(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、1つのステージを、単一の移動機構により、搬入・搬出位置と検査位置との間で往復させると、1つの検査対象物の検査中に、他の検査対象物を搬入または搬出することができない。このため、検査時間に律速されて、処理時間が増大するという問題がある。
【0007】
一方、複数のステージを複数の移動機構を用いて移動させれば、1つの移動機構が1つのステージを検査位置に配置して検査対象物を検査する間に、他の移動機構が他のステージを搬入・搬出位置に配置して、検査対象物を搬入または搬出することができる。ただし、その場合には、複数の移動機構の間でステージを受け渡す機構が必要となる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、ステージ上に載置された対象物を搬送する搬送装置において、複数の移動機構の間でステージを受け渡しながら、ステージを移動させることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、
第1方向に順に配置された第1位置、中間位置、および第3位置と、前記中間位置から前記第1方向に対して交差する第2方向に隣接する第2位置との間で、対象物を搬送する搬送装置であって、対象物を載置するステージと、前記ステージを移動方向に案内するレールと、前記ステージを互いに異なる向きに移動させる複数の移動機構と、を備え、
前記移動機構は、前記第1位置と前記中間位置との間で、前記ステージを移動させる第1移動機構と、前記中間位置と前記第2位置との間で、前記ステージを移動させる第2移動機構と、前記第3位置と前記中間位置との間で、前記ステージを移動させる第3移動機構と、を有し、前記
第1移動機構、前記第2移動機構、および前記第3移動機構は、それぞれ、前記ステージに固定される固定部と、前記固定部を前記ステージに対して着脱する着脱機構と、を有
し、前記ステージは、前記第1方向の一方側の端縁、前記第1方向の他方側の端縁、および前記第2方向の端縁に、それぞれ、前記固定部と係合する貫通孔または凹部を有する。
【0010】
本願の第2発明は、第1発明の搬送装置であって
、前記固定部は、前記貫通孔または前記凹部に挿入されるピンを有する。
【0011】
本願の第3発明は、第2発明の搬送装置であって、前記着脱機構は、前記ピンを前記貫通孔または前記凹部へ向かう方向に付勢する弾性部材を有する。
【0012】
本願の第4発明は、第3発明の搬送装置であって、前記着脱機構は、前記貫通孔または前記凹部から離れる方向に前記ピンを移動させるエアシリンダをさらに有する。
【0013】
本願の第5発明は、第4発明の搬送装置であって、前記エアシリンダは水平に配置され、前記着脱機構は、前記エアシリンダのロッドの水平移動を、前記ピンの昇降移動に変換する変換機構をさらに有する。
【0014】
本願の第6発明は、第
1発明から第5発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記ステージは、対象物を載置するステージ本体と、前記ステージ本体に固定された受け部材と、を有し、前記受け部材が、前記貫通孔または前記凹部を有する。
【0015】
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、常時少なくとも1つの前記移動機構の前記固定部が、前記ステージに固定されるように、前記着脱機構を制御する制御部をさらに有する。
【0016】
本願の第8発明は、第1発明から第7発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記レールは、前記移動方向に沿って配列される第1レール、第2レール、および第3レールを含み、前記第1レール、前記第2レール、および前記第3レールは、互いに別体であり、前記第2レールは、前記第1レールおよび前記第3レールに対して交差する方向に移動可能である。
【0017】
本願の第9発明は、第8発明の搬送装置であって、
前記第1移動機構は、前記第1レールと前記第2レールとの間で、前記ステージを移動さ
せ、前記第2移動機構は、前記第2レールと前記第2レール上に配置されたステージとを、前記第1レールおよび前記第3レールに対して交差する方向に移動さ
せ、前記第3移動機構は、前記第3レールと前記第2レールとの間で、前記ステージを移動させ
る。
【0018】
本願の第10発明は、処理装置であって、第1発明から第9発明までのいずれか1発明の搬送装置と、前記ステージ上の対象物に対して処理を行う処理部と、を備える。
【0019】
本願の第11発明は、第10発明の処理装置であって、前記処理部は、前記
第2位置に配置された前記ステージ上の対象物を検査する検査部である。
【0020】
本願の第12発明は、
搬送装置を用いて、第1方向に順に配置された第1位置、中間位置、および第3位置と、前記中間位置から前記第1方向に対して交差する第2方向に隣接する第2位置との間で、ステージ上に載置された対象物を搬送する搬送方法であって、
前記搬送装置は、対象物を載置する前記ステージと、前記第1位置と前記中間位置との間で、前記ステージを移動させる第1移動機構と、前記中間位置と前記第2位置との間で、前記ステージを移動させる第2移動機構と、前記第3位置と前記中間位置との間で、前記ステージを移動させる第3移動機構と、を備え、前記第1移動機構、前記第2移動機構、および前記第3移動機構を含む3つの移動機構は、それぞれ、前記ステージに固定される固定部と、前記固定部を前記ステージに対して着脱する着脱機構と、を有し、前記ステージは、前記第1方向の一方側の端縁、前記第1方向の他方側の端縁、および前記第2方向の端縁に、それぞれ、前記固定部と係合する貫通孔または凹部を有し、a)
前記3つの移動機構のうちの1つの移動機構の前記固定部を前記ステージに固定した状態で、前記1つの移動機構により、
前記第1位置、前記第2位置および前記第3位置の1つから
前記中間位置に前記ステージを移動させる工程と、b)前記工程a)の後に、前記ステージに、
前記3つの移動機構のうちの他の移動機構
の前記固定部を固定する工程と、c)前記工程b)の後に、前記ステージから、前記1つの移動機構
の前記固定部を切り離す工程と、d)前記工程c)の後に、前記他の移動機構により、前記中間位置から
前記第1位置、前記第2位置および前記第3位置の他の1つへ前記ステージを移動させる工程と、を有する。
【発明の効果】
【0021】
本願の第1発明〜第12発明によれば、複数の移動機構の間でステージを受け渡しながら、ステージを移動させることができる。
【0022】
特に、本願の第3発明によれば、着脱機構への電力供給が停止した場合に、貫通孔または凹部からピンが外れてステージの位置がずれることを防止できる。
【0023】
特に、本願の第5発明によれば、エアシリンダを水平に配置することで、着脱機構の高さ方向の寸法を抑制できる。
【0024】
特に、本願の第6発明によれば、ピンの挿入によりステージ本体が損傷することを抑制できる。
【0025】
特に、本願の第7発明または第12発明によれば、ステージが意図しない方向へ移動することを防止できる。
【0026】
特に、本願の第8発明によれば、第2レール上に配置されたステージを、第2レールとともに、第1レールおよび第3レールに対して交差する方向に移動させることができる。このような構造では、第1レールと第3レールとの間で、1つの搬送機構でステージを搬送することが困難であるが、本発明によれば、2つの搬送機構の間でステージを受け渡しながら、ステージを移動させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0029】
<1.外観検査装置の構成>
図1および
図2は、本発明の一実施形態に係る搬送装置1を備えた検査装置100の上面図である。
図3および
図4は、検査装置100の正面図である。この検査装置100は、立体的な形状を有する検査対象物9を複数のカメラ201で撮影し、得られた画像に基づいて、検査対象物9の状態を検査する装置である。検査装置100は、例えば、検査対象物9となる工業製品に取り付けられた複数の部品の位置や取り付け状態が、正常であるか否かを検査するために用いられる。
【0030】
図1〜
図4に示すように、本実施形態の検査装置100は、検査対象物9を搬送する搬送装置1と、検査対象物9を検査する検査部2と、を備えている。また、搬送装置1は、2つのステージ10と、互いに別体の第1レール21、第2レール22、第3レール23、および予備レール24と、第1移動機構31、第2移動機構32、第3移動機構33、および第4移動機構34と、搬送制御部40とを備えている。
【0031】
ステージ10は、検査対象物9を載置する板状の部材である。2つのステージ10は、それぞれ、水平に広がる上面を有する。検査対象物9は、ステージ10上面に載置されるとともに、ステージ10に対して固定される。したがって、各ステージ10に載置された検査対象物9は、ステージ10とともに移動する。搬送装置1は、複数の検査対象物9を、2つのステージ10を用いて順次に搬送する。したがって、検査装置100の稼働時には、検査装置100内に、2つの検査対象物9が同時に存在する場合がある。
【0032】
搬送装置1は、搬入位置P1、中間位置Pm、検査位置P2、および搬出位置P3の間で、ステージ10を搬送する。搬入位置P1は、検査前の検査対象物9をステージ10上に搬入する位置である。検査位置P2は、検査部2内において、ステージ10上に載置された検査対象物9を検査する位置(処理位置)である。搬出位置P3は、検査後の検査対象物9をステージ10から搬出する位置である。本実施形態では、搬入位置P1が第1位置となり、検査位置P2が第2位置となり、搬出位置P3が第3位置となる。
【0033】
本実施形態では、搬入位置P1、中間位置Pm、および搬出位置P3が、この順に、直線状に配列されている。また、検査位置P2は、中間位置Pmに隣接し、かつ、搬入位置P1、中間位置Pm、および搬出位置P3を結ぶ直線から外れた位置に配置されている。また、搬入位置P1、中間位置Pm、検査位置P2、および搬出位置P3は、同一の水平面内に配置されている。
【0034】
なお、以下では、搬入位置P1、中間位置Pm、および搬出位置P3の配列方向を「第1方向」と称する。また、中間位置Pmおよび検査位置P2の配列方向を「第2方向」と称する。本実施形態では、第1方向と第2方向とは、互いに直交する。
【0035】
第1レール21は、搬入位置P1から中間位置Pmへ向けて延びるガイドレールである。第1レール21は、第2方向に配列され、各々が第1方向に延びる一対の第1レール部材211を有する。第1レール21上にステージ10を配置したときには、ステージ10の下面に設けられた一対の被案内部101が、第1レール部材211に対して、第1方向にスライド移動可能に係合される。これにより、ステージ10は、第1レール21に沿って、第1方向に案内される。
【0036】
第2レール22は、中間位置Pmと検査位置P2との間で位置を変更することが可能なガイドレールである。
図1および
図3のように、第2レール22を中間位置Pmに配置すると、第1レール21と第3レール23との間に、第2レール22が介挿される。第2レール22は、第2方向に配列され、各々が第1方向に延びる一対の第2レール部材221を有する。第2レール22上にステージ10を配置したときには、ステージ10の下面に設けられた一対の被案内部101が、第2レール部材221に対して、第1方向にスライド移動可能に係合される。これにより、ステージ10は、第2レール22に沿って、第1方向に案内される。
【0037】
第3レール23は、搬出位置P3から中間位置Pmへ向けて延びるガイドレールである。第3レール23は、第2方向に配列され、各々が第1方向に延びる一対の第3レール部材231を有する。第3レール23上にステージ10を配置したときには、ステージ10の下面に設けられた一対の被案内部101が、第3レール部材231に対して、第1方向にスライド移動可能に係合される。これにより、ステージ10は、第3レール23に沿って、第1方向に案内される。
【0038】
予備レール24は、中間位置Pmと、中間位置Pmの下方に位置する待機位置Pwとの間で、位置を変更することが可能なガイドレールである。予備レール24は、
図2および
図4のように、第2レール22を検査位置P2に移動させたときに、第2レール22に代わって、中間位置Pmに配置される。予備レール24を中間位置Pmに配置すると、第1レール21と第3レール23との間に、予備レール24が介在する。予備レール24は、第2方向に配列され、各々が第1方向に延びる一対の予備レール部材241を有する。予備レール24上にステージ10を配置したときには、ステージ10の下面に設けられた一対の被案内部101が、予備レール部材241に対して、第1方向にスライド移動可能に係合される。これにより、ステージ10は、予備レール24に沿って、第1方向に案内される。
【0039】
第1移動機構31は、搬入位置P1と中間位置Pmとの間で、ステージ10を移動させる機構である。第1移動機構31は、第1レール21と、中間位置Pmに配置された第2レール22または予備レール24とに沿って、ステージ10を第1方向に移動させる。第2移動機構32は、検査位置P2と中間位置Pmとの間で、ステージ10を移動させる機構である。第2移動機構32は、第2レール22上に載置されたステージ10を第2方向に移動させることによって、ステージ10とともに第2レール22を第2方向に移動させる。第3移動機構33は、搬出位置P3と中間位置Pmとの間で、ステージ10を移動させる機構である。第3移動機構33は、第3レール23と、中間位置Pmに配置された第2レール22または予備レール24とに沿って、ステージ10を第1方向に移動させる。
【0040】
すなわち、第1移動機構31、第2移動機構32、および第3移動機構33は、中間位置Pmと、中間位置Pmに対して互いに異なる向きに配置された搬入位置P1、検査位置P2、および搬出位置P3との間で、それぞれステージ10を移動させることができる。搬送装置1は、第1移動機構31、第2移動機構32、および第3移動機構33の間でステージ10を受け渡しながら、ステージ10を移動させる。
【0041】
第1移動機構31、第2移動機構32、および第3移動機構33は、いずれも同等の機構を有する。
図5は、当該機構の構造を示した図である。
図5に示すように、第1移動機構31、第2移動機構32、および第3移動機構33は、それぞれ、駆動源であるモータ51と、ボールねじ52と、ナット部材53とを有する。
【0042】
ボールねじ52は、各移動機構におけるステージ10の移動方向と平行に延び、その一端がモータ51に接続されている。ナット部材53は、ボールねじ52の外周面に設けられた螺旋状のねじ溝と噛み合うように、ボールねじ52に取り付けられている。モータ51を駆動させると、ボールねじ52がその軸心周りに回転する。これにより、ナット部材53が、ボールねじ52に沿って移動する。すなわち、モータ51の回転運動が、ボールねじ52を介してナット部材53の直進運動に変換される。
【0043】
また、各移動機構31〜33は、さらに、一対の固定ピン54と、ステージ10に対して固定ピン54を着脱する着脱機構55とを有する。一対の固定ピン54は、ナット部材53よりも中間位置Pm側に配列され、各々が上下方向に延びている。一対の固定ピン54の下部は、共通の支持部材56に固定されている。
【0044】
ここで、本実施形態のステージ10の構造について、説明する。
図6は、ステージ10の上面図である。
図6に示すように、ステージ10は、矩形状のステージ本体11と、3つの受け部材12とを有する。検査対象物9は、ステージ本体11の上面に載置される。3つの受け部材12は、ステージ本体11の搬入位置P1側の端縁付近、検査位置P2側の端縁付近、および搬出位置P3側の端縁付近に、それぞれ固定されている。ステージ本体11の材料には、例えば、鉄が用いられる。受け部材12の材料には、例えば、固定ピン54との接触により損傷が生じにくい銅合金が用いられる。
【0045】
図7は、受け部材12の付近におけるステージ10の部分縦断面図である。
図6および
図7に示すように、各受け部材12には、一対の貫通孔13が設けられている。一対の貫通孔13は、ステージ10の端縁に沿って配列され、各々が受け部材12を上下方向に貫通する。貫通孔13への固定ピン54の挿入を円滑に行うために、各貫通孔13の下部には、下方へ向かうにつれて拡径するテーパ面131が設けられている。また、本実施形態では、ステージ本体11とは別の部材である受け部材12に、貫通孔13が設けられている。このため、固定ピン54の挿入によるステージ本体11の損傷が抑制される。
【0046】
図5に戻る。着脱機構55は、ステージ10の貫通孔13に対して、一対の固定ピン54を着脱するための機構である。
図5に示すように、着脱機構55は、エアシリンダ61、変換機構62、およびコイルばね63を有する。エアシリンダ61は、第1方向に沿って水平に配置されている。エアシリンダ61は、シリンダ本体611とロッド612とを有する。ロッド612は、シリンダ本体611に供給される空気圧によって第1方向に進退する。
【0047】
変換機構62は、ロッド612の水平移動を、固定ピン54の昇降移動に変換する機構である。本実施形態の変換機構62は、L字部材620を有する。L字部材620は、ナット部材53の移動方向に対して垂直かつ水平な回転軸629を中心として回転する板状の部材である。L字部材620は、回転軸629の周りにおいて略90°離れた2つのアーム621,622を有する。一方のアーム621は、エアシリンダ61のロッド612の先端に接続されている。他方のアーム622は、支持部材56に接続されている。L字部材620は、回転軸629を中心として回転することで、ロッド612の第1方向の水平移動を、支持部材56および一対の固定ピン54の昇降移動に変換する。
【0048】
コイルばね63は、固定ピン54を、ステージ10の貫通孔13へ向かう方向に付勢するための弾性部材である。コイルばね63は、エアシリンダ61のシリンダ本体611とロッド612の先端との間に、自然長よりも圧縮された状態で介挿されている。エアシリンダ61のシリンダ本体611に空気圧が供給されていない状態では、コイルばね63の反発力によって、ロッド612は中間位置側へ突出した状態となる。そうすると。L字部材620を介して、支持部材56および一対の固定ピン54が上昇する。
【0049】
上昇した一対の固定ピン54は、ステージ10の貫通孔13に、それぞれ挿入される。これにより、ナット部材53とステージ10とが、第1方向に相対移動不能に固定される。すなわち、本実施形態では、一対の固定ピン54が、ステージ10に固定される固定部となる。一対の固定ピン54が貫通孔13に挿入された状態で、モータ51を駆動させると、ナット部材53とともにステージ10が、ボールねじ52と平行に移動する。
【0050】
一方、エアシリンダ61のシリンダ本体611に空気圧を供給すると、ロッド612は、コイルばね63の反発力に抗して、シリンダ本体611側へ移動する。そうすると、L字部材620を介して、支持部材56および一対の固定ピン54が下降する。これにより、ステージ10の貫通孔13から、一対の固定ピン54が引き抜かれる。その結果、ナット部材53に対するステージ10の固定が解除される。
【0051】
後述する搬送制御部40は、常時、第1移動機構31、第2移動機構32、および第3移動機構33のうちの少なくとも1つの移動機構の固定ピン54が、ステージ10の貫通孔13に挿入されるように、着脱機構55を制御する。ステージ10は、常に、第1移動機構31、第2移動機構32、および第3移動機構33のうちの少なくとも1つの移動機構によって保持される。これにより、ステージ10が意図しない方向へ移動することが、防止されている。
【0052】
また、本実施形態では、停電等でエアシリンダ61への電力供給が停止した場合には、コイルばね63の反発力によって、ロッド612が中間位置側へ突出し、固定ピン54が上昇状態となる。したがって、固定ピン54は、貫通孔13に挿入された状態に維持される。したがって、停電時に、貫通孔13から固定ピン54が外れてステージ10の位置がずれることを防止できる。
【0053】
図3および
図4に戻る。第4移動機構34は、中間位置Pmと待機位置Pwとの間で、予備レール24を昇降移動させる機構である。第4移動機構34は、予備レール24の下方に鉛直に配置されたエアシリンダ70を有する。エアシリンダ70は、シリンダ本体71とロッド72とを有する。予備レール24は、ロッド72の上端部に固定される。ロッド72は、シリンダ本体71に供給される空気圧によって上下方向に進退する。これにより、予備レール24を上下に昇降移動させることができる。
【0054】
本実施形態では、第2レール22上に配置されたステージ10を、中間位置Pmから検査位置P2へ、第2レール22ごと移動させることができる。そして、第2レール22の代わりに、中間位置Pmに予備レール24を配置することができる。したがって、1つのステージ10を検査位置P2に配置しつつ、搬入位置P1と搬出位置P3との間で他のステージ10を移動させることができる。
【0055】
搬送制御部40は、搬送装置1内の各部を動作制御するための手段である。
図1および
図2中に概念的に示したように、搬送制御部40は、CPU等の演算処理部41、RAM等のメモリ42、およびハードディスクドライブ等の記憶部43を有するコンピュータにより構成される。記憶部43内には、検査対象物9の搬送処理を実行するためのコンピュータプログラム44が、インストールされている。
【0056】
図8は、搬送制御部40と、搬送装置1内の各部との接続構成を示したブロック図である。
図8に示すように、搬送制御部40は、上述した第1移動機構31のモータ51、第1移動機構31のエアシリンダ61、第2移動機構32のモータ51、第2移動機構32のエアシリンダ61、第3移動機構33のモータ51、第3移動機構33のエアシリンダ61、および第4移動機構34のエアシリンダ70と、それぞれ通信可能に接続されている。搬送制御部40は、記憶部43に記憶されたコンピュータプログラム44をメモリ42に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラム44に基づいて、演算処理部41が演算処理を行うことにより、上記の各部を動作制御する。これにより、複数の検査対象物9の搬送が、順次に進行する。
【0057】
検査部2は、検査位置P2に配置されたステージ10上の検査対象物9を検査するための処理部である。
図1および
図2に示すように、検査部2は、複数のカメラ201と、複数の光照射部202と、画像処理部203とを有する。複数のカメラ201は、検査対象物9の検査すべき箇所に、それぞれ向けられている。カメラ201には、例えば、CCDやCMOS等の受光素子を有し、多階調のデジタル画像を取得可能なカメラが用いられる。光照射部202には、例えば、LED(発光ダイオード)が用いられる。
【0058】
検査部2は、光照射部202を発光させつつ、カメラ201による撮影を行うことにより、検査対象物9の検査すべき箇所の画像を取得する。取得された画像は、画像処理部203へ入力される。画像処理部203は、取得された画像と、正常な検査対象物9の画像とを比較する。そして、その比較結果に基づいて、各検査対象物9の状態に、欠陥がないかどうかを判断する。
【0059】
なお、画像処理部203には、例えば、CPU等の演算処理部、RAM等のメモリ、およびハードディスクドライブ等の記憶部を有するコンピュータが用いられる。搬送制御部40と画像処理部203とは、同一のコンピュータにより実現されていてもよい。
【0060】
<2.検査装置の動作について>
続いて、上述した検査装置100における検査対象物9の搬送および検査の流れについて、説明する。
図9および
図10は、検査装置100における検査対象物9の搬送および検査の流れを示したフローチャートである。
図11〜
図27は、各時点におけるステージ10の位置を示した図である。以下の動作におけるステージ10の動きは、搬送制御部40が、第1移動機構31、第2移動機構32、第3移動機構33、および第4移動機構34を動作制御することによって実現される。
【0061】
この検査装置100では、最初の検査対象物9を搬入する前に、まず、第2レール22を中間位置Pmに配置し、予備レール24を待機位置Pwに配置する。また、2つのステージ10のうちの一方(以下、「第1ステージ10a」と称する)を、第1レール21上の搬入位置P1に配置する。そして、2つのステージ10のうちの他方(以下、「第2ステージ10b」と称する)を、第3レール23上の搬出位置P3に配置する。
【0062】
検査装置100のオペレータは、まず、搬入位置P1に配置された第1ステージ10aの上面に、検査対象物9を搬入する(ステップS1,
図11の状態)。なお、検査対象物9の搬入作業は、図示しないフィーダによって、自動的に行われてもよい。搬入された検査対象物9は、第1ステージ10aの上面に、予め定められた向きで載置される。
【0063】
次に、第1移動機構31は、第1ステージ10aを、搬入位置P1から中間位置Pmへ移動させる(ステップS2,
図12の状態)。これにより、第1ステージ10a上の検査対象物9も、搬入位置P1から中間位置Pmへ移動する。
【0064】
続いて、第1移動機構31から第2移動機構32への、第1ステージ10aの受け渡しが行われる(ステップS3)。具体的には、まず、第2移動機構32が、第1ステージ10aの検査位置P2側の端辺に設けられた一対の貫通孔13に、一対の固定ピン54を挿入する。これにより、第1ステージ10aが第2移動機構32に保持される。次に、第1移動機構31が、第1ステージ10aの搬入位置P1側の端辺に設けられた一対の貫通孔13から、一対の固定ピン54を引き抜く。これにより、第1ステージ10aから第1移動機構31が切り離される。
【0065】
その後、第2移動機構32は、第1ステージ10aを、中間位置Pmから検査位置P2へ移動させる(ステップS4,
図13の状態)。これにより、第1ステージ10a上の検査対象物9も、中間位置Pmから検査位置P2へ移動する。
【0066】
検査対象物9を載置した第1ステージ10aが、検査位置P2に配置されると、検査部2は、第1ステージ10a上の検査対象物9を検査する(ステップS5)。具体的には、複数の光照射部202を発光させつつ、複数のカメラ201による撮影を行う。これにより、検査対象物9の検査すべき箇所の画像が取得される。画像処理部203は、取得された画像に基づいて、検査対象物9の検査すべき箇所が、それぞれ正常であるか否かを判断する。
【0067】
一方、ステップS4の後、第4移動機構34は、予備レール24を、待機位置Pwから中間位置Pmへ上昇させる(ステップS6)。これにより、第1レール21と第3レール23との間に、第2レール22に代わって、予備レール24が配置される。この搬送装置1では、ステップS4における第2レール22の移動と、ステップS6における予備レール24の移動とが、連動して実行される。
【0068】
予備レール24が中間位置Pmに配置されると、第3移動機構33は、第2ステージ10bを、搬出位置P3から中間位置Pmへ移動させる(ステップS7,
図14の状態)。
【0069】
続いて、第3移動機構33から第1移動機構31への、第2ステージ10bの受け渡しが行われる(ステップS8)。具体的には、まず、第1移動機構31が、第2ステージ10bの搬入位置P1側の端辺に設けられた一対の貫通孔13に、一対の固定ピン54を挿入する。これにより、第2ステージ10bが第1移動機構31に保持される。次に、第3移動機構33が、第2ステージ10bの搬出位置P3側の端辺に設けられた一対の貫通孔13から、一対の固定ピン54を引き抜く。これにより、第2ステージ10bから第3移動機構33が切り離される。
【0070】
その後、第1移動機構31は、第2ステージ10bを、中間位置Pmから搬入位置P1へ移動させる(ステップS9,
図15の状態)。第2ステージ10bが搬入位置P1に配置されると、第4移動機構34は、予備レール24を、中間位置Pmから再び待機位置Pwへ下降させる(ステップS10)。また、検査装置100のオペレータは、搬入位置P1に配置された第2ステージ10bの上面に、次の検査対象物9を搬入する(ステップS11,
図16の状態)。
【0071】
検査部2による検査が終了すると、第2移動機構32は、第1ステージ10aを、検査位置P2から中間位置Pmへ移動させる(ステップS12,
図17の状態)。これにより、第1ステージ10a上の検査対象物9も、検査位置P2から中間位置Pmへ移動する。
【0072】
続いて、第2移動機構32から第3移動機構33への、第1ステージ10aの受け渡しが行われる(ステップS13)。具体的には、まず、第3移動機構33が、第1ステージ10aの搬出位置P3側の端辺に設けられた一対の貫通孔13に、一対の固定ピン54を挿入する。これにより、第1ステージ10aが第3移動機構33に保持される。次に、第2移動機構32が、第1ステージ10aの検査位置P2側の端辺に設けられた一対の貫通孔13から、一対の固定ピン54を引き抜く。これにより、第1ステージ10aから第2移動機構32が切り離される。
【0073】
その後、第3移動機構33は、第1ステージ10aを、中間位置Pmから搬出位置P3へ移動させる(ステップS14,
図18の状態)。これにより、第1ステージ10a上の検査対象物9も、中間位置Pmから搬出位置P3へ移動する。検査装置100のオペレータは、搬出位置P3に配置された第1ステージ10aの上面から、検査後の検査対象物9を搬出する(ステップS15,
図19の状態)。
【0074】
次に、第1移動機構31は、第2ステージ10bを、搬入位置P1から中間位置Pmへ移動させる(ステップS16,
図20の状態)。これにより、第2ステージ10b上の検査対象物9も、搬入位置P1から中間位置Pmへ移動する。
【0075】
続いて、第1移動機構31から第2移動機構32への、第2ステージ10bの受け渡しが行われる(ステップS17)。具体的には、まず、第2移動機構32が、第2ステージ10bの検査位置P2側の端辺に設けられた一対の貫通孔13に、一対の固定ピン54を挿入する。これにより、第2ステージ10bが第2移動機構32に保持される。次に、第1移動機構31が、第2ステージ10bの搬入位置P1側の端辺に設けられた一対の貫通孔13から、一対の固定ピン54を引き抜く。これにより、第2ステージ10bから第1移動機構31が切り離される。
【0076】
その後、第2移動機構32は、第2ステージ10bを、中間位置Pmから検査位置P2へ移動させる(ステップS18,
図21の状態)。これにより、第2ステージ10b上の検査対象物9も、中間位置Pmから検査位置P2へ移動する。
【0077】
検査対象物9を載置した第2ステージ10bが、検査位置P2に配置されると、検査部2は、第2ステージ10b上の検査対象物9を検査する(ステップS19)。具体的には、複数の光照射部202を発光させつつ、複数のカメラ201による撮影を行う。これにより、検査対象物9の検査すべき箇所の画像が取得される。画像処理部203は、取得された画像に基づいて、検査対象物9の検査すべき箇所が、それぞれ正常であるか否かを判断する。
【0078】
一方、ステップS18の後、第4移動機構34は、予備レール24を、待機位置Pwから中間位置Pmへ上昇させる(ステップS20)。これにより、第1レール21と第3レール23との間に、第2レール22に代わって、予備レール24が配置される。この搬送装置1では、ステップS18における第2レール22の移動と、ステップS20における予備レール24の移動とが、連動して実行される。
【0079】
予備レール24が中間位置Pmに配置されると、第3移動機構33は、第1ステージ10aを、搬出位置P3から中間位置Pmへ移動させる(ステップS21,
図22の状態)。
【0080】
続いて、第3移動機構33から第1移動機構31への、第1ステージ10aの受け渡しが行われる(ステップS22)。具体的には、まず、第1移動機構31が、第1ステージ10aの搬入位置P1側の端辺に設けられた一対の貫通孔13に、一対の固定ピン54を挿入する。これにより、第1ステージ10aが第1移動機構31に保持される。次に、第3移動機構33が、第1ステージ10aの搬出位置P3側の端辺に設けられた一対の貫通孔13から、一対の固定ピン54を引き抜く。これにより、第1ステージ10aから第3移動機構33が切り離される。
【0081】
その後、第1移動機構31は、第1ステージ10aを、中間位置Pmから搬入位置P1へ移動させる(ステップS23,
図23の状態)。第1ステージ10aが搬入位置P1に配置されると、第4移動機構34は、予備レール24を、中間位置Pmから再び待機位置Pwへ下降させる(ステップS24)。また、検査装置100のオペレータは、搬入位置P1に配置された第1ステージ10aの上面に、次の検査対象物9を搬入する(ステップS25,
図24の状態)。
【0082】
検査部2による検査が終了すると、第2移動機構32は、第2ステージ10bを、検査位置P2から中間位置Pmへ移動させる(ステップS26,
図25の状態)。これにより、第2ステージ10b上の検査対象物9も、検査位置P2から中間位置Pmへ移動する。
【0083】
続いて、第2移動機構32から第3移動機構33への、第2ステージ10bの受け渡しが行われる(ステップS27)。具体的には、まず、第3移動機構33が、第2ステージ10bの搬出位置P3側の端辺に設けられた一対の貫通孔13に、一対の固定ピン54を挿入する。これにより、第2ステージ10bが第3移動機構33に保持される。次に、第2移動機構32が、第2ステージ10bの検査位置P2側の端辺に設けられた一対の貫通孔13から、一対の固定ピン54を引き抜く。これにより、第2ステージ10bから第2移動機構32が切り離される。
【0084】
その後、第3移動機構33は、第2ステージ10bを、中間位置Pmから搬出位置P3へ移動させる(ステップS28,
図26の状態)。これにより、第2ステージ10b上の検査対象物9も、中間位置Pmから搬出位置P3へ移動する。検査装置100のオペレータは、搬出位置P3に配置された第2ステージ10bの上面から、検査後の検査対象物9を搬出する(ステップS29,
図27の状態)。
【0085】
その後、ステップS2に戻り、検査装置100は、ステップS2〜S29の処理を繰り返す。
【0086】
以上のように、この搬送装置1では、1つのステージ10を検査位置P2に配置しつつ、他のステージ10を、搬出位置P3から中間位置Pmを経て搬入位置P1へ移動させることができる。このため、1つのステージ10を搬出位置P3まで移動させ、他のステージ10を搬入位置P1から検査位置P2に移動させた後、先に移動させたステージ10を、他のステージ10に妨害されずに、搬出位置P3から搬入位置P1へ移動させることができる。このため、帰還用の搬送経路を別に設けることなく、2つのステージ10による検査対象物9の搬送処理を、効率よく行うことができる。
【0087】
特に、本実施形態では、ステージ10を中間位置Pmから検査位置P2に移動させるときに、ステージ10とともに第2レール22も、検査位置P2に移動させる。そして、中間位置Pmに、第2レール22に代えて予備レール24を配置する。このような構造では、第1レール21と第3レール23との間で、1つの搬送機構でステージ10を搬送することが困難である。しかしながら、本実施形態の構造では、第1移動機構31と第3移動機構33との間でステージ10を受け渡しながら、ステージ10を移動させることができる。
【0088】
<3.変形例>
以上、本発明の主たる実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
【0089】
上記の実施形態では、第1位置を搬入位置とし、第2位置を検査位置とし、第3位置を搬出位置としていた。すなわち、搬入位置、中間位置、および搬出位置が、直線状に配置されていた。このようにすれば、搬入位置から搬出位置までの直線状の搬送経路と、搬送経路に隣接する処理位置を含む処理部とを、コンパクトに配置することができる。
【0090】
しかしながら、例えば、
図28のように、第2位置を搬入位置としてもよい。この場合、第1位置を、搬出位置および検査位置のいずれか一方とし、第3位置を搬出位置および検査位置の他方とすればよい。また、例えば、
図29のように、第2位置を搬出位置としてもよい。この場合、第1位置を、搬入位置および検査位置のいずれか一方とし、第3位置を搬入位置および検査位置の他方とすればよい。
【0091】
このように、第2位置を搬入位置または搬出位置にすれば、上記の実施形態よりも、搬入位置と搬出位置との距離が近くなる。したがって、搬入位置と搬出位置との間の作業位置Poに配置された同一のロボットまたは同一の作業者によって、検査対象物の搬入および搬出を行いやすくなる。
【0092】
また、上記の実施形態では、1つの検査装置内に存在する検査位置が1箇所のみであった。しかしながら、
図30のように、1つの検査装置内に、2つの検査位置P2を設けてもよい。この場合、検査対象物9が載置された2つのステージ10を、第1検査位置P2および第2検査位置P2にそれぞれ配置している間に、他の1つのステージ10を、搬出位置P3から搬入位置P1へ移動させるようにすればよい。
図30の例では、搬送装置内において、3つのステージ10を移動させることができる。
【0093】
同様に、検査位置の数を3つ以上としてもよい。その場合、ステージの数は、搬入位置、搬出位置、および検査位置の合計数よりも1少ない数とすればよい。
【0094】
また、上記の実施形態では、予備レールを待機させるための待機位置が、中間位置の下方に配置されていた。これにより、搬送装置の水平方向の広がりが抑制されていた。しかしながら、予備レールを待機させるための待機位置は、他の位置であってもよい。例えば、第2方向に十分なスペースがある場合には、中間位置に対して第2位置とは反対側に、待機位置を配置してもよい。
【0095】
また、上記の実施形態では、ステージに設けられた貫通孔に、固定ピンが挿入されていた。しかしながら、ステージは、貫通孔に代えて凹部を有し、当該凹部にピンを挿入する構造であってもよい。あるいは、移動機構側に、固定部としての貫通孔または凹部を設け、ステージ側に、当該貫通孔または凹部に挿入される凸部を設けてもよい。また、一対の部材による挟持などの他の方法で、ナット部材に対してステージを固定してもよい。
【0096】
また、上記の実施形態では、貫通孔または凹部へ向かう方向にピンを付勢するための弾性部材として、コイルばねが用いられていた。しかしながら、コイルばねに代えて、板ばねやゴムなどの他の弾性部材を用いて、ピンを付勢してもよい。
【0097】
また、上記の実施形態では、エアシリンダを水平に配置していた。そして、ロッドの水平移動を、L字部材を介して昇降移動に変換していた。このように、エアシリンダを水平に配置すれば、着脱機構の高さ方向の寸法を抑制できる。しかしながら、高さ方向のスペースが十分にある場合には、L字部材を省略し、エアシリンダを鉛直方向に配置してもよい。
【0098】
また、上記の実施形態では、検査位置に配置されたステージ上の検査対象物に対して、検査を行う装置について説明した。しかしながら、本発明の搬送装置の適用対象は、ステージ上の対象物に対して、検査以外の処理を行う処理装置であってもよい。例えば、ステージ上の対象物に対して、塗布、描画、印刷等の処理を行う装置に、本発明を適用してもよい。
【0099】
また、搬送装置の細部の形状や、検査装置の細部の形状については、本願の各図と相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。