(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6681119
(24)【登録日】2020年3月25日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】アースドリル機
(51)【国際特許分類】
E21B 11/00 20060101AFI20200406BHJP
【FI】
E21B11/00 B
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-146944(P2016-146944)
(22)【出願日】2016年7月27日
(65)【公開番号】特開2018-16987(P2018-16987A)
(43)【公開日】2018年2月1日
【審査請求日】2019年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥村 高好
(72)【発明者】
【氏名】馬場 信肇
(72)【発明者】
【氏名】大塚 明宏
【審査官】
石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−196172(JP,A)
【文献】
特開2009−150195(JP,A)
【文献】
特開2008−248680(JP,A)
【文献】
特開2000−234489(JP,A)
【文献】
特開2015−155344(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 1/00−49/10
B65H 75/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧ホースが巻回される胴部を有するホースリール装置と、駆動用のエンジン及びワイヤロープを巻回するウインチを備えたアースドリル機において、
前記ホースリール装置は、前記胴部を回転させる油圧モータと、前記胴部の回転を制限する制動装置を有し、
前記エンジンが停止している状態で、
前記油圧モータは前記制動装置により回転を止められ、
前記エンジンの動作している状態で、前記制動装置を解除して作業を進めること、
を、特徴とするアースドリル機。
【請求項2】
請求項1に記載のアースドリル機において、
前記ホースリール装置の動作時に切り替える切替スイッチを備え、
前記ワイヤロープを巻回するのに備える前記ウインチの油圧回路にソレノイドバルブを備え、
前記切替スイッチにより、前記ホースリール装置を使用する場合と、前記作業を進める場合とを切り替え、
前記ホースリール装置を使用する場合には、前記ソレノイドバルブを閉じて前記ウインチに作動油が供給されないようにし、
前記作業を進める場合には、前記ソレノイドバルブを解放すること、
を、特徴とするアースドリル機。
【請求項3】
請求項2に記載のアースドリル機において、
警報手段を備えて、前記ホースリール装置を使用する場合に、前記切替スイッチに連動して前記警報手段が警告音を発生すること、
を、特徴とするアースドリル機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アースドリル機のホースリールの技術に関し、具体的には操作ミスによるホースリールの破損防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
本体に吊されたケリーバの先端に拡底バケットを連結し、その拡底バケットを回転動作させて掘削を行うアースドリルは、場所打ち杭工法などに用いられる。拡底バケットは、油圧シリンダの伸縮によって拡径動作または縮径動作を行う掘削翼が設けられており、縦穴の下部で掘削翼を拡径させることで、縦穴の下部に任意の直径の空間を形成することができるように構成されている。
【0003】
拡底バケットは回転動作を行うので、油圧シリンダへの油の供給は、非回転体と回転体との間で油の供給が可能なロータリージョイントにより行われる。また、縦穴と縦穴下部の任意の直径の空間を掘削する場合には、掘削開始時に拡底バケットの掘削翼を最大径にして掘削ができないので、拡底バケットの掘削翼の開度を徐々に広げ複数回に分けて掘削が行われる。そのため、アースドリルでは、拡底バケットの掘削翼の開度を検出する必要が生じる。
【0004】
特許文献1には、アースドリルに関する技術が開示されている。アースドリルは、油を送出して油圧を発生させる送出装置が設けられた本体と、その本体に上下動作可能に吊設されるケリーバと、そのケリーバを回転駆動させるケリーバ回転駆動装置とを備えている。そして、ケリーバが吊設された状態で前記ケリーバ駆動装置の下方に連結され、そのケリーバ駆動装置の駆動力により回転動作して掘削作業を行う拡底バケットと、その拡底バケットの掘削翼を拡径または縮径させるシリンダと、そのシリンダと送出装置との間で油の流れる油量を監視する。こうすることで拡底バケットの拡径動作又は縮径動作を行う際に、拡底バケット側に流量検出器やポテンシオメータを設けること無く、掘削翼の開度を検出可能となる。
【0005】
このようなアースドリル機には、油圧モータや、油圧モータに接続される油圧ホース、そして油圧ホースを巻回するホースリール装置等が備えられている。そして、このホースリール装置は常に油圧ホースに弛みが生じないように常時付勢されている。しかし、このホースリール装置に常時付勢を必要とすることで、油圧が供給されなくなったときにホースが撒き出されてしまうと言う問題がある。
【0006】
特許文献2には、ホースリール装置および油圧機械に関する技術が開示されている。ホースリール装置は、油圧ホースが巻回されると共に軸が水平方向に配置される胴部と、その胴部を軸周りに回動自在に支持する架台と、油圧源から供給される作動油によって作動し、前記油圧ホースを巻き取る方向の回転力を胴部に付与する油圧モータを備えている。重心が軸に対して偏芯された胴部を有したホースリール装置を備えている。これによってホースリール装置の軸回りのバランスによって、油圧モータの停止中にも油圧ホースが繰り出されないようにすることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−196172号公報
【特許文献2】特開2015−155344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献2に開示される技術を用いる場合でも、油圧ホースの引き出す量が多いと垂れ下がる問題があると考えられる。深い部分を掘削するアースドリル機に用いる油圧ホースはどうしても長さが必要となるため、こうした問題が起き易くなる。一方で、この問題を解消するために胴部の重心を更に偏芯させる為に重りを重くしたり重りの取り付け位置をずらしたりするなどの対策を取ると、モータの能力を高める必要が出てきてコストが高くなる。また、ホースリール装置にブレーキ付きのモータを使う事も考えられるが、誤操作によって掘削バケットを巻き下げ時にブレーキを解除していない場合、ホースリールやホースの破損を招くおそれがある。
【0009】
そこで、本発明はホースリール装置にブレーキ付きモータを使って操作ミスによる破損防止を実現出来るアースドリル機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明の一態様によるアースドリル機は、以下のような特徴を有する。
【0011】
(1)油圧ホースが巻回される胴部を有するホースリール装置と、駆動用のエンジン及びワイヤロープを巻回するウインチを備えたアースドリル機において、前記ホースリール装置は、前記胴部を回転させる油圧モータと、前記胴部の回転を制限する制動装置を有し、前記エンジンが停止している状態で、前記油圧モータは前記制動装置により回転を止められ、前記エンジンの動作している状態で、前記制動装置を解除して作業を進めること、を、特徴とする。
【0012】
上記(1)に記載の態様により、アースドリル機のエンジンを停止させた場合に、油圧ホースが垂れ下がることを防止することが出来る。これは、油圧ホースにはホースリール装置は備えられた制動装置によって胴部が回転しないように止められているため、油圧が供給されていなくても油圧ホースが垂れ下がることが無い。
【0013】
(2)(1)に記載のアースドリル機において、前記ホースリール装置の動作時に切り替える切替スイッチを備え、前記ワイヤロープを巻回するのに備える前記ウインチの油圧回路にソレノイドバルブを備え、前記切替スイッチにより、前記ホースリール装置を使用する場合と、前記作業を進める場合とを切り替え、前記ホースリール装置を使用する場合には、前記ソレノイドバルブを閉じて前記ウインチに作動油が供給されないようにし、前記作業を進める場合には、前記ソレノイドバルブを解放すること、が好ましい。
【0014】
上記(2)に記載の態様により、切替スイッチを実装してホースリール装置を使用する際に、ソレノイドバルブを閉じてウインチに作業油が供給されないように切り替え、誤ってウインチを操作した場合にも、ウインチが作動することでホースリール装置や油圧ホースにダメージを与えるようなことが無い。ポカ避けとして機能するので、誤って操作することで機器を破損して作業を止めてしまうようなリスクを低減することができる。
【0015】
(3)(2)に記載のアースドリル機において、警報手段を備えて、前記ホースリール装置を使用する場合に、前記切替スイッチに連動して前記警報手段が警告音を発生すること、が好ましい。
【0016】
上記(3)に記載の態様により、切替スイッチをホースリール装置が作動する側に切り替えていることを、警報手段によって警告することが可能となるので、作業性の向上を図ることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1実施形態の、アースドリル機の外観図である。
【
図2】第1実施形態の、ホースリール装置の概略図である。
【
図3】第1実施形態の、ホースリール装置に接続する油圧回路図である。
【
図4】第1実施形態の、アースドリル機の電気回路図である。
【
図5】第1実施形態の、ウインチの油圧回路図である。
【
図6】第2実施形態の、ホースリール装置の電気回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
まず、本発明の第1の実施形態について図面を用いて説明を行う。
図1に、第1実施形態のアースドリル機20の外観図を示す。アースドリル機20は、掘削刃35を有する拡底バケット31を回転させて掘削孔を形成する油圧機械である。
【0019】
アースドリル機20は、クローラ式走行体21とその上に備えられた旋回可能な本体22を有し、本体22にはブーム23及びアーム24を起伏自在に取り付けられている。アーム24の頂部には回転駆動装置25が配置されている。この回転駆動装置25は、内側に備える駆動回転体を用いて回転駆動装置25を貫通して備えられるケリーバ26を上下動自在に保持している。ケリーバ26は、回転駆動装置25により回転駆動されると共に、本体22に備えられるウインチ27に巻き付けられたワイヤロープ28と、スイベルジョイント29を介して接続されている。
【0020】
ワイヤロープ28はウインチ27が駆動することで巻き取り及び繰り出しが行われる構造となっている。ウインチ27によりワイヤロープ28が巻き取り又は繰り出されることで、ケリーバ26は、回転駆動装置25に対して鉛直方向下側に向かって降下、又は上昇するよう構成されている。回転駆動装置25の下部には回転テーブル30が配置される。回転テーブル30はケリーバ26によって貫かれ、回転テーブル30から下方に突出したケリーバ26の下端部には、ケリーバ26と一体に回転し、且つ、昇降する拡底バケット31が接続されている。
【0021】
拡底バケット31は、掘削した土砂を取り込む為の容器状の形状をしており、掘削孔の内径に対応した外径を有する円筒状の本体部32の下端に、取り込んだ土砂を排出するための円筒状の底蓋33が開閉可能に設けられる。拡底バケット31は、本体部32と底蓋33との間に、下部が幅広で上部が幅狭の略三角形状に形成された複数の拡底翼34が備えられている。拡底翼34は油圧アクチュエータ36によって開閉可能に備えられ、本体部32に対して一端が回動可能に保持されて、本体部32の軸線に対して放射線状に広がるように開閉される。拡底翼34の他端には掘削刃35が並んで取り付けられており、掘削刃35によって土砂を掘り進むことができる。
【0022】
油圧アクチュエータ36には、本体22に設けられた油圧源から油圧ホース37を通って作動油が供給される。掘削時に回転する拡底バケット31に油圧アクチュエータ36が設けられているので、回転駆動装置25と回転テーブル30との間に、油圧ホース37が接続されるロータリージョイント38が設けられている。また、ケリーバ26の昇降に伴って油圧ホース37を巻き取り、又は、拡底バケット31へ向けて繰り出すためのホースリール装置40が、ケリーバ26と一体的に回転する回転テーブル30に取り付けられている。
【0023】
次に、ホースリール装置40について説明する。
図2に、ホースリール装置40の概略図を示す。ホースリール装置40は、回転テーブル30の上に配置され、ケリーバ26と一緒に回転する。ホースリール装置40は、略円柱状の胴部43に張出部44に支えられる円環部45が備えられている。胴部43には油圧ホース37が巻回され、張出部44と円環部45がその外側を支えている。胴部43は軸部42に軸支されている。軸部42は架台41に支えられ、架台41は回転テーブル30に固定される。また、軸部42には油圧モータ47が接続される。ガイド46により油圧ホース37がガイドされている。
【0024】
図3に、ホースリール装置40に接続する油圧回路図を示す。ホースリール装置40は回転テーブル30の上に2つ備えられ、それぞれに油圧モータ47が備えられる。また、油圧モータ47と接続される軸部42を摩擦力によって制動をかけることが出来るブレーキ48が備えられている。ブレーキ48によって、ホースリール装置40の軸部42の回転を停止することが出来る。油圧回路に備えられる第1ソレノイドバルブ51と第2ソレノイドバルブ52は、第1ソレノイドバルブ51が作業状態切り替えを行う作業切替スイッチ61に接続され、第2ソレノイドバルブ52がホースリール装置40の動作を切り替えるホースリール操作スイッチ62に繋がっている。
【0025】
図4に、アースドリル機20の電気回路図を示す。作業切替スイッチ61とホースリール操作スイッチ62は本体22の運転席から操作できるように備えられる。作業切替スイッチ61は、第1ソレノイドバルブ51を操作するのに用いられる。ホースリール操作スイッチ62は、第2ソレノイドバルブ52を操作するのに用いられる。作業切替スイッチ61が操作されることで、「ホースリール操作時」と「通常時」に切り替えることができる。
【0026】
「ホースリール操作時」には、巻上停止ソレノイドバルブ53と巻下停止ソレノイドバルブ54に通電して作動させ、ウインチ27への作動油の供給をストップさせる。これによってウインチ27の操作ができなくなる。「通常時」には、巻上停止ソレノイドバルブ53と巻下停止ソレノイドバルブ54の作動を停止し、ウインチ27への作動油の供給を行えるようにして、ウインチ27の操作を行えるようにする。
【0027】
図5に、ウインチ27の油圧回路図を示す。ウインチ27を動作させる主巻ウインチレバー63と、ホースリール装置40を操作するホースリール回路68がそれぞれ接続されている。次に、作業手順を示す。アースドリル機20の搬送時には、通常、拡底バケット31は外しておく。このため、作業開始する際には、アースドリル機20に拡底バケット31を吊した後に、油圧ホース37を接続する必要がある。よって、掘削作業開始にあたっては以下の手順にて作業を行うことになる。
【0028】
第1手順では、本体22の運転席に備えられる作業切替スイッチ61を「B」の位置に切り替え、「ホースリール操作時」を選択する。第2手順では、ホースリール操作スイッチ62を「E」の位置に切り替え、油圧ホース37を送り出し、適度な長さになったところで「D」の位置に切り替える。「E」の位置は低速のホース送り出しで、「D」の位置はホース送り停止となる。第3手順では、本体22のエンジンを停止し、油圧ホース37を拡底バケット31に取り付ける。
【0029】
第4手順では、アースドリル機20のエンジンを始動する。第5手順では、作業切替スイッチ61を「A」の位置に切り替え、「通常時」を選択する。第6手順では、主巻ウインチレバー63のBを操作し、ウインチ27を作動させて拡底バケット31を地中に巻下げる。この際に、ブレーキ48は解放されている。第7手順では、地中にて拡底掘削作業を行う。第8手順では、主巻ウインチレバー63のAを操作し、ウインチ27を作動させて拡底バケット31を地上へ巻き上げる。
【0030】
第9手順では、作業切替スイッチ61を「B」の位置に切り替える。第10手順では、アースドリル機20のエンジンを停止し、油圧ホース37を拡底バケット31から取り外す。第11手順では、アースドリル機20のエンジンを始動し、ホースリール操作スイッチ62をC(巻取り)の位置へ切り替え、油圧ホース37を格納する。この状態で、アースドリル機20を現場より撤収することができる。
【0031】
第1実施形態のアースドリル機20のホースリール装置40は、上記構成となっているので、以下に説明する作用及び効果を奏する。具体的には、油圧ホース37が巻回される胴部43を有するホースリール装置40と、駆動用のエンジン及びワイヤロープ28を巻回するウインチ27を備えたアースドリル機20において、ホースリール装置40は、胴部43を回転させる油圧モータ47と、胴部43の回転を制限するブレーキ48を有し、エンジンが停止している状態で、油圧モータ47はブレーキ48により回転を止められ、エンジンの動作している状態で、ブレーキ48を解除して作業を進める。この様な構成であるので、アースドリル機20の油圧ホース37が垂れ下がることが無い。
【0032】
これは、アースドリル機20のエンジン停止時には、ホースリール装置40はブレーキ48によって油圧モータ47の動きが規制されるので、油圧ホース37が自重で巻き出されずに済むからである。特許文献2に示される、胴部43の重心を偏芯させる手法である場合には、巻出す油圧ホース37の長さによってバランスが異なる為、確実に油圧ホース37の自重による巻き出しを防げる点でメリットがある。しかし、ブレーキ48が機能した状態でウインチ27を動かしてしまうと、ホースリール装置40や油圧ホース37の破損に繋がるおそれがある。これは、ブレーキ48によって油圧モータ47を固定した状態でウインチ27を動かすと、油圧ホース37がウインチ27に引っ張られる為である。
【0033】
このため、第1実施形態では
図3に示す油圧回路の作業切替スイッチ61を備えている。B側「ホースリール操作時」にすることで、ブレーキ48をかけた状態でウインチ27が動かない、つまり、ウインチ27を動かす巻上停止ソレノイドバルブ53及び巻下停止ソレノイドバルブ54に作動油を供給しない状態とする。この結果、ブレーキ48を作動させた場合にウインチ27が誤って動かされることが無くなる。また、作業切替スイッチ61をA側「通常時」にすれば、ウインチ27を動作させることができ、この際はブレーキ48がかからないような状態となっている。このように「通常時」と「ホースリール操作時」の2つを作業切替スイッチ61によって切り替えることで、操作ミスによるホースリール装置40等へのダメージを減らすことが出来る。
【0034】
この結果、ブレーキ48を備えた油圧モータ47によって、ホースリール装置40から油圧ホース37が垂れ下がってきてしまうという問題を回避した上で、作業切替スイッチ61を備える事でホースリール装置40や油圧ホース37の破損を防止する効果が得られる。作業中に機器を破損するような事態を迎えると、作業を中断するなどの対策を講じる必要があり、工期にもコストにも影響がでるため、こうしたミスを防ぐことは大きなメリットとなる。
【0035】
第2実施形態は第1実施形態とほぼ同じ構成であるが、電気回路が少々異なる。異なる部分について説明を行う。
図6に、第2実施形態の電気回路図を示す。第1実施形態の電気回路図と異なる点は、ブザー55が設けられている点である。この結果、作業切替スイッチ61をB側「ホースリール操作時」にすることで、ブザー55を鳴らすことができる。ブザー55は警告音を出すが、音声などによる警告でも良い。警告音によって「ホースリール操作時」であることを作業者に対して警告し、作業者の作業ミスを減らすことが期待できる。
【0036】
以上、本発明に係るアースドリル機のホースリール装置の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0037】
20 アースドリル機
21 クローラ式走行体
22 本体
25 回転駆動装置
26 ケリーバ
27 ウインチ
28 ワイヤロープ
31 拡底バケット
32 本体部
34 拡底翼
35 掘削刃
37 油圧ホース
38 ロータリージョイント
40 ホースリール装置