(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6681397
(24)【登録日】2020年3月25日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】検査装置及びそれを有する部品実装システム
(51)【国際特許分類】
H05K 13/04 20060101AFI20200406BHJP
H05K 13/08 20060101ALI20200406BHJP
【FI】
H05K13/04 Z
H05K13/08 Z
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-527641(P2017-527641)
(86)(22)【出願日】2015年11月20日
(65)【公表番号】特表2017-535965(P2017-535965A)
(43)【公表日】2017年11月30日
(86)【国際出願番号】KR2015012558
(87)【国際公開番号】WO2016080809
(87)【国際公開日】20160526
【審査請求日】2017年5月22日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0162373
(32)【優先日】2014年11月20日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0163159
(32)【優先日】2015年11月20日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506414749
【氏名又は名称】コー・ヤング・テクノロジー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジョン‐ヨプ
【審査官】
土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−252290(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/080502(WO,A1)
【文献】
特開2013−214588(JP,A)
【文献】
特開2005−286309(JP,A)
【文献】
特開2007−287779(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0137558(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00−13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品実装装置の動作状態をモニタリングするための部品実装システムにおいて、
はんだが塗布された基板の測定を通じて獲得した前記はんだの第1座標に関する座標情報を基準座標情報と比較して補正された座標補正データである第2座標を生成し、前記第2座標を部品実装装置で伝送するはんだ検査装置と、
部品実装装置で前記座標補正データに基づいて前記第2座標に部品を実装し、前記部品が実装された以降の過程で、前記部品の実装状態を測定した第1測定データと前記はんだ検査装置で補正されて伝送された前記座標補正データを比較して、実装された部品が前記座標補正データによる補正位置である前記第2座標に実装されているかを検証して前記部品実装装置の動作状態をモニタリングする第1実装検査装置と、を含み、
前記検証の後に、前記座標補正データは、前記検証の結果のデータをもとに修正され第3座標を生成し、修正された前記第3座標は、前記部品実装装置に送信される、
ことを特徴とする部品実装システム。
【請求項2】
前記部品実装システムは、
リフローされた部品の実装状態を測定した第2測定データ、前記座標補正データ及び前記第1測定データを比較して、リフローによる前記はんだ及び前記部品の座標変更情報を検証する第2実行検査装置をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項3】
部品実装装置の動作状態をモニタリングするための部品実装システムにおいて、
はんだが塗布された基板の測定を通じて獲得した前記はんだの第1座標に関する座標情報を基準座標情報と比較して補正された座標補正データである第2座標を生成し、前記第2座標を部品実装装置で伝送するはんだ検査装置と、
前記座標補正データに基づいて前記第2座標に部品を実装して、前記部品の実装状態を検査して第1測定データを生成する前段実装検査装置と、
前記部品が実装された以降の過程で、前記はんだ検査装置で補正されて伝送された前記座標補正データ及び前記部品の実装状態を測定した前記第1測定データを比較して実装された部品が前記第2座標による補正位置に実装されているか部品実装装置の動作状態を検証してモニタリングする統合管理装置と、を含み、
前記検証の後に、前記座標補正データは、前記検証の結果のデータをもとに修正され第3座標を生成し、修正された前記第3座標は、前記部品実装装置に送信される、
ことを特徴とする部品実装システム。
【請求項4】
前記部品実装システムは、
リフローされた部品の実装状態を検査して第2測定データを生成する後段実装検査装置をさらに含み、
前記統合管理装置は前記座標補正データ、前記第1測定データ及び第2測定データを比較して、リフローによる前記はんだ及び前記部品の座標変更情報を検証することを特徴とする請求項3に記載の部品実装システム。
【請求項5】
部品実装装置の動作状態をモニタリングするための検査装置において、
部品の実装状態を測定した第1測定データを通じて実装された部品の不良有無を検査する第1検査部と、
前記部品が部品実装装置によって実装された以降の過程で、はんだ検査装置から補正されて伝送された座標補正データと、前記部品の実装状態を測定した前記第1測定データを比較して、実装された部品が前記座標補正データによる補正位置に実装されているかを検証して前記部品実装装置の動作状態をモニタリングする第1検証部と、を含み、
前記座標補正データははんだが塗布された基板の測定を通じて獲得した前記はんだの第1座標に関する座標情報を基準座標情報と比較して生成したデータである第2座標であり、
前記検証の後に、前記座標補正データである前記第2座標は、前記検証の結果のデータをもとに修正され第3座標を生成し、修正された前記第3座標は、前記部品実装装置に送信される、
ことを特徴とする検査装置。
【請求項6】
前記座標補正データはパッドの座標と前記はんだの座標との差異に該当するオフセット値であることを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
【請求項7】
前記パッドの座標及び前記はんだの座標は、それぞれ前記パッド及び前記はんだの中心座標であることを特徴とする請求項6に記載の検査装置。
【請求項8】
前記第1測定データは、
前記座標補正データに基づいて前記はんだの位置に前記部品を実装する部品実装装置から移送された基板に対する検査結果であることを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
【請求項9】
部品実装装置とリフロー装置のうち少なくとも一つの動作状態をモニタリングするための検査装置であって、
リフローされた部品の実装状態を測定した第2測定データを通じて前記リフローされた部品の不良有無を検査する第2検査部と、
前記部品が部品実装装置によって実装された以降の過程で、はんだ検査装置から補正されて伝送された座標補正データ、部品の実装状態を検査する前段実装検査装置から前記部品の実装状態が測定され伝送された第1測定データと、前記リフローされた部品の実装状態を測定した前記第2測定データを比較して、リフローによる前記はんだ及び前記部品の座標変更情報を検証し、前記部品実装装置及び前記リフロー装置のうち少なくとも一つの動作状態をモニタリングする第2検証部と、を含み、
前記座標補正データははんだが塗布された基板の測定を通じて獲得した前記はんだの第1座標に関する座標情報を基準座標情報と比較して生成したデータである第2座標であり、
前記検証の後に、前記座標補正データである前記第2座標は、前記検証の結果のデータをもとに修正され第3座標を生成し、修正された前記第3座標は、前記部品実装装置に送信される、
ことを特徴とする検査装置。
【請求項10】
前記座標補正データはパッドの座標と前記はんだの座標との差異に該当するオフセット値であり、
前記パッドの座標及び前記はんだの座標はそれぞれ前記パッド及び前記はんだの中心座標であることを特徴とする請求項9に記載の検査装置。
【請求項11】
前記第1測定データは、
前記座標補正データに基づいて前記はんだの位置に前記部品を実装する部品実装装置から移送された基板に対する検査結果であることを特徴とする請求項9に記載の検査装置。
【請求項12】
部品実装装置の動作状態をモニタリングするための検査装置において、
はんだが塗布された基板の測定を通じて前記はんだの塗布状態に対する不良有無を検査し、測定を通じて獲得した前記はんだの第1座標に関する座標情報を基準座標情報と比較して補正された座標補正データである第2座標を生成し、前記第2座標を部品実装装置で伝送する検査部と、
部品が前記第2座標に実装された以降の過程で、前記部品の実装状態を検査する前段実装検査装置から伝送された第1測定データ、リフローされた部品の実装状態を検査する後段実装検査装置から伝送された第2測定データ及び前記座標補正データのうち少なくとも2個のデータを比較して、実装された部品が前記第2座標による補正位置に実装された部品実装装置の動作状態を検証して前記部品実装装置の動作状態をモニタリングする検証部と、を含み、
前記検証の後に、前記座標補正データは、前記検証の結果のデータをもとに修正され第3座標を生成し、修正された前記第3座標は、前記部品実装装置に送信される、
ことを特徴とする検査装置。
【請求項13】
前記座標補正データはパッドの座標と前記はんだの座標との差異に該当するオフセット値であり、
前記パッドの座標及び前記はんだの座標はそれぞれ前記パッド及び前記はんだの中心座標であることを特徴とする請求項12に記載の検査装置。
【請求項14】
前記第1測定データは、
前記座標補正データに基づいて前記はんだの位置に前記部品を実装する部品実装装置から移送された基板に対する検査結果であることを特徴とする請求項12に記載の検査装置。
【請求項15】
前記検証部は前記座標補正データと前記第1測定データを比較して、実装された部品が前記座標補正データによる補正位置に実装されているかを検証することを特徴とする請求項12に記載の検査装置。
【請求項16】
前記検証部は前記座標補正データと、前記第1測定データ及び前記第2測定データのうち少なくとも一つを比較して、リフローによる前記はんだ及び前記部品の座標変更情報を検証することを特徴とする請求項12に記載の検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は検査装置及びそれを有する部品実装システムに関わり、より詳細には部品実装工程中に用いられる検査装置間のデータ連動を通じて部品実装工程の信頼性を検証することのできる検査装置及びそれを有する部品実装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、印刷回路基板上に電子部品を実装する部品実装工程はスクリーンプリンター装置を通じて印刷回路基板のパッド上にはんだを塗布し、表面実装技術(Surface Mount Technologu:SMT)を用いた部品実装装置を通じてはんだが塗布された印刷回路基板上に電子部品を予備的に実装した後、リフロー装置を通じてはんだを溶融させて電子部品を完全に実装させる順序で進行される。
【0003】
また、部品実装工程はスクリーンプリンター装置の後段に設置されたはんだ検査装置を通じてはんだの塗布状態を検査するはんだ検査工程と、部品実装装置の後段に設置された第1実装検査装置を通じて電子部品の実装状態を検査する第1実装検査工程、及びリフロー装置の後段に設置された第2実装検査装置を通じてリフローされた電子部品の実装状態を検査する第2実装検査工程と、を含んでいてもよい。
【0004】
一方、はんだが塗布された印刷回路基板上に電子部品を実装することにおいて、部品実装装置にははんだ検査装置から伝送された座標情報を参照して電子部品を実装する技術などが適用されている。
【0005】
しかし、現在の部品実装工程上には前記した機能が工程上でまともに適用されているかを精密に検証する方法のない状態であるので、工程管理者から部品実装装置の遂行機能にたいする精密検証技術の必要性が要求されている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明はこのような技術的課題を解決するためのものであって、本発明は部品実装工程中に利用される検査装置間のデータ連動を通じて部品実装工程の信頼性を検証することのできる検査装置及びそれを有する部品実装システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一特徴による部品実装システムは、はんだが塗布された基板の測定を通じて獲得した前記はんだの座標情報を基準座標情報と比較して座標補正データを生成するはんだ検査装置と、部品実装装置で前記座標補正データに基づいて部品の実装された場合、前記部品の実装状態を測定した第1測定データと前記座標補正データを比較して、実装された部品が前記座標補正データによる補正位置に実装されているかを検証する第1実装検査装置と、を含む。
【0008】
前記部品実装システムは、リフローされた部品の実装状態を測定した第2測定データ、前記座標補正データ及び前記第1測定データを比較して、リフローによる前記はんだ及び前記部品の座標変更情報を検証する第2実行検査装置をさらに含んでいてもよい。
【0009】
本発明の他の特徴による部品実装システムは、はんだが塗布された基板の測定を通じて獲得した前記はんだの座標情報を基準座標情報と比較して座標補正データを生成するはんだ検査装置と、部品の実装状態を検査して第1測定データを生成する前段実装検査装置と、前記座標補正データ及び前記第1測定データを比較して部品実装装置の動作状態を検証する統合管理装置と、を含む。
【0010】
前記部品システムは、リフローされた部品の実装状態を検査して第2測定データを生成する後段実装検査装置をさらに含み、前記統合管理装置は前記座標補正データ、前記第1測定データ及び第2測定データを比較して、リフローによる前記はんだ及び前記部品の座標変更情報を検証することができる。
【0011】
本発明の一特徴による検査装置は、部品の実装状態を測定した第1測定データを通じて実装された部品の不良有無を検査する第1検査部と、はんだ検査装置から伝送された座標補正データと、前記第1測定データを比較して、実装された部品が前記座標補正データによる補正位置に実装されていかを検証する第1検証部と、を含み、
前記座標補正データははんだが塗布された基板の測定を通じて獲得した前記はんだの座標情報を基準座標情報と比較して生成したデータである。
【0012】
前記座標補正データは前記パッドの座標と前記はんだの座標との差異に該当するオフセット値であってもよい。前記パッドの座標及び前記はんだの座標は、前記パッド及び前記はんだの中心座標であってもよい。
【0013】
前記第1測定デーはは、前記座標補正データに基づいて前記はんだの位置に前記部品を実装する部品実装装置から移送された基板に対する検査結果である。
【0014】
本発明の他の特徴による検査装置は、リフローされた部品の実装状態を測定した第2測定データを通じて前記リフローされた部品の不良有無を検査する第2検査部と、はんだ検査装置から伝送された座標補正データ、部品の実装状態を検査する前段実装装置から伝送された第1測定データと、前記第2測定データを比較して、リフローによる前記はんだ及び前記部品の座標変更情報を検証する第2検証部と、を含み、前記座標補正データははんだが塗布された基板の測定を通じて獲得した前記はんだの座標情報を基準座標情報と比較して生成したデータである。
【0015】
前記座標補正データは前記パッドの座標と前記はんだの座標との差異に該当するオフセット値であり、前記パッドの座標及び前記はんだの座標はそれぞれ前記パッド及び前記はんだの中心座標であってもよい。
【0016】
前記第1測定データは、前記座標補正データに基づいて前記はんだの位置に前記部品を実装する部品実装装置から移送された基板に対する検査結果である。
【0017】
本発明のさらに他の特徴による検査装置は、はんだが塗布された基板の測定を通じて前記はんだの塗布状態に対する不良有無を検査し、測定を通じて獲得された前記はんだの座標情報を基準座標情報と比較して座標補正データを生成する検査部と、部品の実装状態を検査する前段実装検査装置から伝送された第1測定データ、リフローされた部品の実装状態を検査する後段実装検査装置から伝送された第2測定データ及び前記座標補正データのうち少なくとも2個のデータを比較して、部品実装装置の動作状態を検証する検証部と、を含む。
【0018】
前記座標補正データは前記パッドの座標と前記はんだの座標との差異に該当するオフセット値であり、前記パッドの座標及び前記はんだの座標はそれぞれ前記パッド及び前記はんだの中心座標である。
【0019】
前記第1測定データは、前記座標補正データに基づいて前記はんだの位置に前記部品を実装する部品実装装置から移送された基板に対する検査結果である
【0020】
前記検証部は前記座標補正データと前記第1測定データを比較して、実装された部品が前記座標補正データによる補正位置に実装されているかを検証することができる。
【0021】
前記検証部は前記座標補正データと、前記第1測定データ及び前記第2測定データのうち少なくとも一つを比較して、リフローによる前記はんだ及び前記部品の座標変更情報を検証することができる。
【発明の効果】
【0022】
このような検査装置及びそれを有する部品実装システムによると、部品実装工程において、はんだ検査装置から伝送される座標補正データに基づいて座標補正されたはんだの位置に部品を実装する機能が適用される場合、第1実装検査装置及び第2実装検査装置に部品実装装置の遂行機能に対する検証機能を追加することで、工程段階別に部品実装装置の動作状態をモニタリングすることができ、部品実装装置の誤動作分析を通じて部品実装工程全般に渡って安定的な統制が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態による部品実装システムを示す構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるはんだの塗布状態を示す図面である。
【
図3】部品実装装置を通じた部品の実装状態を示す図面である。
【
図4】本発明の一実施形態による第1実装検査装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるリフロー工程後の部品実装状態を示す図面である。
【
図6】本発明の一実施形態による実装部品検査方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な形態を有することできる。ここでは、特定の実施形態を図面に例示し本文に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むこととして理解されるべきである。
【0025】
第1、第2などの用語は多用な構成要素を説明するのに使用されることがあるが、前記構成要素は前記用語によって限定解釈されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみとして使用される。例えば、本発明の権利範囲を外れることなく第1構成要素を第2構成要素ということができ、類似に第2構成要素も第1構成要素ということができる。
【0026】
本出願において使用した用語は単なる特定の実施形態を説明するために使用されたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に示さない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書に記載された特徴、数字、ステップ、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを意味し、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないこととして理解されるべきである。
【0027】
特別に定義されない限り、技術的か科学的な用語を含むここで使用されるすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有する。
【0028】
一般的に使用される辞書に定義されているのと同じ用語を関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願において明白に定義されない限り、理想的か過度に形式的意味で解釈されない。
【0029】
添付されたブロック図の各ブロックと流れ図の各段階の組合はコンピュータープログラムインストラクションによって遂行されてもよい。これらコンピュータープログラムインストラクションは凡庸コンピューター、特殊用コンピューターまたはその他のプログラム可能であるデータプロセッシング装置のプロセッサに搭載できるので、コンピューターまたはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置のプロセッサを通じて遂行されるそのインストラクションがブロック図の各ブロックまたは流れ図の各段階において説明された機能を遂行する手段を生成するようになる。これらコンピュータープログラムインストラクションは特定方式で機能を具現するためにコンピューターまたはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置を志向することのできるコンピューター利用可能またはコンピューター判読可能メモリーに貯蔵されることも可能であるので、そのコンピューター利用可能またはコンピューター判読可能メモリーに貯蔵されたインストラクションはブロック図の各ブロックまたは流れ図の各段階で説明された機能を遂行するインストラクション手段を内包する製造品目を生成することも可能である。コンピュータープログラムインストラクションはコンピューターまたはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置上に搭載されることも可能であるので、コンピューターまたはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置上で一連の動作段階が遂行されてコンピューターで実行されるプロセッサを生成してコンピューターまたはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置を遂行するインストラクションはブロック図の各ブック及び流れ図の各段階で説明された機能を実行するための段階を提供することも可能である。
【0030】
また、各ブロックまたは各段階は特定された論理的機能を実行するための一つ以上の実行可能であるインストラクションを含むモジュール、セグメントまたはコードの一部を示すことができる。また、幾つかの代替実施形態においてブロックまたは段階で言及された機能が順序を外れて発生することも可能であることを注目しなければならない。例えば、続いて示されている二つのブロックまたは段階は実質的に同時に遂行されることも可能でありまたそのブロックまたは段階が時々該当する機能によって逆順で遂行されることも可能である。
【0031】
以下、図面を参照して本発明の好適な一実施形態をより詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の一実施形態による部品実装システムを示す構成図である。
【0033】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による部品実装システム100は基板のパッド上にはんだを塗布するスクリーンプリンター装置110、はんだが塗布された基板上に部品を実装する部品実装装置130及び部品が実装された基板をリフローさせるリフロー装置150を含む。また、部品実装システム100はスクリーンプリンター装置110と部品実装装置130の間に設置され、はんだの塗布状態を検査するはんだ検査装置120、部品実装装置130とリフロー装置150との間に設置されて部品の実装状態を検査する第1実装検査装置(140、前段実装検査装置)、及びリフロー装置150の後段に設置されてリフローされた部品の実装状態を検査する第2実装検査装置(160、後段実装検査装置)を含む。
【0034】
スクリーンプリンター装置110は印刷回路基板などのパッド上にはんだを塗布するための装置で、パッドの位置に対応して開口部が形成されたステンシルマスクを基板上に配置した状態ではんだを塗布して基板のパッド上にはんだを塗布することができる。
【0035】
はんだ検査装置120はスクリーンプリンター装置110から移送された基板を測定してはんだの塗布状態を検査する。例えば、はんだ検査装置120は基板上に塗布されたはんだの2次元または3次元形状情報などを獲得した後、それら情報を用いてはんだの
過納、未納、誤納などの不良有無を検査する。
【0036】
一方、はんだ検査装置120ははんだの塗布状態に対する不良有無を検査するのとは別途に、部品実装工程、第1実装検査工程及び第2実装検査工程などの後段工程で使用される座標補正データを生成して後段装置に伝送する機能を具備し、後段装置から検査及び検証結果情報などの伝送を受けることができる。
【0037】
このようなデータ連動のために、部品実装システム100内の各装置間には有無線ネットワーク連動を通じてデータの送受信が可能となるように具現される。
【0038】
図2は本発明の一実施形態によるはんだの塗布状態を示す図面である。
【0039】
図1及び
図2を参照すると、はんだ検査装置120ははんだ230が塗布された基板210の測定を通じてはんだ230の座標情報を獲得し、獲得したはんだ230の座標情報と基準座標情報とを比較して座標補正データを生成する。ここで、前記基準座標情報は基板に対するサイズ情報、基準(fiducial) 情報、パッド情報、比較対象基板のイメージ情報、はんだの体積情報及び高さ情報、検査条件設定情報のうち少なくとも一つに基づいて設定されてもよい。また、前記基準座標情報は既設定されてもよく、測定されてもよい。
【0040】
一実施形態として、前記座標情報データはパッド220とはんだ230との間の捩れた程度を示す情報として、パッド220の座標Aとはんだ230の座標Bとの差異に該当するオフセット値からなってもよい。例えば、前記座標補正データはパッド220のX座標x1とはんだ230のX座標x2との差異に該当するXオフセット値dxと、パッド220のY座標y1とはんだ230のY座標y2との差異に該当するYオフセット値dyを含む。また、前記座標補正データはパッド220に対するはんだ230の回転角度を示す回転情報をさらに含んでいてもよい。
【0041】
一方、パッド220及びはんだ230の座標を求めるにおいて、パッド220及びはんだ230の中心座標を座標値として設定してもよい。その他にも、パッド220及びはんだ230の座標はパッド220及びはんだ230の角座標または任意の一辺に対する中間位置などの任意の一点で設定されてもよい。また、パッド220及びはんだ230がそれぞれ一対で形成される場合、一対の中心位置をパッド220及びはんだ230の座標で設定してもよい。
【0042】
はんだ検査装置120はこのような方法で生成した前記座標補正データを有線またま無線通信方式で連結された部品実装装置130、第1実装検査装置140及び第2実装検査装置160に伝送する。
【0043】
部品実装装置130ははんだ検査装置120の後段に設置され、はんだが塗布された基板上に部品を実装する。
【0044】
図3は部品実装装置を通じた部品の実装状態を示す図面である。
【0045】
図1及び
図3を参照すると、部品実装装置130ははんだ230が塗布された基板210上に部品240を実装することにおいて、はんだ検査装置120から伝送された前記座標補正データに基づいて部品240を実装する。
【0046】
具体的に、部品実装装置130ははんだ検査装置120から伝送された前記座標補正データに基づいて、パッド220の位置の代わりはんだ230の位置に対応して補正された座標に部品240を実装する。即ち、部品実装装置130は本来の実装位置を基準で、
図2に示されたようにX方向にdx、Y方向にdy分だけ捩れた位置に部品240を実装する。
【0047】
このように、部品240を実装することにおいて、はんだ検査装置120から伝送された前記座標補正データに基づいてはんだ230の位置に部品240を実装する技術を適用すると、リフロー工程ではんだ230が溶融されて凝固されながらはんだ230と部品240がパッド220の位置に復帰するようになって部品実装工程の信頼性が向上される。
【0048】
第1実装検査装置140は部品実装装置130の後段に設置され、部品の実装状態を検査する。
【0049】
図4は本発明の一実施形態による第1実装検査装置の構成を示すブロック図である。
【0050】
図1及び
図4を参照すると、第1実装検査装置140は通信部410、測定部420、第1検査部430及び第1検証部440を含んでいてもよい。
【0051】
通信部410ははんだ検査装置120と有無線通信方式を通して連結され、はんだ検査装置120から前記座標補正データ及び測定データなどの情報を伝送を受け、第1検証部440から生成された検証データをはんだ検査装置120に伝送してもよい。
【0052】
測定部420は測定しようとする基板に向かって光照射する照明装置と基板の画像を測定するためのカメラなどを含み、基板に実装された部品の実装状態を2Dまたは3D方式で測定して第1測定データを生成する。
【0053】
第1検査部430は測定部420を通じて部品の実装状態を測定した前記第1測定データに基づいて実装された部品の冷はんだ、ずれなどの不良有無を検査する。
【0054】
第1検証部440は第1検査部430の検査とは別途に、部品実装装置130の遂行機能がまともに適用されているかを検証する。それのために、第1検証部440は測定部420で生成された前記第1測定データとはんだ検査装置120から伝送された前記座標補正データを比較して、実装された部品240が前記座標補正データによる補正位置にまともに実装されているかを検証する。例えば、第1検証部440は前記第1測定データから実装された部品240の座標情報を獲得し、前記部品240の座標情報と前記座標補正データを比較して、部品実装装置130で実質的にどれだけ捩れて部品240を実装したかを確認する。
【0055】
このように、第1実装検査装置140は第1検証部440の検証機能を通じて、部品実装装置130の動作状態をモニタリングすることができる。
【0056】
一方、第1実装検査装置140は測定部420で測定された前記第1測定データ及び第1検証部440で生成された検証データを通信部410を通じてはんだ喧噪装置120及び第2実装検査装置160に伝送することができる。
【0057】
リフロー装置150は第1実装検査装置140の後段に設置され、部品が実装された基板に対するリフロー工程を遂行する。
【0058】
図5は本発明の一実施形態によるリフロー工程後の部品実装状態を示す図面である。
【0059】
図1及び
図5を参照すると、リフロー装置150は部品240が実装された基板210を所定温度で加熱してはんだ230を溶融させる。このようなリフロー工程を通じて部品240の端子とはんだ230が完全に接合される。
【0060】
リフロー工程によって溶融されたはんだ230はパッド220の表面に沿って広がる性質を有するので、リフロー工程によってはんだ230と部品240がパッド220の位置に復帰するようになる。
【0061】
第2実装検査装置160はリフロー装置150の後段に設置され、リフローされた部品の実装状態を検査する。第2実装検査装置160は実質的に第1実装検査装置140と同一の構成を有するので、第1実装検査装置140の構成を示した
図4を参照して第2実装検査装置160に対して説明する。
【0062】
図1、
図4及び
図5を参照すると、第2実装検査装置160は通信部610、測定部620、第2検査部630及び第2検証部640を含んでいてもよい。
【0063】
通信部610ははんだ検査装置120及び第1実装検査装置140と有無線通信方式を通じて連結され、はんだ検査装置120から前記座標補正データ及びはんだが塗布された基板の測定データなどの情報の伝送を受け、第1実装検査装置140から部品実装基板に対する第1測定データの伝送を受ける。
【0064】
測定部620はリフローされた部品240の実装状態を2Dまたは3D方式で測定して第2測定データを生成する。
【0065】
第2検査部630は測定部620を通じてリフローされた部品240の実装状態を測定した前記第2測定データに基づいてリフローされた部品240の冷はんだ、ずれなどの不良有無を検査する。
【0066】
第2検証部640は第2検査部630の検査とは別途に、部品実装装置130の遂行機能がまともに適用されているかを検証する。それのために、第2検証部640は測定部620で生成された前記第2測定データ、はんだ検査装置120から伝送された前記座標補正データ、及び第1実装検査装置140から伝送された前記第1測定データを比較して、リフローによるはんだ230及び部品240の座標変更情報を検証する。例えば、第2検証部640は前記座標補正データ、前記第1測定データ及び前記第2測定データを順次に比較して、部品実装工程及びリフロー工程を経ながらはんだ230及び部品240の位置がどのように変更されたかを確認する。一方、第2実装検査装置160は第2検証部640で確認された検証データを通信部610を通じてはんだ検査装置120及び第1実装検査装置140に伝送することができる。
【0067】
このように、第2実装検査装置160は第2検証部640の検証機能を通じて部品実装装置130及びリフロー装置150などの動作状態をモニタリングすることができる。
【0068】
一方、別途の統合DB及び管理装置(図示せず)が構成されている場合にははんだ検査装置120、第1実装検査装置140及び第2実装検査装置160は前記座標補正データ、第1測定データ、及び第2測定データを統合DB及び管理装置に伝送することができる。この場合、統合DB及び管理装置(図示せず)の送受信部では該当データを受信した後、分析部で前記座標補正データと第1測定データを比較するか、ここで、第2測定データをさらに含んだ比較を通じて検証を遂行することができる。即ち、はんだ検査装置120、第1実装検査装置140及び第2実装検査装置160には検証部が含まれていなくてもよく、この際、統合DB及び管理装置(図示せず)を通じて各装置の検証部役割を遂行することで、部品実装装置の動作状態を検証することができる。
【0069】
また、検証結果データをはんだ検査装置120に伝送することができる。それを通じてはんだ検査装置120は部品実装装置130の現在状態によって座標補正データを修正して前記部品実装装置130に伝送することができる。
【0070】
一方、別途の統合DB及び管理装置が構成されていない場合にははんだ検査装置120で検証データに基づいて検証結果データを生成することもできる。即ち、はんだ検査装置120も
図4に示された実装検査装置のように、通信部、測定部、検査部及び検証部などを含んでいてよい。
【0071】
このような場合、はんだ検査装置120の検証部では第1実装検査装置140から伝送された第1測定データと前記座標補正データを比較して、実装された部品240が前記座標補正データによる補正位置にまともに実装されているかを検証することができる。また、はんだ検査装置120の検証部は第1実装検査装置140から伝送された第1測定データ、第2実装検査装置160から伝送された第2測定データ及び座標補正データを比較して、リフローによるはんだ230及び部品240の座標変更情報を検証し、検証されたデータに基づいて座標補正データを修正して部品実装装置130に伝送することもできる。
【0072】
よって、部品実装装置130毎に座標補正データを異なるように認識して処理することができるので、該当検証結果に基づいて座標補正データを修正することで、部品実装装置130の実装機能に対してより効果的な確認及び検証が可能となる。
【0073】
一方、第1実装検査装置140から伝送受けた第1測定データに基づいて前記座標補正データと比較した結果、部品実装装置130が座標補正データを適用して実装していなくてもよい。
【0074】
それは部品実装装置130が前記座標補正データを受信したというアク(ack)信号の受信有無を通じて判断するか、比較した結果データを分析して適用可否を判断することもできる。このような場合検証部は部品実装装置130の異常可否を画面上にディスプレーすることができる。
【0075】
図6は本発明の一実施形態による実装部品検査方法を示す流れ図である。
【0076】
図1、
図2及び
図6を参照すると、部品の実装のために、まず、スクリーンプリンター装置110を通じて基板210のパッド220上にはんだ230を塗布する。
【0077】
次に、はんだ検査装置120を通じてはんだ230が塗布された基板210を測定してはんだ230の塗布状態に対する不良有無を検査する。また、はんだ検査装置120は測定を通じて獲得したはんだ230の座標情報と基準座標情報を比較して座標補正データを生成し、前記座標補正データを部品実装装置130、第1実装検査装置140及び第2実装検査装置160に伝送する(S110)。
【0078】
次に、
図1、
図3及び
図6を参照すると、部品実装装置130を通じてはんだ230が塗布された基板210上に部品240を実装する(S120)。この際、部品実装装置130ははんだ検査装置120から伝送された前記座標補正データに基づいてはんだ230の位置に部品240を実装する。
【0079】
次に、第1実装検査装置140を通じて部品240の実装状態を検査すると同時に、部品実装装置130の遂行機能がまともに適用されているかを検証する(S130)。例えば、第1実装検査装置140は部品240の実装状態を測定した第1測定データに基づいて実装された部品240の冷はんだ、ずれなどの不良有無を検査する。また、第1実装検査装置140は実装された部品240の不良検査とは別途に、前記第1測定データとはんだ検査装置120から伝送された前記座標補正データを比較して、実装された部品240が前記座標補正データによる補正位置にまともに実装されているかを検証する。また、第1実装検査装置140は測定を通じて獲得した前記第1測定データを第2実装検査装置160に伝送する。
【0080】
次に、
図1、
図5及び
図6を参照すると、リフロー装置150を通じて部品240が実装された基板210に対するリフロー工程を遂行する。このようなリフロー工程を通じて、はんだ230と部品240がパッド220の位置に復帰するようになる。
【0081】
次に、第2実装検査装置160を通じてリフローされた部品240の実装状態を検査すると同時に、リフロー工程を通じてはんだ230及び部品240の位置がどのように変更されているかを検証する(S140)。例えば、第2実装検査装置160はリフローされた部品240の実装状態を測定した第2測定データに基づいてリフローされた部品240の冷はんだ、ずれなどの不良有無を検査する。また、第2実装検査装置160はリフローされた部品240の不良検査とは別途に、前記第2測定データ、はんだ検査装置120から伝送された前記座標補正データ、及び第1実装検査装置140から伝送された前記第1測定データと比較して、リフローによるはんだ230及び部品240の座標変更情報を検証する。
【0082】
このように、部品実装工程において、はんだ検査装置120から伝送される座標補正データに基づて座標補正されたはんだの位置に部品を実装する機能が適用される場合、第1実装検査装置140及び第2実装検査装置160に部品実装装置130の遂行機能に対する検証機能を追加することで、工程段階別に部品実装装置130の動作状態をモニタリングすることができ、部品実装装置130の誤動作分析を通じて部品実装工程全般に渡って安定的な統制が可能となる。
【0083】
以上、本発明の実施形態によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【符号の説明】
【0084】
110:スクリーンプリンター装置
120:はんだ検査装置
130:部品実装装置
140:第1実装検査装置
150:リフロー装置
160:第2実装検査装置
220:パッド
230:はんだ