【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、芳香族ジカルボン酸を含むジカルボン酸成分の残基と、4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレート、および4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールを含むジオール成分の残基とを含むポリエステル樹脂を含む第1樹脂層;および
前記ポリエステル樹脂と、紫外線吸収剤とを含み、前記第1樹脂層の少なくとも一面に形成されている第2樹脂層;を含むポリエステル系熱収縮フィルムを提供する。
【0009】
以下、発明の具体的な実施形態に係るポリエステル系熱収縮フィルムに関してより詳細に説明する。
【0010】
発明の一実施形態によれば、芳香族ジカルボン酸を含むジカルボン酸成分の残基と、4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレート、および4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールを含むジオール成分の残基とを含むポリエステル樹脂を含む第1樹脂層;および前記ポリエステル樹脂と、紫外線吸収剤とを含み、前記第1樹脂層の少なくとも一面に形成されている第2樹脂層;を含むポリエステル系熱収縮フィルムが提供される。
【0011】
以前は、医薬品や高機能性製品などが紫外線に露出する場合、内容物の変質乃至は内容物の流通期限が短くなる問題が発生し、容器にフィルムを付着後高温の内容物を注入する時、形成されたフィルムラベルが変形し得る問題点があった。
【0012】
そこで、本発明者らは、芳香族ジカルボン酸を含むジカルボン酸成分の残基と、4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレート、および4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールを含むジオール成分の残基とを含むポリエステル樹脂を含む第1樹脂層;および前記ポリエステル樹脂と、紫外線吸収剤とを含み、前記第1樹脂層の少なくとも一面に形成されている第2樹脂層;を含むことによって、耐熱性および紫外線吸収性に優れたポリエステル系熱収縮フィルムが提供されるという点を、実験を通して確認し、発明を完成した。
【0013】
前記ポリエステル系熱収縮フィルムは、ポリエステル樹脂を含む第1樹脂層、および前記ポリエステル樹脂と、紫外線吸収剤とを含み、前記第1樹脂層の少なくとも一面に形成されている第2樹脂層を含むが、前記第2樹脂層は、第1樹脂層のいずれか一面または両面ともに積層されてもよい。
【0014】
そして、前記ポリエステル系熱収縮フィルム全体の厚さは、10μm〜1mmであってもよく、前記第2樹脂層の厚さは、10nm〜10μmであってもよい。前記第2樹脂層の厚さが前記範囲内の時、価格および性能の側面で好ましいからである。
【0015】
本明細書において、「残基」は、特定の化合物が化学反応に参加した時、その化学反応の結果物に含まれ、前記特定の化合物に由来する一定の部分または単位を意味する。例えば、前記ジカルボン酸成分の「残基」またはジオール成分の「残基」それぞれは、エステル化反応または縮重合反応で形成されるポリエステルにおいて、ジカルボン酸成分に由来する部分またはジオール成分に由来する部分を意味する。
【0016】
前記ポリエステル樹脂の合成に使用されるジオール成分(diol component)は、4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレート、および4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールを含むことができる。前記4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレートは、下記化学式1で表され、4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールは、下記化学式2で表される。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】
特に、前記4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレートと4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールは、延伸による残留応力が大きくなって、熱量供給時、残留応力の解消による収縮力が高くなり得るので、ジオール成分として前記化合物を用いて、より優れた収縮率を有する熱収縮フィルムを製造することができる。
【0020】
そして、前記4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレートと4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールは、ジカルボン酸成分100モル%に対して、それぞれ0.1〜20モル%含んでもよく、好ましくは、4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレート0.1〜10モル%、および4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノール0.1〜10モル%含んでもよい。前記それぞれのジオール成分の含有量が少なすぎる場合、収縮率の向上効果を確認しにくく、多すぎる場合、過延伸による白化現象が発生して熱収縮フィルムとしての活用度が低下することがあり、上述した含有量範囲に含むことが好ましい。
【0021】
また、前記ジオール成分は、前記4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレート、および4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノール以外に、その他のジオール成分をさらに含んでもよい。前記「その他のジオール成分」は、前記4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレート、および4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールを除いたジオール成分を意味し、例えば、脂肪族ジオール、芳香族ジオール、またはこれらの混合物であってもよい。
【0022】
前記芳香族ジオールは、炭素数8〜40、好ましくは、炭素数8〜33の芳香族ジオール化合物を含むことができる。このような芳香族ジオール化合物の例としては、ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(3.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドが付加されたビスフェノールA誘導体(ポリオキシエチレン−(n)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(n)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、またはポリオキシプロピレン−(n)−ポリオキシエチレン−(n)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられるが、芳香族ジオール化合物の具体例がこれに限定されるものではない。前記nは、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンユニット(unit)の個数(number)を意味する。
【0023】
そして、前記脂肪族ジオールは、炭素数2〜30の脂肪族ジオール化合物を含むことができる。このような脂肪族ジオール化合物の例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロパンジオール(1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールなど)、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール(1,6−ヘキサンジオールなど)、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、テトラメチルシクロブタンジオールなどの線状、枝状または環状脂肪族ジオール成分が挙げられるが、脂肪族ジオール化合物の具体例がこれに限定されるものではない。
【0024】
上述したその他のジオール成分の中で、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、またはこれらの混合物を含むと、製造されるポリエステル樹脂の耐熱性が向上するだけでなく、耐薬品性、耐化学性などの物性が向上できるので、より好ましい。そして、ジカルボン酸成分100モル%に対して、前記1,4−シクロヘキサンジメタノールは、0.1〜15モル%含んでもよく、ジエチレングリコールは、1〜20モル%、または2〜15モル%含んでもよいし、エチレングリコールは、特に物性の低下に影響を与えない範囲内でジオールの全体成分が100モル%となるように調節可能で、約30〜95モル%含んでもよい。
【0025】
また、前記ポリエステル樹脂において、「ジカルボン酸成分」は、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、そのアルキルエステル(モノメチル、モノエチル、ジメチル、ジエチル、またはジブチルエステルなどの炭素数1〜4の低級アルキルエステル)、および/またはこれらの酸無水物(acid anhydride)を含む意味で使用され、ジオール成分と反応してジカルボン酸部分(dicarboxylic acid moiety)を形成することができる。
【0026】
この時、前記ジカルボン酸成分は、芳香族ジカルボン酸を含むことができ、前記芳香族ジカルボン酸成分は、炭素数8〜20、好ましくは、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸、またはこれらの混合物などであってもよい。
【0027】
そして、前記芳香族ジカルボン酸は、より具体的には、terephthalic acid、dimethyl terephthalate、cycloaliphatic dicarboxylic acid、isophthalic acid、adipic acid、azelaic acid、naphthalenedicarboxylic acid、およびsuccinic acidからなる群より選択された1種以上の化合物を含むことができる。
【0028】
一方、前記第2樹脂層に含まれる紫外線吸収剤は、benzotriazole、benzophenone、salycylate、cyanoacrylate、oxanilide、およびhindered amine light stabilizer(HALS)からなる群より選択される1種以上を含むことができる。
【0029】
このような紫外線吸収剤は、有機物紫外線吸収剤として、前記のように多様な紫外線吸収剤が使用可能であるが、UV吸収波長範囲の広い成分がさらに効果的である。紫外線吸収剤成分の分子量が小さい場合には、初期紫外線吸収能力に優れているものの、容易に抽出、揮散して能力が急激に低下する特徴があり、分子量が大きい場合には、高分子材料の流動性がやや低下して成形時に困難があり、初期UV遮断効果が低分子物質と比較した時にやや低い特徴があるものの、長期的な側面で優れた能力を有している。前記一実施形態のポリエステル系熱収縮フィルムの場合、UV吸収波長範囲が長波長領域まで広く、分子量が大きい添加剤を用いることが好適であるので、特にbenzotriazole系の分子量が大きい成分がさらに好適である。
【0030】
そして、前記第2樹脂層において、紫外線吸収剤は、0.1〜3重量%含まれ、より好ましくは0.1〜0.8重量%含まれてもよい。これは、紫外線吸収剤が0.1重量%未満で含まれる場合、UV遮断効果の発現が不足し得るからであり、また、3重量%超過の場合、分子量が低下して物性が大きく低下し、UV添加剤成分が外部に露出し得るからである。
【0031】
また、前記第2樹脂層は、酸化安定剤、熱安定剤、離型剤、静電印加剤、粘着防止剤、および衝撃補強剤からなる群より選択される1種以上の添加剤をさらに含んでもよいが、これらの含有量は1重量%以下であることが好ましい。
【0032】
一方、前記一実施形態のポリエステル系熱収縮フィルムは、紫外線吸収性の面において、360nm以下の波長での光透過率が10%以下であり、400nm波長での光透過率が60%以上であり、UVA(320〜400nm)波長における500時間露出時のdelta Eが1以下であってもよい。
【0033】
また、前記ポリエステル系熱収縮フィルムは、収縮開始温度が65℃以下、好ましくは55〜65℃であり、65℃での最大熱収縮率が50%未満、好ましくは35%以下であり、90〜100℃での最大熱収縮率が55〜90%、好ましくは65〜85%であってもよい。収縮開始温度が前記範囲を外れる場合、常温でフィルムの変形が発生する恐れがあり、前記65℃での最大熱収縮率が前記範囲を外れる場合、前記ラベルが不均一に変形、収縮する恐れがある。さらに、前記90〜100℃での最大熱収縮率が前記範囲を外れる場合、前記熱収縮フィルムを十分に成形(収縮)できず、容器などのラベル、キャップシールまたは直接包装などの用途に使用できない恐れがある。
【0034】
このように、前記一実施形態のポリエステル系熱収縮フィルムは、紫外線吸収剤を含む樹脂層を含むことによって、紫外線から内容物を効果的に保護することができ、優れた耐熱性を有するため、熱収縮フィルムの付着した容器に高温の物質が注入される時、フィルムの変形または収縮を防止することができる。
【0035】
一方、前記ポリエステル系熱収縮フィルムは、前記ポリエステル樹脂を押出ブローイングするか、または延伸押出機を用いて、TD(Transverse Direction)方向に3〜6倍延伸して製造される。より具体的な前記ポリエステル系熱収縮フィルムの製造方法は後述の通りである。
【0036】
前記ポリエステル系熱収縮フィルムの製造方法は、芳香族ジカルボン酸を含むジカルボン酸成分と、4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル4’−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボキシレート、および4,4−(オキシビス(メチレン)ビス)シクロヘキサンメタノールを含むジオール成分とをエステル化反応させ、前記エステル化反応生成物を重縮合反応させてポリエステル樹脂を製造する段階と、前記ポリエステル樹脂チップと同一に製造された樹脂チップおよび紫外線吸収剤を含む組成物を製造する段階と、それぞれ製造されたポリエステル樹脂と前記組成物とを共押出して未延伸フィルムを製造し、前記未延伸フィルムを延伸またはブローイングする段階とを含むことができる。
【0037】
前記ジカルボン酸成分、ジオール成分、紫外線吸収剤、その他の添加剤などは、上述した一実施形態のポリエステル系熱収縮フィルムで述べたことを制限なく適用することができる。
【0038】
一方、前記ポリエステル樹脂と、前記組成物は、共押出の適切な進行のために、チップまたはパレット形態などの適切な形態に製造される。
【0039】
そして、前記延伸は、幅方向(Transverse Direction)に3〜6倍の延伸を行うことができ、好ましくは、押出ブローイングまたは二軸延伸押出機を用いて、幅方向に3〜6倍延伸して製造することができる。
【0040】
一方、ポリエステル樹脂を製造するために必要なエステル化反応段階は、ジカルボン酸成分およびジオール成分を、0〜10.0kg/cm
2の圧力、および150〜300℃の温度で反応させることにより行われる。前記エステル化反応条件は、製造されるポリエステルの具体的な特性、ジカルボン酸成分とグリコールのモル比、または工程条件などに応じて適宜調節可能である。具体的には、前記エステル化反応条件の好ましい例として、0〜5.0kg/cm
2、より好ましくは0.1〜3.0kg/cm
2の圧力;200〜270℃、より好ましくは240〜260℃の温度が挙げられる。
【0041】
そして、前記エステル化反応は、バッチ(batch)式または連続式で行われ、それぞれの原料は別途に投入されてもよいが、ジオール成分にジカルボン酸成分を混合したスラリー形態で投入することが好ましい。
【0042】
次に、エステル化反応生成物を重縮合(poly−condensation)反応させる段階は、前記ジカルボン酸成分およびジオール成分のエステル化反応生成物を、150〜300℃の温度、および600〜0.01mmHgの減圧条件下、1〜24時間反応させる段階を含むことができる。
【0043】
このような重縮合反応は、150〜300℃、好ましくは200〜290℃、より好ましくは260〜280℃の反応温度;および400〜0.01mmHg、好ましくは200〜0.05mmHg、より好ましくは100〜0.1mmHgの減圧条件で行われる。
【0044】
前記重縮合反応の減圧条件を適用することによって、重縮合反応の副産物であるグリコールを系外に除去することができ、これにより、前記重縮合反応が400〜0.01mmHgの減圧条件範囲を外れる場合、副産物の除去が不十分になる。
【0045】
また、前記重縮合反応が150〜300℃の温度範囲外で行われる場合、縮重合反応が150℃以下で進行すると、重縮合反応の副産物であるグリコールを効果的に系外に除去できず、最終反応生成物の固有粘度が低く、製造されるポリエステル樹脂の物性が低下することがあり、300℃以上で反応が進行する場合、製造されるポリエステル樹脂の外観が黄変(yellow)する可能性が高まる。そして、前記重縮合反応は、最終反応生成物の固有粘度が適切な水準に達するまでに必要な時間、例えば、平均滞留時間1〜24時間行われる。
【0046】
一方、前記製造方法において、重縮合触媒を追加的に添加する段階をさらに含んでもよい。このような重縮合触媒は、前記重縮合反応の開始前にエステル化反応またはエステル交換反応の生成物に添加されてもよく、前記エステル化反応前にジオール成分およびジカルボン酸成分を含む混合スラリー上に添加してもよいし、前記エステル化反応段階の途中に添加してもよい。
【0047】
前記重縮合触媒としては、チタン、ゲルマニウム、およびアンチモン化合物などを使用することができるが、特にこれに限定されるものではない。
【0048】
前記チタン系触媒は、シクロヘキサンジメタノール系誘導体をテレフタル酸の重量対比15%以上共重合させたポリエステル樹脂の重縮合触媒として使用される触媒であって、アンチモン系触媒に比べて少量を用いても反応が可能であり、また、ゲルマニウム系触媒より価格が安価であるという利点を有する。
【0049】
具体的には、使用可能なチタン系触媒としては、テトラエチルチタネート、アセチルトリプロピルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラブチルチタネート、ポリブチルチタネート、2−エチルヘキシルチタネート、オクチレングリコールチタネート、ラクテートチタネート、トリエタノールアミンチタネート、アセチルアセトネートチタネート、エチルアセトアセチックエステルチタネート、イソステアリルチタネート、チタニウムジオキシド、チタニウムジオキシドとシリコンジオキシドとの共沈物、およびチタニウムジオキシドとジルコニウムジオキシドとの共沈物などがある。
【0050】
この時、前記重縮合触媒の使用量は、最終ポリマーの色に影響を与えるので、所望の色と使用される安定剤および呈色剤に応じて異なるが、好ましくは、最終ポリマーの重量対比のチタン元素量を基準として、1〜100ppm、さらに好ましくは1〜50ppmが良く、シリコン元素量を基準として、10ppm以下が好ましいことがある。これは、前記チタン元素量が1ppm未満であれば、所望の重合度に到達できず、100ppmを超えると、最終ポリマーの色が黄色くなって所望の色が得られないからである。
【0051】
また、その他の添加剤として、安定剤および呈色剤などが使用されてもよい。本発明において、使用可能な安定剤としては、リン酸、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリエチルホスホノアセテートなどがあり、その添加量は、リン元素量を基準として、最終ポリマーの重量対比10〜100ppmであることが好ましい。これは、前記安定剤の添加量が10ppm未満であれば、所望の明るい色を得にくく、100ppm以上であれば、所望の高重合度に到達できない問題があるからである。
【0052】
さらに、本発明において、色を向上させるために使用可能な呈色剤としては、コバルトアセテートおよびコバルトプロピオネートなどの呈色剤が挙げられ、その添加量は、最終ポリマーの重量対比100ppm以下が好ましい。同時に、前記呈色剤以外にも、既に公知の有機化合物を呈色剤として使用してもよい。