【課題を解決するための手段】
【0010】
以下に、本発明の種々の態様について説明する。
[1]管状物を製造する方法で、所望の形状をエッチングにより得るために管外面にレジストパターンを形成する工程において、インクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することを特徴とする管状物の製造方法。
[2]管状物を製造する方法で、所望の形状を電解メッキ法にてメッキ膜として得るために、管外面にレジストパターンを形成する工程において、インクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することを特徴とする管状物の製造方法。
[3]上記[1]または[2]において、
前記管状物は医療器具であることを特徴とする管状物の製造方法。
[4]上記[1]乃至[3]のいずれか一項において、
前記インクジェットにて描画する前記管は、枝状に分岐した管形状または端部の径が異なる管形状を有することを特徴とする管状物の製造方法。
【0011】
[11]被加工用管の外面にインクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することで、前記被加工用管の外面にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記被加工用管をエッチングすることで管状物を形成する工程と、
前記レジストパターンを除去する工程と、
を具備することを特徴とする管状物の製造方法。
[12]被加工用管の外面にメッキ膜を形成する工程と、
前記メッキ膜上にインクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することで、前記メッキ膜上にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記メッキ膜をエッチングすることで、前記被加工用管の外面に前記メッキ膜からなるメタルマスクを形成する工程と、
前記メタルマスクをマスクとして前記被加工用管をエッチングすることで管状物を形成する工程と、
前記メタルマスクから前記管状物を離す工程と、
を具備することを特徴とする管状物の製造方法。
【0012】
[13]上記[11]または[12]において、
前記管状物はステントであることを特徴とする管状物の製造方法。
【0013】
[14]上記[11]乃至[13]のいずれか一項において、
前記被加工用管は、枝状に分岐した管形状または端部の径が異なる管形状を有することを特徴とする管状物の製造方法。
【0014】
[14−1]人体の管状の部分を管腔内部から広げるためのステントであって、
前記ステントは、被加工用管を外面側からウェットエッチングにより加工したものであり、
前記ウェットエッチングによる加工面がテーパー形状を有することを特徴とするステント。
【0015】
[14−2]上記[14−1]において、
前記ステントは、
被加工用管の外面にインクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することで、前記被加工用管の外面にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記被加工用管をエッチングすることで管状物を形成する工程と、
前記レジストパターンを除去する工程を経て得られた前記管状物であることを特徴とするステント。
【0016】
[14−3]上記[14−1]において、
前記ステントは、
被加工用管の外面にメッキ膜を形成する工程と、
前記メッキ膜上にインクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することで、前記メッキ膜上にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記メッキ膜をエッチングすることで、前記被加工用管の外面に前記メッキ膜からなるメタルマスクを形成する工程と、
前記メタルマスクをマスクとして前記被加工用管をエッチングすることで管状物を形成する工程と、
前記メタルマスクから前記管状物を離す工程を経て得られた前記管状物であることを特徴とするステント。
【0017】
[15]柱状部材の外面に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜上にインクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することで、前記導電膜上にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンから露出する前記導電膜上に電解メッキ法によりメッキ膜を形成する工程と、
前記レジストパターンを除去し、前記導電膜を除去することで、前記メッキ膜を前記柱状部材から離す工程と、
を具備することを特徴とする管状物の製造方法。
【0018】
[16]導電性を有する柱状部材上にインクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することで、前記柱状部材上にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンから露出する前記柱状部材上に電解メッキ法によりメッキ膜を形成する工程と、
前記レジストパターンを除去することで、前記メッキ膜を前記柱状部材から離す工程と、
を具備することを特徴とする管状物の製造方法。
【0019】
[17]上記[15]または[16]において、
前記メッキ膜を前記柱状部材から離す工程で得られた当該メッキ膜からなる管状物はステントであることを特徴とする管状物の製造方法。
【0020】
[18]上記[15]乃至[17]のいずれか一項において、
前記柱状部材は、枝状に分岐した枝状部または端部の径が異なる柱状部を有することを特徴とする管状物の製造方法。
【0021】
[18−1]人体の管状の部分を管腔内部から広げるためのステントであって、
前記ステントは、電解メッキ法により形成されたメッキ膜からなることを特徴とするステント。
【0022】
[18−2]上記[18−1]において、
前記ステントは、
柱状部材の外面に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜上にインクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することで、前記導電膜上にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンから露出する前記導電膜上に電解メッキ法によりメッキ膜を形成する工程と、
前記レジストパターンを除去し、前記導電膜を除去することで、前記メッキ膜を前記柱状部材から離す工程を経て得られた当該メッキ膜からなる管状物であることを特徴とするステント。
【0023】
[18−3]上記[18−1]において、
前記ステントは、
導電性を有する柱状部材上にインクジェット法により光硬化性または熱硬化性のレジストを描画することで、前記柱状部材上にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンから露出する前記柱状部材上に電解メッキ法によりメッキ膜を形成する工程と、
前記レジストパターンを除去することで、前記メッキ膜を前記柱状部材から離す工程を経て得られた当該メッキ膜からなる管状物であることを特徴とするステント。