【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の態様によれば、双極子密度マッピングのための装置および方法とともに、組織の健康状態を診断するための方法が提供される。本発明は、組織の電気活動を記録するように構成されている一つ以上の電極を含む。幾つかの実施形態では、一つ以上の超音波トランスデューサ、超音波センサ、および/または、これらの組み合わせが含まれうる。電極とトランスデューサとセンサとは、胴体表面に近接して設置され、ベスト、シャツ、胸当てなどの着用衣類に結合されうる。装置は、患者の組織の連続的な実時間形状とともに、組織に存在する電気活動に関係する情報を作成する構造および構成を持つ。
【0014】
装置は、組織情報、例えば組織移動および組織厚さを提供することも可能である。付加的に、センサ記録角度または振幅または周波数変化のうち少なくとも一つを解析することにより、装置は距離測定値を作成するように構成されうる。距離測定値の非限定的な例は、一つ以上の電極と心外膜との間の距離と、一つ以上の電極と一つ以上のトランスデューサおよび/またはセンサとの間の距離とを含む。
【0015】
組織運動情報と細胞電気信号の両方の解析を通して組織診断を提供するように、装置が構成されうる。細胞電気信号は一つ以上の電極により記録されるのに対して、組織運動情報は一つ以上の電極および/またはセンサにより収集されうる。装置は、正確な発生源と伝導ギャップ位置情報とを提供するように構成されうるため、高レベルの精度でアブレーションが実施されうる。線上の「ギャップ」を含む小さな伝導路は、発生源と等しい関連性を持つ。装置は、ロボットまたは手動制御されるカテーテルアブレーション装置などのアブレーション装置とともに使用されうる。装置はまた、ペーシング電極を心臓へ送達するためと、ペーシング電極を通して送達されるペーシングパルスで心臓を刺激するためのシステムなどのペーシングシステムとともに使用されうる。
【0016】
本開示の一態様によれば、装置は、患者の所与の心臓の心外膜での細胞膜のイオン性質を具現している双極子密度v(P’,t)のテーブルを生成する。装置は、患者の胴体表面に近接する所与の位置Pでの電位データVeを測定および記録する測定記録ユニットと、電位データVeをデジタル電圧データに変換するADコンバータと、デジタル電圧データを細胞膜双極子密度データに変換するプロセッサと、電位データVeと変換後の細胞膜双極子密度データとを記憶するメモリとを含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、測定記録ユニットは、患者の胴体表面に近接して配置されている複数電極を含む。装置はさらに着用衣類を含み、複数電極は着用衣類に結合されうる。着用衣類は可撓性であって、患者の胴体表面に密着している。着用衣類は、複数電極を胴体表面へ一定位置で付勢して複数電極の少なくとも一つの移動を防止するように構成されうる。
【0018】
様々な実施形態で、着用衣類は、ベスト、シャツ、胸当て、アームバンド、胴体バンド、一つ以上の電極を胴体表面と接触状態に、または監視可能信号が検出可能であるのに充分なほど表面の近くに維持することが可能な患者装着可能アセンブリ、および/または以上の組み合わせで構成される群から選択されうる。
【0019】
幾つかの実施形態において、プロセッサは、デジタル電圧データを細胞膜双極子密度データに変換するためのアルゴリズムを具現しているコンピュータプログラムを実行する。コンピュータプログラムは、記憶装置、例えば電気、磁気、および/または光学記憶装置に記憶されうる。記憶装置は非一時的な記憶装置でありうる。
【0020】
幾つかの実施形態において、装置はさらに、患者の胴体表面に近接して配置される一つ以上の超音波トランスデューサを含み、一つ以上の超音波トランスデューサは心外膜表面へ波を放射するように構成されており、一つ以上の超音波センサは患者の胴体表面に近接して配置され、一つ以上の超音波センサは心外膜表面からの波の反射を受容してセンサデータを生成するように構成されている。プロセッサは、一つ以上のセンサからセンサデータを受信して心外膜表面からの距離測定値を生成するように構成されうる。受信信号のタイミング、記録信号振幅、センサ記録角度、または信号周波数変化のうち少なくとも一つを解析することにより、プロセッサは距離測定値を生成するように構成されうる。
【0021】
装置はさらに少なくとも一つの着用衣類を含み、少なくとも一つの複数電極、一つ以上の超音波トランスデューサ、または一つ以上の超音波トランスデューサが少なくとも一つの着用衣類に結合されうる。少なくとも一つの着用衣類は、第1着用衣類と第2着用衣類とを含み、複数電極は第1着用衣類に結合され、一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサとは第2着用衣類に結合されている。様々な実施形態において、少なくとも一つの着用衣類は、ベスト、シャツ、胸当て、アームバンド、胴体バンド、一つ以上の電極、一つ以上の超音波トランスデューサ、および/または一つ以上の超音波センサを胴体表面との接触状態に、または監視可能信号が検出可能であるのに充分なほど表面の近くに維持することが可能な患者装着可能アセンブリ、および/または以上の組み合わせで構成される群から選択されうる。
【0022】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを診断するように装置が構成されうる。
【0023】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを治療するように装置が構成されうる。
【0024】
本開示の別の態様によれば、患者の心臓の心外膜表面での双極子密度d(y)のデータベースを作成するための装置は、患者の胴体表面に近接して配置される複数電極と、複数電極からマッピング情報を受信するように構成されている第1受信器と、心臓の解剖学的表現を受信するように構成されている第2受信器と、心外膜表面への多角形投影の双極子密度d(y)のデータベースを生成するように構成されている双極子密度モジュールとを含み、双極子密度モジュールは、多角形投影の全頂点での双極子密度を計算し、双極子密度がd(y)である場合に、位置xでの総測定電位V(x)はd(y)×マトリクスω’(x,y)の全頂点での和であり、a)xは胴体表面上の一連の位置を表し、b)V(x)は点xでの測定電位であり、測定電位は複数電極により記録される。
【0025】
幾つかの実施形態で、双極子密度モジュールは、有限要素法を使用して双極子密度d(y)のデータベースを生成できる。
【0026】
幾つかの実施形態で、多角形投影は実質上同じ大きさでありうる。
【0027】
幾つかの実施形態で、双極子密度は多角形投影の数により判断され、この数は心外膜表面の大きさにより判断されうる。
【0028】
幾つかの実施形態で、多角形投影は、三角形、方形、四面体の形状、六角形の形状、無限要素法に適合する他の適当な形状、および/またはこれらの組み合わせで構成される群から選択されうる。
【0029】
幾つかの実施形態で、装置はさらに着用衣類を含み、複数電極は着用衣類に結合されうる。着用衣類は可撓性であって、患者の胴体表面に密着している。着用衣類は、複数電極を胴体表面へ一定位置で付勢して電極の移動を防止するように構成されうる。ベスト、シャツ、胸当て、アームバンド、胴体バンド、一つ以上の電極を胴体表面との接触状態に、または監視可能信号が検出可能であるのに充分なほど表面の近くに維持できる患者装着可能アセンブリ、および/または、これらの組み合わせで構成される群から、着用衣類が選択されうる。
【0030】
幾つかの実施形態で、心臓の解剖学的表現は、CT、MRI、内部超音波、外部超音波、または他の撮像装置のうち一つ以上からの事前の解剖学的撮像および/または実時間の解剖学的撮像を含みうる。
【0031】
幾つかの実施形態で、心臓の解剖学的表現は心臓の汎用モデルを含む。
【0032】
幾つかの実施形態で、装置はさらに、患者の胴体表面に近接して配置される一つ以上の超音波トランスデューサであって、心外膜表面へ波を放射するように構成されている一つ以上の超音波トランスデューサと、患者の胴体表面に近接して配置される一つ以上の超音波センサであって、心外膜表面からの波の反射を受容するように構成されている一つ以上の超音波センサを含む。
【0033】
装置はさらに、少なくとも一つの着用衣類を含み、少なくとも一つの複数電極、一つ以上の超音波トランスデューサ、および/または、一つ以上の超音波センサが、少なくとも一つの着用衣類に結合されうる。少なくとも一つの着用衣類は、第1着用衣類と第2着用衣類とを含み、複数電極が第1着用衣類に結合されて、一つ以上の超音波トランスデューサおよび/または一つ以上の超音波センサが第2着用衣類に結合されうる。少なくとも一つ着用衣類は、ベスト、シャツ、胸当て、アームバンド、胴体バンド、一つ以上の電極、一つ以上の超音波トランスデューサ、および/または一つ以上の超音波センサを胴体表面との接触状態に、または監視可能信号が検出可能であるのに充分なほど表面の近くに維持できる患者装着可能アセンブリ、および/またはこれらの組み合わせで構成される群から選択されうる。心臓の解剖学的表現は、一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサからの実時間解剖学的撮像を含みうる。
【0034】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを診断するように装置が構成されうる。
【0035】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを治療するように装置が構成されうる。
【0036】
本開示の別の態様によれば、患者の心臓の心外膜表面での双極子密度d(y)のデータベースを作成する方法は、患者の胴体表面に近接して複数電極のアレイを設置することと、複数電極からのマッピング情報の受信、心臓の解剖学的表現の受信、および双極子密度モジュールによる双極子密度d(y)のデータベースの生成により双極子密度d(y)を計算することとを含み、双極子密度モジュールは、心外膜表面への多角形投影の双極子密度d(y)を判断し、双極子密度モジュールは、多角形投影の全頂点での双極子密度を計算し、双極子密度がd(y)である場合に、位置xでの総測定電位V(x)は、d(y)×マトリクスω’(x,y)の全頂点での和であり、a)xは胴体表面での一連の位置を表し、b)V(x)は点xでの測定電位であり、測定電位は複数電極により記録される。
【0037】
幾つかの実施形態で、双極子密度モジュールは、有限要素法を使用して双極子密度d(y)のデータベースを生成できる。
【0038】
幾つかの実施形態で、方法はさらに着用衣類を用意することを含み、複数電極が着用衣類に結合されうる。着用衣類は、複数電極を胴体表面へ一定位置で付勢して電極の移動を防止するように構成されうる。着用衣類は、ベスト、シャツ、胸当て、アームバンド、胴体バンド、一つ以上の電極を胴体表面との接触状態に、または監視可能信号が検出可能であるのに充分なほど表面の近くに維持することが可能な患者装着可能アセンブリ、および/またはこれらの組み合わせで構成される群から選択されうる。
【0039】
幾つかの実施形態で、方法は、双極子密度d(y)を使用して心臓の異常電気活動の発生源を確認することを含みうる。
【0040】
幾つかの実施形態で、方法は、双極子密度d(y)を使用して不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを診断することを含みうる。
【0041】
幾つかの実施形態で、方法は、双極子密度d(y)を使用して不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを治療することを含みうる。
【0042】
幾つかの実施形態では、双極子密度d(y)の計算は、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するプロセッサを含み、コンピュータプログラムは、双極子密度のテーブルをメモリに生成するためのアルゴリズムを具現している。メモリは、例としては電気、磁気、および/または光学記憶装置などの非一時的記憶装置でありうる。
【0043】
本開示の別の態様によれば、患者の心外膜表面での双極子密度d(y)および距離測定値のデータベースを作成するための装置は、患者の胴体表面に近接して配置される複数電極のアレイと、患者の胴体表面に近接して配置される一つ以上の超音波トランスデューサであって、心外膜表面へ波を放射するように構成されている一つ以上の超音波トランスデューサと、患者の胴体表面に近接して配置される一つ以上の超音波センサであって、心外膜表面からの波の反射を受容するように構成されている一つ以上の超音波センサと、複数電極と一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサとに結合されているコンピュータとを含み、コンピュータは、複数電極からのマッピング情報と一つ以上のセンサからのセンサデータとを受信して、双極子密度d(y)および距離測定値のデータベースを生成するように構成されている。
【0044】
幾つかの実施形態で、装置はさらに少なくとも一つの着用衣類を含み、少なくとも一つの複数電極、一つ以上の超音波トランスデューサ、および/または一つ以上の超音波センサが少なくとも一つの着用衣類に結合されうる。着用衣類は可撓性であって、患者の身体に密着する。着用衣類は、電極、センサ、および/またはトランスデューサを胴体表面に一定位置で付勢して、電極、センサ、および/またはトランスデューサの移動を防止するように構成されうる。少なくとも一つの着用衣類は、ベスト、シャツ、アームバンド、胴体バンド、一つ以上の電極と一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサとを胴体表面との接触状態に、または監視可能信号が検出可能であるのに充分なほど表面の近くに維持できる患者装着可能アセンブリ、そしてこれらの組み合わせで構成される群から選択されうる。
【0045】
様々な実施形態で、少なくとも一つの着用衣類は、第1着用衣類と第2着用衣類とを含み、複数電極が第1着用衣類に結合され、一つ以上の超音波トランスデューサおよび/または一つ以上の超音波センサが第2着用衣類に結合されうる。コンピュータは着用衣類に結合されうる。
【0046】
幾つかの実施形態で、コンピュータは、双極子密度d(y)の三次元データベースを生成するように構成されている双極子密度モジュールを含み、双極子密度モジュールは、心外膜表面への多角形投影のための双極子密度を判断して多角形投影の全頂点での双極子密度を計算し、双極子密度がd(y)である場合に、位置xでの総測定電位V(x)はd(y)×マトリクスω’(x,y)の全頂点での和であり、a)xは胴体表面上の一連の位置を表し、b)V(x)は点xでの測定電位であって、測定電位は複数電極により記録される。双極子密度モジュールは、有限要素法を使用して双極子密度d(y)のデータベースを生成できる。多角形投影は、実質上は同じ大きさでありうる。双極子密度は多角形投影の数によって判断され、この数は心外膜表面の大きさにより判断される。このようなモジュールは、例を挙げると、ハードウェア、コンピュータプログラムコード、ファームウェア、および/またはこれらの組み合わせを含むか、これらに具現されうる。
【0047】
幾つかの実施形態において、装置は、心臓の心外膜表面運動情報を提供するように構成されうる。装置は、運動情報と細胞電気信号の両方を解析することにより組織診断情報を提供するように構成されうる。細胞電気信号は複数電極により記録されうる。
【0048】
幾つかの実施形態で、装置はさらに、実時間運動を表示するように構成されているディスプレイを含みうる。
【0049】
幾つかの実施形態では、心臓の幾何学的表現を生成するようにコンピュータが構成されうる。
【0050】
幾つかの実施形態で、装置はさらに、心臓壁の特性を判断するように構成されうる。特性は、心臓壁厚情報を含みうる。特性は、正確な発生源、伝導ギャップ、および/または伝導チャネル位置情報を含みうる。
【0051】
幾つかの実施形態で、距離測定値は、少なくとも一つの複数電極と少なくとも一つの心外膜表面との間の距離を含みうる。
【0052】
幾つかの実施形態で、装置は、受信信号のタイミング、記録信号振幅、センサ記録角度、または信号周波数変化のうち少なくとも一つを解析することにより距離測定値を生成するように構成されうる。
【0053】
幾つかの実施形態で、装置は、心臓アブレーション処置の間に心外膜表面情報を提供するように構成されうる。アブレーション処置は、組織へのRF、超音波、マイクロ波、低温、および/またはレーザエネルギーの送達を含みうる。
【0054】
幾つかの実施形態において、センサの少なくとも一つとトランスデューサの少なくとも一つとは単一コンポーネントを含みうる。
【0055】
幾つかの実施形態において、センサの少なくとも一つとトランスデューサの少なくとも一つとは、複数電極の少なくとも一つの電極と一体的でありうる。
【0056】
幾つかの実施形態では、対応の時間間隔で双極子密度d(y)のマップを判断するようにコンピュータが構成されうる。
【0057】
幾つかの実施形態では、一連の心拍から対応の各心拍の活性化シーケンスのカスケードを表す合成マップを生成するようにコンピュータが構成されうる。
【0058】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを診断するように装置が構成されうる。
【0059】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを治療するように装置が構成されうる。
【0060】
本開示の別の態様によれば、患者の心外膜表面での双極子密度d(y)および距離測定値のデータベースを作成する方法は、複数電極のアレイと一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサとを患者の胴体表面に近接して設置することと、複数電極からのマッピング情報の受信、一つ以上の超音波トランスデューサによる心外膜表面への波の放射、一つ以上の超音波センサによる心外膜表面からの波の反射の受信、心外膜表面の幾何学的表現の作成、および双極子密度モジュールによる双極子密度d(y)のデータベースの生成により双極子密度d(y)を計算することであって、双極子密度モジュールが心外膜表面への多角形投影の双極子密度d(y)を判断し、双極子密度モジュールが多角形投影の全頂点での双極子密度を計算し、双極子密度がd(y)である場合に位置xでの総測定電位V(x)はd(y)×マトリクスω’(x,y)の全頂点での和であり、a)xが胴体表面上の一連の位置を表し、b)V(x)が点xでの測定電位であり、測定電位が複数電極により記録されることと、センサから受信された信号を解析することによる距離または移動情報の計算を含む。
【0061】
幾つかの実施形態で、双極子密度モジュールは、有限要素法を使用して双極子密度d(y)のデータベースを生成するように構成されうる。
【0062】
幾つかの実施形態において、方法はさらに、少なくとも一つの着用衣類を提供することを含み、少なくとも一つの複数電極と一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサが少なくとも一つの着用衣類に結合されうる。少なくとも一つの着用衣類は、電極、センサ、および/またはトランスデューサを胴体表面に一定位置で付勢して、電極、センサ、および/またはトランスデューサの移動を防止するように構成されうる。少なくとも一つの着用衣類は、ベスト、シャツ、胸当て、アームバンド、胴体バンド、一つ以上の電極を胴体表面との接触状態に、または監視可能信号が検出可能であるのに充分なほど表面の近くに維持できる患者装着可能アセンブリ、および/またはこれらの組み合わせで構成される群から選択されうる。
【0063】
様々な実施形態で、少なくとも一つの着用衣類は第1着用衣類と第2着用衣類とを含み、複数電極が第1着用衣類に結合され、一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサとが第2着用衣類に結合されうる。
【0064】
幾つかの実施形態で、距離情報の計算は、組織厚さ情報を計算することを含みうる。
【0065】
幾つかの実施形態において、方法は、双極子密度d(y)を使用して心臓の異常電気活動の発生源を確認することを含みうる。
【0066】
幾つかの実施形態において、方法は、双極子密度d(y)を使用して不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを診断することを含みうる。
【0067】
幾つかの実施形態において、方法は、双極子密度d(y)を使用して不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを治療することを含みうる。
【0068】
幾つかの実施形態で、双極子密度d(y)の計算は、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するプロセッサを含み、コンピュータプログラムは、双極子密度のテーブルをメモリに生成するためのアルゴリズムを具現している。
【0069】
幾つかの実施形態で、少なくとも一つの超音波トランスデューサは少なくとも一つの超音波センサを含みうる。
【0070】
本開示の別の態様によれば、患者の心臓の心外膜表面および心内膜表面での双極子密度d(y)のデータベースを作成するための装置は、患者の胴体表面に近接して配置された複数電極の外部アレイと、心臓の房室の中に配置される複数電極の内部アレイと、複数電極の外部および内部アレイからマッピング情報を受信するように構成されている第1受信器と、心臓の解剖学的描写を受信するように構成されている第2受信器と、心外膜表面および心内膜表面への多角形投影の双極子密度d(y)のデータベースを生成するように構成されている双極子密度モジュールとを含み、双極子密度モジュールが多角形投影の全頂点での双極子密度を計算し、双極子密度がd(y)である場合に、位置xでの総測定電位V(x)がd(y)×マトリクスω’(x,y)の全頂点での和であり、a)xが胴体表面上の一連の位置を表し、b)V(x)が点xでの測定電位であり、測定電位が複数電極により記録される。
【0071】
幾つかの実施形態で、双極子密度モジュールは、有限要素法を使用して双極子密度d(y)のデータベースを生成するように構成されうる。
【0072】
幾つかの実施形態で、多角形投影は、実質上は同じ大きさでありうる。
【0073】
幾つかの実施形態において、双極子密度は多角形投影の数によって判断され、この数は心外膜表面および心内膜表面の大きさにより判断されうる。
【0074】
幾つかの実施形態では、装置はさらに着用衣類を含み、複数電極の外部アレイが着用衣類に結合されうる。
【0075】
幾つかの実施形態では、装置はさらにカテーテルを含み、複数電極の内部アレイがカテーテルに結合されうる。
【0076】
幾つかの実施形態では、心臓の解剖学的表現は心臓の汎用モデルを含みうる。
【0077】
幾つかの実施形態において、装置はさらに、患者の胴体表面に近接して配置される一つ以上の外部超音波トランスデューサであって、心外膜表面へ波を放射するように構成されている一つ以上の超音波トランスデューサと、患者の胴体表面に近接して配置される一つ以上の外部超音波センサであって、心外膜表面からの波の反射を受容するように構成されている一つ以上の超音波センサとを含む。
【0078】
装置はさらに少なくとも一つの着用衣類を含み、少なくとも一つの複数電極、一つ以上の外部超音波トランスデューサ、または一つ以上の外部超音波センサが少なくとも一つの着用衣類に結合されうる。心臓の心外膜表面の解剖学的表現は、一つ以上の外部超音波トランスデューサと一つ以上の外部超音波センサとからの実時間解剖学的撮像を含みうる。
【0079】
幾つかの実施形態において、装置はさらに、心臓の房室の中に配置される一つ以上の内部超音波トランスデューサを含み、一つ以上の超音波トランスデューサが心内膜表面へ波を放射するように構成されており、一つ以上の内部超音波センサが心臓の房室の中に配置され、一つ以上の超音波センサは心内膜表面からの波の反射を受容するように構成されている。少なくとも一つの内部複数電極、一つ以上の内部超音波トランスデューサ、または一つ以上の内部超音波センサがカテーテルに結合されうる。心臓の心内膜表面の解剖学的表現は、一つ以上の内部超音波トランスデューサと一つ以上の内部超音波センサからの実時間解剖学的撮像を含みうる。
【0080】
幾つかの実施形態において、装置は、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを診断するように構成されうる。
【0081】
幾つかの実施形態において、装置は、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを治療するように構成されうる。
【0082】
本開示の別の態様によれば、患者の心臓の心外膜表面でのマッピング情報を取得するための可搬システムは、患者の胴体に近接する着用衣類と、患者の胴体表面に近接して着用衣類に結合される複数電極のアレイと、複数電極からマッピング情報を受信するように構成されている装置とを含む。
【0083】
幾つかの実施形態において、複数電極は装置に配線される、および/または無線接続されうる。
【0084】
幾つかの実施形態で、装置は、マッピング情報を記録するように構成されている記録装置を含みうる。
【0085】
幾つかの実施形態で、装置は、マッピング情報を遠隔位置へ送信するように構成されている通信システムを含みうる。
【0086】
幾つかの実施形態で、装置は、複数電極からマッピング情報を受信して双極子密度d(y)のデータベースを生成するように構成されているコンピュータを含みうる。コンピュータはさらに、マッピング情報および/または双極子密度d(y)を遠隔位置へ送信するように構成されうる。
【0087】
幾つかの実施形態で、装置は着用衣類に結合されうる。
【0088】
幾つかの実施形態で、可搬システムは、着用衣類に結合されている一つ以上の超音波トランスデューサであって、心外膜表面へ波を放射するように構成されている一つ以上の超音波トランスデューサと、着用衣類に結合される一つ以上の超音波センサであって、心外膜表面からの波の反射を受容するように構成されている一つ以上の超音波センサとを含み、可搬システムは、超音波センサから情報を受信するように構成されている。可搬システムは、一つ以上の超音波センサに結合されて、一つ以上の超音波センサからセンサデータを受信および記録するように構成されている記録装置を含みうる。可搬システムは、一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサとに結合されて、一つ以上のセンサから遠隔位置へセンサデータを送信するように構成されている通信システムを含みうる。可搬システムは、一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサとに結合されているコンピュータを含み、コンピュータは、一つ以上のセンサからセンサデータを受信して、心外膜表面までの距離測定値を判断するように構成されうる。
【0089】
幾つかの実施形態において、可搬システムはさらに一つ以上の機能要素を含み、一つ以上の機能要素は、血圧センサなどの圧力センサ、pHセンサ、グルコースセンサ、呼吸センサ、塩度または他の発汗レベルセンサ、患者の頭皮に設置されるEEGセンサなどのEEGセンサ、患者の指に設置される酸素レベルセンサなどの酸素レベルセンサ、視線センサ、および/またはこれらの組み合わせで構成される群から選択される一つ以上の要素を含む。一つ以上の機能要素は、着用衣類に結合されうる。可搬システムは、一つ以上の機能要素に効果的に結合されて、一つ以上の機能要素からのデータを受信および記録するように構成されている記録装置を含みうる。可搬システムは、一つ以上の機能要素に効果的に結合されて、一つ以上の機能要素からのデータを遠隔位置へ送信するように構成されている通信システムを含みうる。可搬システムは、一つ以上の機能要素に効果的に結合されているコンピュータを含み、コンピュータは、一つ以上の機能要素からデータを受信するように構成されうる。コンピュータは、少なくとも一つのコンピュータプロセッサにより実行される時に、心臓形状、心臓電気活動、血圧、pH、グルコース、呼吸、発汗レベル、脳活動、および/または血中酸素レベルのうち一つ以上を解析する構造および構成を持つ一つ以上のアルゴリズムを含みうる。心臓電気活動と、血圧、pH、グルコース、呼吸、発汗レベル、脳活動、および/または血中酸素レベルで構成される群から選択される少なくとも一つの生理学的パラメータとを解析するように、コンピュータは構成されうる。
【0090】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを診断するようにシステムが構成されうる。
【0091】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを治療するようにシステムが構成されうる。
【0092】
本開示の別の態様によれば、患者の心臓の心外膜表面での情報を取得するための可搬システムは、複数電極のアレイ、一つ以上のトランスデューサ、一つ以上のセンサ、および/または着用衣類に結合された一つ以上の機能要素を有して患者の胴体表面に近接して配置される着用衣類と、電極、トランスデューサ、センサ、および/または機能要素からの情報を受信するように構成されている可搬装置とを含む。
【0093】
幾つかの実施形態において、着用衣類は、ベスト、シャツ、胸当て、アームバンド、胴体バンド、一つ以上の電極、一つ以上の超音波トランスデューサ、および/または一つ以上の超音波センサを胴体表面との接触状態に、または監視可能信号が検出可能であるのに充分なほど表面の近くに維持することが可能な患者装着可能アセンブリ、および/またはこれらの組み合わせで構成される群から選択されうる。
【0094】
幾つかの実施形態において、機能要素は、血圧センサなどの圧力センサ、pHセンサ、グルコースセンサ、呼吸センサ、塩度または他の発汗レベルセンサ、患者の頭皮に設置されるEEGセンサなどのEEGセンサ、患者の指に設置される酸素レベルセンサなどの酸素レベルセンサ、視線センサ、および/またはこれらの組み合わせで構成される群から選択される要素を含みうる。可搬システムはコンピュータを含み、コンピュータは、少なくとも一つのコンピュータプロセッサにより実行される時に、心臓形状、心臓電気活動、血圧、pH、グルコース、呼吸、発汗レベル、脳活動、血中酸素レベルのうち一つ以上を解析する構造および構成を持つ一つ以上のアルゴリズムを含みうる。コンピュータは、心臓電気活動と、血圧、pH、グルコース、呼吸、発汗レベル、脳活動、および/または血中酸素レベルで構成される群から選択される少なくとも一つの生理学的パラメータとを解析するように構成されうる。
【0095】
幾つかの実施形態において、着用衣類は多数の着用衣類を含み、複数電極のアレイ、一つ以上のトランスデューサ、一つ以上のセンサ、および/または一つ以上の機能要素が、多数の着用衣類のうち一つ以上に結合されうる。
【0096】
幾つかの実施形態において、可搬システムは、複数電極に結合されているコンピュータを含み、コンピュータは、複数電極からのマッピング情報を解析して双極子密度d(y)のデータベースを生成する構造および構成を持つ一つ以上のアルゴリズムを含みうる。
【0097】
幾つかの実施形態において、可搬システムは、一つ以上の超音波トランスデューサと一つ以上の超音波センサとに結合されているコンピュータを含み、一つ以上の超音波トランスデューサは、心外膜表面へ波を放射するように構成されており、一つ以上の超音波センサは、心外膜表面からの波の反射を受容するように構成されており、コンピュータは、一つ以上のセンサからセンサデータを受信して心外膜表面までの距離測定値を判断する構造および構成を持つ一つ以上のアルゴリズムを含む。
【0098】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを診断するようにシステムが構成されうる。
【0099】
幾つかの実施形態では、不整脈、虚血、または心筋機能障害のうち少なくとも一つを治療するようにシステムが構成されうる。