま、左右用モータ583を駆動させて可動役物570を進出位置から待機位置へ移動させることで、可動役物570が進出位置にあったことを遊技者に認識させる演出や、可動役物570がまだ進出位置にあるかのように遊技者に認識させる演出を行うことが可能となる。
また、かかる連動演出では、第1の導光板550の拡散部554と可動役物570とが視認可能となる。
なお、第1の発光手段521を発光させた後に可動役物570を進出位置へ移動させたが、可動役物570を進出位置に移動させてから第1の発光手段521を発光させるようにしても良い。
【0142】
なお、かかる連動演出が実行された場合は、連動演出が実行されない場合に比べ、遊技者に特典が与えられる期待度が高いことを示唆している。
【0143】
つぎに、図示しないが、可動役物570と導光板540とが連動した連動演出が実行されない場合の一例について説明する。
可動役物570が待機位置にある状態で、発光手段520を発光させた場合は、導光板540のみの演出(
図18、
図19参照)が実行される。
また、可動役物570が進出位置に移動した状態で、発光手段520を発光させない場合は、可動役物570のみが移動する演出が実行される。
【0144】
図22〜
図24を用いて、可動役物570と画像表示装置84とが連動した連動演出の一例について説明する。
具体的には、かかる連動演出は、可動役物570の待機位置から進出位置への移動に伴い、移動に連動した画像を画像表示装置84に表示するものである。
まず、
図22に示すように、可動役物570が待機位置にある状態で、移動に連動した画像として、可動役物570の輪郭を明確にするような画像G、例えば可動役物570の一端部から光が照射されているような画像Gを画像表示装置84に表示して、可動役物570を目立たせる。
【0145】
そして、連動演出制御手段321により可動役物570の待機位置から左右用モータ583を駆動させることで、左側可動役物571を右側に、右側可動役物572を左側に移動させて、
図23に示す進出位置へ移動させ、一旦移動を停止させる。かかる移動の際には、画像表示装置84に、移動に連動した画像として表示された、可動役物570の輪郭を明確にするような画像G、例えば可動役物570の一端部から光が照射されているような画像Gを可動役物570によって押し出されるような演出が表示される。
【0146】
そして、
図23に示すように、可動役物570の輪郭を明確にするような画像、例えば可動役物570の一端部から光が照射されているような画像Gをそのまま画像表示装置84に表示し続け、可動役物570が進出位置にあることを目立たせている。
【0147】
また、その後、左右用モータ583を駆動させることで左側可動役物571を左右方向に移動させたり、右側可動役物572を左右方向に移動させたりすることで、可動役物570を進出位置と待機位置とで行ったり来たりさせて、遊技者に期待感を抱かせる動作を行うようにしても良い。
【0148】
そして、
図24に示すように、左右用モータ583を駆動させて、可動役物570を進出位置から待機位置へ移動した際に、進出位置と同位置に画像表示装置84に、可動役物570の輪郭を明確にするような画像Gを表示し続けることで、あたかも可動役物570がまだ進出位置にあるかのような演出を行う。
なお、かかる連動演出が実行された場合は、連動演出が実行されない場合に比べ、遊技者に特典が与えられる期待度が高いことを示唆している。
【0149】
また、かかる可動役物570と画像表示装置84とが連動した連動演出に、さらに、導光板550を連動させた連動演出を実行するようにしても良い。
すなわち、
図20、
図21を用いて説明した連動演出をさらに組み合わせて連動させ、可動役物570が進出位置にある場合は、発光手段520を発光させて、エッジ部551を目立たせることでより可動役物570が進出位置にあることなどを強調する演出が可能となる。
そして、かかる連動演出が実行された場合は、他の連動演出に比べ、遊技者に特典が与えられる期待度が高いことを示唆するようにしても良い。
【0150】
その他、第1の発光手段521の発光と、第2の発光手段522の発光と、可動役物570の移動と、上下動役物590の移動と、画像表示装置84への画像の表示と、はそれぞれ独立して実行することが可能であり、第1の発光手段521を発光させた状態で、可動役物570を移動させること、第2の発光手段522を発光させた状態で、可動役物570を移動させること、第1の発光手段521も第2の発光手段522も発光させない状態で、可動役物570を移動させることなど、様々な組合せで演出を実行することができる。
【0151】
(
図25を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図25に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
【0152】
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御手段200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
【0153】
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚)に達しているか否かの判定が行われる。
【0154】
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
【0155】
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御手段200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
【0156】
また、すべての停止操作終了後、メイン制御手段200の送信手段280からサブ制御手段300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、すべての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
【0157】
ステップS14において、払出制御手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理が終了する。
【0158】
(変形例)
また、
図26に示すように、第1の導光板550を左側導光板552と右側導光板553とに分けず、1枚の導光板により形成し、溝状のエッジ部551を形成するようにしても良い。
なお、エッジ部551は、
図27に示すような断面レ字状の溝状に限定されず、断面レ字状の溝状や、他の形状であっても良いし、溝状ではなく貫通した孔状であっても良い。また、溝状ではなく、導光板の表面から出ばった凸状に形成するようにしても良い。
また、拡散部554のカットは、エッジ部551よりも浅い溝で構成され、
図27に示すような断面V字状に限定されず、断面レ字状や、他の形状であっても良い。
【0159】
また、拡散部554のカットは、拡散された光がエッジ部551に向かうように形成されることが望ましいが、これに限定されず、光量を調整してエッジ部551に光が届くようにすることで必ずしも直接エッジ部551に光が向かうようにしなくても良い。
【0160】
以上のように、本実施の形態では、以下の効果を奏する。
すなわち、本実施の形態では、本発明は、第2の導光板に光を照射して演出をしつつ、あたかも第2の導光板にもエッジ部を備えているかのような演出をすることが可能な興趣に富んだ遊技機を提供することができる。
また、このよう演出を第2の導光板にも第1の導光板と同様のエッジ部を備えることでも実現可能であるが、第2の導光板にはエッジ部の加工をする必要がなくなり、コストダウンになる。さらに、第1の導光板と第2の導光板とのエッジ部が同位置になるようにすると加工誤差が出る可能性もあり、加工誤差をなくすようにすると、生産性が落ちるという問題が生じかねないが、かかる演出をすることにより回避することが可能となる。
【0161】
本実施の形態では、第2の発光手段の光により視認可能となる第2の導光板の拡散部と、第2の発光手段の光が照射される第1の導光板のエッジ部とが連動した演出をすることが可能な遊技機を提供することができる。
【0162】
本実施の形態では、第2の発光手段の光を第1の導光板に直接照射することなく、拡散部により拡散された第2の発光手段の光をエッジ部に照射することが可能な遊技機を提供することできる。
また、対応する第2の導光板以外へも第2の発光手段の光をもらすようにして、演出効果を高めることが可能となる。
【0163】
本実施の形態では、第2の発光手段を制御するだけで、第2の導光板の拡散部と、第1の導光板のエッジ部とが連動した演出を実行することが可能となる。
このため、第1の導光板のエッジ部に光を照射するために第1の発光手段を制御する必要がなくなり、第1の発光手段の制御と第2の発光手段の制御とのタイミングを合わせる必要がなくなり、各発光手段の発光のずれが生じることがなくなり、又、第1の発光手段の制御を組み込むことが必要なくなり、処理が軽くなる。
【0164】
本実施の形態では、導光板と可動役物とが連動した演出を実行することが可能な遊技機を提供することができる。
すなわち、可動役物が待機位置にある状態で、第1の発光手段を発光させないで、第2の発光手段を発光させて、第1の導光板のエッジ部に光を照射することで、エッジ部を目立たせ、エッジ部に注目させる演出や、第2の発光手段を発光させたまま、可動役物を進出位置から待機位置へ移動させることで、可動役物が進出位置にあったことを遊技者に認識させる演出や、可動役物が進出位置にあるかのように遊技者に認識させる演出を行うことが可能となる。
【0165】
本実施の形態では、発光素子基板を発光手段と外側発光手段とで共用することが可能となり、コストダウンや、省スペース化を図ることが可能な遊技機を提供することができる。
が可能な遊技機を提供することができる。