(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記監視部は、前記エンジンの回転数が所定の閾値未満である場合には、前記エンジンの回転状態が前記低回転状態であると判定する請求項1に記載の車両用ランプ駆動装置。
前記監視部は、抵抗及びスイッチング素子を備え、前記抵抗に前記第1の閾値以上の電流が流れると、前記スイッチング素子をオンすることで前記エンジンの回転状態が低回転状態ではないと判定する請求項1に記載の車両用ランプ駆動装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一又は類似の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0016】
以下、本実施形態の車両用ランプ駆動装置4を、図面を用いて説明する。
図1は、車両用ランプ駆動装置4を備えた車両用ランプ点灯システム1の概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、車両用ランプ点灯システム1は、発電機(ACG:Alternating Current Generator)2、バッテリ3、車両用ランプ駆動装置4、ランプ6及び抵抗7を備える。
【0017】
車両用ランプ駆動装置4は、エンジン(不図示)の回転により発電する発電機2の交流電圧によりバッテリ3を充電すると共に、車両用のランプ6を点灯させる。
車両用ランプ駆動装置4は、電源端子CHが発電機2のバッテリ端子に接続されおり、バッテリ端子BTがバッテリ3に接続されている。また、車両用ランプ駆動装置4のランプ端子LAには、ランプ6が接続されている。例えば、ランプ6は、LED(light emitting diode:発光ダイオード)である。
【0018】
車両用ランプ駆動装置4は、ランプ制御用サイリスタ5、充電制御用サイリスタ9、コンデンサ8、バッテリ充電制御部41、電圧判定部42、通電制御部43、監視部44、昇圧部45及び昇圧制御部46を備える。
【0019】
充電制御用サイリスタ9は、電源端子CHとバッテリ端子BTとの間の電源ライン中に接続されており、バッテリ充電制御部41から出力された制御信号に基づいて、オン状態又はオフ状態となる。具体的には、充電制御用サイリスタ9は、アノードが電源端子CHに接続されており、カソードがバッテリ端子BTに接続されており、ゲートがバッテリ充電制御部41に接続されている。充電制御用サイリスタ9は、ゲートにバッテリ充電制御部41からの制御信号が出力されると、アノードとカソードとの間がオン状態となるため、電源端子CHに入力した交流電圧の正波形がバッテリ端子BTから出力される。これにより、バッテリ3が充電される。一方、充電制御用サイリスタ9は、バッテリ充電制御部41からの制御信号がゲートに出力されていない場合には、アノードとカソードとの間がオフ状態となるため、電源端子CHに入力した交流電圧の正波形がバッテリ端子BTから出力されない。これにより、バッテリ3が充電されない。
【0020】
電圧判定部42は、バッテリ端子BTの電圧V
BTを検出する。電圧判定部42は、検出したバッテリ端子BTの電圧V
BTが予め設定された閾値V
th1を超えるか否かを判定することで、バッテリ3に対する過充電を防止する。電圧判定部42は、検出したバッテリ端子BTの電圧V
BTが閾値V
th1を超える場合には、バッテリ3が過充電されていることを示す過充電信号をバッテリ充電制御部41に出力する。一方、電圧判定部42は、検出したバッテリ端子BTの電圧V
BTが閾値V
th1以下である場合には、バッテリ3を充電されることを示す充電信号をバッテリ充電制御部41に出力する。
【0021】
バッテリ充電制御部41は、バッテリ端子BTの電圧V
BTに基づいて充電制御用サイリスタ9のゲートを制御する。例えば、バッテリ充電制御部41は、電圧判定部42から充電信号が出力された場合には、充電制御用サイリスタ9のゲートに制御信号を出力することで、充電制御用サイリスタ9をオン状態にする。これにより、バッテリ充電制御部41は、電源端子CHに入力した交流電圧の正波形によりバッテリ3を充電する。一方、バッテリ充電制御部41は、電圧判定部42から過充電信号が出力された場合には、充電制御用サイリスタ9のゲートに対する制御信号の出力を停止することで、充電制御用サイリスタ9をオフ状態にする。これにより、バッテリ充電制御部41は、電源端子CHに入力した交流電圧の正波形によりバッテリ3を充電することを停止し、バッテリ3に対する過充電を防止する。
【0022】
ランプ制御用サイリスタ5は、車両用ランプ駆動装置4内の電源端子CHとランプ端子LAとの間に接続されており、通電制御部43から出力された制御信号に基づいて、オン状態又はオフ状態となる。具体的には、ランプ制御用サイリスタ5は、アノードがランプ端子LAに接続されており、カソードが昇圧部45に接続されており、ゲートが通電制御部43に接続されている。ランプ制御用サイリスタ5は、ゲートに通電制御部43からの制御信号が出力されると、アノードとカソードとの間がオン状態となるため、ランプ6に交流電圧の負波形が通電される。これにより、ランプ6が点灯する。一方、ランプ制御用サイリスタ5は、通電制御部43からの制御信号がゲートに出力されていない場合には、アノードとカソードとの間がオフ状態となるため、ランプ6に交流電圧の負波形が通電されない。これにより、ランプ6の点灯が停止される。
【0023】
ここで、エンジンが低回転域である場合には、負波形の交流電圧が低下するため、ランプ6が消灯及び規定の明るさに至らないおそれがある。そこで、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4は、エンジンが低回転域である場合に、昇圧部45にて負波形の交流電圧を昇圧する。これにより、発電機2を大型化せずにエンジンの低回転域においてランプ6を点灯させることができる。なお、エンジンが高回転域や中回転域である場合においては、昇圧部45による負波形の交流電圧の昇圧を停止する。なお、抵抗7は、ランプ6に流れる電流の制限抵抗である。
【0024】
通電制御部43は、発電機2の交流電圧が負電圧になった場合には、ランプ制御用サイリスタ5のゲートに制御信号を出力することで、ランプ6に対して負波形の交流電圧を通電する。ただし、通電制御部43は、監視部44からランプ6に対して通電を禁止する通電禁止信号が出力された場合には、ランプ制御用サイリスタ5のゲートに対して制御信号を出力しない。
【0025】
監視部44は、エンジンの回転状態が低回転状態であるか否かを判定する。例えば、監視部44は、ランプ6に流れる電流値を計測し、計測した電流値A
Lが予め設定された第1の閾値A
th1未満である場合には、エンジンの回転状態が低回転状態であると判定する。監視部44は、エンジンの回転状態が低回転状態であると判定した場合には、エンジンが低回転状態であることを示す第1回転状態信号を昇圧制御部46に出力する。また、監視部44は、計測した電流値A
Lが第1の閾値A
th1以上である場合には、エンジンの回転状態が低回転状態ではないと判定する。監視部44は、エンジンの回転状態が低回転状態ではないと判定した場合には、エンジンが低回転状態ではないことを示す第2回転状態信号を昇圧制御部46に出力する。また、監視部44は、ランプ6に対して負波形の交流電圧が通電されている場合にランプ6に流れている電流値、すなわち計測した電流値A
LA
Lが予め設定された閾値A
th2を超える場合(負側に大)には、ランプ6に過電流が印加されていると判定し、通電禁止信号を通電制御部43に出力する。これにより、通電制御部43によるランプ制御用サイリスタ5のゲートに対する制御信号の出力が停止される。
【0026】
昇圧部45は、昇圧制御部46から出力される昇圧信号に基づいて、ランプ6に出力される負波形の交流電圧を昇圧する昇圧動作を実行する。例えば、昇圧部45は、コンデンサを備え、発電機2から出力される正波形の交流電圧によりコンデンサに電荷を蓄え、この蓄えた電荷で負波形の交流電圧を昇圧する。
【0027】
昇圧制御部46は、エンジンの回転状態が低回転状態であると判定された場合には、昇圧部45に対して昇圧動作を実行させるように制御する。例えば、昇圧制御部46は、監視部44から第1回転状態信号が出力された場合には、昇圧部45に昇圧信号を出力することで、昇圧部45の昇圧動作を実行させる。これにより、昇圧制御部46は、エンジンの回転状態が低回転状態である場合に、発電機2から出力される正波形の交流電圧を用いて負波形の交流電圧を昇圧させるため、エンジンの低回転域におけるランプ6の消灯を防止することができる。一方、昇圧制御部46は、監視部44から第2回転状態信号が出力された場合には、昇圧部45に対して昇圧信号を出力しない。これにより、昇圧部45の昇圧動作が実行されない。したがって、ランプが消灯する可能性がない(又は極めて少ない)エンジンの中回転域や高回転域において、負波形の交流電圧を昇圧させることによる電力の無駄な消費を防止することができる。
【0028】
以下に、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4のランプ6を点灯させる動作について、説明する。
図2は、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4のランプ6を点灯させる動作の流れを示す図である。
【0029】
車両用ランプ駆動装置4は、充電制御用サイリスタ9をオン状態にすることでエンジンの回転により発電する発電機2の交流電圧の正側の電圧によりバッテリ3を充電すると共に、ランプ制御用サイリスタ5をオン状態にすることで交流電圧の負側の電圧によりランプ6を点灯させる(ステップS101)。
【0030】
監視部44は、エンジンの回転状態が低回転状態であるか否かを判定する(ステップS102)。例えば、監視部44は、ランプ6に流れる電流値を計測し、計測した電流値が予め設定された第1の閾値未満である場合には、エンジンの回転状態が低回転状態であると判定し、第1回転状態信号を昇圧制御部46に出力する。
【0031】
昇圧制御部46は、監視部44から第1回転状態信号が出力された場合には、昇圧部45に昇圧信号を出力することで、正波形の交流電圧を昇圧部45に充電させる(ステップS103)。そして、昇圧部45は、充電した電荷を用いて、ランプ6に出力される負波形の交流電圧を昇圧する(ステップS104)。
【0032】
一方、監視部44は、計測した電流値が予め設定された第1の閾値以上である場合には、エンジンの回転状態が低回転状態ではないと判定し、第2回転状態信号を昇圧制御部46に出力する。これにより、昇圧部45における昇圧動作が実施されない。
【0033】
上述したように、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4は、ランプ6に出力される交流電圧を昇圧する昇圧動作を実行する昇圧部45と、エンジンの回転状態が低回転状態であるか否かを判定する監視部44と、判定部の判定結果に基づいて、昇圧動作を制御する昇圧制御部46と、を備える。そして、昇圧制御部46は、エンジンの回転状態が低回転状態であると判定された場合には、昇圧部45に対して昇圧動作を実行させるように制御する。これにより、発電機2を大型化せずにエンジンの低回転域においてランプ6を点灯させることができる。
【0034】
また、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4は、発電機2を大型化せずにエンジンの低回転域においてランプ6を点灯させることができるため、発電機2の大型化によるフリクションの増大を防止することができる。
【0035】
また、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4は、ランプ6に流れる電流が第1の閾値未満である場合には、エンジンの回転状態が低回転状態であると判定する。これにより、発電機2にエンジンの回転状態を監視する部品を新たに追加することなく、エンジンの低回転状態を容易に判定することが可能である。また、本実施形態における昇圧部45は、発電機2の交流電圧の正側電圧の電荷を蓄えるコンデンサを備え、コンデンサに蓄えた電荷で発電機2の交流電圧の負側電圧を昇圧する。これにより、複雑な制御や新たな電源を用いることなく、発電機2の交流電圧の負側電圧を容易に昇圧可能である。
【0036】
また、上述の実施形態において、車両用ランプ駆動装置4は、エンジンが低回転状態ではないエンジンが高回転状態や中回転状態である場合には、上記昇圧制御を実施しなくてもよい。これにより、エンジンが低回転状態でない場合に、昇圧制御によってバッテリ3の充電電流を余分に消費することを抑制することができる。
【0037】
また、上述の実施形態において、車両用ランプ駆動装置4は、ランプ6に流れる電流が第1の閾値以上であって、第1の閾値よりも大きい第2の閾値未満である場合には、発電機2の負波形における交流電圧の昇圧を実施せずに、ランプ6の通電のみを行ってもよい。また、車両用ランプ駆動装置4は、ランプ6に流れる電流が第2の閾値以上である場合には、発電機2の負波形における交流電圧の昇圧とランプ6の通電との両方を実施しないように制御してもよい。
【0038】
以下に本実施形態における第1の変形例について、説明する。
図3は、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4の第1の変形例を示す図である。第1の変形例は、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4を構成する各部の配置位置を変更した例である。
図3に示すように、第1の変形例の車両用ランプ駆動装置4は、従来の車両用ランプ駆動装置12に対して、発電機2の交流電圧の負側電圧を昇圧させる昇圧回路11を追加した構成である。これにより、既存の車両用ランプ駆動装置に昇圧回路11を追加するだけで発電機2の交流電圧の負側電圧を昇圧することができるため、大きな設計変更を行うことなく、エンジンの低回転域においてランプ6を点灯させることができる。なお、従来の車両用ランプ駆動装置12には、LED電流監視部50が備えられており、このLED電流監視部50は、ランプ6に流れる電流値A
Lを計測することができる。そして、LED電流監視部50は、計測した電流値A
Lに基づいて通電制御部43に通電禁止信号を出力する。
【0039】
以下に、第1の変形例における昇圧回路11の具体的な回路例を
図4に開示する。昇圧回路11は、監視部44、昇圧部45、昇圧制御部46及び抑制部110を備える。
図4に示すように、昇圧部45は、コンデンサC1及びダイオードD1を備える。昇圧制御部46は、サイリスタSCR1、抵抗R1とコンデンサC2のフィルタ回路、ダイオードD2、抵抗R2及びスイッチング素子FET1を備える。昇圧制御部46は、サイリスタSCR1をオン状態にすることで、コンデンサC1に発電機2の正波形の交流電圧を充電する。例えば、スイッチング素子FET1は、トランジスタである。
監視部44は、スイッチング素子TR2及び抵抗R3を備え、抵抗R3に第1の閾値以上の電流が流れると、スイッチング素子TR2がオンすることで、第2回転状態信号を昇圧制御部46に出力する。例えば、スイッチング素子TR2は、トランジスタである。なお、抑制部110は、上記昇圧部45の昇圧制御によってバッテリ3の充電電流を余分に消費することを抑制するものであって、バッテリ端子BTの電圧V
BTが所定の値(例えば、ツェナーダイオードD4の降伏電圧)を越える場合のみ昇圧制御を行うことで、昇圧制御による点火不良を防止する。
【0040】
また、上述の実施形態において、監視部44は、ランプ6に流れる電流値ALに基づいてエンジンの回転状態が低回転状態であるか否かを判定したが、これに限定されない。例えば、監視部44は、エンジンの回転数(又は回転速度)に基づいてエンジンの回転状態が低回転状態であるか否を判定してもよい。例えば、エンジンの回転数は、電磁ピックアップから出力されるパルス信号を用いて算出される。このように、監視部44は、エンジンの回転状態が低回転状態であるか否かを判定する方法には、公知の技術を用いればよく、特に限定されない。
【0041】
以下に本実施形態における第2の変形例について、説明する。
図5は、本実施形態における車両用ランプ駆動装置4の第2の変形例を示す図である。第2の変形例は、監視部44がエンジンの回転数に基づいてエンジンの低回転状態を判定する例である。
【0042】
図5に示すように、第2の変形例の昇圧回路11Aは、監視部44A、昇圧部45、昇圧制御部46A及び抑制部110を備える。
昇圧制御部46Aは、
図4に示す昇圧制御部46Aに対して、スイッチング素子FET1と、抵抗R1及びコンデンサC2のフィルタ回路との間にダイオードD5が追加された構成を備える。
【0043】
監視部44Aは、発電機2(エンジン)の回転数が所定の閾値未満である場合には、エンジンの回転状態が低回転状態であると判定する。
【0044】
監視部44Aは、変換部410、平滑フィルタ411、ダイオードD20、抵抗R20及びスイッチング素子TR3を備える。例えば、スイッチング素子TR3は、トランジスタである。
【0045】
変換部410は、複数のダイオード(本変形例では4つのダイオードD11〜D14)がブリッジ状に結線されたダイオードブリッジ回路である。これらのダイオードD1〜D4は、発電機2から出力される交流電圧を全波整流する。
平滑フィルタ411は、抵抗R10,R11及びコンデンサC10を備える。この平滑フィルタ411は、変換部410により全波整流された電圧のリプルを平滑化する。また、抵抗R10は電流制限抵抗としても機能する。
【0046】
ダイオードD20は、アノードがスイッチング素子TR3のベースに接続され、カソードが平滑フィルタ411を出力に接続される、例えばツェナーダイオードである。ツェナーダイオードは、逆方向に電圧が印加されると、所定の電圧値(ツェナー降伏電圧)でツェナー降伏が発生し、カソードからアノードに電流が流れる。したがって、ダイオードD20のカソードに入力した電圧がツェナー降伏電圧を超えた場合には、ダイオード20はツェナー降伏する。ダイオードD20は、ツェナー降伏すると、カソードからアノードに向かって電流が流れる。これにより、スイッチング素子TR3のベースに電流が流れ、スイッチング素子TR3がオン状態になることで、第2回転状態信号が昇圧制御部46に出力される。すなわち、監視部44Aは、平滑フィルタ411から出力される電圧がツェナー降伏電圧未満である場合には、エンジンが低回転状態であると判定する。また、監視部44Aは、平滑フィルタ411から出力される電圧がツェナー降伏電圧以上である場合には、エンジンが低回転状態ではないと判定する。なお、平滑フィルタ411から出力される電圧は、発電機2の出力に対応しており、この発電機2の出力はエンジンの回転数に対応する。したがって、平滑フィルタ411から出力される電圧に応じてエンジンンの回転状態を判別することは、エンジンの回転数に応じてエンジンの回転状態を判別することと同義である。なお、
図5に示す回路構成は、エンジンの回転数に応じてエンジンの回転状態を判別する方法の一例であって、第2の変形例に示すように発電機2の出力を用いてエンジンの回転状態を判別してもよいし、電磁ピックアップから出力されるパルス信号を用いてエンジンの回転状態を判別してもよい。
【0047】
また、上述の実施形態において、車両用ランプ駆動装置4は、バッテリ3の電圧が予め設定された閾値V
th2(閾値V
th1と同一の値でもよいし、閾値V
th1とは異なる値でもよい)以下の場合に昇圧部45を電気的に切り離してもよい。これにより、バッテリ3を取り付けていない車両がエンジン始動時においてACG出力を利用する場合に、昇圧部45による電圧低下から発生する始動不良を防ぐことができる。例えば、電圧判定部42は、電圧V
BTが閾値V
th2を超えるか否かを判定する。電圧判定部42は、電圧V
BTが閾値V
th2を超える場合には、その判定結果を昇圧制御部46に出力する。そして、昇圧制御部46は、その判定結果に基づいて昇圧部45を電気的に切り離す。
【0048】
上述した実施形態における車両用ランプ駆動装置4をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0049】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。