特許第6681386号(P6681386)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6681386
(24)【登録日】2020年3月25日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】ワイヤー締付装置
(51)【国際特許分類】
   A43B 5/04 20060101AFI20200406BHJP
   A43C 11/20 20060101ALI20200406BHJP
【FI】
   A43B5/04 L
   A43B5/04 K
   A43C11/20
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-507657(P2017-507657)
(86)(22)【出願日】2015年3月31日
(65)【公表番号】特表2017-513679(P2017-513679A)
(43)【公表日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】KR2015003143
(87)【国際公開番号】WO2015163594
(87)【国際公開日】20151029
【審査請求日】2018年3月16日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0049124
(32)【優先日】2014年4月24日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516317540
【氏名又は名称】シン キユング インク
(74)【代理人】
【識別番号】110001405
【氏名又は名称】特許業務法人篠原国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100065824
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100104983
【弁理士】
【氏名又は名称】藤中 雅之
(74)【代理人】
【識別番号】100166394
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 和弘
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ギ ホ
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ヨウング ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒユン イル
【審査官】 新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−525007(JP,A)
【文献】 特開2010−148927(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−0953398(KR,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0084956(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 5/04
A43C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内周に円周一方向ラチェット型ギアが形成されたハウジングと、
前記ハウジングの内側に回転可能に挿入され、ワイヤが選択的に巻き取られる巻取部材と、
前記ハウジングに下部が結合される結合軸の上部に半径方向に突出して備えられるサポート部と、
中間部材と、を含み、
前記中間部材の本体部から延長されて、弾性支持力を有する翼部の端部には、前記ラチェット型ギアに選択的に噛み合って一方向回転が拘束される噛合拘束部が備えられ、
前記中間部材の中央部には、弾性結合孔が形成され、
前記弾性結合孔の周辺には、弾発拘束部が形成され、
前記中間部材の下部が前記巻取部材の上部に選択的に結合されるように、前記中間部材が外力によって昇降されることにより、前記弾発拘束部は、前記サポート部の外周によって上昇及び下降状態が保持されるように支持され
前記弾発拘束部は前記弾性結合孔の周辺に上下方向に多段に配置されて、前記サポート部の外周が選択的に装着される第1装着部及び第2装着部を含み、
前記第1装着部は前記外力が前記中間部材に加えられることにより前記サポート部が選択的に貫通されながら弾発的に広がるように上方へ突出した弾性片の上部に形成され、
前記第1装着部と前記第2装着部は円周方向に沿って交互に放射状に配置されていることを特徴とするワイヤー締付装置。
【請求項2】
前記サポート部の外周上部には下側に行くほど半径方向の外側に傾斜したガイド部が形成され、前記サポート部の外周下部には下側に行くほど半径方向の内側に傾斜した係止部が形成され、
前記弾性片の内周は前記ガイド部と噛み合うように傾斜して形成されていること特徴とする請求項に記載のワイヤー締付装置。
【請求項3】
前記巻取部材の上部及び前記中間部材の下部には相互選択的に噛み合って結合される係止噛合部及び係止結合部が形成され、
前記中間部材の上部には外力を伝達するように回転カバーが回転方向及び上下方向に一体に動作するように結合されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤー締付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はワイヤー締付装置に関し、さらに詳しくは、構成が単純化され、組み立てが簡素化されて生産性及び耐久性が顕著に改善されたワイヤー締付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ニーカーなどの靴は使用者の足サイズに密着するように靴の紐がジグザグ状に連結されるように備えられ、上記靴の紐を引っ張って締め付けることにより、靴と使用者の足との密着性を高めて快適な歩行ができるようになっている。
【0003】
しかしながら、小学校低学年あるいは就学前の子供やお年寄りの場合には、靴の紐を解いたり締めたりすることが容易でなく、特に山登り、競輪などのような運動をする選手たちの場合、固定されていない紐の両端部や結び目が激しい動きによってまたは外部物体に引かかって解けてしまう場合、記録の低下や事故の発生など好ましくない結果をもたらすため、靴の紐の解けは絶対的に防止されなければならない。また、運動が終わって休み時間にはぎゅっと締めた靴紐を簡単に解けることができてこそ十分休むことができる。最も好ましくは、靴紐を簡単に締めることができ、締められた状態が持続されると同時に、必要時に簡単に靴紐を緩く解けることができるようにすべきである。
【0004】
上記のように、互いに相反する靴紐の締付と解けを円滑にすることができようにするために、靴紐を簡単に締め付けることができる装置が多数開発された。本出願人により出願された韓国登録特許第953398号には、ラチェットギアを利用した靴紐締付装置が開示されている。
【0005】
図1は靴紐締付装置が装着された靴の斜視図であり、図2は従来の靴紐締付装置の分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、従来の靴紐締付装置10は靴の前皮Tに備えられ、回転カバー51を回転させると中間部材53と巻取部材55が結合されて一緒に回転される。この時、上記巻取部材に靴紐Lが巻き取られ、中間部材の噛合拘束部53zがハウジング57の一方向ラチェットギア57cに拘束されて逆方向には回転されないで拘束される。
【0006】
その後、上記回転カバー51を上側に引っ張ると、回転軸61の係止突出部123が弾性手段59を弾発的に加圧して広げながら上側に移動されて中間部材53が上昇される。これを通じて、上記中間部材53と巻取部材55との間の結合状態が解除されて上記巻取部材55が自在に回転されるので、靴紐Lを引っ張って解けるようになっていた。
【0007】
このために、薄い金属として「U」字状に形成された弾性手段59を別途に製造して、複雑な組立工程を通じて上記靴紐締付装置10に組み立てなければならないという問題があった。
【0008】
また、上記靴紐締付装置10は、靴紐を再び解く時、上記回転カバー51を上側に引っ張る際に上記弾性手段59が原位置から離脱される場合、製品の故障を引き起こす問題が発生して、製品の耐久性及び信頼性が低下し、これを解決するために、上記弾性手段59が結合されるハウジング57の下部構造を複雑に変形させる場合、構造が複雑になり、部品数が増加して製品の生産性が低下するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許第10−0953398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した問題を解決するために、本発明は構成が単純化され、組み立てが簡素化されて、生産性及び耐久性が顕著に改善されたワイヤー締付装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明によるワイヤー締付装置は、内周に円周一方向ラチェット型ギアが形成されたハウジングと、上記ハウジングの内側に回転可能に挿入され、ワイヤが選択的に巻き取られる巻取部材と、上記ハウジングに下部が結合される結合軸の上部に半径方向に突出して備えられるサポート部と、中間部材と、を含み、上記中間部材の本体部から延長されて弾性支持力を有する翼部の端部には、上記ラチェット型ギアに選択的に噛合されて一方向回転が拘束される噛合拘束部が備えられ、上記中間部材の中央部には、弾性結合孔が形成され、上記弾性結合孔の周辺には、弾発拘束部が形成され、上記中間部材の下部が上記巻取部材の上部に選択的に結合されるように、上記中間部材が外力によって昇降されることにより、上記弾発拘束部は、上記サポート部の外周に沿って上昇及び下降状態が保持されるように支持され、上記弾発拘束部は上記弾性結合孔の周辺に上下方向に多段に配置されて、上記サポート部の外周が選択的に装着される第1装着部及び第2装着部を含み、上記第1装着部は上記外力が上記中間部材に加えられることにより上記サポート部が選択的に貫通されながら弾発的に広がるように上方へ突出した弾性片の上部に形成され、上記第1装着部と上記第2装着部は円周方向に沿って交互に放射状に配置されていることを特徴とする。
【0013】
この時、上記サポート部の外周上部には下側へ行くほど半径方向の外側に傾斜したガイド部が形成され、上記サポート部の外周下部には下側に行くほど半径方向の内側に傾斜した係止部が形成され、上記弾性片の内周は上記ガイド部と噛み合うように傾斜して形成されることが好ましい。
【0015】
一方、上記巻取部材の上部及び上記中間部材の下部には相互選択的に噛み合って結合される係止型噛合部及び係止結合部が形成され、上記中間部材の上部には外力を伝達するように回転カバーが回転方向及び上下方向に一体に動作するように結合されることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
上記解決手段を通じて、本発明のワイヤー締付装置は次のような効果を奏する。
第一に、上記ワイヤー締付装置は、簡単な操作により便利で且つ安定的に上記靴紐を締めたり解いたりすることができるので、製品の高級化及び信頼性を顕著に増大させるだけでなく、上記ワイヤー締付装置は、中間部材と巻取部材との間の結合を選択的に解除するための昇降状態を保持する手段として弾発拘束部が上記中間部材に一体に形成されるので、構成部品数を減少させ、組み立て作業が簡単で、経済性及び生産性をさらに向上させることができる。
【0017】
第二に、上記弾発拘束部は上記中間部材の中央部に形成された弾性結合孔の周辺に一体に形成されて、分離及び離脱する虞がなく、耐久性が顕著に改善されることができる。
【0018】
第三に、上記ワイヤー締付装置は、スニーカー及び各種靴に付着されて使用されることができるので、上記ワイヤー締付装置の付着により他製品と差別化され、市場競争力を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】靴紐締付装置が装着された靴の斜視図である。
図2】従来の靴紐締付装置の分解斜視図である。
図3】本発明の一実施例によるワイヤー締付装置の分解側面図である。
図4】本発明の一実施例に適用される中間部材とラチェット型ギアとの関係を示した平面図である。
図5】(a)は本発明の一実施例によるワイヤー締付装置のワイヤー巻取時の側面図、(b)は(a)のB―B’方向で見たワイヤー締付装置の側面投影図である。
図6】(a)は本発明の一実施例によるワイヤー締付装置のワイヤー解放時の側面図、(b)は(a)のC―C’方向で見たワイヤー締付装置の側面投影図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例によるワイヤー締付装置を詳しく説明する。
図3は本発明の一実施例によるワイヤー締付装置の分解側面図であり、図4は本発明の一実施例に適用される中間部材とラチェット型ギアとの関係を示す平面図である。
図3及び図4に示すように、上記ワイヤー締付装置100は、ハウジング157、巻取部材155、サポート部材160、及び中間部材153を含む。
【0021】
ここで、上記ハウジング157の内周上部には円周一方向ラチェット型ギア(図4)157cが形成され、既設定された側部には、靴紐などとして用いられることができるワイヤLが貫通されて外部に露出される貫通穴157dが形成されることが好ましい。
そして、上記ハウジング157の内側にはワイヤーLが選択的に巻き取られる巻取部材155が回転可能に挿入され、外力の作用によって上記巻取部材155が時計回り方向または反時計回り方向に回転されることにより、上記ワイヤーLが巻かれたり解けたりするようになる。また、上記ハウジング157には結合軸161の下部が結合されるが、上記結合軸161の上部には円周方向に沿って半径方向に突出したサポート部材160が備えられている。
【0022】
一方、上記中間部材153の本体部153eから弾性支持力を有するように延長された翼部153yの端部には上記ラチェット型ギア157cに選択的に噛み合って一方向回転が拘束される噛合拘束部153zが備えられている。
詳しくは、上記一方向は上記ラチェット型ギア157cに結合された噛合拘束部が斜面に沿ってスライディングされながら翼部153yが内側に弾発変形されることによって中間部材153が回転可能な方向を意味し、図4では点線で表示されたハウジング157のラチェット型ギア157cに対して噛合拘束部153zが形成された中間部材153が時計回り方向に回転されることができるように構成されている。
【0023】
つまり、外力によって上記翼部153yの端部に備えられた噛合拘束部153zは上記ラチェット型ギア157cの歯について回転されるが、この時、上記翼部153yは内側に曲がってから次の歯で弾性回復力の作用によって原状に復帰される。従って、上記翼部153yがこのような過程を繰り返すことにより上記中間部材153は使用者にクリック感を提供しながら、時計回り方向に回転されることができる。しかし、反時計回り方向には、上記翼部153yが原状態に復帰されることにより、上記噛合拘束部153zが上記ラチェット型ギア157cに完全に噛合されて拘束されるので、中間部材が回転されない。
【0024】
このように、上記円周一方向ラチェット型ギア157cは、上記中間部材153を一方向には回転されるようにするが、反対方向には回転を拘束し、このような回転可能な一方向はラチェット型ギア及び噛合拘束部の形状を調節して上記中間部材が時計回り方向に回転されるように形成されることができ、反時計回り方向に回転されるように設計変更されることもできる。
【0025】
そして、上記巻取部材155の上部及び上記中間部材153の下部には相互選択的に噛み合って結合される係止型噛合部155f及び係止結合部153fがそれぞれ円周方向に沿って形成される。ここで、上記係止型噛合部155f及び係止結合部153fの中の少なくともいずれか一つは突出したギア形態に形成されることが好ましい。従って、上記中間部材153が上昇すれば、上記係止型噛合部155fと係止結合部153fとの間の結合関係が解除されて上記巻取部材155は自在に回転することができる状態になる。
【0026】
このために、上記中間部材153の中央部には、弾発拘束部が周辺に形成された弾性結合孔153aが形成されている。ここで、上記弾発拘束部は上記中間部材が外力によって昇降されることによって上記サポート部160の外周によって上昇及び下降された状態が保持されるように支持され、それにより、上記中間部材153が上記巻取部材が相互選択的に結合されたり分離されるようにする。即ち、上記中間部材153が上昇すると、上記係止型噛合部155fと係止結合部153fとの間の結合が解除され、逆に上記中間部材153が下降されると、上記係止型噛合部155fと係止結合部153fとが相互結合される。
そして、上記中間部材153の上部及び外側部には外力を伝達するように回転カバー151が回転方向及び上下方向に一体に動作するようにフック結合方式乃至接着剤の結合方式などで結合されることが好ましい。
それにより、使用者は上記回転カバー151を一方向に回転させてワイヤLを締め付けることができ、逆にワイヤLを解ためには、上記回転カバー151を上昇させて上記中間部材153と巻取部材155との結合を解除した後ワイヤLの両端を引っ張って簡単に解けるようにすることができる。
【0027】
一方、図5の(a)は本発明の一実施例によるワイヤー締付装置のワイヤー巻取時の側面図であり、図5の(b)は図5の(a)のB―B’方向で見たワイヤー締付装置の側面投影図である。
図5の(a)及び(b)で示すように、上記弾発拘束部は上記弾性結合孔153aの周辺に上下方向に多段に配置されて、上記サポート部160の外周が選択的に装着されるように上下方向に離隔配置された第1装着部153b及び第2装着部153dを含む。このような上記弾発拘束部は中間部材155の製造時に一体に射出成形されることが好ましい。
【0028】
このように、上記回転カバー151及び上記中間部材153が一体に下降されてサポート部160が第1装着部153bの上面に装着された状態では、上記中間部材153の係止結合部153fと上記巻取部材155の係止型噛合部(図6b)155fが相互結合されて、上記巻取部材155も一方向のみに回転され、反対方向への回転は拘束されている状態になる。従って、使用者は回転カバー151を一方向に回転させてワイヤLを巻取部材155に巻付けて簡単に締め付けることができる。
【0029】
図4によれば、上記第1装着部153bと上記第2装着部153dは、円周方向に沿って交互に放射状に配置されることが好ましい。ここで、上記第1装着部153bは、上記外力が上記回転カバー151を通じて中間部材153に伝達されることにより上記サポート部160が選択的に通過可能に弾発的に広がるように上方へ突出した弾性片153cの上部に形成される(図5(b))。
【0030】
図6(a)は本発明の一実施例によるワイヤー締付装置のワイヤー解け時の側面図であり、図6(b)は図6(a)のC―C’方向で見たワイヤー締付装置の側面投影図である。
図6(a)及び(b)で示すように、上記回転カバー151に外力が加えられて上記回転カバー151及び上記中間部材153が上側に加圧されると、上記第1装着部153bと連結された弾性片153cは上記サポート部160の外周に接触及び加圧されて外側へ弾発的に広がる。これを通じて、上記弾性片153cが広がることによって上記サポート部160は上記第1装着部153bの間のスペースを貫通して下側に配置された第2装着部153dの上面に装着される。
【0031】
このように、上記回転カバー151及び上記中間部材153が一体に上昇して上記サポート部160が第2装着部153dの上面に装着された状態では、上記中間部材153の係止結合部153fと上記巻取部材155の係止型噛合部155fとの間の結合関係が解除されて、上記巻取部材155は自在に回転されることができる状態になる。従って、使用者は外部に露出されたワイヤLを引っ張ると、巻取部材155が自在に回転されながらワイヤLが簡単に解けることができる。
【0032】
一方、上記のサポート部160の外周上部には下側へ行くほど半径方向の外側に傾斜したガイド部160aが形成され、サポート部160の外周下部には下側に行くほど半径方向の内側に傾斜した係止部160bが形成されて、全体的に外周面が「<>」形状に形成されることが好ましい。
従って、使用者の操作による外力によって上記回転カバー151及び上記中間部材153が再び一体に下降する際には、上記ガイド部160aが上記弾性片153c及び第1装着部153bを内側に窄めながら通過して上記係止部160bが上記第1装着部153bの上面に装着される。
この場合、上記弾性片153cの内周は、上記ガイド部160aと噛み合うように傾斜して形成されて、スライディング接触による安定した移動を保証することが好ましい。
【0033】
一方、上記係止部160bが第2装着部153dに装着された状態では、上記ガイド部160aが弾性片153cの内周面に噛み合うので、外部遊動によって中間部材153が上下に揺れずに安定した装着状態を保持して騒音の発生を防止することができる。逆に、上記係止部160bが第1装着部153bに装着された状態では、上記中間部材153の下部は巻取部材155に密着されて外部遊動によって中間部材153が上下に揺れずに安定した装着状態を保持してノイズの発生を防止することができる。
【0034】
このように、上記ワイヤー締付装置100は、中間部材153と巻取部材155との間の結合を選択的に解除するための昇降状態を保持する手段として、弾発拘束部が上記中間部材153に一体に形成されるので、構成部品数が減少し、組立作業が簡単で、生産性を向上させることができるとともに、耐久性も向上させることができる。
【0035】
さらに、上記ワイヤー締付装置100は、簡単な操作により便利で且つ安定的に靴紐などで用いられるワイヤLを締めたり緩めたりすることができるので、製品の高級化及び信頼性を顕著に増大させるだけではなく、スニーカーと各種ワイヤーの締め付けが必要な物品に装着して使用することができるので、上記ワイヤー締付装置100の付着により他製品と差別化され、製品の市場競争力を確保することができる。
【0036】
一方、本発明によるワイヤー締付装置100は、靴紐の締め付けの際のみの使用に限定されるのではなく、その他の紐を締める多数のデバイスに適用されて使用されることもでき、また、本発明の技術的思想が適用される他の装置への適用も本発明の権利範囲に属するとすべきである。
【0037】
以上説明したように、本発明は上述した各実施例に限定されるのではなく、本発明の特許請求項で請求する範囲を逸脱することなく本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって変形実施されることが可能であり、このような変形実施は本発明の範囲に属する。
【符号の説明】
【0038】
100 ワイヤー締付装置
151 回転カバー
153 中間部材
153a 弾性結合孔
153b 第1装着部
153c 弾性片
153d 第2装着部
153f 係止結合部
153z ラチェット型噛合部
155 巻取部材
155f 係止型噛合部
157 ハウジング
157c ラチェット型ギア
160 サポート部
160a ガイド部
160b 係止部
L ワイヤー
図1
図2
図3
図4
図5
図6